JPH11172299A - 高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥方法およびそれを用いた高嵩密度粒状洗剤の製造方法 - Google Patents

高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥方法およびそれを用いた高嵩密度粒状洗剤の製造方法

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JPH11172299A
JPH11172299A JP35217997A JP35217997A JPH11172299A JP H11172299 A JPH11172299 A JP H11172299A JP 35217997 A JP35217997 A JP 35217997A JP 35217997 A JP35217997 A JP 35217997A JP H11172299 A JPH11172299 A JP H11172299A
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surfactant
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dried
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Takashi Inotsuka
隆 猪塚
Tsutomu Ishikawa
努 石川
Emiko Watabiki
恵美子 綿引
Daisuke Kato
大介 加藤
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクト化された低コストの装置で、熱劣
化による変色のない界面活性剤濃縮・乾燥物を、高濃度
界面活性剤スラリーから製造する。この界面活性剤濃縮
・乾燥物を原料として用いることにより、全体としてコ
ンパクト化された低コストの設備で、色調に優れた高嵩
密度粒状洗剤を製造する。 【解決手段】 高濃度に界面活性剤を含有するスラリー
を、加熱壁面にスラリーの薄膜を形成して加熱処理する
形式の加熱器に連続的に供給して加熱した後、フラッシ
ュ蒸発罐に導入してフラッシュ蒸発させスラリー中の水
分を除去し、高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥物
を得る高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥方法。こ
の高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥物を、他の洗
剤成分と共に造粒または粉体混合して洗剤粒子として高
嵩密度粒状洗剤を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高濃度界面活性剤
スラリーを、界面活性剤の熱劣化を防止しつつ、効率的
に濃縮・乾燥する方法、およびこの方法で得られた濃縮
乾燥物を用い高嵩密度粒状洗剤を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】衣料用の粒状洗剤のような固体状の界面
活性剤組成物は、高濃度の界面活性剤スラリーを出発原
料として、水分を除去することにより製造される。代表
的な造粒方法(水分除去方法)として粉霧乾燥法がある
が、この方法は大型設備(噴霧乾燥塔)が必要であり、
また、エネルギー負荷も大きい。さらに、α−スルホ脂
肪酸エステル塩などの界面活性剤を含む高濃度スラリー
は、熱交換器の管内で乱流にならないので伝熱効率が低
く、局所加熱による熱劣化の問題がある。そこで、噴霧
乾燥法以外の手法により高濃度界面活性剤スラリーを濃
縮・乾燥する方法、あるいはこのスラリーから洗剤粒子
を製造する方法が提案されている。
【0003】例えば、特開平8−157894号公報に
は、アニオン界面活性剤の高濃度スラリーを濃縮装置を
用いて水分含量10%以下の濃縮塊状物とした後に、冷
却し、硫酸カリウム等を加えてペレット化して粉体化し
て界面活性剤粉体を製造することが記載されている。し
かしながら、濃縮方法としてはフラッシュ蒸発を採用し
うることが単に例示されているだけであり、実施例にお
いても採用されていない。さらに特に、フラッシュ蒸発
の前処理として、スラリーを薄膜状にして加熱処理する
点については記載されておらず、仮りに本公報発明でフ
ラッシュ蒸発を採用したとしても、蒸発効率の改善が十
分でなく、得られる濃縮塊状物の変色を十分に防止でき
ない。
【0004】特開平7−150199号公報には、加熱
された洗剤ペーストを配管内でのフラッシュ蒸発により
洗剤ペーストとして回収する方法が記載されている。し
かしスラリーの加熱は通常の配管内で行なっており、ス
