JP3441386B2 - 表面実装型圧電発振子 - Google Patents

表面実装型圧電発振子

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JP3441386B2 JP33307698A JP33307698A JP3441386B2 JP 3441386 B2 JP3441386 B2 JP 3441386B2 JP 33307698 A JP33307698 A JP 33307698A JP 33307698 A JP33307698 A JP 33307698A JP 3441386 B2 JP3441386 B2 JP 3441386B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面実装型圧電発
振子に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、通信機器、電子機器にはマイク
ロコンピュータなどが多用されており、このマイクロコ
ンピュータにはクロック発振回路が接続されていた。
【0003】この発振回路は、図8に示す等価回路のよ
うに、圧電振動子51の両端と接地電位との間に2つの
負荷容量成分C1 、C2 が接続され、さらに、圧電振動
子51の両端間に帰還抵抗55、インバータ56がそれ
ぞれ接続されていた。
【0004】そして、この発振回路によりクロック信号
を発生するには、インバータ56と帰還抵抗55からな
る増幅回路における増幅率をα、移相量をθ1 とし、ま
た、圧電振動子51と負荷容成分C1 、C2 からなる帰
還回路における帰還率をβ、移相量をθ2 としたとき、
ループゲインがα×β≧1であり、かつ、移相量がθ1
+θ2 =360°×n(但しn=1、2、…)であるこ
とが必要である。
【0005】一般的に帰還抵抗55及びインバータ56
からなる増幅器は、マイコンに内蔵されている。不発振
や発振停止を起さない、安定した発振を得るためにはル
ープゲインを大きくしなければならない。ループゲイン
を大きくするには、帰還率βのゲインを決定する圧電振
動子のP/V値を大きくする事が必要となる。
【0006】従来、圧電振動子を用いたセラミック発振
子には、2つの容量成分を形成したコンデンサ素子内蔵
の負荷容量内蔵型タイプなどがある。さらに、実装形態
としては、リードピン型と表面実装型の2つに大別され
る。現在では、プリント配線基板への高密度自動実装技
術から、プリント配線基板に他の電子部品とともにリフ
ロー半田接合が可能な表面実装型が主流となっている。
【0007】そして、表面実装型のセラミック発振子に
おいては、圧電振動子の振動動作を妨げないように外装
ケースで被覆し、圧電振動子のP/V値を大きく保ちな
がらいかに小型化を達成するかが重要になる。尚、P/
V値は20log(Ra/Rb)で表されるもので、R
aは反共振インピーダンス、Rbは共振インピーダンス
として定義される。
【0008】従来の表面実装型圧電発振子は、誘電体基
板に2つの容量成分を形成する容量電極と端子電極とを
兼ね備えた導電膜を形成しておき、この誘電体基板の上
面に圧電振動子を導電性ペーストを介して接合し、圧電
発振子を作製し、さらに、この圧電発振子を被覆する金
属製の蓋体を誘電体基板に接合していた(特開平6−1
04677号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の表面実装型圧電発振子では、その誘電体基
板上に導電性ペーストで接続、固定した圧電振動子から
なる圧電発振子を被覆する蓋体が必要となる。しかも、
導電性ペーストの拡がりを避けて蓋体で被覆するため、
圧電振動子の周辺と蓋体との間の間隙を充分に確保しな
くてはならず、さらには気密性を保ち耐洗浄性を確保す
るためには、封止部を広くとらなければならず、全体と
して非常に大型化してしまうという問題があった。
【0010】このような問題点を解決するために、本出
願人は、先に、図9、図10に示すような表面実装型圧
電発振子を提案した。この表面実装型圧電発振子は、底
面に3つの貫通孔61を有し、且つ一側面が開口した筐
体状ケース62と、一端側が貫通孔61に固着され、他
端側が筐体状ケース62の外表面に導出しているリード
端子63と、短冊状の圧電基板64の両主面に振動電極
65を形成した圧電共振素子66と、2つの容量成分を
形成し、且つ短冊状の誘電体基板67の一方主面に3つ
