JPH11177079A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

電界効果トランジスタ

Info

Publication number
JPH11177079A
JPH11177079A JP34512397A JP34512397A JPH11177079A JP H11177079 A JPH11177079 A JP H11177079A JP 34512397 A JP34512397 A JP 34512397A JP 34512397 A JP34512397 A JP 34512397A JP H11177079 A JPH11177079 A JP H11177079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
gaas
undoped
type
effect transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34512397A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokiyo Unosawa
浩精 宇野沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP34512397A priority Critical patent/JPH11177079A/ja
Publication of JPH11177079A publication Critical patent/JPH11177079A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソース電極とチャネル層間の抵抗を低減し、
最大ドレイン電流Imaxやトランスコンダクタンスgm
等の素子特性に優れ、信頼性の高い電解効果トランジス
タを提供する。 【解決手段】 GaAs基板上に設けたGaAs又はI
nGaAsをチャネルとする電界効果トランジスタにお
いて、GaAsに格子整合し、バンドギャップエネルギ
ーがGaAsよりも大きいアンドープ又は低濃度n型シ
ョットキ層をリセス内に選択成長し、該ショットキ層上
にゲートが形成された構成にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタ(FET)に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のFETの一構造例を示す断
面図である。この従来のFETは図6に示すように、半
絶縁性GaAs基板1上にGaAsバッファ層2、アン
ドープInGaAsチャネル層3、n=3E18cm-3
のAlGaAs電子供給層4、n=1E17cm-3のA
lGaAsショットキ層7、GaAsキャップ層5を順
次積層した構造を有している。
【0003】この従来のFETの製作手順は、GaAs
キャップ層5の一部を除去してショットキ層7を露出さ
せるリセスを形成し、そこにゲート電極11となるWS
iを設け、オーミック電極を蒸着しソース・ドレイン電
極9、11を形成する。ゲート及びリセス内には、リセ
ス底面の表面準位の安定化ために保護膜12を成膜して
ある。
【0004】この従来のFETを試作評価した結果、半
導体装置の特性は、最大ドレイン電流Imaxが550m
A/mm、ゲート・ドレイン間耐圧BVgd=12V、最
大トランスコンダクタンスgmmaxは360mS/m
m、最大発振周波数fmaxは180GHz、カットオフ
周波数fT=45GHzが得られた。
【0005】この従来のFETの構造では、ゲート電極
11が低濃度のn型AlGaAsショットキ層7上に形
成されているので、ゲート・ドレイン間耐圧BVgdを大
きくすることができる利点はあるが、ソース電極9とチ
ャネル層3との間の抵抗は低濃度のn型AlGaAsシ
ョットキ層7があるため大きくなってしまい、最大ドレ
イン電流Imaxやトランスコンダクタンスgmを大きく
できないという問題がある。この従来のFETのソース
抵抗は0.62Ω・mmであった。このFETの構造
は、1995年電子情報通信学会 エレクトロニクスソ
サイエティ大会SC−7−11に記載されている。
【0006】図7は、従来の高出力FETの一構造例を
示す断面図である。この従来のFETは図7に示すよう
に、半絶縁性GaAs基板1上にGaAsバッファ層
2、n型GaAsチャネル層3、低濃度n型AlGaA
s層71、低濃度n型GaAs層72、高濃度n型Ga
Asキャップ層5を順次積層した構造を有している。
【0007】この従来のFETでは、最大ドレイン電流
Imaxが570mA/mm、ゲート・ドレイン間耐圧B
