JPH11176452A - 固体電池 - Google Patents

固体電池

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JPH11176452A
JPH11176452A JP9338685A JP33868597A JPH11176452A JP H11176452 A JPH11176452 A JP H11176452A JP 9338685 A JP9338685 A JP 9338685A JP 33868597 A JP33868597 A JP 33868597A JP H11176452 A JPH11176452 A JP H11176452A
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polymer
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negative electrode
solid
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恵理子 石古
Michiyuki Kono
通之 河野
Tsutomu Sada
勉 佐田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能、高エネルギー密度を有すると共に、
電解質の固体化による液漏れ発火やガス噴出の防止、そ
して優れた機械的強度を備えた固体電池を提供する。 【解決手段】 本発明の固体電池は、下記一般式(I)
で称される高分子鎖を有する四官能末端アクリロイル変
性、アルキレンオキシド重合体と電解質塩を溶媒に溶解
し、活性放射線の照射及び/又は加熱により架橋して得
られる固体電解質を用いてなる。ただし、上記溶媒は上
記重合体に対し220〜1900重量%の割合で使用す
る。 【化1】 (式中、R,Rは、水素又は低級アルキル基、R
は、水素又はメチル基を示す。m及びnは、0又は1以
上の整数を示し、かつ1個の高分子鎖においてm+n≧
35である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン伝導性に優
れる高分子固体電解質を用いた固体電池に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】高分子固体電解質を用いた固体電池は、
一般的に従来の電解液を使用した電池に比べて液漏れ発
火やガス噴出等の可能性が低く、安全性についてより高
い信頼性を確保できるという利点があるため、近年脚光
を浴びている。しかし固体電解質は、従来の電解液に比
べて電気伝導度が相対的に低いため、内部抵抗が高くな
り、固体電池用の固体電解質として用いた場合には、極
めて小容量のものしか得られず、高容量電池の薄型化、
軽量化への道が閉ざされていた。
【0003】固体電解質を用いた高容量電池の開発を目
的として、アルキレンオキシド重合体鎖を有するアクリ
ロイル変性高分子化合物と電解質塩、又はさらに溶媒を
混合し、熱、光、又は電子線等による架橋にて得られる
固体電解質等が提案されている。従来の技術としては、
例えば、末端アクリロイル変性アルキレンオキシド重合
体鎖を有する三官能の高分子、低分子アルキレンオキシ
ド共重合体、ポリ塩化ビニル及び電解質塩等の組み合わ
せによる高分子固体電解質(特開平3−177409号
公報)や同じく末端アクリロイル変性アルキレンオキシ
ド共重合体と無機イオン塩及びプロピレンカーボネート
等の有機溶媒とを組み合わせた固体電解質(特開昭63
−94501号公報)、さらに、末端アクリロイル変性
アルキレンオキシド重合体鎖を有する二官能及び/又は
一官能高分子化合物と電解質塩とを組み合わせた固体電
解質(特開平5−178948号公報)等が挙げられ
る。しかしながら、これらは高容量、高機械的強度とい
う観点から、必ずしも満足できるものでなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規な固体
電解質を用いることによって大容量を有し、性能安定性
が向上し、機械的強度にも優れた高性能固体電池を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、上
記のような従来の固体電池が持つ問題点を解決すること
を目的として鋭意研究を行った結果、固体電解質として
ある特定数の単量体単位以上からなるアルキレンオキシ
ド重合体鎖を有する四官能末端アクリロイル変性高分子
化合物を用い、かつ、これにある特定割合の範囲の溶媒
及び電解質塩を加えて光・電子などの活性放射線及び/
又は加熱によって架橋させることにより、溶媒を固定化
した固体電解質を用いることによって、機械的強度に優
れ、従来の液体電解液に匹敵する電気伝導度を有する優
れた性能を持つ固体電池が得られることを見出し、本発
明の完成に至った。
【0006】すなわち、請求項1の固体電池は、溶媒に
四官能高分子化合物及び電解質塩を溶解し、活性放射線
の照射及び/又は加熱により架橋して得られる固体電解
質を用いてなる固体電池であって、前記四官能高分子化
合物として、下記一般式(I)で示される高分子鎖を有
する四官能末端アクリロイル変性アルキレンオキシド重
合体を用い、かつ前記溶媒を前記四官能高分子化合物に
対して220〜1900重量%の割合で配合して得られ
る固体電解質を用いてなるものである。
【0007】
【化2】 (式中、R,Rは、水素又は低級アルキル基を示
し、Rは、水素又はメチル基を示す。m及びnは、0
又は1以上の整数を示し、かつ一個の高分子鎖において
m+n≧35である。4個の高分子鎖のR,R,R
,m及びnは、それぞれ同じでも異なっていてもよ
い。) 請求項2のものは、請求項1の固体電池において、正極
活物質と前記固体電解質とを含む正極複合体からなる複
合正極を有し、この複合正極と負極との間に、前記固体
電解質をセパレータとして存在させる。
【0008】請求項3のものは、請求項2の固体電池に
おいて、前記負極が、負極活物質と前記固体電解質とを
含む負極複合体からなる複合負極である。
【0009】請求項4に記載のように、前記溶媒として
は、環状エステル、環状炭酸エステル、環状エーテル、
ニトリル類、鎖状エーテル、鎖状カルボン酸エステル、
鎖状炭酸エステル、スルフォラン、スルフォラン誘導
体、ジメチルスルフォキシド、N、N−ジメチルホルム
アミド及びN−メチルオキサゾリジノンからなる群から
選ばれた1種又は2種以上を用いるのが好ましい。
【0010】以下、発明の構想及びそれに関する諸条件
等について説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電池を構成する固体電解
質に使用される四官能末端アクリロイル変性アルキレン
オキシド重合体は、例えば、ジグリセリン、ペンタエリ
スリトール等の活性水素化合物を出発物質として、以下
に記載するアルキレンオキシドをこれに付加させ、さら
にアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和有機酸をエステ