の接続電極68を形成したコンデンサ素子69とを、各
素子66、69の対向しあう表面の両端部に配した導電
性接続部材70を介して電気的に接続した圧電発振子7
1と、筐体状ケース62の開口を封止する樹脂製の封止
部材73とから成り、筐体状ケース62内部に圧電発振
子71を収容し、コンデンサ素子69の各接続電極68
と各リード端子63とを貫通孔61内に充填させた導電
性接続部材70で接続したものである。
【0011】このような表面実装型圧電発振子では、側
面が開口した筐体状ケース62の底面に貫通孔61を形
成し、この貫通孔61に充填された導電性ペーストによ
り、筐体状ケース62の外周面に配置されたリード端子
63と、筐体状ケース62内に収容された圧電発振子7
1の接続電極68とを接続したため、小型化が可能で、
特性変動がなく、圧電発振子71との接続安定性を確保
でき、従来の表面実装型圧電発振子よりも耐湿性を向上
できるものであった。
【0012】しかしながら、図10に示すような表面実
装型圧電発振子では、側面から圧電発振子71を収容
し、その開口部に樹脂を充填して形成した封止部材73
により筐体状ケース62を封止していたため、筐体状ケ
ース62の内部空間よりも圧電発振子71が小さい場合
には、その隙間から封止用の樹脂が浸入し、圧電発振子
71の振動を制限し、発振特性が劣化する虞があった。
【0013】また、表面実装型圧電発振子を基板に実装
した前に、部品に付着したほこりを除去するために約6
5℃の温水で洗浄する場合があるが、この場合には、貫
通孔61と導電性接続部材70との隙間から洗浄液が筐
体状ケース62内に浸入し、接続電極68同士が導通す
る虞があった。
【0014】さらに、貫通孔61内に導電性ペーストを
充填すると、毛細現象により異なる貫通孔61内から充
填された導電性ペーストと導通し、接続電極68同士が
導通する虞があった。このような毛細現象を防止するた
めには、導電性ペーストの粘度を高くする必要がある
が、この場合には貫通孔61内に充填することが困難と
なり、この部分から水が浸入して耐水性が低下するとい
う問題があった。
【0015】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、小型化が可能で、圧電発振子
とリード端子との接続の安定性を確保できるとともに、
気密性を向上し、耐洗浄性を可能にした表面実装型圧電
発振子を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の表面実装型圧電
発振子は、底板と側壁とからなるとともに、上方が開口
し、且つ前記底板内面に複数の導電部材用凹部と、該
導電部材用凹部間に形成された絶縁用凹部とを有する樹
脂製の筐体状ケースと、該筐体状ケースの外周面に設け
られ、かつ前記筐体状ケースの底板に当接する部分が前
記筐体状ケースの内部に向けて突出し、前記底板内面に
形成された導電部材用凹部に露出する突出部が前記筐体
状ケースに一体的に設けられた複数のリード端子と、前
記筐体状ケース内に収容され、底面に複数の接続電極が
形成された圧電発振子と、前記筐体状ケースの導電部材
用凹部に設けられ、前記圧電発振子の接続電極と前記リ
ード端子の突出部とを接続する導電部材と、前記筐体状
ケースの開口部に接合された蓋体とを具備するものであ
る。
【0017】ここで、圧電発振子が、矩形状の圧電基板
の両主面に振動電極を形成した圧電共振素子と、矩形状
の誘電体基板の両主面に2つの容量成分を形成するため
の電極を有するコンデンサ素子とを、各素子の対向しあ
う表面の両端部に配置した導電性接続部材を介して電気
的に接続した積層体からなり、積層体の底面に3つの接
続電極が形成されていることが望ましい。
【0018】また、導電部材は、そのリード端子の突出
部側の断面積が、圧電発振子の接続電極側の断面積より
も小さいことが望ましい。
【0019】さらにまた、蓋体がキャップ形状の金属製
封止部材からなり、該金属製封止部材の周囲壁を、筐体
状ケースの側壁に外嵌するとともに、前記筐体状ケース
の側壁の外周面に、前記筐体状ケース内部に向けて傾斜
する傾斜部を形成し、該傾斜部と前記金属製封止部材の
周囲壁との間に接着剤を充填してなることが望ましい。
【0020】また、蓋体が平板状の樹脂製封止部材から
なり、該樹脂製封止部材を筐体状ケースの側壁の上端面
に接着剤を介して接合してなることが望ましい。
【0021】
【作用】本発明の表面実装型圧電発振子によれば、上方
が開口した筐体状ケース内に、上方から圧電発振子を収
