JPH11165070A - 水素ガス中のco選択酸化触媒およびその製造方法ならびに水素ガス中のco除去方法 - Google Patents

水素ガス中のco選択酸化触媒およびその製造方法ならびに水素ガス中のco除去方法

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JPH11165070A
JPH11165070A JP9332104A JP33210497A JPH11165070A JP H11165070 A JPH11165070 A JP H11165070A JP 9332104 A JP9332104 A JP 9332104A JP 33210497 A JP33210497 A JP 33210497A JP H11165070 A JPH11165070 A JP H11165070A
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metal
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素を主成分とし且つCOおよび水を含む水
素ガス中に含まれる前記水の凝集を防止したうえで前記
COを選択的に酸化して除去することにより水素ガス中
のCO濃度を十分に低減させることができる水素ガス中
のCO選択酸化触媒を提供する。 【解決手段】 セラミック一体型担体の表面に、パラジ
ウムやルテニウムなどの白金族金属を含む銅などの卑金
属とセリウムやネオジムなどの希土類金属のペロブスカ
イト型複合酸化物が活性アルミナを介して分散してなる
水素ガス中のCO選択酸化触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素を主成分とし
且つCOを含むガス中のCOを選択的に酸化するのに好
適な水素ガス中のCO選択酸化触媒およびその製造方法
ならびに水素ガス中のCO除去方法に関し、より詳しく
は、例えば、燃料電池発電装置において、燃料電池の燃
料極に供給されるメタノール等を改質して得られる水素
ガス中に含まれるCOを選択的に酸化して除去すること
によって水素ガス中のCOを低減するのに好適な水素ガ
ス中のCO選択酸化触媒およびその製造方法ならびに水
素ガス中のCO除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解質の両側に燃料極と酸化極を配設
し、燃料極と酸化極にそれぞれ水素と酸素を供給するこ
とによって電池反応を得る燃料電池発電装置は、低公害
でエネルギーロスが少なく、操作性の点でも有利である
等の利点から、近年、自動車用電池として注目を集めて
いる。
【0003】燃料電池には、燃料や電解質の種類、ある
いは、作動温度等によって、種々のタイプのものが知ら
れているが、中でも、水素を燃料とし、酸素を酸化剤と
する、いわゆる水素−酸素燃料電池が有望とされ、電解
質に固体高分子を用いる低温作動型の燃料電池の開発な
らびに実用化が進んでおり、今後ますます普及が見込ま
れている。
【0004】このような燃料電池、特に、低温作動型の
燃料電池の場合には、電極に白金(白金触媒)が使用さ
れている。
【0005】ところが、電極に使用されている白金は、
COによって被毒されやすいので、燃料中にCOがある
レベル以上含まれると、発電性能が低下し、含まれるC
O濃度によっては全く発電出来なくなってしまうことも
ありうるという重大な問題点がある。このCOによる電
極の劣化は、特に、低温ほど著しいため、低温作動型の
燃料電池の場合ではより重要な問題となる。
【0006】従って、白金系電極触媒を用いる燃料電池
の燃料は、純粋な水素であることが望ましいが、安価で
貯蔵性に優れ、公共的な供給システムが設定し易いメタ
ノール等のアルコール系燃料の水蒸気改質等によって得
られる水素含有ガスを用いることが一般的になってお
り、改質装置を組み込んだ燃料電池発電システムの普及
が進むと考えられる。
【0007】しかしながら、こうした改質ガス中には一
般に水素の他にかなりの濃度のCOが含まれているの
で、このCOを白金電極触媒に無害なCOに転化し、
燃料中のCO濃度を低減させる技術の確立が必須条件に
なっている。
【0008】上記問題を解決するために、燃料ガス(改
質ガス等の水素含有ガス)中のCO濃度を低減させる手
段の一つとして、以下に示すシフト反応(水性ガスシフ
ト反応)を利用することも考えられる。
【0009】CO+HO=CO+H しかしながら、この反応のみでは、化学平衡上の制約か
ら、CO濃度の低減には限界があり、一般的にはCO濃
度を1%以下にすることは困難である。
【0010】そこで、CO濃度をより低濃度まで低減す
る手段として、改質ガス中に酸素または空気を導入し、
COをCOに酸化するいわゆるCO選択酸化触媒が考
えられる。
