JPH11163400A - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents
半導体発光素子およびその製造方法Info
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- JPH11163400A JPH11163400A JP25566798A JP25566798A JPH11163400A JP H11163400 A JPH11163400 A JP H11163400A JP 25566798 A JP25566798 A JP 25566798A JP 25566798 A JP25566798 A JP 25566798A JP H11163400 A JPH11163400 A JP H11163400A
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- nanostructure
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 不必要な直列抵抗の増大を伴うことなく発光
効率を向上した多孔質シリコン(PS)を用いた半導体
発光素子を提供する。 【解決手段】 厚みの制御された第1導電型ナノ構造P
S層12と、この両側に接して配置された第2導電型ナ
ノ構造PS層61および第1導電型メソ構造PS層13
とを少なくとも有して構成される。第1導電型ナノ構造
PS層12はあらかじめ厚みを設定した非縮退結晶性シ
リコンを陽極化成して形成するので、最大発光効率が得
られる厚みが正確に制御できる。
効率を向上した多孔質シリコン(PS)を用いた半導体
発光素子を提供する。 【解決手段】 厚みの制御された第1導電型ナノ構造P
S層12と、この両側に接して配置された第2導電型ナ
ノ構造PS層61および第1導電型メソ構造PS層13
とを少なくとも有して構成される。第1導電型ナノ構造
PS層12はあらかじめ厚みを設定した非縮退結晶性シ
リコンを陽極化成して形成するので、最大発光効率が得
られる厚みが正確に制御できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光電集積素子(オプ
トエレクトロニック・インテグレイテッド・サーキッ
ト;optoelectronic integrat
ed circuit(OEIC))や画像表示装置等
に用いる半導体発光素子に係り、特に、多孔質シリコン
を用いた半導体発光素子、及びその製造方法に関するも
のである。
トエレクトロニック・インテグレイテッド・サーキッ
ト;optoelectronic integrat
ed circuit(OEIC))や画像表示装置等
に用いる半導体発光素子に係り、特に、多孔質シリコン
を用いた半導体発光素子、及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】多孔質シリコン(以下「PS」と記す)
は結晶性シリコン(以下「c−Si」と記す)とは光学
的性質が異なり、一般的に吸収端エネルギは大きくな
る。また電気的な性質も変化して元のc−Siに比べて
一般的に、その抵抗率は高くなる。
は結晶性シリコン(以下「c−Si」と記す)とは光学
的性質が異なり、一般的に吸収端エネルギは大きくな
る。また電気的な性質も変化して元のc−Siに比べて
一般的に、その抵抗率は高くなる。
【0003】多孔度が20〜80%で微細孔径が約2n
m以下のPS(以下では「ナノ構造PS」と呼ぶ)はc
−Siと異なり可視光域で発光を示すようになる。この
ナノ構造PSを青色〜紫外域の短波長の光で励起する
と、最大10%程度の発光効率(外部量子効率)のホト
ルミネセンス(PL)を観測することができる。また、
ナノ構造PSに電流を注入することでも発光(エレクト
ロルミネセンス;EL)は得られる。
m以下のPS(以下では「ナノ構造PS」と呼ぶ)はc
−Siと異なり可視光域で発光を示すようになる。この
ナノ構造PSを青色〜紫外域の短波長の光で励起する
と、最大10%程度の発光効率(外部量子効率)のホト
ルミネセンス(PL)を観測することができる。また、
ナノ構造PSに電流を注入することでも発光(エレクト
ロルミネセンス;EL)は得られる。
【0004】一方、多孔度が40〜60%で微細孔径が
2〜50nm程度のPS(以下では「メソ構造PS」と
呼ぶ)は発光効率はナノ構造PSに比べて一般的に低
く、発光波長もナノ構造PSより一般的に長い波長にな
る。メソ構造PSはナノ構造PSに比べて構造がやや粗
く、電気的な抵抗はナノ構造PSに比べて低い。
2〜50nm程度のPS(以下では「メソ構造PS」と
呼ぶ)は発光効率はナノ構造PSに比べて一般的に低
く、発光波長もナノ構造PSより一般的に長い波長にな
る。メソ構造PSはナノ構造PSに比べて構造がやや粗
く、電気的な抵抗はナノ構造PSに比べて低い。
【0005】また、メソ構造PSより多孔度がさらに低
く、微細孔径が50nm以上のPS(以下では「マクロ
構造PS」と呼ぶ)はほとんど発光せず、電気的な抵抗
はメソ構造PSに比べて更に低い。
く、微細孔径が50nm以上のPS(以下では「マクロ
構造PS」と呼ぶ)はほとんど発光せず、電気的な抵抗
はメソ構造PSに比べて更に低い。
【0006】PSは、フッ化水素を含有する溶液中で、
単結晶または多結晶のc−Siを陽極として電流を流す
(陽極化成)ことによりc−Si表面より内部に向けて
形成される。なお陰極には通常化成溶液に溶けない白金
などの材料を用いる。その他の方法でもPS及びそれに
類似した構造の材料を作製することはできるが、本発明
においては重要ではないので省略する。
単結晶または多結晶のc−Siを陽極として電流を流す
(陽極化成)ことによりc−Si表面より内部に向けて
形成される。なお陰極には通常化成溶液に溶けない白金
などの材料を用いる。その他の方法でもPS及びそれに
類似した構造の材料を作製することはできるが、本発明
においては重要ではないので省略する。
【0007】このように、PSは1〜100nm程度の
径の多数の微細な孔と残留したc−Si微粒子または骨
格、及びそのまわりを取り囲むアモルファス部分とから
なる。元のc−Siの伝導型及び抵抗率や、陽極化成時
の電流密度、化成溶液の組成、光の照射の有無及び光照
射強度などの条件を変化させることにより、作製される
PSの構造が変化し、上記のナノ構造PS、メソ構造P
S、あるいはマクロ構造PS等が得られる。
径の多数の微細な孔と残留したc−Si微粒子または骨
格、及びそのまわりを取り囲むアモルファス部分とから
なる。元のc−Siの伝導型及び抵抗率や、陽極化成時
の電流密度、化成溶液の組成、光の照射の有無及び光照
射強度などの条件を変化させることにより、作製される
PSの構造が変化し、上記のナノ構造PS、メソ構造P
S、あるいはマクロ構造PS等が得られる。
【0008】ナノ構造PSは、例えば縮退しない程度に
p型不純物を含む(非縮退p型)c−Siを陽極化成す
ることで得られる。また、低不純物密度の非縮退型n型
c−Siに光を照射しながら陽極化成することでも得る
ことができる。このナノ構造PSは多孔度が20〜80
%程度で孔径は2nm以下と微細である。すなわち、残
留しているc−Si微粒子または骨格のサイズは微細で
あるため、抵抗は元のc−Siに比べて高くなる。メソ
構造PSは例えば縮退するほど高不純物密度のp型不純
物を含む(縮退p型)c−Siか縮退n型c−Siを陽
極化成することで得ることができる。マクロ構造PSは
例えば非縮退n型c−Siを暗中で陽極化成することで
得ることができる。
p型不純物を含む(非縮退p型)c−Siを陽極化成す
ることで得られる。また、低不純物密度の非縮退型n型
c−Siに光を照射しながら陽極化成することでも得る
ことができる。このナノ構造PSは多孔度が20〜80
%程度で孔径は2nm以下と微細である。すなわち、残
留しているc−Si微粒子または骨格のサイズは微細で
あるため、抵抗は元のc−Siに比べて高くなる。メソ
構造PSは例えば縮退するほど高不純物密度のp型不純
物を含む(縮退p型)c−Siか縮退n型c−Siを陽
極化成することで得ることができる。マクロ構造PSは
例えば非縮退n型c−Siを暗中で陽極化成することで
得ることができる。
【0009】以上の構造の異なる三種類のPSについて
の説明は、それぞれ典型的なものの全体的性質について
述べたものであり、実際にはナノ構造PSとメソ構造P
Sの中間的な性質のPSや、メソ構造PSとマクロ構造
PSの中間的な性質のPSなども存在する。また、例え
ば同じナノ構造に属するPSでも、元のc−Siの伝導
型の違いによって微細な構造が異なる場合がある。ま
た、陽極化成条件によっては、元のc−Siが一様であ
っても、深さ方向に構造の異なるPSが作製されること
もある。さらに、全体の構造と性質としてはメソ構造あ
るいはマクロ構造PSに属するPSであっても、陽極化
成条件によって、ミクロな部分的にはナノ構造PSを含
んでいるPSが作製されることがある。
の説明は、それぞれ典型的なものの全体的性質について
述べたものであり、実際にはナノ構造PSとメソ構造P
Sの中間的な性質のPSや、メソ構造PSとマクロ構造
PSの中間的な性質のPSなども存在する。また、例え
ば同じナノ構造に属するPSでも、元のc−Siの伝導
型の違いによって微細な構造が異なる場合がある。ま
た、陽極化成条件によっては、元のc−Siが一様であ
っても、深さ方向に構造の異なるPSが作製されること
もある。さらに、全体の構造と性質としてはメソ構造あ
るいはマクロ構造PSに属するPSであっても、陽極化
成条件によって、ミクロな部分的にはナノ構造PSを含
んでいるPSが作製されることがある。
【0010】従って、PSを用いた発光素子を作製する
際には、どの構造のPSからなる層をどのように使用す
るかという素子設計と、その素子構造を作製するための
作製方法の選定の両面に十分留意しなくてはならない。
際には、どの構造のPSからなる層をどのように使用す
るかという素子設計と、その素子構造を作製するための
作製方法の選定の両面に十分留意しなくてはならない。
【0011】第44回応用物理学関連連合講演会講演予
稿集、No.2、P.806、31a−B−6(西村、
長尾、池田:「pn接合型光化成多孔質シリコンLED
の特性」)にはPSを用いた発光素子(以下において
「PS発光素子」という)においてEL発光の外部量子
効率は最大1%程度となることが報告されている。この
PS発光素子はp+ 型c−Si層をn型c−Si基板上
に形成したc−Siウェハを用意し、ランプを用いて、
光の照射下でこのc−Siウェハの表面を陽極化成して
作製したものである。このような条件下で陽極化成を行
うと、抵抗率の低い表面のp+ 型c−Si層はメソ構造
PS層に、ランプからの光が到達する範囲のn型c−S
i基板部分はナノ構造PS層に、またランプからの光が
到達しない範囲のn型c−Si基板部分はマクロ構造P
S層になる。図22及び23にこのPS発光素子の構造
及び作製方法を示す。
稿集、No.2、P.806、31a−B−6(西村、
長尾、池田:「pn接合型光化成多孔質シリコンLED
の特性」)にはPSを用いた発光素子(以下において
「PS発光素子」という)においてEL発光の外部量子
効率は最大1%程度となることが報告されている。この
PS発光素子はp+ 型c−Si層をn型c−Si基板上
に形成したc−Siウェハを用意し、ランプを用いて、
光の照射下でこのc−Siウェハの表面を陽極化成して
作製したものである。このような条件下で陽極化成を行
うと、抵抗率の低い表面のp+ 型c−Si層はメソ構造
PS層に、ランプからの光が到達する範囲のn型c−S
i基板部分はナノ構造PS層に、またランプからの光が
到達しない範囲のn型c−Si基板部分はマクロ構造P
S層になる。図22及び23にこのPS発光素子の構造
及び作製方法を示す。
【0012】図22においてn型c−Si基板64の上
にn型c−Siから形成されたマクロ構造PS層(以下
において「n型マクロ構造PS層」という)63が形成
され、n型マクロ構造PS層63の上にn型c−Siか
ら形成されたナノ構造PS層(以下において「n型ナノ
構造PS層」という)62が形成され、さらにその上に
p+ 型c−Siから形成されたメソ構造PS層(以下に
おいてp型メソ構造PS層」という)61が形成されて
いる。なお、「n型マクロ構造PS層」、「n型ナノ構
造PS層」、「p型メソ構造PS層」等の表現は便宜上
の表現であり、c−Siにおけるn型、p型とは異な
る。一般にPS層においてはアクセプタ不純物やドナー
不純物は室温において不活性化されているからである。
p型メソ構造PS層61の上にはアノード電極となる半
透明金電極66が形成され、n型c−Si基板64の裏
面にはカソード電極となるAl電極65が形成されてい
る。アノード電極66とカソード電極65との間にはE
L発光のための直流電源67が接続されている。図22
に示す構造においてn型ナノ構造PS層62がEL発光
層として働く。また、p型メソ構造PS層61はn型ナ
ノ構造PS層62との間でc−Siにおけるpn接合と
類似な接合(以下においてはPS層によるこの種の接合
も「pn接合」と呼ぶこととする)を形成する働きと、
半透明金電極66に対する電気的な接触を良好にする働
きを有している。
にn型c−Siから形成されたマクロ構造PS層(以下
において「n型マクロ構造PS層」という)63が形成
され、n型マクロ構造PS層63の上にn型c−Siか
ら形成されたナノ構造PS層(以下において「n型ナノ
構造PS層」という)62が形成され、さらにその上に
p+ 型c−Siから形成されたメソ構造PS層(以下に
おいてp型メソ構造PS層」という)61が形成されて
いる。なお、「n型マクロ構造PS層」、「n型ナノ構
造PS層」、「p型メソ構造PS層」等の表現は便宜上
の表現であり、c−Siにおけるn型、p型とは異な
る。一般にPS層においてはアクセプタ不純物やドナー
