JPH11163104A - 薄板状基板の表面処理装置における薄板状基板の保持装置 - Google Patents

薄板状基板の表面処理装置における薄板状基板の保持装置

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JPH11163104A
JPH11163104A JP32567597A JP32567597A JPH11163104A JP H11163104 A JPH11163104 A JP H11163104A JP 32567597 A JP32567597 A JP 32567597A JP 32567597 A JP32567597 A JP 32567597A JP H11163104 A JPH11163104 A JP H11163104A
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wafer
holding
plate
ring
surface treatment
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Rikiya Yaguchi
力也 矢口
Shigeru Tanaka
茂 田中
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空成膜装置において、ウエハを均一な保持
圧力で保持でき、しかも簡単な保持構造のウエハの保持
装置を得ること。 【構成】 本発明のウエハの保持装置10は、スパッタ
ー装置1において、ウエハSを保持するためのウエハ保
持リング11と、ウエハSの周辺部を複数カ所で抑える
ことができる突出量のタブ部121が所定の間隔で内周
端面の複数カ所に一体的に形成されている環状の抑え板
12と、前記ウエハ保持リング11の内周端面から内方
に前記抑え板12の全ての前記タブ部121が突出する
ように、前記ウエハ保持リング11の上に前記抑え板1
2を重ねて弾性的に連結する複数個のコイルバネ部材1
3と板バネ部材14とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハなど
の薄板状基板(以下、単に「ウエハ」と略記する)の表
面にエッチングを施したり、或いは成膜を施すことがで
きる成膜装置における薄板状基板の保持装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】以下の説明では、薄板状基板の表面処理
装置の一例としてスパッター装置を、そしてウエハとし
て半導体ウエハを採り挙げ、その表面にスパッター成膜
を施す場合を例示して説明する。先ず、図8乃至図15
を参照しながら、従来技術のスパッター装置を説明す
る。図8は一枚のウエハがウエハ支持回転円盤に支持さ
れて一つの真空チャンバ内に装着された状態における従
来技術のスパッター装置の一部断面図、図9はウエハを
支持するためのウエハ支持回転円盤の正面図、図10は
図9に示したウエハ支持回転円盤にウエハ保持リングを
用いてウエハを取り付けた状態を示した正面図、図11
はウエハ保持リングに支持されたウエハとバックプレー
ンとの関係を説明するためのそれらの要部を誇張して示
した断面図、図12は図10に示したウエハホルダのA
−A線上における断面図、図13は図10に示した位置
決めピンのB−B線上における断面図、図14は図10
に示したウエハ抑えタブのC−C線上における断面図、
そして図15は図14にけるD−D線上における断面図
である。
【0003】先ず、現在、用いられている一形式のスパ
ッター装置を説明する。このスパッター装置1は、MR
C社製の「Eclpse」と名付けられているスパッタ
ー装置であって、スパッター成膜を行う真空チャンバ2
と、この真空チャンバ2内へ矢印Zで示したように進退
自在なバックプレーン3と、このバックプレーン3の背
面に配設されたヒータブロック4と、複数枚のウエハを
支持するウエハ支持回転円盤5と、前記真空チャンバ2
内で前記ウエハ支持回転円盤5に対向して配設された、