【0011】COの酸化触媒としては、従来から、Pt
/アルミナ,Pt/シリカ,Pt/カーボン,Pd/ア
ルミナ等が知られているが、これらの触媒のCO選択酸
化反応温度は100℃以下と低く、改質ガスのごとき水
を相当量含むガスを酸化処理するためには、水の凝集を
防ぐ意味からも100℃以上とすることが望ましく、ま
た、同時に、CO酸化反応が発熱反応であるため、触媒
層温度を100℃以下に保つことは困難である。
【0012】そして、従来の触媒は、100℃以上の温
度ではCOの選択性が低下し、水素の酸化反応が進行す
るため、改質ガス中のCO濃度を数10ppm程度まで
低減することは不可能になる。
【0013】一方、特開平9−30802号公報には、
COとの酸化反応を選択的に推進する触媒で、反応効率
に特に優れているものとして、Pt−Ru/Al
触媒が提案されている。
【0014】この触媒によれば、担持触媒上でPt,R
uはそれぞれメタルとしての特性を発現し、Pt上で以
下に示す逆シフト反応が起こり、生成するCOがRu上
でメタン化反応によりCHを生成し、結果としてCO
濃度を低減するとしている。
【0015】 逆シフト反応:CO+H→CO+HO メタン化反応:CO+3H→CH+H
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記反
応を十分に行うためには、160℃以上、好ましくは2
00℃以上の温度を必要としているが、同温度域では水
素によりメタル化されたPt上で水素の酸化反応が急激
に起こっており、Ru上でのメタン化反応と合わせ、大
幅な水素の消費により燃料電池用燃料としてはむしろ相
対的にCO濃度が増加する結果となり不都合であるとい
う課題を有している。
【0017】また、燃料電池、特に、固体高分子電解質
型の燃料電池のごとき低温作動型の燃料電池の作動温度
は100℃以下であるため、燃料ガスの温度としても前
記のように200℃以上では熱回収を効率良く行うため
にかなり大型のコンデンサーユニット等が必要になり、
自動車用として求められるコンパクト性に対しても問題
となるという課題を有していた。
【0018】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、水素を主成分とし且つC
Oおよび水を含むガス中に含まれる前記水の凝集を防止
することができる温度、すなわち、100℃以上という
比較的高い温度域でCOを選択的に酸化して水素ガス中
のCO濃度を十分に低減させることができる水素ガス中
のCO選択酸化触媒およびその製造方法を提供すること
を目的としている。
【0019】本発明はまた、この水素ガス中のCO選択
酸化触媒を適用し、CO濃度が十分に低減された燃料電
池用の水素ガスを提供し、水素−酸素型燃料電池、特
に、高分子電解質型燃料電池等の低温作動型燃料電池の
燃料として用い、発電装置の燃料極のCOによる被毒を
防止し、電池の長寿命化と出力の安定性向上を図ること
ができる水素ガス中のCO除去方法を提供することを目
的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水素ガス中
のCO選択酸化触媒は、請求項1に記載しているよう
に、セラミック一体型担体の表面に、白金族金属を含む
卑金属と希土類金属の複合酸化物(例えば、ペロブスカ
イト型複合酸化物)が活性アルミナを介して分散してな
るものとしたことを特徴としている。
【0021】そして、本発明に係る水素ガス中のCO選
択酸化触媒の実施態様においては、請求項2に記載して
いるように、白金族金属が、パラジウムおよびルテニウ
ムであるものとしたことを特徴としている。
【0022】同じく、本発明に係る水素ガス中のCO選
択酸化触媒の実施態様においては、請求項3に記載して
いるように、パラジウムが、塩化パラジウム,硝酸パラ
ジウム,ジニトロジアンミンパラジウムのいずれかの形
態であり、ルテニウムが、塩化ルテニウム,硝酸ルテニ
ウムのいずれかの形態であるものとしたことを特徴とし
ている。
【0023】同じく、本発明に係る水素ガス中のCO選
択酸化触媒の実施態様においては、請求項4に記載して
いるように、卑金属が、銅であるものとしたことを特徴
としている。
【0024】同じく、本発明に係る水素ガス中のCO選
択酸化触媒の実施態様においては、請求項5に記載して
いるように、希土類金属が、セリウムおよび/またはネ
オジムであるものとしたことを特徴としている。
【0025】同じく、本発明に係る水素ガス中のCO選
択酸化触媒の実施態様においては、請求項6に記載して
いるように、複合酸化物中のセリウムおよび/またはネ
オジムは、酸化セリウムおよび/または酸化ネオジムの
形態であり、酸化セリウムおよび/または酸化ネオジム
のX線最強ピークに対する他の金属酸化物のX線最強ピ
ークの比が0.01以下であるものとしたことを特徴と
している。
