JPH11181259A - ポリエステルブロック共重合体組成物 - Google Patents

ポリエステルブロック共重合体組成物

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JPH11181259A
JPH11181259A JP36506897A JP36506897A JPH11181259A JP H11181259 A JPH11181259 A JP H11181259A JP 36506897 A JP36506897 A JP 36506897A JP 36506897 A JP36506897 A JP 36506897A JP H11181259 A JPH11181259 A JP H11181259A
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polyester block
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摩擦係数が低く、さらに表面が水で濡れた場合
などいかなる使用条件下においても、スティックスリッ
プが抑制された成形品を形成し得るポリエステルブロッ
ク共重合体組成物を製造する。 【解決手段】ポリエステルブロック共重合体にアルキレ
ン非対称ビス脂肪酸アミド化合物を、また所望によって
は、アルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物を配合する
ことを特徴とするポリエステルブロック共重合体組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔軟性や弾性回復性
などのゴム的性質、機械的物性、耐屈曲疲労性などの耐
久性、成形性に加え、摺動特性、特にスティックスリッ
プの抑制効果に優れたポリエステルブロック共重合体組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレート単位のよう
な結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのような脂
肪族ポリエーテル単位および/またはポリラクトンのよ
うな脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとする
ポリエステルブロック共重合体は、機械強度、耐衝撃
性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や低温、高温
特性が優れ、さらに熱可塑性で成形加工が容易であるこ
とから、自動車部品および電気・電子部品、繊維、フィ
ルムなどに用途を拡大している。
【0003】しかし、ポリエステルブロック共重合体の
成形品が使用環境において、他の部品、あるいはそれ自
身と擦れあうような用途においては、上記の特性に加
え、摺動性が重要となる。つまり、ポリエステルブロッ
ク共重合体成形品が他材あるいは自材との摩擦を受けな
がら使用される用途で、特に摺動時にかかる荷重が大き
い場合、摩耗によってポリエステルブロック共重合体か
らなる部品が摩滅・破損に至ることがある。また、摺動
時の荷重が小さく、重大な摩耗が起こらない場合でも、
スティックスリップによる成形品摺動時の作業感触不
良、動作不良、きしみ音が発生し、極端な場合成形品に
変形が生ずる。
【0004】かかる摺動時の不良を低減するために、成
形部品の形状を変更したり、成形品の摺動面に微細な凹
凸を生じせしめるような表面処理をしたり、潤滑剤を塗
布したりする等の処置が必要であった。しかし、これら
の技術では成形品の形状が制限されたり、特殊な加工や
手間が必要であったりするうえ、必ずしも十分効果を得
られないことがある。したがって、これらの方法の実施
には制限がある。
【0005】そこで、ポリエステルブロック共重合体に
摺動性を付与することによって、成形品が摩擦を受けて
使用される場合の問題を解消することが提案されてい
る。ポリエステルブロック共重合体自体に摺動性を付与
する方法として、種々の摺動性改良剤を配合することが
提案されており、例えば、特開昭52−65552号公
報には、固体潤滑剤および酸アミドのような高級脂肪酸
誘導体を、特開昭58−129046号公報には無機微
粉末を、また、特開平3−139557号公報にはポリ
(アルキレンオキシド)モノアルキルエーテルを、ま
た、特開平3−229753号公報にはシリコーン樹脂
を、さらに、特開平5−279557号公報には飽和脂
肪族炭化水素基置換アマイド等の長鎖炭化水素基置換ア
マイドを摺動性改良剤として添加することが提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの摺動性改良剤
を添加することによって、ポリエステルブロック共重合
体からなる成形品表面の摩擦係数は低減し、摺動時にか
かる荷重が大きい場合の摺動による摩耗を低減させ、部
品の破損等を防止できる。しかし、ここに開示された内
容によって、摺動時にかかる荷重が小さい場合のスティ
ックスリップを抑制すること、特に成形品表面が水で濡
れた状態でのスティックスリップの抑制については、効
果が不十分である。
【0007】スティックスリップの発生原因は種々ある
が、そのひとつに摺動表面の摩擦係数が一定でなく、場
所によって摩擦係数が異なる場合があげられる。そのよ
うに、場所によって摩擦係数が異なる表面に対して、他
材あるいは自材を相手材として摺動させた場合、摩擦係
数が小さい部分では、摺動抵抗が小さくなめらかに相手
材が移動していく。ところが、表面の滑りが悪い部分で
は、摺動抵抗が急激に大きくなる。さらに移動が進み、
摩擦係数の小さい部分にさしかかると、摺動抵抗は急激
に小さくなる。この繰り返しによって、スティックスリ
ップが発生すると考えられる。
【0008】また、特に成形品表面が水で濡れた場合、
表面に水が介在する部分では水が潤滑剤の働きをするた
め、摩擦係数が小さい。ところが、その状態で摺動が進
行していくと、接触面に介在する水が摺動によって排除
され、急激に摺動抵抗が発生する。さらに摺動が進行す
ると、あるところで接触面が離れ、再び水が介在するよ
うになり摺動抵抗が非常に小さくなる。このように、表
面が水で濡れた状態でのスティックスリップは、水によ
る潤滑層が厚く介在する場合の摩擦係数とその潤滑層が
薄い場合の摩擦係数の差によって発生するため、抑制が
困難である。
【0009】かかるスティックスリップの抑制に関し
て、特開昭52−65552号公報に摺動性改良剤とし
て開示されている、高級アルコールあるいは高級脂肪酸
の誘導体は、成形品表面に均一に滲出するまでの時間が
長く、また均一に滲出する途中の段階では、逆にスティ
ックスリップを起こしやすいという問題がある。さら
に、滲出した摺動性改良剤が表面で結晶化・白化し成形
品表面が白粉で覆われ、外観不良を起こす。
【0010】同様に、特開平5−279557号公報に
