JPH11170841A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH11170841A
JPH11170841A JP20233098A JP20233098A JPH11170841A JP H11170841 A JPH11170841 A JP H11170841A JP 20233098 A JP20233098 A JP 20233098A JP 20233098 A JP20233098 A JP 20233098A JP H11170841 A JPH11170841 A JP H11170841A
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outside air
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裕 市谷
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
Tatsuya Yamamoto
達也 山本
Takayuki Shimauchi
孝行 嶋内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連通路が形成された上記2層ユニットにおい
て、内外気ユニット部内に水が溜まることを未然に防止
する。 【解決手段】内外気ユニット部1および温度調整ユニッ
ト部100の接続時(車両搭載時)に、ダクト部81と
ダクト部87とは、ダクト部81が雌嵌合部となり、ダ
クト部87が雄嵌合部となって、嵌合する。このように
ダクト部81、ダクト部82、空間90、ダクト部92
により、連通路29に流れ込んだ水を車室外に排出する
排水通路68が構成される。そして、この排水通路68
により、先ず連通路29に流れ込んだ水は、図5中矢印
で示すように傾斜面80上に流れ込み、この傾斜面80
の傾斜により自然にダクト部81に流れ込む。連通路2
9に入り込んだ水を、車室外に排出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調空気の通路を
内気側の第1空気通路と外気側の第2空気通路とに区画
形成することにより、フット吹出口からは暖められた高
温内気を再循環して吹き出し、一方、デフロスタ吹出口
からは低湿度の外気を吹き出すようにして、暖房能力の
向上と窓ガラスの防曇性確保の両立を図った2層モード
が切換可能な車両用空調装置(以下、2層ユニットと呼
ぶ)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記2層ユニットとして、特開平
8−318727号公報に記載されているものが知られ
ている。この車両用空調装置の最空気上流部をなす内外
気送風ユニットは、図10に示すように内気用の第1空
気通路100と外気用の第2空気通路101とを有す
る。そして、内外気送風ユニットには、これら空気通路
100、101に対応して、1つのモータ103にて駆
動される第1のファン110および第2のファン111
が設けられている。
【0003】内外気送風ユニットには、図中上方でモー
タ103の回転軸線方向の一端側に、第1内気導入口1
02および外気導入口104が形成されている。外気導
入口104は、車両側に開口した外気取入口(図示しな
い)とダクトによって連通される。これら第1内気導入
口102と外気導入口104は、第1内外気切換ドア1
06にて開閉される。
【0004】また、内外気送風ユニットには、図中下方
でモータ103の回転軸線方向の他端側に、第2内気導
入口105が形成されている。この第2内気導入口10
5は、第2内外気切換ドア107にて開閉される。そし
て、内外気送風ユニットには、第1のファン110と第
2のファン111との各吸込口を連通させるように連通
路108が形成されており、この連通路108は、上記
第2内外気切換ドア107にて開閉される。
【0005】そして、内外気モードを上記2層モードに
切り換えるには、第1内外気切換ドア106にて第1内
気導入口102を閉塞するとともに、上記外気導入口1
04を開口する。一方、第1内外気切換ドア107にて
連通路108を閉塞するとともに、第2内気導入口10
5を開口する。これにより、第1空気通路100には、
第2内気導入口105より内気が取り入れられ、第2空
気通路101には外気導入口104より外気が取り入れ
られる。
【0006】例えば、第1空気通路100および第2空
気通路101の両方に外気を取り入れる場合(全外気モ
ード)は、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入
口102を閉塞するとともに、外気導入口104を開口
する。さらに第2内外気切換ドア107にて連通路10
8を開口するとともに、第2内気導入口105を閉じ
る。
【0007】従って、外気導入口104からの外気は、
図中矢印Aで示すように第2のファン111に吸い込ま
れるとともに、図中矢印Bで示すように連通路108を
通じて第1のファン110に吸い込まれる。ここで、上
記全外気モードにおいて、連通路108を通じて第1空
気通路101に外気を導入したが、これには以下のよう
な理由がある。つまり、第2内気導入口105の近傍に
別個に他の外気導入口を形成すると、車両側に開口した
外気取入口をもう1つ形成したり、上記外気取入口と上
記外気導入口とをダクトにて連通させる必要が生じ、構
造が複雑になり得策でない。
【0008】このため、上記連通路108を設けること
で、1つの外気取入口から容易に第1空気通路100お
よび第2空気通路101に外気を導入できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の理由
からして、上記2層ユニットでは、連通路108を設け
ている。そこで、本発明者は、上述のような2層モード
が切換可能な車両用空調装置を試作し、このものを実際
に車両に搭載して検討した結果、以下の問題が発生する
ことが分かった。図2に本発明者が試作検討した車両用
空調装置の内外気ユニット部1の車両搭載図を示す。
【0010】本発明者の検討によると、先ず、上記2層
モードや全外気モードでは、外気導入口22から進入し
た水(粉雪等)が、矢印Eで示すように連通路29に流
れ落ちるという現象が確認された。そして、連通路29
を流れ落ちた水は、内外気ユニット部1のケースの底面
に溜まり、例えば、この部分がケースの嵌合部であった
とすると、この嵌合部から車室内に水が漏れだすという
不具合が生じる。また、嵌合部が無くとも、このように
内外気ユニット内に水が溜まることは、好ましく無い。
【0011】そこで、本発明は、このような課題を見い
だしたことで、発想されたものであって、上記連通路が
形成された上記2層ユニットにおいて、内外気ユニット
部内に水が溜まることを未然に防止することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1ないし8記載の発明では、前記外気導入口
から前記連通路を通じて侵入する水を、車室外に排出す
る排水通路(68)を設けたことを特徴としている。こ
れにより、排水通路により連通路を通じて侵入する水
が、車室外に排出できる。この結果、内外気ユニット内
に水が溜まることを未然に防止できる。
【0013】また、請求項2記載の発明では、第1空気
通路(5a)および第2空気通路(5b)に設けられ、
通過する空気を冷却する冷却用熱交換器(12)を有
し、連通路(29)からの水は、冷却用熱交換器(1
2)にて発生した凝縮水と合流させたのちに車室外に排
出されることを特徴としている。これにより、連通路か
らの水と、冷却用熱交換器での凝縮水を合流させてか
ら、車室外に排出するため、合流した水を車両側に開口
した1つの開口部を通じて良好に車室外へ排出できる。
【0014】また、請求項3記載の発明では、第1、第
2空気通路(5a、5b)に車室内に向かう空気流を発
生する送風機(300)を収納する内外気ユニット部
(1)と、内外気ユニット部(1)の空気下流側に配置
され、冷却用熱交換器(12)および空気を加熱する加