【0026】本発明に係る水素ガス中のCO選択酸化触
媒の製造方法は、請求項7に記載しているように、請求
項1ないし6のいずれかに記載の水素ガス中のCO選択
酸化触媒を製造するに際し、白金族金属を含む卑金属と
希土類金属の複合酸化物は、有機酸であるオクチル酸と
の反応生成物であるオクチル酸塩を経由して製造された
ものとすることを特徴としている。
【0027】そして、本発明に係る水素ガス中のCO選
択酸化触媒の製造方法の実施態様においては、請求項8
に記載しているように、白金族金属塩と、銅塩と、希土
類金属塩の混合溶液をオクチル酸溶液中に添加し、得ら
れた沈殿物を空気中で焼成して得た白金族金属を含む卑
金属と希土類金属の複合酸化物と、活性アルミナとを混
練してスラリーとなし、セラミック一体型担体に塗布し
たあと酸化性ガス雰囲気中350〜500℃で焼成する
ようにしたことを特徴としている。
【0028】本発明に係る水素ガス中のCO除去方法
は、請求項9に記載しているように、水素を主成分とし
且つCOを含むガスに酸素を混合した混合ガスを請求項
1ないし6のいずれかに記載のCO選択酸化触媒に接触
させてCOを選択的に酸化し、COをCOに転化させ
ることにより前記水素を主成分とし且つCOを含むガス
中のCOを除去するようにしたことを特徴としている。
【0029】そして、本発明に係る水素ガス中のCO除
去方法の実施態様においては、請求項10に記載してい
るように、COの選択酸化反応を100〜200℃の温
度域で行うようにしたことを特徴としている。
【0030】
【発明の作用】本発明による水素ガス中のCO選択酸化
触媒は、セラミック一体型担体の表面に、白金族金属を
含む卑金属と希土類金属の複合酸化物と、同複合酸化物
を高度に分散させるための活性アルミナとを塗布・焼成
してなるものである。
【0031】ここで用いる白金族金属を含む卑金属と希
土類金属の複合酸化物は、白金族金属がパラジウムおよ
びルテニウムであり、卑金属が銅であり、希土類金属が
セリウムおよび/またはネオジムであるものとすること
ができ、Ce1−xCu(PM) あるいは
Nd1−xCu(PM)(ただし、PM:Pd
+Ru)で表されるいわゆるペロブスカイト型複合酸化
物であるものとするのが良い。
【0032】そして、このような複合酸化物は、各金属
の硝酸塩および/または塩酸塩を所定の化学量論比で混
合し、オクチル酸ナトリウム溶液中に添加してオクチル
酸化合物を合成した後、低温で乾燥し、空気中で焼成し
て得られるものとすることができる。
【0033】この複合酸化物と同時に混合使用する活性
アルミナは、ベーマイトアルミナ水和物を空気気流中で
例えば750℃程度の温度で焼成して得られるγ−アル
ミナであるものとすることができ、BET法で測定した
比表面積が100m/g以上であるものとすることが
望ましい。
【0034】次に、本発明による水素ガス中のCO選択
酸化触媒の製造方法について説明する。
【0035】本発明による水素ガス中のCO選択酸化触
媒において、白金族金属がパラジウムおよびルテニウム
からなるものとすることができ、卑金属が銅であるもの
とすることができ、希土類金属がセリウムおよび/また
はネオジムであるものとすることができ、この場合に、
パラジウムが、塩化パラジウム,硝酸パラジウム,ジニ
トロジアンミンパラジウムのいずれかであり、ルテニウ
ムが、塩化ルテニウム,硝酸ルテニウムのいずれかであ
る白金族金属塩と、硝酸銅と、硝酸セリウムおよび/ま
たは硝酸ネオジムを純水中に分散混合する。
【0036】そして、高速ホモジナイザーを用い、反応
容器中にオクチル酸ナトリウム溶液を攪拌し、前記混合
液を添加する。次いで、全量を添加した後、数分間攪拌
を行ない、生成したオクチル酸合成物を吸引ろ過し、5
0℃程度の温度で12時間程度乾燥した後、空気中例え
ば300℃で2時間焼成して、白金族金属を含む卑金属
と希土類金属の複合酸化物を得る。
【0037】次に、白金族金属を含む卑金属と希土類金
属の複合酸化物と、活性アルミナとを硝酸酸性アルミナ
ゾルと混練して得られるスラリーをセラミック一体型担
体に塗布したあと酸化性雰囲気にある燃焼ガス雰囲気中
例えば400℃で焼成して本発明によるCO選択酸化触
媒を得る。
【0038】次に、作用を説明する。
【0039】メタノール等のアルコール類の改質原料と
水とからなる液体燃料を気化器を用いてガス状にした
後、改質触媒と接触させることによって、以下に示す水
蒸気改質反応により水素リッチな改質ガスを得る。
【0040】 CHOH→CO+2H (1) CO+HO→CO+H (2) 全体としては、 CHOH+HO→CO+3H (3) 上記反応において、式(1)の反応は吸熱反応であるた
め、メタノールの転化率を向上させるには反応温度を高
くする必要がある。一方、式(2)の反応は発熱反応で
あるので、高温条件下では反応が進行しないでCOが多
