JP3370262B2 - プラスチックレンズ成形ガラス型の洗浄方法 - Google Patents

プラスチックレンズ成形ガラス型の洗浄方法

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JP3370262B2 JP32351997A JP32351997A JP3370262B2 JP 3370262 B2 JP3370262 B2 JP 3370262B2 JP 32351997 A JP32351997 A JP 32351997A JP 32351997 A JP32351997 A JP 32351997A JP 3370262 B2 JP3370262 B2 JP 3370262B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズ成形ガラス型の洗浄方法に関する。さらに詳しくは、
プラスチックレンズ成形ガラス型に付着したプラスチッ
クレンズ成形用原料、未反応モノマー、オリゴマー、ポ
リマー、ガスケットからブリードアウトした成分、可塑
剤、接着剤、鋳型固定用テープ由来の粘着剤などの高分
子量の樹脂状汚れなどを洗浄する洗浄方法に関する。
【0001】
【従来の技術】近年、メガネ用レンズ、コンタクトレン
ズ、カメラのファインダー、撮影用レンズ、プロジェク
ションテレビ用レンズ、大型スクリーン用フレネルレン
ズ、レンチキュラー、太陽光集光用レンズ、オーバーヘ
ッドプロジェクタータイプのフレネルレンズ、コンパク
トディスク用レンズ、光メモリー用対物レンズなど光学
機器など向けのレンズ、プリズムなどは、ガラス材質か
らプラスチック材質への変換が進行してきている。特
に、メガネ用レンズは、表面の傷を防止する(ハード)
コーティング技術が開発され、耐擦傷性が実用上問題と
ならないレベルになったこと、高屈折率の材料が開発さ
れ、より薄く軽いレンズの加工ができるようになったこ
とにより、ガラスからプラスチックへの変換比率の伸び
が著しい。
【0002】光学用プラスチックレンズ向けの樹脂とし
ては、例えば、ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネートをラジカル重合して得られるアリルジグリコール
カーボネート(ADC)樹脂、ウレタン系樹脂、含硫黄
ウレタン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、スチレン/
メタクリル酸メチル共重合体、α−メチルスチレン/メ
タクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸シクロヘキシ
ル/メタクリル酸メチル共重合体、脂肪族メタクリレー
ト/メタクリル酸メチル共重合体などのメタクリル系樹
脂、トリアジン環アクリル系樹脂などのアクリル系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ビスフェノール誘導体など
の臭素配合系樹脂、ポリ(4−メチルペンテン−1)、
フマル酸エステル/アリル系モノマー共重合体などのオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン/アクリロニ
トリル共重合体などのスチレン系樹脂、ノルボルネン系
樹脂、チオエーテル/エステル系樹脂などが使用され
る。
【0003】光学用プラスチックレンズの製造方法とし
ては、例えば、メガネ用プラスチックレンズの場合、プ
ラスチックレンズ本体は、成形ガラス型を鋳型として用
いて成形した後、外周整形を行い、さらにエッジ部分の
面取りを行って、洗浄される。
【0004】このとき、使用された成形ガラス型が、洗
浄され、洗浄後の成形ガラス型が、再び鋳型として使用
される。メガネ用プラスチックレンズの場合、レンズの
種類が数千種類と多く多品種少量生産となるため、必要
とされる成形ガラス型は、膨大な量になる。したがっ
て、1つの条件のガラス型は、1組の鋳型で何枚ものプ
ラスチックレンズが製造できるため、その使用可能な回
数が増加することは、プラスチックレンズ製造に占める
成形ガラス型の費用の割合が減少するため、結果として
プラスチックレンズを安価に製造することが可能にな
る。
【0005】一方、プラスチックレンズを離型した後の
成形ガラス型には、プラスチックレンズ成形用原料、未
反応モノマー、オリゴマー、ポリマー、ガスケットから
ブリードアウトした成分や可塑剤、接着剤、鋳型固定用
テープ由来の粘着剤などの高分子量の樹脂状汚れをはじ
め、雰囲気中の粉塵、作業者の指紋などの汚れが付着し
ている。このような汚れがガラス型に付着している場
合、表面がスムーズな良質のプラスチックレンズが得ら
れなくなったり、ガラス型に汚れが蓄積した場合、得ら
れるプラスチックレンズに破損や傷が発生するおそれが
あるため、該ガラス型を使用することができなくなり、
廃棄せざるを得なくなることがある。
【0006】前記汚れのうち、プラスチックレンズ成形
用原料に由来のオリゴマー、ポリマー、ガスケットから
ブリードアウトした成分、接着剤、鋳型固定用テープ由
来の粘着剤などの高分子量の樹脂状汚れは、ガラス型の
硬質表面に強固に付着(接着)し、しかも樹脂状汚れ自
身の分子量が高いため、溶解、膨潤、軟化、崩壊、剥離
作用などを利用した薬剤による洗浄が非常に困難であ
る。
【0007】従来、プラスチックレンズの製造時に用い
られている成形ガラス型に付着したオリゴマー、ポリマ
ーなどの樹脂状汚れを洗浄する方法としては、塩化メチ
レンと疎水性界面活性剤とを含有する洗浄剤を用いて洗
浄し、さらに塩化メチレンで洗浄する方法(特開昭58
−119828号公報)や、塩化メチレンと水系アルカ
リ洗浄剤とを含有する洗浄剤を用いて洗浄し、さらに塩
化メチレンで洗浄する方法(特開昭62−179600
号公報)などが知られている。
【0008】しかしながら、これらの洗浄方法は、いず
れも洗浄力が弱いため、特に重合度が高く、大きなかた
まり状の汚れには、後で人手により除去する工程を必要
とする欠点があり、しかも発ガン性があるといわれてい
る塩化メチレンが用いられているので、塩化メチレンを
使用しない方法の開発が待ち望まれている。
【0009】近年、プラスチックレンズ成形ガラス型用
洗浄剤を用いた洗浄方法としては、例えば、特定のグリ
コールジエーテルを含有する洗浄剤を用いて洗浄する方
法(特開平8−224740号公報)、特定の水溶性ア
ミド化合物または水溶性ラクトン化合物と、アルカノー
ルアミンまたは水酸化第四級アンモニウム化合物と、芳
香族炭化水素と、水とを含有する洗浄剤を用いて洗浄す
る方法(特開平9−3486号公報)などが知られてい
る。
【0010】しかしながら、これらの洗浄方法は、いず
れも樹脂状汚れを溶解して洗浄することが主な洗浄機構
であるため、樹脂状汚れの分子量が大きい場合、溶解に
長時間を要するという欠点がある。
【0011】また、前記洗浄方法以外にも、付着した汚
れを剥離するという、剥離を主な洗浄機構とするアルカ
リ系洗浄剤を用いて洗浄する方法は、該洗浄剤に含有さ
れている無機アルカリの量が少ない場合には、洗浄力が
不十分で、汚れを完全に除去するのに長時間を要した
り、手作業で汚れを除去する必要がある。また、十分な
洗浄力を付与するために、無機アルカリの量を多くした
場合には、いわゆる潜傷や焼けなどの腐食が成形ガラス
型の表面に発生する。このようにガラス表面に腐食が発
生すると、表面がスムーズな良質のプラスチックレンズ
が得られなくなり、再度、研磨、表面強化処理を施さざ
るを得なくなったり、場合によっては、その成形ガラス
型を廃棄せざるを得なくなり、その結果、非常に不経済
的となるという問題がある。
【0012】そこで、ガラス表面にダメージをほとんど
与えないガラス用洗浄剤を用いた洗浄方法としては、例
えば、水酸化第四級アンモニウム化合物と非イオン系界
面活性剤とアルカノールアミンとを含有する洗浄剤を用
いた洗浄方法(特開平5−271699号公報)、水ガ
ラスをビルダーとして含有する洗浄剤を用いた洗浄方法
(特開平9−71799号公報)などが提案されてい
る。しかしながら、これらの洗浄方法によれば、わずか
に効果はあるものの、成形ガラス型を繰り返して使用し
ているうちに表面荒れが発生する欠点がある。
【0013】また、無機アルカリ基剤とカルシウムイオ
ン放出性物質もしくはカルシウム錯体とを含有する洗浄
剤を用いた洗浄方法が提案されている(特開昭61−1
57595号公報)。しかしながら、かかる洗浄剤に
は、高分子量の樹脂状汚れに対する洗浄性が不十分であ
るという欠点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、高分子量の樹脂状汚れ
に対する洗浄性および洗浄時における人体に対する安全
性に優れ、成形ガラス型を腐食させずに洗浄することが
できるプラスチックレンズ成形ガラス型の洗浄方法を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