熱用熱交換器(13)が収納され、送風機(300)か
らの送風空気を温度調整する温度調整ユニット部(10
0)と、温度調整ユニット部(100)のうち、冷却用
熱交換器(12)の空気下流側に設けられ、冷却用熱交
換器(12)にて発生した凝縮水を車室外に排出する凝
縮水排水路(92、122)とを有し、排水通路(6
8)は、前記内外気ユニット部(1)と前記温度調整ユ
ニット部(100)が接続されることで、前記凝縮水排
水路(92、122)と連通するようになっていること
を特徴としている。
【0015】これにより、排水通路による組み付け手順
を削減できる。また、請求項4記載の発明では、排水通
路(68)の途中部位は、その上流側および下流側に比
べて流路面積が小さい絞り部(120)が設けられてい
ることを特徴としている。ところで、このような排水通
路は、上流側が圧力の低いファンの吸込口に連通してお
り、下流側はファンの下流側で圧力の高い部分に連通し
ている。このため、連通路に入り込んだ水は、圧力差に
よって逆流しやすくなり、排水性の悪化の原因となる。
【0016】そこで、請求項4に記載の発明によれば、
排水通路の途中部位に絞り部が設けられているため、排
水通路での水の逆流を防止でき、確実に連通路に入り込
んだ水を、車室外に排出できる。また、ファンにより送
風を行っているときには、内外気送風ユニット内は送風
を行っていない場合に比べて負圧になることから、連通
路に入り込んだ水の排水をスム−スに行うことができな
い場合がある。特に、大風量時には内外気送風ユニット
内はより負圧になり、内外気送風ユニット内に溜まる水
の量は増大する可能性がある。
【0017】そこで、請求項8記載の発明は、第1、第
2ファン(6a、6b)のうち下方に位置する側のファ
ンから吹き出された送風空気を前記車室外に送風する送
風通路(135)が排出通路(68)に合流しており、
排水通路(68)の送風通路(135)が合流する位置
に、送風空気により負圧を発生させ、排水通路(68)
内に強制的に空気流を発生させることにより、外気導入
口(22)から連通路(29)を通じて浸入する水を吸
引するアスピレータ(130)を設けたことを特徴とし
ている。
【0018】これによれば、アスピレータによって吸引
効果が発生し、排出通路を通じて内外気ユニット部1に
溜まった水を良好に車室外に排出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は本発明の
実施形態を示すものであり、本実施形態は、ディーゼル
エンジンを搭載する車両、電気自動車、ハイブリッド車
等のように、暖房用として十分な熱源の確保が困難な車
両における空調装置に適用されるものである。そして、
本例は、ハイブリッド車に適用した例で、車両走行駆動
源として、少なくとも図示しない電動モータと図示しな
い内燃機関(エンジン)とのうち、一方で車両走行可能
な車両について説明するものである。
【0020】具体的には、本例の車両は充電可能な2次
電池を搭載しており、この2次電池の充電量が少なくな
ると、自動的にエンジンが駆動されて発電(充電)が行
われるようになっている。そして、走行負荷等によって
駆動源が切り換わり、例えば、充電量が十分な場合で、
発進時には電動モータのみで車両が走行し、坂道等の走
行負荷が高いときには、エンジンと電動モータの双方で
走行するようになっている。また、充電量が十分な場
合、車両が交差点等にて停車すると、排気ガスおよび燃
費向上のために自動的にエンジンを停止するようになっ
ている。
【0021】図1は、本実施形態における空調装置通風
系の全体構成を示す概要図である。図2は本実施形態に
おける内外気ユニット部1の車両搭載図である。なお、
本例における車両は右ハンドル車である。図1におい
て、空調装置通風系は、大別して、内外気ユニット部1
と温度調整ユニット部100の2つの部分に分かれてい
る。内外気ユニット部1は、車両用空調装置の最空気上
流部を構成するものである。内外気ユニット部1は、図
2に示すように車室内のうち車両前方側の意匠面をなす
インストルメントパネルPの車両前方側に配置されてい
る。また、内外気ユニット部1は、エンジンルーム(E
/G)と車室内とを区画する鉄板製の仕切り壁2の車両
後方側で、車両幅方向の中央部より助手席側にオフセッ
トして配置されている。
【0022】つまり、内外気ユニット部1は、仕切り板
2とインストルメントパネルPとの間に配置されてい
る。内外気ユニット部1は、後述の第1空気通路5aお
よび第2空気通路5bに車室内に向かう空気流を発生す
る送風機300を収納している。インストルメントパネ
ルPのうち助手席側、かつ前記内外気ユニット部1の車
両後方側には、内外気ユニット部1と対向配置されて、
物品を収納する容器状の収納部材(以下、グローボック
ス200)が設けられている。グローボックス200
は、インストルメントパネルPに回動可能に支持された
回動軸20bにて、図2中矢印C方向に回動するように
なっている。これにより、グローボックス200の開閉
が行える。
【0023】内外気ユニット部1は、車室内への空気流
路をなし、上記第1、第2空気通路5a、5bを構成す
る空調ケース3を有する。空調ケース3内は、水平方向
に延びる仕切り板4にて2つの通路に仕切られている。
具体的には、空調ケース3は、流路がスクロール状とな
るスクロールケース部3aを有し、このスクロールケー
ス部3a内は、仕切り板4にて上下(天地)方向に仕切
られて、上下方向に並ぶように第1、第2空気通路5
a、5bが形成されている。なお、内外気ユニット部1
は、実際には、複数のケース部材が図1、図2中上下方
向に積み重ねるようにして構成されている。
【0024】第1、第2空気通路5a、5bの下流側に
は、図1に示すように空調風の温度を調整する上記温度
調整ユニット部100が配置されている。温度調整ユニ
ット部100は、実際には上記内外気ユニット部1と車
両幅方向に並び、車両幅方向の中央部位に配置されてい
る。内外気ユニット部1から送風される空気は、図2に
示すように車両左側(助手席側)から車両右側(運転席
側)に流れて、温度調整ユニット部100内に導入され
る。温度調整ユニット部100内に導入された空気は、
車両前方側から車両後方側に流れるように向きを変えて
流れるようになっている。
【0025】上記送風機300は、ファン6a、6bと
これを駆動する電動モータ7とからなる。ファン6aは
第1空気通路5a内に配置されており、ファン6bは、
第2空気通路5b内に配置されている。ファン6a、6
bは、本例では遠心式多翼ファン(シロッコファン)で
あり、樹脂にて一体形成されている。これらファン6
a、6bは、図2に示すように回転軸線方向が上下方向
を向くように配置されており、この回転軸線方向(上下
方向)の両側から吸い込む両吸込式のファンとなってい
る。
【0026】ファン6aは、上方から下方に向けて空気
を吸い込み、この空気を車両幅方向の右側に向かって送
風する。一方、ファン6bは、下方から上方に向けて空
気を吸い込み、この空気を車両幅方向の右側に向かって
送風する。ファン6a、6bは、図1、図2に示すよう
に1つの電動モータ7にて駆動され、この電動モータ7
は、下方から上方に向かってファン6aの吸込口から挿
入されている。従って、ファン6bの吸込抵抗は、電動
モータ7にてファン6aより大きくなる。このため、第
2空気通路5bには空調風が流れにくく、空調風の風量
がでにくい。そこで、本例では電動モータ7の吸込抵抗
の増加分を見込んで、ファン6bの送風能力を高めるた
めに、ファン6bはファン6aよりファン径を大きくし
ている。なお、電動モータ7は、取り付けステー8にて
スクロールケース部3aの外壁面に取り付けられてい
る。
【0027】内外気ユニット部1の上方部位には、第1
空気通路5aに内気を導入するための第1内気導入口2
6と、第1空気通路5aおよび第2空気通路5bに外気
を導入するための外気導入口22が形成されている。外
気導入口22は、図1に示すように仕切り壁2の上方部
位に開口した外気取入口23と、ダクト24を介して連
通している。第1内気導入口26は、インストルメント
