JPH11181361A - 硬化型粘接着シート及び積層体 - Google Patents
硬化型粘接着シート及び積層体Info
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- JPH11181361A JPH11181361A JP9347992A JP34799297A JPH11181361A JP H11181361 A JPH11181361 A JP H11181361A JP 9347992 A JP9347992 A JP 9347992A JP 34799297 A JP34799297 A JP 34799297A JP H11181361 A JPH11181361 A JP H11181361A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ウレタン樹脂発泡体の様な表面に多数の凹凸
のある被着体でも、充分な粘接着強度が発現でき、作業
性、及び、作業環境性の優れた硬化型粘接着シートを提
供する。 【解決手段】 アクリル系ポリマー、エポキシ基を有す
る化合物、エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオ
ン重合開始剤、及び、分子量が300〜5000で、分
子内に少なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル
系モノマーと共重合性のない化合物(A)からなること
を特徴とする。
のある被着体でも、充分な粘接着強度が発現でき、作業
性、及び、作業環境性の優れた硬化型粘接着シートを提
供する。 【解決手段】 アクリル系ポリマー、エポキシ基を有す
る化合物、エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオ
ン重合開始剤、及び、分子量が300〜5000で、分
子内に少なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル
系モノマーと共重合性のない化合物(A)からなること
を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウレタン樹脂発泡
体などの表面に多数の凹凸がある被着体を粘接着するの
に好適に用いられ、作業性を向上させ、粘接着強度を高
めることができる硬化型粘接着シート及び該粘接着シー
トとウレタン樹脂発泡体との積層体に関するものであ
る。
体などの表面に多数の凹凸がある被着体を粘接着するの
に好適に用いられ、作業性を向上させ、粘接着強度を高
めることができる硬化型粘接着シート及び該粘接着シー
トとウレタン樹脂発泡体との積層体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】表面に多数の凹凸のある被着体を、ウレ
タン樹脂発泡体を典型的な例として、以下に、説明す
る。ウレタン樹脂発泡体は、他の熱可塑性樹脂発泡体と
同じく、表面に多数の気泡を有し、これと他の部材とを
粘接着するには、気泡の凹凸に粘接着剤が追従しなけれ
ば、粘接着面積が小さくなり、高い粘接着強度が得られ
ない。それ故に、ウレタン樹脂発泡体を粘接着するため
に、従来より、該発泡体の気泡の凹凸に粘接着を追従さ
せる為に、粘度の低い溶剤系の液状粘接着剤が使用され
てきた。
タン樹脂発泡体を典型的な例として、以下に、説明す
る。ウレタン樹脂発泡体は、他の熱可塑性樹脂発泡体と
同じく、表面に多数の気泡を有し、これと他の部材とを
粘接着するには、気泡の凹凸に粘接着剤が追従しなけれ
ば、粘接着面積が小さくなり、高い粘接着強度が得られ
ない。それ故に、ウレタン樹脂発泡体を粘接着するため
に、従来より、該発泡体の気泡の凹凸に粘接着を追従さ
せる為に、粘度の低い溶剤系の液状粘接着剤が使用され
てきた。
【0003】しかしながら、上述のような有機溶剤系の
液状粘接着剤を用いて、ウレタン樹脂発泡体の粘接着作
業を行うには、該溶剤を揮発乾燥させる工程が必要があ
り、時間的、エネルギー的に経済効率が悪く、又、有機
溶剤の揮発によって、火災、溶剤中毒などを起こし、安
全作業環境の面でも問題があった。
液状粘接着剤を用いて、ウレタン樹脂発泡体の粘接着作
業を行うには、該溶剤を揮発乾燥させる工程が必要があ
り、時間的、エネルギー的に経済効率が悪く、又、有機
溶剤の揮発によって、火災、溶剤中毒などを起こし、安
全作業環境の面でも問題があった。
【0004】これを解決する為に、溶剤を使用せずに、
直ちに粘接着作業ができる両面粘着テープが開発された
が、両面粘着テープは、粘接着層が流動性、塑性変形性
に乏しく、ウレタン樹脂発泡体の表面の気泡の凹凸に追
従しないために、粘接着面積が少なくなり、高い粘接着
強度が得られなかった。
直ちに粘接着作業ができる両面粘着テープが開発された
が、両面粘着テープは、粘接着層が流動性、塑性変形性
に乏しく、ウレタン樹脂発泡体の表面の気泡の凹凸に追
従しないために、粘接着面積が少なくなり、高い粘接着
強度が得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題を解決する為になされたもので、ウレタン樹脂発
泡体の様な表面に多数の凹凸のある被着体でも、充分な
粘接着強度が発現でき、作業性、及び、作業環境性の優
れた硬化型粘接着シートを提供することを目的とする。
な問題を解決する為になされたもので、ウレタン樹脂発
泡体の様な表面に多数の凹凸のある被着体でも、充分な
粘接着強度が発現でき、作業性、及び、作業環境性の優
れた硬化型粘接着シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(以下、第1発明という)の硬化型粘接着シート
は、アクリル系ポリマー、エポキシ基を有する化合物、
エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオン重合開始
剤、及び、分子量が300〜5000で、分子内に少な
くとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系モノマー
と共重合性のない化合物(A)からなることを特徴とす
る。
発明(以下、第1発明という)の硬化型粘接着シート
は、アクリル系ポリマー、エポキシ基を有する化合物、
エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオン重合開始
剤、及び、分子量が300〜5000で、分子内に少な
くとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系モノマー
と共重合性のない化合物(A)からなることを特徴とす
る。
【0007】本願の請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)の硬化型粘接着シートは、第1発明に於い
て、化合物(A)がポリオール化合物であることを特徴
とする。
発明という)の硬化型粘接着シートは、第1発明に於い
て、化合物(A)がポリオール化合物であることを特徴
とする。
【0008】本願の請求項3に記載の発明(以下、第3
発明という)の積層体は、第1発明又は第2発明記載の
硬化型粘接着シートがウレタン樹脂発泡体に積層されて
いることを特徴とする。
発明という)の積層体は、第1発明又は第2発明記載の
硬化型粘接着シートがウレタン樹脂発泡体に積層されて
いることを特徴とする。
【0009】第1発明、第2発明は、硬化型粘接着シー
トの粘接着材の組成に関するものであり、第3発明は、
第1発明又は第2発明の硬化型粘接着シートがウレタン
樹脂発泡体に積層されている積層体に関するものであ
る。従って、第1、2発明は相互に関連しているので、
本発明の硬化型粘接着シートと呼び、第3発明は本発明
の積層体と呼ぶことにする。
トの粘接着材の組成に関するものであり、第3発明は、
第1発明又は第2発明の硬化型粘接着シートがウレタン
樹脂発泡体に積層されている積層体に関するものであ
る。従って、第1、2発明は相互に関連しているので、
本発明の硬化型粘接着シートと呼び、第3発明は本発明
の積層体と呼ぶことにする。
【0010】アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリレ
ートモノマーの単独重合体、又は、(メタ)アクリレー
トモノマーを50重量%以上含有し、これと共重合でき
る不飽和結合を有するビニルモノマーとの共重合体を意
