JP3972435B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内空気が導入される第1空気通路と車室外空気が導入される第2空気通路とを区画形成する中間仕切り板が内蔵された内外気2層ユニットを備えた車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の省燃費性能の向上によるエンジンの発熱量の低下によって、冬期にヒータコア等の加熱用熱交換器に供給するエンジンの冷却水の温度が充分に上昇せず、車室内の暖房能力が不足して充分な暖房感が得られないという問題が生じている。この対策として、暖房運転時に、既に温められた車室内空気を第1空気通路(内気通路)内に導いて加熱用熱交換器で加熱した後にフット吹出口から車室内に吹き出し、低湿度の車室外空気を第1空気通路と中間仕切り板で仕切られた第2空気通路(外気通路)内に導いて加熱用熱交換器で加熱した後にデフロスタ吹出口から車室内に吹き出すようにした内外気2層ユニットを備えた車両用空調装置が提案されている。
【0003】
ここで、内外気2層ユニットのヒータユニットには、図23(a)に示したように、第1、第2空気通路毎に加熱用熱交換器を通過する空気量と加熱用熱交換器を迂回する空気量とを調節する2個の第1、第2エアミックスドア201、202が設けられている。そして、第1空気通路と第2空気通路との間の空気の混合を防止する目的で、第1、第2エアミックスドア201、202を分割し、中間仕切り板203の両サイドから第1、第2エアミックスドア201、202をそれぞれ組み付けるようにしていた。
【0004】
なお、第1エアミックスドア201のシャフト204には、図23(a)に示したように、第2エアミックスドア202のシャフト205の端部に形成された凹状の結合部206内に差し込まれて結合される凸状の結合部207が形成されている。また、中間仕切り板203には、図23(b)に示したように、第1エアミックスドア201のシャフト204が貫通する丸穴形状の貫通穴208が1個または2個以上形成されている。ここで、209は加熱用熱交換器を挿入する略長方形状の挿入穴である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の内外気2層ユニットにおいては、エアミックスドアを、2個の第1、第2エアミックスドア201、202に分割しているので、両者の組付時に組付角度がばらついたり、結合部206、207の剛性が低下したりすることにより、シャフト204、205に捩じれが発生する可能性がある。これにより、アクチュエータ、温度コントロールレバーやリンク機構から、例えば駆動側のシャフト204に作動力が伝達されるが、例えば従動側のシャフト205に安定した作動力が伝わらなくなる。
【0006】
この結果、従動側の第2エアミックスドア202のシャット力(締切り力)が充分得られないので、第1エアミックスドア201のドア停止位置が最大冷房運転位置または最大暖房運転位置の時に、第2エアミックスドア202のドア停止位置がその最大冷房運転位置または最大暖房運転位置からずれてしまう。したがって、締切り力の充分な第1空気通路から車室内に吹き出す空気の吹出温度と締切り力の弱い側の第2空気通路から車室内に吹き出す空気の吹出温度とが異なり、車室内に吹き出す空気の実際の吹出温度が希望する吹出温度より外れてしまうという問題が生じる。
【0007】
【発明の目的】
本発明の目的は、シャフトの剛性を高めて、第1、第2ドア本体の両方に作動力が伝わるようにすることにより、第1、第2ドア本体の締切り力を充分確保することのできる車両用空調装置を提供することにある。また、エアミックスドアのドア停止位置に貫通孔を設けることにより、第1空気通路内を流れる車室内空気と第2空気通路内を流れる車室外空気とが混ざり合うことを防止することのできる車両用空調装置を提供することにある
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、中間仕切り板に貫通孔を設けることにより、中間仕切り板の一方側から他方側にエアミックスドアを挿通させることができる。これにより、第1空気の空気量を調節する第1ドア本体と、第2空気の空気量を調節する第2ドア本体と、両者を連結するシャフトとを一体化することができる。すなわち、第1ドア本体と第2ドア本体とを1本のシャフトで連結することができるので、シャフトの剛性を高めることができる。
【0009】
それによって、シャフトに捩じれが発生することはなく、第1ドア本体および第2ドア本体の両方に安定した作動力が伝わるように構成できるので、第1ドア本体および第2ドア本体の両方の締切り力を充分に確保することができる。これにより、第1ドア本体の開度と第2ドア本体の開度とがずれることはなく、第1空気通路から吹き出される空気の吹出温度、あるいは第2空気通路から吹き出される空気の吹出温度が希望する吹出温度より外れることを防止することができる。
【0010】
そして、請求項に記載の発明によれば、吸込口モードが内外気2層モードの時にエアミックスドアが停止するドア停止位置に貫通孔を形成することで、内外気2層モードの時に貫通孔を第1ドア本体と第2ドア本体で塞ぐことができる。これにより、第1空気通路内を流れる車室内空気と第2空気通路内を流れる車室外空気とが混ざり合うことを防止できるので、内外気2層モード時の車室内空気と車室外空気との分離性能を確保することができる。
【0011】
請求項に記載の発明によれば、エアミックスドアを中間仕切り板の貫通孔内に差し込んで、第1ドア本体を第1空気通路側に位置させ、第2ドア本体を第2空気通路側に位置させた後に、対向して配置される一対の対向壁にそれぞれ設けた差込み穴内に、エアミックスドアのシャフトの両端部を差し込むことにより、エアミックスドアを回動自在に空調ケースに組み付けることができる。
【0012】
請求項および請求項に記載の発明によれば、吹出温度設定手段にて設定された設定吹出温度に応じて、アクチュエータの出力軸の駆動角度が制御される。そして、出力軸が動くことにより出力軸に連結する第1リンク手段が動かされ、更に第1リンク手段の第1係合部に係合する第2係合部を設けた第2リンク手段も動かされる。これにより、第2リンク手段に連結されたシャフトが回転することで、エアミックスドアの第1ドア本体および第2ドア本体がシャフトを中心に回転する。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕
図1ないし図19は本発明の第1実施形態を示したもので、図1は中間仕切り板とエアミックスメインドアを示した図で、図2は中間仕切り板を示した図で、図3は車両用空調装置のインテークユニットを示した図で、図4は車両用空調装置のクーリングユニットとヒータユニットを示した図である。
【0017】
本実施形態の車両用空調装置は、例えばエンジンを搭載する車両の車室内を空調する空調ユニット1の各空調手段(アクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコンECUと言う)50によって制御することにより、車室内の温度を常に設定温度に保つよう自動コントロールするように構成されたオートエアコンである。
【0018】
空調ユニット1は、車両の車室内前方側に搭載されており、内部に通風路を形成する空調ケース2を備え、後記する中間仕切り板26を設けることにより第1空気通路(内気層)18と第2空気通路(外気層)19とを有する内外気2層ユニットを構成する。この空調ケース2は、空気上流側から順に、インテークユニットとクーリングユニットとヒータユニットとを備えている。インテークユニットは、吸込口モードを切り替える内外気切替手段と空調ケース2内において車室内に向かう空気流を発生させる遠心式送風機とが結合されることで構成されている。
【0019】
内外気切替手段は、図3に示したように、空調ケース2内に少なくとも車室内空気(以下内気と言う)と車室外空気(以下外気と言う)の一方または両方を取り入れるためのものであり、空調ケース2の空気最上流部を構成する内外気切替箱3と、この内外気切替箱3内に回動自在に取り付けられた2個の第1、第2内外気切替ドア4、5とから構成されている。内外気切替箱3の一方側部には、内気を空調ケース2内に吸い込むための第1内気吸込口6が形成されている。また、内外気切替箱3の他方側部には、内気を空調ケース2内に吸い込むための第2内気吸込口7、および外気を空調ケース2内に吸い込むための外気吸込口8が形成されている。