(1) (A)プラスチックレンズ成形ガラス型を、一
般式(I):
【化2】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4の炭化水素
基、Xは酸素原子、オキシメチレン基、カルボニル基ま
たは−(CH2k −基〔kは1または2を示す〕、Y
は水酸基、炭素数1〜7の炭化水素基または−(R
2 O)j H基〔R2 は炭素数2または3のアルキレン
基、jは1〜8の整数を示す〕を示す)で表わされる芳
香族化合物50重量%以上および水20重量%以下を含
有した芳香族系洗浄剤(a)または前記一般式(I)で
表わされる芳香族化合物50重量%以上およびカルシウ
ムイオン放出性物質0.005〜25重量%〔カルシウ
ムイオン換算量〕を含有した芳香族系洗浄剤(b)を用
いて洗浄し、(B)洗浄された成形ガラス型を、アルカ
リ剤0.5〜50重量%およびカルシウム放出性物質
0.005〜25重量%〔カルシウムイオン換算量〕を
含有したアルカリ系洗浄剤を用いて洗浄し、ついで
(C)洗浄された成形ガラス型をすすぎ水ですすぐこと
を特徴とするプラスチックレンズ成形ガラス型の洗浄方
法、に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄方法は、前記したよ
うに、(A)プラスチックレンズ成形ガラス型を、一般
式(I):
【化3】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4の炭化水素
基、Xは酸素原子、オキシメチレン基、カルボニル基ま
たは−(CH2k −基〔kは1または2を示す〕、Y
は水酸基、炭素数1〜7の炭化水素基または−(R
2 O)j H基〔R2 は炭素数2または3のアルキレン
基、jは1〜8の整数を示す〕を示す)で表わされる芳
香族化合物50重量%以上および水20重量%以下を含
有した芳香族系洗浄剤(a)または前記一般式(I)で
表わされる芳香族化合物50重量%以上およびカルシウ
ムイオン放出性物質0.005〜25重量%〔カルシウ
ムイオン換算量〕を含有した芳香族系洗浄剤(b)を用
いて洗浄し、(B)洗浄された成形ガラス型を、アルカ
リ剤0.5〜50重量%およびカルシウム放出性物質
0.005〜25重量%〔カルシウムイオン換算量〕を
含有したアルカリ系洗浄剤を用いて洗浄し、ついで
(C)洗浄された成形ガラス型をすすぎ水ですすぐこと
を特徴とするものである。
【0017】工程(A)は、プラスチックレンズ成形ガ
ラス型を、芳香族系洗浄剤(a)または芳香族系洗浄剤
(b)を用いて洗浄する工程である。
【0018】本発明において、前記芳香族化合物50重
量%以上および水20重量%以下を含有した芳香族系洗
浄剤(a)または前記芳香族化合物50重量%以上およ
びカルシウムイオン放出性物質0.005〜25重量%
〔カルシウムイオン換算〕を含有した芳香族系洗浄剤
(b)を使用することに1つの大きな特徴がある。前記
芳香族系洗浄剤(a)または(b)が用いられているこ
とにより、プラスチックレンズ成形ガラス型に付着した
種々の汚れの溶解性、種々の樹脂状汚れへの浸透性およ
び樹脂状汚れの膨潤性が高められるので、優れた洗浄性
が発現される。また、工程(A)の次に、アルカリ系洗
浄剤を用いる洗浄工程(B)を組み合わせることによ
り、工程(A)で膨潤させた樹脂汚れを崩壊させること
ができ、相乗的に洗浄効果を高めることができる。な
お、この高い洗浄効果は、工程(A)から(B)の洗浄
順序で達成される。
【0019】前記芳香族系洗浄剤(a)は、前記したよ
うに、前記一般式(I)で表わされる芳香族化合物50
重量%以上および水20重量%以下を含有したものであ
る。
【0020】前記芳香族系洗浄剤(a)において、前記
芳香族化合物を使用することに1つの大きな特徴があ
る。前記芳香族化合物を用いることにより、プラスチッ
クレンズ成形ガラス型に付着した種々の汚れの溶解性、
種々の樹脂状汚れへの浸透性および樹脂状汚れの膨潤性
が高められるので、優れた洗浄性が発現される。
【0021】前記一般式(I)において、R1 は、水素
原子または炭素数1〜4の炭化水素基である。
【0022】前記炭素数1〜4の炭化水素基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル
基に代表される直鎖飽和炭化水素基;イソプロピル基、
イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチ
ル基に代表される分岐鎖飽和炭化水素基;ビニル基、ア
リル基およびブテニル基に代表される直鎖不飽和炭化水
素基;イソプロペニル基などの分岐鎖不飽和炭化水素
基;シクロプロピル基、シクロブチル基などの環状飽和
炭化水素基;シクロプロペニル基、シクロブテニル基な
どの環状不飽和炭化水素基などがあげられる。
【0023】前記R1 のなかでは、入手の容易性の観点
から、水素原子、メチル基およびエチル基が、本発明に
おいて、特に好ましい基である。
【0024】前記一般式(I) において、Xは酸素原子、
オキシメチレン基、カルボニル基または−(CH2k
−基(kは前記と同じ)である。
【0025】前記−(CH2 k −基において、kは、
入手の容易性の観点から、1または2とされる。
【0026】前記Xにおいて、樹脂状汚れに対する洗浄
性の観点から、酸素原子、オキシメチレン基およびカル
ボニル基は、本発明においては、特に好ましい基であ
る。
【0027】前記Yは、水酸基、炭素数1〜7の炭化水
素基または−(R2 O)j H基(R2 は炭素数2または
3のアルキレン基、jは1〜8の整数を示す)である。
【0028】前記炭素数1〜7の炭化水素基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基およびヘプチル基に代表される
直鎖飽和炭化水素基;イソプロピル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基に代表される分
岐鎖飽和炭化水素基;ビニル基、アリル基、ブテニル
基、ペンテニル基、ヘキセニル基およびヘプテニル基に
代表される直鎖不飽和炭化水素基;イソプロペニル基な
どの分岐鎖不飽和炭化水素基;シクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およ
びシクロヘプチル基に代表される環状飽和炭化水素基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテ
ニル基、シクロヘキセニル基およびシクロヘプテニル基
に代表される環状不飽和炭化水素基などがあげられる。
【0029】前記−(R2 O)j H基において、R
2 は、洗浄性および入手の容易性の観点から、炭素数2
または3のアルキレン基とされる。また、jは、洗浄後
のすすぎ性の観点から、1以上の整数、好ましく2以上
の整数とされ、洗浄性を向上させる観点から、8以下の
整数、好ましくは4以下の整数とされる。
【0030】前記炭素数2または3のアルキレン基とし
ては、エチレン基およびプロピレン基があげられる。
【0031】また、本発明においては、一般式(I)に
おいて、Xで示される基およびYで示される基の少なく
ともいずれかの基に酸素原子が含まれていることが、樹
脂状汚れに対する洗浄性の点でより好ましい。
【0032】前記一般式(I)で表わされる芳香族化合
物の代表例としては、例えば、アルキルベンゼン、芳香
族アルコール、芳香族エーテル、芳香族ケトン、芳香族
グリコールエーテルなどがあげられる。
【0033】前記芳香族化合物の具体例としては、例え
ば、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼ
ン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベ
ンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼンなどのアル
キルベンゼン;ベンジルアルコール、4−エチルベンジ
ルアルコール、β−フェニルエチルアルコールなどの芳
香族アルコール;アニソール、フェネトール、イソプロ
ピルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、シク
ロヘキシルフェニルエーテル、ベンジルメチルエーテ
ル、ベンジルエチルエーテル、ベンジルイソプロピルエ
ーテル、ベンジルブチルエーテル、ベンジルシクロヘキ
シルエーテル、ベンジルフェニルエーテル、クレジルメ
チルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテ
ルなどの芳香族エーテル;アセトフェノン、p−メチル
アセトフェノン、エチルフェニルケトン、イソプロピル
フェニルケトン、ブチルフェニルケトン、シクロヘキシ
