JPH11179622A - ピストンリングの組付装置 - Google Patents

ピストンリングの組付装置

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JPH11179622A
JPH11179622A JP36463297A JP36463297A JPH11179622A JP H11179622 A JPH11179622 A JP H11179622A JP 36463297 A JP36463297 A JP 36463297A JP 36463297 A JP36463297 A JP 36463297A JP H11179622 A JPH11179622 A JP H11179622A
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ring
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孝佳 鳥居
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信平 落合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下方向に波形をなすピストンリングを多段
階に縮小させることにより、縮小中におけるピストンリ
ングの揺動を抑え、もってピストンへの円滑な組付けを
可能にする。 【解決手段】 ピストンリング20を嵌合保持する内径
拘束治具21の内部に、二つの副内径拘束治具37,3
8を昇降可能に配設し、前記ピストンリング20の全体
を昇降プレート28により上昇させて、その上昇端を絶
縁スペーサ47を介して重ねた検知ブロック48と上架
台26との通電により検知して、昇降プレート28のモ
ータ33を停止させ、この状態で、最上段のピストンリ
ング20aを自己縮小させて、第1の副内径拘束治具3
7上に移し、次に、二つの副内径拘束治具37と38と
を相対移動させて、ピストンリング20aを第1の副内
径拘束治具37から第2の内径拘束治具38上へ、第2
の内径拘束治具38からピストン45上へ移して、リン
グ溝45aに嵌入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのピスト
ンにピストンリングを組付けるための装置、特に上下方
向に波形をなすピストンリングを組付けるための装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ピストンにピストンリングを組付
けるための装置は、一般に図6に示すような構造を有し
ていた。同図において、1はベースであり、このベース
1上には、ピストンリング2の複数を重合状態でかつ拡
張状態で嵌合保持する有底筒状の内径拘束治具3が載置
固定されている。また、このベース1の側方には、前記
内径拘束治具3に嵌合保持されたピストンリング2の全
体を上昇させる押上手段4が配設されている。押上手段
4は、内径拘束治具3に摺動可能に嵌合され前記ピスト
ンリング2の全体を支持する昇降プレート5と、上およ
び下架台6、7の間に軸受(図示略)を介して回動可能
に橋架されたボールネジ8と、このボールネジ8に螺合
され前記昇降プレート5を支持するナット9と、下架台
7に固定され前記ボールネジ8を回転させるモータ(ス
テッピングモータ)10とを備えている。このような押
上手段4においては、モータ10の作動によりボールネ
ジ8を回転させると、ナット9がこのボールネジ8上を
螺進退し、これと一体に昇降プレート5が昇降動するよ
うになる。
【0003】一方、上記内径拘束治具3内には、ピスト
ン11を浮動可能に支持する支持手段12が配設されて
いる。この支持手段12は、ピストン11を受ける受け
板13を上端に有し、下端部が内径拘束治具3の底部に
形成した軸孔3aに挿入された軸部材14と、前記軸孔
3a内に配置され、常時は前記軸部材14を上方へ付勢
するばね15と、内径拘束治具3の内底部に配置され、
該軸部材14をガイドする軸ガイド16とからなってい
る。なお、内径拘束治具3内には、前記受け板13に係
合し、ピストン11の下降位置を確認するためのリミッ
トスイッチ17が配設されている。
【0004】上記した組付装置によりピストンリング2
の組付けを行うには、予め押上手段4のナット9すなわ
ち昇降板5を最下降位置に位置決めし、内径拘束治具3
に複数のピストンリング2を嵌合させながら、これらを
前記昇降板8上に順次積重ねていく。そして、所定数の
ピストンリング2を積重ねたところで、例えば、ロボッ
