JPH11164569A - サイリスタ変換装置 - Google Patents
サイリスタ変換装置Info
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- JPH11164569A JPH11164569A JP9329855A JP32985597A JPH11164569A JP H11164569 A JPH11164569 A JP H11164569A JP 9329855 A JP9329855 A JP 9329855A JP 32985597 A JP32985597 A JP 32985597A JP H11164569 A JPH11164569 A JP H11164569A
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Abstract
るサイリスタ変換装置を提供することにある。 【解決手段】直流電力を入力し、交流電力を三相交流電
源1に出力するサイリスタ変換器4と、周波数が三相交
流電源1の周波数の6倍で、かつ位相が三相交流電源1
の位相に実質的に一致する交流電圧をサイリスタ変換器
4の入力端に加える単相交流電源7を備える。
Description
電力を得るサイリスタ変換装置に係り、特に高力率を実
現できるサイリスタ変換装置に関する。
する場合、サイリスタ変換器が広く用いられる。サイリ
スタ変換器の構成を図13(a)に示す。(図13
(b)は電源電圧の波形である。)図13(a)におい
て4がサイリスタ変換器である。このようなサイリスタ
変換器の場合、一般的に電源電圧eu〜ewの大小関係を利
用して転流が行われる。例えば、サイリスタWPからサ
イリスタUPに転流する場合、ew>euが成立する位相で
UPにゲート信号を与え(WPのゲートは消滅)、UP
をターンオンさせる。すなわち、ew=euとなる位相より
も早い位相でUPをターンオンさせることとなる。この
ew=euとなる位相とUPをターンオンさせる位相との位
相差を制御進み角βと呼ぶ。一般には、重なり角および
余裕角を考慮して、制御進み角βは転流失敗を起こさな
い十分な値に設定される。
のサイリスタ変換器では、サイリスタの転流を行わせる
ために制御進み角βを所定値以上に設定する必要があ
る。しかし、制御進み角βを所定値以上に設定すると、
交流電流(iu)は電源電圧(eu)より進み位相となり、
電源力率が低下してしまう。具体的には、電源力率は高
々0.8 程度の低い値に制限される。
できるサイリスタ変換装置を提供することにある。
の発明の特徴は、直流電力を入力し、交流電力を三相交
流電源に出力するサイリスタ変換器と、周波数が前記三
相交流電源の周波数の6倍で、かつ位相が前記三相交流
電源の位相に実質的に一致する交流電圧および交流電流
のいずれか一方を前記サイリスタ変換器の入力端に加え
る単相交流電源を備えたことにある。
圧(電流)を加えることにより、サイリスタ変換器の直
流入力電流は単相交流電圧(電流)に応じて変化する。
単相交流電圧(電流)は周波数が三相交流電源の周波数
の6倍で、かつ位相が前記三相交流電源の位相に実質的
に一致するため、サイリスタ変換器の直流入力電流は電
源電圧の位相に同期して変化し、また交流出力電流は電
源の位相と同位相となる。よって、高力率が実現でき
る。
直流電圧を入力し、交流電圧を三相交流電源に出力する
第1サイリスタ変換器と、入力端が前記第1サイリスタ
変換器の入力端と直列に接続され、かつ直流電圧を入力
し、前記三相交流電源に前記交流電圧とは位相が30度
ずれた交流電圧を出力する第2サイリスタ変換器と、周
波数が前記三相交流電源の周波数の6倍で、かつ位相が
前記三相交流電源の位相に実質的に一致する交流電圧お
よび交流電流のいずれか一方を、前記第1サイリスタ変
換器の入力端および前記第2サイリスタ変換器の入力端
に加える単相交流電源を備えたことにある。
圧(電流)を加えることにより、サイリスタ変換器の直
流入力電流は単相交流電圧(電流)に応じて変化する。
