JP2020160276A - 帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置を提供すること。【解決手段】導電性弾性層、および導電性弾性層の外周面上に設けられ導電性表面層を有する帯電部材と、支持体、および前記支持体の外周面上に設けられ、前記帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層を有し、前記帯電部材における前記導電性表面層に接触して回転する清掃部材と、を備える帯電装置である。【選択図】図1
Description
本発明は、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び組立体に関する。
特許文献1には、「導電性支持体と、該導電性支持体の外周面上に設けられた導電性弾性層と、該導電性弾性層の外周面上に設けられ、表面自由エネルギーが50mN/m以上90mN/m以下である導電性表面層と、を有するロール状の帯電部材、及び、支持体と、該支持体の外周面上に設けられ、発泡セル数が25mm当たり40個以上75個以下である発泡弾性層と、を有し、前記帯電部材における前記導電性表面層に接触して回転するロール状の清掃部材、を備える帯電装置。」が開示されている。
本発明の課題は、帯電部材と清掃部材とを備える帯電装置において、帯電部材の導電性表面層よりも清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが小さい場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置を提供することである。
<1>
導電性弾性層と、前記導電性弾性層の外周面上に設けられ導電性表面層と、を有する帯電部材と、
支持体と、前記支持体の外周面上に設けられ、前記帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、前記帯電部材における前記導電性表面層に接触して回転する清掃部材と、
を備える帯電装置。
<2>
前記帯電部材の導電性表面層の表面自由エネルギーが、90mN/m以上150mN/m以下であり、
前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが、150mN/m超え210mN/m以下である<1>に記載の帯電装置。
<3>
前記帯電部材の導電性表面層と前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、30mN/m以上90mN/m以下である<1>又は<2>に記載の帯電装置。
<4>
前記帯電部材の導電性表面層と前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、50mN/m以上70mN/m以下である<3>に記載の帯電装置。
<5>
前記帯電部材の導電性表面層の表面粗さRzが、15μm以上30μm以下である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<6>
前記清掃部材の発泡弾性層の平均セル径が、100μm以上200μm以下である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<7>
前記帯電部材よりも前記清掃部材の外径が大きい<1>〜<6>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<8>
前記帯電部材と前記清掃部材との外径比(帯電部材の外径/清掃部材の外径)が、8/12以上14/6以下である<1>〜<7>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<9>
像保持体と、
帯電部材及び清掃部材を含み、該帯電部材を前記像保持体に接触させて当該像保持体を帯電する、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の帯電装置と、
を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<10>
像保持体と、
帯電部材及び清掃部材を含み、該帯電部材を前記像保持体に接触させて当該像保持体を帯電する、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
<11>
被清掃部材と、
支持体と、前記支持体の外周面上に設けられ、前記被清掃部材の表面よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、前記被清掃部材の表面に接触して回転する清掃部材と、
を備える組立体。
導電性弾性層と、前記導電性弾性層の外周面上に設けられ導電性表面層と、を有する帯電部材と、
支持体と、前記支持体の外周面上に設けられ、前記帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、前記帯電部材における前記導電性表面層に接触して回転する清掃部材と、
を備える帯電装置。
<2>
前記帯電部材の導電性表面層の表面自由エネルギーが、90mN/m以上150mN/m以下であり、
前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが、150mN/m超え210mN/m以下である<1>に記載の帯電装置。
<3>
前記帯電部材の導電性表面層と前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、30mN/m以上90mN/m以下である<1>又は<2>に記載の帯電装置。
<4>
前記帯電部材の導電性表面層と前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、50mN/m以上70mN/m以下である<3>に記載の帯電装置。
<5>
前記帯電部材の導電性表面層の表面粗さRzが、15μm以上30μm以下である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<6>
前記清掃部材の発泡弾性層の平均セル径が、100μm以上200μm以下である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<7>
前記帯電部材よりも前記清掃部材の外径が大きい<1>〜<6>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<8>
前記帯電部材と前記清掃部材との外径比(帯電部材の外径/清掃部材の外径)が、8/12以上14/6以下である<1>〜<7>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<9>
像保持体と、
帯電部材及び清掃部材を含み、該帯電部材を前記像保持体に接触させて当該像保持体を帯電する、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の帯電装置と、
を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<10>
像保持体と、
帯電部材及び清掃部材を含み、該帯電部材を前記像保持体に接触させて当該像保持体を帯電する、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
<11>
被清掃部材と、
支持体と、前記支持体の外周面上に設けられ、前記被清掃部材の表面よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、前記被清掃部材の表面に接触して回転する清掃部材と、
を備える組立体。
<1>に係る発明によれば、帯電部材と清掃部材とを備える帯電装置において、帯電部材の導電性表面層よりも清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが小さい場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置が提供できる。
<2>に係る発明によれば、帯電部材の導電性表面層の表面自由エネルギーが90mN/m未満、又は清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが、150mN/m以下である場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置が提供できる。
<3>、又は<4>に係る発明によれば、帯電部材の導電性表面層と清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、30mN/m未満である場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置が提供できる。
<5>に係る発明によれば、帯電部材の導電性表面層の表面粗さRzが、15μm未満である場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置が提供できる。