ルフェニルケトン、ベンジルメチルケトン、ベンジルエ
チルケトン、ベンジルイソプロピルケトン、ベンジルブ
チルケトン、ベンジルシクロヘキシルケトン、ベンジル
フェニルケトン、ジフェニルケトン、ジベンジルケトン
などの芳香族ケトン;(POE)18 モノフェニルエ
ーテル、(POE)18 モノベンジルエーテル、(P
OP)18 モノフェニルエーテル、(POP)18
モノベンジルエーテルなどの芳香族グリコールエーテル
などがあげられるが、本発明は、かかる例示のみに限定
されるものではない。なお、前記芳香族化合物は、それ
ぞれ単独で、または2種以上を混合して用いることがで
きる。
【0034】なお、本明細書において、「(POE)」
は、エチレンオキサイド基を示し、(POE)の右下の
添字は、エチレンオキサイド基の付加モル数を示す。ま
た、「(POP)」の語は、プロピレンオキサイド基を
示し、(POP)の右下の添字は、プロピレンオキサイ
ド基の付加モル数を示す。また、例えば、(POE) 1
モノメチルエーテル、(POE)2 モノメチルエーテ
ル、(POE)3 モノメチルエーテル、(POE)4
ノメチルエーテル、(POE)5 モノメチルエーテル、
(POE)6 モノメチルエーテル、(POE)7 モノメ
チルエーテルおよび(POE)8 モノメチルエーテルの
化合物をまとめて(POE)18 モノメチルエーテル
のように略記する場合がある。
【0035】前記芳香族化合物のなかでは、エチルベン
ゼン、ベンジルアルコール、4−エチルベンジルアルコ
ール、β−フェニルエチルアルコール、アニソール、フ
ェネトール、イソプロピルフェニルエーテル、ブチルフ
ェニルエーテル、ベンジルメチルエーテル、ベンジルエ
チルエーテル、ベンジルイソプロピルエーテル、ベンジ
ルブチルエーテル、アセトフェノン、p−メチルアセト
フェノン、エチルフェニルケトン、イソプロピルフェニ
ルケトン、ベンジルメチルケトン、ベンジルエチルケト
ン、ベンジルイソプロピルケトン、ベンジルブチルケト
ン、ブチルフェニルケトン、(POE)13 モノフェ
ニルエーテル、(POE)13 モノベンジルエーテ
ル、(POP)13 モノフェニルエーテルおよび(P
OP)1 3 モノベンジルエーテルは洗浄性能と入手の
容易性の観点から好ましい化合物である。なかでも、特
にベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコー
ル、(POE)1 3 モノフェニルエーテルおよび(P
OE)13 モノベンジルエーテルが本発明においては
好ましい。
【0036】前記芳香族系洗浄剤(a)において、前記
芳香族化合物の含有量は、洗浄性を発現させる観点か
ら、50重量%以上、好ましくは65重量%以上、より
好ましくは75重量%以上である。洗浄後のリンス性を
向上させる観点から、好ましくは95重量%以下、より
好ましくは90重量%以下、さらに好ましくは85重量
%以下である。
【0037】前記芳香族系洗浄剤において、水20重量
%以下を使用することに1つ大きな特徴がある。水の含
有量を20重量%以下とすることにより、成形ガラス型
の腐食を抑制する効果を付与するという利点がある。
【0038】ここで用いられる水は、前記芳香族系洗浄
剤(a)の効果を損なわないものであれば特に限定され
るものではなく、例えば、超純水、純水、イオン交換
水、蒸留水、通常の水道水などが用いられる。
【0039】本発明においては、前記芳香族系洗浄剤
(a)には、水が含有されていなくてもよいが、水で適
当な濃度に調製して用いてもよい。水で濃度を調整して
用いる場合、水の添加量は、20重量%以下であれば特
に限定されるものではないが、安全性とリンス性の観点
から、3重量%以上であり、5重量%以上が好ましく、
10重量%以上がより好ましい。また、成形ガラス型の
腐食を抑制する観点から、水の含有量は、20重量%以
下であり、15重量%以下が好ましく、12重量%以下
がより好ましい。
【0040】前記芳香族系洗浄剤(a)においては、本
発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコールなどの水溶
性多価アルコール、非イオン界面活性剤、グリコールエ
ーテル化合物、ヒドロキシエチルアミノ酢酸、ヒドロキ
シエチルイミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸などの
アミノカルボン酸塩などのキレート化剤、防腐剤、防錆
剤、シリコーンなどの消泡剤、酸化防止剤、ヤシ脂肪酸
メチルや酢酸ベンジルなどのエステル、炭化水素系溶
剤、アルコール類などの通常洗浄剤に用いられている添
加剤を適宜含有させることができる。これらの添加剤の
含有量は、50重量%以下であることが好ましい。
【0041】前記芳香族系洗浄剤(b)は、前記したよ
うに、前記芳香族化合物50重量%以上およびカルシウ
ムイオン放出性物質0.005〜25重量%〔カルシウ
ムイオン換算〕を含有したものである。
【0042】前記芳香族系洗浄剤(b)において、前記
芳香族化合物を使用することに1つの大きな特徴があ
る。前記芳香族化合物を用いることにより、プラスチッ
クレンズ成形ガラス型に付着した種々の汚れの溶解性、
種々の樹脂状汚れへの浸透性および樹脂状汚れの膨潤性
が高められるので、優れた洗浄性が発現される。
【0043】前記芳香族化合物は、前記一般式(I)で
表わされるものであり、前記芳香族系洗浄剤(a)にお
いて用いられたものが同様に例示される。
【0044】前記芳香族化合物のなかでは、エチルベン
ゼン、ベンジルアルコール、4−エチルベンジルアルコ
ール、β−フェニルエチルアルコール、アニソール、フ
ェネトール、イソプロピルフェニルエーテル、ブチルフ
ェニルエーテル、ベンジルメチルエーテル、ベンジルエ
チルエーテル、ベンジルイソプロピルエーテル、ベンジ
ルブチルエーテル、アセトフェノン、p−メチルアセト
フェノン、エチルフェニルケトン、イソプロピルフェニ
ルケトン、ベンジルメチルケトン、ベンジルエチルケト
ン、ベンジルイソプロピルケトン、ベンジルブチルケト
ン、ブチルフェニルケトン、(POE)13 モノフェ
ニルエーテル、(POE)13 モノベンジルエーテ
ル、(POP)13 モノフェニルエーテルおよび(P
OP)1 3 モノベンジルエーテルは、洗浄性能と入手
の容易性の観点から好ましい化合物である。なかでも、
特にベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコー
ル、(POE)1 3 モノフェニルエーテルおよび(P
OE)13 モノベンジルエーテルが本発明においては
好ましい。
【0045】前記芳香族系洗浄剤(b)において、前記
芳香族化合物の含有量は、洗浄性を発現させる観点か
ら、50重量%以上、好ましくは65重量%以上、より
好ましくは75重量%以上である。洗浄後のリンス性を
向上させる観点から、好ましくは95重量%以下、より
好ましくは90重量%以下、さらに好ましくは85重量
%以下である。
【0046】なお、前記芳香族系洗浄剤(b)の組成物
中にアルカリ剤を含有しかつ前記一般式(I)におい
て、Xがカルボニル基であり、Yが水酸基である場合に
は、−X−Y基は、カルボキシル基となり、該カルボキ
シル基は、前記アルカリ剤と反応して塩を形成するよう
になる。かかる塩は、洗浄性を低下させることがあるの
で、本発明においては、Xがカルボニル基であり、かつ
Yが水酸基である場合が除外されていることが望まし
い。
【0047】前記芳香族系洗浄剤(b)において、カル
シウムイオン放出性物質が用いられている点に、1つの
大きな特徴がある。このように、本発明においてはカル
シウムイオン放出性物質が用いられていることにより、
アルカリ剤が成形ガラス型を腐食することを防止するこ
とができ、優れた洗浄性が発現され、成形ガラス型の品
質を保持することができるという優れた性質が発現され
る。
【0048】前記カルシウムイオン放出性物質の代表例
としては、例えば、無機系カルシウム塩、有機系カルシ
ウム塩などがあげられる。
【0049】前記無機系カルシウム塩の具体例として
は、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、塩化
カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸
カルシウム、亜硝酸カルシウム、次亜リン酸カルシウ
ム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、トリポ
リリン酸カルシウム、ポリリン酸カルシウムなどがあげ
られるが、本発明はかかる例示のみに限定されるもので
はない。
【0050】なお、前記カルシウムイオン放出性物質と
して、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなど
の無機酸カルシウム塩を用いる場合には、例えば、該無