開示されている、長鎖炭化水素置換アマイドを配合した
ポリエステルブロック共重合体の場合、配合した摺動性
改良剤が成形品表面に均一に滲出するまでに時間を要
し、均一に摺動性改良剤が滲出するまでは、逆にスティ
ックスリップを起こしやすいという問題がある。
【0011】特開平3−139557号公報、特開平3
−229753号公報に開示されているポリ(アルキレ
ンオキシド)モノアルキレンエーテルやシリコーン樹脂
を摺動性改良剤として添加した場合、スティックスリッ
プを抑制するためには、成形品表面が十分に滲出物で覆
われる必要がある。そのため、かかるポリ(アルキレン
オキシド)モノアルキレンエーテルやシリコーン樹脂を
大量に添加する必要があるが、ポリエステルブロック共
重合体とこれらポリ(モノアルキレンオキシド)モノア
ルキレンエーテルやシリコーン樹脂の相溶性が悪いた
め、成形品表面の層状剥離やウエルドラインなどの成形
品外観不良を起こす。
【0012】また、特開昭58−129046号公報に
開示される硬質微粉末を添加する方法では、十分な摺動
性改良効果を得るため添加量を増すと、耐衝撃性、引張
り破断伸びに代表されるポリエステルブロック共重合体
の弾性体としての機械的性質を著しく損なうため満足し
得るものではない。
【0013】また、いずれの方法においても、成形品表
面が水で濡れた場合のスティックスリップの抑制効果
は、不十分である。
【0014】本発明者らは、ポリエステルブロック共重
合体成形品の摺動性改良に関し、スティックスリップの
抑制、特に成形品表面が水で濡れた場合においてもステ
ィックスリップを抑制するべく検討した結果、特定の摺
動性改良剤を配合したポリエステルブロック共重合体
は、それからなる成形品の摩擦係数が小さいだけでな
く、いかなる使用条件下においてもスティックスリップ
が抑制されることを見いだし本発明に到達した。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、主と
して結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶
性重合体セグメント(a)と、主として脂肪族ポリエー
テル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からな
る低融点重合体セグメント(b)とを主たる構成成分と
するポリエステルブロック共重合体(A)100重量部
に、下記構造式(I)で表されるアルキレン非対称ビス
脂肪酸アミド化合物(B)を1種類または、2種類以
上、0.01〜5重量部配合してなるポリエステルブロ
ック共重合体組成物で、また、所望によっては、さらに
下記構造式(II)で表されるアルキレン対称ビス脂肪
酸アミド化合物(C)を1種類または、2種類以上配合
してなるポリエステルブロック共重合体組成物である。
【0016】
【化4】
【化5】
【0017】
【作用】本発明のポリエステルブロック共重合体組成物
は、アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)を
摺動特性改良剤として含有するが、かかるアルキレン非
対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)は、従来から知られ
ている脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の脂肪酸誘導
体、アルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物および、特
開平5−279557号公報に開示されている長鎖炭化
水素置換アマイドにくらべて、ポリエステルブロック共
重合体表面への滲出が特異的に速い。そのため、成形後
短時間で、かかるアルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化
合物が成形品表面を均一に覆い、摩擦係数が一定でかつ
小さく、滑らかな成形品表面を形成する。したがって、
本発明のポリエステルブロック共重合体組成物からなる
成形品は、摩擦摩耗性に優れ、スティックスリップが抑
制された物品となる。
【0018】さらに驚くべきことに、本発明のポリエス
テルブロック共重合体組成物からなる成形品は、表面が
水で濡れた状態での静摩擦係数と動摩擦係数の差が小さ
い。これは、かかる成形品が水に覆われた状態で、水に
よる潤滑層の厚みに関係なく一定の摩擦係数を示すこと
を示唆する。したがって、水で濡れた表面での摺動によ
って水潤滑層の厚みが変化し、摩擦係数が変化すること
によって起こるスティックスリップは、本発明のポリエ
ステルブロック共重合体組成物からなる成形品において
発生しない。
【0019】このように本発明のポリエステルブロック
共重合体組成物は、摩擦係数が小さく、表面が水で濡れ
た場合などいかなる使用条件下においてもスティックス
リップが抑制された成形品を与えることができるのであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0021】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント(a)
は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであ
り、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチルテ
レフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導される
ポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソ
フタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−
4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれらのエス
テル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量3
00以下のジオール、例えば、エチレングリコール、ト
リメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デ
カメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチ
ロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、
ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェニル、
4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニルなど
の芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あ
るいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を
2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。
また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキ
シ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以
下の範囲で共重合することも可能である。
【0022】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
ある。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、
ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの
なかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特
性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。
また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量
としては共重合された状態において300〜6000程
度であることが好ましい。
【0023】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは15〜75重量%である。
【0024】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過
剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメ
ント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得ら
れる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン
酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント
成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反
応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ高融点結
晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント
成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せし
める方法。高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグ
メントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ(ε−カプ
ロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合
は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノ
マを付加反応させるなど、いずれの方法をとってもよ
い。
【0025】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物に用いられる成分の一つであるアルキレン非対称ビ
ス脂肪酸アミド化合物(B)は、下記構造式(I)で表
され、
【化6】 構造式(I)における置換基R1、R2としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプシル基、オクチル基、カプリル基、ラウ
リル基、ウンデカニル基、ミリスチル基、パルミチル
基、ヘプタデカニル基、ステアリル基、アラキジル基、
ベヘニル基などの飽和脂肪族炭化水素基、パルミトレイ
ル基、ヘプタデセニル基、オレイル基、エイコセニル
基、エルシル基、リノール基、リノレン基、などの不飽
和脂肪族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロペンテ
ニル基、シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素基、フ
ェニル基、フェニルプロパン基、フェニルスルホン基、
ベンジル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基など
の芳香族炭化水素基が挙げられる。なお、アルキレン非
対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)のR1とR2は必ず異
なる置換基でなければならない。また、構造式(I)に
おける置換基Rとしては、置換基R1、R2の例として挙
げた上記の炭化水素基からさらに1水素取り除いた置換
基が挙げられる。これらのうち、置換基Rがエチレンで
あるエチレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物が好まし
い。また置換基R1、R2はパルミチル基、ステアリル
基、ヘプタデカニル基、パルミトレイル基、ヘプタデシ
ル基、オレイル基、エイコセニル基などの組合せからな
るものが好ましい。
【0026】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物において、これらのアルキレン非対称ビス脂肪酸ア
ミド化合物(B)は、1種類または、2種類以上の化合
物を組み合わせて配合し、ポリエステルブロック共重合
体(A)100重量部に対し、0.01〜5重量部、好
ましくは0.05〜5重量部を配合する。アルキレン非
対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)の配合量が0.01
重量部未満では摩擦係数の低減やスティックスリップの
抑制効果が十分でなく、5重量部を越えるとポリエステ
ルブロック共重合体との相溶不良が著しくなり、成形品
表面に剥離等が発生するため機械物性などが損なわる。
【0027】ポリエステルブロック共重合体(A)10
0重量部に、アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物
(B)0.01〜5重量部を配合した本発明の樹脂組成
物は、摺動性に優れ、摩擦係数が低いだけでなく、ステ
ィックスリップが抑制されるが、アルキレン対称ビス脂
肪酸アミド化合物(C)と組み合わせて配合することに
よって、摺動性をさらに向上させることができる。具体
的には、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物
の優れた摺動特性の持続性が向上する。ここで用いるア
ルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物(C)は、下記構
造式(II)に示される。
【0028】
【化7】 構造式(II)における置換基R3としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプシル基、オクチル基、カプリル基、ラウ
リル基、ウンデカニル基、ミリスチル基、パルミチル
基、ヘプタデカニル基、ステアリル基、アラキジル基、
ベヘニル基などの飽和脂肪族炭化水素基、パルミトレイ
ル基、ヘプタデセニル基、オレイル基、エイコセニル
基、エルシル基、リノール基、リノレン基、などの不飽
和脂肪族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロペンテ
ニル基、シクロヘキシル基などの脂環式炭化水素基、フ
ェニル基、フェニルプロパン基、フェニルスルホン基、
ベンジル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基など
の芳香族炭化水素基が挙げられる。また、構造式(I
I)における置換基Rとしては、置換基R3の例として
挙げた上記の炭化水素基からさらに1水素取り除いた置
換基が挙げられる。これらのうち、置換基Rが、エチレ
ンであるエチレン対称ビス脂肪酸アミド化合物が好まし
い。また、置換基R3はパルミチル基、ステアリル基、
ヘプタデカニル基、パルミトレイル基、ヘプタデシル
基、オレイル基、エイコセニル基からなるものが好まし
く、オレイル基、ステアリル基からなるものがさらに好
ましい。
【0029】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物において、これらのアルキレン対称ビス脂肪酸アミ
ド化合物(C)は、1種類または、2種類以上の化合物
を組み合わせて配合し、ポリエステルブロック共重合体
(A)100重量部に対し、アルキレンビス非対称脂肪
酸アミド化合物(B)との合計が0.01〜5重量部、
好ましくは、0.05〜5重量部を配合する。アルキレ
ン非対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)とアルキレン対
称ビス脂肪酸アミド化合物(C)の合計配合量が0.0
1重量部未満では摩擦係数の低減やスティックスリップ
の抑制効果が十分でなく、5重量部を越えるとポリエス
テルブロック共重合体との相溶不良が著しくなり、成形
品表面に剥離等が発生するため機械物性などが損なわれ
る。
【0030】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物の製造方法は特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリエステルブロック共重合体、アルキレン非対称
ビス脂肪酸アミド化合物、必要に応じてアルキレン対称
ビス脂肪酸アミド化合物をはじめとする他の添加物を一
緒に配合した原料をスクリュー型押出機に供給し溶融混
練する方法が挙げられる。
【0031】また本発明のポリエステルブロック共重合
体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知
のヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエー
テル系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系な
どの耐光剤、ガラス繊維などの補強剤、難燃剤などを任
意に含有せしめることができる。
【0032】本発明のポリエステルブロック共重合体組
成物は射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形など
により成形品とされるが、これらの成形品は摩擦係数が
小さく、また成形品表面が水で濡れた場合などいかなる
使用条件下においてもスティックスリップが抑制されて
おり、ポリエステルブロック共重合体本来のゴム弾性、
耐久性、機械的強度も損なわれていない。
【0033】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。また、例中に示される物性
は次のように測定した。
【0034】・融点:差動走査熱量計(Du Pont社製DSC
-910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の
昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定し
た。
【0035】・溶融粘度指数(MFR値):ASTM
D−1238にしたがって、荷重2160gで測定し
た。
【0036】・硬度(デュロメーターDスケ−ル):A
STM D−2240にしたがって、測定した。
【0037】参考例 ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造 テレフタル酸453部、1,4−ブタンジオール490
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール200部をチタンテトラブトキ
シド0.15部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた
反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して
反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこなっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマを
水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなっ
てペレットとした。
【0038】ポリエステルブロック共重合体(A−2)
の製造 テレフタル酸362部、1,4−ブタンジオール392
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール134部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。
【0039】ポリエステルブロック共重合体(A−3)
の製造 テレフタル酸302部、1,4−ブタンジオール327
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール216部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこな
った。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバ
ガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.