Vgd=13.5V、最大トランスコンダクタンスgmma
xは220mS/mmが得られたとある。この従来例
は、電子情報通信学会 信学技報 ED94−139,
MW94−126,ICD94−201に記載されてい
る。
【0008】この従来のFETの構造でも、ゲート電極
11が低濃度のn型AlGaAs層71上に形成されて
いるので、ソース電極9とチャネル層3との間の抵抗は
低濃度のn型AlGaAs層71があるため大きくなっ
てしまい、最大ドレイン電流Imaxやトランスコンダク
タンスgmを大きくできないという問題がある。また、
リセス底面が低濃度であるが、種々の表面準位を形成す
るGaAsが露出しているので、耐圧特性が安定しない
という問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のFE
Tには、低濃度のAlGaAs層があるためにソース電
極とチャネル層間の抵抗が大きくなってしまうという問
題を有し、また耐圧特性が不安定であった。
【0010】そこで本発明の目的は、ソース電極とチャ
ネル層間の抵抗を低減し、最大ドレイン電流Imaxやト
ランスコンダクタンスgm等の素子特性に優れ、信頼性
の高い電解効果トランジスタを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、GaAs基板
上に設けられたGaAs又はInGaAsをチャネルと
する電界効果トランジスタにおいて、GaAsに格子整
合し、バンドギャップエネルギーがGaAsよりも大き
いアンドープ又は低濃度n型ショットキ層をリセス内に
選択成長し、該ショットキ層上にゲートが形成されたこ
とを特徴とする電界効果トランジスタに関する。
【0012】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 図1(a)は、本発明の電界効果トランジスタ(FE
T)を構成するための半導体結晶の積層構造を示す概略
断面図である。この積層構造は、GaAs基板1上に、
アンドープGaAsとアンドープAluGa1-uAsとア
ンドープGaAsからなるバッファ層2、アンドープ又
はn型InxGa1-xAsチャネル層3、n型AlyGa
1-yAs電子供給層4、n型GaAsキャップ層5を積
層した構造をもつ。
【0013】このFETの製造プロセスは、まず、図1
(b)に示すようにリセス形成および選択成長のための
マスク6となる酸化膜(SiO2)を成長し、フォトレ
ジスト(PR)を塗布してパターンを形成し、この酸化
膜をエッチングしてマスク6を形成する。続いて、結晶
選択ドライエッチング技術を用いることによりGaAs
キャップ層5のみをエッチングしてリセスを形成する。
その際、AlyGa1-yAs電子供給層4上でエッチング
は停止する。
【0014】続いて、図1(c)に示すように、酸化膜
(SiO2)6をマスクにして、GaAsに格子整合
し、バンドギャップエネルギーがGaAsよりも大きい
アンドープ又はn型のショットキ層7をリセス内のみに
選択成長する。ショットキ層7に、GaAsに格子整合
する結晶系を用いるのは、選択成長により結晶性のよい
ショットキ層を得るためである。
【0015】次に、リセス形成と選択成長のマスクにし
た酸化膜6を除去し、再度、酸化膜(SiO2)を形成
し、ドライエッチング技術によりゲート形成用の開口を
形成し、マスク8を形成する(図1(d))。
【0016】その後、ゲートメタルを形成し、ゲートメ
タルの不要部分を除去してT型ゲート電極11を形成
し、リセス底面の表面準位の安定化ために保護膜となる
酸化膜(SiO2)12を成膜し、オーミック電極(ソ
ース・ドレイン電極)9、10を蒸着により形成し、図
1(e)に示す本発明の電界効果トランジスタを得る。 第2の実施の形態 図2は、本発明のFETの他の実施の形態の構成を示す
概略断面図である。本実施の形態のFETは、第1の実
施の形態に示した製造プロセスにより図1(d)に示す
酸化膜(SiO2)からなるマスク8を形成した後に、
ショットキ層7にリセスを形成し、2段リセス構造(埋
め込みゲート構造)にした以外は、第1の実施の形態と
同様である。2段リセス構造にすることにより、ドレイ
ン電極10側のゲート端に集中する電界を緩和できる。
【0017】第3の実施の形態 図3は、本発明のFETの他の実施の形態の構成を示す
概略断面図である。本実施の形態のFETは、GaAs
基板1上にアンドープGaAsとアンドープAluGa
1-uAsからなるバッファ層2、n型AlyGa1-yAs
電子供給層41、アンドープInxGa1-xAsチャネル
層3、n型AlyGa1-yAs電子供給層42、n型Ga
Asキャップ層5を積層した構造をもつ。他の構成およ
