JP3580089B2 - ダイオード整流回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流電力から直流電力を得るダイオード整流回路に係り、特に電源高調波を低減できるダイオード整流回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電源から任意の電圧の直流を得る場合に、ダイオード整流器が広く用いられている。ダイオード整流器は回路構成が簡単であり、容易に直流電圧が得られるため、家電製品から一般産業機器まで、広範囲にわたって使用されている。
【0003】
しかし、ダイオード整流器を用いた場合、入力電流には電源高調波と呼ばれる5,7,11,13次等の高調波成分が多く発生するため、それぞれの各次高調波成分を除去するフィルタが接続されていた。
【0004】
だが、フィルタを用いることにより、装置の大型化という新たな問題が発生する。そこで、できるだけフィルタを用いずに、かつ前述の電源高調波を低減するために、ダイオード整流器を2台組み合わせたダイオード整流回路を使用する場合がある。
【0005】
その構成を図11に示す。図に示されるように、このダイオード整流回路は、一方のダイオード整流器の入力電圧位相を変圧器を用いて30°ずらし、かつ両ダイオード整流器の出力端(直流側)を直列接続(あるいは並列接続)して構成される。このダイオード整流回路において、ダイオード整流器の入力電流Iu1 ,Iu2 、電源電流Iu、ならびに変換器の出力電流Irec1,Irec2の波形は、図12のようになる。図12(b)のIu1 の電流波形には、5次,7次,11次,13次等の高調波成分が多く含まれており、図12(c)のIu2にもIu1と等しい量の高調波成分が含まれている。ただし、Iu2 に含まれる5次,7次等(6m±1次,m=1,3,5,…)の高調波成分は、Δ−Y結線の変圧器により、位相が 180°変化する。よって、Iu1とIu2を加算すると、5次,7次,17次,19次等の{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分が消去され、Iuは図12(d)のようになる。
【0006】
このように、{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分は原理的に消去されるため、電源電流Iuにおける高調波成分を低減できる。よって、これらの高調波成分の消去を目的としたフィルタの設置は不要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術では、11次,13次等(12n±1次,n=1,2,3,…)の高調波成分は変圧器3を介しても位相が変化しないため、消去することができず、そのまま残留する。そのため、これらの高調波成分を低減するためのフィルタを設置する等の対策が依然として必要とされる。
【0008】
このように、従来のダイオード整流回路では、入力電流に含まれる高調波成分、特に{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分の抑制が課題となっている。
【0009】
本発明の目的は、ダイオード整流器の入力電流において発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減でき、かつ構成もコンパクトにできるダイオード整流回路を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、ダイオード整流器の入力電流において発生する{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分を低減できるダイオード整流回路を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、ダイオード整流器の出力端に交流電圧および交流電流のいずれか一方を加えるための単相交流電源の構成を簡単にし、単相交流電源をコンパクトにできるダイオード整流回路を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、ダイオード整流器の出力電流に含まれる電流脈動を低減できるダイオード整流回路を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、ダイオード整流器に接続される平滑コンデンサの容量を低減できるダイオード整流回路を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、ダイオード整流器の入力電流において発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を更に低減できるダイオード整流回路を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、ダイオード整流器の出力電流が変化した場合にも、ダイオード整流器の入力電流において発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減できるダイオード整流回路を提供することにある。