機酸カルシウム塩の原料である金属カルシウムまたは酸
化カルシウムを本発明の洗浄剤組成物に配合し、その中
で、水、無機酸塩などと反応させることにより生成させ
てもよい。
【0051】前記有機系カルシウム塩の具体例として
は、例えば、直鎖アルキルカルボン酸カルシウム、アル
キレンカルボン酸カルシウム、芳香族カルボン酸カルシ
ウム、オキシカルボン酸カルシウム、多価カルボン酸カ
ルシウム、アミノカルボン酸カルシウム、有機硫酸カル
シウム、有機スルホン酸カルシウム、有機リン酸カルシ
ウムなどがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限
定されるものではない。なおこれらの有機系カルシウム
塩は、単独でまたは2種類以上を混合して使用してもよ
い。
【0052】直鎖アルキルカルボン酸カルシウムおよび
アルキレンカルボン酸カルシウムの具体例としては、例
えば、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸
カルシウム、酪酸カルシウム、吉草酸カルシウムなどが
あげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるも
のではない。
【0053】前記芳香族カルボン酸カルシウムの具体例
としては、例えば、安息香酸カルシウム、m−ヒドロキ
シ安息香酸カルシウム、p−ヒドロキシ安息香酸カルシ
ウム、2,3−ジヒドロキシ安息香酸カルシウム、2,
5−ジヒドロキシ安息香酸カルシウム、α−レゾルシン
酸カルシウム、β−レゾルシン酸カルシウム、γ−レゾ
ルシン酸カルシウム、プロトカテク酸カルシウム、没食
子酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、フタル酸カル
シウム、ベンジル酸カルシウムなどがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0054】前記オキシカルボン酸カルシウムの具体例
としては、例えば、グリオキシル酸カルシウム、グリコ
ール酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシ
ウム、タートロン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、
酒石酸カルシウム、クエン酸カルシウム、ムチン酸カル
シウムなどがあげられるが、本発明はかかる例示のみに
限定されるものではない。
【0055】前記多価カルボン酸カルシウムの具体例と
しては、例えば、シュウ酸カルシウム、マロン酸カルシ
ウム、コハク酸カルシウム、グルタル酸カルシウム、ア
ジピン酸カルシウム、ピメリン酸カルシウム、フマル酸
カルシウム、マレイン酸カルシウム、ジグリコール酸カ
ルシウム、L-アスパラギン酸カルシウムなどがあげられ
るが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。
【0056】前記アミノカルボン酸カルシウムの具体例
としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸カルシウ
ム、N−ヒドロキシエチレンジアミン−N,N’,N’
−三酢酸カルシウム、ジエチレントリアミン五酢酸カル
シウム、ニトリロ三酢酸カルシウム、トリエチレンテト
ラミン六酢酸カルシウム、トランス−1,2−シクロヘ
キサンジアミン四酢酸カルシウム、ヒドロキシエチルイ
ミノ二酢酸カルシウム、N, N−ジ(2−ヒドロキシエ
チル)グリシンカルシウムなどがあげられるが、本発明
はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0057】前記有機硫酸カルシウムの具体例として
は、例えば、アルキル硫酸エステルカルシウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸カルシウム、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸カルシウム
などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではない。
【0058】前記有機スルホン酸カルシウムの具体例と
しては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウ
ム、アルキルナフタレンスルホン酸カルシウム、ジアル
キルスルホコハク酸カルシウム、アルキルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸カルシウム、β−ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物のカルシウム塩などがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。
【0059】前記有機リン酸カルシウムの具体例として
は、例えば、アルキルリン酸カルシウム、アミノトリ
(メチレンホスホン酸)カルシウム、1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸カルシウム、エチレン
ジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)カルシウム、ジ
エチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)カル
シウムなどがあげられるが、本発明はかかる例示のみに
限定されるものではない。
【0060】前記カルシウムイオン放出性物質のなかで
は、水に対する溶解性および洗浄剤組成物の安定性の観
点から、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カル
シウム、亜硝酸カルシウム、次亜リン酸カルシウム、リ
ン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、トリポリリン
酸カルシウム、ポリリン酸カルシウム;安息香酸カルシ
ウム、m−ヒドロキシ安息香酸カルシウム、p−ヒドロ
キシ安息香酸カルシウム、2,3−ジヒドロキシ安息香
酸カルシウム、2,5−ジヒドロキシ安息香酸カルシウ
ム、α−レゾルシン酸カルシウム、β−レゾルシン酸カ
ルシウム、γ−レゾルシン酸カルシウム、プロトカテク
酸カルシウム、没食子酸カルシウム、ベンジル酸カルシ
ウム、グリオキシル酸カルシウム、グリコール酸カルシ
ウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、タート
ロン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、酒石酸カルシ
ウム、クエン酸カルシウム、ムチン酸カルシウム;L-ア
スパラギン酸カルシウム、エチレンジアミン四酢酸カル
シウム、N−ヒドロキシエチレンジアミン−N,N’,
N’−三酢酸カルシウム、ジエチレントリアミン五酢酸
カルシウム、ニトリロ三酢酸カルシウム、トリエチレン
テトラミン六酢酸カルシウム、トランス−1,2−シク
ロヘキサンジアミン四酢酸カルシウム、ヒドロキシエチ
ルイミノ二酢酸カルシウム、N, N−ジ(2−ヒドロキ
シエチル)グリシンカルシウム、アルキル硫酸エステル
カルシウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
カルシウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル硫酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸カル
シウム、アルキルナフタレンスルホン酸カルシウム、ジ
アルキルスルホコハク酸カルシウム、アルキルジフェニ
ルエーテルジスルホン酸カルシウム、β−ナフタレンス
ルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のカルシウム塩、アミ
ノトリ(メチレンホスホン酸)カルシウム、1−ヒドロ
キシエチリデン−1,1−ジホスホン酸カルシウム、エ
チレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)カルシウ
ムおよびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホ
ン酸)カルシウムが好ましい。
【0061】本発明に用いられる芳香族系洗浄剤(b)
中のカルシウムイオン放出性物質の含有量(カルシウム
イオン換算量)は、ガラスの腐食を防止する観点から、
0.005重量%以上であり、0.01重量%以上が好
ましく、0.05重量%以上がさらに好ましく、0.1
重量%以上が特に好ましい。また、製品の均一性および
ガラス表面の品質保持の観点から、25重量%以下であ