パネルP内の上方部位に開口している。
【0028】そして、これら外気導入口22および第1
内気導入口26は、ファン6aの上方部位に形成されて
おり、開閉部材である第1内外気切換ドア25にて選択
的に開閉されるようになっている。なお、この第1内外
気切換ドア25は、駆動手段としてサーボモータ(図示
しない)にて駆動されるようになっている。内外気ユニ
ット部1内で、第1内気導入口26とファン6aとの間
には、塵埃を除去するフィルター部材40が設けられて
いる。このフィルター部材40は、車室内から容易に脱
着可能となっており、フィルター部材40の内外気ユニ
ット部1からの取り外し方は、以下のように行う。
【0029】先ず、グローボックス200をインストル
メントパネルPから取り外す。すると、フィルター部材
40を取り出すための蓋部41が車室内に露出する。さ
らにこの蓋部41を取り外すと、フィルター部材40の
端部が車室内に露出して、この露出した部分を取っ手と
して、フィルター部材40を車両後方側に引き抜く。こ
れにより、フィルター部材40を内外気ユニット部1か
ら取り外すことができる。なお、フィルター部材40を
内外気ユニット部1内に装着する場合は、上述の手順を
逆に行う。
【0030】内外気ユニット部1の下方部位で、ファン
6bの下方部位には、第2空気通路5bに内気を導入す
るための第2内気導入口21が形成されている。この第
2内気導入口26は、連通路開閉部材である第2内外気
切換ドア27にて開閉される。な第2内外気切換ドア2
7は、駆動手段としてサーボモータ(図示しない)にて
駆動されるようになっている。また、本例では、上記第
1内外気切換ドア25と第2内外気切換ドア27とは、
図示しないリンク機構にて連結されており、同一の駆動
手段である上記サーボモータにて駆動される。
【0031】さらに内外気ユニット部1内には、上記外
気導入口22から上下方向へ延びるようにして外気導入
口22とファン6bの吸込口28とを連通する連通路2
9が設けられている。連通路29は、一端側が外気導入
口22と連通し、他端側が第2空気通路5bと連通し、
上記第2内外気切換ドア27にて開閉される。つまり、
第2内外気切換ドア27は、前記第2内気導入口21と
連通路29を選択的に開閉するようになっている。
【0032】連通路29は、第1空気通路5aおよび第
2空気通路5bと共に外気を導入する全外気モードを達
成するためにある。ここで、全外気モードとは、第1内
外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞すると
ともに、外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア
27が第2内気導入口21を閉塞して、連通路29を開
口するモードである。これにより、第1空気通路5aに
は、外気導入口22から外気が導入され、第2空気通路
5bには、外気導入口22から連通路29を通じて外気
が導入される。
【0033】また、本例では、上記全外気モードの他
に、内外気導入モードとして全内気モードと2層モード
とが切換可能となっている。先ず、全内気モードでは、
第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を開口
するとともに外気導入口22を閉塞し、第2内外気切換
ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連
通路29を閉塞する。これにより、第1空気通路5aに
は、第1内気導入口26から内気が導入され、第2空気
通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入され
る。
【0034】2層モードでは、第1内外気切換ドア25
が、第1内気導入口26を閉塞するとともに外気導入口
22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入
口21を開口するとともに、連通路29を閉塞(遮断)
する。これにより、第1空気通路5aには、外気導入口
22から内気が導入され、第2空気通路5bには、第2
内気導入口21から内気が導入される。
【0035】ここで、上記全外気モードでは、連通路2
9を通じて第2空気通路5bに外気を導入した。以下、
この理由を説明する。上述の全外気モードでは、上記連
通路29を設けなくても、例えば、内外気ユニット部1
の下方部位に、もう1つ別個の外気導入口を設け、この
外気導入口から第2空気通路5bに外気を導入すれば達
成できる。しかし、このようにすると、この外気導入口
と外気取入口23とを連通させるために上述のようなダ
クト24をもう1つ設ける必要がある。
【0036】このため、ダクト24のとりまわしが複雑
になったり、もう1つ外気取入口を形成する必要がある
ため、好ましくない。そこで、上述のような連通路29
を設けることで、1つの外気取入口23にて容易に全外
気モードを達成できる。温度調整ユニット部100は、
図1に示すように通過する空気を冷却する冷却用熱交換
器であるエバポレータ12や、このエバポレータ12の
下流側に設置され、通過する空気を加熱する加熱用熱交
換器であるヒータコア13等を収納するものである。温
度調整ユニット部100は、内外気ユニット部1から送
風される送風空気の温度を調整する機能を有する。
【0037】温度調整ユニット部100は、2つの空調
ケース11内にエバポレータ12とヒータコア13とを
両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。以下、
温度調整ユニット部100の具体的構造を図1により詳
述する。なお、図1に温度調整ユニット部100と上記
内外気ユニット部1との結合部位を線Vで模式的に示
す。
【0038】空調ケース11はポリプロピレンのよう
な、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成
形品からなり、図1の上下方向(車両上下方向)に分割
面を有する左右2分割のケースからなる。この左右2分
割のケースは、エバポレータ12、ヒータコア13、後
述するドア等の機器を収納した後に、金属バネクリッ
プ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて、空調ケ
ース11を構成する。
【0039】空調ケース11内には、図1に示すように
最上流部である空気流入口14直後の部位にエバポレー
タ12が第1、第2空気通路5a、5bの全域を横切る
ように配置されている。エバポレータ12は周知のごと
く冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱し
て、空調空気を冷却する。また、空気流入口14からエ
バポレータ12に至る空気通路は、仕切り板15により
車両下方側の第2空気通路5bと車両上方側の第1空気
通路5aとに仕切られている。この仕切り板15は空調
ケース11に樹脂にて一体成形され、水平方向に延びる
固定仕切り部材である。
【0040】そして、エバポレータ12の空気下流側
(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13
が隣接配置されている。このヒータコア13は、エバポ
レータ12を通過した冷風を再加熱するものであって、
その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この
冷却水を熱源として空気を加熱する。また、空調ケース
11内で、ヒータコア13の上方部位には、このヒータ
コア13をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風バイ
パス通路16が形成されている。
【0041】空調ケース11内で、ヒータコア13とエ
バポレータ12との間には、ヒータコア13で加熱され
る温風とヒータコア13をバイパスする冷風(すなわ
ち、冷風バイパス通路16を流れる冷風)との風量割合
を調整する平板状の主エアミックスドア17、および補
助エアミックスドア18が配置されている。ここで、こ