本発明の他の目的は、ダイオード整流器の入力電流において発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分の低減を、ダイオード整流器の出力電流が変化した場合にも、簡単な構成で行えるダイオード整流回路を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、構成を更にコンパクトにできるダイオード整流回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記他の目的を達成する第1の発明の特徴は、三相交流電源から交流電圧を入力し、直流電圧を出力する第1ダイオード整流器と、出力端が前記第1ダイオード整流器の出力端と直列に接続され、かつ前記三相交流電源から前記交流電圧とは位相が30度ずれた交流電圧を入力し、直流電圧を出力する第2ダイオード整流器と、周波数が前記三相交流電源の周波数の6倍である交流電圧および交流電流のいずれか一方を、前記第1ダイオード整流器の出力端および前記第2ダイオード整流器の出力端に加える単相交流電源を備えたことにある。2台のダイオード整流器の出力端に、周波数が三相交流電源の周波数の6倍である電圧および電流のいずれか一方を加えることにより、両ダイオード整流器の直流出力電流は強制的に脈動し、両ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分が低減される。また、30度の位相差を有する電圧を両ダイオード整流器に入力することにより、両ダイオード整流器の入力電流に発生する{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分は、互いに位相が180°ずれる。よって、互いに打ち消し合い、電源において発生する{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分を低減できる。
【0018】
上記他の目的を達成する第2の発明の特徴は、単相交流電源は、第1ダイオード整流器と第2ダイオード整流器の直列接続点、およびダイオード整流回路の中間電圧点に接続することにある。第1ダイオード整流器と第2ダイオード整流器の直列接続点、およびダイオード整流回路の中間電圧点に単相交流電源を接続することにより、1つの単相交流電源で両ダイオード整流器の出力端に単相交流電圧あるいは電流を加えることができるため、単相交流電源の構成が簡単になり、単相交流電源がコンパクトになる。
【0019】
上記他の目的を達成する第3の発明の特徴は、1次側の巻き線が単相交流電源に接続され、2次側の第1巻き線が第1ダイオード整流器の出力端に接続され、2次側の第2巻き線が第2ダイオード整流器の出力端に接続された変圧器を備えたことにある。このような変圧器と1つの単相交流電源によって両ダイオード整流器の出力端に単相交流電圧あるいは電流を加えることができ、単相交流電源の数を減らすことができる。
【0020】
上記他の目的を達成する第4の発明の特徴は、三相交流電源から交流電圧を入力し、直流電圧を出力する第1ダイオード整流器と、出力端が前記第1ダイオード整流器の出力端と並列に接続され、かつ前記三相交流電源から前記交流電圧とは位相が30度ずれた交流電圧を入力し、直流電圧を出力する第2ダイオード整流器と、周波数が前記三相交流電源の周波数の6倍である交流電圧および交流電流のいずれか一方を、前記第1ダイオード整流器の出力端および前記第2ダイオード整流器の出力端に加える単相交流電源を備えたことにある。2台のダイオード整流器の出力端に、周波数が三相交流電源の周波数の6倍である電圧および電流のいずれか一方を加えることにより、両ダイオード整流器の直流出力電流は強制的に脈動し、両ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分が低減される。また、30度の位相差を有する電圧を両ダイオード整流器に入力することにより、両ダイオード整流器の入力電流に発生する{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分は、互いに位相が180°ずれる。よって、互いに打ち消し合い、電源において発生する{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分を低減できる。更に、両ダイオード整流器の出力電流には位相のずれた電流脈動が含まれるため、両ダイオード整流器の出力端を並列接続することによって、出力電流に含まれる電流脈動が打ち消し合い、電流脈動を低減することができる。
【0021】
上記他の目的を達成する第5の発明の特徴は、1次側の巻き線が単相交流電源に接続され、2次側の第1巻き線が第1ダイオード整流器の出力端に接続され、2次側の第2巻き線が第2ダイオード整流器の出力端に接続された変圧器を備えたことにある。このような変圧器と1つの単相交流電源によって両ダイオード整流器の出力端に単相交流電圧あるいは電流を加えることができ、単相交流電源の数を減らすことができる。
【0022】
上記他の目的を達成する第6の発明の特徴は、上記第4の発明の特徴に加えて、ダイオード整流器の出力端にコンデンサを接続したことにある。第4の発明により脈動が低減された電流がダイオード整流器から出力されるため、ダイオード整流器の出力電流の脈動を平滑するためのコンデンサの容量を低減することができる。
【0023】
上記他の目的を達成する第7の発明の特徴は、単相交流電源は、第2ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは交流電流として、第1ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは交流電流とは逆位相の交流電圧あるいは交流電流を出力することにある。ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは電流を第1ダイオード整流器と第2ダイオード整流器とで逆位相にすることにより、両ダイオード整流器の直流出力電流は強制的に脈動し、かつ逆位相となるため、両ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分をより低減できる。