単相交流電圧(電流)は周波数が三相交流電源の周波数
の6倍で、かつ位相が前記三相交流電源の位相に実質的
に一致するため、サイリスタ変換器の直流入力電流は電
源電圧の位相に同期して変化し、また交流出力電流は電
源の位相と同位相となる。よって、高力率が実現でき
る。
イリスタ変換器から出力することにより、両サイリスタ
変換器の出力電流に発生する{6m±1次、m=1,
3,5,…}で表される高調波成分は、互いに位相が1
80°ずれる。よって、互いに打ち消し合い、電源にお
いて発生する{6m±1次、m=1,3,5,…}で表
される高調波成分を低減できる。
直流電圧を入力し、交流電圧を三相交流電源に出力する
第1サイリスタ変換器と、入力端が前記第1サイリスタ
変換器の入力端と並列に接続され、かつ直流電圧を入力
し、前記三相交流電源に前記交流電圧とは位相が30度
ずれた交流電圧を出力する第2サイリスタ変換器と、周
波数が前記三相交流電源の周波数の6倍で、かつ位相が
前記三相交流電源の位相に実質的に一致する交流電圧お
よび交流電流のいずれか一方を、前記第1サイリスタ変
換器の入力端および前記第2サイリスタ変換器の入力端
に加える単相交流電源を備えたことにある。
圧(電流)を加えることにより、サイリスタ変換器の直
流入力電流は単相交流電圧(電流)に応じて変化する。
単相交流電圧(電流)は周波数が三相交流電源の周波数
の6倍で、かつ位相が前記三相交流電源の位相に実質的
に一致するため、サイリスタ変換器の直流入力電流は電
源電圧の位相に同期して変化し、また交流出力電流も電
源の位相と同位相となる。よって、高力率が実現でき
る。
イリスタ変換器から出力することにより、両サイリスタ
変換器の出力電流に発生する{6m±1次、m=1,
3,5,…}で表される高調波成分は、互いに位相が1
80°ずれる。よって、互いに打ち消し合い、電源にお
いて発生する{6m±1次、m=1,3,5,…}で表
される高調波成分を低減できる。
位相のずれた電流脈動が含まれるため、両サイリスタ変
換器の入力端を並列接続することによって、入力電流に
含まれる電流脈動が打ち消し合い、電流脈動を低減する
ことができる。
前記サイリスタ変換器の出力端にコンデンサを接続した
ことにある。
流が得られるため、サイリスタ変換器の入力電流の脈動
を平滑するためのコンデンサの容量を低減することがで
きる。
前記単相交流電源は、前記第2サイリスタ変換器の入力
端に加える交流電圧あるいは交流電流として、前記第1
サイリスタ変換器の入力端に加える交流電圧あるいは交
流電流とは逆位相の交流電圧あるいは交流電流を出力す
ることにある。
タ変換器に対して単相交流電圧あるいは電流を逆位相に
作用させるため、両サイリスタ変換装置の直流入力電流
は互いに逆位相となる。また交流出力電流は電源電圧の
周期でみれば、30度の位相差である。第1サイリスタ
変換器および第2サイリスタ変換器の交流出力電圧にも
30度の位相差があるため、交流出力電流と交流出力電
圧が同位相となり、力率がほぼ1.0 となる。
前記単相交流電源は、前記サイリスタ変換器の入力端に
加える交流電圧として、方形波の波形を有する電圧を出
力することにある。
は三角波等とする場合と比較して、方形波を用いた場合
にはサイリスタ変換器の力率をより高くできる。
前記単相交流電源は、前記サイリスタ変換器の入力端に
加える交流電流として、三角波の波形を有する電流を出
力することにある。
とにより、第6の発明と同様に、サイリスタ変換器の力
率をより高くできる。
前記単相交流電源は、前記サイリスタ変換器の入力端に
加える交流電圧あるいは交流電流の振幅を、電流検出器
によって検出された前記サイリスタ変換器の入力電流の
検出値に基づいて変化させることにある。
幅をサイリスタ変換器の入力電流検出値に応じて変化さ
せることにより、サイリスタ変換器の入力電流が変化し
た場合にも、サイリスタ変換器の力率を高くできる。
前記単相交流電源は、電流検出器によって検出された前
記サイリスタ変換器の入力電流の検出値に基づいてPW
