JPH11165034A - 排ガス処理方法 - Google Patents

排ガス処理方法

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Publication number
JPH11165034A
JPH11165034A JP9332027A JP33202797A JPH11165034A JP H11165034 A JPH11165034 A JP H11165034A JP 9332027 A JP9332027 A JP 9332027A JP 33202797 A JP33202797 A JP 33202797A JP H11165034 A JPH11165034 A JP H11165034A
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JP
Japan
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exhaust gas
denitration
desulfurization
tower
supplied
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Pending
Application number
JP9332027A
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English (en)
Inventor
Teruo Watabe
輝雄 渡部
Hiromi Tanaka
裕実 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP9332027A priority Critical patent/JPH11165034A/ja
Publication of JPH11165034A publication Critical patent/JPH11165034A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排ガス処理装置を小型化し、排ガス処理装置の
コストを低くする。 【解決手段】排ガスを第1、第2の排ガスに分割し、第
1の排ガスにアンモニアガスを注入し、アンモニアガス
が注入された後の第1の排ガスを脱硫・脱硝塔51の上
段部に供給し、第2の排ガスをアンモニアガスを注入す
ることなく脱硫・脱硝塔51の下段部に供給し、脱硫・
脱硝塔51の上段部から第1の排ガスを排出し、脱硫・
脱硝塔51の下段部から第2の排ガスを排出して脱硝塔
58に供給するとともに、脱硝塔58に供給する第2の
排ガスにアンモニアガスを注入する。脱硫・脱硝塔51
の下段部から排出された第2の排ガスにアンモニアガス
が注入されるので、脱硝塔58において十分に脱硝が行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス処理方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ボイラ排ガス、焼結炉排ガス、廃
棄物焼却炉排ガス等の硫黄酸化物(SOX )及び窒素酸
化物(NOX )を含有する排ガスを処理する排ガス処理
装置においては、排ガスが、活性炭、活性コークス、活
性チャー等の炭素質触媒が充填(てん)された移動層反
応器に供給され、排ガス中の硫黄酸化物の除去、すなわ
ち、脱硫、及び窒素酸化物の除去、すなわち、脱硝が行
われる。
【0003】そして、脱硫及び脱硝を効率良く行うため
に、移動層反応器の前段で脱硫を行い、後段で脱硝を行
うようにしている。図2は従来の第1の排ガス処理装置
の概念図である(特開昭58−183929号公報参
照)。図において、11は炭素質触媒が充填された直交
流式の移動層反応器から成る脱硫塔であり、該脱硫塔1
1に硫黄酸化物及び窒素酸化物を含有する排ガスがライ
ンL1を介して供給される。前記排ガスは、脱硫塔11