【0020】
第1内外気切替ドア4は、第1内気吸込口6を開閉する板状ドアである。また、第2内外気切替ドア5は、第2内気吸込口7および外気吸込口8を開閉する板状ドアである。そして、第1内外気切替ドア4には、それぞれのアクチュエータとしてのサーボモータ4a、5a(図13参照)およびリンク機構(図示せず)が連結されており、これらのサーボモータ4a、5aによってそれぞれ回動させられる。また、内外気切替箱3には、空気中の塵や埃等の異物を捕捉して空気を浄化するためのエアフィルタ9が内蔵され、更に第2内気吸込口7または外気吸込口8と第1内気吸込口6とを連通する連通路10が形成されている。なお、エアフィルタ9は設けなくても良い。
【0021】
遠心式送風機は、内外気切替箱3内のほぼ中央に配設されている。そして、遠心式送風機は、第1、第2遠心式ファン11、12、およびブロワ駆動回路13aにより通電されて第1、第2遠心式ファン11、12を回転駆動するブロワモータ13からなる。ここで、第1、第2遠心式ファン11、12は一体的に形成されており、第1遠心式ファン11の径よりも第2遠心式ファン12の径の方が小さい。第1、第2遠心式ファン11、12は、その空気吸込側に形成された第1、第2吸込口14、15がベルマウス形状を呈する第1、第2スクロールケーシング部16、17にそれぞれ収納されている。これらの第1、第2スクロールケーシング部16、17の各終端部(空気吹出側)は、それぞれ中間仕切り板20に仕切られる第1、第2空気通路18、19に連通している。
【0022】
クーリングユニットは、第1、第2スクロールケーシング部16、17の空気下流側端部に連結されたユニットケース21と、このユニットケース21内の通風路を第1空気通路18と第2空気通路19とに区画形成する中間仕切り板22と、車両に搭載された冷凍サイクルの一構成を成すエバポレータ(冷媒蒸発器)23を備えている。冷凍サイクルは、車両のエンジンの駆動力によって冷媒を圧縮して吐出するコンプレッサ(冷媒圧縮機)と、圧縮された冷媒を凝縮液化させるコンデンサ(冷媒凝縮器)と、凝縮液化された冷媒を気液分離して液冷媒のみを下流に流すレシーバ(気液分離器)と、液冷媒を減圧膨張させるエキスパンションバルブ(膨張弁、減圧手段)と、減圧膨張された冷媒を蒸発させる上記のエバポレータ23とから構成されている。
【0023】
エバポレータ23は、中間仕切り板22を貫通して空調ケース2の内部空間を全面塞ぐようにして配設され、自身を通過する空気を冷却する空気冷却作用および自身を通過する空気を除湿する空気除湿作用を行う冷却用熱交換器である。つまり、エバポレータ23は、第1空気通路18内を流れる空気を冷却する第1空気冷却部と後記する第2空気通路19内を流れる空気を冷却する第2空気冷却部とから構成されている。
【0024】
また、コンプレッサには、エンジンからコンプレッサへの回転動力の伝達を断続する電磁クラッチ(クラッチ手段)24が連結されている。この電磁クラッチ24が通電された時に、エンジンの回転動力がコンプレッサに伝達されて、エバポレータ23による空気冷却作用が行われ、電磁クラッチ24の通電が停止した時に、エンジンとコンプレッサとが遮断され、エバポレータ23による空気冷却作用が停止される。
【0025】
次に、ヒータユニットを図1、図3ないし図12に基づいて説明する。ここで、図5は車両用空調装置のヒータユニットを示した図で、図6ないし図9はドア連動装置と各A/Mドアとの連結状態を示した図である。
【0026】
ヒータユニットは、吹出口モードを切り替える吹出口切替手段と、車室内に吹き出す空気の吹出温度を調整する吹出温度調整手段とから構成されている。吹出口切替手段は、空調ケース2の空気最下流側部を構成する2分割型のユニットケース25と、このユニットケース25内の通風路を第1空気通路18と第2空気通路19とに区画形成する中間仕切り板26と、ユニットケース25内に回動自在に取り付けられた3個の第1〜第3吹出口切替ドア27〜29とから構成されている。
【0027】
ユニットケース25は、図2に示したように、クーリングユニットのユニットケース21の空気下流側端部に連結されており、上述した内外気切替箱3と第1、第2スクロールケーシング16、17とユニットケース21とユニットケース25とが一体的に結合することで空調ユニット1の空調ケース2を構成する。このユニットケース25の空気下流側には、デフロスタ(DEF)開口部25a、フェイス(FACE)開口部25bおよびフット(FOOT)開口部25cが形成されている。DEF開口部25aはデフロスタダクト(図示せず)に連結され、デフロスタダクトの空気最下流側端部にはフロント窓ガラスの内面に空調風(主に温風)を吹き出すためのデフロスタ(DEF)吹出口が形成されている。
【0028】
そして、FACE開口部25bはセンタフェイスダクト(図示せず)に連結され、センタフェイスダクトの空気最下流側端部には車両の乗員の頭胸部に空調風(主に冷風)を吹き出すためのセンタ側のフェイス(FACE)吹出口が形成されている。また、FACE開口部25bは、サイドフェイスダクト(図示せず)に連結され、サイドフェイスダクトの空気最下流側端部には車両の乗員の頭胸部に空調風(主に冷風)を吹き出すためのサイド側のフェイス(FACE)吹出口が形成されている。
【0029】
そして、FOOT開口部25cはフットダクト(図示せず)に連結され、フットダクトの空気最下流側端部には乗員の足元部に空調風(主に温風)を吹き出すためのフット(FOOT)吹出口が形成されている。中間仕切り板26の最空気下流側には、第1空気通路18と第2空気通路19とを連通する連通路25dが形成されている。
【0030】
そして、DEF開口部25a、FACE開口部25b、FOOT開口部25cおよび連通路25dは、第1〜第3吹出口切替ドア27〜29にて開閉される。第1〜第3吹出口切替ドア27〜29には、それぞれのアクチュエータとしてのサーボモータ27a〜29a(図13参照)およびリンク機構(図示せず)が連結されており、これらのサーボモータ27a〜29aによってそれぞれ回動させられる。なお、サイド側のFACE吹出口は、吹出口切替ドアによって開閉されない構成を有している。サイド側のFACE吹出口には、乗員が手動でサイド側のFACE吹出口を開閉する吹出グリルが設けられており、サイドフェイスダクトはその吹出グリルによって開閉される。
【0031】
吹出温度調整手段は、図5ないし図11に示したように、上記のユニットケース25と、上記の中間仕切り板26と、自身を通過する空気を加熱するヒータコア30と、このヒータコア30の空気上流側面を開閉するエアミックス(以下A/Mと記す)メインドア31と、ヒータコア30の空気下流側面を開閉するA/Mサブドア32と、マックスクール(以下MAX・COOLと記す)時に全開するMAX・COOLドア33と、マックスホット(以下MAX・HOTと記す)時に全開するMAX・HOTドア34と、これらの各A/Mドアを連動させるドア連動装置40とから構成されている。
【0032】
そして、ユニットケース25内の通風路は、図4に示したように、中間仕切り板26によって、主に内気が流れる第1空気通路18と主に外気が流れる第2空気通路19とが区画形成されている。第1空気通路18は、主に第1内気吸込口6から吸い込まれた内気を、FOOT開口部25cを経てフット(FOOT)吹出口(図示せず)より車室内に吹き出す内気通風路(内気層)である。第2空気通路19は、主に外気吸込口8から吸い込まれた外気を、DEF開口部25aとFACE開口部25bを経てDEF吹出口、センタFACE吹出口、サイドFACE吹出口より車室内に吹き出す外気通風路(外気層)である。
【0033】
ここで、中間仕切り板26には、図1、図2および図5に示したように、ヒータコア30が挿入される挿入孔90と、A/Mメインドア31が挿入される貫通孔91と、A/Mサブドア32が挿入される貫通孔92と、MAX・COOLドア33が圧入される貫通孔93と、MAX・HOTドア34が挿入される貫通孔94とが形成されている。そして、挿入孔90の周囲には、ヒータコア30を保持するための凸状のガイド壁90a〜90cが形成されている。