<6>に係る発明によれば、である場合に比べ、清掃部材の発泡弾性層の平均セル径が、100μm未満である場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置が提供できる。
<7>、又は<8>に係る発明によれば、帯電部材よりも清掃部材の外径が小さい場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制する帯電装置が提供できる。
<9>、又は<10>に係る発明によれば、帯電部材と清掃部材とを備える帯電装置において、帯電部材の導電性表面層よりも清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが小さい帯電装置を備える場合に比べ、筋状の画像欠陥の発生を抑制するプロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供できる。
<11>に係る発明によれば、被清掃体と清掃部材とを備える組立体において、被清掃体の表面よりもよりも清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが小さい場合に比べ、被清掃体の表面の油成分の付着及び堆積を抑制する組立体が提供できる。
以下に、本発明の一例実施形態を説明する。
本実施形態に係る帯電装置は、帯電部材と、帯電部材における導電性表面層に接触して回転する清掃部材と、を備える。
帯電部材は、導電性弾性層と、導電性弾性層の外周面上に設けられ導電性表面層と、を有する。
一方、清掃部材は、支持体と、支持体の外周面上に設けられ、帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有する。
帯電部材は、導電性弾性層と、導電性弾性層の外周面上に設けられ導電性表面層と、を有する。
一方、清掃部材は、支持体と、支持体の外周面上に設けられ、帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有する。
本実施形態に係る帯電装置は、上記構成により、筋状の画像欠陥の発生を抑制する。
その理由は、次の通り、推測される。
その理由は、次の通り、推測される。
従来、帯電部材には、表面汚染、及び、導電性弾性層の含有成分の染み出し(以下「ブリード」)を抑制する目的で導電性表面層が設けられている。
しかし、帯電部材の表面には、外部(対向部材、他部品等)からの油成分(例えば、シリコン含有型オイル、フッ素含有型オイル等、以下「オイル成分」)が付着することがある。そして、帯電部材の表面にオイル成分が付着し続け、堆積すると、筋状の画質欠陥が生じることがある。
しかし、帯電部材の表面には、外部(対向部材、他部品等)からの油成分(例えば、シリコン含有型オイル、フッ素含有型オイル等、以下「オイル成分」)が付着することがある。そして、帯電部材の表面にオイル成分が付着し続け、堆積すると、筋状の画質欠陥が生じることがある。
そこで、帯電部材の表面を清掃する清掃部材として、帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層を有する清掃部材を採用すると、帯電部材の表面に付着したオイル成分が清掃部材の表面(つまり発泡弾性層の表面)に移行し易くなる。
そのため、帯電部材の表面にオイル成分の付着と共に、オイル成分の堆積が抑制される。
そのため、帯電部材の表面にオイル成分の付着と共に、オイル成分の堆積が抑制される。
以上から、本実施形態に係る帯電装置は、筋状の画像欠陥の発生を抑制すると推測される。
以下、本実施形態に係る帯電装置について、図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材は、全図面を通して、同じ符号を付与し、説明を省略する場合がある。
本実施形態に係る帯電装置12は、図1に示すように、例えば、帯電部材121と、清掃部材122と、が特定の食い込み量で接触して配置されている。そして、帯電部材121の導電性支持体(図2及び図3における30)及び清掃部材122の支持体122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(例えば導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124が接続されている。
以下、帯電装置12を構成する各部材について、以下に詳細に説明する。
[帯電部材]
以下、帯電部材121について、図2及び図3を参照して説明する。
ここで、図2は、本実施形態における帯電部材を示す概略斜視図である。図3は、本実施形態における帯電部材の概略断面図である。なお、図3は、図2のA−A断面図である。
以下、帯電部材121について、図2及び図3を参照して説明する。
ここで、図2は、本実施形態における帯電部材を示す概略斜視図である。図3は、本実施形態における帯電部材の概略断面図である。なお、図3は、図2のA−A断面図である。
帯電部材121は、図2及び図3に示すように、例えば、導電性支持体30(以下「支持体30」と称する)と、導電性支持体30の外周面上に設けられた導電性弾性層31(以下「弾性層31」と称する)と、導電性弾性層31の外周面上に設けられた導電性表面層32(以下「表面層32」と称する)と、を有するロール部材である。なお、支持体30と弾性層31との間は、例えば、接着層(不図示)が設けられている。
帯電部材121は、上記層構成に限られず、例えば、支持体30と弾性層31との間に中間層を設けた構成、又は、弾性層31と表面層32との間に抵抗調整層若しくは移行防止層を設けた構成であってもよい。
また、帯電部材121は、ロール部材に限られず、ベルト部材等であってもよい。
また、帯電部材121は、ロール部材に限られず、ベルト部材等であってもよい。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることを意味する。
以下、帯電部材121の詳細について説明する。なお、以下、符号は省略して説明する。
(支持体)
支持体は、帯電部材の電極及び支持部材として機能するものである。例えば、支持体の材質としては、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;等が挙げられる。支持体としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂、セラミック部材)等も挙げられる。支持体は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
支持体は、帯電部材の電極及び支持部材として機能するものである。例えば、支持体の材質としては、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;等が挙げられる。支持体としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂、セラミック部材)等も挙げられる。支持体は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
(接着層)
接着層の材質としては、支持体と弾性層とを接着し、導電性を有する組成物である公知の接着剤が挙げられる。この接着剤としては、例えば、電子導電剤を含有する樹脂組成物、導電性樹脂を含む樹脂組成物が挙げられる。
接着層の材質としては、支持体と弾性層とを接着し、導電性を有する組成物である公知の接着剤が挙げられる。この接着剤としては、例えば、電子導電剤を含有する樹脂組成物、導電性樹脂を含む樹脂組成物が挙げられる。
(弾性層)
弾性層は、弾性材料と、導電剤と、を含む。弾性層は、必要に応じて、その他の添加剤を含んでもよい。なお、弾性層は、抵抗調整層を兼ねていることがよい。
弾性層は、弾性材料と、導電剤と、を含む。弾性層は、必要に応じて、その他の添加剤を含んでもよい。なお、弾性層は、抵抗調整層を兼ねていることがよい。
弾性材料としては、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコ−ンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエ−テル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム、これらを混合したゴム等が挙げられる。
これらの弾性材料の中でも、シリコ−ンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、これらを混合したゴムが好ましい。
ゴム材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
これらの弾性材料の中でも、シリコ−ンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、これらを混合したゴムが好ましい。
ゴム材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
導電剤としては、電子導電性物質、イオン導電性物質が挙げられる。