M制御されるインバータであることにある。
バータを用いることにより、簡単な構成で単相交流電源
の出力電圧あるいは電流の振幅を可変にすることができ
る。このため、サイリスタ変換器の入力電流が変化した
場合にも、サイリスタ変換器の力率を高くできる。
例を詳細に説明する。
イリスタ変換装置を示す。図1において、4と4′はそ
れぞれ6個のサイリスタからなるサイリスタ変換器であ
り、入力された直流電圧を交流電圧に変換して出力す
る。そのサイリスタ変換器4の出力端は変圧器2に接続
され、サイリスタ変換器4′の出力端は変圧器3に接続
される。変圧器2はサイリスタ変換器4から出力された
交流電圧を変圧して出力するΔ−Δ結線の変圧器であ
り、一次側(入力側)と二次側(出力側)の電圧は同位
相となる。また、変圧器3はサイリスタ変換器4′から
出力された交流電圧を変圧して出力するY−Δ結線の変
圧器であり、二次側の電圧は一次側の電圧と30°の位
相差をもって出力される。なお、変圧器2および3の一
次側と二次側の電圧比、並びに漏れインダクタンスは等
しい。変圧器2および3の二次側は三相交流電源1に接
続される。一方、サイリスタ変換器4および4′の各々
の入力端は直列に接続されている。また、サイリスタ変
換器4および4′の入力端には平滑コンデンサ5および
5′が接続される。このため、サイリスタ変換器4およ
び4′の各入力電圧に含まれる脈動成分(周波数が電源
周波数の6倍)は低減される。サイリスタ変換器4およ
び4′の入力端には負荷装置6も接続される。この負荷
装置6としては、インバータ等の負荷が接続され、場合
によっては、負荷の中間電圧点を平滑コンデンサ5と
5′の接続点(中間電圧点)と接続することもある。7
は本実施例の特徴部である単相交流電源で、図に示すよ
うに、一端がサイリスタ変換器4および4′を接続する
配線に接続され、他端が平滑コンデンサ5および5′を
接続する配線に接続される。
するための等価回路であり、eu〜ewは三相交流電源1の
相電圧である。サイリスタ変換器4の各サイリスタは、
正側のUP〜WPと負側のUN〜WNの各一対が、各モ
ード毎に導通する。図2は、UPとVNが導通状態の場
合を表わす。
イリスタUP〜WNのゲート信号、(c)はサイリスタ
変換器4の直流入力電流iconv 、(d)はサイリスタ変
換器4の交流出力電流iu、(e)は単相交流電源7の出
力電圧Vi を示す。
装置の動作を説明する。単相交流電源7の電圧Vi は、
電圧eu〜ewに対してeu〜ewの交点を周期として与えられ
る。また、サイリスタUP〜WNには、各ゲート信号が
電源電圧eu〜ewに対して図3(b)に示す位相で与えら
れる。すなわち、eu=0の時点をt=0,eu=ewの時点
をt=t1とすると、t1よりΔt後にサイリスタUP
にゲート信号が与えられる。この時、サイリスタVNに
は継続してゲート信号が与えられ、他方、t=t1以前
に直流入力電流iconv が零となることによりターンオフ
したサイリスタWPにはゲート信号は与えられない。こ
の時、サイリスタUP,VNがターンオンし、サイリス
タ変換器4の直流入力側と交流出力側が結ばれ閉回路が
形成される。回路の電圧方程式は、(数1)で示され
る。
ev)、またLは交流側の総合インピーダンス(一相分)
である。
+Δtからほぼ直線的に増加する。t=t2に至ると、
Vi の極性が反転するため、これに伴い、iconv は図示
のように直線的に減少する。同様の動作が、t=t3以
降においても繰り返されるため、iconv は電気角60度
を周期として断続して流れる。一方、交流側について
は、t1からt4期間においては、サイリスタUPが導
通し、また、t5からt7期間ではサイリスタUNが導
通するため、各期間でiconv はU相に流入(流出)し、
iuは図示の波形となる。iconv の各周期の波形は、ほぼ
二等辺三角形であることから、iuに含まれる基本波成分
の位相は、電圧euと同位相であり、基本波力率はほぼ
1.0 となる。V相電流ivおよびW相電流iwについても
同様である。
