JP3814974B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調空気の通路を内気側の第1空気通路と外気側の第2空気通路とに区画形成することにより、フット吹出口からは暖められた高温内気を再循環して吹き出し、一方、デフロスタ吹出口からは低湿度の外気を吹き出すようにして、暖房能力の向上と窓ガラスの防曇性との両立を図った2層モード切換可能な車両用空調装置(以下、2層ユニットと呼ぶ)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記2層ユニットとして、特開平8−318727号公報に記載されているものが知られている。
この車両用空調装置の最空気上流部をなす内外気送風ユニットは、図6に示すように内気用の第1空気通路100と外気用の第2空気通路101とを有する。そして、内外気送風ユニットには、これら空気通路100、101に対応して、1つのモータ103にて駆動される第1のファン110および第2のファン111が設けられている。
【0003】
内外気送風ユニットには、図中上方でモータ103の回転軸線方向の一端側に、第1内気導入口102および外気導入口104が形成されている。外気導入口104は、車両側に開口した外気取入口(図示しない)とダクトによって連通される。これら第1内気導入口102と外気導入口104は、第1内外気切換ドア106にて開閉される。
【0004】
また、内外気送風ユニットには、図中下方でモータ103の回転軸線方向の他端側に、第2内気導入口105が形成されている。この第2内気導入口105は、第2内外気切換ドア107にて開閉される。
そして、内外気送風ユニットには、第1のファン110と第2のファン111との各吸込口を連通させるように連通路108が形成されており、この連通路108は、上記第2内外気切換ドア107にて開閉される。
【0005】
そして、内外気モードを上記2層モードに切り換えるには、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入口102を閉塞するとともに、上記外気導入口104を開口する。一方、第1内外気切換ドア107にて連通路108を閉塞するとともに、第2内気導入口105を開口する。
これにより、第1空気通路100には、第2内気導入口105より内気が取り入れられ、第2空気通路101には外気導入口104より外気が取り入れられる。
【0006】
例えば、第1空気通路100および第2空気通路101の両方に外気を取り入れる場合(全外気モード)は、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入口104を閉塞するとともに、外気導入口104を開口する。さらに第2内外気切換ドア107にて連通路108を開口するとともに、第2内気導入口105を閉じる。
【0007】
従って、外気導入口104からの外気は、図中矢印Aで示すように第2のファン111に吸い込まれるとともに、図中矢印Bで示すように連通路108を通じて第1のファン110に吸い込まれる。
ここで、上記全外気モードにおいて、連通路108を通じて第2空気通路101に外気を導入したが、これには以下のような理由がある。つまり、第2内気導入口105の近傍に別個に他の外気導入口を形成すると、車両側に開口した外気取入口をもう1つ形成したり、上記外気取入口と上記外気導入口とをダクトにて連通させる必要が生じ、構造が複雑になり得策でない。
【0008】
このため、上記連通路108を設けることで、1つの外気取入口から容易に第1空気通路100および第2空気通路101に外気を導入できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の理由からして、上記2層ユニットでは、連通路108を設けている。そこで、本発明者は、上述のような2層モードが切換可能な車両用空調装置を試作し、このものを実際に車両に搭載して検討した結果、以下の問題が発生することが分かった。図2に本発明者が試作検討した車両用空調装置の内外気ユニット部1の車両搭載図を示す。
【0010】
本発明者の検討によると、先ず、上記2層モードでは、外気導入口22から進入した水(粉雪等)が、矢印Eで示すように連通路29に流れ落ちるという現象が確認できた。そして、連通路29を流れ落ちた粉雪は、第2内外気切換ドア27とケース側のシール壁部51との間に付着して溜まってしまう。
このため、外気温が低い冬期において、上記2層モードの状態で空調装置を停止して車両を放置しておくと、第2内外気切換ドア27とシール壁部51とが凍結し、次に空調装置を作動させるときに、第2内外気切換ドア27がロックして、作動不良を引き起こすという問題が生じる。
【0011】
そこで、本発明は、上記連通路が形成された上記2層ユニットにおいて、連通路を開閉する切換ドアの作動不良を防止することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし5記載の発明では、前記第1および第2空気通路(5a、5b)への送風が停止している状態では、前記連通路開閉部材(27)を前記シール壁部(51)から離し、前記連通路(29)が開いた状態とすることを特徴としている。
【0013】
これにより、第1および第2空気通路への送風が停止している状態では、連通路開閉部材を前記シール壁部から離し、連通路が開いた状態とするため、シール壁部と連通路開閉部材とが水の凍結によって固まることが無く、水の凍結による連通路開閉部材がロックすることを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態を示すものであり、本実施形態は、ディーゼルエンジンを搭載する車両、電気自動車、ハイブリッド車等のように、暖房用として十分な熱源の確保が困難な車両における空調装置に適用されるものである。
