JPH11172120A - 耐候性樹脂組成物 - Google Patents

耐候性樹脂組成物

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JPH11172120A
JPH11172120A JP34564397A JP34564397A JPH11172120A JP H11172120 A JPH11172120 A JP H11172120A JP 34564397 A JP34564397 A JP 34564397A JP 34564397 A JP34564397 A JP 34564397A JP H11172120 A JPH11172120 A JP H11172120A
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JP
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resin
cerium oxide
weight
fine particles
resin composition
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JP34564397A
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English (en)
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Hisashi Saitou
尚示 齊藤
Kazuyuki Wakamura
和幸 若村
Hiroshi Fujii
弘 藤井
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外での使用に耐え得る耐候性、具体的に
は、2000時間の耐候促進試験を行った際に色差値Δ
Eが3以下になるような長期耐候変色性に優れた耐候性
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 酸化セリウムで被覆された無機微粒子を
含有するとともに、ヒンダードアミン系化合物とヒンダ
ードフェノール系化合物との少なくとも一方を含有す
る。酸化セリウムで被覆された無機微粒子は、シリカ、
タルク、マイカのいずれかをベース顔料とし、その表面
に酸化セリウムの微粒子を晶出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外で特に好適に
使用できる長期耐候変色性に優れた耐候性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりドアミラーやインナーミラーと
いった自動車用の鏡体保持部品や、ハンドル部品やキャ
リアーやマフラーカバーやエンジンカバー等の二輪車外
装部品などは、軽量化する目的から樹脂組成物にて形成
されている。このような部品は屋外で長期使用するた
め、樹脂組成物には耐候性を付与することが求められて
おり、例えば、熱可塑性樹脂に耐候剤として微粒子状の
酸化亜鉛や酸化チタンを混ぜる方法や、熱可塑性樹脂に
耐光安定剤(紫外線吸収剤)であるヒンダードアミン系
化合物や酸化防止剤であるヒンダードフェノール系化合
物を混ぜる方法が提案されているが、いずれの樹脂組成
物も十分な長期耐候変色性を有するものではなかった。
【0003】また、特開平7−62138号公報には、
熱可塑性樹脂に有機系の紫外線吸収剤であるベンゾトリ
アゾールと無機系の紫外線吸収剤である酸化第二セリウ
ムとを配合した耐候性樹脂組成物が開示されている。し
かし、このような樹脂組成物においても屋外での使用に
満足しうるだけの耐候性を有するものではなく、さらに
耐候性の向上が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
解決し、屋外での長期使用に耐え得る耐候性、具体的に
は、2000時間の耐候促進試験を行った際に色差値Δ
Eが3以下になるような長期耐候変色性に優れた耐候性
樹脂組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討をした結果、本発明に至った
ものである。すなわち本発明は、酸化セリウムで被覆さ
れた無機微粒子を含有するとともに、ヒンダードアミン
系化合物とヒンダードフェノール系化合物との少なくと
も一方を含有してなる耐候性樹脂組成物を要旨とするも
のである。
【0006】本発明によれば、酸化セリウムで被覆され
た無機微粒子を含有するとともに、ヒンダードアミン系
化合物とヒンダードフェノール系化合物との少なくとも
一方を含有させることで耐候性が向上し、2000時間
の耐候促進試験を行った場合に色差値ΔEが3以下にな
るような長期耐候変色性に優れた耐候性樹脂組成物を提
供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の耐候性樹脂組成物は、酸
化セリウムで被覆された無機微粒子を含有するととも
に、ヒンダードアミン系化合物とヒンダードフェノール
系化合物との少なくとも一方を含有する必要がある。
【0008】酸化セリウムで被覆された無機微粒子は耐
候性に優れた物質であるが、これだけでは十分な耐候
性、すなわち2000時間の耐候促進試験を行った場合
に色差値ΔEが3以下になるだけの耐候性が得られな
い。しかし、この酸化セリウムで被覆された無機微粒子
に加えて、耐光安定剤(紫外線吸収剤)であるヒンダー
ドアミン系化合物と酸化防止剤であるヒンダードフェノ
ール系化合物との少なくとも一方を配合することにより
それぞれの成分が相乗効果を発揮して、樹脂組成物は長
期耐候変色性に優れたものとなる。
【0009】酸化セリウムで被覆された無機微粒子は、
図1に示すように、ベース顔料1の表面に酸化セリウム
微粒子2が晶出したものである。ベース顔料1として
は、屈折率が1.5〜1.6のシリカ、タルク、マイカ
が好適に使用できる。平均粒子径は、シリカベースおよ
びタルクベースのものは1〜3μm、マイカベースのも
のは2〜4μmである。ベース顔料1の表面に晶出する
酸化セリウム微粒子2は、紫外線遮断特性に優れた微粒
子であり、平均粒子径が0.03〜0.05μmのもの
である。このように構成された無機微粒子は、直線Aで
示される紫外線が照射されても吸収することなく、矢印
Bに示すように紫外線を低量の熱エネルギーに変換して
放出するため、紫外線遮断剤の役割を果たすことができ
る。
【0010】酸化セリウムが被覆された無機微粒子の配
合割合は、樹脂100重量部に対して0.1〜20重量
部配合されることが好ましく、さらに好ましくは1〜1
0重量部である。酸化セリウムで被覆された無機微粒子