【0024】
上記他の目的を達成する第8の発明の特徴は、単相交流電源は、ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧として、方形波の波形を有する電圧を出力することにある。単相交流電源の出力電圧を、正弦波、或いは三角波等とする場合と比較して、方形波を用いた場合にはダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分をより低減できる。
【0025】
上記他の目的を達成する第9の発明の特徴は、単相交流電源は、ダイオード整流器の出力端に加える交流電流として、三角波の波形を有する電流を出力することにある。単相交流電源の出力電流を、正弦波、或いは方形波等とする場合と比較して、三角波を用いた場合にはダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分をより低減できる。
【0026】
上記他の目的を達成する第10の発明の特徴は、単相交流電源は、ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは交流電流の振幅を、電流検出器によって検出された前記ダイオード整流器の出力電流の検出値に基づいて変化させることにある。単相交流電源の出力電圧あるいは電流の振幅をダイオード整流器の出力電流検出値に応じて変化させることにより、ダイオード整流器の出力電流が変化した場合にも、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減できる。
【0027】
上記他の目的を達成する第11の発明の特徴は、単相交流電源は、電流検出器によって検出されたダイオード整流器の出力電流の検出値に基づいてPWM制御されるインバータであることにある。単相交流電源としてPWM制御されるインバータを用いることにより、簡単な構成で単相交流電源の出力電圧あるいは電流の振幅を可変にすることができる。このため、ダイオード整流器の出力電流が変化した場合にも、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減できる。
【0028】
上記他の目的を達成する第12の発明の特徴は、インバータは、入力電力をダイオード整流器の出力電力から得ることにある。インバータの入力電力としてダイオード整流器の出力電力を用いることにより、インバータ用の直流回路電源を別途設ける必要がなくなる。このため、ダイオード整流回路を小型化することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の好適な一実施例であるダイオード整流回路を示す。図1において、1は三相交流電力を出力する三相交流電源で、その出力は変圧器2及び3に入力される。変圧器2は三相交流電源1から出力された三相交流電圧を変圧して出力するΔ−Δ結線の変圧器であり、1次側(入力側)と2次側(出力側)の電圧は同位相となる。また、変圧器3は三相交流電源1から出力された三相交流電圧を変圧して出力するΔ−Y結線の変圧器であり、2次側の電圧は1次側の電圧と30°の位相差をもって出力される。なお、変圧器2および3の1次側と2次側の電圧比、並びに漏れインダクタンスは等しい。変圧器2の2次側はダイオード整流器4の入力端に、また変圧器3の2次側はダイオード整流器4′の入力端にそれぞれ接続される。ダイオード整流器4および4′は、それぞれ6個のサイリスタからなるダイオード整流器であり、入力された交流電圧を直流電圧に変換して出力する。なお、ダイオード整流器4および4′の各々の出力端は直列に接続されている。ダイオード整流器4および4′の出力端には平滑コンデンサ5および5′が接続される。このため、ダイオード整流器4および4′の各出力電圧に含まれる脈動成分(周波数が電源周波数の6倍)は低減される。ダイオード整流器4および4′の出力端には負荷装置6も接続され、ダイオード整流器4および4′の直流出力電圧が入力される。この負荷装置6としては、インバータ等の負荷が接続され、場合によっては、負荷の中間電圧点を平滑コンデンサ5と 5′の接続点(中間電圧点)と接続することもある。7は本実施例の特徴部である単相交流電源で、図に示すように、一端がダイオード整流器4および4′を接続する配線に接続され、他端が平滑コンデンサ5および5′を接続する配線に接続される。
【0031】
次に、本実施例の特徴部である単相交流電源7について説明する。
【0032】
図2(g)に、単相交流電源7の出力電圧波形Viを示す。Viは、ダイオード整流器4及び4′の入力電圧の周波数の6倍の周波数の方形波であり、その波高値Vsは所定の値に設定される。波高値Vsの設定方法については後述する。図2(g)に示すような方形波の電圧をダイオード整流器4および4′の出力電圧に加えることによって、各ダイオード整流器の出力電流Irec1とIrec2は、図2(e),(f)に示すような三角波の電流波形に整形される。図2(e),(f)の波形は、電流値の下側のピーク値が、ちょうどIrec1=0,Irec2=0に接するように調整されている。この結果、ダイオード整流器4および4′の入力電流であるIu1およびIu2は、図2(b),(c)に示す波形となり、Iu1とIu2の両者を加算した電流である電源電流Iuは、図2(d)に示されるように、歪みの少ない電流となる(図2(a)は電源電圧Euを示す。)