電子導電性物質としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、熱分解カーボン、グラファイト、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウム等の金属、ZnO−Al2O3、SnO2−Sb2O3、In2O3−SnO2、ZnO−TiO2、MgO−Al2O3、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、Sb2O3、In2O3、ZnO、MgO等の公知の金属酸化物が挙げられる。
イオン導電性物質としては、例えば、四級アンモニウム塩、アルカリ金属の過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過塩素酸塩等の公知の塩が挙げられる。
電子導電性物質としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、熱分解カーボン、グラファイト、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウム等の金属、ZnO−Al2O3、SnO2−Sb2O3、In2O3−SnO2、ZnO−TiO2、MgO−Al2O3、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、Sb2O3、In2O3、ZnO、MgO等の公知の金属酸化物が挙げられる。
イオン導電性物質としては、例えば、四級アンモニウム塩、アルカリ金属の過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過塩素酸塩等の公知の塩が挙げられる。
これらの導電剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
導電剤の含有量は、弾性層の目的とする特性が得られる範囲内であれば、特に制限はない。
具体的には、電子導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上90質量部以下であることが好ましい。
一方、イオン導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
具体的には、電子導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上90質量部以下であることが好ましい。
一方、イオン導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
弾性層におけるその他の添加剤としては、軟化剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の周知の添加剤が挙げられる。
弾性層の体積抵抗率は、例えば、弾性層が抵抗調整層を兼ねる場合、例えば、103Ωcm以上1014Ωcm以下がよく、好ましくは105Ωcm以上1012Ωcm以下、より好ましくは107Ωcm以上1012Ωcm以下である。
弾性層の体積抵抗率は、次に示す方法により測定された値である。
即ち、弾性層からシート状の測定試料を採取し、その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料厚(cm))
即ち、弾性層からシート状の測定試料を採取し、その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料厚(cm))
弾性層の厚みは、帯電部材を適用する装置によって異なるが、例えば、1mm以上10mm以下がよく、好ましくは2mm以上5mm以下である。
弾性層の厚みは、次に示す方法により測定された値である。
即ち、弾性層(帯電部材)の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を片刃ナイフで切り取り、切り取った試料の断面を5から50倍の厚みに応じて適切な倍率で観察して、膜厚を測定して、その平均値とする。測定装置は、キーエンス社製、デジタルマイクロスコープVHX−200を用いる。
即ち、弾性層(帯電部材)の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を片刃ナイフで切り取り、切り取った試料の断面を5から50倍の厚みに応じて適切な倍率で観察して、膜厚を測定して、その平均値とする。測定装置は、キーエンス社製、デジタルマイクロスコープVHX−200を用いる。
(表面層)
表面層は、清掃部材の表面(具体的には、清掃部材の発泡弾性層)よりも表面自由エネルギーが小さい。それにより、帯電部材のオイル成分の付着および堆積が抑制される。そして、筋状の画像欠陥が抑制される。
表面層は、清掃部材の表面(具体的には、清掃部材の発泡弾性層)よりも表面自由エネルギーが小さい。それにより、帯電部材のオイル成分の付着および堆積が抑制される。そして、筋状の画像欠陥が抑制される。
表面層の表面自由エネルギーは、帯電部材のオイル成分の付着抑制および堆積抑制の観点から、90mN/m以上(又は90mN/m超え)150mN/m以下が好ましく、100mN/m以上140mN/m以下がより好ましく、110mN/m以上130mN/m以下がさらに好ましい。
表面自由エネルギーは、次に示す方法により測定された値である。
常温常湿(22℃、55%RH)環境下で、表面自由エネルギーの双極子成分、分散成分及び水素結合成分が既知である試薬として純水、ヨウ化メチレン、α−ブロモナフタレン、エチレングリコールを使用し、接触角計CA−X(商品名;協和界面株式会社製)を用いて、測定対象層の表面に対する接触角を測定し、測定結果に基づき表面自由エネルギー解析ソフトEG−11(商品名;協和界面株式会社製)を用いて、Fowkesの式に基づく表面自由エネルギーを算出する。但し、試薬の滴下量は2.5μLとし、接触角測定までの時間は試薬を滴下してから60秒後とする。
常温常湿(22℃、55%RH)環境下で、表面自由エネルギーの双極子成分、分散成分及び水素結合成分が既知である試薬として純水、ヨウ化メチレン、α−ブロモナフタレン、エチレングリコールを使用し、接触角計CA−X(商品名;協和界面株式会社製)を用いて、測定対象層の表面に対する接触角を測定し、測定結果に基づき表面自由エネルギー解析ソフトEG−11(商品名;協和界面株式会社製)を用いて、Fowkesの式に基づく表面自由エネルギーを算出する。但し、試薬の滴下量は2.5μLとし、接触角測定までの時間は試薬を滴下してから60秒後とする。
表面層において、表面自由エネルギーを上記範囲とするには、例えば、表面層の表面粗さRzを調整する方法が挙げられる。
具体的には、表面層の表面粗さRzを、15μm以上30μm以下とすることが好ましく、17μm以上28μm以下がより好ましく、20μm以上25μm以下がさらに好ましい。
具体的には、表面層の表面粗さRzを、15μm以上30μm以下とすることが好ましく、17μm以上28μm以下がより好ましく、20μm以上25μm以下がさらに好ましい。
表面粗さRzは、十点平均粗さRzであり、次に示す方法により測定された値である。 表面粗さRzは、JIS B 0601(1994)に従って、測定対象層における帯電部材の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を測定し、その平均値とする。測定装置としては、東京精密株式会社製、サーフコム1400を用いる。測定条件は、カットオフ:0.8mm、測定長:2.4mm、トラバーススピード:0.3mm/secとする。
表面層の表面粗さRzを上記範囲とする方法は、下層の弾性層の研磨条件を調整する方法、表面層のフィラー量を調整する方法等が挙げられる。
表面層は、弾性層上に樹脂層を独立して設けた態様であってもよいし、発泡した弾性層の表層部の気泡に樹脂等を含浸させて設けた態様(つまり、気泡に樹脂等が含浸した弾性層の表層部を表面層とした態様)であってもよい。
表面層を形成するための材料としては、例えば、樹脂が挙げられる。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、共重合ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンテトラフルオロエチレン樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂。ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等)が挙げられる。また、樹脂は、硬化性樹脂を硬化剤若しくは触媒により硬化又は架橋したものが好ましい。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含む共重合体である。なお、共重合ナイロンには、6ナイロン、66ナイロン等の他の重合単位を含んでいてもよい。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、共重合ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンテトラフルオロエチレン樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂。ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等)が挙げられる。また、樹脂は、硬化性樹脂を硬化剤若しくは触媒により硬化又は架橋したものが好ましい。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含む共重合体である。なお、共重合ナイロンには、6ナイロン、66ナイロン等の他の重合単位を含んでいてもよい。