内において、炭素質触媒と接触し、そのとき、炭素質触
媒によって主として脱硫が行われ、その後、ラインL2
を介して排出される。なお、前記排ガスは、硫黄酸化
物、例えば、二酸化硫黄ガス(SO2 )の濃度が100
〜300〔ppm〕であり、窒素酸化物の濃度が100
〜250〔ppm〕である。
【0004】また、12は前記炭素質触媒が充填された
直交流式の移動層反応器から成る脱硝塔であり、該脱硝
塔12に硫黄酸化物の濃度が低くなった排ガスがライン
L2を介して供給される。前記排ガスは、脱硝塔12内
において、炭素質触媒と接触し、そのとき、炭素質触媒
によって主として脱硝が行われ、その後、ラインL3を
介して煙突に排出される。
【0005】一方、前記炭素質触媒は、脱離塔からライ
ンL4を介して脱硝塔12に供給されて前記排ガスと接
触して主として脱硝を行った後、ラインL5を介して脱
硫塔11に供給されて前記排ガスと接触して主として脱
硫を行い、ラインL6を介して前記脱離塔に供給され、
該脱離塔内において再生される。その後、再生された炭
素質触媒は、ラインL4を介して再び脱硝塔12に供給
される。
【0006】そして、脱硫及び脱硝の特性を向上させる
ために、前記ラインL1、L2において排ガスにアンモ
ニアガス(NH3 )を注入するようにしている。この場
合、排ガスのすべてを脱硫塔11及び脱硝塔12に供給
して脱硫及び脱硝を行うようにしている。図3は従来の
第2の排ガス処理装置の概念図である(特開昭55−1
06526号公報参照)。
【0007】図において、21は脱硫塔、22は脱硝塔
であり、前記脱硫塔21に排ガスがラインL11を介し
て供給される。前記排ガスは、脱硫塔21内において、
炭素質触媒と接触し、そのとき、炭素質触媒によって主
として脱硫が行われ、その後、ラインL12を介して排
出される。また、前記脱硝塔22に硫黄酸化物の濃度が
低くなった排ガスの一部がラインL12を介して供給さ
れる。前記排ガスは、脱硝塔12内において、炭素質触
媒と接触し、そのとき、炭素質触媒によって主として脱
硝が行われ、その後、ラインL13を介して煙突に排出
される。また、前記脱硫塔21から排出され、硫黄酸化
物の濃度が低くなった排ガスの残りはラインL14を介
して煙突に排出される。
【0008】一方、前記炭素質触媒は、脱離塔からライ
ンL15を介して脱硝塔22に供給されて前記排ガスと
接触して主として脱硝を行った後、ラインL16を介し
て脱硫塔21に供給されて前記排ガスと接触して主とし
て脱硫を行い、ラインL17を介して前記脱離塔に供給
され、該脱離塔内において再生される。その後、再生さ
れた炭素質触媒は、ラインL15を介して再び脱硝塔2
2に供給される。
【0009】そして、脱硫及び脱硝の特性を向上させる
ために、前記ラインL11、L12において排ガスにア
ンモニアガス(NH3 )を注入するようにしている。図
4は従来の第3の排ガス処理装置の概念図である(特開
昭58−207928号公報参照)。なお、この場合、
図2の第2の排ガス処理装置の変形例を示す。
【0010】図において、30は脱硫・脱硝ユニット、
31は脱硝塔、32は脱硫塔、33は脱離塔である。排
ガスは、前記脱硫塔32にラインL21を介して供給さ
れ、脱硫塔21内において、炭素質触媒と接触し、その
とき、炭素質触媒によって主として脱硫が行われる。そ
の後、硫黄酸化物の濃度が低くなった排ガスが脱硫・脱
硝ユニット30内のラインL22を介して脱硝塔31に
供給され、前記排ガスは、脱硝塔31内において、炭素
質触媒と接触し、そのとき、炭素質触媒によって主とし
て脱硝が行われ、その後、ラインL23を介して煙突に
排出される。
【0011】一方、前記炭素質触媒は、脱離塔33から
ラインL24を介して脱硝塔31に供給されて前記排ガ
スと接触して主として脱硝を行った後、脱硫塔32に供
給されて前記排ガスと接触して主として脱硫を行った
後、ラインL25を介して前記脱離塔33に供給され、
該脱離塔33内において再生される。そして、脱硫及び