例えば、アルミ合金、チタンなどのターゲット板Tを支
持するバッキングプレート(不図示)などとから構成さ
れている。
【0004】前記バックプレーン3のウエハSが取り付
けられる面は、図11に要部のみを誇張して示したよう
に、その中央部が周辺部より、例えば、1mm程度膨出
した球面で形成されている。そして、このバックプレー
ン3の裏面には、このバックプレーン3を加熱するため
のヒータ41を備えたヒータブロック4が配設されてい
る。そしてヒータ41の背後には熱電対42が配設され
ていて、ヒータ41の温度がモニターされ、所定の温度
より高温になった場合には、冷却水パイプ43を通じて
供給される冷却水により温度が制御されるように構成さ
れている。また、バックプレーン3の裏面からウエハ取
付け面側にパイプ44が配管されていて、ウエハSが装
着された場合に、バックプレーン3の表面の温度が均一
になるように両者間にパイプ44を通じてアルゴンガス
が供給される。符号45はダイヤフラム真空計であり、
符号46はアルゴンガスストップバルブであり、そして
符号47はシールド板である。
【0005】前記ウエハ支持回転円盤5は、図9に示し
たように、直径が、例えば、1.5m程度、厚さ20〜
30mmの一枚の円盤51の周辺部に等角間隔で、例え
ば、20数cmの5個のウエハ取付け孔52が開けられ
ており、その円盤51の中心Oを中心にして回動できる
構造で構成されている。そして各ウエハ取付け孔52の
内周縁部には、後記するウエハ保持リング6を取り付け
る場合の位置決めをする位置決め孔53が少なくとも3
個形成されている。
【0006】前記ウエハ取付け孔52は、例えば、ロー
ドチャックチャンバ52Aの位置で、後記の部品と取付
け構造でウエハSが装着され、次のエッチングチャンバ
位置52Bに回動される。このエッチングチャンバ52
Bで装着されているウエハSの表面がエッチングにより
洗浄され後、次の第1スパッター成膜位置52Cに、同
様に次の第2スパッター成膜位置52D、第3スパッタ
ー成膜位置52Eへ矢印Rの方向に順次回動され、例え
ば、アルミ、チタンなどの薄膜が順次成膜される。従っ
て、前記スパッター装置1には、ロードチャックチャン
バ52Aの他に、図8に示したような4個の真空チャン
バ2が配設されている。
【0007】スパッター成膜を行う場合には、表面処理
を施そうとするウエハSを後記する構造のウエハ保持リ
ング6に保持し、前記各ウエハ取付け孔52に装着し、
図8に示したように、それぞれの真空チャンバ2に回動
して固定する。ターゲット板Tは、不図示のバッキング
プレートに支持され、電源からバッキングプレートに負
電圧を掛けて放電する。放電すると、真空チャンバ2内
にプラズマが生成する。このプラズマ中の正イオンがバ
ッキングプレートの負電圧によりバッキングプレートに
引き寄せられてターゲット板Tに衝突し、この衝突時の
エネルギーによりターゲット板T内部のターゲット粒子
が真空チャンバ2内に放出される。このスパッタリング
現象により、ターゲット粒子は真空チャンバ2内を飛行
し、プラズマを横切ってウエハSの表面に付着する。こ
のターゲット粒子が時間を経て堆積することで薄膜が成
膜される。このようにして、ウエハSの表面には、例え
ば、順次、アルミ、チタンなどの薄膜をスパッタリング
により成膜することができる。
【0008】スパッター成膜を施すウエハSは、図10
乃至図15に示したような構造のウエハ保持リング6に
取り付けられる。次に、その取付け構造を説明する。こ
のウエハ保持リング6は、外形の厚さ及び幅が前記円盤
51の厚さとほぼ同等で、内周の直径がウエハSの直径
よりやや大きく、外周の直径がウエハ支持回転円盤5の
各ウエハ取付け孔52の直径よりやや小さいリング本体
61を中心にして構成されており、その凹部内面にはウ
エハ抑えタブ7、ウエハホルダ8、位置決めピン9が取
り付けられている。
【0009】ウエハ抑えタブ7は後記するとして、前記
ウエハホルダ8は、ウエハSの裏面周縁部を支え、ウエ
