JP4677307B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、主交錯ベルト層群のタイヤ径方向外側に保護ベルト層群が設けられた重荷重用空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳細には、特に、建設車輌の中でも定格出力1000kW以上の大型ホイールローダーに用いるのに最適な重荷重用空気入りラジアルタイヤに関する。
積み込み機器であるローダーでは、その作業の多くが発破後の突起状鉱物或いは砕石が散在する路面であり、ローダーの使途に供する重荷重用空気入りラジアルタイヤは、トレッド部外側部分すなわちトレッドゴムに深いカット傷を受ける機会が多いのはやむを得ない。このため、その多くが、トレッド部外側部分からベルト層までのトレッドゴム厚さを、TRA(EDI Page.4−02)に規定されているように、トレッドクラスL−5としている。このように、トレッドゴムを超厚ゲージとすることにより、トレッド部外側部分にカットを受傷しても、そのカット傷がベルト迄到達しにくいような構造となっている。以下、例を挙げ、添付図面を参照し、従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤを説明する。
図3は、重荷重用空気入りラジアルタイヤの一例を示すタイヤ径方向断面図である。従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤ80は、一対のビードコアと、このビードコアにトロイド状に跨るカーカス層と、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置された4層からなる主交錯ベルト層群84と、主交錯ベルト層群84のタイヤ径方向外側に配置された2層からなる保護ベルト層群86と、保護ベルト層群86のタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴム層92と、を有する。
主交錯ベルト層群84は、タイヤ赤道面CLに対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなる4層の主交錯ベルト層(1ベルト84A、2ベルト84B、3ベルト84C、及び、4ベルト84D)で構成される。保護ベルト層群86は、タイヤ赤道面CLに対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなる2層の保護ベルト層(5ベルト86A及び6ベルト86B)で構成される。
ベルト交錯層最大幅Wbはトレッド幅Wtの70〜75%の範囲内にされている。また、保護ベルト層群86を構成する5ベルト86Aの幅W5はベルト最大幅の115〜120%の範囲内、6ベルト86Bの幅W6はベルト最大幅の94〜98%の範囲内となっている。
ここで、トレッド幅とは、タイヤ幅方向両側のトレッド端同士の間隔のことである。トレッド端とは、重荷重用空気入りラジアルタイヤをJATMA YEAR BOOK(2004年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外の接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
このようなベルト構造にて、L−5トレッドクラスの影響で、踏込みから蹴出し部の荷重負荷部分では、トレッドゴム層92の圧縮変形によるクラッシング効果により、6ベルト端部86BEにタイヤ幅方向断面内ひずみ(以後、断面内ひずみと略記する)が集中する。このため、6ベルト端部86BEを起点としたベルト端セパレーションが発生して故障に至る事が頻発するという問題があった。ここでいうベルト端セパレ−ション(ベルト端セパレーション故障)とは、ベルト端部から発生したクラックが、タイヤの走行が進むにつれベルト端部からベルト外周面に沿ってセパレーションにまで進展する故障を指す。
このようなベルト端セパレーションは、トレッドゴム層92と6ベルト86Bのベルト外周面との間に生じる為、セパレーションの領域が目立つほど拡大したり、また時にはセパレーションの部分がベルトコードの破断などを伴ってタイヤ外側表面に現れたりするとその時点でタイヤが取り外されるので、深刻な問題といえる故障である。
そこで従来、上記ベルト端部の断面内ひずみを抑制する為、ベルトの傾斜配列角度の組み合わせの変更によって周方向曲げ剛性をなるべく高める事や、6ベルト端部86BEを断面内ひずみ集中領域から離脱させる事など、種々の対策が試みられてきた(例えば特許文献1〜3参照)。