【0015】
図1は本実施形態における空調装置通風系の全体構成を示す概要図である。図2は本実施形態における内外気ユニット部1の車両搭載図である。なお、本例における車両は右ハンドル車である。
図1において、空調装置通風系は、大別して、内外気ユニット部1と空調ユニット部100の2つの部分に分かれている。内外気ユニット部1は、車両用空調装置の最空気上流部を構成するものである。内外気ユニット部1は、図2に示すように車室内のうち車両前方側の意匠面をなすインストルメントパネルPの車両前方側に配置されている。また、内外気ユニット部1は、エンジンルーム(E/G)と車室内とを区画する鉄板製の仕切り壁2の車両後方側で、車両幅方向の中央部より助手席側にオフセットして配置されている。
【0016】
つまり、内外気ユニット部1は、仕切り板2とインストルメントパネルPとの間に配置されている。また、インストルメントパネルPのうち助手席側、かつ前記内外気ユニット部1の車両後方側には、内外気ユニット部1と対向配置されて、物品を収納する容器状の収納部材(以下、グローボックス200)が設けられている。
【0017】
グローボックス200は、インストルメントパネルPに回動可能に支持された回動軸20bにて、図1中矢印C方向に回動するようになっている。これにより、グローボックス200の開閉が行える。
内外気ユニット部1は、車室内への空気流路をなす空調ケース3を有する。そして、空調ケース3内は、水平方向に延びる仕切り板4にて2つの通路に仕切られている。具体的には、空調ケース3は、流路がスクロール状となるスクロールケース部3aを有し、このスクロールケース部3a内は、仕切り板4にて上下(天地)方向に仕切られて、上下方向に並ぶように第1、第2空気通路5a、5bが形成されている。
【0018】
そして、第1、第2空気通路5a、5bの下流側には、図1に示すように空調風の温度を調整する上記空調ユニット部100が配置されている。空調ユニット部100は、実際には上記内外気ユニット部1と車両幅方向に延び、車両幅方向の中央部位に配置されている。
内外気ユニット部1から吹き出される空気は、図2中紙面表側から裏側で、車両幅方向に流れて、空調ユニット部100内に導入される。空調ユニット部100内に導入された空気は、車両前方側から車両後方側に流れるように向きを変えて、後述のエバポレータ12や後述のヒータコア13を通過するようになっている。
【0019】
第1空気通路5aおよび第2空気通路5b内には、図1、2に示すようにそれぞれ車室内への空気流を発生するファン6a、6b(第1ファン、第2ファン)が配置されている。ファン6a、6bは、本例では遠心式多翼ファン(シロッコファン)であり、樹脂にて一体形成されている。これらファン6a、6bは、図2に示すように回転軸線方向が上下方向を向くように配置されている。
【0020】
ファン6a、6bは、この軸線方向(上下方向)の両側から吸い込む両吸込式のファンとなっている。ファン6aは、上方から下方に向けて空気を吸い込み、この空気を車両幅方向の右側に向かって送風する。一方、ファン6bは、下方から上方に向けて空気を吸い込み、この空気を車両幅方向の右側に向かって送風する。
【0021】
ファン6a、6bは、図1、図2に示すように1つの電動モータ7にて駆動され、この電動モータ7は、下方から上方に向かってファン6aの吸込口から挿入されている。従って、ファン6bの吸込抵抗は、電動モータ7にてファン6aより大きくなる。このため、第2空気通路5bには空調風が流れにくく、空調風の風量がでにくい。そこで、本例では電動モータ7の吸込抵抗の増加分を見込んで、ファン6bの送風能力を高めるために、ファン6aはファン6bよりファン径を大きくしている。なお、電動モータ7は、取り付けステー8にてスクロールケース部3aの外壁面に取り付けられている。
【0022】
内外気ユニット部1の上方部位には、第1空気通路5aに内気を導入するための第1内気導入口26と、第1空気通路5aおよび第2空気通路5bに外気を導入するための外気導入口22が形成されている。
外気導入口22は、図1に示すように仕切り壁2の上方部位に開口した外気取入口23と、ダクト24を介して連通している。第1内気導入口26は、インストルメントパネルP内の上方部位に開口している。
【0023】
そして、これら外気導入口22および第1内気導入口26は、ファン6aの上方部位に形成されており、開閉部材である第1内外気切換ドア25にて選択的に開閉されるようになっている。なお、この第1内外気切換ドア25は、駆動手段としてサーボモータ52にて駆動されるようになっている(図3参照)。また、このサーボモータ52は、後述の電子制御装置300にて駆動制御される(図3参照)。
【0024】
内外気ユニット部1内で、第1内気導入口26とファン6aとの間には、塵埃を除去するフィルター部材40が設けられている。このフィルター部材40は、車室内から容易に脱着可能となっており、フィルター部材40の内外気ユニット部1から取り外し方は、以下のように行う。
先ず、グローボックス20をインストルメントパネルPから取り外す。すると、フィルター部材40を取り出すための蓋部41が車室内に露出する。さらにこの蓋部41を取り外すと、フィルター部材40の端部が車室内に露出して、この露出した部分を取っ手として、フィルター部材40を車両後方側に引き抜く。これにより、フィルター部材40を内外気ユニット部1から取り外すことができる。なお、フィルター部材40を内外気ユニット部1内に装着する場合は、上述の手順を逆に行う。