容し、筐体状ケースの開口部に蓋体を配置したため、圧
電発振子の周囲の振動空間を、筐体状ケースの内部空間
の形状に厳密に規定でき、全体として小型を達成できる
とともに、筐体状ケースの内部空間にかかわらず、種々
の大きさの圧電発振子を収容しても発振特性を劣化させ
ることがない。
【0022】即ち、本発明の表面実装型圧電発振子で
は、筐体状ケースの上方から圧電発振子を収容し、その
開口部に蓋体を配置したため、筐体状ケース内に種々の
大きさの圧電発振子を収容しても、筐体状ケース内に樹
脂が浸入することがなく、圧電発振子の振動を制限する
ことがなく、発振特性を劣化させることがない。
【0023】また、内部に配置された圧電発振子とリー
ド端子との接続が、筐体状ケースの導電部材用凹部に配
置された導電部材により行われるため、確実にかつ容易
に圧電発振子とリード端子を接続できる。
【0024】さらに、筐体状ケースの外周面に設けられ
たリード端子の突出部が筐体状ケースと一体的に設けら
れているため、リード端子と筐体状ケースとの間には隙
間が殆ど形成されておらず、この隙間からの水分の浸入
を防止することができ、ケース内の気密性を向上し、表
面実装型圧電発振子を基板に実装する前に温水で洗浄し
た場合であっても、耐湿性を確保できる。
【0025】また、筐体状ケースの開口部が上方一つだ
けであるため、その封止作業が容易となり、封止信頼性
が向上する。しかも圧電発振子の挿入に用いられる開口
部は、電気的な接続を伴わないことからも、封止作業を
容易となる。さらにまた、本発明の表面実装型圧電発振
子では、底板内面に形成された導電部材用凹部の間に、
絶縁用凹部が形成されていることにより、圧電発振子の
底面に形成された複数の接続電極間の導通を確実に防止
できる。
【0026】従って、小型で、封止信頼性が高い、耐湿
性に優れた、しかも発振周波数の周波数公差の狭い高精
度な周波数精度を有する表面実装型圧電発振子を得るこ
とができる。
【0027】また、本発明の表面実装型圧電発振子で
は、圧電発振子を、矩形状の圧電基板の両主面に振動電
極を形成した圧電共振素子と、矩形状の誘電体基板の両
主面に2つの容量成分を形成するための電極を有するコ
ンデンサ素子とを、各素子の対向しあう表面の両端部に
配置した導電性接続部材を介して電気的に接続した積層
体からなり、積層体の底面に3つの接続電極が形成して
構成するとにより、負荷容量内蔵型タイプの表面実装型
圧電発振子を得ることができる。尚、圧電発振子を圧電
基板の両主面に振動電極を形成した圧電共振素子から構
成しても良いが、この場合にはコンデンサ素子は外付け
しても良い。
【0028】さらに、導電部材を、そのリード端子の突
出部側の断面積を、圧電発振子の接続電極側の断面積よ
りも小さくすることにより、突出部と導電部材の側面と
がなす角度が90度未満となり、リード端子と筐体状ケ
ースとの間の隙間から水分が浸入してきたとしても、突
出部と導電部材との接続部分で浸入が阻止され、ケース
の封止信頼性がさらに向上し、ケース内の耐湿性がさら
に向上する。
【0029】
【0030】さらにまた、本発明の表面実装型圧電発振
子では、蓋体がキャップ形状の金属製封止部材からな
り、該金属製封止部材の周囲壁を、筐体状ケースの側壁
に外嵌するとともに、前記筐体状ケースの側壁の外周面
に、前記筐体状ケース内部に向けて傾斜する傾斜部を形
成し、該傾斜部と前記金属製封止部材の周囲壁との間に
接着剤を充填することにより、筐体状ケースの開口を確
実に封止できるとともに、封止部材が金属製であるため
封止部材の肉厚を薄くでき、表面実装型圧電発振子の薄
型化を図ることができる。
【0031】また、本発明の表面実装型圧電発振子で
は、平板状の樹脂製封止部材を、筐体状ケースの側壁の
上端面に接着剤を介して接合することにより、筐体状ケ
ースの開口を容易にかつ確実に封止できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表面実装型圧電発
振子を図面に基づいて説明する。図1は本発明の表面実
装型圧電発振子の外観斜視図、図2はその縦断面図、図
3はその横断面図である。
【0033】図1において、符号1は、例えば、液晶ポ
リマー等の耐熱性に優れた樹脂材料からなる筐体状ケー
スを示すもので、この筐体状ケース1は、図2および図
3に示すように、底板3と側壁5が一体となっており、
上方が開口しており、その内部には圧電発振子の収納領
域(内部空間)が形成されている。開口部の内側周囲は