脱硝の特性を向上させるために、前記ラインL22にお
いて排ガスにアンモニアガス(NH3 )を注入するよう
にしている。
【0012】図5は従来の第4の排ガス処理装置の概念
図である(特開昭61−287423号公報参照)。図
において、41は脱硫塔、42は脱硫・脱硝塔、43は
脱離塔、44は分離器である。この場合、排ガスの一部
は、ラインL31、L32を介して前記脱硫塔41に供
給され、該脱硫塔41内において、炭素質触媒と接触
し、そのとき、炭素質触媒によって主として脱硫が行わ
れる。一方、排ガスの残りは、ラインL31、L33を
介して前記脱硫・脱硝塔42に供給され、該脱硫・脱硝
塔42内において、炭素質触媒と接触し、そのとき、炭
素質触媒によって脱硫及び脱硝が行われる。
【0013】そして、前記炭素質触媒は、脱離塔43か
ら分離器44及びラインL34を介して脱硫・脱硝塔4
2に供給されて前記排ガスと接触して脱硫及び脱硝を行
った後、ラインL35を介して脱硫塔41に供給されて
前記排ガスと接触して主として脱硫を行い、ラインL3
6を介して脱離塔43に供給され、該脱離塔43内にお
いて再生される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の排ガス処理装置においては、通常、排ガスの処理を
行った後の炭素質触媒に吸着されたアンモニアガスと二
酸化硫黄ガスとのモル比NH3 /SO2 が0.5程度よ
り小さくなるように、排ガスに注入されるアンモニアガ
スの量が設定されるので、主として脱硫を行うためにア
ンモニアガスが消費されてしまう。したがって、脱硝率
がその分低くなってしまうので、脱硝塔12、22、3
1又は脱硫・脱硝塔42を大きくする必要があり、排ガ
ス処理装置が大型化してしまう。
【0015】また、炭素質触媒の使用量が多くなり、排
ガス処理装置のコストが高くなってしまう。そこで、排
ガスに注入されるアンモニアガスの量を多くして脱硝率
を高することが考えられるが、アンモニアガスの量を多
くすると、前記モル比NH3 /SO 2 が大きくなり、ア
ンモニアガスの割合が高くなる。その結果、脱離塔にお
いて前記炭素質触媒を再生したときに、再生に伴って発
生する脱離ガスから回収される硫黄酸化物にアンモニア
ガスが混入してしまう。
【0016】本発明は、前記従来の排ガス処理装置の問
題点を解決して、排ガス処理装置を小型化することがで
き、排ガス処理装置のコストを低くすることができる排
ガス処理方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の排
ガス処理方法においては、排ガスを第1、第2の排ガス
に分割し、第1の排ガスにアンモニアガスを注入し、該
アンモニアガスが注入された後の第1の排ガスを脱硫・
脱硝塔の上段部に供給し、前記第2の排ガスをアンモニ
アガスを注入することなく脱硫・脱硝塔の下段部に供給
し、前記脱硫・脱硝塔の上段部から第1の排ガスを排出
し、前記脱硫・脱硝塔の下段部から第2の排ガスを排出
して脱硝塔に供給する。
【0018】そして、該脱硝塔に供給する第2の排ガス
にアンモニアガスを注入する。本発明の他の排ガス処理
方法においては、さらに、前記脱硝塔に供給される第2
の排ガスの量は、要求される脱硝率に対応させて設定さ
れる。本発明の更に他の排ガス処理方法においては、さ
らに、第2の排ガスに注入されるアンモニアガスの量
は、排ガスに含有される窒素酸化物の濃度に対応させて
設定される。
【0019】本発明の更に他の排ガス処理方法において
は、さらに、脱離塔から供給された炭素質触媒は、第
1、第2の炭素質触媒に分割され、第1の炭素質触媒は
前記脱硝塔に供給された後に前記脱硫・脱硝塔に供給さ
れ、第2の炭素質触媒は前記脱硫・脱硝塔に直接供給さ
れる。そして、前記脱離塔から供給された炭素質触媒に
対する第1の炭素質触媒の重量比は、要求される脱硝率
に対応させて設定される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における排ガス処理装置の概念図である。図