不純物は室温において不活性化されているからである。
p型メソ構造PS層61の上にはアノード電極となる半
透明金電極66が形成され、n型c−Si基板64の裏
面にはカソード電極となるAl電極65が形成されてい
る。アノード電極66とカソード電極65との間にはE
L発光のための直流電源67が接続されている。図22
に示す構造においてn型ナノ構造PS層62がEL発光
層として働く。また、p型メソ構造PS層61はn型ナ
ノ構造PS層62との間でc−Siにおけるpn接合と
類似な接合(以下においてはPS層によるこの種の接合
も「pn接合」と呼ぶこととする)を形成する働きと、
半透明金電極66に対する電気的な接触を良好にする働
きを有している。
【0013】図22に示す構造を形成するためには、ま
ず厚さ500μm、抵抗率5Ω−cmのn型c−Si基
板72の表面に熱拡散法を用いて、厚さ0.6μm、抵
抗率2×10-3Ω−cmのp+ 型c−Si層71を形成
したc−Siウェハ7を用意する。そして、このc−S
iウェハ7を図23に示すように陽極化成することによ
り製造できる。すなわち、図23に示すように底部に開
口部を有するテフロン製化成用容器1をOリング2を用
いてp+ 型c−Si層71の表面に密着させ、このテフ
ロン製容器1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶
液4を満たす。Oリング2を用いているのでフッ酸・エ
チルアルコール混合化成溶液4はテフロン製化成用容器
1の底部から漏洩しない。化成溶液4は50重量%のフ
ッ酸と、99.9重量%のエチルアルコールとを容量比
で1:1に混合してあるものである。フッ酸・エチルア
ルコール混合化成溶液4内には白金電極3が配置されて
いる。一方、n型c−Si基板72の裏面には最終的に
は図22に示すカソード電極となるAl電極65が設け
られ、白金電極3とAl電極65との間に接続された可
変直流電源6により、フッ酸・エチルアルコール混合化
成溶液中を所望の化成電流が流される。陽極化成はテフ
ロン製化成用容器1の上方に配置されたタングステンラ
ンプ5によりp+ 型c−Si層71およびその下のn型
c−Si基板72を照射しながら行う。したがって白金
電極3はタングステンランプ5から放射される光がc−
Siウェハ7の表面に到達することを妨げないように配
置されている。
ず厚さ500μm、抵抗率5Ω−cmのn型c−Si基
板72の表面に熱拡散法を用いて、厚さ0.6μm、抵
抗率2×10-3Ω−cmのp+ 型c−Si層71を形成
したc−Siウェハ7を用意する。そして、このc−S
iウェハ7を図23に示すように陽極化成することによ
り製造できる。すなわち、図23に示すように底部に開
口部を有するテフロン製化成用容器1をOリング2を用
いてp+ 型c−Si層71の表面に密着させ、このテフ
ロン製容器1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶
液4を満たす。Oリング2を用いているのでフッ酸・エ
チルアルコール混合化成溶液4はテフロン製化成用容器
1の底部から漏洩しない。化成溶液4は50重量%のフ
ッ酸と、99.9重量%のエチルアルコールとを容量比
で1:1に混合してあるものである。フッ酸・エチルア
ルコール混合化成溶液4内には白金電極3が配置されて
いる。一方、n型c−Si基板72の裏面には最終的に
は図22に示すカソード電極となるAl電極65が設け
られ、白金電極3とAl電極65との間に接続された可
変直流電源6により、フッ酸・エチルアルコール混合化
成溶液中を所望の化成電流が流される。陽極化成はテフ
ロン製化成用容器1の上方に配置されたタングステンラ
ンプ5によりp+ 型c−Si層71およびその下のn型
c−Si基板72を照射しながら行う。したがって白金
電極3はタングステンランプ5から放射される光がc−
Siウェハ7の表面に到達することを妨げないように配
置されている。
【0014】図22に示すP型メソ構造PS層61は図
23に示すp+ 型c−Si層71を陽極化成することで
できる。また、図22に示すn型ナノ構造PS層62は
図23に示すn型c−Si基板72のうち、光照射の影
響を受ける表面に近い部分に形成される。そして、n型
マクロ構造PS層63は、n型c−Si基板72のう
ち、光照射の影響を受けない表面からや奥の部分に形成
される。図22に示すn型c−Si基板64は図23の
n型c−Si基板72のc−Siとして残る部分であ
る。図23に示した作製方法によるとナノ構造PS層6
2は陽極化成時間が長いほど厚くなり、またそれに応じ
てその下にできるマクロ構造PS層63も厚くなってい
く。なお、図22のアノード電極66は陽極化成後に金
の薄膜を真空蒸着法によって形成した半透明金電極であ
る。
23に示すp+ 型c−Si層71を陽極化成することで
できる。また、図22に示すn型ナノ構造PS層62は
図23に示すn型c−Si基板72のうち、光照射の影
響を受ける表面に近い部分に形成される。そして、n型
マクロ構造PS層63は、n型c−Si基板72のう
ち、光照射の影響を受けない表面からや奥の部分に形成
される。図22に示すn型c−Si基板64は図23の
n型c−Si基板72のc−Siとして残る部分であ
る。図23に示した作製方法によるとナノ構造PS層6
2は陽極化成時間が長いほど厚くなり、またそれに応じ
てその下にできるマクロ構造PS層63も厚くなってい
く。なお、図22のアノード電極66は陽極化成後に金
の薄膜を真空蒸着法によって形成した半透明金電極であ
る。
【0015】ナノ構造PS層の発光効率(量子効率)は
陽極化成の方法や化成時間に依存し、必ずしも一定では
ない。一般に陽極化成時間を長くして十分に陽極化成し
たナノ構造PS層は、陽極化成時間が短かく、陽極化成
の不十分なナノ構造PS層に比して、発光効率は高い。
陽極化成の方法や化成時間に依存し、必ずしも一定では
ない。一般に陽極化成時間を長くして十分に陽極化成し
たナノ構造PS層は、陽極化成時間が短かく、陽極化成
の不十分なナノ構造PS層に比して、発光効率は高い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような構造のPS
発光素子の外部量子効率および電力効率は、ある程度ま
では陽極化成時間が長くなるほど高くなる。陽極化成時
間が長くなり陽極化成が十分に進行すると、量子効率が
向上するからである。ただし、あまり陽極化成時間が長
すぎると電力効率は再び低下する。これは発光層である
ナノ構造PS層62が、陽極化成時間の増大と共に厚く
なり外部量子効率は次第に高くなるが、ある一定の厚み
を越えると抵抗の高いナノ構造PS層の直列抵抗の増大
の効果が効いて来るためである。このことは図24を見
れば理解できるであろう。すなわち図24はこのような
PS発光素子の直列抵抗Rs とナノ構造PS層62の厚
さdの関係を示す。図24において○印は図22に示す
n型ナノ構造PS層を有する発光素子の直列抵抗RS を
示し、◇印はこれとほぼ同様の素子構造であるが、発光
層がp型c−Siから作製したp型ナノ構造PS層から
なる発光素子の直列抵抗Rs を示している。ほぼRS∝
d2 〜3 の関係があることがわかる。従って外部量子効
率が高い発光素子は必然的に直列抵抗も高くなる。特に
外部量子効率が0.1〜1%と高いPS発光素子の直列
抵抗は100kΩ〜1MΩの大きな値となり、従ってこ
のようなPS発光素子に電流注入をするためには大きな
駆動電圧が必要となる。すなわち、光エネルギーに交換
される電気エネルギーよりも、熱エネルギーに変換され
る電気エネルギーが相対的に増大し、電力効率が低下す
ることとなる。
発光素子の外部量子効率および電力効率は、ある程度ま
では陽極化成時間が長くなるほど高くなる。陽極化成時
間が長くなり陽極化成が十分に進行すると、量子効率が
向上するからである。ただし、あまり陽極化成時間が長
すぎると電力効率は再び低下する。これは発光層である
ナノ構造PS層62が、陽極化成時間の増大と共に厚く
なり外部量子効率は次第に高くなるが、ある一定の厚み
を越えると抵抗の高いナノ構造PS層の直列抵抗の増大
の効果が効いて来るためである。このことは図24を見
れば理解できるであろう。すなわち図24はこのような
PS発光素子の直列抵抗Rs とナノ構造PS層62の厚
さdの関係を示す。図24において○印は図22に示す
n型ナノ構造PS層を有する発光素子の直列抵抗RS を
示し、◇印はこれとほぼ同様の素子構造であるが、発光
層がp型c−Siから作製したp型ナノ構造PS層から
なる発光素子の直列抵抗Rs を示している。ほぼRS∝
d2 〜3 の関係があることがわかる。従って外部量子効
率が高い発光素子は必然的に直列抵抗も高くなる。特に
外部量子効率が0.1〜1%と高いPS発光素子の直列
抵抗は100kΩ〜1MΩの大きな値となり、従ってこ
のようなPS発光素子に電流注入をするためには大きな
駆動電圧が必要となる。すなわち、光エネルギーに交換
される電気エネルギーよりも、熱エネルギーに変換され
る電気エネルギーが相対的に増大し、電力効率が低下す
ることとなる。
【0017】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、外部量子効率を損
なわずにPS発光素子の直列抵抗を低減し、電力効率を
改善することにある。
点を解決するためになされたもので、外部量子効率を損
なわずにPS発光素子の直列抵抗を低減し、電力効率を
改善することにある。
【0018】本発明の他の目的は動作電圧が低く、かつ
外部量子効率の高いPS発光素子を提供することであ
る。
外部量子効率の高いPS発光素子を提供することであ
る。
【0019】本発明のさらに他の目的は発光層の膜厚制
御が容易で、かつ外部量子効率および電力効率が高いP
S発光素子の製造方法を提供することである。
御が容易で、かつ外部量子効率および電力効率が高いP
S発光素子の製造方法を提供することである。
【0020】本発明のさらに他の目的は電子デバイスと
同一シリコン基板上に集積化が容易で、かつ安価に製造
できるPS発光素子の製造方法を提供することである。
同一シリコン基板上に集積化が容易で、かつ安価に製造
できるPS発光素子の製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の特徴は、第1の第1導電型ナノ構造
多孔質シリコン(PS)層と、この第1の第1導電型ナ
ノ構造PS層の上部に形成された第2導電型メソ構造P
S層と、第1の第1導電型ナノ構造PS層の下部に形成
された第1の第1導電型メソ構造PS層とを少なくとも
含む半導体発光素子であることを特徴とする。ここで
「第1導電型ナノ構造PS層」とは第1導電型結晶性シ
リコン(c−Si)から形成されたナノ構造PS層の略
記であり、「第2導電型メソ構造PS層」とは第2導電
型c−Siから形成されたメソ構造PS層の略記であ
る。また「第1導電型メソ構造PS層」は第1導電型c
−Siから形成されたメソ構造PS層の略記である。第
1の第1導電型ナノ構造PS層は主なる発光層として機
能する層であるが、抵抗率(比抵抗)が高い。一方第1
の第1導電型メソ構造PS層は発光効率は低いが、抵抗
率も低い層である。「ナノ構造PS層」は前述したよう
に多孔度が20〜80%で微細孔径が約2nm以下のP
S層を意味する。一方「メソ構造PS層」は多孔度が4
0〜60%で微細孔径が2〜50nm程度のPS層を意
味する。第1の第1導電型ナノ構造PS層と第2導電型
メソ構造PS層との間でpn接合が形成され、第2導電
型メソ構造PSから第1の第1導電型ナノ構造PS層に
キャリアが注入されて発光する。
め、本発明の第1の特徴は、第1の第1導電型ナノ構造
多孔質シリコン(PS)層と、この第1の第1導電型ナ
ノ構造PS層の上部に形成された第2導電型メソ構造P
S層と、第1の第1導電型ナノ構造PS層の下部に形成
された第1の第1導電型メソ構造PS層とを少なくとも
含む半導体発光素子であることを特徴とする。ここで
「第1導電型ナノ構造PS層」とは第1導電型結晶性シ
リコン(c−Si)から形成されたナノ構造PS層の略
記であり、「第2導電型メソ構造PS層」とは第2導電
型c−Siから形成されたメソ構造PS層の略記であ
る。また「第1導電型メソ構造PS層」は第1導電型c
−Siから形成されたメソ構造PS層の略記である。第
1の第1導電型ナノ構造PS層は主なる発光層として機
能する層であるが、抵抗率(比抵抗)が高い。一方第1
の第1導電型メソ構造PS層は発光効率は低いが、抵抗
率も低い層である。「ナノ構造PS層」は前述したよう
に多孔度が20〜80%で微細孔径が約2nm以下のP
S層を意味する。一方「メソ構造PS層」は多孔度が4
0〜60%で微細孔径が2〜50nm程度のPS層を意
味する。第1の第1導電型ナノ構造PS層と第2導電型
メソ構造PS層との間でpn接合が形成され、第2導電
型メソ構造PSから第1の第1導電型ナノ構造PS層に
キャリアが注入されて発光する。
【0022】本発明の第1の第1導電型ナノ構造PS層
は不純物密度が低い非縮退結晶性シリコン(c−Si)
層を陽極化成して形成すればよい。すなわち第1導電型
非縮退c−Si層を不純物密度が高い第2導電型縮退c
−Si層と第1導電型縮退c−Si層で挟んだ構造を陽
極化成すれば第1導電型非縮退c−Si層のみがナノ構
造PS層になるので厚みを正確に制御することが可能と
なる。すなわち本発明の第1の特徴によれば発光層とな
る第1の第1導電型ナノ構造PS層の厚みを直列抵抗R
Sが大きくならず、かつ最大発光効率の得られる所定の
厚みに制御することが可能となる。逆に言えば、最終的
な第1の第1導電型ナノ構造PS層の厚みは所定の厚み
に制限されているので、陽極化成に際しては十分な陽極
化成時間を費やして、十分な陽極化成を行うことが可能
である。つまり、本発明の第1の特徴におけるナノ構造
PS層は、「多孔質シリコン化」が十分に進行した、い
わば「完全ナノ構造PS層」である。したがって本発明