の両エアミックスドア17、18は、それぞれ水平方向
に配置された回転軸17a、18aと一体に結合されて
おり、この回転軸17a、18aとともに車両上下方向
に回動可能になっている。
【0042】回転軸17a、18aは、空調ケース11
に回転自在に支持され、かつ回転軸17a、18aの一
端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリ
ンク機構に結合されている。両エアミックスドア17、
18は、このリンク機構およびサーボモータのようなア
クチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度制御信
号に応じて、連動操作されるようになっている。
【0043】そして、最大冷房時には、両エアミックス
ドア17、18は図1の実線に示すように互いにラップ
した位置に回動操作されて、両エアミックスドア17、
18が空調ケース11側の突出リブに圧着し、ヒータコ
ア13への空気流入路を全閉する。一方、最大暖房時に
は、両エアミックスドア17、18は図2の2点鎖線に
示す位置に回動操作されて、主エアミックスドア17が
冷風バイパス通路16を全閉すると同時に、補助エアミ
ックスドア18の先端部がエバポレータ12直後の位置
で、かつ仕切り板15の延長線近傍に位置することによ
り、補助エアミックスドア18は、エバポレータ12と
ヒータコア13との間の空気通路を、第1空気通路5a
と第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材と
して作用する。
【0044】そして、空調ケース11内において、ヒー
タコア13の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒ
ータコア13との間に所定間隔を開けて上下方向に延び
る仕切り壁19が空調ケース11に一体成形されてお
り、この仕切り壁19によりヒータコア13の直後から
上方に向かう温風通路19aが形成されている。この温
風通路19aの下流側(上方側)はヒータコア13の上
方部において冷風バイパス通路16と合流し、冷風と温
風の混合を行う冷温風混合空間20を形成している。
【0045】また、仕切り壁19の下端部には、ヒータ
コア13の空気下流側の面と対向するようにして、温風
バイパス入口部60が開口しており、この温風バイパス
入口部60は温風バイパスドア61により開閉される。
この温風バイパスドア61は温風バイパス入口部60の
上端部に回動自在に配置された回転軸61a連結され、
この回転軸61aと一体に図1の実線位置と2点鎖線位
置との間で回動操作される。本例では、温風バイパスド
ア61は図示しないリンク機構およびサーボモータのよ
うなアクチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度
制御信号および吹出モード制御信号に応じて操作される
ようになっている。
【0046】温風バイパスドア61は、後述のフット吹
出モードおよびフットデフロスタ吹出モードにおいて、
最大暖房状態が設定されたとき(2層モード)には、図
1の実線位置(ヒータコア13の仕切り線B近傍位置)
に操作されてヒータコア13直後の温風通路19aを第
1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可
動仕切り部材として作用する。
【0047】また、ヒータコア13の空気上流側には、
その仕切り線Bと補助エアミックスドア18の回転軸1
7aとの間を仕切る固定仕切り板24が空調ケース11
に一体成形されている。空調ケース11の上面部におい
て、車両前方側の部位にはデフロスタ用空気通路62が
開口している。このデフロスタ用空気通路62は冷温風
混合空間20から温度制御された空調空気が流入するも
のであって、図示しないデフロスタダクトおよびデフロ
スタ吹出口を介して、車両窓ガラス(63、図2参照)
内面に向けて空気を吹き出す。このデフロスタ用空気通
路62は、デフロスタドア64により開閉される。
【0048】空調ケース11の上面部において、デフロ
スタ用空気通路62よりも車両後方側(乗員寄り)の部
位にはフェイス用空気通路65が開口している。このフ
ェイス用空気通路65も冷温風混合空間20から温度制
御された空調空気が流入するものであって、図示しない
フェイスダクトを介して計器盤上方部のフェイス吹出口
より乗員頭部に向けて風を吹き出す。なお、本例では、
常時開口し、車両幅方向の端部から乗員の上半身に向け
て空調風を吹き出すサイドフェイス用空気通路が、この
フェイス用空気通路65と並ぶようにして設けてある。
【0049】フェイス用空気通路65の入口部には、フ
ェイスドア50が設置され、このドア50によりフェイ
ス用空気通路65が切替開閉される。また、空調ケース
11のうち、車両後方側の側面の上部側には、前席用フ
ット用空気通路66が開口している。この前席用フット
用空気通路66は冷温風混合空間20から温度制御され
た空調空気が流入するとともに、最大暖房時には、温風
バイパス入口部60の開口により、このバイパス入口部
60からの温風が温風通路30を通して上方に流入する
ようになっている。そして、前席用フット用空気通路6
6は図示しない前席用フットダクトを介して前席用フッ
ト吹出口から前席側の乗員足元に温風を吹き出す。
【0050】前席用フット用空気通路66の入口部に
は、フットドア31が設置され、このドア31により前
席用フット用空気通路66が切替開閉される。また、空
調ケース11のうち、車両後方側(乗員寄り)の側面の
下部側には、後席用フット用空気通路33が温風バイパ
ス入口部60の直後に対向するように開口している。こ
の後席用フット用空気通路33は、温風バイパス入口部
60および温風通路30からの温風が流入し、この温風
を図示しない後席用フットダクトを介して後席用フット
吹出口から後席側の乗員足元に温風を吹き出す。
【0051】本実施形態では、フット吹出モードにおけ
る2層モード時には、ヒータコア13の空気下流側で
は、温風バイパスドア61が一点鎖線位置に操作され
て、第1、第2空気通路5a、5bを仕切る。デフロス
タドア64とフットドア31とフェイスドア50は、吹
出モード切替用のドア手段であって、図示しないリンク
機構に連結されて、サーボモータのようなアクチュエー
タにより、空調装置の吹出モード制御信号に応じて、連
動操作されるようになっている。
【0052】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明する。車両用空調装置は、図3に示すように、空
調操作パネル201に設けられた各種操作部材(例えば
車室内の設定温度を設定する温度設定器)からの操作信
号、および空調制御用の各種センサ群202からのセン
サ信号が入力される電子制御装置300を備えており、
この電子制御装置200の出力信号により空調機器30
1(電動モータ7の印加電圧(ファン6a、6bの送風
量)、各ドア17、18、25、27、31、50、6
1、64の位置等)が制御される。
【0053】例えば、電子制御装置300では、上記設
定温度や上記センサ信号に基づいて空調環境に応じて、
5つの吹出モードと上述の3つの内外気導入モードとが
自動的に決定制御される。また、このような空調自動制
御は、上記空調操作パネル201に設けられた自動制御
スイッチ201a(AUTO)をオンすると、車室内の
空調を開始し、上記電動モータ8が起動されて空調風の
送風が行われる。
【0054】また、この電子制御装置300には、図3
に示すように乗員により操作され、車両を走行可能とす
るスイッチ手段であるイグニッションスイッチI/Gが
オンされると、図示しない車載バッテリから給電され
て、上記自動制御がはじめて開始可能となる。そして、
例えば、電子制御装置300にて車室内を暖房する必要
があると判断されて、フット吹出モードと決定され、さ
らにこの際最大暖房状態と決定されると、上記2層モー
ドとなる。すると、この2層モードでは、図1におい
て、両エアミックスドア17、18は図示の2点鎖線位