ラリーを薄膜状にして加熱処理する点については記載さ
れておらず、装置の大型化、複雑化を招き、得られる洗
剤ペーストの変色の問題も生じる。特開平8−1700
93号公報、特開平2−222498号公報には、薄膜
蒸発機を用いて高濃度界面活性剤スラリーを濃縮・乾燥
する方法が記載されている。しかし、薄膜蒸発機は装置
コストが高く、装置規模が大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コンパクト
化された低コストの装置で、熱劣化による変色のない界
面活性剤濃縮・乾燥物を、高濃度界面活性剤スラリーか
ら製造することを目的とする。本発明は、また、上記で
製造された界面活性剤濃縮・乾燥物を用いて高嵩密度粒
状洗剤を製造することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高濃度界面活性
剤スラリーの濃縮・乾燥方法は、高濃度に界面活性剤を
含有するスラリーを、加熱壁面にスラリーの薄膜を形成
して加熱処理する形式の加熱器に連続的に供給して加熱
した後、フラッシュ罐に導入してフラッシュ蒸発させス
ラリー中の水分を除去し、高濃度界面活性剤スラリーの
濃縮・乾燥物を得ることを特徴とする。本発明の高嵩密
度粒状洗剤の製造方法は、上記製造方法で得られた高濃
度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥物を、他の洗剤成分
とともに造粒または粉体混合して洗剤粒子とすることを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明では、高濃度に界面活性剤
を含有するスラリーを出発原料とし、この高濃度界面活
性剤スラリーを前段の薄膜式加熱器による加熱処理工
程、フラッシュ蒸発処理工程を経て、高濃度界面活性
剤スラリーの濃縮・乾燥物を製造する。高濃度界面活性
剤スラリーは、活性剤濃度が40重量%以上であること
が好適であり、好ましくは50重量%以上である。活性
剤濃度が低すぎると、スラリー粘度が低下し、前段の加
熱処理工程で薄膜にして処理し伝熱効率を上げる必要が
無くなる。
【0008】高濃度界面活性剤スラリーにおける界面活
性剤は、その種類は特に問わないが、アニオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤、これらの混合物が代表的であ
る。アニオン界面活性剤としては、硫酸塩、スルホン酸
塩、カルボン酸塩、リン酸塩等があり、硫酸塩としては
以下のものが例示される。 (1)平均炭素数10〜18のアルキル基またはアルケ
ニル基を有する高級アルコール硫酸塩。 (2)飽和または不飽和のアルコール残基の平均炭素数
が10〜18で1分子内に平均0.5〜8モルのエチレ
ンオキサイドを付加した高級アルコールエトキシレート
硫酸塩。
【0009】スルホン酸塩としては、以下のものが例示
できる。 (1)飽和または不飽和の脂肪酸残基の平均炭素数が1
0〜20、エステルのアルキル基の炭素数が1〜5のα
−スルホ脂肪酸エステル塩。 (2)平均炭素数10〜18のアルキル基またはアルケ
ニル基を有する直鎖または分岐鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩。 (3)平均炭素数10〜18のα−オレフィンスルホン
酸塩。
【0010】カルボン酸塩としては、平均炭素数10〜
18の飽和または不飽和の脂肪酸塩が例示できる。これ
らのアニオン界面活性剤の中でも熱に対して脆弱なも
の、あるいは前述の通り噴霧乾燥法で熱劣化を起こしや
すい界面活性剤、例えばα−スルホ脂肪酸エステル塩な
どに対する本発明の適用は特に有効である。ノニオン界
面活性剤としては、以下のものが例示される。 (1)以下の化1で示される脂肪酸ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテル。
【0011】
【化1】 (R1 CO:炭素数6〜20の飽和または不飽和の脂肪
酸残基 OA:炭素数2〜4のオキシアルキレン基あるいはそれ
らが混合したオキシアレキレン基 n:オキシアルキレンの平均付加モル数を示し3〜30
であり、混合付加の場合の付加形式ではランダム付加で
もブロック付加でもよい R2 :炭素数1〜5の低級アルキル基)
【0012】(2)飽和または不飽和の直鎖または分岐
鎖のアルコールの炭素鎖長8〜18、オキシエチレンの
平均付加モル数3〜30のポリオキシエチレンアルキル
エーテル。 (3)飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルコー
ルの炭素鎖長8〜18、オキシエチレンの平均付加モル
数3〜30、オキシプロピレンの平均付加モル数2〜3
0のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル。