味し、得られるアクリル系ポリマーのガラス転移点が、
−50〜20℃であることが好ましい。ガラス転移点
が、−50℃未満の場合は、硬化前の本発明の硬化型粘
接着シートが柔軟になり過ぎて、テープ形状が維持でき
なくなるばかりか、初期粘接着力も低くなり過ぎる。
又、20℃を超えると、該硬化型粘接着シートが硬くな
り過ぎ、被着体表面の多数の凹凸に対して、充分に追従
することができなくなる。
ートモノマーの単独重合体、又は、(メタ)アクリレー
トモノマーを50重量%以上含有し、これと共重合でき
る不飽和結合を有するビニルモノマーとの共重合体を意
味し、得られるアクリル系ポリマーのガラス転移点が、
−50〜20℃であることが好ましい。ガラス転移点
が、−50℃未満の場合は、硬化前の本発明の硬化型粘
接着シートが柔軟になり過ぎて、テープ形状が維持でき
なくなるばかりか、初期粘接着力も低くなり過ぎる。
又、20℃を超えると、該硬化型粘接着シートが硬くな
り過ぎ、被着体表面の多数の凹凸に対して、充分に追従
することができなくなる。
【0011】上記アクリル系ポリマーは、硬化型粘接着
シートに、主として、感圧接着性を付与するために用い
られ、その感圧接着性については、硬化型粘接着シート
に於いて、120℃でのボールタックが、1以上あるこ
とが好ましく、室温でのそれが、3以上であることが更
に好ましい。感圧接着性を得るには、被着体に対する濡
れ性と凝集力とのバランスが適切であることが必要であ
り、アクリル系ポリマーは、凝集力を得るために、使用
される。
シートに、主として、感圧接着性を付与するために用い
られ、その感圧接着性については、硬化型粘接着シート
に於いて、120℃でのボールタックが、1以上あるこ
とが好ましく、室温でのそれが、3以上であることが更
に好ましい。感圧接着性を得るには、被着体に対する濡
れ性と凝集力とのバランスが適切であることが必要であ
り、アクリル系ポリマーは、凝集力を得るために、使用
される。
【0012】本発明に於いて使用される(メタ)アクリ
レートモノマーとしては、感圧接着性が得られ、その単
独重合体又は共重合体のガラス転移点が、−50〜20
℃である限り、特に限定されるものではなく、例えば、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチルアクリレート、s
ec−ブチルアクリレート、クミルアクリレート、n−
ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2
−メチルヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アク
リレート、2−メチルオクチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘプチル(メタ)アクリレート、n−デシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)ア
クリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメ
タクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレートな
ど水酸基を有する(メタ)アクリレート類、2−ブトキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートな
どが挙げられ、これらの少なくとも1種が使用できる。
レートモノマーとしては、感圧接着性が得られ、その単
独重合体又は共重合体のガラス転移点が、−50〜20
℃である限り、特に限定されるものではなく、例えば、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチルアクリレート、s
ec−ブチルアクリレート、クミルアクリレート、n−
ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)
アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2
−メチルヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アク
リレート、2−メチルオクチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘプチル(メタ)アクリレート、n−デシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)ア
クリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルメ
タクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレートな
ど水酸基を有する(メタ)アクリレート類、2−ブトキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートな
どが挙げられ、これらの少なくとも1種が使用できる。
【0013】又、上記(メタ)アクリレートモノマーと
共重合できる不飽和結合を有するビニルモノマーとして
は、感圧接着性が得られ、その共重合体のガラス転移点
が、−50〜20℃である限り、特に限定されるもので
はなく、例えば、酢酸ビニル、スチレン、エチレン、プ
ロピレン、ブテン、イソプレン、ブタジエン、ビニルヘ
キシルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニ
ルピロリドン、N−アクリルモルフォリン、N−ビニル
カプロラクタム、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、N−ビニルピリジンなどが挙げられ、こ
れらの少なくとも1種が使用できる。
共重合できる不飽和結合を有するビニルモノマーとして
は、感圧接着性が得られ、その共重合体のガラス転移点
が、−50〜20℃である限り、特に限定されるもので
はなく、例えば、酢酸ビニル、スチレン、エチレン、プ
ロピレン、ブテン、イソプレン、ブタジエン、ビニルヘ
キシルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニ
ルピロリドン、N−アクリルモルフォリン、N−ビニル
カプロラクタム、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、N−ビニルピリジンなどが挙げられ、こ
れらの少なくとも1種が使用できる。
【0014】本発明のアクリル系ポリマーに使用される
上記の(メタ)アクリレートモノマー、及び、これと共
重合できる不飽和結合を有するビニルモノマーは、後述
のエポキシ基を有する化合物との反応性がないことが、
本発明の硬化型粘接着シートの貯蔵安定性を高める上で
好ましい。
上記の(メタ)アクリレートモノマー、及び、これと共
重合できる不飽和結合を有するビニルモノマーは、後述
のエポキシ基を有する化合物との反応性がないことが、
本発明の硬化型粘接着シートの貯蔵安定性を高める上で
好ましい。
【0015】アクリル系ポリマーの分子量は、特に限定
されるものではないが、硬化型粘接着シートの形状を保
持するために、重量平均分子量が20万以上であること
が望ましく、充分な粘着性を発揮させるためには、50
0万以下が好ましい。
されるものではないが、硬化型粘接着シートの形状を保
持するために、重量平均分子量が20万以上であること
が望ましく、充分な粘着性を発揮させるためには、50
0万以下が好ましい。
【0016】アクリル系ポリマーの重合方法は、特に限
定されず、従来より、公知の重合方法が採用できるが、
通常、光ラジカル重合や熱ラジカル重合が好ましい。
定されず、従来より、公知の重合方法が採用できるが、
通常、光ラジカル重合や熱ラジカル重合が好ましい。
【0017】光ラジカル重合開始剤としては、370n
mより長波長領域の光によって活性化される光ラジカル
重合開始剤が好ましく、例えば、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフ
ェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノンなどのアセトフェノン誘
導体化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプ
ロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;ベ