置に回動操作される。これにより、補助エアミックスド
ア18は、エバポレータ12とヒータコア13との間の
空気通路を第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区
画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0055】また、温風バイパスドア61は、図1の一
点鎖線位置に操作されてヒータコア13直後の第1温風
通路19aを第1空気通路5aと第2空気通路5bとに
区画形成する可動仕切り部材として作用するとともに、
温風バイパス入口部60を開放する。また、デフロスタ
ドア64はデフロスタ用空気通路62を若干開口し、フ
ットドア31は、フット用空気通路66を全開する。さ
らにはフェイスドア31はフェイス用空気通路65を閉
塞する。
【0056】従って、ファン6a、6bを作動させるこ
とにより、内外気ユニット部1において第1空気通路5
aと第2空気通路5bとをそれぞれ流れた、外気と内気
とは、空調ケース部100内でも区分されたまま流れ、
この内気と外気はすべてヒータコア13を通過し、最大
限加熱される。内気はヒータコア13で加熱された後
に、温風バイパス入口部60を通って前席用、後席用フ
ット用空気通路66、33に至る。これに対して、外気
はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパスドア
61上方側の温風通路19aを経て、冷温風混合空間2
0に至り、さらに、ここから外気は2つの流れに分岐し
て、その一方の外気はデフロスタ用空気通路62に流入
し、残余の外気はサイドフェイス用空気通路に流入す
る。
【0057】以上の結果、デフロスタ用空気通路62に
は低湿度の外気を加熱した温風が流れて、車両窓ガラス
63(図2参照)内面にこの低湿度の温風が吹き出すの
で、窓ガラスの防曇性を良好に確保できる。しかも、前
席用、後席用フット用空気通路66、33には主に内気
を加熱した温度の高い温風を吹き出して、暖房効果を向
上させることができる。
【0058】次に、上記フット吹出モードにおいて、両
エアミックスドア17、18が最大暖房状態から吹出空
気温度の制御のために中間開度位置に操作されたとす
る。この通常モード状態では、両エアミックスドア1
7、18が中間開度位置に操作されて、主エアミックス
ドア17が冷風バイパス通路16を開放するので、この
冷風バイパス通路16を通って冷風がヒータコア13を
バイパスして直接、冷温風混合空間20に至る。
【0059】この両エアミックスドア17、18の操作
に連動して、温風バイパスドア61が図1の実線位置に
操作されて温風バイパス入口部60を閉塞するととも
に、ヒータコア13直後の第1温風通路19aに対する
仕切り作用が消滅する。従って、ヒータコア13を通過
して加熱された温風はすべて第1温風通路19aを上昇
した後に空間20にて冷風バイパス通路16からの冷風
と混合して所望の温度となる。
【0060】そして、上記温度制御域におけるフット吹
出モードでは、最大暖房能力を必要としていないため、
上記内外気導入モードは、上記全外気モードに設定す
る。しかし、乗員の手動操作による設定にて、上記全内
気モードが設定されている場合は、全内気モードとする
こともできる。また、上記フット吹出モードの他に、本
例では以下の吹出モードが設定可能となっている。先
ず、フットデフロスタモードであるが、これは、前席用
フット用空気通路66、後席用フット用空気通路33か
らの吹出風量と、デフロスタ用空気通路62からの吹出
風量とを略同等とするものである。そして、これは上記
デフロスタドア64およびフットドア31の作動位置
(開度)が、上記フット吹出モードとは異なり、予め設
定された位置に制御することで、達成される。
【0061】なお、このフットデフロスタモードにおい
て、最大暖房状態が設定されて、2層流モードが設定さ
れた場合は、上記フット吹出モードと同様に内外気ユニ
ット部1において第1空気通路5aと第2空気通路5b
とをそれぞれ流れた、外気と内気とは、空調ケース部1
00内でも区分されたまま流れ、この内気と外気はすべ
てヒータコア13を通過し、最大限加熱される。
【0062】また、フットデフロスタ吹出モードにおい
て、両エアミックスドア17、18を最大暖房状態から
吹出空気温度の制御のために中間開度位置に操作した場
合では、上記内外気導入モードは、自動的に上記全外気
モードとなる。次にフェイス吹出モードであるが、この
場合は、ドア31、61、64がそれぞれ対応する通路
を閉塞し、フェイスドア50にてフェイス用空気通路6
5のみを開放している。そして、フェイス吹出モード
は、車室内を冷房する冷房時に使用されるモードである
ため、この場合は、電子制御装置200により、両エア
ミックスドア17、18はヒータコア13への空気流入
路を全閉する最大冷房状態を示している。従って、エバ
ポレータ12で冷却された冷風はすべてバイパス通路1
6を通過して、フェイス開口部65側へ吹き出す。もし
くは、車室内の冷房負荷に応じて、両エアミックスドア
17、18を最大冷房状態から最大暖房側へ回動操作す
ることにより、フェイス吹出モードにおける吹出空気温
度を任意に調整できる。
【0063】続いて、バイレベル吹出モードは、フット
ドア31にて前席用フット用空気通路66を開口し、温
風バイパスドア61にて温風バイパス入口部60を閉塞
する。さらには、フェイスドア50にてフェイス用空気
通路65を開口する。また、残りの空気通路は、閉塞す
る。そして、バイレベルモードは、両エアミックスドア
17、18が中間開度位置にて使用されるモードであ
り、頭寒足熱を達成するモードである。このため、本例
では、冷風バイパス通路16からの冷風が主にフェイス
用空気通路65側へ流れ、第1温風通路19aからの温
風が主にフット用空気通路66、33側へ流れるように
なっている。これにより、フェイス用空気通路65側の
吹出温度がフット用空気通路66、33側の吹出温度よ
り低くなり、頭寒足熱の吹出温度分布が得られる。
【0064】最後にデフロスタ吹出モードでは、デフロ
スタドア64にてデフロスタ用空気通路62を開口し、
その他のドア31、50、61にて対応する各空気通路
を閉塞する。そして、このデフロスタモードでは、上記
空調操作パネル上に設けられたデフロスタスイッチ(図
示しない)を乗員が手動操作することで、始めて切り換
わる。
【0065】そして、このデフロスタモードに設定され
たときは、上記内外気導入モードは設定前と同じとな
る。また、両エアミックスドア17、18は、上記電子
制御装置200にて、車室内が上記設定温度となるよう
に自動制御される。次に本発明の要部について説明す
る。本例では、上記連通路29が外気導入口から下方に
延びるように構成されている。従って、上記2層モード
や上記全外気モードにおいては、図1中矢印Mで示すよ
うに外気導入口22から粉雪や水等が進入し、内外気ユ
ニット部1の下方部位には、図1中斜線で示すように上
記水が溜まる。従って、このままでは、ファン6bがこ
の水を吸い込んで、電動モータ7に水が付着して好まし
く無い。
【0066】そこで、本例では、溜まった水を以下のよ
うにして車室外へ排出する。図1に示すように内外気ユ
ニット部1(空調ケース3)の最下方部位には、排水パ
イプ部67が一体成形されている。排水パイプ部67に
は、連通路29から入り込む水を車室外に排出する排水
通路68が接続されている。具体的には、この排水通路
68は、管状のゴムパイプ68であり、このゴムパイプ
68は、排水パイプ部67にはめ込まれている。
【0067】ゴムパイプ68の他端側は、樹脂性の三股
パイプ部69のうち、1つのパイプ部69aに接続され
ている。また、三股パイプ部69のうち、もう1つのパ
イプ部69bには、ゴムパイプ70の一端側がはめ込ま
れており、このゴムパイプ70の他端側は、温度調整ユ
ニット部100内でエバポレータ12の空気下流側近傍
に接続されている。なお、このゴムパイプ70は、エバ
ポレータ12で発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮
水排水通路を構成している。
【0068】そして、残りのパイプ部69cには、ゴム
パイプ71の一端側がはめ込まれており、ゴムパイプ7
1の他端側は、車両の床壁72(鉄板製)に開口した開
口部73内に挿入されて、車室外に突出して配置されて
いる。さらにゴムパイプ71の外周部と、開口部73と
の隙間は、ゴム材であるグロメット74にてシールされ
ている。
【0069】これにより、内外気ユニット部1からの水
と、エバポレータ12での凝縮水は、それぞれゴムパイ
プ68、70を流れて、三股パイプ部69内に流入す
る。そして、この水は、その後、三股パイプ部69内で
合流して、パイプ部69cからゴムパイプ71に流れ込
んで、車室外に排出される。このようにすることで、内
外気ユニット部1内に溜まった水を、良好に車室外に排
出できる。さらには、内外気ユニット部1からの水と、
エバポレータ12での凝縮水を合流させ、合流した水を
車両側に開口した1つの開口部73を通じて良好に車室
外へ排出できる。
【0070】(第2実施形態)本実施形態では、連通路
29から入り込んだ水の排水構造が異なるものであっ
て、図4は本例の車両用空調装置の車両搭載図であっ
て、天方向から地方向に向けて見た上面図である。図5
に本例の車両用空調装置の全体構成図を示す。図6に図
5のK−K断面図を示す。
【0071】なお、上記第1実施形態では、温度調整ユ
ニット部を構成する空調ケース11は、左右に分割され
る2つのケース部材で構成されていると述べたが、本例
でもこれは同様で、図5に符号として11a、11bを
付けた。また、図4において、3つあるフェイス用空気
通路65のうち、車両幅方向の両側の2つは、上記サイ
ドフェイス用空気通路である。
【0072】先ず、温度調整ユニット部100について
説明する。温度調整ユニット部100は、上記エバポレ
ータでの凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水路が形成
されている。具体的には、凝縮水排水路は、管状のダク
ト部92にて構成されている。ダクト部92は、図4に
示すように空調ケース11bに一体成形されている。な
お、このダクト部92は、温度調整ユニット部100の
うち最も、低い位置に形成されている。このため、凝縮
水は自然にダクト部92に流れ込むようになっている。
また、ダクト部92には、ゴムパイプ122の一端側が
はめ込まれており、ゴムパイプ122の他端側は車室外
に開口している。
【0073】本例における排水通路68は、内外気ユニ
ット部1と温度調整ユニット部100とに一体成形され
ている。以下、これについて詳しく説明する。内外気ユ
ニット部1は、複数のケース部材が上下方向に組み付け
られて構成されており、最も下方に位置するケース部3
aは、図面上分かりにくいが略椀状に形成されている。
ケース部3aの底面は、図5に示すように水平線に対し
て下方にα度傾斜した傾斜面80が形成されている。傾
斜面80の最も下方部位には、上記排水通路68の一部
を構成するダクト部81(第1ダクト部)が一体成形さ
れている。
【0074】ダクト部81は、図4に示すように内外気
ユニット部1と温度調整ユニット部100との間のデッ
ドスペースに形成配置されている。具体的には、図4に
示すように内外気ユニット部1のうち車両前方側で、丁
度スクロールケーシング3aと車両前後方向に並ぶよう
にして、スクロールシング3aの車両後方側に形成され
ている。
【0075】ダクト部81は、温度調整ユニット部10
0に設けられたダクト部87にはめ込まれる。ここで、
本例における温度調整ユニット部100は、図4中左右
に分割する2つのケース部材11a、11bが組み付け
られて、流路が構成されているのであるが、図4中左側
で、一方のケース部材11bには1つの開口部82が形
成されている。
【0076】開口部82は、エバポレータ12を温度調
整ユニット部100内に取り付けるための取り出し孔で
あり、例えばエバポレータ12を点検交換する場合に
は、取り出し孔となる。また、開口部82は、図5、図
6に示すように温度調整ユニット部100のうち車両右
側で、エバポレータ12の側面側に開口形成されてい
る。そして、エバポレータ12を交換する場合は、後述
の蓋部84を取り外した後、上記開口部82から車両左
側(助手席側)に引き抜くことで、取り外される。
【0077】開口部82には、ポロプロピレン等の樹脂
材で形成された蓋部84がはめ込まれる。具体的には、
開口部82の開口縁には、図6に示すように溝状の雌嵌
合部85が一体成形されており、蓋部84には、雌嵌合
部85に嵌まり込む雄嵌合部86が一体形成されてい
る。蓋部84は、上記雌嵌合部85および上記雄嵌合部
86を嵌合させたのち、実際には上述のように取り付け
られた後、ネジ等の締結部材にて温度調整ユニット部1
00に取り付けられている。
【0078】蓋部84には、水の流路をなすダクト部8
7(第2ダクト部)が一体成形されている。ダクト部8
7は、上記ダクト部81に合わせて、上記デッドスペー
スで、図4に示すようにエバポレータ12の側方に形成
されている。ダクト部87は、図5に示すように蓋部8
4を貫通するように形成されている。また、蓋部84の
うち、上記雄嵌合部86の内側には、図5に示すように
レール状の2列のリブ88が一体成形されている。
【0079】また、蓋部84と対向配置されるエバポレ
ータ12の側面には、図5に示すように発泡ウレタンフ
ォームにて形成され、断熱部材であるインシュレータ8
9が例えば接着材等にてはりつけられている。インシュ
レータ89は、エバポレータ89での冷熱が、温度調整
ユニット部100の外壁ケースに伝わって、温度調整ユ
ニット部100の外面(車室内側の面)に露が付くこと
を防止するためのものである。
【0080】リブ88は、エバポレータ12を保持する
機能と、内外気ユニット部1からの送風空気が全てエバ
ポレータ12を通過するようにシールする機能を有す
る。つまり、リブ88は、インシュレータ89を介し
て、図6中車両左側から右側に向けてエバポレータ12
を押さえつけるように保持しており、さらには図6中紙
面上方から下方に向けて流れる送風空気が、エバポレー
タ12と蓋部84との間から漏れ出さないようにシール
している。
【0081】そして、このように蓋部84が取り付けら
れると、蓋部84の内面84aとイイシュレータ89と
の間には、空間90ができるようになっている。この空
間90の機能は、以下のようなものである。つまり、蓋
部84は、エバポレータ12が温度調整ユニット部10
0内に取り付けた後に、取り付けられる。従って、図5
中下方部位に示すように空調ケース11bと蓋部84と
には、ケースの合わせ部91が必ずある。
【0082】このため、例えば空間90が無いと、イン
シュレータ89の表面に沿って流れたエバポレータ12
での凝縮水が、図5中下方に流れて、丁度この部分に上
記合わせ部91があるため、車室内に漏れだすといった
不具合が生じる。そこで、本例では、空間90を設ける
ことで、合わせ部91の位置が図5中車両左側にずれて
いる。このため、エバポレータ12での凝縮水が下方に
流れたとしても、凝縮水が合わせ部91に流れ込まずに
済む。
【0083】また、図5中分かりにくいが、エバポレー
タ12は空調ケース11a、11b内にて挟みこまれる
ようにして保持され、風漏れが無いようにシールされて
いる。例えば、エバポレータ12は、その空気上流側に
おいては、送風空気が確実に全てエバポレータ12を通
過するように全周部位で上記インシュレータ89等にて
シールされている。従って、エバポレータ12は、その
空気下流側では、風漏れのシールを完全にする必要は無
く、一部分が温度調整ユニット部100内に保持されて
いれば良い。
【0084】従って、本例では、エバポレータ12のう
ち空気下流側部位は、空調ケース11a、11bの内壁
面と一部分のみが接するようにして、上記空間90がダ
クト部92と連通する空間が存在する。そして、このよ
うに構成された上記ダクト部81と、上記ダクト部87
とは、内外気ユニット部1および温度調整ユニット部1
00の車両搭載に接続される。つまり、ダクト部81の
