JPH11170270A - プラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄剤組成物 - Google Patents

プラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄剤組成物

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JPH11170270A
JPH11170270A JP34338397A JP34338397A JPH11170270A JP H11170270 A JPH11170270 A JP H11170270A JP 34338397 A JP34338397 A JP 34338397A JP 34338397 A JP34338397 A JP 34338397A JP H11170270 A JPH11170270 A JP H11170270A
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carbon atoms
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plastic lens
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純二 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高分子量の樹脂状汚れに対する洗浄性及び洗浄
時の人体に対する安全性に優れ、洗浄機器関連の部材を
腐食しないプラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄剤組
成物並びに洗浄法を提供すること。 【解決手段】一般式(I): 【化1】 (R1 は水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基、Xは
酸素原子、オキシメチレン基、カルボニル基又は−(C
2k −基〔kは1又は2〕、Yは水酸基、炭素数1
〜7の炭化水素基又は−(R2 O)j H基〔R2 は炭素
数2又は3のアルキレン基、jは1〜8の整数〕を示
す)で表される芳香族化合物10〜94重量%及び有機
系アルカリ剤0.5〜50重量%を含有し、残部水から
なるプラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄剤組成物、
並びにそれを用いた前記ガラス型の洗浄法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズ成形ガラス型用洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄
方法に関する。さらに詳しくは、各種光学用プラスチッ
クレンズの製造に使用される成形ガラス型に付着したプ
ラスチックレンズ成形用原料、未反応モノマー、オリゴ
マー、ポリマー、ガスケットからブリードアウトした成
分、可塑剤、接着剤、鋳型固定用テープ由来の粘着剤な
どの高分子量の樹脂状汚れなどを洗浄するためのプラス
チックレンズ成形ガラス型用洗浄剤組成物およびそれを
用いた洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学用プラスチックレンズ向けの
樹脂として、アリルジグリコールカーボネート(AD
C)樹脂、ウレタン系樹脂、含硫黄ウレタン系樹脂、メ
タクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、臭素配合系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系
樹脂、ノルボルネン系樹脂、チオエーテル/エステル系
樹脂などが使用されている。
【0003】光学用プラスチックレンズの製造方法とし
ては、例えば、メガネ用プラスチックレンズの場合、プ
ラスチックレンズ本体は、成形ガラス型を鋳型として用
いて成形した後、外周整形を行い、さらにエッジ部分の
面取りを行って、洗浄される。
【0004】一方、プラスチックレンズを離型した後の
成形ガラス型には、プラスチックレンズ成形用原料、未
反応モノマー、オリゴマー、ポリマー、ガスケットから
ブリードアウトした成分や可塑剤、接着剤、鋳型固定用
テープ由来の粘着剤などの高分子量の樹脂状汚れをはじ
め、雰囲気中の粉塵、作業者の指紋などの汚れが付着し
ている。このような汚れが成形ガラス型に付着している
場合、表面がスムーズな良質のプラスチックレンズが得
られなくなったり、成形ガラス型に汚れが蓄積した場
合、得られるプラスチックレンズに破損や傷が発生する
おそれがあるため、該成形ガラス型を使用することがで
きなくなり、廃棄せざるを得なくなることがある。
【0005】前記汚れのうち、プラスチックレンズ成形
用原料由来のオリゴマー、ポリマー、ガスケットからブ
リードアウトした成分、接着剤、鋳型固定用テープ由来
の粘着剤などの高分子量の樹脂状汚れは、成形ガラス型
の硬質表面に強固に付着(接着)し、しかも樹脂状汚れ
自身の分子量が高いため、溶解、膨潤、軟化、崩壊、剥
離作用などを利用した薬剤による洗浄が非常に困難であ
る。
【0006】近年、プラスチックレンズ成形ガラス型用
洗浄剤として、例えば、特定のグリコールジエーテルが
用いられた洗浄剤(特開平8−224740号公報)、
特定の水溶性アミド化合物または水溶性ラクトン化合物
と、アルカノールアミンまたは第四級アンモニウムヒド
ロキシ化合物と、芳香族炭化水素と、水とを含有する洗
浄剤(特開平9−3486号公報)などが知られてい
る。
【0007】しかしながら、これらの洗浄剤は、いずれ
も樹脂状汚れを溶解して洗浄することが主な洗浄機構で
あるため、樹脂状汚れの分子量が大きい場合、溶解に長