【0033】
図12(b),(c)のIu1,Iu2(従来のダイオード整流回路におけるダイオード整流器の入力電流)に比べて、図2(b),(c)のIu1,Iu2は{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分(以下代表として5次,7次高調波成分に関して述べる)が増加し、総合歪み率も増加している。しかし、{12n±1次分,n=1,2,3,…}で表される高調波成分(以下代表として11次,13次高調波成分に関して述べる)については、図2(b),(c)のIu1,Iu2は、図12(b),(c)のIu1,Iu2に比べて少なくなっている。ダイオード整流回路では、Iu1とIu2において位相が180度ずれている5次,7次の高調波成分は、Iu1とIu2を足し合わせることによって、消去されるため、Iuには11次,13次高調波成分だけが残る。この結果、Iu1とIu2に含まれる11次,13次高調波成分が少ない本実施例では、図2(d)に示されるように、高調波成分の極めて少ない電源電流Iuが得られる。
【0034】
次に、単相交流電源7の波高値Vsの設定方法について説明する。
【0035】
まず、図3を用いて、ダイオード整流器4の入力電流と単相交流電源7の出力電圧との関係を説明する。ダイオード整流器4を構成する各ダイオードは、交流入力電圧の相電圧が正の最高である相と負の最低である相を含むように導通する。従って、図3(b)のように、u相の電源電圧Euが、30°から90°の期間にある場合、u相には正の電流、v相には負の電流が流れ、w相には電流は流れない。この時の線間電圧Euvと、ダイオード整流器4の出力電圧Vrec1 の関係は、図3(c)のようになる。Vrec1 は、平滑コンデンサの両端の電圧Vdc1 に、単相交流電源の電圧Viを重畳させた波形になる。このVrec1 と、Euvの差がu相とv相の総合インダクタンスに加わる。
【0036】
この総合インダクタンスに加わる電圧VLuによって、図3(e)に示すように電流Irec1(Iu)が流れる。この時、図のように、電流リプルの波形の最大値から最小値までの値が、ちょうどIrec1 の平均値(=IL,C1が十分大であるとする)の2倍に一致するようにViの波高値Vsを決定する。総合インダクタンスLにおける電圧方程式は、
【0037】
【数1】
【0038】
となるので、Irec1は、
【0039】
【数2】
【0040】
となる。ここで、Lは交流側の総合インダクタンス(一相分)である。図3において、t=0からt=1/(12f0)の期間で、Irec1 が0から2ILまで変化すれば、図2に示した波形が得られるので、この値を代入して波高値Vsを求める。
【0041】
【数3】
【0042】
ここでf0は電源周波数である。(数3)の右辺を計算すると、(数4)が得られる。
【0043】
【数4】
【0044】
更に、(数4)をVsについて解くと、(数5)が得られる。
【0045】
【数5】
Vs=48f0・IL・L …(数5)
よって、ILを定格値に設定し、(数5)に従ってVsを決定し、設定しておけば、高調波成分の少ない入力電流が得られる。負荷電流が変化する場合は、負荷電流に比例してILを変更し、(数5)に従ってVsの値を計算し、設定すれば、どのような負荷状態であっても、常に最適な入力電流波形が得られる。
【0046】
以上説明したように、本実施例によれば、ダイオード整流器の入力電流に発生する高調波成分が低減される。特に{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分の低減に効果がある。また本実施例のように、単相交流電源7の一端をダイオード整流器4及び4′を接続する配線に接続し、他端を平滑コンデンサ5及び5′を接続する配線に接続することにより、1つの単相交流電源でダイオード整流器4及び4′の出力電圧に逆位相の電圧を加えることが可能である。更に本実施例では、単相交流電源7の出力電圧を方形波とすることにより、電源高調波低減の高効率化を図っている。
【0047】
また、本実施例によれば、単相交流電源Viの位相を電源位相(Euの位相)に対して図2(g)のように設定することで、単相交流電源Viを用いて入力電流波形を整形する際、入力電流波形Iu1,Iu2の位相を、図3に示すようにEuと(基本波に関して)同位相にすることができる。このように、入力電流と電源電圧の位相が一致するため、電源力率が1となり、電源力率を大幅に改善することができる。
【0048】
従来のダイオード整流器では、ACリアクトルの影響で、負荷が大きくなるのに従って(Iuが増加するのに従って)無効電力が増加し、力率が悪化していた。本実施例による整流器では、単相交流電源Viが、その無効成分を打ち消すように入力側に作用しているため、力率1を達成することができる。Viが無効電力補償の役割を兼ねていることになる。ただし、無効電力は負荷状態に依存して変化するため、負荷に応じてViの振幅を制御する必要がある(位相は固定でよい)。
【0049】
本発明の他の実施例であるダイオード整流回路を図4を用いて以下に説明する。本実施例は、実質的に、図1の実施例における単相交流電源7として、PWM制御されるインバータで構成される単相交流電源7Aを用いたダイオード整流回路である。本実施例の構成について、主に図1の実施例の構成と異なる箇所について説明する。
【0050】
