JP3214425B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3214425B2 JP35672197A JP35672197A JP3214425B2 JP 3214425 B2 JP3214425 B2 JP 3214425B2 JP 35672197 A JP35672197 A JP 35672197A JP 35672197 A JP35672197 A JP 35672197A JP 3214425 B2 JP3214425 B2 JP 3214425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のFETの構造例を示す断面
図である。
【0003】本従来例は、図7に示すように半絶縁性G
aAs基板41上にGaAsバッファ層42と、InG
aAsチャネル層43と、n+ AlGaAs電子供給層
44と、n- AlGaAsショットキ層45と、GaA
sキャップ層46とを順次積層した構造を有している。
【0004】この構造において、シートキャリア濃度N
sを高めるために、InGaAsチャネル層43にn型
のドーピングを1E18cm-3行った。InGaAsチ
ャネル層43にn型のドーピングを行う目的は、シート
キャリア濃度の向上による最大ドレイン電流Imaxの
向上、ドレインコンダクタンスgmの向上である。
【0005】FETの製作手順は、GaAsキャップ層
46の一部を除去してショットキ層45を露出させるリ
セスを形成し、そこにゲート電極49となるWSiを設
け、オーミック電極を蒸着してソース電極48およびド
レイン電極47を形成し、従来の半導体装置(FET)
を得る。
【0006】InGaAsチャネル層43にドーピング
することにより室温のシートキャリア濃度Nsは、アン
ドープの場合の2E12cm-2から3.3E12cm-2
に向上した。その結果、この従来の半導体装置の特性
は、最大ドレイン電流Imaxが600mA/mm、最
大トランスコンダクタンスgmmaxは380mS/m
m、最大発振周波数fmaxは200GHzが得られ
た。
【0007】しかし、InGaAsチャネル層43がア
ンドープの場合の特性が、最大ドレイン電流Imaxが
580mA/mm、最大トランスコンダクタンスgmm
axが360mS/mm、最大発振周波数fmaxが1
90GHzであったことから、シートキャリア濃度Ns
の向上に見合った特性向上になっていないという問題が
あることがわかった。このFETに関する事項の一部
が、1996年電子情報通信学会エレクトロニクスソサ
イエティ大会C−416に記載されている。
【0008】このシートキャリア濃度Nsの向上に見合
った素子特性が得られない理由として、InGaAsチ
ャネル層43へのドーピング特性に問題があると考えら
れる。
【0009】図8は、本発明に類似した従来例である、
特開平3−125436号公報に開示されるFETの構
造例を示す断面図である。
【0010】この従来例は、半絶縁性GaAs基板51
と、ノンドープGaAs層52と,ノンドープInx
(GayAl1−y)1−xAsバッファ層53と、層
厚200nm程度のノンドープInAlAsバリア層5
4と,層厚100nm〜200nm程度のノンドープI
nGaAsチャネル層55と、層厚0〜10nmのノン
ドープInAlAsスペーサ層56と、Siを1E18
〜1E19cm-3程度ドープした層厚10〜30nm程
度のn型InAlAsチャンネル層57と、層厚10〜
30nm程度のノンドープInAlAs層58と、Si
を1E18〜1E19cm-3程度ドープしたn型InG
aAs層59とで構成される。
【0011】この従来例におけるノンドープInx(G
ayAl1−y)1−xAsバッファ層53の組成は、
GaAs基板51側でy=1、ノンドープInAlAs
バリア層54側でy=1になるようにバッファ層53内
で直線的に変化させ、xについてはGaAs基板51側
でx=0、ノンドープInAlAsバリア層54側でx
=0.53となるようにバッファ層53内で直線的に変
化させた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した、従来の
構造では、GaAsバッファ層42上に格子定数の広い
InGaAsチャネル層(たとえば、In組成0.2で
1.4%GaAsに対し格子が大きい)を成長しながら
ドーピングを行う結晶成長方法となるが、格子ずれが大
きいため成長初期には格子を大きくするInの結晶への
取り込みが設計値よりも小さくなってしまい、その後膜
厚が増すとIn組成が増え設計値の組成になる。
【0013】このことから、成長初期のGaAs基板側
の結晶では不純物であるn型ドーパントの結晶への取り