これらの中でも、汚れ防止の観点から、樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、ポリアミド樹脂が好ましく、表面層の耐摩耗性、多孔質樹脂粒子の離脱抑制の点から、ポリアミド樹脂がより好ましい。
特に、ポリアミド樹脂としては、表面層の耐摩耗性の点から、アルコキシメチル化ポリアミド(アルコキシメチル化ナイロン)が好ましく、より好ましくはメトキシメチル化ポリアミド(N−メトキシメチル化ナイロン)である。
なお、樹脂は、表面層の機械的強度を向上させ、表面層の割れの発生を抑制する点から、架橋構造を有していてもよい。
樹脂が架橋構造を有する場合、表面層のゲル分率は50%以上100%以下が好ましく、より好ましくは60%以上100%以下である。
樹脂が架橋構造を有する場合、表面層のゲル分率は50%以上100%以下が好ましく、より好ましくは60%以上100%以下である。
ゲル分率の測定は、JIS K6796(1998)に準じて行われる。
具体的には、表面層から測定試料を採取する。採取した測定試料の質量を測定し、これを溶剤抽出前の質量とする。次に、測定試料を、表面層形成用の塗布液を調製するのに用いる溶剤中に24時間浸漬した後、溶剤をろ過し、残留した残留物をろ過し、重量を測定する。この重量を抽出後の質量とする。そして、下記式に従って、ゲル分率を算出する。
・式:ゲル分率=100×(溶剤抽出後の質量)/(溶剤抽出前の質量)
具体的には、表面層から測定試料を採取する。採取した測定試料の質量を測定し、これを溶剤抽出前の質量とする。次に、測定試料を、表面層形成用の塗布液を調製するのに用いる溶剤中に24時間浸漬した後、溶剤をろ過し、残留した残留物をろ過し、重量を測定する。この重量を抽出後の質量とする。そして、下記式に従って、ゲル分率を算出する。
・式:ゲル分率=100×(溶剤抽出後の質量)/(溶剤抽出前の質量)
表面層を形成するためのその他の材料としては、例えば、導電剤、充填剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の通常表面層に添加され得る周知の添加剤が挙げられる。
表面層の体積抵抗率は、例えば、103Ωcm以上1014Ωcm以下がよく、好ましくは105Ωcm以上1012Ωcm以下、より好ましくは107Ωcm以上1012Ωcm以下がよい。
表面層の体積抵抗率は、次に示す方法により測定された値である。
即ち、表面層をアルミやステンレス等の金属の平板又は体積抵抗が10Ωcm以下のシート状のゴム材等に塗布し、測定試料を得る。その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料膜厚(cm))
即ち、表面層をアルミやステンレス等の金属の平板又は体積抵抗が10Ωcm以下のシート状のゴム材等に塗布し、測定試料を得る。その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料膜厚(cm))
表面層のダイナミック超微小硬度は、汚染や割れの点から、例えば、0.04以上0.5以下がよく、好ましくは0.08以上0.3以下である。
表面層のダイナミック超微小硬度(以下、「DH」とも称する)は、圧子を試料に一定の押込み速度(mN/s)で進入させたときの試験荷重をP(mN)、押込み深さをD(μm)としたとき、下記式より算出された硬度である。但し、下記式において、αは圧子形状による定数を表す。
式:DH=α×P/D2
なお、ダイナミック超微小硬度の測定は、ダイナミック超微小硬度計DUH−W201S((株)島津製作所社製)により行った。ダイナミック超微小硬度は、軟質材料測定により、三角錐圧子(頂角:115°、α:3.8584)を、帯電部材の表面層に押込み速度0.14mN/s、試験荷重1.0mNで進入させた時の押込み深さDを測定することにより求められる。
式:DH=α×P/D2
なお、ダイナミック超微小硬度の測定は、ダイナミック超微小硬度計DUH−W201S((株)島津製作所社製)により行った。ダイナミック超微小硬度は、軟質材料測定により、三角錐圧子(頂角:115°、α:3.8584)を、帯電部材の表面層に押込み速度0.14mN/s、試験荷重1.0mNで進入させた時の押込み深さDを測定することにより求められる。
表面層の厚みは、弾性層からのブリード物(つまり、滲み出す液状物)及びブルーム物(つまり、析出する固形物)の帯電部材の表面への移動を抑制すると共に、表面層の抵抗安定性の点から、例えば、2μm以上25μm以下がよく、好ましくは3μm以上20μm以下であり、より好ましくは3μm以上15μm以下であり、更に好ましくは5μm以上15μm以下である。
表面層の厚みは、次に示す方法により測定された値である。
即ち、表面層(帯電部材)の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を片刃ナイフで切り取り、切り取った試料の断面を倍率1000倍で観察して膜厚を測定し、その平均値とする。測定装置は、キーエンス社製、デジタルマイクロスコープVHX−200を用いる。
即ち、表面層(帯電部材)の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を片刃ナイフで切り取り、切り取った試料の断面を倍率1000倍で観察して膜厚を測定し、その平均値とする。測定装置は、キーエンス社製、デジタルマイクロスコープVHX−200を用いる。
表面層は、例えば、各成分を溶剤に分散させて塗布液を調製し、先立って形成した弾性層上に、この塗布液を塗布した後、加熱することで形成する。
塗布液の塗布方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法、フロー塗布法、リング塗布法、ダイ塗布法、インクジェット塗布法等が挙げられる。
塗布液に用いる溶剤としては、特に限定されず一般的なものが使用され、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの溶媒を使用してもよい。また、これらの他、種々の溶媒を使用してもよいが、浸漬塗布法を適用するためには、アルコール溶剤若しくはケトン溶剤、又はそれらの混合溶剤が挙げられる。
塗布液の塗布方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法、フロー塗布法、リング塗布法、ダイ塗布法、インクジェット塗布法等が挙げられる。
塗布液に用いる溶剤としては、特に限定されず一般的なものが使用され、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの溶媒を使用してもよい。また、これらの他、種々の溶媒を使用してもよいが、浸漬塗布法を適用するためには、アルコール溶剤若しくはケトン溶剤、又はそれらの混合溶剤が挙げられる。
[清掃部材]
清掃部材122は、図1に示すように、例えば、導電性支持体122A(以下「支持体122A」と称する)と、導電性支持体122Aの外周面上に設けられた発泡弾性層122B(以下「発泡弾性層122B」と称する)と、を有するロール部材である。
以下、本実施形態に係る清掃部材122の詳細について説明する。なお、以下、符号は省略して説明する。
清掃部材122は、図1に示すように、例えば、導電性支持体122A(以下「支持体122A」と称する)と、導電性支持体122Aの外周面上に設けられた発泡弾性層122B(以下「発泡弾性層122B」と称する)と、を有するロール部材である。
以下、本実施形態に係る清掃部材122の詳細について説明する。なお、以下、符号は省略して説明する。
(支持体)
支持体は、円筒状又は円柱状の導電部材である。支持体の材質としては例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられる。
また、支持体としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば、樹脂やセラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば、樹脂やセラミック部材)等も挙げられる。
支持体は、円筒状又は円柱状の導電部材である。支持体の材質としては例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられる。
また、支持体としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば、樹脂やセラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば、樹脂やセラミック部材)等も挙げられる。