の第1の特徴によれば、この完全ナノ構造PS層による
発光を利用しているので、従来の不完全なナノ構造PS
層に比して、発光効率(量子効率)は極めて高い。
は不純物密度が低い非縮退結晶性シリコン(c−Si)
層を陽極化成して形成すればよい。すなわち第1導電型
非縮退c−Si層を不純物密度が高い第2導電型縮退c
−Si層と第1導電型縮退c−Si層で挟んだ構造を陽
極化成すれば第1導電型非縮退c−Si層のみがナノ構
造PS層になるので厚みを正確に制御することが可能と
なる。すなわち本発明の第1の特徴によれば発光層とな
る第1の第1導電型ナノ構造PS層の厚みを直列抵抗R
Sが大きくならず、かつ最大発光効率の得られる所定の
厚みに制御することが可能となる。逆に言えば、最終的
な第1の第1導電型ナノ構造PS層の厚みは所定の厚み
に制限されているので、陽極化成に際しては十分な陽極
化成時間を費やして、十分な陽極化成を行うことが可能
である。つまり、本発明の第1の特徴におけるナノ構造
PS層は、「多孔質シリコン化」が十分に進行した、い
わば「完全ナノ構造PS層」である。したがって本発明
の第1の特徴によれば、この完全ナノ構造PS層による
発光を利用しているので、従来の不完全なナノ構造PS
層に比して、発光効率(量子効率)は極めて高い。
【0023】本発明の第1の特徴において第1の第1導
電型メソ構造PS層の下部にさらに第2の第1導電型ナ
ノ構造PS層およびこの第2の第1導電型ナノ構造PS
層の下の第2の第1導電型メソ構造PS層を少なくとも
含むように構成することが好ましい。第2の第1導電型
ナノ構造PS層も完全ナノ構造PS層である。図24を
用いて説明したようにナノ構造PS層の直列抵抗RS は
ナノ構造PS層の厚さdの2乗又は3乗に比例するの
で、ナノ構造PS層の厚さを薄くすると直列抵抗は急速
に小さくなる。したがって薄いナノ構造PS層を複数
(Nを正の整数としてN層)直列接続すれば全体の直列
抵抗RS (total )は小さな値となる。
電型メソ構造PS層の下部にさらに第2の第1導電型ナ
ノ構造PS層およびこの第2の第1導電型ナノ構造PS
層の下の第2の第1導電型メソ構造PS層を少なくとも
含むように構成することが好ましい。第2の第1導電型
ナノ構造PS層も完全ナノ構造PS層である。図24を
用いて説明したようにナノ構造PS層の直列抵抗RS は
ナノ構造PS層の厚さdの2乗又は3乗に比例するの
で、ナノ構造PS層の厚さを薄くすると直列抵抗は急速
に小さくなる。したがって薄いナノ構造PS層を複数
(Nを正の整数としてN層)直列接続すれば全体の直列
抵抗RS (total )は小さな値となる。
【0024】たとえば厚みが単層のナノ構造PS層の1
/Nの厚さのn型のナノ構造PS層をN層用意して、こ
のN層の間にN−1層のn型のメソ構造PS層を挟んだ
多層構造を構成する。この場合、メソ構造PS層の抵抗
はナノ構造PS層に比してはるかに小さいので直列抵抗
にはほとんど寄与しない。したがってこの多層構造の全
体の直列抵抗RS(total )は、n型のナノ構造PSが単
層の時に比して1/Nに直列抵抗が下がる。すなわち、
N層の合計の厚みが単層のナノ構造PS層と同じとなる
ように多層に分割したナノ構造PS層のそれぞれの層の
厚みを選べば、全体としては双方とも厚みが等しいので
発光強度はほぼ比しいが、直列抵抗は多層構造により激
減する。したがって直列抵抗が下がった分だけ電力効率
の高効率化が可能となる。またより小さな動作電圧で発
光する。
/Nの厚さのn型のナノ構造PS層をN層用意して、こ
のN層の間にN−1層のn型のメソ構造PS層を挟んだ
多層構造を構成する。この場合、メソ構造PS層の抵抗
はナノ構造PS層に比してはるかに小さいので直列抵抗
にはほとんど寄与しない。したがってこの多層構造の全
体の直列抵抗RS(total )は、n型のナノ構造PSが単
層の時に比して1/Nに直列抵抗が下がる。すなわち、
N層の合計の厚みが単層のナノ構造PS層と同じとなる
ように多層に分割したナノ構造PS層のそれぞれの層の
厚みを選べば、全体としては双方とも厚みが等しいので
発光強度はほぼ比しいが、直列抵抗は多層構造により激
減する。したがって直列抵抗が下がった分だけ電力効率
の高効率化が可能となる。またより小さな動作電圧で発
光する。
【0025】本発明の第2の特徴は上記第1の特徴の半
導体発光素子の製造方法に関する。すなわち本発明の第
2の特徴は第1の第1導電型縮退結晶性シリコン(c−
Si)層と、第1の第1導電型縮退c−Si層の上部の
第1の第1導電型非縮退c−Si層と、第1の第1導電
型非縮退c−Si層の上部の第2導電型縮退c−Si層
とを少なくとも含むc−Siウェハを用意する工程と、
このc−Siウェハを陽極化成して第1の第1導電型非
縮退c−Si層を第1の第1導電型ナノ構造PS層にす
る工程とを少なくとも含む半導体発光素子の製造方法で
あることである。この際第1の第1導電型縮退c−Si
層および第2導電型縮退c−Si層は不純物密度の高い
c−Si層であり、陽極化成によりそれぞれメソ構造P
S層となるので、エピタキシャル成長法等によって不純
物密度の低い第1の第1導電型非縮退c−Si層の厚み
を正確に決めておけば、第1の第1導電型ナノ構造PS
層の厚みは自動的に第1の第1導電型非縮退c−Si層
の厚みとなり、この厚みより厚くすることはないので正
確な厚み制御が可能となる。第1の第1導電型縮退c−
Si層としては縮退c−Si基板を用いてもよい。また
本発明の第2の特徴によれば、陽極化成の時間を十分に
長くしても第1の第1導電型ナノ構造PS層の厚みは増
加することがないので「多孔質シリコン化」を十分に進
行させることが可能である。従来技術において、多孔質
シリコン化を進行させる場合は表面層側から多孔質シリ
コン化が進み、表面から遠い部分には多孔質シリコン化
の進行度の低く、発光効率の低いナノ構造が形成され
る。しかも、その厚みも必要以上に厚くなってしまう欠
点があったが、本発明の第2の特徴によれば厚み方向に
均一に発光効率の高い完全ナノ構造PS層を形成でき
る。また従来技術では多孔質シリコン化を十分に進行さ
せるには一定の厚さが必要であり、薄膜化は困難であ
る。一方本発明の第2の特徴によれば、非常に薄い膜厚
であっても完全ナノ構造PS層とすることが可能であ
り、薄膜化も容易である。
導体発光素子の製造方法に関する。すなわち本発明の第
2の特徴は第1の第1導電型縮退結晶性シリコン(c−
Si)層と、第1の第1導電型縮退c−Si層の上部の
第1の第1導電型非縮退c−Si層と、第1の第1導電
型非縮退c−Si層の上部の第2導電型縮退c−Si層
とを少なくとも含むc−Siウェハを用意する工程と、
このc−Siウェハを陽極化成して第1の第1導電型非
縮退c−Si層を第1の第1導電型ナノ構造PS層にす
る工程とを少なくとも含む半導体発光素子の製造方法で
あることである。この際第1の第1導電型縮退c−Si
層および第2導電型縮退c−Si層は不純物密度の高い
c−Si層であり、陽極化成によりそれぞれメソ構造P
S層となるので、エピタキシャル成長法等によって不純
物密度の低い第1の第1導電型非縮退c−Si層の厚み
を正確に決めておけば、第1の第1導電型ナノ構造PS
層の厚みは自動的に第1の第1導電型非縮退c−Si層
の厚みとなり、この厚みより厚くすることはないので正
確な厚み制御が可能となる。第1の第1導電型縮退c−
Si層としては縮退c−Si基板を用いてもよい。また
本発明の第2の特徴によれば、陽極化成の時間を十分に
長くしても第1の第1導電型ナノ構造PS層の厚みは増
加することがないので「多孔質シリコン化」を十分に進
行させることが可能である。従来技術において、多孔質
シリコン化を進行させる場合は表面層側から多孔質シリ
コン化が進み、表面から遠い部分には多孔質シリコン化
の進行度の低く、発光効率の低いナノ構造が形成され
る。しかも、その厚みも必要以上に厚くなってしまう欠
点があったが、本発明の第2の特徴によれば厚み方向に
均一に発光効率の高い完全ナノ構造PS層を形成でき
る。また従来技術では多孔質シリコン化を十分に進行さ
せるには一定の厚さが必要であり、薄膜化は困難であ
る。一方本発明の第2の特徴によれば、非常に薄い膜厚
であっても完全ナノ構造PS層とすることが可能であ
り、薄膜化も容易である。
【0026】第1の特徴においてナノ構造PS層を多層
化することによりさらに直列抵抗は下がることを述べ
た。したがって多層化したナノ構造PS層を形成するた
めには上記本発明の第2の特徴においてc−Siウェハ
は第1の第1導電型縮退c−Si層の下部の第2の第1
導電型非縮退c−Si層と、さらにその下部の第2の第
1導電縮退c−Si層とを少なくとも含み、陽極化成に
より第2の第1導電型非縮退c−Si層を第2のナノ構
造PS層にすればよい。さらに第2,第3の第1導電型
非縮退c−Si層および縮退c−Si層を交互に積層し
た構造にすればさらなる多層構造が実現することはもち
ろんである。最下層の縮退c−Si層は縮退c−Si基
板を用いてもよい。
化することによりさらに直列抵抗は下がることを述べ
た。したがって多層化したナノ構造PS層を形成するた
めには上記本発明の第2の特徴においてc−Siウェハ
は第1の第1導電型縮退c−Si層の下部の第2の第1
導電型非縮退c−Si層と、さらにその下部の第2の第
1導電縮退c−Si層とを少なくとも含み、陽極化成に
より第2の第1導電型非縮退c−Si層を第2のナノ構
造PS層にすればよい。さらに第2,第3の第1導電型
非縮退c−Si層および縮退c−Si層を交互に積層し
た構造にすればさらなる多層構造が実現することはもち
ろんである。最下層の縮退c−Si層は縮退c−Si基
板を用いてもよい。
【0027】本発明の第2の特徴における陽極化成は上
記のc−Siウェハの最上層に位置する第2導電型縮退
c−Si層をフッ化水素を含有する化成溶液に接し、c
−Siウェハの最下層の面に金属電極を設け、この金属
電極と、フッ化水素を含有する化成溶液の中に設けられ
た電極の間で電流を流せばよい。この際、第1導電型が
n型であれば光照射をしながら陽極化成を行うことが好
ましい。
記のc−Siウェハの最上層に位置する第2導電型縮退
c−Si層をフッ化水素を含有する化成溶液に接し、c
−Siウェハの最下層の面に金属電極を設け、この金属
電極と、フッ化水素を含有する化成溶液の中に設けられ
た電極の間で電流を流せばよい。この際、第1導電型が
n型であれば光照射をしながら陽極化成を行うことが好
ましい。
【0028】なお、本発明の第1および第2の特徴にお
けるc−Siは単結晶Siおよび多結晶Siのいずれで
もよいことはもちろんである。
けるc−Siは単結晶Siおよび多結晶Siのいずれで
もよいことはもちろんである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を説明する。図面の記載において同一又は類似
の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、
図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、
各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意
すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下
の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互
間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含
まれていることはもちろんである。
施の形態を説明する。図面の記載において同一又は類似
の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、
図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、
各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意
すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下
の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互
間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含
まれていることはもちろんである。
【0030】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態に係る半導体発光素子の構造を示す。図1
に示すように本発明の第1の実施の形態に係る半導体発
光素子はn+ 型c−Si基板14上にn型メソ構造PS
層(第1の第1導電型メソ構造PS層)13、厚さ2μ
mのn型ナノ構造PS層(第1の第1導電型ナノ構造P
S層)12、厚さ0.6μmのp型メソ構造PS層(第
2導電型メソ構造PS層)61が順に形成されている。
p型メソ構造PS層61の上にはアノード電極となる半
透明金電極66が形成され、n+ 型c−Si基板14の
裏面にはカソード電極となるAl電極65が形成されて
いる。アノード電極66とカソード電極65との間には
EL発光のための直流電源67が接続されている。図1
に示す構造においてn型ナノ構造PS層12がEL発光
層として働くが、この厚みが設計上必要な厚みに正確に
制御され、かつ多孔質シリコン化が十分に進行した完全
ナノ構造PS層になっている点が本発明の特徴である。
すなわち、後述する製造方法の説明で明らかになるが、
n型ナノ構造PS層12は非縮退n型c−Si層が多孔
質化した層であり、非縮退n型c−Si層の厚みでn型
ナノ構造PS層12の厚みが正確に制御されている。
の実施の形態に係る半導体発光素子の構造を示す。図1
に示すように本発明の第1の実施の形態に係る半導体発
光素子はn+ 型c−Si基板14上にn型メソ構造PS