び製造プロセスは第1の実施の形態と同様である。アン
ドープInxGa1-xAsチャネル層3の上下に電子供給
層41、42を設けることにより、大きな最大ドレイン
電流Imaxが得られる。
【0018】第4の実施の形態 図4は、本発明のFETの他の実施の形態の構成を示す
概略断面図であり、高出力FETに係るものである。こ
のFETは、GaAs基板1上に、アンドープGaAs
とアンドープAluGa1-uAsとアンドープGaAsか
らなるバッファ層2、n型GaAsチャネル層3、n型
GaAsキャップ層5を積層した構造をもつ。
【0019】このFETの製造プロセスは、第1の実施
の形態の図1(b)に示すものと同様にリセス形成と選
択成長のためのマスクとなる酸化膜(SiO2)を成長
し、フォトレジスト(PR)を塗布してパターンを形成
し、この酸化膜をエッチングしてマスクを形成する。続
いて、ウェットエッチングによりGaAsキャップ層5
及びn型GaAsチャネル層3の一部をエッチングして
リセスを形成する。
【0020】続いて、第1の実施の形態の図1(c)に
示す工程と同様に、酸化膜(SiO 2)をマスクにし
て、GaAsに格子整合し、バンドギャップエネルギー
がGaAsよりも大きいアンドープ又はn型のショット
キ層7をリセス内のみに選択成長する。
【0021】次に、リセス形成と選択成長のマスクにし
た酸化膜を除去し、第1の実施の形態の図1(d)に示
す工程と同様に、再度、酸化膜(SiO2)を成長し、
ドライエッチング技術によりゲート形成用の開口を形成
し、マスクを形成する。
【0022】その後、ゲートメタルを形成し、ゲートメ
タルの不要部分を除去してT型ゲート電極11を形成
し、リセス底面の表面準位の安定化ために保護膜となる
酸化膜(SiO2)12を成膜し、オーミック電極(ソ
ース・ドレイン電極)9、10を形成し、図4に示す本
発明の電界効果トランジスタを得る。
【0023】第5の実施の形態 図5は、本発明のFETの他の実施の形態の構成を示す
概略断面図であり、高出力FETに係るものである。こ
のFETは、GaAs基板1上に、アンドープGaAs
とアンドープAluGa1-uAsとアンドープGaAsか
らなるバッファ層2、n型GaAsチャネル層3、n型
AlyGa1-yAsエッチング停止層13、n型GaAs
キャップ層5を積層した構造をもつ。
【0024】このFETの製造プロセスは、第1の実施
の形態の図1(b)に示すものと同様にリセス形成と選
択成長のためのマスクとなる酸化膜(SiO2)を成長
し、フォトレジスト(PR)を塗布してパターンを形成
し、この酸化膜をエッチングしてマスクを形成する。続
いて、結晶選択ドライエッチング技術を用いることによ
りGaAsキャップ層5のみをエッチングしてリセスを
形成する。その際、AlyGa1-yAsエッチング停止層
14上でエッチングは停止する。
【0025】続いて、第1の実施の形態の図1(c)に
示す工程と同様に、酸化膜(SiO 2)をマスクにし
て、GaAsに格子整合し、バンドギャップエネルギー
がGaAsよりも大きいアンドープ又はn型のショット
キ層7をリセス内のみに選択成長する。
【0026】次に、リセス形成と選択成長のマスクにし
た酸化膜を除去し、第1の実施の形態の図1(d)に示
す工程と同様に、再度、酸化膜(SiO2)を成長し、
ドライエッチング技術によりゲート形成用の開口を形成
し、マスクを形成する。
【0027】その後、ゲートメタルを形成し、ゲートメ
タルの不要部分を除去してT型ゲート電極11を形成
し、リセス底面の表面準位の安定化ために保護膜となる
酸化膜(SiO2)12を成膜し、オーミック電極(ソ
ース・ドレイン電極)9、10を形成し、図5に示す本
発明の電界効果トランジスタを得る。AlyGa1-yAs
エッチング停止層14を設け、結晶選択ドライエッチン
グ技術を用いることにより、ウェハ面内の特性ばらつき
を低減できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明する
が、本発明はこれらに限定するものではない。
【0029】実施例1 図1(a)は、実施例1のFETを構成するための半導
体結晶の積層構造を示す概略断面図である。
【0030】このFETの製造プロセスは、まず、例え
ば有機金属気相成長法(MOVPE法)によりGaAs
(100)基板1上に、アンドープGaAs(バックグ
ラウンド濃度p≦2E−15cm-3)100〜400n
mとアンドープAluGa1-uAs(0.15≦u≦0.
25、バックグラウンド濃度p≦3E−15cm-3)1
00〜300nmとアンドープGaAs(バックグラウ
ンド濃度p≦2E−15cm-3)10〜30nmとから
なるバッファ層2、アンドープInxGa1-xAs(0.