うちダクト部82とはめあわさる外周部位には、図5に
示すように発泡材であるウレタンフォームにて形成され
たシール部材93が接着材にてはりつけられている。
【0085】そして、内外気ユニット部1および温度調
整ユニット部100の接続時(車両搭載時)に、ダクト
部81とダクト部87とは、ダクト部81が雌嵌合部と
なり、ダクト部87が雄嵌合部となって、嵌合する。こ
れにより、ダクト部81とダクト部87とが連通し、こ
の際シール部材93により、ダクト部81とダクト部8
7との嵌合部から水が漏れだすことが防止される。
【0086】このようにダクト部81、ダクト部82、
空間90、ダクト部92により、連通路29に流れ込ん
だ水を車室外に排出する排水通路68が構成される。こ
のため、本例では、上記第1実施形態のように水を排出
するために、別体のゴムパイプ68を取り付ける必要が
無く、排水通路68による組み付け手順を削減できる。
【0087】ところで、このような排水通路90は、上
流側が圧力の低いファン6bの吸込口に連通しており、
下流側は圧力の高いファン6a、6bの下流側でダクト
部92に連通している。このため、連通路29に入り込
んだ水は、圧力差によって逆流しやすくなり、排水性の
悪化の原因となる。そこで、本例では、このような逆流
を防止するために、以下のような構成としている。
【0088】つまり、図5、図6に示すように排水通路
90の途中部位には、その上流側および下流側に比べて
流路面積が小さい絞り部120が設けられている。具体
的には、図7に示すように絞り部120は、蓋部84の
うち下方部位の内壁面に一体形成された一対の傾斜壁1
21a、121bにて構成されている。傾斜壁121
a、121bは、図5に示すように各リブ88からお互
いに近づくように形成されている。そして、上記絞り部
121は、これら傾斜壁121a、121bの各先端部
と、蓋部84の内壁84aとに囲まれて形成されてい
る。なお、本例の絞り部121の流路面積は、例えば5
6mm2 である。
【0089】そして、この排水通路68により、先ず連
通路29に流れ込んだ水は、図5中矢印で示すように傾
斜面80上に流れ込み、この傾斜面80の傾斜により自
然にダクト部81に流れ込む。なお、この角度αは、本
発明者の検討によると、5度以上あれば、水が自然と良
好にダクト部81にまで流れることが確認されている。
【0090】ダクト部81に流れ込んだ水は、ダクト部
87を通じて上記空間90に流れ込み、ケース部11a
の底面(実際にはこの部分にもインシュレータ89がは
りつけてあるため、インシュレータ89の表面)を流れ
る。そして、最終的には、この水は上記ダクト部92に
流れ込む。この結果、連通路29に侵入した水は、凝縮
水とダクト部93にて合流して、ダクト部122に流れ
込み、車室外に排出される。また、この際、絞り部12
1を形成することで、排水通路90での水の逆流を防止
でき、確実に連通路29に入り込んだ水を、車室外に排
出できる。この結果、内外気ユニット部1内に水が溜ま
ることを未然に防止できる。
【0091】また、本例では、上記第1実施形態では、
ゴムパイプ68が助手席右側の空間(助手席者の右足元
に垂れ下がるように形態となり、助手席者の邪魔とな
り、最悪助手席者の足によってゴムパイプ68が引き抜
かれるという不具合がある。しかし、本例では、本例の
排出通路68は、上記デッドスペースを利用し、スクロ
ールケーシング3aの吹出部3a′と車両前後方向に並
ぶように形成配置されているため、上述の不具合を未然
に防止できる。
【0092】(第3実施形態)ところで、本発明者の検
討によれば、上記第1、第2実施形態においては、以下
の理由によって上記2層ユニットからの排水をスムース
に行うことができない場合がある。即ち、ファン6a、
6bにより送風を行っている場合には、内外気ユニット
部1の内部は送風していない場合に比べて負圧になるた
め、内外気ユニット部1内のケース底面にたまった水の
排出がスムースに行うことができない場合がある。特
に、大風量時には内外気ユニット部1内はより負圧にな
るのでケース底面にたまる水の量が増大する可能性があ
る。
【0093】そこで、第3実施形態においては、排水通
路68にアスピレータ130を設け、内外気ユニット部
1のケース底面にたまった水を車室外に排出しやすくし
ている。以下、第3実施形態について図8、9に基づい
て説明する。第1実施形態と同様の部分については、同
一の符号を付けてその説明を省略する。本第3実施形態
では、内外気導入モードは2層モードまたは全外気モー
ドとする図8に示すように、内外気ユニット部1の最下
方部位に排水パイプ部67が一体成形され、この排水パ
イプ部67には、連通路29から入り込む水を車室外に
排出する排水通路68が接続されている。そして、ファ
ンから吹き出された送風空気を車室外に送風するための
送風通路135が、排水通路68に合流している。この
送風通路135は、第2空気通路5b、空調ケース11
内のエバポレータ12上流側の空間、排水通路68から
構成される。排水通路68において、送風通路135が
合流する位置には、内外気ユニット部1にたまった水を
吸引するためのアスピレータ130が設けられている。
【0094】排水通路68は、アスピレータ130を中
心にして上流側の上流側排水通路68aと下流側の下流
側排水通路68bとから構成される。下流側排水通路6
8bは、図示しない下流部において、エバポレータ12
で発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水通路7
0と合流している。アスピレータ130は、図9に示す
ように、上流側排水通路68aに接続する第1部材13
1と下流側排水通路68bに接続する第2部材132と
からなる。第1部材131は、下流側先端部131aが
第2部材132の上流側に挿入されることにより第2部
材132と接続される。第2部材132は、送風通路1
35を排水通路68に合流させるため、空調ケース11
の空気通路5a、5b側の側面部下方に設けられた送風
口140に接続されている。また、第2部材132は、
下流側排水通路68bとの接続部において、空気通路が
狭くなるように下流側先端に向かって細くなる絞り部1
32aを有する。第2部材132内に挿入された第1部
材下流側先端部131aは、第2部材絞り部132aの
近傍に位置する。
【0095】本第3実施形態では、ファン6a、6bを
作動させると、車室内へ向かう送風空気の流れが発生す
る。第1、第2ファン6a、6bのうち下方側に位置す
る第2ファン6bにより発生した送風空気は、第2空気
通路5bから空調ケース11内に導入される。この送風
空気の一部は、空調ケース11内のエバポレータ12上
流側で送風通路135へ流れる。即ち、送風空気の一部
は、アスピレータ第2部材132へ流れ、更に、下流側
排水通路68bへと流れる。これにより、第2部材13
2から下流側排水通路68bへと向かう一次空気流Gが
生じる。上記のように、第2部材絞り部132aにおい
て空気通路が狭くなるので、絞り部132aを通過する
一次空気流Gの流速が速くなり、絞り部132a付近に
負圧が発生する。
【0096】この絞り部132a付近に発生した負圧に
より、第1部材下流側先端部131a付近に吸引効果が
生じるため、上流側排水通路68a内部において、第1
部材131へ向かう二次空気流Hを強制的に発生させる
ことができる。この二次空気流Hにより、2層モードや
全外気モードにおいて内外気ユニット部1にたまった水
を排水通路68を通して良好に排出させることが可能に
なる。
【0097】また、大風量時には、内外気ユニット部1
内はより負圧になって排水されにくくなるが、この第3
実施形態によれば、大風量時には送風通路135を通過
する空気量が増大することにより一次空気流Gも増大
し、これに伴って二次空気流Hも増大するので、大風量
時においても良好に排水を行うことができるなお、ファ
ン6a、6bが作動していない場合には、内外気ユニッ
ト部1内は負圧とならないので、内外気ユニット部1に
たまった水は排水通路68を通して正常に排出される。
【0098】(他の実施形態)上記各実施形態では、フ