スタ変換器4と同様の動作が行われる。サイリスタ変換
器4′の直流入力電流iconv2 および交流出力電流iu′
を図4に示す。ここで、iconv1およびiconv2は、Vi
がサイリスタ変換器4および4′に対して逆位相に作用
するため、両者は逆位相に変化するが、電源電圧の周期
でみれば、30度の位相差である。このため、サイリス
タ変換器4′のU相電流iu′は、変換器4のU相電流iu
より30度だけ位相差(進み)がある。なお、変圧器3
の一次電圧eu′も電源電圧euに対して30度だけ進むた
め、eu′とiu′は同位相であり、サイリスタ変換器4′
においても力率はほぼ1.0 である。
巻線がYに対して、二次巻線がΔであるため、(数2)
で示される。
源電圧euに対して同位相である。さらに、電源電流ius
は、変圧器2,3の二次電流の和で与えられる。すなわ
ち、
Δ結線のため、一次電流は二次電流に等しい。
usは、euに対して同位相であり、また、大略正弦波に近
い。これは、変圧器2,3の一次電圧(電流)が互いに
30度の位相差をもち、これにより、サイリスタ変換器
4,4′の出力電流に含まれる5次,7次の高調波成分
が互いに打ち消されるためである。このように本実施例
のサイリスタ変換器は、従来のように制御進み角を必要
とせず転流を行うことから、電源力率がほぼ1.0 で動
作し、かつ、出力電流中の高調波を少なくできる。
装置を図5を用いて以下に説明する。本実施例は、並列
に接続された2台のサイリスタ変換器の入力端に単相交
流電源7を変圧器71を介して接続したサイリスタ変換
装置である。本実施例の構成を、主に前述の実施例の構
成と異なる箇所について説明する。
4′は入力端が並列接続され、平滑コンデンサ5はサイ
リスタ変換器4および4′の入力端に共通に接続されて
いる。変圧器71の巻線比はN1:N2:N3=1:
N:Nであり、二次側巻線N2はサイリスタ変換器4の
出力端に直列に接続され、また二次側巻線N3は、サイ
リスタ変換器4′の出力端に直列に接続される。一方の
一次側巻線N1は、単相交流電源7に接続される。尚、
二次側巻線N2,N3の極性は、各サイリスタ変換器4
および4′の直流出力に対して、逆極性となるように接
続されている。
単に説明する。単相交流電源7は、図1の実施例と同様
に、電源電圧の6倍周波数の方形波電圧Vi を出力す
る。電源電圧とVi との位相の関係も、図1の実施例と
同一である。変圧器71の巻数比Nは、単相交流電源7
の定格出力電圧に応じて適値に設定されるが、ここでは
説明を簡単にするために、N=1に仮定する。この場
合、変圧器の二次N2およびN3には、Viがそのまま
出力される。サイリスタ変換器の出力Vcon1,Vcon2
と、Vdcの関係は、
になる。このため、サイリスタ変換器4および4′の直
流入力電流は互いに逆位相に変化する。この結果、サイ
リスタ変換器4および4′の交流出力電流も図1の実施
例と等しくなり、本実施例においても図1の実施例と同
様に力率がほぼ1.0 となる。
変換器4および4′の直流入力電流のリプル成分が平滑
コンデンサ5に流れるが、両リプル成分は逆位相である
ため、互いに打ち消し合う。この結果、コンデンサ5を
流れるリプル成分は大幅に減少し、コンデンサ5の容量
を大幅に低減できるので、平滑コンデンサなし、あるい
は小容量のコンデンサを1個用いるだけで、脈動の少な
い直流入力電圧を得られる。
装置を図6を用いて以下に説明する。本実施例は、図1
の実施例における単相交流電源7として、PWM制御さ
れるインバータで構成される単相交流電源7Aを用いた
サイリスタ変換装置である。本実施例の構成を、主に図
1の実施例の構成と異なる箇所について説明する。
M)により制御される単相インバータである。電源位相
検出器8は、電源電圧に同期した基準位相信号θを出力
する。点呼制御回路9は、電源位相検出器8から出力さ
れた信号θおよび点弧位相角指令信号β*に基づいてサ
イリスタ変換器4および4′のサイリスタの点弧制御信
号を出力する。オンディレイ回路10は、各サイリスタ
