JP2003229019A - 電解質用組成物、電解質およびその製造方法、並びに電池 - Google Patents

電解質用組成物、電解質およびその製造方法、並びに電池

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JP2003229019A JP2002023959A JP2002023959A JP2003229019A JP 2003229019 A JP2003229019 A JP 2003229019A JP 2002023959 A JP2002023959 A JP 2002023959A JP 2002023959 A JP2002023959 A JP 2002023959A JP 2003229019 A JP2003229019 A JP 2003229019A
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い成膜性および高いイオン伝導性を示すこ
とができる電解質用組成物ならびに電解質およびその製
造方法およびそれを用いた電池を提供する。 【解決手段】 電解質13は、第1化合物が架橋された
架橋構造を有する第1高分子化合物と、第2化合物と、
第2化合物よりも大きな分子量を有する第3化合物およ
び第3化合物が架橋された架橋構造を有する第2高分子
化合物のうちの少なくとも1種と、電解質塩とを含む。
第1高分子化合物と第2化合物とは半相互侵入型高分子
網目構造を形成し、第1高分子化合物と第3化合物とは
半相互侵入型高分子網目構造を形成し、第1高分子化合
物と第2高分子化合物とは相互侵入型高分子網目構造を
形成する。第1高分子化合物により高い成膜性が得ら
れ、第2化合物により高いイオン伝導性が得られ、第3
化合物または第2高分子化合物により高い弾性が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子化合物と電
解質塩とを含む電解質、その製造方法、およびその電解
質用組成物、並びにその電解質を用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型VTR(ビデオテー
プレコーダ)、携帯電話あるいはラップトップコンピュ
ータなどの携帯用電子機器が急速に普及しつつあり、こ
れらの電子機器に搭載される電気化学デバイス、例えば
二次電池について更なる高性能化が求められている。
【0003】従来、二次電池中においてイオン伝導を司
る媒体としては、水あるいは可燃性の有機溶媒などに電
解質塩を溶解させた液状の電解質が用いられてきた。し
かし、液状の電解質は漏液などの問題があり、このため
金属製の容器を用いて機密性を確保する必要があった。
そのため、この種の電池は重く、密閉工程に煩雑さが伴
い、かつ形状の自由度も低かった。そこで、イオン伝導
性固体からなるいわゆる固体電解質を用いる研究が活発
になされている。固体電解質を用いた電池では液漏れの
心配が無く、軽量化および密閉工程の簡略化を達成で
き、かつポリマの優れたフィルム成型性により形状選択
性の自由度が高いなどの利点がある。
【0004】この固体電解質は、例えば、マトリクス高
分子とイオン解離の可能な電解質塩とからなっている。
このうち、マトリクス高分子はイオン解離能を保持して
おり、このイオン伝導性固体を固体化する役割と、電解
質塩に対する溶媒としての役割とを担っている。このよ
うな固体電解質については、1978年に、グルノーブ
ル大学(仏)のArmandらにより、ポリエチレンオキサイ
ドに過塩素酸リチウムを溶解させた系で1×10-7S/
cm程度のイオン伝導度が得られたと報告されており、
それ以来、ポリエーテル結合を有するポリマを中心に多
岐にわたる高分子材料について検討が現在も尚活発に行
われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高分子
化合物と電解質塩とからなる個体電解質では、高分子の
局所的熱運動、つまりセグメント運動を利用してイオン
が伝導するので、粘性の低い液状の電解質に比べてイオ
ン伝導度が低く、実用化にはいたっていない。個体電解
質のイオン伝導度を高める方法としては、高分子のセグ
メント運動を阻害するような結晶部位の排除、あるいは
低ガラス転移温度化などの複雑な分子設計が必要とされ
るが、このようなアモルファスポリマは概して膜として
の強度に乏しく、また、イオン伝導度も十分ではないと
いう問題があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、高い成膜性および高いイオン伝導度
を示すことができる電解質用組成物、電解質およびその
製造方法、ならびにこの電解質を用いた電池を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による電解質用組
成物は、架橋可能な第1化合物と、第2化合物と、この
第2化合物よりも大きな分子量を有する第3化合物とを
含むものである。
【0008】本発明による電解質は、第1化合物が架橋
された架橋構造を有する第1高分子化合物と、第2化合
物と、この第2化合物よりも大きな分子量を有する第3
化合物およびこの第3化合物が架橋された架橋構造を有
する第2高分子化合物のうちの少なくとも1種と、電解
質塩とを含むものである。
【0009】本発明による第1の電解質の製造方法は、
架橋可能な第1化合物と、第2化合物と、第2化合物よ
りも大きな分子量を有する第3化合物と、電解質塩との
混合物について、第1化合物を架橋させる工程を含むも
のである。
【0010】本発明による第2の電解質の製造方法は、
架橋可能な第1化合物と、第2化合物と、第2化合物よ
りも大きな分子量を有する第3化合物との混合物につい
て、第1化合物を架橋させたのち、電解質塩を加える工
程を含むものである。
【0011】本発明による電池は、正極および負極と共
に電解質を備えたものであって、電解質は、第1化合物
が架橋された架橋構造を有する第1高分子化合物と、第
2化合物と、この第2化合物よりも大きな分子量を有す
る第3化合物およびこの第3化合物が架橋された架橋構
造を有する第2高分子化合物のうちの少なくとも1種
と、電解質塩とを含むものである。
【0012】本発明による電解質用組成物では、架橋可
能な第1化合物と、第2化合物と、この第2化合物より
も大きな分子量を有する第3化合物とを含んでいるの
で、第1化合物を架橋させることにより高い成膜性と高
いイオン伝導性と高い弾性とを示す電解質が得られる。
【0013】本発明による電解質では、第1化合物が架
橋された架橋構造を有する第1高分子化合物の間に、第
2化合物,第3化合物,第2高分子化合物および電解質
塩が存在している。このうち第1高分子化合物により成
膜性の向上が図られ、第2化合物によりイオン伝導性の
向上が図られ、第3化合物および第2高分子化合物によ
り弾性の向上が図られる。
【0014】本発明による第1の電解質の製造方法で
は、第1化合物と第2化合物と第3化合物と電解質塩と
の混合物について、第1化合物が架橋される。
【0015】本発明による第2の電解質の製造方法で
は、第1化合物と第2化合物と第3化合物との混合物に
ついて、第1化合物が架橋されたのち、電解質塩が加え
られる。
【0016】本発明による電池では、電解質塩の解離に
より生じたイオンが負極と正極との間で電解質中を移動
することにより放電する。ここでは、本発明の電解質を
備えているので、高い成膜性と高いイオン伝導性と高い
弾性とを有しており、優れた電池性能を示す。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0018】本発明の一実施の形態に係る電解質は、第
1化合物が架橋された架橋構造を有する第1高分子化合
物と、第2化合物と、第2化合物よりも大きな分子量を
有する第3化合物およびこの第3化合物が架橋された架
橋構造を有する第2高分子化合物のうちの少なくとも1
種と、電解質塩とを含んでいる。第2化合物は電解質塩
を溶解するものであり、架橋可能な官能基を有さないも
のが好ましく、第1高分子化合物と第2化合物とは半相
互侵入型高分子網目構造(semi−IPN;interpenetra
ting polymer network)を形成することが好ましい。
【0019】第3化合物は架橋可能な官能基を有してい
ても有していなくてもよく、第1高分子化合物と第3化
合物とは相互侵入型高分子網目構造(IPN)または半
相互侵入型高分子網目構造(semi−IPN)を形成する
ことが好ましい。例えば、第3化合物が架橋可能な官能
基を有する場合には、第2高分子化合物は第1高分子化
合物と相互侵入型高分子網目構造を形成し、第2化合物
と半相互侵入型高分子網目構造を形成することが好まし
い。この場合、第1化合物と第3化合物とが一部におい
て架橋し、第1高分子化合物の一部に第3化合物が架橋
された架橋構造が存在していてもよい。第3化合物が架
橋可能な官能基を有さない場合には、第3化合物は第1