の配合割合が0.1重量部より少ないと、2000時間
の耐候促進試験を行った場合に色差値ΔEが3より大き
くなり、耐候性に劣るものとなる。また酸化セリウムで
被覆された無機微粒子の配合割合が20重量部より多い
と、コスト高となり、また機械的強度も低下する。
【0011】なお、本発明においては、ベース顔料1の
表面に酸化セリウム微粒子2を晶出させた無機微粒子の
表面にさらに不定形シリカ3をコーティングしてもよ
く、不定形シリカをコーティングすることで、紫外線遮
断剤としての安定性が一層向上する。
【0012】ヒンダードアミン系化合物は、下記式で
示される構造を化合物中に1つ以上有するものである。
【0013】
【化1】
【0014】具体例としては、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ア
ジペ−トビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)スベレート、ビス−(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)フ
タレート、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)テレフタレート、ビス−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)テレフタレート、N,N’−ビス−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アジパミド、
ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)−n−ブチル(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ブチル
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
マロネート、ブタンテトラカルボン酸のテトラ−(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)エステ
ル、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−
4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、ポリ[[6−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン
−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]、テト
ラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラー
ト、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシ
ラート、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール
とβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン)ジエタノールとの縮合物、1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメ
チル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物など
が挙げられ、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケートが好適に用いられる。これ
らは単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0015】ヒンダードフェノール系化合物としては、
下記式または下記式の一般式で表される化合物であ
って分子量が450以上の化合物が用いられる。
【0016】
【化2】
【0017】分子量が450より小さくなるとヒンダー
ドフェノール系化合物が分解し易くなり、ガスの発生な
どが生じるため好ましくない。上記式におけるR5
よび、式におけるR10の具体例としては、−CH3
−C25 、−C37 、−C(CH33 、−C49
どが挙げられ、これらのうち特に好ましくは−C(CH
33である。
【0018】ヒンダードフェノール系化合物の具体例と
しては、トリエチレングリコール−ビス−3−(3’−
t−ブチル−4’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
プロピオネート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾイル)イソシア
ヌレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−
ベンジル)ベンゼン、ヘキサメチレングリコール−ビス
−[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
フェニル)プロピオネート]、6−(4’−ヒドロキシ
−3’,5’−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビ
ス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、テトラ
キス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]メタ
ン、2,2’−チオ[ジエチル−ビス−3(3”,5”
−ジ−t−ブチル−4”−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオ
ネート、N,N’−ヘキサメチレン−ビス−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−プ
ロパミド)、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t
−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレー
ト、3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−
ベンジルホスホリックアシッドジメチルエステル、ビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホリックアシッド)モノメチルエステルのニッケル塩
などが挙げられ、N,N’−ヘキサメチレン−ビス−3
−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−