インバータを用いた単相交流電源7Aは、インバータ主回路71,直流回路電源72,補償電圧制御器73,電源位相検出器74、および変調率指令演算器 75を有する。インバータ主回路71は、4つのスイッチング素子(GTO)s1〜s4とフリーホイール・ダイオードで構成され、かつ入力となる直流電圧から交流電圧を出力する。直流回路電源72は、インバータ主回路71に直流電圧を供給する。補償電圧制御器73は、インバータ主回路71の出力電圧がダイオード整流器入力電圧周波数の6倍周波数の方形波となるように、三相交流電源1の電圧位相θ、及び変調率指令Mに基づいて、インバータ主回路71のスイッチング素子のゲート信号を制御する。電源位相検出器73は、三相交流電源1の出力電圧を読み込んで電源電圧の位相角の瞬時値であるθを検出し、検出した電圧位相θを補償電圧制御器73に入力する。変調率指令演算器75は、ダイオード整流器の出力電流IL(出力電流検出器10で検出)に基づいて変調率指令Mを演算し、演算結果を補償電圧制御器73に入力する。
【0051】
次に、変調率指令演算器75について説明する。変調率指令演算器75では、電流検出器10により検出されたダイオード整流器4の出力電流の検出値に基づいて、(数5)に従い波高値指令Vsを演算する。直流回路電源72の電圧を Vs0とすると、変調率指令Mは、
【0052】
【数6】
【0053】
として演算される。ただし、Vs≦Vs0である。ここでVs0は、最大負荷時の所要の値に予め設定しておけばよい。変調率指令演算器75は演算した変調率指令Mを補償電圧制御器73に入力する。
【0054】
続いて、補償電圧制御器73の構成を図5を用いて説明する。SIN演算器 731は、電源位相θに基づいて正弦波信号A(sin(6θ))を演算し、出力する。比較器732は、入力端子の「+」に入力されたSIN演算器731の出力信号Aと入力端子の「−」に入力された0とを比較し、信号Aの方が大きい場合に「1」、逆に「−」の入力値の方が大きい場合に「0」を出力する。比較器 732からは上記比較により方形波Bが出力される。減算器737は、比較器 732が出力した数値(波形で見ると方形波)から1/2を減算する。乗算器 738は、減算器737の出力に2を乗算し、乗算器736は、乗算器738の出力Cと変調率Mとを乗算する。減算器737,乗算器738、および乗算器 736により振幅が変調率指令Mの値である方形波Dが生成される。三角波発生器735は、PWM制御を行うために用いられる三角波キャリアEを発生する。比較器732aは、方形波Dと三角波キャリアEとを比較してPWMパルスFを生成する。比較器732bは、方形波Dに−1を乗算した値と三角波キャリアEとを比較してPWMパルスGを生成する。符号反転器(インバータ・ロジック)733aは、比較器732aの出力であるPWMパルスFの符号を反転させ、符号反転器733bは、比較器732bの出力であるPWMパルスGの符号を反転させる。ゲートドライバ734は、PWMパルスF,PWMパルスG,符号反転器733aの出力、及び符号反転器733bの出力に基づいてインバータ主回路71の各スイッチング素子を駆動する。
【0055】
次に、図6を用いて、補償電圧制御器73の動作について説明する。
【0056】
SIN演算器731において、θに基づいて演算される正弦波信号Aとu相電源電圧Euの関係は、図6(a),(b)のようになる。正弦波信号Aは、比較器732において0と比較されることにより正負が判別され、信号Aが正の場合は1、負の場合は0が比較器732から出力される。その結果、比較器732からは図6(c)に示すような方形波Bが出力される。この方形波Bは、減算器737,乗算器738において最大値と最小値が±1となる方形波Cに変換され、さらに乗算器736においてM倍される。乗算器738の出力である方形波Cを図6(d)に、乗算器736の出力である方形波Dを図6(e)に示す。この方形波Dおよび方形波Dの符号を反転させて得られた信号は、比較器732aおよび732bにおいて三角波発生器735の出力である三角波キャリアEと比較される。三角波キャリアEを方形波Dと共に図6(e)に示す。比較器732aおよび732bにおいて、上記比較によりPWMパルスFおよびGが作成される(図6(f),(g))。PWMパルスFはs1のゲート信号、パルスFを反転させた信号はs2のゲート信号、PWMパルスGはs3のゲート信号、パルスGを反転させた信号はs4のゲート信号として、それぞれゲートドライバへ送られる。このゲート信号に基づいて、インバータ主回路71のスイッチング素子は駆動され(1の時オン,0の時にはオフ)、結果として、インバータ主回路71からは図6(h)のようなViが出力される。Viは、PWM制御によりその平均値を変化できるようになる。なお、単純な方形波に比べ、Viには三角波キャリアの2倍の周波数成分が含まれることになるが、三角波キャリアの周波数を高くすれば、この影響は無視できるようになる。
【0057】
以上説明した本実施例のダイオード整流回路によれば、図1の実施例と同様にダイオード整流器の入力電流に発生する高調波成分が低減され、特に{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分の低減に効果がある。また、インバータ主回路71をPWM制御することによって単相交流電源7Aの出力電圧を連続的に可変とすることにより、負荷電流に応じた補償電圧の供給を実現する。
【0058】
また、PWM制御を行わなくとも、直流回路電源72を可変直流電源とし、変調率指令Mに応じてVs0の値を変化させることにより、PWM制御を行う場合と同様にViを制御することができる。この場合、直流回路電源72は定電圧電源と降圧チョッパ回路を組み合わせたもの等を使用すればよい。
【0059】