において、50は脱硫・脱硝装置、51は炭素質触媒が
充填された直交流式の移動層反応器から成る脱硫・脱硝
塔、52、54は入口フード、53、55は出口フード
はあり、硫黄酸化物及び窒素酸化物を含有する排ガスは
ラインL41を介して供給されて第1、第2の排ガスに
分割され、前記第1の排ガスがラインL42及び入口フ
ード52を介して前記脱硫・脱硝塔51の上段部に、前
記第2の排ガスがラインL43及び入口フード54を介
して前記脱硫・脱硝塔51の下段部に供給される。
【0021】前記第1、第2の排ガスは、前記脱硫・脱
硝塔51内において、炭素質触媒と接触し、そのとき、
炭素質触媒によって脱硫及び脱硝が行われる。その後、
第1の排ガスは、出口フード53及びラインL44、L
48を介して煙突に排出され、第2の排ガスは、ライン
L45を介して昇圧通門機56に供給される。なお、前
記ラインL41を介して供給される排ガスは、硫黄酸化
物、例えば、二酸化硫黄ガスの濃度が100〜300
〔ppm〕であり、窒素酸化物の濃度が100〜250
〔ppm〕である。
【0022】また、58は前記炭素質触媒が充填された
直交流式の移動層反応器から成る脱硝塔であり、該脱硝
塔58に、脱硫が行われて硫黄酸化物の濃度が低くな
り、前記昇圧通門機56によって昇圧された第2の排ガ
スがラインL46を介して供給される。前記第2の排ガ
スは、脱硝塔58内において、炭素質触媒と接触し、そ
のとき、炭素質触媒によって主として脱硝が行われ、そ
の後、ラインL47、L48を介して煙突に排出され
る。
【0023】一方、脱離塔からラインL49を介して供
給された炭素質触媒は、第1、第2の炭素質触媒に分割
され、前記第1の炭素質触媒は、ラインL50を介して
脱硝塔58に供給され、前記第2の排ガスと接触して主
として脱硝を行った後、分離器57及びラインL52、
L53を介して脱硫・脱硝塔51に供給され、該脱硫・
脱硝塔51において、前記第1、第2の排ガスと接触し
て脱硫及び脱硝を行った後、ラインL54を介して前記
脱離塔に供給される。また、前記第2の炭素質触媒は、
ラインL51を介してラインL54に送られてラインL
53に供給され、該ラインL53において第1の炭素質
触媒と合流し、脱硫・脱硝塔51に供給される。
【0024】そして、前記ラインL42において第1の
排ガスに、前記ラインL46において第2の排ガスにそ
れぞれアンモニアガス(NH3 )が注入される。前記構
成の排ガス処理装置において、ラインL41を介して供
給された排ガスが分割されて第1、第2の排ガスにな
り、ラインL42において前記第1の排ガスにアンモニ
アガスが注入される。そして、アンモニアガスが注入さ
れた第1の排ガスは、入口フード52を介して脱硫・脱
硝塔51の上段部に供給され、該上段部において炭素質
触媒と接触して脱硫及び脱硝が行われる。このとき、第
1の排ガスに含有される二酸化硫黄ガスは、炭素質触媒
に吸着されて硫酸になり、該硫酸と第1の排ガスに注入
されたアンモニアガスとが反応してアンモニウム塩にな
る。そして、炭素質触媒はアンモニウム塩を吸着した状
態で下方に移動する。また、第1の排ガスに含有される
窒素酸化物はアンモニアガスと反応して窒素ガスを生成
する。その結果、前記上段部において、二酸化硫黄ガス
の濃度が0〜1〔ppm〕になり、窒素酸化物の濃度が
30〜50〔ppm〕になる。
【0025】一方、前記第2の排ガスは、ラインL43
及び入口フード54を介して脱硫・脱硝塔51の下段部
に供給され、該下段部において炭素質触媒と接触して脱
硫及び脱硝が行われる。この場合、前記第2の排ガスに
はアンモニアガスは注入されないが、該アンモニアガス
が注入された第1の排ガスが上段部に供給されるので、
炭素質触媒が下段部に移動するのに伴って、アンモニア
ガスも下方に移動する。したがって、下段部においても
脱硫及び脱硝が行われる。
【0026】ところで、炭素質触媒が脱硫・脱硝塔51
内を下方に移動する間に前記アンモニアガスが消費され