15≦x≦0.25)チャネル層3を10〜15nm、
Siドープでn=2〜4E18cm-3のAlyGa1-y
s(0.15≦y≦0.3)電子供給層4を10〜25
nm、最後にSiドープでn=3E18cm-3のGaA
sキャップ層5を70〜100nmに順次成長する。
【0031】次に、図1(b)に示すようにリセス形成
および選択成長のためのマスク6となる酸化膜(SiO
2)を成長し、リセス形成のためにフォトレジスト(P
R)を塗布して0.4〜1.0μmのパターン13を形
成し、この酸化膜をエッチングする。続いて、結晶選択
ドライエッチング技術を用いることによりGaAsキャ
ップ層5のみをエッチングしてリセスを形成する。その
際、AlyGa1-yAs電子供給層4上でエッチングは停
止する。リセス幅は0.4〜1.5μmとする。
【0032】続いて、図1(c)に示すように、酸化膜
(SiO2)6をマスクにして、アンドープ又はn=5
〜20E16cm-3のショットキ層7をリセス内のみに
MOVPE法により選択成長する。リセス内に選択成長
するショットキ層7としては、AlzGa1-zAs(0.
15≦z≦0.3)の他、GaAsに格子整合するGa
0.52In0.48P、(AlzGa1-z0.52In0.48P、A
0.52In0.48Pのいずれかが好ましい。成長膜厚は、
リセス底面で20〜50nmとすることが好ましい。
次に、リセス形成と選択成長のマスクに用いた酸化膜6
を除去し、再度、酸化膜(SiO2)を形成し、ドライ
エッチング技術によりゲート形成用の開口を形成し、マ
スク8を形成する(図1(d))。
【0033】その後、ゲートメタルとなるWSi−Ti
N−Pt−Auをスパッタ法により形成する。ゲート長
は0.15〜0.3μmである。ゲートメタルの不要部
分を除去してT型ゲート電極11を形成し、保護膜とな
る酸化膜(SiO2)12を成膜し、オーミック電極
(ソース・ドレイン電極)9、10を蒸着により形成
し、図1(e)に示す本実施例のFETを得る。
【0034】図1(e)に示すFETにおける層厚、組
成、キャリア濃度の最適値は以下の通りであった。Ga
As(100)基板1直上のアンドープGaAsバッフ
ァ層は層厚300nm、その上のアンドープAluGa
1-uAsバッファ層はu=0.2、層厚100nm、そ
の上のアンドープGaAsバッファ層は層厚20nm、
アンドープInxGa1-xAsチャネル層3はx=0.
2、層厚12nm、SiドープAlyGa1-yAs電子供
給層4はy=0.2、層厚15nm、キャリア濃度3E
18cm-3、SiドープGaAsキャップ層5は層厚8
0nm、キャリア濃度3E18cm-3、ショットキ層7
は、AlzGa1-zAsの場合;z=0.2、層厚30n
m、キャリア濃度5E16cm-3、Ga0.52In0.48
の場合;層厚35nm、キャリア濃度5E16cm-3
(AlzGa1-z0.52In0.48P(0.3≦z≦0.
6)の場合;層厚30nm、キャリア濃度1E17cm
-3、Al 0.52In0.48Pの場合;層厚30nm、キャリ
ア濃度5E16cm-3である。なお、InxGa1-xAs
チャネル層3にn型のSiドーピングを行う場合は、キ
ャリア濃度を1E18cm-3とし、ショットキ層7の層
厚は25nmとする。
【0035】図1(e)に示す本実施例のFETにおい
てInxGa1-xAsチャネル層3をアンドープにした場
合の特性は、リセス幅0.6μm、ゲート長0.18μ
m、オーミック電極間隔4μmの構造のもので、ソース
抵抗は0.5Ω・mmが得られ、しきい電圧Vth=−
1.2V、最大ドレイン電流Imax=約630mA/m
m、最大トランスコンダクタンスgmmax=約460m
S/mm、ゲート・ドレイン間の耐圧BVgdは11V以
上、ゲート幅100μmの素子で最高発振周波数fmax
=180GHz、カットオフ周波数fT=63GHzが
得られた。
【0036】実施例2 図2は、本実施例のFETの構成を示す概略断面図であ
る。本実施例のFETのの製造プロセスは、実施例1の
図1(c)に示す工程でショットキ層7の成長膜厚を3
0〜60nmとすることが好ましく、図1(d)に示す
ゲート形成用の開口の形成後、ショットキ層7に深さ1
0〜15nmのゲートリセスをエッチングにより形成
し、2段リセス構造(埋め込みゲート構造)にした以外
は、実施例1と同様である。
【0037】本実施例の最適値は、バッファ層2からキ
ャップ層5までの半導体層の層厚、組成、キャリア濃度
は実施例1と同様である。ショットキ層7は、キャリア
濃度5E16cm-3、層厚40nm、ゲートリセスのエ
ッチング深さは10nmである。
【0038】本実施例のFETの特性は、リセス幅0.