トのようなハンドリング装置(図示略)に持たせたピス
トン11を内径拘束治具3内に挿入し、その頂部が下向
きとなるように支持部材14の上端の受け板13に載
せ、そのままばね15の付勢力に抗して支持部材14を
押下げる。すると、受け板13がリミットスイッチ17
に係合し、その信号により前記ハンドリング装置の作動
が停止され、ピストンリング2が所定の組付位置に位置
決めされる。
【0005】一方、上記ハンドリング装置の作動停止に
よりステップモータ10が作動し、ボールネジ8が回転
してナット9すなわち昇降プレート5が所定量上昇す
る。これにより、最上段のピストンリング2aが内径拘
束治具3の上端から押出され(離脱し)、自己収縮で下
側のピストンリング2から分離し、ピストン11の対応
するリング溝11aに嵌入する。その後は、ハンドリン
グ装置によりピストンリング2(2a)を組付けたピス
トン11が搬出され、代わりに新たなピストン11が内
径拘束治具3内に挿入され、以降、上記手順の繰返しに
より新たなピストン11のリング溝11aに順次ピスト
ンリング2が組付けられ、内径拘束リング3に保持され
たピストンリング3の全数の組付けは終了する。
【0006】なお、この種の組付装置としては、例え
ば、特開昭63−306843号公報に記載されるよう
に、ピストン11をハンドリングするハンドリング装置
にピストンリング2の上昇端を検出するセンサ(近接ス
イッチ)を持たせ、該センサのの検出信号に基づいて押
上手段4のモータ10を停止させるようにしたものもあ
る。このものによれば、ピストン11のリング溝11a
に対するピストンリング2の位置は常に一定となり、ピ
ストンリング2の高さ(厚さ)の累積誤差による分離不
能を未然に防止できる利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ピストンリ
ングとしては、図7および8に示すように上下方向に波
形をなすオイルリング20がある。このようなオイルリ
ング20を上記した組付装置(図6)をそのまま利用し
てピストン11に組付けようとすると、相互の重なりに
よって摩擦抵抗が増大しているため、最上段のオイルリ
ング20aが内径拘束治具3から離脱しても、その自己
収縮(縮径)が抑えられ、下側のピストンリング20か
らの分離、すなわちピストン11のリング溝11aへの
組付けが困難になる。この傾向は、図8に示すように波
形の開き角度θが小さくなって、相互の重なり代Sが大
きくなるほど顕著となる。そこで従来は、内径拘束治具
3の外径を拡大してオイルリング20の拡張量(拡径
量)を増大させ、その収縮力を高めて前記分離を促進す
るように対策していた。
【0008】しかしながら、上記対策によれば、内径拘
束治具3に保持されているオイルリング20と内径拘束
治具3内に位置決めされたピストン11との間の距離が
拡大するため、分離された最上段のオイルリング20a
が、上下方向へ揺動しながら自己収縮し、シリンダ11
のリング溝11aへの該オイルリング20aの嵌入が困
難になる、という新たな問題が生じることとなってい
た。
【0009】また、オイルリング20の拡張量を増大さ
せた場合、図9に示すように、内径拘束治具3に対して
オイルリング20が3つの点P1 〜P3 での当たりとな
るため、上記昇降プレート5によりオイルリング20を
上昇させる際、接触抵抗の違いによりオイルリング20
に歪み(変形)が生じ、上記同様にリング溝11aへの
オイルリング20aの嵌入が困難になる、という問題が
あった。
【0010】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その第1の目的とするところは、上下方向
に波形をなすピストンリングを多段階に縮小させること
により、縮小中におけるピストンリングの揺動を抑え、
もってピストンへの円滑な組付けを可能にすることにあ
る。また、第2の目的とするところは、上記した縮小中
におけるピストンリングの揺動を抑えることに加え、該
ピストンリングの内径拘束治具に対する接触面積を増加
させることにより、上昇中におけるピストンリングの変
形を抑制し、もってピストンへのより円滑な組付けを可
能にすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための本発明の構成は、上下方向に波形をなすピスト
ンリングの複数を重合状態でかつ拡張状態で嵌合保持す
る筒状の内径拘束治具と、前記内径拘束治具に嵌合保持
されたピストンリングの全体を支持し該内径拘束治具に
沿って上昇させる押上手段と、内径拘束治具に嵌合保持
された最上段のピストンリングの上昇端を検知し、前記