このうち、ベルトの傾斜配列角度の組み合わせ変更による周方向曲げ剛性をなるべく高くする対策では、6ベルトのベルト端セパレーション性については顕著な改善効果は見られなかった。
やや詳細に説明すると、ベルト周方向曲げ剛性を高める対策では、ベルト交錯層の傾斜配列角度を小さくする為、ベルト端部でのクラックが発生しやすくなり、むしろ改善を行おうとしている6ベルト端以外のベルト端部においてセパレーションが発生しやすくなる傾向を示す。このため、コードの傾斜配列角度を小さくして周方向曲げ剛性向上を図る手段では、期待する優れたセパレーション性抑制発揮にまで至らなかった。
さらに、コード傾斜配列角度を小さくしてベルト全体の曲げ剛性を高めると、岩石などの突起物にトレッド部が乗り上げた際のエンプロープ(EP)性、すなわち突起物の包み込み性が劣化するので、トレッド部のカット受傷の機会が増すばかりでなくカット傷が深くなり、これは時に致命的故障といえるトレッド部全体を貫く、いわゆるカット貫通故障を招く事となり、ましてカット機会の多いローダー用タイヤにおいては致命的な負の要因となる。
特開2004−210029号公報 特開平11−170809号公報 特開2005−104437
本発明は、上記事実を考慮して、他の性能を低下させることなく耐ベルト端セパレーション性を向上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、ベルト保護層のベルト端セパレーション故障について鋭意研究した結果、L−5トレッドクラスの影響で、踏込みから蹴出し部の荷重負荷部分においてトレッドゴム層の圧縮変形によるクラッシング効果により、断面内ひずみが発生し、それがトレッド幅Wtに対して60〜80%の範囲で集中しており、特に6ベルト端部に集中していることを解明した。よって、この断面内ひずみ集中領域から6ベルト端部を離脱させること、すなわちW6(6ベルトの幅)を従来構造対比(1)90%以下に狭くする、あるいは、(2)120%以上に広げる、ことでベルト端セパレーション故障発生を有効に抑制できることを究明した。
しかし、従来構造において、6ベルトは3ベルトを、5ベルトは2ベルトをそれぞれ保護する機能を持っている為、(1)のように断面内ひずみ集中領域から6ベルト幅を狭める方向に変更した場合、6ベルト幅よりも3ベルト幅のほうが大となり、3ベルトを保護する機能が損なわれることとなる。また、この変更に合わせて3ベルト幅を狭めることは、主交錯ベルト層群及び保護ベルト層群を合わせたベルト層群全体の周方向曲げ剛性が低下し、結果としてベルト端部のひずみが増加し、ベルト端セパレーション故障発生の抑制に有効に作用しない。
一方、(2)のように、6ベルト幅を広げる方向に変更することにより、断面内ひずみ集中領域から6ベルト端部を離脱させた場合では、ベルト層群全体の周方向曲げ剛性の低下が起こらずにベルト端セパレーション故障発生を有効に抑制できることが分かった。そこで、本発明者は、5ベルト幅と6ベルト幅との関係が逆転するような幅変更をすることを考え付いた。しかし、6ベルト幅を5ベルト幅よりも大きくする変更のみを行った場合、タイヤコストが大きく増大するという難点がある。そこで、本発明者は、更に各ベルト層幅を変更することを考え付いた。そして、ベルト層群の周方向曲げ剛性の低下を避け、かつ保護層としての機能を有効に作用させる為に、従来では2ベルト幅のほうが3ベルト幅よりも大であったのを、3ベルト幅のほうが2ベルト幅よりも大とする大小の入れ替えを行い、6ベルトで3ベルトを、5ベルトで2ベルトを保護する機能を維持することを考え出した。これにより、6ベルト端セパレーション故障発生を有効に抑制し、かつ、従来同等の周方向曲げ剛性を維持することにより耐カットセパレーション性の維持が可能となる。
さらに、5ベルト端部と6ベルトのスチールコード層との層間距離が4.5mm以上ある場合、5ベルト端セパレーション故障発生を効果的に抑制出来ることが明らかになり、6ベルト端セパレーション性改善とともに5ベルト端セパレーション性の改善も期待できることが判った。