込みがIn同様に小さくなり、InGaAsチャネル層
43に均一にn型ドーパントがドーピングされていない
という問題が考えられる。InGaAsチャネル層への
n型ドーパントを均一にドーピングする構造を考えたの
が本発明である。
【0014】また、図8に示した従来例では、具体的な
素子特性に関する記述がないが、ショットキを形成する
ノンドープInAlAs層58のAl組成は0.5前後
と高くなることから、n型InGaAs層59除去後に
表面に露出するショットキ形成部が酸化し良好なショッ
トキ特性が得られないという問題が考えられる。
【0015】
【課題を解決するための手段】図7に示す従来の半導体
装置(以下、FET)では、GaAsバッファ層42上
にInGaAsチャネル層43、AlGaAs電子供給
層44を積層した構造になっているのに対し、本発明は
図3に示すようにn型IntGa1−tAsチャネル層
3をInおよびAl組成が積層方向に傾斜するInx
(AlyGa1−y)1−xAs層2bと4とで挟む構
造を有することが特徴である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して詳
細に説明する。
【0017】図1(a)、図1(b)、図2(a)、図
2(b)および図3は、本発明の一実施の形態のFET
を構成するための半導体結晶の積層構造と製造フローを
示す図である。
【0018】図1(a)に示すように、本実施の形態の
FETは、GaAs(100)基板1上に、アンドープ
GaAsとアンドープAluGa1−uAsとからなる
バッファ層2aと、このバッファ層2a上にGaAsに
格子整合するアンドープでInx(AlyGa1−y)
1−xAs(x=0)からIn組成を徐々に上げてIn
x(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦t)まで
組成が変化するバッファ層2bと、n型IntGa1−
tAsチャネル層3と、n型でInx(AlyGa1−
y)1−xAs(0≦x≦t)からIn組成を徐々に下
げてGaAsに格子整合するInx(AlyGa1−
y)1−xAs(x=0)まで組成が変化する電子供給
層4と、n型AlzGa1−zAsショットキ層5と、
アンドープ又はn型GaAsゲートリセス層6と、n型
AlzGa1−zAsエッチング停止層7と、n型Ga
Asキャップ層8とを積層した構造を有する。
【0019】製造プロセスとしては、図1(b)に示す
ように、リセス形成のためにフォトレジスト(PR)9
を塗布しパターンを形成し、結晶選択ドライエッチング
技術を用いることによりGaAsキャップ層6のみをエ
ッチングし、AlzGa1−zAsエッチング停止層7
上でエッチングは停止する。結晶選択ドライエッチング
の後処理によりAlzGa1−zAsエッチング停止層
7は除去される。
【0020】続いて、図2(a)に示すように、酸化膜
(SiO2)10を成膜しドライエッチング技術により
ゲート形成用の開口を行った後、図2(b)に示すよう
に、再度結晶選択ドライエッチング技術によりGaAs
ゲートリセス層6を選択エッチングしてAlzGa1−
zAsショットキ層5を露出させ、ゲートメタルを形成
する。ゲートメタルの不要部分を除去してT型ゲート電
極13を形成し、オーミック電極を蒸着してソース電極
11およびドレイン電極12を形成し、保護膜14を成
膜し、図3に示す本実施の形態のFETが得られる。
【0021】ここで、図1(a)、図1(b)、図2
(a)、図2(b)および図3を参照して、本実施の形
態についてさらに詳しく説明する。
【0022】まず、たとえば有機金属気相成長法(以
下、MOVPE法)によりGaAs(100)基板1上
に、アンドープGaAs(バックグラウンド濃度p≦2
E−15cm−3)100〜400nmとアンドープA
luGa1−uAs(0.15≦u≦0.25,バック
グラウンド濃度p≦3E−15cm−3)100〜30
0nmとからなるバッファ層2aを積層する。
【0023】そして、このバッファ層2a上に、GaA
sに格子整合するアンドープでInx(AlyGa1−
y)1−xAs(x=0、0≦y≦0.5)からIn組
成を徐々に上げてInx(AlyGa1−y)1−xA
s(0≦x≦0.3、0≦y≦0.5)まで組成が変化
するバッファ層2b(バックグラウンド濃度p≦3E−
15cm-3)を100〜150nm、Siドープでn=
1〜2E18cm-3のIntGa1−tAs(0.15
≦t≦0.3)チャネル層3を10〜15nm、Siド
ープでn=2〜4E18cm-3のキャリア濃度を有しI
nx(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦0.