層(第1の第1導電型メソ構造PS層)13、厚さ2μ
mのn型ナノ構造PS層(第1の第1導電型ナノ構造P
S層)12、厚さ0.6μmのp型メソ構造PS層(第
2導電型メソ構造PS層)61が順に形成されている。
p型メソ構造PS層61の上にはアノード電極となる半
透明金電極66が形成され、n+ 型c−Si基板14の
裏面にはカソード電極となるAl電極65が形成されて
いる。アノード電極66とカソード電極65との間には
EL発光のための直流電源67が接続されている。図1
に示す構造においてn型ナノ構造PS層12がEL発光
層として働くが、この厚みが設計上必要な厚みに正確に
制御され、かつ多孔質シリコン化が十分に進行した完全
ナノ構造PS層になっている点が本発明の特徴である。
すなわち、後述する製造方法の説明で明らかになるが、
n型ナノ構造PS層12は非縮退n型c−Si層が多孔
質化した層であり、非縮退n型c−Si層の厚みでn型
ナノ構造PS層12の厚みが正確に制御されている。
【0031】p型メソ構造PS層61はn型ナノ型構造
PS層12との間でpn接合を形成する働きと、半透明
金電極66に対する電気的な接触を良好にする働きを有
している。
PS層12との間でpn接合を形成する働きと、半透明
金電極66に対する電気的な接触を良好にする働きを有
している。
【0032】図2に本発明の第1の実施の形態に係る半
導体発光素子の製造方法を示す。
導体発光素子の製造方法を示す。
【0033】(イ)まず図2に示すように厚さ500μ
m、抵抗率1×10-3Ω−cmの縮退n+ 型c−Si基
板(第1の第1導電型縮退c−Si層)23の上にエピ
タキシャル成長により厚さ2μm、抵抗率1Ω−cmの
非縮退n型c−Si層(第1の第1導電型非縮退c−S
i層)23および、厚さ0.6μm、抵抗率2×10-3
Ω−cmの縮退p+ 型c−Si層(第2導電型縮退c−
Si層)71を形成したc−Siウェハ8を用意する。
m、抵抗率1×10-3Ω−cmの縮退n+ 型c−Si基
板(第1の第1導電型縮退c−Si層)23の上にエピ
タキシャル成長により厚さ2μm、抵抗率1Ω−cmの
非縮退n型c−Si層(第1の第1導電型非縮退c−S
i層)23および、厚さ0.6μm、抵抗率2×10-3
Ω−cmの縮退p+ 型c−Si層(第2導電型縮退c−
Si層)71を形成したc−Siウェハ8を用意する。
【0034】(ロ)次に縮退n+ 型c−Si基板23の
裏面に真空蒸着法あるいはスパッタリング法等を用いて
Al電極65を形成する。その後400〜450℃でシ
ンタリングを行ないAl電極65の密着を良くし、コン
タクト抵抗を下げる。
裏面に真空蒸着法あるいはスパッタリング法等を用いて
Al電極65を形成する。その後400〜450℃でシ
ンタリングを行ないAl電極65の密着を良くし、コン
タクト抵抗を下げる。
【0035】(ハ)その後、図2に示すように底部に開
口部を有するテフロン製容器1をOリング2を用いてc
−Siウェハ8の表面に密着させ、このテフロン製容器
1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶液4を満た
す。Oリング2を用いているのでフッ酸・エチルアルコ
ール混合化成溶液4はテフロン製化成用容器1の底部か
ら漏洩しない。化成溶液4は50重量%のフッ酸と、9
9.9重量%のエチルアルコールとを容量比で1:1に
混合したものである。フッ酸・エチルアルコール混合化
成溶液4内には白金電極3が配置されている。テフロン
製化成用容器の上部にはタングステンランプ5が配置さ
れている。そして、白金電極3はタングステンランプ5
から放射される光がc−Siウェハ7の表面に到達する
ことを妨げないように配置されている。
口部を有するテフロン製容器1をOリング2を用いてc
−Siウェハ8の表面に密着させ、このテフロン製容器
1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶液4を満た
す。Oリング2を用いているのでフッ酸・エチルアルコ
ール混合化成溶液4はテフロン製化成用容器1の底部か
ら漏洩しない。化成溶液4は50重量%のフッ酸と、9
9.9重量%のエチルアルコールとを容量比で1:1に
混合したものである。フッ酸・エチルアルコール混合化
成溶液4内には白金電極3が配置されている。テフロン
製化成用容器の上部にはタングステンランプ5が配置さ
れている。そして、白金電極3はタングステンランプ5
から放射される光がc−Siウェハ7の表面に到達する
ことを妨げないように配置されている。
【0036】(ニ)次に、白金電極3とAl電極65と
の間に接続された可変直流電源6によりフッ酸・エチル
アルコール混合化成溶液中を30mA/cm2 の化成電
流を6分間流す。この際テフロン製化成用容器1の上方
に配置されたタングステンランプ5によりc−Siウェ
ハ8の表面での照射光強度が2,0001x〜200,
0001x、好ましくは20,000lx程度となるよ
うに照射光強度を調整して光を照射しながら陽極化成を
行う。この結果縮退p+ 型c−Si層71は陽極化成に
よりp型メソ構造PS層61になる。また縮退n+ 型c
−Si基板23の一部も同様に陽極化成されn型メソ構
造PS層13となる。一方非縮退n型c−Si層22は
陽極化成によりn型ナノ構造PS層12となり、図1に
示したような積層構造が完成する。
の間に接続された可変直流電源6によりフッ酸・エチル
アルコール混合化成溶液中を30mA/cm2 の化成電
流を6分間流す。この際テフロン製化成用容器1の上方
に配置されたタングステンランプ5によりc−Siウェ
ハ8の表面での照射光強度が2,0001x〜200,
0001x、好ましくは20,000lx程度となるよ
うに照射光強度を調整して光を照射しながら陽極化成を
行う。この結果縮退p+ 型c−Si層71は陽極化成に
よりp型メソ構造PS層61になる。また縮退n+ 型c
−Si基板23の一部も同様に陽極化成されn型メソ構
造PS層13となる。一方非縮退n型c−Si層22は
陽極化成によりn型ナノ構造PS層12となり、図1に
示したような積層構造が完成する。
【0037】(ホ)この後テフロン製化成用容器1等を
取りはずし、p型メソ構造PS層61の表面に真空蒸着
法等を用いて半透明となる厚さに金を蒸着しアノード電
極66を形成する。図2において化成溶液4に接しない
p+ 型c−Si層71およびこの下方に位置する部分、
すなわちc−Siウェハ8の周辺部にはc−Si層が残
存するが、この陽極化成されないで残存するc−Siウ
ェハ8の周辺部はダイヤモンドブレード等を用いて切断
除去すれば図1に示す半導体発光素子が完成する。この
後、所望の大きさのダイにカッティングしたり、所定の
リードフレーム等にマウントする等の工程は一般のLE
Dの工程と同様である。なお陽極化成のコンタクトとし
て用いたAl電極65はカソード電極65として用い
る。陽極化成に用いたAl電極65を一度除去し、カソ
ード電極用に新たに金属電極を形成してもよいことはも
ちろんである。
取りはずし、p型メソ構造PS層61の表面に真空蒸着
法等を用いて半透明となる厚さに金を蒸着しアノード電
極66を形成する。図2において化成溶液4に接しない
p+ 型c−Si層71およびこの下方に位置する部分、
すなわちc−Siウェハ8の周辺部にはc−Si層が残
存するが、この陽極化成されないで残存するc−Siウ
ェハ8の周辺部はダイヤモンドブレード等を用いて切断
除去すれば図1に示す半導体発光素子が完成する。この
後、所望の大きさのダイにカッティングしたり、所定の
リードフレーム等にマウントする等の工程は一般のLE
Dの工程と同様である。なお陽極化成のコンタクトとし
て用いたAl電極65はカソード電極65として用い
る。陽極化成に用いたAl電極65を一度除去し、カソ
ード電極用に新たに金属電極を形成してもよいことはも
ちろんである。
【0038】上記の半導体発光素子の製造方法によれば
図22及び図23に示す従来の技術を用いた発光素子及
びその作製方法と異なり、ナノ構造PSは非縮退n型c
−Si層22の部分だけに形成され、他の部分は全てメ
ソ構造PS層となる。これにより発光層であるナノ構造
PS層12の厚さを設計上必要な厚さに確実に制御し、
かつ多孔質シリコン化を十分に熟成することができる。
図22及び図23に示す従来の技術を用いた発光素子及
びその作製方法と異なり、ナノ構造PSは非縮退n型c
−Si層22の部分だけに形成され、他の部分は全てメ
ソ構造PS層となる。これにより発光層であるナノ構造
PS層12の厚さを設計上必要な厚さに確実に制御し、
かつ多孔質シリコン化を十分に熟成することができる。
【0039】前述のとおりナノ構造PS層は化成時間が
ある程度長くなるとその厚みが増大しEL発光強度が高
くなるが、従来の技術では必然的に化成時間の経過に伴
いナノ構造PS層の厚さが過剰に厚くなってしまい、抵
抗が増加してしまう欠点があった。これに対して、図2
に示す製造方法を用いればナノ構造PS層12の厚さは
予め積層した非縮退n型c−Si層22の厚さ(図1に
示す本発明の第1の実施の形態では2μm)以上にはな
らず、ナノ構造PS層の最適厚みを形成する時間を越え
て化成時間が経過しても比較的抵抗の低いメソ構造PS
層13が厚くなるだけである。従って化成時間を十分に
長くして多孔質シリコン化を十分に進行させ、高い量子
効率を有する完全ナノ構造を得ることができる。このた
めナノ構造PS層12の量子効率が高くなるのに必要十
分な多孔質シリコン化の促進と、その厚みが担保される
と共に、過剰な化成時間が経過する場合であってもナノ
構造PS層12の厚みはそれ以上には増加せず、作製さ
れる発光素子の直列抵抗Rs は設計した所望のナノ構造
PS層の厚さで決まる値より大幅に増加することはな
い。したがって、設計通りの高い発光効率を有した半導
体発光素子が提供できる。
ある程度長くなるとその厚みが増大しEL発光強度が高
くなるが、従来の技術では必然的に化成時間の経過に伴
いナノ構造PS層の厚さが過剰に厚くなってしまい、抵
抗が増加してしまう欠点があった。これに対して、図2
に示す製造方法を用いればナノ構造PS層12の厚さは
予め積層した非縮退n型c−Si層22の厚さ(図1に
示す本発明の第1の実施の形態では2μm)以上にはな
らず、ナノ構造PS層の最適厚みを形成する時間を越え
て化成時間が経過しても比較的抵抗の低いメソ構造PS
層13が厚くなるだけである。従って化成時間を十分に
長くして多孔質シリコン化を十分に進行させ、高い量子
効率を有する完全ナノ構造を得ることができる。このた
めナノ構造PS層12の量子効率が高くなるのに必要十
分な多孔質シリコン化の促進と、その厚みが担保される
と共に、過剰な化成時間が経過する場合であってもナノ
構造PS層12の厚みはそれ以上には増加せず、作製さ
れる発光素子の直列抵抗Rs は設計した所望のナノ構造
PS層の厚さで決まる値より大幅に増加することはな
い。したがって、設計通りの高い発光効率を有した半導
体発光素子が提供できる。
【0040】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態に係る半導体発光素子の構造を示す。図3
に示すように本発明の第2の実施の形態に係る半導体発
光素子はn+ 型c−Si基板14上に第4のn型メソ構
造PS層13、第4のn型ナノ構造PS層31、第3の
n型メソ構造PS層32、第3のn型ナノ構造PS層3
3、第2のn型メソ構造PS層(第2の第1導電型メソ
構造PS層)34、第2のn型ナノ構造PS層(第2の
第1導電型ナノ構造PS層)35、第1のn型メソ構造
PS層(第1の第1導電型メソ構造PS層)36、第1
のn型ナノ構造PS層(第1の第1導電型ナノ構造PS
層)37がこの順に形成されている。第3〜第1のn型
メソ構造PS層32,34,36の厚さはそれぞれ0.
1μmである。一方第4〜第1のn型ナノ構造PS層3
1,33,35,37の厚さはそれぞれ、0.5μmで
ある。第1のn型ナノ構造PS層37の上には厚さ0.
6μmのp型メソ構造PS層(第2導電型メソ構造PS
層)61が更に形成されている。p型メソ構造PS層6
1の上にはアノード電極となる半透明金電極66が形成
され、n+ 型c−Si基板14の裏面にはカソード電極
となるAl電極65が形成されている。アノード電極6
6とカソード電極65との間にはEL発光のための直流
電源67が設けられている。図3に示す構造において第
4〜第1のn型ナノ構造PS層31,33,35,37
がEL発光層として働くが、この厚みは設計上必要な厚
みに正確に制御されている。すなわち、第4〜第1のn
型ナノ構造PS層31,33,35,37は不純物密度
が低い非縮退n型c−Si層が多孔質シリコン化した層
であり、前もって設定した非縮退n型c−Si層の厚み
でn型ナノ構造PS層12の厚みが正確に制御され、か
つ、高い量子効率を奏するように十分に陽極化成が進行
している。なお、p型メソ構造PS層61は第1のn型
ナノ構造PS層37との間でpn接合を形成する働き
と、半透明金電極66に対する電気的な接触を良好にす
る働きを有している。
の実施の形態に係る半導体発光素子の構造を示す。図3
に示すように本発明の第2の実施の形態に係る半導体発
光素子はn+ 型c−Si基板14上に第4のn型メソ構
造PS層13、第4のn型ナノ構造PS層31、第3の
n型メソ構造PS層32、第3のn型ナノ構造PS層3
3、第2のn型メソ構造PS層(第2の第1導電型メソ
構造PS層)34、第2のn型ナノ構造PS層(第2の
第1導電型ナノ構造PS層)35、第1のn型メソ構造
PS層(第1の第1導電型メソ構造PS層)36、第1
のn型ナノ構造PS層(第1の第1導電型ナノ構造PS
層)37がこの順に形成されている。第3〜第1のn型
メソ構造PS層32,34,36の厚さはそれぞれ0.
1μmである。一方第4〜第1のn型ナノ構造PS層3
1,33,35,37の厚さはそれぞれ、0.5μmで
ある。第1のn型ナノ構造PS層37の上には厚さ0.
