JPH11169000A - 海苔の養殖方法 - Google Patents
海苔の養殖方法Info
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- JPH11169000A JPH11169000A JP33704197A JP33704197A JPH11169000A JP H11169000 A JPH11169000 A JP H11169000A JP 33704197 A JP33704197 A JP 33704197A JP 33704197 A JP33704197 A JP 33704197A JP H11169000 A JPH11169000 A JP H11169000A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 あおのり、珪藻などの雑藻類や、赤腐れ病、
白腐れ病などの病害の駆除、予防を目的として海苔を酸
処理する際に、海苔が赤芽になったり、艶が不足したり
して商品価値を減ずるようなことのない海苔の養殖方法
を提供する。 【解決手段】 海水に、製塩工程において海水から塩化
ナトリウムを除去した残りの液から得られるにがりを
0.001〜0.3重量%と、無機酸、カルボン酸、有
機リン酸などの酸とを加え、pHを0.5〜5.0の範
囲に調整した処理液に、海苔または海苔の付着した養殖
具を浸漬する。
白腐れ病などの病害の駆除、予防を目的として海苔を酸
処理する際に、海苔が赤芽になったり、艶が不足したり
して商品価値を減ずるようなことのない海苔の養殖方法
を提供する。 【解決手段】 海水に、製塩工程において海水から塩化
ナトリウムを除去した残りの液から得られるにがりを
0.001〜0.3重量%と、無機酸、カルボン酸、有
機リン酸などの酸とを加え、pHを0.5〜5.0の範
囲に調整した処理液に、海苔または海苔の付着した養殖
具を浸漬する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海苔の養殖方法に
関し、詳しくは養殖の過程で発生する、海苔以外の雑藻
類や、赤腐れ病、白腐れ病などの病害を駆除もしくは予
防する海苔の養殖方法に関する。
関し、詳しくは養殖の過程で発生する、海苔以外の雑藻
類や、赤腐れ病、白腐れ病などの病害を駆除もしくは予
防する海苔の養殖方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、海苔の養殖における海苔の処理方法
や海苔用処理液としては、例えば特公昭56−1260
1号公報、特公昭60−31451号公報、特公昭60
−31647号公報などに開示されたものがある。これ
らの従来技術は、いずれも海苔に付着する雑藻類や病害
の防除、駆除を目的とする酸処理に関するものである。
また、特開平9−201180号公報に開示された発明
は、本出願人の先願であるが、これは、塩化ナトリウム
や塩化マグネシウムなどの無機塩と酸とを用いて海水の
比重を調整した処理液を用いて処理するというものであ
る。
や海苔用処理液としては、例えば特公昭56−1260
1号公報、特公昭60−31451号公報、特公昭60
−31647号公報などに開示されたものがある。これ
らの従来技術は、いずれも海苔に付着する雑藻類や病害
の防除、駆除を目的とする酸処理に関するものである。
また、特開平9−201180号公報に開示された発明
は、本出願人の先願であるが、これは、塩化ナトリウム
や塩化マグネシウムなどの無機塩と酸とを用いて海水の
比重を調整した処理液を用いて処理するというものであ
る。
【0003】上記のような従来の酸処理による海苔の養
殖方法は、海苔に付着する雑藻類や病害の防除または駆
除といった本来の目的は達成している。しかしながら、
上記のような従来技術で海苔を酸処理した場合には、処
理した海苔が赤芽になり、最終製品である板海苔におい
て、赤芽の海苔になることがある。また、海苔ががさつ
き色艶の劣る製品となる場合もある。海苔の値段は色艶
によるところが大きく、色が黒く艶があるほど等級が上
がり値段も高く、反対に、色が赤芽であったり、艶が不
足すると海苔の等級は下がり値段も安くなる。したがっ
て、前記のような雑藻類や病害の防除または駆除を行う
酸処理において、海苔の色が赤芽になることを防止し、