押上手段の駆動源を停止させる制御手段とを備え、前記
押上手段の作動により最上段のピストンリングを前記内
径拘束治具から離脱させて、該内径拘束治具の内部に位
置決めされたピストンのリング溝に嵌入させるようにし
たピストンリングの組付装置において、前記内径拘束治
具の内部に、該内径拘束治具から離脱したピストンリン
グを受ける一つまたは複数の副内径拘束治具を昇降可能
に配設し、該副内径拘束治具を昇降動させてピストンの
リング溝にピストンを嵌入させるようにしたことを特徴
とする。
【0012】このように構成したピストンリングの組付
装置においては、内径拘束治具から離脱した最上段のピ
ストンリングは、一旦副内径拘束治具に乗り移った後、
副内径拘束治具の昇降動によりピストンのリング溝に嵌
入する。すなわち、ピストンリングは多段階に自己収縮
してリング溝に組付けられることとなり、したがって分
離力を増大させるべくその拡張量を増して内径拘束治具
に嵌合保持させても、一回の収縮量はわずかとなり、収
縮中に揺動を起すことはなくなって、ピストンのリング
溝への確実な組付けが可能になる。
【0013】上記第2の目的を達成するための本発明の
構成は、上記内径拘束治具の外側に、ピストンリングの
外径を、その切り口の近傍を除いて拘束する外径拘束治
具を配設するようにしたことを特徴とする。このように
構成したピストンリングの組付装置においては、外径拘
束治具でピストンリングの外径を拘束してその内径の大
部分を内径拘束治具に接触させることができ、ピストン
リングが内径拘束治具に沿って平行に上昇して、ピスト
ンリングに歪みが生じることはなくなり、上記した収縮
中におけるピストンリングの揺動が抑制されることと相
まって、ピストンのリング溝へのより確実な組付けが可
能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。
【0015】図1乃至図3は、本発明にかゝるピストン
リングの組付装置を示したものである。本組付装置は、
前出図7、8に示した、上下方向に波形をなすオイルリ
ング(ピストンリング)20の組付けに適用されるもの
で、このオイルリング20の複数を重合状態でかつ拡張
状態で嵌合保持する有底筒状の内径拘束治具21は、前
記汎用のピストンリング2を嵌合保持する内径拘束治具
3(図6)よりも大径に形成されている。換言すれば、
オイルリング20は、汎用のピストンリング2よりも大
きく拡張する状態で内径拘束治具21に嵌合保持されて
いる。
【0016】一方、上記内径拘束治具21が載置固定さ
れるベース22は、軸23を中心に回転する回転テーブ
ル24上にスペーサ25を介して固定されている。回転
テーブル23は、リフタ(図示略)により昇降駆動され
るようになっており、ベース22上の内径拘束治具21
は、この回転テーブル23の回転並びに上昇動作によ
り、図1に示す組付位置Pに搬入されるようになってい
る。本実施の形態において、組付位置Pの上部側には、
上架台26が位置固定的に配設されている。この上架台
26の中央部には、上記内径拘束治具21の遊挿を許容
する開口部26aが設けられており、組付位置Pに搬入
された内径拘束治具21は、その上端部を前記開口部2
6aからわずか上方へ突出させた状態に位置決めされる
ようになっている。
【0017】また、上記組付位置Pの側方には、内径拘
束治具21に嵌合保持されたオイルリング20の全体を
上昇させる押上手段27が配設されている。押上手段2
7は、内径拘束治具21に摺動可能に嵌合されオイルリ
ング20の全体を支持する昇降プレート28と、前記上
架台26とこれに対向配置した下架台29との間に軸受
(図示略)を介して回動可能に橋架されたボールネジ3
0と、このボールネジ30に螺合され前記昇降プレート
28をカップリング31を介して脱着可能に支持するナ
ット32と、下架台29に固定され前記ボールネジ30
を回転させるモータ(ステッピングモータ)33とを備
えている。このような押上手段27においては、モータ
33の作動によりボールネジ30を回転させると、ナッ
ト32がこのボールネジ30上を螺進退し、これと一体
に昇降プレート28が昇降動するようになり、これによ
り、オイルリング20の全体が内径拘束治具21に沿っ
て上昇する。
【0018】しかして、上架台26の開口部26aに
は、内径拘束治具21に嵌合保持されたオイルリング2
0の外径を拘束する外径拘束治具34が嵌着されてい
る。この外径拘束治具34は、上架台26の上面に密着
する環状の本体部34aと上架台26の開口部26aに
嵌合する円筒部34bとを備えており、その円筒部34