高分子化合物と半相互侵入型高分子網目構造を形成する
ことが好ましい。
【0020】なお、半相互侵入型高分子網目構造という
のは、一方が化学的に結合し、他方は結合せず、互いに
化学的に結合することなく相溶している状態を言う。相
互侵入型高分子網目構造というのは、双方ともが化学的
に結合可能な官能基を有するものを混合して架橋させ、
個々が架橋したものが絡み合った状態、あるいは互いに
相溶し双方が部分的に架橋している状態を言う。
【0021】一般に、第1高分子化合物は架橋されてい
るので、成膜性および強い膜強度を有するが、架橋によ
り分子運動が抑制され、溶存イオンの移動度が小さくな
るので、イオン伝導度は小さい。一方、第2化合物は架
橋されないので、分子の運動量が高く、また第1高分子
化合物と半相互侵入型高分子網目構造を形成することに
より結晶性も低下し、広い温度範囲で高いイオン伝導度
を示す。そこで本実施の形態では、第1高分子化合物と
第2化合物とを含むことにより、高い成膜性と高いイオ
ン伝導度とをそれぞれ得ることができるようになってい
る。
【0022】また、第1高分子化合物および第2化合物
のみでは、第1高分子化合物により一定の膜強度は得ら
れるものの弾性が低く、フレキシブルデバイスなどへの
応用が難しい。そこで本実施の形態では、第3化合物お
よび第2高分子化合物のうちの少なくとも1種を含み、
それらと第1高分子化合物とが半相互侵入型高分子網目
構造または相互侵入型高分子網目構造を形成することに
より、単独の場合よりも弾性を向上させることができる
ようになっている。
【0023】よって、第1高分子化合物としては架橋密
度の大きいものの方が膜強度をより強くすることができ
るので好ましく、例えば第1化合物の分子量は第3化合
物よりも小さい方が好ましい。
【0024】第2化合物としては粘度の低いものの方が
イオン伝導度をより高くすることができるので好まし
く、第2化合物の分子量は小さい方が好ましい。具体的
には、常温で液状であることが好ましく、第2化合物の
重量平均分子量は例えば1万未満であることが好まし
い。但し、逆に第2化合物の分子量が小さすぎると、蒸
気圧などの関係から保液性の問題が生じるので、例えば
プロピレンカーボネートなどの低沸点溶媒よりは低蒸気
圧を保つことができる程度であることが好ましい。な
お、第2化合物の電解質塩を溶解した場合の25℃にお
けるイオン伝導度は、1×10-4S/cm以上であるこ
とが好ましい。
【0025】第3化合物としては分子量の大きいものの
方が弾性を高くすることができるので好ましく、例え
ば、重量平均分子量が1万以上、更には10万以上であ
ればより好ましい。但し、第3化合物としては結晶性の
小さいアモルファス状のものの方が弾性を高くすること
ができると共に、イオン伝導度を高くすることができる
ので好ましい。また、第3化合物は架橋可能な官能基を
有する方が膜強度をより強くすることができるので好ま
しく、すなわち第2高分子化合物が含まれていた方が好
ましい。更に、第3化合物は分子運動性の高い自由末端
側鎖を有する方がイオン伝導度を高くすることができる
ので好ましい。
【0026】第3化合物および第2高分子化合物の含有
量は、第2化合物よりも少ない方が好ましい。第2化合
物がイオン伝導の大部分を担うので、第3化合物および
第2高分子化合物の含有量が多いとイオン伝導度が低く
なってしまうからである。
【0027】なお、第1高分子化合物,第2化合物およ
び第3化合物のうちの少なくとも第2化合物および第3
化合物は、それぞれエーテル結合を有することが好まし
く、例えば化13で表される構成単位を含むことが好ま
しい。第1高分子化合物についてはこれらを含んでいな
くてもよいが、含んでいた方がより好ましい。相溶性を
高めると共に、イオン伝導度をより向上させることがで
きるからである。
【0028】
【化13】 (式中、R1は水素原子,炭化水素基あるいはオキシア
ルキレン構造を有する基を表し、繰り返し単位数nは1
以上の整数である。)
【0029】このうち第1高分子化合物としては、例え
ば、直鎖状の第1化合物および櫛状の第1化合物の少な
くとも一方が架橋基において架橋された構造を有するも
のが挙げられ、側鎖を有していてもよい。なお、第1高
分子化合物は、例えば、少なくとも一部に鎖状の原子配
列を含んでいればよく、主鎖または側鎖の一部に環状の
原子配列を有していてもよい。また、第1高分子化合物
は架橋可能な官能基を少なくとも1つ有する第1化合物
が架橋されたものであればよく、例えば第1化合物が直
鎖状であれば両端に架橋可能な官能基を有するものが架
橋されていても、片端に有するものが架橋されていても
よい。第1化合物が櫛状であれば少なくとも1つの末端
に架橋可能な官能基を有するものが架橋されていてもよ
い。すなわち、第1高分子化合物は、第2化合物および
電解質塩を保持することができる三次元網目構造を形成
していればよい。
【0030】但し、より高いイオン伝導度を実現するに
は、架橋可能な官能基が配されずかつエーテル結合を含
む自由末端を少なくとも1つ有する第1化合物が架橋さ
れた構造を有することが好ましい。これにより三次元網
目構造に分岐構造が導入され、エーテル結合を含む自由
末端側鎖を有することになるからである。例えば、第1
化合物が直鎖状であれば、両端に架橋可能な官能基を有
するものに加えて、片端に架橋可能な官能基を有するも
のが架橋されていることが好ましい。また、第1化合物
が櫛状であれば、架橋可能な官能基が配されない自由末
端を少なくとも1つ有するものが架橋されていることが
好ましい。更に、直鎖状の第1化合物と櫛状の第1化合
物とが架橋されている場合には、その少なくとも一方を
有することが好ましい。
【0031】第1高分子化合物の架橋構造は、エーテル
結合,エステル結合あるいはウレタン結合などのどのよ
うな結合でもよく、例えば、アリル基,ビニル基,アク
リレート基,メタクリレート基あるいはシクロオレフィ
ン構造を有する官能基などのラジカル重合が可能な不飽
和結合を有する第1化合物がそれらにおいて架橋された
もの、または活性水素基を有する第1化合物がそれらに
おいて架橋されたものでもよい。また、複数の異なる架
橋構造が1化合物内に存在していてもよい。
【0032】第1高分子化合物としては、具体的には、
エステル化合物が架橋された架橋構造を有するものが挙
げられ、中でも、モノエステル化合物,ジエステル化合
物およびトリエステル化合物のうちの少なくとも1種が
架橋された構造を有するものが好ましい。一例として
は、化14に示した一般式で表されるオキシアルキレン
構造を含むジエステル化合物が架橋された構造を有する
ものが挙げられる。
【0033】
【化14】 式中、R2,R3およびR4は水素原子または炭素数1
〜6のアルキル基を表し、それぞれは互いに同一であっ
ても異なっていてもよい。xおよびyはx≧1かつy≧
0またはx≧0かつy≧1の整数であり、互いに同一の
値でも異なる値でもよい。
【0034】この場合、例えば、化14に示した一般式
で表されるジエステル化合物が架橋された構造に加え
て、化15に示した一般式で表されるオキシアルキレン
構造を含むモノエステル化合物が架橋された構造を有す
る方がより好ましい。上述したように、エーテル結合を
含む自由末端側鎖が導入され、より高いイオン伝導度を
得ることができるからである。
【0035】
【化15】 式中、R5,R6およびR7は水素原子または炭素数1
〜6のアルキル基を表し、それぞれは互いに同一であっ
ても異なっていてもよい。XおよびYはX≧1かつY≧
0またはX≧0かつY≧1の整数であり、互いに同一の
値でも異なる値でもよい。
【0036】その際、ジエステル化合物が架橋された構
造とモノエステル化合物が架橋された構造とは、ジエス
テル化合物に対するモノエステル化合物の重量比(モノ
エステル化合物/ジエステル化合物)で0よりも大きく
5.0以下の範囲内であることが好ましい。ジエステル
化合物が架橋された構造が少ないと三次元網目構造を構
成することができず、モノエステル化合物が架橋された
構造が少ないとエーテル結合を含む自由末端側鎖が少な
くなりイオン伝導度を高くすることができないからであ
る。
【0037】また他の例としては、化16あるいは化1
7に示した一般式で表されるオキシアルキレン構造を含
むトリエステル化合物が架橋された構造を有するものが
挙げられる。
【0038】
【化16】 式中、R8は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表す。
【0039】
【化17】 式中、R9およびR10は水素原子または炭素数1〜6
のアルキル基を表し、互いに同一であっても異なってい
てもよい。fおよびgはf≧1かつg≧0またはf≧0
かつg≧1の整数であり、同一の値でも異なる値でもよ
い。
【0040】この場合も、上述したように、例えば、化
16および化17に示した一般式で表されるトリエステ
ル化合物が架橋された構造に加えて、化15に示した一