ハSを保持するもので、図12に示したように、円筒状
のスリーブ82の側面に固定されたロール81と、スリ
ーブ82の内部に嵌め込まれたコイルバネ83と、この
コイルバネ83を介してスリーブ82をリング本体61
に取り付けるネジ84とから構成されており、ネジ84
でスリーブ82及びコイルバネ83をネジ止めすること
により、ロール81はネジ84を中心にして回動できる
ように取り付けられる。ロール81の回動力はコイルバ
ネ83の強さとの兼ね合いでネジ84の締め付けにより
調節することができる。
【0010】前記位置決めピン9は、ピン本体91とこ
れをリング本体61の外周端面から常時突出させるコイ
ルバネ92とから構成されており、突出したピン本体9
1の先端部は円盤51の前記位置決め孔53に嵌まり込
み、ウエハ保持リング6が円盤51のそれぞれのウエハ
取付け孔52に位置決めされ、取り付けられる。
【0011】前記ウエハ抑えタブ7は、リング本体61
の内周部側にほぼ等角間隔で12個取り付けられてい
る。これらのウエハ抑えタブ7は、図14及び図15に
示したように、タブ本体71とこのタブ本体71をリン
グ本体61に取り付ける時の案内を行う機能を備え、タ
ブ本体71の上下動及び左右の振れを規制するガイド7
2とから構成されている。前記タブ本体71は、その先
端部71Aがその基端部71Bよりやや下がった位置で
水平になるように、そして弾性が生じるように金属板を
重ね折りの形状に折り曲げて形成されている。このタブ
本体71は、その基端部71Bがタブ位置決めピン73
によりリング本体61に位置決めされ、ガイド72はネ
ジ74によりリング本体61にネジ止めされている。
【0012】次に、以上記した構造のウエハ保持リング
6に表面処理を施そうとするウエハSを取り付ける手順
を説明する。予め、ウエハ保持リング6は、ウエハ支持
回転円盤5の各ウエハ取付け孔52に、それぞれの位置
決め孔53へウエハ保持リング6の位置決めピン9を嵌
め込んで位置決め、固定される。次に、スパッター装置
1のロードチャックチャンバ52A位置で、ウエハ保持
リング6が取り付けられたウエハ支持回転円盤5の裏面
に(図11においては右側から)ロボット(不図示)に
よりウエハSが搬送される。そのロボットは、また、ウ
エハ保持リング6の前記複数個のウエハホルダ8を内方
へ回動させ、それらのウエハホルダ8上にウエハSを移
載する。移載されたウエハSはそれらのウエハホルダ8
で保持される。
【0013】次に、そのウエハ支持回転円盤5が72°
回動し、前記ロードチャックチャンバ52A位置で装着
されたウエハSが次のエッチングチャンバ52B位置に
回動する。このエッチングチャンバ52B位置や第1ス
パッター成膜位置52C、第2スパッター成膜位置52
D、第3スパッター成膜位置52Eにおいて、バックプ
レーン3が、保持されているウエハSの裏面に向かって
(矢印Zの左向き方向)前進し、この結果、ウエハSは
そのウエハSの表面側に存在する12個のタブ本体71
の先端部71Aに押し付けられて、ウエハ保持リング6
に同心円的に保持、固定される(図8、図10、図1
1)。この結果、ウエハSは、前記したバックプレーン
3の膨出した球面にならい、若干反る状態になって、バ
ックプレーン3によるウエハSへの約300°Cの熱を
均一に伝えることができる。その後、真空チャンバ2を
密閉し、真空状態にしてアルゴンガスをウエハSとバッ
クプレーン3との間に流しながら、前記のようにウエハ
Sの表面に矢印Xの方向からエッチング、或いはスパッ
ター成膜を開始する(図11)。その結果、ウエハSの
表面に所望の薄膜が成膜される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図10に示
したようなウエハ保持リング6によるウエハSの保持構
造、即ち、タブ式保持構造を採ると、ウエハSの周辺部
の12ヵ所でウエハSを支持するので、タブ本体71の
バネ圧力のばらつきの影響をまともに受け、ウエハSを
一定の荷重で支持することができない場合がある。この
ため、時にはウエハSに傷が付いたり、欠け或いは割れ
