JP2005199212A - 自動車車体の塗装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】意匠性の高い塗膜を形成する。
【解決手段】電着塗装された被塗装物である車体に水性中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、次いで、車体のドアを開けて、ウエット・オン・ウェット(wet-on-wet)で、車体の内板部の未硬化の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行ったのち、プレヒートを行い、中塗塗膜と内板部のベース塗膜を半硬化させ、その後、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後、プレヒートを行い、内板部および外板部のベース塗膜を半硬化させ、次いで、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車車体の内板と外板との境界部分の重複塗装における意匠性を改良する自動車車体の塗装方法に関する。
自動車車体の塗膜は、通常、電着塗膜、中塗塗膜、上塗塗膜からなる多層塗膜である。上述の多層塗膜を得るための塗装工程として、素材に対して電着塗装により下塗塗装をした後、加熱硬化させ、その後電着塗装を行い、その上に中塗塗装をして加熱硬化させ、さらにその上に上塗塗装を行い加熱硬化させる工程、すなわち、下塗、中塗、上塗塗装において各塗装後にそれぞれ加熱硬化を行っていた。
上述の多層塗膜の塗装工程によれば、十分に意匠性を満足できる塗膜を形成することができるが、各加熱硬化工程により塗装工程が長時間化し、それに伴い、ランニングコストも嵩むおそれがあった。
また、従来、美的外観を重要視される自動車などでは、平滑性、鮮映性、耐候性などの塗膜性能に優れた塗膜の形成が要求されるため、有機溶剤により希釈した溶剤型塗料が中塗塗料やベース塗料として、一般に用いられていた。
しかしながら、近年、塗装作業環境に対する配慮から、含まれる有機溶剤を低減し、希釈溶剤として水を用いる水性塗料が用いられるようになってきている。
そこで、水性塗料を用いた塗装工程において、塗装時間を短縮化する塗装方法が提案されてきている。
例えば、図8に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に水性塗料を用いて中塗塗装を行い、次いで、プレヒート工程で中塗塗膜を半硬化させ、さらに車体のドアを開けて、車体の内板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、次に、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後、内板部および外板部のベース塗膜をプレヒート工程で半硬化させ、次いで、ベース塗膜の上にクリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式を用いることが提案されている。
また、図7には、電着塗装された車体に水性塗料を用いて中塗塗装を行い、さらに、車体のドアを開けて、ウエット・オン・ウェット(wet-on-wet)で、車体の内板部の未硬化の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行い、次いで、車体のドアを閉じて、車体の外板部の未硬化の中塗塗膜に対し水性ベース塗料を用いベース塗装を行い、その後、内板部および外板部のベース塗膜をプレヒート工程で半硬化させ、さらに、ベース塗膜の上にクリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式を用いる塗装方法が提案されている。
一方、従来の有機溶剤を用いた溶剤型中塗塗料を用いつつ、希釈溶剤が多く含まれるベース塗料は水性塗料を用いた塗装方法も提案されている。
例えば、図10には、溶剤型中塗塗料により形成された溶剤型中塗塗膜に対する水性塗料の馴染み性を向上させるために、溶剤型中塗塗装をプレヒートで半硬化させた後、中塗塗膜に対して親水性の溶剤を塗布する前処理工程を行い、その後、水性ベース塗膜を形成する3コート1ベーク方式の塗装方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、図11には、車体の内板部および外板部に対し水性ベース塗膜を形成した後、プレヒートを行った場合、内板部の水性ベース塗膜からの水分除去が十分に行われないことにより、最終焼付乾燥時に内板部の塗膜にピンホールが生じてしなうことを抑制するため、内板部は中塗塗装で仕上げてしまい、水性ベース塗装を行う必要がないようにする塗装方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