以上のような検討結果を踏まえ、更に実験を重ねて検討を加え、本発明者は本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、一対のビードコアと、該ビードコアにトロイド状に跨るカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなるタイヤ径方向内側から順に1ベルト、2ベルト、3ベルト及び4ベルトの4層の主交錯ベルト層からなる主交錯ベルト層群と、前記主交錯ベルト層群のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなる2層からなる保護ベルト層群と、前記保護ベルト層群のタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴム層と、を有する重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、前記保護ベルト層群を構成するタイヤ径方向外側の保護ベルト層の幅は、前記保護ベルト層群を構成するタイヤ径方向内側の保護ベルト層の幅、及び、前記主交錯ベルト層群を構成する各主交錯ベルト層の幅よりも広く、かつ、トレッド幅の80〜96%の範囲内であり、前記3ベルトの幅が、4層の各主交錯ベルト層の中で最も広く、かつ、トレッド幅の70〜80%の範囲内であり、前記4ベルトの幅が該2ベルトの幅よりも狭く、かつ前記1ベルトの幅が該4ベルトの幅よりも狭く、タイヤ径方向内側の保護ベルト層の幅が、トレッド幅の55〜72%の範囲内にあり、かつ、前記2ベルトの幅よりも広いことを特徴とする。
タイヤ径方向外側の保護ベルト層(すなわち最外層保護ベルト層)の幅が狭すぎるとせん断歪の緩和ができない。この幅が広すぎるとタイヤサイド表面に近すぎてサイドからのカット入力に対して受傷し易くなる。
また、タイヤ径方向内側から数えて3層目の主交錯ベルト層(3ベルト)の幅が狭すぎると剛性が確保できず、カット貫通を防ぐ機能も充分に発揮されない。この幅が広すぎるとベルト端セパレーション発生の危険性が高くなる。
請求項1に記載の発明により、これらのような不具合は回避されており、トレッドゴム層の圧縮変形による歪の集中を避け、且つベルト全体の剛性を落とさない構成になっている。従って、優れた耐カットセパレーション性と十分な耐カット貫通性との両性能を維持しつつ、ベルト端セパレーションの発生を抑制した重荷重用空気入りラジアルタイヤとすることができる。
なお、請求項1に記載の発明は、特に、トレッドゴムゲージが100mmを越す大型のローダーに用いるのに最適な重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
また、タイヤ径方向内側の保護ベルト層の幅が、トレッド幅の55〜72%の範囲内にあり、かつ、2ベルトの幅よりも広いので、タイヤ径方向内側の保護ベルト層が2ベルトを保護し、耐カットセパレーション性能を維持しつつベルト端セパレーションを充分に抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、前記主交錯ベルト層群及び前記保護ベルト層群におけるベルト端部のタイヤ幅方向外側に配置されるベルトエンドクッションゴムと、該ベルトエンドクッションゴムのタイヤ幅方向外側に配置される外側クッションゴムとを備え、
前記主交錯ベルト層及び前記保護ベルト層のコーティングゴムは、該外側クッションゴムよりも100%伸張モジュラスが大きいことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記保護ベルト層群を構成する各保護ベルト層では、スチールコードのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が20〜40°の範囲にあることを特徴とする。
ベルト保護層であってもベルト剛性を確保するためには上記傾斜角度は40°以下であることがより好ましく、また、ベルト端のセパレーションの発生を確実に抑えるには、上記傾斜角度は20°以上であることが好ましいからである。
請求項4に記載の発明は、前記3ベルトでは、スチールコードのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が17〜27°の範囲内であることを特徴とする。
主交錯ベルト層群の3ベルトでは、スチールコードのタイヤ赤道面に対する上記傾斜角度は、ベルト剛性の確保のためには27°以下であることが好ましく、ベルト端のセパレーションの発生を確実に抑えるためには20°以上であることが好ましいからである。
請求項に記載の発明は、前記トレッドゴム層の厚さが100〜230mmの範囲内であることを特徴とする。
トレッドゴム層の厚さが230mmよりも厚いとトレッドゴム層の圧縮変形が大きくなり過ぎるからであり、また、100mmよりも薄いと、耐カット貫通性が著しく低下するからである。