の点弧ターンオン時点を、点呼制御回路9から出力され
た点弧制御信号より所定時間Δtだけ遅らせて出力す
る。補償電圧制御器11は、単相交流電源7(単相PW
Mインバータ)の出力電圧Vi を、基準位相信号θ,点
弧位相角指令信号β* および変調率指令Mに基づいて制
御する。変調率指令演算器12は、負荷装置6からの回
生電流ILに比例した変調率指令(Vi の振幅値指令)
Mを出力する。
相検出器8の出力θは、電源電圧eに周期が一致する信
号である。(b)に、euとewが共に正の値で交差する時
点(点P)を基準として、−π〜πの間で変化する位相
基準信号θup(実線)、およびeuとewが共に負の値で交
差する時点(点N)を基準として、−π〜πの間で変化
する位相基準信号θun(破線)を示す。それぞれは、サ
イリスタ変換器4のサイリスタUPおよびUNの点弧信
号の基準位相を与える。点弧制御回路9において、θと
−β* を比較し、(c)のような点弧原信号を演算する。
図示のUPG,UNGは、β*=0とした時の点弧原信
号を示している。
信号を発生させる。さらに、これらの信号の位相を30
度進めた波形であるサイリスタ変換器4′に対応する点
弧原信号を作成する(図示は省略)。
回路9からは図7(d)に示すようなサイリスタ変換器
4の点弧制御信号UPO〜WNOおよび図7(f)に示
すようなサイリスタ変換器4′の点弧制御信号UPO′
〜WNO′が出力される。
弧制御信号UPO〜WNO,UPO′〜WNO′に対し
て、Δt期間のオンディレイ処理を行う。この処理によ
って、点弧制御信号は、立ち上がり時間のみがΔtだけ
遅れる波形となる(図7(e)、(g))。
8、ならびに図9を用いて説明する。SIN演算器11
1は、電源位相θupと、制御進み位相β(−β*)に基づ
いて、sin6{θup−(−β*)}を演算する。SIN演
算器111において、演算された正弦波は比較器112
に入力される。比較器112は、入力された正弦波と
「0」とを比較して、正弦波が正の値のときに「1」、
負の値の時に「−1」となる信号Vi0(方形波)を発生
させる。Vi0は、β*=0 の時には、図7(h)に示すよ
うな方形波になり、β* が値を持つ場合には、それに同
期してVi0の位相も変化する。比較器112から出力さ
れた信号Vi0は、乗算器113に入力される。乗算器1
13は、変調率指令M(0≦M≦1)と比較器112の
出力を乗算し、補償電圧指令値Vi*を出力する。乗算器
113から出力された補償電圧指令値Vi*は、比較器1
17に入力され、補償電圧指令値Vi*の符号を反転した
信号が比較器118に入力される。三角波発生器114
は、三角波キャリアを発生し、比較器117および11
8に出力する。比較器117と118では、Vi*および
その反転した信号(−Vi*)を三角波キャリアとそれぞ
れ比較し、1と0のパルス波に変換して出力する。比較
器117から出力されたパルス波はゲートドライブ回路
116および符号反転器115に入力される。また、比
較器118から出力されたパルス波は、ゲートドライブ
回路116および符号反転器119に入力される。符号
反転器115および119は、入力されたパルス波の符
号を反転して、ゲートドライブ回路116に出力する。
ゲートドライブ回路116は、入力された各パルス波を
単相交流電源7(インバータ)の各スイッチング素子S
1〜S4へのゲート信号として出力する。
1,(c)にS2,(d)にS3,(e)にS4,(f)に
Viをそれぞれ示す。
て説明する。ここでは、負荷電流ILの検出値に基づい
て、変調率指令Mの演算を行う。(数1)より、iconv
は、
v の値は平均的に一致しなければならない。ILを完全
な直流とし、iconv を二等辺三角形として近似すると、
iconvの最大値は、ILの値の2倍に等しいことにな
る。iconv は電源周波数の6倍の周波数で変化するか
ら、電源電圧の30度に相当する期間(電源周期の1/
12の期間)において、iconv は0から2ILまで変化