また、中塗塗装およびベース塗装において水性塗料を用いた塗装方法として、図12には、水性中塗塗装後に焼き付けを行い、次いで水性ベース塗膜を形成する塗装方法が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。また、図13には、意匠性の高く、外観目視の良好な塗膜を得るために、水性中塗塗装の後、プレヒートにより水性中塗塗膜を半硬化させ、この半硬化の水性中塗塗膜に水性ベース塗料1を塗布した後、プレヒートを行い水性ベース塗膜1を半硬化させ、さらにこの半硬化した水性ベース塗膜1に水性ベース塗料2を塗布しプレヒートを行い、水性ベース塗膜2を半硬化させた後、クリア塗装を行い、最後に上塗炉において上述の塗膜を同時に硬化させる4コート1ベーク方式が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。
特開平2−115078号公報 特開平2−115081号公報 特開平11−76937号公報 特開2002−273322号公報
しかしながら、上述の図8に示す塗装方法では、図9に示すように、水性ベース塗料の溶剤、すなわち水により、半硬化状態の中塗り塗膜が膨潤して、ベース塗料に含まれる光輝材の配向が揃わず(図9のBの部分)、その結果、塗膜の色が他の部分に対して異なって見えてしまい、塗装外観が損なわれてしまうおそれがあった。さらに、内板部の水性ベース塗装の際に外板部に若干水性ベース塗装がされ、その後、外板部の水性ベース塗装を行うと、内板部と外板部との境の外板部側には、水性ベース塗装が重複塗装されたオーバースプレーダスト部が発生する。このオーバースプレーダスト部では、特に、半硬化状態の中塗り塗膜の膨潤が大きくなるため、図9に示すような光輝材の不揃いな配向が多く生じ、その結果、光輝材の配向の揃っている外板部のダストなし部に比べて、色違いが顕著となるおそれがある。
また、上述の図7に示す塗装方法では、水性中塗塗膜上にウェット・オン・ウェットで水性ベース塗膜を形成するため、塗膜を焼き付けたときに、一気に塗膜が収縮し、下地(鋼板や電着塗膜)の表面粗さが隠蔽できず、光沢性が低下してしまうおそれがあった。
また、図10に示す塗装方法では、前処理工程が必要であるため、塗装工程が煩雑になるという問題があり、また、図11に示す塗装方法では、内板部と外板部の塗膜構成が異なってしまい、さらに、図12に示す塗装方法では、中塗塗装の後に焼き付け工程が必要となるため、ラインが煩雑となるとともに、塗装工程が長くなってしまうという問題があった。また、図13に示す塗装方法では、意匠性はあがるものの、塗装の度にプレヒートを行うため、塗装工程が煩雑かつラインが長くなり塗装時間も長時間化するおそれがあった。
さらに、上記図10,図13に示す塗装方法では、上述したオーバースプレーダスト部の色違いの発生を抑制することはできない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、塗装工程を短縮化するとともに、塗膜の意匠性を向上させる自動車車体の塗装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自動車車体の塗装方法は、以下の特徴を有する。
(1)自動車車体に対し中塗塗料を用いて中塗塗装を行う中塗塗装工程と、前記中塗塗装工程の後に乾燥を行わずに前記自動車車体の内板部にベース塗料を用いてベース塗装を行う内板部ベース塗装工程と、前記内板部ベース塗装工程の後にプレヒートを行い、前記自動車車体の外板部にベース塗料を用いてベース塗装を行う外板部ベース塗装工程と、を有する自動車車体の塗装方法である。
中塗塗膜の上にウェット・オン・ウェットで内板部のベース塗装を行っているため、ベース塗料が光輝材を含む場合であっても、中塗塗膜が未硬化であるため膨潤することなく、その結果、ベース塗膜中の光輝材の配向が揃い、色違いの発生を抑制することができる。また、内板部のベース塗装の後にプレヒートを行っているため、塗膜を焼き付けた際にも塗膜が一気に収縮することを防止できるため、下地(鋼板や電着塗装)の表面粗さの隠蔽性が向上し、仕上がり、特に光沢が良好となる。
(2)上記(1)に記載の自動車車体の塗装方法において、前記中塗塗料とベース塗料との表面張力の差が、3dyn/cm以上5dyn/cm以下である。
上述のように、表面張力の差を3dyn/cm以上5dyn/cm以下とすることにより、中塗塗膜に対するベース塗料のはじきを抑制することができる。これにより、仕上がり外観が向上する。
(3)上記(1)または(2)に記載の自動車車体の塗装方法において、前記外板部ベース塗装工程の後に、プレヒートを行い、自動車車体に対しクリア塗料を用いてクリア塗装を行うクリア塗装工程を有する。
上述のようにプレヒートを行うことにより、焼き付け時のピンヒールの発生を抑えることができ、塗膜外観を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の自動車車体の塗装方法において、前記中塗塗料は、溶剤型中塗塗料または水性中塗塗料のいずれかから選択される中塗塗料である。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の自動車車体の塗装方法において、前記ベース塗料は、溶剤型ベース塗料または水性ベース塗料のいずれかから選択されるベース塗料である。
