JPH11170809A

JPH11170809A - 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ

Info

Publication number: JPH11170809A
Application number: JP9337470A
Authority: JP
Inventors: Seiji Yamada; 征司山田
Original assignee: Bridgestone Corp
Current assignee: Bridgestone Corp
Priority date: 1997-12-08
Filing date: 1997-12-08
Publication date: 1999-06-29

Abstract

(57)【要約】【課題】コード角度が１５度以下で狭幅の内側ベルト
層と、コード角度が１０乃至４０度の相対的に広幅の外
側ベルト層と保護ベルト層を含むベルトを備え、耐カッ
ト・セパレーション特性および耐ベルト端セパレーショ
ン特性に優れたタイヤを提供すること。【解決手段】外側ベルト層と保護ベルト層が、断面幅
の異なる２層以上の金属コード層で形成され、外側ベル
ト層と保護ベルト層の少なくともいずれか一方におい
て、広幅金属コード層のコード角度が狭幅金属コード層
のコード角度より５度以上大きく、外側ベルト層の広幅
金属コード層のコードと保護ベルト層の広幅金属コード
層のコードとが、周方向に対して同じ方向に傾斜して延
びていることを特徴とする重荷重用空気入りラジアル・
タイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤに関する
ものであり、特に、左右一対のビード部に設けられたビ
ード・コアーと、一方のビード部から他方のビード部に
延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留さ
れた、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライ
と、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向外側
に配置されたベルトとトレッドとを備えた、主として荒
れ地走行用の重荷重用空気入りラジアル・タイヤに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、建設車両用空気入りタイヤなど
に代表される重荷重用空気入りタイヤは、岩石や砕石な
どが散在する悪路や荒れ地で使用されることが多く、タ
イヤが岩石や砕石などの突起物を踏んでトレッドにカッ
ト損傷を受けて、カット・セパレーション故障が発生し
やすい。このカット・セパレーション故障を抑制または
防止するために、従来のベルトの内側すなわちベルトと
カーカスとの間に、周方向に対するコード角度が１５度
以下でトレッド接地幅の５０％以下の狭幅の内側ベルト
層を配置して、タイヤに内圧を充填したときの張力を負
担させて、タイヤの断面を所望の形状に維持し径成長を
抑制することが効果的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】建設車両用空気入りタ
イヤなどに代表される重荷重用空気入りタイヤに求めら
れる重要な要求性能には、上記の耐カット・セパレーシ
ョン性能の他に耐ベルト端セパレーション性能がある。
このベルト端セパレーション故障は、タイヤが負荷を受
けたときに荷重直下でベルトが周方向に伸ばされ、ベル
ト端部の変位が大きくなることによって発生する。した
がって、周方向に対するベルトのコード角度が小さなほ
ど、また、ベルトの幅が広いほど、ベルト端セパレーシ
ョン故障が発生しやすい。上記の、周方向に対するコー
ド角度が１５度以下でトレッド接地幅の５０％以下の狭
幅の内側ベルト層については、周方向に対するベルトの
コード角度が小さいので耐ベルト端セパレーション性能
に不利であるが、ベルト幅がトレッド接地幅の５０％以
下の狭幅に設定されているのでコード角度が小さくても
ベルト端セパレーション故障発生を防止することが可能
である。しかし、この周方向に対するコード角度が小さ
な狭幅のベルト層はタイヤの断面を所望の形状に維持し
径成長を抑制するために、従来のベルトの内側すなわち
ベルトとカーカスとの間に配置されたものであるから、
従来のベルトを上記の狭幅のベルト層と同じように極端
に狭幅とすることは許されず、また、周方向に対するコ
ードの配列角度を極端に大きくするわけにもいかない。

