JP3177085B2 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP3177085B2
JP3177085B2 JP01157594A JP1157594A JP3177085B2 JP 3177085 B2 JP3177085 B2 JP 3177085B2 JP 01157594 A JP01157594 A JP 01157594A JP 1157594 A JP1157594 A JP 1157594A JP 3177085 B2 JP3177085 B2 JP 3177085B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流を交流に変換する
電力変換装置に係り、特に、同期電動機を駆動する時の
トルクリッブルの発生を低減し、又、一般の電源に電力
を供給する時の無効電力の発生を低減した、経済性に優
れた電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の電力変換装置の構成図
で、図中1は電源、2は変圧器、3は交流を直流に変換
するコンバータ、4は直流を交流に変換するインバー
タ、5はコンバータ3からインバータ4へ流れる直流電
流を平滑する直流リアクトル、6は同期電動機である。
7〜18はコンバータ3を構成するサイリスタ、49〜
54及び73〜78はインバータ4を構成するサイリス
タ、55はコンバータ3の制御回路、79はインバータ
4の制御回路である。ここで、コンバータ3とインバー
タ4は直流リアクトル5により平滑される直流電流を、
電源の電圧又は同期電動機の電圧により転流して交流電
流に変換する、いわゆる、他励電流形変換器である。
又、コンバータ3とインバータ4の各アームは複数のサ
イリスタを直列接続して構成するものとするが、ここで
は簡単のために2個の素子を直列に接続して構成する場
合について説明する。
【0003】以上の構成は、電源1の位相を基準にして
コンバータ制御回路55によりコンバータ3の出力電流
を制御し、同期電動機6の内部誘起電圧の位相に応じて
インバータ制御回路79によりインバータ4の出力周波
数を制御する、いわゆる、無整流子電動機として知られ
ている。
【0004】図5は図4の電力変換装置の動作を説明す
るための波形図である。図において、VDCはコンバー
タ3の直流出力電圧、IDは直流回路に流れる電流であ
る。VDIはインバータ4の直流入力電圧である。IU
はインバータ4のU相から同期電動機6のU相に供給さ
れる電流である。IVはインバータ4のV相から同期電
動機6のV相に供給される電流である。同様に、インバ
ータ4のW相にはIVに対して120°位相の遅れた電
流が流れる。VUVはインバータ4のUV相線間電圧で
ある。インバータ4のVW相線間電圧及びWU相線間電
圧はVUVに対して120°及び240°位相の遅れた
同様の波形となる。ここで、インバータ4のU相からV
相への転流の過程を説明する。時刻t1 の直前は、イン
バータ4のU相サイリスタ73,49とZ相サイリスタ
54,78がオンてており、電流はインバータ4のU相
から同期電動機6のU相,W相を経由してインバータ4
のZ相に流れている。時刻t1 においてインバータ4の
V相サイリスタ74,50に点弧パルスを与える。この
時同期電動機6のUV相線間電圧VUVが正であるか
ら、V相サイリスタ74,50にはVUVに等しい順電
圧が加わっており、V相サイリスタ74,50はオンす
る。従って、UV相線間電圧VUVはU相サイリスタ7
3,49とV相サイリスタ74,50により短絡されて
零になる。この時、同期電動機6のUV相の漏れインダ
クタンスに“A”で示す転流電圧が加わりU相電流IU
が減少しV相電流IVが増加して転流が行われる。
【0005】時刻t2 においてU相電流IUが零に成り
転流が完了する。TQは同期電動機6の発生トルクであ
る。これは、同期電動機6の内部誘起電圧に対して注入
される有効電力PWに比例する。RPWは同期電動機6
の内部誘起電圧に対して注入される無効電力である。
【0006】図6は、従来の電力変換装置の別の例を示
す構成図である。図において、3〜5,7〜18,49