(6)上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の自動車車体の塗装方法において、前記ベース塗料は、光揮材を含む。
本発明によれば、中塗塗膜の上にウェット・オン・ウェットで内板部のベース塗装を行っているため、ベース塗料が光輝材を含む場合であっても、中塗塗膜が膨潤することなく、ベース塗膜中の光輝材の配向が揃い、色違いの発生が抑制される。また、内板部のベース塗装の後にプレヒートを行っているため、塗膜を焼き付けた際に塗膜が一気に収縮することが抑制され、その結果、下地の表面粗さの隠蔽性が向上し、仕上がり(特に、塗膜の光沢性)が良好となる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本発明の自動車車体の塗装方法は、図1および図2に示すように、自動車車体に対し中塗塗料を用いて中塗塗装を行う中塗塗装工程と、前記中塗塗装工程の後に乾燥を行わずに前記自動車車体の内板部にベース塗料を用いてベース塗装を行う内板部ベース塗装工程と、前記内板部ベース塗装工程の後にプレヒートを行い、前記自動車車体の外板部にベース塗料を用いてベース塗装を行う外板部ベース塗装工程と、を有するものである。
中塗塗膜の上にウェット・オン・ウェットで内板部のベース塗装を行っているため、図3に例示したように、ベース塗料が光輝材を含む場合であっても、中塗塗膜が未硬化であるため膨潤することなく、その結果、ベース塗膜中の光輝材の配向が揃い(図3のA部分)、色違いの発生を抑制することができる。また、内板部のベース塗装の後にプレヒートを行っているため、塗膜を焼き付けた際にも塗膜が一気に収縮することを防止できるため、下地(鋼板や電着塗装)の表面粗さの隠蔽性が向上し、仕上がり、特に光沢が良好となる。
さらに、本発明の自動車車体の塗装方法では、上記外板部ベース塗装工程の後に、プレヒートを行い、自動車車体に対しクリア塗料を用いてクリア塗装を行うクリア塗装工程を有する。これにより、焼き付け時のピンヒールの発生を抑えることができる。
また、上記中塗塗料およびベース塗料は、一般に市販され使用されている溶剤型中塗塗料または水性中塗塗料のいずれかから選択される。
水性中塗塗料としては、例えば、ポリエステル樹脂含有水性熱硬化型中塗り塗料などを用いることができ、ポリエステル樹脂、架橋剤、有機スルホン酸アミン塩および水を必須成分として含有する。
上記ポリエステル樹脂は、多塩基酸と多価アルコ−ルとをエステル化反応させることにより得られ、その1分子中に2個以上の水酸基を有し、さらに水分散性を向上させるためにカルボキシル基などの親水性基を含有していることが好ましい。多塩基酸は1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘット酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、トリメリット酸およびこれらの無水物などがあげられ、また多価アルコ−ルは1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物であり、例えばエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキサンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパンおよびペンタエリスリト−ルなどがあげられる。
また、水性ベース塗料の水性塗膜形成性成分としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を水に溶解または分散させた水性型塗膜形成性樹脂を挙げることができる。さらに、上記水性塗膜形成性成分は、必要に応じて硬化剤を含むことができる。このような硬化剤としては、上記水性型塗膜形成性樹脂が水酸基を有する場合は、例えば、アミノ樹脂やブロックイソシアネート化合物を挙げることができる。これら、水性型塗膜形成性樹脂や硬化剤は、それぞれ2種以上であってもよい。
ここで、上記水性型塗膜形成性樹脂は、水性ベース塗料の粘性制御、および、各塗装時の各塗料同士の混ざりや反転を防止するために、エマルション樹脂を含んでいることが好ましい。上記エマルション樹脂は、例えば、エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルを65重量%以上含んでいる、酸価3〜50のα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を乳化重合して得られるものである。