ル化反応させるか、又はメタクリル酸クロリド等の酸ク
ロリド類を脱塩酸反応させることによって得られる化合
物であり、具体的には、例えば下記式(II)で示され
る化合物が挙げられる。
【0012】
【化3】 上記式(II)中、R、R、R、m及びnは、式
(I)と同じである。1分子中にある4個のR
、R、m及びnは、それぞれ同じでも異なってい
てもよい。
【0013】当該重合体の具体例としては、上記一般式
(II)において、R、R、R、R、m及びnが
以下の通りである化合物が挙げられる。
【0014】
【化4】 :H,CH,C,R:H,CH,C
:H,CH,m:0〜130,n:0〜130 上記化合物の出発物質として用いられる活性水素化合物
は、官能基数が4であればよく、その種類は特に限定さ
れないが、アルキレンオキシドとの反応性が良いという
点からジグリセリン、ペンタエリスリトール等が好まし
く、これ以外のものとしてはメチルグルコシド、エチレ
ンジアミン、芳香族ジアミン等も使用できる。
【0015】四官能アルキレンオキシド重合体の合成に
用いるアルキレンオキシド類は、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、1,2−エポキシヘキサン、1,2
−エポキシオクタン等であり、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、ブチレンオキシドが特に好ましく、ま
たその単量体数は、四官能アルキレンオキシド重合体の
各々の官能基高分子鎖、すなわち、ポリアルキレンオキ
シド鎖について35以上であることが必要であり、好ま
しくは、40〜120である。
【0016】単量体単位数が35未満である場合には、
溶媒を該重合体に対して、220重量%以上混合して架
橋することが困難であったり、あるいは架橋物表面への
溶媒のブリードアウトが激しいという問題がある。な
お、二種の単量体を用いる場合の該重合体の単量体単位
の配列は、ブロック型、ランダム型のいずれであっても
よい。
【0017】上記固体電解質に用いる溶媒は、該重合体
に対し相溶性のあるものであれば、いずれも好適に用い
られるが、イオン性化合物が溶解可能で伝導性に優れて
いる点から、環状エステル、環状炭酸エステル、環状エ
ーテル、ニトリル類、鎖状エーテル、鎖状カルボン酸エ
ステル、鎖状炭酸エステル、スルフォラン、スルフォラ
ン誘導体、ジメチルスルフォキシド、N、N−ジメチル
ホルムアミド及びN−メチルオキサゾリジノンからなる
群から選ばれた一種又は二種以上のものを使用すること
が好ましく、中でも環状エステル、環状炭酸エステルが
好ましい。
【0018】これらの溶媒の前記重合体に対する配合割
合は、通常220〜1,900重量%であり、220〜
1,200重量%であることが好ましく、230〜1,
000重量%であることがより好ましい。220重量%
未満の場合には、得られる固体電解質の伝導度が低くな
り易い。また、1,900重量%を越える場合には機械
的強度が著しく低下する傾向にある。
【0019】上記固体電解質に用いる電解質塩は、フッ
化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチ
ウム、硝酸リチウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸
リチウム、トリフロロメタンスルホン酸リチウム、四ホ
ウフッ化リチウム、ビストリフロロメチルスルホニルイ
ミドリチウム、トリストリフロロメチルスルホニルメチ
ドリチウム、チオシアン酸ナトリウム、過塩素酸ナトリ
ウム、トリフロロメタンスルホン酸ナトリウム、四ホウ
フッ化ナトリウム、チオシアン酸カリウム、過塩素酸カ
リウム、トリフロロメタンスルホン酸カリウム、四ホウ
フッ化カリウム、チオシアン酸マグネシウム、過塩素酸
マグネシウム及びトリフロロメタンスルホン酸マグネシ
ウムからなる群から選ばれた一種又は二種以上であり、
該電解質塩の溶媒に対する割合は、通常0.2〜3.0
mol/lの範囲であり、0.5〜2.0mol/lの
範囲が好ましい。
【0020】本発明に係る電池における固体電解質の製
造方法は特に限定されないが、例えば四官能末端アクリ
ロイル変性アルキレンオキシド重合体に予め電解質塩を
溶解して、これと溶媒とを均一に混合するか、あるい
は、四官能末端アクリロイル変性アルキレンオキシド重
合体と溶媒とを均一に混合し、これに電解質塩を溶解す
る等の方法で均一液(固体電解質前駆体)を作成した
後、これをナイフコーター、バーコーター、グラビアコ
ーター、スピンコーター等により基材に均一に塗布した
上で、紫外線、可視光線、電子線などの高エネルギー電
磁波の照射又は加熱によって架橋させて得られる。
【0021】その際、必要に応じて、トリメチルシリル
ベンゾフェノン、ベンゾイン、2−メチルベンゾイン、
4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテ
ルアントラキノン、ベンジルジメチルケタール等の光重
合開始剤や、過酸化ベンゾイル、過酸化メチルエチルケ
トン、α,α´−アゾビスイソブチロニトリル等の重合
開始剤を添加してもよい。
【0022】上記固体電解質組成物前駆体は、正極又は
負極上にコーティングして架橋し、電池のセパレータと
して使用しても良いが、正極活物質又は負極活物質と固
体電解質組成物前駆体とを均一に混合して架橋した、正
極複合体又は負極複合体からなる複合電極(複合正極、
複合負極)を作成することも可能であり、その場合、機
械的強度を向上させるために、この複合電極上にさらに
セパレータ部として固体電解質組成物前駆体をコーティ
ングし、架橋して、固体電池とすることも可能である。
【0023】上記複合電極を作成する際には、グラファ
イト、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボ
ン、金属粉末、伝導性金属酸化物等の電子伝導性物質
(導電剤)を含有させてもよい。
【0024】本発明の電池で使用可能な正極材料として
は、例えば、TiS,MoS等の金属硫化物V
13,V等の金属硫化物、LiCoO,LiC
Ni1−x,LiCoNi1−(x+y)
,LiNiO,LiMnO,LiM
等のリチウム複合酸化物、さらに、ポリアニリン、ポリ
チオフェン、ポリピロールなどの導電性高分子化合物な
どが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】また、本発明の電池で使用可能な負極材料
としては、例えば、金属リチウム、リチウム−アルミニ
ウム合金、金属ナトリウムなどのアルカリ金属、又はそ
の合金、黒鉛やコークス等炭素材料、さらにポリアセチ
レン又はポリチオフェン等のカチオンドープが可能な伝
導性高分子が挙げられる。
【0026】本発明の固体電池を構成するには、例えば
負極材料上に架橋前の電解質をキャストした後、前記の
方法にて架橋して薄膜状の固体電解質層を成形せしめ、
次いで正極材料を積層する方法、正極材料上に同様の薄
膜状の固体電解質層を形成させた後、更に負極材料を積
層する方法、又は正負いずれの極材料にも薄膜状の固体