〜54,73〜78は図4の同一符号と同一の要素であ
る。57は第1の電源、58は第1の変圧器、59は第
2の電源、60は第2の変圧器、80,81は進相コン
デンサである。この構成は、周波数の異なる第1の電源
57と第2の電源59の間で電力の融通を行なう電力系
統用周波数変換装置、又は、交流の電力を高電圧の直流
に変換して遠方に送電し再び交流に変換する直流送電用
変換装置として知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来の電
力変換装置においては、コンバータ3とインバータ4を
サイリスタ変換器で構成している。サイリスタはオン状
態の順方向電圧が低く電流をたくさん流せること、スイ
ッチング損失が小さい等の特徴があり、高効率で高電圧
大容量の変換器を小形で安価に製作できる。又、スイッ
チング時の素子のストレスが小さく信頼性が高い。しか
し、サイリスタは自己消弧能力がなく交流電圧に依存し
て転流を行なう必要がある。例えば、図5に示すよう
に、U相からV相への転流はUV相の線間電圧VUVが
正の範囲に限られる。そのため、図4の無整流子電動機
の構成では、図5に示すように、同期電動機の発生トル
クTQは脈動成分が大きくなり振動や騒音を発生するこ
とがある。又、図6の周波数変換装置又は直流送電用変
換装置の構成では、図5にRPWで示すような遅れの無
効電力を発生するから大容量の進相コンデンサ80,8
1を必要とする。又、コンバータ3及びインバータ4
は、力率が余り良くない状態で運転するからサイリスタ
の利用率が悪くなる。
【0008】本発明の第1の目的は、力率1で運転する
ことにより、同期電動機を駆動するときのトルクリップ
ルの発生を低減出来る電力変換装置を提供することにあ
り、また、第2の目的は、一般の電源に電力を供給する
ときの無効電力の発生を低減した、経済性に優れた電力
変換装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明による電力変換装置
は、直流リアクトルを介して直流回路が結合される交流
を直流に変換するコンバータと、直流を交流に変換する
インバータと、該インバータによって付勢される同期電
動機を具備した電力変換装置において、前記コンバータ
はサイリスタからなるアームをブリッジ接続して構成
し、ブリッジ接続される前記インバータの各アームを第
1の自己消弧形半導体素子と第1のダイオードからなる
第1の直列回路と、該第1の直列回路に並列接続される
第2のダイオードと第2の自己消弧形半導体素子からな
る第2の直列回路と、前記各直列回路の接続点間に接続
されるコンデンサから成る自励スイッチユニットと、該
自励スイッチユニットに直列接続されるサイリスタで構
成し、前記インバータの交流電圧位相を検出する手段
と、前記インバータの通電中のアームから次に通電する
アームへの転流の際に、前記通電中のアームに逆方向の
電圧が加わる位相で前記次に通電するアームの自励スイ
ッチユニットとサイリスタを同時にオンし、同時に前記
通電中のアームの自励スイッチユニットをオフする手段
を具備したことを特徴としたものである。
【0010】又、第1の目的を達成するために、請求項
1に記載の発明による電力変換装置は、直流リアクトル
を介して直流回路が結合される交流を直流に変換するコ
ンバータと、直流を交流に変換するインバータと、該イ
ンバータによって付勢される同期電動機を具備した電力
変換装置において、前記コンバータはサイリスタからな
るアームをブリッジ接続して構成し、ブリッジ接続され
る前記インバータの各アームを第1の自己消弧形半導体
素子と第1のダイオードからなる第1の直列回路と、該
第1の直列回路に並列接続される第2のダイオードと第
2の自己消弧形半導体素子からなる第2の直列回路と、
前記各直列回路の接続点間に接続されるコンデンサから
成る自励スイッチユニットと、該自励スイッチユニット
に直列接続されるサイリスタで構成し、前記インバータ
の交流電圧位相を検出する手段と、前記インバータの各
アーム電流を検出する手段と、前記インバータの通電中
のアームから次に通電するアームへの転流の際に、前記
通電中のアームに逆方向の電圧が加わる位相で前記次に
通電するアームの自励スイッチユニットとサイリスタを