上記α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物に含まれる、エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルの量が65重量%未満である場合、得られる塗膜の外観が低下する。上記エステル部の炭素数が1または2の(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの両方を意味するものである。
また、上記中塗塗料とベース塗料との表面張力の差が、3dyn/cm以上5dyn/cm以下であることが好ましい。表面張力の差を3dyn/cm以上5dyn/cm以下とすることにより、中塗塗膜に対するベース塗料のはじきを抑制することができ、仕上がり外観を向上させることができる。
また、上記ベース塗料は、光揮材、例えば光輝性顔料を含むものであってもよい。後期生顔料としては、例えば、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、ホログラム顔料などが挙げられる。
また、上記プレヒートは、塗膜内で架橋が生じさせるために、60℃から100℃で1分から5分間、熱風乾燥を行うことがこのましい。
[溶剤型中塗塗料の組成]
樹脂:
ポリエステル樹脂 70部
メラミン樹脂 30部
合計 100部
顔料:
酸化チタン白 40部
硫酸バリウム 5部
カーボンブラック 0.5部
合計 45.5部
添加剤:
レオコン剤 2部
表面調製剤A 1部
合計 3部
内部溶剤:
疎水溶剤A 20部
疎水溶剤B 20部
合計 40部
上記樹脂、顔料、添加剤および内部溶剤とからなる溶剤型中塗塗料を調製した。
[水性中塗塗料の組成]
樹脂:
ポリエステル樹脂 40部
ポリエステルディスパージョン樹脂 30部
メラミン樹脂 30部
合計 100部
顔料:
酸化チタン白 35部
硫酸バリウム 10部
カーボンブラック 0.5部
合計 45.5部
添加剤:
レオコン剤 1部
表面調製剤F 3部
消泡剤 0.5部
合計 4.5部
内部溶剤:
親水溶剤A 3部
親水溶剤B 7部
脱イオン水 38部
合計 48部
上記樹脂、顔料、添加剤および内部溶剤とからなる水性型中塗塗料を調製した。この水性型中塗塗料の表面張力は30dyn/cmであった。
[水性中塗塗料(低表面張力品)の組成]
樹脂:
ポリエステル樹脂 40部
ポリエステルディスパージョン樹脂 30部
メラミン樹脂 30部
合計 100部
顔料:
酸化チタン白 35部
硫酸バリウム 10部
カーボンブラック 0.5部
合計 45.5部
添加剤:
レオコン剤 1部
表面調製剤E 3部
消泡剤 0.5部
合計 4.5部
内部溶剤:
親水溶剤A 8部
親水溶剤B 3部
脱イオン水 38部
合計 49部
上記樹脂、顔料、添加剤および内部溶剤とからなる水性型中塗塗料を調製した。この水性型中塗塗料の表面張力は27dyn/cmであった。
[溶剤型ベース塗料の組成]
樹脂:
ポリエステル樹脂 20部
アクリル樹脂 50部
メラミン樹脂 30部
合計 100部
顔料:
酸化チタン白 1部
カーボンブラック 0.2部
光輝剤A 10部
光輝剤B 2部
合計 13.2部
添加剤:
レオコン剤 2部
表面調製剤C 1.5部
紫外線吸収剤 1部
酸化防止剤 0.5部
合計 5部
内部溶剤:
疎水溶剤A 30部
疎水溶剤B 28部
合計 58部
上記樹脂、顔料、添加剤および内部溶剤とからなる溶剤型ベース塗料を調製した。
[水性ベース塗料の組成]
樹脂:
アクリル樹脂 20部
アクリルエマルション樹脂 50部
メラミン樹脂 30部
合計 100部
顔料:
酸化チタン白 1部
カーボンブラック 0.2部
光輝剤A 10部
光輝剤B 2部
合計 13.2部
添加剤:
レオコン剤 4部
表面調製剤D 1.5部
紫外線吸収剤 1部
酸化防止剤 0.5部
消泡剤 0.3部
合計 7.3部
内部溶剤:
親水溶剤A 8部
親水溶剤B 4部
脱イオン水 65部
合計 77部
上記樹脂、顔料、添加剤および内部溶剤とからなる水性ベース塗料を調製した。
[溶剤系クリア塗料]
樹脂:
アクリル樹脂 70部
メラミン樹脂 30部
合計 100部
顔料:
合計 0部
添加剤:
レオコン剤 1部
表面調製剤B 0.1部
紫外線吸収剤 2部
酸化防止剤 1部
合計 4.1部
内部溶剤:
疎水溶剤A 20部
疎水溶剤B 25部
合計 45部
上記樹脂、添加剤および内部溶剤とからなる溶剤系クリア塗料を調製した。
[被塗装物]
リン酸亜鉛化成処理を施したシェルボディー上に、カチオン電着塗料(商品名「パワートップU−50」、日本ペイント社製)を、乾燥膜厚20μmとなるように電着塗装し、160℃で30分加熱硬化させた電着塗装された車体を被塗装物とした。
上述のような組成を有する溶剤型/水性中塗塗料および溶剤型/水性ベース塗料を用いて、以下に示す実施例1,2および比較例1〜6の塗装方法により塗装を行った。その結果を表1に示す。
実施例1.