時間を要するという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、成形ガラス型に付着し
た高分子量の樹脂状汚れに対する洗浄性および洗浄時に
おける人体に対する安全性に優れ、洗浄機器関連の部材
を腐食しないプラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄剤
組成物を提供することを目的とする。
【0009】本発明は、また、成形ガラス型に付着した
高分子量の樹脂状汚れに対する洗浄性および洗浄時にお
ける人体に対する安全性に優れ、洗浄機器関連の部材を
腐食させずに洗浄することができる洗浄方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、〔1〕 (a)一般式(I):
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1 は水素原子または炭素数1〜
4の炭化水素基、Xは酸素原子、オキシメチレン基、カ
ルボニル基または−(CH2k −基〔kは1または2
を示す〕、Yは水酸基、炭素数1〜7の炭化水素基また
は−(R2 O)j H基〔R2 は炭素数2または3のアル
キレン基、jは1〜8の整数を示す〕を示す)で表わさ
れる芳香族化合物10〜94重量%、および (b)有機系アルカリ剤0.5〜50重量%を含有し、
残部水からなるプラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄
剤組成物、〔2〕 さらに、一般式(II): R3 −O−(R4 −O)m −R5 (II) (式中、R3 は炭素数1〜8のアルキル基またはアリル
基、R4 は炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル
基またはアリル基、mは1〜8の整数を示す)で表わさ
れるアルキレンオキサイド化合物を含有してなる前記
〔1〕記載の洗浄剤組成物、〔3〕 さらに、水溶性多
価アルコールを含有してなる前記〔1〕または〔2〕記
載の洗浄剤組成物、〔4〕 有機系アルカリ剤が、一
級、二級および/または三級アミン性の窒素原子を1分
子中に1〜5個有し、かつ分子量50〜10000を有
するアミン系化合物ならびに水酸化第四級アンモニウム
化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である前
記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の洗浄剤組成物、〔5〕
(A)プラスチックレンズ成形ガラス型を、前記
〔1〕〜〔4〕いずれか記載の洗浄剤組成物を用いて洗
浄し、(B)洗浄された成形ガラス型を、すすぎ水です
すぐことを特徴とするプラスチックレンズ成形ガラス型
の洗浄方法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のプラスチックレンズ成形
ガラス型用洗浄剤組成物は、前記したように、(a)一
般式(I):
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R1 は水素原子または炭素数1〜
4の炭化水素基、Xは酸素原子、オキシメチレン基、カ
ルボニル基または−(CH2k −基〔kは1または2
を示す〕、Yは水酸基、炭素数1〜7の炭化水素基また
は−(R2 O)j H基〔R2 は炭素数2または3のアル
キレン基、jは1〜8の整数を示す〕を示す)で表わさ
れる芳香族化合物10〜94重量%、および(b)有機
系アルカリ剤0.5〜50重量%を含有し、残部水から
なるものである。
【0016】本発明においては、前記芳香族化合物と有
機系アルカリ剤とが併用されている点に1つの大きな特
徴がある。このように芳香族化合物と有機系アルカリ剤
とが併用されていることにより、プラスチックレンズ成
形ガラス型に付着した種々の汚れの溶解性、種々の樹脂
状汚れへの浸透性および樹脂状汚れの膨潤性ならびにそ
れに伴う汚れの崩壊性が相乗的に高められるので、優れ
た洗浄性が発現される。
【0017】前記一般式(I)において、R1 は、水素
原子または炭素数1〜4の炭化水素基である。
【0018】前記炭素数1〜4の炭化水素基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル
基に代表される直鎖飽和炭化水素基;イソプロピル基、
イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチ
ル基に代表される分岐鎖飽和炭化水素基;ビニル基、ア
リル基およびブテニル基に代表される直鎖不飽和炭化水
素基;イソプロペニル基などの分岐鎖不飽和炭化水素
基;シクロプロピル基、シクロブチル基などの環状飽和
炭化水素基;シクロプロペニル基、シクロブテニル基な
どの環状不飽和炭化水素基などがあげられる。
【0019】前記R1 のなかでは、入手の容易性の観点
から、水素原子、メチル基およびエチル基は、本発明に
おいて、好ましい基である。
【0020】前記一般式(I) において、Xは酸素原子、
オキシメチレン基、カルボニル基または−(CH2k
−基(kは前記と同じ)である。
【0021】前記−(CH2 k −基において、kは、
入手の容易性の観点から、1または2とされる。
【0022】前記Xにおいて、樹脂状汚れに対する洗浄
性を向上させる観点から、酸素原子、オキシメチレン基
およびカルボニル基が、本発明においては、特に好まし
い基である。
【0023】前記Yは、水酸基、炭素数1〜7の炭化水
素基または−(R2 O)j H基(R2 は炭素数2または
3のアルキレン基、jは1〜8の整数を示す)である。