プロパミド)が好適に用いられる。これらは単独又は2
種類以上を組み合わせて用いられる。
【0019】本発明の樹脂組成物には、上記のようなヒ
ンダードアミン系化合物とヒンダードフェノール系化合
物とが少なくとも一方が配合されていればよく、その配
合割合は、樹脂100重量部に対して5重量部以下であ
ることが好ましく、1重量部以下であることがより好ま
しい。配合割合が5重量部より多くなると機械的強度が
低下することとなる。
【0020】本発明の耐候性樹脂組成物の主成分となる
樹脂としては、ナイロン6やナイロン66などのポリア
ミド樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素
化塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、塩素化ポリエチ
レン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリルニトリル・スチレン
系樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリア
クリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ブタジエン樹脂、ポ
リアセタール樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−塩化
ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー樹
脂、エチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト重合樹
脂、ポリフェニレン樹脂、ポリサルホン樹脂、メタクリ
ル樹脂、アクリル−フッ素樹脂、アクリル−シリコーン
オリゴマー、シリコーン樹脂、エポキシ含有シリコーン
・アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、フラン樹脂、フ
ェノール樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、ユリア
樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアクリルフタレート樹脂、
ケトン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、マレイン樹
脂、フェノキシ樹脂、クマロン樹脂、ポリビニルホルマ
ール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられ、
なかでも特にポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が好適に使用で
きる。
【0021】
【実施例】次に実施例に基づき本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。なお、以下の実施例、比較例における各種物性
値の測定は以下の方法により実施した。
【0022】(1)耐候変色性:125mm角×厚み3
mmのシボ付き(ナシ地)のプレートを作成し、サンシ
ャインウェザーメーター(スガ試験機社製、WEL−S
UN−HC型)を用いて、JIS−K5400に記載の
促進耐候性の試験法に基づき、ブラックパネル温度を6
3℃にして2時間照射−18分降雨のサイクル条件下で
耐候促進試験を2000時間繰り返して行い、色差値Δ
Eを指標として評価した。なお、ΔEは分光式色差計
(日本電色工業社製、SZ−Σ90)を用いて測定した
もので、値が小さい程耐候変色性が良好である。
【0023】(実施例1)上記耐候変色性を測定するプ
レートを作成するために、まず樹脂組成物のペレットを
作成した。
【0024】樹脂成分としてナイロン6(ユニチカ社
製、A1030BRL)100重量部と、耐候剤として
酸化セリウムで被覆された無機微粒子(日本無機化学工
業社製、セリガードS−3018−02)6重量部と、
紫外線吸収剤としてヒンダードアミン系化合物(三共社
製、サノールLS−770)0.25重量部と、酸化防
止剤としてヒンダードフェノール系化合物(日本チバガ
イギー社製、イルガノックス1098)0.25重量部
とを、二軸押出機(池貝鉄工所製、PCM30)を用い
て溶融混練し、樹脂ペレットを作成した。詳細には、サ
ノールLS−770はビス−(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート、イルガノックス
1098はN,N’−ヘキサメチレン−ビス−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−プ
ロパミドであった。なお、シリンダー温度は、250℃
とした。
【0025】そして射出成形機(東芝機械社製、IS−
100E)により、シリンダー温度250℃で樹脂ペレ
ットを溶融混練して、金型温度を70℃として125m
m角×厚み3mmのシボ付き(ナシ地)プレートを作成
した。なお、シボパターンは、シボパターンプレート
(シボパターン成形品、棚沢八光社製、TH113)を
用いて形成した。
【0026】このプレートを用いて、色差値ΔEを上記
の方法に従って測定した。得られたプレートの測定結果
等を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】(実施例2)ナイロン6の代わりにナイロ
ン66(デュポン社製、ザイテル101)を100重量
部用い、シリンダー温度を280℃とした。
【0029】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0030】(実施例3)ナイロン6の代わりにポリエ
チレンテレフタレート(ユニチカ社製、MA−210
3)100重量部を用い、シリンダー温度を280℃と
した。また射出成形機の金型温度は15℃とした。
【0031】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0032】(実施例4)ナイロン6の代わりにポリア
リレート(ユニチカ社製、U−100)100重量部を
用い、シリンダー温度を360℃とした。また射出成形
機の金型温度は130℃とした。
【0033】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0034】(実施例5)酸化セリウムで被覆された無
機微粒子の配合割合を6重量部から9重量部に増やし
た。
【0035】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0036】(実施例6)ヒンダードアミン系化合物の
配合割合とヒンダードフェノール系化合物の配合割合と