(発泡弾性層)
発泡弾性層は、例えば、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、発泡セルという。)が存在し、弾性を有している層である。
発泡弾性層は、例えば、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、発泡セルという。)が存在し、弾性を有している層である。
発泡弾性層は、帯電部材の表面(つまり、導電性表面層)よりも表面自由エネルギーが大きい。それにより、帯電部材のオイル成分の付着および堆積が抑制される。そして、筋状の画像欠陥が抑制される。
発泡弾性層の表面自由エネルギーは、帯電部材のオイル成分の付着抑制および堆積抑制の観点から、150mN/m超え210mN/m以下が好ましく、160mN/m以上200mN/m以下がより好ましく、170mN/m以上190mN/m以下がさらに好ましい。
表面自由エネルギーは、既述の方法により測定された値である。
発泡弾性層において、表面自由エネルギーを上記範囲とするには、例えば、発泡弾性層のセルの大きさを調整する方法が挙げられる。
具体的には、発泡弾性層の平均セル径は、100μm以上200μm以下が好ましく、120μm以上180μm以下がより好ましく、140μm以上160μm以下がより好ましい。
具体的には、発泡弾性層の平均セル径は、100μm以上200μm以下が好ましく、120μm以上180μm以下がより好ましく、140μm以上160μm以下がより好ましい。
平均セル径は、JIS K 6400−1(2004)附属書1に準じて25mm長さ毎のセル数を測定し、式:平均セル径=25mm/セル数から算出したものである。
表面粗さRzを調整する方法が挙げられる。
具体的には、表面層の表面粗さRzを、80μm以上180μm以下とすることが好ましく、100μm以上160μm以下がより好ましく、120μm以上140μm以下がさらに好ましい。
表面粗さRzを調整する方法が挙げられる。
具体的には、表面層の表面粗さRzを、80μm以上180μm以下とすることが好ましく、100μm以上160μm以下がより好ましく、120μm以上140μm以下がさらに好ましい。
表面粗さRzは、十点平均粗さRzであり、次に示す方法により測定された値である。 表面粗さRzは、JIS B 0601(1994)に従って、測定対象層における帯電部材の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を測定し、その平均値とする。測定装置としては、東京精密株式会社製、サーフコム1400を用いる。測定条件は、カットオフ:0.8mm、測定長:2.4mm、トラバーススピード:0.3mm/secとする。
表面層の表面粗さRzを上記範囲とする方法は、下層の弾性層の表面粗さを調整する方法、発泡倍率の異なる発泡体を選択する方法等が挙げられる。
発泡弾性層の発泡セル数は、帯電部材のオイル成分の付着抑制および堆積抑制の観点から、25mm当たり80個以上120個以下が好ましく、90個以上110個以下がより好ましい。
「発泡セル数」とは、JIS K 6400−1(2004)に記載のセル数であって、測定方法はJIS K 6400−1(2004)付属書1に記載の方法を採用する。
発泡弾性層は、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、オレフィン、メラミン、ポリプロピレン、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン、シリコーン、ニトリル等の発泡性の樹脂材料又はゴム材料を含んで構成される。
これらの発泡性の樹脂材料又はゴム材料の中でも、帯電部材との従動摺擦によりトナーや外添剤などの異物を効率的に除去し、スジ状の画像欠陥を抑制すると同時に、帯電部材の表面に清掃部材の擦れによるキズをつけ難くするために、また、長期にわたり千切れや破損が生じ難くするために、ポリウレタンが特に好適に適用される。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールなど)と、イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応物が挙げられ、これらの鎖延長剤(例えば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど)による反応物であってもよい。
発泡弾性層は、発泡性の樹脂材料又はゴム材料に加え、必要に応じて、発泡剤、整泡剤等を用いて形成される。特に、ポリウレタンの場合は、発泡剤、整泡剤等を用いた発泡させることが一般的である。
発泡剤としては、水、アゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の公知の発泡剤が用いられる。
また、整泡剤としては、シリコーン整泡剤(例えばジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーン;アルキル変性シリコーンオイル、アラルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリエステル変性シリコーンオイル、フルオロアルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル基変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル;等)の公知の整泡剤が用いられる。
発泡剤としては、水、アゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の公知の発泡剤が用いられる。
また、整泡剤としては、シリコーン整泡剤(例えばジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーン;アルキル変性シリコーンオイル、アラルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリエステル変性シリコーンオイル、フルオロアルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル基変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル;等)の公知の整泡剤が用いられる。
発泡弾性層は、支持体の外周面の全面に形成された筒状形状であってもよいし、支持体の外周面に短冊状の発泡弾性部材を螺旋状に巻き付けて形成されたものでもよい。
発泡弾性層は、例えば、支持体の外周面に、発泡弾性層を構成する成分と発泡に寄与する発泡剤や整泡剤との混合物を付与し、成形、発泡して形成してもよいし、予め貫通穴を設けた発泡体を支持体の外周面に接着剤を用いて接着し、その後、外径を研磨することで形成してもよい。
発泡弾性層は、例えば、支持体の外周面に、発泡弾性層を構成する成分と発泡に寄与する発泡剤や整泡剤との混合物を付与し、成形、発泡して形成してもよいし、予め貫通穴を設けた発泡体を支持体の外周面に接着剤を用いて接着し、その後、外径を研磨することで形成してもよい。
ここで、清掃部材は、帯電部材よりも外径が大きいことが好ましい。具体的には、前記帯電部材と清掃部材との外径比(帯電部材の外径/清掃部材の外径)が、8/12以上14/6以下が好ましく、10/12以上12/6以下がより好ましく、10/10以上12/8以下がさらに好ましい。
帯電部材よりも清掃部材の外径が大きいと、清掃部材の表面が保持するオイル成分量が多くなり、より長期にわたり、帯電部材のオイル成分の付着および堆積が抑制され、筋状の画像欠陥が抑制される。
帯電部材よりも清掃部材の外径が大きいと、清掃部材の表面が保持するオイル成分量が多くなり、より長期にわたり、帯電部材のオイル成分の付着および堆積が抑制され、筋状の画像欠陥が抑制される。
[導電性軸受け、電源]
帯電装置12における導電性軸受け及び電源について説明する。
導電性軸受け123は、帯電部材121と清掃部材122とを一体で回転自在に保持すると共に、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。
この軸間距離を調整することで、帯電部材121と清掃部材122との食い込み量が制御される。
導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料及び形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
帯電装置12における導電性軸受け及び電源について説明する。
導電性軸受け123は、帯電部材121と清掃部材122とを一体で回転自在に保持すると共に、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。
この軸間距離を調整することで、帯電部材121と清掃部材122との食い込み量が制御される。
導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料及び形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