般式で表されるモノエステル化合物が架橋された構造を
有する方が好ましい。
【0041】なお、化17に示したトリエステル化合物
のfとgとの組成比は特に限定されるものではないが、
0.1≦g/f≦4の範囲内であることが好ましい。オ
キシエチレンユニットが少なすぎると機械的強度が低下
し、多すぎるともろくなるからである。また、オキシエ
チレンユニットとオキシアルキレンユニットとの結合様
式はブロック状またはランダム状のいずれでも良いが、
ランダム状の方が好ましい。
【0042】第1高分子化合物としては、また、例えば
化18に示した構成単位と化19に示した構成単位とを
含む共重合体が架橋可能な官能基において架橋された構
造を有するものが挙げられる。これによれば、化18に
示した構成単位によりエーテル結合を含む自由末端側鎖
が導入され、高いイオン伝導度を得ることができるので
好ましい。
【0043】
【化18】 式中、R11は炭素数1〜12のアルキル基,炭素数2
〜18のアルケニル基,炭素数3〜8のシクロアルキル
基,炭素数6〜18のアリール基,炭素数7〜12のア
ラルキル基およびテトラヒドロピラニル基のうちの少な
くとも1種を表し、hは1≦h≦12の整数である。な
お、R11およびhは全ての構成単位において同一でも
よく、構成単位により異なっていてもよい。
【0044】
【化19】 式中、R12は活性水素基および不飽和結合を有する官
能基のうちの少なくとも一方、または活性水素基および
不飽和結合を有する官能基のうちの少なくとも一方と水
素原子,アルキル基,アルケニル基,シクロアルキル基
およびアリール基のうちの少なくとも1種とを表す。な
お、R12は全ての構成単位において同一でもよく、構
成単位により異なっていてもよい。
【0045】この共重合体における化18に示した構成
単位と化19に示した構成単位との組成比は特に限定さ
れるものではなく、化18に示した構成単位と化19に
示した構成単位との結合様式はブロック状またはランダ
ム状のいずれでもよい。ちなみに、この共重合体におい
て架橋可能な官能基は活性水素基および不飽和結合を有
する官能基である。不飽和結合を有する官能基として
は、ラジカル重合が可能なアリル基,ビニル基,アクリ
レート基,メタクリレート基あるいはシクロオレフィン
構造を有する官能基などが挙げられる。
【0046】このような構造を有する第1高分子化合物
としては、具体的には、化20に示した一般式で表され
る共重合体が架橋されたものが好ましい。化20に示し
た共重合体は、化18におけるhが2でR11がメチル
基よりなる構成単位と、化19におけるR12が水素原
子よりなる構成単位と、化19におけるR12がアリル
基よりなる構成単位とを含むものである。
【0047】
【化20】 式中、i,jおよびkは1以上の整数であり、互いに同
一の値でも異なる値でもよい。
【0048】なお、第1高分子化合物には、これらの構
造の異なる複数の化合物を混合して用いてもよい。例え
ば、化14に示したエステル化合物が架橋された構造を
有する化合物と、化18に示した構成単位と化19に示
した構成単位とを含む共重合体が架橋された構造を有す
る化合物とを混合して用いてもよい。また、構造の異な
る複数の第1化合物を架橋させたものを用いてもよい。
【0049】第2化合物としては、例えば、ケイ素(S
i)と酸素(O)との鎖状結合を基本骨格に持ち、ケイ
素に側鎖基Rが付加された(SiOCH3 R)n で表さ
れる鎖状型シロキサン誘導体が挙げられる。この場合、
置換基または側鎖基Rは一価の有機基であり、側鎖基R
が適度に選択されることにより、電解質塩を溶解するこ
とができる構造となる。また、このシロキサン誘導体
は、上述したように置換基または側鎖基Rにエーテル結
合を含むことが好ましい。このような側鎖基Rとしては
エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,メトキシ基な
どのアルコキシ基がある。また、側鎖基R中の水素がホ
ウ素またはフッ素などのハロゲン元素で置き換えられて
いてもよい。
【0050】このようなシロキサン誘導体としては、具
体的には、例えば、化21,化22または化23に示し
た一般式で表されるものが挙げられ、これらのうちの少
なくとも1種を含むことが好ましい。
【0051】
【化21】 式中、aは0から100の整数を表し、bは1から10
0の整数を表し、pは0から100の整数を表し、qは
0から100の整数を表し、R21は水素原子またはア
ルキル基を表す。D2およびR21には、水素原子の少
なくとも一部がハロゲン原子で置き換えられたものも含
む。b>1のときb個のD2は同一でも異なっていても
よい。pとqとは同一の値でも異なる値でもよい。
【0052】
【化22】 式中、cは1から50の整数を表し、r,s,tおよび
uは0から40の整数をそれぞれ表し、R22およびR
23は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含まれ
る水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換され
た基をそれぞれ表す。rとsとtとuとは同一の値でも
異なる値でもよく、R22とR23とは同一でも異なっ
ていてもよい。
【0053】
【化23】 式中、dは0から3の整数を表し、eは1から4の整数
を表し、d+eは必ず4であり、vおよびwは0から4
0の整数をそれぞれ表す。R24はメチル基であり、R
25は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含まれ
る水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換され
た基を表す。vとwとは同一の値でも異なる値でもよ
い。
【0054】第2化合物としては、また例えば、化24
に示した一般式で表されるポリアルキレングリコールジ
メチルエーテルが挙げられる。第2化合物には、複数種
の化合物を混合して用いてもよく、例えば、ポリアルキ
レングリコールジメチルエーテルとシロキサン誘導体と
混合して用いてもよい。
【0055】
【化24】 式中、lおよびmはそれぞれ個々のユニットの分子中に
おけるモル%を表し、l+m=100、かつ、0<l≦
100の条件を満たす。R26は水素原子,アルキル
基,アルキル基に含まれる水素原子の少なくとも一部が
ハロゲン原子で置換された基またはオキシアルキレンユ
ニットを含む基を表す。
【0056】第3化合物としては、例えば、ポリエーテ
ル、側鎖にエーテル構造を有するポリエーテル誘導体、
あるいはポリフォスファゼン誘導体が挙げられる。より
具体的には、例えば、ポリエチレンオキサイド、化25
に示した一般式で表されるポリエチレンオキサイド誘導
体、あるいは化26に示した一般式で表されるポリフォ
スファゼン誘導体が挙げられる。第3化合物および第2
高分子化合物には、これらの複数種の化合物を混合して
用いてもよい。
【0057】
【化25】 式中、LおよびMはそれぞれ個々のユニットの分子中に
おけるモル比を表し、Nは1から4の整数である。
【0058】
【化26】 式中、Jは1以上の整数、Kは1から8の整数である。
【0059】電解質塩は、解離によりイオン伝導性を持
たせるためのものであり、化27に示した一般式で表さ
れる。
【化27】AB 式中、Aはカチオン、Bはアニオンを表す。
【0060】この電解質塩としては軽金属塩などが挙げ
られ、具体的には、リチウム(Li)塩,ナトリウム
(Na)塩あるいはカリウム(K)塩などのアルカリ金
属塩、またはカルシウム(Ca)塩あるいはマグネシウ
ム(Mg)塩などのアルカリ土金属塩などから目的に応
じて用いられる。なお、リチウム塩としてはLiClO
4 ,LiBF4 ,LiPF6 ,LiAsF6 ,LiAl
Cl4 ,LiSbF6 ,LiCF3 SO3 ,LiN(C
3 SO2 2 ,LiC4 9 SO3 ,LiCF 3 CO
2 ,LiN(CF3 CO2 2 などがあり、ナトリウム
塩としてはNaClO4 ,NaBF4 ,NaSCNなど
があり、カリウム塩としてはKBF4 などがある。これ
らは、必要に応じていずれか1種または2種以上が混合
されて用いられる。
【0061】このような構成を有する電解質は、次のよ
うな電解質用組成物を用い、次のようにして製造するこ
とができる。
【0062】まず、架橋可能な官能基を有する第1化合
物と、第2化合物と、第3化合物と、電解質塩とを含む
電解質用組成物を用意する。これら第1化合物、第2化
合物、第3化合物および電解質塩については上述した通
りである。なお、第1化合物の具体例としては、化14
に示したジエステル化合物、化15に示したモノエステ
ル化合物、化16あるいは化17に示したトリエステル
化合物、化18に示した構成単位と化19に示した構成
単位とを含む共重合体などが挙げられる。
【0063】次いで、これら第1化合物と第2化合物と
第3化合物と電解質塩とを混合し、均一な混合物を作製