く残存してしまうことになる。
【0041】従って、このままのガスを燃料電池に供給
すると電極に用いられている白金等の触媒を被毒させ、
発電能力を低下させるので、選択酸化触媒の下で改質ガ
ス中のCOを酸化除去し、例えば数ppmレベルまで低
減する必要がある。
【0042】改質ガスは、必要に応じてシフト反応(C
O+HO→H+CO)を行うシフト触媒による変
性過程を介してCOをCOに転化することによりCO
濃度を例えば数1000ppm程度に低減させた後、選
択酸化触媒層に導入される。
【0043】ここで用いる好適なCO選択酸化触媒にお
いては、セリウムおよび/またはネオジムと銅の複合酸
化物中に、パラジウムおよびルテニウムを高度に分散し
且つセリウム,ネオジム等の希土類酸化物の持つ高いO
ストレージ能によりパラジウム,ルテニウムは水素リ
ッチな燃料ガスの中にあっても金属状態にまで還元され
ず常時酸化物状態を保つことができる。
【0044】この結果、COの酸化反応に必要な理論酸
素量に近い量の空気を供給するだけで、CO濃度の変動
に十分追従して、選択酸化反応を行うことができる。
【0045】また、COはパラジウム,ルテニウム,銅
等の酸化物上に共有結合して酸化されるのに対し、水素
は金属粒子の表面にイオン配位した後酸素と反応するた
め、酸化物状態を保った上記触媒上では水素の酸化反応
が進みにくい。
【0046】このため、発熱反応であるCO酸化反応に
よって触媒層温度が100℃以上の高温になっても、C
Oに対する選択性は低下しないうえに、水素の触媒金属
上への配位が起きにくいため、逆シフト反応(CO
→CO+2HO)も起こりにくい。
【0047】従って、触媒層温度の変動による燃料ガス
中のCO濃度の変動が起きないうえに、セラミック一体
型担体の放熱効果により触媒層出口温度は入口温度とほ
ぼ均等になり、熱交換等の手段を用いずに、直接燃料電
池に燃料ガスを供給することができるという効果ももた
らされる。
【0048】オクチル酸ナトリウムを用いた合成反応に
より、セリウム、ネオジム等のオクチル酸塩が合成され
るが、これは、複合酸化物を得るための温度を低下さ
せ、その結果、得られた複合酸化物の比表面積を大きく
できるため、ペロブスカイト型複合酸化物自体の触媒活
性を高めることができる。
【0049】ペロブスカイト型複合酸化物とすること
は、Aサイトイオン,Bサイトイオンを異常原子価状態
にすることで、酸素欠陥が導入され、この結果、高度の
酸素吸脱着能を持たせ、触媒成分であるパラジウムやル
テニウムの活性安定化を図ることが目的となるが、通
常、無機塩を出発塩とする場合、各種工夫がなされては
いるが850℃以上の分解温度が必要である。このた
め、得られる複合酸化物の比表面積は20〜30m
g程度にしかならず、十分な触媒活性を得ることは困難
であった。
【0050】しかるに、前記オクチル酸塩を用いたもの
は300〜600℃の温度で十分複合酸化物となり、比
表面積も100〜150m/gと高い値を示す。この
結果、ペロブスカイト型複合酸化物自体の触媒活性を高
めることができる。
【0051】また、上記酸素欠陥を導入した結果、一般
に酸化活性に重要な吸着酸素を増加させることになる。
この吸着酸素は、a)アルファー酸素:800℃以下の
幅広い温度範囲で脱離し、Aサイトイオンの部分置換に
よって生じる酸素空孔に吸着している、b)ベータ酸
素:820℃付近で鋭いピーク状に脱離し、Bサイト金
属の低原子価への還元に対応する、という2種類が知ら
れている。
【0052】この2種類の吸着酸素の存在により、パラ
ジウム、ルテニウムの安定化が図られる。
【0053】
【発明の効果】本発明による水素ガス中のCO選択酸化
触媒によれば、請求項1に記載しているように、セラミ
ック一体型担体の表面に、白金族金属を含む卑金属と希
土類金属の複合酸化物が活性アルミナを介して分散して
なるものとしたから、例えば、水素リッチな燃料電池用
の燃料ガス中にあっても白金族金属を含む複合酸化物は
金属状態にまで還元されず、常時酸化物の状態を維持す
るため、COの酸化反応に必要な理論酸素量に近い量の
空気を供給しておけば、CO濃度の変動に十分追従して
COの選択酸化反応を行わせることができるようにな
り、CO濃度が十分に低減された水素ガスを得ることが
可能になるという著しく優れた効果がもたらされ、例え
ば、メタノール等を改質して得られる水素リッチなガス
を用いる燃料電池車両システムの早期実用化が可能にな
り、代替燃料の利用および大気汚染防止のより一層の向
上が実現されることになるという著大なる効果がもたら
される。
【0054】そして、請求項2に記載しているように、
白金族金属が、パラジウムおよびルテニウムであるもの
とすることによって、水素ガス中のCO選択酸化触媒と
しての触媒性能をより一層優れたものとすることが可能
であるという著大なる効果がもたらされる。