外方に向かって広がるテーパ面6となっており、このテ
ーパ状の開口部によって、圧電発振子の収納配置がスム
ーズに行われるようになっている。筐体状ケース1の外
周面には、洋白、リン青銅などの金属部材からなる3つ
のリード端子7が配置されている。
【0034】筐体状ケース1の底板3の内面には、図4
に示すように、3つの導電部材用凹部8が形成され、こ
れらの導電部材用凹部8は、図2乃至図4に示すよう
に、底板3の下面側の断面積が小さく、上面側の断面積
が大きく形成されている。
【0035】リード端子7は、図2および図3に示すよ
うに、筐体状ケース1の底板3に当接する部分が筐体状
ケース1の内部に向けて突出して形成された突出部9
が、底板3内面に形成された導電部材用凹部8に露出し
ており、これらの突出部9が筐体状ケース1に一体的に
設けられている。即ち、所定の成形型にリード端子7を
配置した後、樹脂材料を流し込み、リード端子7の突出
部9と筐体状ケース1の底板3とが一体となっている。
【0036】筐体状ケース1内には積層体Aが収容され
ており、この積層体Aは、図5に示すように、矩形状の
圧電基板13の両主面に振動電極15、16を形成した
圧電共振素子17と、2つの容量成分を形成し、且つ矩
形状の誘電体基板19の一方主面に3つの接続電極21
を形成したコンデンサ素子23とを、各素子17、23
の対向しあう表面の両端部に配置した導電性接続部材2
5を介して電気的に接続して構成されている。
【0037】圧電基板13は、PT(チタン酸鉛)、P
ZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックス材
料、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム及び
四棚酸リチウムなどの単結晶材料から構成されている。
【0038】圧電基板13の上面側主面には、その中央
部から右端まで形成された振動電極15が、圧電基板1
3の右側面を介して下面側主面端部にまで延設されて、
下面側主面右端部に引出電極15aが形成されている。
圧電基板13の下面側主面には、その中央部から左端ま
で形成された振動電極16が、圧電基板13の左側面を
介して上面側主面端部にまで延設されて、上面側主面左
端部に引出電極16aが形成されている。即ち、振動電
極15は、圧電基板13の右側面に形成された導体膜1
5bを介して引出電極15aに接続され、振動電極16
は、圧電基板13の左側面に形成された導体膜16bを
介して引出電極16aに接続されている。
【0039】これら振動電極15、16、引出電極15
a、16aは例えばAg系材料を主成分とする薄膜導体
膜によって形成され、導体膜15b、16bは例えばA
g系材料を主成分とする導電性ペーストの印刷、熱硬
化、もしくはスパッタ等により形成されるAg系薄膜な
どによって形成される。
【0040】コンデンサ素子23はPT(チタン酸
鉛)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、BaTiO3
(チタン酸バリウム)などの誘電体セラミック材料から
なる矩形状の誘電体基板19と、2つの容量成分を形成
するための複数の接続電極21とから形成されている。
図において、誘電体基板19の上面側には2つの電極2
0a、20bが、誘電体基板19の一方主面である下側
に、容量成分を形成すると同時に、外部(リード端子
7)との接続を達成するための3つの接続電極21a、
21b、21cが形成されている。
【0041】また、上面側の電極20aと下面側の接続
電極21aとは誘電体基板19の一方端面の導体膜22
aを介して接続されており、上面側の電極20bと下側
面の接続電極21bとは誘電体基板19の他方端面の導
体膜22b介して接続されている。さらに、誘電体基板
19の上面側の電極20a、20bは、その一部が誘電
体基板19の下側面の接続電極21cに対向している。
【0042】即ち、誘電体基板19の下面側の接続電極
21cを中心に見た場合、誘電体基板19の厚みを介し
て上面側の電極20aとの間で所定容量成分が形成さ
れ、さらに、電極20aと接続電極21aとの間で所定
容量が形成され、両容量成分が構成されて第一の容量成
分C1 となる。また、接続電極21cと電極20b、電
極20bと接続電極21bとの間において第二の容量成
分C2 が得られる。
【0043】上述の圧電共振素子17とコンデンサ素子
23とは、導電性接続部材25によって両者の間に所定