り、15重量%以下が好ましく、8重量%以下がさらに
好ましく、3重量%以下が最も好ましい。
【0062】本発明においては、さらに洗浄性を向上さ
せるため、前記芳香族系洗浄剤(b)にアルカリ剤を添
加してもよい。
【0063】前記アルカリ剤としては、無機系アルカリ
剤および有機系アルカリ剤があげられる。
【0064】前記無機系アルカリ剤としては、例えば、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属弱酸塩などがあげ
られる。
【0065】前記アルカリ金属水酸化物の具体例として
は、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどがあげられるが、本発明はかかる例示の
みに限定されるものではない。
【0066】アルカリ金属弱酸塩の具体例としては、例
えば、ケイ酸リチウム、炭酸リチウム、ギ酸リチウム、
酢酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ギ
酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸
カリウム、ギ酸カリウム、酢酸カリウムなどがあげられ
るが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。
【0067】なお、前記のアルカリ金属水酸化物および
アルカリ金属弱酸塩は、いずれも本発明の洗浄剤組成物
中で、アルカリ金属またはその金属酸化物と、水、弱酸
または弱酸水溶液とを反応させることによって得られた
ものであってもよい。
【0068】前記有機系アルカリ剤としては、一級、二
級および/または三級アミン性の窒素原子を1分子中に
1〜5個有し、かつ分子量50〜10000を有するア
ミン系化合物ならびに水酸化第四級アンモニウム化合物
からなる群より選ばれた少なくとも1種などがあげられ
る。
【0069】前記アミン系化合物は、洗浄剤に、水への
溶解性および樹脂状汚れとの接触面付近の水相で優れた
剥離効果を付与する観点から、一級、二級および/また
は三級アミン性の窒素原子を1分子中に1個以上、好ま
しくは、2個以上有することが望ましく、また、樹脂状
汚れ内部への浸透性を得る観点から、一級、二級および
/または三級アミン性の窒素原子を5個以下、好ましく
は3個以下を有することが望ましい。
【0070】前記アミン系化合物の分子量は、該アミン
系化合物が蒸発することによって該アミン系化合物の含
有量が低下したり、取り扱いの危険性を回避する観点か
ら、50以上とされ、樹脂状汚れ内部への浸透性を十分
に発現させる観点から、10000以下とされる。
【0071】前記アミン系化合物の代表例としては、例
えば、炭素数1〜22の直鎖アルキル基を有する直鎖ア
ルキルアミン、炭素数1〜22の分岐鎖アルキル基を有
する分岐鎖アルキルアミン、環式アミン、炭素数1〜1
8のアルキル基を有するアルキルアルカノールアミン、
モルホリン類、複素環式アミン、ジアミン、ポリアミン
などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではない。
【0072】前記炭素数1〜22の直鎖アルキル基を有
する直鎖アルキルアミンの具体例としては、例えば、モ
ノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミ
ン、モノブチルアミン、モノアミルアミン、モノペンチ
ルアミン、モノヘキシルアミン、モノヘプチルアミン、
モノオクチルアミン、モノノニルアミン、モノデシルア
ミン、モノウンデシルアミン、モノラウリルアミン、モ
ノトリデシルアミン、モノミリスチルアミン、モノペン
タデシルアミン、モノセチルアミン、モノヘプタデシル
アミン、モノステアリルアミン、モノノナデシルアミ
ン、モノエイコシルアミン、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチ
ルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオ
クチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルア
ミン、メチルブチルアミン、メチルヘキシルアミン、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチル
オクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルス
テアリルアミンなどがあげられるが、本発明はかかる例
示のみに限定されるものではない。
【0073】前記炭素数1〜22の分岐鎖アルキル基を
有する分岐鎖アルキルアミンとしては、例えば、sec
−ブチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチル
アミン、1−メチルブチルアミン、1−エチルプロピル
アミン、2−メチルブチルアミン、イソアミルアミン、
ジメチルプロピルアミン、tert−アミルアミン、
1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチ
ルアミン、2−アミノヘプタン、3−アミノヘプタン、
1−メチルヘプチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、1,5−ジメチルヘキシルアミン、tert−オク
チルアミン、tert−トリデシルアミン、tert−
ナノデシルアミン、ジイソブチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミンなどがあげられるが、本発明はかかる例
示のみに限定されるものではない。
【0074】前記環式アミンの具体例としては、例え
ば、シクロヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、トリ
ベンジルアミンなどがあげられるが、本発明はかかる例
示のみに限定されるものではない。
【0075】前記炭素数1〜18のアルキル基を有する
アルキルアルカノールアミンの具体例としては、例え
ば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメ
チルモノエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、ブチルモノエタノールアミン、ジブチルモノエタノ
ールアミン、トリメチルアミノプロピルエタノールアミ
ン、トリメチルヒドロキシエチルジエチレントリアミン
などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではない。
【0076】前記モルホリン類の具体例としては、例え
ば、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモ
ルホリン、2,6−ジメチルモルホリン、4−(2−ヒ
ドロキシエチル)モルホリン、4−アミノモルホリン、
4−(2−アミノエチル)モルホリン、4−(3−アミ
ノプロピル)モルホリンなどがあげられるが、本発明は
かかる例示のみに限定されるものではない。
【0077】前記複素環式アミンの具体例としては、例
えば、4−アミノメチルピリジン、アミノメチルピペラ
ジン、ビスアミノプロピルピペラジン、トリメチルアミ
ノエチルピペラジン、2−アミノメチルピペリジン、4
−アミノメチルピペリジン、2−メチルピラジン、キノ
キサリン、メチルイミダゾールなどがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0078】前記ジアミンの具体例としては、例えば、
ジアミノプロパン、ジアミノヘキサン、ジアミノオクタ
ン、ジアミノドデカン、ジアミノジフェニルメタン、ジ
アミノジフェニルエタン、4,4’−メチレンビス(シ
クロヘキシルアミン)、1,3−ジアミノキシレン、
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、トリエ
チレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テト
ラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチ
レンジアミン、メチルジアミノプロパン、ジメチルジア
ミノプロパン、ジブチルジアミノプロパン、ステアリル
プロピレンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−ジ
アミノプロパン、1,2−ジアミノアントラキノン、ペ
ンタメチルジエチレントリアミンなどがあげられるが、
本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0079】前記ポリアミンの具体例としては、例え
