JPH11163667A - 容量内蔵型圧電共振子 - Google Patents

容量内蔵型圧電共振子

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JPH11163667A
JPH11163667A JP32897697A JP32897697A JPH11163667A JP H11163667 A JPH11163667 A JP H11163667A JP 32897697 A JP32897697 A JP 32897697A JP 32897697 A JP32897697 A JP 32897697A JP H11163667 A JPH11163667 A JP H11163667A
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清春 柴田
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 筺体状ケースの底面の貫通孔内に充填配置し
た導電性接続部材とコンデンサ素子の各電極とが確実に
行える容量内蔵型圧電共振子を提供することである。 【解決手段】 本発明によれば、底面12にリード端子
と接続するための貫通孔13〜15が形成され、且つ少
なくとも側面の一面が開口11した筺体状ケース1に、
コンデンサ素子3と圧電共振素子2とからなり、下面に
接続電極34〜36が配置された積層体4を収納配置
し、前記積層体4の接続電極34〜36とリード端子貫
通孔13〜15内に導電性接続部材61〜63で接続し
た容量内蔵型圧電共振子である。前記積層体4の接続電
極34〜36上に、筺体状ケース1の底面12のリード
端子貫通孔13〜15の内部開口を閉塞する導電性突起
部34a〜36aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、表面実装可能な容
量内蔵型圧電共振子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、通信機器、電子機器にはマイ
クロコンピュータなどが多用されており、このようなマ
イクロコンピュータにはクロック発振回路が接続されて
いた。
【0003】この発振回路は図5に示す等価回路図のよ
うに、圧電共振素子Rの両端と接地電位との間に入出力
容量成分C1 、C2 が接続され、さらに、圧電共振素子
の両端間に帰還抵抗成分r、インバーターIが接続され
ていた。この発振回路を簡単に達成できるように、図中
の点線で示すように上述の2つの容量成分C1 、C2
1つのコンデンサ素子で構成し、一点鎖線で示すように
このコンデンサ素子と圧電共振素子Rとを1つの電子部
品としたものが容量内蔵型圧電共振子である。
【0004】容量内蔵型圧電共振子は、少なくとも圧電
基板の両主面に振動電極を形成した圧電共振素子と2つ
の容量成分を具備したコンデンサ素子とから主に構成さ
れていた。
【0005】従来の圧電共振素子とコンデンサ素子とを
保護する外装構造として、以下の3つの構造が知られて
いる。
【0006】第1の構造は、2つのリード端子の先端に
両主面に形成された振動電極が形成された圧電共振素
子、一方主面に分割電極を、他方主面に該分割電極に対
向するアース電極を形成したコンデンサ素子を夫々接続
し、さらに、アース電極に接続する第3のリード端子を
接続し、圧電共振素子の周囲に振動空間を形成するよう
に外装樹脂によって被覆する構造である。
【0007】第2の構造は、上下2分割型ケース内に圧
電共振素子とコンデンサ素子とを収容する構造である。
具体的には、特開平2−44706号に開示されている
ように、コンデンサ素子を一方の筺体状ケースに収容
し、圧電共振素子を他方の筺体状ケースに収容し、両ケ
ースを導電性ペーストを介して互いに接合していた。ま
た、実開昭62−70453号に開示されているよう
に、一方のケースの形状を平板状の誘電体基板とし、こ
の誘電体基板に2つのコンデンサ成分を形成しておき、
この誘電体基板に圧電共振素子を接合し、次に、圧電共
振素子を被覆するように他方の筺体状ケースを一方の平
板状誘電体基板に接着していた。
【0008】第3の構造は、両端が開口し、外表面に2
つの容量成分を形成する容量電極を具備する筒状誘電体