【0055】また、請求項3に記載しているように、パ
ラジウムが、塩化パラジウム,硝酸パラジウム,ジニト
ロジアンミンパラジウムのいずれかの形態であり、ルテ
ニウムが、塩化ルテニウム,硝酸ルテニウムのいずれか
の形態であるものとすることによって、パラジウムおよ
びルテニウムの金属状態への還元を生じにくいものにし
て酸化物の状態を長期にわたって維持できるようにする
ことが可能であり、COの選択酸化活性を安定して維持
できるようになるという著大なる効果がもたらされる。
【0056】さらにまた、請求項4に記載しているよう
に、卑金属が、銅であるものとすることによって、セリ
ウムやネオジムなどの希土類金属と銅との複合酸化物中
にパラジウムおよびルテニウム等の白金族金属を高度に
分散した複合酸化物とすることができ、金属状態にまで
還元されがたいものとすることによって、CO選択酸化
触媒の経時劣化を小さいものとすることが可能であると
いう著大なる効果がもたらされる。
【0057】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、希土類金属が、セリウムおよび/またはネオジムで
あるものとすることによって、セリウム,ネオジム等の
希土類酸化物の持つ高いOストレージ能により白金族
金属は水素リッチな燃料ガス中にあっても金属状態にま
で還元されないものとすることができ、常時酸化物状態
を保つことが可能となり、CO濃度の変動に追従してC
Oの選択酸化反応を行わせることが可能であるという著
大なる効果がもたらされる。
【0058】さらにまた、請求項6に記載しているよう
に、複合酸化物中のセリウムおよび/またはネオジム
は、酸化セリウムおよび/または酸化ネオジムの形態で
あり、酸化セリウムおよび/または酸化ネオジムのX線
最強ピークに対する他の金属酸化物のX線最強ピークの
比が0.01以下であるものとすることによって、水素
による直接還元を受けがたいものとすることができ、長
期にわたって酸化物として高分散状態を維持することが
可能となって、選択酸化反応の経時変化をより小さなも
のとすることが可能であり、構造安定性により一層優れ
た複合酸化物とすることが可能であるという著大なる効
果がもたらされる。
【0059】本発明による水素ガス中のCO選択酸化触
媒の製造方法によれば、請求項7に記載しているよう
に、請求項1ないし6のいずれかに記載の水素ガス中の
CO選択酸化触媒を製造するに際し、白金族金属を含む
卑金属と希土類金属の複合酸化物は、有機酸であるオク
チル酸との反応生成物であるオクチル酸塩を経由して製
造されたものとするようにしたから、複合酸化物を得る
ための温度を低下させることができ、その結果、得られ
た複合酸化物の比表面積を大きくすることができるた
め、ペロブスカイト型複合酸化物自体の触媒活性を高め
ることができるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0060】そして、請求項8に記載しているように、
白金族金属塩と、銅塩と、希土類金属塩の混合溶液をオ
クチル酸溶液中に添加し、得られた沈殿物を空気中で焼
成して得た白金族金属を含む卑金属と希土類金属の複合
酸化物と、活性アルミナとを混練してスラリーとなし、
セラミック一体型担体に塗布したあと酸化性ガス雰囲気
中350〜500℃で焼成するようになすことによっ
て、酸化反応で発生した熱をセラミック一体型担体を通
して効率良く排出することが可能であると共に、白金族
元素を含む卑金属と希土類金属の複合酸化物が活性アル
ミナを介して高度に分散している触媒性能に優れそして
また触媒性能の経時劣化が少ない水素ガス中のCO選択
酸化触媒を製造することが可能であるという著大なる効
果がもたらされる。
【0061】本発明による水素ガス中のCO除去方法に
よれば、請求項9に記載しているように、水素を主成分
とし且つCOを含むガスに酸素を混合した混合ガスを請
求項1ないし6のいずれかに記載のCO選択酸化触媒に
接触させてCOを選択的に酸化し、COをCOに転化
させることにより前記水素を主成分とし且つCOを含む
ガス中のCOを除去するようにしたから、COの酸化反
応に必要な理論酸素量に近い量の空気を供給しておけ
ば、CO濃度の変動に十分追従してCOの選択酸化反応
を行わせることができるようになり、CO濃度が十分に
低減された水素ガスを得ることが可能になるという著し
く優れた効果がもたらされる。
【0062】そして、請求項10に記載しているよう
に、COの選択酸化反応を100〜200℃の温度域で
行うようになすことによって、COおよび水を含むガス
中に含まれる前記水の凝集を防止したうえでCOを選択
的に酸化して水素ガス中のCO濃度を十分に低減させる
ことが可能であるという著大なる効果がもたらされる。
【0063】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例と共に説明