6μm、ゲート長0.18μm、オーミック電極間隔4
μmの構造のもので、ソース抵抗は0.5Ω・mmが得
られ、しきい電圧Vth=−1.2V、最大ドレイン電流
Imax=約630mA/mm、最大トランスコンダクタ
ンスgmmax=約460mS/mm、ゲート・ドレイン
間の耐圧BVgdは10V以上、ゲート幅100μmの素
子で最高発振周波数fmax=180GHz、カットオフ
周波数fT=60GHzが得られた。
【0039】実施例3 図3は、本実施例のFETの構成を示す概略断面図であ
る。
【0040】本実施例のFETの製造プロセスは、実施
例の図1(c)に示す工程でショットキ層7の成長膜厚
を20〜30nmとすることが好ましく、また、バッフ
ァ層2と電子供給層41、42の構成が異なる以外は実
施例1と同様にして作製される。
【0041】本実施例の最適値は、アンドープGaAs
バッファ層は層厚300nm、その上のアンドープAl
uGa1-uAsバッファ層はu=0.2、層厚100n
m、SiドープAlyGa1-yAs電子供給層41はy=
0.2、層厚6nm、キャリア濃度3E18cm-3、ア
ンドープInxGa1-xAsチャネル層3はx=0.2、
層厚12nm、SiドープAlyGa1-yAs電子供給層
42はy=0.2、層厚15nm、キャリア濃度3E1
8cm-3、SiドープGaAsキャップ層5は層厚80
nm、キャリア濃度3E18cm-3で、ショットキ層7
はキャリア濃度5E16cm-3、層厚25nmである。
【0042】本発明のFETの特性は、リセス幅0.6
μm、ゲート長0.18μm、オーミック電極間隔4μ
mの構造のもので、ソース抵抗は0.4Ω・mmが得ら
れ、しきい電圧Vth=−1.2V、最大ドレイン電流I
max=約700mA/mm、最大トランスコンダクタン
スgmmax=約600mS/mm、ゲート・ドレイン間
の耐圧BVgdは10V以上、ゲート幅100μmの素子
で最高発振周波数fmax=230GHz、カットオフ周
波数fT=75GHzが得られた。
【0043】実施例4 図4は、本実施例のFETの構成を示す概略断面図であ
る。
【0044】このFETの製造プロセスは、まず、例え
ば有機金属気相成長法(MOVPE法)によりGaAs
(100)基板1上に、アンドープGaAs(バックグ
ラウンド濃度p≦2E−15cm-3)100〜400n
mとアンドープAluGa1-uAs(0.15≦u≦0.
35、バックグラウンド濃度p≦3E−15cm-3)1
00〜1000nmとアンドープGaAs(バックグラ
ウンド濃度p≦2E−15cm-3)1〜10nmとから
なるバッファ層2、Siドープでn=1〜5E17cm
-3のGaAsチャネル層3を150〜300nm、Si
ドープでn=2〜10E17cm-3のGaAsキャップ
層5を70〜150nmに順次成長する。
【0045】次に、図1(b)に示すものと同様にリセ
ス形成および選択成長のためのマスクとなる酸化膜(S
iO2)を成長し、リセス形成のためにフォトレジスト
(PR)を塗布して1.0〜2.0μmのパターン13
を形成し、この酸化膜をエッチングしてマスクを形成す
る。続いて、ウェットエッチング技術によりGaAsキ
ャップ層5及びチャネル層3の一部をエッチングしてリ
セスを形成する。リセス幅は1〜2μmとする。
【0046】続いて、図1(c)に示すものと同様に、
酸化膜(SiO2)をマスクにして、アンドープ又はn
=5〜20E16cm-3のショットキ層7をリセス内の
みにMOVPE法により選択成長する。リセス内に選択
成長するショットキ層7としては、AlzGa1-zAs
(0.15≦z≦0.3)の他、GaAsに格子整合す
るGa0.52In0.48P、(AlzGa1-z0.52In0.48
P、Al0.52In0.48Pのいずれかが好ましい。成長膜
厚は、リセス底面で10〜30nmとすることが好まし
い。
【0047】次に、マスクに用いた酸化膜を除去した
後、再度、酸化膜(SiO2)を成膜しドライエッチン
グ技術によりゲート形成用の開口を形成してマスクを形
成する。
【0048】その後、ゲートメタルとなるWSi−Ti
N−Pt−Auをスパッタ法により形成する。ゲート長
は0.3〜1μmである。ゲートメタルの不要部分を除
去してT型ゲート電極11を形成し、保護膜となる酸化
膜(SiO2)12を成膜し、オーミック電極(ソース
・ドレイン電極)9、10を蒸着により形成し、図4に
