JPS6280411A - ＳＯｘ，ＮＯｘの排出量が少なくかつ高い燃焼効率の得られる流動層燃焼装置の運転プロセス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は各種の燃料を使用した流動層燃焼装置の運転プ
ロセスに関し、さらに詳しくはＳＯｘ　。

ＮＯｘの排出量が少なく、かつ高い燃焼効率の得られる
流動層燃焼装置の運転プロセスに関する。

〈従来の技術〉 エネルギー自給率の低いわが国においては、脱石油を目
指し、代替・新エネルギーおよび省エネルギー技術の開
発が要望されておシ、各方面で程々の研究が実施され実
用化されているが、中でも燃料の多様化に対応できる燃
焼技術として流動層燃焼が注目を集めている。

流動層燃焼は、加熱された流動媒体中に燃料を投入し、
熱容量の大きい層物質の粒子運動で空気とよく接触させ
ることによって効率よく燃焼させるもので、この原理を
応用した流動層燃焼装置は、広範囲の燃料に適応でき、
また低品位の燃料を使用しても良質の燃料に負けない熱
効率を得られる、さらに炉内脱硫・低ＮＯｘ燃焼が可能
なので特別に排煙脱硫中脱硝装置を必要としないといっ
た多くのメリットを有している。

しかしながら商業規模での運転に当っては、９０Ｙ；以
上の脱硫率を得るためには理論必要量の３倍以上の脱硫
剤を投入する必要がある、燃焼装置の負荷変動への追従
性が低い、燃料の燃焼効率を上げるためには空気比を大
きくした方がよいが、空気比が大きくなると層内の酸素
濃度が上がりＮＯｘ　量が増大するため、環境規制を満
足させるためには空気比を低く抑えるととが必要である
、などの問題点も有している。

〈発明が解決しようとする問題点〉 最近は、従来燃料として用いられなかった硫黄分や窒素
分の含有率の高い石炭や各種の可燃物の燃料としての使
用が検討されるようになり、前述の問題点が増々重要視
されるようになってきている。さらに環境規制の面から
も制約が厳しくなりＳＯｘやＮＯｘの排出量が低く、抑
えられるようになり、流動層燃焼装置の有する炉内脱硫
・低ＮＯｘ燃焼による効果だけでは充分対処できない場
合が多くなってきている。

本発明はこれらの問題点を解決し、高い燃焼効率が得ら
れ、ＳＯｘ　、　ＮＯｘの系外への排出量が少なく、シ
かも運転保守の簡明な流動層燃焼装置の運転プロセスを
提供することを目的とする。

く問題を解決するための手段〉 本発明者らは、流動層燃焼装置の有する最大の特長点で
ある炉内脱硫および低ＮＯｘ燃焼の技術だけでは最近の
厳しい環境規制に充分対処できない実情に鑑み、流動層
燃焼装置における運転条件と燃焼効率および排ガス組成
との関係、あるいは排ガス処理方法との組合せについて
種々検討の結果、従来の考え方とは異なる運転条件を採
用し、特定の性能を有する排ガス処理装置と組合せるこ
とによ）極めて燃焼効率がよく、しかもＳＯｘ　、　Ｎ
Ｏｘの排出量の少ない流動層燃焼装置の運転プロセスが
可能であることを見出した。

すなわち、本発明は石炭あるいはその他の可燃性物質を
燃料とする流動層燃焼装置の運転プロセスにおいて、流
動層燃焼装置の局内空気比を１０以上とし、脱硫剤の量
を流動層燃焼装置を出る排ガス中のＳＯｘ濃度が２００
　ｐｐｍ以下となるような範囲で流動層燃焼装置を運転
し、流動層燃焼装置を出る２　００　ｐｐｍ以下のＳＯ
ｘと５００　ｐｐｍ以下のＮＯｘを含有する排ガスをア
ンモニアの存在下に炭素質物質を充填材とする移動床ま
たは固定床方式の乾式脱硫脱硝装置で処理することを特
徴とする流動層燃焼装置の運転プロセス、ならびに石炭
あるいはその他の可燃性物質を燃料とする流動層燃焼装
置の運転プロセスにおいて、流動層燃焼装置の層内空気
比をｉ、ｎ以上とし、脱硫剤の量を流動層燃焼装置を出
る排ガス中のＳＯｘ濃度が２００　ｐｐｍ以下となるよ
うな範囲で流動層燃焼装置を運転し、流動層燃焼装置を
出る２　００　ｐｐｍ以下のＳＯｘと５００ｐｐｍ以下
のＮＯｘを含有する排ガスをアンモニアの存在下に炭素
質物質を充填材とする移動床または固定床方式の乾式脱
硫脱硝装置で処理し、該乾式脱硫脱硝装置において硫黄
化合物を吸着した充填材を加熱再生装置にて加熱再生し
、脱着したＳＯｘを高濃度に含有するガスを流動層燃焼
装置に返送し脱硫剤と反応させることを特徴とする流動
層燃焼装置の運転プロセスを提供するものである。

