JPH11169784A - 複層塗膜形成法 - Google Patents

複層塗膜形成法

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JPH11169784A
JPH11169784A JP34028097A JP34028097A JPH11169784A JP H11169784 A JPH11169784 A JP H11169784A JP 34028097 A JP34028097 A JP 34028097A JP 34028097 A JP34028097 A JP 34028097A JP H11169784 A JPH11169784 A JP H11169784A
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JP
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coating
coating film
cured
weight
intermediate coating
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JP34028097A
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English (en)
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Kyoichi Horibe
恭一 堀部
Masaki Suwama
昌己 諏訪間
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】第1中塗り塗料の加熱工程を短縮し、塗面の平
滑性を改良し、かつワキの発生を防止する。 【解決手段】1:カチオン電着塗料(A)を塗装し、加
熱硬化した後、重合性不飽和化合物、光重合開始剤およ
び熱重合開始剤を含有する第1中塗り塗料(B)を塗装
し、活性エネルギ−線を照射して該塗膜を硬化させた
後、水性第2中塗り塗料(C)を塗装し、加熱硬化後、
熱硬化性上塗り塗料(D)を塗装し、加熱して硬化させ
る。 2:カチオン電着塗料(A)を塗装し、加熱硬化した
後、飽和ポリエステル樹脂、架橋剤、重合性不飽和化合
物、光重合開始剤および熱重合開始剤を含有する第1中
塗り塗料(E)を塗装し、活性エネルギ−線を照射して
該塗膜を硬化させた後、水性第2中塗り塗料(C)を塗
装し、加熱硬化後、熱硬化性上塗り塗料(D)を塗装
し、加熱して硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カチオン電着塗
料、第1中塗り塗料、第2中塗り塗料および上塗り塗料
を塗装してなる複層塗膜の形成方法に関し、特に、第1
中塗り塗料の加熱工程を短縮し、低VOC(Volat
ile Organic Content)で、塗面の
平滑性を改良し、かつワキの発生が防止された複層塗膜
の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】高級乗用車の外板部の塗装に
は平滑性などの仕上り外観が優れていることが強く要求
されており、そのために、カチオン電着塗面に有機溶剤
系の中塗り塗料を2回塗装することがある。具体的に
は、カチオン電着塗膜を加熱硬化後、有機溶剤系の第1
中塗り塗料を塗装し加熱硬化後、さらに有機溶剤系の第
2中塗り塗料を塗装し加熱硬化してから、上塗り塗料を
塗装して複層塗膜を形成することは公知であり、かくし
て得られる複層塗膜の仕上り外観は中塗り塗料の1回塗
装に比べてすぐれている。
【0003】一方、工程短縮などの理由により、第1中
塗り塗膜を加熱硬化せずにウエットオンウエットで第2
中塗り塗料を塗装したり、またはこの両中塗り塗膜の合
計膜厚相当分を1回の中塗り塗装で行うことが提案され
ている。
【0004】しかしながら、通常、カチオン電着の硬化
塗面は微細な凹凸を有しており、平滑性が本質的に悪い
ので、工程短縮のために、かかる電着塗面に、第1中塗
り塗料と第2中塗り塗料をウエットオンウエットで塗装
したり、または厚膜1回塗装してなる複層塗膜は、加熱
硬化した第1中塗り塗面に第2中塗り塗料を塗装したも
のと比べて、電着塗面の凹凸を十分に吸収できず平滑性
が劣るという欠陥を有している。しかも、中塗り塗膜が
肉厚になって、その塗膜中に含まれている溶剤が加熱中
に突沸してワキが発生しやすくなるので好ましくない。
さらに、中塗り塗料がいずれも有機溶剤系であるために
低VOC対策上好ましくない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、カチオン電着
塗料、第1中塗り塗料、第2中塗り塗料および上塗り塗
料による高級仕上げ塗装工程において、第1中塗り塗膜
を加熱硬化させることなく(工程短縮)、仕上り外観が
すぐれ、かつ中塗り塗膜を厚く塗装してもワキ発生を防
止でき、しかも低VOC化に貢献することが可能な複層
塗膜の形成方法の開発を目的とするものであり、その特
徴は、第1中塗り塗料として活性エネルギ−照射および
加熱の両者で硬化せしめる塗料を使用し、該第1中塗り
塗膜を活性エネルギ−照射により硬化し、そして水性の
第2中塗り塗料を使用するところにあり、その結果、上
記の目的が達成できることを見出し、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、 1):被塗面にカチオン電着塗料(A)を塗装し、加熱
硬化した後、重合性不飽和化合物、光重合開始剤および
熱重合開始剤を含有する第1中塗り塗料(B)を塗装
し、活性エネルギ−線を照射して該塗膜を硬化させた
後、水性第2中塗り塗料(C)を塗装し、加熱硬化後、
熱硬化性上塗り塗料(D)を塗装し、加熱硬化させるこ
とを特徴する複層塗膜形成法(本発明方法1)、 2):被塗面にカチオン電着塗料(A)を塗装し、加熱
硬化した後、ポリエステル樹脂、架橋剤、重合性不飽和
化合物、光重合開始剤および熱重合開始剤を含有する第
1中塗り塗料(E)を塗装し、活性エネルギ−線を照射
して該塗膜を硬化させた後、水性第2中塗り塗料(C)
を塗装し、加熱硬化後、熱硬化性上塗り塗料(D)を塗
装し、加熱硬化させることを特徴する複層塗膜形成法
(本発明方法2)、に関する。
【0006】以下、本発明の複層塗膜形成法についてさ
らに詳細に説明する。
【0007】本発明方法1は、被塗物にカチオン電着塗
料(A)を塗装し、加熱硬化した後、重合性不飽和化合
物、光重合開始剤および熱重合開始剤を含有する第1中
塗り塗料(B)を塗装し、活性エネルギ−線を照射して
該塗膜を硬化させた後、水性第2中塗り塗料(C)を塗
装し、加熱硬化後、熱硬化性上塗り塗料(D)を塗装
し、加熱硬化させることを特徴する複層塗膜形成法であ
る。
【0008】被塗物:本発明方法1が適用される被塗物
は、カチオン電着塗装が可能な導電性表面を有する成型
品であれば特に制限はないが、特に、自動車車体の外板
部、例えば、ル−フ、ドア外板部、ボンネットフ−ド、
トランクリッド、フェンダ−、フロントエプロンなど;
および内板部、例えば、ドア内側部、ボンネット内部、
トランクル−ムなどの導電性金属製品が特に有用であ
る。
【0009】カチオン電着塗料(A):上記の被塗物に
塗装するカチオン電着塗料(A)としては、水酸基およ
びカチオン性基を有する基体樹脂(A−1)およびブロ
ックポリイソシアネ−ト化合物などの架橋剤(A−2)
を含有するカチオン電着塗料が好適である。
【0010】ここで、基体樹脂(A−1)としては、ポ
リフェノ−ル化合物とエピクロルヒドリンとを反応させ
ることにより得られるエポキシ樹脂、すなわち、ポリフ
ェノ−ル化合物のポリグリシジルエ−テルに、カチオン
化剤を反応させて得られる樹脂が好ましい。
【0011】カチオン化剤を反応させる前のエポキシ樹
脂は、エポキシ基を1分子中に2個以上有しており、数
平均分子量が200以上、好適には400〜4,00
0、そしてエポキシ当量が190〜2000、好適には
400〜1000の範囲内にあることが好ましい。
【0012】該エポキシ樹脂の調製に使用することがで
きるポリフェノ−ル化合物としては、例えば、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,4´
−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキ
シ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパ
ン、ビス(2−ヒドロキシブチル)メタン、1,5−ジ
ヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフ
ェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1,2,2−エタン、4,4´−ジヒドロキシジフ
ェニルエ−テル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、フェノ−ルノボラック、クレゾ−ルノボラック
などがあげられる。
【0013】エポキシ樹脂にカチオン性基を導入するた
めに用いるカチオン化剤としては、第1級アミン、第2
級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどのアミン化合
物があげられ、これらはエポキシ樹脂中に存在するエポ
キシ基の殆どもしくはすべてと反応させることが望まし
い。これらはエポキシ基と反応して、第2級アミノ基、
第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基などのカチオ