ンジルジメチルケタールなどのケタール誘導体化合物;
ハロゲン化ケトン;アシルフォスフィンオキシド;アシ
ルフォスフォナート;ビス−(2,6−ジメトキシベン
ゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィ
ンオキシド類などが挙げられ、これらの少なくとも1種
が使用できる。
mより長波長領域の光によって活性化される光ラジカル
重合開始剤が好ましく、例えば、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフ
ェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノンなどのアセトフェノン誘
導体化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプ
ロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;ベ
ンジルジメチルケタールなどのケタール誘導体化合物;
ハロゲン化ケトン;アシルフォスフィンオキシド;アシ
ルフォスフォナート;ビス−(2,6−ジメトキシベン
ゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィ
ンオキシド類などが挙げられ、これらの少なくとも1種
が使用できる。
【0018】熱ラジカル重合開始剤としては、特に、限
定されるものではなく、通常の汎用重合開始剤が使用さ
れ、例えば、AIBN(2,2´−アゾビス−イソブチ
ロニトリル)、AMBN(2,2´−アゾビス−2−メ
チルブチロニトリル)などのアゾ化合物;過酸化ベンゾ
イル(BPO)、過酸化ラウロイル(LPO)などのパ
ーオキサイド化合物などが挙げられ、これらの少なくと
も1種が使用できる。
定されるものではなく、通常の汎用重合開始剤が使用さ
れ、例えば、AIBN(2,2´−アゾビス−イソブチ
ロニトリル)、AMBN(2,2´−アゾビス−2−メ
チルブチロニトリル)などのアゾ化合物;過酸化ベンゾ
イル(BPO)、過酸化ラウロイル(LPO)などのパ
ーオキサイド化合物などが挙げられ、これらの少なくと
も1種が使用できる。
【0019】ラジカル重合によりアクリル系ポリマーを
生成させる場合には、本発明のアクリル系ポリマーを構
成するモノマー成分、ラジカル重合開始剤(熱ラジカル
重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤)、後述する
エポキシ基を有する化合物、エポキシ基の光開環重合を
誘発する光カチオン重合開始剤、及び、分子量が300
〜5000で、分子内に少なくとも1個の水酸基を有
し、且つ、アクリル系モノマーと共重合性のない化合物
(A)からなる重合性組成物をシート成形した後、ラジ
カル重合を行うことにより、シート中にアクリル系ポリ
マーを生成させて、硬化型粘接着シートを得ることがで
きる。
生成させる場合には、本発明のアクリル系ポリマーを構
成するモノマー成分、ラジカル重合開始剤(熱ラジカル
重合開始剤、又は、光ラジカル重合開始剤)、後述する
エポキシ基を有する化合物、エポキシ基の光開環重合を
誘発する光カチオン重合開始剤、及び、分子量が300
〜5000で、分子内に少なくとも1個の水酸基を有
し、且つ、アクリル系モノマーと共重合性のない化合物
(A)からなる重合性組成物をシート成形した後、ラジ
カル重合を行うことにより、シート中にアクリル系ポリ
マーを生成させて、硬化型粘接着シートを得ることがで
きる。
【0020】又、ラジカル重合されたアクリル系ポリマ
ーを得た後に、該アクリル系ポリマーに、エポキシ基を
有する化合物、上記光カチオン重合開始剤、及び、分子
量が300〜5000で、分子内に少なくとも1個の水
酸基を有し、且つ、アクリル系モノマーと共重合性のな
い化合物(A)を混合し、シート成形しても構わない。
ーを得た後に、該アクリル系ポリマーに、エポキシ基を
有する化合物、上記光カチオン重合開始剤、及び、分子
量が300〜5000で、分子内に少なくとも1個の水
酸基を有し、且つ、アクリル系モノマーと共重合性のな
い化合物(A)を混合し、シート成形しても構わない。
【0021】エポキシ基を有する化合物は、硬化型粘接
着シートに紫外線を照射して硬化させるために配合さ
れ、エポキシ基を有する化合物が光カチオン重合開始剤
に紫外線が照射されて生成したカチオン生成種によりエ
ポキシ基が開環重合されて、本発明の硬化型粘接着シー
トが所望の性能を発揮する。
着シートに紫外線を照射して硬化させるために配合さ
れ、エポキシ基を有する化合物が光カチオン重合開始剤
に紫外線が照射されて生成したカチオン生成種によりエ
ポキシ基が開環重合されて、本発明の硬化型粘接着シー
トが所望の性能を発揮する。
【0022】エポキシ基を有する化合物としては、例え
ば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノ
ールノボラック型、クレゾールノボラック型、グリシジ
ルエーテル型、グリシジルアミン型等のエポキシ樹脂;
ビスフェノールA型エポキシオリゴマー(例えば、油化
シェルエポキシ社製、エピコート1001、1002
等)などのエポキシ基を含有するオリゴマー;グリシジ
ル化ポリエステル、グリシジル化ポリウレタン、グリシ
ジル化ポリアクリルなどのエポキシ基含有モノマーやオ
リゴマーの付加重合体などが挙げられ、これらの少なく
とも1種が使用できる。
ば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノ
ールノボラック型、クレゾールノボラック型、グリシジ
ルエーテル型、グリシジルアミン型等のエポキシ樹脂;
ビスフェノールA型エポキシオリゴマー(例えば、油化
シェルエポキシ社製、エピコート1001、1002
等)などのエポキシ基を含有するオリゴマー;グリシジ
ル化ポリエステル、グリシジル化ポリウレタン、グリシ
ジル化ポリアクリルなどのエポキシ基含有モノマーやオ
リゴマーの付加重合体などが挙げられ、これらの少なく
とも1種が使用できる。
【0023】更に、上記のエポキシ基を有する化合物の
他に、他の樹脂成分で変性されたエポキシ樹脂を配合し
て、本発明の硬化型粘接着シートの可撓性を高めたり、
接着力や屈曲力の向上は図ってもよい。上記変性エポキ
シ樹脂としては、例えば、CTBN(末端カルボキシル
基含有ブタジエン−アクリロニトリルゴム)変性エポキ
シ樹脂;アクリルゴム、NBR、SBR、ブチルゴム、
又は、イソプレンゴムなどの各種ゴムを樹脂分散させた
エポキシ樹脂;上記のような液状ゴムで変性されたエポ
キシ樹脂;アクリル、ウレタン、尿素、ポリエステル、
スチレンなどの各種樹脂を添加してなるエポキシ樹脂;
キレート変性エポキシ樹脂;ポリオール変性エポキシ樹
脂などが挙げられる。
他に、他の樹脂成分で変性されたエポキシ樹脂を配合し
て、本発明の硬化型粘接着シートの可撓性を高めたり、
接着力や屈曲力の向上は図ってもよい。上記変性エポキ
シ樹脂としては、例えば、CTBN(末端カルボキシル
基含有ブタジエン−アクリロニトリルゴム)変性エポキ
シ樹脂;アクリルゴム、NBR、SBR、ブチルゴム、
又は、イソプレンゴムなどの各種ゴムを樹脂分散させた
エポキシ樹脂;上記のような液状ゴムで変性されたエポ
キシ樹脂;アクリル、ウレタン、尿素、ポリエステル、
スチレンなどの各種樹脂を添加してなるエポキシ樹脂;
キレート変性エポキシ樹脂;ポリオール変性エポキシ樹
脂などが挙げられる。
【0024】エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチ
オン重合開始剤は、光を照射されることにより活性化さ
れ、光カチオン重合開始物質を発生するものであり、比
較的低エネルギーで重合を開始することができる。光源
としては、紫外線や可視光などが、適宜、使用され、3
00〜360nmの波長が好適に使用される。
オン重合開始剤は、光を照射されることにより活性化さ
れ、光カチオン重合開始物質を発生するものであり、比
較的低エネルギーで重合を開始することができる。光源
としては、紫外線や可視光などが、適宜、使用され、3
00〜360nmの波長が好適に使用される。
【0025】光カチオン重合開始剤としては、使用する
波長の光によりエポキシ基の開環反応が誘発される限
り、特に限定されるものではないが、特に、300〜3
60nmの波長の光によりエポキシ基の開環反応を誘発