電源124は、導電性軸受け123へ電圧を印加することにより、帯電部材121と清掃部材122とを同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置が用いられる。
<組立体>
本実施形態に係る組立体は、
被清掃部材と、
支持体と、支持体の外周面上に設けられ、被清掃部材の表面よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、被清掃部材の表面に接触して回転する清掃部材と、
を備える組立体である。
本実施形態に係る組立体は、
被清掃部材と、
支持体と、支持体の外周面上に設けられ、被清掃部材の表面よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、被清掃部材の表面に接触して回転する清掃部材と、
を備える組立体である。
本実施形態に係る組立体は、被清掃部材として、帯電部材の他、転写部材(一次転写部材、二次転写部材、中間転写部材)、搬送部材等を備える以外は、上記本実施形態に係る帯電装置と同じ構成である。
つまり、本実施形態に係る組立体において、被清掃部材は、その表面(具体的には、その表面を構成する層)の表面自由エネルギーが清掃部材の発泡弾性層よりも小さい。具体的には、被清掃部材の表面(具体的には、被清掃部材の表面を構成する層)の表面自由エネルギーは、90mN/m以上(又は90mN/m超え)150mN/m以下が好ましく、100mN/m以上140mN/m以下がより好ましく、110mN/m以上130mN/m以下がさらに好ましい。
つまり、本実施形態に係る組立体において、被清掃部材は、その表面(具体的には、その表面を構成する層)の表面自由エネルギーが清掃部材の発泡弾性層よりも小さい。具体的には、被清掃部材の表面(具体的には、被清掃部材の表面を構成する層)の表面自由エネルギーは、90mN/m以上(又は90mN/m超え)150mN/m以下が好ましく、100mN/m以上140mN/m以下がより好ましく、110mN/m以上130mN/m以下がさらに好ましい。
そして、本実施形態に係る組立体も、被清掃体の油成分の付着及び堆積が抑制される。
<画像形成装置、プロセスカートリッジ>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電装置と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備える。そして、帯電装置として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電装置と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備える。そして、帯電装置として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、例えば、上記構成の画像形成装置に脱着され、像保持体と、像保持体を帯電する帯電装置と、を備える。そして、帯電装置として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置及び転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置及び転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置、又はプロセスカートリッジは、上記本実施形態に係る組立体を備えてもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置、及びプロセスカートリッジについて図4及び図5を参照しつつ説明する。
ここで、図4は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図5は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
ここで、図4は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図5は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図4に示すように、像保持体10を備え、その周囲に、像保持体を帯電する帯電装置12と、帯電装置12により帯電された像保持体10を露光して潜像を形成する露光装置(潜像形成装置)14と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、現像装置16により形成したトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置18と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を備える。また、転写装置18により記録媒体Pに転写されたトナー像を定着する定着装置22を備える。
そして、本実施形態に係る画像形成装置101は、帯電装置12として、例えば、帯電部材121と、帯電部材121に接触配置された清掃部材122と、帯電部材121及び清掃部材122の軸方向両端を各部材が回転自在となるように保持する導電性軸受け123(導電性ベアリング)と、導電性軸受け123の一方に接続された電源124と、が配設された、上記本実施形態に係る帯電装置が適用されている。
一方、本実施形態の画像形成装置101は、帯電装置12(帯電部材121及び清掃部材122)以外の構成については、従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用される。以下、各構成の一例につき説明する。
像保持体10は、特に制限なく、公知の感光体が適用されるが、感光層を電荷発生層と電荷輸送層とに分離した、いわゆる機能分離型と呼ばれる構造の有機感光体が好適に適用される。
また、像保持体10は、その表面層が電荷輸送性を有し架橋構造を有する保護層で被覆されているものも好適に適用される。この保護層の架橋成分としてシロキサン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂で構成された感光体も好適に適用される。
また、像保持体10は、その表面層が電荷輸送性を有し架橋構造を有する保護層で被覆されているものも好適に適用される。この保護層の架橋成分としてシロキサン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂で構成された感光体も好適に適用される。
像保持体10は、その表面に存在する層(電荷輸送層や表面層)にレベリング剤としてシリコーンオイルを含有していてもよい。
用いられるシリコーンオイルとしては、前述のように、帯電部材121からのブリードの影響をより小さくするためにも、帯電部材の発泡弾性層に含まれるシリコーンオイルと同じ変性部位(変性に関与する置換基)を有するものを選択することが好ましい。具体的には、両者が、ポリエステル変性同士、又は、ポリエーテル変性同士であることが好ましい。
用いられるシリコーンオイルとしては、前述のように、帯電部材121からのブリードの影響をより小さくするためにも、帯電部材の発泡弾性層に含まれるシリコーンオイルと同じ変性部位(変性に関与する置換基)を有するものを選択することが好ましい。具体的には、両者が、ポリエステル変性同士、又は、ポリエーテル変性同士であることが好ましい。
露光装置14としては、例えば、レーザー光学系やLED(Light Emitting Diode)アレイ等が適用される。
現像装置16は、例えば、現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を像保持体10に接触若しくは近接させて、像保持体10の表面の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置である。現像装置16の現像方式は、既知の方式として二成分現像剤による現像方式が好適に適用される。この二成分現像剤による現像方式には、例えば、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写装置18としては、例えば、コロトロン等の非接触転写方式、記録媒体Pを介して導電性の転写ロールを像保持体10に接触させ記録媒体Pにトナー像を転写する接触転写方式のいずれを適応してもよい。
クリーニング装置20は、例えば、クリーニングブレードを像保持体10の表面に直接接触させて表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する部材である。クリーニング装置20としては、クリーニングブレード以外にクリーニングブラシ、クリーニングロール等を適用してもよい。