るので、前記脱硫・脱硝塔51の下段部においてはアン
モニアガスが不足し、脱硝率がその分低下する。そこ
で、本発明の排ガス処理方法においては、前記第1の排
ガスに注入されるアンモニアガスの量を通常より多くす
るとともに、前記下段部からラインL45及び昇圧通門
機56を介してラインL46に排出された第2の排ガス
に、窒素酸化物の濃度と等モル以下のアンモニアガスを
注入して第2の排ガスを脱硝塔58に供給するようにし
ている。
【0027】すなわち、前記ラインL42において第1
の排ガスに注入されるアンモニアガスの量は、アンモニ
アガスと二酸化硫黄ガスとのモル比NH3 /SO2 が1
〜2になるか、アンモニアガスと二酸化硫黄ガス及び窒
素酸化物とのモル比NH3 /(SO2 +NOX )が1以
上になるように設定される。これにより、脱硫・脱硝塔
51から排出される炭素質触媒に吸着されたアンモニア
ガスと二酸化硫黄ガスとのモル比NH3 /SO2 は1以
下になる。
【0028】そして、前記ラインL46において第2の
排ガスに注入されるアンモニアガスの量は、排ガスに含
有される窒素酸化物の濃度に対応させて設定され、例え
ば、脱硝塔58から排出される炭素質触媒に吸着された
アンモニアガスと窒素酸化物とのモル比NH3 /NOX
が1以下になるように設定される。このように、脱硫・
脱硝塔51における脱硫・脱硝率を高くし、第2の排ガ
スを脱硝塔58に供給することによって、排ガス処理装
置の全体における脱硫・脱硝率を高くすることができ
る。
【0029】また、脱硝塔58には第2の排ガスだけが
供給されるので、脱硝塔58の容量を小さくすることが
できる。したがって、排ガス処理装置を小型化すること
ができ、炭素質触媒の循環量を少なくすることができる
だけでなく、炭素質触媒の損耗を少なくすることもでき
る。また、第1、第2の排ガスを循環するための動力消
費量、及び炭素質触媒を循環するための動力消費量を少
なくすることができるので、排ガス処理装置のコストを
低くすることができる。
【0030】なお、本実施の形態においては、前記下段
部から排出された第2の排ガスのすべてを脱硝塔58に
供給するようにしているが、第2の排ガスの量を、排ガ
ス処理装置に要求される脱硝率に対応させて設定し、脱
硝塔58に供給することもできる。ところで、前述した
ように脱離塔から供給された炭素質触媒は、ラインL4
9に供給され、第1、第2の炭素質触媒に分割されて脱
硝塔58及び脱硫・脱硝塔51に並列に供給されるよう
になっている。ここで、要求される脱硫率及び脱硝率に
よって、脱離塔から供給された炭素質触媒に対する第1
の炭素質触媒の重量比を変更することができるようにな
っている。
【0031】図6は本発明の実施の形態における炭素質
触媒の重量変化の説明図、図7は本発明の実施の形態に
おける排ガス処理装置の全脱硫・脱硝特性図、図8は本
発明の実施の形態における脱硫・脱硝塔及び脱硝塔の脱
硫・脱硝特性図である。なお、図7において、横軸にラ
インL53(図6)を搬送される炭素質触媒の重量を、
縦軸に排ガス処理装置の脱硫・脱硝率を、また、図8に
おいて、横軸に第1の炭素質触媒の重量比を、縦軸に脱
硫・脱硝塔51及び脱硝塔58における脱硫・脱硝率を
採ってある。
【0032】図において、w1はラインL49を搬送さ
れる炭素質触媒の重量、w2はラインL51を搬送され
る第1の炭素質触媒の重量、w3はラインL50を搬送
される第2の炭素質触媒の重量、w4はラインL52を
搬送される第2の炭素質触媒の重量、w5はラインL5
3を搬送される第1、第2の炭素質触媒の重量(和)で
ある。そして、η1 は前記脱硫・脱硝塔51における脱
硫・脱硝率、η2 は前記脱硝塔58における脱硫・脱硝
率である。前記脱硫・脱硝塔51及び脱硝塔58の各上
端には、図示されない脱離塔から供給された炭素質触媒
に対する第2の炭素質触媒の重量比γ γ=w2/w1 を調整するための弁61、62が配設され、前記脱硫・
脱硝塔51及び脱硝塔58の各下端には、脱硫・脱硝塔