間隔を有して機械的に接合され、且つ電気的に接続され
る。
【0044】これにより、積層体Aが構成される。尚、
上記例では、圧電共振素子とコンデンサ素子とからなる
積層体を筐体状ケース1内に収容した例について説明し
たが、圧電共振素子のみを収容しても良い。
【0045】筐体状ケース1の導電部材用凹部8は、コ
ンデンサ素子23の接続電極21とリード端子7の突出
部9とを接続する導電部材27が配置されており、この
導電部材27は、導電部材用凹部8内に導電性ペースト
を充填することにより形成されている。即ち、導電部材
27は、リード端子7の突出部9側の断面積S1 が、コ
ンデンサ素子23の接続電極21側の断面積S2 よりも
小さく形成され、導電部材27の側面とリード端子7の
突出部9の上面とのなす角度θが90度未満とされてい
る。
【0046】筐体状ケース1の開口は、キャップ形状の
金属製封止部材31の周囲壁33を、筐体状ケース1の
側壁5に外嵌することにより封止されている。金属製封
止部材31は厚み40〜100μm程度のステンレス板
から構成されている。即ち、筐体状ケース1の側壁5の
外周面に、筐体状ケース1内部に向けて傾斜する傾斜部
37を形成し、該傾斜部37と金属製封止部材31の周
囲壁33との間に、エポキシ系樹脂等からなる接着剤3
9を充填することにより、金属製封止部材31が筐体状
ケース1に固着されている。
【0047】また、底板3内面に形成された導電部材用
凹部8の間には、図2および図4に示すように、コンデ
ンサ素子23の接続電極21間の絶縁を図るための絶縁
用凹部41が形成されている。
【0048】このような表面実装型圧電発振子は、先
ず、図4に示すような筐体状ケース1の導電部材用凹部
8内に導電性ペーストを充填して導電部材27を形成し
た後、上方から積層体Aを収容し、その接続電極21を
導電部材27に接続する。この時、導電部材用凹部8内
の導電性ペーストの固化と同時に、積層体Aの接続電極
21の固定が行われ、筐体状ケース1内に積層体Aが固
定される。
【0049】導電部材27は、銀粉末や、銅と銀との合
金粉末をエポキシ系接着剤に混合した導電性樹脂ペース
トを供給、硬化して作製される。
【0050】その後、筐体状ケース1の側壁5の外周面
の傾斜部37にエポキシ系樹脂からなる接着剤を塗布
し、キャップ形状の金属製封止部材31の周囲壁33
を、筐体状ケース1の側壁5に外嵌することにより封止
し、本発明の表面実装型圧電発振子を作製できる。
【0051】以上のように構成された表面実装型圧電発
振子では、筐体状ケース1の上方から積層体Aを収容
し、その開口部に金属製封止部材31を配置したため、
従来のように、積層体Aを側方から収容して側面を樹脂
で閉塞することがないため、筐体状ケース1内に種々の
大きさの積層体Aを収容しても、筐体状ケース1内に樹
脂が浸入することがなく、圧電共振素子17の振動を制
限することがなく、発振特性を劣化させることがない。
【0052】また、内部に配置された積層体Aとリード
端子7との接続が、筐体状ケース1の導電部材用凹部8
に配置された導電部材27により行われるため、確実に
かつ容易に積層体Aとリード端子7を接続できる。
【0053】さらに、筐体状ケース1の外周面に設けら
れたリード端子7の突出部9が筐体状ケース1と一体的
に設けられているため、リード端子7と筐体状ケース1
との間には隙間が殆ど形成されておらず、この隙間から
の水分の浸入を防止することができ、これにより、約6
5℃の温水で洗浄した場合であっても、耐湿性を確保で
きる。
【0054】また、筐体状ケース1の開口部が上方一つ
だけであるため、その封止作業が容易となり、封止信頼
性が向上する。しかも積層体Aの挿入に用いられる開口
は、電気的な接続を伴わないことからも、封止作業を容
易となる。
【0055】従って、小型で、封止信頼性が高い、耐湿
性に優れた、しかも発振周波数の周波数公差の狭い高精
度な周波数精度を有する表面実装型圧電発振子を得るこ
とができる。
【0056】また、本発明の表面実装型圧電発振子で
は、導電部材27を、そのリード端子7の突出部9側の
断面積S1 を、圧電共振素子17の接続電極21側の断
面積S2 よりも小さくすることにより、突出部9と導電
部材27の側面とがなす角度が90度未満となり、リー
ド端子7と筐体状ケース1との間の隙間から水分が浸入
してきたとしても、突出部9と導電部材27との接続部
分で浸入が阻止され、筐体状ケース1の封止信頼性がさ