するが、本発明はこのような実施例に限定されるもので
はない。
【0064】(実施例1)内容量1,000mlの反応
容器に50重量%のオクチル酸ナトリウム溶液300m
lを投入し、高速ホモジナイザーで撹拌しながら、塩化
パラジウム(PdCl・2HO)1.0g,塩化ル
テニウム(RuCl・5HO)1.65g,硝酸銅
[Cu(NO・3HO]38.03g,硝酸セ
リウム[Ce(NO・6HO]275.8gを
純水200mlに溶解した溶液を投入する。
【0065】投入後沈殿は速やかに生成するが、十分反
応させるため、約2分間攪拌を継続した後吸引ろ過し、
低温(50℃)で12時間乾燥した。
【0066】次に、乾燥した粉末を空気中300℃で2
時間焼成して、白金族金属含有セリウム系複合酸化物粉
末を得た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論
量通り123gであり、BET法による比表面積は10
8m/gであった。
【0067】この白金族金属含有セリウム系複合酸化物
粉末の全量と、γ−アルミナ粉末(独:コンデア社製S
Ba−200,比表面積180m/g)100gと、
硝酸酸性ベーマイトゾル(ベーマイトアルミナ10重量
%懸濁液に硝酸10重量%を加えて得られたゾル)20
0gとを磁性ボールミルポットへ投入し、混合粉砕して
得られたスラリーをセラミック一体型担体(容積:0.
5L,セル数:400セル)に複数回塗布した。
【0068】その後、130℃×1時間乾燥し、酸素を
十分に含む燃焼ガス雰囲気中で400℃×2時間焼成し
て実施例1の触媒Aを得た。
【0069】ここで得られる触媒のアルミナを含む酸化
物の塗布量は、乾燥重量で100g/個に設定した。こ
の結果、触媒Aには、表1にも示すように、Pd:0.
20g,Ru:0.20g,Cu:4.2g,Ce:3
7.1gが全て酸化物の状態で担持されていた。
【0070】(実施例2)実施例1において、塩化パラ
ジウム2.0g,塩化ルテニウム3.3g,硝酸銅3
8.03g,硝酸セリウム272.7gを用いる以外は
同様にして白金族金属含有セリウム系複合酸化物粉末を
得た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通
り123gであった。
【0071】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Bを得た。この結果、触媒Bに
は、表1にも示すように、Pd:0.416g,Ru:
0.416g,Cu:4.2g,Ce:36.7gが全
て酸化物の状態で担持されていた。
【0072】(実施例3)実施例1において、塩化パラ
ジウム1.0g,塩化ルテニウム1.65g,硝酸銅1
9.0g,硝酸セリウム291.35gを用いる以外は
同様にして白金族金属含有セリウム系複合酸化物粉末を
得た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通
り122.9gであった。
【0073】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Cを得た。この結果、触媒Cに
は、表1にも示すように、Pd:0.20g,Ru:
0.20g,Cu:2.08g,Ce:39.2gが全
て酸化物の状態で担持されていた。
【0074】(実施例4)実施例1において、塩化パラ
ジウム2.0g,塩化ルテニウム3.3g,硝酸銅1
9.0g,硝酸セリウム288.3gを用いる以外は同
様にして白金族金属含有セリウム系複合酸化物粉末を得
た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通り
122.9gであった。
【0075】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Dを得た。この結果、触媒Dに
は、表1にも示すように、Pd:0.416g,Ru:
0.416g,Cu:2.08g,Ce:38.8gが
全て酸化物の状態で担持されていた。
【0076】(実施例5)実施例1において、塩化パラ
ジウム1.0g,塩化ルテニウム1.65g,硝酸銅3
8.03g,硝酸ネオジム[Nd(NO・6H
O]270.4gを用いる以外は同様にして白金族金属
含有ネオジム系複合酸化物粉末を得た。ここで得られた
複合酸化物粉末の重量は理論量通り117.5gであっ
た。
【0077】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Eを得た。この結果、触媒Eに
は、表1にも示すように、Pd:0.21g,Ru:
0.21g,Cu:4.28g,Nd:38.0gが全
て酸化物の状態で担持されていた。
【0078】(実施例6)実施例1において、塩化パラ
ジウム2.0g,塩化ルテニウム3.3g,硝酸銅3