3、0≦y≦0.5)からIn組成を徐々に下げてGa
Asに格子整合するInx(AlyGa1−y)1−x
As(x=0、0≦y≦0.5)まで組成が変化する電
子供給層4を10〜25nm、Siドープでn=5〜2
0E16cm-3のキャリア濃度を持つAlzGa1−z
As(0.15≦z≦0.25)ショットキ層5を20
〜40nm、アンドープ又はSiドープでn=5〜20
E16cm-3のキャリア濃度を持つGaAsゲートリセ
ス層6を5〜20nm、Siドープでn=5〜20E1
6cm-3のキャリア濃度を持つAlzGa1−zAs
(0.15≦z≦0.25)エッチング停止層7を5n
m、最後にSiドープでn=2〜4E18cm-3のキャ
リア濃度を持つGaAsキャップ層8を70〜100n
mずつ順次成長する。
【0024】MOVPE法によるInx(AlyGa1
−y)1−xAsで構成される電子供給層4の結晶成長
では、積層方向にIn組成を減らすようにIn原料の供
給量を減らしていくが、SiドーパントガスとIII族原
料の供給量比率を一定に保ち成長を行う。
【0025】続いて、図1(b)に示すように、リセス
形成のためにフォトレジスト(PR)9を塗布し、0.
4〜0.6μmのパターンを形成し、結晶選択ドライエ
ッチング技術を用いることによりGaAsキャップ層8
のみをエッチングし、AlzGa1−zAsエッチング
停止層7上でエッチングは停止する。リセス幅は0.4
〜1μmとする。結晶選択ドライエッチングの後処理に
よりAlzGa1−zAsエッチング停止層7は除去さ
れる。
【0026】続いて、図2(a)に示すように、酸化膜
(SiO2)10を成膜しドライエッチング技術により
ゲート形成用の開口を行った後、図2(b)に示すよう
に、再度結晶選択ドライエッチング技術によりGaAs
ゲートリセス層6を選択エッチングしてAlzGa1−
zAsショットキ層5を露出させ、ゲートメタルとなる
WSi−TiN−Pt−Auをスパッタ法により形成す
る。ゲート長は0.15〜0.3μmである。ゲートメ
タルの不要部分を除去してT型ゲート電極13を形成
し、保護膜14となる酸化膜(SiO2)を300〜3
50℃で100nm成膜し、オーミック電極Ni−Au
Ge−Auを蒸着により形成し400℃で熱処理を行
い、図3に示す本発明のFETが得られる。
【0027】図3における組成、層厚、キャリア濃度の
最適値は、GaAs(100)基板1直上のアンドープ
GaAsバッファ層は300nm、その上のアンドープ
AluGa1−uAsバッファ層はu=0.2,100
nm、バッファ層2bは100nmの層厚のなかでGa
As基板側においてx=0,y=0.2としチャネル層
3側でx=0.15,y=0.24となるようにInお
よびAl組成を線形に変化させる。
【0028】さらに、SiドープIntGa1−tAs
チャネル層3はt=0.2,12nm,1E18c
-3、電子供給層4は15nmの層厚の中でチャネル層
3側においてx=0.10,y=0.22としAlzG
a1−zAsショットキ層5側でx=0,y=0.2と
なるようにInとAl組成を線形に変化させる。
【0029】また、SiドープAlzGa1−zAsシ
ョットキ層5はz=0.2,30nm,1E17c
-3、GaAsゲートリセス層6はSiドープで10n
m,1E17cm-3で、SiドープAlzGa1−zA
sエッチング停止層7は、z=0.2,5nm,3E1
8cm-3、SiドープGaAsキャップ層8は、80n
m,3E18cm-3である。
【0030】なお、電子供給層4については、積層方向
にわたってx=0、y=0.2としてもFETの特性に
差はなかった。MOVPE法を採用した場合は、原料ガ
スの供給をプログラミングできるので容易に組成傾斜し