電解質層を形成させた後、両層を積層するなどの方法が
採用されるが、勿論これらに限られるものではない。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0028】(1)四官能末端アクリロイル変性アルキ
レンオキシド重合体の合成 [合成例1(化合物No.A−1)]10L(Lは容量
リットルを意味する。以下同じ)オートクレーブに出発
物質としてジグリセリン166g、触媒として水酸化カ
リウム12.2g、エチレンオキシド6,280gを仕
込み、130℃で5時間反応させた後、中和脱塩処理を
行って、四官能エチレンオキシド単独重合体6,180
gを得た。この重合体の重量平均分子量(以下、単に分
子量という)を水酸基価より算出したところ、6,35
0であった。
【0029】3L四つ口フラスコに上記重合体1,27
0g(0.2モル)、アクリル酸86.5g(1.2モ
ル)、トルエン700g及び触媒として濃硫酸3gをそ
れぞれ仕込み、撹拌、還流下、水和除去しながら10時
間反応させた後、中和、脱塩精製を行い、トルエンを除
去して目的の四官能末端アクリロイル変性エチレンオキ
シド単独重合体(一般式(II)において、R、R
m及びnが以下の通りである化合物。
【0030】
【化5】 :H,m:35,n:0)を得た。
【0031】この重合体の分子量をゲルパーミレーショ
ンクロマトグラフィー(以下、GPCという)の結果よ
り算出したところ、6,570であった。
【0032】[合成例2(化合物No.A−2)]10
Lオートクレーブに出発物質としてジグリセリン166
g、触媒として水酸化カリウム20g、エチレンオキシ
ド4,590g及びプロピレンオキシド1,650gを
仕込み、115℃で7時間反応させた後、中和脱塩処理
を行って、四官能エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ドランダム共重合体6,540gを得た。この重合体の
分子量は6,820(水酸基価より算出)であった。
【0033】3L四つ口フラスコに上記共重合体1,3
40g(0.2モル)、アクリル酸86.5g(1.2
モル)、トルエン700g、及び触媒として濃硫酸4g
を仕込み、撹拌、還流下、水を除去しながら10時間反
応させた後、中和、脱塩精製を行い、トルエンを除去し
て目的の四官能末端アクリロイル変性エチレンオキシド
−プロピレンオキシドランダム共重合体(一般式(I
I)において、R、R、R、R、m及びnが以下
の通りである化合物。
【0034】
【化6】 :H,R:CH,R:H,m:28,n:
7)を得た。この重合体の分子量は7,040(GPC
より算出)であった。
【0035】[合成例3(化合物No.A−3)]エチ
レンオキシド及びプロピレンオキシドの量をそれぞれ
7,040gと2,320gとした以外は、合成例2と
同様にして、目的の四官能末端アクリロイル変性エチレ
ンオキシド−プロピレンオキシドランダム共重合体(一
般式(II)において、R、R、R、R、m及び
nが以下の通りである化合物。
【0036】
【化7】 :H,R:CH,R:H,m:40,n:1
0)を得た。この重合体の分子量は9,750(GPC
より算出)であった。
【0037】[合成例4(化合物No.A−4)]20
Lオートクレーブに出発物質としてジグリセリン166
g、触媒として水酸化カリウム53g、エチレンオキシ
ド10,600g及びプロピレンオキシド6,970g
を仕込み、115℃で10時間反応させた後、中和脱塩
処理を行って四官能エチレンオキシド−プロピレンオキ
シドランダム共重合体17,100gを得た。この重合
体の分子量は17,700(水酸基価より算出)であっ
た。
【0038】5L四つ口フラスコに上記共重合体1,7
70g(0.1モル)、アクリル酸43g(0.6モ
ル)、トルエン1,500g及び触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸10gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去
しながら12時間反応させた後、中和、脱塩精製を行
い、トルエンを除去して目的の四官能末端アクリロイル
変性エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダム共
重合体(一般式(II)において、R、R、R、R
、m及びnが以下の通りである化合物。
【0039】
【化8】 :H,R:CH,R:H,m:60,n:3
0)を得た。この重合体の分子量は17,900(GP
Cより算出)であった。
【0040】[合成例5(化合物No.A−5)]25
Lオートクレーブに出発物質としてジグリセリン166
g、触媒として水酸化カリウム58g、エチレンオキシ
ド5,320g及びプロピレンオキシド13,990g
を仕込み、115℃で12時間反応させた後、中和脱塩
処理を行って四官能エチレンオキシド−プロピレンオキ
シドランダム共重合体19,300gを得た。この重合
体の分子量は19,370(水酸基価より算出)であっ
た。
【0041】5L四つ口フラスコに上記共重合体1,9
37g(0.1モル)、アクリル酸43g(0.6モ
ル)、トルエン1,200g及び触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸10gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去
しながら12時間反応させた後、中和、脱塩精製を行
い、トルエンを除去して目的の四官能末端アクリロイル
変性エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダム共
重合体(一般式(II)において、R、R、R、R
、m及びnが以下の通りである化合物。
【0042】
【化9】 :H,R:CH,R:H,m: 30,n:
6)を得た。この共重合体の分子量は19,590(G
PCより算出)であった。
【0043】[合成例6(化合物No.A−6)]30
Lオートクレーブに出発物質としてペンタエリスリトー
ル136g、触媒として水酸化カリウム78g、エチレ
ンオキシド14,130gを仕込み、140℃で11時
間反応を行った。次いで、プロピレンオキシド11,7
00gを仕込み、110℃で16時間反応させた後、中
和脱塩処理を行って四官能エチレンオキシド−プロピレ
ンオキシドブロック共重合体25,900gを得た。こ
の重合体の分子量は26,000(水酸基価より算出)
であった。
【0044】5L四つ口フラスコに上記共重合体2,6
00g(0.1モル)、メタクリル酸52g(0.6モ
ル)、トルエン1,500g及び触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸30gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去
しながら12時間反応させた後、中和、脱塩精製を行
い、トルエンを除去して目的の四官能末端アクリロイル
変性エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共
