JPH11167246A - シリコーンゴムスポンジローラとその製造方法 - Google Patents
シリコーンゴムスポンジローラとその製造方法Info
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- JPH11167246A JPH11167246A JP34732897A JP34732897A JPH11167246A JP H11167246 A JPH11167246 A JP H11167246A JP 34732897 A JP34732897 A JP 34732897A JP 34732897 A JP34732897 A JP 34732897A JP H11167246 A JPH11167246 A JP H11167246A
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Abstract
いない、低重合シロキサンおよび無官能シリコーンオイ
ルの濃度が10000ppm以上含まれている、加工性
の優れた、通常の市販品のシリコーンゴムコンパウンド
を使用して、特開平6−25431号では不可能とされ
ていた、感光体を汚染することのない、シリコーンゴム
ローラとその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】芯金と、この芯金の外周に配設され、低分子環
状シロキサンの4〜20量体の総量が10000ppm
以上のシリコーンゴムを発泡させた後、低分子環状シロ
キサンの4〜20量体の総量が500ppm以下になる
ように加熱処理されたシリコーンゴムスポンジとを具備
することを特徴としている。
Description
ミリ、レーザービームプリンタ等の静電写真方式を利用
した装置に使用されるシリコーンゴムスポンジローラに
関するものである。
機等の画像形成装置のプロセス機器は、感光体を帯電さ
せる帯電装置、感光体上に形成された静電潜像に応じて
トナーを付着させる現像装置、トナー像を記録媒体であ
る紙等に転写させる転写装置から形成されている。
置、現像装置、転写装置には、それぞれに感光体と直接
接触する帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラといった
ゴムローラが使用されている。
ーラは、直接感光体と接触するため、感光体に対する非
汚染性、耐環境変化安定性、耐歪み性等の厳しい条件が
要求されている。そして、このような厳しい条件を満足
するものとして、ウレタンゴム、シリコーンゴム、EP
DMゴム等が知られている。
耐歪み性に優れているシリコーンゴムが、画像形成装置
用のローラ材料として注目され、検討が行われている
が、シリコーンゴム中には感光体を汚染する低重合のシ
ロキサンが含有されているため、画像形成装置のゴムロ
ーラとして使用するためには、特開平6−25431号
に記載されているように、シリコーンゴムコンパウンド
中の低重合シロキサン及び無官能シリコーンオイルの濃
度が5000ppm以下である材料を成形し、更に真空
加熱処理や溶剤抽出を行い、シリコーンゴム中の感光体
汚染物質を除去しなければならず、このような処理を行
わないと感光体の汚染等が発生するため、特別なシリコ
ーンゴムコンパウンドを使用して、更に特殊な低分子成
分の除去処理を行わなければならず、シリコーンゴムは
画像形成装置用のローラとして使用するのは難しかっ
た。
は、シリコーンゴムの単層ローラではなく、2層、3層
の多層構造を持つ複合ローラとして、内層にシリコーン
ゴムを使用することも有るが、このような複合ローラの
場合でも、シリコーンゴム中の低分子成分が複合ローラ
の表面にブリードしてくるため、単層で使用する場合と
同様に、特別な材料を使用し、特殊な処理を行い、低分
子成分を除去しなければ、複合ローラの内層の材料とし
て使用できなかった。
感光体汚染のないシリコーンゴムローラを製造しようと
すると、シリコーンゴムコンパウンド中の低重合シロキ
サン及び無官能シリコーンオイルの濃度が5000pp
m以下である、特別に配合したシリコーンゴムコンパウ
ンドを使用しなければならないが、このようなシリコー