することになる。この関係から、ILに対して必要なV
iの振幅値Vsを導出すると、
る。単相交流電源7の直流電圧値をVs0とすると、変調
率Mは、
て、ILの値に応じて、それに必要な変調率Mは、(数
6),(数7)によって演算することができる。
ンバータを用いることにより、単相交流電源7の出力電
圧を負荷電流に応じて変化させることが可能となる。
他の方法も考えられる。PWM制御を行わずに、インバ
ータを方形波駆動とし、代りにインバータの直流電源を
可変直流電圧源に置き換えても同様の効果が得られる。
インバータの直流電圧Vs0を、(数6)に従って直接
変化させれば、PWM制御の必要はなくなる。この場合
は、インバータの電源として、DCチョッパを用いた可
変電圧源が必要になるが、PWM制御に伴う高調波成分
が減少するため、電源系統のクリーン化の点でより優れ
た変換器が実現できる。
装置を図10を用いて以下に説明する。本実施例は、直
流電力を交流電力に変換する回生用のサイリスタ変換器
と交流電力を直流電力に変換する電動用のサイリスタ変
換器を備えたサイリスタ変換装置である。本実施例の構
成について、主に前述の実施例の構成と異なる箇所につ
いて説明する。
イリスタ変換器4および4′と逆極性に並列接続され
る。また13および13′は、回生時と電動時の信号を
切り替えるスイッチである。
13および13′を「1」側に切り替えておく。この場
合は、図6の実施例と動作が全く同じである。電動時に
おいては、スイッチ13および13′を「2」側に切り
替え、サイリスタ変換器4および4′のゲート信号をカ
ットし、これらの変換器の動作を停止させた上で、サイ
リスタ変換器4Aおよび4A′へゲート信号を加える。
4Aの動作を説明するための等価回路である。回生動作
時の等価回路である図2と異なり、電流iu,iconv ,I
Lの向きが反転している。サイリスタ変換器4Aの各サ
イリスタは、正側UP〜WPと負側UN〜WNの各一対
が、各モード毎に導通する。図11は、UPとVNが導
通の状態を示す。
時は、回生動作の時と同様に、電源電圧を利用して転流
を行う。例えば、WPからUPに転流する場合、ew<eu
が成立する位相でUPにゲート信号を与え(WPのゲー
トは消滅)、UPをターンオンさせることが必要であ
る。すなわち、ew=euの位相を基準としてこれよりも遅
い位相でターンオンを行うこととなり、この角度を制御
遅れ角αと呼ぶ。これは回生時の制御進み角βに対応し
ており、この時、交流電流(iu)は電源電圧(eu)より遅
れ位相となり、やはり、電源力率が低下する。
図12を用いて説明する。図12(a)は電源電圧eu〜
ew、(b)はサイリスタUP〜WNのゲート信号、
(c)はサイリスタ変換器4Aの直流出力電流iconv 、
(d)はサイリスタ変換器4Aの交流入力電流iu、
(e)は単相交流電源7の出力電圧Viを示している。
に対してeu〜ewの交点を周期として与えられる。電動時
のVi の位相は、回生時の位相(図3)に比べ、180
度ずれている。図3と同様に、eu=0の時点をt=0、
eu=ewの時点をt=t1とすると、t1よりΔt後にサ
イリスタUPにゲート信号が与えられる。この時、サイ
リスタUP,VNがターンオンし、これらにより変換器
の直流入力側と交流出力側が結ばれ閉回路が形成され
る。この閉回路における電圧方程式は、(数1)と同様
である。ただし、回生時とは異なり、この時のVi は負
の値となっているため、電流iuは図11に示す方向に増
加する。Vi の極性が反転した時点で減少し始め、結果
的には回生時と同様に二等辺三角形の波形になる。iu,
iconv の向きを図11の向きとした時の、各々の電流波
形を(c),(d)に示す。図3と全く同じ電流波形が得
られることがわかる。
チ13および13′を切り替えることで可能である。ス
イッチ13によって、使用しない方の変換器への点弧制
御信号をカットし、動作を停止する。また、スイッチ1
3′を用いて、電動時の制御遅れ角αと、回生時の制御
進み角βを切り替えている。電動時は、点弧制御回路