【0034】
貫通孔91〜94は、吸込口モードが内外気2層モード時に、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34が停止するドア停止位置(MAX・HOT位置)に対応する場所でそれぞれ開口している。具体的には、貫通孔91は、ヒータコア30の空気上流側面に対して所定の傾斜角度(例えば30°)を持って、ガイド壁90cより突出する円弧形状の突出部分26aから中間仕切り板26の周囲に設けられた側壁の内壁面より突出するシール用突起部26bまでの間に略長方形状に形成されている。
【0035】
また、貫通孔92は、ヒータコア30の空気下流側面に対して所定の傾斜角度(例えば50°)を持って、ガイド壁90aより突出する円弧形状の突出部分26cから中間仕切り板26の周囲に設けられた側壁の内壁面より突出するシール用突起部26dまでの間に略長方形状に形成されている。そして、貫通孔93は、ヒータコア30の空気上流側面に対して所定の傾斜角度(例えば30°)を持って、中間仕切り板26の略図示上端縁に沿って形成されている。そして、中間仕切り板26の周囲に設けられた側壁の内壁面には、MAX・COOLドア33が当接するシール用突起部26eが形成されている。
【0036】
また、貫通孔94は、ヒータコア30の空気下流側面に対して所定の傾斜角度(例えば30°)を持って、ガイド壁90bより突出する円弧形状の突出部分26fから中間仕切り板26の途中までの間に略長方形状に形成されている。なお、貫通孔91、92、94の開口面積は、各A/Mドアの横断面積と略一致しており、ドア停止位置(MAX・HOT位置)に各A/Mドアが設定されていれば、その貫通孔91、92、94に取り付けられる各A/Mドアにより塞ぐことが可能な大きさである。
【0037】
一方、中間仕切り板26の両側に位置して対向配置される2分割型のユニットケース25の一方のケース(本発明の対向壁に相当する)および他方のケース(本発明の対向壁に相当する)には、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34等の各A/Mドアを回動自在に支持するための差込み穴(図示せず)が形成されたボス部95〜98がそれぞれ設けられている。
【0038】
そして、ヒータコア30は、図2および図4に示したように、中間仕切り板26の貫通孔90を貫通して空調ケース2内において空調ケース2の幅方向または高さ方向を部分的に塞ぐように配設されており、内部にエンジンを冷却した冷却水が流れ、この冷却水を暖房用熱源として冷風を再加熱する加熱用熱交換器である。また、ヒータコア30は、第1空気通路18内を流れる空気を加熱する第1空気加熱部と第2空気通路19内を流れる空気を加熱する第2空気加熱部とから構成されている。
【0039】
次に、本実施形態で使用するA/Mドアを図1、図5ないし図9に基づいて簡単に説明する。ここで、図5中の実線位置は各A/MドアのMAX・HOT(位置)を表し、図5中の二点鎖線位置は各A/MドアのMAX・COOL(位置)を表す。
【0040】
A/Mメインドア31、A/Mサブドア32およびMAX・HOTドア34は、本発明のエアミックスドアに相当するもので、中間仕切り板26の貫通孔91、92、94を貫通した状態でユニットケース25内に組み付けられている。また、MAX・COOLドア33は、予め中間仕切り板26の貫通孔93に圧入された状態でユニットケース25内に組み付けられる。
【0041】
A/Mメインドア31は、ユニットケース25および中間仕切り板26に回動自在に支持されたシャフト35と、ヒータコア30の第1空気加熱部の空気上流側面全体を開閉する第1ドア本体31aと、ヒータコア30の第2空気加熱部の空気上流側面全体を開閉する第2ドア本体31bとを一体化した板状のドアである。
なお、シャフト35は、一端部が一方のケースのボス部95より突出した状態でボス部95の差込み穴内に回動自在に支持され、他端部が他方のケースのボス部95より突出した状態でボス部95の差込み穴内に回動自在に支持されている。
【0042】
A/Mサブドア32は、ユニットケース25および中間仕切り板26に回動自在に支持されたシャフト36と、ヒータコア30の第1空気加熱部の空気下流側面の幅方向の一部(吸込口側)を開閉する第1ドア本体32aと、ヒータコア30の第2空気加熱部の空気下流側面の幅方向の一部(吸込口側)を開閉する第2ドア本体32bとを一体化した板状のドアである。
なお、シャフト36は、一端部が一方のケースのボス部96より突出した状態でボス部96の差込み穴内に回動自在に支持され、他端部が他方のケースのボス部96より突出した状態でボス部96の差込み穴内に回動自在に支持されている。
【0043】
MAX・COOLドア33は、ユニットケース25および中間仕切り板26に回動自在に支持された第1、第2シャフト37a、37bと、ヒータコア30の第1空気加熱部より冷風を迂回させる第1冷風バイパス通路30aを開閉する第1ドア本体33aと、ヒータコア30の第2空気加熱部より冷風を迂回させる第2冷風バイパス通路30bを開閉する第2ドア本体33bと、第1、第2シャフト37a、37bの軸心を中心にして第1、第2ドア本体33a、33bに対して逆側に設けられた第3ドア本体33cとから構成される板状のドアである。
なお、シャフト37aは、一方のケースのボス部97より突出した状態でボス部97の差込み穴内に回動自在に支持され、シャフト37bは、他方のケースのボス部97より突出した状態でボス部97の差込み穴内に回動自在に支持されている。また、シャフト37a、37bは第1〜第3ドア本体33a〜33cに対して着脱自在に取り付けられている。
【0044】
MAX・HOTドア34は、ユニットケース25および中間仕切り板26に回動自在に支持されたシャフト38と、ヒータコア30の第1空気加熱部の空気下流側面の幅方向の残部(吹出口側)を開閉する第1ドア本体34aと、ヒータコア30の第2空気加熱部の空気下流側面の幅方向の残部(吹出口側)を開閉する第2ドア本体34bとを一体化した板状のドアである。
【0045】
なお、シャフト38は、一端部が一方のケースのボス部98より突出した状態でボス部98の差込み穴内に回動自在に支持され、他端部が他方のケースのボス部98より突出した状態でボス部98の差込み穴内に回動自在に支持されている。また、各A/Mドアの第1ドア本体31a〜34aおよび第2ドア本体31b〜34bの片面または両面(シールする側)には、例えばウレタン樹脂等のシール材が貼り付けられている。そして、各A/Mドアの第1ドア本体31a〜34aと第2ドア本体31b〜34bとの間には、中間仕切り板26との干渉を防止するために中間仕切り板26から各A/Mドアを逃がすための略長方形状のスリット部分31d〜34dが形成されている。
【0046】
次に、各A/Mドアを連動させるドア連動装置40を図1、図6ないし図12に基づいて説明する。ここで、図10はドア連動装置40のMAX・COOL時を示した図で、図11はドア連動装置40のMAX・HOT時を示した図で、図12はサーボモータの駆動角度(目標サーボモータ開度)に対する各ドアの従動角度を示したグラフである。
【0047】
ドア連動装置40は、本発明のドア駆動手段に相当するもので、1個のサーボモータ41(図13参照)を内蔵したA/Mドアアクチュエータ42で、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34を機械的に連動するように連結するドア連結手段である。
【0048】
A/Mドアアクチュエータ42は、本発明のアクチュエータに相当するもので、ユニットケース25の一方のケースの外壁面に締結具を用いて固定されている。A/Mドアアクチュエータ42の出力軸43には、略への字形状の出力レバー44が固定されている。この出力レバー44の一端部の一端面(内側面)には係合ピン45が設けられ、他端面(外側面)には係合ピン46が設けられている。また、出力レバー44の他端部の一端面には係合ピン47が設けられている。
【0049】
そして、ドア連動装置40は、A/Mメインドア31と出力レバー44とを連結する第1リンク機構、この第1リンク機構とA/Mサブドア32とを連結する第2リンク機構、MAX・COOLドア33と出力レバー44とを連結する第3リンク機構、およびこの第3リンク機構とMAX・HOTドア34とを連結する第4リンク機構を備えている。