重合体(一般式(II)において、R、R、R、R
、m及びnが以下の通りである化合物。
【0045】
【化10】 :H,R:CH,R:CH,m:80,
n:50)を得た。この重合体の分子量は26,230
(GPCより算出)であった。
【0046】[合成例7(化合物No.A−7)]30
Lオートクレーブに出発物質としてジグリセリン166
g、触媒として水酸化カリウム40g、プロピレンオキ
シド11,600gを仕込み、120℃で15時間反応
させた後、中和脱塩処理を行って四官能プロピレンオキ
シド単独重合体11,650gを得た。この重合体の分
子量は11,760(水酸基価より算出)であった。
【0047】5L四つ口フラスコに上記重合体1,17
6g(0.1モル)、アクリル酸43g(0.6モ
ル)、トルエン1,500g、及び、触媒としてパラト
ルエンスルホン酸12gを仕込み、撹拌、還流下、水を
除去しながら15時間反応させた後、中和、脱塩精製を
行い、トルエンを除去して目的の四官能末端アクリロイ
ル変性プロピレンオキシド単独重合体(一般式(II)
において、R、R、R、R、m及びnが以下の通
りである化合物。
【0048】
【化11】 :CH,R:H,m:50,n:0)を得た。
この重合体の分子量は11,980(GPCより算出)
であった。
【0049】[合成例8(化合物No.A−8)]20
Lオートクレーブに出発物質としてペンタエリスリトー
ル136g、触媒として水酸化カリウム48g、ブチレ
ンオキシド15,860gを仕込み、120℃で18時
間反応を行った。次いで、中和、脱塩精製処理を行って
四官能ブチレンオキシド単独重合体15,930gを得
た。この重合体の分子量は、15,990(水酸基価よ
り算出)であった。
【0050】5L四つ口フラスコに上記共重合体1,5
99g(0.1モル)、アクリル酸43g(0.6モ
ル)、トルエン1,600g及び触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸40gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去
しながら12時間反応させた後、中和、脱塩精製を行
い、トルエンを除去して目的の四官能末端アクリロイル
変性ブチレンオキシド単独重合体(一般式(II)にお
いて、R、R、R、R、m及びnが以下の通りで
ある化合物。
【0051】
【化12】 :C,R:H,m:55,n:0)を得
た。この重合体の分子量は16,270(GPCより算
出)であった。
【0052】[合成例9(化合物No.A−9)]20
Lオートクレーブに出発物質としてジグリセリン166
g、触媒として水酸化カリウム30g、エチレンオキシ
ド7,040g及びブチレンオキシド2,880gを仕
込み、110℃で14時間反応を行った。次いで、中
和、脱塩精製処理を行って四官能エチレンオキシド−ブ
チレンオキシド単独重合体9,800gを得た。この重
合体の分子量は10,090(水酸基価より算出)であ
った。
【0053】5L四つ口フラスコに上記重合体1,00
9g(0.1モル)、アクリル酸43g(0.6モ
ル)、トルエン2,000g及び触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸40gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去
しながら10時間反応させた後、中和、脱塩精製を行
い、トルエンを除去して目的の四官能末端アクリロイル
変性エチレンオキシド−ブチレンオキシド共重合体(一
般式(II)において、R、R、R、R、m及び
nが以下の通りである化合物。
【0054】
【化13】 :H,R:C,R:H,m:40,n:
10)を得た。この重合体の分子量は10,300(G
PCより算出)であった。
【0055】[合成例10(化合物No.A−10)]
15Lのオートクレーブに出発物質としてジグリセリン
166g、触媒として水酸化カリウム32g、プロピレ
ンオキシド9,290g及びブチレンオキシド1,46
0gを仕込み、110℃で16時間反応を行った。次い
で、中和、脱塩精製処理を行って四官能プロピレンオキ
シド−ブチレンオキシド共重合体9,900gを得た。
この重合体の分子量は10,900(水酸基価より算
出)であった。
【0056】3L四つ口フラスコに上記共重合体1,0
90g(0.1モル)、メタクリル酸52g(0.6モ
ル)、トルエン1,300g及び触媒として硫酸7.5
gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去しながら12時間
反応させた後、中和、脱塩精製を行い、トルエンを除去
して目的の四官能末端メタクリロイル変性プロピレンオ
キシド−ブチレンオキシドランダム共重合体(一般式
(II)において、R、R、R、R、m及びnが
以下の通りである化合物。
【0057】
【化14】 :CH,R:C,R:CH,m:4
0,n:5)を得た。この重合体の分子量は11,17
0(GPCより算出)であった。
【0058】上記合成例1〜10により得られた四官能
末端アクリロイル変性アルキレンオキシド重合体の構造
及び分子量を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】[比較合成例1(化合物No.B−1)]
5Lオートクレーブに出発物質としてグリセリン92
g、触媒として水酸化カリウム11g、エチレンオキシ
ド2,640g及びプロピレンオキシド870gを仕込
み、115℃で8時間反応を行った。次いで、中和、脱
塩精製を行って三官能エチレンオキシド−プロピレンオ
キシドランダム共重合体3,580gを得た。この重合
体の分子量は3,600(水酸基価より算出)であっ
た。
【0061】2L四つ口フラスコに上記共重合体720
g(0.2モル)、アクリル酸65g(0.9モル)、
トルエン1,000g及び触媒としてパラトルエンスル
ホン酸5gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去して三官
能末端アクリロイル化エチレンオキシド−プロピレンオ
キシドランダム共重合体を得た。この重合体の分子量は
3,760(GPCより算出)であった。
【0062】[比較合成例2(化合物No.B−2)]
10Lオートクレーブに出発物質としてジエチレングリ
コール106g、触媒として水酸化カリウム21g、エ
チレンオキシド3,530g及びプロピレンオキシド
3,500gを仕込み、120℃で8時間反応を行っ
た。次いで、中和、脱塩精製を行って二官能エチレンオ
キシド−プロピレンオキシドランダム共重合体6,90
0gを得た。この重合体の分子量は7,100(水酸基
価より算出)であった。
【0063】3L四つ口フラスコに上記共重合体1,4
20g(0.2モル)、アクリル酸43g(0.6モ
ル)、トルエン1,420g及び触媒として、濃硫酸2
gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去しながら10時間