ァン6a、6bは、その回転軸心方向が天地方向を向く
ように配置されていたが、水平方向に設置し、連通路2
9が水平方向に延びるように形成しても良い。また、上
記第2実施形態では、ダクト部81をケース部3aに一
体形成し、ダクト部87をケース部材11bに一体形成
したが、別体としても良い。
【0099】また、上述した各空調機器のレイアウト
は、どのような配置であっても良く、本発明は、上記各
実施形態に限定されるものでは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両用空調装置の全
体構成図である。
【図2】上記実施形態における内外気ユニット部1の車
両搭載図である。
【図3】上記実施形態における空調装置の制御構成図を
表す図である。
【図4】本発明の第2実施形態における車両用空調装置
の上面図である。
【図5】上記第2実施形態における車両用空調装置の全
体構成図である。
【図6】図5のK─K断面図である。
【図7】上記第2実施形態における蓋部84を、車両左
側方向から右側方向に向けて見た詳細図である。
【図8】上記第3実施形態におけるアスピレータ130
を備えた車両用空調装置の全体構成図である。
【図9】上記第3実施形態におけるアスピレータ130
の拡大断面図である。
【図10】従来の車両用空調装置の内外気ユニットを表
す図である。
【符号の説明】
5a…第1空気通路、5b…第2空気通路、21…内気
導入口、22…外気導入口、27…第2内外気切換ド
ア、29…連通路、33…後席用フット用空気通路、6
2…デフロスタ用空気通路、66…前席用フット用空気
通路、68…排水通路、130…アスピレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋内 孝行 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側に外気導入口(22)が形成さ
    れ、他端側が車両窓ガラス(63)に向かって空気を送
    風するデフロスタ用空気通路(62)に連通可能な第1
    空気通路(5a)と、 一端側に内気導入口(21)が形成され、他端側が乗員
    の下半身に向かって空気を送風するフット用空気通路
    (33、66)に連通可能な第2空気通路(5b)と、 一端側が前記外気導入口(22)と連通し、他端側が前
    記第2空気通路(5b)と連通する連通路(29)と、 前記連通路(29)に設けられ、前記連通路(29)を
    開閉する連通路開閉部材(27)と、 前記外気導入口(22)から前記第1空気通路(5a)
    に外気を導入するとともに、前記連通路開閉部材(2
    7)にて前記連通路(29)を開けて、この連通路(2
    9)を通じて前記外気導入口(22)から前記第2空気
    通路(5b)にも外気を導入する全外気モードが設定可
    能となっており、 さらに前記外気導入口(22)から前記第1空気通路
    (5a)に外気を導入するとともに、前記連通路開閉部
    材(27)にて前記連通路(29)を遮断することで、
    前記内気導入口(21)から前記第2空気通路(5b)
    に内気を導入する2層モードが設定可能となっている車
    両用空調装置であって、 前記外気導入口(22)から前記連通路(29)を通じ
    て侵入する水を、車室外に排出する排水通路(68)を
    設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記第1空気通路(5a)および前記第
    2空気通路(5b)に設けられ、通過する空気を冷却す
    る冷却用熱交換器(12)を有し、 前記連通路(29)からの水は、前記冷却用熱交換器
    (12)にて発生した凝縮水と合流させたのちに車室外
    に排出されることを特徴とする請求項1記載の車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 前記第1、第2空気通路(5a、5b)
    に車室内に向かう空気流を発生する送風機(300)を
    収納する内外気ユニット部(1)と、 前記内外気ユニット部(1)の空気下流側に配置され、
    前記冷却用熱交換器(12)および空気を加熱する加熱
    用熱交換器(13)が収納され、前記送風機(300)
    からの送風空気を温度調整する温度調整ユニット部(1
    00)と、 前記温度調整ユニット部(100)のうち、前記冷却用
    熱交換器(12)の空気下流側に設けられ、前記冷却用
    熱交換器(12)にて発生した凝縮水を車室外に排出す
    る凝縮水排水路(92、122)とを有し、 前記排水通路(68)は、前記内外気ユニット部(1)
    と前記温度調整ユニット部(100)が接続されること
    で、前記凝縮水排水路(92、122)と連通するよう
    になっていることを特徴とする請求項2記載の車両用空
    調装置。
  4. 【請求項4】 前記排水通路(68)の途中部位は、そ
    の上流側および下流側に比べて流路面積が小さい絞り部
    (120)が設けられていることを特徴とする請求項3
    記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記冷却用熱交換器(12)を前記温度
    調整ユニット部(100)内に取り付けおよび取り出す
    ための開口部(82)と、 前記開口部(82)を塞ぐ蓋部材(84)と、 前記蓋部材(84)に一体成形され、前記凝縮水排水路
    (92、120)と連通する管状の第1ダクト部(8
    7)と、 前記内外気ユニット部(1)に一体成形され、前記第1
    ダクト部(87)と接続される管状の第2ダクト部(8
    1)とを有することを特徴とする請求項3または4記載
    の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記第1空気通路(5a)に車室内へ向
    かう空気流を発生する第1ファン(6a)を収納し、さ
    らに前記第2空気通路(5b)に車室内へ向かう空気流
    を発生する第2ファン(6b)を収納する内外気ユニッ
    ト(1)を有し、 前記内外気ユニット(1)には、前記第1、第2ファン
    (6a、6b)の上方部位に前記外気導入口(22)と
    前記第1通路用内気導入口(26)とが形成されてお
    り、 前記連通路(29)は、前記外気導入口(22)から下
    方に延びるようにして前記第2ファン(6b)の吸込口
    (28)とを連通していることを特徴とする請求項1な
    いし5いずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2ファン(6a、6
    b)は、共に回転軸線方向が上下方向を向くように配置
    されて、前記第1ファン(6a)は上方から下方に向け
    て空気を吸い込み、車両幅方向に空気を吹き出す遠心式
    ファンであり、前記第2ファン(6b)は下方から上方
    に向けて空気を吸い込み、車両幅方向に空気を吹き出す
    遠心式ファンであることを特徴とする請求項6記載の車
    両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記第1、第2ファン(6a、6b)の
    うち下方に位置する側のファンから吹き出された送風空
    気を車室外に送風する送風通路(135)が前記排水通
    路(68)に合流しており、 前記排水通路(68)の前記送風通路(135)が合流
    する位置に、前記送風空気により負圧を発生させ、前記
    排水通路(68)内に強制的に空気流を発生させること
    により、前記外気導入口(22)から前記連通路(2
    9)を通じて浸入する水を吸引するアスピレータ(13
    0)を設けたことを特徴とする請求項6または7に記載
    の車両用空調装置。
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