ケースに、圧電共振素子を配置し、両端を導電性キャッ
プ体で封止を行っていた。
【0009】第1の構造では、プリント配線基板に表面
実装させることが難しかった。
【0010】また、第2の構造では、ケースを構成する
部品の点数が増加してしまい、また、圧電共振素子の周
囲に振動空間を形成するために、圧電共振素子を被覆す
る側の筺体状ケースの形状を比較的大きくする必要があ
り、小型化の容量内蔵型圧電共振子を達成することが困
難であった。また、特開平2−44706号では、外部
回路に導出させるリード端子が、接合後のケースの両端
に導電性キャップ体を冠着させたり、ケースの外周に巻
着したりする必要があり、リード端子の処理が非常に難
しいかった。
【0011】また、実開昭62−70453号では、2
つのコンデンサ成分を有する誘電体基板に圧電共振素子
が接続した複合素子の外部電極を、誘電体基板と筺体状
ケースとの接合面から外部に導出しなくてはならない。
この接合部分は、接合面積が比較的少ない筺体状ケース
の開口周囲面であり、さらに、外部電極を導出させなく
てはならないことから接合信頼性が低下してしまう。
【0012】第3の構造では、筒状ケース内に、圧電共
振素子を挿入配置するにあたり、圧電共振素子の両主面
側の空間は容易に確保できるものの、特開平2−447
06号と同様筒状ケースの両端に導電性キャップ体を冠
着させる必要があり、リード端子の処理が非常に難しい
かった。
【0013】そこで、本願出願人は、先に、2つの容量
成分を有する短冊状誘電体基板からコンデンサ素子と、
短冊状圧電共振子とを導電性接着材を介して重ね合わせ
た積層体を、少なくとも側面の1面が開口した筺体状ケ
ースに配置した構造の容量内蔵型圧電共振子を提案し
た。
【0014】具体的には、図6に示すように、1つの側
面が開口した筺体状ケース1と、短冊状の圧電共振素子
2とコンデンサ素子3とが接合した積層体4と、筺体状
ケース1の開口11を封止する封止部材とから構成され
ている。
【0015】尚、筺体状ケース1の底面12には、リー
ド端子16〜18の一部が一体固着されたリード端子接
続用貫通孔13〜15が形成されている。
【0016】また、短冊状の圧電素子2は圧電基板21
の両主面に振動電極22、23が形成されている。ま
た、コンデンサ素子3は、誘電体基板31の両主面に合
計5つの電極が形成されている。例えば上面側主面の両
端部には、容量電極32、33が形成されている。ま
た、下面側主面の両端部には、接続電極34、36が形
成されており、また、その間には、上記容量電極32、
33の一部と対向するする中央容量電極35が形成され
ている。
【0017】そして筺体状ケース1の内部に、積層体4
のコンデンサ素子3を底面側にして積層体4を収納配置
する。これより、筺体状ケース1の底面の貫通孔13〜
15が、夫々コンデンサ素子3の下面側主面に形成され
た接続電極34、中央容量電極35、接続電極36に対
応して位置し、接続貫通孔13〜15内に導電性樹脂ペ
ースト導体を充填して、リード端子16〜18と接続電
極34、中央容量電極35、接続電極36とが接続す
る。
【0018】ここで、積層体4の構造は、コンデンサ素
子4の上面側主面の両端部には、2つの容量電極32、
33が形成されている。また、積層体4の下面となるコ
ンデンサ素子の下面側主面の両端部に2つの接続電極3
4、36と、1つの中央容量電極35が形成されてい
る。
【0019】圧電共振素子2の上面側主面には、中央部
付近から一方の端部に延出された上面側の振動電極22
と、他方の端部に独立した上面側補助電極24が形成さ
れている。また、圧電共振素子2の下面側主面には、中
央部付近から他方の端部に延出された下面側の振動電極
23と、一方の端部に独立した下面側補助電極25が形
成されている。
【0020】そして、両素子の接合面の端部に介在され
た導電性接合部材41、42によって両素子は重畳し
て、積層体4を構成する。さらに、積層体4の端面に
は、夫々薄膜技法や厚膜技法で形成された導電性被着部
材43、44が被着形成されている。
【0021】この導電性被着部材43、44によって、
コンデンサ素子3の上面側の容量電極32、33と下面
側に形成した接続電極34、36とが電気的に接続され