同時にオンし、前記通電中のアームの電流が所定値以下
になった時に前記通電中のアームの自励スイッチユニッ
トをオフする手段を具備したことを特徴としたものであ
る。
【0011】更に、第2の目的を達成するために、請求
項3に記載の発明による電力変換装置は、直流リアクト
ルを介して直流回路が結合され交流側が第1の交流電源
に連系されて交流を直流に或いは直流を交流に変換する
コンバータと、交流側が第2の交流電源に連系されて直
流を交流に或いは交流を直流に変換するインバータから
成る電力変換装置において、前記コンバータ及びインバ
ータを構成するブリッジ接続されるそれぞれのアームを
第1の自己消弧形半導体素子と第1のダイオードからな
る第1の直列回路と、該第1の直列回路に並列接続され
る第2のダイオードと第2の自己消弧形半導体素子から
なる第2の直列回路と、前記各直列回路の接続点間に接
続されるコンデンサから成る自励スイッチユニットと、
該自励スイッチユニットに直列接続されるサイリスタで
構成し、直流を交流に変換する逆変換運転側の変換器
は、該変換器の交流電圧位相を検出する手段と、該変換
器の通電中のアームから次に通電するアームへの転流の
際に、前記通電中のアームに逆方向の電圧が加わる位相
で前記次に通電するアームの自励スイッチユニットとサ
イリスタを同時にオンし、同時に前記通電中のアームの
自励スイッチユニットをオフする手段を具備したことを
特徴としたものである。
【0012】更に又、第2の目的を達成するために請求
項4に記載の発明による電力変換装置は、直流リアクト
ルを介して直流回路が結合され交流側が第1の交流電源
に連系されて交流を直流に或いは直流を交流に変換する
コンバータと、交流側が第2の交流電源に連系されて直
流を交流に或いは交流を直流に変換するインバータから
成る電力変換装置において、前記コンバータ及びインバ
ータを構成するブリッジ接続されるそれぞれのアームを
第1の自己消弧形半導体素子と第1のダイオードからな
る第1の直列回路と、該第1の直列回路に並列接続され
る第2のダイオードと第2の自己消弧形半導体素子から
なる第2の直列回路と、前記各直列回路の接続点間に接
続されるコンデンサから成る自励スイッチユニットと、
該自励スイッチユニットに直列接続されるサイリスタで
構成し、直流を交流に変換する逆変換運転側の変換器は
各アーム電流を検出する手段と、該変換器の交流電圧位
相を検出する手段と、該変換器の通電中のアームから次
に通電するアームへの転流の際に、前記通電中のアーム
に逆方向の電圧が加わる位相で前記次に通電するアーム
の自励スイッチユニットとサイリスタを同時にオンし、
前記通電中のアームの電流が所定値以下になった時に前
記通電中のアームの自励スイッチユニットをオフする手
段を具備したことを特徴としたものである。
【0013】
【作用】前述のように構成された請求項1に記載の発明
による電力変換装置によれば、自励スイッチユニットを
構成するコンデンサの充電電圧は転流電圧として利用出
来るため、転流余裕角がほぼ零の付近での転流が可能で
あることからインバータを力率1で運転することがで
き、同期電動機のトルクリップルの低減によって、振動
や騒音の発生を極めて低く抑えることができる。
【0014】又、請求項2に記載の発明による電力変換
装置によれば、請求項1の発明による電力電圧装置の効
果に加えて、自励スイッチユニットを構成する自己消弧
形半導体素子をオフするタイミングをアーム電流が所定
値以下に低減した時点とすることが出来るため、自励ス
イッチユニットを構成する自己消弧形半導体素子のター
ンオフストレスを低減でき、ターンオフ時のスイッチン
グ損失が小さくなり、インバータの効率を向上出来る。
【0015】更に、前述のように構成された請求項3に
記載の発明による電力変換装置を周波数変換装置や直流
送電用変換装置として使用すれば、無効電力を零にする
ことができるため、進相コンデンサが不要となり装置の
設置スペースを小さくすることができる。
【0016】更に又、請求項4に記載の発明による電力
変換装置によれば、請求項3の発明による電力電圧装置
の効果に加えて、自励スイッチユニットを構成する自己
消弧形半導体素子をオフするタイミングをアーム電流が