【0050】
第1リンク機構は、一端部に出力レバー44の係合ピン46に係合される係合穴51を設けたリンクプレート52により構成されている。このリンクプレート52は、他端部がA/Mメインドア31のシャフト35の一端部(一方のケース側端部)、つまりボス部95から突出したシャフト端部に固定されており、シャフト35を中心にして回動する。なお、係合穴51は、図12のグラフに示したサーボモータ41の駆動角度に対する従動角度となるA/Mメインドア31の作動パターンに対応した形状に形成されている。
【0051】
第2リンク機構は、一端部がA/Mメインドア31のシャフト35の他端部(他方のケース側端部)、つまりボス部95から突出したシャフト端部に固定されたリンクプレート53と、一端がリンクプレート53の他端部に回動自在に連結された連結ロッド54と、一端部が連結ロッド54の他端に回動自在に連結するリンクプレート55と、一端部にリンクプレート55の他端部の裏面に設けた係合ピン56に係合される係合穴57を設けたリンクプレート58とから構成されている。
【0052】
リンクプレート55は、ワッシャ55aを介してユニットケース25の外壁面に固定されたビス等の支持具55bを中心にして回動する。また、リンクプレート58は、他端部がA/Mサブドア32のシャフト36の他端部(他方のケース側端部)、つまりボス部96から突出したシャフト端部に固定されており、シャフト36を中心にして回動する。なお、係合穴57は、図12のグラフに示したサーボモータ41の駆動角度に対する従動角度となるA/Mサブドア32の作動パターンに対応した形状に形成されている。
【0053】
第3リンク機構は、一端部に出力レバー44の係合ピン45に係合される係合溝60および係合ピン47に係合される係合片61を設けたリンクプレート62により構成されている。このリンクプレート62は、他端部がMAX・COOLドア33の第1シャフト37aに固定されており、第1シャフト37aを中心にして回動する。なお、係合溝60は、リンクプレート62の一端部に膨出形成された突条部62aの裏面に形成されている。係合溝60および係合片61は、図12のグラフに示したサーボモータ41の駆動角度に対する従動角度となるMAX・COOLドア33の作動パターンに対応した形状に形成されている。
【0054】
第4リンク機構は、一端部がリンクプレート62の第2シャフト37bに固定されたリンクプレート63と、一端がリンクプレート63の他端部に回動自在に連結された連結ロッド64と、一端部が連結ロッド64の他端に回動自在に連結するリンクプレート65とから構成されている。リンクプレート65は、他端部がMAX・HOTドア34のシャフト38の他端部(他方のケース側端部)、つまりボス部98から突出したシャフト端部に固定されており、シャフト38を中心にして回動する。
【0055】
なお、リンクプレート65には係合溝や係合穴等の係合部が設けられていない理由は、図12のグラフに示したように、サーボモータ41の駆動角度に対してMAX・HOTドア34がMAX・COOLドア33と同一従動角度で動くためである。また、図12のグラフに示したように、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34のドア開度は、サーボモータ41の駆動角度が24(deg)以上から90(deg)までの間変わらないように、リンクプレート62の係合溝60の他端側には遊びが設けられている。
【0056】
次に、本実施形態の制御系の構成を図13に基づいて説明する。ここで、図13は車両用空調装置の制御系の主要構成を示したブロック図である。空調ユニット1の各空調手段を制御するエアコンECU50には、各種センサからの各センサ信号が入力される。
【0057】
ここで、各種センサとは、車室内の空気温度(以下内気温度と言う)を検出する内気温度センサ(内気温度検出手段)71、車室外の空気温度(以下外気温度と言う)を検出する外気温度センサ(外気温度検出手段)72、車室内に射し込む日射量を検出する日射センサ(日射量検出手段)73、エバポレータ23の空気冷却度合を検出するエバ後温度センサ(冷却度合検出手段)74、ヒータコア30の空気加熱度合を検出する冷却水温度センサ(加熱度合検出手段)75、およびA/Mドアアクチュエータ42に内蔵されたポテンショメータ(A/M開度検出手段)76等である。
【0058】
上記のうちエバ後温度センサ74は、具体的にはエバポレータ23を通過した直後の空気温度(以下エバ後温度と言う)を検出するサーミスタ等のエバ後温度検出手段である。また、冷却水温度センサ75は、具体的にはヒータコア30内に流入する冷却水の温度、またはヒータコア30より流出する冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段である。さらに、ポテンショメータ76は、サーボモータ41の実際の開度(駆動角度、サーボモータ開度)を検出するサーボモータ開度検出手段である。
【0059】
そして、エアコンECU50の内部には、図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータが設けられ、上記各センサ71〜76からのセンサ信号は、エアコンECU50内の図示しない入力回路によってA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。また、エアコンECU50には、コントロールパネル70やリモートコントローラ(所謂リモコン)に設けられたエアコン操作に必要な各種スイッチからのスイッチ信号が入力される。
【0060】
各種スイッチとは、図14に示したように、コンプレッサの起動および停止を指令するためのエアコン(A/C)スイッチ77、吸込口モードを切り替えるための吸込口切替スイッチ78、車室内の温度を所望の温度に設定するための温度設定レバー(温度設定手段)79、第1、第2遠心式ファン11、12の送風量を切り替えるための風量切替レバー80、および吹出口モードを切り替える吹出口切替スイッチ(吹出口切替手段)81等である。
【0061】
上記のうち風量切替レバー80のレバー位置がOFFの場合には、ブロワモータ13への通電を停止する。また、レバー位置がAUTOの場合には、ブロワモータ13のブロワ電圧を自動コントロールする。さらに、レバー位置がLO、ME、HIの場合には、それぞれブロワモータ13のブロワ電圧を最小値(最小風量)、中間値(中間風量)、最大値(最大風量)に固定する。また、吹出口切替スイッチ81は、FACE吹出口より空調風を吹き出すFACEモードに固定するためのFACEボタン82、FACE吹出口とFOOT吹出口より空調風を吹き出すB/Lモードに固定するためのB/Lボタン83、FOOT吹出口より空調風を吹き出すFOOTモードに固定するためのFOOTボタン84、FOOT吹出口とDEF吹出口より空調風を吹き出すF/Dモードに固定するためのF/Dボタン85、およびDEF吹出口より空調風を吹き出すDEFモードに固定するためのDEFボタン85により構成されている。
【0062】
〔第1実施形態の制御方法〕
次に、本実施形態のエアコンECU50による制御方法を図15ないし図19に基づいて説明する。ここで、図15はエアコンECU50による基本的な制御処理を示したフローチャートである。
【0063】
先ず、イグニッションスイッチがONされてエアコンECU50に電源が供給されると、図15のルーチンが起動され、各イニシャライズおよび初期設定を行う(ステップS1)。
次に、A/Cスイッチ77、吸込口切替スイッチ78、温度設定レバー79、風量切替レバー80および吹出口切替スイッチ81等の各スイッチからのスイッチ信号を読み込む(温度設定手段:ステップS2)。
次に、内気温度センサ71、外気温度センサ72、日射センサ73、エバ後温度センサ74、冷却水温度センサ75およびポテンショメータ76等の各センサからの各センサ信号をA/D変換した信号を読み込む(ステップS3)。
【0064】
次に、予めROMに記憶された下記の数1の式に基づいて、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度(TAO)を算出(決定)する(目標吹出温度決定手段:ステップS4)。