する。その際、必要に応じて重合開始剤も添加する。重
合開始剤は、重合を電子線の照射により行う場合以外に
必要となり、光重合開始剤と熱重合開始剤とがある。
【0064】光重合開始剤としては、例えば、アセトフ
ェノン、トリクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−
2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メ
チルイソプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルケトン、ベンゾイソエーテル、2,2−ジエトキシ
アセトフェノンあるいはベンジルジメチルケタールなど
がある。また、熱重合開始剤としては、例えば、クメン
ヒドロパーオキシド,t−ブチルヒドロパーオキシド,
ジクミルパーオキシドあるいはジ−t−ブチルパーオキ
シドなどの高温重合開始剤、または過酸化ベンゾイル,
過酸化ラウロイル,過硫酸塩あるいはアゾビスイソブチ
ロニトリルなどの開始剤、またはレドックス開始剤があ
る。重合開始剤としては、これらのうちの1種または2
種以上を混合して用いてもよい。
【0065】重合開始剤の添加量は、例えば第1化合物
100重量部に対して0.1重量部〜1.0重量部の範
囲内とすることが好ましい。0.1重量部より少ないと
重合速度が著しく低下してしまい、1.0重量部を超え
て添加しても効果は変わらないからである。なお、第3
化合物が架橋可能な官能基を有する場合には、例えば第
3化合物100重量部に対して0.1重量部〜1.0重
量部の範囲内の重合開始剤を更に添加することが好まし
い。
【0066】続いて、この混合物に紫外線,電子線,エ
ックス線,ガンマ線,マイクロ波もしくは高周波を照射
するか、またはこの混合物を加熱し、第1化合物を重合
させる。その際、第3化合物が架橋可能な官能基を有す
る場合には、第3化合物も同時に重合させる。重合反応
の条件は特に限定されるものではないが、重合反応は装
置の簡便性、コスト面から考えて、紫外線照射あるいは
加熱重合が好ましい。これにより、第1化合物が架橋さ
れると共に、必要に応じて第3化合物が架橋され、本実
施の形態に係る電解質が得られる。
【0067】なお、第1化合物と第2化合物と第3化合
物と電解質塩とを混合する際に、アセトニトリルなどの
適宜な有機溶媒を用いて混合物を形成するようにしても
よい。この場合、第1化合物を架橋させたのち、空気中
または減圧下において放置または加熱するなどの乾燥処
理を行い、有機溶媒を除去するようにしてもよく、ま
た、その混合物を得たのち、乾燥処理を行い、有機溶媒
を除去してから第1化合物を架橋させるようにしてもよ
い。
【0068】また、例えば、アルカリ金属イオンを用い
たリチウム電池、リチウムイオン電池、ナトリウム電池
に用いる電解質を作製する場合には、電解質用組成物お
よびこれらを混合する際の溶媒および重合開始剤は十分
に脱水処理を施すことが好ましく、製造中の雰囲気も低
湿度とすることが好ましい。これは、アルカリ金属塩の
種類によっては水分と反応することにより分解してしま
うものがあるからである。また、電池として用いた場合
に負極においてアルカリ金属と水分とが激しく反応して
しまうからである。
【0069】また、この電解質は、次のようにしても製
造することができる。
【0070】まず、架橋可能な官能基を有する第1化合
物と、第2化合物と、第3化合物とを含む電解質用組成
物を用意する。次いで、第1化合物と第2化合物と第3
化合物とを混合する。その際、必要に応じて重合開始剤
を混合する。続いて、先の製造方法と同様にして第1化
合物および必要に応じて第3化合物を重合させ、第1高
分子化合物と第2化合物と第3化合物および第2高分子
の少なくとも1種とを含む混合物を形成する。そのの
ち、電解質塩を有機溶剤に溶解し、この混合物に浸透さ
せ、有機溶剤を乾燥除去する。これにより、本実施の形
態に係る電解質が得られる。
【0071】このようにして製造される電解質は、次の
ようにして電池に用いられる。ここでは、リチウムを用
いた二次電池の例を挙げ、図面を参照して、以下に説明
する。
【0072】図1は、本実施の形態に係る電解質を用い
た二次電池の断面構造を表すものである。なお、図1に
示したものは、いわゆるペーパー型といわれるものであ
る。この二次電池は、負極11と正極12とが本実施の
形態に係る電解質13を介して積層されている。これら
の側面には絶縁パッキン14が配設されており、負極1
1と正極12とを間に挟むように配設された一対の外装
部材15,16の周縁部と接着されることにより密閉さ
れている。
【0073】負極11は、例えば、負極活物質としてリ
チウムイオンを吸蔵および離脱することが可能な負極材
料またはリチウム金属を含んでおり、必要に応じて更に
ポリフッ化ビニリデンなどのバインダを含んでいる。
【0074】リチウムイオンを吸蔵および離脱すること
が可能な負極材料としては、炭素材料,金属酸化物ある
いは高分子材料などが挙げられる。炭素材料としては、
例えば、熱分解炭素類、石油コークスもしくはピッチコ
ークスなどのコークス類、人造黒鉛類、天然黒鉛類、ア
セチレンブラックなどのカーボンブラック、ガラス状炭
素類、有機高分子材料焼成体あるいは炭素繊維などの所
定の温度および雰囲気にて調製されたものが挙げられ
る。なお、有機高分子材料焼成体というのは、有機高分
子材料を不活性ガス雰囲気中または真空中において50
0℃以上の適当な温度で焼成したものである。また、金
属酸化物としては、酸化鉄,酸化ルテニウムあるいは酸
化モリブデンなどが挙げられ、高分子材料としてはポリ
アセチレンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
【0075】リチウムを吸蔵および離脱することが可能
な負極材料としては、また、リチウムと合金を形成可能
な金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合
物も挙げられる。なお本明細書において、合金には2種
以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属
元素と1種以上の半金属元素とからなるものも含める。
その組織には固溶体,共晶(共融混合物),金属間化合
物あるいはそれらのうち2種以上が共存するものがあ
る。
【0076】このような金属元素あるいは半金属元素と
しては、例えば、スズ(Sn),鉛(Pb),アルミニ
ウム,インジウム(In),ケイ素,亜鉛(Zn),銅
(Cu),コバルト(Co),アンチモン(Sb),ビ
スマス(Bi),カドミウム(Cd),マグネシウム,
ホウ素(B),ガリウム(Ga),ゲルマニウム(G
e),ヒ素(As),銀(Ag),ハフニウム(H
f),ジルコニウム(Zr)およびイットリウム(Y)
が挙げられる。これらの合金あるいは化合物としては、
例えば、化学式Mae Mbf Lig 、あるいは化学式M
h Mci Mdj で表されるものが挙げられる。これら
化学式において、Maはリチウムと合金を形成可能な金
属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表
し、MbはリチウムおよびMa以外の金属元素および半
金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mcは非金属
元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元
素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。ま
た、e、f、g、h、iおよびjの値はそれぞれe>
0、f≧0、g≧0、h>0、i>0、j≧0である。
【0077】中でも、4B族の金属元素あるいは半金属
元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好まし
いのはケイ素あるいはスズ、またはこれらの合金あるい
は化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファ
スのものでもよい。
【0078】このような合金あるいは化合物について具
体的に例を挙げれば、LiAl、AlSb、CuMgS
b、SiB4 、SiB6 、Mg2 Si、Mg2 Sn、N
2Si、TiSi2 、MoSi2 、CoSi2 、Ni
Si2 、CaSi2 、CrSi2 、Cu5 Si、FeS
2 、MnSi2 、NbSi2 、TaSi2 、VS
2 、WSi2 、ZnSi2 、SiC、Si3 4 、S
2 2 O、SiOv (0<v≦2)、SnOw (0<
w≦2)、SnSiO3 、LiSiOあるいはLiSn
Oなどがある。
【0079】リチウムを吸蔵および離脱することが可能
な負極材料としては、これらのいずれか1種または2種
以上を混合して用いてもよい。
【0080】正極12は、例えば正極活物質を含んでお