【0013】高濃度界面活性剤スラリーは、メチル硫酸
ナトリウム、メタノール、硫酸ナトリウム等の界面活性
剤製造時の副生物、脂肪酸エステル等の未反応原料や、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、亜硫酸ナトリウム等の
無機塩、ポリアクリル酸ナトリウム、ゼオライト等のビ
ルダー、蛍光剤等の洗剤添加物などを含有することもで
きる。高濃度界面活性剤スラリーの水分量は20〜50
重量%が好適であり、好ましくは20〜40重量%であ
る。高濃度界面活性剤スラリーは、フラッシュ蒸発処理
に先立って、薄膜式の加熱器に連続的に供給されて加熱
処理される。薄膜式加熱器は伝熱効率が良好で速やかに
加熱処理することができ、フラッシュ蒸発時の蒸発効率
が改善され、濃縮・乾燥設備のコンパクト化、設備費の
低減が可能となる。また、薄膜式加熱器は伝熱効率が良
好であり必要な加熱処理時間、すなわち滞留時問を短か
くすることができ、界面活性剤の熱劣化による変色を防
止できる。このよう薄膜式加熱器による加熱処理とフラ
ッシュ蒸発との組合せにより、コンパクトな設備によ
り、高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥が可能とな
る。
【0014】薄膜式加熱器は、加熱壁面にスラリーを薄
膜状に形成して供給するタイプの加熱器であり、小間隔
を置いて離間する2つの壁面間にスラリーを供給して薄
膜を形成するタイプが望ましい。壁面間の間隔、すなわ
ち形成されるスラリー薄膜の厚さは5mm以下が好適で
あり、好ましくは3mm以下、さらに好ましくは2mm
以下である。スラリー薄膜の厚さが厚くなりすぎると、
伝熱効果が低下し、本発明の作用効果が十二分に発揮さ
れなくなる。離間して並設される2つの壁面のいずれか
一方のみを加熱壁面とすることもできるが、両壁面を加
熱壁面とすることが望ましい。加熱壁面のジャケット温
度は、80〜300℃が好適であり、好ましくは100
〜200℃である。
【0015】薄膜式加熱器入口からフラッシュ蒸発罐ま
でのスラリー滞留時間は、10分以内が好適である。薄
膜式加熱器により、短かい滞留時間で所定温度までスラ
リーを加熱することにより、濃縮・乾燥時における界面
活性剤の変色を防止できる。この加熱処理においては、
スラリーを薄膜式加熱器によりフラッシュ蒸発罐内の圧
力における沸点から加熱壁面のジャケット温度の範囲で
加熱するのが好適であり、好ましくは50〜150℃ま
で加熱する(加熱器出口温度)。薄膜式加熱器としては
種々のものを使用できるが、例えば以下の(1)〜
(3)を例示できる。
【0016】(1)2重管の間隙に原料スラリーを供給
してスラリー薄膜を形成して搬送し、管の両壁を加熱し
て原料スラリーを連続的に加熱処理する2重管両面ジャ
ケット型加熱器。このタイプの加熱器の一例として、株
式会社佐久間製作所製の加熱器SFC−500を図1に
示す。図1(A)は模式図、図1(B)は(A)の線B
−Bに沿った断面図である。スチームジャケット11
(外筒)とスチームコア13(内筒)とで2重管ジャケ
ットが構成される。原料スラリーはスラリー通過域15
(加熱ゾーン)に供給され薄膜を形成し、両壁面で加熱
されつつ上昇し、加熱スラリーとして排出される。原料
スラリーが薄膜状態で、スチームジャケット11、スチ
ームコア13の両加熱壁面から高い伝熱効率で加熱され
る。
【0017】(2)外筒と内筒との間にスラリーを供給
してスラリー薄膜を形成して搬送するとともに、外筒お
よび内筒を加熱し、かつ内筒を回転して原料スラリーを
撹拌しつつ連続的に加熱処理する加熱シリンダー型加熱
器、このタイプの一例として、株式会社佐久間製作所製
のサクマ式超薄膜撹拌型加熱器SFC−300を図2に
示す。図2(A)は切欠き斜視図、図2(B)は断面図
である。外筒21(スチームジャケット)と内筒23と
の間の間隙(スラリー通過域25)に原料スラリーが供
給される。内筒23はスチームを供給されるとともに回
転する。原料スラリーは、薄膜を形成して外筒21と内
筒23の両面で加熱されるとともに、撹拌、搬送されて
加熱スラリーとして排出される。内筒23の回転周速は
0.4mm/s以上が好適であり、好ましくは0.8m
/s以上である。薄膜状態でスラリーが、外筒21およ
び内筒23の両面から高い伝熱効率で加熱される。
【0018】(3)外筒と内筒との間にスラリーを供給
し、薄膜を形成して搬送するとともに外筒および内筒を
加熱して原料スラリーを連続加熱処理し、かつ、掻取り
ブレードによりスラリー薄膜を撹拌、掻取る掻取式加熱
器。このタイプの一例として、株式会社佐久間製作所製
の掻取式加熱器SFC−700を図3に示す。外側スチ
ームジャケット31(外筒)と内側スチームジャケット
33(内筒)との間の間隙(スラリー通過域35)に原
料スラリーが供給されてスラリー薄膜を形成し、搬送さ