所定値以下に低減した時点とすることが出来るため、自
励スイッチユニットを構成する自己消弧形半導体素子の
ターンオフストレスを低減でき、ターンオフ時のスイッ
チング損失が小さくなり、変換器の効率を向上出来る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して説明する。図
1は、本発明の電力変換装置の一実施例を示す構成図で
ある。図において、1は電源2は変圧器、3は交流を直
流に変換するコンバータ、4は直流を交流に変換するイ
ンバータ、5はコンバータ3からインバータ4へ流れる
直流電流を平滑する直流リアクトル、6は同期電動機、
7〜18はコンバータ3を構成するサイリスタ、19〜
30は自己消弧形半導体素子でここではGTOを使用す
るものとする。31〜42はダイオード、43〜48は
コンデンサ、49〜54はサイリスタ、55はコンバー
タ3の制御回路、56はインバータ4の制御回路を示し
ている。インバータ4の構成において、GTO19,2
0、ダイオード31,32、コンデンサ43によりU相
自励スイッチユニットを、GTO21,22、ダイオー
ド33,34、コンデンサ44によりV相自励スイッチ
ユニットを、GTO23,24、ダイオード35,3
6、コンデンサ45によりW相自励スイッチユニット
を、GTO25,26、ダイオード37,38、コンデ
ンサ46によりX相自励スイッチユニットを、GTO2
7,28、ダイオード39,40、コンデンサ47によ
りY相自励スイッチユニットを、GTO29,30、ダ
イオード41,42、コンデンサ48によりZ相自励ス
イッチユニットをそれぞれ構成する。また、U相自励ス
イッチユニットとサイリスタ49を直列に接続してU相
アームを、V相自励スイッチユニットとサイリスタ50
を直列に接続してV相アームを、W相自励スイッチユニ
ットとサイリスタ51を直列に接続してW相アームを、
X相自励スイッチユニットとサイリスタ52を直列に接
続してX相アームを、Y相自励スイッチユニットとサイ
リスタ53を直列に接続してY相アームを、Z相自励ス
イッチユニットとサイリスタ54を直列に接続してZ相
アームをそれぞれ構成する。
【0018】図2は、図1に示す本発明の電力変換装置
の動作を説明するための波形図である。以下図1と図2
を参照して本発明の動作を説明する。図において、VD
Cはコンバータ3の直流出力電圧、IDは直流回路に流
れる電流である。
【0019】VDIはインバータ4の直流入力電圧、I
Uはインバータ4のU相から同期電動機6のU相に供給
される電流である。VCUはU相のコンデンサ43の電
圧、IVはインバータ4のV相から同期電動機6のU相
に供給さる電流である。
【0020】VCVはV相のコンデンサ44の電圧、同
様にインバータ4のW相にはIVに対して120°位相
の遅れた電流が流れる。VUVはインバータ4のUV相
線間電圧、インバータ4のVW相線間電圧及びWU相線
間電圧はVUVに対して120°及び240°位相の遅
れた同様の波形となる。
【0021】ここで、インバータ4のU相からV相への
転流の過程を説明する。時刻t3 の直前は、インバータ
4のU相アームとZ相アームが通電しており、電流はイ
ンバータ4のU相から同期電動機6のU相,W相を経由
してインバータ4のZ相に流れている。
【0022】時刻t3 において、インバータ4のV相ア
ームに点弧パルスを与える。即ち、GTO21,GTO
22,サイリスタ50に点弧パルスを与える。この時、
同期電動機6のUV相線間電圧VUVは僅かに正であ
る。
【0023】また、コンデンサ44の電圧VCVは、G
TO21のカソード側が負、GTO22のアノード側が
正の極性に充電されており、VUVとVCVの和が転流
電圧として加わる。
【0024】従って、GTO21,GTO22,サイリ
スタ50には(VUV+VCV)の順電圧が加わり、点
弧パルスを与えることによりGTO21,GTO22,
サイリスタ50がオンする。この時、同期電動機6のU
V相の漏れインダクタンスに“B”で示す転流電圧が加
わり、U相電流IUが減少しV相電流IVが増加して転
流が行われる。
【0025】コンデンサ44の電圧VCVはV相電流I
Vにより放電される。VCVが零になるとダイオード3