り、必要に応じて更にカーボンブラックあるいはグラフ
ァイトなどの導電剤と、ポリフッ化ビニリデンなどのバ
インダとを含んでいる。
【0081】正極活物質としては、リチウムイオンを吸
蔵および離脱することが可能な酸化物あるいは硫化物な
どが挙げられ、これらのいずれか1種または2種以上が
用いられる。具体的には、例えば、TiS2 、MoS2
あるいはV2 5 などのリチウムを含有しない金属硫化
物もしくは酸化物、またはリチウムを含有するリチウム
複合酸化物が挙げられ、また、NbSe2 なども挙げら
れる。中でも、エネルギー密度を高くするには、Lix
MO2 を主体とするリチウム複合酸化物が好ましい。な
お、Mは1種類以上の遷移金属元素が好ましく、具体的
には、コバルト,ニッケル(Ni)およびマンガン(M
n)のうちの少なくとも1種が好ましい。また、xは、
通常、0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。こ
のようなリチウム複合酸化物の具体例としては、LiC
oO2 、LiNiO2 、Lix Niy Co1-y 2 (但
し、xおよびyの値は電池の充放電状態によって異な
り、通常、0<x<1、0.7<y≦1である。)ある
いはLiMn2 4 などが挙げられる。
【0082】なお、このリチウム複合酸化物は、例え
ば、リチウムの炭酸塩、硝酸塩、酸化物あるいは水酸化
物と、遷移金属の炭酸塩、硝酸塩、酸化物あるいは水酸
化物とを所望の組成に応じて粉砕混合し、酸素雰囲気中
において600℃〜1000℃の範囲内の温度で焼成す
ることにより調製される。
【0083】電解質13は、ここでは電解質塩としてリ
チウム塩を含んでいる。また、電解質13は、この二次
電池ではセパレータとしての役目も兼ねている。すなわ
ち、負極11と正極12とを隔離し、両極の接触による
電流の短絡を防止しつつリチウムイオンを通過させるよ
うになっている。なお、必要に応じて、図示しないセパ
レータを負極11と電解質13との間、正極12と電解
質13の間あるいは電解質13の中に備えるようにして
もよい。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成
樹脂製の不織布からなるもの、セラミックフィルムから
なるもの、または多孔質薄膜フィルムからなるものなど
がある。
【0084】このような構成を有する二次電池は次のよ
うに作用する。
【0085】この二次電池では、充電を行うと、例え
ば、正極12からリチウムイオンが脱離し、電解質13
を介して負極11に吸蔵される。放電を行うと、例え
ば、負極11からリチウムイオンが脱離し、電解質13
を介して正極12に戻り吸蔵される。ここで、電解質1
3は第2化合物を含んでいるので、高いイオン伝導度が
得られる。また、第1高分子化合物を含んでいるので高
い成膜性が得られ、第3化合物および第2高分子化合物
のうちの少なくとも1種を含んでいるので高い弾性が得
られる。よって、優れた電池性能を示す。
【0086】このように、本実施の形態に係る電解質1
3によれば、第1高分子化合物と、第2化合物と、第3
化合物および第2高分子化合物のうちの少なくとも1種
とを含むようにしたので、高い成膜性と高いイオン伝導
度と高い弾性とを得ることができる。よって、この電解
質を用いれば、高い性能を有する電気化学デバイスを容
易に得ることができる。
【0087】また、本実施の形態に係る電解質用組成物
によれば、第1化合物と、第2化合物と、第3化合物と
を含むようにしたので、紫外線の照射または加熱により
第1化合物を容易に架橋させることができる。よって、
本実施の形態に係る電解質を容易に得ることができる。
【0088】更に、本実施の形態に係る電解質の製造方
法によれば、第1化合物と第2化合物と第3化合物とを
含む混合物について、第1化合物を架橋させるようにし
たので、本実施の形態に係る電解質を容易に得ることが
できる。
【0089】加えて、本実施の形態に係る二次電池によ
れば、本実施の形態に係る電解質を用いるようにしたの
で、容易に製造することができると共に、高い電池性能
および高いフレキシブル性を得ることができる。
【0090】
【実施例】更に、本発明の具体的な実施例について詳細
に説明する。
【0091】(実施例1−1〜1−3)まず、第1化合
物として化28に示した分子量が約296のトリメチロ
ールプロパントリアクリレート(TMPTA)と、第2
化合物として化29に示した分子量が約779のシロキ
サン誘導体と、第3化合物として重量平均分子量が約百
万のポリエチレンオキサイド(PEO)と、電解質塩と
してリチウムトリフルオロメタンスルフォンイミド
(LiN(CF3 SO2 2 )とを用意した。
【0092】
【化28】
【0093】
【化29】
【0094】次いで、これら第1化合物,第2化合物,
第3化合物および電解質塩を、溶媒として脱水処理を施
した2gのアセトニトリル(CH3 CN)に溶解させ、
均一な溶液になるまで混合した。その際、第1化合物,
第2化合物および第3化合物の添加量を、実施例1−1
〜1−3で表1に示したようにそれぞれ変化させた。ま
た、電解質塩の添加量は、実施例1−1〜1−3のいず
れについても、リチウム原子とエーテルユニット中の酸
素原子とのモル比(リチウム原子(Li)/酸素原子
(O))が0.06となるようにした。続いて、この混
合溶液に光増感剤(重合開始剤)として0.02gの
2,2−ジメトキシ−2,2’−フェニルアセトフェノ
ンを添加して溶解させ、電解質用組成物の溶液を得た。
【0095】
【表1】
【0096】そののち、この電解質用組成物の溶液をフ
ッ素樹脂製の基板上に均一に塗布し、80℃の乾燥空気
中において10分間乾燥してアセトニトリルを除去し
た。次いで、塗布物に対して70mW/cm2 の紫外線
を5分間照射し、第1化合物について重合反応を行っ
た。続いて、80℃の真空下において1時間乾燥してア
セトニトリルを完全に除去し、厚み50μmの膜状の電
解質を得た。
【0097】得られた電解質について成膜性を調べると
共に、この電解質を面積1.0cm 2 の円盤状に切り抜
き、一対のステンレス製の平板電極に挟み込んで、複素
インピーダンス法により25℃におけるイオン伝導度を
求めた。それらの結果を表1に示す。
【0098】また、実施例1−1〜1−3について、縦
2cm×横4cm×厚み200μmの大きさの電解質を
同様にして作製し、横から2cmの部分を中心にして折
り曲げてラミネートフィルムで真空封入し、放置したの
ち、ラミネートフィルムを開封して電解質に折損が有る
か無いかを調べた。この折損試験の結果も表1に示す。
【0099】本実施例に対する比較例1−1として、第
1化合物(TMPTA)および第2化合物(化29に示
したシロキサン誘導体)を添加せず、第3化合物(PE
O)のみを添加したことを除き、実施例1−1,1−2
と同様にして電解質を作製した。また、本実施例に対す
る比較例1−2として、第1化合物(TMPTA)およ
び第3化合物(PEO)を添加せず、第2化合物(化2
9に示したシロキサン誘導体)のみを添加したことを除
き、実施例1−1〜1−3と同様にして電解質を作製し
た。更に、本実施例に対する比較例1−3として、第3
化合物(PEO)を添加せず、第1化合物(TMPT
A)および第2化合物(化29に示したシロキサン誘導
体)のみを添加したことを除き、実施例1−2,1−3
と同様にして電解質を作製した。加えて、本実施例に対
する比較例1−4として、第1化合物(TMPTA)を
添加せず、第2化合物(化29に示したシロキサン誘導
体)および第3化合物(PEO)のみを添加したことを
除き、実施例1−1,1−2と同様にして電解質を作製
した。
【0100】比較例1−1〜1−4についても、実施例
1−1〜1−3と同様にして、成膜性,イオン伝導度お
よび折損の有無を調べた。その結果を表1に合わせて示
す。
【0101】表1から分かるように、第1高分子化合物
を含まない比較例1−1,1−2および1−4では自己
支持性のある膜を得ることができず、比較例1−1およ
び1−4では成膜もできなかった。また、第2化合物を
含まない比較例1−2ではイオン伝導度が非常に低かっ
た。更に、第3化合物を含まない比較例1−3では折損
が見られた。これに対して、実施例1−1〜1−3で
は、成膜性が良好であり、イオン伝導度が2×10-5
/cm以上と高く、折損も見られなかった。
【0102】すなわち、第1高分子化合物(TMPT
A)と、第2化合物(化29に示したシロキサン誘導
体)と、第3化合物(PEO)とを含むようにすれば、
高い成膜性,高いイオン伝導度および高い弾性を得られ
ることが分かった。
【0103】(実施例2−1〜2−3)第3化合物とし
て、ポリエチレンオキサイドに代えて、化26(Jは繰
り返し単位数、K=7)に示した側鎖にオリゴエチレン
オキシドを有する重量平均分子量が70万のポリフォス
ファゼン誘導体を用いたことを除き、実施例1−1〜1
−3と同様にして電解質を作製した。実施例2−1〜2