【0025】
内外気ユニット部1の下方部位で、ファン6bの下方部位には、第2空気通路5bに内気を導入するための第2内気導入口21が形成されている。この第2内気導入口26は、連通路開閉部材である第2内外気切換ドア27にて開閉される。な第2内外気切換ドア27は、駆動手段としてサーボモータ52にて駆動されるようになっている(図3参照)。つまり、上記第1内外気切換ドア25と第2内外気切換ドア27とは、図示しないリンク機構にて連結されており、同一の駆動手段であるサーボモータ52にて駆動される。なお、これについては、後で詳述する。
【0026】
さらに内外気ユニット部1内には、上記外気導入口22から上下方向へ延びるようにして外気導入口22とファン6bの吸込口28とを連通する連通路29が設けられている。この連通路29は、一端側が外気導入口22と連通し、他端側が第2空気通路5bと連通し、上記第2内外気切換ドア27にて開閉される。つまり、第2内外気切換ドア27は、前記第2内気導入口21と連通路29を選択的に開閉するようになっている。
【0027】
連通路29は、第1空気通路5aおよび第2空気通路5bに共に外気を導入する全外気モードを達成するためにある。ここで、全外気モードとは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞するとともに、外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を閉塞して、連通路29を開口するモードである。これにより、第1空気通路5aには、外気導入口22から外気が導入され、第2空気通路5bには、外気導入口22から連通路29を通じて外気が導入される。
【0028】
また、本例では、上記全外気モードの他に、内外気導入モードとして全内気モードと2層モードとが切換可能となっている。
先ず、全内気モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を開口するとともに外気導入口22を閉塞し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連通路29を閉塞する。これにより、第1空気通路5aには、第1内気導入口26から内気が導入され、第2空気通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入される。
【0029】
2層モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞するとともに外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連通路29を閉塞(遮断)する。これにより、第1空気通路5aには、外気導入口22から内気が導入され、第2空気通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入される。
【0030】
そして、この2層モードでは、第2内外気切換ドア27は、図2に示すようにスクロールケース3aの一部であるシール壁部51に当接することで、連通路29を通じて外気導入口22からの外気が第2空気通路5bに進入しないようにシールしている。また、実際には上記シール壁部51と当接する第2内外気切換ドア27の当接面には、弾性発泡体(例えばウレタンフォーム等)が接着されており、シール性を向上させている。
【0031】
ここで、上記全外気モードでは、連通路29を通じて第2空気通路5bに外気を導入した。以下、この理由を説明する。上述の全外気モードでは、上記連通路29を設けなくても、例えば、内外気ユニット部1の下方部位に、もう1つ別個の外気導入口を設け、この外気導入口から第2空気通路5bに外気を導入すれば達成できる。しかし、このようにすると、この外気導入口と外気取入口23とを連通させるために上述のようなダクト24をもう1つ設ける必要がある。
【0032】
このため、ダクト24のとりまわしが複雑になったり、もう1つ外気取入口を形成する必要があるため、好ましくない。そこで、上述のような連通路29を設けることで、1つの外気取入口23にて容易に全外気モードを達成できる。
そして、上記3つの内外気導入モードは、上述のように上記サーボモータ52にて第1内外気切換ドア25および第2内外気切換ドア27を作動させることで達成されるが、これらドア25、27の作動関係図を図4に示す。
【0033】
なお、図4中横軸は、サーボモータ52側に最も近い位置に連結されたリンクレバーの駆動角度を表している。詳しく説明すると、サーボモータ52は、図示しないハウジング内にモータと減速機構等が収納されて構成されており、ここで言う駆動角度とは、ハウジングの外部で最も減速機構側に連結されたリンクレバーのものである。
【0034】
また、図4中縦軸は、上記第1、第2内外気切換ドア25、27の駆動(作動)角度を表すものである。具体的には、図4の縦軸は、ドア25の最大駆動角度、つまり、第1内外気切換ドア25が第1内気導入口26を閉塞する位置を0degとし、外気導入口22を閉塞する位置を−80degとしている。さらに図4の縦軸は、ドア27の最大駆動角度、つまり、第2内外気切換ドア27が連通路29を閉塞する位置を0degとし、第1内気導入口21を閉塞する位置を−80degとして表してある。なお、これら数値は、設計上任意に設定されるものである。
【0035】