示す本発明のFETを得る。
【0049】本実施例のFETにおける層厚、組成、キ
ャリア濃度の最適値は以下の通りであった。GaAs
(100)基板1直上のアンドープGaAsバッファ層
は層厚300nm、その上のアンドープAluGa1-u
sバッファ層はu=0.2、層厚500nm、その上の
アンドープGaAsバッファ層は層厚5nm、Siドー
プGaAsチャネル層3は層厚200nm、キャリア濃
度4E17cm-3、SiドープGaAsキャップ層5は
層厚100nm、キャリア濃度7E17cm-3、ショッ
トキ層7はAlzGa1-zAsの場合;アンドープでz=
0.2、層厚20nm、Ga0.52In0.48Pの場合;ア
ンドープで層厚20nm、(Al0.4Ga0 .60.52In
0.48Pの場合;アンドープで層厚20nm、Al0.52
0.48Pの場合;アンドープで層厚20nmである。
【0050】本実施例のFETの特性は、リセス幅1.
3μm、ゲート長0.5μm、オーミック電極間隔6μ
mの構造のもので、ソース抵抗は1.5Ω・mmが得ら
れ、最大ドレイン電流Imax=約600mA/mm、最
大トランスコンダクタンスgmmax=約250mS/m
m、ゲート・ドレイン間の耐圧BVgd=15〜20Vが
得られた。
【0051】実施例5 図5は、本実施例のFETの構成を示す概略断面図であ
る。
【0052】このFETの製造プロセスは、まず、例え
ば有機金属気相成長法(MOVPE法)によりGaAs
(100)基板1上に、アンドープGaAs(バックグ
ラウンド濃度p≦2E−15cm-3)100〜400n
mとアンドープAluGa1-uAs(0.15≦u≦0.
35、バックグラウンド濃度p≦3E−15cm-3)1
00〜1000nmとアンドープGaAs(バックグラ
ウンド濃度p≦2E−15cm-3)1〜10nmとから
なるバッファ層2、Siドープでn=1〜4E17cm
-3のGaAsチャネル層3を100〜200nm、Si
ドープでn=5〜20E17cm-3のAlyGa1-yAs
エッチング停止層14を5〜10nm、GaAsキャッ
プ層50を100〜200nmに順次成長する。
【0053】次に、リセス形成および選択成長のための
マスクとなる酸化膜(SiO2)を成長し、フォトレジ
スト(PR)を塗布して1.0〜2.0μmのパターン
13を形成し、この酸化膜をエッチングしてマスクを形
成する(図1(b))。続いて、結晶選択ドライエッチ
ング技術を用いることによりGaAsキャップ層5のみ
をエッチングしてリセスを形成する。その際、Alz
1-zAsエッチング停止層13上でエッチングは停止
する。リセス幅は1.0〜2.0μmとする。
【0054】続いて、図1(c)に示すものと同様に、
酸化膜(SiO2)をマスクにして、アンドープ又はn
=5〜20E16cm-3のショットキ層7をリセス内の
みにMOVPE法により選択成長する。リセス内に選択
成長するショットキ層7としては、実施例4と同様であ
る。成長膜厚は、リセス底面で10〜30nmとするこ
とが好ましい。
【0055】次に、マスクに用いた酸化膜を除去した
後、再度、酸化膜(SiO2)を成膜し、ドライエッチ
ング技術によりゲート形成用の開口を形成してマスクを
形成する。
【0056】その後、ゲートメタルとなるWSi−Ti
N−Pt−Auをスパッタ法により形成する。ゲート長
は0.3〜1.0μmである。ゲートメタルの不要部分
を除去してT型ゲート11を形成し、保護膜となる酸化
膜(SiO2)12を成膜し、オーミック電極(ソース
・ドレイン電極)9、10を蒸着により形成し、図5に
示す本発明のFETを得る。
【0057】本実施例のFETにおける層厚、組成、キ
ャリア濃度の最適値は以下の通りであった。GaAs
(100)基板1直上のアンドープGaAsバッファ層
は層厚300nm、その上のアンドープAluGa1-u
sバッファ層はu=0.2、層厚500nm、その上の
アンドープGaAsバッファ層は層厚5nm、Siドー
プGaAsチャネル層3は層厚150nm、キャリア濃
度4E17cm-3、SiドープAlyGa1-yAsエッチ
ング停止層13は、y=0.2、層厚10nm、キャリ
ア濃度1E18cm-3、GaAsキャップ層5は層厚1
00nm、キャリア濃度7E17cm-3、ショットキ層
7は実施例4と同様である。
【0058】本実施例のFETの特性は、リセス幅1.