−3についても、実施例1−1〜1−3と同様にして、
成膜性,イオン伝導度および折損の有無を調べた。その
結果を表2に示す。
【0104】
【表2】
【0105】本実施例に対する比較例2−1として、第
1化合物(TMPTA)および第2化合物(化29に示
したシロキサン誘導体)を添加せず、第3化合物(ポリ
フォスファゼン誘導体)のみを添加したことを除き、実
施例2−1,2−2と同様にして電解質を作製した。比
較例2−1についても、実施例1−1〜1−3と同様に
して成膜性,イオン伝導度および折損の有無を調べた。
その結果を比較例1−2,1−3の結果と共に表2に示
す。
【0106】表2から分かるように、実施例2−1〜2
−3によれば、成膜性は良好であり、イオン伝導度は1
×10-4S/cm以上と高く、折損も見られなかった。
これに対して、第3化合物のみの比較例2−1では、自
己支持性のある膜を得ることができず、イオン伝導度も
低かった。すなわち、第3化合物として他の物質を用い
ても、高い成膜性,高いイオン伝導度および高い弾性を
得られることが分かった。
【0107】(実施例3−1〜3−6)第1化合物とし
て、トリメチロールプロパントリアクリレートに代え
て、化30に示した重量平均分子量が約8000のポリ
エチレンオキサイド/ポリプロピレンオキサイドトリア
クリレート(EO−PO−TA)を用いたことを除き、
実施例1−1〜1−3および実施例2−1〜2−3と同
様にして電解質を作製した。実施例3−1〜3−6につ
いても、実施例1−1〜1−3と同様にして、成膜性,
イオン伝導度および折損の有無を調べた。その結果を表
3に示す。
【0108】
【化30】
【0109】
【表3】
【0110】本実施例に対する比較例3−1として、第
3化合物(PEOまたはポリフォスファゼン誘導体)を
添加せず、第1化合物(EO−PO−TA)および第2
化合物(化29に示したシロキサン誘導体)のみを添加
したことを除き、実施例3−2,3−3,3−5,3−
6と同様にして電解質を作製した。比較例3−1につい
ても、実施例1−1〜1−3と同様にして成膜性,イオ
ン伝導度および折損の有無を調べた。その結果を比較例
1−1,1−2,1−4,2−1の結果と共に表3に示
す。
【0111】表3から分かるように、実施例3−1〜3
−3によれば、成膜性は良好であり、イオン伝導度は9
×10-5S/cm以上と高く、折損も見られなかった。
実施例3−4〜3−6によっても、成膜性は良好であ
り、イオン伝導度は1×10-4S/cm以上と高く、折
損も見られなかった。これに対して、第3化合物を含ま
ない比較例3−1では折損が見られた。すなわち、第1
化合物として他の物質を用いても、すなわち第1高分子
化合物として他の物質を用いても、高い成膜性,高いイ
オン伝導度および高い弾性を得られることが分かった。
【0112】(実施例4−1〜4−6,5−1〜5−
6)第2化合物として、化29に示したシロキサン誘導
体に代えて、化31に示した重量平均分子量が631の
シロキサン誘導体を用いたことを除き、実施例1−1〜
1−3,実施例2−1〜2−3および実施例3−1〜3
−6と同様にして電解質を作製した。実施例4−1〜4
−6,5−1〜5−6についても、実施例1−1〜1−
3と同様にして、成膜性,イオン伝導度および折損の有
無を調べた。その結果を表4および表5に示す。
【0113】
【化31】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】本実施例に対する比較例4−1として、第
1化合物(TMPTAまたはEO−PO−TA)および
第3化合物(PEOまたはポリフォスファゼン誘導体)
を添加せず、第2化合物(化31に示したシロキサン誘
導体)のみを添加したことを除き、実施例4−1〜4−
6,5−1〜5−6と同様にして電解質を作製した。ま
た、本実施例に対する比較例4−2として、第3化合物
(PEOまたはポリフォスファゼン誘導体)を添加せ
ず、第1化合物(TMPTA)および第2化合物(化3
1に示したシロキサン誘導体)のみを添加したことを除
き、実施例4−2,4−3,4−5,4−6と同様にし
て電解質を作製した。更に、本実施例に対する比較例4
−3として、第1化合物(TMPTAまたはEO−PO
−TA)を添加せず、第2化合物(化31に示したシロ
キサン誘導体)および第3化合物(PEO)のみを添加
したことを除き、実施例4−1,4−2,5−1,5−
2と同様にして電解質を作製した。加えて、本実施例に
対する比較例5−1として、第3化合物(PEOまたは
ポリフォスファゼン誘導体)を添加せず、第1化合物
(EO−PO−TA)および第2化合物(化31に示し
たシロキサン誘導体)のみを添加したことを除き、実施
例5−2,5−3,5−5,5−6と同様にして電解質
を作製した。
【0117】比較例4−1〜4−3,5−1について
も、実施例1−1〜1−3と同様にして成膜性,イオン
伝導度および折損の有無を調べた。その結果を比較例1
−1,2−1の結果と共に表4または表5に示す。
【0118】表4から分かるように、実施例4−1〜4
−3によれば、成膜性は良好であり、イオン伝導度は2
×10-5S/cm以上と高く、折損も見られなかった。
実施例4−4〜4−6によっても、成膜性は良好であ
り、イオン伝導度は1×10-4S/cm以上と高く、折
損も見られなかった。また、表5から分かるように、実
施例5−1〜5−3によれば、成膜性は良好であり、イ
オン伝導度は9×10-5S/cm以上と高く、折損も見
られなかった。実施例5−4〜5−6によっても、成膜
性は良好であり、イオン伝導度は1×10-4S/cm以
上と高く、折損も見られなかった。これに対して、第2
化合物のみの比較例4−1および第1化合物を添加しな
い比較例4−3では成膜することができず、第3化合物
を含まない比較例4−2,5−1では折損が見られた。
すなわち、第2化合物として他のシロキサン誘導体を用
いても、高い成膜性,高いイオン伝導度および高い弾性
を得られることが分かった。
【0119】(実施例6−1〜6−6,7−1〜7−
6)第2化合物として、化29に示したシロキサン誘導
体に代えて、化32に示した重量平均分子量が1014
のシロキサン誘導体を用いたことを除き、実施例1−1
〜1−3,実施例2−1〜2−3および実施例3−1〜
3−6と同様にして電解質を作製した。実施例6−1〜
6−6,7−1〜7−6についても、実施例1−1〜1
−3と同様にして、成膜性,イオン伝導度および折損の
有無を調べた。その結果を表6および表7に示す。
【0120】
【化32】
【0121】
【表6】
【0122】
【表7】
【0123】本実施例に対する比較例6−1として、第
1化合物(TMPTAまたはEO−PO−TA)および
第3化合物(PEOまたはポリフォスファゼン誘導体)
を添加せず、第2化合物(化32に示したシロキサン誘
導体)のみを添加したことを除き、実施例6−1〜6−
6,7−1〜7−6と同様にして電解質を作製した。ま
た、本実施例に対する比較例6−2として、第3化合物
(PEOまたはポリフォスファゼン誘導体)を添加せ
ず、第1化合物(TMPTA)および第2化合物(化3
2に示したシロキサン誘導体)のみを添加したことを除
き、実施例6−2,6−3,6−5,6−6と同様にし
て電解質を作製した。更に、本実施例に対する比較例6
−3として、第1化合物(TMPTAまたはEO−PO
−TA)を添加せず、第2化合物(化32に示したシロ
キサン誘導体)および第3化合物(PEO)のみを添加
したことを除き、実施例6−1,6−2,7−1,7−
2と同様にして電解質を作製した。加えて、本実施例に
対する比較例7−1として、第3化合物(PEOまたは
ポリフォスファゼン誘導体)を添加せず、第1化合物
(EO−PO−TA)および第2化合物(化32に示し
たシロキサン誘導体)のみを添加したことを除き、実施
例7−2,7−3,7−5,7−6と同様にして電解質
を作製した。
【0124】比較例6−1〜6−3,7−1について
も、実施例1−1〜1−3と同様にして成膜性,イオン
伝導度および折損の有無を調べた。その結果を比較例1
−1,2−1の結果と共に表6または表7に示す。
【0125】表6から分かるように、実施例6−1〜6
−3によれば、成膜性は良好であり、イオン伝導度は2
×10-5S/cm以上と高く、折損も見られなかった。
実施例6−4〜6−6によっても、成膜性は良好であ
り、イオン伝導度は1×10-4S/cm以上と高く、折
損も見られなかった。また、表7から分かるように、実
施例7−1〜7−3によれば、成膜性は良好であり、イ
オン伝導度は9×10-5S/cm以上と高く、折損も見
られなかった。実施例7−4〜7−6によっても、成膜
性は良好であり、イオン伝導度は1×10-4S/cm以
上と高く、折損も見られなかった。これに対して、第2
化合物のみの比較例6−1および第1化合物を添加しな
い比較例6−3では成膜することができず、第3化合物
を含まない比較例6−2,7−1では折損が見られた。
すなわち、第2化合物として他のシロキサン誘導体を用