6μmのp型メソ構造PS層(第2導電型メソ構造PS
層)61が更に形成されている。p型メソ構造PS層6
1の上にはアノード電極となる半透明金電極66が形成
され、n+ 型c−Si基板14の裏面にはカソード電極
となるAl電極65が形成されている。アノード電極6
6とカソード電極65との間にはEL発光のための直流
電源67が設けられている。図3に示す構造において第
4〜第1のn型ナノ構造PS層31,33,35,37
がEL発光層として働くが、この厚みは設計上必要な厚
みに正確に制御されている。すなわち、第4〜第1のn
型ナノ構造PS層31,33,35,37は不純物密度
が低い非縮退n型c−Si層が多孔質シリコン化した層
であり、前もって設定した非縮退n型c−Si層の厚み
でn型ナノ構造PS層12の厚みが正確に制御され、か
つ、高い量子効率を奏するように十分に陽極化成が進行
している。なお、p型メソ構造PS層61は第1のn型
ナノ構造PS層37との間でpn接合を形成する働き
と、半透明金電極66に対する電気的な接触を良好にす
る働きを有している。
【0041】図4に本発明の第2の実施の形態に係る半
導体発光素子の製造方法を示す。
導体発光素子の製造方法を示す。
【0042】(イ)まず図4に示すように厚さ500μ
m、抵抗率1×10-3Ω−cmの縮退n+ 型c−Siの
上に第4の非縮退n型c−Siエピタキシャル成長層4
1,第3の縮退n+ 型c−Siエピタキシャル成長層4
2、第3の非縮退n型c−Siエピタキシャル成長層4
3,第2の縮退n+ 型c−Siエピタキシャル成長層
(第2の第1導電型縮退c−Si層)44、第2の非縮
退n型c−Siエピタキシャル成長層(第2の第1導電
型非縮退c−Si層)45,第1の縮退n+ 型c−Si
エピタキシャル成長層(第1の第1導電型縮退c−Si
層)46、第1の非縮退n型c−Siエピタキシャル成
長層(第1の第1導電型非縮退c−Si層)47,およ
び縮退p+ 型c−Siエピタキシャル成長層(第2導電
型縮退c−Si層)71をこの順に連続エピタキシャル
成長したc−Siウェハ9を用いる。第4〜第1の非縮
退n型c−Siエピタキシャル成長層41,43,4
5,47は、それぞれ厚さ0.5μm、抵抗率5Ω−c
mのエピタキシャル成長層である。また第3〜第1の縮
退n+ 型c−Siエピタキシャル成長層42,44,4
6は、それぞれ厚さ0.1μm、抵抗率1×10-3cm
で、縮退p型c−Siエピタキシャル成長層71は厚さ
0.6μm、抵抗率2×10-3cmのエピタキシャル成
長層である。
m、抵抗率1×10-3Ω−cmの縮退n+ 型c−Siの
上に第4の非縮退n型c−Siエピタキシャル成長層4
1,第3の縮退n+ 型c−Siエピタキシャル成長層4
2、第3の非縮退n型c−Siエピタキシャル成長層4
3,第2の縮退n+ 型c−Siエピタキシャル成長層
(第2の第1導電型縮退c−Si層)44、第2の非縮
退n型c−Siエピタキシャル成長層(第2の第1導電
型非縮退c−Si層)45,第1の縮退n+ 型c−Si
エピタキシャル成長層(第1の第1導電型縮退c−Si
層)46、第1の非縮退n型c−Siエピタキシャル成
長層(第1の第1導電型非縮退c−Si層)47,およ
び縮退p+ 型c−Siエピタキシャル成長層(第2導電
型縮退c−Si層)71をこの順に連続エピタキシャル
成長したc−Siウェハ9を用いる。第4〜第1の非縮
退n型c−Siエピタキシャル成長層41,43,4
5,47は、それぞれ厚さ0.5μm、抵抗率5Ω−c
mのエピタキシャル成長層である。また第3〜第1の縮
退n+ 型c−Siエピタキシャル成長層42,44,4
6は、それぞれ厚さ0.1μm、抵抗率1×10-3cm
で、縮退p型c−Siエピタキシャル成長層71は厚さ
0.6μm、抵抗率2×10-3cmのエピタキシャル成
長層である。
【0043】(ロ)次に縮退n+ 型c−Si基板23の
裏面に真空蒸着法等を用いてAl電極65を形成する。
また所定の温度でシンタリングを行う。
裏面に真空蒸着法等を用いてAl電極65を形成する。
また所定の温度でシンタリングを行う。
【0044】(ハ)その後、図4に示すように底部に開
口部を有するテフロン製容器1をOリング2を用いてc
−Siウェハ9の表面に密着させ、このテフロン製容器
1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶液4を満た
す。Oリング2を用いているのでフッ酸・エチルアルコ
ール混合化成溶液4はテフロン製化成用容器1の底部か
ら漏洩しない。化成溶液4は50重量%のフッ酸と、9
9.9重量%のエチルアルコールとを容量比で1:1に
混合したものである。フッ酸・エチルアルコール混合化
成溶液4内には白金電極3が配置されている。テフロン
製化成用容器の上部にはタングステンランプ5が配置さ
れている。そして、白金電極3はタングステンランプ5
から放射される光がc−Siウェハ7の表面に到達する
ことを妨げないように配置されている。
口部を有するテフロン製容器1をOリング2を用いてc
−Siウェハ9の表面に密着させ、このテフロン製容器
1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶液4を満た
す。Oリング2を用いているのでフッ酸・エチルアルコ
ール混合化成溶液4はテフロン製化成用容器1の底部か
ら漏洩しない。化成溶液4は50重量%のフッ酸と、9
9.9重量%のエチルアルコールとを容量比で1:1に
混合したものである。フッ酸・エチルアルコール混合化
成溶液4内には白金電極3が配置されている。テフロン
製化成用容器の上部にはタングステンランプ5が配置さ
れている。そして、白金電極3はタングステンランプ5
から放射される光がc−Siウェハ7の表面に到達する
ことを妨げないように配置されている。
【0045】(ニ)次に、白金電極3とAl電極65と
の間に接続された可変直流電源6により、フッ酸・エチ
ルアルコール混合化成溶液中を30mA/cm2 の化成
電流を6分間流す。この際、テフロン製化成用容器1の
上方に配置されたタングステンランプ5により、c−S
iウェハ8の表面での照射光強度が20,000lxと
なるように光を照射しながら陽極化成を行う。この結果
第4〜第1の非縮退n型c−Siエピタキシャル成長層
41,43,45,47はそれぞれ第4〜第1のn型ナ
ノ構造PS層31,33,35,37になる。また縮退
n+ 型c−Si基板23の一部、第3〜第1の縮退n+
型c−Siエピタキシャル成長層42,44,46はそ
れぞれ第4〜第1のn型メソ構造PS層13,32,3
4,36となる。また縮退p+ 型c−Si層71はp型
メソ構造PS層61になる。
の間に接続された可変直流電源6により、フッ酸・エチ
ルアルコール混合化成溶液中を30mA/cm2 の化成
電流を6分間流す。この際、テフロン製化成用容器1の
上方に配置されたタングステンランプ5により、c−S
iウェハ8の表面での照射光強度が20,000lxと
なるように光を照射しながら陽極化成を行う。この結果
第4〜第1の非縮退n型c−Siエピタキシャル成長層
41,43,45,47はそれぞれ第4〜第1のn型ナ
ノ構造PS層31,33,35,37になる。また縮退
n+ 型c−Si基板23の一部、第3〜第1の縮退n+
型c−Siエピタキシャル成長層42,44,46はそ
れぞれ第4〜第1のn型メソ構造PS層13,32,3
4,36となる。また縮退p+ 型c−Si層71はp型
メソ構造PS層61になる。
【0046】(ホ)この後テフロン製化成用容器1等を
取りはずし、p型メソ構造PS層61の表面に真空蒸着
法を用いて半透明となる厚さに金を蒸着し、アノード電
極66を形成する。Oリングの外側に位置するc−Si
ウェハ8の周辺部はc−Si層が残るのでダイヤモンド
ブレード等で切断・削除する。こうして図3に示す半導
体発光素子が完成する。なお、この後のダイシングやア
センブル工程は一般のLEDの工程と同様であり、説明
を省略する。陽極化成のコンタクトとして用いたAl電
極65はカソード電極65として用いる。陽極化成に用
いたAl電極65を一度除去し、カソード電極用に新た
に金属電極を形成してもよいことはもちろんである。
取りはずし、p型メソ構造PS層61の表面に真空蒸着
法を用いて半透明となる厚さに金を蒸着し、アノード電
極66を形成する。Oリングの外側に位置するc−Si
ウェハ8の周辺部はc−Si層が残るのでダイヤモンド
ブレード等で切断・削除する。こうして図3に示す半導
体発光素子が完成する。なお、この後のダイシングやア
センブル工程は一般のLEDの工程と同様であり、説明
を省略する。陽極化成のコンタクトとして用いたAl電
極65はカソード電極65として用いる。陽極化成に用
いたAl電極65を一度除去し、カソード電極用に新た
に金属電極を形成してもよいことはもちろんである。
【0047】図3に示すように第4〜第1のn型ナノ構
造PS層31,33,35,37を第3〜第1のn型メ
ソ構造PS層32,34,36で接続した構造とする
と、第4〜第1のn型ナノ構造PS層31,33,3
5,37四層分の合計の厚さと同じ厚さの単層ナノ構造
PS層を有する半導体発光素子に比べ、直列抵抗RS を
低減することができる。これは、図24に示したように
n型ナノ構造PS層の直列抵抗RSは厚さの二乗に比例
して増加することに起因している。すなわち、例えば厚
さ2μmのn型ナノ構造PS層の直列RS 抵抗は厚さ
0.5μmのナノ構造PS層の直列抵抗Rs の16倍に
なる。ところが、図3のように厚さ0.5μmのn型ナ
ノ構造PS層四層を抵抗の低いn型メソ構造PSで直列
に接続した構造とすると、全直列抵抗RS(total )は厚
さ0.5μmのナノ構造PS層単層のほぼ4倍にしかな
らない。一般的には厚さがd/Nのn型ナノ構造PS層
N層をn型メソ構造PS層で接続した多層構造の全直列
抵抗RS(total-div )は、厚さdの単層のナノ構造PS
層の全直列抵抗RS(total-single)に対しておよそ1/
Nに低減できる。図4のような方法で作製すると、EL
発光効率が高いn型ナノ構造PS層31,33,35,
37は、元の非縮退n型c−Si層41,43,45,
47の部分にしかできないので正確な膜厚制御と、十分
な多孔質シリコン化が促進され、ナノ構造PS層の発光
効率の向上が可能なことは実施の形態1の場合と同様で
ある。
造PS層31,33,35,37を第3〜第1のn型メ
ソ構造PS層32,34,36で接続した構造とする
と、第4〜第1のn型ナノ構造PS層31,33,3
5,37四層分の合計の厚さと同じ厚さの単層ナノ構造
PS層を有する半導体発光素子に比べ、直列抵抗RS を
低減することができる。これは、図24に示したように
n型ナノ構造PS層の直列抵抗RSは厚さの二乗に比例
して増加することに起因している。すなわち、例えば厚
さ2μmのn型ナノ構造PS層の直列RS 抵抗は厚さ
0.5μmのナノ構造PS層の直列抵抗Rs の16倍に
なる。ところが、図3のように厚さ0.5μmのn型ナ
ノ構造PS層四層を抵抗の低いn型メソ構造PSで直列
に接続した構造とすると、全直列抵抗RS(total )は厚
さ0.5μmのナノ構造PS層単層のほぼ4倍にしかな
らない。一般的には厚さがd/Nのn型ナノ構造PS層
N層をn型メソ構造PS層で接続した多層構造の全直列
抵抗RS(total-div )は、厚さdの単層のナノ構造PS
層の全直列抵抗RS(total-single)に対しておよそ1/
Nに低減できる。図4のような方法で作製すると、EL
発光効率が高いn型ナノ構造PS層31,33,35,
37は、元の非縮退n型c−Si層41,43,45,
47の部分にしかできないので正確な膜厚制御と、十分
な多孔質シリコン化が促進され、ナノ構造PS層の発光
効率の向上が可能なことは実施の形態1の場合と同様で
ある。
【0048】図5に本発明の第2の実施の形態に係る半
導体発光素子(○印)のEL外部量子効率と直列抵抗R
s との関係を示す。図5には比較のために、従来技術に
よる半導体発光素子(△印)および本発明の第1実施の
形態に係る半導体発光素子(□印)のEL外部量子効率
と直列抵抗RS との関係も同時に示している。
導体発光素子(○印)のEL外部量子効率と直列抵抗R
s との関係を示す。図5には比較のために、従来技術に
よる半導体発光素子(△印)および本発明の第1実施の
形態に係る半導体発光素子(□印)のEL外部量子効率
と直列抵抗RS との関係も同時に示している。
【0049】従来技術、第1および第2の実施の形態に
係る半導体発光素子のそれぞれの陽極化成条件は同一で
ある。また第1の実施の形態に係る半導体発光素子のナ
ノ構造PS層12の厚さ(2μm)と第2の実施の形態
に係る半導体発光素子のナノ構造PS層31,33,3
5,37四層の厚さの和(0.5μm×4=2μm)は
同じである。図5に示すそれぞれの半導体発光素子のE
L外部量子効率はほぼ同じであるが、それぞれの直列抵
抗RSには顕著な差が認められる。すなわち△印で示す
従来技術の半導体発光素子のナノ構造PS層の厚さは8
μmと厚いので直列抵抗Rs は約120kΩと最も大き
い。それに対し、□印で示す本発明の第1の実施の形態
に係る半導体発光素子はナノ構造PS層の厚さを正確に
制御して2μmに薄くでき、直列抵抗RS は約8kΩ
と,1/15に低減されている。そして○印で示す本発
明の第2の実施の形態に係る半導体発光素子の直列抵抗
RSは1.6kΩであり、第1の実施形態に係る半導体
発光素子と比べても1/5に低減され、最も小さな値が
達成されている。このように本発明の第2の実施の形態
に係る半導体発光素子の直列抵抗RS の低減効果は明ら
かである。
係る半導体発光素子のそれぞれの陽極化成条件は同一で
ある。また第1の実施の形態に係る半導体発光素子のナ
ノ構造PS層12の厚さ(2μm)と第2の実施の形態
に係る半導体発光素子のナノ構造PS層31,33,3
5,37四層の厚さの和(0.5μm×4=2μm)は
同じである。図5に示すそれぞれの半導体発光素子のE
L外部量子効率はほぼ同じであるが、それぞれの直列抵
抗RSには顕著な差が認められる。すなわち△印で示す
従来技術の半導体発光素子のナノ構造PS層の厚さは8
μmと厚いので直列抵抗Rs は約120kΩと最も大き
い。それに対し、□印で示す本発明の第1の実施の形態
に係る半導体発光素子はナノ構造PS層の厚さを正確に
制御して2μmに薄くでき、直列抵抗RS は約8kΩ
と,1/15に低減されている。そして○印で示す本発
明の第2の実施の形態に係る半導体発光素子の直列抵抗
RSは1.6kΩであり、第1の実施形態に係る半導体
発光素子と比べても1/5に低減され、最も小さな値が
達成されている。このように本発明の第2の実施の形態
に係る半導体発光素子の直列抵抗RS の低減効果は明ら
かである。
【0050】(第3の実施の形態)PS層は半導体集積
回路(IC)と同一のc−Si基板上に作製することが
できる。このため本発明の半導体発光素子は、光電集積
素子(OEIC)や画像表示のためのディスプレイなど
のICに集積化することが容易で、種々の分野への応用