そして、本例では、図4に示すようにリンクレバーの駆動角度に伴って、第1内外気切換ドア25および第2内外気切換ドア27が駆動されて、上記全内気モード、上記2層モード、および上記全外気モードが切り換えられる。
空調ユニット部100は、1つの空調ケース11内に蒸発器(冷房用熱交換器)12とヒータコア(暖房用熱交換器)13とを両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。以下、空調ユニット部100部の具体的構造を図1により詳述する。なお、図1に空調ユニット部100と上記内外気ユニット部1との結合部位を線Vで模式的に示す。
【0036】
空調ケース11はポリプロピレンのような、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなり、図1の上下方向(車両上下方向)に分割面を有する左右2分割のケースからなる。この左右2分割のケースは、エバポレータ12、ヒータコア13、後述するドア等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて、空調ケース11を構成する。
【0037】
空調ケース11内には、図1に示すように最上流部である空気流入口14直後の部位にエバポレータ12が第1、第2空気通路5a、5bの全域を横切るように配置されている。このエバポレータ12は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却する冷却用熱交換器である。なお、エバポレータ12は図1に示すように、車両前後方向には薄型で、車両上下方向に長手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されている。
【0038】
また、空気流入口14からエバポレータ12に至る空気通路は、仕切り板15により車両下方側の第2空気通路5bと車両上方側の第1空気通路5aとに仕切られている。この仕切り板15は空調ケース11に樹脂にて一体成形され、水平方向に延びる固定仕切り部材である。
そして、エバポレータ12の空気下流側(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が隣接配置されている。このヒータコア13は、エバポレータ12を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱する加熱用熱交換器である。このヒータコア13もエバポレータ12と同様に、車両前後方向には薄型で、車両上下方向に長手方向が向く形態で空調ケース11内に設置されている。但し、ヒータコア13は垂直より若干の角度だけ車両前方側へ傾斜して配置されている。
【0039】
また、空調ケース11内で、ヒータコア13の上方部位には、このヒータコア13をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風バイパス通路16が形成されている。
空調ケース11内で、ヒータコア13とエバポレータ12との間には、ヒータコア13で加熱される温風とヒータコア13をバイパスする冷風(すなわち、冷風バイパス通路16を流れる冷風)との風量割合を調整する平板状の主エアミックスドア17、および補助エアミックスドア18が配置されている。ここで、この両エアミックスドア17、18は、それぞれ水平方向に配置された回転軸17a、18aと一体に結合されており、この回転軸17a、18aとともに車両上下方向に回動可能になっている。
【0040】
回転軸17a、18aは、空調ケース11に回転自在に支持され、かつ回転軸17a、18aの一端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリンク機構に結合されている。両エアミックスドア17、18は、このリンク機構およびサーボモータのようなアクチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度制御信号に応じて、連動操作されるようになっている。
【0041】
そして、最大冷房時には、両エアミックスドア17、18は図1の実線に示すように互いにラップした位置に回動操作されて、両エアミックスドア17、18が空調ケース11側の突出リブに圧着し、ヒータコア13への空気流入路を全閉する。
一方、最大暖房時には、両エアミックスドア17、18は図2の2点鎖線に示す位置に回動操作されて、主エアミックスドア17が冷風バイパス通路16を全閉すると同時に、補助エアミックスドア18の先端部がエバポレータ12直後の位置で、かつ仕切り板15の延長線近傍に位置することにより、補助エアミックスドア18は、エバポレータ12とヒータコア13との間の空気通路を、第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0042】
そして、空調ケース11内において、ヒータコア13の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒータコア13との間に所定間隔を開けて上下方向に延びる仕切り壁19が空調ケース11に一体成形されており、この仕切り壁19によりヒータコア13の直後から上方に向かう温風通路19aが形成されている。この温風通路19aの下流側(上方側)はヒータコア13の上方部において冷風バイパス通路16と合流し、冷風と温風の混合を行う冷温風混合空間20を形成している。
【0043】