ンゴムコンパウンドは、減圧蒸留で低分子を除去しやす
いように、ゴムの流動性を良くする等、通常の市販のシ
リコーンゴムと違った、低分子の除去が効率よくでき
る、特殊な組成となっている。
分子除去を最優先として組成が決められるために、通常
のローラ用のシリコーンゴムと比較すると、可塑度が低
いため加工性が悪く、ゴムだれがしやすい等の問題が有
り、ローラとしての成形加工が考慮された材料とは言え
なかった。
コーンゴムコンパウンドをローラに成形後、更に真空加
熱処理や、トルエン、アセトン、ヘキサン等の有機溶剤
による低分子の抽出除去といった特殊な処理が必要なた
め、特別な製造設備が必要となり、作業工程も複雑とな
ってしまう。
決し、生産時に特別な低分子成分の除去等を行っていな
い、低重合シロキサンおよび無官能シリコーンオイルの
濃度が10000ppm以上含まれている、加工性の優
れた、通常の市販品のシリコーンゴムコンパウンドを使
用して、特開平6−25431号では不可能とされてい
た、感光体を汚染することのない、シリコーンゴムロー
ラとその製造方法を提供することを目的とする。
的を達成するために、本発明のシリコーンゴムスポンジ
ローラは、請求項1の記載によれば、芯金と、この芯金
の外周に配設され、低分子環状シロキサンの4〜20量
体の総量が10000ppm以上のシリコーンゴムを発
泡させた後、低分子環状シロキサンの4〜20量体の総
量が500ppm以下になるように加熱処理されたシリ
コーンゴムスポンジとを具備することを特徴としてい
る。
ーラは、請求項2の記載によれば、前記加熱処理温度が
180℃〜230℃であることを特徴としている。
ーラは、請求項3の記載によれば、前記加熱処理された
シリコーンゴムスポンジは、チューブ状に形成されて、
前記加熱処理後に前記芯金の外周に被覆されていること
を特徴としている。
ーラは、請求項4の記載によれば、発泡倍率が1.5〜
2.5倍で平均セル径が150〜300μmでアスカー
C硬度が20゜〜60゜であることを特徴としている。
ーラは、請求項5の記載によれば、最外層に配設された
離型層を更に具備することを特徴としている。
ーラの製造方法は、請求項6の記載によれば、低分子環
状シロキサンの4〜20量体の総量が10000ppm
以上のシリコーンゴムを発泡させてシリコーンゴムスポ
ンジを形成する発泡工程と、低分子環状シロキサンの4
〜20量体の総量が500ppm以下になるように、前
記シリコーンゴムスポンジを加熱処理する加熱工程とを
具備することを特徴としている。
ーラの製造方法は、請求項7の記載によれば、前記加熱
処理工程における加熱処理温度が180℃〜230℃で
あることを特徴としている。
ーラの製造方法は、請求項8の記載によれば、前記シリ
コーンゴムスポンジの発泡倍率が1.5〜2.5倍で平
均セル径が150〜300μmでアスカーC硬度が20
゜〜60゜であることを特徴としている。
ーラの製造方法は、請求項9の記載によれば、前記シリ
コーンゴムスポンジをチューブ状に成形する成形工程を
更に具備することを特徴としている。
ーラの製造方法は、請求項10の記載によれば、前記加
熱処理工程終了後、前記シリコーンゴムスポンジチュー
ブを芯金の外周に被覆する被覆工程を更に具備すること
を特徴としている。
ーラの製造方法は、請求項11の記載によれば、最外層
に離型層を被覆する離型層被覆工程を更に具備すること
を特徴としている。 〔発明の詳細な説明〕
子環状シロキサンの除去について、各種の検討を行った
結果、シリコーンゴム中の低分子環状シロキサンを加熱
処理によって除去する場合、ゴムの厚みが低分子の除去
に大きく関わっている事を発見した。そして、シリコー
ンゴムを発泡させて、シリコーンゴム全体を薄い隔壁と
気泡の連続体とすれば、低分子シロキサンは薄い隔壁を
簡単に通り抜けてしまうので、従来のゴムローラでは、
ゴムの中から除去することができなかった低分子シロキ
サンを簡単に除去することができると考えた、そして、
市販の低分子シロキサンを多量に含有したシリコーンゴ
ムを、特定の条件のスポンジに成形し、熱処理を行うこ
とで、感光体を汚染することがない、シリコーンゴムス
ポンジローラとその製造技術を発明した。
に使用するシリコーンゴムは、スポンジ成形する事を考