【０００４】本発明の目的は、ラジアル方向内側に配置
され周方向に対するコード角度が１５度以下でトレッド
接地幅の５０％以下の狭幅の内側ベルト層と、内側ベル
ト層のラジアル方向外側に配置され周方向に対するコー
ド角度が１０乃至４０度の相対的に広幅の外側ベルト層
と、外側ベルト層の両端部を覆うように外側ベルト層の
ラジアル方向外側に配置され、実質的に伸長性の金属コ
ードを被覆ゴム中に埋設した保護ベルト層とを含むベル
トを備えたタイヤにおいて、ベルトを形成する金属コー
ド層のコード配列方向と角度およびコード層の幅を適切
に組み合わせることによって、耐カット・セパレーショ
ン特性および耐ベルト端セパレーション特性に優れた、
主として荒れ地走行に供せられる重荷重用空気入りラジ
アル・タイヤを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるタイヤは、左右一対のビード部に設
けられたビード・コアーと、一方のビード部から他方の
ビード部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード
部に係留された、ラジアル・コード層よりなるカーカス
・プライと、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル
方向外側に配置されたベルトとトレッドとを備えた空気
入りラジアル・タイヤにおいて、（１）該ベルトは、断
面幅がトレッド接地幅の２０乃至５０％で、ラジアル方
向内側に配置され、実質的に非伸長性の金属コードを被
覆ゴム中に埋設した少なくとも２層の金属コード層より
成る内側ベルト層と、断面幅がトレッド接地幅の５０乃
至８０％で、該内側ベルト層のラジアル方向外側に配置
され、実質的に非伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋
設した、異なる断面幅の少なくとも２層の金属コード層
より成る外側ベルト層と、該外側ベルト層のラジアル方
向外側に配置され、実質的に伸長性の金属コードを被覆
ゴム中に埋設した、異なる断面幅の少なくとも２層の金
属コード層より成る保護ベルト層とを含み、該保護ベル
ト層を形成する少なくとも１層の金属コード層が該外側
ベルト層の両端部を覆うように、該外側ベルト層より広
幅であり、（２）該内側ベルト層は、層内ではコードが
互いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交
差するように、周方向に対するコード角度αが０度より
大きく１５度以下となるように積層して成り、該外側ベ
ルト層は、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接す
る層間ではコードが互いに交差するように、周方向に対
するコード角度βが１０乃至４０度となるように積層し
て成り、該保護ベルト層は、層内ではコードが互いに平
行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するよ
うに、周方向に対するコード角度γが１０乃至４０度と
なるように積層して成り、（３）該外側ベルト層と該保
護ベルト層の少なくともいずれか一方において、広幅金
属コード層のコード角度β1 、γ1 が狭幅金属コード層
のコード角度β2 、γ2 より５度以上大きく、（４）該
外側ベルト層の広幅金属コード層のコードと該保護ベル
ト層の広幅金属コード層のコードとが、周方向に対して
同じ方向に傾斜して延びていることを特徴とする主とし
て荒れ地走行に供せられる重荷重用空気入りラジアル・
タイヤである。

【０００６】上記の目的を達成するために、本発明によ
るタイヤでは、該内側ベルト層のコード角度αが該外側
ベルト層のコード角度βおよび該保護ベルト層のコード
角度γのいずれよりも小さいことが好ましい。

【０００７】上記の目的を達成するために、本発明によ
るタイヤでは、該外側ベルト層の広幅金属コード層のコ
ード角度β1 が狭幅金属コード層のコード角度β2 より
５度以上大きくてもよく、該保護ベルト層の広幅金属コ
ード層のコード角度γ1 が狭幅金属コード層のコード角
度γ2 より５度以上大きくてもよいが、該外側ベルト層
と該保護ベルト層の両方において、広幅金属コード層の
コード角度β1 、γ1 が、それぞれ、狭幅金属コード層
のコード角度β2 、γ2 より５度以上大きいことが好ま
しい。