が可能である。集積化には選択拡散の技術を用いればよ
い。すなわちSiウェハの所定の部分に縮退c−Si層
および非縮退c−Si層からなる多層拡散領域を形成す
れば、縮退c−Si層を中心とした多層拡散領域の部分
に選択的に本発明の半導体発光素子構造を形成できる。
回路(IC)と同一のc−Si基板上に作製することが
できる。このため本発明の半導体発光素子は、光電集積
素子(OEIC)や画像表示のためのディスプレイなど
のICに集積化することが容易で、種々の分野への応用
が可能である。集積化には選択拡散の技術を用いればよ
い。すなわちSiウェハの所定の部分に縮退c−Si層
および非縮退c−Si層からなる多層拡散領域を形成す
れば、縮退c−Si層を中心とした多層拡散領域の部分
に選択的に本発明の半導体発光素子構造を形成できる。
【0051】図6は、300mmφのシリコンウェハの
中央部に512×512のPS発光ダイオード(LE
D)アレイを配列し、この周辺部に、PS発光ダイオー
ド(LED)アレイを駆動するためのデータドライバ1
09やスキャンドライバ115等の回路を集積化したデ
ィスプレイ装置の模式図である。
中央部に512×512のPS発光ダイオード(LE
D)アレイを配列し、この周辺部に、PS発光ダイオー
ド(LED)アレイを駆動するためのデータドライバ1
09やスキャンドライバ115等の回路を集積化したデ
ィスプレイ装置の模式図である。
【0052】図7は、図6に示したディスプレイ装置の
構成を示すブロック図である。このディスプレイ装置
は、マトリクス状に配列されたPS発光ダイオード(L
ED)の点灯時間を階調制御する階調制御型LEDディ
スプレイ装置である。データ入力制御回路103は、セ
レクト信号SEが“H”の期間中、クロック信号CK1
に同期して所定の表示データを取り込み、RAMに与え
る。例えば、8ビットの表示データを1ドットに対応
し、255段階の明るさを示すようにすればよい。RA
M105は、8ビットデータを512ドット分記憶する
と、階調制御回路107へ出力する。階調制御回路10
7は、8ビットの表示データに基づいて各ドット毎の点
灯時間を255階調で制御する。階調制御された点灯時
間に基づいてデータ用ドライバ回路(データドライバ)
109は、512ドット分のPS−LED101aを同
時に駆動する。
構成を示すブロック図である。このディスプレイ装置
は、マトリクス状に配列されたPS発光ダイオード(L
ED)の点灯時間を階調制御する階調制御型LEDディ
スプレイ装置である。データ入力制御回路103は、セ
レクト信号SEが“H”の期間中、クロック信号CK1
に同期して所定の表示データを取り込み、RAMに与え
る。例えば、8ビットの表示データを1ドットに対応
し、255段階の明るさを示すようにすればよい。RA
M105は、8ビットデータを512ドット分記憶する
と、階調制御回路107へ出力する。階調制御回路10
7は、8ビットの表示データに基づいて各ドット毎の点
灯時間を255階調で制御する。階調制御された点灯時
間に基づいてデータ用ドライバ回路(データドライバ)
109は、512ドット分のPS−LED101aを同
時に駆動する。
【0053】一方、リセット信号REによってリセット
され、クロック信号CK1に同期する2段のカウンタ1
11a,111bから出力される信号は、デコーダ11
3を介してスキャン用ドライバ回路(スキャンドライ
バ)115に入力される。スキャン用ドライバ回路11
5は、データ用ドライバ回路109によって512ドッ
ト分のLED101aが駆動される毎に、この512ド
ット分のLED101aを順次スキャンする。
され、クロック信号CK1に同期する2段のカウンタ1
11a,111bから出力される信号は、デコーダ11
3を介してスキャン用ドライバ回路(スキャンドライ
バ)115に入力される。スキャン用ドライバ回路11
5は、データ用ドライバ回路109によって512ドッ
ト分のLED101aが駆動される毎に、この512ド
ット分のLED101aを順次スキャンする。
【0054】図8は、LEDマトリクス部を示す模式的
な断面図である。図8に示すように本発明の第3の実施
の形態に係るLEDディスプレイ装置のマトリクス部
は、p型c−Si基板83上にn+ 型c−Si埋め込み
層14が形成されている。そして、このn+ 型c−Si
埋め込み層14の上に、n型メソ構造PS層(第1の第
1導電型メソ構造PS層)13、厚さ1乃至2μm程度
のn型ナノ構造PS層(第1の第1導電型ナノ構造PS
層)12、厚さ0.5乃至1μm程度のp型メソ構造P
S層(第2導電型メソ構造PS層)61が順に形成され
ている。n+ 型c−Si埋め込み層14、n型メソ構造
PS層13、n型ナノ構造PS層12、p型メソ構造P
S層61は、素子分離領域86により分離され電気的に
独立の複数の領域として形成されている。p型メソ構造
PS層61、n型ナノ構造PS層12及びn型メソ構造
PS層13を貫通してn+ 型c−Si埋め込み層14に
達するプラグ(電極取り出し部)85が形成されてい
る。プラグ(電極取り出し部)85は、LED101a
のカソード電極となる。このプラグ85は不純物添加ポ
リシリコン(ドープドポリシリコン)若しくはタングス
テン(W)等の高融点金属で形成されている。p型メソ
構造PS層61の上にはLED101aのアノード電極
となるITO膜やSnO2 膜等の透明電極87が形成さ
れている。透明電極87はアルミニウウム若しくはアル
ミニウウム合金等の金属からなるスキャン線96に接続
され、プラグ85はデータ線89に接続されている。デ
ータ線89もアルミニウウム若しくはアルミニウウム合
金等の金属から構成されている。データ線89と透明電
極87との間は第1の層間絶縁膜88で分離され、スキ
ャン線96とデータ線89との間は第2の層間絶縁膜9
5で分離されている。アノード電極66とカソード電極
65との間にはEL発光のための直流電源67が接続さ
れている。このような構成により、大口径シリコン・ウ
ェハの中央部に半導体発光素子領域を配置し、この半導
体発光素子領域の駆動回路をシリコンウェハの周辺部に
配置したディスプレイ装置が容易に形成できる。
な断面図である。図8に示すように本発明の第3の実施
の形態に係るLEDディスプレイ装置のマトリクス部
は、p型c−Si基板83上にn+ 型c−Si埋め込み
層14が形成されている。そして、このn+ 型c−Si
埋め込み層14の上に、n型メソ構造PS層(第1の第
1導電型メソ構造PS層)13、厚さ1乃至2μm程度
のn型ナノ構造PS層(第1の第1導電型ナノ構造PS
層)12、厚さ0.5乃至1μm程度のp型メソ構造P
S層(第2導電型メソ構造PS層)61が順に形成され
ている。n+ 型c−Si埋め込み層14、n型メソ構造
PS層13、n型ナノ構造PS層12、p型メソ構造P
S層61は、素子分離領域86により分離され電気的に
独立の複数の領域として形成されている。p型メソ構造
PS層61、n型ナノ構造PS層12及びn型メソ構造
PS層13を貫通してn+ 型c−Si埋め込み層14に
達するプラグ(電極取り出し部)85が形成されてい
る。プラグ(電極取り出し部)85は、LED101a
のカソード電極となる。このプラグ85は不純物添加ポ
リシリコン(ドープドポリシリコン)若しくはタングス
テン(W)等の高融点金属で形成されている。p型メソ
構造PS層61の上にはLED101aのアノード電極
となるITO膜やSnO2 膜等の透明電極87が形成さ
れている。透明電極87はアルミニウウム若しくはアル
ミニウウム合金等の金属からなるスキャン線96に接続
され、プラグ85はデータ線89に接続されている。デ
ータ線89もアルミニウウム若しくはアルミニウウム合
金等の金属から構成されている。データ線89と透明電
極87との間は第1の層間絶縁膜88で分離され、スキ
ャン線96とデータ線89との間は第2の層間絶縁膜9
5で分離されている。アノード電極66とカソード電極
65との間にはEL発光のための直流電源67が接続さ
れている。このような構成により、大口径シリコン・ウ
ェハの中央部に半導体発光素子領域を配置し、この半導
体発光素子領域の駆動回路をシリコンウェハの周辺部に
配置したディスプレイ装置が容易に形成できる。
【0055】図8に示すように本発明の第3の実施の形
態に係るLEDディスプレイ装置は、以下のようにして
製造できる。
態に係るLEDディスプレイ装置は、以下のようにして
製造できる。
【0056】(a)まず直径300mm、厚さ1mm、
抵抗率1×10-3Ω−cmの縮退n+ 型c−Si基板2
3の上にエピタキシャル成長により厚さ5μm、抵抗率
10Ω−cm乃至2×10-2Ω−cmの非縮退p 型c
−Si層を形成する。そして、c−Si基板23の周辺
部のスキャン用ドライバ回路115やデータ用ドライバ
回路109の形成予定部に厚さ1μm程度の金属からな
るイオン注入用マスク131を形成する。このイオン注
入用マスク131を用いて、まず図9(a)に示すよう
に加速エネルギー3MeV乃至5MeV、ドーズ量4×
1016cm-2の砒素(75As+)をイオン注入する。更
に、高濃度イオン注入による格子歪みを補正するために
加速エネルギー2.5MeV乃至4MeV、ドーズ量4
×1016cm-2の燐(31P+)をイオン注入して熱処理
をすることにより、縮退n+ 型c−Si埋め込み層を形
成する。さらに、図9(b)に示すように、イオン注入
用マスク131を用いて、加速エネルギー0.8MeV
乃至1.5MeV、ドーズ量1×1013cm-2乃至4×
1014cm-2の燐(31P+)をイオン注入して熱処理を
することにより、非縮退n型c−Si層22を形成す
る。さらに、図9(c)に示すように、イオン注入用マ
スク131を用いて、加速エネルギー50KeV程度、
ドーズ量ドーズ量4×1016cm-2のボロン(11B+)
をイオン注入して熱処理をする。この結果、図10
(d)に示すように、縮退n+ 型c−Si基板23の上
に、縮退n+ 型c−Si埋め込み層24,非縮退n型c
−Si層22および縮退p+ 型c−Si層71が、ウェ
ハ中央部に選択的に形成される。
抵抗率1×10-3Ω−cmの縮退n+ 型c−Si基板2
3の上にエピタキシャル成長により厚さ5μm、抵抗率
10Ω−cm乃至2×10-2Ω−cmの非縮退p 型c
−Si層を形成する。そして、c−Si基板23の周辺
部のスキャン用ドライバ回路115やデータ用ドライバ
回路109の形成予定部に厚さ1μm程度の金属からな
るイオン注入用マスク131を形成する。このイオン注
入用マスク131を用いて、まず図9(a)に示すよう
に加速エネルギー3MeV乃至5MeV、ドーズ量4×
1016cm-2の砒素(75As+)をイオン注入する。更
に、高濃度イオン注入による格子歪みを補正するために
加速エネルギー2.5MeV乃至4MeV、ドーズ量4
×1016cm-2の燐(31P+)をイオン注入して熱処理
をすることにより、縮退n+ 型c−Si埋め込み層を形
成する。さらに、図9(b)に示すように、イオン注入
用マスク131を用いて、加速エネルギー0.8MeV
乃至1.5MeV、ドーズ量1×1013cm-2乃至4×
1014cm-2の燐(31P+)をイオン注入して熱処理を
することにより、非縮退n型c−Si層22を形成す
る。さらに、図9(c)に示すように、イオン注入用マ
スク131を用いて、加速エネルギー50KeV程度、
ドーズ量ドーズ量4×1016cm-2のボロン(11B+)
をイオン注入して熱処理をする。この結果、図10
(d)に示すように、縮退n+ 型c−Si基板23の上
に、縮退n+ 型c−Si埋め込み層24,非縮退n型c
−Si層22および縮退p+ 型c−Si層71が、ウェ
ハ中央部に選択的に形成される。
【0057】(b)そして、この縮退n+ 型c−Si基
板23の裏面に真空蒸着法あるいはスパッタリング法等
を用いてAl電極65を形成する。その後400〜45
0℃でシンタリングを行ないAl電極65の密着を良く
し、コンタクト抵抗を下げる。
板23の裏面に真空蒸着法あるいはスパッタリング法等
を用いてAl電極65を形成する。その後400〜45
0℃でシンタリングを行ないAl電極65の密着を良く
し、コンタクト抵抗を下げる。
【0058】その後、図10(e)に示すように、底部
に開口部を有するテフロン製容器1をOリング2を用い
て300mmc−Siウェハの表面に密着させる。Oリ
ング2はLEDアレイ部と周辺回路部との境界部に来る
ようにする。LEDアレイ部l01が四角形なので、テ
フロン製容器1の底部には四角形の窓を開口するのが好
ましい。従って、Oリング2も四角形となるように、図
10(e)に示したようなOリング溝によりガイドされ
る。そして、前述の図2と同様に、このテフロン製容器
1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶液4を満た
し、白金電極3とAl電極65との間に化成電流を6分
間流す。この際テフロン製化成用容器1の上方に配置さ
れたタングステンランプ5によりc−Siウェハ8の表
面での照射光強度が2,0001x〜200,0001
x、好ましくは20,000lx程度となるように照射
光強度を調整して光を照射しながら陽極化成を行う。こ
の結果、縮退p+ 型c−Si層71は陽極化成によりp
型メソ構造PS層61になる。また縮退n+ 型c−Si
埋め込み層24の一部も同様に陽極化成されn型メソ構
造PS層13となる。残余の縮退n+ 型c−Si埋め込
み層24は、縮退n+ 型c−Si埋め込み層14とな
る。一方非縮退n型c−Si層22は陽極化成によりn
型ナノ構造PS層12となり、図10(e)に示したよ
うな積層構造が完成する。
に開口部を有するテフロン製容器1をOリング2を用い
て300mmc−Siウェハの表面に密着させる。Oリ
ング2はLEDアレイ部と周辺回路部との境界部に来る
ようにする。LEDアレイ部l01が四角形なので、テ
フロン製容器1の底部には四角形の窓を開口するのが好
ましい。従って、Oリング2も四角形となるように、図
10(e)に示したようなOリング溝によりガイドされ
る。そして、前述の図2と同様に、このテフロン製容器
1内にフッ酸・エチルアルコール混合化成溶液4を満た
し、白金電極3とAl電極65との間に化成電流を6分
間流す。この際テフロン製化成用容器1の上方に配置さ
れたタングステンランプ5によりc−Siウェハ8の表
面での照射光強度が2,0001x〜200,0001
x、好ましくは20,000lx程度となるように照射
光強度を調整して光を照射しながら陽極化成を行う。こ
の結果、縮退p+ 型c−Si層71は陽極化成によりp
型メソ構造PS層61になる。また縮退n+ 型c−Si
埋め込み層24の一部も同様に陽極化成されn型メソ構
造PS層13となる。残余の縮退n+ 型c−Si埋め込
み層24は、縮退n+ 型c−Si埋め込み層14とな
る。一方非縮退n型c−Si層22は陽極化成によりn
型ナノ構造PS層12となり、図10(e)に示したよ
うな積層構造が完成する。
【0059】(c)次に、p型メソ構造PS層61の上