反応を行った後、脱塩精製を行った後、中和、脱塩精製
を行い、トルエンを除去して目的の二官能末端アクリロ
イル変性エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダ
ム共重合体を得た。この重合体の分子量は7,210
(GPCより算出)であった。
【0064】[比較合成例3(化合物No.B−3)]
5Lオートクレーブに出発物質としてトリメチロールプ
ロパン134g、触媒として水酸化カリウム5.9g、
エチレンオキシド1,320g及びプロピレンオキシド
522gを仕込み、115℃で5時間反応を行った。次
いで、中和、脱塩精製を行って三官能エチレンオキシド
−プロピレンオキシドランダム共重合体1,920gを
得た。この重合体の分子量は1,970(水酸基価より
算出)であった。
【0065】3L四つ口フラスコに上記共重合体985
g(0.5モル)、アクリル酸162g(2.25モ
ル)、トルエン1,000g 及び触媒としてパラトルエ
ンスルホン酸5gを仕込み、撹拌、還流下、水を除去し
ながら10時間反応を行った後、中和、脱塩精製を行
い、トルエンを除去して目的の三官能末端アクリロイル
変性エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダム共
重合体を得た。この重合体の分子量は2,130(GP
Cより算出)であった。
【0066】[比較合成例4(化合物No.B−4)]
10Lオートクレーブに出発物質としてジグリセリン1
66g、触媒として水酸化カリウム20g、エチレンオ
キシド1,760g、ブチレンオキシド2,880gを
仕込み、115℃で12時間反応を行った。次いで、中
和、脱塩精製を行って四官能エチレンオキシド−ブチレ
ンオキシドランダム共重合体4,790gを得た。この
重合体の分子量は4,800(水酸基価より算出)であ
った。
【0067】3L四つ口フラスコに上記共重合体480
g(0.1モル)、メタクリル酸52g(0.6モ
ル)、トルエン1,000g及び触媒として硫酸5gを
仕込み、撹拌、還流下、水を除去しながら10時間反応
を行った後、中和、脱塩精製を行い、トルエンを除去し
て四官能末端アクリロイル化エチレンオキシド−ブチレ
ンオキシドランダム共重合体を得た。この重合体の分子
量は5,010(GPCより算出)であった。
【0068】[比較合成例5(化合物No.B−5)]
10Lオートクレーブに出発物質としてペンタエリスリ
トール136g、触媒として水酸化カリウム18g、エ
チレンオキシド3,520gをそれぞれ仕込み、100
℃で10時間反応を行った。次いでプロピレンオキシド
2,320gを仕込み、115℃で12時間反応を行っ
た後、中和、脱塩精製を行って四官能エチレンオキシド
−プロピレンオキシドブロック共重合体5,800gを
得た。この重合体の分子量は5,970(水酸基価より
算出)であった。
【0069】5L四つ口フラスコに上記共重合体1,1
94g(0.2モル)、アクリル酸86.5g(1.2
モル)、トルエン2,000g及び触媒としてパラトル
エンスルホン酸20gを仕込み、撹拌、還流下、水を除
去しながら10時間反応を行った後、中和脱塩精製を行
い、トルエンを除去して四官能末端アクリロイル化エチ
レンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体を
得た。この重合体の分子量は6,180(GPCより算
出)であった。
【0070】これらの比較用重合体の構造及び分子量を
表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】上記合成例及び比較合成例で製造した化合
物No.A−1〜10及びNo.B−1〜5を用いて以
下の通り電池を作製し、その性質を調べた。
【0073】<実施例1>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物A−1 1gと過塩素酸リ
チウムを1mol/lの割合で溶解したプロピレンカー
ボネート4gからなる固体電解質前駆体3g及び導電剤
としてのアセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で混合
した後、厚さ20μm,直径12m/mのアルミニウム
板上へ流延し、エレクトロカーテン式電子線照射装置を
用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧250kV、電
子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ100μm
の正極を得た。
【0074】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行い、厚さ50μmの固体電解質
を形成させた。
【0075】また、負極活物質としてのカーボン粉末7
gに対して、ポリフッ化ビニリデン(以下PVDFとす
る)0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0076】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0077】<実施例2>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物A−2 1gと過塩素酸リ
チウムを0.5mol/lの割合で溶解したプロピレン
カーボネート6gからなる固体電解質前駆体3g及び導
電剤としてのアセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で
混合した後、厚さ20μm、直径12m/mのアルミニ
ウム板上へ流延し、エレクトロカーテン式電子線照射装
置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧250k
V、電子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ10
0μmの正極を得た。
【0078】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ100μmの固体電
解質を形成させた。
【0079】また、負極活物質としてのカーボン粉末7
gに対して、PVDF0.3gとN−メチル−2−ピロ
リドン10gを加え、ペースト状にし、銅箔上に塗布し
て、200℃で真空乾燥した後、1ton/cmで圧
着して、100μmの負極を得た。
【0080】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0081】<実施例3>正極活物質として、LiCo
8gに対して、化合物A−3 1gと過塩素酸リ
チウムを1.2mol/lの割合で溶解したγ−ブチロ
ラクトン6gからなる固体電解質前駆体3g及び導電剤
としてのアセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で混合
した後、厚さ20μm、直径12m/mのアルミニウム
板上へ流延し、1ton/cmで圧着後、エレクトロ