定着装置22としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好適に適用される。加熱定着装置は、例えば、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層又は耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し特定の接触圧で接触して配置され、円筒状芯金の外周面又はベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラ又は加圧ベルトと、で構成される。未定着のトナー像の定着プロセスは、例えば、定着ローラと加圧ローラ又は加圧ベルトとの間に未定着のトナー像が転写された記録媒体Pを挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、中間転写体を利用した中間転写方式の画像形成装置、各色のトナー像を形成する画像形成ユニットを並列配置させた所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよい。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、図5に示すように、上記図4に示す画像形成装置において、露光のための開口部24A、除電露光のための開口部24B及び取り付けレール24Cが備えられた筐体24により、像保持体10と、像保持体を帯電する帯電装置12と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を一体的に組み合わせて保持して構成したプロセスカートリッジ102である。そして、プロセスカートリッジ102は、上記図4に示す画像形成装置101に脱着自在に装着されている。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。
<帯電部材(以下、帯電ロール)の作製>
(帯電ロールA)
下記成分の混合物をオープンロールで混練りし、SUS416からなる直径6mmの導電性基材の表面に、厚さ1.5mmとなるように円筒状に被覆した。これを、内径18.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨して円筒状の発泡弾性層を得た。
ここで、研磨は、水口製作所社製 LEO-600FSを用いて、被研磨物の回転数200rpm、砥石回転数2,300rpmの条件で実施した。
(帯電ロールA)
下記成分の混合物をオープンロールで混練りし、SUS416からなる直径6mmの導電性基材の表面に、厚さ1.5mmとなるように円筒状に被覆した。これを、内径18.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨して円筒状の発泡弾性層を得た。
ここで、研磨は、水口製作所社製 LEO-600FSを用いて、被研磨物の回転数200rpm、砥石回転数2,300rpmの条件で実施した。
−発泡弾性層の成分−
・ゴム材料: 100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム)Gechron3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製): 25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製): 8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム): 1質量部
・加硫剤(硫黄)200メッシュ:鶴見化学工業社製: 1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製): 2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製): 0.5質量部
・ゴム材料: 100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム)Gechron3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製): 25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製): 8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム): 1質量部
・加硫剤(硫黄)200メッシュ:鶴見化学工業社製: 1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製): 2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製): 0.5質量部
次に、下記成分の混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、メタノールで希釈して、粘度0.04Pa・sの塗布液を調製した。この塗布液を用いて、発泡弾性層の表面に浸漬塗布し、塗布液を発泡弾性層の表層部の気泡に含浸させた後、140℃で15分間加熱乾燥し、表面層を形成した。得られた導電性ロールを帯電ロールとした。
−表面層の成分−
・高分子材料: 100質量部
(共重合ナイロン)アミランCM8000:東レ社製
・導電剤: 30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・フィラー: 20質量部
(ポリアミド樹脂粒子 Orgasol2001DNat1:アルケマ社製)
・溶剤(メタノール): 500質量部
・溶剤(ブタノール): 240質量部
・高分子材料: 100質量部
(共重合ナイロン)アミランCM8000:東レ社製
・導電剤: 30質量部
(アンチモンドープ酸化スズ)SN−100P:石原産業社製
・フィラー: 20質量部
(ポリアミド樹脂粒子 Orgasol2001DNat1:アルケマ社製)
・溶剤(メタノール): 500質量部
・溶剤(ブタノール): 240質量部
(帯電ロールA−1)
発泡弾性層の厚みを調整し、表1に示す外径となるようにした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールA−1を作製した。
発泡弾性層の厚みを調整し、表1に示す外径となるようにした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールA−1を作製した。
(帯電ロールB)
フィラーを15質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールBを作製した。
フィラーを15質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールBを作製した。
(帯電ロールC)
フィラーを25質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールCを作製した。
フィラーを25質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールCを作製した。
(帯電ロールD)
フィラーを27質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールDを作製した。
フィラーを27質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールDを作製した。
(帯電ロールE)
フィラーを12質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールEを作製した。
フィラーを12質量部にした以外は、帯電ロールAと同様にして、帯電ロールEを作製した。
<清掃部材(以下、クリーニングロール)の作製>
(クリーニングロールAの作製)
平均セル径150μm、発泡セル数167個/25mmのウレタンフォーム(製品名:EP−70、イノアックコーポレーション製)を、15mm×15mm×350mmの大きさに切断して、中心に貫通穴をあけ、接着剤を塗布した芯体(外径:6mm、芯体長さ:343mm:但し、芯体の軸方向両端部の軸受け部の外径φ4mm、長さ6mm)を挿入し、ウレタンフォームを芯体に接着してから、外径を研磨し、弾性層の軸方向長さ333mm、外径φ10mmのクリーニングロールAを得た。
(クリーニングロールAの作製)
平均セル径150μm、発泡セル数167個/25mmのウレタンフォーム(製品名:EP−70、イノアックコーポレーション製)を、15mm×15mm×350mmの大きさに切断して、中心に貫通穴をあけ、接着剤を塗布した芯体(外径:6mm、芯体長さ:343mm:但し、芯体の軸方向両端部の軸受け部の外径φ4mm、長さ6mm)を挿入し、ウレタンフォームを芯体に接着してから、外径を研磨し、弾性層の軸方向長さ333mm、外径φ10mmのクリーニングロールAを得た。
(クリーニングロールA−1)
外径を9mmとした以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールA−1を作製した。
外径を9mmとした以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールA−1を作製した。
(クリーニングロールB)