色艶のよい商品価値の高い海苔製品を得ることができる
養殖方法が望まれる。
殖方法は、海苔に付着する雑藻類や病害の防除または駆
除といった本来の目的は達成している。しかしながら、
上記のような従来技術で海苔を酸処理した場合には、処
理した海苔が赤芽になり、最終製品である板海苔におい
て、赤芽の海苔になることがある。また、海苔ががさつ
き色艶の劣る製品となる場合もある。海苔の値段は色艶
によるところが大きく、色が黒く艶があるほど等級が上
がり値段も高く、反対に、色が赤芽であったり、艶が不
足すると海苔の等級は下がり値段も安くなる。したがっ
て、前記のような雑藻類や病害の防除または駆除を行う
酸処理において、海苔の色が赤芽になることを防止し、
色艶のよい商品価値の高い海苔製品を得ることができる
養殖方法が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
点に鑑み、海苔を酸処理することにより、あおのり、珪
藻などの雑藻類や、赤腐れ病、白腐れ病などの病害を駆
除、予防して海苔を養殖する際に、海苔が赤芽になった
り、艶が不足したりして商品価値を減ずるようなことの
ない、海苔の養殖方法を提供せんとするものである。
点に鑑み、海苔を酸処理することにより、あおのり、珪
藻などの雑藻類や、赤腐れ病、白腐れ病などの病害を駆
除、予防して海苔を養殖する際に、海苔が赤芽になった
り、艶が不足したりして商品価値を減ずるようなことの
ない、海苔の養殖方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、本発明の海苔の養殖方
法を完成するに至った。即ち、本発明に係る海苔の養殖
方法は、海水に、にがりと酸とを加えて調製した処理液
に、海苔または海苔の付着した養殖具を浸漬することを
特徴とするものである。前記にがりとしては、製塩工程
において、海水から塩化ナトリウムを除去した残りの液
から得られるものを用いることができる。海水に対する
にがりの添加量は、0.001〜0.3重量%の範囲と
することが好ましい。
を達成すべく鋭意検討した結果、本発明の海苔の養殖方
法を完成するに至った。即ち、本発明に係る海苔の養殖
方法は、海水に、にがりと酸とを加えて調製した処理液
に、海苔または海苔の付着した養殖具を浸漬することを
特徴とするものである。前記にがりとしては、製塩工程
において、海水から塩化ナトリウムを除去した残りの液
から得られるものを用いることができる。海水に対する
にがりの添加量は、0.001〜0.3重量%の範囲と
することが好ましい。
【0006】また、本発明に使用する酸としては、無機
酸、カルボン酸、有機リン酸を用いることができる。無
機酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸などを用いる
ことができる。また、カルボン酸の具体例としては、リ
ンゴ酸、クエン酸、酢酸、乳酸、フマール酸、グルコン
酸、マレイン酸、マロン酸、蟻酸、酒石酸、アクリル
酸、クロトン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸など
を用いることができる。さらに有機リン酸としては、フ
ィチン酸、メタリン酸、ポリリン酸などを用いることが
できる。これらの酸は、単独でも、また2種以上のもの
を組み合わせて用いることもできる。この酸の使用量
は、処理液のpHが、0.5〜5.0の範囲内となるよ
うに調整することが好ましい。。
酸、カルボン酸、有機リン酸を用いることができる。無
機酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸などを用いる
ことができる。また、カルボン酸の具体例としては、リ
ンゴ酸、クエン酸、酢酸、乳酸、フマール酸、グルコン
酸、マレイン酸、マロン酸、蟻酸、酒石酸、アクリル
酸、クロトン酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸など
を用いることができる。さらに有機リン酸としては、フ
ィチン酸、メタリン酸、ポリリン酸などを用いることが
できる。これらの酸は、単独でも、また2種以上のもの
を組み合わせて用いることもできる。この酸の使用量
は、処理液のpHが、0.5〜5.0の範囲内となるよ
うに調整することが好ましい。。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用する海水としては、