が生じることがある(以下、「チッピング」と記す)。
そして、タブ本体71の先端部71AがウエハSの周辺
部の12箇所でウエハSに接触しているため、これらの
部分においてバックプレーン3からの熱が吸収されてウ
エハSの周辺部の温度が不均一になり、従って、エッチ
ングやスパッター成膜が不均一になる。また、このタブ
式保持構造では、図9に示したように、ウエハ支持回転
円盤5に5個のウエハ取付け孔52が形成されているた
めに、5×12=60ヶ所の定期交換作業が必要で、こ
れらの交換作業には約3〜4時間掛かる。
【0015】本発明はこのような課題を解決しようとす
るものであって、ウエハの表面処理装置において、ウエ
ハを均一な保持圧力で保持でき、しかも簡単な保持構造
のウエハの保持装置を得ることを目的とするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の実施
形態の表面処理装置におけるウエハの保持装置は、前記
表面処理装置の表面処理部に表面処理を施そうとするウ
エハを保持するための環状の保持枠と、前記ウエハの周
辺部を複数カ所で抑えることができる突出量のタブ部が
所定の間隔で内周端面の複数カ所に一体的に形成されて
いる、前記保持枠の直径とほぼ同一の直径の環状の抑え
板と、前記保持枠の内周端面から内方に前記抑え板の全
ての前記タブが突出するように、前記保持枠の上に前記
抑え板を同心的に重ねて取り付ける複数個のバネ装置と
から構成し、前記保持枠の上に前記抑え板を弾性的に固
定して、前記課題を解決している。
【0017】従って、本発明の実施形態のウエハの保持
装置によれば、複数個のタブ部が抑え板の内周端面の複
数カ所に一体的に形成されているため、ウエハに加えら
れた熱が一旦複数個のタブ部から抑え板に逃げても、こ
の抑え板を介して全てのタブ部が繋がっているため、ウ
エハ全体が均一な温度に保たれ、しかもウエハは均一な
押圧力で保持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図1乃至図7を参照しなが
ら、本発明のウエハの保持装置の一実施形態を説明す
る。図1は本発明の実施形態のウエハの保持装置の平面
図、図2は図1に示したウエハ保持装置とバックプレー
ンとの関係を説明するためのそれらの要部を誇張して示
した図1のA−A線上における断面図、図3は図1に示
したウエハの抑え板を、ウエハとの位置関係で示した平
面図、図4はウエハ保持リングと抑え板とを板バネで連
結した構造を示す断面図、図5はウエハ保持リング及び
抑え板に支持されたウエハとバックプレーンとの好まし
い保持関係を示す要部の断面図、図6はウエハ保持リン
グ及び抑え板に支持されたウエハとバックプレーンとの
好ましくない保持関係を示す要部の断面図、そして図7
はウエハ保持リング及び抑え板に支持されたウエハとバ
ックプレーンとの他の好ましくない保持関係を示す要部
の断面図である。なお、図8乃至図15に示した従来技
術のウエハの保持装置の構成部分と同一の構成部分には
同一の符号を付して説明する。
【0019】図1及び図2において、符号10は本発明
の実施形態のウエハの保持装置(以下、単に「保持装
置」と略記する)を指す。この保持装置10は環状のウ
エハ保持リング11(ウエハ保持枠)、環状のウエハの
抑え板12、複数個のコイルバネ部材13、板バネ部材
14とから構成されている。前記ウエハ保持リング11
は従来技術のウエハ保持リング6に相当するもので、ウ
エハ保持リング11も、外形の厚さ及び幅が前記ウエハ
支持回転円盤5の円盤51の厚さとほぼ同等で、内周の
直径がウエハSの直径よりやや大きく、外周の直径がウ
エハ支持回転円盤5の各ウエハ取付け孔52の直径より
やや小さいリング本体111を中心にして構成されてお
り、その凹部内面には、従来のものと同様にウエハホル
ダ8(不図示)、位置決めピン9が取り付けられてい
る。
【0020】前記ウエハの抑え板12も、図3に示した
ように、薄板で環状に形成されており、内周の直径がウ