9,補償電圧制御器11において、−β* の代りにαを
そのまま用いればよい。尚、通常の力率1運転では、
α,β共に零に設定しておけばよいので、その場合スイ
ッチ13′は不要になる。
は、補償電圧Vi の位相を180度変化させる必要があ
る。それには、スイッチ13,13′の切り替えと同時
に、単相交流電源7の出力を反転させればよい。しか
し、図10の構成のままでも、変調率指令演算器から出
力される変調率Mを用いることで、Vi の位相を反転さ
せることもできる。Mは、負荷電流ILの関数として、
(数6),(数7)を用いて演算して求めている。ILの
向きを図10のように定義しておくと、電動時には、I
Lは負の値になる。よって、そのまま数6,数7に従っ
てMを計算すると、Mは負の値となって、補償電圧制御
器11に送られる。補償電圧制御器では、乗算器113
(図8)においてVi0とMが掛け算されるので、Mが負
の値であれば、乗算器の出力Vi*は自然と反転されるこ
とになる。よって、特に電動と回生とを区別しなくて
も、Vi の位相は反転されることになる。
ることで、電動から回生まで、高力率で運転可能な電力
変換器が実現できる。
動用のサイリスタ変換器を逆並列に接続したものである
が、図5の構成のものに対しても、同様にサイリスタ変
換器を逆並列に接続することで、電動動作の可能な電力
変換器が実現できる。
リスタ変換装置においては、すべて変圧器2,3を用い
て30度の位相差の電圧を供給しているが、これらの変
圧器を一つにして、電源側をΔ結線(またはY結線)、
サイリスタ変換器側をΔとYの二つの巻線のものを使用
しても問題はない。また、変圧器は、電源電圧の位相を
30度ずらすことが目的であるから、一方のサイリスタ
変換器にのみΔ−Y結線の変圧器を使用し、もう一方の
サイリスタ変換器には、変圧器の代りに、変圧器の漏れ
インダクタンス相当のACリアクトルを挿入することで
も同様の効果が得られる。
ば、サイリスタ変換器の高力率運転が実現できる。
高力率運転が実現できると共に、サイリスタ変換器の出
力電流に発生する{6m±1次、m=1,3,5,…}
で表される高調波成分を低減できる。
高力率運転が実現できると共に、サイリスタ変換器の出
力電流に発生する{6m±1次、m=1,3,5,…}
で表される高調波成分を低減できる。また、サイリスタ
変換器の入力電流に含まれる電流脈動を低減することが
できる。
加えて、サイリスタ変換器の入力電流の脈動を平滑する
ためのコンデンサの容量を低減することができる。
力率がほぼ1.0 となる。
力率をより高くできる。
力率をより高くできる。
入力電流が変化した場合にも、サイリスタ変換器の力率
を高くできる。
流電源の出力電圧あるいは電流の振幅を可変にすること
ができる。
装置の構成図である。
ある。
す図である。
電流波形図である。
の構成図である。
の構成図である。
である。
る。
ある。
置の構成図である。
図である。
を示す図である。
結線変圧器、4,4′,4A,4A′…サイリスタ変換
器、5…平滑コンデンサ、6…負荷装置、7…単相交流
電源。
Claims (9)
- 【請求項1】直流電力を入力し、交流電力を三相交流電
源に出力するサイリスタ変換器と、周波数が前記三相交
流電源の周波数の6倍で、かつ位相が前記三相交流電源
の位相に実質的に一致する交流電圧および交流電流のい
ずれか一方を前記サイリスタ変換器の入力端に加える単
相交流電源を備えたことを特徴とするサイリスタ変換装
置。 - 【請求項2】直流電圧を入力し、交流電圧を三相交流電
源に出力する第1サイリスタ変換器と、入力端が前記第
1サイリスタ変換器の入力端と直列に接続され、かつ直
流電圧を入力し、前記三相交流電源に前記交流電圧とは
位相が30度ずれた交流電圧を出力する第2サイリスタ
変換器と、周波数が前記三相交流電源の周波数の6倍
で、かつ位相が前記三相交流電源の位相に実質的に一致
する交流電圧および交流電流のいずれか一方を、前記第
1サイリスタ変換器の入力端および前記第2サイリスタ
