JPH11167246A - シリコーンゴムスポンジローラとその製造方法 - Google Patents

シリコーンゴムスポンジローラとその製造方法

Info

Publication number
JPH11167246A
JPH11167246A JP34732897A JP34732897A JPH11167246A JP H11167246 A JPH11167246 A JP H11167246A JP 34732897 A JP34732897 A JP 34732897A JP 34732897 A JP34732897 A JP 34732897A JP H11167246 A JPH11167246 A JP H11167246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone rubber
rubber sponge
sponge
roller
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34732897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4062457B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Yamamoto
佳明 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Kogyo Co Ltd filed Critical Nitto Kogyo Co Ltd
Priority to JP34732897A priority Critical patent/JP4062457B2/ja
Publication of JPH11167246A publication Critical patent/JPH11167246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4062457B2 publication Critical patent/JP4062457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産時に特別な低分子成分の除去等を行って
いない、低重合シロキサンおよび無官能シリコーンオイ
ルの濃度が10000ppm以上含まれている、加工性
の優れた、通常の市販品のシリコーンゴムコンパウンド
を使用して、特開平6−25431号では不可能とされ
ていた、感光体を汚染することのない、シリコーンゴム
ローラとその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】芯金と、この芯金の外周に配設され、低分子環
状シロキサンの4〜20量体の総量が10000ppm
以上のシリコーンゴムを発泡させた後、低分子環状シロ
キサンの4〜20量体の総量が500ppm以下になる
ように加熱処理されたシリコーンゴムスポンジとを具備
することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、レーザービームプリンタ等の静電写真方式を利用
した装置に使用されるシリコーンゴムスポンジローラに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、静電写真方式を利用した複写
機等の画像形成装置のプロセス機器は、感光体を帯電さ
せる帯電装置、感光体上に形成された静電潜像に応じて
トナーを付着させる現像装置、トナー像を記録媒体であ
る紙等に転写させる転写装置から形成されている。
【0003】そして、これら画像形成装置である帯電装
置、現像装置、転写装置には、それぞれに感光体と直接
接触する帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラといった
ゴムローラが使用されている。
【0004】これらの画像形成装置に用いられるゴムロ
ーラは、直接感光体と接触するため、感光体に対する非
汚染性、耐環境変化安定性、耐歪み性等の厳しい条件が
要求されている。そして、このような厳しい条件を満足
するものとして、ウレタンゴム、シリコーンゴム、EP
DMゴム等が知られている。
【0005】これらゴムの中で特に耐環境変化安定性、
耐歪み性に優れているシリコーンゴムが、画像形成装置
用のローラ材料として注目され、検討が行われている
が、シリコーンゴム中には感光体を汚染する低重合のシ
ロキサンが含有されているため、画像形成装置のゴムロ
ーラとして使用するためには、特開平6−25431号
に記載されているように、シリコーンゴムコンパウンド
中の低重合シロキサン及び無官能シリコーンオイルの濃
度が5000ppm以下である材料を成形し、更に真空
加熱処理や溶剤抽出を行い、シリコーンゴム中の感光体
汚染物質を除去しなければならず、このような処理を行
わないと感光体の汚染等が発生するため、特別なシリコ
ーンゴムコンパウンドを使用して、更に特殊な低分子成
分の除去処理を行わなければならず、シリコーンゴムは
画像形成装置用のローラとして使用するのは難しかっ
た。
【0006】また、これらの画像形成装置用のローラ
は、シリコーンゴムの単層ローラではなく、2層、3層
の多層構造を持つ複合ローラとして、内層にシリコーン