3とダイオード34が通電しコンデンサ44の放電は終
了する。
【0026】時刻t4 においてU相電流IUが50%に
下がるとGTO19とGTO20をオフする。これによ
り、U相電流IUはダイオード32とコンデンサ43と
ダイオード31を経由して流れ、U相電流IUによりコ
ンデンサ43が充電されVCUが増加する。このとき、
(VCU+VCV+VUV)が転流電圧として加わり転
流が進行する。
【0027】時刻t5 において、U相電流IUが零にな
ると転流が完了する。TQは同期電動機6の発生トルク
である。これは、同期電動機6の内部誘起電圧に対して
注入される有効電力PWに比例する。RPWは同期電動
機6の内部誘起電圧に対して注入される無効電力であ
る。
【0028】以上の説明では、U,のGTO19,GT
O20をオフするタイミングt4 をU相電流IUが50
%になった時点としたが、t4 のタイミングはIUが5
0%以外の任意の時点で良い。或いは、V相のGTO2
1,GTO22,サイリスタ50に点弧パルスを与える
t3 のタイミングで、U相のGTO19,GTO20を
同時にオフしても良い。
【0029】このように、IUが大きい時にGTO1
9,GTO20をオフすると、t3 のタイミングからコ
ンデンサ43の充電が開始され、VCUの電圧が立ち上
がるタイミングが早くなりより大きい転流電圧が得られ
る。しかし、GTO19,GTO20はより大きい電流
をオフする必要がありGTOの負担が増加する。従っ
て、U相電流IUがある程度減少してからオフするのが
好ましい。
【0030】前述のように点弧信号を与えるタイミング
は、マイコン処理等によって従来と同様に同期電動機の
端子電圧の位相に基づいて容易に決定することができ
る。又、インバータの各アーム電流を検出する手段を設
けることにより、自励スイッチユニットをオフするタイ
ミングをアーム電流が所定値以下になった時に行うこと
も容易に行うことができるのでこれらの回路の詳細はこ
こでは省略する。
【0031】図3は本発明の他の実施例を示す構成図で
ある。図において、3は交流を直流に変換するコンバー
タ、4は直流を交流に変換するインバータ、5はコンバ
ータ3からインバータ4へ流れる直流電流を平滑する直
流リアクトル、10〜15はコンバータ3を構成するサ
イリスタ、49〜54はインバータ4を構成するサイリ
スタ、57は第1の電源、58は第1の変圧器、59は
第2の電源、60は第2の変圧器、61〜66はコンバ
ータ3を構成する自励スイッチユニット、67〜72は
インバータ4を構成する自励スイッチユニットである。
ここで、図3のインバータ4と図1のインバータ4は全
く同一の構成であり、例えば、図3の自励スイッチユニ
ット67は、図1のGTO19,GTO20,ダイオー
ド31,ダイオード32,コンンデンサ43で構成され
るユニットと同一である。この構成は、周波数の異なる
第1の電源57と第2の電源59の間で電力の授受を行
う電力系統用周波数変換装置、又は、交流の電力を高電
圧の直流に変換して遠方に送電し再び交流に変換する直
流送電用の電力変換装置として使用する場合の構成であ
る。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、自己消弧形
半導体素子を用いて構成する自励スイッチユニットとサ
イリスタを直列に接続して単位アームを構成し、この単
位アームをブリッジ接続して電流形変換器を構成し、転
流時に自励スイッチユニットをオフすることにより直列
接続されたサイリスタに転流電圧の一部を供給すること
を特徴としてものである。
【0033】従って、請求項1の発明による電力変換装
置によれば、図2により説明したように、転流余裕角が
ほぼ零の付近での転流が可能であることから変換器を力
率1で運転することができる。従って、図1により説明
した無整流子電動機に本発明を適用することにより、図
5の従来の実施例の同期電動機の発生トルクの波形TQ
と、図2の本発明による同期電動機の発生トルクTQを
比較すれば明らかなように、はるかに小さいトルクリッ
プルで同期電動機を運転することができる。
【0034】又、請求項2の発明による電力変換装置に
よれば、請求項1の発明による電力変換装置の効果に加