し、且つ、360nmを超える波長領域で活性化しない
化合物が好適に使用され、例えば、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩などの
オニウム塩類を挙げることができる。
波長の光によりエポキシ基の開環反応が誘発される限
り、特に限定されるものではないが、特に、300〜3
60nmの波長の光によりエポキシ基の開環反応を誘発
し、且つ、360nmを超える波長領域で活性化しない
化合物が好適に使用され、例えば、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩などの
オニウム塩類を挙げることができる。
【0026】上記オニウム塩類を具体的に例示すると、
オプトマーSP−150(旭電化工業社製)、オプトマ
ーSP−170(旭電化工業社製)、UVE−1014
(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−1012
(サートマー社製)、サンエイドSI−60L(三新化
学工業社製)、サンエイドSI−80L(三新化学工業
社製)、サンエイドSI−100L(三新化学工業社
製)、CI−2064(日本曹達社製)、CI−263
9(日本曹達社製)、CI−2624(日本曹達社
製)、CI−2481(日本曹達社製)などが挙げられ
る。上記光カチオン重合開始剤は、少なくとも1種が使
用でき、開環重合に当たり、有効活性波長の異なる複数
の光カチオン重合開始剤を用いて、2段階の硬化を行っ
ても構わない。
オプトマーSP−150(旭電化工業社製)、オプトマ
ーSP−170(旭電化工業社製)、UVE−1014
(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−1012
(サートマー社製)、サンエイドSI−60L(三新化
学工業社製)、サンエイドSI−80L(三新化学工業
社製)、サンエイドSI−100L(三新化学工業社
製)、CI−2064(日本曹達社製)、CI−263
9(日本曹達社製)、CI−2624(日本曹達社
製)、CI−2481(日本曹達社製)などが挙げられ
る。上記光カチオン重合開始剤は、少なくとも1種が使
用でき、開環重合に当たり、有効活性波長の異なる複数
の光カチオン重合開始剤を用いて、2段階の硬化を行っ
ても構わない。
【0027】分子量が300〜5000で、分子内に少
なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系モノマ
ーと共重合性のない化合物(A)は、例えば、ポリエス
テルやポリオールを主鎖とするモノオール又はポリオー
ル化合物などが挙げられ、ウレタン樹脂発泡体のような
表面に多くの凹凸を有する被着体の粘接着性を向上させ
るために使用され、これが含有しない硬化型粘接着シー
トは、粘接着性が乏しくなる。
なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系モノマ
ーと共重合性のない化合物(A)は、例えば、ポリエス
テルやポリオールを主鎖とするモノオール又はポリオー
ル化合物などが挙げられ、ウレタン樹脂発泡体のような
表面に多くの凹凸を有する被着体の粘接着性を向上させ
るために使用され、これが含有しない硬化型粘接着シー
トは、粘接着性が乏しくなる。
【0028】上記化合物(A)を具体的に例示すれば、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテ
ルポリオール類;ポリエーテルとポリオールとをビニル
モノマーと共に重合変性したポリマーポリオール、ポリ
エーテルとポリオールとをジイソシアネートとジアミン
で変性させたPHDポリエーテルポリオール、ポリエー
テルとポリオールをε−カプロラクトンで変性させたポ
リエーテルエステルコーポリマーポリオール等の変性ポ
リエーテルポリオール類;アジピン酸とグリコール、ト
リオールとの脱水縮合反応によって得られるポリエステ
ル等の縮合系ポリエステルポリオール;ε−カプロラク
タム等の開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポ
リオール;ヘキサメチレンジオールと無水マレイン酸と
の脱水縮合反応によって得られるポリエステル等のポリ
カーボネートジオール;ポリβ−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等のアクリルポリオール;少なくとも
端末に水酸基を有するポリブタジエンなどが挙げられ、
これらの少なくとも1種が使用できる。
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテ
ルポリオール類;ポリエーテルとポリオールとをビニル
モノマーと共に重合変性したポリマーポリオール、ポリ
エーテルとポリオールとをジイソシアネートとジアミン
で変性させたPHDポリエーテルポリオール、ポリエー
テルとポリオールをε−カプロラクトンで変性させたポ
リエーテルエステルコーポリマーポリオール等の変性ポ
リエーテルポリオール類;アジピン酸とグリコール、ト
リオールとの脱水縮合反応によって得られるポリエステ
ル等の縮合系ポリエステルポリオール;ε−カプロラク
タム等の開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポ
リオール;ヘキサメチレンジオールと無水マレイン酸と
の脱水縮合反応によって得られるポリエステル等のポリ
カーボネートジオール;ポリβ−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等のアクリルポリオール;少なくとも
端末に水酸基を有するポリブタジエンなどが挙げられ、
これらの少なくとも1種が使用できる。
【0029】上記化合物の分子内に有する水酸基は、少
なくとも1個が必要であり、本発明の硬化型粘接着シー
トの成分であるアクリル系ポリマー、エポキシ基を有す
る化合物との親和性、反応性、相溶性に寄与し、被着体
がウレタン樹脂発泡体である場合は、極性や骨格構造を
類似させることができるため、親和性、相溶性を制御す
ることができ、特に、内部に多官能性イソシアネートが
残存している場合は、これが水酸基と強固に結合して、
粘接着性を強固にさせる。
なくとも1個が必要であり、本発明の硬化型粘接着シー
トの成分であるアクリル系ポリマー、エポキシ基を有す
る化合物との親和性、反応性、相溶性に寄与し、被着体
がウレタン樹脂発泡体である場合は、極性や骨格構造を
類似させることができるため、親和性、相溶性を制御す
ることができ、特に、内部に多官能性イソシアネートが
残存している場合は、これが水酸基と強固に結合して、
粘接着性を強固にさせる。
【0030】又、上記化合物の分子量は、300〜50
00あることが必要であり、分子量が300未満の場合
は、本発明の硬化型粘接着シートを可塑化して、被着体
の表面凹凸に追従し易いが、硬化型粘接着シートの形状
保持が難しく、長時間経過すると、該シートの表面へ移
行することがある。又、分子量が5000を超えると、
硬化後の粘接着層の流動性、塑性変形性が乏しくなっ
て、被着体の表面凹凸に追従が困難になり、必要な粘接
着力が得られない。
00あることが必要であり、分子量が300未満の場合
は、本発明の硬化型粘接着シートを可塑化して、被着体
の表面凹凸に追従し易いが、硬化型粘接着シートの形状
保持が難しく、長時間経過すると、該シートの表面へ移
行することがある。又、分子量が5000を超えると、
硬化後の粘接着層の流動性、塑性変形性が乏しくなっ
て、被着体の表面凹凸に追従が困難になり、必要な粘接
着力が得られない。
【0031】上記の分子量が300〜5000で、且
つ、分子内に少なくとも1個の水酸基を有する化合物
は、アクリル系ポリマーを作製する際に、(メタ)アク
リレートモノマーやその他のビニルモノマーが共存した
状態で重合される場合があるので、ラジカル重合性の不
飽和結合が含まれていないことが好ましい。上記化合物
にラジカル重合性の不飽和結合が含まれていると、他の
ラジカル重合性モノマーと強烈に共重合し、アクリル系
ポリマーの分子の中に、該化合物が共重合体成分として
含まれるため、ガラス転移点を変化させたり、架橋を起
こさせたりして、粘接着性を不確実にさせる場合があ
る。
つ、分子内に少なくとも1個の水酸基を有する化合物
は、アクリル系ポリマーを作製する際に、(メタ)アク
リレートモノマーやその他のビニルモノマーが共存した
状態で重合される場合があるので、ラジカル重合性の不