また、仕切り壁19の下端部には、ヒータコア13の空気下流側の面と対向するようにして、温風バイパス入口部60が開口しており、この温風バイパス入口部60は温風バイパスドア61により開閉される。この温風バイパスドア61は温風バイパス入口部60の上端部に回動自在に配置された回転軸61a連結され、この回転軸61aと一体に図1の実線位置と2点鎖線位置との間で回動操作される。本例では、温風バイパスドア61は図示しないリンク機構およびサーボモータのようなアクチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度制御信号および吹出モード制御信号に応じて操作されるようになっている。
【0044】
この温風バイパスドア61は、後述のフット吹出モードおよびフットデフロスタ吹出モードにおいて、最大暖房状態が設定されたとき(2層モード)には、図1の実線位置(ヒータコア13の仕切り線B近傍位置)に操作されてヒータコア13直後の温風通路19aを第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0045】
また、ヒータコア13の空気上流側には、その仕切り線Bと補助エアミックスドア18の回転軸17aとの間を仕切る固定仕切り板24が空調ケース11に一体成形されている。
空調ケース11の上面部において、車両前方側の部位にはデフロスタ用空気通路62が開口している。このデフロスタ用空気通路62は冷温風混合空間20から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないデフロスタダクトおよびデフロスタ吹出口を介して、車両窓ガラス(63、図2参照)内面に向けて空気を吹き出す。このデフロスタ用空気通路62は、デフロスタドア64により開閉される。
【0046】
空調ケース11の上面部において、デフロスタ用空気通路62よりも車両後方側(乗員寄り)の部位にはフェイス用空気通路65が開口している。このフェイス用空気通路65も冷温風混合空間20から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないフェイスダクトを介して計器盤上方部のフェイス吹出口より乗員頭部に向けて風を吹き出す。
【0047】
フェイス用空気通路65の入口部には、フェイスドア50が設置され、このドア50によりフェイス用空気通路65が切替開閉される。
また、空調ケース11のうち、車両後方側の側面の上部側には、前席用フット用空気通路66が開口している。この前席用フット用空気通路66は冷温風混合空間20から温度制御された空調空気が流入するとともに、最大暖房時には、温風バイパス入口部60の開口により、このバイパス入口部60からの温風が温風通路30を通して上方に流入するようになっている。そして、前席用フット用空気通路66は図示しない前席用フットダクトを介して前席用フット吹出口から前席側の乗員足元に温風を吹き出す。
【0048】
前席用フット用空気通路66の入口部には、フットドア31が設置され、このドア31により前席用フット用空気通路66が切替開閉される。
また、空調ケース11のうち、車両後方側(乗員寄り)の側面の下部側には、後席用フット用空気通路33が温風バイパス入口部60の直後に対向するように開口している。この後席用フット用空気通路33は、温風バイパス入口部60および温風通路30からの温風が流入し、この温風を図示しない後席用フットダクトを介して後席用フット吹出口から後席側の乗員足元に温風を吹き出す。
【0049】
本実施形態では、フット吹出モードにおける2層モード時には、ヒータコア13の空気下流側では、温風バイパスドア61が一点鎖線位置に操作されて、第1、第2空気通路5a、5bを仕切る。デフロスタドア64とフットドア31とフェイスドア50は、吹出モード切替用のドア手段であって、図示しないリンク機構に連結されて、サーボモータのようなアクチュエータにより、空調装置の吹出モード制御信号に応じて、連動操作されるようになっている。
【0050】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両用空調装置は、図3に示すように、空調操作パネル201に設けられた各種操作部材(例えば車室内の設定温度を設定する温度設定器)からの操作信号、および空調制御用の各種センサ群202からのセンサ信号が入力される電子制御装置300を備えており、この電子制御装置200の出力信号により空調機器201(電動モータ8の印加電圧(ファン6a、6bに送風量)、各ドア25、27、17、18、31、50、64の位置等)が制御される。
【0051】
例えば、電子制御装置300では、上記設定温度や上記センサ信号に基づいて空調環境に応じて、5つの吹出モードと上述の3つの内外気導入モードとが自動的に決定制御される。また、このような空調自動制御は、上記空調操作パネル201に設けられた自動制御スイッチ201a(AUTO)をオンすると、車室内の空調を開始して上記電動モータ8が起動されて空調風の送風が行われる。
【0052】
また、この電子制御装置300には、図3に示すように乗員により操作され、車両を走行可能とするスイッチ手段であるイグニッションスイッチI/Gがオンされると、図示しない車載バッテリが給電されて、上記自動制御がはじめて開始可能となる。
そして、例えば、電子制御装置300にて車室内を暖房する必要があると判断されて、フット吹出モードと決定され、さらにこの際最大暖房状態と決定されると、上記2層モードとなる。すると、この2層モードでは、図1において、両エアミックスドア17、18は図示の2点鎖線位置に回動操作される。これにより、補助エアミックスドア18は、エバポレータ12とヒータコア13との間の空気通路を第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0053】