るとともに、特に、導電性被着部材44によって、圧電
共振素子2の一方端部に延出した上面側の振動電極22
とコンデンサ素子3の一方の容量電極33(接続電極3
6)とが電気的に接続される。尚、圧電共振素子2の下
面側の振動電極23は、上述の導電性接合部材41によ
って、直接コンデンサ素子3の上面側の他方の容量電極
32に接続することになる。
【0022】また、導電性接合部材41、42によっ
て、圧電共振素子2とコンデンサ素子3との間に、導電
製接合部材41、42の厚みに相当する間隙が形成され
ることになる。この間隙が圧電共振素子2の下面側の振
動空間となる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述の構造の圧電共振
素子2とコンデンサ素子3 とから成る積層体4を、筺体
状ケース1の開口11を介して、ケース1の内部に収納
し、その後に、筺体状ケース1の底面12の貫通孔13
〜15内に、銀粉末を含有する樹脂ペーストから成る導
電性充填部材を充填・供給する。
【0024】筺体状ケース1と積層体4の周囲には、積
層体4の配置を簡単にするため、また、圧電共振素子2
の安定した振動動作を安定させるために、約20μm前
後の間隙が形成されている。
【0025】このような状態で、上述のように貫通孔1
3〜15内に導電性ペーストを充填すると、積層体4の
底面と筺体状ケース11の内部底面との間の隙間に導電
性樹脂ペーストの毛細管現象により、導電性樹脂ペース
トが広がってしまう。 そして、この広がった導電性ペ
ーストによって、隣接する電極にまで到達してしまい、
その結果、リード端子間が短絡してしまうという問題が
あった。
【0026】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、筺体状ケースの底面の貫通孔
内に充填配置した導体とコンデンサ素子の接続電極とが
確実に接続できる容量内蔵型圧電共振子を提供すること
にある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、底面に
導電性接続部材が充填されている貫通孔を有し、且つ少
なくとも側面の一面が開口している筺体状ケースと、一
端が前記導電性接続部材に接続され、他端が筺体状ケー
スの外表面に導出しているリード端子と、2つの容量成
分を具備するコンデンサ素子上に、圧電共振素子が導電
性接合部材を介して接合され、且つ下面に接続電極が形
成されている積層体と、前記筺体状ケースの開口を封止
する封止部材とから成り、前記筺体状ケース内に前記積
層体を収納配置し、前記リード端子と前記積層体の接続
電極とを前記導電性接続部材を介して接続するととも
に、筺体状ケースの開口を前記封止部材で封止して成る
容量内蔵型圧電共振子において、前記積層体の接続電極
の一部に、筺体状ケースに設けた貫通孔の開口を閉塞す
る突起部を設けたことを特徴とする容量内蔵型圧電共振
子である。
【0028】
【作用】本発明によれば、積層体を構成するコンデンサ
素子の下面側主面に形成した接続電極上に導電性の突起
部が形成されている。そして、筺体状ケース内に積層体
を配置すると、筺体状ケースの底面の接続用の貫通孔の
内部開口を閉塞するように、導電性突起部が位置する。
【0029】従って、貫通孔内に、導電性接続部材とな
る導電性樹脂ペーストを供給しても、積層体の下面と筺
体状ケースの内部底面との間の隙間に導電性樹脂ペース
トが広がることがなく、隣接する接続電極との短絡が防
止できる。
【0030】また、筺体状ケースの底面と積層体の下面
に形成した導電性突起部との接触部分の間隙に導電性樹
脂ペーストの毛細管現象により、導電性樹脂ペーストが
含浸しても、その導電性樹脂ペーストの広がりは、導電
性突起部の領域部分のみに留まり、導電性突起部の膜厚
相当分の間隙となる筺体状ケースの底面と接続電極とが
近接する部位には広がらない。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の容量内蔵型圧電共
振子を図面に基づいて詳説する。
【0032】図1は本発明の容量内蔵型圧電共振子の外
観斜視図であり、図2はその断面図であり、図3は積層
体の斜視図である。
【0033】容量内蔵型圧電共振子は筺体状ケース1、