海苔を養殖している海域の海水を用いればよく、外洋、
内海を問わず、海苔を養殖できる海水であればよい。本
発明ではこのような海苔を養殖している海域の海水に、
にがりと酸とを加えたものを処理液として、この処理液
に海苔または海苔が付着した養殖具を浸漬するものであ
る。
海苔を養殖している海域の海水を用いればよく、外洋、
内海を問わず、海苔を養殖できる海水であればよい。本
発明ではこのような海苔を養殖している海域の海水に、
にがりと酸とを加えたものを処理液として、この処理液
に海苔または海苔が付着した養殖具を浸漬するものであ
る。
【0008】また、本発明で用いるにがりは、製塩工程
において、海水中の塩化ナトリウムを除いた後の液から
得られるものであり、塩化マグネシウムを主成分として
含有し、それに海水中に含まれるカルシウム、カリウ
ム、鉄、コバルト、銅、亜鉛などの各種ミネラル成分が
含まれたものである。製塩方法によっては得られるにが
りの成分には多少の違いはあるが、天日塩の製塩方法に
よって得られるものが、ミネラル分に富んでおり、特に
好ましい。また、にがりは一般には豆腐の凝固剤として
用いられているものである。処理液へのにがりの添加量
は、海水に対し0.001〜0.3重量%、好ましくは
0.01〜0.1重量%程度である。0.001重量%
未満ではにがりを加えた効果が得られず、また反対に、
にがりの添加量が多くなり過ぎると、海水の比重が増加
することにより酸の効果が助長されて赤芽や艶の低下の
予防効果が得られない場合がある。
において、海水中の塩化ナトリウムを除いた後の液から
得られるものであり、塩化マグネシウムを主成分として
含有し、それに海水中に含まれるカルシウム、カリウ
ム、鉄、コバルト、銅、亜鉛などの各種ミネラル成分が
含まれたものである。製塩方法によっては得られるにが
りの成分には多少の違いはあるが、天日塩の製塩方法に
よって得られるものが、ミネラル分に富んでおり、特に
好ましい。また、にがりは一般には豆腐の凝固剤として
用いられているものである。処理液へのにがりの添加量
は、海水に対し0.001〜0.3重量%、好ましくは
0.01〜0.1重量%程度である。0.001重量%
未満ではにがりを加えた効果が得られず、また反対に、
にがりの添加量が多くなり過ぎると、海水の比重が増加
することにより酸の効果が助長されて赤芽や艶の低下の
予防効果が得られない場合がある。
【0009】本発明で用いる酸は、処理液のpHを調整
して雑藻類や病害の防除、駆除の役割を担うものであ
る。酸の具体例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸な
どの無機酸、リンゴ酸、クエン酸、酢酸、乳酸、フマー
ル酸、グルコン酸、マレイン酸、マロン酸、蟻酸、酒石
酸、アクリル酸、クロトン酸、シュウ酸、コハク酸、グ
ルタル酸などのカルボン酸、フィチン酸、メタリン酸、
ポリリン酸などの有機リン酸などを用いることができる
が、カルボン酸、無機酸を用いることが望ましい。酸の
使用量は、処理液pHを0.5〜5.0に調整しうる量
であることが好ましく、無機酸の場合は海水に対して
0.005〜5.0重量%を、有機酸の場合には海水に
対して0.01〜5.0重量%を添加する。
して雑藻類や病害の防除、駆除の役割を担うものであ
る。酸の具体例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸な
どの無機酸、リンゴ酸、クエン酸、酢酸、乳酸、フマー
ル酸、グルコン酸、マレイン酸、マロン酸、蟻酸、酒石
酸、アクリル酸、クロトン酸、シュウ酸、コハク酸、グ
ルタル酸などのカルボン酸、フィチン酸、メタリン酸、
ポリリン酸などの有機リン酸などを用いることができる
が、カルボン酸、無機酸を用いることが望ましい。酸の
使用量は、処理液pHを0.5〜5.0に調整しうる量
であることが好ましく、無機酸の場合は海水に対して
0.005〜5.0重量%を、有機酸の場合には海水に
対して0.01〜5.0重量%を添加する。
【0010】また、本発明で用いる処理液には、必要に
応じて栄養成分として塩化アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどのア
ンモニウム塩、硝酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫
酸ナトリウムなどのナトリウム塩、硝酸カリウム、リン
酸カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム塩、グリシ
ン、グルタミン酸、リジンなどのアミノ酸、植物性蛋白
分解物、動物性蛋白分解物などの分解液などを適宜併用
してもよい。
応じて栄養成分として塩化アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどのア
ンモニウム塩、硝酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫
酸ナトリウムなどのナトリウム塩、硝酸カリウム、リン
酸カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム塩、グリシ
ン、グルタミン酸、リジンなどのアミノ酸、植物性蛋白
分解物、動物性蛋白分解物などの分解液などを適宜併用
してもよい。
【0011】海苔または海苔が付着した養殖具を処理液
に浸漬する方法は特に限定されず、例えば、前記処理液
を船内の処理液槽などの容器に収容し、海中から引き上
げた海苔または海苔が付着した養殖具を、この処理液中
に浸漬すればよい。また、モグリ船などのように、海苔
の養殖網の下に船を潜らせて、処理液を網の下に素通し
しながら処理をすることもできる。海苔または海苔が付
着した養殖具を処理液に浸漬している処理時間は、海苔
の成育状態や雑藻などの付着状況、さらには処理液に用
いる酸の種類、その濃度、更には処理液のpHなどにも
よるが、通常の場合であれば1分〜30分以内で処理す
ることができる。
に浸漬する方法は特に限定されず、例えば、前記処理液
を船内の処理液槽などの容器に収容し、海中から引き上
げた海苔または海苔が付着した養殖具を、この処理液中
に浸漬すればよい。また、モグリ船などのように、海苔
の養殖網の下に船を潜らせて、処理液を網の下に素通し
しながら処理をすることもできる。海苔または海苔が付
着した養殖具を処理液に浸漬している処理時間は、海苔
の成育状態や雑藻などの付着状況、さらには処理液に用
いる酸の種類、その濃度、更には処理液のpHなどにも
よるが、通常の場合であれば1分〜30分以内で処理す
ることができる。
【0012】
【実施例】〔実施例1〜20および比較例1〜10〕第
1表に示す、実施例および比較例の海苔用処理液を作製
し、海苔の付着した海苔網を第1表に示した時間浸漬
し、処理を行った。処理は5日おきに2回行い、得られ
た海苔を板状に抄き板海苔とし、その色艶を評価すると
同時に、酸処理剤としての効果についても評価した。色
艶の評価は、白色蛍光灯下にて目視にて行った。判定
は、「−;やや赤芽で色が劣る」、「±;有為差な
し」、「+;やや黒く艶がよい」、「++;黒く艶がよ
い」、とした。また、酸処理剤としての効果の評価は、
海苔に付着する珪藻の防除効果および赤腐れ病の駆除効
果を判定するともとに、海苔への傷害度をエリスロシン
染色による海苔葉体の染色率と検鏡による細胞の傷み具
合について判定した。尚、これら、珪藻の防除効果、赤
腐れ病への効果、海苔葉体の染色率、および細胞の傷み
具合の判定は、以下のとおりである。すなわち、珪藻の
防除効果は、珪藻へのエリスロシン染色による染色率を
「−」〜「100%」の範囲で示し、「−」が全く効果
がなく、その「%」が高いほど効果があるものとした。
赤腐れ病への効果については、「−」〜「100%」の
範囲で示し、「−」を全く効果なしとし、「%」の数値
が高いほど効果があるものとした。また、海苔葉体の染
色率は、「−」〜「100%」の範囲で示し、「−」は
全く傷みなし、「%」の数値が高いほど傷みがひどいも
のとした。さらに、細胞の傷み具合については、「○;
傷みなし」、「△;やや傷みあり」、「×;傷みあり」
とした。結果を第1表に示した。
1表に示す、実施例および比較例の海苔用処理液を作製
し、海苔の付着した海苔網を第1表に示した時間浸漬
し、処理を行った。処理は5日おきに2回行い、得られ
た海苔を板状に抄き板海苔とし、その色艶を評価すると
同時に、酸処理剤としての効果についても評価した。色
艶の評価は、白色蛍光灯下にて目視にて行った。判定
は、「−;やや赤芽で色が劣る」、「±;有為差な