れる。この際、回転軸39により回転されるスクレバー
ブレード37(掻取り翼)によりスラリー薄膜が撹拌、
掻取られる。スラリーは、外側および内側ジャケット3
1,33の両面ならびにスクレバーブレード37により
高い伝熱効率で加熱される。また、壁面にスラリーが付
着することを防止できる。
【0019】薄膜式加熱器で加熱された加熱スラリー
は、ついでフラッシュ蒸発罐に導入されてフラッシュ蒸
発される。フラッシュ蒸発は、真空系により、加熱スラ
リーよりも減圧されたフラッシュ蒸発罐内に加熱スラリ
ーを噴射することにより、固形分(界面活性剤)と水分
とを分離するものであり、濃縮・乾燥された界面活性剤
が回収される。フラッシュ蒸発では、液体が温度・圧力
の高い雰囲気から、圧力の低い減圧されたフラッシュ蒸
発罐内に導入されると、その圧力における飽和温度まで
液温が下がり、瞬間的に蒸発が起こる。薄膜式加熱器で
加熱された加熱スラリーを減圧下でフラッシュ蒸発する
と、蒸発効率が向上し、得られた界面活性剤の濃縮・乾
燥物の温度が上昇せず熱劣化しにくい。フラッシュ蒸発
罐の真空度は1〜30kPa程度が好適である。フラッ
シュ蒸発により得られる界面活性剤濃縮・乾燥品は、水
分量を15重量%以下とするようにフラッシュ蒸発する
ことが好適であり、好ましくは10重量%以下とする。
これはフラッシュ蒸発罐の真空度、加熱器のジャケット
温度、流量、回転数を調整することにより制御できる。
【0020】図4〜図6は、本発明の濃縮・乾燥法の一
例を示す模式図である。図4は、前述(1)の2重管型
加熱器を用いた濃縮・乾燥法の一例を示す。貯蔵タンク
51から原料高濃度界面活性剤原料スラリーを、定量ポ
ンプ53により2重管型加熱器61に供給して加熱し、
この薄膜型加熱器で加熱された加熱スラリーを、減圧さ
れたフラッシュ蒸発罐55でフラッシュ蒸発し、水分が
除去された界面活性剤の濃縮・乾燥物を回収する。図5
は、前述(2)の内筒加熱シリンダー型加熱器を用いた
濃縮・乾燥法の一例を示す。貯蔵タンク51から原料高
濃度界面活性剤原料スラリーを、定量ポンプ53により
内筒加熱シリンダー型加熱器63に供給して加熱し、こ
の薄膜型加熱器で加熱された加熱スラリーを、減圧され
たフラッシュ蒸発罐55でフラッシュ蒸発し、水分が除
去された界面活性剤の濃縮・乾燥物を回収する。なお、
内筒加熱シリンダー型加熱器63は、図5では堅型で設
置されているが、横型で設置することもできる。図6
は、前述(3)の掻取式加熱器を用いた濃縮・乾燥法の
一例を示す。貯蔵タンク51から原料高濃度界面活性剤
原料スラリーを、定量ポンプ53により掻取式加熱器6
5に供給して加熱し、この薄膜型加熱器で加熱された加
熱スラリーを、減圧されたフラッシュ蒸発罐55でフラ
ッシュ蒸発し、水分が除去された界面活性剤の濃縮・乾
燥物を回収する。
【0021】得られた界面活性剤濃縮・乾燥物は、その
まま、あるいは必要に応じて粉砕して界面活性剤含有粉
粒体とすることができ、この粉粒体は洗剤原料等の種々
の用途に用いることができる。また、そのまま衣料用等
の高嵩密度粒状洗剤とすることもできる。粉砕・造粒
は、ドラムフレーカー(楠木機械製作所製)等で冷却
し、フレークにした後、助剤としてゼオライト、炭酸ナ
トリウム等を添加して粉砕することにより行うことがで
きる。また、本発明で得られた界面活性剤濃縮・乾燥物
と他の洗剤成分とを造粒して洗剤粒子とすることにより
高嵩密度粒状洗剤を製造することができる。この高嵩密
度粒状洗剤の製造方法も、使用する洗剤原料の一部が前
述のようにコンパクト・低コストの設備より提供される
ので、洗剤製造設備全体としてコンパクト化・低コスト
化が可能となる。また、原料の一部として使用する界面
活性剤濃縮・乾燥物の変色が防止されているので、色調
に優れた高嵩密度粒状洗剤が得られる。
【0022】他の洗剤成分としては、従来の洗剤成分を
利用でき、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン界面
活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面
活性剤、炭酸塩、珪酸塩等のアルカリビルダー、アルミ
ノ珪酸塩、リン酸塩、ポリアクリル酸塩等の金属イオン
捕捉ビルダー、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の
無機ビルダー、ポリエチレングリコール等の汚染防止
剤、蛍光増白剤、酵素、香料、色素などを挙げることが
できる。これら他の成分は、噴霧乾燥粒子、撹拌造粒粒
子等の造粒物、あるいは単体などとして高嵩密度粒状洗
剤の製造に供される。
【0023】本発明の界面活性剤濃縮・乾燥物と他の洗
剤成分との造粒により高嵩密度粒状洗剤を製造する方法
としては、以下の方法が例示できる。 (1)界面活性剤濃縮・乾燥物を他の洗剤成分と共に捏
和し解砕して洗剤粒子とする(捏和・解砕造粒法:圧密