に貼り合わせ用絶縁膜81をCVD法で形成し、その表
面をCMP法等により、鏡面に仕上げる。一方、別個、
300mmc−Siウェハ82を用意し、その表面をC
MP法等により、鏡面に仕上げる。そしてこの表面同士
を合わせて、図11(f)に示すような直接接合基板を
形成する。そして、この直接接合基板の裏面を図12
(g)に示すように、研削及び研磨し、縮退n+ 型c−
Si基板23の厚さを2乃至10μmにまで薄くする
(もしくは、縮退n+ 型c−Si基板23を除去し、縮
退n+ 型c−Si埋め込み層14を露出させる)。以後
においては、薄く残った縮退n+ 型c−Si基板23も
「縮退n+ 型c−Si埋め込み層」14と呼ぶこととす
る。そして、縮退n+ 型c−Si埋め込み層14の表面
をCMP法等により、鏡面に仕上げる。
に貼り合わせ用絶縁膜81をCVD法で形成し、その表
面をCMP法等により、鏡面に仕上げる。一方、別個、
300mmc−Siウェハ82を用意し、その表面をC
MP法等により、鏡面に仕上げる。そしてこの表面同士
を合わせて、図11(f)に示すような直接接合基板を
形成する。そして、この直接接合基板の裏面を図12
(g)に示すように、研削及び研磨し、縮退n+ 型c−
Si基板23の厚さを2乃至10μmにまで薄くする
(もしくは、縮退n+ 型c−Si基板23を除去し、縮
退n+ 型c−Si埋め込み層14を露出させる)。以後
においては、薄く残った縮退n+ 型c−Si基板23も
「縮退n+ 型c−Si埋め込み層」14と呼ぶこととす
る。そして、縮退n+ 型c−Si埋め込み層14の表面
をCMP法等により、鏡面に仕上げる。
【0060】(d)更に、別の直径300mm、抵抗率
10乃至500Ω−cm程度のc−Siウェハ83を用
意し、その表面をCMP法等により、鏡面に仕上げる。
そしてこの表面同士を合わせて、図12(h)に示すよ
うな直接接合基板を形成する。そして、今度は先に直接
接合した300mmc−Siウェハ82を研削及び研磨
して除去し、更に図13(i)に示すように、貼り合わ
せ用絶縁膜81も除去する。
10乃至500Ω−cm程度のc−Siウェハ83を用
意し、その表面をCMP法等により、鏡面に仕上げる。
そしてこの表面同士を合わせて、図12(h)に示すよ
うな直接接合基板を形成する。そして、今度は先に直接
接合した300mmc−Siウェハ82を研削及び研磨
して除去し、更に図13(i)に示すように、貼り合わ
せ用絶縁膜81も除去する。
【0061】(e)次に図13(j)に示すように、p
型メソ構造PS層61、n型ナノ構造PS層12及びn
型メソ構造PS層13を貫通してn+ 型c−Si埋め込
み層14に達する溝91を形成する。溝91の形成は、
シリコン酸化膜からなるエッチング用マスクをまずp型
メソ構造PS層61の上に形成し、このシリコン酸化膜
をマスクとして、CF4,SF6,CBrF3,SiC
l4、あるいはCCl4等によるRIE又はECRイオン
エッチングを行えばよい。このトレンチエッチング時に
基板を−110℃乃至−130℃に冷却することも有効
である。
型メソ構造PS層61、n型ナノ構造PS層12及びn
型メソ構造PS層13を貫通してn+ 型c−Si埋め込
み層14に達する溝91を形成する。溝91の形成は、
シリコン酸化膜からなるエッチング用マスクをまずp型
メソ構造PS層61の上に形成し、このシリコン酸化膜
をマスクとして、CF4,SF6,CBrF3,SiC
l4、あるいはCCl4等によるRIE又はECRイオン
エッチングを行えばよい。このトレンチエッチング時に
基板を−110℃乃至−130℃に冷却することも有効
である。
【0062】(f)そして、図14(k)に示すよう
に、溝91の表面を熱酸化し、酸化膜84を形成する。
そして、図14(l)に示すように、指向性の良いRI
Eにより溝91の底部の酸化膜84を除去する。この
後、図15(m)に示すように、不純物添加ポリシリコ
ン(ドープドポリシリコン)若しくはタングステン
(W)等の高融点金属を、溝91の内部に埋め込み、電
極取り出し部となるプラグ85を形成する。そして更に
CMP法で表面を平坦化する。
に、溝91の表面を熱酸化し、酸化膜84を形成する。
そして、図14(l)に示すように、指向性の良いRI
Eにより溝91の底部の酸化膜84を除去する。この
後、図15(m)に示すように、不純物添加ポリシリコ
ン(ドープドポリシリコン)若しくはタングステン
(W)等の高融点金属を、溝91の内部に埋め込み、電
極取り出し部となるプラグ85を形成する。そして更に
CMP法で表面を平坦化する。
【0063】(g)次に、図15(n)に示すように、
素子分離用溝92を、p型メソ構造PS層61、n型ナ
ノ構造PS層12、n型メソ構造PS層13及びn+ 型
c−Si埋め込み層14を貫通して形成する。そして、
図16(o)に示すように、素子分離用溝92中に素子
分離用酸化膜86を埋め込む。そして更にCMP法で表
面を平坦化する。
素子分離用溝92を、p型メソ構造PS層61、n型ナ
ノ構造PS層12、n型メソ構造PS層13及びn+ 型
c−Si埋め込み層14を貫通して形成する。そして、
図16(o)に示すように、素子分離用溝92中に素子
分離用酸化膜86を埋め込む。そして更にCMP法で表
面を平坦化する。
【0064】(h)その後、図16(p)に示すよう
に、ITO膜やSnO2 膜等の透明電極87をCVD法
もしくはスパッタリング法で形成する。そして、RIE
法により図17(q)に示すように、透明電極87をマ
トリクスを構成するそれぞれのドットの位置に分離す
る。透明電極87の分離後、公知のMOSトランジスタ
工程等を用いて、c−Si基板23の周辺部にスキャン
用ドライバ回路115やデータ用ドライバ回路109等
の周辺回路を形成する。周辺回路のポリシリコンゲート
領域を形成後、ポリシリコンゲート領域及び透明電極8
7の上部に、図17(r)に示すように、酸化膜、PS
G膜、BPSG膜等の第1の層間絶縁膜88を形成す
る。この第1の層間絶縁膜88にコンタクトホールを開
口し、アルミニウウム若しくはアルミニウウム合金等の
金属からなるデータ線89を形成し、図18(s)に示
すように、プラグ85に接続する。同時に周辺回路部の
所要の金属配線を行う。そして、データ線89や周辺回
路部の所要の金属配線の上に、さらに、酸化膜、PSG
膜、BPSG膜、Si3N4膜等の第2の層間絶縁膜9
5を形成する。この第2の層間絶縁膜95にコンタクト
ホールを開口し、アルミニウウム若しくはアルミニウウ
ム合金等の金属からなるスキャン線96を透明電極87
に接続し、周辺回路部の所要の金属配線を行えば、図8
に示す本発明の第3の実施の形態に係るLEDディスプ
レイ装置のマトリクス部が完成する。図8では、最終パ
ッシベーション膜が省略されているが、当業者周知のよ
うに、最終パッシベーション膜は、必要に応じて形成さ
れる。
に、ITO膜やSnO2 膜等の透明電極87をCVD法
もしくはスパッタリング法で形成する。そして、RIE
法により図17(q)に示すように、透明電極87をマ
トリクスを構成するそれぞれのドットの位置に分離す
る。透明電極87の分離後、公知のMOSトランジスタ
工程等を用いて、c−Si基板23の周辺部にスキャン
用ドライバ回路115やデータ用ドライバ回路109等
の周辺回路を形成する。周辺回路のポリシリコンゲート
領域を形成後、ポリシリコンゲート領域及び透明電極8
7の上部に、図17(r)に示すように、酸化膜、PS
G膜、BPSG膜等の第1の層間絶縁膜88を形成す
る。この第1の層間絶縁膜88にコンタクトホールを開
口し、アルミニウウム若しくはアルミニウウム合金等の
金属からなるデータ線89を形成し、図18(s)に示
すように、プラグ85に接続する。同時に周辺回路部の
所要の金属配線を行う。そして、データ線89や周辺回
路部の所要の金属配線の上に、さらに、酸化膜、PSG
膜、BPSG膜、Si3N4膜等の第2の層間絶縁膜9
5を形成する。この第2の層間絶縁膜95にコンタクト
ホールを開口し、アルミニウウム若しくはアルミニウウ
ム合金等の金属からなるスキャン線96を透明電極87
に接続し、周辺回路部の所要の金属配線を行えば、図8
に示す本発明の第3の実施の形態に係るLEDディスプ
レイ装置のマトリクス部が完成する。図8では、最終パ
ッシベーション膜が省略されているが、当業者周知のよ
うに、最終パッシベーション膜は、必要に応じて形成さ
れる。
【0065】なお、図11(f)乃至図13(i)に示
すような方法を採用しなくても、図13(i)に示すよ
うなp型c−Si基板83上にn+ 型c−Si埋め込み
層14、n型メソ構造PS層13、n型ナノ構造PS層
12、p型メソ構造PS層61が順に形成された構造は
実現できる。たとえば、まず、直径300mm、厚さ1
mm、抵抗率10乃至500Ω−cm程度の非縮退p型
c−Si基板83上に、縮退n+ 型c−Si埋め込み層
23,非縮退n型c−Si層22および、縮退p+ 型c
−Si層71をエピタキシャル成長により形成する。そ
の後、非縮退p型c−Si基板83の裏面から、図19
に示すように、n+ 型c−Si埋め込み層23に達する
溝を開口し、カソード電極を設け、白金電極3との間に
化成電流を流しても良い。ただし、n+ 型c−Si埋め
込み層14が薄いので、この部分の抵抗が大きく陽極化
成が不均一になる恐れがある。従って、直径300mm
程度の大面積ウェハの場合は、図11(f)乃至図13
(i)に示すような直接接合法を用いる方が好ましい。
すような方法を採用しなくても、図13(i)に示すよ
うなp型c−Si基板83上にn+ 型c−Si埋め込み
層14、n型メソ構造PS層13、n型ナノ構造PS層
12、p型メソ構造PS層61が順に形成された構造は
実現できる。たとえば、まず、直径300mm、厚さ1
mm、抵抗率10乃至500Ω−cm程度の非縮退p型
c−Si基板83上に、縮退n+ 型c−Si埋め込み層
23,非縮退n型c−Si層22および、縮退p+ 型c
−Si層71をエピタキシャル成長により形成する。そ
の後、非縮退p型c−Si基板83の裏面から、図19
に示すように、n+ 型c−Si埋め込み層23に達する
溝を開口し、カソード電極を設け、白金電極3との間に
化成電流を流しても良い。ただし、n+ 型c−Si埋め
込み層14が薄いので、この部分の抵抗が大きく陽極化
成が不均一になる恐れがある。従って、直径300mm
程度の大面積ウェハの場合は、図11(f)乃至図13
(i)に示すような直接接合法を用いる方が好ましい。
【0066】図8に示す構造は素子分離用酸化膜85が
透明のため隣接したドットからの光の漏れが有る。従っ
て、鮮明な像を得るためには、素子分離用酸化膜85の
中に、図20に示すような遮光領域142を形成すれば
よい。遮光領域142はタングステン(W)等の金属を
用いればよい。図20には、更に、n+ 型c−Si埋め
込み層14の下部に誘電体多層膜によるブラッグ反射膜
141が配置され効率よく光が表面から出るようになっ
ている。誘電体多層膜によるブラッグ反射膜141は、
図12(h)の直接接合の工程においてn+ 型c−Si
埋め込み層14とc−Siウェハ83との間に挟めばよ
い。
透明のため隣接したドットからの光の漏れが有る。従っ
て、鮮明な像を得るためには、素子分離用酸化膜85の
中に、図20に示すような遮光領域142を形成すれば
よい。遮光領域142はタングステン(W)等の金属を
用いればよい。図20には、更に、n+ 型c−Si埋め
込み層14の下部に誘電体多層膜によるブラッグ反射膜
141が配置され効率よく光が表面から出るようになっ
ている。誘電体多層膜によるブラッグ反射膜141は、
図12(h)の直接接合の工程においてn+ 型c−Si
埋め込み層14とc−Siウェハ83との間に挟めばよ
い。
【0067】また、LEDアレイ部の下部のc−Siウ
ェハ83をエッチングにより除去してウェハの下方に光
を取り出す構造でも良い。この場合は、直径300mm
の、縮退n+ 型c−Si基板上に非縮退n型c−Si層
22および、縮退p+ 型c−Si層71をエピタキシャ
ル成長により形成し、最後にLEDアレイ部の下部の縮
退n+ 型c−Si基板を選択的にエッチングにより除去
すればよいので、図11(f)乃至図13(i)に示す
ような直接接合法を用いる必要はない。但し、大面積で
あるのでウェハの反りや機械的強度に難がある。
ェハ83をエッチングにより除去してウェハの下方に光
を取り出す構造でも良い。この場合は、直径300mm
の、縮退n+ 型c−Si基板上に非縮退n型c−Si層
22および、縮退p+ 型c−Si層71をエピタキシャ
ル成長により形成し、最後にLEDアレイ部の下部の縮
退n+ 型c−Si基板を選択的にエッチングにより除去
すればよいので、図11(f)乃至図13(i)に示す
ような直接接合法を用いる必要はない。但し、大面積で
あるのでウェハの反りや機械的強度に難がある。
【0068】なお、上記において大口径ウェハの一例と
して直径300mm(12インチ)のウェハで説明した
が、4インチ乃至8インチ等他のウェハサイズでも良い
ことは勿論である。
して直径300mm(12インチ)のウェハで説明した
が、4インチ乃至8インチ等他のウェハサイズでも良い
ことは勿論である。
【0069】(その他の実施の形態)上記のように、本
発明は第1乃至第3の実施の形態によって記載したが、
この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定す
るものであると理解すべきではない。この開示から当業
者には様々な代替実施の形態、実施の形態及び運用技術
が明らかとなろう。
発明は第1乃至第3の実施の形態によって記載したが、
この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定す
るものであると理解すべきではない。この開示から当業
者には様々な代替実施の形態、実施の形態及び運用技術
が明らかとなろう。
【0070】たとえば、上記第1および第2の実施例で
はEL発光層として光照射下で非縮退n型c−Si層を
陽極化成したn型ナノ構造PS層を用いた場合について
説明したが、c−Si層の導電型を逆にして非縮退p型
c−Si層を化成したp型ナノ構造PS層を発光層とし
て用いてももちろんよい。この場合、第1および第2の
実施例においてp型/n型をすべて反転した構造とな
る。なお、非縮退p型c−Si層は光照射を行わない陽
極化成によってもp型ナノ構造PS層になるため、図2
及び4に示したタングステンランプは省略することが可
能である。また図24に示すようにp型ナノ構造PS層
の直列抵抗Rs の値はp型ナノ構造PS層の厚さの3乗
に比例する形で大きくなるので、第2の実施例で示した
薄い多数の層に分割することにより、多層分割の効果は
より顕著となる。
はEL発光層として光照射下で非縮退n型c−Si層を
陽極化成したn型ナノ構造PS層を用いた場合について
説明したが、c−Si層の導電型を逆にして非縮退p型
c−Si層を化成したp型ナノ構造PS層を発光層とし