また、温風バイパスドア61は、図1の一点鎖線位置に操作されてヒータコア13直後の第1温風通路19aを第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用するとともに、温風バイパス入口部60を開放する。また、デフロスタドア64はデフロスタ用空気通路62を若干開口し、フットドア31は、フット用空気通路65を全開する。さらにはフェイスドア31はフェイス用空気通路65を閉塞する。
【0054】
従って、ファン6a、6bを作動させることにより、内外気ユニット部1において第1空気通路5aと第2空気通路5bとをそれぞれ流れた、外気と内気とは、空調ケース部100内でも区分されたまま流れ、この内気と外気はすべてヒータコア13を通過し、最大限加熱される。
内気はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパス入口部60を通って前席用、後席用フット用空気通路66、33に至る。これに対して、外気はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパスドア61上方側の温風通路19aを経て、冷温風混合空間20に至り、さらに、ここから外気は2つの流れに分岐して、その一方の外気はデフロスタ用空気通路62に流入し、残余の外気はサイドフェイス用空気通路65に流入する。
【0055】
以上の結果、デフロスタ用空気通路62には低湿度の外気を加熱した温風が流れて、窓ガラス内面にこの低湿度の温風が吹き出すので、窓ガラスの防曇性を良好に確保できる。しかも、前席用、後席用フット用空気通路66、33には主に内気を加熱した温度の高い温風を吹き出して、暖房効果を向上させることができる。
【0056】
次に、上記フット吹出モードにおいて、両エアミックスドア17、18が最大暖房状態から吹出空気温度の制御のために中間開度位置に操作されたとする。この通常モード状態では、両エアミックスドア17、18が中間開度位置に操作されて、主エアミックスドア17が冷風バイパス通路16を開放するので、この冷風バイパス通路16を通って冷風がヒータコア13をバイパスして直接、冷温風混合空間20に至る。
【0057】
この両エアミックスドア17、18の操作に連動して、温風バイパスドア61が図1の実線位置に操作されて温風バイパス入口部60を閉塞するとともに、ヒータコア13直後の第1温風通路19aに対する仕切り作用が消滅する。
従って、ヒータコア13を通過して加熱された温風はすべて第1温風通路19aを上昇した後に空間20にて冷風バイパス通路16からの冷風と混合して所望の温度となる。
【0058】
そして、上記温度制御域におけるフット吹出モードでは、最大暖房能力を必要としていないため、上記内外気導入モードは、上記全外気モードに設定する。しかし、乗員の手動操作による設定にて、上記全内気モードが設定されている場合は、全内気モードとすることもできる。
また、上記フット吹出モードの他に、本例では以下の吹出モードが設定可能となっている。先ず、フットデフロスタモードであるが、これは、前席用フット用空気通路66、後席用フット用空気通路33からの吹出風量と、デフロスタ用空気通路62からの吹出風量とを略同等とするものである。そして、これは上記デフロスタドア64およびフットドア31の作動位置(開度)が、上記フット吹出モードとは異なり、予め設定された位置に制御することで、達成される。
【0059】
なお、このフットデフロスタ吹出モードにおいて、最大暖房状態が設定されて、2層流モードが設定された場合は、上記フット吹出モードと同様に内外気ユニット部1において第1空気通路5aと第2空気通路5bとをそれぞれ流れた、外気と内気とは、空調ケース部100内でも区分されたまま流れ、この内気と外気はすべてヒータコア13を通過し、最大限加熱される。
【0060】
また、フットデフロスタ吹出モードにおいて、両エアミックスドア17、18を最大暖房状態から吹出空気温度の制御のために中間開度位置に操作した場合では、上記内外気導入モードは、自動的に上記全外気モードとなる。
次にフェイス吹出モードであるが、この場合は、ドア31、61、64がそれぞれ対応する通路を閉塞し、フェイスドア50にてフェイス用空気通路65のみを開放している。そして、フェイス吹出モードは、車室内を冷房する冷房時に使用されるモードであるため、この場合は、電子制御装置200により、両エアミックスドア17、18はヒータコア13への空気流入路を全閉する最大冷房状態を示している。従って、エバポレータ12で冷却された冷風はすべてバイパス通路16を通過して、フェイス開口部65側へ吹き出す。もしくは、車室内の冷房負荷に応じて、両エアミックスドア17、18を最大冷房状態から最大暖房側へ回動操作することにより、フェイス吹出モードにおける吹出空気温度を任意に調整できる。
【0061】
続いて、バイレベル吹出モードは、フットドア31にて前席用フット用空気通路66を開口し、温風バイパスドア61にて後席用フット用空気通路33を開口する。さらには、フェイスドア50にてフェイス用空気通路65を開口する。また、乗りの空気通路は、閉塞する。
そして、バイレベルモードは、両エアミックスドア17、18が中間開度位置にて使用されるモードであり、頭寒足熱を達成するモードである。このため、本例では、冷風バイパス通路16からの冷風が主にフェイス用空気通路65側へ流れ、第1温風通路19aからの温風が主にフット用空気通路66、33側へ流れるようになっている。これにより、フェイス用空気通路65側の吹出温度がフット用空気通路66、33側の吹出温度より低くなり、頭寒足熱の吹出温度分布が得られる。