た結晶成長が行える。
【0031】リセス幅は素子の用途に合わせて選択すれ
ば良く、低雑音素子ならばリセス幅は0.4μm、高出
力素子ならば1μmという選択をする。ゲート長は使用
周波数帯域により選択する。保護膜の成膜温度は320
℃が最適である。
【0032】また、半導体結晶の成長方法として、MO
VPE法としたが、分子線エピタキシャル法(MBE
法)、有機金属分子線エピタキシャル法(MO−MBE
法)を用いても良い。
【0033】図4(a)、図4(b)、図5(a)、図
5(b)および図6は、本発明の別の実施の形態のFE
Tを構成するための半導体結晶の積層構造と製造フロー
を示す図であって、ゲートリセスをウェットエッチング
により形成、またはゲートリセスを形成しない場合のF
ETの積層構造と製造フローを示す図である。
【0034】図4(a)に示すように、本実施の形態
は、GaAs(100)基板21上に、アンドープGa
AsとアンドープAluGa1−uAsとからなるバッ
ファ層22aと、このバッファ層22a上にGaAsに
格子整合するアンドープでInx(AlyGa1−y)
1−xAs(x=0)からIn組成を徐々に上げてIn
x(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦0.3)
まで組成が変化するバッファ層22bと、n型IntG
a1−tAsチャネル層23と、n型でInx(Aly
Ga1−y)1−xAs(0≦x≦0.3)からIn組
成を徐々に下げてGaAsに格子整合するInx(Al
yGa1−y)1−xAs(x=0)まで組成が変化す
る電子供給層24と、n型AlzGa1−zAsショッ
トキ層25と、n型GaAsキャップ層28とを積層し
た構造を有する。
【0035】製造プロセスとしては、図4(b)に示す
ように、リセス形成のためにフォトレジスト(PR)2
7を塗布しパターンを形成し、結晶選択ドライエッチン
グ技術を用いることによりGaAsキャップ層26のみ
をエッチングし、AlzGa1−zAsショットキ層2
5上でエッチングは停止する。
【0036】続いて、図5(a)に示すように、酸化膜
(SiO2)28を成膜しドライエッチング技術により
ゲート形成用の開口を行った後、図5(b)に示すよう
に、ウェットエッチングによりゲートリセスを形成し、
ゲートメタルを形成する。このとき、所望のデバイス特
性を得るためにゲートリセスを形成しなしなくても良
い。ゲートメタルの不要部分を除去してT型ゲート電極
31を形成し、オーミック電極を蒸着してソース電極1
1およびドレイン電極12を形成し、保護膜14を成膜
し、図6に示す本実施の形態のFETが得られる。
【0037】ここで、図4(a)、図4(b)、図5
(a)、図5(b)および図6を参照して、本実施の形
態についてさらに詳しく説明する。
【0038】まず、たとえば有機金属気相成長法(以
下、MOVPE法)によりGaAs(100)基板21
上に、アンドープGaAs(バックグラウンド濃度p≦
2E−15cm-3)100〜400nmとアンドープA
luGa1−uAs(0.15≦u≦0.25,バック
グラウンド濃度p≦3E−15cm-3)100〜300
nmとからなるバッファ層22aを積層する。
【0039】そして、このバッファ層22a上に、Ga
Asに格子整合するアンドープでInx(AlyGa1
−y)1−xAs(x=0、0≦y≦0.5)からIn
組成を徐々に上げてInx(AlyGa1−y)1−x
As(0≦x≦0.3、0≦y≦0.5)まで組成が変
化するバッファ層22b(バックグラウンド濃度p≦3
E−15cm-3)を100〜150nm、Siドープで
n=1〜2E18cm-3のIntGa1−tAs(0.