5μm、ゲート長0.5μm、オーミック電極間隔6μ
mの構造のもので、ソース抵抗は1.3Ω・mmが得ら
れ、最大ドレイン電流Imax=約580mA/mm、最
大トランスコンダクタンスgmmax=約260mS/m
m、ゲート・ドレイン間の耐圧BVgd=18〜22Vが
得られた。
【0059】上記実施例1〜5の半導体結晶の成長方法
としてMOVPE法を記載したが、分子線エピタキシャ
ル法(MBE法)、有機金属分子線エピタキシャル法
(MO−MBE法)を用いてもかまわない。
【0060】
【発明の効果】以上、説明したように、GaAsに格子
整合し、バンドギャップエネルギーがGaAsよりも大
きいアンドープ又は低濃度n型ショットキ7をリセス内
に形成することにより、ソース電極9からチャネル層3
までにショットキ層形成用の低濃度層が不要になり、そ
の結果、ソース電極9からチャネル層3の抵抗が低減
し、最大ドレイン電流Imaxやトランスコンダクタンス
gmを大きくすることができるようになった。
【0061】特に、ショットキ層7の半導体結晶とし
て、GaAsに格子整合するGa0.52In0.48P、(A
zGa1-z0.52In0.48P、Al0.52In0.48Pを用
いた場合は、これらの半導体結晶のイオン化率がGaA
sやAlGaAsよりも小さいことから、ゲート端に高
電界が掛かってもイオン化電流の発生を低く押さえられ
ることから素子の高信頼化に結びつく。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解効果トランジスタの製造工程断面
図である。
【図2】本発明の電解効果トランジスタの構成を示す概
略断面図である。
【図3】本発明の電解効果トランジスタの構成を示す概
略断面図である。
【図4】本発明の高出力電解効果トランジスタの構成を
示す概略断面図である。
【図5】本発明の高出力電解効果トランジスタの構成を
示す概略断面図である。
【図6】従来の電解効果トランジスタの構成を示す概略
断面図である。
【図7】従来の高出力電解効果トランジスタの構成を示
す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3 チャネル層 4、41、42 電子供給層 5 キャップ層 6、8 マスク 7 ショットキ層 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 ゲート電極 12 保護膜 13 リセス形成パターン 14 エッチング停止層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GaAs基板上に設けられたGaAs又
    はInGaAsをチャネルとする電界効果トランジスタ
    において、GaAsに格子整合し、バンドギャップエネ
    ルギーがGaAsよりも大きいアンドープ又は低濃度n
    型ショットキ層をリセス内に選択成長し、該ショットキ
    層上にゲートが形成されたことを特徴とする電界効果ト
    ランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記ショットキ層にリセスが形成された
    2段リセス構造を有し、該ショットキ層のリセスにゲー
    ト下部が埋め込まれた構造を有することを特徴とする請
    求項1記載の電解効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記ショットキ層がエッチング停止層上
    に設けられている請求項1記載の電解効果トランジス
    タ。
  4. 【請求項4】 GaAs基板上に、アンドープGaAs
    とアンドープAluGa1-uAsとアンドープGaAsか
    らなるバッファ層、アンドープ又はn型InxGa1-x
    sチャネル層、n型AlyGa1-yAs電子供給層、n型
    GaAsキャップ層を順次積層した構造を有する請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の電解効果トランジスタ。
  5. 【請求項5】 GaAs基板上に、アンドープGaAs
    とアンドープAluGa1-uAsからなるバッファ層、n
    型AlyGa1-yAs電子供給層、アンドープInxGa
    1-xAsチャネル層、n型AlyGa1-yAs電子供給
    層、n型GaAsキャップ層を順次積層した構造を有す
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解効果トラン
    ジスタ。
  6. 【請求項6】 GaAs基板上に、アンドープGaAs
    とアンドープAluGa1-uAsとアンドープGaAsか
    らなるバッファ層、n型GaAsチャネル層、n型Ga
    Asキャップ層を順次積層した構造を有する請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の電解効果トランジスタ。
  7. 【請求項7】 前記ショットキ層が、GaAs及びAl
    uGa1-uAsよりも小さいイオン化率を有する半導体結
    晶からなることを特徴とする請求項4、5又は6記載の
    電界効果トランジスタ。
JP34512397A 1997-12-15 1997-12-15 電界効果トランジスタ Pending JPH11177079A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34512397A JPH11177079A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 電界効果トランジスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34512397A JPH11177079A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 電界効果トランジスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11177079A true JPH11177079A (ja) 1999-07-02

Family

ID=18374447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34512397A Pending JPH11177079A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 電界効果トランジスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11177079A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003010822A1 (fr) * 2001-07-19 2003-02-06 Advantest Corporation Element semi-conducteur et procede permettant de produire un element semi-conducteur