平均セル径100μm、発泡セル数250個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールBを作製した。
平均セル径100μm、発泡セル数250個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールBを作製した。
(クリーニングロールC)
平均セル径200μm、発泡セル数125個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールCを作製した。
平均セル径200μm、発泡セル数125個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールCを作製した。
(クリーニングロールD)
平均セル径250μm、発泡セル数100個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールDを作製した。
平均セル径250μm、発泡セル数100個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールDを作製した。
(クリーニングロールD−1)
外径を8mmとした以外は、クリーニングロールDと同様にして、クリーニングロールD−1を作製した。
外径を8mmとした以外は、クリーニングロールDと同様にして、クリーニングロールD−1を作製した。
(クリーニングロールE)
平均セル径240μm、発泡セル数104個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールEを作製した。
平均セル径240μm、発泡セル数104個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールEを作製した。
(クリーニングロールF)
平均セル径300μm、発泡セル数83個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールFを作製した。
平均セル径300μm、発泡セル数83個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールFを作製した。
(クリーニングロールG)
平均セル径350μm、発泡セル数71個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールGを作製した。
平均セル径350μm、発泡セル数71個/25mmのウレタンフォームを使用した以外は、クリーニングロールAと同様にして、クリーニングロールGを作製した。
<実施例1〜5、比較例1〜6>
表1に示す組み合わせで、帯電ロールとクリーニングロールとを、画像形成装置(富士ゼロックス社製「DocuCentre―VI C7771」)の帯電装置に組み込んだ。この帯電装置を、各例の帯電装置とした。
表1に示す組み合わせで、帯電ロールとクリーニングロールとを、画像形成装置(富士ゼロックス社製「DocuCentre―VI C7771」)の帯電装置に組み込んだ。この帯電装置を、各例の帯電装置とした。
<評価>
(帯電ロールおよびクリーニングロールの各種特性)
作製した帯電ロールおよびクリーニングロールの各種特性を既述の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
(帯電ロールおよびクリーニングロールの各種特性)
作製した帯電ロールおよびクリーニングロールの各種特性を既述の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
(筋状の画質欠陥評価)
各例の帯電装置を備えた画像形成装置(富士ゼロックス社製「DocuCentre―VI C7771」)を評価装置とし、A4紙に、ハーフトーン画像を100,000枚出力した。そして、出力した100,000枚目の画像を観察し、下記評価基準で評価した。
G1: 良く見たら視認できる軽微な色筋、又は、白筋の発生
G2: G1とG3の間レベルの色筋or白筋の発生
G3: 許容可能な色筋、又は、白筋の発生
G4: G3とG5の間レベルの色筋、又は、白筋の発生
G5: 許容不可能な色筋、又は、白筋の発生
各例の帯電装置を備えた画像形成装置(富士ゼロックス社製「DocuCentre―VI C7771」)を評価装置とし、A4紙に、ハーフトーン画像を100,000枚出力した。そして、出力した100,000枚目の画像を観察し、下記評価基準で評価した。
G1: 良く見たら視認できる軽微な色筋、又は、白筋の発生
G2: G1とG3の間レベルの色筋or白筋の発生
G3: 許容可能な色筋、又は、白筋の発生
G4: G3とG5の間レベルの色筋、又は、白筋の発生
G5: 許容不可能な色筋、又は、白筋の発生
各例の詳細を、表1に一覧にして示す。
なお、表中の略称の詳細は、次の通りである。
・SFE1:帯電ロールの表面(つまり表面層)の表面自由エネルギー
・SFE2:クリーニングロールの表面(つまり発泡弾性層)の表面自由エネルギー
・表面粗さRz
なお、表中の略称の詳細は、次の通りである。
・SFE1:帯電ロールの表面(つまり表面層)の表面自由エネルギー
・SFE2:クリーニングロールの表面(つまり発泡弾性層)の表面自由エネルギー
・表面粗さRz
上記結果から、本実施例の帯電装置は、比較例の帯電装置に比べ、筋状の画像欠陥の発生が抑制されていることがわかる。
それにより、本実施例の帯電装置は、比較例の帯電装置に比べ、帯電ロール(言い換えれば、被清掃体)の表面のオイル成分の付着及び堆積が抑制されていることがわかる。
それにより、本実施例の帯電装置は、比較例の帯電装置に比べ、帯電ロール(言い換えれば、被清掃体)の表面のオイル成分の付着及び堆積が抑制されていることがわかる。
10 像保持体、12 帯電装置、14 露光装置、16 現像装置、18 転写装置、20 クリーニング装置、22 定着装置、24 筐体、24A 開口部、24B 開口部、24C 取り付けレール、30基材、31 導電性弾性層、32 導電性表面層、101 画像形成装置、102 プロセスカートリッジ、121 帯電部材、122 清掃部材、122A 支持体、122B 発泡弾性層、123 導電性軸受け、124 電源
Claims (11)
- 導電性弾性層と、前記導電性弾性層の外周面上に設けられ導電性表面層と、を有する帯電部材と、
支持体と、前記支持体の外周面上に設けられ、前記帯電部材の導電性表面層よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、前記帯電部材における前記導電性表面層に接触して回転する清掃部材と、
を備える帯電装置。 - 前記帯電部材の導電性表面層の表面自由エネルギーが、90mN/m以上150mN/m以下であり、
前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーが、150mN/m超え210mN/m以下である請求項1に記載の帯電装置。 - 前記帯電部材の導電性表面層と前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、30mN/m以上90mN/m以下である請求項1又は請求項2に記載の帯電装置。
- 前記帯電部材の導電性表面層と前記清掃部材の発泡弾性層の表面自由エネルギーの差が、50mN/m以上70mN/m以下である請求項3に記載の帯電装置。
- 前記帯電部材の導電性表面層の表面粗さRzが、15μm以上30μm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置。
- 前記清掃部材の発泡弾性層の平均セル径が、100μm以上200μm以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の帯電装置。
- 前記帯電部材よりも前記清掃部材の外径が大きい請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電装置。
- 前記帯電部材と前記清掃部材との外径比(帯電部材の外径/清掃部材の外径)が、8/12以上14/6以下である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の帯電装置。
- 像保持体と、
帯電部材及び清掃部材を含み、該帯電部材を前記像保持体に接触させて当該像保持体を帯電する、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の帯電装置と、
を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
帯電部材及び清掃部材を含み、該帯電部材を前記像保持体に接触させて当該像保持体を帯電する、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。 - 被清掃部材と、
支持体と、前記支持体の外周面上に設けられ、前記被清掃部材の表面よりも表面自由エネルギーが大きい発泡弾性層と、を有し、前記被清掃部材の表面に接触して回転する清掃部材と、
を備える組立体。
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