本発明の他の実施例であるダイオード整流回路を図7を用いて以下に説明する。本実施例は、ダイオード整流器4′の直流出力電圧から自身の直流入力電圧を得るインバータで構成される単相交流電源7Bを用いたダイオード整流回路である。本実施例の構成について、主に前述の実施例の構成と異なる箇所について説明する。
【0060】
図7(a)において、単相交流電源7Bは、入力電圧としてダイオード整流器4′の出力電圧を用いたインバータ主回路71を備えており、図1の単相交流電源7に相当する。単相交流電源7Bは、インバータ主回路71,インバータ主回路71にゲート信号を入力する補償電圧制御器73′,三相交流電源1の出力電圧を読み込んで電源電圧の位相角の瞬時値であるθを補償電圧制御器73′に出力する電源位相検出器73、及びインバータ主回路71の出力に接続され、かつインバータ主回路71の出力電圧v1をVi=v1・N2/N1に変圧する変圧器76を有する。ここで、インバータ主回路71の出力電圧v1の波高値はVdc2となるので、この値を変圧器75で変圧した際に、(数5)で求めたVsになるように、巻数比N1:N2を設定する。
【0061】
次に、図7(b)を用いて、補償電圧制御器73′の構成について説明する。SIN演算器731,比較器732,符号反転器733は、図6の同一符号のものと同じものであるので説明を省略する。比較器732から出力された方形波B、および符号反転器733により方形波Bの符号を反転して得られた信号はそれぞれゲートドライバ734にゲート信号として入力される。ゲートドライバ734はゲート信号に基づいてインバータ主回路71の各スイッチング素子をオン,オフ制御する。各スイッチング素子を制御することにより、インバータ主回路71は波高値がVdc2である電圧v1を出力する。
【0062】
本実施例におけるダイオード整流回路では、図1の実施例と同様に、ダイオード整流器の入力電流に発生する高調波成分が低減され、特に{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分の低減に効果がある。また、インバータ主回路71の直流回路電源をダイオード整流回路の直流出力電圧部と共有しているため、変圧器を1個付加するだけで、インバータ直流回路電源を別途設ける必要がなくなると共に、インバータ直流回路電源のための整流器,平滑コンデンサ、および電源変圧器等も不要となるため、ダイオード整流回路を大幅に小型化することができる。さらに、変圧器により高圧の整流回路と低圧のインバータ部を絶縁することもできる。
【0063】
尚、本実施例では、インバータ主回路71の電源としてVdc2を用いているが、Vdc1を用いても、Vdc1+Vdc2を用いても問題はない。更に図4の実施例のように、PWM変調を行って出力電圧を制御することも可能である。
【0064】
本発明の他の実施例であるダイオード整流回路を図8に示す。本実施例の構成について、主に前述の実施例の構成と異なる箇所について説明する。
【0065】
図8において、77は2次側に中間タップを設けた巻数比N1:N2=1:2の変圧器であり、図に示されるように、1次側巻き線は単相交流電源7に接続されており、2次側巻き線は一端がダイオード整流器4に、他端がダイオード整流器4′に接続されている。この2次側の中間タップは、平滑コンデンサ5および5′を接続する配線に接続される。また、変圧器78の2次側巻き線N2の極性は、ダイオード整流器4および4′の直流出力に対して逆極性となるように接続されている。この変圧器77において巻き線比が1:2に設定されているのは、単相交流電源7の出力電圧が、ちょうど半分ずつダイオード整流器4及び4′の出力に作用するためである。
【0066】
本実施例においても、単相交流電源7および変圧器77を用いることにより、ダイオード整流器4および4′の出力電圧に逆位相の単相交流電圧を加えることができるため、ダイオード整流器4および4′の直流出力電流を、図1の実施例と同様に変化させることができ、ダイオード整流器の入力電流に発生する高調波成分を低減できるという効果も同様に得られる。
【0067】
本発明の他の実施例であるダイオード整流回路を図9を用いて以下に説明する。本実施例は、並列に接続された2台のダイオード整流器の出力端に単相交流電源7を変圧器78を介して接続したダイオード整流回路である。本実施例の構成について、主に前述の実施例の構成と異なる箇所について説明する。
【0068】
図9において、ダイオード整流器4および4′は出力端が並列接続され、平滑コンデンサ5はダイオード整流器4および4′の出力端に共通に接続されている。変圧器78の巻線比はN1:N2:N3=1:N:Nであり、2次側巻き線 N2はダイオード整流器4′の出力端に直列に接続され、また2次側巻き線N3は、ダイオード整流器4の出力端に直列に接続される。一方の1次側巻き線N1は、単相交流電源7に接続される。尚、2次側巻き線N2,N3の極性は、各ダイオード整流器4および4′の直流出力に対して、逆極性となるように接続されている。
【0069】
図9に示すダイオード整流回路の動作を簡単に説明する。単相交流電源7は、図1の実施例と同様に、波高値をVsとし、電源電圧の周波数の6倍の周波数である方形波Viを出力する。変圧器78の巻数比Nは、単相交流電源7の定格出力電圧に応じて適値に設定されるが、ここでは説明を簡単にするために、N=1に仮定する。この場合、変圧器の2次N2およびN3には、Viがそのまま出力される。ダイオード整流器の出力Vrec1,Vrec2と、1の関係は、
【0070】
【数7】
Vrec1=Vdc+Vi
Vrec2=Vdc−Vi …(数7)