ば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ポリ
ビニルピリジン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミ
ン、ポリアクリロヒドラジド、ポリジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ポリジエチルアミノエチルメタクリ
レートなどの三級アミノ基を含む重合性単量体の重合体
または該重合性単量体とノニオン性単量体との共重合
体、ポリアミド/エピハロヒドリン系ポリマー、三級ア
ミノ化澱粉、三級アミノ化セルロース、グリコールキト
サン、三級アミノ化ポリウレタン樹脂、三級アミノ化ポ
リアクリルアミドなどがあげられるが、本発明はかかる
例示のみに限定されるものではない。
【0080】また、前記水酸化第四級アンモニウム化合
物の具体例としては、例えば、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラオ
クチルアンモニウムヒドロキシド、テトラベンジルアン
モニウムヒドロキシド、トリメチルシクロヘキシルアン
モニウムヒドロキシド、トリエチルフェニルアンモニウ
ムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒド
ロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリブチルメチルアンモニウムヒドロキシド、トリ
ブチルシクロヘキシルアンモニウムヒドロキシド、トリ
ベンジルメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル
ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド(コリ
ン)、テトラエタノールアンモニウムヒドロキシド、メ
チルトリエタノールアンモニウムヒドロキシド、ベンジ
ルメチルジエタノールアンモニウムヒドロキシド、ベン
ジルトリエタノールアンモニウムヒドロキシドなどがあ
げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるもの
ではない。
【0081】前記アルカリ剤の中では、高アルカリ性を
有することによる樹脂状汚れの低分子量化および剥離性
を高め、優れた洗浄性能を付与する観点から、アルカリ
金属水酸化物およびアルカリ金属弱酸塩から選ばれた少
なくとも1種の無機系アルカリ剤や水酸化第四級アンモ
ニウム化合物が好ましい。
【0082】また、前記アルカリ剤のなかでは、洗浄性
およびその持続性、入手の容易さならびに経済性の観点
から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸カリウ
ム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドおよびトリ
メチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド(コ
リン)が好ましい。
【0083】また、アルミニウム、ニッケル、銅、亜
鉛、錫などの金属類、真鍮、黄銅、ハンダなどの合金類
およびメッキ部品などが使用されている洗浄機を用いて
洗浄する場合には、前記アルカリ剤のなかでは、一級、
二級および/または三級アミン性の窒素原子を1分子中
に1〜5個含み、かつ分子量50〜10,000を有す
るアミン系化合物は、洗浄機器関連の部材がアルカリに
よって腐食するのを抑制し、樹脂状汚れ成分に対する高
い相溶性による、樹脂状汚れへの浸透、樹脂状汚れの膨
潤効果により、より一層優れた洗浄性を発現させる観点
から好ましい。
【0084】このような優れた性質を発現するアミン系
化合物の具体例としては、例えば、モノメチルアミン、
モノエチルアミン、モノプロピルアミン、モノブチルア
ミン、モノアミルアミン、モノヘキシルアミン、モノオ
クチルアミン、モノデシルアミン、ジメチルアミン、ジ
エチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メ
チルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、sec−ブチルアミン、イソブチルア
ミン、tert−ブチルアミン、1−メチルブチルアミ
ン、1−エチルプロピルアミン、2−メチルブチルアミ
ン、イソアミルアミン、ジメチルプロピルアミン、te
rt−アミルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、
3,3−ジメチルブチルアミン、2−アミノヘプタン、
3−アミノヘプタン、1−メチルヘプチルアミン、2−
エチルヘキシルアミン、1,5−ジメチルヘキシルアミ
ン、tert−オクチルアミン、ジイソブチルアミン、
シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルモノエタノ
ールアミン、メチルジエタノールアミン、ブチルモノエ
タノールアミン、トリメチルアミノプロピルエタノール
アミン、トリメチルヒドロキシエチルジエチレントリア
ミン、ジアミノプロパン、ジアミノヘキサン、ジアミノ
オクタン、ジアミノドデカン、4,4−メチレンビスシ
クロヘキシルアミン、1,3−ジアミノキシレン、1,
3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、トリエチレ
ンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメ
チルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレン
ジアミン、メチルジアミノプロパン、ジメチルジアミノ
プロパン、ジブチルジアミノプロパン、N−シクロヘキ
シル−1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノア
ントラキノン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミンなどがあげられ、これらは、いずれ
も洗浄性の向上、洗浄能の持続性および入手の容易性の
観点から好ましいものである。
【0085】特に炭素数1〜18のアルキル基を有する
アルキルアルカノールアミンとジアミンが好ましい。
【0086】前記アルカリ剤として、アルカリ金属水酸
化物およびアルカリ金属弱酸塩などの無機系アルカリ剤
または水酸化第四級アンモニウム化合物を用いる場合、
洗浄性を向上させる観点から、前記芳香族系洗浄剤
(b)における含有量は、特に限定されるものではない
が、0.5重量%以上であることが好ましく、1重量%
以上であることがより好ましく、2重量%以上であるこ
とが最も好ましく、また、取り扱いの安全性の観点から
30重量%以下であることが好ましく、20重量%以下
であることがより好ましく、10重量%以下であること
が最も好ましい。
【0087】また、本発明に用いられるアルカリ剤とし
て前記アミン系化合物を用いる場合、洗浄性を向上させ
る観点から、前記芳香族系洗浄剤(b)における含有量
は、特に限定されるものではないが、1重量%以上であ
ることが好ましく、5重量%以上であることがより好ま
しく、8重量%以上であることが最も好ましく、また、
取り扱いの安全性の観点から40重量%以下であること
が好ましく、30重量%以下であることがより好まし
く、20重量%以下であることが最も好ましい。
【0088】前記芳香族系洗浄剤(b)中におけるアル
カリ剤の含有量は、特に限定されるものではないが、洗
浄性を向上させる観点から、0.1重量%以上であり、
0.5重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ま
しく、2重量%以上がさらに好ましく、また、取り扱い
の安全性の観点から50重量%以下であり、40重量%
以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、20
重量%以下がさらに好ましい。
【0089】本発明の洗浄方法に用いられる芳香族系洗
浄剤(b)においては、前記芳香族系洗浄剤(a)と同
様に、通常洗浄剤に用いらていれる添加剤を適宜含有さ
せることができる。これらの添加剤の含有量は、50重
量%以下であることが好ましい。
【0090】また、前記芳香族系洗浄剤(b)の組成物
中に反応を伴う成分を含有する場合、該成分をあらかじ
め反応させたものを用いることができる。
【0091】前記工程(A)に使用される洗浄方法は、
特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の方
法を使用することができる。例えば、浸漬法、浸漬揺動
法、超音波洗浄法、スプレー法、手拭き法などの洗浄方
法があげられる。また、芳香族系洗浄剤(a)および