ン性基を形成する。
【0014】基体樹脂(A−1)の水酸基は、例えば、
カチオン化剤として使用されるアルカノ−ルアミンによ
り、あるいはエポキシ樹脂の変性のために該樹脂に反応
されることがあるカプロラクトンの開環物またはポリオ
−ルとの反応などにより導入される第1級水酸基;エポ
キシ樹脂中のエポキシ基の開環により生じた2級水酸基
などが包含される。このうち、アルカノ−ルアミンとの
反応により導入される第1級水酸基は、ブロックポリイ
ソシアネ−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性にすぐれ
ており好適である。
【0015】基体樹脂(A−1)は、20〜5,00
0、特に100〜1,000mgKOH/gの範囲内の
水酸基当量を有することが好ましく、特に、第1級水酸
基当量は200〜1,000mgKOH/gの範囲内に
あることが好ましい。一方、カチオン性基は、該基体樹
脂を水中に安定に分散しうる必要な量で存在すればよ
く、KOH(mg/g固形分)(アミン価)換算で一般
に3〜200、特に10〜80の範囲内にあることが好
ましい。
【0016】基体樹脂(A−1)は、原則としてその分
子中に遊離エポキシ基を含んでいないことが好ましい。
【0017】カチオン電着塗料(A)において、基体樹
脂(A−1)を架橋硬化させるための架橋剤(A−2)
としては、主としてブロックポリイソシアネ−ト化合物
が使用される。
【0018】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、ポ
リイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基のすべてを
ブロック剤で封鎖することにより、常温では不活性とし
たものであり、所定温度以上、好ましくは120℃以上
の温度に加熱するとこのブロック剤が解離して元のイソ
シアネ−ト基が再生して架橋反応に関与する。
【0019】ポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に
遊離のイソシアネ−ト基2個以上、好ましくは2〜3個
有する化合物であり、例えば、ヘキサメチレンジイソシ
アネ−ト、トリメチレンジイソシアネ−ト、テトラメチ
レンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、
リジンジイソシアネ−ト等の脂肪族ジイソシアネ−ト;
イソホロンジイソシアネ−ト、メチレンビス(シクロヘ
キシルイソシアネ−ト)、メチルシクロヘキサンジイソ
シアネ−ト、シクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロ
ペンタンジイソシアネ−ト等の脂環族ジイソシアネ−
ト;キシリレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシア
ネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、ナフタレ
ンジイソシアネ−ト、トルイジンジイソシアネ−ト等の
芳香族ジイソシアネ−ト;これらのポリイソシアネ−ト
化合物のウレタン化付加物、ビユ−レットタイプ付加
物、イソシアヌル環タイプ付加物等があげられる。
【0020】一方、ブロック剤としては、例えば、フェ
ノ−ル系ブロック剤、アルコ−ル系ブロック剤、活性メ
チレン系ブロック剤、メルカプタン系ブロック剤、酸ア
ミド系ブロック剤、イミド系ブロック剤、アミン系ブロ
ック剤、イミダゾ−ル系ブロック剤、尿素系ブロック
剤、カルバミン酸系ブロック剤、イミン系ブロック剤、
オキシム系ブロック剤、亜硫酸系ブロック剤、ラクタム
系ブロック剤などがあげられる。
【0021】カチオン電着塗料(A)において、基体樹
脂(A−1)と架橋剤(A−2)との配合比率は、該両
成分の合計固形分重量に基いて、前者は40〜90%、
特に50〜80%、後者は60〜10%、特に50〜2
0%の範囲内にあることが好ましい。
【0022】カチオン電着塗料(A)は、例えば、基体
樹脂(A−1)および架橋剤(A−2)を混合し、基体
樹脂(A−1)中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、
りん酸などの酸性物質で中和し、かつ水性媒体中に分散
させることによって調製することができる。得られる水
性分散液のpHは3〜9、特に5〜7の範囲内にあるこ
とが好ましく、また樹脂固形分濃度は5〜30重量%の
範囲内にあるのが適している。
【0023】カチオン電着塗料(A)には、さらに必要
に応じて、防錆性硬化触媒、体質顔料、着色顔料、防錆
顔料、沈降防止剤などの塗料用添加剤を適宜配合するこ
とができる。
【0024】カチオン電着塗料(A)の塗装は、例え
ば、自動車車体などの導電性金属(被塗物)をカソ−
ド、炭素板をアノ−ドとし、浴温20〜35℃、電圧1
00〜400V、電流密度O.01〜5Aおよび通電時
間1〜10分なる条件下に電着塗装を行うことにより実
施することができる。塗装膜厚は、硬化塗膜で10〜4
0μmの範囲内が好ましく、形成される塗膜は約140
〜約190℃で約10〜約40分加熱することにより架
橋硬化せしめることができる。
【0025】この電着塗膜は、自動車車体(被塗物)の
外板部および内板部のほぼ全面に形成することができ
る。
【0026】第1中塗り塗料(B):本発明方法1にお
ける第1中塗り塗料(B)は、硬化せしめたカチオン電
着塗膜面に塗装する塗料であり、重合性不飽和化合物
(B−1)、光重合開始剤(B−2)および熱重合開始
剤(B−3)を含有し、さらに必要に応じて顔料(B−
4)などを配合することができる有機溶剤系塗料であ
る。
【0027】重合性不飽和化合物(B−1)は1分子中
に1個以上、好ましくは1〜4個の重合性不飽和結合を
有する化合物であり、以下に例示する化合物があげられ
る。 a)メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アク
リレ−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、ブチル(メ
タ)アクリレ−ト、ヘキシル(メタ)アクリレ−ト、オ
クチル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリ
レ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−トなど
の(メタ)アクリル酸と炭素数1〜22の1価アルコ−
ルとのモノエステル化物、 b)エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブチ
レングリコ−ルなどの炭素数2〜20のグリコ−ルと
(メタ)アクリル酸とのモノ(またはジ)エステル化
物、 c)マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、メサコン酸ま
たはこれらの無水物やハ−フエステル化物などのジカル
ボン酸もしくはその変性物、 d)(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アク
リル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシブ
チルなどの(メタ)アクリル酸と炭素数2〜18のアル
コキシエステル、 e)アミノエチル(メタ)アクリレ−ト、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト、N,N−ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト、N−t−ブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレ−トなどのアミノアク
リル系単量体、 f)(メタ)アクリルアミド、N−メチロ−ル(メタ)
アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)ア
クリルアミドなどのアクリルアミド系単量体、 g)グリシジル(メタ)アクリレ−トなどのグリシジル
基含有単量体、 h)スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどのビニ
ル化合物、 i)Ph−O−(C2 4 0)n−0CHC=CH2
(式中、Phは炭素数15以下のアルキル基を有しても
よいフェニル基であり、nは1〜6の整数である)で示
されるフェノ−ルエチレンオキサイド変性アクリレ−
ト、2−エチルヘキシルカルビト−ルアクリレ−ト、N
−ビニルピロリドン、ビスフフェノ−ルAエチレンオキ
サイド変性ジアクリレ−ト、イソシアヌル酸エチレンオ
キサイド変性ジアクリレ−ト、トリプロピレングリコ−
ルジアクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルジアクリレ−
トモノステアレ−ト、テトラエチレングリコ−ルジアク
リレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、ポ
リプロピレングリコ−ルジアクリレ−ト、ペンタエリス
リト−ルトリアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパント
リアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパンプロピレンオ
キサイド変性トリアクリレ−ト、イソシアヌル酸エチレ
ンオキサイド変性トリアクリレ−ト、トリメチロ−ルプ
ロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレ−ト、ジペ
ンタエリスリト−ルペンタまたはヘキサアクリレ−ト、
ペンタエリスリト−ルテトラアクリレ−ト、ポリウレタ
ンの両末端水酸基に2モルのアクリル酸を付加させたオ
リゴマ−、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノア
クリレ−ト、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレ−
ト、アクリル酸ダイマ−、2−ヒドロキシ−3−フェノ
キシプロピルアクリレ−ト、ポリエステルの末端水酸基
に2モル以上のアクリル酸を付加させたオリゴマ−な
ど。
【0028】かかる重合性不飽和化合物(B−1)は、
一般に、50〜3000、特に100〜2000の範囲
内の数平均分子量を有することが好ましい。
【0029】光重合開始剤(B−2)は、活性エネルギ
−線の照射により、上記の重合性不飽和化合物(B−
1)の架橋(重合)反応を促進させるためのものであ
り、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、
ベンゾインエチルエ−テル、2−メチルベンゾイン、ベ
ンジル、ベンジルジメチルケタ−ル、ジフェニルスルフ
ィド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、ジアセ
チル、エオシン、チオニン、ミヒラ−ケトン、アントラ
セン、アントラキノン、アセトフェノン、α−ヒドロキ
シイソブチルフェノン、p−イソプロピルαヒドロキシ
イソブチルフェノン、α・α´ジクロル−4−フェノキ
シアセトフェノン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシ
ルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、メチルベンゾイルフォルメイト、2−
メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]・2・モ
ルフォリノ−プロペン、チオキサントン、ベンゾフェノ
ン、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−
1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル
−ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル
−ケトン、ベンゾフェノン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリノプロパノ
ン1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルフォリノフェニル)−ブタノン1、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォス
フィンオキサイド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
プロパン−1オン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビ
ス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−イル)チタニウ
ム)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、
(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチ
ル)ベンゼン]−アイアン−ヘキサフルオロフォスフェ
イトなどがあげられる。
【0030】これらの光重合開始剤(B−2)の配合比
率は、上記の重合性不飽和化合物(B−1)100重量
部あたり、一般に0.1〜10重量部、特に0.5〜5
重量部の範囲内が適している。
【0031】熱重合開始剤(B−3)は、活性エネルギ
−線が照射されなかった部分や照射が不十分な部分の第
1中塗り塗膜に含まれる重合性不飽和化合物の加熱によ
る架橋(重合)反応を促進させるものであり、例えば、
過酸化ベンゾイル、ジt−ブチルハイドロパ−オキサイ
ド、t−ブチルハイドロパ−オキサイド、クミルパ−オ
キサイド、クメンハイドロパ−オキサイド、ジイソプロ
ピルベンザンハイドロパ−オキサイド、t−ブチルパ−
オキシベンゾエ−ト、ラウリルパ−オキサイド、アセチ
ルパ−オキサイド、t−ブチルパ−オキシ−2−エチル
ヘキサノエ−トなどの過酸化物;α,α´−アゾビスイ
ソブチルニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、
アゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどのアゾ化合
物などがあげられる。
【0032】これら熱重合開始剤(B−3)の配合量
は、上記の重合性不飽和化合物(B−1)100重量部
あたり、0.1〜10重量部、特に0.5〜5重量部の
範囲内が適している。
【0033】顔料(B−4)として、例えば、酸化チタ
ン、亜鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッド、モ
リブデンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プルシア
ンブル−、コバルトブル−、アゾ顔料、フタロシアニン
顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、スレン
系顔料、ペリレン顔料などの着色顔料;タルク、クレ
−、カオリン、バリタ、硫酸バリウム、炭酸バリウム、
炭酸カルシウム、シリカ、アルミナホワイトなどの体質
顔料;アルミニウム粉末、雲母粉末、酸化チタンで被覆
した雲母粉末などのメタリック顔料などを使用すること
ができる。
【0034】顔料(B−4)の配合量は、上記の重合性
不飽和化合物(B−1)100重量部あたり、250重
量部以下、特に3〜150重量部の範囲内が適してい
る。
【0035】第1中塗り塗料(B)は、例えば、上記し
た重合性不飽和単量体(B−1)、光重合開始剤(B−
2)および熱重合開始剤(B−3)などを有機溶剤に混
合分散せしめることにより調製でき、さらに該塗料
(B)には、上記の顔料(B−4)、塗面調整剤、酸化
防止剤、流動調整剤、顔料分散剤などを適宜配合するこ
とができる。また、トリエタノ−ルアミン、ジエタノ−
ルアミン、モノエタノ−ルアミンなどのアルカノ−ルア
ミンを、重合性不飽和化合物(B−1)100重量部あ
たり、0.1〜20重量部添加することのより、塗膜の
硬化性を向上させることもできる。第1中塗り塗料
(B)の塗膜は、無色透明、有色透明、有色不透明のい
ずれかであることが好ましい。
【0036】第1中塗り塗料(B)は、必要に応じて有
機溶剤を配合して、固形分含有率40〜100重量%
で、かつ塗装時粘度を15〜25秒/フォ−ドカップ#
4/20℃に容易に調整することができ、これを、カチ
オン電着塗装した自動車車体(被塗物)の外板部および
内板部のほぼ全面に、静電塗装、エアレススプレ−、エ
アスプレ−などにより塗装することが好ましく、その塗
装膜厚は硬化塗膜で10〜50μm、特に15〜35μ
mの範囲内が好ましい。
【0037】有機溶剤として、炭化水素系、エステル
系、エ−テル系、アルコ−ル系、ケトン系溶剤などが使
用できる。
【0038】本発明方法1において、かくして塗装され
る第1中塗り塗膜は、活性エネルギ−線の照射により硬
化させるに先立ち、室温もしくは100℃以下の温度で
乾燥して該塗膜中に含まれることがある有機溶剤をあら
かじめ蒸発除去させておくことが好ましい。
【0039】活性エネルギ−線としては、例えば、紫外
線、レ−ザ−線、エックス線、電子線、イオンビ−ム線
などがあげられる。このうち紫外線を使用することが好
ましく、その発生装置としては、例えば、水銀ランプ、
高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、
カ−ボンア−ク、メタルハライド、ガリウムランプ、ケ
ミカルランプなどがあげられる。また。紫外線の照射量
は特に制限されないが、通常、約10〜2000mj/
cm2 の範囲内が好ましく、電子線は50〜300Ke
vを1〜20Mradの量で照射することが好ましい。
これらの照射時間は、通常、0.5秒〜5分間が適して
いる。
【0040】本発明方法1において、活性エネルギ−線
を被塗物の形状により第1中塗り塗面の全面に均一に照
射することが困難であることがあり、例えば、自動車車
体では、その外板部には十分に照射することは可能であ
るが、内板部には不十分もしくは全く照射されない部分
が生じる。活性エネルギ−線が十分に照射された中塗り
塗膜は短時間で三次元に架橋硬化し、そのゲル分率は、
約90〜100重量%に達し、平滑性もほぼ良好であ
る。一方、活性エネルギ−線が不十分もしくは全く照射
されない部分の中塗り塗膜は殆ど架橋硬化せず、そのゲ
ル分率は約50重量%以下であり、平滑性は十分に照射
された部分に比べやや劣るが、主に内板部であり、仕上
り外観を強く要求されない部分である。
【0041】ここで「ゲル分率」は、第1中塗り塗料
(B)を構成する成分のうち、重合性不飽和単量体、光
重合開始剤、熱重合開始剤および有機溶剤からなる塗料
(顔料を含まず)を塗装し、室温もしくは100℃以下
の温度で乾燥して塗膜中の有機溶剤を蒸発除去させたの
ち、活性エネルギ−線を照射して塗膜を硬化せしめ、こ