造粒法)。 (2)界面活性剤濃縮・乾燥物を他の成分と共に撹拌造
粒する(撹拌造粒法:圧密造粒法)。濃縮・乾燥物は、
直接他の成分と共に造粒してもよく、また、濃縮・乾燥
物を粉粒化後、他の成分と共に造粒してもよい。 (3)界面活性剤濃縮・乾燥物を造粒し、他の洗剤成分
と粉体混合する(造粒・粉体混合法)。
【0024】捏和装置としては、連続式ニーダー(KR
Cニーダー:栗本鉄工所社製)、バッチ式ニーダー(縦
型ニーダー:DALTON社製)等が挙げられ、粉砕機
としてはフィッツミル(ホソカワミクロン社製)、スピ
ードミル(岡田精工社製)等が挙げられ、粉体化品の場
合と同様に粉砕の際に粉砕助剤を用いることでより効率
的に粉砕できる。この助剤の種類としては平均粒径20
μm以下の無機粒子が好ましく、ゼオライト、炭酸ナト
リウム、ホワイトカーボン等の微粒子シリカなどが用い
られ、助剤量としては濃縮品100重量部に対して1〜
20重量部が好ましく、2〜10重量部がより好まし
い。撹拌造粒機としては、レーディゲミキサー(マツボ
ー社製)、シュギミキサー(パウレック社製)、ハイス
ピードミキサー(深江工業社製)等が挙げられる。
【0025】また、粉体混合により粒状洗剤組成物を製
造する場合は、噴霧乾燥粒子を圧密化後に粉砕し高嵩密
度洗剤成分粒子とした後に、本発明の界面活性剤粉体と
粉体混合することが望ましい。造粒後の粒状洗剤組成物
に対して、流動性改良剤として粒径10μm以下の微粉
体ゼオライト等の無機化合物を添加することも可能であ
る。さらに、洗浄性向上剤であるキレートビルダー、酵
素等を粉体ブレンドすることも可能である。ここで用い
るキレートビルダーとしては、粉体ゼオライト、層状シ
リケート、マレイン酸−アクリル酸ナトリウムの共重合
体、β−アラニンジ酢酸ナトリウム等が挙げられる。ま
た、発塵抑制のために非イオン界面活性剤またはその水
溶液等の噴霧や、賦香のための香料の噴霧等の処理を行
うことも可能である。得られる高嵩密度粒状洗剤は、平
均粒径が200〜1500μm、嵩密度が0.4〜1.
2g/ccとなるように造粒することが好ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、コンパクト化された低
コストの装置で、熱劣化による変色のない界面活性剤濃
縮・乾燥物を、高濃度界面活性剤スラリーから製造する
ことができる。また、この界面活性剤濃縮・乾燥物を原
料として用いることにより、全体としてコンパクト化さ
れた低コストの設備で、色調に優れた高嵩密度粒状洗剤
を製造することができる。
【0027】
【実施例】実施例1〜8・比較例1(界面活性剤濃縮・
乾燥物の製造) 表1に示す組成の高濃度界面活性剤スラリーを、表2に
示す加熱器の種類、濃縮条件に従って、加熱器による加
熱およびフラッシュ蒸発を行った。得られた濃縮・乾燥
物の性状・評価結果(b値)を表2に示す実施例1〜8
においては、同じ水分4%まで濃縮する際に比較例の5
〜9倍の濃縮・乾燥能力が得られた。また、製造された
界面活性剤濃縮・乾燥物のb値は、本発明の実施例品が
低く、熱劣化が少なく色調に優れていることが判る。な
お、b値は値が1以上となると目視で色調の差が十分に
認識できる。
【0028】
【表1】 表1:高濃度界面活性剤スラリーの組成 実 施 例 比較例 1 2 3 4 5 6 7 8 1 スラリー組成 α-SF*1-Na 45.6 45.6 45.6 60 30 12 − 50 45.6 AS*2-Na − − − − 30 − 62 − − LAS-K*3 − − − − − 10 − − − 石鹸 22.8 22.8 22.8 − − 6 − − 22.8 ノニオン*4 − − − − − − − 10 − ポリアクリル酸Na 0.2 0.2 0.2 − − − − − 0.2 ゼオライト − − − − − 14 − − − 炭酸カリウム − − − − − 8 − − − 亜硫酸ナトリウム − − − − − 2 − − − チノパールCBS*5 − − − − − 0.5 − − − 炭酸ナトリウム − − − − − 18 − − − その他成分*6 4.6 4.6 4.6 6 4 2.5 3 5 4.6 水分 26.8 26.8 26.8 34 36 37 35 34 26.8 *1)脂肪酸残基の炭素数が14〜16のα−スルホ脂肪酸メチルエステルナ トリウム塩 *2)C12〜18の高級アルコール硫酸ナトリウム塩 *3)C13〜15の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウム *4)C13アルコールポリオキシレート(EOp=12) *5)チバガイギー社製の蛍光増白剤 *6)メチル硫酸塩、メタノール、硫酸ナトリウム等
【0029】