51内及び脱硝塔58内の各炭素質触媒の流下速度を調
整するための切出装置63、64が配設される。
【0033】図7に示すように、ラインL53を流れる
第1、第2の炭素質触媒の重量w5が多いほど排ガス処
理装置の全脱硫・脱硝率が高くなる。また、図8に示す
ように、第2の炭素質触媒の重量比γが大きくなるほ
ど、脱硫・脱硝塔51における脱硫・脱硝率η1 が低く
なり、脱硝塔58における脱硫・脱硝率η2 が高くな
る。
【0034】一方、前記脱硫・脱硝塔51における上段
部と下段部との分割比は、要求される脱硫率及び脱硝率
に対応させて変更することができるようになっている。
図9は本発明の実施の形態における脱硫・脱硝塔の上段
部及び下段部の寸法を表す図、図10は本発明の実施の
形態における脱硫・脱硝特性と上段部及び下段部の寸法
との関係図である。なお、図10において、横軸に脱硫
・脱硝のモル比mを、縦軸に上段部の割合ρを採ってあ
る。
【0035】図において、51は脱硫・脱硝塔、52、
54は入口フード、53、55は出口フード、61は
弁、63は切出装置である。ここで、前記脱硫・脱硝塔
51の上段部の長さをL1とし、下段部の長さをL2と
し、上段部の割合をρとすると、該上段部の割合ρは、 ρ=L1/(L1+L2) になる。
【0036】そして、前記脱硫・脱硝塔51において脱
硫及び脱硝が行われた後、切出装置63によって排出さ
れた炭素質触媒に吸着されたアンモニアガスと、二酸化
硫黄ガス及び窒素酸化物とのモル比NH3 /(SO2
NOX )をmとすると、前記上段部の割合ρを大きくす
るほどモル比mが小さくなることが分かる。
【0037】
【実施例】〔実施例〕ラインL41(図1)に供給さ
れ、140〔ppm〕の硫黄酸化物、170〔ppm〕
の窒素酸化物、10〔%〕の水分及び15〔%〕の酸素
を含む120〔℃〕の排ガス1000〔m3 N/h〕を
第1、第2の排ガス5000〔m3 N/h〕ずつに分割
し、第1の排ガスに、アンモニアガスを350〔pp
m〕注入した後、20.8〔m3 〕の粒状の活性炭が充
填された脱硫・脱硝塔51の上段部に供給する。この場
合、上段部における活性炭の滞留時間は120時間に設
定される。また、上段部における脱硫率は99.9
〔%〕、脱硝率は74〔%〕、リークしたアンモニアガ
スは2〔ppm〕であった。
【0038】一方、第2の排ガスにはアンモニアガスを
注入せず、前記脱硫・脱硝塔51の下段部における脱硫
率は99.9〔%〕、脱硝率は22〔%〕、リークした
アンモニアガスは0〔ppm〕であった。さらに、前記
下段部から排出された第2の排ガスに、アンモニアガス
を115〔ppm〕注入し、1.39〔m3 〕の活性炭
が充填された脱硝塔58に供給する。この場合、該脱硝
塔58の活性炭の滞留時間は120時間に設定される。
また、脱硝塔58における脱硫率は100〔%〕、脱硝
率は72〔%〕、リークしたアンモニアガスは9〔pp
m〕であった。
【0039】そして、脱硝塔58から排出された活性炭
と脱離塔から直接供給された活性炭とを合流させ、脱硫
・脱硝塔51の上段部に供給した。また、前記脱硫・脱
硝塔51の上段部から排出された第1の排ガスと、前記
脱硝塔58から排出された第2の排ガスとを合流させた
ところ、ラインL41に供給された排ガスに対する脱硝
率は100〔%〕に、脱硝率は80.6〔%〕になり、
リークしたアンモニアガスは5〔ppm〕であった。
【0040】一方、脱硫・脱硝塔51から排出された使
用済みの活性炭は、脱離塔に供給され、不活性キャリヤ
ガス雰囲気下において400〔℃〕で加熱され再生され
た。前記脱離塔に供給される不活性キャリヤガスの量を
調整することによって、15〔%〕の高濃度の二酸化硫
黄ガスが回収された。そして、該二酸化硫黄ガス中のア
ンモニアガスの濃度を測定すると、0.95〔%〕であ
った。 〔比較例1〕実施例と同じ成分を有する排ガス1000
〔m3 N/h〕を使用した。該排ガスにアンモニアガス
175〔ppm〕を注入し、分割することなく、20.