15≦t≦0.3)チャネル層23を10〜15nm、
Siドープでn=2〜4E18cm-3のキャリア濃度を
有しInx(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦
0.3、0≦y≦0.5)からIn組成を徐々に下げて
GaAsに格子整合するInx(AlyGa1−y)1
−xAs(x=0、0≦y≦0.5)まで組成が変化す
る電子供給層24を10〜25nm、Siドープでn=
5〜20E16cm-3のキャリア濃度を持つAlzGa
1−zAs(0.15≦z≦0.25)ショットキ層2
5を20〜40nm、最後にSiドープでn=2〜4E
18cm-3のキャリア濃度を持つGaAsキャップ層2
6を70〜100nmずつ順次成長する。
【0040】MOVPE法によるInx(AlyGa1
−y)1−xAsで構成される電子供給層24の結晶成
長では、積層方向にIn組成を減らすようにIn原料の
供給量を減らしていくが、SiドーパントガスとIII族
原料の供給量比率を一定に保ち成長を行う。
【0041】続いて、図4(b)に示すように、リセス
形成のためにフォトレジスト(PR)27を塗布し、
0.4〜0.6μmのパターンを形成し、結晶選択ドラ
イエッチング技術を用いることによりGaAsキャップ
層26のみをエッチングし、AlzGa1−zAsショ
ットキ層25の上でエッチングは停止する。リセス幅は
0.4〜1μmとする。
【0042】続いて、図5(a)に示すように、酸化膜
(SiO2)28を成膜しドライエッチング技術により
ゲート形成用の開口を行った後、図5(b)に示すよう
に、ウェットエッチングによりAlzGa1−zAsシ
ョットキ層25にゲートリセスを形成し(必ずしもゲー
トリセスを形成しなくても良い)、ゲートメタルとなる
WSi−TiN−Pt−Auをスパッタ法により形成す
る。ゲート長は0.15〜0.3μmである。ゲートメ
タルの不要部分を除去してT型ゲート電極31を形成
し、保護膜32となる酸化膜(SiO2)を300〜3
50℃で100nm成膜し、オーミック電極Ni−Au
Ge−Auを蒸着により形成し400℃で熱処理を行
い、図6に示す本発明のFETが得られる。
【0043】図6における組成、層厚、キャリア濃度の
最適値は、GaAs(100)基板21直上のアンドー
プGaAsバッファ層は300nm、その上のアンドー
プAluGa1−uAsバッファ層はu=0.2,10
0nm、バッファ層22bは100nmの層厚のなかで
GaAs基板側においてx=0,y=0.2としチャネ
ル層23側でx=0.15,y=0.24となるように
InおよびAl組成を線形に変化させる。
【0044】SiドープIntGa1−tAsチャネル
層23はt=0.2,12nm,1E18cm-3、電子
供給層24は15nmの層厚の中でチャネル層3側にお
いてx=0.10,y=0.22としAlzGa1−z
Asショットキ層25側でx=0,y=0.2となるよ
うにInとAl組成を線形に変化させる。SiドープA
lzGa1−zAsショットキ層25はz=0.2,3
0nm,1E17cm-3、SiドープGaAsキャップ
層6は、80nm,3E18cm-3である。
【0045】なお、電子供給層24については、積層方
向にわたってx=0、y=0.2としてもFETの特性
に差はなかった。ゲートリセスの堀込み深さは10〜1
5nmが適当である。MOVPE法を採用した場合は、
原料ガスの供給をプログラミングできるので容易に組成
傾斜した結晶成長が行える。
【0046】リセス幅は素子の用途に合わせて選択すれ
ば良く、低雑音素子ならばリセス幅は0.4μm、高出
力素子ならば1μmという選択をする。ゲート長は使用
周波数帯域により選択する。保護膜の成膜温度は320
℃が最適である。
【0047】また、半導体結晶の成長方法として、MO
VPE法としたが、分子線エピタキシャル法(MBE
法)、有機金属分子線エピタキシャル法(MO−MBE
法)を用いても良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明した、n型IntGa1−tA
sチャネル層をInおよびAl組成が積層方向に傾斜す
るInx(AlyGa1−y)1−xAs層で挟む半導
体装置では、InGaAsチャネル層の下に従来構造よ
りも格子ずれの少ないInx(AlyGa1−y)1−
xAsバッファ層があることにより、InGaAsチャ