8.03g,硝酸ネオジム267.4gを用いる以外は
同様にして白金族金属含有ネオジム系複合酸化物粉末を
得た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通
り117.6gであった。
【0079】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Fを得た。この結果、触媒Fに
は、表1にも示すように、Pd:0.425g,Ru:
0.425g,Cu:4.27g,Nd:37.5gが
全て酸化物の状態で担持されていた。
【0080】(実施例7)実施例1において、塩化パラ
ジウム1.0g,塩化ルテニウム1.65g,硝酸銅1
9.0g,硝酸ネオジム285.8gを用いる以外は同
様にして白金族金属含有ネオジム系複合酸化物粉末を得
た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通り
117.2gであった。
【0081】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Gを得た。この結果、触媒Gに
は、表1にも示すように、Pd:0.21g,Ru:
0.21g,Cu:2.14g,Nd:40.2gが全
て酸化物の状態で担持されていた。
【0082】(実施例8)実施例1において、塩化パラ
ジウム2.0g,塩化ルテニウム3.3g,硝酸銅1
9.0g,硝酸ネオジム282.7gを用いる以外は同
様にして白金族金属含有ネオジム系複合酸化物粉末を得
た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通り
117.2gであった。
【0083】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Hを得た。この結果、触媒Hに
は、表1にも示すように、Pd:0.426g,Ru:
0.426g,Cu:2.14g,Nd:39.7gが
全て酸化物の状態で担持されていた。
【0084】(比較例1)内容量1,000mlのガラ
スビーカーに、塩化パラジウム1.0g,塩化ルテニウ
ム1.65g,硝酸銅38.03g,硝酸セリウム27
5.8gを純水200mlに溶解した溶液を投入し、攪
拌しながら20重量%水酸化ナトリウム溶液を徐々に添
加し、液pHが8.5になったところで水酸化ナトリウ
ム溶液の添加を止めた。そして、そのまま約1時間攪拌
を続けて沈殿を熟成させた後、沈殿物を吸引ろ過し、純
水を用いて十分に洗浄した後、100℃のオーブン中で
12時間乾燥した。
【0085】次に、乾燥した粉末を空気中850℃で焼
成して白金族金属含有セリウム系酸化物粉末を得た。こ
こで得られた酸化物粉末の重量は理論量通り123gで
あったが、BET法による比表面積は22m/gであ
った。
【0086】そして、この酸化物粉末を用い、実施例1
と同様にして触媒Iを得た。この結果、触媒Iには、表
1にも示すように、Pd:0.20g,Ru:0.20
g,Cu:4.20g,Ce:37.1gがほぼ酸化物
の状態で担持されていた。
【0087】(比較例2)比較例1において、塩化パラ
ジウム1.0g,塩化ルテニウム1.65g,硝酸銅3
8.03g,硝酸ネオジム270.4gを用いる以外は
同様にして白金族金属含有ネオジム系酸化物粉末を得
た。ここで得られた酸化物粉末の重量は理論量通り11
7.5gであった。
【0088】そして、この酸化物粉末を用い、実施例1
と同様にして触媒Jを得た。この結果、触媒Jには、表
1にも示すように、Pd:0.21g,Ru:0.21
g,Cu:4.28g,Nd:38.0gがほぼ酸化物
の状態で担持されていた。
【0089】(実施例9)実施例1において、塩化パラ
ジウム1.0g,塩化ルテニウム1.65g,硝酸銅5
7.0g,硝酸ネオジム260.0gを用いる以外は同
様にして白金族金属含有セリウム系複合酸化物粉末を得
た。ここで得られた複合酸化物粉末の重量は理論量通り
123.2gであった。
【0090】そして、この複合酸化物粉末を用い、実施
例1と同様にして触媒Kを得た。この結果、触媒Kに
は、表1にも示すように、Pd:0.208g,Ru:
0.208g,Cu:6.25g,Nd:35.0gが
全て酸化物の状態で担持されていた。
【0091】
【表1】
【0092】(試験例)実施例1〜8および比較例1,
2で得られた触媒A〜Jについて、以下に示す条件下で
CO選択酸化反応の経時変化およびCH生成量の経時
変化から、目的とした複合酸化物の構造安定性を評価・
判断した。
【0093】
【表2】
【0094】この結果を図1に示す。
【0095】図1に示すように、比較例1,2で得た触
媒I,Jでは、CO選択酸化反応の経時変化およびCH
生成量の経時変化がいずれもかなり大きいのに対し
て、本発明実施例1〜8で得られた触媒A〜HはCO選