圧電共振素子2とコンデンサ素子3とが積層して成る積
層体4、封止部材5とから主に構成されている。
【0034】筺体状ケース1は、液晶ポリマーなどの樹
脂からなり、例えば短辺側面の1面が開口11してい
る。また、ケースの底面12には、リード端子接続用の
貫通孔13、14、15が形成されている。また、ケー
スの外表面には、3つのリード端子16、17、18が
固着されており、各リード端子16、17、18の一部
が底面の貫通孔13、14、15の内壁に固着されてい
る。
【0035】圧電共振素子2は、短冊状の圧電基板21
と、上面側主面に形成した振動電極22と、下面側主面
に形成した振動電極23とから構成されている。圧電基
板21は、チタン酸鉛(PT)、チタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)などの圧電セラミック材料、水晶、タンタル
酸リチウム、ニオブ酸リチウム、四棚酸リチウムなどの
単結晶材料から成る。また、振動電極22、23は圧電
基板21の両主面の中央部付近で互いに対向するように
形成されている。振動電極22は圧電基板21の上面の
中央部付近から一方端部にまで延出されている。圧電基
板21の上面の他方端部には補助電極24が形成されて
いる。また、振動電極23は圧電基板21の下面の中央
部付近から他方端部にまで延出されている。圧電基板2
1の下面の一方端部には補助電極25が形成されてい
る。
【0036】振動電極22、23、補助電極24、25
は例えばAg系材料を主成分とする薄膜導体膜によって
形成されている。
【0037】コンデンサ素子3は、PT(チタン酸
鉛)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、BaTiO3
(チタン酸バリウム)などの誘電体セラミック材料から
成り、且つ上述の圧電基板21と同一平面形状の誘電体
基板31短冊状の誘電体基板31と、上面側主面に形成
した容量電極32、33と、下面側主面に形成した接続
電極34、36、中央容量電極35が形成されている。
【0038】容量電極32、33は、下面側主面に形成
した中央容量電極35の一部と対向する中央部分から、
夫々異なる端部側に導出されている。例えば容量電極3
2は、誘電体基板31の中央部付近から他方側の端部
(図では左側の端部)に導出され、容量電極33は中央
部付近から一方側の端部(図では右側の端部)に導出さ
れている。これにより、容量電極32と中央容量電極3
5との間と、容量電極33と中央容量電極35との間と
に夫々容量成分が形成されることになる。
【0039】また、誘電体基板31の下面主面の接続電
極34、中央容量電極35、接続電極36は夫々筺体状
ケース1の底面12に形成された貫通孔13、14、1
5に対応する位置に形成されている。
【0040】このような圧電共振素子2とコンデンサ素
子3は、導電性接合材41、42を介して接合されてお
り、全体として積層体4を構成している。導電性接合部
材41は圧電共振素子2の下面側主面の振動電極23の
端部と、コンデンサ素子3のの容量電極32との間に配
置されている。また、導電性接合部材42は圧電共振素
子2の下面側主面の補助電極25と、コンデンサ素子3
の容量電極33との間に配置されている。
【0041】さらに積層体4の一対の端面、即ち、圧電
共振素子2の一対の短辺側の端面及びコンデンサ素子3
の一対の短辺側の端面には、導電性被着部材43、44
が被着されている。この導電性被着部材43、44は、
厚膜技法、即ち、導電性樹脂ペーストの塗布硬化、薄膜
技法、即ち、銀や銅などの金属材料を蒸着やスパッタな
どによって被着されている。
【0042】この積層体4の一方の端面に形成した導電
性被着部材44によって、圧電共振素子2の上面側振動
電極22、コンデンサ素子3の容量電極33(導電性接
合部材42)、接続電極36とを電気的に接続する。ま
た、積層体4の他方の端面に形成した導電性被着部材4
3によって、圧電共振素子1の下面側振動電極23、コ
ンデンサ素子3の容量電極32(導電性接合部材4
1)、接続電極34とを電気的に接続する。
【0043】このように圧電共振素子2とコンデンサ素
子3とが一体的に接合された積層体4は、筺体状ケース
1の開口11を介して、筺体状ケース11の内部に収納