し」、「+;やや黒く艶がよい」、「++;黒く艶がよ
い」、とした。また、酸処理剤としての効果の評価は、
海苔に付着する珪藻の防除効果および赤腐れ病の駆除効
果を判定するともとに、海苔への傷害度をエリスロシン
染色による海苔葉体の染色率と検鏡による細胞の傷み具
合について判定した。尚、これら、珪藻の防除効果、赤
腐れ病への効果、海苔葉体の染色率、および細胞の傷み
具合の判定は、以下のとおりである。すなわち、珪藻の
防除効果は、珪藻へのエリスロシン染色による染色率を
「−」〜「100%」の範囲で示し、「−」が全く効果
がなく、その「%」が高いほど効果があるものとした。
赤腐れ病への効果については、「−」〜「100%」の
範囲で示し、「−」を全く効果なしとし、「%」の数値
が高いほど効果があるものとした。また、海苔葉体の染
色率は、「−」〜「100%」の範囲で示し、「−」は
全く傷みなし、「%」の数値が高いほど傷みがひどいも
のとした。さらに、細胞の傷み具合については、「○;
傷みなし」、「△;やや傷みあり」、「×;傷みあり」
とした。結果を第1表に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】第1表の結果から明らかようなように、海
水に、酸とともににがりを添加した処理液を用いた本発
明方法によれば、海苔を痛めることなく珪藻の防除およ
び赤腐れ病の駆除を行うことができ、しかも処理によっ
て海苔が赤芽となるようなこともなく、色艶のよい、商
品価値の高い海苔製品を得ることができる。
水に、酸とともににがりを添加した処理液を用いた本発
明方法によれば、海苔を痛めることなく珪藻の防除およ
び赤腐れ病の駆除を行うことができ、しかも処理によっ
て海苔が赤芽となるようなこともなく、色艶のよい、商
品価値の高い海苔製品を得ることができる。
【0017】〔実施例21〜24および比較例11、1
2〕市販の酸性の海苔用処理剤「W300」、「Wダッ
シュ」(いずれも扶桑化学工業(株)製)を用いて、第
2表に示す条件にて実施例1と同様に処理液を調製し、
海苔の付着した海苔網を第2表に示した処理時間にて処
理を行った。処理は5日おきに2回行い、得られた海苔
を板状に抄き板海苔とし、その色艶、酸処理剤としての
効果を、前記の場合と同様にして評価した。結果を第2
表に示した。
2〕市販の酸性の海苔用処理剤「W300」、「Wダッ
シュ」(いずれも扶桑化学工業(株)製)を用いて、第
2表に示す条件にて実施例1と同様に処理液を調製し、
海苔の付着した海苔網を第2表に示した処理時間にて処
理を行った。処理は5日おきに2回行い、得られた海苔
を板状に抄き板海苔とし、その色艶、酸処理剤としての
効果を、前記の場合と同様にして評価した。結果を第2
表に示した。
【0018】
【表4】
【0019】第2表の結果から明らかなように、海水
に、市販の酸性処理剤とともににがりを添加した処理液
を用いた本発明方法によれば、海苔を痛めることなく珪
藻の防除および赤腐れ病の駆除を行うことができ、しか
も処理によって海苔が赤芽となるようなこともなく、色
艶のよい、商品価値の高い海苔製品を得ることができ
る。
に、市販の酸性処理剤とともににがりを添加した処理液
を用いた本発明方法によれば、海苔を痛めることなく珪
藻の防除および赤腐れ病の駆除を行うことができ、しか
も処理によって海苔が赤芽となるようなこともなく、色
艶のよい、商品価値の高い海苔製品を得ることができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、酸処理
に際して、海苔が赤芽になったり、色艶が低下したりす
ることなく、効果的に雑藻類や病害を防除、駆除するこ
とができ、商品価値の高い海苔製品を得ることができ
る。
に際して、海苔が赤芽になったり、色艶が低下したりす
ることなく、効果的に雑藻類や病害を防除、駆除するこ
とができ、商品価値の高い海苔製品を得ることができ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 海水に、にがりと酸とを加えて調製した
処理液に、海苔または海苔の付着した養殖具を浸漬する
ことを特徴とする海苔の養殖方法。 - 【請求項2】 前記にがりが、製塩工程において、海水
から塩化ナトリウムを除去した残りの液から得られるも
のである請求項1記載の海苔の養殖方法。 - 【請求項3】 前記にがりを海水に対して0.001〜