本発明によれば、他の性能を低下させることなく耐ベルト端セパレーション性を向上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤを実現させることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。図1、図2に示すように、本発明の一実施形態に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤ10は、一対のビードコア11と、このビードコア11にトロイド状に跨るカーカス層12と、カーカス層12のタイヤ径方向外側に配置された4層からなる主交錯ベルト層群14(図2参照)と、主交錯ベルト層群14のタイヤ径方向外側に配置された2層からなる保護ベルト層群16(図2参照)と、を有する。
カーカス層12は、ラジアル配列のコードのゴム引きプライからなり、サイドウォール部20とトレッド部18とを補強している。
また、重荷重用空気入りラジアルタイヤ10は、保護ベルト層群16のタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴム層22を有する。本実施形態では、トレッドゴムゲージは100mmを越えており、重荷重用空気入りラジアルタイヤ10は大型のローダーに用いるタイヤである。
主交錯ベルト層群14は1ベルト14A、2ベルト14B、3ベルト14C、及び、4ベルト14Dで構成され、いずれもタイヤ赤道面CLに対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなるベルトである。保護ベルト層群16は、5ベルト16A及び6ベルト16Bで構成され、いずれもタイヤ赤道面CLに対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなるベルトである。主交錯ベルト層群14における隣接層では、すなわち1ベルト14Aと2ベルト14B、2ベルト14Bと3ベルト14C、3ベルト14Cと4ベルト14Dでは、それぞれ、スチールコードが互いに交差する向きとなる配列になっている。
保護ベルト層群16を構成するタイヤ径方向外側の保護ベルト層(すなわち6ベルト16B)の幅W6は、保護ベルト層群16を構成するタイヤ径方向内側の保護ベルト層(すなわち5ベルト16A)の幅W5よりも広くされ、しかも、主交錯ベルト層群を構成する各主交錯ベルト層(すなわち1〜4ベルト)のいずれの幅よりも広くされている。そして、6ベルト16Bの幅W6は、トレッド幅Wt(本実施形態では1000mm以上)の80〜96%の範囲内にされている。
保護ベルト層群16を配置するのはカットに対する主交錯ベルト層群14の保護を目的とするものであるから、5ベルト16A及び6ベルト16Bは、いわゆるハイエロンゲーションスチールコードのゴム引き層として、本実施形態のように主交錯ベルト層群14のタイヤ外周側に配置するのが適切である。
更に、主交錯ベルト層群14を構成する主交錯ベルト層のうちタイヤ径方向内側から数えて3層目の主交錯ベルト層、すなわち3ベルト14Cの幅Wbは、4層の各主交錯ベルト層の中で最も広く、かつ、トレッド幅Wtの70〜80%の範囲内にされている。これにより、トレッドゴム層22の圧縮変形による歪の集中を避け、且つベルト全体の剛性を落とさない構成になっている。従って、優れた耐カットセパレーション性と十分な耐カット貫通性との両性能を維持しつつ、ベルト端セパレーションの発生(特に6ベルト16Bの端部16BEでの発生)が抑制されている。
また、タイヤ径方向内側の保護ベルト層、すなわち5ベルト16Aの幅W5が、トレッド幅Wtの55〜72%の範囲内にあり、かつ、タイヤ径方向内側から数えて2層目の主交錯ベルト層、すなわち2ベルト14Bの幅よりも広くされている。これにより、5ベルト16Aが2ベルト14Bを保護し、耐カットセパレーション性能を維持しつつベルト端セパレーションを充分に抑制することができるようになっている。
5ベルト16Aの幅W5は主交錯ベルト層群14の最大幅(3ベルト14Cの幅)Wbの80〜90%の範囲内であってもよい。これにより、5ベルト16Aの端部16AEの歪が低下し、耐ベルト端セパレーション性が向上する。また、6ベルト16Bの幅W6は、Wbの110〜120%の範囲内であってもよい。これにより、タイヤ径方向内側から数えて3層目の主交錯ベルト層、すなわち3ベルト14Cを保護し、耐カットセパレーション性能を維持しつつベルト端セパレーションを充分に抑制することができる。
また、保護ベルト層群を構成するタイヤ径方向内側の保護ベルト層(5ベルト16A)の端部16AEでは、タイヤ径方向外側の保護ベルト層との層間距離d5が4.5〜7.0mmの範囲内にされている。これにより、タイヤ径方向内側の保護ベルト層(5ベルト16A)のベルト端セパレーションの発生をより効果的に抑えることができる。