ゴムを使用することも有るが、このような複合ローラの
場合でも、シリコーンゴム中の低分子成分が複合ローラ
の表面にブリードしてくるため、単層で使用する場合と
同様に、特別な材料を使用し、特殊な処理を行い、低分
子成分を除去しなければ、複合ローラの内層の材料とし
て使用できなかった。
【0007】また、このような低分子成分を除去した、
感光体汚染のないシリコーンゴムローラを製造しようと
すると、シリコーンゴムコンパウンド中の低重合シロキ
サン及び無官能シリコーンオイルの濃度が5000pp
m以下である、特別に配合したシリコーンゴムコンパウ
ンドを使用しなければならないが、このようなシリコー
ンゴムコンパウンドは、減圧蒸留で低分子を除去しやす
いように、ゴムの流動性を良くする等、通常の市販のシ
リコーンゴムと違った、低分子の除去が効率よくでき
る、特殊な組成となっている。
【0008】そのため、このようなシリコーンゴムは低
分子除去を最優先として組成が決められるために、通常
のローラ用のシリコーンゴムと比較すると、可塑度が低
いため加工性が悪く、ゴムだれがしやすい等の問題が有
り、ローラとしての成形加工が考慮された材料とは言え
なかった。
【0009】また、このような低分子除去を行ったシリ
コーンゴムコンパウンドをローラに成形後、更に真空加
熱処理や、トルエン、アセトン、ヘキサン等の有機溶剤
による低分子の抽出除去といった特殊な処理が必要なた
め、特別な製造設備が必要となり、作業工程も複雑とな
ってしまう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記問題を解
決し、生産時に特別な低分子成分の除去等を行っていな
い、低重合シロキサンおよび無官能シリコーンオイルの
濃度が10000ppm以上含まれている、加工性の優
れた、通常の市販品のシリコーンゴムコンパウンドを使
用して、特開平6−25431号では不可能とされてい
た、感光体を汚染することのない、シリコーンゴムロー
ラとその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のシリコーンゴムスポンジ
ローラは、請求項1の記載によれば、芯金と、この芯金
の外周に配設され、低分子環状シロキサンの4〜20量
体の総量が10000ppm以上のシリコーンゴムを発
泡させた後、低分子環状シロキサンの4〜20量体の総
量が500ppm以下になるように加熱処理されたシリ
コーンゴムスポンジとを具備することを特徴としてい
る。
【0012】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラは、請求項2の記載によれば、前記加熱処理温度が
180℃〜230℃であることを特徴としている。
【0013】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラは、請求項3の記載によれば、前記加熱処理された
シリコーンゴムスポンジは、チューブ状に形成されて、
前記加熱処理後に前記芯金の外周に被覆されていること
を特徴としている。
【0014】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラは、請求項4の記載によれば、発泡倍率が1.5〜
2.5倍で平均セル径が150〜300μmでアスカー
C硬度が20゜〜60゜であることを特徴としている。
【0015】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラは、請求項5の記載によれば、最外層に配設された
離型層を更に具備することを特徴としている。
【0016】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラの製造方法は、請求項6の記載によれば、低分子環
状シロキサンの4〜20量体の総量が10000ppm
以上のシリコーンゴムを発泡させてシリコーンゴムスポ
ンジを形成する発泡工程と、低分子環状シロキサンの4
〜20量体の総量が500ppm以下になるように、前
記シリコーンゴムスポンジを加熱処理する加熱工程とを
具備することを特徴としている。
【0017】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラの製造方法は、請求項7の記載によれば、前記加熱
処理工程における加熱処理温度が180℃〜230℃で
あることを特徴としている。
【0018】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラの製造方法は、請求項8の記載によれば、前記シリ
コーンゴムスポンジの発泡倍率が1.5〜2.5倍で平
均セル径が150〜300μmでアスカーC硬度が20
゜〜60゜であることを特徴としている。
【0019】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラの製造方法は、請求項9の記載によれば、前記シリ
コーンゴムスポンジをチューブ状に成形する成形工程を
更に具備することを特徴としている。
【0020】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラの製造方法は、請求項10の記載によれば、前記加
熱処理工程終了後、前記シリコーンゴムスポンジチュー
ブを芯金の外周に被覆する被覆工程を更に具備すること