0.3重量%添加した処理液を用いた請求項1記載の海
苔の養殖方法。 - 【請求項4】 前記酸が、無機酸、カルボン酸、有機リ
ン酸の中から選ばれた1種または2種以上のものである
請求項1記載の海苔の養殖方法。 - 【請求項5】 前記無機酸が、硫酸、硝酸、塩酸、リン
酸の中から選ばれた1種または2種以上のものである請
求項4記載の海苔の養殖方法。 - 【請求項6】 前記カルボン酸が、リンゴ酸、クエン
酸、酢酸、乳酸、フマール酸、グルコン酸、マレイン
酸、マロン酸、蟻酸、酒石酸、アクリル酸、クロトン
酸、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸の中から選ばれた
1種または2種以上のものである請求項4記載の海苔の
養殖方法。 - 【請求項7】 前記有機リン酸が、フィチン酸、メタリ
ン酸、ポリリン酸の中から選ばれた1種または2種以上
のものである請求項4記載の海苔の養殖方法。 - 【請求項8】 処理液のpHを0.5〜5.0に調整し
てなる請求項1記載の海苔の養殖方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33704197A JPH11169000A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | 海苔の養殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33704197A JPH11169000A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | 海苔の養殖方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11169000A true JPH11169000A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18304877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33704197A Pending JPH11169000A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | 海苔の養殖方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11169000A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002360090A (ja) * | 2001-06-07 | 2002-12-17 | Daiichi Seimou Co Ltd | 海苔の施肥方法 |
JP2006151925A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-06-15 | Daiichi Seimou Co Ltd | 海苔の雑藻駆除及び病害防除のための海苔処理方法及び海苔処理剤 |
KR102132585B1 (ko) * | 2019-05-23 | 2020-07-10 | 영림화학주식회사 | 김양식용 영양제 및 산처리제 |
-
1997
- 1997-12-08 JP JP33704197A patent/JPH11169000A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002360090A (ja) * | 2001-06-07 | 2002-12-17 | Daiichi Seimou Co Ltd | 海苔の施肥方法 |
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JP4717424B2 (ja) * | 2004-12-01 | 2011-07-06 | 第一製網株式会社 | 海苔の雑藻駆除及び病害防除のための海苔処理方法及び海苔処理剤 |
KR102132585B1 (ko) * | 2019-05-23 | 2020-07-10 | 영림화학주식회사 | 김양식용 영양제 및 산처리제 |
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