いても、高い成膜性,高いイオン伝導度および高い弾性
を得られることが分かった。
【0126】なお、上記実施例では、第1化合物,第2
化合物,第3化合物および電解質塩について一例を挙げ
て具体的に説明したが、上記実施の形態において説明し
た条件を満たす他の物質を用いても、同様の結果を得る
ことができる。
【0127】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施
例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例
えば、上記実施の形態においては、第1化合物,第2化
合物,第3化合物および電解質塩について一例を挙げて
具体的に説明したが、上記実施の形態において説明した
条件を満たせば他の物質を用いるようにしてもよい。
【0128】また、上記実施の形態においては、リチウ
ムを用いた二次電池について説明し、上記実施例におい
ては、電解質塩としてリチウム塩を用いた場合について
説明したが、本発明は、ナトリウム塩あるいはカルシウ
ム塩など他の電解質塩を用いた電解質および二次電池に
ついても同様に適用することができる。
【0129】更に、上記実施の形態においては、ペーパ
ー型の二次電池について説明したが、本発明は、ボタン
型、コイン型、角型あるいはスパイラル構造を有する筒
型など他の形状のものについても同様に適用することが
できる。
【0130】加えて、上記実施の形態においては、本発
明の電解質を二次電池に用いる場合について説明した
が、本発明の電解質および電解質用組成物は、一次電池
などの他の電池についても用いることができる。更に、
コンデンサ、キャパシタあるいはエレクトロクロミック
素子などの他の電気化学デバイスに用いることもでき
る。なお、例えば、コンデンサなどに本発明の電解質を
用いる場合には、電解質塩としてアンモニウム塩などの
塩基性基塩を用いることもできる。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項11のいずれか1項に記載の電解質用組成物によれ
ば、第1化合物と、第2化合物と、第3化合物とを含む
ようにしたので、架橋により本発明の電解質を容易に得
ることができる。すなわち、高い成膜性,高いイオン伝
導度および高い弾性を有する電解質を容易に得ることが
できる。
【0132】また、請求項12ないし請求項22のいず
れか1項に記載の電解質によれば、第1高分子化合物
と、第2化合物と、第3化合物および第2高分子化合物
のうちの少なくとも1種とを含むようにしたので、高い
成膜性と高いイオン伝導度と高い弾性とを得ることがで
きる。よって、この電解質を用いれば、高い性能を有す
る電気化学デバイスを容易に得ることができる。
【0133】更に、請求項23または請求項24に記載
の電解質の製造方法によれば、第1化合物と第2化合物
と第3化合物とを含む混合物について、第1化合物を架
橋させるようにしたので、本実施の形態に係る電解質を
容易に得ることができる。
【0134】加えて、請求項25ないし請求項35のい
ずれか1項に記載の電池によれば、本発明の電解質を用
いるようにしたので、容易に製造することができると共
に、高い電池性能および高いフレキシブル性を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電解質を用いた二
次電池の構成を表す断面図である。
【符号の説明】
11…負極、12…正極、13…電解質、14…絶縁パ
ッキン、15,16…外装部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 13/00 H01B 13/00 Z H01M 10/40 H01M 10/40 B (72)発明者 安田 壽和 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4J011 PA06 PA83 PA90 PA99 PB40 PC02 PC08 4J026 AB19 AB33 AB44 AC18 BA28 BB01 DB05 DB06 DB11 DB36 FA05 FA09 GA06 4J027 AC04 AC06 BA01 CA10 CA13 CA31 CB10 CC05 CD00 5G301 CA30 CD01 CE01 5H029 AJ06 AJ11 AK03 AL06 AM16 BJ04 CJ11 DJ04 EJ13 HJ02 HJ11 HJ20

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋可能な第1化合物と、 第2化合物と、 この第2化合物よりも大きな分子量を有する第3化合物
    とを含むことを特徴とする電解質用組成物。
  2. 【請求項2】 更に、電解質塩を含むことを特徴とする
    請求項1記載の電解質用組成物。
  3. 【請求項3】 前記電解質塩は、リチウム塩であること
    を特徴とする請求項2記載の電解質用組成物。
  4. 【請求項4】 前記第2化合物は、前記第1化合物が架
    橋された架橋構造を有する第1高分子化合物と半相互侵
    入型高分子網目構造を形成することが可能であり、 前記第3化合物は、前記第1化合物が架橋された架橋構
    造を有する第1高分子化合物と半相互侵入型高分子網目
    構造または相互侵入型高分子網目構造を形成することが
    可能であり、それにより単独の場合よりも弾性を向上さ
    せる機能を有することを特徴とする請求項1記載の電解
    質用組成物。
  5. 【請求項5】 前記第1化合物は、前記第3化合物より
    も分子量が小さいことを特徴とする請求項1記載の電解
    質用組成物。
  6. 【請求項6】 前記第1化合物は、ラジカル重合が可能
    な不飽和結合を有することを特徴とする請求項1記載の
    電解質用組成物。
  7. 【請求項7】 前記第2化合物は、分子量が1万未満で
    あることを特徴とする請求項1記載の電解質用組成物。
  8. 【請求項8】 前記第2化合物は、電解質塩を溶解した
    場合の25℃におけるイオン伝導度が1×10-4S/c
    m以上であることを特徴とする請求項1記載の電解質用
    組成物。
  9. 【請求項9】 前記第1化合物,前記第2化合物および
    前記第3化合物のうちの少なくとも前記第2化合物およ
    び前記第3化合物は、それぞれエーテル結合を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電解質用組成物。
  10. 【請求項10】 前記第1化合物,前記第2化合物およ
    び前記第3化合物のうちの少なくとも前記第2化合物お
    よび前記第3化合物は、それぞれ下記の化1で表される
    構成単位を含むことを特徴とする請求項1記載の電解質
    用組成物。 【化1】 (式中、R1は水素原子,炭化水素基あるいはオキシア
    ルキレン構造を有する基を表し、繰り返し単位数nは1
    以上の整数である。)
  11. 【請求項11】 前記第2化合物は、下記の化2,化3
    または化4で表されるシロキサン誘導体のうちの少なく
    とも1種を含むことを特徴とする請求項1記載の電解質
    用組成物。 【化2】 (式中、aは0から100の整数を表し、bは1から1
    00の整数を表し、pは0から100の整数を表し、q
    は0から100の整数を表し、R21は水素原子または
    アルキル基を表す。D2およびR21には、水素原子の
    少なくとも一部がハロゲン原子で置き換えられたものも
    含む。) 【化3】 (式中、cは1から50の整数を表し、r,s,tおよ
    びuは0から40の整数をそれぞれ表し、R22および
    R23は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含ま
    れる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換さ
    れた基をそれぞれ表す。) 【化4】 (式中、dは0から3の整数を表し、eは1から4の整
    数を表し、d+eは必ず4であり、vおよびwは0から
    40の整数をそれぞれ表す。R24はメチル基であり、
    R25は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含ま
    れる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換さ
    れた基を表す。)
  12. 【請求項12】 第1化合物が架橋された架橋構造を有
    する第1高分子化合物と、 第2化合物と、 この第2化合物よりも大きな分子量を有する第3化合
    物、およびこの第3化合物が架橋された架橋構造を有す
    る第2高分子化合物のうちの少なくとも1種と、 電解質塩とを含むことを特徴とする電解質。