を特徴としている。
【0021】また、本発明のシリコーンゴムスポンジロ
ーラの製造方法は、請求項11の記載によれば、最外層
に離型層を被覆する離型層被覆工程を更に具備すること
を特徴としている。 〔発明の詳細な説明〕
【0022】
【発明の概要】本願発明者は、シリコーンゴム中の低分
子環状シロキサンの除去について、各種の検討を行った
結果、シリコーンゴム中の低分子環状シロキサンを加熱
処理によって除去する場合、ゴムの厚みが低分子の除去
に大きく関わっている事を発見した。そして、シリコー
ンゴムを発泡させて、シリコーンゴム全体を薄い隔壁と
気泡の連続体とすれば、低分子シロキサンは薄い隔壁を
簡単に通り抜けてしまうので、従来のゴムローラでは、
ゴムの中から除去することができなかった低分子シロキ
サンを簡単に除去することができると考えた、そして、
市販の低分子シロキサンを多量に含有したシリコーンゴ
ムを、特定の条件のスポンジに成形し、熱処理を行うこ
とで、感光体を汚染することがない、シリコーンゴムス
ポンジローラとその製造技術を発明した。
【0023】本発明について具体的に述べると、本発明
に使用するシリコーンゴムは、スポンジ成形する事を考
慮すると、可塑度が240〜300のシリコーンゴムコ
ンパウンドが望ましい。可塑度が低いとゴムコンパウン
ドが柔らかいため、押し出し成形後にゴムだれが発生
し、加硫発泡前の成形品が変形してしまうのであまり望
ましくない。特に可塑度が200以下と低くなると、ゴ
ムだれの問題のほかに、スポンジのセルが大きくなりや
すい傾向があり、均一で細かいセルを持ったスポンジへ
の加工が難しくなる。また、可塑度があまり高いと、ゴ
ムコンパウンドが硬いために、押出成形時に成形品の表
面が粗くなったり、押出加工を行った時に、設定どうり
の押出寸法にならなかったりするので、あまり可塑度が
高いゴムも望ましくない。
【0024】また、画像形成装置用のゴムローラは、通
常は導電性なので、導電性のゴムコンパウンドで、抵抗
値として102〜1010Ωの範囲のものが必要となる
が、装置によって必要とする抵抗値が違ってくるので、
導電性のコンパウンドと絶縁性のコンパウンドを配合し
たり、導電性の充填剤を添加して適切な抵抗値となるよ
うに調整をする必要がある。
【0025】そして、上記のように、可塑度と抵抗値を
調整したシリコーンゴムコンパウンドで、以下に述べる
特定の条件で発泡させる事のできるものであれば、従来
では汚染の問題で使用することができなかった、低分子
環状シロキサンの4〜20量体の総量が10000pp
m以上のシリコーンゴムコンパウンドでも、本発明にお
いては問題なく使用することができる。
【0026】このようなゴムコンパウンドを一次加硫で
発泡させて、スポンジを成形するが、ここで、低分子を
除去しやすいスポンジにするためには、スポンジの発泡
倍率(発泡前と発泡後の径の比率)、平均セル径、アス
カーC硬度が規定の数値を満足する必要がある。発泡倍
率は1.5〜2.5倍が好ましい。発泡倍率は1.5倍
より小さくなるとスポンジ内部の隔壁が厚くなり、低分
子シロキサンがうまく抜けなくなってしまうし、発泡倍
率が2.5倍をこえるとスポンジとしての強度が不足
し、セル破壊が発生し、ロールとしての性能を満足でき
なくなるので好ましくない。
【0027】スポンジの平均セル径は150〜300μ
mが好ましく、150μm以下ではスポンジ内部の隔壁
が厚くなり、低分子シロキサンがうまく抜けなくなって
しまうし、300μmをこえるとスポンジとしての強度
が不足して、セル破壊が発生し、ロールとしての性能を
満足できなくなるので好ましくない。
【0028】スポンジの硬度は、アスカーC硬度で20
゜〜60゜が好ましい。硬度が20゜より低いとスポン
ジとしての強度が不足するので、セル破壊が発生してし
まうし、硬度が60゜をこえるとローラとして感光体接
触する部分のニップ幅が充分にとれなくなるので、ロー
ラとしての使用上好ましくない。
【0029】上記のような条件を満たすように、一次加
硫を終了したスポンジは、一般に二次加硫として行われ
ている加熱処理の2〜3倍の時間にあたる、24時間程
度の加熱処理を行うことで、低分子シロキサンによる感
光体汚染のないスポンジとなる。
【0030】例えば、基になるゴムコンパウンド中の低
分子環状シロキサンの4〜20量体の総量が約3000
0ppmの場合、一次加硫後の低分子シロキサンの量は
約20000ppm程度となり、二次加硫をかねた21
0℃の24時間の加熱処理で、低分子環状シロキサンの
量を500ppm以下とすることができる。
【0031】二次加硫をかねた加熱処理の温度として
は、180℃〜230℃が好ましい。180℃より低い
と、一次加硫の際にシリコーンゴム中で発生した、発泡
剤や加硫剤の副生成物の除去が充分にできず、ゴム中に
残留してしまったり、二次加硫が不十分となり、耐歪み
性が悪くなる等の不具合が発生するので好ましくない。
また、230℃より高いと、シリコーンゴムの熱劣化が
おきるので、230℃より高温での加熱処理は好ましく
ない。
【0032】シリコンゴムスポンジローラの成形方法と
しては、芯金に押出成形で、ゴムコンパウンドを被覆し
て、金型に組込んで一次加硫した後、二次加硫としての
熱処理を行う方法や、金型に組込まずに一次加硫した後
に、二次加硫としての熱処理を行っても良く、一般のス