【数1】
TAO=KSET×TSET−KR×TR−KAM×TAM−KS×TS+C
ここで、TSETは温度設定レバー79にて設定した設定温度で、TRは内気温度センサ71にて検出した内気温度で、TAMは外気温度センサ72にて検出した外気温度で、TSは日射センサ73にて検出した日射量である。また、KSET、KR、KAMおよびKSはゲインで、Cは補正用の定数である。
【0065】
次に、予めROMに記憶された特性図(マップ、図16参照)から、目標吹出温度(TAO)に対応するブロワ電圧(ブロワモータ13に印加する電圧)を算出(決定)する(ステップS5)。
次に、予めROMに記憶された下記の数2の式に基づいて、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32の目標ドア開度、すなわち、サーボモータ41の目標駆動角度(目標サーボモータ開度)SWを算出(決定)する(目標ドア開度決定手段:ステップS6)。
【数2】
SW={(TAO−TE)/(TW−TE)}×100(%)
ここで、TEはエバ後温度センサ74にて検出したエバ後温度で、TWは冷却水温度センサ75で検出した冷却水温度である。
【0066】
次に、予めROMに記憶された特性図(マップ、図17参照)から、目標吹出温度(TAO)に対応する吹出口モードを算出(決定)する(吹出口モード決定手段:ステップS7)。ここで、吹出口モードの決定においては、オート制御の場合、目標吹出温度(TAO)が低い温度から高い温度にかけて、FACEモード、B/LモードおよびFOOTモードとなるように決定される。また、吹出口切替スイッチ81が乗員により操作された場合、つまりマニュアル制御の場合には、コントロールパネル70上のFACEボタン82、B/Lボタン83、FOOTボタン84、F/Dボタン85またはDEFボタン86のいずれかの吹出口切替スイッチ81により設定された吹出口モードに固定される。なお、吹出口モードの決定を、マニュアル制御のみで行っても良い。
【0067】
次に、図18のサブルーチンが起動して、吸込口モードを算出(決定)する(吸込口モード決定手段:ステップS8)。
次に、各ステップS5〜ステップS8にて算出または決定した各制御状態が得られるように、ブロワ駆動回路13a、第1、第2内外気切替ドア4、5を駆動するサーボモータ4a、5aに対して制御信号を出力する。そして、電磁クラッチ24および各A/Mドアを駆動するサーボモータ41に対して制御信号を出力する。さらに、第1〜第3吹出口切替ドア27〜29を駆動するサーボモータ27a〜29aに対して制御信号を出力する(ステップS9)。
そして、ステップS10で、制御サイクル時間であるt(例えば0.5秒間〜10秒間)の経過を待ってステップS2の制御処理に戻る。
【0068】
次に、吸込口モード決定の制御処理を図18および図19に基づいて説明する。ここで、図18は吸込口モード決定の制御処理を示したフローチャートである。
【0069】
先ず、図18のサブルーチンが起動すると、予めROMに記憶された特性図(マップ、図19参照)から、目標吹出温度(TAO)に対応する吸込口モードを算出(決定)する(ステップS11)。ここで、吸込口モードの決定においては、オート制御の場合、目標吹出温度(TAO)が低い温度から高い温度にかけて、内気循環モードおよび外気導入モードとなるように決定される。また、吸込口切替スイッチ78が乗員により操作された場合、つまりマニュアル制御の場合には、内気循環モードまたは外気導入モードのいずれかの吸込口モードに固定される。
【0070】
次に、ステップS11で決定された吸込口モードが外気導入モードであるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果がNOの場合には、吸込口モードを内気循環(REC)モードに決定する(ステップS13)。その後に、図18のサブルーチンを抜ける。
【0071】
また、ステップS12の判定結果がYESの場合には、ステップS7で決定された吹出口モードを判定する。吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードであるか否かを判定する(ステップS14)。ここで、ステップS14の判定では、吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードであるか否かを判定しているが、吹出口モードがFOOTモード、F/DモードまたはB/Lモードーであるか否かを判定しても良い。
このステップS14の判定結果がNOの場合には、吸込口モードを外気導入(FRS)モードに決定する(ステップS15)。その後に、図18のサブルーチンを抜ける。
【0072】
また、ステップS14の判定結果がYESの場合には、ステップS6で決定した目標サーボモータ開度(SW)がSW≧100(%)であるか否かを判定する。すなわち、各A/MドアをMAX・HOT位置に設定する最大暖房運転時であるか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果がNOの場合には、ステップS15の制御処理に進む。
また、ステップS16の判定結果がYESの場合には、吸込口モードを内外気2層モードに決定する(ステップS17)。その後に、図18のサブルーチンを抜ける。
【0073】
〔第1実施形態の組付方法〕
次に、本実施形態の空調ユニット1のヒータユニットの組付方法を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。
【0074】
先ず、貫通孔93にMAX・COOLドア33の第1、第2ドア本体33a、33b間に形成されるスリット部分33dを圧入した後に、一方のケースの外側からシャフト37aをボス部97の差込み穴内に差し込んで、第1〜第3ドア本体33a〜33cと第1シャフト37aを連結しておく。
次に、ユニットケース25の一方のケースに中間仕切り板26を嵌合させた後に、中間仕切り板26に形成された貫通孔91内を貫通するようにA/Mメインドア31を差し込んで、シャフト35の一端部を一方のケースのボス部95の差込み穴内に差し込む。これにより、中間仕切り板26を挟んで第1、第2ドア本体31a、31bが第1、第2空気通路18、19の両方に突出するように配置される。
【0075】
次に、A/Mメインドア31と同様にして、中間仕切り板26に形成された貫通孔92、94内を貫通するように、A/Mサブドア32およびMAX・HOTドア34を差し込んで、シャフト36、38の一端部を一方のケースのボス部96、98の差込み穴内に差し込む。これにより、中間仕切り板26を挟んで、A/Mサブドア32の第1、第2ドア本体32a、32bおよびMAX・HOTドア34の第1、第2ドア本体34a、34bが第1、第2空気通路18、19の両方に突出するように配置される。
【0076】
次に、一方のケースおよび中間仕切り板26と他方のケースとを嵌め合わした後に締結具等を用いて締め付け固定することにより、ヒータユニットのユニットケース25を組み立てる。このとき、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32およびMAX・HOTドア34の各シャフト35、36、38の他端部を、他方のケースのボス部95、96、98の差込み穴内に差し込まれる。また、他方のケースの外側から第1シャフト37aをボス部97の差込み穴内に差し込んで、第1〜第3ドア本体33a〜33cと第2シャフト37bを連結する。
【0077】
次に、ヒータコア30を一方のケースまたは他方のケースに形成された挿入孔(図示せず)からユニットケース25内に挿入する。このとき、中間仕切り板26の挿入孔90の周囲に形成されたガイド壁90a〜90cに誘導(ガイド)させながらヒータコア30を挿入することができるので、ヒータコア30が取付位置から位置ずれすることはない。
【0078】
次に、図6ないし図9に示したように、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34等の各A/Mドアのシャフト35、36、37a、37b、38に、ドア連動装置40の第1〜第4リンク機構を取り付けることにより、ヒータユニットの組み立てを終了する。
【0079】