【０００８】空気入りタイヤは、それぞれのサイズに応
じて、ＪＡＴＭＡ（日本）、ＴＲＡ（米国）およびＥＴ
ＲＴＯ（欧州）などが発行する規格に定められた標準リ
ムに装着して使用され、この標準リムが通常正規リムと
称される。本明細書でもこの慣用呼称に従い、「正規リ
ム」とは、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する
１９９７年版のＹＥＡＲＢＯＯＫに定められた適用サ
イズにおける標準リムを指す。同様に、「正規荷重」お
よび「正規内圧」とは、米国のタイヤとリムの協会ＴＲ
Ａが発行する１９９７年版のＹＥＡＲＢＯＯＫに定め
られた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷
重および最大荷重に対応する空気圧を指す。本明細書に
おいて、「トレッド接地幅」とは、タイヤを「正規リ
ム」にリム組みして「正規内圧」を充填し、「正規荷
重」を静的に負荷したときのトレッド接地幅を指す。本
明細書において、「実質的に非伸長性の金属コード」と
は、破断時の伸び（Ｅｂ）が１乃至３％の金属コード好
ましくはスチール・コードを指し、「実質的に伸長性の
金属コード」とは、破断時の伸び（Ｅｂ）が４乃至７％
の金属コード好ましくはスチール・コードを指し、「ベ
ルト層の断面幅」とは、タイヤの回転軸を含む断面にお
けるベルト層の幅を指す。

【０００９】本発明のタイヤは上記のような構成であ
り、特に、ラジアル方向内側に配置され周方向に対する
コード角度が１５度以下でトレッド接地幅の５０％以下
の狭幅の内側ベルト層と、内側ベルト層のラジアル方向
外側に配置され周方向に対するコード角度が１０乃至４
０度の相対的に広幅の外側ベルト層と、外側ベルト層の
両端部を覆うように外側ベルト層のラジアル方向外側に
配置され、実質的に伸長性の金属コードを被覆ゴム中に
埋設した保護ベルト層とを含むベルトを備えたタイヤに
おいて、外側ベルト層と保護ベルト層の少なくともいず
れか一方において、広幅金属コード層のコード角度β1
またはγ1 が狭幅金属コード層のコード角度β2 または
γ2 より５度以上大きく、かつ、外側ベルト層の広幅金
属コード層のコードと保護ベルト層の広幅金属コード層
のコードとが、周方向に対して同じ方向に傾斜して延び
ているので耐カット・セパレーション特性および耐ベル
ト端セパレーション特性に優れた、主として荒れ地走行
に供せられる重荷重用空気入りラジアル・タイヤが得ら
れる。

【００１０】すなわち、上記のような内側ベルト層、外
側ベルト層および保護ベルト層を備えたタイヤでは、内
側ベルト層は周方向に対するコード角度が極めて小さい
がベルト層の幅が狭いのでベルト端セパレーションは発
生しにくいが、外側ベルト層と保護ベルト層はベルト層
の幅が広いのでベルト端セパレーションが発生する恐れ
がある。上記のような内側ベルト層を設けることによっ
て、張力が内側ベルト層に集中し、外側ベルト層と保護
ベルト層の張力負担は小さくなる。そこで、耐ベルト端
セパレーション特性を高めるために、張力負担が小さな
外側ベルト層と保護ベルト層の周方向に対するコード角
度を大きくすることが考えられる。しかし、外側ベルト
層と保護ベルト層のすべてのコードについてコード角度
を大きくすると、タイヤの断面を所望の形状に維持し径
成長を抑制する機能が上記のような内側ベルト層を備え
ていないタイヤと同程度のレベルに低下し、結果的にカ
ット・セパレーション故障が発生する恐れがある。本発
明のタイヤは、外側ベルト層と保護ベルト層の少なくと
もいずれか一方において、広幅金属コード層のコード角
度β1 またはγ1 が狭幅金属コード層のコード角度β2
またはγ2 より５度以上大きく、かつ、外側ベルト層の
広幅金属コード層のコードと保護ベルト層の広幅金属コ
ード層のコードとが、周方向に対して同じ方向に傾斜し
て延びているので耐カット・セパレーション特性および
耐ベルト端セパレーション特性に優れたタイヤが得られ
る。