・配置される。これより、筺体状ケース1の底面12に
形成した貫通孔13、14、15からは、夫々コンデン
サ素子の下面側主面に形成した接続電極34、中央容量
電極35、接続電極36が夫々露出することになる。
【0044】そして、この貫通孔13、14、15内
に、導電性接続部材61、62、62を配置することに
より、コンデンサ素子3の底面に形成した接続電極34
はリード端子16に、中央容量電極35はリード端子1
7に、接続電極36はリード端子18に夫々接続するこ
とになり、且つ積層体4が筺体状ケース1の内部に固定
する。
【0045】その後、筺体状ケース1の開口11に、絶
縁樹脂などの封止部材5を塗布・供給して硬化する。こ
れにより、筺体状ケース11の内部は気密的に封止さ
れ、また、積層体が筺体状ケース1に固定される。
【0046】上述の構造において、積層体4を構成する
コンデンサ素子3の下面に形成した各電極34、35、
36上には、厚み20〜50μmの島状の導電性突起部
34a、35a、36aが被着形成されている。導電性
突起部34a、35a、36aの平面形状は、積層体4
を筺体状ケース1内に配置した時に、貫通孔13〜15
の内部側開口を閉塞するに充分な大きさを有する形状と
なっている。この導電性突起部34a、35a、36a
は、コンデンサ素子3と圧電共振素子2とを接合する以
前に形成したり、コンデンサ素子3と圧電共振素子2と
を接合した後に形成したりすることができる。また、導
電性突起部34a、35a、36aは、銀粉末とエポキ
シ樹脂とを混合した導電性樹脂ペーストの選択的な印刷
及び180℃の熱処理の硬化によって達成される。従っ
て、下地となる接続電極34、36、中央容量電極35
が薄膜技法で形成された導体膜であろうと、厚膜技法で
形成された導体膜であろうと、接続電極34、36、中
央容量電極35に何ら影響を与えることなく形成でき
る。
【0047】この導電性突起部34a〜36aは、積層
体4の下面から突出することになる。このため、筺体状
ケース1の内部に積層体4を収納配置した時、この突出
した導電性突起部34a、35a、36aが筺体状ケー
ス1の内部底面に接触する。
【0048】即ち、貫通孔13、14、15は、内部側
開口が導電性突起部34a、35a 、36aによって完
全に閉塞されて、貫通孔13、14、15が外部底面か
らみて凹部形状となっている。
【0049】このような概略凹部形状の貫通孔13、1
4、15に、導電性接続部材61、62、63が充填さ
れ、加熱処理により硬化される。
【0050】ここで、導電性樹脂ペーストは、貫通孔1
3、14、15の内部側開口の周囲、即ち、筺体状ケー
ス1の内部底面と導電性突起部34a、35a、36a
とが当接する部位には広がりにくくなる。
【0051】仮に、導電性ペーストの毛細管現象によ
り、筺体状ケース1の内部底面と厚膜導体膜34a、3
5a、36aとの間の微小間隙に導電性ペーストが広が
っても、この導電性突起部34a、35a、36aが形
成されている部分では微小間隔であり、導電性突起部3
4a、35a、36aが形成されていない部分では約2
0〜50μmの間隔と急激に広がることになるため、毛
細管現象による導電性ペーストの広がりは、導電性突起
部34a、35a、36aが形成されている部分で留ま
ることになる。
【0052】いずれにしても、貫通孔13、14、15
に充填した導電性接続部材61、62、63となる導電
性ペーストが、当該導電性突起部34a〜36aを越え
て隣接する接続電極34、36や中央容量電極35に到
達することがなく、隣接する接続電極34、36、中央
容量電極35との間の短絡現象が防止できることにな
る。
【0053】尚、上述の導電性突起部34a〜36a
は、接続電極34、36、中央容量電極35上に、貫通
孔13〜15の内部側開口の形状に応じた形状、例え
ば、概略円形状に形成されている。しかし、導電性突起
部34a〜36aは、貫通孔13〜15の内部側開口を
閉塞して、貫通孔13〜15の断面形状が、実質的に凹
部形状となればよい。このような構造とするため、図4
の積層体4の下面図のように、導電性突起部34b〜3
6bを貫通孔13〜16の内部側開口の周りを閉塞する
ようにな環状形状としても構わない。
【0054】また、上述の実施例では、コンデンサ素子