え、図2で説明したように、U相電流がある値まで減少
した時刻t4 のタイミングでU相のGTOをオフするこ
とができるため(他の相についても同様である。)GT
Oをオフするときの電流が小さくなるから、GTOのオ
フ時のスイッチング損失が小さくなり発生する損失が小
さくなる。従って、変換器の効率を向上できる。
【0035】更に、請求項3の発明による電力変換装置
を周波数変換装置や直流送電用変換装置に用いれば、無
効電力を零に出来るため、図6の従来の実施例で述べた
大容量の進相コンデンサ80,81が不要となり、それ
に伴なって広大な設置スペースも必要となる。
【0036】更に又、請求項4の発明による電力変換装
置を周波数変換装置や直流送電用変換装置に用いれば、
請求項3の発明の効果に加え、図2で説明したように、
U相電流がある値まで減少した時刻t4 のタイミングで
U相のGTOをオフしている。他の相についても同様で
ある。従って、GTOをオフするときの電流が小さくな
るから、GTOのオフ時のスイッチング損失が小さくな
り発生する損失が小さくなる。従って、変換器の効率を
向上することことができる。また、GTOをオフすると
きのストレスが小さくなるから、GTOが故障する確立
が小さくなり変換器の信頼性を向上することができる。
【0037】このように、本発明は、高効率で高電圧大
容量の変換器を小形で安価に制作できるサイリスタ変換
器と自励変換器を複合して構成し、サイリスタ変換器の
転流を自励変換器で補うことによりサイリスタ変換器の
機能を向上するように構成したことが特徴であり、コス
トパーフォーマンスに優れた高電圧大容量の電力変換装
置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力変換装置の一実施例を示す構成
図。
【図2】本発明の一実施例の作用を説明するための波形
図。
【図3】本発明の他の実施例を示す電力変換装置の構成
図。
【図4】従来の電力変換装置の一例を示す構成図。
【図5】[図4]の電力変換装置の作用を説明するため
の波形図。
【図6】従来の電力変換装置の他の例を示す構成図。
【符号の説明】
1 …電源 2 …
変圧器 3 …コンバータ 4 …
インバータ 5 …直流リアクトル 6 …
同期電動機 7〜18 …サイリスタ 19〜30…
GTO 31〜42…ダイオード 43〜48…
コンデンサ 49〜54…サイリスタ 55 …
コンバータ制御回路 56 …インバータ制御回路 57 …
第1の電源 58 …第1の変圧器 59 …
第2の電源 60 …第2の変圧器 61〜72…
自励スイッチユニット 73〜78…サイリスタ 79 …
インバータ制御回路 80,81…進相コンデンサ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流リアクトルを介して直流回路
    が結合される交流を直流に変換するコンバータと、直流
    を交流に変換するインバータと、該インバータによって
    付勢される同期電動機を具備した電力変換装置におい
    て、前記コンバータはサイリスタからなるアームをブリ
    ッジ接続して構成し、ブリッジ接続される前記インバー
    タの各アームを第1の自己消弧形半導体素子と第1のダ
    イオードからなる第1の直列回路と、該第1の直列回路
    に並列接続される第2のダイオードと第2の自己消弧形
    半導体素子からなる第2の直列回路と、前記各直列回路
    の接続点間に接続されるコンデンサから成る自励スイッ
    チユニットと、該自励スイッチユニットに直列接続され
    るサイリスタで構成し、前記インバータの交流電圧位相
    を検出する手段と、前記インバータの通電中のアームか
    ら次に通電するアームへの転流の際に、前記通電中のア
    ームに逆方向の電圧が加わる位相で前記次に通電するア
    ームの自励スイッチユニットとサイリスタを同時にオン
    し、同時に前記通電中のアームの自励スイッチユニット
    をオフする手段を具備したことを特徴とする電力変換装
    置。
  2. 【請求項2】 直流リアクトルを介して直流回路
    が結合される交流を直流に変換するコンバータと、直流