て用いてももちろんよい。この場合、第1および第2の
実施例においてp型/n型をすべて反転した構造とな
る。なお、非縮退p型c−Si層は光照射を行わない陽
極化成によってもp型ナノ構造PS層になるため、図2
及び4に示したタングステンランプは省略することが可
能である。また図24に示すようにp型ナノ構造PS層
の直列抵抗Rs の値はp型ナノ構造PS層の厚さの3乗
に比例する形で大きくなるので、第2の実施例で示した
薄い多数の層に分割することにより、多層分割の効果は
より顕著となる。
【0071】第3の実施例では、マトリクス状に配列さ
れたPS層を用いた発光ダイオードアレイにより、安価
で大面積の発光素子が形成できることを示した。しか
し、PS発光ダイオードをドットマトリクスとなるよう
に複数個に分離しなくても、8〜12インチ径のシリコ
ンウェハの全面を発光領域とする室内照明用の発光装置
等も提供できる。図21は、そのようなシリコンウェハ
の全面を発光領域とする発光装置の一部断面図を示す。
大面積化により半透明金電極の抵抗が効いて来る場合
は、図21に示すように、ストライプ状に低抵抗の電極
配線97を設け、厚いITO膜やSnO2 膜等の透明電
極層87をp型メソ構造PS層61の上に形成すればよ
い。
れたPS層を用いた発光ダイオードアレイにより、安価
で大面積の発光素子が形成できることを示した。しか
し、PS発光ダイオードをドットマトリクスとなるよう
に複数個に分離しなくても、8〜12インチ径のシリコ
ンウェハの全面を発光領域とする室内照明用の発光装置
等も提供できる。図21は、そのようなシリコンウェハ
の全面を発光領域とする発光装置の一部断面図を示す。
大面積化により半透明金電極の抵抗が効いて来る場合
は、図21に示すように、ストライプ状に低抵抗の電極
配線97を設け、厚いITO膜やSnO2 膜等の透明電
極層87をp型メソ構造PS層61の上に形成すればよ
い。
【0072】このように、本発明ではここでは記載して
いない様々な実施の形態等を包含するということを理解
すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当
な特許請求の範囲記載に係る発明特定事項によってのみ
限定されるものである。
いない様々な実施の形態等を包含するということを理解
すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当
な特許請求の範囲記載に係る発明特定事項によってのみ
限定されるものである。
【0073】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
りEL発光効率(量子効率)が高くかつ直列抵抗の低い
多孔質シリコンを用いた半導体発光素子が提供される。
特にEL発光に寄与するナノ構造PS層の厚さを直列抵
抗が低く最大発光効率が得られる所望の厚さに制御し、
しかも最大の量子効率が得られるようにPS層の質的向
上が可能であるので、発光効率の向上が容易となる。
りEL発光効率(量子効率)が高くかつ直列抵抗の低い
多孔質シリコンを用いた半導体発光素子が提供される。
特にEL発光に寄与するナノ構造PS層の厚さを直列抵
抗が低く最大発光効率が得られる所望の厚さに制御し、
しかも最大の量子効率が得られるようにPS層の質的向
上が可能であるので、発光効率の向上が容易となる。
【0074】本発明によれば、EL発光に寄与するナノ
構造PS層を薄い複数の層に分割し、全体としては最大
発光効率を得る厚みを担保して、直列抵抗を飛躍的に小
さくできるので、動作電圧を低くすると共に、電力効率
および発光効率が向上する。
構造PS層を薄い複数の層に分割し、全体としては最大
発光効率を得る厚みを担保して、直列抵抗を飛躍的に小
さくできるので、動作電圧を低くすると共に、電力効率
および発光効率が向上する。
【0075】本発明によればEL発光に寄与するナノ構
造PS層の厚み制御が容易であり、かつ最大の量子効率
が得られるような、十分長い陽極化成時間が担保でき、
陽極化成を促進できるので、製造歩留りが高く、生産性
が向上する。
造PS層の厚み制御が容易であり、かつ最大の量子効率
が得られるような、十分長い陽極化成時間が担保でき、
陽極化成を促進できるので、製造歩留りが高く、生産性
が向上する。
【図1】本発明の第1実施の形態に係る半導体発光素子
の構造を示す断面図である。
の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る半導体発光素子
の製造方法を説明する模式図である。
の製造方法を説明する模式図である。
【図3】本発明の第2実施の形態に係る半導体発光素子
の構造を示す断面図である。
の構造を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施の形態に係る半導体発光素子
の製造方法を説明する模式図である。
の製造方法を説明する模式図である。
【図5】本発明の第1および第2の実施の形態および従
来技術に係る半導体発光素子のそれぞれの外部量子効率
と直列抵抗との関係を示す図である。
来技術に係る半導体発光素子のそれぞれの外部量子効率
と直列抵抗との関係を示す図である。
【図6】本発明の第3実施の形態に係る300mmφの
シリコンウェハを用いたディスプレイ装置の模式図であ
る。
シリコンウェハを用いたディスプレイ装置の模式図であ
る。
【図7】図6に示したディスプレイ装置の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図8】LEDマトリクス部を示す模式的な断面図であ
る。
る。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディス
プレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図で
ある(その1)。
プレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図で
ある(その1)。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その2)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その2)。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その3)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その3)。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その4)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その4)。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その5)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その5)。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その6)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その6)。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その7)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その7)。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その8)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その8)。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その9)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その9)。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その10)。
スプレイ装置の製造方法を説明する模式的な工程断面図
である(その10)。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係るLEDディ
スプレイ装置の他の製造方法を説明する模式的な図であ
る。
スプレイ装置の他の製造方法を説明する模式的な図であ
る。
【図20】本発明の第3の実施の形態の変形例に係るL
EDマトリクス部を示す模式的な断面図である。
EDマトリクス部を示す模式的な断面図である。
【図21】本発明の他の実施の形態に係る室内照明用の
発光装置の一部を示す模式的な断面図である。
発光装置の一部を示す模式的な断面図である。
【図22】従来のPSを用いた半導体発光素子の構造の
一例を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
【図23】図22に示す半導体発光素子の製造方法を説
明する模式図である。
明する模式図である。
【図24】ナノ構造PS層の厚さと直列抵抗との関係を
示す図である。
示す図である。
1 テフロン製化成用容器 2 Oリング 3 白金電極 4 フッ酸・エチルアルコール混合化成溶液 5 タングステンランプ 6 可変直流電源 7,8,9,82,83 c−Siウェハ 12 n型ナノ構造PS層 13 n型メソ構造PS層 14 n+ 型c−Si層 22 n型c−Si層 23 n+ 型c−Si層 31 第4のn型ナノ構造PS層 32 第3のn型メソ構造PS層 33 第3のn型ナノ構造PS層 34 第2のn型メソ構造PS層 35 第2のn型ナノ構造PS層 36 第1のn型メソ構造PS層 37 第1のn型ナノ構造PS層 41 第4のn型c−Siエピタキシャル成長層 42 第3のn+ 型c−Siエピタキシャル成長層 43 第3のn型c−Siエピタキシャル成長層 44 第2のn+ 型c−Siエピタキシャル成長層 45 第2のn型c−Siエピタキシャル成長層 46 第1のn+ 型c−Siエピタキシャル成長層 47 第1のn型c−Siエピタキシャル成長層 61 p型メソ構造PS層 65 カソード電極(Al電極) 66 アノード電極(半透明金電極) 67 直流電源 71 p+ 型c−Si層 81 貼り合わせ用絶縁膜 85 プラグ(電極取り出し部) 86 素子分離用酸化膜 86 素子分離領域 87 透明電極 88 第1の層間絶縁膜 89 データ線 91 溝 92 素子分離用溝 95 第2の層間絶縁膜 96 スキャン線 97 電極配線 101a PS−LED l01 LEDアレイ部 103 データ入力制御回路 105 RAM 107 階調制御回路 109 データドライバ 111 カウンタ 113 デコーダ 115 スキャンドライバ 131 イオン注入用マスク 141 ブラッグ反射膜 142 遮光領域
Claims (5)
- 【請求項1】 第1の第1導電型ナノ構造多孔質シリコ
ン層と、該第1の第1導電型ナノ構造多孔質シリコン層
の上部に形成された第2導電型メソ構造多孔質シリコン
層と、前記第1の第1導電型ナノ構造多孔質シリコン層
の下部に形成された第1の第1導電型メソ構造多孔質シ
リコン層とを少なくとも含むことを特徴とする半導体発
光素子。 - 【請求項2】 前記第1の第1導電型メソ構造多孔質シ
リコン層の下部にさらに第2の第1導電型ナノ構造多孔
質シリコン層および第2の第1導電型メソ構造多孔質シ
リコン層を少なくとも含むことを特徴とする請求項1記
載の半導体発光素子。 - 【請求項3】前記第1の第1導電型ナノ構造多孔質シリ
コン層、前記第2導電型メソ構造多孔質シリコン層及び
第1の第1導電型メソ構造多孔質シリコン層はシリコン
ウェハの中央部に積層され、該シリコンウェハのその他
の領域には集積回路が配置されていることを特徴とする
請求項1又は2記載の半導体発光素子。 - 【請求項4】 第1の第1導電型縮退結晶性シリコン層
と、該第1の第1導電型縮退結晶性シリコン層の上部の
第1の第1導電型非縮退結晶性シリコン層と、該第1の
第1導電型非縮退結晶性シリコン層の上部の第2導電型
縮退結晶性シリコン層とを少なくとも含む結晶性シリコ
ンウェハを用意する工程と、 該結晶性シリコンウェハを陽極化成して前記第1の第1
導電型非縮退結晶性シリコン層を第1の第1導電型ナノ
構造多孔質シリコン層にする工程とを少なくとも含むこ
とを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項5】 前記結晶性シリコンウェハはさらに、前
記第1の第1導電型縮退結晶性シリコン層の下部の第2
の第1導電型非縮退結晶性シリコン層と、さらにその下
部の第2の第1導電型縮退結晶性シリコン層とを少なく
とも含み、 前記陽極化成により前記第2の第1導電型非縮退結晶性
シリコン層を第2のナノ構造多孔質シリコン層にするこ
とを特徴とする請求項4記載の半導体発光素子の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25566798A JP3490903B2 (ja) | 1997-09-11 | 1998-09-09 | 半導体発光素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24720597 | 1997-09-11 | ||
JP9-247205 | 1997-09-11 | ||
JP25566798A JP3490903B2 (ja) | 1997-09-11 | 1998-09-09 | 半導体発光素子およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11163400A true JPH11163400A (ja) | 1999-06-18 |
JP3490903B2 JP3490903B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=26538133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25566798A Expired - Fee Related JP3490903B2 (ja) | 1997-09-11 | 1998-09-09 | 半導体発光素子およびその製造方法 |
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---|---|
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- 1998-09-09 JP JP25566798A patent/JP3490903B2/ja not_active Expired - Fee Related
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