図1に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に水性中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、次いで、車体のドアを開けて、ウエット・オン・ウェット(wet-on-wet)で、車体の内板部の未硬化の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行ったのち、80℃で3分間プレヒートを行い、中塗塗膜と内板部のベース塗膜を半硬化させ、その後、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後、80℃で3分間プレヒートを行い、内板部および外板部のベース塗膜を半硬化させ、次いで、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
実施例2.
図2に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に溶剤型中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、次いで、車体のドアを開けて、ウエット・オン・ウェット(wet-on-wet)で、車体の内板部の未硬化の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行ったのち、80℃で3分間プレヒートを行い、中塗塗膜と内板部のベース塗膜を半硬化させ、その後、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後、80℃で3分間プレヒートを行い、内板部および外板部のベース塗膜を半硬化させ、次いで、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
比較例1.
図4に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に溶剤型中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、次いで、中塗炉にて140℃で30分間加熱し、その後、車体のドアを開けて、車体の内板部の硬化状態の中塗塗膜に対し溶剤型ベース塗料によりベース塗装を行い、さらに、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して溶剤型ベース塗料を用いてベース塗装を行い、ウエット・オン・ウェット(wet-on-wet)で、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート2ベーク方式で複数塗膜を得た。
比較例2.
図5に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に溶剤型中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、その後、車体のドアを開けて、ウエット・オン・ウェットで、車体の内板部の未硬化状態の中塗塗膜に対し溶剤型ベース塗料によりベース塗装を行い、さらに、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対してウエット・オン・ウェットで、溶剤型ベース塗料を用いてベース塗装を行い、さらにウエット・オン・ウェットで、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
比較例3.
図6に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に水性中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、次いで、中塗炉にて140℃で30分間加熱し、その後、車体のドアを開けて、車体の内板部の硬化状態の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行い、さらに、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後80℃で3分間プレヒートを行ってから、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート2ベーク方式で複数塗膜を得た。
比較例4.
図7に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に水性中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、その後、車体のドアを開けて、ウエット・オン・ウェットで、車体の内板部の未硬化状態の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行い、さらに、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後80℃で3分間プレヒートを行ってから、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
比較例5.