更に、主交錯ベルト層群14を構成する各主交錯ベルト層(1〜4ベルト)の端部では、隣接するベルト層との最短距離が2.5〜7.0mmの範囲内にされている。すなわち、1ベルト14Aの端部14AEと2ベルト14Bとの距離d1、2ベルト14Bの端部14AEと3ベルト14Cとの距離d2、及び、4ベルト14Dの端部14DEと3ベルト14Cとの距離d3、4ベルト14Dの端部14DEと5ベルト16Aとの距離d4は、いずれも2.5〜7.0mmの範囲内にされている。これにより、これらのベルト端におけるベルト端セパレーションの発生をより効果的に抑えることができている。
また、トレッドゴム層22の厚さが100〜230mmの範囲内にされている。230mm以下にされているので、トレッドゴム層22の圧縮変形が大きくなることが回避されており、また、100mm以上にされているので、耐カット貫通性が低下することが回避されている。
なお、重荷重用空気入りラジアルタイヤ10が、ベルト端部のタイヤ幅方向外側に配置されるベルトエンドクッションゴムと、ベルトエンドクッションゴムのタイヤ幅方向外側に配置される外側クッションゴムとを備えていて、ベルト層のコーティングゴムの100%伸張モジュラスをMod1、ベルトエンドクッションゴムの100%伸張モジュラスをMod0、外側クッションゴムの100%伸張モジュラスをMod2とした場合に、以下の(1)〜(4)の関係を満たしていてもよい。
(1)Mod1 > Mod0 >Mod2
(2)0.60 < Mod2/Mod1 <0.80
(3)0.75 < Mod0/Mod1 <1.00
(4)1.00 < Mod0/Mod2 <1.40
これにより、ゴムの剛性段差が徐々に変化するので、仮にベルト端部からセパレーション(き裂)が発生しても、き裂が進展しにくい。更に、上記の関係を満たすベルト層のコーティングゴムをスチールコードのコーティングゴム部材として使用することにより、従来よりも耐き裂進展性が改善され、ベルト端セパレーション故障の発生をより有効に抑制することができる。
<試験例>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、上記実施形態の重荷重用空気入りラジアルタイヤ10の一例(以下、実施例タイヤという)、及び、従来例の重荷重用空気入りラジアルタイヤ(以下、従来例タイヤという)を用意し、耐久テストを行ってベルト端部における耐セパレーション性を評価した。
本試験例では、いずれのタイヤであっても、タイヤサイズは 55.5/80R57 、リム径は57インチ、トレッド幅Wtは1330mmであり、カーカスは1プライのラジアル配列スチールコードのゴム引きプライからなる。
また、各ベルトに適用したスチールコードの構成、寸法等を以下に示す。なお、下記の「B」はベルトを意味する。
層1B、2B:撚り構造
(0.37+6×0.34)+6×7×0.34+0.175
コード径は3.1mm
層3B、4B:撚り構造
7×(3+9)×0.36+0.21
コード径は4.5mm
層5B、6B:撚り構造
4×(1+5)×0.25
コード径は1.8mm
そして、実施例タイヤ、従来例タイヤについて、各ベルトの諸条件を表1に示す。
Figure 0004677307
表1で、「幅/角度」は「ベルト層の幅(mm)/タイヤ赤道面CLに対するコードの傾斜角度」を示している。また、角度の前に付した符号については、符号Rはタイヤ面側から見てコードの右上がり配列を、符号Lはタイヤ面側から見てコードの左上がり配列をそれぞれ示す。また打ち込み数は、タイヤ幅方向へ25mm当たりのコード打ち込み本数である。
耐久テストでは、最大負荷能力(kg)に相当する荷重負荷及びそれに対応する空気圧(kPa)充填の下でドラム走行させた。
そして、所定時間走行させた後、ベルト端部のセパレーション長さを測定した。更に、従来例タイヤにおける評価を評価指数100とし、実施例タイヤについては相対評価となる評価指数を算出した。評価指数は大きいほど性能が高いこと、すなわち耐ベルト端セパレーション性に優れていることを示す。表1から判るように、実施例タイヤでは、従来例タイヤに比べ、耐ベルト端セパレーション性が際立って改善されていた。