  13. 【請求項13】 前記第1高分子化合物は、一部に、前
    記第3化合物が架橋された架橋構造を更に有することを
    特徴とする請求項12記載の電解質。
  14. 【請求項14】 前記第2化合物は、前記第1高分子化
    合物と半相互侵入型高分子網目構造を形成し、 前記第3化合物は前記第1高分子化合物と半相互侵入型
    高分子網目構造を形成し、前記第2高分子化合物は前記
    第1高分子化合物と相互侵入型高分子網目構造を形成
    し、それにより単独の場合よりも弾性を向上させる機能
    を有することを特徴とする請求項12記載の電解質。
  15. 【請求項15】 前記第1高分子化合物は、前記第3化
    合物よりも小さい分子量を有する第1化合物が架橋され
    た架橋構造を有することを特徴とする請求項12記載の
    電解質。
  16. 【請求項16】 前記第1高分子化合物は、ラジカル重
    合が可能な不飽和結合を有する第1化合物が架橋された
    架橋構造を有することを特徴とする請求項12記載の電
    解質。
  17. 【請求項17】 前記第2化合物は、分子量が1万未満
    であることを特徴とする請求項12記載の電解質。
  18. 【請求項18】 前記第2化合物は、電解質塩を溶解し
    た場合の25℃におけるイオン伝導度が1×10-4S/
    cm以上であることを特徴とする請求項12記載の電解
    質。
  19. 【請求項19】 前記第1高分子化合物,前記第2化合
    物および前記第3化合物のうちの少なくとも前記第2化
    合物および前記第3化合物は、それぞれエーテル結合を
    有することを特徴とする請求項12記載の電解質。
  20. 【請求項20】 前記第1高分子化合物,前記第2化合
    物および前記第3化合物のうちの少なくとも前記第2化
    合物および前記第3化合物は、それぞれ下記の化5で表
    される構成単位を含むことを特徴とする請求項12記載
    の電解質。 【化5】 (式中、R1は水素原子,炭化水素基あるいはオキシア
    ルキレン構造を有する基を表し、繰り返し単位数nは1
    以上の整数である。)
  21. 【請求項21】 前記第2化合物は、下記の化6,化7
    または化8で表されるシロキサン誘導体のうちの少なく
    とも1種を含むことを特徴とする請求項12記載の電解
    質。 【化6】 (式中、aは0から100の整数を表し、bは1から1
    00の整数を表し、pは0から100の整数を表し、q
    は0から100の整数を表し、R21は水素原子または
    アルキル基を表す。D2およびR21には、水素原子の
    少なくとも一部がハロゲン原子で置き換えられたものも
    含む。) 【化7】 (式中、cは1から50の整数を表し、r,s,tおよ
    びuは0から40の整数をそれぞれ表し、R22および
    R23は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含ま
    れる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換さ
    れた基をそれぞれ表す。) 【化8】 (式中、dは0から3の整数を表し、eは1から4の整
    数を表し、d+eは必ず4であり、vおよびwは0から
    40の整数をそれぞれ表す。R24はメチル基であり、
    R25は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含ま
    れる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換さ
    れた基を表す。)
  22. 【請求項22】 前記電解質塩は、リチウム塩であるこ
    とを特徴とする請求項12記載の電解質。
  23. 【請求項23】 架橋可能な第1化合物と、第2化合物
    と、第2化合物よりも大きな分子量を有する第3化合物
    と、電解質塩との混合物について、第1化合物を架橋さ
    せる工程を含むことを特徴とする電解質の製造方法。
  24. 【請求項24】 架橋可能な第1化合物と、第2化合物
    と、第2化合物よりも大きな分子量を有する第3化合物
    との混合物について、第1化合物を架橋させたのち、電
    解質塩を加える工程を含むことを特徴とする電解質の製
    造方法。
  25. 【請求項25】 正極および負極と共に電解質を備えた
    電池であって、 前記電解質は、第1化合物が架橋された架橋構造を有す
    る第1高分子化合物と、第2化合物と、この第2化合物
    よりも大きな分子量を有する第3化合物、およびこの第
    3化合物が架橋された架橋構造を有する第2高分子化合
    物のうちの少なくとも1種と、電解質塩とを含むことを
    特徴とする電池。
  26. 【請求項26】 前記第1高分子化合物は、一部に、前
    記第3化合物が架橋された架橋構造を更に有することを
    特徴とする請求項25記載の電池。
  27. 【請求項27】 前記第2化合物は、前記第1高分子化
    合物と半相互侵入型高分子網目構造を形成し、 前記第3化合物は前記第1高分子化合物と半相互侵入型
    高分子網目構造を形成し、前記第2高分子化合物は前記
    第1高分子化合物と相互侵入型高分子網目構造を形成
    し、それにより単独の場合よりも弾性を向上させる機能
    を有することを特徴とする請求項25記載の電池。
  28. 【請求項28】 前記第1高分子化合物は、前記第3化
    合物よりも小さい分子量を有する第1化合物が架橋され
    た架橋構造を有することを特徴とする請求項25記載の
    電池。
  29. 【請求項29】 前記第1高分子化合物は、ラジカル重
    合が可能な不飽和結合を有する第1化合物が架橋された
    架橋構造を有することを特徴とする請求項25記載の電
    池。
  30. 【請求項30】 前記第2化合物は、分子量が1万未満
    であることを特徴とする請求項25記載の電池。
  31. 【請求項31】 前記第2化合物は、電解質塩を溶解し
    た場合の25℃におけるイオン伝導度が1×10-4S/
    cm以上であることを特徴とする請求項25記載の電
    池。
  32. 【請求項32】 前記第1高分子化合物,前記第2化合
    物および前記第3化合物のうちの少なくとも前記第2化
    合物および前記第3化合物は、それぞれエーテル結合を
    有することを特徴とする請求項25記載の電池。
  33. 【請求項33】 前記第1高分子化合物,前記第2化合
    物および前記第3化合物のうちの少なくとも前記第2化
    合物および前記第3化合物は、それぞれ下記の化9で表
    される構成単位を含むことを特徴とする請求項25記載
    の電池。 【化9】 (式中、R1は水素原子,炭化水素基あるいはオキシア
    ルキレン構造を有する基を表し、繰り返し単位数nは1
    以上の整数である。)
  34. 【請求項34】 前記第2化合物は、下記の化10,化
    11または化12で表されるシロキサン誘導体のうちの
    少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項25記載
    の電池。 【化10】 (式中、aは0から100の整数を表し、bは1から1
    00の整数を表し、pは0から100の整数を表し、q
    は0から100の整数を表し、R21は水素原子または
    アルキル基を表す。D2およびR21には、水素原子の
    少なくとも一部がハロゲン原子で置き換えられたものも
    含む。) 【化11】 (式中、cは1から50の整数を表し、r,s,tおよ
    びuは0から40の整数をそれぞれ表し、R22および
    R23は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含ま
    れる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換さ
    れた基をそれぞれ表す。) 【化12】 (式中、dは0から3の整数を表し、eは1から4の整
    数を表し、d+eは必ず4であり、vおよびwは0から
    40の整数をそれぞれ表す。R24はメチル基であり、
    R25は水素原子,アルキル基またはアルキル基に含ま
    れる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換さ
    れた基を表す。)
  35. 【請求項35】 前記電解質塩は、リチウム塩であるこ
    とを特徴とする請求項25記載の電池。
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