ポンジローラの加工法を用いることができる。
【0033】そして、これら各種の成形法の中で、低分
子シロキサンを最も効率よく除去できる成形法は、押出
成形でスポンジチューブを製造し、スポンジチューブの
状態で二次加硫としての熱処理まで行ってから、スポン
ジチューブに芯金を挿入する方法である。
【0034】なぜならば、低分子シロキサンは、一次加
硫や二次加硫の時に、芯金付きのスポンジローラの場合
は、ローラの外周面からしか揮発しないが、スポンジチ
ューブの場合は、チューブの外周面と内周面の両方から
揮発するので、芯金付きのスポンジローラより短時間
で、低分子シロキサンが除去できる。また、揮発面まで
の距離を考えると、外周面からしか揮発しない場合よ
り、外周面と内周面の両方から揮発する場合は、揮発面
から最も遠い低分子シロキサンまでの距離が半分となる
ので、より確実な低分子シロキサンの除去ができる。
【0035】そして、このようにして、作成されたシリ
コーンゴムスポンジロールは、画像形成装置用のシリコ
ーンゴム単層ローラとして用いても良いし、表層にウレ
タン樹脂、ウレタンゴム、ナイロン樹脂等を被覆した、
複合ロールの内層として使用しても良い。
【0036】なお、本発明中で行っている、環状低分子
シロキサンの4〜20量体の測定は、シリコーンゴムを
細かく切断し、四塩化炭素で24時間抽出し、n−ウン
デカンを内部標準物質として加えたサンプルを、検出器
がFIDのガスクロマトグラフィーで、昇温分析して測
定したものである。
【0037】
【発明を実施する形態】以下に本発明の実施例と比較例
を具体的に説明する。
【0038】実施例1 環状低分子シロキサンの4〜20量体の総量が1352
0ppmである、導電性のシリコーンゴムコンパウンド
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製DY32−5
048U)100部に、加硫剤のRD−24を3部、発
泡剤のMR−34を1部を混合した、次に外径が10m
mの芯金に押出成形で、外径が17mmとなるようにシ
リコーンゴムコンパウンドを被覆した。そして200℃
で60分間の一次加硫を行い、外径21mmのシリコー
ンゴムスポンジローラを得た。
【0039】実施例2 実施例1のゴム配合の発泡剤のMR−34の量を2部に
変更し、次に外径が10mmの芯金に押出成形で外径が
15.5mmとなるようにシリコーンゴムコンパウンド
を被覆した。そして200℃で60分間の一次加硫を行
い、外径21mmのシリコーンゴムスポンジローラを得
た。
【0040】実施例3 実施例1のゴム配合の発泡剤のMR−34の量を3部に
変更し、次に外径が10mmの芯金に押出成形で外径が
15mmとなるようにシリコーンゴムコンパウンドを被
覆した。そして200℃で60分間の一次加硫を行い、
外径21.5mmのシリコーンゴムスポンジローラを得
た。
【0041】実施例4 実施例1のゴム配合を利用して、押出成形で内径が10
mmで、外径が17mmのシリコーンチューブを押出
て、200℃で60分間の一次加硫を行い、内径が9m
mで、外径21mmのシリコーンゴムスポンジチューブ
を得た。
【0042】実施例5 実施例2のゴム配合を利用して、押出成形で内径が10
mmで、外径が15.5mmのシリコーンチューブを押
出て、200℃で60分間の一次加硫を行い、内径が9
mmで、外径21mmのシリコーンゴムスポンジチュー
ブを得た。
【0043】実施例6 実施例3のゴム配合を利用して、押出成形で内径が10
mmで、外径が15mmのシリコーンチューブを押出
て、200℃で60分間の一次加硫を行い、内径が9m
mで、外径21.5mmのシリコーンゴムスポンジチュ
ーブを得た。
【0044】上記の実施例1〜6のローラとスポンジチ
ューブの一次加硫後と、210℃で二次加硫としての加
熱処理を行った時の、10時間後、24時間後、48時
間後の、低分子環状シロキサンの4〜20量体の総量の
測定結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】また、上記の実施例1〜6のローラとスポ
ンジチューブを、210℃で24時間の2次加硫として
の加熱処理をした後、スポンジを輪切りにして、断面の
顕微鏡写真を撮影して、スポンジ内部の平均セル径を測
定した。また、アスカ−C硬度計の500g加重で測定
した硬度の測定結果を、発泡倍率とともに表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表1の結果より、スポンジローラはスポン
ジチューブにくらべて、芯金が有るため、低分子環状シ
ロキサンの抜ける速度が遅いので、二次加硫まではスポ
ンジチューブで行い。二次加硫後にスポンジチューブに
芯金を挿入して、ローラを成形する方が、低分子環状シ
ロキサンを除去するのには有利なことがわかる。
【0049】感光体の汚染との関係を調べるために、実
施例1〜6のローラとスポンジチューブを210℃で2
4時間、48時間の2種類の二次加硫を行った後に、実
施例4〜6のスポンジチューブに芯金を挿入して、すべ
てのローラの外径を20mmに研削して、計12本のス
ポンジローラを作製した。そして、キャノン社製のレー
ザーショットプリンタA309G〓の感光体にスポンジ
ローラを圧着して、35℃で湿度85%の恒温恒湿槽に
168時間入れて、感光体表面に汚染が生じるかをテス