カーテン式電子線照射装置を用いてアルゴンガス雰囲気
中、加速電圧250kV,電子線量10Mradの条件
で架橋させ、厚さ100μmの正極を得た。
【0082】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ100μmの固体電
解質を形成させた。
【0083】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0084】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム電池を得た。
【0085】<実施例4>正極活物質としてのLiCo
0.8Ni0.2 8gに対して、化合物A−3
1gと過塩素酸リチウムを1.2mol/lの割合で溶
解したγ−ブチロラクトン6gからなる固体電解質前駆
体3g及び導電剤としてのアセチレンブラック2gを加
え、乳鉢上で混合した後、厚さ20μm、直径12m/
mのアルミニウム板上へ流延し、1ton/cmで圧
着後、エレクトロカーテン式電子線照射装置を用いてア
ルゴンガス雰囲気中、加速電圧250kV、電子線量1
0Mradの条件で架橋させ、厚さ100μmの正極を
得た。
【0086】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ100μmの固体電
解質を形成させた。
【0087】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0088】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム電池を得た。
【0089】<実施例5>正極活物質としてのLiCo
0.2Ni0.8 8gに対して、化合物A−3
1gと過塩素酸リチウムを1.2mol/lの割合で溶
解したγ−ブチロラクトン6gからなる固体電解質前駆
体3g及び導電剤としてのアセチレンブラック2gを加
え、乳鉢上で混合した後、厚さ20μm、直径12m/
mのアルミニウム板上へ流延し、1ton/cmで圧
着後、エレクトロカーテン式電子線照射装置を用いてア
ルゴンガス雰囲気中、加速電圧250kV、電子線量1
0Mradの条件で架橋させ、厚さ100μmの正極を
得た。
【0090】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ100μmの固体電
解質を形成させた。
【0091】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0092】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム電池を得た。
【0093】<実施例6>正極活物質としてのLiCo
0.1Ni0.8Al0.1 8gに対して、化合
物A−3 1gと過塩素酸リチウムを1.2mol/l
の割合で溶解したγ−ブチロラクトン6gからなる固体
電解質前駆体3g及び導電剤としてのアセチレンブラッ
ク2gを加え、乳鉢上で混合した後、厚さ20μm、直
径12m/mのアルミニウム板上へ流延し、1ton/
cmで圧着後、エレクトロカーテン式電子線照射装置
を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧250kV、
電子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ100μ
mの正極を得た。
【0094】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ100μmの固体電
解質を形成させた。
【0095】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0096】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム電池を得た。
【0097】<実施例7>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物A−4 1gと四ホウフッ
化リチウムを1.0mol/lの割合で溶解したプロピ
レンカーボネート2gと四ホウフッ化リチウムを1.0
mol/lの割合で溶解した1,2−ジメトキシエタン
4gからなる固体電解質前駆体3g及び導電剤としての
アセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で混合した後、
厚さ20μm、直径12m/mのアルミニウム板上へ流
延し、1ton/cmで圧着後、エレクトロカーテン
式電子線照射装置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速
電圧250kV、電子線量10Mradの条件で架橋さ
せ、厚さ100μmの正極を得た。
【0098】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ100μmの固体電
解質を形成させた。
【0099】また、負極活物質としてカーボン粉末7g
に対して、PVDF0.3gとN−メチル−2−ピロリ
ドン10gを加え、ペースト状にし、銅箔上に塗布し
て、200℃で真空乾燥した後、1ton/cmで圧
着して、厚さ100μmの負極を得た。
【0100】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0101】<実施例8>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物A−5 1gとチオシアン
酸リチウムを1.5mol/lの割合で溶解したエチレ
ンカーボネート1gとチオシアン酸リチウムを1.5m
ol/lの割合で溶解したγ−ブチロラクトン1gから
なる固体電解質前駆体3g及び導電剤としてのアセチレ
ンブラック2gを加え、乳鉢上で混合した後、厚さ20
μm、直径12m/mのアルミニウム板上に流延し、1
ton/cmで圧着後、エレクトロカーテン式電子線
照射装置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧25
0kV,電子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ
100μmの正極を得た。
【0102】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの固体電解
質を形成させた。
【0103】また、負極活物質としてのカーボン粉末7
gに対して、化合物A−5 1gとチオシアン酸リチウ
ムを1.5mol/lの割合で溶解したγ−ブチロラク
トン1gからなる固体電解質前駆体3gを加え、乳鉢上
で混合した後、厚さ20μm、直径12m/mの銅箔板
上へ流延し、1ton/cmで圧着後、エレクトロカ
ーテン式電子線照射装置を用いてアルゴンガス雰囲気
中、加速電圧250kV,電子線量10Mradの条件
で架橋させ、厚さ100μmの負極を得た。
【0104】上記の固体電解質と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0105】<実施例9>正極活物質としてのLiMn