【0024】前記炭素数1〜7の炭化水素基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基およびヘプチル基に代表される
直鎖飽和炭化水素基;イソプロピル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基に代表される分
岐鎖飽和炭化水素基;ビニル基、アリル基、ブテニル
基、ペンテニル基、ヘキセニル基およびヘプテニル基に
代表される直鎖不飽和炭化水素基;イソプロペニル基な
どの分岐鎖不飽和炭化水素基;シクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およ
びシクロヘプチル基に代表される環状飽和炭化水素基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテ
ニル基、シクロヘキセニル基およびシクロヘプテニル基
に代表される環状不飽和炭化水素基などがあげられる。
【0025】前記−(R2 O)j H基において、R
2 は、優れた洗浄性を発現させ、入手が容易である観点
から、炭素数2または3のアルキレン基とされる。ま
た、jは、洗浄後のすすぎ性の観点から、1以上の整数
であり、2以上の整数が好ましく、洗浄性を向上させる
観点から、8以下の整数であり、4以下の整数が好まし
い。
【0026】前記炭素数2または3のアルキレン基とし
ては、エチレン基およびプロピレン基があげられる。
【0027】また、本発明においては、一般式(I) にお
いて、Xで示される基およびYで示される基の少なくと
もいずれかの基に酸素原子が含まれていることが樹脂状
汚れに対する洗浄性を向上させる観点でより好ましい。
【0028】なお、前記一般式(I)において、Xがカ
ルボニル基であり、Yが水酸基である場合には、−X−
Y基は、カルボキシル基となり、有機系アルカリ剤と反
応して塩を形成するようになる。かかる塩は、洗浄性を
低下させることがあるので、本発明においては、Xがカ
ルボニル基であり、かつYが水酸基である場合が除外さ
れていることが望ましい。
【0029】前記一般式(I) で表わされる芳香族化合物
の代表例としては、例えば、アルキルベンゼン、芳香族
アルコール、芳香族エーテル、芳香族ケトン、芳香族グ
リコールエーテルなどがあげられる。
【0030】前記芳香族化合物の具体例としては、例え
ば、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼ
ン、オクチルベンゼンなどのアルキルベンゼン;ベンジ
ルアルコール、4−エチルベンジルアルコール、β−フ
ェニルエチルアルコールなどの芳香族アルコール;アニ
ソール、フェネトール、イソプロピルフェニルエーテ
ル、ブチルフェニルエーテル、ベンジルメチルエーテ
ル、ベンジルエチルエーテル、ベンジルイソプロピルエ
ーテル、ベンジルブチルエーテルなどの芳香族エーテ
ル;アセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、エチ
ルフェニルケトン、イソプロピルフェニルケトン、ベン
ジルエチルケトン、ベンジルイソプロピルケトン、ベン
ジルブチルケトンなどの芳香族ケトン;(POE)1
8 モノフェニルエーテル、(POE)18 モノベンジ
ルエーテル、(POP)18 モノフェニルエーテル、
(POP)18 モノベンジルエーテルなどの芳香族グ
リコールエーテルなどがあげられるが、本発明はかかる
例示にのみに限定されるものではない。なお、前記芳香
族化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。
【0031】なお、本明細書において、「(POE)」
は、エチレンオキサイド基を示し、(POE)の右下の
添字は、エチレンオキサイド基の付加モル数を示す。ま
た、「(POP)」の語は、プロピレンオキサイド基を
示し、(POP)の右下の添字は、プロピレンオキサイ
ド基の付加モル数を示す。なお、(POE)18 モノ
メチルエーテルは、エチレンオキサイド付加モル数が1
〜8の化合物の略記である。
【0032】前記芳香族化合物のなかでは、洗浄性およ
び入手の容易性の観点から、特にベンジルアルコール、
β−フェニルエチルアルコール、(POE)1 3 モノ
フェニルエーテルおよび(POE)1 3 モノベンジル
エーテルが本発明においては好ましい。
【0033】本発明の洗浄剤組成物における、前記芳香
族化合物の含有量は、洗浄性を向上させる観点から、1
0重量%以上であり、20重量%以上が好ましく、35
重量%以上がより好ましく、40重量%以上がさらに好
ましい。また、洗浄後のリンス性を向上させる観点か
ら、94重量%以下であり、80重量%以下が好まし
く、65重量%以下がより好ましく、50重量%以下が
さらに好ましい。
【0034】本発明においては、前記したように、有機
系アルカリ剤を用いる点に1つの大きな特徴がある。こ
のように有機系アルカリ剤を用いることにより、成形ガ
ラス型に付着した樹脂状汚れ成分との高い相溶性によ
る、樹脂状汚れへの浸透、樹脂状汚れの膨潤効果により
洗浄性が高まり、さらに洗浄時に使用する洗浄機器関連
の部材の腐食を抑制するという優れた効果を発現する。
【0035】前記有機系アルカリ剤としては、一級、二
級および/または三級アミン性の窒素原子を1分子中に
1〜5個有し、かつ分子量50〜10000を有するア
ミン系化合物ならびに水酸化第四級アンモニウム化合物
からなる群より選ばれた少なくとも1種などがあげられ
る。
【0036】前記アミン系化合物は、水への溶解性を高
め、樹脂状汚れの接触面付近の水相で汚れを剥離する効
果を十分に発現させる観点から、一級、二級および/ま
たは三級アミン性の窒素原子を1分子中に1個以上、好
ましくは、2個以上有することが望ましく、また、樹脂
状汚れ内部への浸透性を十分に発現させる観点から、一