飽和結合が含まれていないことが好ましい。上記化合物
にラジカル重合性の不飽和結合が含まれていると、他の
ラジカル重合性モノマーと強烈に共重合し、アクリル系
ポリマーの分子の中に、該化合物が共重合体成分として
含まれるため、ガラス転移点を変化させたり、架橋を起
こさせたりして、粘接着性を不確実にさせる場合があ
る。
【0032】尚、本発明の硬化型粘接着シートには、本
発明の目的を阻害しない範囲で、上記の組成以外に、公
知の増粘剤、充填剤、着色剤及び難燃剤等を含有させて
もよい。
発明の目的を阻害しない範囲で、上記の組成以外に、公
知の増粘剤、充填剤、着色剤及び難燃剤等を含有させて
もよい。
【0033】本発明に於いて、上記アクリル系ポリマー
とエポキシ基を有する化合物との配合割合は、所望の初
期粘接着力、硬化後の粘接着強度などに応じて、適宜定
められ、特に限定されるものではなく、アクリル系ポリ
マー100重量部に対し、エポキシ基を有する化合物は
10〜300重量部が好ましい。
とエポキシ基を有する化合物との配合割合は、所望の初
期粘接着力、硬化後の粘接着強度などに応じて、適宜定
められ、特に限定されるものではなく、アクリル系ポリ
マー100重量部に対し、エポキシ基を有する化合物は
10〜300重量部が好ましい。
【0034】エポキシ基を有する化合物の配合割合が、
10重量部未満の場合には、紫外線を照射して硬化させ
ても、十分な粘接着強度を得ることができなく、300
重量部を超えると、アクリル系ポリマーの相対的な配合
割合が低下し、十分な初期粘接着力を得ることができな
いことがある。
10重量部未満の場合には、紫外線を照射して硬化させ
ても、十分な粘接着強度を得ることができなく、300
重量部を超えると、アクリル系ポリマーの相対的な配合
割合が低下し、十分な初期粘接着力を得ることができな
いことがある。
【0035】又、上記光カチオン重合開始剤の配合割合
は、その種類により異なり、特に限定されるものではな
いが、エポキシ基を有する化合物100重量部に対し、
光カチオン重合開始剤は、0.01〜5重量部が好まし
い。光カチオン重合開始剤の割合が、0.01重量部未
満の場合には、紫外線を照射してもエポキシ基の開環反
応が十分に進行せず、粘接着力の高い硬化型粘接着シー
トを得ることができない場合がある。又、5重量部を超
えると、硬化を進行させる作用が飽和し、逆に初期粘接
着力が低下することがある。
は、その種類により異なり、特に限定されるものではな
いが、エポキシ基を有する化合物100重量部に対し、
光カチオン重合開始剤は、0.01〜5重量部が好まし
い。光カチオン重合開始剤の割合が、0.01重量部未
満の場合には、紫外線を照射してもエポキシ基の開環反
応が十分に進行せず、粘接着力の高い硬化型粘接着シー
トを得ることができない場合がある。又、5重量部を超
えると、硬化を進行させる作用が飽和し、逆に初期粘接
着力が低下することがある。
【0036】アクリル系ポリマー、エポキシ基を有する
化合物、エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオン
重合開始剤、及び、分子量が300〜5000で、分子
内に少なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系
モノマーと共重合性のない化合物(A)をシートに成形
する方法は、特に限定されず、一般的な従来の塗工技術
が採用でき、例えば、上記の各成分を含む組成物を溶剤
に溶かして、離型紙等の上に塗工し、しかる後に、溶剤
を乾燥させて、硬化型粘接着シートを得る方法や、アク
リル系ポリマーの原料となるモノマー、エポキシ基を有
する化合物、光カチオン重合開始剤、光ラジカル重合開
始剤、及び、上記化合物(A)からなる光重合性組成物
を離型紙等の上に塗工し、しかる後に、光カチオン重合
開始剤は励起、分解させないが、光ラジカル重合反応は
引き起こす長波長の紫外線を照射し、塊状重合させて、
硬化型粘接着シートを得る方法が挙げられる。
化合物、エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオン
重合開始剤、及び、分子量が300〜5000で、分子
内に少なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系
モノマーと共重合性のない化合物(A)をシートに成形
する方法は、特に限定されず、一般的な従来の塗工技術
が採用でき、例えば、上記の各成分を含む組成物を溶剤
に溶かして、離型紙等の上に塗工し、しかる後に、溶剤
を乾燥させて、硬化型粘接着シートを得る方法や、アク
リル系ポリマーの原料となるモノマー、エポキシ基を有
する化合物、光カチオン重合開始剤、光ラジカル重合開
始剤、及び、上記化合物(A)からなる光重合性組成物
を離型紙等の上に塗工し、しかる後に、光カチオン重合
開始剤は励起、分解させないが、光ラジカル重合反応は
引き起こす長波長の紫外線を照射し、塊状重合させて、
硬化型粘接着シートを得る方法が挙げられる。
【0037】上記光ラジカル重合及び光カチオン重合に
於いて、紫外線照射に用いるランプとしては、特に限定
されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトラ
ンプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、メタルハライドラ
ンプ等を用いることができる。
於いて、紫外線照射に用いるランプとしては、特に限定
されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトラ
ンプ、マイクロウエーブ励起水銀灯、メタルハライドラ
ンプ等を用いることができる。
【0038】上述のようにして得られた硬化型粘接着シ
ートは、波長360nm未満の波長を有し、照射強度が
5mw/cm2 以上の紫外線を1分間以上照射すること
により、エポキシ基の開環重合による硬化を進行させる
ことができ、該照射後、23℃の雰囲気下で1週間放置
後の引張弾性率が、0.1〜10GPaであることが好
ましい。0.1GPa未満の場合は、ウレタン樹脂発泡
体などの表面に多数の凹凸を有する被着体に充分に追従
しても、硬化後の引張弾性率が低いので、信頼性のある
粘接着強度が得られない。又、10GPaを超える場合
は、該粘接着シートが脆くなり過ぎるため、かえって粘
接着強度が低くなる。
ートは、波長360nm未満の波長を有し、照射強度が
5mw/cm2 以上の紫外線を1分間以上照射すること
により、エポキシ基の開環重合による硬化を進行させる
ことができ、該照射後、23℃の雰囲気下で1週間放置
後の引張弾性率が、0.1〜10GPaであることが好
ましい。0.1GPa未満の場合は、ウレタン樹脂発泡
体などの表面に多数の凹凸を有する被着体に充分に追従
しても、硬化後の引張弾性率が低いので、信頼性のある
粘接着強度が得られない。又、10GPaを超える場合
は、該粘接着シートが脆くなり過ぎるため、かえって粘
接着強度が低くなる。
【0039】本発明の硬化型粘接着シートを用いて、ウ
レタン樹脂発泡体などの被着体を粘接着するには、被着
体に粘接着させる前、又は、粘接着した直後に、本発明
の硬化型粘接着シートに紫外線を照射して、エポキシ基
を有する化合物を開環重合させ、硬化を進行させる。上
記の紫外線照射は、光カチオン重合開始剤が活性化させ
るために行われ、その波長は、活性化ができれば特に限
定されず、300〜360nmの波長であることが好ま
しい。
レタン樹脂発泡体などの被着体を粘接着するには、被着
体に粘接着させる前、又は、粘接着した直後に、本発明
の硬化型粘接着シートに紫外線を照射して、エポキシ基
を有する化合物を開環重合させ、硬化を進行させる。上
記の紫外線照射は、光カチオン重合開始剤が活性化させ
るために行われ、その波長は、活性化ができれば特に限
定されず、300〜360nmの波長であることが好ま
しい。
【0040】300nm未満の場合は、硬化型粘接着シ
ートの内部が未硬化となって、充分な粘接着力が得られ
ないことがあり、360nmを超えると、光エネルギー
が不足して、硬化しないことがある。従って、紫外線照
射による光照射強度は、5mw/cm2 以上とすること
が好ましく、5mw/cm2 未満の場合は、光カチオン
重合開始剤が充分に活性化されず、硬化型粘接着シート
の硬化が充分に進行しないことがある。
ートの内部が未硬化となって、充分な粘接着力が得られ