択酸化反応の経時変化およびCH生成量の経時変化が
いずれもほとんどないものとなっており、複合酸化物の
構造安定性は著しく良好なものであることが認められ
た。
【0096】次に、実施例5(触媒E)および実施例9
(触媒K)のX線回析ピークを図2および図3にそれぞ
れ示すと共に、両触媒E,KのCO選択酸化反応の経時
変化およびCH生成量の経時変化を図4に示す。
【0097】図4に示すように、触媒KのCO選択酸化
反応の経時変化およびCH生成量の経時変化は、触媒
EのCO選択酸化反応の経時変化およびCH生成量の
経時変化に比べて前記比較例1,2の触媒I,Jほどで
はないものの若干大きなものとなっており、図2,図3
に示した各触媒E,KのX線回析ピーク図から、酸化ネ
オジム(や酸化セリウム)のX線最強ピークに対する他
の金属酸化物(ここではCuO)のX線最強ピークの比
が0.01以下であるものとすることがより望ましいこ
とが認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1〜8で得た触媒A〜Hおよび比
較例1,2で得た触媒I,JについてCO選択酸化反応
の経時変化およびCH生成量の経時変化を調べた結果
を例示するグラフである。
【図2】本発明実施例5で得た触媒EのX線回析ピーク
を調べた結果を例示するグラフである。
【図3】本発明実施例9で得た触媒KのX線回析ピーク
を調べた結果を例示するグラフである。
【図4】本発明実施例5,9で得た触媒E,Kについて
CO選択酸化反応の経時変化およびCH生成量の経時
変化を調べた結果を例示するグラフである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック一体型担体の表面に、白金族
    金属を含む卑金属と希土類金属の複合酸化物が活性アル
    ミナを介して分散してなることを特徴とする水素ガス中
    のCO選択酸化触媒。
  2. 【請求項2】 白金族金属が、パラジウムおよびルテニ
    ウムである請求項1に記載の水素ガス中のCO選択酸化
    触媒。
  3. 【請求項3】 パラジウムが、塩化パラジウム,硝酸パ
    ラジウム,ジニトロジアンミンパラジウムのいずれかの
    形態であり、ルテニウムが、塩化ルテニウム,硝酸ルテ
    ニウムのいずれかの形態である請求項2に記載の水素ガ
    ス中のCO選択酸化触媒。
  4. 【請求項4】 卑金属が、銅である請求項1に記載の水
    素ガス中のCO選択酸化触媒。
  5. 【請求項5】 希土類金属が、セリウムおよび/または
    ネオジムである請求項1に記載の水素ガス中のCO選択
    酸化触媒。
  6. 【請求項6】 複合酸化物中のセリウムおよび/または
    ネオジムは、酸化セリウムおよび/または酸化ネオジム
    の形態であり、酸化セリウムおよび/または酸化ネオジ
    ムのX線最強ピークに対する他の金属酸化物のX線最強
    ピークの比が0.01以下である請求項5に記載の水素
    ガス中のCO選択酸化触媒。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の水
    素ガス中のCO選択酸化触媒を製造するに際し、白金族
    金属を含む卑金属と希土類金属の複合酸化物は、有機酸
    であるオクチル酸との反応生成物であるオクチル酸塩を
    経由して製造されたものとすることを特徴とする水素ガ
    ス中のCO選択酸化触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 白金族金属塩と、銅塩と、希土類金属塩
    の混合溶液をオクチル酸溶液中に添加し、得られた沈殿
    物を空気中で焼成して得た白金族金属を含む卑金属と希
    土類金属の複合酸化物と、活性アルミナとを混練してス
    ラリーとなし、セラミック一体型担体に塗布したあと酸
    化性ガス雰囲気中350〜500℃で焼成することを特
    徴とする請求項7に記載の水素ガス中のCO選択酸化触
    媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 水素を主成分とし且つCOを含むガスに
    酸素を混合した混合ガスを請求項1ないし6のいずれか
    に記載のCO選択酸化触媒に接触させてCOを選択的に
    酸化し、COをCOに転化させることにより前記水素
    を主成分とし且つCOを含むガス中のCOを除去するこ
    とを特徴とする水素ガス中のCO除去方法。
  10. 【請求項10】 COの選択酸化反応を100〜200
    ℃の温度域で行う請求項9に記載の水素ガス中のCO除
    去方法。
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