8〔m3 〕の粒状の活性炭が充填された第1の直交流移
動層反応器に供給する。この場合、該第1の直交流移動
層反応器の活性炭の滞留時間は120時間に設定され
る。また、第1の直交流移動層反応器における脱硫率は
97〔%〕、脱硝率は13〔%〕、リークしたアンモニ
アガスは5〔ppm〕であった。
【0041】次に、前記第1の直交流移動層反応器から
排出された排ガスにアンモニアガス100〔ppm〕を
再び注入した後、排ガスを、20.8〔m3 〕の粒状の
活性炭が充填された第2の直交流移動層反応器に供給す
る。この場合、該第2の直交流移動層反応器の活性炭の
滞留時間は120時間に設定される。また、第2の直交
流移動層反応器における脱硫率は100〔%〕、脱硝率
は77〔%〕、リークしたアンモニアガスは10〔pp
m〕であった。
【0042】そして、第1の直交流移動層反応器に供給
された排ガスに対する脱硝率は100〔%〕に、脱硝率
は80.6〔%〕になった。一方、第2の直交流移動層
反応器から排出された使用済みの活性炭は、脱離塔に供
給され、不活性キャリヤガス雰囲気下において400
〔℃〕で加熱され再生された。前記脱離塔に供給される
不活性キャリヤガスの量を調整することによって、15
〔%〕の高濃度の二酸化硫黄ガスが回収された。そし
て、該二酸化硫黄ガス中のアンモニアガスの濃度を測定
すると、4.5〔%〕であった。 〔比較例2〕実施例と同じ成分を有する排ガス1000
〔m3 N/h〕を使用した。該排ガスにアンモニアガス
175〔ppm〕を注入し、分割することなく、20.
8〔m3 〕の粒状の活性炭が充填された第1の直交流移
動層反応器を通過させた。この場合、該第1の直交流移
動層反応器の排ガスの通過部分の充填層の出口側だけが
上下に1:2に区画される。そして、前記第1の直交流
移動層反応器の活性炭の滞留時間は120時間に設定さ
れる。
【0043】第1の直交流移動層反応器の上方の1/3
の部分から排出された排ガスの脱硫率は100〔%〕、
脱硝率は30〔%〕であり、リークしたアンモニアガス
は8〔ppm〕であった。また、第1の直交流移動層反
応器の下方の2/3の部分から排出された排ガスにアン
モニアガス100〔ppm〕を再び注入した後、排ガス
を、13.9〔m3 〕の粒状の活性炭が充填された第2
の直交流移動層反応器を通過させた。この場合、該第2
の直交流移動層反応器の活性炭の滞留時間は120時間
に設定される。また、第2の直交流移動層反応器におけ
る脱硫率は100〔%〕、脱硝率は74〔%〕、リーク
したアンモニアガスは6〔ppm〕であった。
【0044】そして、第1の直交流移動層反応器に供給
された排ガスに対する脱硝率は100〔%〕に、脱硝率
は80.6〔%〕になり、リークしたアンモニアガスは
7〔ppm〕であった。なお、本発明は前記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種
々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲
から排除するものではない。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、排ガス処理方法においては、排ガスを第1、第2
の排ガスに分割し、第1の排ガスにアンモニアガスを注
入し、該アンモニアガスが注入された後の第1の排ガス
を脱硫・脱硝塔の上段部に供給し、前記第2の排ガスを
アンモニアガスを注入することなく脱硫・脱硝塔の下段
部に供給し、前記脱硫・脱硝塔の上段部から第1の排ガ
スを排出し、前記脱硫・脱硝塔の下段部から第2の排ガ
スを排出して脱硝塔に供給する。そして、該脱硝塔に供
給する第2の排ガスにアンモニアガスを注入する。
【0046】この場合、炭素質触媒が脱硫・脱硝塔内を
下方に移動する間に前記アンモニアガスが消費されるの
で、前記脱硫・脱硝塔の下段部においてはアンモニアガ
スが不足し、脱硝率がその分低下するが、脱硫・脱硝塔
の下段部から排出された第2の排ガスにアンモニアガス
が注入されるので、前記脱硝塔において十分に脱硝を行
うことができる。
【0047】したがって、排ガス処理装置の脱硫・脱硝
率を高くすることができる。また、前記脱硝塔には第2
の排ガスだけが供給されるので、脱硝塔の容量を小さく