級、二級および/または三級アミン性の窒素原子を5個
以下、好ましくは3個以下を有することが望ましい。
【0037】前記アミン系化合物の分子量は、該アミン
系化合物が蒸発することによって該アミン系化合物の含
有量が低下したり、取り扱いの危険性を回避する観点か
ら、50以上とされ、樹脂状汚れ内部への浸透性を十分
に発現させる観点から、10000以下とされる。
【0038】前記アミン系化合物の代表例としては、例
えば、炭素数1〜22の直鎖アルキル基を有する直鎖ア
ルキルアミン、炭素数1〜22の分岐鎖アルキル基を有
する分岐鎖アルキルアミン、環式アミン、炭素数1〜1
8のアルキル基を有するアルキルアルカノールアミン、
モルホリン類、複素環式アミン、ジアミン、ポリアミン
などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではない。
【0039】前記炭素数1〜22の直鎖アルキル基を有
する直鎖アルキルアミンの具体例としては、例えば、モ
ノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミ
ン、モノブチルアミン、モノアミルアミン、モノヘキシ
ルアミン、モノオクチルアミン、モノデシルアミン、モ
ノラウリルアミン、モノミリスチルアミン、モノセチル
アミン、モノステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メチ
ルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチル
アミン、メチルヘキシルアミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ンなどがあげられる。
【0040】前記炭素数1〜22の分岐鎖アルキル基を
有する分岐鎖アルキルアミンとしては、例えば、sec
−ブチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチル
アミン、1−メチルブチルアミン、1−エチルプロピル
アミン、2−メチルブチルアミン、イソアミルアミン、
ジメチルプロピルアミン、tert−アミルアミン、
1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチ
ルアミン、2−アミノヘプタン、3−アミノヘプタン、
1−メチルヘプチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、1,5−ジメチルヘキシルアミン、tert−オク
チルアミン、tert−トリデシルアミン、tert−
ナノデシルアミン、ジイソブチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミンなどがあげられる。
【0041】前記環式アミンの具体例としては、例え
ば、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、ジベンジルアミンなどがあげられる。
【0042】前記炭素数1〜18のアルキル基を有する
アルキルアルカノールアミンの具体例としては、例え
ば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメ
チルモノエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、ブチルモノエタノールアミン、トリメチルアミノプ
ロピルエタノールアミン、トリメチルヒドロキシエチル
ジエチレントリアミンなどがあげられる。
【0043】前記モルホリン類の具体例としては、例え
ば、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモ
ルホリン、2,6−ジメチルモルホリン、4−(2−ヒ
ドロキシエチル)モルホリン、4−アミノモルホリン、
4−(2−アミノエチル)モルホリン、4−(3−アミ
ノプロピル)モルホリンなどがあげられる。
【0044】前記複素環式アミンの具体例としては、例
えば、4−アミノメチルピリジン、アミノメチルピペラ
ジン、ビスアミノプロピルピペラジン、トリメチルアミ
ノエチルピペラジン、2−アミノメチルピペリジン、4
−アミノメチルピペリジン、2−メチルピラジン、キノ
キサリン、メチルイミダゾールなどがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0045】前記ジアミンの具体例としては、例えば、
ジアミノプロパン、ジアミノヘキサン、ジアミノオクタ
ン、ジアミノドデカン、4,4’−メチレンビス(シク
ロヘキシルアミン)、1,3−ジアミノキシレン、1,
3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、トリエチレ
ンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメ
チルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレン
ジアミン、メチルジアミノプロパン、ジメチルジアミノ
プロパン、ジブチルジアミノプロパン、N−シクロヘキ
シル−1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノア
ントラキノン、ペンタメチルジエチレントリアミンなど
があげられる。
【0046】前記ポリアミンの具体例としては、例え
ば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミンなどの三級アミノ基を含む重
合性単量体からなる重合体、または該重合性単量体とノ
ニオン性単量体との共重合体、ポリアミド/エピハロヒ
ドリン系ポリマー、三級アミノ化澱粉、三級アミノ化セ
ルロース、グリコールキトサン、三級アミノ化ポリウレ