エハSの直径と同等かやや小さく、外周の直径が前記ウ
エハ保持リング11の外周に一致する寸法であって、そ
の内周端面にはほぼウエハSの周辺部を複数カ所、実施
形態では12ヵ所で抑えることができる突出量のタブ部
121が等角間隔でリング本体122に一体的に形成さ
れている。これらのタブ部121とリング本体122と
は、例えば、一枚の薄板の打ち抜きで形成することがで
きる。なお、符号121AはウエハSのオリフィス部分
を抑えるためのタブ部である。また、リング本体122
には、後記するコイルバネ部材13を取り付けるための
4個の雌ねじ123と板バネ部材14を取り付けるため
の3個の雌ねじ124とが開けられている。
【0021】前記各コイルバネ部材13は、図2に示し
たように、前記ウエハ保持リング11のリング本体11
1と前記抑え板12のリング本体122とを4ヵ所で弾
性的に連結するものであって、コイルバネ131を支持
する雄ねじ132がリング本体111に形成された凹部
112に装着され、そのリング本体111側から、その
凹部112の底に形成されているバカ孔113を貫通し
て抑え板12の前記雌ねじ123にねじ込まれ、コイル
バネ131が固定されている。コイルバネ131は、常
時、リング本体122をリング本体111側に引っ張る
方向に作用している。
【0022】前記板バネ部材14も、図2及び図4に示
したように、前記ウエハ保持リング11のリング本体1
11と前記抑え板12のリング本体122とを3ヵ所で
弾性的に連結するものであって、これらの板バネ部材1
4により抑え板12をウエハ保持リング11の平面に対
する上下左右の揺動を防止する機能を果している。そし
て各板バネ部材14の板バネ141の一端はウエハ保持
リング11のリング本体111に雄ねじ142で固定さ
れ、他の一端はカラー143を介して雄ねじ144を前
記抑え板12のリング本体122に形成されている雌ね
じ124にねじ込むことにより、リング本体122に固
定されている。
【0023】本発明の実施形態のウエハの保持装置10
は、以上説明した構造で構成されている。次に、この保
持装置10の機能を説明する。先ず、ウエハ保持リング
11と抑え板12とをコイルバネ部材13と板バネ部材
14とで弾性的に連結して組み立てた保持装置10を、
その複数本の位置決めピン9を各ウエハ取付け孔52の
位置決め孔53に嵌め込むようにして、ウエハ取付け孔
52に装着する。次に、従来技術と同様に、スパッター
装置1のロードチャックチャンバ52A位置で、保持装
置10が取り付けられたウエハ支持回転円盤5の裏面に
(図2においては右側から)ロボット(不図示)により
ウエハSが搬送される。そのロボットは、また、従来技
術のウエハ保持リング6と同様に、ウエハ保持リング1
1に設けてある複数個のウエハホルダ8(図1〜図3に
は示していない)を内方へ回動させ、それらのウエハホ
ルダ8上にウエハSを移載する。移載されたウエハSは
それらのウエハホルダ8で保持される。
【0024】次に、そのウエハ支持回転円盤5が72°
回動し、前記ロードチャックチャンバ52A位置で装着
されたウエハSが次のエッチングチャンバ52B位置に
回動する。このエッチングチャンバ52B位置や第1ス
パッター成膜位置52C、第2スパッター成膜位置52
D、第3スパッター成膜位置52Eにおいて、バックプ
レーン3が、保持されているウエハSの裏面に向かって
(図2において、矢印Zの左向き方向)前進し、この結
果、ウエハSはそのウエハSの表面側に存在する抑え板
12の12個のタブ部121に押し付けられて、ウエハ
保持リング11及び抑え板12に対して同心円的に保
持、固定される(図1、図2)。
【0025】バックプレーン3が前進してタブ部121
を押圧した場合には、リング本体122はコイルバネ1
31に抗してリング本体111の方向に若干移動し、そ
して同時にバカ孔113の存在によりウエハS側に若干
移動する。また、同時にリング本体122は板バネ14
1に抗して矢印X(図4)の方向に若干移動する。従っ
て、コイルバネ131と板バネ141とのバネ圧が適正