(b)の温度、洗浄時間などの洗浄条件は、特に限定さ
れるものではなく、樹脂状汚れの種類、構成成分、重合
状態、付着量、付着場所、付着状態や、成形ガラス型の
大きさや数、清浄性の要求程度、洗浄機の能力、洗浄許
容時間などにより適宜選択すればよい。
【0092】工程(B)は、前記工程(A)で洗浄され
た成形ガラス型を、さらに、アルカリ剤を含有したアル
カリ系洗浄剤を用いて洗浄する工程である。
【0093】本発明においては、芳香族系洗浄剤で洗浄
された成形ガラス型を、さらにアルカリ剤を含有したア
ルカリ系洗浄剤を用いて洗浄することに1つの大きな特
徴がある。アルカリ系洗浄剤が用いられていることによ
り工程(A)で溶解、膨潤させた樹脂状汚れをさらに低
分子化させ、種々の汚れを成形ガラス型から剥離し、洗
浄性をより一層高めることができる。
【0094】前記アルカリ剤としては、前記工程(A)
で用いられるアルカリ剤が同様に例示される。
【0095】前記アルカリ剤として、アルカリ金属水酸
化物およびアルカリ金属弱酸塩の無機系アルカリ剤また
は水酸化第四級アンモニウム化合物を用いる場合、洗浄
性を向上させる観点から、前記アルカリ系洗浄剤におけ
る含有量は、0.5重量%以上であることが好ましく、
1重量%以上であることがより好ましく、2重量%以上
であることが最も好ましく、また、取り扱いの安全性の
観点から30重量%以下であることが好ましく、20重
量%以下であることがより好ましく、10重量%以下で
あることが最も好ましい。
【0096】また、本発明に用いられるアルカリ剤とし
て前記アミン系化合物を用いる場合、洗浄性を向上させ
る観点から、前記アルカリ系洗浄剤における含有量は、
1重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であ
ることがより好ましく、8重量%以上であることが最も
好ましく、また、取り扱いの安全性の観点から40重量
%以下であることが好ましく、30重量%以下であるこ
とがより好ましく、20重量%以下であることが最も好
ましい。
【0097】前記アルカリ系洗浄剤中におけるアルカリ
剤の含有量は、洗浄性を向上させる観点から、0.5重
量%以上であり、1重量%以上が好ましく、2重量%以
上がさらに好ましく、5重量%以上が特に好ましい。ま
た、取り扱いの安全性の観点から50重量%以下であ
り、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がさら
に好ましく、20重量%以下が特に好ましい。
【0098】本発明においては、アルカリ系洗浄剤に、
カルシウムイオン放出性物質が用いられている点にも、
1つの大きな特徴がある。このように、本発明において
はカルシウムイオン放出性物質が用いられていることに
より、成形ガラス型が腐食されることを防止することが
でき、前記芳香族化合物およびアルカリ剤を含有する洗
浄剤と併用することにより、優れた洗浄性が発現され、
成形ガラス型の品質を保持することができるという優れ
た性質が発現される。
【0099】前記カルシウムイオン放出性物質として
は、前記工程(A)で用いられたものが同様に例示され
る。
【0100】前記アルカリ系洗浄剤中のカルシウムイオ
ン放出性物質の含有量〔カルシウムイオン換算量〕は、
ガラスの腐食を防止する観点から、0.005重量%以
上であり、0.01重量%以上が好ましく、0.05重
量%以上がより好ましく、0.1重量%以上がさらに好
ましく、製品の均一性およびガラス表面の品質保持の観
点から、25重量%以下であり、15重量%以下が好ま
しく、8重量%以下がより好ましく、3重量%以下がさ
らに好ましい。
【0101】前記アルカリ系洗浄剤は、洗浄剤製品の均
一性の観点から、水の含有量が、59重量%以上であ
り、65重量%以上が好ましく、70重量%以上がより
好ましい。アルカリ剤の樹脂状汚れに対する結合切断、
低分子化、剥離などのアルカリ作用を促進する観点か
ら、97重量%以下であり、94重量%以下が好まし
く、90重量%以下がより好ましい。
【0102】前記アルカリ系洗浄剤においては、前記工
程(A)と同様に、通常洗浄剤に用いられている添加剤
を適宜含有させることができる。
【0103】また、前記アルカリ系洗浄剤の組成物中に
反応を伴う成分を含有する場合、該成分をあらかじめ反
応させたものを用いることができる。
【0104】前記工程(B)に使用される洗浄方法は、
特に限定されるものではなく、前記工程(A)において
使用される方法が同様に例示される。
【0105】また、アルカリ系洗浄剤の温度、洗浄時間
などの洗浄条件は、特に限定されるものではなく、樹脂
状汚れの種類、構成成分、重合状態、付着量、付着場
所、付着状態や、成形ガラス型の大きさや数、清浄性の
要求程度、洗浄機の能力、洗浄許容時間などにより適宜
選択すればよい。
【0106】工程(C)は、前記工程(B)で洗浄され
た成形ガラス型を、すすぎ水ですすぐ工程である。
【0107】前記工程(C)においては、本発明の洗浄
方法で洗浄された成形ガラス型を、容易に、しかも短時
間ですすぐことができる。
【0108】前記すすぎ水としては、成形ガラス型表面
に残留する汚染物を除去することができるものであれば
特に限定されないが、例えば、超純水、純水、イオン交
換水、蒸留水、水道水などがリンス性の面から好まし
い。また、すすぎ方法にも特に限定されるものではな
く、工程(A)の洗浄方法と同様の方法を用いることが
できる。また、すすぎ条件は、特に限定されるものでは
なく、適宜選択すればよい。
【0109】本発明の洗浄方法によれば、最初に、樹脂
状汚れなどを溶解と浸透により膨潤させる効果を付与
し、さらに成形ガラス型の腐食を抑制する効果を発現す
る芳香族系洗浄剤(a)または(b)で洗浄し、ついで
樹脂状汚れなどを結合切断と低分子化により崩壊、そし
て剥離させる効果を付与し、さらに成形ガラス型の腐食
を抑制する効果を発現するアルカリ系洗浄剤で洗浄する
ため、短時間で効率よく汚れを洗浄することができ、ま
た、ガラスの腐食を抑制するという優れた効果を発現す
る。また、本発明の洗浄方法は、洗浄時における人体に
対する安全性が高いという優れた効果も発現する。
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はかかる実施例によりなんら制限され
るものではない。
【0110】製造例〔テストピースの製造〕 (1)ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
(ADC)樹脂状汚れの調製 直径20mm、最大深さ2mmの時計皿状のくぼみを3
個有する、ガラス製の4.7mm×75.4mm×2
6.0mmの3穴ホールスライドガラス((株)井内盛
栄堂製)を用意した。モノマーとしてADC(PPG社
製、商品名:CR−39モノマー)100重量部と、重
合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト〔日本油脂(株)製、商品名:パーロイルIPP−2
7(CR)〕11重量部とを、低温(−10〜10℃)
で均一な組成となるように攪拌して混合物を得た。得ら
れた混合物を、水平に保った前記スライドガラスのくぼ
みに、スライドガラス上面と同じ表面高さとなるよう
に、各々0.22mLずつ注入し、3穴ホールスライド
ガラス1枚あたりの樹脂の注入量を0.66mLとし、
均一な形状の重合物を得た。
【0111】この3穴ホールスライドガラスをステンレ
ス鋼製の蓋付きトレーに入れ、内部を窒素ガスに置換し
た後、完全に密閉した。その後、40℃で2時間、60
℃で2時間、さらに80℃で18時間加熱することによ
って重合、固形化させて、ADC樹脂汚れの洗浄試験用
のテストピースを得た。
【0112】(2)ウレタン樹脂状汚れの調製 4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)
〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:ミリオネー
トMT〕100重量部とグリセリン〔花王(株)製、精
製グリセリン〕36.8重量部とを40℃、減圧下で混
合した(4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネ
ート)とグリセリンとのモル比=1:1)。この混合物
0.5mLを直径100mm、最大深さ10mmのガラ
ス製時計皿(コーニング社製)の中心部分に、混合物を
水平になるように入れ、均一な真円状の重合物が得られ
るようにした。さらに、この時計皿を蓋付きトレーに入
れ、乾燥剤を通した窒素ガスで置換した後、完全に密閉
した。120℃で2時間加熱後、さらに180℃で5時
間加熱することによって重合、固形化させて、ウレタン
樹脂状汚れの洗浄試験用のテストピースとした。
【0113】(3) ガラス腐食試験用テストピースの
製造 1.1mm×76.0mm×26.0mmのアルカリ珪