となり、原理的に図1の実施例と同じ条件になる。すなわち、入力電流や直流電流波形は、図2と等しくなり、図1の実施例と同様にダイオード整流器の入力電流に発生する高調波成分低減の効果が得られる。ただし、この整流回路においては、平滑コンデンサ5に流れ込む電流Irecが、
【0071】
【数8】
Irec=Irec1+Irec2 …(数8)
の関係になる。図2(e),(f)の波形からわかるように、Irec1とIrec2には逆位相の電流リプルが含まれているため、両者を足し合わせると、電流脈動はほとんど零になる。この結果、平滑コンデンサ5の容量を大幅に低減することが可能になり、平滑コンデンサなし、あるいは小容量のコンデンサを1個用いるだけで、脈動の少ない直流電圧を出力できる。
【0072】
本発明の他の実施例であるダイオード整流回路を図10に示す。本実施例の構成について、主に図9の実施例の構成と異なる箇所について説明する。
【0073】
図10において、変圧器79および79′は、1次側巻き線が単相交流電源7に、変圧器79の2次側巻き線がダイオード整流器4の出力端に、変圧器79′の2次側巻き線がダイオード整流器4′の出力端にそれぞれ接続されている。この変圧器79および79′の巻数比はN1:N2=1:2であり、この巻数比は、単相交流電源7の出力電圧が変圧器79および79′の1次側で分圧されて半分になってしまうために1:2に設定されている。また、この変圧器79および79′でも2次側巻き線N2の極性は、各ダイオード整流器4および4′の直流出力に対して、逆極性となるように接続されている。
【0074】
このダイオード整流回路においても、図9の実施例と同様に、2つのダイオード整流器の出力端を並列に接続しており、原理的にも図9のものと全く同じ動作をする。各変圧器の1次側巻き線は図示のように直列に接続しても、あるいは並列に接続するようにしても動作は同じである。この実施例でも、図9の実施例と同様の効果が得られる。
【0075】
また、図8,図9、ならびに図10の実施例において、単相交流電源7として図4の7A、あるいは図7の7Bを用いることにより、前述の図4及び図7の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0076】
以上、これまで説明した本発明によるダイオード整流回路においては、すべて変圧器2および3を用いて2つのダイオード整流器に、30°の位相差をもつ電圧を供給しているが、これらの変圧器を1つにして、2次側(電源側)をΔ巻線(またはY巻線)、2次側をΔとYの2つの巻線として使用しても問題はない。また、変圧器は、電源電圧の位相を30°ずらすことが目的であるから、一方のダイオード整流器にのみΔ−Y結線の変圧器を使用し、もう一方の整流器には、変圧器の代わりに、変圧器の漏れインダクタンス相当のACリアクトルを挿入することでも同様の効果が得られる。
【0077】
更に、各実施例では、単相交流電源として電圧源を用いて説明したが、単相交流電源として電流源を用いても同様の効果が得られる。その場合、電流源から出力される電流の波形は三角波とするのが望ましい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、第1の発明によれば、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分(電源高調波)が低減される。よって{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減するためのフィルタが不要となり、ダイオード整流回路の構成がコンパクトになる。また、ダイオード整流器の入力電流に発生する{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分も低減できるため、{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分を低減するためのフィルタも不要となる。
【0079】
第2の発明によれば、単相交流電源の構成が簡単になり、単相交流電源がコンパクトになる。
【0080】
第3の発明によれば、単相交流電源の数を減らすことができる。
【0081】
第4の発明によれば、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分、及び{6m±1次,m=1,3,5,…}で表される高調波成分が低減され、かつ出力電流の電流脈動を低減することができる。
【0082】
第5の発明によれば、単相交流電源の数を減らすことができる。
【0083】
第6の発明によれば、ダイオード整流器の出力電流の脈動を平滑するためのコンデンサの容量を低減することができる。
【0084】
第7の発明によれば、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分をより低減できる。
【0085】
第8の発明によれば、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分をより低減できる。
【0086】
第9の発明によれば、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分をより低減できる。
【0087】
第10の発明によれば、ダイオード整流器の出力電流が変化した場合にも、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減できる。
【0088】
第11の発明によれば、ダイオード整流器の出力電流が変化した場合にも、簡単な構成で、ダイオード整流器の入力電流に発生する{12n±1次,n=1,2,3,…}で表される高調波成分を低減できる。