慮すると、可塑度が240〜300のシリコーンゴムコ
ンパウンドが望ましい。可塑度が低いとゴムコンパウン
ドが柔らかいため、押し出し成形後にゴムだれが発生
し、加硫発泡前の成形品が変形してしまうのであまり望
ましくない。特に可塑度が200以下と低くなると、ゴ
ムだれの問題のほかに、スポンジのセルが大きくなりや
すい傾向があり、均一で細かいセルを持ったスポンジへ
の加工が難しくなる。また、可塑度があまり高いと、ゴ
ムコンパウンドが硬いために、押出成形時に成形品の表
面が粗くなったり、押出加工を行った時に、設定どうり
の押出寸法にならなかったりするので、あまり可塑度が
高いゴムも望ましくない。
常は導電性なので、導電性のゴムコンパウンドで、抵抗
値として102〜1010Ωの範囲のものが必要となる
が、装置によって必要とする抵抗値が違ってくるので、
導電性のコンパウンドと絶縁性のコンパウンドを配合し
たり、導電性の充填剤を添加して適切な抵抗値となるよ
うに調整をする必要がある。
調整したシリコーンゴムコンパウンドで、以下に述べる
特定の条件で発泡させる事のできるものであれば、従来
では汚染の問題で使用することができなかった、低分子
環状シロキサンの4〜20量体の総量が10000pp
m以上のシリコーンゴムコンパウンドでも、本発明にお
いては問題なく使用することができる。
発泡させて、スポンジを成形するが、ここで、低分子を
除去しやすいスポンジにするためには、スポンジの発泡
倍率(発泡前と発泡後の径の比率)、平均セル径、アス
カーC硬度が規定の数値を満足する必要がある。発泡倍
率は1.5〜2.5倍が好ましい。発泡倍率は1.5倍
より小さくなるとスポンジ内部の隔壁が厚くなり、低分
子シロキサンがうまく抜けなくなってしまうし、発泡倍
率が2.5倍をこえるとスポンジとしての強度が不足
し、セル破壊が発生し、ロールとしての性能を満足でき
なくなるので好ましくない。
mが好ましく、150μm以下ではスポンジ内部の隔壁
が厚くなり、低分子シロキサンがうまく抜けなくなって
しまうし、300μmをこえるとスポンジとしての強度
が不足して、セル破壊が発生し、ロールとしての性能を
満足できなくなるので好ましくない。
゜〜60゜が好ましい。硬度が20゜より低いとスポン
ジとしての強度が不足するので、セル破壊が発生してし
まうし、硬度が60゜をこえるとローラとして感光体接
触する部分のニップ幅が充分にとれなくなるので、ロー
ラとしての使用上好ましくない。
硫を終了したスポンジは、一般に二次加硫として行われ
ている加熱処理の2〜3倍の時間にあたる、24時間程
度の加熱処理を行うことで、低分子シロキサンによる感
光体汚染のないスポンジとなる。
分子環状シロキサンの4〜20量体の総量が約3000
0ppmの場合、一次加硫後の低分子シロキサンの量は
約20000ppm程度となり、二次加硫をかねた21
0℃の24時間の加熱処理で、低分子環状シロキサンの
量を500ppm以下とすることができる。
は、180℃〜230℃が好ましい。180℃より低い
と、一次加硫の際にシリコーンゴム中で発生した、発泡
剤や加硫剤の副生成物の除去が充分にできず、ゴム中に
残留してしまったり、二次加硫が不十分となり、耐歪み
性が悪くなる等の不具合が発生するので好ましくない。
また、230℃より高いと、シリコーンゴムの熱劣化が
おきるので、230℃より高温での加熱処理は好ましく
ない。
しては、芯金に押出成形で、ゴムコンパウンドを被覆し
て、金型に組込んで一次加硫した後、二次加硫としての
熱処理を行う方法や、金型に組込まずに一次加硫した後
に、二次加硫としての熱処理を行っても良く、一般のス
ポンジローラの加工法を用いることができる。
子シロキサンを最も効率よく除去できる成形法は、押出
成形でスポンジチューブを製造し、スポンジチューブの
状態で二次加硫としての熱処理まで行ってから、スポン
ジチューブに芯金を挿入する方法である。
硫や二次加硫の時に、芯金付きのスポンジローラの場合
は、ローラの外周面からしか揮発しないが、スポンジチ
ューブの場合は、チューブの外周面と内周面の両方から
揮発するので、芯金付きのスポンジローラより短時間
で、低分子シロキサンが除去できる。また、揮発面まで