bの内面には、円周方向の一部を半径外方向へ拡張する
逃がし溝35が形成されている(図3)。本実施の形態
では、前記逃がし溝35の中心部位にオイルリング20
の切り口20′が臨むように、予め外径拘束治具34に
対するオイルリング20の嵌合位置を決めておく。これ
によりオイルリング20の外径を外径拘束治具34で拘
束すると、その切り口20′の近傍が逃がし溝35内に
逃げて、オイルリング20の内径の大部分が内径拘束治
具21に接触し、したがって、昇降プレート28により
オイルリング20を平行に上昇させることができるよう
になる。なお、この外径拘束治具34の円筒部34bの
下端部には、開口端へ向けて次第に内径を拡張させる導
入部36が形成されており、昇降プレート28により押
上げられたオイルリング20は、この導入部36を経て
外径拘束治具34内に円滑に押込められるようになる。
【0019】上記内径拘束治具(以下、これを主内径治
具という)21内には、カップ状の第1の副内径拘束治
具(以下、これを第1の副内径治具という)37と第2
の副内径拘束治具(以下、これを第2の副内径治具とい
う)38とが相互に嵌合する状態で同心に配設されてい
る。第1の副内径治具37は、主内径治具21の底部に
開けた貫通孔21aおよびベース22に開けた貫通孔2
2aを挿通して上下方向へ延ばした中空の軸部材39の
上端に載置固定されている。軸部材39は、その中間部
が主内径治具21の貫通孔21aに嵌着した軸ガイド4
0により摺動案内されると共に、その下端が前記回転テ
ーブル24上に固設したシリンダ41のロッド41aに
連結されている。第1の副内径治具37は、その上端を
主内径治具21の上端より十分高く突出させた状態(図
1、2)が原位置、その上端を主内径治具21の上端よ
りわずか低位とした状態が最下降位置されており、シリ
ンダ41は、前記原位置と最下降位置との間で第1の内
径治具37を上下動させるように作動する。
【0020】第2の副内径治具38は、前記軸部材39
にねじ込んだT字部材42にガイド部材43を介して摺
動可能に嵌装されている。また、第2の副内径治具38
の底面と前記第1の副内径治具37の内底面との間に
は、常時は第2の副内径治具38を上方へ付勢するばね
44が介装されている。第2の副内径治具38は、前記
ばね44により常時はT字部材42の頭部に当接する上
昇端に位置決めされ、この状態においてその上端が第1
の副内径治具37の上端より所定距離だけ突出するよう
になっている。第2の副内径治具38の内底部には、ピ
ストン45を載せる受け面46が形成されており、ピス
トン45は、この受け面46に頂部を載せた状態で第2
の副内径治具38に支持され、この時、オイルリング用
のリング溝38aが第2の副内径治具38の上端から所
定距離だけ上方へ突出するようになっている。
【0021】本実施の形態において、上記外径拘束治具
34の本体部34aの上面には、外径拘束治具34と同
じ内・外径を有する絶縁スペーサ47を介して検知スト
ッパ48が固設されている。検知ストッパ48は、前記
絶縁スペーサ47の上面に密着する環状の本体部48a
と絶縁スペーサ47の内面に部分的に嵌合する円筒部4
8bとを備えており、その円筒部48bが、主内径治具
21に嵌合保持されたオイルリング20の上昇を規制す
るストッパ片として用いられるようになっている。この
場合、図2に示されるように、ストッパ片(円筒部)4
8bの下端と主内径治具21の上端との間隙Sは、オイ
ルリング20の一つの高さ(厚さ)Hよりわずか大きく
設定(S=H+α)されており、したがって、主内径治
具21に嵌合保持された最上段のオイルリング20aが
前記ストッパ片48aに当接するまで上昇させられた状
態では、該オイルリング20aは主内径治具21の上端
から離脱して自己収縮可能な状態となる。
【0022】上記検知ストッパ48の上面と前記上架台
26の上面には、図示を略す電源から延ばしたリード線
49,50が接続されている。これら電源、リード線4
9,50、検知ストッパ48、絶縁スペーサ47、外径
拘束治具34、上架台26等は、オイルリング20の上
昇端を検知する検知手段を構成し、いま、最上段のオイ
ルリング20が検知ストッパ48のストッパ片48bに
当接すると、検知ストッパ48と上架台26とがオイル
リング20を介して導通状態となり、オイルリング20
が上昇端に達したことが検知される。一方、前記検知手
段を一つのスイッチ回路とする制御手段(図示略)が設
けられており、この制御手段は、前記検知手段の導通に
応じて前記押上手段27のモータ33を停止させる信号
を出力するようになっている。
【0023】以下、上記のように構成したピストンリン