8gに対して、化合物A−6 1gとトリフル
オロメタンスルホン酸リチウムを2mol/lの割合で
溶解したプロピレンカーボネート15gからなる固体電
解質前駆体3g及び導電剤としてのアセチレンブラック
2gを加え、乳鉢上で混合した後、厚さ20μm,直径
12m/mのアルミニウム板上へ流延し、1ton/c
で圧着後、エレクトロカーテン式電子線照射装置を
用いて架橋させ、厚さ100μmの正極を得た。
【0106】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの固体電解
質を形成させた。
【0107】また、負極活物質としてカーボン粉末7g
に対して、化合物A−6 1gとトリフルオロメタンス
ルホン酸リチウムを2mol/lの割合で溶解したエチ
レンカーボネート15gからなる固体電解質前駆体3g
を加え、乳鉢上で混合した後、厚さ20μm,直径12
m/mの銅箔板上へ流延し、1ton/cmで圧着
後、エレクトロカーテン式電子線照射装置を用いてアル
ゴンガス雰囲気中、加速電圧250kV,電子線量10
Mradの条件で架橋させ、厚さ100μmの負極を得
た。
【0108】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0109】<実施例10>正極活物質としてのLiM
8gに対して、化合物A−7 1gと四ホウ
化リチウムを1mol/lの割合で溶解したエチレンカ
ーボネート2.5gと四ホウ化リチウムを1mol/l
の割合で溶解したジエチルカーボネート4gからなる固
体電解質前駆体3g及び導電剤としてのアセチレンブラ
ック2gを加え、乳鉢上で混合した後、厚さ20μm,
直径12m/mのアルミニウム板上へ流延し、1ton
/cmで圧着後、エレクトロカーテン式電子線照射装
置を用いて架橋させ、厚さ100μmの正極を得た。
【0110】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの固体電解
質を形成させた。
【0111】また、負極活物質としてカーボン粉末7g
に対して、PVDF0.3gとN−メチル−2−ピロリ
ドン10gを加え、ペースト状にし、厚さ20μm,直
径12m/mの銅箔板上へ流延し、1ton/cm
圧着後、厚さ100μmの負極を得た。
【0112】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0113】<実施例11>正極活物質としてのV
8gに対して、アセチレンブラック3gとPVDF
0.2gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加え、
ペースト状にし、厚さ20μm直径12m/mのステン
レス板上に塗布し、200℃で真空乾燥した後、1to
n/cmで圧着して、厚さ100μmの正極を得た。
【0114】この正極上にさらに化合物A−8 1gに
対して、過塩素酸リチウムを0.8mol/lの割合で
溶解したスルフォラン2.5gからなる固体電解質前駆
体をワイヤーコーターにて塗布後、エレクトロカーテン
式電子線照射装置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速
電圧250kV,電子線量10Mradの条件で架橋さ
せ、厚さ50μmの固体電解質を形成させた。
【0115】上記の固体電解質層と負極層としての厚さ
50μm,直径12m/mの金属リチウムとを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0116】<実施例12>正極活物質としてのV
8gに対して、アセチレンブラック3gとPVDF
0.2gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加え、
ペースト状にし、厚さ20μm,直径12m/mのステ
ンレス板上に塗布し、200℃で真空乾燥した後、1t
on/cmで圧着して、厚さ100μmの正極を得
た。
【0117】この正極上にさらに化合物A−9 1gに
対して、過塩素酸リチウムを1.2mol/lの割合で
溶解したプロピレンカーボネート4gからなる固体電解
質前駆体をワイヤーコーターにて塗布後、エレクトロカ
ーテン式電子線照射装置を用いてアルゴンガス雰囲気
中、加速電圧250kV,電子線量10Mradの条件
で架橋させ、厚さ50μmの固体電解質を形成させた。
【0118】上記の固体電解質層と負極層としての厚さ
50μm,直径12m/mの金属リチウムとを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0119】<実施例13>正極活物質としてのLiC
oO 8gに対して、化合物A−10 1gとビスト
リフロロメチルスルホニルイミドリチウムを1.5mo
l/lの割合で溶解したプロピレンカーボネート8gか
らなる固体電解質前駆体3g及び導電剤としてのアセチ
レンブラック2gを加え、乳鉢上で混合した後、厚さ2
0μm,直径12m/mのアルミニウム板上へ流延し、
エレクトロカーテン式電子線照射装置を用いてアルゴン
ガス雰囲気中、加速電圧250kV,電子線量10Mr
adの条件で架橋させ、厚さ100μmの正極を得た。
【0120】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの固体電解
質を形成させた。
【0121】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0122】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0123】<比較例1>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物A−1 1gと過塩素酸リ
チウムを1.0mol/lの割合で溶解したプロピレン
カーボネート1gからなる固体電解質前駆体3g及び導
電剤としてのアセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で
混合した後、厚さ20μm,直径12m/mのアルミニ
ウム板上へ流延し、エレクトロカーテン式電子線照射装
置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧250k
V,電子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ10
0μmの正極を得た。
【0124】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの固体電解
質を形成させた。
【0125】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0126】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0127】<比較例2>固体電解質前駆体として、化
合物B−1 1gに対して、過塩素酸リチウムを1.0