の距離を考えると、外周面からしか揮発しない場合よ
り、外周面と内周面の両方から揮発する場合は、揮発面
から最も遠い低分子シロキサンまでの距離が半分となる
ので、より確実な低分子シロキサンの除去ができる。
コーンゴムスポンジロールは、画像形成装置用のシリコ
ーンゴム単層ローラとして用いても良いし、表層にウレ
タン樹脂、ウレタンゴム、ナイロン樹脂等を被覆した、
複合ロールの内層として使用しても良い。
シロキサンの4〜20量体の測定は、シリコーンゴムを
細かく切断し、四塩化炭素で24時間抽出し、n−ウン
デカンを内部標準物質として加えたサンプルを、検出器
がFIDのガスクロマトグラフィーで、昇温分析して測
定したものである。
を具体的に説明する。
0ppmである、導電性のシリコーンゴムコンパウンド
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製DY32−5
048U)100部に、加硫剤のRD−24を3部、発
泡剤のMR−34を1部を混合した、次に外径が10m
mの芯金に押出成形で、外径が17mmとなるようにシ
リコーンゴムコンパウンドを被覆した。そして200℃
で60分間の一次加硫を行い、外径21mmのシリコー
ンゴムスポンジローラを得た。
変更し、次に外径が10mmの芯金に押出成形で外径が
15.5mmとなるようにシリコーンゴムコンパウンド
を被覆した。そして200℃で60分間の一次加硫を行
い、外径21mmのシリコーンゴムスポンジローラを得
た。
変更し、次に外径が10mmの芯金に押出成形で外径が
15mmとなるようにシリコーンゴムコンパウンドを被
覆した。そして200℃で60分間の一次加硫を行い、
外径21.5mmのシリコーンゴムスポンジローラを得
た。
mmで、外径が17mmのシリコーンチューブを押出
て、200℃で60分間の一次加硫を行い、内径が9m
mで、外径21mmのシリコーンゴムスポンジチューブ
を得た。
mmで、外径が15.5mmのシリコーンチューブを押
出て、200℃で60分間の一次加硫を行い、内径が9
mmで、外径21mmのシリコーンゴムスポンジチュー
ブを得た。
mmで、外径が15mmのシリコーンチューブを押出
て、200℃で60分間の一次加硫を行い、内径が9m
mで、外径21.5mmのシリコーンゴムスポンジチュ
ーブを得た。
ューブの一次加硫後と、210℃で二次加硫としての加
熱処理を行った時の、10時間後、24時間後、48時
間後の、低分子環状シロキサンの4〜20量体の総量の
測定結果を表1に示す。
ンジチューブを、210℃で24時間の2次加硫として
の加熱処理をした後、スポンジを輪切りにして、断面の
顕微鏡写真を撮影して、スポンジ内部の平均セル径を測
定した。また、アスカ−C硬度計の500g加重で測定
した硬度の測定結果を、発泡倍率とともに表2に示す。
ジチューブにくらべて、芯金が有るため、低分子環状シ
ロキサンの抜ける速度が遅いので、二次加硫まではスポ
ンジチューブで行い。二次加硫後にスポンジチューブに
芯金を挿入して、ローラを成形する方が、低分子環状シ
ロキサンを除去するのには有利なことがわかる。
施例1〜6のローラとスポンジチューブを210℃で2
4時間、48時間の2種類の二次加硫を行った後に、実
施例4〜6のスポンジチューブに芯金を挿入して、すべ
てのローラの外径を20mmに研削して、計12本のス
ポンジローラを作製した。そして、キャノン社製のレー
ザーショットプリンタA309G〓の感光体にスポンジ
ローラを圧着して、35℃で湿度85%の恒温恒湿槽に
168時間入れて、感光体表面に汚染が生じるかをテス
トした。そして汚染がないものは○、少しでも表面に汚
染があるものは×として感光体表面の汚染性を評価し、
結果を表3に示す。
4量体〜20量体の総量が、500ppm以下になれ
ば、感光体の汚染を生じないことがわかる。なお、この
低分子環状シロキサンの4量体〜20量体の総量が50
0ppm以下というのは、シリコーンゴム中の低分子シ
ロキサン成分全体の中で、低分子環状シロキサンの4量
体〜20量体の総量を、シリコーンゴム中の低分子シロ
キサンの総量の代替え値としてとらえているものなの
で、4量体〜20量体だけが除去できれば、感光体が汚