変換器の入力端に加える単相交流電源を備えたことを特
徴とするサイリスタ変換装置。 - 【請求項3】直流電圧を入力し、交流電圧を三相交流電
源に出力する第1サイリスタ変換器と、入力端が前記第
1サイリスタ変換器の入力端と並列に接続され、かつ直
流電圧を入力し、前記三相交流電源に前記交流電圧とは
位相が30度ずれた交流電圧を出力する第2サイリスタ
変換器と、周波数が前記三相交流電源の周波数の6倍
で、かつ位相が前記三相交流電源の位相に実質的に一致
する交流電圧および交流電流のいずれか一方を、前記第
1サイリスタ変換器の入力端および前記第2サイリスタ
変換器の入力端に加える単相交流電源を備えたことを特
徴とするサイリスタ変換装置。 - 【請求項4】前記サイリスタ変換器の入力端にコンデン
サを接続したことを特徴とする請求項3記載のサイリス
タ変換装置。 - 【請求項5】前記単相交流電源は、前記第2サイリスタ
変換器の入力端に加える交流電圧あるいは交流電流とし
て、前記第1サイリスタ変換器の入力端に加える交流電
圧あるいは交流電流とは逆位相の交流電圧あるいは交流
電流を出力することを特徴とする請求項2乃至4のいず
れかに記載のサイリスタ変換装置。 - 【請求項6】前記単相交流電源は、前記サイリスタ変換
器の入力端に加える交流電圧として、方形波の波形を有
する電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至5の
いずれかに記載のサイリスタ変換装置。 - 【請求項7】前記単相交流電源は、前記サイリスタ変換
器の入力端に加える交流電流として、三角波の波形を有
する電流を出力することを特徴とする請求項1乃至5の
いずれかに記載のサイリスタ変換装置。 - 【請求項8】前記単相交流電源は、前記サイリスタ変換
器の入力端に加える交流電圧あるいは交流電流の振幅
を、電流検出器によって検出された前記サイリスタ変換
器の入力電流の検出値に基づいて変化させることを特徴
とする請求項1乃至7のいずれかに記載のサイリスタ変
換装置。 - 【請求項9】前記単相交流電源は、電流検出器によって
検出された前記サイリスタ変換器の入力電流の検出値に
基づいてPWM制御されるインバータであることを特徴
とする請求項8記載のサイリスタ変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32985597A JP3381590B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | サイリスタ変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32985597A JP3381590B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | サイリスタ変換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11164569A true JPH11164569A (ja) | 1999-06-18 |
JP3381590B2 JP3381590B2 (ja) | 2003-03-04 |
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JP (1) | JP3381590B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014016918A1 (ja) * | 2012-07-25 | 2014-01-30 | 三菱電機株式会社 | 電力送電装置 |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP32985597A patent/JP3381590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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