【0089】
第12の発明によれば、ダイオード整流回路を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例であるダイオード整流回路の構成図である。
【図2】図1に示すダイオード整流回路における入力電流波形,出力電流波形、及び補償電圧波形である。
【図3】図1の実施例の動作を示す図であり、(a)は図1の構成のうちダイオード整流器4における各電流,電圧を示す図、(b)〜(e)は各電流,電圧の波形図である。
【図4】本発明の他の実施例であるダイオード整流回路の構成図である。
【図5】図4に示す補償電圧制御器73の構成図である。
【図6】図4の補償電圧制御器73の動作を示す波形である。
【図7】本発明の他の実施例であるダイオード整流回路の構成図である。
【図8】本発明の他の実施例であるダイオード整流回路の構成図である。
【図9】本発明の他の実施例であるダイオード整流回路の構成図である。
【図10】本発明の他の実施例であるダイオード整流回路の構成図である。
【図11】従来のダイオード整流回路の構成図である。
【図12】従来のダイオード整流回路における入力電流波形、出力電流波形、及び補償電圧波形である。
【符号の説明】
1…三相交流電源、2…Δ−Δ結線変圧器、3…Δ−Y結線変圧器、4,4′…ダイオード整流器、5,5′…平滑コンデンサ、6…負荷装置、7…単相交流電源。
Claims (12)
- 三相交流電源からACリアクトルあるいは変圧器を介して交流電圧を入力し、直流電圧を出力する第1ダイオード整流器と、
出力端が前記第1ダイオード整流器の出力端と直列に接続され、かつ前記三相交流電源から前記交流電圧とは位相が30度ずれた交流電圧を変圧器を介して入力し、直流電圧を出力する第2ダイオード整流器と、
周波数が前記三相交流電源の周波数の6倍である交流電圧および交流電流のいずれか一方を、前記第1ダイオード整流器の出力端および前記第2ダイオード整流器の出力端に加える単相交流電源と
を備えたことを特徴とするダイオード整流回路。 - 前記単相交流電源は、
前記第1ダイオード整流器と前記第2ダイオード整流器の直列接続点、
および前記ダイオード整流回路の中間電圧点に接続する
ことを特徴とする請求項1記載のダイオード整流回路。 - 1次側の巻き線が前記単相交流電源に接続され、
2次側の第1巻き線が前記第1ダイオード整流器の出力端に接続され、
2次側の第2巻き線が前記第2ダイオード整流器の出力端に接続された変圧器を備えた
ことを特徴とする請求項1記載のダイオード整流回路。 - 三相交流電源からACリアクトルあるいは変圧器を介して交流電圧を入力し、直流電圧を出力する第1ダイオード整流器と、
出力端が前記第1ダイオード整流器の出力端と並列に接続され、かつ前記三相交流電源から前記交流電圧とは位相が30度ずれた交流電圧を変圧器を介して入力し、直流電圧を出力する第2ダイオード整流器と、
周波数が前記三相交流電源の周波数の6倍である交流電圧および交流電流のいずれか一方を、前記第1ダイオード整流器の出力端および前記第2ダイオード整流器の出力端に加える単相交流電源と
を備えたことを特徴とするダイオード整流回路。 - 1次側の巻き線が前記単相交流電源に接続され、
2次側の第1巻き線が前記第1ダイオード整流器の出力端に接続され、
2次側の第2巻き線が前記第2ダイオード整流器の出力端に接続された変圧器を備えた
ことを特徴とする請求項4記載のダイオード整流回路。 - 前記ダイオード整流器の出力端にコンデンサを接続した
ことを特徴とする請求項4および5のいずれかに記載のダイオード整流回路。 - 前記単相交流電源は、前記第2ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは交流電流として、
前記第1ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは交流電流とは逆位相の交流電圧あるいは交流電流を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のダイオード整流回路。 - 前記単相交流電源は、前記ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧として、方形波の波形を有する電圧を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のダイオード整流回路。 - 前記単相交流電源は、前記ダイオード整流器の出力端に加える交流電流として、三角波の波形を有する電流を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のダイオード整流回路。 - 前記単相交流電源は、前記ダイオード整流器の出力端に加える交流電圧あるいは交流電流の振幅を、電流検出器によって検出された前記ダイオード整流器の出力電流の検出値に基づいて変化させる
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のダイオード整流回路。 - 前記単相交流電源は、電流検出器によって検出された前記ダイオード整流器の出力電流の検出値に基づいてPWM制御されるインバータである
ことを特徴とする請求項10記載のダイオード整流回路。 - 前記インバータは、入力電力を前記ダイオード整流器の出力電力から得る
ことを特徴とする請求項11記載のダイオード整流回路。
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