【表2】 表2:濃縮条件および濃縮・乾燥物の評価結果 実 施 例 比較例 1 2 3 4 5 6 7 8 1 濃縮条件 加熱管*7 b c d c c c c c a 内筒周速(m/s) − 0.9 0.7 0.9 0.9 0.9 0.9 0.9 − クリアランス*8(mm) 2 1.5 0 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 − ジャケット温度(℃) 120 120 120 120 120 120 120 120 120 フラッシュ罐真空度(kPa) 8 8 8 8 8 8 8 8 8 濃縮品 水分(%) 4 4 4 4 4 4 4 4 4 温度(℃) 81 81 81 80 81 81 82 80 81 蒸発能力*9(kg-H2O/m2・h) 10 15 17 12 13 20 14 16 2 b値*10 8.8 8.7 8.5 8.6 8.6 8.6 8.6 8.6 9.8 *7)使用加熱管の種類 a)薄膜非形成加熱管:SVC型(佐久間製作所製:2重管タイプ) b)薄膜形成加熱器 :SFC−500型(佐久間製作所製:2重管タイ プ) c)薄膜形成加熱器 :SFC−300型(佐久間製作所製:薄膜撹拌 (内筒加熱シリンダー)タイプ) d)薄膜形成加熱器 :SFC−700型(佐久間製作所製:掻取りタイ プ) *8)内筒と外筒とのクリランス(スラリー薄膜の厚さ)但し、実施例3は掻 取り翼を有しクリアランスは0mmであるが、スラリーの厚さは1. 5mmである。 *9)伝熱面積1m2 、1時間あたりに蒸発した水分量 *10)濃縮品を室温になるまで放置した後に、色差計(日本電色製)にて測 定
【0030】実施例9:濃縮・乾燥造粒物の製造 実施例2で得られた濃縮・乾燥物をドラムフレーカー
(楠木機械製作所製)を用いて、20℃まで冷却してフ
レーク化する。これを、界面活性剤100重量部に対し
て10重量部のゼオライトと共に、穴径2.5mmのス
クリーンを取り付けたフィッツミル(ホソカワミクロン
社製、DKA−6)に供給し、15℃の冷風を通して粉
砕し、下記の表3に示す性粒の濃縮・乾燥造粒物を得
た。
【0031】
【表3】表3:実施例9(濃縮・乾燥造粒物の性状) 濃縮品組成wt% α−SF*1−Na 59.1 石鹸 29.5 ポリアクリル酸Na 0.3 その他の成分 6.0水分 4 冷却品温度(℃) 20 粉砕時添加物・量*2(%) ゼオライト・10 平均粒径(μm) 600 嵩密度(g/cc) 0.5 *1)脂肪酸残基の炭素数が14〜16のα−スルホ脂
肪酸メチルエステルナトリウム塩 *2)対界面活性剤パーセント
【0032】製造例1:他の洗剤成分A〜Cの製造(噴
霧乾燥法) 表4に示す組成のスラリーを表4の条件で噴霧乾燥法に
より乾燥して乾燥粒子A〜Cを得た。
【0033】
【表4】表4:噴霧乾燥粒子(その他の洗剤成分) No. A B C 乾燥粒子組成(wt%)*1 LAS-K*2 10 10 10 ゼオライト 18 16 16 炭酸カリウム 10 10 10 亜硫酸ナトリウム 2 2 2 チノパールCBS*3 0.5 0.5 0.5 炭酸ナトリウム 15 15 21 スラリー水分(%) 40 40 40 熱風温度(℃) 300 300 300 嵩密度(g/cc) 0.35 0.35 0.35 水分(%) 6 6 6 *1)最終的な粒状洗剤組成全量に対する重量%で表
示。 *2)C13〜15の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
カリウム *3)チバガイギー社製の蛍光増白剤
【0034】実施例10:高嵩密度粒状洗剤の製造(圧
密造粒法:捏和解砕造粒法) 本実施例では、界面活性剤濃縮・乾燥物と噴霧乾燥粒子
とから圧密造粒法(捏和・解砕法)により、本発明の高
嵩密度粒状洗剤を製造した。実施例2で得られた本発明
の濃縮・乾燥物22.9重量部と、乾燥粒子A61.4
重量部およびノニオン界面活性剤[C13アルコールポ
リオキシレート(EOp=12)]3重量部をKRCニ
ーダー(栗本鉄工所製、S−2)中で圧密混合した。こ
のようにして得られた塊状物を、ペレッターダブル(不
二パウダル社製、EXDFJS−60)を用いて直径約
10mm、長さ約15mmのペレットとし、さらに最終
的な粒状洗剤組成100重量部に対して6重量部の純分
量の炭酸ナトリウムと共に、フィッツミル(ホソカワミ
クロン社製、DKA−3)に穴径2mmのスクリーンを
取り付け15℃の冷風を通して粉砕した後、粒状洗剤組
成100重量部に対して純分として3重量部のゼオライ
トおよび酵素(プロテアーゼ)1重量部を回転ドラム内
で混合し、さらに香料0.5重量部と発塵防止バインダ
ーであるノニオン界面活性剤[C12アルコールポリオ
キシエトキシレート(EOp=20)(純分84%)]
を1重量部噴霧し、平均粒径550μm、嵩密度0.8
0g/ccの本発明の高嵩密度粒状洗剤を得た。この高
嵩密度粒状洗剤の色調は良好であった。なお、本実施例
以降で製造した高嵩密度粒状洗剤の造粒法、組成、性状