タン樹脂、三級アミノ化ポリアクリルアミドなどがあげ
られる。
【0047】また、前記水酸化第四級アンモニウム化合
物の具体例としては、例えば、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキ
シド(コリン)などがあげられる。
【0048】なお、前記有機系アルカリ剤は、単独でま
たは2種以上を混合して用いることができる。
【0049】本発明の洗浄剤組成物中における有機系ア
ルカリ剤の含有量は、洗浄性を向上させる観点から、
0.5重量%以上であり、2重量%以上が好ましく、5
重量%以上がさらに好ましく、10重量%以上が特に好
ましく、また、洗浄時における人体への安全性の観点か
ら50重量%以下であり、40重量%以下が好ましく、
30重量%以下がさらに好ましく、20重量%以下が特
に好ましい。
【0050】前記水は、有機系アルカリ剤のアルカリ作
用を促進する溶媒として用いられる。
【0051】ここで用いられる水は、本発明の洗浄剤組
成物の効果を損なわないものであれば特に限定されるも
のではなく、超純水、純水、イオン交換水、蒸留水、通
常の水道水等が用いられる。
【0052】本発明の洗浄剤組成物における水の含有量
は、本発明の洗浄剤組成物の芳香族化合物、有機アルカ
リ剤、必要により添加されるアルキレンオキサイド化合
物、水溶性多価アルコール、後述する添加剤などの残部
であるが、本発明の洗浄剤組成物の各成分を配合した際
の相溶性および有機系アルカリ剤が有する樹脂状汚れの
剥離効果を十分に発現させる観点から、5.5重量%以
上、好ましくは15重量%以上、より好ましくは30重
量%以上、さらに好ましくは50重量%以上であること
が望ましく、また、優れた洗浄性を発現させる観点か
ら、89.5重量%以下、好ましくは80重量%以下、
より好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは60
重量%以下であることが望ましい。
【0053】本発明の洗浄剤組成物に、さらにアルキレ
ンオキサイド化合物を含有させることができる。このよ
うにアルキレンオキサイド化合物を含有させた洗浄剤
は、洗浄性や洗浄後のすすぎ性、水などの成分を配合す
る際の相溶性をより一層向上させることができるという
利点がある。
【0054】前記アルキレンオキサイド化合物として
は、一般式(II): R3 −O−(R4 −O)m −R5 (II) (式中、R3 は炭素数1〜8のアルキル基またはアリル
基、R4 は炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル
基またはアリル基、mは1〜8の整数を示す)で表わさ
れるアルキレンオキサイド化合物が用いられる。
【0055】前記一般式(II)において、R3 は、水に
対する溶解性の低下を抑え、粘度の上昇を抑えて洗浄後
のすすぎを容易にする観点から、炭素数が1〜8、好ま
しくは3〜8、より好ましくは3〜6のアルキル基また
はアリル基である。
【0056】前記R4 は、炭素数2〜4のアルキレン基
である。かかるアルキレン基の炭素数は、入手の容易性
の観点から、2〜4とされる。
【0057】前記炭素数が2〜4のアルキレン基の具体
例としては、エチレン基、プロピレン基およびブチレン
基があげられる。
【0058】前記R5 は、水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数1〜4のアシル基またはアリル基であ
る。
【0059】前記mは、洗浄性や配合成分の相溶性を十
分に発現させる観点から、1以上の整数とされ、また、
粘度の上昇を抑え、洗浄後のすすぎを容易にする観点か
ら、8以下の整数、好ましくは4以下の整数とされる。
【0060】前記アルキレンオキサイド化合物の代表例
としては、例えば、エチレングリコールモノエーテル
類、エチレングリコールジエーテル類、プロピレングリ
コールモノエーテル類、プロピレングリコールジエーテ
ル類、エチレングリコールモノエーテルアセテート類、
プロピレングリコールモノエーテルアセテート類、ブチ
レングリコールモノエーテル類、ブチレングリコールジ
エーテル類、ブチレングリコールモノエーテルアセテー
ト類などがあげられるが、これらは単独でまたは2種以
上を混合して用いることができる。
【0061】前記アルキレンオキサイド化合物の中で
は、(POE)15 モノメチルエーテル、(POE)
15 モノエチルエーテル、(POE)15 モノプロ
ピルエーテル、(POE)15 モノブチルエーテル、
(POE)12 モノイソブチルエーテル、(POE)
12 モノアリルエーテル、(POE)12 モノヘキ
シルエーテル、(POE)12 モノ2−エチルヘキシ
ルエーテル、(POE) 14 ジメチルエーテル、(P
OE)12 ジエチルエーテル、(POE)1 2 ジプ
ロピルエーテル、(POE)12 ジブチルエーテル、
(POE)23エチルメチルエーテル、(POE)2
3 ブチルメチルエーテル、(POE)23 2−エチ
ルヘキシルメチルエーテル、(POP)13 モノメチ
ルエーテル、(POP)13 モノエチルエーテル、
(POP)13 モノプロピルエーテル、(POP)1
3 モノブチルエーテル、(POP)13 モノヘキシ
ルエーテル、(POP)13 ジメチルエーテル、(P
OP)12 ジエチルエーテル、(POP)12 ジプ
ロピルエーテル、(POP)12 ジブチルエーテル、
(POP)2 イソプロピルメチルエーテル、(POP)
2 イソプロピルエチルエーテル、(POE)12 モノ
メチルエーテルアセテート、(POE)12 モノエチ
ルエーテルアセテート、(POE)12 モノプロピル
エーテルアセテート、(POE)12 モノブチルエー
テルアセテート、(POP)1 モノメチルエーテルアセ
テートおよび(POP)1 モノエチルエーテルアセテー