トした。そして汚染がないものは○、少しでも表面に汚
染があるものは×として感光体表面の汚染性を評価し、
結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3の結果より、低分子環状シロキサンの
4量体〜20量体の総量が、500ppm以下になれ
ば、感光体の汚染を生じないことがわかる。なお、この
低分子環状シロキサンの4量体〜20量体の総量が50
0ppm以下というのは、シリコーンゴム中の低分子シ
ロキサン成分全体の中で、低分子環状シロキサンの4量
体〜20量体の総量を、シリコーンゴム中の低分子シロ
キサンの総量の代替え値としてとらえているものなの
で、4量体〜20量体だけが除去できれば、感光体が汚
染されないという意味ではなく、4量体〜20量体の総
量を500ppm以下にすれば、シリコーンゴム中に残
っている直鎖や環状の低分子シロキサンの総量が感光体
を汚染しない範囲まで除去できたるいう意味である。
【0052】実施例7 環状低分子シロキサンの4〜20量体の総量が多い場合
を調べるため、4〜20量体の総量が33860ppm
である、絶縁性のシリコーンゴムコンパウンド(信越化
学工業社製KE904FU)100部に、加硫剤のC−
2を0.6部、C−3を3部、発泡剤のKEP−13を
2.2部を混合した、次に外径が10mmの芯金に押出
成形で、外径が15.5mmとなるようにシリコーンゴ
ムコンパウンドを被覆した。そして200℃で40分間
の一次加硫を行い、外径21mmのシリコーンゴムスポ
ンジローラを得た。
【0053】実施例8 実施例7のゴム配合を利用して、押出成形で内径が10
mmで、外径が15.5mmのシリコーンチューブを押
出て、200℃で40分間の一次加硫を行い、内径が9
mmで、外径21mmのシリコーンゴムスポンジチュー
ブを得た。
【0054】比較例 実施例7のゴム配合から発泡剤のKEP−13を抜い
て、次に外径が10mmの芯金に押出成形で、外径が2
1mmとなるようにシリコーンゴムコンパウンドを被覆
した。そして200℃で40分間の一次加硫を行い、外
径21mmで、JIS A 硬度が47゜のシリコーン
ゴムローラを得た。
【0055】上記の実施例7のローラと、比較例のロー
ラと、実施例8のスポンジチューブの一次加硫後と、2
10℃で二次加硫としての加熱処理を行った時の、10
時間後、24時間後、48時間後の、低分子環状シロキ
サンの4〜20量体の総量の測定結果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】また、上記の実施例7のローラと実施例8
のスポンジチューブを、210℃で24時間の2次加硫
としての加熱処理をした後、スポンジを輪切りにして、
断面の顕微鏡写真を撮影して、スポンジ内部の平均セル
径を測定した。また、アスカ−C硬度計の500g加重
で測定した硬度の測定結果を、発泡倍率とともに表5に
示す。
【0058】
【表5】
【0059】表4の結果より、ゴムコンパウンド中に4
〜20量体の低分子環状シロキサンが30000ppm
以上含まれていると、スポンジローラは芯金が有るため
に、48時間の熱処理でも充分に低分子シロキサンが除
去できなかったが、スポンジチューブは24時間で感光
体の汚染が発生しない量まで除去できた。また、比較例
として発泡させず、通常のゴムローラとして加硫させた
結果、48時間の二次加硫を行っても9000ppmの
環状シロキサンが残っており、特定の条件で発泡させる
ことが、低分子シロキサンの除去に絶大な効果があるこ
とがわかる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ゴムコン
パウンド中に4〜20量体の低分子環状シロキサンが3
0000ppm以上含まれていても、それを特定条件の
スポンジに加工して、熱処理することで、簡単に低分子
シロキサンを除去することができるため、従来から使用
されていた、低分子シロキサンを除去したゴムコンパウ
ンドを使用する必要がなく、低分子シロキサンの含有量
の問題で、従来では使えなかったシリコーンゴムコンパ
ウンドが自由に使用できるので、各種ゴムコンパウンド
を選択配合することで、スポンジローラにさまざまな特
性をもたすことができる。また、低分子の除去が熱処理
だけでできるので、真空加熱処理や溶剤抽出等の特殊な
設備も必要とせずに、単層ローラや複合ロールの内層に
使用しても、感光体を汚染することのないシリコーンゴ
ムスポンジローラを製造する技術が提供されることにな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 25/20 B32B 25/20 F16C 13/00 F16C 13/00 A G03G 15/08 501 G03G 15/08 501D 15/16 103 15/16 103 15/20 103 15/20 103 // B29K 83:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯金と、この芯金の外周に配設され、低分
    子環状シロキサンの4〜20量体の総量が10000p
    pm以上のシリコーンゴムを発泡させた後、低分子環状
    シロキサンの4〜20量体の総量が500ppm以下に
    なるように加熱処理されたシリコーンゴムスポンジとを