図8に示すように、まず、電着塗装された被塗装物である車体に水性中塗塗料を用いて中塗塗装を行い、その後80℃で3分間プレヒートを行ってから、車体のドアを開けて、車体の内板部の半硬化状態の中塗塗膜に対し水性ベース塗料によりベース塗装を行い、さらに、車体のドアを閉じて、車体の外板部の中塗塗膜上に対して水性ベース塗料を用いてベース塗装を行い、その後80℃で3分間プレヒートを行い、次いで、ベース塗膜の上に溶剤系クリア塗料によりクリア塗装を行い、その後上塗炉にて140℃で30分間加熱し中塗塗膜、ベース塗膜、クリア塗膜を同時に硬化させ、3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
比較例6.
前記実施例1で用いた水性中塗塗料とは異なる表面張力を有する水性中塗塗料を用いた以外は、実施例1に準じて3コート1ベーク方式で複数塗膜を得た。
[評価の基準]
(1)仕上がり外観:外板部の光沢
ウエブスキャンT(BYK社製)を用い、レーザー光を外板部に当て反射してきた光の強度を観察して、表面粗さを判定した。
○:W3値が20未満
×:W3値が20以上
(2)内板ダスト部の色違い
目視により判定した。
○:色違いを認めない
×:顕著な色違いがある
(3)内板ダスト部のはじき
目視により判定した。
○:はじきなし
×:一点でもはじきあり
(4)環境(VOC量)
単位面積当たりの揮発有機溶剤量を測定した。
◎:25g/m2未満
○:25g/m2以上40g/m2未満
×:40g/m2以上
(5)工程長およびランニングコスト
相対的に工程長が長い場合には「×」それに伴いランニングコストが相対的にかかる場合を「×」と判定した。
Figure 2005199212
以上より、実施例1,2の塗装方法によれば、塗装外観が良好であり、かつ工程長を短縮化されランニングコストも削減でることが分かる。
本発明の塗装方法は、意匠性の高い塗膜を要求される被塗装物に対して有効である。
本発明の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 本発明の他の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 本発明の自動車車体の塗装方法におけるベース塗膜中の光輝材の配向状態を説明する図である。 比較例1の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 比較例2の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 比較例3の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 比較例4の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 比較例5の自動車車体の塗装方法を説明するフロー図である。 比較例5の自動車車体の塗装方法におけるベース塗膜中の光輝材の非配向状態を説明する図である。 特開平2−115078号公報記載の塗装方法の一例を説明するフロー図である。 特開平2−115081号公報記載の塗装方法の一例を説明するフロー図である。 特開平11−76937号公報記載の塗装方法の一例を説明するフロー図である。 特開2002−273322号公報記載の塗装方法の一例を説明するフロー図である。

Claims (6)

  1. 自動車車体に対し中塗塗料を用いて中塗塗装を行う中塗塗装工程と、
    前記中塗塗装工程の後に、乾燥を行わずに前記自動車車体の内板部にベース塗料を用いてベース塗装を行う内板部ベース塗装工程と、
    前記内板部ベース塗装工程の後に、プレヒートを行い、前記自動車車体の外板部にベース塗料を用いてベース塗装を行う外板部ベース塗装工程と、
    を有することを特徴とする自動車車体の塗装方法。
  2. 請求項1に記載の自動車車体の塗装方法において、
    前記中塗塗料とベース塗料との表面張力の差が、3dyn/cm以上5dyn/cm以下であることを特徴とする自動車車体の塗装方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自動車車体の塗装方法において、
    前記外板部ベース塗装工程の後に、プレヒートを行い、自動車車体に対しクリア塗料を用いてクリア塗装を行うクリア塗装工程を有することを特徴とする自動車車体の塗装方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自動車車体の塗装方法において、
    前記中塗塗料は、溶剤型中塗塗料または水性中塗塗料のいずれかから選択される中塗塗料であることを特徴とする自動車車体の塗装方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の自動車車体の塗装方法において、
    前記ベース塗料は、溶剤型ベース塗料または水性ベース塗料のいずれかから選択されるベース塗料であることを特徴とする自動車車体の塗装方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の自動車車体の塗装方法において、
    前記ベース塗料は、光揮材を含むことを特徴とする自動車車体の塗装方法。
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