以上により、ヒータユニット25内に中間仕切り板26を装着することによって、ヒータユニットのユニットケース25内の通風路を、主に内気が通過する第1空気通路18と主に外気が通過する第2空気通路19とに区画することができる。さらに、中間仕切り板26に各A/Mドアを挿通することが可能な貫通孔91、92、94を形成することにより、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32およびMAX・HOTドア34を2分割以上に分割することなく、ユニットケース25内に回動可能に取り付けることができる。
【0080】
〔第1実施形態の作用〕
次に、本実施形態の空調ユニット1の各空調手段の作用を図1ないし図19に基づいて簡単に説明する。
【0081】
吹出口切替スイッチ81のFACEボタン82またはB/Lボタン83が押されて吹出口モードがFACEモードまたはB/Lモードの場合に、目標サーボモータ開度(駆動角度)SWがSW≦0(%)として算出された時は、A/Mメインドア31の各第1、第2ドア本体31a、31b、A/Mサブドア32の各第1、第2ドア本体32a、32bおよびMAX・HOTドア34の各第1、第2ドア本体34a、34bは、エバポレータ23からの冷風の全てをヒータコア30より迂回させる最大冷房運転位置(MAX・COOL位置)に制御される。すなわち、ヒータコア30の空気上流側面全体および空気下流側面全体を閉じる。一方、MAX・COOLドア33の各第1、第2ドア本体33a、33bは、各第1、第2バイパス通路30a、30bを全開する最大冷房運転位置(MAX・COOL位置)に制御される。
【0082】
また、目標サーボモータ開度(駆動角度)SWがSW≧100(%)として算出された時は、A/Mメインドア31の各第1、第2ドア本体31a、31b、A/Mサブドア32の各第1、第2ドア本体32a、32bおよびMAX・HOTドア34の各第1、第2ドア本体34a、34bは、エバポレータ23からの冷風の全てをヒータコア30を通過させる最大暖房運転位置(MAX・HOT位置)に制御される。一方、MAX・COOLドア33の各第1、第2ドア本体33a、33bは、各第1、第2冷風バイパス通路30a、30bを全閉する最大暖房運転位置(MAX・HOT位置)に制御される。
そして、目標サーボモータ開度(駆動角度)SWが0(%)<SW<80(%)として算出された時は、各第1ドア本体31a〜34aおよび各第2ドア本体31b〜34bが中間位置に制御される。
【0083】
吹出口切替スイッチ81のFOOTボタン84またはF/Dボタン85が押されて吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードの場合に、サーボモータ開度(SW)がSW≦100(%)の時には、吸込口モードとして内外気2層モードが選択される。
【0084】
すなわち、図3に示したように、第1遠心式ファン11の回転によって第1内気吸込口6から内外気切替箱3内に吸い込まれた内気は、図3に実線矢印で示したように、第1吸込口14を通り第1スクロールケーシング部16内に吸い込まれて第1空気通路18内に侵入する。そして、第1空気通路18内に侵入した内気は、図4に実線矢印で示したように、エバポレータ23の第1冷却部を通過する際に冷却されて冷風となった後、あるいはコンプレッサの運転を停止している時には単にエバポレータ23の第1冷却部を通過した後に、ヒータコア30の第1加熱部を通過して再加熱される。そして、第1空気通路18を通って来た内気は、図4に実線矢印で示したように、FOOT開口部25cを経てFOOT吹出口から車室内の乗員の足元部に向けて吹き出される。
【0085】
一方、第2遠心式ファン12の回転によって外気吸込口8から内外気切替箱3内に吸い込まれた外気は、図3に破線矢印で示したように、第2吸込口15を通り第2スクロールケーシング部17内に吸い込まれて第2空気通路19内に侵入する。そして、第2空気通路19内に侵入した外気は、図3に破線矢印で示したように、エバポレータ23の第2冷却部を通過する際に冷却されて冷風となった後、あるいはコンプレッサの運転を停止している時には単にエバポレータ23の第2冷却部を通過した後に、ヒータコア30の第2加熱部を通過して再加熱される。そして、第2空気通路19を通って来た外気は、図4に破線矢印で示したように、DEF開口部25aを経てDEF吹出口からフロントシールドガラスの内面に向けて吹き出される。
【0086】
したがって、吸込口モードが内外気2層モードで、且つ吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードの場合には、既に温められている高温の内気を第1空気通路18内に吸い込んでヒータコア30で再加熱してFOOT吹出口から車室内に吹き出すことで、車室内を暖房することができる。このため、エンジンの冷却水の温度があまり高くならない車両の車室内を暖房する場合でも、その車室内の暖房性能を向上させることができるので、車室内の温度を常に設定温度に保つよう自動コントロールすることができる。
一方、吸込口モードが内外気2層モードで、且つ吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードの場合には、低湿度の外気を第2空気通路19内に吸い込んでヒータコア30で再加熱してDEF吹出口からフロントシールドガラスの内面に吹き出すことで、フロントシールドガラスの防曇性能を向上させることもできる。
【0087】
〔第1実施形態の効果〕
以上のように、本実施形態の空調ユニット1は、ヒータユニットの中間仕切り板26の適所に、中間仕切り板26の一方側から他方側にA/Mメインドア31、A/Mサブドア32およびMAX・HOTドア34を挿通させることが可能な貫通孔91、92、94を形成している。これにより、各A/Mドアの第1ドア本体31a、32a、34aと第2ドア本体31b、32b、34bとシャフト35、36、38とを一体化することができる。すなわち、各A/Mドアの第1ドア本体31a、32a、34aと第2ドア本体31b、32b、34bとを1本のシャフト35、36、38で一体的に連結、あるいは一体成形することができるので、結合部のないシャフト35、36、38を構成でき、シャフト35、36、38自身の剛性を高めることができる。
【0088】
それによって、ユニットケース25内に各A/Mドアを組み付けても、結合部を持たないので、シャフト35、36、38に捩じれが発生することはない。したがって、第1ドア本体31a、32a、34aと第2ドア本体31b、32b、34bとの両方に均一に安定した作動力が伝わるように構成できるので、第1ドア本体31a、32a、34aと第2ドア本体31b、32b、34bとの両方の締切り力(シャット力)を充分に確保することができる。
【0089】
すなわち、温度コントロール状態がMAX・COOLの場合には、第1ドア本体31a、32a、34aと第2ドア本体31b、32b、34bとにより、ヒータコア30の空気上流側面全体および空気下流側面全体を塞いでエバポレータ23からの冷風を全てヒータコア30より迂回させることができる。また、温度コントロール状態がMAX・HOTの場合には、第1ドア本体31a、32a、34aと第2ドア本体31b、32b、34bとがシール用突起部26b、26dに密着することにより、エバポレータ23からの冷風を全てヒータコア30に通すことができる。これにより、第1ドア本体31a、32a、34aのドア開度と第2ドア本体31b、32b、34bのドア開度とがずれることはなく、第1空気通路18から吹き出される空気の吹出温度、あるいは第2空気通路19から吹き出される空気の吹出温度が目標吹出温度(TAO)より外れることを防止できる。
【0090】
さらに、本実施形態の空調ユニット1は、吸込口モードが外気導入モードで、吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードで、且つ目標サーボモータ開度(SW)がSW≧100(%)、つまり温度コントロール状態がMAX・HOTの場合には、吸込口モードが内外気2層モードに制御される。