ネル層の成長初期からドーパントSiの取り込みが高く
なるため積層方向に均一なドーピングプロファイルが得
られる。この構造における室温のシートキャリア濃度N
sは、3.5E12cm-2と従来構造よりも若干高くな
った。この結果、半導体装置の特性としては、最大ドレ
イン電流Imaxが630mA/mm、最大トランスコ
ンダクタンスgmmaxは410mS/mm、最大発振
周波数fmaxは220GHzが得られた。
【0049】また、本構造ではAl組成の低いAlzG
a1−zAs(0.15≦z≦0.25)ショットキ層
にゲート電極を形成するので、表面に露出したショット
キ層の酸化の問題は従来例よりも遙かに少ないので、ゲ
ート電極形成前の前処理により酸化層は除去され良好な
ショットキが形成できる。
【0050】Inx(AlyGa1−y)1−xAsで
構成される電子供給層の結晶成長では、Siドーパント
ガスとIII族原料の供給量比率を一定に保ち成長を行う
ことにより、電子供給層内の積層方向のキャリア濃度が
均一になり良好な半導体装置特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、本発明の一実施の形態のF
ETを構成するための半導体結晶の積層構造と製造フロ
ーを示す図である。
【図2】(a)、(b)は、本発明の一実施の形態のF
ETを構成するための半導体結晶の積層構造と製造フロ
ーを示す図であり、図1(a)、(b)に続く図であ
る。
【図3】本発明の一実施の形態のFETを構成するため
の半導体結晶の積層構造と製造フローを示す図であり、
図2(a)、(b)に続く図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明の別の実施の形態の
FETを構成するための半導体結晶の積層構造と製造フ
ローを示す図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明の別の実施の形態の
FETを構成するための半導体結晶の積層構造と製造フ
ローを示す図であり、図4(a)、(b)に続く図であ
る。
【図6】本発明の別の実施の形態のFETを構成するた
めの半導体結晶の積層構造と製造フローを示す図であ
り、図5(a)、(b)に続く図である。
【図7】従来のFETの構造例を示す断面図である。
【図8】本発明に類似した従来例である、特開平3−1
25436号公報に開示されるFETの構造例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1、21 GaAs基板 2a、2b、22a、22b バッファ層 3、23 チャネル層 4、24 電子供給層 5、25 ショットキ層 6 ゲートリセス層 7 エッチング停止層 8、26 キャップ層 9、27 フォトレジスト 10、28 酸化膜 11、29 ソース電極 12、30 ドレイン電極 13、31 ゲート電極 14、32 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/778 H01L 21/338 H01L 29/812

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】GaAs(100)基板上に、アンドープ
    GaAsとアンドープAluGa1−uAsとからなる
    第1のバッファ層と、該第1のバッファ層上にGaAs
    に格子整合するアンドープでInx(AlyGa1−
    y)1−xAs(x=0)からIn組成を徐々に上げて
    Inx(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦t)
    まで組成が変化する第2のバッファ層と、n型IntG
    a1−tAsチャネル層と、n型でInx(AlyGa
    1−y)1−xAs(0≦x≦t)からIn組成を徐々
    に下げてGaAsに格子整合するInx(AlyGa1
    −y)1−xAs(x=0)まで組成が変化する電子供
    給層と、n型AlzGa1−zAsショットキ層と、ア
    ンドープ又はn型GaAsゲートリセス層と、n型Al
    zGa1−zAsエッチング停止層と、n型GaAsキ
    ャップ層8とを積層する工程と、セス形成のためにフォ
    トレジストを塗布しパターンを形成する工程と、結晶選