グの組付装置の作用を図4および図5も参照して説明す
る。ピストンリングの組付けに際しては、回転テーブル
23の下降および回転によりベース22上の主内径治具
21を組付位置Pの外側に移動させ、その位置で主内径
治具21に、前記した上下方向に波形をなす複数のオイ
ルリング20を順次嵌合させながら、これらを前記昇降
板28上に積重ねていく。そして、所定数のピストンリ
ング2を積重ねたところで、回転テーブル23を回転さ
せてベース22上の主内径治具21を組付位置Pに搬入
し、続いて、リフタにより回転テーブル23を上昇させ
る。主内径治具21を所定の高さまで上昇させたところ
でリフタを停止し、その位置で昇降プレート28をカッ
プリング31を介して押上手段27のナット29に連結
する。また、第1の副内径治具37は、図4に示すよ
うにシリンダ41の伸長動作により原位置に位置決めし
ておく。なお、主内径治具21を上昇させると、これに
嵌合保持されているオイルリング20の数が多い場合に
は、上段側のオイルリング20のいくつかが外径拘束治
具34内に押込まれるようになる。
【0024】上記準備完了後、押上手段27のモータ3
3が起動してボールネジ30が回転し、ナット32と一
体に昇降プレート28が上昇する。この昇降プレート2
8の上昇により、複数のオイルリング20が主内径治具
21に沿って上昇し、最上段のオイルリング20aが検
知ストッパ48のストッパ片(円筒部)48bに当接す
る。すると、検知ストッパ48と上架台26とがオイル
リング20を介して導通状態となり、再上段のオイルリ
ング20aが上昇端に達したことが検知され、図示を略
す制御手段からの指令で前記モータ33が停止される。
一方、前記上昇端に達した最上段のオイルリング20a
は、図4に示すように主内径治具21から離脱して自
己収縮し、下側のオイルリング20から分離して第1の
副内径治具37上に乗り移る。しかして、オイルリング
20が主内径治具21に沿って上昇するに際しては、そ
れらの外径が外径拘束治具34により抑えられているの
で、オイルリング20は主内径治具21に沿って平行に
上昇し、したがってオイルリング20に歪み(変形)が
生じることはなくなる。また、オイルリング20が平行
に上昇することにより、最上段のオイルリング20aが
ストッパ片48bに一様に当接し、これにより最上段の
オイルリング20aが、その下側のオイルリング20に
部分的に深く押込まれることもなくなって、該下側のオ
イルリング20から確実に分離する。
【0025】上記したように最上段のオイルリング20
aが第1の副内径治具37上に乗り移ると、シリンダ4
1が短縮動作し、第1の副内径治具37が第2の副内径
治具38を伴いながら下降する。この時、第1の副内径
治具37上のオイルリング20aは、主内径治具21に
より下降が停止されているので、相対的に第1の副内径
治具37の上端側へ上昇し、遂には、図4に示すよう
に第1の副内径治具37の上端から離脱して自己収縮
し、第2の副内径治具38上に乗り移る。次に、シリン
ダ41の伸長動作により第1の副内径治具37が、図5
に示すように原位置に復帰し、これに追従して第2の
副内径治具38も上昇する。
【0026】その後、ピストン45を手に持ち、あるい
はロボット等のハンドリング装置に持たせて、これを第
2の副内径治具38の受け面46上に載せ、そのまゝ、
ばね44の付勢力に抗してピストン45と一体に第2の
副内径治具38を押下げる。この時、第2の副内径治具
38上のオイルリング20aは、第1の副内径治具27
により下降が停止されているので、相対的に第2の副内
径治具38の上端側へ上昇し、遂には、図4に示すよ
うに第2の副内径治具38の上端から離脱して自己収縮
し、ピストン45のリング溝45a内に嵌入し、これに
てピストン45に対するピストンリングの組付けは完了
する。
【0027】このように、ピストンリング20を三段階
に縮小させてピストン45に組付けるので、分離力を増
大させるべくその拡張量を増して主内径治具21に嵌合
保持させても、一回の収縮量はわずかとなり、収縮中に
揺動を起すことはなくなって、リング溝45aへの確実
な組付けが可能になる。また、検知ストッパ48等を含
む検知回路でオイルリング20の上昇端を検知し、押上
手段27のモータ33を停止させるようにしているの
で、主内径治具21に嵌合保持されるピストンリング2
0の個々の寸法バラツキ並びにピストンリング20相互
の重なり代のバラツキによる累積誤差があっても、一個
ずつ確実に分離できる。しかも、一旦分離したオイルリ
ング20(20a)の位置を不動として、副内径治具3