そして、空調ユニット1では、このような内外気2層モード時に、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32およびMAX・HOTドア34が停止するドア停止位置(MAX・HOT位置)に対応した中間仕切り板26の部位に貫通孔91、92、94を形成している。
【0091】
それによって、内外気2層モードの時に貫通孔91、92、94を各A/Mドアで塞ぐことができるので、内外気2層モード時に第1空気通路18内を流れる内気と第2空気通路19内を流れる外気とが混ざり合うことを防止できる。この結果、中間仕切り板26に貫通孔91、92、94を設けた場合でも、内外気2層モード時の内気と外気との分離性能を確保することができる。
ここで、吸込口モードが内気循環モードまたは外気導入モードの場合には、第1、第2空気通路18、19の両方を内気または外気が流れるため、貫通孔91、92、94を経て第1空気通路18内を流れる空気と第2空気通路19内を流れる空気とが混ざり合っても何ら問題はない。
【0092】
〔第2実施形態〕
図20ないし図22は本発明の第2実施形態を示したもので、図20は車両用空調装置の空調ユニットを示した図で、図21(a)は第1空気通路の最空気下流側を示した図で、図21(b)は第2空気通路の最空気下流側を示した図である。
【0093】
本実施形態の車両用空調装置の空調ユニット1は、車両の進行方向に対して右前部座席側(以下運転席側と言う)空調エリアと車両の進行方向に対して左前部座席側(以下助手席側と言う)空調エリアとの温度調節(温度コントロール)および風量調節等を互いに独立して行うことが可能なエアコンユニットである。この空調ユニット1の空調ケース2内に形成される通風路は、中間仕切り板100によって、運転席側空調エリア内に向けて空調風を吹き出す第1空気通路(運転席側空気通路)101と、車室内の助手席側空調エリア内に向けて空調風を吹き出す第2空気通路(助手席側空気通路)102とに区画形成されている。
【0094】
そして、第1空気通路101には、空気上流側から空気下流側に向けて、第1遠心式送風機111と、エバポレータ103の第1空気冷却部と、ヒータコア104の第1空気加熱部と、この第1空気加熱部を通過する空気量を調節する第1A/Mドア112とが配設されている。また、第2空気通路102には、空気上流側から空気下流側に向けて、第2遠心式送風機121と、エバポレータ103の第2空気冷却部と、ヒータコア104の第2空気加熱部と、この第2空気加熱部を通過する空気量を調節する第2A/Mドア122とが配設されている。
【0095】
ここで、エバポレータ103の第1空気冷却部、ヒータコア104の第1空気加熱部および第1A/Mドア112により本発明の第1吹出温度調整手段が構成される。また、第2空気通路102内に収容される、エバポレータ103の第2空気冷却部、ヒータコア104の第2空気加熱部および第2A/Mドア122により本発明の第2吹出温度調整手段が構成される。なお、第1、第2遠心式送風機111、121は互いに独立して車室内に向かう送風量を変更することができる。また、第1、第2A/Mドア112、122も互いに独立してドア開度を変更することができる。
【0096】
そして、第1、第2空気通路101、102の最空気下流側には、運転席側、助手席側DEF吹出口113、123と、運転席側、助手席側FACE吹出口114、124と、運転席側、助手席側FOOT吹出口115、125とが開口している。また、これらの各吹出口を選択的に開閉する吹出口切替ドア105、106がユニットケース107および中間仕切り板100に回動自在に取り付けられている。
【0097】
吹出口切替ドア105は、図22(a)に示したように、中間仕切り板100に形成された貫通孔108を挿通可能に配されており、シャフト131、第1ドア本体116および第2ドア本体126を一体的に設けている。シャフト131は、リンク機構(図示せず)を介してサーボモータ等のアクチュエータにより工藤される。第1ドア本体116は、第1空気通路101の空気下流側端に形成された運転席側DEF吹出口113および運転席側FACE吹出口(本発明の第1吹出口に相当する)114を選択的に開閉する板状のドアである。第2ドア本体126は、第2空気通路102の空気下流側端に形成された助手席側DEF吹出口123および助手席側FACE吹出口(本発明の第2吹出口に相当する)124を選択的に開閉する板状のドアである。
【0098】
吹出口切替ドア106は、図22(b)に示したように、中間仕切り板100に形成された貫通孔109を挿通可能に配されており、シャフト132、第1ドア本体117および第2ドア本体127を一体的に設けている。シャフト132は、リンク機構(図示せず)を介してサーボモータ等のアクチュエータにより工藤される。第1ドア本体117は、第2空気通路102の空気下流側端に形成された運転席側FOOT吹出口115を選択的に開閉する板状のドアである。第2ドア本体127は、第2空気通路102の空気下流側端に形成された助手席側FOOT吹出口125を選択的に開閉する板状のドアである。
【0099】
本実施形態の空調ユニット1の場合も、第1実施形態と同様に、中間仕切り板100に貫通孔108、109を設けることにより、2個の吹出口切替ドア105、106のシャフト131、132の剛性を高めることができる。これにより、第1ドア本体116、117の開度と第2ドア本体126、127の開度とがずれることはなく、第1空気通路101側の吹出口モードと第2空気通路102側の吹出口モードとが異なることを防止できる。
【0100】
また、貫通孔108、109は、吹出口モードがFACEモードの時に、吹出口切替ドア105、106が停止するドア停止位置に形成されている。具体的には、貫通孔108は、吹出口切替ドア105の第1、第2ドア本体116、126によって、運転席側、助手席側DEF吹出口113、123を全閉し、運転席側、助手席側FACE吹出口114、124を全開する位置、つまり図21(a)、(b)に実線で示した第1、第2ドア本体116、126のドア停止位置に形成されている。また、貫通孔109は、吹出口切替ドア106の第1、第2ドア本体117、127によって、運転席側、助手席側FOOT吹出口115、125を全閉する位置、つまり図21(a)、(b)に実線で示した第1、第2ドア本体117、127のドア停止位置に形成されている。
【0101】
したがって、吹出口モードがFACEモードの時に貫通孔108、109を第1ドア本体116、117と第2ドア本体126、127で塞ぐことができる。これにより、第1A/Mドア112のドア開度に応じて吹出温度が調整された第1空気通路101内の空調空気と第2A/Mドア122のドア開度に応じて吹出温度が調整された第2空気通路102内の空調空気とが混ざり合うことを防止できる。この結果、車室内の運転席側空調エリアと助手席側空調エリアとを互いに独立して温度調節を行う独立温度コントロール、所謂左右独立温度コントロールを成立させることができる。
【0102】
〔他の実施形態〕
本実施形態では、本発明を、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等のエンジンを搭載した車両の車室内を冷暖房する空調ユニット1を備えた車両用空調装置に適用した例を示したが、本発明を、走行用モータとエンジンを搭載したハイブリッド自動車の車室内を冷暖房する空調ユニットを備えた車両用空調装置に適用しても良く、また、走行用モータのみを搭載した電気自動車の車室内を冷暖房する空調ユニットを備えた車両用空調装置に適用しても良い。
【0103】
本実施形態では、冷却用熱交換器として冷凍サイクルのエバポレータ23を使用し、加熱用熱交換器としてエンジンの冷却水を暖房用熱源とするヒータコア30を使用したが、冷却用熱交換器としてペルチェ素子等の空気冷却部品を組み込んだ熱交換器を使用し、または加熱用熱交換器として電気ヒータ等の空気加熱部品を組み込んだ熱交換器を使用しても良い。さらに、加熱用熱交換器として、走行用モータやインバータ等の電気負荷の排熱や燃焼式ヒータの燃焼熱を暖房用熱源とするヒータコアを使用しても良い。
【0104】
本実施形態では、ドア連動装置40によりA/Mメインドア31、A/Mサブドア32、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34を連動させたが、A/Mメインドア31、A/Mサブドア32、MAX・COOLドア33およびMAX・HOTドア34をそれぞれ1個のドアアクチュエータにより駆動するようにしても良い。