流動層燃焼における燃焼効率は空気比が大きいほど犬と
なるので、燃焼効率の面からは空気比はできるだけ大き
くとることが望ましい。しかしながら、燃焼炉より出る
排ガス中のＮＯｘ濃度は空気比の増加とともに急激に上
昇する。一方排ガス中の８０１：　濃度は投入する脱硫
剤の量によって決まヤ、燃料中の硫黄含有量にもよるが
、例えば脱硫剤として石灰石を使用する場合、ＳＯｘ濃
度を１００　ｐｐｍ以下にしようとするとＣａ１ＦＪ　
　のモル比を５以上、特に燃料中の硫黄含有量が多い場
合にはさらに大きくすることが必要となる。

また、他の条件が一定であれば空気比を下げるとＳＯｘ
と脱硫剤との反応が進みにくくなり排出ＳＯｘ　Ｊｉｉ
：が増加し、ＮＯｘ濃度とは反対の傾向を示す。

すなわち、流動層燃焼装置内での脱硫反応を進行させる
ためには空気比を上げる必要があり、逆にＮＯｘを抑え
るため層内空気比を下げると脱硫が不充分となる。これ
らの関係を各種の石炭を、脱硫剤として石灰石を使用し
流動床ボイラーで燃焼させた例について示したのが第１
図ないし第４図である。上舵のような関係から、流動層
燃焼装置の特性を生かした運転方法としては、　Ｆ３０
ｘ　、　ＮＯｘの排出基準に応じて空気比および脱硫剤
の量を調整し、燃焼炉内で脱硫するとともにＮＯｘ発生
量の少ない空気比の範囲内で運転する方法が一般的であ
った。しかしながら、どのような運転条件を採っても或
稈度のＳＯ：ｒ：　。

ＮＯｘの排出は防ぐことができず、排出規制の強化に対
応するためには何らかの対策が必要となってきた。

本発明者らはこのような実状に鑑み、別の観点から流動
層燃焼装置における燃焼方式を見直し、空気比を大きく
とって燃焼効率および脱硫効率を上げ、増加するＮＯｘ
は通常の脱硝装置により処理する方法を検討した。脱硝
としては、通常のボイラー等の排ガス処理に用いられる
、アンモニアを使用する接触還元装置あるいは湿式脱硝
装置が考えられるが、後者は吸収液の処理が問題となり
、さらに装置の運転保守が化学プラント並みに複雑であ
夛、付属設備としては不適当である。また前者は装置的
には比較的簡明であるが、５００℃以上の高温で処理す
る必要がアル、脱硝後の排ガスから熱交換によシ熱回収
する際に伝熱面に硫安または酸性硫安が析出付着して定
期的な除去が必要であった。さらにこれらの装置ではＳ
Ｏｘは殆んど除去されないので環境規制の厳しい地域で
の操業は難かしく、また燃料組成のバラツキ等による負
荷変動（特にＳＯｘの増大）に対応できない問題があっ
た。

しかしながらこれらの脱硝設備に加えて独立の脱硫設備
を設置するのでは膨大な付帯設備となシ流動層燃焼装置
の利点を生かせなくなってしまい、特に脱硫設備に関し
ては過大設備となり実用的ではない。

本発明者らは、これらの点についてさらに検討の結果、
２層の炭素質物質の充填層を設置し、前段は主として脱
硫を行なう脱硫層、後段は主として脱硝を行ない、残余
のＳｏｚも除去する脱硝層として運転されるアンモニア
を用いる乾式脱硫脱硝装置の後段層の作用が、脱硝を主
とし、比較的低濃度のＳＯｘをも除去するという本発明
の目的に極めて好都合であることを見出した。

すなわち、流動床ボイラーのあとに炭素質物質の充填層
よｐなるガス処理設備を設置することによシ、２層式の
乾式脱硫脱硝装置における第１層の働きを流動床ボイラ
ーが兼ねることになり全体として極めて効率のよい脱硫
脱硝効果を奏するのである。