染されないという意味ではなく、4量体〜20量体の総
量を500ppm以下にすれば、シリコーンゴム中に残
っている直鎖や環状の低分子シロキサンの総量が感光体
を汚染しない範囲まで除去できたるいう意味である。
を調べるため、4〜20量体の総量が33860ppm
である、絶縁性のシリコーンゴムコンパウンド(信越化
学工業社製KE904FU)100部に、加硫剤のC−
2を0.6部、C−3を3部、発泡剤のKEP−13を
2.2部を混合した、次に外径が10mmの芯金に押出
成形で、外径が15.5mmとなるようにシリコーンゴ
ムコンパウンドを被覆した。そして200℃で40分間
の一次加硫を行い、外径21mmのシリコーンゴムスポ
ンジローラを得た。
mmで、外径が15.5mmのシリコーンチューブを押
出て、200℃で40分間の一次加硫を行い、内径が9
mmで、外径21mmのシリコーンゴムスポンジチュー
ブを得た。
て、次に外径が10mmの芯金に押出成形で、外径が2
1mmとなるようにシリコーンゴムコンパウンドを被覆
した。そして200℃で40分間の一次加硫を行い、外
径21mmで、JIS A 硬度が47゜のシリコーン
ゴムローラを得た。
ラと、実施例8のスポンジチューブの一次加硫後と、2
10℃で二次加硫としての加熱処理を行った時の、10
時間後、24時間後、48時間後の、低分子環状シロキ
サンの4〜20量体の総量の測定結果を表4に示す。
のスポンジチューブを、210℃で24時間の2次加硫
としての加熱処理をした後、スポンジを輪切りにして、
断面の顕微鏡写真を撮影して、スポンジ内部の平均セル
径を測定した。また、アスカ−C硬度計の500g加重
で測定した硬度の測定結果を、発泡倍率とともに表5に
示す。
〜20量体の低分子環状シロキサンが30000ppm
以上含まれていると、スポンジローラは芯金が有るため
に、48時間の熱処理でも充分に低分子シロキサンが除
去できなかったが、スポンジチューブは24時間で感光
体の汚染が発生しない量まで除去できた。また、比較例
として発泡させず、通常のゴムローラとして加硫させた
結果、48時間の二次加硫を行っても9000ppmの
環状シロキサンが残っており、特定の条件で発泡させる
ことが、低分子シロキサンの除去に絶大な効果があるこ
とがわかる。
パウンド中に4〜20量体の低分子環状シロキサンが3
0000ppm以上含まれていても、それを特定条件の
スポンジに加工して、熱処理することで、簡単に低分子
シロキサンを除去することができるため、従来から使用
されていた、低分子シロキサンを除去したゴムコンパウ
ンドを使用する必要がなく、低分子シロキサンの含有量
の問題で、従来では使えなかったシリコーンゴムコンパ
ウンドが自由に使用できるので、各種ゴムコンパウンド
を選択配合することで、スポンジローラにさまざまな特
性をもたすことができる。また、低分子の除去が熱処理
だけでできるので、真空加熱処理や溶剤抽出等の特殊な
設備も必要とせずに、単層ローラや複合ロールの内層に
使用しても、感光体を汚染することのないシリコーンゴ
ムスポンジローラを製造する技術が提供されることにな
る。
Claims (11)
- 【請求項1】芯金と、この芯金の外周に配設され、低分
子環状シロキサンの4〜20量体の総量が10000p
pm以上のシリコーンゴムを発泡させた後、低分子環状
シロキサンの4〜20量体の総量が500ppm以下に
なるように加熱処理されたシリコーンゴムスポンジとを
具備することを特徴とするシリコーンゴムスポンジロー
ラ。 - 【請求項2】前記加熱処理温度が180℃〜230℃で
あることを特徴とする請求項1記載のシリコーンゴムス
ポンジローラ。 - 【請求項3】前記加熱処理されたシリコーンゴムスポン
ジは、チューブ状に形成されて、前記加熱処理後に前記
芯金の外周に被覆されていることを特徴とする請求項1
又は2に記載のシリコーンゴムスポンジローラ。 - 【請求項4】前記シリコーンゴムスポンジの発泡倍率が
1.5〜2.5倍で平均セル径が150〜300μmで
アスカーC硬度が20゜〜60゜であることを特徴とす
る請求項1乃至3の何れか1項に記載のシリコーンゴム
スポンジローラ。 - 【請求項5】最外層に配設された離型層を更に具備する