らに向上し、ケース内の耐湿性がさらに向上する。
【0057】さらに、本発明の表面実装型圧電発振子で
は、底板3内面に形成された導電部材用凹部8の間に、
絶縁用凹部41を形成したので、コンデンサ素子23と
底板3との間を、導電部材を構成する導電性ペーストが
毛細現象により隣接する接続電極21と導通することが
なく、コンデンサ素子23に形成された3つの接続電極
21の導通を確実に防止できる。
【0058】さらにまた、本発明の表面実装型圧電発振
子では、キャップ形状の金属製封止部材31の周囲壁3
3を、筐体状ケース1の側壁5に外嵌するとともに、筐
体状ケース1の側壁5の外周面に、筐体状ケース1内部
に向けて傾斜する傾斜部37を形成し、該傾斜部37と
金属製封止部材31の周囲壁33との間に接着剤39を
充填することにより、筐体状ケース1の開口を確実に封
止できるとともに、封止部材31が金属製であるため、
封止部材31の肉厚を薄くでき、表面実装型圧電発振子
の薄型化を図ることができる。
【0059】尚、図6および図7に示すように、平板状
の樹脂製封止部材61を、筐体状ケース1の側壁5の上
端面に接着剤63を介して接合することにより、筐体状
ケース1の開口を封止しても良い。この場合、樹脂製封
止部材61は筐体状ケース1と同じ材料で形成すること
が望ましい。
【0060】
【実施例】AgペーストをPT系圧電磁器(L=2.8
mm、W=1.0mm、t=0.22mm)に塗布し、
図5に示すような、3次オーバートーン振動に用いる圧
電共振素子を作製した(発振周波数33.86MH
z)。この時のP/V値は70dBであった。
【0061】また、負荷容量C1 、C2 を15pFに設
定し、PZT系圧電磁器を用いて圧電共振子とL及びW
寸法を同一形状としたコンデンサ素子を作製した。
【0062】次に、圧電共振素子とコンデンサ素子と銀
ペーストにより両端部で固定し、2層の積層体を作製し
た。
【0063】図4に示すような筐体状ケースの導電部材
用凹部内に銀ペーストを充填し、図2及び図3に示すよ
うに、その上から積層体を挿入固着させた。次にエポキ
シ系樹脂を筐体状ケースの側壁の傾斜部に塗布し、キャ
ップ形状の金属製封止部材の周囲壁を筐体状ケース1の
側壁に外嵌し、150℃で加熱しながら固着封止を行
い、本発明の33.86MHzの表面実装型発振子を5
00個作製した。
【0064】これらの表面実装型圧電発振子を100℃
の煮沸したお湯の中に入れ、その後10℃の水中に急激
に冷却する煮沸急冷試験を5回繰り返し、封止が解除さ
れ、水が筐体状ケース内へ浸入するか否かの評価を行っ
た結果、封止不良となるものはなかった。さらに150
℃の温度で30分保持した後、−50℃の温度で10分
間保持する工程を200回繰り返すヒートショック試験
を行ったところ、封止不良となるものはなかった。
【0065】一方、図9、図10に示すような従来の表
面実装型圧電発振子を500個作製し、上記と同様の試
験を行ったところ、煮沸急冷試験後における封止不良が
17個発生し、ヒートショック試験後における封止不良
が2個発生した。煮沸急冷試験による封止不良の原因
は、筐体状ケースの底板の貫通孔からの水の浸入であっ
た。
【0066】
【発明の効果】本発明の表面実装型圧電発振子によれ
ば、筐体状ケースの上方から圧電発振子を収容し、その
開口部に蓋体を配置したため、筐体状ケース内に種々の
大きさの圧電発振子を収容しても、筐体状ケース内に樹
脂が浸入することがなく、圧電発振子の振動を制限する
ことがなく、発振特性を劣化させることがない。
【0067】また、内部に配置された圧電発振子とリー
ド端子との接続が、筐体状ケースの導電部材用凹部に配
置された導電部材により行われるため、確実にかつ容易
に圧電発振子とリード端子を接続できる。
【0068】さらに、筐体状ケースの外周面に設けられ
たリード端子の突出部が筐体状ケースと一体的に設けら
れているため、リード端子と筐体状ケースとの間には隙
間が殆ど形成されておらず、この隙間からの水分の浸入
を防止することができ、ケース内の気密性を向上し、表
面実装型圧電発振子を基板に実装する前に温水で洗浄し
た場合であっても、耐湿性を確保できる。
【0069】また、筐体状ケースの開口部が上方一つだ
けであるため、その封止作業が容易となり、封止信頼性
が向上する。しかも圧電発振子の挿入に用いられる開口
は、電気的な接続を伴わないことからも、封止作業を容
易となる。さらに、底板内面に形成された導電部材用凹