本発明において使用する乾式脱硫脱硝装置は、通常用い
られるように脱硫層および脱硝層の２層を設置する必要
はなく１層のみの設置で充分である。しかも、通常の運
転状態における流動層燃焼装置からの排ガス中のＳＯｘ
の処理だけではなお脱硫能力に余裕があシ、流動層燃焼
装置における脱硫剤の減量が可能である。また、燃料あ
るいは燃焼状態に由来するＳＯｘ濃度の変動も吸収でき
るので、排ガス中のｓｏＸの分析値に応じて脱硫剤の投
入量を変えるような複雑な操作は不要となり、一定設入
量での運転が可能である。

なお、必要によシ炭素質物質の充填層を複数に分割して
設置してもよいことはもちろんである。

充填材の炭素質物質としては、必要によシ金属系化合物
を担持させた活性炭あるいは活性コークス等が用いられ
る。

さらに好ましい実施態様として、炭素質物質を充填した
脱硫脱硝装置で硫黄化合物を吸着した充填材を加熱再生
装置にて加熱再生し、硫黄化合物をＦ３０ｘガスとして
脱着させ、このＳＯｘを高濃度に含有するガスを流動層
燃焼装置に返送して流動層燃焼装置内で脱硫剤と反応さ
せて除去する方法がある。

この場合流動層燃焼装置内での脱硫剤とＳＯｘとの反応
は、　ＳＯｘ濃度が高いほど効率的に進行するので投入
脱硫剤の反応率が向上し、脱硫剤が有効利用されるとと
もに脱硫脱硝装置から脱着したＳＯｘの処理が不要とな
夛硫黄等の回収設備および貯蔵設備等が不要となるので
大幅な設備の簡略化が可能である。

しかも本発明で使用する脱硫脱硝装置は脱硫脱硝性能に
加えて排ガス中のハロゲン成分の除去性能も有しておシ
、また充填層を通過させることによシ優れたダスト除去
効果を示す。

本発明における流動層燃焼装置の例としては石炭や石油
コークス、古タイヤや各種塵芥等を燃料とする流動床ボ
イラー、乾燥機、加熱機、焼却炉等がある。また、流動
層内で使用する脱硫剤としては石灰石のほかドロマイト
や各種合成脱硫剤が用いられる。

第５図は本発明の一実施態様を示すプロセスフローの概
略図である。次に第５図に従って本発明のプロセスの概
要を具体的に説明する。

流動層燃焼装置１に燃料、脱硫剤および必要により硼砂
等の層媒体を投入し、１．０以上の空気比となるような
量の空気を供給して燃焼させる。

流動層燃焼装置から排出されるガスは空気予熱器２で流
動層燃焼装置への供給空気との熱交換により硫酸の露点
よりや＼高い温度（例えば１２０〜１７０℃）まで熱回
収される。熱回収されたガスは集じん装置３によシばい
じん濃度的５０〜２００ｗ１／ｍ”Ｎまで除しんしたの
ち炭素質物質を充填材とする移動床または固定床方式の
脱硫脱硝装置５に導かれＮＯｘを分解すると共にＳＯｘ
を吸着除去される。

硫黄化合物を吸着した充填材は適当な方法、例えば加熱
再生装置７にて再生して再使用する。

ここで脱着したＳＯｘガスは硫黄回収装置８で硫黄とし
て回収するなどの２次処理を行なう。

第６図に充填材の加熱再生装置７で脱着したＳＯｘを高
濃度で含むガスを流動層反応装置１へ返送して処理する
場合のプロセスフローの概略図を示すが硫黄回収装置等
を必要としない極めて簡明なプロセスとなっている。

本発明の流動層燃焼装置の運転プロセスにおいては脱硫
率９９％以上、脱硝率８０％以上が達成可能であシ、排
ガス中のばいじん濃度も３０ｖｑ／　ｍ”Ｎ程度まで減
少させることができる。

〈実施例〉 燃料として硫黄分１．２％、窒素分１．８％を含有する
石炭を、脱硫剤として石灰石を使用して流動床ボイラー
を運転し表１の結果を得た。

次いでこのボイラー出ロガスと同一組成のガス１０　ｍ
”Ｎ／ｈｒ　に４．５〜５．２ｔＮ／ｈｒのアンモニア
を添加し、活性コークスを充填材とする一塔式の移動床
形式の脱硫脱硝装置にて５ｖｓｏ。

〜５００ｈｒ、温度１３５〜１４５℃で処理した結果を
表２に示す。なお実施例２−２および５−２に示した脱
着ガスの量およびＳｏ、濃度は実施例２−１および５−
１において流動床ボイラーに添加したＳＯ，量に相幽す
る。