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の
シリコーンゴムスポンジローラ。 - 【請求項6】低分子環状シロキサンの4〜20量体の総
量が10000ppm以上のシリコーンゴムを発泡させ
てシリコーンゴムスポンジを形成する発泡工程と、低分
子環状シロキサンの4〜20量体の総量が500ppm
以下になるように、前記シリコーンゴムスポンジを加熱
処理する加熱工程とを具備することを特徴とするシリコ
ーンゴムスポンジローラの製造方法。 - 【請求項7】前記加熱工程における加熱処理温度が18
0℃〜230℃であることを特徴とする請求項6載のシ
リコーンゴムスポンジローラの製造方法。 - 【請求項8】前記シリコーンゴムスポンジの発泡倍率が
1.5〜2.5倍で平均セル径が150〜300μmで
アスカーC硬度が20゜〜60゜であることを特徴とす
る請求項6又は7に記載のシリコーンゴムスポンジロー
ラの製造方法。 - 【請求項9】前記シリコーンゴムスポンジをチューブ状
に成形する成形工程を更に具備することを特徴とする請
求項6乃至8の何れか1項に記載のシリコーンゴムスポ
ンジローラの製造方法。 - 【請求項10】前記加熱処理工程終了後、前記シリコー
ンゴムスポンジチューブを芯金の外周に被覆する被覆工
程を更に具備することを特徴とする請求項9に記載のシ
リコーンゴムスポンジローラの製造方法。 - 【請求項11】最外層に離型層を被覆する離型層被覆工
程を更に具備することを特徴とする請求項6乃至10の
何れか1項に記載のシリコーンゴムスポンジローラの製
造方法。
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---|---|---|---|
JP34732897A JP4062457B2 (ja) | 1997-12-03 | 1997-12-03 | シリコーンゴムスポンジローラの製造方法 |
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ID=18389486
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JP34732897A Expired - Lifetime JP4062457B2 (ja) | 1997-12-03 | 1997-12-03 | シリコーンゴムスポンジローラの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4062457B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2000250343A (ja) * | 1999-02-25 | 2000-09-14 | Inoac Corp | 定着器用加圧ローラ |
WO2014037983A1 (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-13 | キヤノン株式会社 | 現像部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
US8768227B2 (en) | 2012-09-07 | 2014-07-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Developing member including elastic member containing cured product of addition-curing silicone rubber mixture, processing cartridge including the developing member, and electrophotographic apparatus including the developing member |
-
1997
- 1997-12-03 JP JP34732897A patent/JP4062457B2/ja not_active Expired - Lifetime
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