【0062】
最後にデフロスタ吹出モードでは、デフロスタドア64にてデフロスタ用空気通路62を開口し、その他のドア31、50、61にて対応する各空気通路を閉塞する。そして、このデフロスタモードでは、上記空調操作パネル上に設けられたデフロスタスイッチ(図示しない)を乗員が手動操作することで、始めて切り換わる。
【0063】
そして、このデフロスタモードに設定されたときは、上記内外気導入モードは設定前と同じとなる。また、両エアミックスドア17、18は、上記電子制御装置200にて、車室内が上記設定温度となるように自動制御される。
次に本発明の要部である上記第2内外気切換ドア27の制御内容について説明する。本例では、上記連通路29が外気導入口から下方に延びるように構成されており、さらにこの連通路29には、上記第2内外気切換ドア27が配置されている。
【0064】
従って、図1、2に示す2層モードにおいては、図1中矢印Mで示すように外気導入口22から粉雪や水等が進入すると、上記第2内外気切換ドア27とシール壁部51との間に、この粉雪等が付着し、溶けて水が溜まってしまう。このため、この状態で車両を冬期に駐車しておくと、上記粉雪が凍結することで、内外気切換ドア27がロックして、作動不良を起こす。
【0065】
そこで、本例では、第2内外気切換ドア27を、以下のようなロック防止制御を行う。本例では、上記イグニッションスイッチIGがオフされる、つまり第1および第2空気通路5a、5bへの送風が停止されると、第2内外気切換ドア27を図5に示すようにシール壁部51から離するように作動させ、連通路29が開いた状態とする(第2内気導入口21は閉塞)。つまり、本例では、図5に示すように内外気導入モードが上記全外気モードに切り換わる。
【0066】
これにより、次に車両用空調装置を起動したときに、シール壁部51と第2内外気切換ドア27とが水の凍結によって固まることが無く、水の凍結による第2内外気切換ドア27がロックすることが防止できる。なお、上記水は、シール壁部51と当接する第2内外気切換ドア27の一端面27aに付着し、他端面27bには殆ど付着していないため、図5に示す状態で車両を長時間停車しておいても、次に車両用空調装置を起動したときには、第2内外気切換ドア27は確実に作動する。
【0067】
ところで、上述のように第2内外気切換ドア27をロック防止制御を行うと、第2内外気切換ドア27とシール壁部51との間に溜まった水が、図1中矢印Yで示すように下方に流れ落ちる。このため、内外気ユニット部1の下方部位には、図1中斜線で示すように上記水が溜まる。従って、このままでは、ファン6bがこの水を吸い込んで、電動モータ8に水が付着して好ましく無い。
【0068】
そこで、本例では、溜まった水を以下のようにして車室外へ排出する。図1に示すように内外気ユニット部1(空調ケース3)の最下方部位には、排水パイプ部67が一体成形されている。そして、この排水パイプ部67には、内外気用排水通路としてのゴムパイプ68がはめ込まれている。
ゴムパイプ68の他端側は、樹脂性の三股パイプ部69のうち、1つのパイプ部69aに接続されている。また、三股パイプ部69のうち、もう1つのパイプ部69bには、ゴムパイプ70の一端側がはめ込まれており、このゴムパイプ70の他端側は、空調ユニット部100内でエバポレータ12の空気下流側近傍に接続されている。なお、このゴムパイプ70は、エバポレータ12で発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮水用排水通路を構成している。
【0069】
そして、残りのパイプ部69cには、ゴムパイプ71の一端側がはめ込まれており、ゴムパイプ71の他端側は、車両の床壁72(鉄板製)に開口した開口部73内に挿入されて、車室外に突出して配置されている。さらにゴムパイプ71の外周部と、開口部73との隙間は、ゴム材であるグロメット74にてシールされている。
【0070】
これにより、内外気ユニット部1からの水と、エバポレータ12での凝縮水は、それぞれゴムパイプ68、70を流れて、三股パイプ部69内に流入する。そして、この水は、その後、三股パイプ部69内で合流して、パイプ部69cからゴムパイプ71に流れ込んで、車室外に排出される。
このようにすることで、内外気ユニット部1内に溜まった水を、良好に車室外に排出できる。さらには、内外気ユニット部1からの水と、エバポレータ12での凝縮水を合流させ、合流した水を1つの開口部73を通じて良好に車室外へ排出できる。
【0071】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、上記ロック防止制御はイグニッションスイッチIGがオフとなったときに行うようにしたが、イグニッションスイッチIGがオンであり、上記自動制御スイッチ201aがオフ、つまり空調停止中のときに、行うようにしても良い。
【0072】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、ファン6a、6bは、その回転軸心方向が天地方向を向くように配置されていたが、水平方向に設置し、連通路29が水平方向に延びるようにしても良い。
また、上述した各空調機器のレイアウトは、どのような配置であっても良く、本発明は、上記各実施形態に限定されるものでは無い。
【0073】
また、上記各実施形態では、第1内外気切換ドア25および第2内外気切換ドア27が同一のサーボモータ52にて駆動されるようになっていたが、2つのサーボモータにて駆動するようにしても良い。この場合は、上記イグニッションスイッチIGがオフされたときに、上記全外気モードとする必要は無く、第1内外気切換ドア25にて第1内気導入口26を開口して、外気導入口22を閉塞し、、第2内外気切換ドア27にて連通路29を開けるようにしても良い。