75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分
かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条
件下で2時間45分重合をおこなった。得られたポリマ
を水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこな
ってペレットとした。
【0040】ポリエステルブロック共重合体(A−4)
の製造 ジメチルテレフタレ−ト245部、1,4−ブタンジオ
ール171部およびポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコ−ル(数平均分子量約1400)239部を、チタ
ンテトラブトキシド0.15部と共にヘリカルリボン型
撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間加
熱して、理論メタノ−ル量の95%のメタノ−ルを系外
に留出させた。反応混合物に”イルガノックス”101
0 0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次い
で50分かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧と
し、その条件下で2時間20分重合をおこなった。得ら
れたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティン
グをおこなってペレットとした。
【0041】ポリエステルブロック共重合体(A−5)
の製造 ジメチルテレフタレート162部、1,4−ブタンジオ
ール113部、エチレンオキサイドで末端をキャッピン
グしたポリ(プロピレンオキシド)グリコール(数平均
分子量約2200、EO含量26.8%)332部を、
チタンテトラブトキシド0.15部およびトリメリット
酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反
応容器に仕込み、210℃で2時間30分加熱して、理
論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010 0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件
下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを
水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなっ
てペレットとした。
【0042】ポリエステルブロック共重合体(A−6)
の製造 テレフタル酸100部、1,4−ブタンジオール110
部、テトラブチルチタネート0.05部を精留塔および
ヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、1
90〜225℃で加熱して反応水を系外に留出しながら
エステル交換反応をおこなった。その後、反応物を重合
缶に移液し、250℃に昇温しつつ、系内の圧力を0.
2mmHgの減圧とし、その条件下で2時間重合をおこ
なった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出
し、カッティングをおこなって融点225℃のポリブチ
レンテレフタレートを得た。該ポリブチレンテレフタレ
ートとε−カプロラクトンをそれぞれ0.9kg/h
r、1.7kg/hrで内径30mm、L/D=40、
中間部と先端部に長さ200mmの混練ユニットを有す
る3条ネジタイプスクリューを備えた2軸押し出し機の
最後部供給口に供給し、シリンダー中間部の設定温度を
240℃、スクリュー回転数30rpmで付加重合反応
をおこなった。ダイスからポリマを水中にストランド状
で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。
該ペレット100部、トリフェニルホスフィン0.1部
を内径30mm、L/D=40でフルフライトスクリュ
ーを備えたベント付き単軸押し出し機を使用して、ベン
ト口の真空度10mmHg、押し出し温度200℃で混
練し、脱ε−カプロラクトンと触媒失活をおこない、ダ
イスからポリマを水中にストランド状で吐出し、カッテ
ィングをおこなってペレットとした。プロトンNMR分
析の結果ポリカプロラクトンからなるセグメントの共重
合量は55wt%であった。
【0043】表1にA−1、A−2、A−3、A−4、
A−5、A−6の組成と物性を示す。なお、表中、低融
点重合体セグメントの種類で、PTMGはポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコールを、EOPPGはエチレ
ンオキサイドで末端をキャッピングしたポリ(プロピレ
ンオキシド)グリコールを表し、数字は、数平均分子量
を示す。
【0044】
【表1】 実施例および比較例の組成物を構成するアルキレン非対
称ビス脂肪酸アミド化合物、アルキレン対称ビス脂肪酸
アミド化合物、および他の摺動性改良剤を表2に示す。
【0045】
【表2】 実施例1〜11 ポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−
2)、(A−3)、(A−4)、(A−5)、(A−
6)、それぞれ100重量部に、表2に示すアルキレン
非対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)を単独で、また
は、アルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物(C)と組
み合わせて、表3に示す割合でV−ブレンダーで混合
し、45mmのスクリューを有する二軸押出機を用いて
表3に示す温度で溶融混練しペレット化した。
【0046】
【表3】 これらのペレットを80℃の熱風乾燥機で5時間乾燥