mol/lの割合で溶解したプロピレンカーボネート4
gを混合し、実施例1と同様に正極を得ようと試みたが
架橋が不十分であった。また、念のため、固体電解質前
駆体単独で架橋を試みたが、脆弱な固体電解質しか得ら
れず、電池を形成することができなかった。
【0128】<比較例3>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物B−2 1gと過塩素酸リ
チウムを1.2mol/lの割合で溶解したプロピレン
カーボネート3gからなる固体電解質前駆体3g及び導
電剤としてのアセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で
混合した後、厚さ20μm,直径12m/mのアルミニ
ウム板上へ流延し、エレクトロカーテン式電子線照射装
置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧250k
V,電子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ10
0μmの正極を得た。
【0129】この正極上にさらに上記固体電解質前駆体
をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に電子線照
射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの固体電解
質を形成させた。
【0130】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0131】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0132】<比較例4>固体電解質前駆体として、化
合物B−3 1gに対して、過塩素酸リチウムを2.0
mol/lの割合で溶解したプロピレンカーボネート4
gを混合し、実施例1と同様に正極を得ようと試みたが
架橋が不十分であった。また、念のため、固体電解質前
駆体単独で架橋を試みたが脆弱な固体電解質しか得られ
ず、電池を形成することができなかった。
【0133】<比較例5>固体電解質前駆体として、化
合物B−4 1gに対して、過塩素酸リチウムを1.0
mol/lの割合で溶解したプロピレンカーボネート4
gを混合し、実施例1と同様に正極を得ようと試みたが
架橋が不十分であった。また、念のため、固体電解質前
駆体単独で架橋を試みたが脆弱な固体電解質しか得られ
ず、電池を形成することができなかった。
【0134】<比較例6>正極活物質としてのLiCo
8gに対して、化合物B−5 1gと過塩素酸リ
チウムを1.0mol/lの割合で溶解したプロピレン
カーボネート1gからなる固体電解質前駆体3g及び導
電剤としてのアセチレンブラック2gを加え、乳鉢上で
混合した後、厚さ20μm,直径12m/mのアルミニ
ウム板上へ流延し、エレクトロカーテン式電子線照射装
置を用いてアルゴンガス雰囲気中、加速電圧250k
V,電子線量10Mradの条件で架橋させ、厚さ10
0μmの正極を得た。この正極上にさらに上記固体電解
質前駆体をワイヤーコーターにて塗布後、上記と同様に
電子線照射装置を用いて架橋を行ない、厚さ50μmの
固体電解質を形成させた。
【0135】また、カーボン粉末7gに対して、PVD
F0.3gとN−メチル−2−ピロリドン10gを加
え、ペースト状にし、銅箔上に塗布して、200℃で真
空乾燥した後、1ton/cmで圧着して、厚さ10
0μmの負極を得た。
【0136】上記の固体電解質層と負極層とを張り合わ
せ、図1に示すフッ素樹脂製セルに密閉して新規リチウ
ム固体電池を得た。
【0137】実施例及び比較例で作成した電池の組成を
表3に示す。
【0138】
【表3】
【0139】実施例及び比較例で作成した各固体電池に
つき、充放電サイクル試験を行なった。試験条件及び得
られた結果を表4に示す。なお、試験は25℃、定電流
充放電にて行ない、初期容量と初期容量の80%になっ
た時のサイクル回数を測定した。
【0140】
【表4】
【0141】
【発明の効果】本発明の固体電池は、以上述べたよう
に、特定の固体電解質の採択により、液体電解質を用い
た場合に懸念される漏液がないのみならず、液体電解質
系の電池に匹敵する電気容量と優れた機械的強度を備え
たものである。従って電子機器のバックアップ電源、時
計用電池、カメラ用電源、ペースメーカー用電源などと
して使用され、電池を組み込んだ製品の軽量化やサイズ
の縮小化薄型化などに優位性を発揮する高い信頼性のあ
る電池を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電池の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1……集電体 2……正極 3……固体電解質(セパレータ) 4……負極 5……集電体 6……正極リード線 7……負極リード線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 10/40 H01M 10/40 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒に四官能高分子化合物及び電解質塩を
    溶解し、活性放射線の照射及び/又は加熱により架橋し
    て得られる固体電解質を用いてなる固体電池であって、 前記四官能高分子化合物として、下記一般式(I)で示
    される高分子鎖を有する四官能末端アクリロイル変性ア
    ルキレンオキシド重合体を用い、 かつ前記溶媒を前記四官能高分子化合物に対して220
    〜1900重量%の割合で配合して得られる固体電解質
    を用いてなることを特徴とする固体電池。 【化1】 (式中、R,Rは、水素又は低級アルキル基を示
    し、Rは、水素又はメチル基を示す。m及びnは、0
    又は1以上の整数を示し、かつ一個の高分子鎖において
    m+n≧35である。4個の高分子鎖のR,R,R
    ,m及びnは、それぞれ同じでも異なっていてもよ
    い。)
  2. 【請求項2】正極活物質と前記固体電解質とを含む正極
    複合体からなる複合正極を有し、この複合正極と負極と
    の間に、前記固体電解質をセパレータとして存在させた
    ことを特徴とする、請求項1に記載の固体電池。
  3. 【請求項3】前記負極が、負極活物質と前記固体電解質
    とを含む負極複合体からなる複合負極であることを特徴
    とする、請求項2に記載の固体電池。
  4. 【請求項4】前記溶媒が、環状エステル、環状炭酸エス
    テル、環状エーテル、ニトリル類、鎖状エーテル、鎖状
    カルボン酸エステル、鎖状炭酸エステル、スルフォラ
    ン、スルフォラン誘導体、ジメチルスルフォキシド、
    N、N−ジメチルホルムアミド及びN−メチルオキサゾ
    リジノンからなる群から選ばれた1種又は2種以上であ
    ることを特徴とする、請求項1に記載の固体電池。
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