酸ガラス(組成:70%SiO2 、12%Na2 O、
6.5%CaO、4%K2 O、4%ZnO、1%Mg
O、1%BaO、1%Al2 3 、0.5%TiO2
製のスライドガラス〔松浪硝子工業(株)製、商品名:
S−1112〕を、400〜410℃に保持した硝酸カ
リウム溶融塩中に、24時間浸漬した。その後、ゆっく
りと室温まで冷却し、流水にて、硝酸カリウムを洗い流
した。よく水を切って、風乾後、ガラス腐食試験用化学
強化ガラステストピースとした。
【0114】調製例 〔芳香族系洗浄剤およびアルカリ系洗浄剤の調製〕表1
〜3に示す組成の各種芳香族系洗浄剤およびアルカリ系
洗浄剤を調製し、これらの洗浄剤組成物を組み合わせて
用いて、ガラスの洗浄性とガラスの腐食防止性を評価し
た。各種芳香族系洗浄剤の組成を表1に、各種アルカリ
系洗浄剤の組成を表2および3に示す。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】
【表3】
【0118】実施例1〜6および比較例1〜10 〔洗浄試験〕前記ADC樹脂汚れとウレタン樹脂汚れの
洗浄試験用のテストピースを、60℃に保持した表1に
記載の芳香族系洗浄剤に浸漬し、39kHz、200W
の超音波洗浄装置(シャープ(株)製、商品名:SIL
ENTSONIC UT−204)で30秒間洗浄し
た。
【0119】ついで、洗浄したテストピースを60℃に
保持した表2および3に記載のアルカリ系洗浄剤に浸漬
し、39kHz、200Wの超音波洗浄装置(シャープ
(株)製、商品名:SILENTSONIC UT−2
04)で30秒間洗浄した。なお比較例9および10は
[芳香族系洗浄剤]から[アルカリ系洗浄剤]の洗浄の
順を[アルカリ系洗浄剤]から[芳香族系洗浄剤]のよ
うに変えて行った。
【0120】次いで、30℃のイオン交換水に浸漬し、
洗浄と同様の超音波洗浄装置で50秒間リンスした(第
1リンス)。さらに、同じく、30℃のイオン交換水に
浸漬し、超音波洗浄装置で50秒間仕上げリンスした
(第2リンス)。その後、50秒間エアーブローし、送
風定温乾燥機((株)東洋製作所製、商品名:FV−6
30)にて80℃、10分間乾燥した。
【0121】各洗浄方法について、上記の条件で、AD
C樹脂汚れとウレタン樹脂汚れの各々5枚のテストピー
スを洗浄し、モデル樹脂状汚れの洗浄率を、洗浄前後の
テストピースの重量の変化より求め、その平均値をとっ
て、洗浄率(%)とした。
【0122】〔ガラス腐食試験〕前記のガラス腐食試験
用化学強化ガラステストピースを、加速試験として、洗
浄方法と同じ順序で各々12時間ずつ、各々80℃に保
った表1、表2および表3記載の洗浄剤組成物に合計2
4時間浸漬した。試験液は2つに分けた。洗浄剤組成物
から取り出したテストピースを、清浄なイオン交換水に
て充分にすすいだ後、1分間エアーブローし、室内にて
風乾させた。
【0123】比較例9および10では、[芳香族系洗浄
剤]から[アルカリ系洗浄剤]の洗浄の順を[アルカリ
系洗浄剤]から[芳香族系洗浄剤]に変えて行った。
【0124】上記の条件で、5枚のテストピースを洗浄
し、ガラス腐食によって溶解し、重量が減少した割合
(%)を、洗浄前後のテストピースの重量変化より求
め、その平均値をとって、ガラス腐食性の指標とした。
また、同時にガラス表面の状態を目視にて判定した。そ
の際の判定基準は以下の通りである。
【0125】〔判定基準〕 ◎:変化なし ○:ごくわずかに、部分的に白色化 △:部分的に白色化 ×:全体的に白色化
【0126】実施例1〜6の結果を表4に示し、比較例
1〜10の結果を表5に示す。
【0127】
【表4】
【0128】
【表5】 表4および5に示された結果から、実施例1〜6の洗浄
方法は、比較例1〜8の洗浄方法と比べ、ADC樹脂汚
れおよびウレタン樹脂汚れに対する洗浄率、ならびにガ
ラス腐食性に対する評価のいずれにおいても優れている
ことがわかる。
【0129】また、表4に示された実施例1〜6の洗浄
方法は、洗浄の順を逆にした比較例9および10の洗浄
方法に比べ、洗浄性において優れたものであることがわ
かる。
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズ成形ガラス
型の洗浄方法は、種々の樹脂状汚れに対しても優れた洗
浄性を有し、さらに成形ガラス型を腐食しないという優
れた効果が奏される。また、本発明の洗浄方法で使用さ
れている洗浄剤は、いずれも人体に対する安全性が高い
ものであるため、本発明の洗浄方法は、洗浄時におい
て、人体に対する安全性が高いという優れた効果が奏さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11D 7/32 C11D 7/32 7/34 7/34 7/36 7/36 7/50 7/50 // B29D 11/00 B29D 11/00 (56)参考文献 特開 平9−3486(JP,A) 特開 昭61−157595(JP,A) 高性能プラスチックレンズの製造技術 の開発,福井県工業技術センター研究報 告書,1990年 2月,No.6,p.34 −41 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 7/00 B29D 11/00 WPIDS(STN) 特許ファイル(PATOLIS) JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)プラスチックレンズ成形ガラス型
    を、一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4の炭化水素
    基、Xは酸素原子、オキシメチレン基、カルボニル基ま
    たは−(CH2k −基〔kは1または2を示す〕、Y
    は水酸基、炭素数1〜7の炭化水素基または−(R
    2 O)j H基〔R2 は炭素数2または3のアルキレン
    基、jは1〜8の整数を示す〕を示す)で表わされる芳
    香族化合物50重量%以上および水20重量%以下を含
    有してなる芳香族系洗浄剤(a)または前記一般式
    (I)で表わされる芳香族化合物50重量%以上および
    カルシウムイオン放出性物質0.005〜25重量%
    〔カルシウムイオン換算量〕を含有してなる芳香族系洗
    浄剤(b)を用いて洗浄し、(B)洗浄された成形ガラ
    ス型を、アルカリ剤0.5〜50重量%およびカルシウ
    ム放出性物質0.005〜25重量%〔カルシウムイオ
    ン換算量〕を含有してなるアルカリ系洗浄剤を用いて洗
    浄し、ついで(C)洗浄された成形ガラス型をすすぎ水
    ですすぐことを特徴とするプラスチックレンズ成形ガラ
    ス型の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 カルシウムイオン放出性物質が、水酸化
    カルシウム、炭酸カルシウム、無機酸カルシウム塩、直
    鎖アルキルカルボン酸カルシウム、アルキレンカルボン
    酸カルシウム、芳香族カルボン酸カルシウム、オキシカ
    ルボン酸カルシウム、多価カルボン酸カルシウム、アミ
    ノカルボン酸カルシウム、有機硫酸カルシウム、有機ス
    ルホン酸カルシウムおよび有機リン酸カルシウムからな
    る群より選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の
    洗浄方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ剤が、有機系アルカリ剤および
    無機系アルカリ剤からなる群より選ばれた少なくとも1
    種である請求項1または2記載の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 有機系アルカリ剤が、一級、二級および
    /または三級アミン性の窒素原子を1分子中に1〜5個
    有し、かつ分子量50〜10000を有するアミン系化
    合物ならびに水酸化第四級アンモニウム化合物からなる
    群より選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の洗
    浄方法。
  5. 【請求項5】 無機系アルカリ剤が、アルカリ金属水酸
    化物およびアルカリ金属弱酸塩からなる群より選ばれた
    少なくとも1種である請求項3または4記載の洗浄方
    法。
  6. 【請求項6】 芳香族化合物が、アルキルベンゼン、芳
    香族アルコール、芳香族エーテル、芳香族ケトンおよび
    芳香族グリコールエーテルからなる群より選ばれた少な
    くとも1種である請求項1〜5いずれか記載の洗浄方
    法。
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