    具備することを特徴とするシリコーンゴムスポンジロー
    ラ。
  2. 【請求項2】前記加熱処理温度が180℃〜230℃で
    あることを特徴とする請求項1記載のシリコーンゴムス
    ポンジローラ。
  3. 【請求項3】前記加熱処理されたシリコーンゴムスポン
    ジは、チューブ状に形成されて、前記加熱処理後に前記
    芯金の外周に被覆されていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載のシリコーンゴムスポンジローラ。
  4. 【請求項4】前記シリコーンゴムスポンジの発泡倍率が
    1.5〜2.5倍で平均セル径が150〜300μmで
    アスカーC硬度が20゜〜60゜であることを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れか1項に記載のシリコーンゴム
    スポンジローラ。
  5. 【請求項5】最外層に配設された離型層を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の
    シリコーンゴムスポンジローラ。
  6. 【請求項6】低分子環状シロキサンの4〜20量体の総
    量が10000ppm以上のシリコーンゴムを発泡させ
    てシリコーンゴムスポンジを形成する発泡工程と、低分
    子環状シロキサンの4〜20量体の総量が500ppm
    以下になるように、前記シリコーンゴムスポンジを加熱
    処理する加熱工程とを具備することを特徴とするシリコ
    ーンゴムスポンジローラの製造方法。
  7. 【請求項7】前記加熱工程における加熱処理温度が18
    0℃〜230℃であることを特徴とする請求項6載のシ
    リコーンゴムスポンジローラの製造方法。
  8. 【請求項8】前記シリコーンゴムスポンジの発泡倍率が
    1.5〜2.5倍で平均セル径が150〜300μmで
    アスカーC硬度が20゜〜60゜であることを特徴とす
    る請求項6又は7に記載のシリコーンゴムスポンジロー
    ラの製造方法。
  9. 【請求項9】前記シリコーンゴムスポンジをチューブ状
    に成形する成形工程を更に具備することを特徴とする請
    求項6乃至8の何れか1項に記載のシリコーンゴムスポ
    ンジローラの製造方法。
  10. 【請求項10】前記加熱処理工程終了後、前記シリコー
    ンゴムスポンジチューブを芯金の外周に被覆する被覆工
    程を更に具備することを特徴とする請求項9に記載のシ
    リコーンゴムスポンジローラの製造方法。
  11. 【請求項11】最外層に離型層を被覆する離型層被覆工
    程を更に具備することを特徴とする請求項6乃至10の
    何れか1項に記載のシリコーンゴムスポンジローラの製
    造方法。
JP34732897A 1997-12-03 1997-12-03 シリコーンゴムスポンジローラの製造方法 Expired - Lifetime JP4062457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34732897A JP4062457B2 (ja) 1997-12-03 1997-12-03 シリコーンゴムスポンジローラの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34732897A JP4062457B2 (ja) 1997-12-03 1997-12-03 シリコーンゴムスポンジローラの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11167246A true JPH11167246A (ja) 1999-06-22
JP4062457B2 JP4062457B2 (ja) 2008-03-19

Family

ID=18389486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34732897A Expired - Lifetime JP4062457B2 (ja) 1997-12-03 1997-12-03 シリコーンゴムスポンジローラの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4062457B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000250343A (ja) * 1999-02-25 2000-09-14 Inoac Corp 定着器用加圧ローラ
WO2014037983A1 (ja) * 2012-09-07 2014-03-13 キヤノン株式会社 現像部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
US8768227B2 (en) 2012-09-07 2014-07-01 Canon Kabushiki Kaisha Developing member including elastic member containing cured product of addition-curing silicone rubber mixture, processing cartridge including the developing member, and electrophotographic apparatus including the developing member