部の間に、絶縁用凹部が形成されていることにより、圧
電発振子の底面に形成された複数の接続電極間の導通を
確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面実装型圧電発振子を示す外観斜視
図である。
【図2】図1のa−a線に沿った縦断面図である。
【図3】図2のb−b線に沿った横断面図である。
【図4】リード端子が一体に形成された筐体状ケースを
示す平面図である。
【図5】図2の圧電発振子の分解斜視図である。
【図6】本発明の他の表面実装型圧電発振子を示す外観
斜視図である。
【図7】図6のc−c線に沿った縦断面図である。
【図8】表面実装型圧電発振子の発振回路図である。
【図9】従来の表面実装型圧電発振子を示す外観斜視図
である。
【図10】図9のd−d線に沿った縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・筐体状ケース 3・・・底板 5・・・側壁 7・・・リード端子 8・・・導電部材用凹部 9・・・突出部 15、16・・・振動電極 17・・・圧電共振素子 21・・・接続電極 23・・・コンデンサ素子 27・・・導電部材 31・・・金属製封止部材 33・・・周囲壁 37・・・傾斜部 41・・・絶縁用凹部 A・・・積層体(圧電発振子)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−303686(JP,A) 特開 平10−303685(JP,A) 特開 平8−107328(JP,A) 特開 平2−44806(JP,A) 特開 平10−190398(JP,A) 特開 平10−335969(JP,A) 実開 平4−103722(JP,U) 実開 平4−94720(JP,U) 実公 平3−39937(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底板と側壁とからなるとともに、上方が開
    口し、且つ前記底板内面に複数の導電部材用凹部と、
    該導電部材用凹部間に形成された絶縁用凹部とを有する
    樹脂製の筐体状ケースと、 該筐体状ケースの外周面に設けられ、かつ前記筐体状ケ
    ースの底板に当接する部分が前記筐体状ケースの内部に
    向けて突出し、前記底板内面に形成された導電部材用凹
    部に露出する突出部が前記筐体状ケースに一体的に設け
    られた複数のリード端子と、 前記筐体状ケース内に収容され、底面に複数の接続電極
    が形成された圧電発振子と、 前記筐体状ケースの導電部材用凹部に設けられ、前記圧
    電発振子の接続電極と前記リード端子の突出部とを接続
    する導電部材と、 前記筐体状ケースの開口部に接合された蓋体とを具備す
    ることを特徴とする表面実装型圧電発振子。
  2. 【請求項2】圧電発振子が、矩形状の圧電基板の両主面
    に振動電極を形成した圧電共振素子と、矩形状の誘電体
    基板の両主面に2つの容量成分を形成するための電極を
    有するコンデンサ素子とを、各素子の対向しあう表面の
    両端部に配置した導電性接続部材を介して電気的に接続
    した積層体からなり、積層体の底面に3つの接続電極が
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の表面実
    装型圧電発振子。
  3. 【請求項3】導電部材は、そのリード端子の突出部側の
    断面積が、圧電発振子の接続電極側の断面積よりも小さ
    いことを特徴とする請求項1または2記載の表面実装型
    圧電発振子。
  4. 【請求項4】 蓋体がキャップ形状の金属製封止部材から
    なり、該金属製封止部材の周囲壁を、筐体状ケースの側
    壁に外嵌するとともに、前記筐体状ケースの側壁の外周
    面に、前記筐体状ケース内部に向けて傾斜する傾斜部を
    形成し、該傾斜部と前記金属製封止部材の周囲壁との間
    に接着剤を充填してなることを特徴とする請求項1乃至
    のうちいずれかに記載の表面実装型圧電発振子。
  5. 【請求項5】 蓋体が平板状の樹脂製封止部材からなり、
    該樹脂製封止部材を筐体状ケースの側壁の上端面に接着
    剤を介して接合してなることを特徴とする請求項1乃至
    のうちいずれかに記載の表面実装型圧電発振子。
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