は後記の表7にまとめて示した。
【0035】実施例11:高嵩密度粒状洗剤の製造(圧
密造粒法:捏和解砕造粒法) 本実施例では、界面活性剤濃縮・乾燥造粒物と噴霧乾燥
粒子とから、圧密造粒法(捏和・解砕造粒法)により、
本発明の高嵩密度粒状洗剤を製造した。実施例9で得ら
れた界面活性剤濃縮・乾燥造粒物25.3重量部と、乾
燥粒子B59.0重量部およびノニオン界面活性剤[C
13アルコールポリオキシレート(EOp=12)]3
重量部をKRCニーダー(栗本鉄工所製、S−2)で圧
密混合した。このようにして得られた塊状物を、ペレッ
ターダブル(不二パウダル社製、EXDFJS−60)
を用いて直径約10mm、長さ約15mmのペレットと
し、さらに最終的な粒状洗剤組成100重量部に対して
6重量部の純分量の炭酸ナトリウムと共に、フィッツミ
ル(ホソカワミクロン社製、DKA−3)に穴径2mm
のスクリーンを取り付け15℃の冷風を通して粉砕した
後、粒状洗剤組成100重量部に対して純分として3重
量部のゼオライトおよび酵素(プロテアーゼ)1重量部
を回転ドラム内で混合し、さらに香料0.5重量部と発
塵防止バインダーであるノニオン界面活性剤[C12ア
ルコールポリオキシエトキシレート(EOp=20)
(純分84%)]を1重量部噴霧し、平均粒径550μ
m、嵩密度0.80g/ccの本発明の高嵩密度粒状洗
剤を得た。この高嵩密度粒状洗剤の色調は良好であっ
た。
【0036】実施例12:高嵩密度粒状洗剤の製造(撹
拌造粒法) 本実施例では、界面活性剤濃縮・乾燥物と噴霧乾燥粒子
とから撹拌造粒により、本発明の高嵩密度粒状洗剤を製
造した。実施例9で得られた界面活性剤濃縮・乾燥造粒
物24.6重量部と、乾燥粒子C65.4重量部および
ノニオン界面活性剤[C13アルコールポリオキシレー
ト(EOp=12)]3重量部を、レーディゲミキサー
(マツボー社製、M−20)中で撹拌造粒した。得られ
た造粒品に、最終粒状洗剤組成100重量部に対して純
分として3重量部のゼオライトおよび酵素(プロテアー
ゼ)1重量部を回転ドラム内で混合し、さらに香料0.
5重量部と発塵防止バインダーであるノニオン界面活性
剤[C12アルコールポリオキシエトキシレート(EO
p=20)(純分84%)]を1重量部噴霧し、平均粒
径500μm、嵩密度0.80g/ccの本発明の高嵩
密度粒状洗剤を得た。
【0037】実施例13:高嵩密度粒状洗剤の製造(粉
体混合) 本実施例では、界面活性剤濃縮・乾燥造粒物と高嵩密度
粒子とを粉体混合することにより、本発明の高嵩密度粒
状洗剤を製造した。表5に示す組成のスラリーを表5の
条件で噴霧乾燥法により乾燥して噴霧粒子粒子Dを得
た。
【0038】
【表5】表5:噴霧乾燥粒子D 乾燥粒子組成(wt%)*1 LAS−K*2 10 ゼオライト 16 炭酸カリウム 10 亜硫酸ナトリウム 2 チノパールCBS*3 0.5 炭酸ナトリウム 17 スラリー水分 40 熱風温度 300 嵩密度 0.35水分 6 *1)最終的な粒状洗剤組成全量に対する重量%で表
示。 *2)C13〜15の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
カリウム *3)チバガイギー社製の蛍光増白剤
【0039】ついで、この乾燥粒子D100重量部に対
して4重量部のノニオン界面活性剤[C13アルコール
ポリオキシレート(EOp=12)]3重量部を加え、
KRCニーダー(栗本鉄工所社製、S−2)中で圧密混
合した。このようにして得られた塊状物を、ペレッター
ダブル(不二パウダル社製、EXDFJS−60)を用
いて直径約10mm、長さ約15mmのペレットとし、
さらに最終的な粒状洗剤組成100重量部に対して4重
量部の純分量の炭酸ナトリウムと共に、フィッツミル
(ホソカワミクロン社製、DKA−3)に穴径2mmの
スクリーンを取り付け15℃の冷風を通して粉砕して高
嵩密度粒子とした。この高嵩密度粒子68.7重量部
と、実施例9で得られた界面活性剤濃縮・乾燥造粒物2
4.9重量部と、さらに最終的な粒状洗剤組成100重
量部に対して純分として3重量部のゼオライトおよび酵
素(プロテアーゼ)1重量部を回転ドラム内で混合し、
さらに香料0.5重量部と発塵防止バインダーであるノ
ニオン界面活性剤[C12アルコールポリオキシエトキ
シレート(EOp=20)(純分84%)]を1重量部
噴霧し、平均粒径500μm、嵩密度0.75g/cc
の本発明の高嵩密度粒状洗剤を得た。
【0040】実施例14:高嵩密度粒状洗剤の製造(粉
体混合) 本実施例では、界面活性剤濃縮・乾燥造粒物とLAS酸
粉体中和品(他の洗剤成分である高嵩密度粒子)とを粉
体混合することにより、本発明の高嵩密度粒状洗剤を製
造した。表6に示す粒子組成の炭酸ナリウム、亜硫酸ナ
トリウム、チノパールCBSとゼオライトの8割をレデ
ィーゲミキサー(マツボー社製、M−20)中に入れて
混合を開始し、アルキルベンゼンスルホン酸(LAS−