トは、洗浄性や洗浄後のすすぎの容易性、他の成分を配
合する際の相溶性を十分に発現させる観点から好ましい
ものである。
【0062】前記アルキレンオキサイド化合物の洗浄剤
組成物中における含有量は、水などの他の成分を配合す
る際の相溶性、洗浄性や洗浄後のすすぎ性などを向上さ
せる観点から、1重量%以上、好ましくは5重量%以
上、より好ましくは8重量%以上、さらに好ましくは1
0重量%以上とすることが望ましく、また樹脂状汚れの
洗浄性の低下を抑える観点から、45重量%以下、好ま
しくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以
下、さらに好ましくは15重量%以下とすることが望ま
しい。
【0063】本発明の洗浄剤組成物には、さらに水溶性
多価アルコールを含有させることにより、洗浄性、洗浄
後のすすぎ性、水などの他の成分を配合する際の相溶性
を向上させることができる。
【0064】前記水溶性多価アルコールとしては、25
℃で、水100gに対して20g以上溶解する多価アル
コールが好ましい。また、水溶性多価アルコールのアル
コール性水酸基の数は、洗浄剤組成物の水溶性の観点か
ら、2以上であり、また、極性および融点の観点から、
3以下であることが好ましい。
【0065】前記水溶性多価アルコールの代表例として
は、例えば、エチレングリコール類、プロピレングリコ
ール類、ジオール類、トリオール類などがあげられが、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが
できる。
【0066】前記水溶性多価アルコールの中では、洗浄
性の向上、洗浄後のすすぎ性、水などの他の成分を配合
する際の相溶性および入手の容易性の観点から、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレン
グリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプタエチレ
ングリコール、オクタエチレングリコール、ノナエチレ
ングリコール、デカエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレング
リコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパ
ンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,4−ブテンジオール、1,4−ペンタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオールなどの、直線状に近い分
子構造を持ち、分子の両末端近くにそれぞれ1個の水酸
基を持つ2価の水溶性多価アルコールが好ましい。
【0067】前記水溶性多価アルコールの洗浄剤組成物
中における含有量は、洗浄性や洗浄後のすすぎ性向上な
どの観点から、1重量%以上、好ましくは2重量%以
上、より好ましくは5重量%以上、特に好ましくは8重
量%以上であることが望ましく、また、水などの他の成
分を配合する際の相溶性を向上させ、樹脂状汚れの洗浄
性の低下を抑える観点から、45重量%以下、好ましく
は30重量%以下、より好ましくは15重量%以下、特
に好ましくは10重量%以下であることが望ましい。
【0068】本発明の洗浄剤組成物においては、本発明
の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、通常洗浄
剤に用いられる、ヒドロキシエチルアミノ酢酸、ヒドロ
キシエチルイミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸など
のアミノカルボン酸塩などのキレート化剤、防腐剤、防
錆剤、シリコーンなどの消泡剤、酸化防止剤、ヤシ脂肪
酸メチルや酢酸ベンジルなどのエステル、炭化水素系溶
剤、アルコール類などの添加剤を適宜含有させることが
できる。
【0069】本発明の洗浄剤組成物は、芳香族化合物、
有機系アルカリ剤、カルシウムイオン放出性物質および
水、さらにはアルキレンオキサイド化合物、水溶性多価
アルコール、添加剤などを常法により混合することによ
って製造することができる。
【0070】また、芳香族化合物、さらにはアルキレン
オキサイド化合物、水溶性多価アルコールなどと、有機
系アルカリ剤を所定量含有するアルカリ系洗浄剤とを所
定の比率で混合することによっても、本発明の洗浄剤組
成物を得ることができる。
【0071】かくして得られる本発明のプラスチックレ
ンズ成形ガラス型用洗浄剤組成物は、種々の樹脂状の汚
れに対して優れた洗浄性を有し、しかも洗浄時に使用す
る洗浄機器関連の部材を腐食させない性質を有する洗浄
剤組成物である。また、本発明のプラスチックレンズ成
形ガラス型用洗浄剤組成物は、人体に対する安全性の高
い組成であるため、洗浄時において、人体に対する安全
性が高いという優れた性質を発現する。
【0072】次に、本発明のプラスチックレンズ成形ガ
ラス型の洗浄方法について説明する。本発明の洗浄方法
は、前記洗浄剤組成物を用いて樹脂状汚れなどが付着し
た成形ガラス型を洗浄する方法である。
【0073】すなわち、(A)前記洗浄剤組成物を用い
てプラスチックレンズ成形ガラス型を、洗浄し、(B)
洗浄された成形ガラス型を、すすぎ水ですすぐことを特
徴とする洗浄方法である。
【0074】本発明の洗浄方法においては、前記洗浄剤
組成物が用いられているので、洗浄時に使用する洗浄機
器関連の部材を腐食させずに種々の樹脂状汚れを洗浄す
ることができる。
【0075】前記工程(A)は、前記洗浄剤組成物を用
いてプラスチックレンズ成形ガラス型を洗浄する工程で
ある。
【0076】前記洗浄剤組成物を用いた洗浄方法は、特
に限定されるものではなく、通常用いられる公知の方法