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000250343A (ja) * 1999-02-25 2000-09-14 Inoac Corp 定着器用加圧ローラ
WO2014037983A1 (ja) * 2012-09-07 2014-03-13 キヤノン株式会社 現像部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2014052517A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Canon Inc 現像部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
US8768227B2 (en) 2012-09-07 2014-07-01 Canon Kabushiki Kaisha Developing member including elastic member containing cured product of addition-curing silicone rubber mixture, processing cartridge including the developing member, and electrophotographic apparatus including the developing member

Also Published As

Publication number Publication date
JP4062457B2 (ja) 2008-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6463255B2 (ja) 電子写真用部材および画像形成装置
JP5339769B2 (ja) 現像ローラ、現像装置、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
CN110780560A (zh) 电子照相用构件、处理盒与电子照相图像形成设备
JP2004191960A (ja) 導電性ロール
US9715192B2 (en) Semiconductive roller, method for manufacturing the same and image forming apparatus
US7187890B2 (en) Ion conductive roller and image forming apparatus employing ion conductive roller
JP2010211020A (ja) ゴム組成物、それを用いた電子写真装置の導電性ローラ及び転写ローラ
JPH11167246A (ja) シリコーンゴムスポンジローラとその製造方法
JPH11167301A (ja) 定着装置用スポンジローラとその製造方法
JP6730807B2 (ja) 電子写真用ローラおよびその製造方法、ならびに、電子写真画像形成装置
JP2004191961A (ja) 導電性ロール
JP4156350B2 (ja) 電子写真装置用現像ローラーの製造方法
JP2003345089A (ja) 導電性ゴムローラ
JP4070011B2 (ja) 画像形成装置用発泡導電性ゴムローラの製造方法及び転写ローラ
JP7172210B2 (ja) シリコーンゴム組成物、シリコーンゴム組成物の調製方法、定着部材、定着部材の製造方法及び定着部材を備える画像形成装置
JP2008233565A (ja) 導電性ローラの製造方法及び導電性ローラ
JP2020160276A (ja) 帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び組立体
JP4477192B2 (ja) 導電性部材
JP4100587B2 (ja) 導電性ローラ
EP2729848A1 (en) Fixing member, fixing apparatus, and method of producing fixing member
JP2005148488A (ja) 画像形成装置部品
JP2009014834A (ja) 帯電ローラー及び前記帯電ローラーを有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2651987B2 (ja) 複合ロールの製造方法
JP2017156710A (ja) 画像形成装置用の弾性ベルト、ベルトユニット、及び画像形成装置
JP3116000B2 (ja) 帯電部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051111

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060316

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060809

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term