【００１１】本発明によるタイヤでは、内側ベルト層の
コード角度αが外側ベルト層のコード角度βおよび保護
ベルト層のコード角度γのいずれよりも小さいことが好
ましい。本発明によるタイヤでは、外側ベルト層と保護
ベルト層の両方において、広幅金属コード層のコード角
度β1 およびγ1 が、それぞれ、狭幅金属コード層のコ
ード角度β2 およびγ2 より５度以上大きいことが好ま
しい。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に従う実施例１乃至３の建設車両用空気入りラジアル
・タイヤおよび比較例の建設車両用空気入りラジアル・
タイヤについて説明する。タイヤ・サイズは、いずれ
も、４０．００Ｒ５７である。

【００１３】図１は本発明に従う実施例１の建設車両用
空気入りラジアル・タイヤの左半分の断面略図である。
本発明に従う実施例１のタイヤは、左右一対のビード部
に設けられたビード・コアー１と、一方のビード部から
他方のビード部に延び、ビード・コアー１に巻回されて
ビード部に係留された、ラジアル・コード層よりなるカ
ーカス・プライ２と、カーカス・プライ２のクラウン部
ラジアル方向外側に配置されたベルト３とトレッド４と
を備えた建設車両用空気入りラジアル・タイヤである。
ベルト３は、ラジアル方向内側に配置され、破断時の伸
び（Ｅｂ）が２％の実質的に非伸長性の金属コードを被
覆ゴム中に埋設した２層の金属コード層３１、３２より
成る内側ベルト層３ａと、内側ベルト層３ａのラジアル
方向外側に配置され、破断時の伸び（Ｅｂ）が２％の実
質的に非伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋設した２
層の金属コード層３３、３４より成る外側ベルト層３ｂ
と、外側ベルト層３ｂのラジアル方向外側に配置され、
破断時の伸び（Ｅｂ）が６％の実質的に伸長性の金属コ
ードを被覆ゴム中に埋設した２層の金属コード層３５、
３６より成る保護ベルト層３ｃとで形成されている。内
側ベルト層３ａを形成する２層の金属コード層３１、３
２の断面幅は、それぞれ４２０ｍｍおよび４００ｍｍ
で、外側ベルト層３ｂを形成する２層の金属コード層３
３、３４の断面幅は、それぞれ７４０ｍｍおよび６００
ｍｍで、保護ベルト層３ｃを形成する２層の金属コード
層３５、３６の断面幅は、それぞれ８００ｍｍおよび７
００ｍｍで、保護ベルト層３ｃを形成する１層の金属コ
ード層３５が外側ベルト層の両端部を覆うように、外側
ベルト層３ｂより広幅である。実施例１のタイヤを正規
リムにリム組みして正規内圧を充填し、正規荷重を静的
に負荷したときのトレッド接地幅は９４０ｍｍであるか
ら、内側ベルト層３ａを形成する２層の金属コード層３
１、３２の断面幅はそれぞれトレッド接地幅の４５％お
よび４３％で、外側ベルト層３ｂを形成する２層の金属
コード層３３、３４の断面幅はそれぞれ７９％および６
４％で、保護ベルト層３ｃを形成する２層の金属コード
層３５、３６の断面幅はそれぞれ８５％および７４％で
ある。なお、本実施例のタイヤのサイズは４０．００Ｒ
５７であるから、正規リムは２９．００／６．０で、正
規内圧は７００ｋＰａで、正規荷重は６００００ｋｇで
ある。内側ベルト層３ａは、層内ではコードが互いに平
行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するよ
うに、金属コード層３１の周方向に対するコード角度α
1 が左上がりの８度で、金属コード層３２の周方向に対
するコード角度α2 が右上がりの８度で積層されてい
る。外側ベルト層３ｂは、層内ではコードが互いに平行
に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するよう
に、金属コード層３３の周方向に対するコード角度β1
が左上がりの２５度で、金属コード層３４の周方向に対
するコード角度β2が右上がりの１５度で積層されてい
る。保護ベルト層３ｃは、層内ではコードが互いに平行
に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するよう
に、金属コード層３５の周方向に対するコード角度γ1
が左上がりの２３度で、金属コード層３６の周方向に対
するコード角度γ２が右上がりの２０度で積層されてい
る。外側ベルト層３ｂにおいて、広幅金属コード層３３
のコード角度β1 ＝２５度が狭幅金属コード層３４のコ
ード角度β2 ＝１５度より５度以上大きくなっている。
外側ベルト層３ｂの広幅金属コード層３３のコードと保
護ベルト層３ｃの広幅金属コード層３５のコードとが、
周方向に対して同じ方向、つまり左上がりに傾斜して延
びている。内側ベルト層３ａのコード角度α（α1 、α
2 ）が外側ベルト層３ｂのコード角度β（β1 、β2 ）
および保護ベルト層のコード角度γ（γ1 、γ2 ）のい
ずれよりも小さく設定されている。