特開日Ｈ６２−８０４１１（５） 〈発明の効果〉 本発明の流動層燃焼装置運転プロセスは次のような利点
を有する。

■　流動層燃焼装置と炭素質物質を充填材とする脱硫脱
硝装置とを組合せることによシ、相互の性能を補完し合
った形となシ、全体として極めて効率のよい脱硫脱硝シ
ステムが形成される。また同時に流動層燃焼装置におい
てより大きい空気比での燃焼が可能となり、高い燃焼効
率が得られる。

■　後段に脱硫脱硝装置を設置することにより、流動層
燃焼装置において比較的低い脱硫率で運転が可能となる
。従って脱硫剤の使用量を大幅に減少させることができ
、排出される灰の量も少なくてすむ。

■　本発明で使用する脱硫脱硝装置は、特にＳＯ工の濃
度変動に対して対応し得る性能を有しており、脱硫剤の
投入量を一定にした運転が可能でちゃ、操作が簡略化さ
れる。

■　脱硫脱硝装置の充填材の加熱再生により発生した高
濃度ＳＯ工金含有ガス流動層燃焼装置内へ返送して処理
することにより、脱硫脱硝装置に付帯する硫黄等の回収
設備および貯蔵設備等が不要となり、大幅なプロセスの
簡略化が可能である。

■　本発明で使用する脱硫脱硝装置は脱硫脱硝性能に加
えてノ・ロゲン成分除去およびダスト除去の性能も有す
るので、使用できる燃料の範囲が広くなり、また集じん
設備等の軽減によるプロセスの簡略化が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図は、それぞれ各種の石炭を
流動床ボイラーにおいて燃焼させた場合の燃焼効率、排
出ＮＯｘ濃度および排出ＳＯｘ濃度の実測結果を示すグ
ラフである。Ａ−Ｅはそれぞれ炭種の異なる石炭を示す
。 第４図は流動床ボイラーで石炭を燃焼させた場合のｃａ
／Ｓ　　モル比と排出５ＯＸｐ度（実線）の関係を、硫
黄含有量の異なる石炭について示したグラフである。 第５図および第６図は、それぞれ本発明の流動層燃焼装
置の運転プロセスの一実施態様を示すプロセススローの
概略図である。 １、流動層燃焼装置　　＆煙突 ２空気予熱器　　　　ｌ充填材加熱再生装置５集じん装
置　　　　＆硫黄回収装置 ミツアン ５脱硫脱硝装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）石炭あるいはその他の可燃性物質を燃料とする流
   動層燃焼装置の運転プロセスにおいて、流動層燃焼装置
   の層内空気比を１．０以上とし、脱硫剤の量を流動層燃
   焼装置を出る排ガス中のＳＯ＿ｘ濃度が２００ｐｐｍ以
   下となるような範囲で流動層燃焼装置を運転し、流動層
   燃焼装置を出る２００ｐｐｍ以下のＳＯ＿ｘと５００ｐ
   ｐｍ以下のＮＯ＿ｘを含有する排ガスをアンモニアの存
   在下に炭素質物質を充填材とする移動床または固定床方
   式の乾式脱硫脱硝装置で処理することを特徴とする流動
   層燃焼装置の運転プロセス。
2. （２）石炭あるいはその他の可燃性物質を燃料とする流
   動層燃焼装置の運転プロセスにおいて、流動層燃焼装置
   の層内空気比を１．０以上とし、脱硫剤の量を流動層燃
   焼装置を出る排ガス中のＳＯ＿ｘ濃度が２００ｐｐｍ以
   下となるような範囲で流動層燃焼装置を運転し、流動層
   燃焼装置を出る２００ｐｐｍ以下のＳＯ＿ｘと５００ｐ
   ｐｍ以下のＮＯ＿ｘを含有する排ガスをアンモニアの存
   在下に炭素質物質を充填材とする移動床または固定床方
   式の乾式脱硫脱硝装置で処理し、該乾式脱硫脱硝装置に
   おいて硫黄化合物を吸着した充填材を加熱再生装置にて
   加熱再生し、脱着したＳＯ＿ｘを高濃度に含有するガス
   を流動層燃焼装置に返送し脱硫剤と反応させることを特
   徴とする流動層燃焼装置の運転プロセス。
3. （３）流動層燃焼装置が石炭を燃料とする流動床ボイラ
   ーである特許請求の範囲第１項または第２項に記載の流
   動層燃焼装置の運転プロセス。