の遊離塗膜を、アセトンとメタノ−ルとの等重量混合液
に入れ還流状態で6時間抽出し、残存塗膜を乾燥させて
から、それぞれの重量を測定し、式[(抽出後の乾燥塗
膜重量/抽出前の乾燥塗膜重量)×100]にあてはめ
て算出した重量分率(%)である。
【0042】本発明方法1は、活性エネルギ−線が照射
された第1中塗り塗膜面に、水性第2中塗り塗料(C)
を塗装する。
【0043】水性第2中塗り塗料(C)は、活性エネル
ギ−線が照射された第1中塗り塗膜面に塗装する塗料で
あり、水を溶剤もしくは分散媒とする熱硬化性のそれ自
体既知の塗料が使用でき、その組成について特に制限さ
れないが、特に、水酸基価が30〜150mgKOH/
gで、かつ酸価が15〜50mgKOH/gである基体
樹脂のアミン中和物(C−1)、アミノ樹脂(C−2)
および有機スルホン酸アミン塩(C−3)を含有するア
ミン中和型水性塗料組成物を使用すると、形成した複層
塗膜の層間付着性や耐チッピング性などが向上するので
より好ましい。この好適なアミン中和型水性塗料組成物
について説明する。
【0044】(C−1)成分の基体樹脂は、水酸基およ
びカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂などであって、こ
れらの樹脂の水酸基価は30〜150mgKOH/g、
好ましくは60〜120mgKOH/g、酸価は15〜
50mgKOH/g、好ましくは20〜40mgKOH
/gの樹脂であることが適している。
【0045】(C−1)成分の基体樹脂として上記特性
値を有している限り、従来公知の樹脂をいずれも使用す
ることができ、樹脂を構成する原材成分の組成や樹脂の
分子量などは特に制限されるものでないが、その数平均
分子量は、通常1000〜50000程度、特に500
0〜30000の範囲内が適している。
【0046】(C−1)成分は、上記基体樹脂中のカル
ボキシル基の一部もしくは全部をアミンで中和すること
により得られるアミン中和基体樹脂である。ここで使用
されるアミンとしては、例えばメチルアミン、エチルア
ミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチ
ルアミン、ベンジルアミン、モノエタノ−ルアミン、ネ
オペンタノ−ルアミン、2−アミノプロパノ−ル、3−
アミノプロパノ−ル、2−アミノ−2−メチルプロパノ
−ルなどの第1級モノアミン;ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ
エタノ−ルアミン、ジ−n−プロパノ−ルアミン、ジイ
ソプロパノ−ルアミン、N−メチルエタノ−ルアミン、
N−エチルエタノ−ルアミン、ブチルエタノ−ルアミン
などの第2級モノアミン;トリエタノ−ルアミン、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルア
ミン、トリブチルアミン、メチルジエタノ−ルアミン、
エチルジエタノ−ルアミン、ブチルジエタノ−ルアミ
ン、ジメチルエタノ−ルアミンなどの第3級モノアミ
ン;ジエチレントリアミン、メチルアミノプロピルアミ
ンなどのポリアミンなどをあげることができる。これら
のアミンは1種単独で、または2種以上混合して使用さ
れる。上記のアミンのうち、2−アミノ−2−メチルプ
ロパノ−ル、N−メチルエタノ−ルアミン、ジメチルエ
タノ−ルアミンなどが好ましい。アミンの使用量は、基
体樹脂中の中和すべきカルボキシル基の量に応じて適宜
選択することができる。
【0047】この基体樹脂とアミンとの中和反応は常法
に従い室温もしくは加熱下で行うことができる。
【0048】アミノ樹脂(C−2)は、基体樹脂のアミ
ン中和物(C−1)の架橋剤として使用される。具体的
には、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、これらの樹脂のメチロ−ル化物、または該メチロ−
ル化物の一部もしくは全部を炭素数1〜8のモノアルコ
−ルでエ−テル化したエ−テル化アミノ樹脂などが例示
できる。このうち、メチロ−ル化物の一部もしくは全部
を炭素数1〜8のモノアルコ−ルでエ−テル化したメラ
ミン樹脂が好ましい。これらのアミノ樹脂の数平均分子
量は、約300〜5000、特に約500〜2000の
範囲内が好ましい。
【0049】有機スルホン酸アミン塩(C−3)は、有
機スルホン酸にアミンを反応してなる化合物である。有
機スルホン酸としては、パラトルエンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン
酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、トリフルオロメ
タンスルホン酸などがあげられる。このうち、特にドデ
シルベンゼンスルホン酸が好適である。アミンとして
は、上記(C−1)の中和剤として例示したアミンが好
適に使用できる。このうち、2−アミノ−2−メチルプ
ロパノ−ル、N−メチルエタノ−ルアミン、ジメチルエ
タノ−ルアミンなどのアルカノ−ルアミンが好ましい。
有機スルホン酸とアミンとの反応は中和反応であり、ア
ミンを過剰に用いて反応させることが好ましい。
【0050】上記した(C−1)成分と(C−2)成分
との構成比率は特に制限されないが、該両成分の合計固
形分量を基準に、(C−1)成分は50〜90重量%、
特に60〜80重量%、(C−2)成分は50〜10重
量%、特に40〜20重量%が好ましい。また、(C−
3)成分は、(C−1)成分と(C−2)成分との合計
100重量部あたり、0.1〜10重量部、特に1〜5
重量部が適している。水性第2中塗り塗料(C)は、こ
れらの成分にさらに必要に応じて顔料、紫外線吸収剤な
どを適宜配合することができる。
【0051】このうち顔料として、例えば、酸化チタ
ン、亜鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッド、モ
リブデンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プルシア
ンブル−、コバルトブル−、アゾ顔料、フタロシアニン
顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、スレン
系顔料、ペリレン顔料などの着色顔料;タルク、クレ
−、カオリン、バリタ、硫酸バリウム、炭酸バリウム、
炭酸カルシウム、シリカ、アルミナホワイトなどの体質
顔料;アルミニウム粉末、雲母粉末、酸化チタンで被覆
した雲母粉末などのメタリック顔料などを使用すること
ができる。顔料の配合量は、上記(C−1)成分と(C
−2)成分との合計固形分100重量部あたり1〜25
0重量部とするのが好ましい。
【0052】水性第2中塗り塗料(C)は、上記の成分
に水を配合して、固形分含有率20〜60重量%で、か
つ塗装時粘度を15〜25秒/フォ−ドカップ#4/2
0℃に調整することができ、これを、第1中塗り塗料
(B)塗膜の活性エネルギ−線照射部分および非照射部
分の塗面に、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ
−などにより塗装することが好ましい。塗装膜厚は硬化
塗膜で10〜50μm、特に15〜35μmが好まし
い。
【0053】このように塗装された第2中塗り塗膜を、
必要により室温ないし100℃で乾燥した後、120〜
160℃で10〜40分加熱して硬化せしめる。この加
熱により、第2中塗り塗膜と同時に、第1中塗り塗膜の
未硬化もしくは不完全硬化部分も硬化していると推察さ
れる。
【0054】本発明方法1は、第2中塗り塗膜を加熱硬
化した後、この中塗り塗膜面に熱硬化性上塗り塗料
(D)を塗装し、ついで加熱して上塗り塗膜を硬化させ
ることにより達成でき、目的とする複層塗膜が形成され
る。
【0055】本発明方法1において、熱硬化性上塗り塗
料(D)として、ソリッドカラ−塗料(D−1)、メタ
リック塗料(D−2)、クリヤ塗料(D−3)などを使
用することができ、これらを適宜組み合わせて用いるこ
とにより、ソリッドカラ−仕上げまたはメタリック仕上
げの上塗り塗膜を形成することができる。
【0056】これらの熱硬化性上塗り塗料(D)には、
上記の重合性不飽和単量体(B−1)、光重合開始剤
(B−2)および熱重合開始剤(B−3)は実質的に配
合されていない。
【0057】ソリッドカラ−塗料(D−1)は、基体樹
脂、架橋剤、着色顔料および有機溶剤(または水)を含
有する熱硬化性塗料であり、該基体樹脂としては、例え
ば、水酸基、カルボキシル基、シラノ−ル基、エポキシ
基などの架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹
脂、シリコン含有樹脂などの樹脂があげられ、また架橋
剤としては、これらの官能基と反応しうるメラミン樹
脂、尿素樹脂、(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合
物、エポキシ化合物または樹脂、カルボキシル基含有化
合物または樹脂、酸無水物、アルコキシシラン基含有化
合物または樹脂などがあげられる。
【0058】着色顔料として、例えば、酸化チタン、亜
鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッド、モリブデ
ンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プルシアンブル
−、コバルトブル−、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、
キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、スレン系顔
料、ペリレン顔料などの通常の塗料用ソリッドカラ−顔
料があげられ、これらの配合量は塗膜に望まれる色調な
どに応じて任意に選択することができる。また、有機溶
剤としては、例えば、炭化水素系、エステル系、エ−テ
ル系、アルコ−ル系、ケトン系溶剤などが使用できる。
【0059】ソリッドカラ−塗料(D−1)は、これら
の成分を混合分散せしめることにより調製することがで
き、その塗装時の固形分濃度は約40〜約70重量%、
塗装時粘度は15〜25秒/フォ−ドカップ#4/20
℃の範囲内が適している。
【0060】メタリック塗料(D−2)は、基体樹脂、
架橋剤、メタリック顔料および有機溶剤(または水)を
含有する熱硬化性塗料であり、このうち基体樹脂、架橋
剤および有機溶剤としては、ソリッドカラ−塗料(D−
1)について例示したものが使用できる。また、メタリ
ック顔料としては、例えば、りん片状のアルミニウム、
雲母、金属酸化物で表面被覆した雲母、雲母状酸化鉄な
どが包含される。メタリック塗料(D−2)の塗装時の
固形分濃度は約15〜約40重量%、粘度は10〜15
秒/フォ−ドカップ#4/20℃の範囲内にあることが
好ましい。
【0061】クリヤ塗料(D−3)は、ソリッドカラ−
塗料(D−1)について述べたと同様の基体樹脂、架橋
剤および有機溶剤(または水)を含有し、さらに必要に
応じて着色顔料やメタリック顔料を透明性を阻害しない
程度に配合してなる無色透明または有色透明の塗膜を形
成する熱硬化性塗料である。クリヤ塗料(D−3)の塗
装時の固形分濃度は約40〜約70重量%、粘度は20
〜30秒/フォ−ドカップ#4/20℃の範囲内にある
ことが好ましい。
【0062】本発明方法1は、これらの上塗り塗料
(D)を、水性第2中塗り塗料(C)が塗装され加熱硬
化された自動車車体(被塗物)の主として外板部に塗装
し、必要に応じて内板部にも塗装し、ついで加熱硬化せ
しめることにより達成される。
【0063】本発明方法1において、ソリッドカラ−塗
料(D−1)、メタリック塗料(D−2)およびクリヤ
塗料(D−3)を用いて上塗り塗膜を形成するための具
体的な方法として、例えば次のような方法があげられ
る。
【0064】a)第2中塗り塗膜面に、ソリッドカラ−
塗料(D−1)、さらに必要に応じてクリヤ塗料(D−
3)を塗装した後、加熱して、上塗り塗膜を硬化させて
複層塗膜を形成する。
【0065】b)第2中塗り塗膜面に、メタリック塗料
(D−2)およびクリヤ塗料(D−3)を塗装した後、
加熱して、上塗り塗膜を硬化させて複層塗膜を形成す
る。
【0066】方法a)は、第2中塗り塗膜面に、ソリッ
ドカラ−塗料(D−1)を静電塗装、エアレススプレ−
またはエアスプレ−などで、硬化塗膜に基く膜厚が5〜
50μm、好ましくは10〜40μm程度になるように
塗装し、120〜160℃で10〜40分加熱して硬化
させた後、または加熱硬化せずに、さらに必要に応じて
クリヤ塗料(D−3)を同様にして硬化塗膜に基く膜厚
が10〜80μm、好ましくは20〜50μm程度にな
るように塗装したのち、120〜160℃で10〜40
分加熱して、これらの上塗り塗膜を硬化させて複層塗膜
を形成する。
【0067】方法b)は、第2中塗り塗膜面に、メタリ
ック塗料(D−2)を静電塗装、エアレススプレ−また
はエアスプレ−などで、硬化塗膜に基く膜厚が10〜5
0μm、好ましくは15〜35μm程度になるように塗
装し、120〜160℃で10〜40分加熱して硬化さ
せた後、または加熱硬化せずに、ついでクリヤ塗料(D
−3)を同様にして硬化塗膜に基く膜厚が10〜80μ
m、好ましくは20〜50μm程度になるように塗装し
たのち、120〜160℃で10〜40分加熱して、上
塗り塗膜を硬化させて複層塗膜を形成する。
【0068】本発明方法2は、被塗物にカチオン電着塗
料(A)を塗装し、加熱硬化後、ポリエステル樹脂、架
橋剤、重合性不飽和化合物、光重合開始剤および熱重合
開始剤を含有する第1中塗り塗料(E)を塗装し、活性
エネルギ−線を照射して該塗膜を硬化させた後、上記水
性第2中塗り塗料(C)を塗装し、加熱硬化後、上記熱
硬化性上塗り塗料(D)を塗装し、加熱硬化させること
を特徴する複層塗膜形成法である。
【0069】本発明方法2で用いられる被塗物、カチオ
ン電着塗料(A)とその電着塗装法などは、本発明方法
1で説明したものが適用できる。例えば、カチオン電着
塗料(A)の浴中で自動車車体(導電性被塗物)をカソ
−ドとして浸漬し、電着塗装し、その膜厚は硬化塗膜で
10〜40μmが好ましく、140〜190℃で10〜
40分加熱して架橋硬化せしめる。この電着塗膜は、自
動車車体(被塗物)の外板部および内板部のほぼ全面に
形成されている。
【0070】本発明方法2における第1中塗り塗料
(E)は、カチオン電着塗料(A)の硬化塗面に塗装す
るもので、ポリエステル樹脂(E−1)、架橋剤(E−
2)、重合性不飽和化合物(E−3)、光重合開始剤
(E−4)および熱重合開始剤(E−5)、さらに必要
に応じて顔料(E−6)を含有する有機溶剤系塗料であ
る。このうち、重合性不飽和化合物(E−3)、光重合
開始剤(E−4)、熱重合開始剤(E−5)、顔料(E
−6)および有機溶剤としては、上記の第1中塗り塗料
(B)で説明した重合性不飽和化合物(B−1)、光重
合開始剤(B−2)、熱重合開始剤(B−3)、顔料
(B−4)および有機溶剤が使用できる。
【0071】ポリエステル樹脂(E−1)は、通常、多
塩基酸と多価アルコ−ルとをエステル化反応させること
により製造されるものであり、1分子中に2個以上の水
酸基を有していることが好ましい。
【0072】多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキ
シル基を有する化合物であり、例えばフタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒ
ドロフタル酸、ヘット酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、トリメリット酸およびこれらの無水物などがあ
げられ、また、多価アルコ−ルは1分子中に2個以上の
水酸基を有する化合物であり、例えばエチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキ
サンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレング
リコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、トリエチレングリ
コ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチ
ロ−ルプロパンおよびペンタエリスリト−ルなどがあげ
られる。ポリエステル樹脂(E−1)は、これらの多塩
基酸および多価アルコ−ルを既知のエステル化反応に従
って反応させることにより調整することができ、中で
も、水酸基価が50〜150mgKOH/g、特に65
〜120mgKOH/gの範囲内にあり、酸価が0〜3
0mgKOH/g、特に1〜10mgKOH/gの範囲
内にあり、数平均分子量が約3000〜20000、特
に5000〜13000の範囲内にあるポリエステル樹
脂が好ましい。
【0073】また、ポリエステル樹脂(E−1)とし
て、あまに油脂肪酸、やし油脂肪酸、サフラワ−油脂肪
酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、エノ油脂肪酸、麻油
脂肪酸、ト−ル油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸などの
(半)乾性油脂肪酸などで変性した脂肪酸変性ポリエス
テル樹脂も使用することができる。これらの脂肪酸の変
性量は一般に油長で30重量%以下であることが適して
いる。
【0074】ポリエステル樹脂(E−1)として、分子
内に重合性不飽和結合を含有している不飽和ポリエステ
ル樹脂も包含されるが、飽和ポリエステル樹脂を使用す
ることが好ましい。
【0075】架橋剤(E−2)は、上記ポリエステル樹
脂(E−1)の水酸基などと架橋反応しうるものが使用
でき、例えば、メラミン樹脂およびブロックポリイソシ
アネ−ト化合物などがあげられる。
【0076】メラミン樹脂としては、メチロ−ル化メラ
ミンのメチロ−ル基の一部もしくは全部が炭素数1〜8
の1価アルコ−ルでエ−テル化された部分エ−テル化も
しくはフルエ−テル化メラミン樹脂で、トリアジン核を
1〜5個有し、分子量が300〜2000の範囲内にあ
るものが好ましい。イミノ基含有メラミン樹脂も使用す
ることができる。
【0077】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、ポ
リイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基のすべてを
ブロック剤で封鎖したもので、所定温度、例えば100
〜160℃に加熱するとブロック剤が解離し、イソシア
ネ−ト基が再生してポリエステル樹脂と架橋反応するも
のである。
【0078】ポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に
2個以上のイソシアネ−ト基を有する化合物であり、例
えばトリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイ
ソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレ
ンジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;テ
トラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソ
シアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイ
ソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロンジ
イソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−
ト、シクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロペンタン
ジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−ト;該ポ
リイソシアネ−トのビユ−レットタイプ付加物、イソシ
アヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシアネ−トと
低分子量もしくは高分子量のポリ−ル類とをイソシアネ
−ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ−ト基含有
プレポリマ−などがあげられる。一方、ブロック剤とし
ては、例えば、フェノ−ル類、オキシム類、ラクタム
類、アルコ−ル類、メルカプタン類や、活性メチレン
系、酸アミド系、イミド系、アミン系、イミダゾ−ル
系、尿素系、カルバミン酸系、イミン系、メルカプタン
類のものなどが好ましい。ブロックポリイソシアネ−ト
は一般に200〜10000の範囲の分子量を有してい
ることが好ましい。第2中塗り塗料(E)におけるポリ
エステル樹脂(E−1)と架橋剤(E−2)との配合比
率は厳密に制限されるものではなく、目的とする複層塗
膜の要求される物性等に応じて変えることができるが、
一般的には、該両成分の合計量を基準に、前者は50〜
90重量%、特に60〜80重量%、後者は50〜10
重量%、特に40〜20重量%が適している。
【0079】本発明方法2で用いる第1中塗り塗料
(E)における上記の各成分の構成比率は特に制限され
ず、目的に応じて任意に選択できる。
【0080】例えば、ポリエステル樹脂(E−1)、架
橋剤(E−2)および重合性不飽和化合物(E−3)に
ついては、これらの3成分の合計量を基準に、ポリエス
テル樹脂(E−1)は1〜75重量%、特に15〜40
重量%、架橋剤(E−2)は1〜24重量%、特に5〜
20重量%、重合性不飽和化合物(E−3)は98〜1
重量%、特に80〜40重量%の範囲内が好ましい。ま
た、光重合開始剤(E−4)は、ポリエステル樹脂(E
−1)、架橋剤(E−2)および重合性不飽和化合物
(E−3)の合計100重量部あたり、0.1〜10重
量部、特に0.5〜5重量部が適している。熱重合開始
剤(E−5)は、ポリエステル樹脂(E−1)、架橋剤
(E−2)および重合性不飽和化合物(E−3)の合計
100重量部あたり、0.1〜10重量部、特に0.5
〜5重量部が適している。顔料(E−6)は、ポリエス
テル樹脂(E−1)、架橋剤(E−2)および重合性不
飽和化合物(E−3)の合計100重量部あたり、25
0重量部以下、特に3〜150重量部が適している。
【0081】第1中塗り塗料(E)において、光重合開
始剤(E−4)は第1中塗り塗料(E)の塗膜を活性エ
ネルギ−線照射により架橋硬化せしめるためのものであ
るが、該塗膜にはこれらの照射により架橋しないポリエ
ステル樹脂(E−1)および架橋剤(E−2)を含んで
いるので、第1中塗り塗料(B)に比べ硬化性は十分で
ないため、熱重合開始剤(E−5)を併存させておく
と、次工程の加熱により第1中塗り塗料(E)塗膜中の
ポリエステル樹脂(E−1)と架橋剤(E−2)との架
橋反応が完結する。また、第1中塗り塗料(E)塗膜に
おいて活性エネルギ−線が照射が不十分および未照射部
分の塗膜についても次工程の加熱により架橋硬化させる
ことができる。
【0082】第1中塗り塗料(E)は、上記のポリエス
テル樹脂(E−1)、架橋剤(E−2)、重合性不飽和
化合物(E−3)、光重合開始剤(E−4)および熱重
合開始剤(E−5)などをを有機溶剤に混合分散せしめ
ることにより調製でき、さらに顔料(E−6)、塗面調
整剤、酸化防止剤、流動調整剤、顔料分散剤などを適宜
配合することができる。また、トリエタノ−ルアミン、
ジエタノ−ルアミン、モノエタノ−ルアミンなどのアル
カノ−ルアミンを、ポリエステル樹脂(E−1)、架橋
剤(E−2)および重合性不飽和化合物(E−3)の合
計100重量部あたり、0.1〜20重量部添加すると
該塗膜の硬化性が向上する。
【0083】有機溶剤として、炭化水素系、エステル
系、エ−テル系、アルコ−ル系、ケトン系溶剤などが使
用できる。
【0084】第1中塗り塗料(E)の塗装時の粘度を1
5〜25秒/フォ−ドカップ#4/20℃、固形分含有
率を40〜95重量%に調整し、これを、カチオン電着
塗装した自動車車体(被塗物)の外板部および内板部の
ほぼ全面に、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ
−などにより塗装することができる。塗装膜厚は硬化塗
膜で10〜50μm、特に15〜30μmが好ましい。
【0085】本発明方法2において、かくして塗装され
た第1中塗り塗膜を、必要により室温もしくは100℃
以下の温度で乾燥して塗膜中の有機溶剤を蒸発除去させ
たのち、活性エネルギ−線を照射して該塗膜を硬化させ
るのである。
【0086】活性エネルギ−線およびその照射方法は、
本発明方法1で説明した方法が採用できる。
【0087】本発明方法2において、第1中塗り塗面に
活性エネルギ−線を照射するにあたり、被塗物の形状に
より第1中塗り塗面の全面に均一に照射することは困難
であり、例えば、自動車車体では、その外板部には十分
に照射することは可能であるが、内板部には不十分もし
くは全く照射されない部分がある。活性エネルギ−線が
十分に照射された第1中塗り塗膜は短時間で三次元に架
橋硬化し、そのゲル分率は、約30〜95重量%、好ま
しくは約50〜90重量%に達し、平滑性もほぼ良好で
ある。一方、活性エネルギ−線が不十分もしくは全く照
射されない部分の第1中塗り塗膜は殆ど架橋硬化せず、
そのゲル分率は約30重量%以下であり、平滑性は十分
に照射された部分に比べやや劣るが、主に内板部であ
り、仕上り外観を強く要求されない部分である。ここ
で、塗膜のゲル分率は、中塗り塗料(B)で説明したと
のと同じである。
【0088】本発明方法2は、第1中塗り塗膜面の活性
エネルギ−線が十分に照射された部分、および照射が不
十分もしくは全く照射されなかった塗膜面に、水性第2
中塗り塗料(C)を塗装することができる。
【0089】水性第2中塗り塗料(C)は熱硬化性塗料
であって、これらの各成分の組成、構成比率、塗装方
法、塗装条件などは、本発明方法1で説明した水性第2
中塗り塗料(C)とその塗装方法が適用でき、通常、重
合性不飽和単量体(B−1)、光重合開始剤(B−2)
および熱重合開始剤(B−3)を実質的に配合されてい
ない。
【0090】水性第2中塗り塗料(C)の固形分含有率
は20〜60重量%、塗装時粘度は15〜25秒/フォ
−ドカップ#4/20℃の範囲内が適しており、これ
を、上記の第1中塗り塗料(E)塗面に、硬化塗膜で1
0〜50μm、特に15〜35μmの膜厚に塗装するこ
とが好ましい。かくして塗装された第2中塗り塗膜を、
必要により室温ないし100℃で乾燥した後、120〜
160℃で10〜40分加熱して硬化せしめる。この加
熱により、第2中塗り塗膜と同時に、第1中塗り塗膜の
未硬化部分、不完全硬化部分も同時に硬化しているもの
と推察される。
【0091】本発明方法2は、この加熱硬化した第2中
塗り塗膜面に熱硬化性上塗り塗料(D)を塗装し、加熱
硬化させることにより達成でき、目的とする複層塗膜が
形成される。
【0092】上塗り塗料(D)は、水性第2中塗り塗料
(C)が塗装された自動車車体(被塗物)の主として外
板部に塗装し、必要に応じて内板部に塗装することも可
能である。
【0093】本発明方法2において使用する熱硬化性上
塗り塗料(D)は、前記本発明方法1で説明したソリッ
ドカラ−塗料(D−1)、メタリック塗料(D−2)お
よびクリヤ塗料(D−3)などが使用でき、これらを適
宜に組み合わせてソリッドカラ−仕上げまたはメタリッ
ク仕上げの上塗り塗膜を形成することができる。
【0094】また、熱硬化性上塗り塗料(D)を用いて
上塗り塗膜を形成するための具体例として、本発明方法
1で説明した、a):第2中塗り塗膜面に、ソリッドカ
ラ−塗料(D−1)、さらに必要に応じてクリヤ塗料
(D−3)を塗装した後、加熱して上塗り塗膜を硬化さ
せて複層塗膜を形成する。b):中塗り塗膜面に、メタ
リック塗料(D−2)およびクリヤ塗料(D−3)を塗
装した後、加熱してこれらの上塗り塗膜を同時に硬化さ
せて複層塗膜を形成する、などがあげられる。
【0095】
【発明の効果】本発明の特徴は、加熱硬化した電着塗面
に、第1中塗り塗料および水性第2中塗り塗料を順次塗
装し、ついで上塗り塗料を塗装する工程において、第1
中塗り塗料を活性エネルギ−線照射により硬化せしめる
ところにある。この活性エネルギ−線照射は極めて短時
間であり、しかも従来行われていた第1中塗り塗膜の加
熱工程が省略できたので、中塗り塗装ブ−ス内で第1中
塗り塗料および水性第2中塗り塗料の両塗料が塗装で
き、工程削減が可能になった。しかも、第1中塗り塗料
を活性エネルギ−線照射により硬化させてから水性第2