7,38の動きを利用してオイルリング20(20a)
を自己収縮させるので、従来のように予めピストン45
を高精度に位置決めしておく必要はなく(図6参照)、
ピストン45をハンドリングする複雑な装置は不要とな
る。本実施の形態では特に、オイルリング20の外径の
大部分を外径拘束治具34で拘束して、それらの内径を
主内径治具21に接触させるようにしているので、オイ
ルリング20は平行に上昇し、これに歪みが生じること
もなくなって、この面からもリング溝45aへの確実な
組付けが可能になる。
【0028】なお、上記実施の形態では、主内径治具2
1の内部に二つの副内径治具37,38を配設したが、
この副内径治具の数は任意であり、一つまたは三つ以上
とすることができる。また、上記実施の形態では、主内
径治具21に嵌合保持されたオイルリング(ピストンリ
ング)の上昇端を検知する検知手段として、電気的導通
を得る手段を用いたが、この検知手段の種類は任意であ
り、接触型、非接触型の種々のセンサを用いることがで
きる。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明にかゝる
ピストンリングの組付装置によれば、ピストンリングを
多段階に縮小させてピストンに組付けるようにしたの
で、分離力を増大させるべく、上下方向に波形をなすピ
ストンリングを大きく拡張させて内径拘束治具に嵌合保
持させても、円滑にピストンに組付けることができるよ
うになり、その利用価値は大なるものがある。また、外
径拘束治具によりピストンリングの外径を拘束した場合
は、内径拘束治具に対するピストンリングの接触面積が
増し、上昇中におけるピストンリングの変形を抑制する
ことができ、上記した収縮中におけるピストンリングの
揺動が抑制されることと相まって、ピストンへのより確
実な組付けが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかゝるピストンリングの組付装置の全
体構造を示す断面図である。
【図2】本組付装置の要部を拡大して示す断面図であ
る。
【図3】本組付装置で用いる内径拘束治具と外径拘束治
具との組合状態を示す平面図である。
【図4】本組付装置による組付要領を順を追って示す模
式図である。
【図5】本組付装置による組付要領を順を追って示す模
式図である。
【図6】従来のピストンリングの組付装置の全体構造を
示す断面図である。
【図7】上下方向に波形をなすピストンリングとそれら
の重合状態を半径方向から見た側面図である。
【図8】上下方向に波形をなすピストンリングの重合状
態を示す側面図である。
【図9】上下方向に波形をなすピストンリングを従来の
組付装置を利用して組付ける場合の不具合例を示す平面
図である。
【符号の説明】
20 上下方向に波形をなすオイルリング(ピストンリ
ング) 21 内径拘束治具 22 ベース 26 上架台 27 押上手段 28 昇降プレート 34 外径拘束治具 35 逃がし溝 37 第1の副内径拘束治具 38 第2の副内径拘束治具 44 ばね 47 絶縁スペーサ 48 検知ブロック 49,50 リード線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に波形をなすピストンリングの
    複数を重合状態でかつ拡張状態で嵌合保持する筒状の内
    径拘束治具と、前記内径拘束治具に嵌合保持されたピス
    トンリングの全体を支持し該内径拘束治具に沿って上昇
    させる押上手段と、内径拘束治具に嵌合保持された最上
    段のピストンリングの上昇端を検知し、前記押上手段の
    駆動源を停止させる制御手段とを備え、前記押上手段の
    作動により最上段のピストンリングを前記内径拘束治具
    から離脱させて、該内径拘束治具の内部に位置決めされ
    たピストンのリング溝に嵌入させるようにしたピストン
    リングの組付装置において、前記内径拘束治具の内部
    に、該内径拘束治具から離脱したピストンリングを受け
    る一つまたは複数の副内径拘束治具を昇降可能に配設
    し、該副内径拘束治具を昇降動させてピストンのリング
    溝にピストンを嵌入させるようにしたことを特徴とする
    ピストンリングの組付装置。
  2. 【請求項2】 内径拘束治具の外側に、ピストンリング
    の外径を、その切り口の近傍を除いて拘束する外径拘束
    治具を配設したことを特徴とする請求項1に記載のピス
    トンリングの組付装置。
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