【００１４】本発明に従う実施例２のタイヤは、保護ベ
ルト層３ｃを形成する金属コード層３５の周方向に対す
るコード角度γ1が左上がりの３０度であること、した
がって、保護ベルト層３ｃにおいても、広幅金属コード
層３５のコード角度γ1 ＝３０度が狭幅金属コード層３
６のコード角度γ2 ＝２０度より５度以上大きくなって
いることを除いて、上記実施例１のタイヤとほぼ同じで
ある。

【００１５】本発明に従う実施例３のタイヤは、保護ベ
ルト層３ｃを形成する金属コード層３５がラジアル方向
外側に配置され、金属コード層３６がラジアル方向内側
に配置されていることを除いて、上記実施例２のタイヤ
とほぼ同じである。

【００１６】比較例のタイヤは、外側ベルト層３ｂを形
成する金属コード層３３の周方向に対するコード角度β
1が左上がりの１９度であること、したがって、外側ベ
ルト層３ｂにおいて、広幅金属コード層３３のコード角
度β1 ＝１９度が狭幅金属コード層３４のコード角度β
2 ＝１５度より５度以上大きくなっていないこと、およ
び保護ベルト層３ｃを形成する金属コード層３５のコー
ドが右上がりで金属コード層３６のコードが左上がりで
あること、したがって、外側ベルト層３ｂの広幅金属コ
ード層３３のコードと保護ベルト層３ｃの広幅金属コー
ド層３５のコードとが、周方向に対して同じ方向には延
びていないを除いて、上記実施例１のタイヤとほぼ同じ
である。

【００１７】上記実施例１乃至３の建設車両用空気入り
ラジアル・タイヤと上記比較例の建設車両用空気入りラ
ジアル・タイヤについて、耐ベルト端セパレーション特
性の比較試験を実施した。この比較試験は、上記の供試
タイヤを正規リム（２９．００／６．０）に正規内圧
（７００ｋＰａ）でリム組し、正規荷重（６００００ｋ
ｇ）を負荷して速度１５ｋｍ／ｈで、室内ドラム試験機
によって一定時間走行後のベルト端におけるセパレーシ
ョンの長さを測定し、比較するものである。

【００１８】上記耐ベルト端セパレーション特性の比較
試験の結果では、上記比較例のタイヤを１００とする
と、上記実施例１のタイヤは９５で、上記実施例２のタ
イヤは９４で、上記実施例３のタイヤは９５であった。
数字が小さいほどセパレーションの長さが短く、耐ベル
ト端セパレーション特性に優れたタイヤであることを示
している。上記耐ベルト端セパレーション特性の比較試
験の結果を、上記の供試タイヤのベルト構造の概要とと
もに表１に示す。