ないことがあり、360nmを超えると、光エネルギー
が不足して、硬化しないことがある。従って、紫外線照
射による光照射強度は、5mw/cm2 以上とすること
が好ましく、5mw/cm2 未満の場合は、光カチオン
重合開始剤が充分に活性化されず、硬化型粘接着シート
の硬化が充分に進行しないことがある。
【0041】
【作用】本発明は、表面に多数の微細な凹凸を有する被
着体に対し、凹凸構造に容易に追従して粘接着面積を拡
大させように設計された硬化型粘接着シートである。即
ち、感圧接着性を役割としたアクリル系ポリマーに、親
和性、接着性を付与する役割のエポキシ基を有する化合
物及び分子量が300〜5000で、分子内に少なくと
も1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系モノマーと共
重合性のない化合物(A)を配合して、更に、該シート
に可塑性、追従性を付与させたものである。
着体に対し、凹凸構造に容易に追従して粘接着面積を拡
大させように設計された硬化型粘接着シートである。即
ち、感圧接着性を役割としたアクリル系ポリマーに、親
和性、接着性を付与する役割のエポキシ基を有する化合
物及び分子量が300〜5000で、分子内に少なくと
も1個の水酸基を有し、且つ、アクリル系モノマーと共
重合性のない化合物(A)を配合して、更に、該シート
に可塑性、追従性を付与させたものである。
【0042】粘接着は2段階で行われ、第1段階では、
被着体に粘着的に接着して、表面の凹凸に流動して追従
して粘接着され、第2段階では、紫外線が照射されて、
紫外線活性の触媒によりエポキシ基を有する化合物が開
環重合して、ネットワークを作り、該シートを粘接着性
から接着性の方向に誘導させるものである。
被着体に粘着的に接着して、表面の凹凸に流動して追従
して粘接着され、第2段階では、紫外線が照射されて、
紫外線活性の触媒によりエポキシ基を有する化合物が開
環重合して、ネットワークを作り、該シートを粘接着性
から接着性の方向に誘導させるものである。
【0043】又、化合物(A)は、上記作用の他に、骨
格がウレタン樹脂の構造に類似しているので、親和性が
大きく、ウレタン樹脂に対する粘接着性に大いに寄与
し、ジイソシアネート類により、両者を水酸基を介して
結合することができ、強固に粘接着できる。
格がウレタン樹脂の構造に類似しているので、親和性が
大きく、ウレタン樹脂に対する粘接着性に大いに寄与
し、ジイソシアネート類により、両者を水酸基を介して
結合することができ、強固に粘接着できる。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳しく説明するため
に、以下、実施例、比較例を用いて説明する。 実施例1 表1に示す様に、テトラヒドロフルフリルアクリレート
(以下、TFHと記す、ガラス転移温度−12℃)65
重量部、光ラジカル重合開始剤のビス(2,6−ジメト
キシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフ
ォスフィンオキシド(チバガイギー社製、商品名:イル
ガキュア1700)0.3重量部、エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製、商品名:エピコート828)65
重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製、商品
名;オプトマーSP−170)1.5重量部、及び、ポ
リエーテルポリオール化合物A(日本油脂社製、商品
名;ユニオールD−2000、分子量;2000)5重
量部とを、2リットルのセパラブルフラスコに入れて均
一に攪拌混合し、しかる後に、窒素ガスを20分間バブ
リングして溶存酸素を除去して、光重合性組成物を得
た。
に、以下、実施例、比較例を用いて説明する。 実施例1 表1に示す様に、テトラヒドロフルフリルアクリレート
(以下、TFHと記す、ガラス転移温度−12℃)65
重量部、光ラジカル重合開始剤のビス(2,6−ジメト
キシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフ
ォスフィンオキシド(チバガイギー社製、商品名:イル
ガキュア1700)0.3重量部、エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製、商品名:エピコート828)65
重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製、商品
名;オプトマーSP−170)1.5重量部、及び、ポ
リエーテルポリオール化合物A(日本油脂社製、商品
名;ユニオールD−2000、分子量;2000)5重
量部とを、2リットルのセパラブルフラスコに入れて均
一に攪拌混合し、しかる後に、窒素ガスを20分間バブ
リングして溶存酸素を除去して、光重合性組成物を得
た。
【0045】得られた光重合性組成物を、表面離型処理
したポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PE
Tフィルムと記す)の上に肉厚0.2mmとなるように
塗工し、更に、該塗工面に、同様に表面離型処理したP
ETフィルムを被覆して、積層フィルムを得た。得られ
た積層フィルムに、360nm以下の波長の光を実質的
にカットして、400nmに最大発光波長を有する紫外
線を、光強度が1.0mW/cm2 となるように15分
間照射し、前記のPETフィルム間に挟持した硬化型粘
接着シートを得た。得られた硬化型粘接着シートのゲル
分率、及び、引張弾性率は、後述する評価方法によって
測定を行い、結果を表1に示した。
したポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PE
Tフィルムと記す)の上に肉厚0.2mmとなるように
塗工し、更に、該塗工面に、同様に表面離型処理したP
ETフィルムを被覆して、積層フィルムを得た。得られ
た積層フィルムに、360nm以下の波長の光を実質的
にカットして、400nmに最大発光波長を有する紫外
線を、光強度が1.0mW/cm2 となるように15分
間照射し、前記のPETフィルム間に挟持した硬化型粘
接着シートを得た。得られた硬化型粘接着シートのゲル
分率、及び、引張弾性率は、後述する評価方法によって
測定を行い、結果を表1に示した。
【0046】次に、上記で得られた未硬化の硬化型粘接
着シートを20mm角の大きさに切断し、被着体とし
て、25mm角×肉厚10mmのガラス長繊維補強熱硬
化性樹脂発泡体(積水化学社製、商品名;エスロンネオ
ランバーFFU、比重0.74)に貼付した。しかる後
に、該熱硬化性樹脂発泡体の上にある硬化型粘接着シー
トの露出面に350nmの波長の紫外線を照射強度25
mw/cm2 になるようにして、1分間照射し、照射後
10分以内に、上記と同様にして、25mm角×肉厚1
0mmのガラス長繊維補強熱硬化性樹脂発泡体(積水化
学社製、商品名;エスロンネオランバーFFU、比重
0.74)を貼付し、5kg/cm2 の圧力を1分間加
えて積層体を得た。得られた積層体は、後述する評価方
法によって、剪断粘接着力を測定して、粘接着性の評価
指標とし、結果を表1に示した。
着シートを20mm角の大きさに切断し、被着体とし
て、25mm角×肉厚10mmのガラス長繊維補強熱硬
化性樹脂発泡体(積水化学社製、商品名;エスロンネオ
ランバーFFU、比重0.74)に貼付した。しかる後
に、該熱硬化性樹脂発泡体の上にある硬化型粘接着シー
トの露出面に350nmの波長の紫外線を照射強度25
mw/cm2 になるようにして、1分間照射し、照射後
10分以内に、上記と同様にして、25mm角×肉厚1
0mmのガラス長繊維補強熱硬化性樹脂発泡体(積水化
学社製、商品名;エスロンネオランバーFFU、比重
0.74)を貼付し、5kg/cm2 の圧力を1分間加
えて積層体を得た。得られた積層体は、後述する評価方
法によって、剪断粘接着力を測定して、粘接着性の評価
指標とし、結果を表1に示した。
【0047】実施例2 ポリエーテルポリオール化合物Aの代わりに、ポリエー
テルポリオール化合物B(クラレ社製、商品名;クラレ
ポリオール−1010、分子量1000)8重量部を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして硬化型粘接着
シートを得た。得られた硬化型粘接着シートの評価は、
実施例1と同様の方法によって、ゲル分率、最終硬化物