中塗り塗料を塗装するので、カチオン電着塗面の凹凸は
第1中塗り塗膜および第2中塗り塗膜で消去され、その
塗面に形成する上塗り塗面の平滑性がすぐれ、また、第
1および第2の中塗り塗膜が厚くてもワキが発生するこ
とは殆ど認められない。
【0096】一方、第1および第2中塗り塗膜を硬化せ
ずに上塗り塗料を塗装するとカチオン電着塗面の凹凸を
消去することが困難で、ワキも発生しやすく、また両中
塗り塗膜をそれぞれ別々に加熱硬化してから上塗り塗料
を塗装すると工程が増加し、ワキも発生しやすいという
欠陥を有している。
【0097】さらに、第2中塗り塗料として水性塗料を
使用しているので、低VOC化が可能になった。
【0098】以下に、本発明に関する実施例および比較
例について説明する。部および%はいずれも重量に基づ
いている。
【0099】1.試 料 1)被塗物:りん酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8m
mのダル鋼板上に熱硬化性エポキシ樹脂系カチオン電着
塗料(「エレクロン#9600」関西ペイント社製、商
品名)(カチオン電着塗料A)を硬化膜厚が約20μに
なるように電着塗装し、170℃で30分加熱し硬化さ
せて被塗物とした。
【0100】2)第1中塗り塗料(B) (a):水酸基含有ポリエステル樹脂にアクリル酸を付
加したポリエステルオリゴマ−(数平均分子量150
0、重合性二重結合を1分子あたり2個有している)6
0部、ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト40部、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)−ブタノン−1(光重合開始剤)3
部、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ−ト
(熱重合開始剤)5部、チタン白顔料60部を、キシレ
ンとスワゾ−ル1500(コスモ石油製、商品名、炭化
水素系溶剤)との等重量混合溶剤に混合分散し、粘度2
0秒/フォ−ドカップ#4/20℃、固形分含有率95
%に調整した第1中塗り塗料(B)−aを得た。
【0101】(b):水酸基含有ポリエステル樹脂にア
クリル酸を付加したポリエステルオリゴマ−(数平均分
子量1500、重合性二重結合を1分子あたり2個有し
ている)40部、ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−
ト60部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(光重合
開始剤)3部、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキ
サノエ−ト(熱重合開始剤)5部、チタン白顔料60部
を、キシレンとスワゾ−ル1500(コスモ石油製、商
品名、炭化水素系溶剤)との等重量混合溶剤に混合分散
し、粘度20秒/フォ−ドカップ#4/20℃、固形分
含有率95%に調整した中塗り塗料(B)−bを得た。
【0102】3)第1中塗り塗料(E) (a):大豆油脂肪酸変性飽和ポリエステル樹脂(水酸
基価100mgKOH/g、酸価5mgKOH/g、数
平均分子量約6000、油長15重量%)15部、飽和
ポリエステル樹脂(水酸基価120mgKOH/g、酸
価10mgKOH/g、数平均分子量約7000、油長
0重量%)14部、飽和ポリエステル樹脂(水酸基価7
8mgKOH/g、酸価29mgKOH/g、数平均分
子量約7000、油長0重量%)8部、ブチル化メラミ
ン樹脂13部、水酸基含有ポリエステル樹脂にアクリル
酸を付加したポリエステルオリゴマ−(数平均分子量1
500、重合性二重結合を1分子あたり2個有してい
る)30部、ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト2
0部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(光重合開始
剤)1.5部、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキ
サノエ−ト(熱重合開始剤)2.5部、チタン白顔料6
0部を、キシレンとスワゾ−ル1500(コスモ石油
製、商品名、炭化水素系溶剤)との等重量混合溶剤に混
合分散し、粘度20秒/フォ−ドカップ#4/20℃、
固形分含有率85%に調整した第1中塗り塗料(E)−
aを得た。 (b):大豆油脂肪酸変性飽和ポリエステル樹脂(水酸
基価100mgKOH/g、酸価5mgKOH/g、数
平均分子量約6000、油長15重量%)10部、飽和
ポリエステル樹脂(水酸基価120mgKOH/g、酸
価10mgKOH/g、数平均分子量約7000、油長
0重量%)7部、飽和ポリエステル樹脂(水酸基価78
mgKOH/g、酸価29mgKOH/g、数平均分子
量約7000、油長0重量%)5部、ブチル化メラミン
樹脂8部、水酸基含有ポリエステル樹脂にアクリル酸を
付加したポリエステルオリゴマ−(数平均分子量150
0、重合性二重結合を1分子あたり2個有している)4
0部、ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト30部、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)−ブタノン−1(光重合開始剤)2
部、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ−ト
(熱重合開始剤)3.5部、チタン白顔料60部を、キ
シレンとスワゾ−ル1500(コスモ石油製、商品名、
炭化水素系溶剤)との等重量混合溶剤に混合分散し、粘
度20秒/フォ−ドカップ#4/20℃、固形分含有率
85%に調整した第1中塗り塗料(E)−bを得た。
【0103】3)水性第2中塗り塗料(C) 下記表1に示す各成分を所定量(固形分重量で表示)混
合し、粘度が30秒/フォ−ドカップ#4/20℃にな
るように水を適量加えて分散せしめ、水性第2中塗り塗
料(C)を得た。
【0104】
【表1】
【0105】表1で使用した各成分の詳細はつぎのとお
りである。
【0106】アミン中和PE樹脂a:水酸基価85mg
KOH/g、酸価40mgKOH/gのポリエステル樹
脂(数平均分子量10000、ネオペンチルグリコ−
ル、トリメチロ−ルプロパン、アジピン酸および無水フ
タル酸を反応させ、ついで無水トリメリット酸を付加し
たもの)をジメチルエタノ−ルアミンで中和した樹脂。 アミン中和PE樹脂b:水酸基価85mgKOH/g、
酸価25mgKOH/gのポリエステル樹脂(数平均分
子量10000、ネオペンチルグリコ−ル、トリメチロ
−ルプロパン、アジピン酸および無水フタル酸を反応さ
せ、ついで無水トリメリット酸を付加したもの)をジメ
チルエタノ−ルアミンで中和した樹脂。 アミン中和PE樹脂c:水酸基価100mgKOH/
g、酸価25mgKOH/gのポリエステル樹脂(数平
均分子量12000、ネオペンチルグリコ−ル、トリメ
チロ−ルプロパン、アジピン酸および無水フタル酸を反
応させ、ついで無水トリメリット酸を付加したもの)を
ジメチルエタノ−ルアミンで中和した樹脂。
【0107】メラミン樹脂:「サイメル350」、商品
名、三井サイテック社製、数平均分子量450。
【0108】2.実施例および比較例 実施例 1 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物の全面に第1
中塗り塗料(B)−aをエアスプレ−で硬化塗膜で25
μmになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、該中
塗り塗面の約半分に、メタルハライドランプで紫外線を
1000mj/cm2 を照射した(照射時間は約2秒
間)。ついで、この紫外線の照射部分と非照射部分の両
塗面に水性第2中塗り塗料(C)−aをエアスプレ−で
硬化塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾
燥した後、140℃で30分加熱してこれらの塗膜を硬
化した。その後、この両塗面に、「アミラック黒」(関
西ペイント社製、商品名、ポリエステル樹脂・メラミン
樹脂系黒色上塗り塗料)[上塗り塗料(D)]を35μ
m(硬化塗膜)の膜厚に塗装し、140℃で30分加熱
して塗膜を硬化させた。
【0109】実施例 2 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物の全面に第1
中塗り塗料(B)−bをエアスプレ−で硬化塗膜で25
μmになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、該中
塗り塗面の約半分に、メタルハライドランプで紫外線を
1000mj/cm2 を照射した(照射時間は約2秒
間)。ついで、この紫外線の照射部分と非照射部分の両
塗面に水性第2中塗り塗料(C)−bをエアスプレ−で
硬化塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾
燥した後、140℃で30分加熱してこれらの塗膜を硬
化した。その後、この両塗面に、「マジクロンシルバ−
メタリック」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹
脂・メラミン樹脂系メタリック塗料)[上塗り塗料
(D)]を15μm(硬化塗膜)および「マジクロンク
リヤ」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹脂・メ