なお、表1には記載していないが、5ベルト16Aにおける耐ベルト端セパレーション性について別評価をしたところ、実施例タイヤでは、従来例タイヤと遜色のない優れた耐久性が示された。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤのタイヤ径方向断面図である(ベルト層の描画は省略)。 本発明の一実施形態に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤで、ベルト幅を示すタイヤ径方向部分断面図である。 従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤで、ベルト幅を示すタイヤ径方向部分断面図である。
符号の説明
10 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
11 ビードコア
12 カーカス層
14 主交錯ベルト層群
16 保護ベルト層群
22 トレッドゴム層
14A 1ベルト(主交錯ベルト層)
14B 2ベルト(主交錯ベルト層)
14C 3ベルト(主交錯ベルト層)
14D 4ベルト(主交錯ベルト層)
14AE 端部
14BE 端部
14DE 端部
16 保護ベルト層群
16A 5ベルト(保護ベルト層)
16B 6ベルト(保護ベルト層)
16AE 端部
80 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
84 主交錯ベルト層群
86 保護ベルト層群
92 トレッドゴム層
84A 1ベルト(主交錯ベルト層)
84B 2ベルト(主交錯ベルト層)
84C 3ベルト(主交錯ベルト層)
84D 4ベルト(主交錯ベルト層)
86 保護ベルト層群
86A 5ベルト(保護ベルト層)
86B 6ベルト(保護ベルト層)

Claims (5)

  1. 一対のビードコアと、該ビードコアにトロイド状に跨るカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなるタイヤ径方向内側から順に1ベルト、2ベルト、3ベルト及び4ベルトの4層の主交錯ベルト層からなる主交錯ベルト層群と、前記主交錯ベルト層群のタイヤ径方向外側に配置され、タイヤ赤道面に対して傾斜する複数本のスチールコードをゴム被覆してなる2層からなる保護ベルト層群と、前記保護ベルト層群のタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴム層と、を有する重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記保護ベルト層群を構成するタイヤ径方向外側の保護ベルト層の幅は、前記保護ベルト層群を構成するタイヤ径方向内側の保護ベルト層の幅、及び、前記主交錯ベルト層群を構成する各主交錯ベルト層の幅よりも広く、かつ、トレッド幅の80〜96%の範囲内であり、
    前記3ベルトの幅が、4層の各主交錯ベルト層の中で最も広く、かつ、トレッド幅の70〜80%の範囲内であり、
    前記4ベルトの幅が該2ベルトの幅よりも狭く、かつ前記1ベルトの幅が該4ベルトの幅よりも狭く、
    タイヤ径方向内側の保護ベルト層の幅が、トレッド幅の55〜72%の範囲内にあり、かつ、前記2ベルトの幅よりも広いことを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記主交錯ベルト層群及び前記保護ベルト層群におけるベルト端部のタイヤ幅方向外側に配置されるベルトエンドクッションゴムと、該ベルトエンドクッションゴムのタイヤ幅方向外側に配置される外側クッションゴムとを備え、
    前記主交錯ベルト層及び前記保護ベルト層のコーティングゴムは、該外側クッションゴムよりも100%伸張モジュラスが大きいことを特徴とする請求項1記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記保護ベルト層群を構成する各保護ベルト層では、スチールコードのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が20〜40°の範囲にあることを特徴とする請求項1または2記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記3ベルトでは、スチールコードのタイヤ赤道面に対する傾斜角度が17〜27°の範囲内であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記トレッドゴム層の厚さが100〜230mmの範囲内であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
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