【００１９】

【表１】

【００２０】

【発明の効果】上記比較試験の結果から、本発明によっ
て、耐ベルト端セパレーション特性に優れた重荷重用空
気入りラジアル・タイヤ得られることが分かる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のタイヤの断面略図（左半分）である。

【符号の説明】

１ビード・コアー２カーカス３ベルト３ａ内側ベルト層３ｂ外側ベルト層３ｃ保護ベルト層３１第１ベルト（金属コード層）３２第２ベルト（金属コード層）３３第３ベルト（金属コード層）３４第４ベルト（金属コード層）３５第５ベルト（金属コード層）３６第６ベルト（金属コード層）４トレッド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＢ６０Ｃ 9/22 Ｂ６０Ｃ 9/22 Ｃ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】左右一対のビード部に設けられたビード
・コアーと、一方のビード部から他方のビード部に延
び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留され
た、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライと、
該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向外側に配
置されたベルトとトレッドとを備えた空気入りラジアル
・タイヤにおいて、（１）該ベルトは、断面幅がトレッ
ド接地幅の２０乃至５０％で、ラジアル方向内側に配置
され、実質的に非伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋
設した少なくとも２層の金属コード層より成る内側ベル
ト層と、断面幅がトレッド接地幅の５０乃至８０％で、
該内側ベルト層のラジアル方向外側に配置され、実質的
に非伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋設した、異な
る断面幅の少なくとも２層の金属コード層より成る外側
ベルト層と、該外側ベルト層のラジアル方向外側に配置
され、実質的に伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋設
した、異なる断面幅の少なくとも２層の金属コード層よ
り成る保護ベルト層とを含み、該保護ベルト層を形成す
る少なくとも１層の金属コード層が該外側ベルト層の両
端部を覆うように、該外側ベルト層より広幅であり、
（２）該内側ベルト層は、層内ではコードが互いに平行
に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するよう
に、周方向に対するコード角度αが０度より大きく１５
度以下となるように積層して成り、該外側ベルト層は、
層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間では
コードが互いに交差するように、周方向に対するコード
角度βが１０乃至４０度となるように積層して成り、該
保護ベルト層は、層内ではコードが互いに平行に延び、
隣接する層間ではコードが互いに交差するように、周方
向に対するコード角度γが１０乃至４０度となるように
積層して成り、（３）該外側ベルト層と該保護ベルト層
の少なくともいずれか一方において、広幅金属コード層
のコード角度が狭幅金属コード層のコード角度より５度
以上大きく、（４）該外側ベルト層の広幅金属コード層
のコードと該保護ベルト層の広幅金属コード層のコード
とが、周方向に対して同じ方向に傾斜して延びているこ
とを特徴とする主として荒れ地走行に供せられる重荷重
用空気入りラジアル・タイヤ。
【請求項２】該内側ベルト層のコード角度αが該外側
ベルト層のコード角度βおよび該保護ベルト層のコード
角度γのいずれよりも小さいことを特徴とする請求項１
記載の空気入りタイヤ。
【請求項３】該外側ベルト層の広幅金属コード層のコ
ード角度が狭幅金属コード層のコード角度より５度以上
大きいことを特徴とする請求項１乃至２記載の空気入り
タイヤ。
【請求項４】該保護ベルト層の広幅金属コード層のコ
ード角度が狭幅金属コード層のコード角度より５度以上
大きいことを特徴とする請求項１乃至２記載の空気入り
タイヤ。
【請求項５】該外側ベルト層と該保護ベルト層の両方
において、広幅金属コード層のコード角度が、それぞ
れ、狭幅金属コード層のコード角度より５度以上大きい
ことを特徴とする請求項１乃至２記載の空気入りタイ
ヤ。