    を交流に変換するインバータと、該インバータによって
    付勢される同期電動機を具備した電力変換装置におい
    て、前記コンバータはサイリスタからなるアームをブリ
    ッジ接続して構成し、ブリッジ接続される前記インバー
    タの各アームを第1の自己消弧形半導体素子と第1のダ
    イオードからなる第1の直列回路と、該第1の直列回路
    に並列接続される第2のダイオードと第2の自己消弧形
    半導体素子からなる第2の直列回路と、前記各直列回路
    の接続点間に接続されるコンデンサから成る自励スイッ
    チユニットと、該自励スイッチユニットに直列接続され
    るサイリスタで構成し、前記インバータの交流電圧位相
    を検出する手段と、前記インバータの各アーム電流を検
    出する手段と、前記インバータの通電中のアームから次
    に通電するアームへの転流の際に、前記通電中のアーム
    に逆方向の電圧が加わる位相で前記次に通電するアーム
    の自励スイッチユニットとサイリスタを同時にオンし、
    前記通電中のアームの電流が所定値以下になった時に前
    記通電中のアームの自励スイッチユニットをオフする手
    段を具備したことを特徴とする電力変換装置。
  3. 【請求項3】 直流リアクトルを介して直流回路
    が結合され交流側が第1の交流電源に連系されて交流を
    直流に或いは直流を交流に変換するコンバータと、交流
    側が第2の交流電源に連系されて直流を交流に或いは交
    流を直流に変換するインバータから成る電力変換装置に
    おいて、前記コンバータ及びインバータを構成するブリ
    ッジ接続されるそれぞれのアームを第1の自己消弧形半
    導体素子と第1のダイオードからなる第1の直列回路
    と、該第1の直列回路に並列接続される第2のダイオー
    ドと第2の自己消弧形半導体素子からなる第2の直列回
    路と、前記各直列回路の接続点間に接続されるコンデン
    サから成る自励スイッチユニットと、該自励スイッチユ
    ニットに直列接続されるサイリスタで構成し、直流を交
    流に変換する逆変換運転側の変換器は、該変換器の交流
    電圧位相を検出する手段と、該変換器の通電中のアーム
    から次に通電するアームへの転流の際に、前記通電中の
    アームに逆方向の電圧が加わる位相で前記次に通電する
    アームの自励スイッチユニットとサイリスタを同時にオ
    ンし、同時に前記通電中のアームの自励スイッチユニッ
    トをオフする手段を具備したことを特徴とする電力変換
    装置。
  4. 【請求項4】 直流リアクトルを介して直流回路
    が結合され交流側が第1の交流電源に連系されて交流を
    直流に或いは直流を交流に変換するコンバータと、交流
    側が第2の交流電源に連系されて直流を交流に或いは交
    流を直流に変換するインバータから成る電力変換装置に
    おいて、前記コンバータ及びインバータを構成するブリ
    ッジ接続されるそれぞれのアームを第1の自己消弧形半
    導体素子と第1のダイオードからなる第1の直列回路
    と、該第1の直列回路に並列接続される第2のダイオー
    ドと第2の自己消弧形半導体素子からなる第2の直列回
    路と、前記各直列回路の接続点間に接続されるコンデン
    サから成る自励スイッチユニットと、該自励スイッチユ
    ニットに直列接続されるサイリスタで構成し、直流を交
    流に変換する逆変換運転側の変換器は各アーム電流を検
    出する手段と、該変換器の交流電圧位相を検出する手段
    と、該変換器の通電中のアームから次に通電するアーム
    への転流の際に、前記通電中のアームに逆方向の電圧が
    加わる位相で前記次に通電するアームの自励スイッチユ
    ニットとサイリスタを同時にオンし、前記通電中のアー
    ムの電流が所定値以下になった時に前記通電中のアーム
    の自励スイッチユニットをオフする手段を具備したこと
    を特徴とする電力変換装置。
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