US6605831B1 (en) 1999-09-09 2003-08-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Field-effect semiconductor device
WO2006033167A1 (en) * 2004-09-24 2006-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device
US7208777B1 (en) 1999-09-09 2007-04-24 Murata Manufacturing Co., Ltd. Field-effect semiconductor device
JP2009049038A (ja) * 2007-08-13 2009-03-05 Advantest Corp 高電子移動度トランジスタおよび電子デバイス
US7573079B2 (en) 2004-09-07 2009-08-11 Fujitsu Limited Field effect type semiconductor device
JP2012248836A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Triquint Semiconductor Inc GaNHEMT装置用再成長ショットキー構造
CN113363255A (zh) * 2021-06-02 2021-09-07 厦门市三安集成电路有限公司 一种半导体器件及其制备方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6605831B1 (en) 1999-09-09 2003-08-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Field-effect semiconductor device
US7208777B1 (en) 1999-09-09 2007-04-24 Murata Manufacturing Co., Ltd. Field-effect semiconductor device
WO2003010822A1 (fr) * 2001-07-19 2003-02-06 Advantest Corporation Element semi-conducteur et procede permettant de produire un element semi-conducteur
US7573079B2 (en) 2004-09-07 2009-08-11 Fujitsu Limited Field effect type semiconductor device
WO2006033167A1 (en) * 2004-09-24 2006-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device
JP2009049038A (ja) * 2007-08-13 2009-03-05 Advantest Corp 高電子移動度トランジスタおよび電子デバイス
JP2012248836A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Triquint Semiconductor Inc GaNHEMT装置用再成長ショットキー構造
CN113363255A (zh) * 2021-06-02 2021-09-07 厦门市三安集成电路有限公司 一种半导体器件及其制备方法
CN113363255B (zh) * 2021-06-02 2024-02-27 厦门市三安集成电路有限公司 一种半导体器件及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3371871B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3716906B2 (ja) 電界効果トランジスタ
US20070134862A1 (en) Method of fabricating pseudomorphic high electron mobility transistor
JPH06224225A (ja) 電界効果半導体装置
JP3147009B2 (ja) 電界効果トランジスタ及びその製造方法
US5448086A (en) Field effect transistor
JP3259106B2 (ja) 高電子移動度電界効果半導体装置
JP4064800B2 (ja) ヘテロ接合型化合物半導体電界効果トランジスタ及びその製造方法
JPH11177079A (ja) 電界効果トランジスタ
US6294802B1 (en) Field effect transistor and method of manufacturing the same
JP3119248B2 (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP3077599B2 (ja) 電界効果トランジスタ
JP2006173241A (ja) 電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP2723901B2 (ja) 半導体装置及びその応用回路
JP2000223504A (ja) 電界効果型半導体装置およびその製造方法
JP3123940B2 (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP3077653B2 (ja) 電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP3127863B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH11176839A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3214425B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH05235056A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3164150B2 (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
JP2001267554A (ja) 電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP3710613B2 (ja) 半導体装置
JPH10256532A (ja) 化合物半導体装置及びその製造方法