を使用することができる。例えば、浸漬法、浸漬揺動
法、超音波洗浄法、スプレー法、手拭き法などの洗浄方
法があげられる。また、洗浄剤組成物の温度、洗浄時間
などの洗浄条件は、特に限定されるものではない。
【0077】前記工程(B)は、前記工程(A)で洗浄
された成形ガラス型をすすぎ水ですすぐ工程である。
【0078】前記工程(B)においては、本発明の洗浄
剤組成物で洗浄された成形ガラス型を、容易に、しかも
短時間ですすぐことができる。
【0079】前記すすぎ水としては、成形ガラス型表面
に残留する汚染物を除去することができるものであれば
特に限定されないが、例えば、超純水、純水、イオン交
換水、蒸留水、水道水などがすすぎの容易性の観点から
好ましい。また、すすぎ方法にも特に限定されるもので
はなく、工程(A)の洗浄方法と同様の方法を用いるこ
とができる。また、すすぎ条件も特に限定されるもので
はなく、適宜選択すればよい。
【0080】本発明のプラスチックレンズ成形ガラス型
用洗浄剤組成物を用いた洗浄方法は、樹脂状汚れなどの
分解および溶解を引き起こす成分と樹脂状汚れなどの剥
離を引き起こす成分とが同時に洗浄剤組成物に含まれて
いるため、単一の洗浄槽を用いて、樹脂状汚れなどの洗
浄を行うことができるという簡便な洗浄方法である。ま
た、本発明のプラスチックレンズ成形ガラス型の洗浄方
法は、洗浄時に使用する洗浄機器関連の部材を腐食させ
ることのない洗浄剤組成物を使用しているため、洗浄時
に、洗浄機器関連の部材の品質を損なうことなく洗浄で
きるという優れた効果を発現する。さらに、本発明のプ
ラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄剤組成物を用いた
洗浄方法は、人体に対する安全性が高い洗浄剤組成物を
使用しているため、洗浄時において人体に対する安全性
が高いという優れた効果を発現する。
【0081】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はかかる実施例によりなんら制限され
るものではない。
【0082】製造例〔テストピースの製造〕 (1)ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
(ADC)樹脂状汚れの調製 直径8.0cm、外周縁側の側面の高さが0.5cmで
あるガラス型の外周縁側に、厚さ0.1mのシリコーン
ゴムシート((株)井内盛栄堂製)を、幅0.5cm、
長さ30.0cmに切りとったものを巻き付け、端をセ
ロハン粘着テープで止めた。ガラス型の外周縁側と巻き
付けたシリコーンゴムシートの隙間に、モノマーとして
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(PPG
社製、商品名:CR−39モノマー)100重量部と重
合触媒としてジイソプロピルパーオキシジカーボネート
(日本油脂(株)製、商品名:パーロイルIPP−27
(CR))11重量部とを配合し、低温で均一になるよ
うに攪拌したモノマー混合物0.3mlを入れた。この
ガラス型を共栓付きの500ml容のガラス製ビーカー
に入れ、窒素シールした。40℃で2時間、60℃で2
時間、さらに80℃で18時間加熱することによって重
合させ、固形化の後、シリコーンゴムシートを外して、
ADC樹脂汚れの洗浄試験用のテストピースとした。
【0083】(2)鋳型固定用テープの粘着剤汚れの調
製 1.1mm×76.0mm×26.0mmのアルカリ珪
酸ガラス板に鋳型固定用テープ(光洋光学(株)製)を
一面に隙間なく張り付けた。このアルカリ珪酸ガラス板
をステンレス製の蓋付きトレーに入れ、窒素ガスで満た
した後、完全に密閉した。その後、40℃で2時間、6
0℃で2時間、さらに80℃で18時間加熱した。この
ものを室温になるまで放冷した後、テープのみを剥がし
て、鋳型固定用テープの粘着剤汚れの洗浄試験用のテス
トピースとした。
【0084】実施例1〜20および比較例1〜16 表1〜4に示す組成(組成比単位は重量%)の各種洗浄
剤組成物を調製し、これらの洗浄剤組成物を用いてガラ
スの洗浄性と金属部材腐食性を評価した。実施例1〜2
0の各種洗浄剤組成物の組成を表1および2に、比較例
1〜16の各種洗浄剤組成物の組成を表3および4に示
す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】〔洗浄試験〕前記ADC樹脂状汚れと粘着
剤汚れの洗浄試験用のテストピースを、60℃に保持し
た表1〜4に示す洗浄剤組成物に浸漬し、39kHz、
200Wの超音波洗浄装置(シャープ(株)製、商品
名:SILENTSONIC UT−204)で100
秒間洗浄した。
【0090】次いで、30℃のイオン交換水に浸漬し、
洗浄と同様の超音波洗浄装置で50秒間リンスした(第
1リンス)。さらに、同じく、30℃のイオン交換水に
浸漬し、超音波洗浄装置で50秒間仕上げリンスした
(第2リンス)。その後、50秒間エアーブローし、送
風定温乾燥機((株)東洋製作所製、商品名:FV−6
30)にて80℃、10分間乾燥した。
【0091】なお、比較例12および13では、塩化メ
チレンを配合した洗浄剤組成物として、1つの槽で洗浄
温度35℃(沸点:40.2℃)で、100秒間同様に
洗浄した。その後、塩化メチレン(室温)に浸漬し、上
記の超音波洗浄装置を用いて50秒間のリンス(第1リ
ンス)を行い、更に、30℃のイオン交換水に浸漬し、
超音波洗浄装置で50秒間仕上げリンス(第2リンス)
を行なった。その後、50秒間エアーブローし、送風定
温乾燥機((株)東洋製作所製、商品名:FV−63
0)にて80℃、10分間乾燥した。
【0092】各洗浄剤組成物について、上記の条件で、
ADC樹脂状汚れと粘着剤汚れの各々5枚のテストピー
スを洗浄し、計5個のモデル樹脂状汚れの洗浄率を、洗