【0105】
本実施形態では、加熱用熱交換器としてエンジンの冷却水を暖房用熱源とするヒータコア30を使用した例を示したが、加熱用熱交換器として、冷媒を凝縮液化し、空気を加熱する冷凍サイクル用コンデンサや、発熱量により空気を加熱する電気ヒータ等の他の加熱用熱交換器を使用しても良い。また、本実施形態では、ヒータコア30等の加熱用熱交換器を空調ケース2内に形成される通風路の空気の流れ方向に沿うように設置したが、加熱用熱交換器を空調ケース内に形成される通風路の空気の流れ方向に対して所定の傾斜角度を持って対向するように設置しても良い。
【0106】
本実施形態では、空調ユニットとして、インテークユニット、クーリングユニット、ヒータユニットを備えた空調ユニット(エアコンユニット)を採用した例を示したが、空調ユニットとして、クーリングユニットを持たない、車両用暖房装置(暖房ユニット)を採用しても良い。また、本実施形態では、A/Mドアを駆動するドア駆動手段としてA/Mドアアクチュエータ42を使用し、A/Mドアをモータ駆動方式としたが、A/Mドアをリンク機構を介して、エアコンコントロールパネルに設けた温度コントロールレバーに直結してA/Mドアをレバー位置に応じて手動操作しても良い。
【0107】
本実施形態では、吹出口切替ドア105、106をリンク機構を介してアクチュエータにより駆動しているが、吹出口切替ドア105、106をリンク機構を介して、エアコンコントロールパネルに設けた吹出口切替レバーにより駆動しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間仕切り板とA/Mメインドアを示した組付図である(第1実施形態)。
【図2】中間仕切り板を示した平面図である(第1実施形態)。
【図3】車両用空調装置のインテークユニットを示した断面図である(第1実施形態)。
【図4】車両用空調装置のクーリングユニットとヒータユニットを示した概略図である(第1実施形態)。
【図5】車両用空調装置のヒータユニットを示した平面図である(第1実施形態)。
【図6】ドア連動装置とA/Mメインドアとの連結状態を示した断面図である(第1実施形態)。
【図7】ドア連動装置とA/Mサブドアとの連結状態を示した断面図である(第1実施形態)。
【図8】ドア連動装置とMAX・COOLドアとの連結状態を示した断面図である(第1実施形態)。
【図9】ドア連動装置とMAX・HOTドアとの連結状態を示した断面図である(第1実施形態)。
【図10】ドア連動装置のMAX・COOL時を示した平面図である(第1実施形態)。
【図11】ドア連動装置のMAX・HOT時を示した平面図である(第1実施形態)。
【図12】サーボモータの駆動角度に対する各ドアの従動角度を示したグラフである(第1実施形態)。
【図13】車両用空調装置の制御系の主要構成を示したブロック図である(第1実施形態)。
【図14】コントロールパネルを示した平面図である(第1実施形態)。
【図15】エアコンECUによる基本的な制御処理を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図16】目標吹出温度とブロワ電圧との関係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図17】目標吹出温度と吹出口モードとの関係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図18】吸込口モード決定の制御処理を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図19】目標吹出温度と吸込口モードとの関係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図20】車両用空調装置の空調ユニットを示した概略図である(第2実施形態)。
【図21】(a)は第1空気通路の最空気下流側を示した概略図で、(b)は第2空気通路の最空気下流側を示した概略図である(第2実施形態)。
【図22】(a)は中間仕切り板と吹出口切替ドアを示した組付図で、(b)は中間仕切り板と吹出口切替ドアを示した組付図である(第2実施形態)。
【図23】(a)は中間仕切り板と第1、第2エアミックスドアを示した組付図で、(b)は中間仕切り板を示した平面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
1 空調ユニット
2 空調ケース
6 第1内気吸込口(内気吸込口)
7 第1内気吸込口(内気吸込口)
8 外気吸込口
18 第1空気通路
19 第2空気通路
26 中間仕切り板
30 ヒータコア(加熱用熱交換器)
31 A/Mメインドア(エアミックスドア)
32 A/Mサブドア(エアミックスドア)
33 MAX・COOLドア
34 MAX・HOTドア(エアミックスドア)
35 シャフト
36 シャフト
38 シャフト
40 ドア連動装置(ドア駆動手段)
41 サーボモータ
42 A/Mドアアクチュエータ(アクチュエータ)
43 出力軸
91 貫通孔
92 貫通孔
94 貫通孔
100 中間仕切り板
101 第1空気通路
102 第2空気通路
108 貫通孔
109 貫通孔
114 運転席側FACE吹出口(第1吹出口)
124 助手席側FACE吹出口(第2吹出口)

Claims (4)

  1. (a)車室内空気を吸い込むための内気吸込口、および車室外空気を吸い込むための外気吸込口を有する空調ケースと、
    (b)この空調ケース内に形成される通風路を、
    前記内気吸込口より吸い込んだ車室内空気を車室内に送るための第1空気通路と前記外気吸込口より吸い込んだ車室外空気を車室内に送るための第2空気通路とに区画形成する中間仕切り板と、
    (c)前記第1空気通路内を流れる空気を加熱する第1空気加熱部、および前記第2空気通路内を流れる空気を加熱する第2空気加熱部を有する加熱用熱交換器と、
    (d)前記第1空気加熱部を通過する空気量と前記第1空気加熱部を迂回する空気量とを調節する第1ドア本体、
    前記第2空気加熱部を通過する空気量と前記第2空気加熱部を迂回する空気量とを調節する第2ドア本体、
    および前記第1ドア本体と前記第2ドア本体とを一体的に連結するシャフト
    を有するエアミックスドアと、
    (e)前記第1空気通路と前記第2空気通路とを連通するように前記中間仕切り板に設けられ、前記エアミックスドアを挿通させることが可能な貫通孔と
    を備えた車両用空調装置において、
    前記貫通孔は、前記内気吸込口より車室内空気を前記第1空気通路内に吸い込み、前記内気吸込口より車室外空気を前記第2空気通路内に吸い込む内外気2層モードの時に、前記エアミックスドアが停止するドア停止位置に形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記空調ケースは、対向して配置される一対の対向壁に、前記エアミックスドアのシャフトの両端部を差し込んだ状態で前記シャフトを回動自在に支持するための差込み穴をそれぞれ設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記車両用空調装置は、前記第1ドア本体および前記第2ドア本体を前記シャフトを中心にして回動させるドア駆動手段を備え、
    前記ドア駆動手段は、出力軸を有するアクチュエータと、
    一端部が前記出力軸に機械的に連結し、他端部に第1係合部を有する第1リンク手段と、
    一端部に前記第1係合部に係合される第2係合部を有し、他端部が前記シャフトに機械的に連結する第2リンク手段と
    を具備したことを特徴とする車両用空調装置。
  4. 求項3に記載の車両用空調装置において、
    前記車両用空調装置は、前記空調ケースから吹き出す空気の吹出温度を所望の希望温度に設定する吹出温度設定手段を備え、
    前記アクチュエータは、前記吹出温度設定手段にて設定された設定吹出温度に応じて、前記出力軸の駆動角度が制御されることを特徴とする車両用空調装置。
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