することができる。したがって、排ガス処理装置を小型
化することができ、炭素質触媒の循環量を少なくするこ
とができるだけでなく、炭素質触媒の損耗を少なくする
こともできる。
【0048】また、第1、第2の排ガスを循環するため
の動力消費量、及び炭素質触媒を循環するための動力消
費量を少なくすることができるので、排ガス処理装置の
コストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における排ガス処理装置の
概念図である。
【図2】従来の第1の排ガス処理装置の概念図である。
【図3】従来の第2の排ガス処理装置の概念図である。
【図4】従来の第3の排ガス処理装置の概念図である。
【図5】従来の第4の排ガス処理装置の概念図である。
【図6】本発明の実施の形態における炭素質触媒の重量
変化の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態における排ガス処理装置の
全脱硫・脱硝特性図である。
【図8】本発明の実施の形態における脱硫・脱硝塔及び
脱硝塔の脱硫・脱硝特性図である。
【図9】本発明の実施の形態における脱硫・脱硝塔の上
段部及び下段部の寸法を表す図である。
【図10】本発明の実施の形態における脱硫・脱硝特性
と上段部及び下段部の寸法との関係図である。
【符号の説明】
51 脱硫・脱硝塔 58 脱硝塔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)排ガスを第1、第2の排ガスに分
    割し、(b)第1の排ガスにアンモニアガスを注入し、
    該アンモニアガスが注入された後の第1の排ガスを脱硫
    ・脱硝塔の上段部に供給し、(c)前記第2の排ガスを
    アンモニアガスを注入することなく脱硫・脱硝塔の下段
    部に供給し、(d)前記脱硫・脱硝塔の上段部から第1
    の排ガスを排出し、(e)前記脱硫・脱硝塔の下段部か
    ら第2の排ガスを排出して脱硝塔に供給するとともに、
    (f)該脱硝塔に供給する第2の排ガスにアンモニアガ
    スを注入することを特徴とする排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 前記脱硝塔に供給される第2の排ガスの
    量は、要求される脱硝率に対応させて設定される請求項
    1に記載の排ガス処理方法。
  3. 【請求項3】 第2の排ガスに注入されるアンモニアガ
    スの量は、排ガスに含有される窒素酸化物の濃度に対応
    させて設定される請求項1に記載の排ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 (a)脱離塔から供給された炭素質触媒
    は、第1、第2の炭素質触媒に分割され、第1の炭素質
    触媒は前記脱硝塔に供給された後に前記脱硫・脱硝塔に
    供給され、第2の炭素質触媒は前記脱硫・脱硝塔に直接
    供給されるとともに、(b)前記脱離塔から供給された
    炭素質触媒に対する第1の炭素質触媒の重量比は、要求
    される脱硝率に対応させて設定される請求項1に記載の
    排ガス処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003011756A1 (fr) * 2001-07-27 2003-02-13 Nippon Steel Corporation Methode de production d'un charbon actif presentant une grande resistance et un grand pouvoir de denitration, et charbon actif produit par cette methode
CN104190220A (zh) * 2014-08-27 2014-12-10 袁磊 焦炉烟气脱硝装置及方法
CN107583462A (zh) * 2017-10-23 2018-01-16 安徽金森源环保工程有限公司 一种组合式烟气脱硫脱硝装置及脱硫脱硝方法

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