ラミン樹脂系クリヤ塗料)[上塗り塗料(D)]を35
μm(硬化塗膜)をウエットオンウエットで塗装した
後、140℃で30分加熱して両塗膜を同時に硬化させ
た。
【0110】実施例 3 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物の全面に第1
中塗り塗料(B−b)をエアスプレ−で硬化塗膜で25
μmになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、該中
塗り塗面の約半分に、メタルハライドランプで紫外線を
1000mj/cm2 を照射した(照射時間は約2秒
間)。ついで、この紫外線の照射部分と非照射部分の両
塗面に水性第2中塗り塗料(C)−cをエアスプレ−で
硬化塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾
燥した後、140℃で30分加熱してこれらの塗膜を硬
化した。その後、この両塗面に、「マジクロンシルバ−
メタリック」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹
脂・メラミン樹脂系メタリック塗料)[上塗り塗料
(D)]を15μm(硬化塗膜)および「マジクロンク
リヤ」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹脂・メ
ラミン樹脂系クリヤ塗料)[上塗り塗料(D)]を35
μm(硬化塗膜)をウエットオンウエットで塗装した
後、140℃で30分加熱して両塗膜を同時に硬化させ
た。
【0111】実施例 4 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物の全面に第1
中塗り塗料(E)−aをエアスプレ−で硬化塗膜で25
μmになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、該中
塗り塗面の約半分に、メタルハライドランプで紫外線を
1000mj/cm2 を照射した(照射時間は約2秒
間)。ついで、この紫外線の照射部分と非照射部分の両
塗面に水性第2中塗り塗料(C)−aをエアスプレ−で
硬化塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾
燥した後、140℃で30分加熱してこれらの塗膜を硬
化した。その後、この両塗面に、「アミラック黒」(関
西ペイント社製、商品名、ポリエステル樹脂・メラミン
樹脂系黒色上塗り塗料)[上塗り塗料(D)]を35μ
m(硬化塗膜)の膜厚に塗装し、140℃で30分加熱
して塗膜を硬化させた。
【0112】実施例 5 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物の全面に第1
中塗り塗料(E)−bをエアスプレ−で硬化塗膜で25
μmになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、該中
塗り塗面の約半分に、メタルハライドランプで紫外線を
1000mj/cm2 を照射した(照射時間は約2秒
間)。ついで、この紫外線の照射部分と非照射部分の両
塗面に水性第2中塗り塗料(C)−bをエアスプレ−で
硬化塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾
燥した後、140℃で30分加熱してこれらの塗膜を硬
化した。その後、この両塗面に、「マジクロンシルバ−
メタリック」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹
脂・メラミン樹脂系メタリック塗料)[上塗り塗料
(D)]を15μm(硬化塗膜)および「マジクロンク
リヤ」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹脂・メ
ラミン樹脂系クリヤ塗料)[上塗り塗料(D)]を35
μm(硬化塗膜)をウエットオンウエットで塗装した
後、140℃で30分加熱して両塗膜を同時に硬化させ
た。
【0113】実施例 6 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物の全面に第1
中塗り塗料(E)−bをエアスプレ−で硬化塗膜で25
μmになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、該中
塗り塗面の約半分に、メタルハライドランプで紫外線を
1000mj/cm2 を照射した(照射時間は約2秒
間)。ついで、この紫外線の照射部分と非照射部分の両
塗面に水性第2中塗り塗料(C)−cをエアスプレ−で
硬化塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾
燥した後、140℃で30分加熱してこれらの塗膜を硬
化した。その後、この両塗面に、「マジクロンシルバ−
メタリック」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹
脂・メラミン樹脂系メタリック塗料)[上塗り塗料
(D)]を15μm(硬化塗膜)および「マジクロンク
リヤ」(関西ペイント社製、商品名、アクリル樹脂・メ
ラミン樹脂系クリヤ塗料)[上塗り塗料(D)]を35
μm(硬化塗膜)をウエットオンウエットで塗装した
後、140℃で30分加熱して両塗膜を同時に硬化させ
た。
【0114】比較例 1 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物に第1中塗り
塗料(B)−aをエアスプレ−で硬化塗膜で25μmに
なるように塗装し、室温で5分乾燥した後、水性第2中
塗り塗料(C)−aをエアスプレ−で硬化塗膜で20μ
mになるように塗装し、室温で5分乾燥した後、140
℃で30分加熱してこれらの両塗膜を硬化した。その
後、この塗面に、「アミラック黒」(関西ペイント社
製、商品名、ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系黒色上
塗り塗料)を35μm(硬化塗膜)の膜厚に塗装し、1
40℃で30分加熱して塗膜を硬化させた。
【0115】比較例 2 カチオン電着塗料を塗装した上記の被塗物に第1中塗り
塗料(B)−aをエアスプレ−で硬化塗膜で25μmに
なるように塗装し、室温で5分乾燥した後、140℃で
30分加熱してこの塗膜を硬化した。ついで、その塗面
に水性第2中塗り塗料(C)−aをエアスプレ−で硬化
塗膜で20μmになるように塗装し、室温で5分乾燥し
た後、140℃で30分加熱して塗膜を硬化した。その
後、この塗面に、「アミラック黒」(関西ペイント社
製、商品名、ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系黒色上
塗り塗料)を35μm(硬化塗膜)の膜厚に塗装し、1
40℃で30分加熱して塗膜を硬化させた。
【0116】3.塗膜性能試験結果 実施例および比較例で得られた塗板を用いて各種の塗膜
性能試験を行った。その結果を表2に示した。
【0117】
【表2】
【0118】表2において、 硬化:「U」は紫外線硬化、「B」加熱硬化を示す。
【0119】上塗り塗料(D):「S」はソリッドカラ
−仕上げ、「M」メタリック仕上げを示す。
【0120】観察部位:「照」は中塗り塗面に紫外線を
照射した部分、「非」は中塗り塗面に紫外線を照射しな
かった部分である。
【0121】平滑性:電着塗膜に起因する凹凸発生の有
無を上塗り塗面で目視評価した結果であり、○は凹凸が
全く認められない、△は凹凸が少し認められる、×は凹
凸が明確にかつ多く認められる を示す。
【0122】ワキ発生:上塗り塗面でのワキ発生の有無
を目視評価した結果であり、○はワキ発生が全く認めら
れない、△はワキ発生が少し認められる、×はワキ発生
が明確にかつ多く認められる を示す。
【0123】耐チッピング性:試験機としてグベロメ−
タ(Qパネル社製、商品名)を使用し、7号砕石500
gを、実施例および比較例で得た塗り板の塗面に、角度
45゜で20℃においてエア−圧0.3MPaで吹き付
けて塗膜に衝撃を与える。ついで該塗面に粘着テ−プを
貼付しそれを急激に剥離した後の、衝撃によるキズ周辺
部の塗膜剥離状態を調べた。○はキズ周辺部に塗膜剥離
が全くもしくは殆ど認められない、△はキズ周辺部に塗
膜剥離が少し認められる、×はキズ周辺部に塗膜剥離が
多く認められる を示す。
【0124】工程短縮:○は工程が短縮できた、×は工
程が短縮できなかった を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗面にカチオン電着塗料(A)を塗装
    し、加熱硬化した後、重合性不飽和化合物、光重合開始
    剤および熱重合開始剤を含有する第1中塗り塗料(B)
    を塗装し、活性エネルギ−線を照射して該塗膜を硬化さ
    せた後、水性第2中塗り塗料(C)を塗装し、加熱硬化
    後、熱硬化性上塗り塗料(D)を塗装し、加熱して硬化
    させることを特徴する複層塗膜形成法。
  2. 【請求項2】被塗面にカチオン電着塗料(A)を塗装
    し、加熱硬化した後、飽和ポリエステル樹脂、架橋剤、
    重合性不飽和化合物、光重合開始剤および熱重合開始剤
    を含有する第1中塗り塗料(E)を塗装し、活性エネル
    ギ−線を照射して該塗膜を硬化させた後、水性第2中塗
    り塗料(C)を塗装し、加熱硬化後、熱硬化性上塗り塗
    料(D)を塗装し、加熱して硬化させることを特徴する
    複層塗膜形成法。
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