をそれぞれ0.25重量部から0.5重量部に増やし
た。
【0037】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0038】(実施例7)酸化セリウムで被覆された無
機微粒子の配合割合を6重量部から3重量部に減らし、
ヒンダードアミン系化合物の配合割合とヒンダードフェ
ノール系化合物の配合割合とをそれぞれ0.25重量部
から0.5重量部に増やした。
【0039】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0040】(実施例8)酸化セリウムで被覆された無
機微粒子の配合割合を6重量部から9重量部に増やし
た。
【0041】そしてそれ以外は実施例2と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。 (実施例9)酸化セリウムで被覆された無機微粒子の配
合割合を6重量部から9重量部に増やした。また、ヒン
ダードアミン系化合物の配合割合を0.25重量部から
0.5重量部に増やし、ヒンダードフェノール系化合物
は配合しなかった。
【0042】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。 (実施例10)酸化セリウムで被覆された無機微粒子の
配合割合を6重量部から9重量部に増やした。また、ヒ
ンダードアミン系化合物は配合せず、ヒンダードフェノ
ール系化合物の配合割合を0.25重量部から0.5重
量部に増やした。
【0043】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表1に示す。
【0044】実施例1〜10はいずれも、酸化セリウム
で被覆された無機微粒子が配合されるとともに、ヒンダ
ードアミン系化合物とヒンダードフェノール系化合物と
の少なくとも一方が配合されていたため、2000時間
の耐候促進試験を施しても色差値ΔEが3以下と優れた
長期耐候変色性を示した。
【0045】(比較例1)ヒンダードアミン系化合物と
ヒンダードフェノール系化合物とのいずれも配合せず
に、ナイロン6を100重量部と、酸化セリウムで被覆
された無機微粒子6量部のみを用いた。
【0046】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】(比較例2)酸化セリウムで被覆された無
機微粒子を配合せずに、ナイロン6を100重量部と、
ヒンダードアミン系化合物0.25重量部と、ヒンダー
ドフェノール系化合物0.25重量部のみを用いた。
【0049】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表2に示す。
【0050】(比較例3)酸化セリウムで被覆された無
機微粒子を配合せず、またヒンダードアミン系化合物と
ヒンダードフェノール系化合物とのいずれも配合しなか
った。そして、ナイロン6樹脂100重量部と、従来か
ら用いられている耐候性付与剤としての微粒子状の酸化
亜鉛(堺化学社製、FINEX−25)3重量部のみを
用いた。
【0051】そしてそれ以外は実施例1と同様にしてプ
レートを作成した。得られたプレートの色差値ΔEの測
定結果等を表2に示す。
【0052】比較例1は、酸化セリウムで被覆された無
機微粒子のみを配合して、ヒンダードアミン系化合物と
ヒンダードフェノール系化合物とのいずれも配合せず、
比較例2は、酸化セリウムで被覆された無機微粒子を配
合せずに、ヒンダードアミン系化合物とヒンダードフェ
ノール系化合物とのみを配合したため、色差値ΔEの値
が大きくなり耐候性に劣るものとなった。
【0053】また、比較例3は、酸化セリウムで被覆さ
れた無機微粒子を配合せず、また、ヒンダードアミン系
化合物とヒンダードフェノール系化合物とのいずれも配
合せずに、耐候性付与剤として微粒子状の酸化亜鉛を用
いたが、色差値ΔEが20以上と大きくなり特に耐候性
に劣るものとなった。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、酸化セリウムで被覆さ
れた無機微粒子を含有させるとともに、ヒンダードアミ
ン系化合物とヒンダードフェノール系化合物との少なく
とも一方を含有させることで耐候性が向上し、2000
時間の耐候促進試験を行った場合に色差値ΔEが3以下
で、長期耐候変色性に優れた耐候性樹脂組成物を提供す
ることができる。
【0055】このような耐候性樹脂組成物は、ドアミラ
ーやインナーミラーとしての自動車用の鏡体保持部品
や、ハンドル部品やキャリアーやマフラーカバーやエン
ジンカバー等の二輪車外装部品や、水道バルブハンドル
やドアーハンドルや門扉などの建材部品や、テントジョ
イントやステッキなどのスポーツ用品や、スキーキャリ
アやハブキャップやタイヤバルグキャップなどの自動車
外装部品や、信号機筐体のような機械部品や、アンテナ
アームなどの電気機器部品として好適に使用できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化セリウム微粒子で被覆された無機微粒子の
構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ベース顔料 2 酸化セリウム微粒子 3 不定形シリカ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化セリウムで被覆された無機微粒子を
    含有するとともに、ヒンダードアミン系化合物とヒンダ
    ードフェノール系化合物との少なくとも一方を含有して
    なることを特徴とする耐候性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 酸化セリウムで被覆された無機微粒子
    が、シリカ、タルク、マイカのいずれかをベース顔料と
    し、その表面に酸化セリウムの微粒子を晶出させたもの
    であることを特徴とする請求項1記載の耐候性樹脂組成
    物。
JP34564397A 1997-12-16 1997-12-16 耐候性樹脂組成物 Pending JPH11172120A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059326A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ゴム組成物及びその製造方法、並びに空気入りタイヤ
JP5473611B2 (ja) * 2008-01-16 2014-04-16 株式会社クラレ ポリビニルアセタール系粉体塗料

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