    択ドライエッチング技術を用いることにより前記フォト
    レジストを塗布していない部分の前記キャップ層をエッ
    チングする工程と、前記結晶選択ドライエッチングの後
    処理により前記エッチング停止層のうち上部に露出した
    部分を除去する工程と、酸化膜を成膜しドライエッチン
    グ技術によりゲート形成用の開口を行った後、結晶選択
    ドライエッチング技術により前記ゲートリセス層を選択
    エッチングして前記ショットキ層を露出させ、ゲートメ
    タルを形成する工程と、前記ゲートメタルの不要部分を
    除去してT型ゲート電極を形成する工程と、オーミック
    電極を蒸着してソース電極およびドレイン電極を形成す
    る工程と、保護膜を成膜する工程とからなることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】GaAs(100)基板上に、アンドープ
    GaAsとアンドープAluGa1−uAsとからなる
    第1のバッファ層と、該第1のバッファ層上にGaAs
    に格子整合するアンドープでInx(AlyGa1−
    y)1−xAs(x=0)からIn組成を徐々に上げて
    Inx(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦0.
    3)まで組成が変化する第2のバッファ層と、n型In
    tGa1−tAsチャネル層23と、n型でInx(A
    lyGa1−y)1−xAs(0≦x≦0.3)からI
    n組成を徐々に下げてGaAsに格子整合するInx
    (AlyGa1−y)1−xAs(x=0)まで組成が
    変化する電子供給層と、n型AlzGa1−zAsショ
    ットキ層と、n型GaAsキャップ層とを積層する工程
    と、リセス形成のためにフォトレジストを塗布しパター
    ンを形成する工程と、結晶選択ドライエッチング技術を
    用いることにより前記フォトレジストを塗布していない
    部分の前記キャップ層をエッチングする工程と、酸化膜
    を成膜しドライエッチング技術によりゲート形成用の開
    口を行った後、ウェットエッチングによりゲートリセス
    を形成し、ゲートメタルを形成する工程と、前記ゲート
    メタルの不要部分を除去してT型ゲート電極を形成する
    工程と、オーミック電極を蒸着してソース電極およびド
    レイン電極を形成する工程と、保護膜を成膜する工程と
    からなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】GaAs(100)基板上に、アンドープ
    GaAsとアンドープAluGa1−uAsとからなる
    第1のバッファ層と、該第1のバッファ層上にGaAs
    に格子整合するアンドープでInx(AlyGa1−
    y)1−xAs(x=0)からIn組成を徐々に上げて
    Inx(AlyGa1−y)1−xAs(0≦x≦0.
    3)まで組成が変化する第2のバッファ層と、n型In
    tGa1−tAsチャネル層23と、n型でInx(A
    lyGa1−y)1−xAs(0≦x≦0.3)からI
    n組成を徐々に下げてGaAsに格子整合するInx
    (AlyGa1−y)1−xAs(x=0)まで組成が
    変化する電子供給層と、n型AlzGa1−zAsショ
    ットキ層と、n型GaAsキャップ層とを積層する工程
    と、 リセス形成のためにフォトレジストを塗布しパタ
    ーンを形成する工程と、 結晶選択ドライエッチング技術を用いることにより前記
    フォトレジストを塗布していない部分の前記キャップ層
    をエッチングする工程と、 酸化膜を成膜しドライエッ
    チング技術によりゲート形成用の開口を行った後、ゲー
    トメタルを形成する工程と、 前記ゲートメタルの不要
    部分を除去してT型ゲート電極を形成する工程と、オー
    ミック電極を蒸着してソース電極およびドレイン電極を
    形成する工程と、保護膜を成膜する工程とからなること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
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