【0074】
また、上記各実施形態において、上記イグニッションスイッチIGがオフされたときには、第2内外気切換ドア27にて連通路29を開けて第2内気導入口21を閉塞したが、第2内外気切換ドア27を中間位置として、連通路29と第2内気導入口21との双方を開口するようにしても良い。
また、本発明は、電気自動車やハイブリッド車等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。
【図2】上記実施形態における内外気ユニット部1の車両搭載図である。
【図3】上記実施形態における空調装置の制御構成図を表す図である。
【図4】上記実施形態におけるドア25、27の作動関係図である。
【図5】上記実施形態における内外気ユニット部1の車両搭載図である。
【図6】従来の内外気ユニット部の構成図である。
【符号の説明】
5a…第1空気通路、5b…第2空気通路、21…内気導入口、
22…外気導入口、27…第2内外気切換ドア、29…連通路、
33…後席用フット用空気通路、51…シール壁部、
66…前席用フット用空気通路、62…デフロスタ用空気通路。
Claims (6)
- 一端側に外気導入口(22)が形成され、他端側が車両窓ガラス(63)に向かって空気を送風するデフロスタ用空気通路(62)に連通可能な第1空気通路(5a)と、
一端側に内気導入口(21)が形成され、他端側が乗員の下半身に向かって空気を送風するフット用空気通路(33、66)に連通可能な第2空気通路(5b)と、
一端側が前記外気導入口(22)と連通し、他端側が前記第2空気通路(5b)と連通する連通路(29)と、
前記連通路(29)に設けられ、前記連通路(29)を開閉する連通路開閉部材(27)と、
前記連通路(29)に設けられ、前記連通路開閉部材(27)と当接して前記連通路(29)と前記連通路開閉部材(27)と間をシールするシール壁部(51)とを有し、
前記外気導入口(22)から前記第1空気通路(5a)に外気を導入するとともに、前記連通路開閉部材(27)にて前記連通路(29)を開けて、この連通路(29)を通じて前記外気導入口(22)から前記第2空気通路(5b)にも外気を導入する全外気モードが設定可能となっており、
さらに前記外気導入口(22)から前記第1空気通路(5a)に外気を導入するとともに、前記シール壁部(51)と前記連通路開閉部材(27)とを当接させて前記連通路(29)を遮断することで、前記内気導入口(21)から前記第2空気通路(5b)に内気を導入する2層モードが設定可能となっている車両用空調装置であって、
前記第1および第2空気通路(5a、5b)への送風が停止している状態では、前記連通路開閉部材(27)を前記シール壁部(51)から離し、前記連通路(29)が開いた状態とすることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記第1空気通路(5a)の空気上流側で、前記外気導入口(22)と隣接して設けられ、この第1空気通路(5a)に内気を導入するための第1通路用内気導入口(26)と、
前記外気導入口(22)と前記第1通路用内気導入口(26)とを選択的に開閉する内外気開閉手段(25)とを有し、
前記連通路開閉部材(29)は、前記内気導入口(21)と前記連通路(29)とを選択的に開閉する1つの部材であることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 前記第1空気通路(5a)に車室内へ向かう空気流を発生する第1ファン(6a)を収納し、さらに前記第2空気通路(5b)に車室内へ向かう空気流を発生する第2ファン(6b)を収納する内外気ユニット部(1)を有し、
前記内外気ユニット部(1)には、前記第1、第2ファン(6a、6b)の上方部位に前記外気導入口(22)と前記第1通路用内気導入口(26)とが形成されており、
前記連通路(29)は、前記外気導入口(22)から下方に延びるようにして前記第2ファン(6b)の吸込口(28)とを連通していることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。 - 前記第1および第2ファン(6a、6b)は、共に回転軸線方向が上下方向を向くように配置されて、前記第1ファン(6a)は上方から下方に向けて空気を吸い込み、車両幅方向に空気を吹き出す遠心式ファンであり、前記第2ファン(6b)は下方から上方に向けて空気を吸い込み、車両幅方向に空気を吹き出す遠心式ファンであることを特徴とする請求項3記載の車両用空調装置。
- 乗員により操作され、車両を走行可能とするスイッチ手段(IG)を有し、
前記スイッチ手段(IG)にて車両を停止させる信号が発生されると、前記連通路開閉部材(27)を前記シール壁部(51)から離すように作動させることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 乗員により操作され、車室内の空調を開始して前記送風を行うスイッチ手段(201a)を有し、
前記スイッチ手段(201a)にて空調を停止する信号が発生されると、前記連通路開閉部材(27)を前記シール壁部(51)から離すように作動させることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つに記載の車両用空調装置。
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