の引張弾性率、剪断粘接着力を測定し、結果を表1に示
した。
テルポリオール化合物B(クラレ社製、商品名;クラレ
ポリオール−1010、分子量1000)8重量部を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして硬化型粘接着
シートを得た。得られた硬化型粘接着シートの評価は、
実施例1と同様の方法によって、ゲル分率、最終硬化物
の引張弾性率、剪断粘接着力を測定し、結果を表1に示
した。
【0048】実施例3 ポリエーテルポリオール化合物Aの代わりに、ポリエー
テルポリオール化合物C(クラレ社製、商品名;クラレ
ポリオール−2010、分子量2000)5重量部を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして硬化型粘接着
シートを得た。得られた硬化型粘接着シートの評価は、
実施例1と同様の方法によって、ゲル分率、最終硬化物
の引張弾性率、剪断粘接着力を測定し、結果を表1に示
した。
テルポリオール化合物C(クラレ社製、商品名;クラレ
ポリオール−2010、分子量2000)5重量部を使
用したこと以外は、実施例1と同様にして硬化型粘接着
シートを得た。得られた硬化型粘接着シートの評価は、
実施例1と同様の方法によって、ゲル分率、最終硬化物
の引張弾性率、剪断粘接着力を測定し、結果を表1に示
した。
【0049】比較例1 ポリエーテルポリオール化合物Aの代わりに、水酸基を
有する重合性不飽和結合を有するポリオールD(2−ア
クリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル
酸、共栄社油脂社製、商品名;HOA−MPE、分子量
304)5重量部を使用したこと以外は、実施例1と同
様にして硬化型粘接着シートを得た。得られた硬化型粘
接着シートの評価は、実施例1と同様の方法によって、
ゲル分率、最終硬化物の引張弾性率、剪断粘接着力を測
定し、結果を表1に示した。
有する重合性不飽和結合を有するポリオールD(2−ア
クリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル
酸、共栄社油脂社製、商品名;HOA−MPE、分子量
304)5重量部を使用したこと以外は、実施例1と同
様にして硬化型粘接着シートを得た。得られた硬化型粘
接着シートの評価は、実施例1と同様の方法によって、
ゲル分率、最終硬化物の引張弾性率、剪断粘接着力を測
定し、結果を表1に示した。
【0050】比較例2 ポリエーテルポリオール化合物Aの代わりに、水酸基を
有する化合物として、低分子量ポリオール化合物E(和
光純薬社製、商品名;エチレングリコール、分子量6
2.07)5重量部使用したこと以外は、実施例1と同
様にして硬化型粘接着シートを得た。得られた硬化型粘
接着シートの評価は、実施例1と同様の方法によって、
ゲル分率、最終硬化物の引張弾性率、剪断粘接着力を測
定し、結果を表1に示した。
有する化合物として、低分子量ポリオール化合物E(和
光純薬社製、商品名;エチレングリコール、分子量6
2.07)5重量部使用したこと以外は、実施例1と同
様にして硬化型粘接着シートを得た。得られた硬化型粘
接着シートの評価は、実施例1と同様の方法によって、
ゲル分率、最終硬化物の引張弾性率、剪断粘接着力を測
定し、結果を表1に示した。
【0051】比較例3 ポリエーテルポリオール化合物Aの代わりに、水酸基を
有する化合物として、高分子量ポリオール化合物F(日
本油脂社製、商品名;ユニオールD−1001、分子量
10000)5重量部使用したこと以外は、実施例1と
同様にして硬化型粘接着シートを得た。得られた硬化型
粘接着シートの評価は、実施例1と同様の方法によっ
て、ゲル分率、最終硬化物の引張弾性率、剪断粘接着力
を測定し、結果を表1に示した。
有する化合物として、高分子量ポリオール化合物F(日
本油脂社製、商品名;ユニオールD−1001、分子量
10000)5重量部使用したこと以外は、実施例1と
同様にして硬化型粘接着シートを得た。得られた硬化型
粘接着シートの評価は、実施例1と同様の方法によっ
て、ゲル分率、最終硬化物の引張弾性率、剪断粘接着力
を測定し、結果を表1に示した。
【0052】比較例4 硬化型粘接着シートの代わりに、従来より使用されてい
る2液混合硬化型のエポキシ系接着剤(積水化学社製、
商品名;エスロン#400)を使用して、下記の様に、
積層体を作製した。即ち、25mm角×肉厚10mmの
ガラス長繊維補強熱硬化性樹脂発泡体(積水化学社製、
商品名;エスロンネオランバーFFU、比重0.74)
に、上記接着剤を肉厚0.2mmに塗布し、該塗布面に
25mm角×肉厚10mmのガラス長繊維補強熱硬化性
樹脂発泡体(積水化学社製、商品名;エスロンネオラン
バーFFU、比重0.74)を積層し、治具を用いて仮
止めし、温度23℃で24時間放置して積層体を作製し
た。得られた積層体は、後述する評価方法によって、剪
断粘接着力を測定し、結果を表1に示した。
る2液混合硬化型のエポキシ系接着剤(積水化学社製、
商品名;エスロン#400)を使用して、下記の様に、
積層体を作製した。即ち、25mm角×肉厚10mmの
ガラス長繊維補強熱硬化性樹脂発泡体(積水化学社製、
商品名;エスロンネオランバーFFU、比重0.74)
に、上記接着剤を肉厚0.2mmに塗布し、該塗布面に
25mm角×肉厚10mmのガラス長繊維補強熱硬化性
樹脂発泡体(積水化学社製、商品名;エスロンネオラン
バーFFU、比重0.74)を積層し、治具を用いて仮
止めし、温度23℃で24時間放置して積層体を作製し
た。得られた積層体は、後述する評価方法によって、剪
断粘接着力を測定し、結果を表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】(評価方法) (1)ゲル分率 アクリル系ポリマーのゲル分率は、実施例1〜3、比較
例1〜3に使用された光重合性組成物から光カチオン重
合開始剤を除いたこと以外は、実施例1と全く同じ方法
で硬化型粘接着シートを作製して、アクリル系ポリマー
のみを重合させて、ゲル分率の測定用試料とした。
例1〜3に使用された光重合性組成物から光カチオン重
合開始剤を除いたこと以外は、実施例1と全く同じ方法
で硬化型粘接着シートを作製して、アクリル系ポリマー
のみを重合させて、ゲル分率の測定用試料とした。
【0055】得られた測定用試料を約0.1g採取し
て、正確に秤量し、これを抽出前重量Wとし、50cc
フラスコに入れ、次いでテトラヒドロフラン(以下、T
HFと記す)50ccをこれに注ぎ、72時間、室温に
浸漬、放置して、可溶性部分と不溶性部分に分離させ
た。しかる後に、正確に秤量した200メッシュの皿状
にした金網(重量w0 )に、上記の分離した液体を注い
で濾過し、金網の上に残存した不溶性部分を得た。得ら
れた不溶性部分を真空乾燥機に入れ、110℃で乾燥
し、一定の重量w(不溶分と金網の重量)になるまで継
続した。ゲル分率は下記の式で示される。 ゲル分率(%)=〔(w−w0 )/W〕×100
て、正確に秤量し、これを抽出前重量Wとし、50cc
フラスコに入れ、次いでテトラヒドロフラン(以下、T
HFと記す)50ccをこれに注ぎ、72時間、室温に
浸漬、放置して、可溶性部分と不溶性部分に分離させ
た。しかる後に、正確に秤量した200メッシュの皿状
にした金網(重量w0 )に、上記の分離した液体を注い
で濾過し、金網の上に残存した不溶性部分を得た。得ら
れた不溶性部分を真空乾燥機に入れ、110℃で乾燥
し、一定の重量w(不溶分と金網の重量)になるまで継
続した。ゲル分率は下記の式で示される。 ゲル分率(%)=〔(w−w0 )/W〕×100
【0056】(2)引張弾性率 実施例1〜3、比較例1〜3で得られた硬化型粘接着シ
ートに、350nmの波長の紫外線を照射強度25mw
/cm2 になるようにして、1分間照射して、最終硬化
物とし、肉厚0.2mm、幅10mm、長さ100mm
に切断して、硬化型粘接着シートの最終硬化物の測定用
試料とした。しかる後に、引張試験機に於いて、チャッ
ク間距離を50mmにして、測定試料を装着し、引張速
度100mm/分で引張り、引張応力と引張歪みの曲線
を作成し、該曲線の初期直線勾配を引張弾性率とした。
ートに、350nmの波長の紫外線を照射強度25mw
/cm2 になるようにして、1分間照射して、最終硬化
物とし、肉厚0.2mm、幅10mm、長さ100mm
に切断して、硬化型粘接着シートの最終硬化物の測定用
試料とした。しかる後に、引張試験機に於いて、チャッ