3の厚み方向に2つの容量成分が形成されている構造で
あり、誘電体基板31の短辺側端面を介して容量電極と
接続電極とが接続し、中央容量電極が独立して被着形成
されているが、誘電体基板31の長辺を周回する3つの
容量電極を形成し、隣接しあう容量電極間で容量成分を
形成するようにしても構わない。
【0055】この場合、底面に周回する容量電極が貫通
孔13〜15に対応するようにしても構わない。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、積層体を構成するコン
デンサ素子の下面側主面に形成した接続電極、中央容量
電極上に、導電性突起部が被着形成されている。しか
も、導電性突起部は、貫通孔の内部開口を閉塞するよう
に形成されている。
【0057】従って、貫通孔に導電性接続部材を配置す
べく、導電性ペーストを充填しても、筺体状ケースの内
部底面と導電性突起部との間隙に導電性ペーストが入り
込むことがない。仮に、導電性ペーストの毛細管現象に
より、筺体状ケースの内部底面と導電性突起部との間隙
に導電性ペーストが含浸しても、導電性突起部の形成さ
れていない部分で筺体状ケースの内部底面と積層体との
間隔が急激に広がることになるため、導電性ペーストの
毛細管現象による広がりも導電性突起部内で抑えること
ができる。
【0058】結局、積層体となるコンデンサ素子の下面
には、少なくとも、隣接する接続電極や中央容量電極な
どを短絡させる導電性ペーストの広がりが発生しないた
め、短絡が防止でき、安定且つ確実のリード端子と電極
との接続が達成されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容量内蔵型圧電共振子の外観斜視図で
ある。
【図2】本発明の容量内蔵型圧電共振子の断面図であ
る。
【図3】本発明の積層体の下面側から見た斜視図である
【図4】本発明の他の積層体の下面図である。
【図5】容量内蔵型圧電共振子の等価回路図を示す。
【図6】従来の容量内蔵型圧電共振子の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・筺体状ケース 11・・・開口 12・・・底面 13、14,15・・・・貫通孔 2・・・・・・・・圧電共振素子 21・・・・・・圧電基板 22、23・・・振動電極 3・・・・・・・・コンデンサ素子 31・・・・誘電体基板 32、33・・・容量電極 34、36・・・接続電極 35・・・・・・中央容量電極 34a、35a、36a・・・導電性突起部 4・・・・・・積層体 41、42・・・導電性接合部材 43、44・・・導電性被着部材 61〜63・・・導電性充填部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面に導電性接続部材が充填されている
    貫通孔を有し、且つ少なくとも側面の一面が開口してい
    る筺体状ケースと、 一端が前記導電性接続部材に接続され、他端が筺体状ケ
    ースの外表面に導出しているリード端子と、 2つの容量成分を具備するコンデンサ素子上に、圧電共
    振素子が導電性接合部材を介して接合され、且つ下面に
    接続電極が形成されている積層体と、前記筺体状ケース
    の開口を封止する封止部材とから成り、 前記筺体状ケース内に前記積層体を収納配置し、前記リ
    ード端子と前記積層体の接続電極とを前記導電性接続部
    材を介して接続するとともに、筺体状ケースの開口を前
    記封止部材で封止して成る容量内蔵型圧電共振子におい
    て、 前記積層体の接続電極の一部に、筺体状ケースに設けた
    貫通孔の開口を閉塞する突起部を設けたことを特徴とす
    る容量内蔵型圧電共振子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010154632A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Nhk Spring Co Ltd 圧電素子の配線接続部構造、圧電アクチュエータ、及びヘッドサスペンション

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