後、射出成形機をもちいて、溶融混練温度と同じシリン
ダー温度、60℃の金型温度で、直径100mm、厚さ
3mmの円板試験片および幅70mm、長さ125m
m、厚さ2mmの角板試験片を射出成形した。これらの
射出成形片を用いて下記の評価を次に示す方法で実施し
た。結果を表4に示す。
【0047】・摩擦係数:上記射出成形角板を用い、相
手材も試験材料自身として、ASTMD1894にした
がって測定した物性値を下記のように定める。ただし、
試験は、射出成形後3日後におこない、試験片表面は水
を散布し、表面が濡れた状態で測定する。
【0048】試験荷重:410g 試験速度:150mm/分 Fs:試験片が動き出す際、試験片を引く最大力 Fd:試験片が動いている時の試験片を引く力 M:試験片にかかる垂直荷重 μsw=Fs/M、μdw=Fd/M ・スティックスリップ試験:射出成形後23℃に所定の
時間静置した1組の円板試験片から直径50mmの小径
円板1枚を打ち抜く。直径100mmの円板試験片をテ
ーバー摩耗試験機にセットし、直径50mmの円板試験
片を該試験機の摩耗輪回転軸にセットする。摩耗輪回転
軸に2631gの荷重をかけた状態でテーバー摩耗試験
をおこない、該試験機が100回転する間の騒音を測定
する。暗騒音(約60dB)に対して騒音が増加した場
合にスティックスリップが発生すると判断する。測定
は、直径100mmの円板試験片表面が乾燥状態と水で
濡らした状態について行なう。
【0049】
【表4】 比較例1〜6ポリエステルブロック共重合体(A−
1)、(A−3)、および(A−5)100重量部に表
2に示す摺動性改良剤を、表3に示す割合でV−ブレン
ダーで混合し、45mmのスクリューを有する二軸押出
機を用いて表3に示す温度で溶融混練し、ペレット化し
た。これらのペレットを用いて実施例と同じ評価をおこ
なった。結果を表4に示す。
【0050】表4の実施例に示すように、本発明のポリ
エステルブロック共重合体組成物は、ベースとなるポリ
エステルブロック共重合体や比較例に比べ、摩擦係数が
大幅に改善されている。特に、アルキレン非対称ビス脂
肪酸アミド化合物とアルキレン対称ビス脂肪酸アミド化
合物を組み合わせて配合した場合、少ない配合量で、さ
らに摩擦係数が改善できる。
【0051】スティックスリップ試験において、実施例
1および2は、表面が濡れた状態で成形後1日ではステ
ィックスリップが発生したが、それ以後スティックスリ
ップは発生しない。また、他の実施例では成形後1日か
ら安定してスティックスリップが抑制されている。それ
に対し、比較例1のようにアルキレン対称ビス脂肪酸ア
ミド化合物だけを含むポリエステルブロック共重合体組
成物では、短時間でスティックスリップを抑制すること
はできない。また、比較例2では、アルキレン非対称ビ
ス脂肪酸アミド化合物の配合量が少ないため、短時間に
はスティックスリップを抑制することができない。比較
例3のようにアルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物
の配合量が多すぎる場合、成形品表面に層状剥離が発生
する。
【0052】比較例4〜6のポリエステルブロック共重
合体組成物の場合、本発明のポリエステルブロック共重
合体組成物に比べ、スティックスリップ抑制効果発現ま
でに時間を要する。
【0053】
【発明の効果】本発明は、ポリエステルブロック共重合
体に特定の化合物を溶融混合することで、良好な摺動性
を有するポリエステルブロック共重合体組成物を得るこ
とができる。さらに、本発明のポリエステルブロック共
重合体組成物は、表面が水で濡れた場合などいかなる使
用条件下においても、スティックスリップが抑制された
成形品を与えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 理治 愛知県名古屋市港区本星崎町字北3804番地 の19 東レ・デュポン株式会社名古屋事業 場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として結晶性芳香族ポリエステル単位か
    らなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主とし
    て脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエ
    ステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)とを
    主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)に、下記構造式(I)で表されるアルキレン非対
    称ビス脂肪酸アミド化合物(B)を1種類または、2種
    類以上配合してなるポリエステルブロック共重合体組成
    物であって、アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物
    (B)の配合量が、ポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部に対して、0.01〜5重量部であ
    るポリエステルブロック共重合体組成物。 【化1】 (式中、R1、R2は、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂
    肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基
    を表し、R1とR2は互いに異なり、Rはそれらの基から
    さらに1水素を取り除いた炭化水素基を表す。)
  2. 【請求項2】主として結晶性芳香族ポリエステル単位か
    らなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主とし
    て脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエ
    ステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)とを
    主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)に、下記構造式(I)で表されるアルキレン非対
    称ビス脂肪酸アミド化合物(B)を1種類または、2種
    類以上、および下記構造式(II)で表されるアルキレ
    ン対称ビス脂肪酸アミド化合物(C)を1種類または、
    2種類以上配合してなるポリエステルブロック共重合体
    組成物であって、アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化
    合物(B)とアルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物
    (C)の配合量が下記一般式(1)で定められるポリエ
    ステルブロック共重合体組成物。 【化2】 【化3】 (式中、R1、R2、R3は、飽和脂肪族炭化水素基、不
    飽和脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化
    水素基を表し、R1とR2は互いに異なっている。R3
    は、R1またはR2と同一でも良い。Rはそれらの基から
    さらに1水素を取り除いた炭化水素基を表す。) 式(1) 0.01<b+c<5 (ただし、一般式(1)中、bおよびcは、それぞれポ
    リエステルブロック共重合体(A)100重量部に対す
    る、アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物(B)お
    よびアルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物(C)の配
    合量を重量部数で表したもので、それぞれ、0<b<
    5、および、0<c<5、である。)
  3. 【請求項3】アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物
    (B)および/またはアルキレン対称ビス脂肪酸アミド
    化合物(C)の構造式(I)および/または構造式(I
    I)における置換基Rが、炭素数1〜4の飽和脂肪族炭
    化水素基、または炭素数1〜4の不飽和脂肪族炭化水素
    基である請求項1または請求項2記載のポリエステルブ
    ロック共重合体組成物。
  4. 【請求項4】アルキレン非対称ビス脂肪酸アミド化合物
    (B)の構造式(I)における置換基R1、R2およびア
    ルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物(C)の構造式
    (II)における置換基R3が炭素数6以上の飽和脂肪
    族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、脂環式式炭化
    水素基、芳香族炭化水素基である請求項1〜3いずれか
    記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
  5. 【請求項5】アルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物
    (C)がエチレンビスオレイン酸アミドまたは、エチレ
    ンビスオレイン酸アミドを含む2種類以上のアルキレン
    対称ビス脂肪酸アミド化合物を配合した請求項2〜4い
    ずれか記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
  6. 【請求項6】アルキレン対称ビス脂肪酸アミド化合物
    (C)がエチレンビスステアリン酸アミドまたは、エチ
    レンビスステアリン酸アミドを含む2種類以上のアルキ
    レン対称ビス脂肪酸アミド化合物を配合した請求項2〜
    4いずれか記載のポリエステルブロック共重合体組成
    物。
  7. 【請求項7】高融点結晶性重合体セグメント(a)が、
    主にポリブチレンテレフタレート単位で構成される請求
    項1〜6いずれか記載のポリエステルブロック共重合体
    組成物。
  8. 【請求項8】低融点重合体セグメント(b)がポリ(テ
    トラメチレンオキシド)グリコール単位で構成される請
    求項1〜7いずれか記載のポリエステルブロック共重合
    体組成物。
  9. 【請求項9】ポリエステルブロック共重合体(A)にお
    ける低融点重合体セグメント(b)の共重合量が10〜
    80重量%である請求項1〜8いずれか記載のポリエス
    テルブロック共重合体組成物。
  10. 【請求項10】主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    からなるポリエステルブロック共重合体組成物におい
    て、表面に水が散布された状態で、相手材を試験材料自
    身としてASTM D1894にしたがって測定した物
    性値を下記のように定め、 Fs:試験片が動き出す際、試験片を引く最大力 Fd:試験片が動いている時の試験片を引く力 M:試験片にかかる垂直荷重 μsw=Fs/M、μdw=Fd/M その際、μswとμdwの差(μsw−μdw)が0.2以下で
    あることを特徴とするポリエステルブロック共重合体組
    成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004190017A (ja) * 2002-11-28 2004-07-08 Du Pont Toray Co Ltd 熱可塑性エラストマ樹脂組成物および成形体
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