ク間距離を50mmにして、測定試料を装着し、引張速
度100mm/分で引張り、引張応力と引張歪みの曲線
を作成し、該曲線の初期直線勾配を引張弾性率とした。
【0057】(3)剪断粘接着力 JIS K 6850に準拠して、剪断粘接着力を23
℃で測定し、実施例1〜3、比較例1〜4で得られた積
層体の粘接着面に変位を与え、粘接着部分の破壊が生じ
た時の最大荷重を測定し、これを剪断粘接着力とした。
℃で測定し、実施例1〜3、比較例1〜4で得られた積
層体の粘接着面に変位を与え、粘接着部分の破壊が生じ
た時の最大荷重を測定し、これを剪断粘接着力とした。
【0058】
【発明の効果】本発明の硬化型粘接着シートは、上述の
ように構成されているので、多数の凹凸を有する被着体
に容易に追従し、粘接着する時に紫外線を照射するの
で、硬化して強固に粘接着させ、剪断粘接着力を増大さ
せる。特に、ウレタン樹脂発泡体は、表面に多数の凹凸
があり、骨格の分子構造が類似しているので、該粘接着
シートは化学的、物理的構造面から、粘接着に有効であ
り、構造用粘接着シートとして極めて有効に適用でき
る。
ように構成されているので、多数の凹凸を有する被着体
に容易に追従し、粘接着する時に紫外線を照射するの
で、硬化して強固に粘接着させ、剪断粘接着力を増大さ
せる。特に、ウレタン樹脂発泡体は、表面に多数の凹凸
があり、骨格の分子構造が類似しているので、該粘接着
シートは化学的、物理的構造面から、粘接着に有効であ
り、構造用粘接着シートとして極めて有効に適用でき
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 アクリル系ポリマー、エポキシ基を有す
る化合物、エポキシ基の光開環重合を誘発する光カチオ
ン重合開始剤、及び、分子量が300〜5000で、分
子内に少なくとも1個の水酸基を有し、且つ、アクリル
系モノマーと共重合性のない化合物(A)からなること
を特徴とする硬化型粘接着シート。 - 【請求項2】 化合物(A)がポリオール化合物である
ことを特徴とする請求項1記載の硬化型粘接着シート。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の硬化型粘接
着シートがウレタン樹脂発泡体に積層されていることを
特徴とする積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9347992A JPH11181361A (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 硬化型粘接着シート及び積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9347992A JPH11181361A (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 硬化型粘接着シート及び積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11181361A true JPH11181361A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18394013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9347992A Pending JPH11181361A (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 硬化型粘接着シート及び積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11181361A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001051581A1 (fr) * | 2000-01-13 | 2001-07-19 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Composition pour adhesif autocollant photodurcissable et feuille apparentee |
KR101162558B1 (ko) | 2010-09-06 | 2012-07-05 | 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 | 화상 표시 장치 구성용 적층체의 제조 방법, 및 이 적층체를 사용하여 이루어지는 화상 표시 장치 |
JP2017125141A (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | 日東電工株式会社 | 硬化型粘接着シート |
KR20190088494A (ko) * | 2016-12-02 | 2019-07-26 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 | 다층 접착 물품 |
CN112011293A (zh) * | 2019-05-28 | 2020-12-01 | 3M创新有限公司 | 可固化压敏胶组合物,可固化压敏胶带和电池组 |
JP2020200473A (ja) * | 2015-06-04 | 2020-12-17 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | Uv硬化性エポキシ/アクリレート接着剤組成物 |
-
1997
- 1997-12-17 JP JP9347992A patent/JPH11181361A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001051581A1 (fr) * | 2000-01-13 | 2001-07-19 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Composition pour adhesif autocollant photodurcissable et feuille apparentee |
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JP4971529B2 (ja) * | 2010-09-06 | 2012-07-11 | 三菱樹脂株式会社 | 画像表示装置構成用積層体の製造方法、及びこの積層体を用いてなる画像表示装置 |
US8715448B2 (en) | 2010-09-06 | 2014-05-06 | Mitsubishi Plastics, Inc. | Method for producing laminate for configuring image display device, and image display device using the same |
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WO2017122624A1 (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | 日東電工株式会社 | 硬化型粘接着シート |
EP3404076A4 (en) * | 2016-01-15 | 2020-01-01 | Nitto Denko Corporation | CURABLE ADHESIVE FILM |
CN108473833A (zh) * | 2016-01-15 | 2018-08-31 | 日东电工株式会社 | 固化型粘合粘接片 |
TWI752934B (zh) * | 2016-01-15 | 2022-01-21 | 日商日東電工股份有限公司 | 硬化型黏接著片材 |
US11274231B2 (en) | 2016-01-15 | 2022-03-15 | Nitto Denko Corporation | Stickable-curable adhesive sheet |
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CN112011293A (zh) * | 2019-05-28 | 2020-12-01 | 3M创新有限公司 | 可固化压敏胶组合物,可固化压敏胶带和电池组 |
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