浄前後のテストピースの重量の変化より求め、その平均
値をとって、洗浄率(%)とした。
【0093】〔金属部材への影響試験〕銅(JIS H
3100)およびハンダ(JIS Z3282(30S
NA))製テストピース(太佑機材(株)製)を、各々
80℃に保った表1〜4記載の洗浄剤組成物に24時間
浸漬した。洗浄剤組成物から取り出したテストピース
を、清浄なイオン交換水にて十分にすすいだ後、1分間
エアーブローし、室内にて風乾させた。
【0094】なお、比較例12および13では、テスト
ピースを、各々35℃に保った塩化メチレンを配合した
洗浄剤組成物に24時間浸漬した。洗浄剤組成物から取
り出したテストピースを、清浄なイオン交換水にて十分
に掛け濯いした後、1分間エアーブローし、室内にて風
乾させた。洗浄後のテストピースの表面状態を目視にて
観察した。
【0095】(評価基準) ◎:洗浄前と変化なく、非常に良好 ○:光沢が少し低下しているものの、表面は平坦で、良
好 △:光沢がなく、変色しており、やや悪い ×:ひどく変色したり、錆が発生および表面が腐食し荒
れてしまっており、状態が悪い
【0096】以上の結果を表5〜8に示す。
【0097】
【表5】
【0098】
【表6】
【0099】
【表7】
【0100】
【表8】
【0101】表5〜7に示された結果から、実施例1〜
20で得られた洗浄剤組成物は、比較例1〜11の洗浄
剤組成物と比べ、ADC樹脂状汚れおよびウレタン樹脂
状汚れに対する洗浄率、ならびに金属部材の腐食性に対
する評価のいずれにおいても優れたものであることがわ
かる。
【0102】さらに、表5、6および表8に示された結
果から、従来の比較例12〜16の洗浄剤組成物と比べ
て、実施例1〜20で得られた洗浄剤組成物は、いずれ
もADC樹脂状汚れおよびウレタン樹脂状汚れに対する
洗浄率、ならびに金属部材の腐食性に対する評価のいず
れにおいても優れたものであることがわかる。
【0103】したがって、実施例1〜20における洗浄
方法は、従来の洗浄方法と比べて、金属部材を腐食させ
ることなく優れた洗浄力を発現するものであることがわ
かる。
【0104】
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズ成形ガラス
型用洗浄剤組成物は、種々の樹脂状汚れに対しても優れ
た洗浄性を有し、かつ洗浄時に使用する洗浄機器関連の
部材を腐食しないという優れた性質を発現するものであ
る。また、本発明の洗浄剤組成物は、人体に対する安全
性が高いものであるため、洗浄時において人体に対する
安全性が高いという優れた性質を発現する。
【0105】また、本発明の洗浄方法によれば、樹脂状
汚れなどの分解および溶解を引き起こす成分と樹脂状汚
れなどの剥離を引き起こす成分が同時に含まれている洗
浄剤組成物が用いられているので、1つの洗浄槽を用い
て、樹脂状汚れなどを簡便に洗浄することができるとい
う優れた効果が奏される。また、本発明の洗浄方法で使
用されている洗浄剤は、人体に対する安全性が高いもの
であるため、本発明の洗浄方法は、洗浄時において、人
体に対する安全性が高いという優れた効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 7:32 7:02) B29L 11:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4の炭化水素
    基、Xは酸素原子、オキシメチレン基、カルボニル基ま
    たは−(CH2k −基〔kは1または2を示す〕、Y
    は水酸基、炭素数1〜7の炭化水素基または−(R
    2 O)j H基〔R2 は炭素数2または3のアルキレン
    基、jは1〜8の整数を示す〕を示す)で表わされる芳
    香族化合物10〜94重量%、および (b)有機系アルカリ剤0.5〜50重量%を含有し、
    残部水からなるプラスチックレンズ成形ガラス型用洗浄
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、一般式(II): R3 −O−(R4 −O)m −R5 (II) (式中、R3 は炭素数1〜8のアルキル基またはアリル
    基、R4 は炭素数2〜4のアルキレン基、R5 は水素原
    子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル
    基またはアリル基、mは1〜8の整数を示す)で表わさ
    れるアルキレンオキサイド化合物を含有してなる請求項
    1記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、水溶性多価アルコールを含有し
    てなる請求項1または2記載の洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 有機系アルカリ剤が、一級、二級および
    /または三級アミン性の窒素原子を1分子中に1〜5個
    有し、かつ分子量50〜10000を有するアミン系化
    合物ならびに水酸化第四級アンモニウム化合物からなる
    群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3いず
    れか記載の洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 (A)プラスチックレンズ成形ガラス型
    を、請求項1〜4いずれか記載の洗浄剤組成物を用いて
    洗浄し、(B)洗浄された成形ガラス型を、すすぎ水で
    すすぐことを特徴とするプラスチックレンズ成形ガラス
    型の洗浄方法。
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