H)、水を滴下することによって、撹拌造粒し、7分間
に残りのゼオライトを添加し、2分間造粒してLAS酸
粉体中和品(他の洗剤成分:粒子E)を得た。
【0041】
【表6】表6:粒子Eの組成・性状 粒子組成(wt%)*1 LAS−H*2 12 ゼオライト*3 27 亜硫酸ナトリウム 3 チノパールCBS*4 0.7 炭酸ナトリウム 42.6水 8 嵩密度(g/cc) 0.75 *1)粒子に対する重量%で表示 *2)C13〜C15の直鎖アルキルベンゼンスルホン
酸 *3)純分80%粉体 *4)チバガイギー社製の蛍光増白剤
【0042】得られたLAS酸粉体中和品68.7重量
部と実施例9の界面活性剤濃縮・乾燥造粒物24.9重
量部と、さらに最終粒状洗剤組成100重量部に対して
純分として3重量部のゼオライトおよび酵素(プロテア
ーゼ)1重量部を回転ドラム内で混合し、さらに香料
0.5重量部と発塵防止バインダーであるノニオン界面
活性剤[C12アルコールポリオキシエトキシレート
(EOp=20)(純分84%)]を1重量部噴霧し、
平均粒径500μm、嵩密度0.75g/ccの本発明
の高嵩密度粒状洗剤を得た。以上の実施例10〜14の
製造方法、組成、性状を以下の表7にまとめて示す。
【0043】
【表7】 表7:高嵩密度粒状洗剤の製法・組成・性状 実 施 例 10 11 12 13 14 圧密 圧密 撹拌 粉体 粉体 造粒方法 造粒 造粒 造粒 混合 混合 組成(wt%)*1 乾燥粒子 61.4 59.0 65.4 − − 高嵩密度粒子 − − − 68.7 − 界面活性剤濃縮・乾燥物 22.9 − − − − LAS酸粉体中和品 − − − − 68.7 界面活性剤濃縮・乾燥造粒物 − 25.3 24.6 24.9 24.9 ノニオン界面活性剤*2 3 3 3 − − 嵩密度(g/cc) 0.80 0.80 0.80 0.75 0.75 平均粒径(μm) 550 550 500 500 500 *1)最終的な粒状洗剤組成全量に対する重量%で表示。 *2)C13アルコールポリオキシレート(EOp=12)
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明で用いられる加熱器(2重管型
加熱器)の実施例を示す模式図であり、(B)は(A)
の線B−Bに沿った断面図である。
【図2】(A)は本発明で用いられる加熱器(内筒加熱
シリンダー型加熱器)の実施例を示す切欠き斜視図であ
り、(B)は断面図である。
【図3】本発明で用いられる加熱器(掻取式加熱器)の
実施例を示す切欠き斜視図である。
【図4】本発明の濃縮・乾燥法の一例を示す模式図であ
る。
【図5】本発明の濃縮・乾燥法の一例を示す模式図であ
る。
【図6】本発明の濃縮・乾燥法の一例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
11 スチームジャケット 13 スチームコア 15 スラリー通過域 21 スチームジャケット(外筒) 23 内筒 25 スラリー通過域 31 外側スチームジャケット(外筒) 33 内側スチームジャケット(内筒) 35 スラリー通過域 37 スクレバーブレード 39 回転軸 51 貯蔵タンク 53 定量ポンプ 55 蒸発罐 61 2重管型加熱器 63 内筒加熱シリンダー型加熱器 65 掻取式加熱器
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 11/02 C11D 11/02 // C11D 10/02 10/02 10/04 10/04 (72)発明者 加藤 大介 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高濃度に界面活性剤を含有するスラリー
    を、加熱壁面にスラリーの薄膜を形成して加熱処理する
    形式の加熱器に連続的に供給して加熱した後、フラッシ
    ュ蒸発罐に導入してフラッシュ蒸発させスラリー中の水
    分を除去し、高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥物
    を得ることを特徴とする高濃度界面活性剤スラリーの濃
    縮・乾燥方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られた高濃度界面活性剤ス
    ラリーの濃縮・乾燥物を、他の洗剤成分と共に造粒また
    は粉体混合して洗剤粒子とすることを特徴とする高嵩密
    度粒状洗剤の製造方法。
JP35217997A 1997-12-06 1997-12-06 高濃度界面活性剤スラリーの濃縮・乾燥方法およびそれを用いた高嵩密度粒状洗剤の製造方法 Pending JPH11172299A (ja)

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