な場合は、図5に示したように、リング本体111とリ
ング本体122との間に若干の隙間が開いた適正な状態
となり、ウエハSがバックプレーン3の膨出した球面に
ならい、バックプレーン3からウエハSへ所定の熱を均
一に伝えることができる。
【0026】図6に示した状態は、コイルバネ131と
板バネ141との組合せのバネ圧が弱い状態の場合を示
していて、バックプレーン3の押圧力が勝り、リング本
体122がリング本体111から必要以上に離間してし
まう。従って、ウエハSは、その中央部はバックプレー
ン3の中央部と接触するが、ウエハSの周辺部はバック
プレーン3の周辺部から離間し、バックプレーン3から
ウエハSへ所定の熱を均一に伝えることができない。
【0027】図7に示した状態は、図6に示した好まし
くない状態の反対のコイルバネ131と板バネ141と
の組合せのバネ圧が強い状態の場合を示していて、その
バネ圧がバックプレーン3の押圧力に勝り、リング本体
122がリング本体111に密着してしまう。この結
果、タブ部121がウエハSと接触する部分(図7の矢
印Cで示した部分)チッピングが発生する。従って、コ
イルバネ131と板バネ141との組合せのバネ圧は、
リング本体122とリング本体111とが図5に示した
ような関係状態になることが好ましく、ウエハSがバッ
クプレーン3の球面にならう状態の力より僅かに強いバ
ネ圧が適切である。その後、真空チャンバ2を密閉し、
真空状態にして前記のようにウエハSの表面に矢印Xの
方向からエッチング、或いはスパッタリングを行えば
(図2)、ウエハSの表面に所望の薄膜を成膜すること
ができる。
【0028】以上の説明では、表面処理装置としてスパ
ッター装置を、薄板状基板としてウエハ(半導体ウエ
ハ)を採り挙げて説明したが、本発明はスパッター装置
にのみ限定されるものではなく、蒸着装置における薄板
状基板の保持装置としても応用することができ、また、
半導体ウエハや円形状のウエハに限定に限定されるもの
ではなく、形状は四辺形であってもよく、そしてガラス
材などであってもよいことを付言しておく。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の薄板状基板の保持装置によれば、次のような数々の優
れた効果が得られる。即ち、 1.ウエハの周辺部に抑え板12のタブ部121が接触
する個所が多くても、タブ部121がリング本体122
と一体に形成されているために、全てのタブ部121の
温度が、そしてそれらの部分のウエハSの温度が均一化
され、引いては、ウエハ全面の温度を均一化できるの
で、ウエハ表面全面に薄膜などの処理を均一に施すこと
ができる。 2.従って、ウエハの表面処理の品質が向上し、製造コ
ストを削減できる。 3.部品点数が少ないので、部品管理が容易である。 4.部品点数が少なく、構造が簡単なため、保守時に、
抑え板12の分解、組立の時間を大幅に短縮できる。 5.バネ部材にターゲット材が被着しないため、バネ圧
力が長期に渡って安定する。 6.クリーニングサイクルが長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のウエハの保持装置の平
面図である。
【図2】 図1に示したウエハ保持装置とバックプレー
ンとの関係を説明するためのそれらの要部を誇張して示
した図1のA−A線上における断面図である。
【図3】 図1に示したウエハの抑え板を、ウエハとの
位置関係で示した平面図である。
【図4】 ウエハ保持リングと抑え板とを板バネで連結
した構造を示す断面図である。
【図5】 ウエハ保持リング及び抑え板に支持されたウ
エハとバックプレーンとの好ましい保持関係を示す要部
の断面図である。
【図6】 ウエハ保持リング及び抑え板に支持されたウ
エハとバックプレーンとの好ましくない保持関係を示す
要部の断面図である。
【図7】 図6はウエハ保持リング及び抑え板に支持さ
れたウエハとバックプレーンとの他の好ましくない保持
関係を示す要部の断面図である。
【図8】 一枚のウエハがウエハ支持回転円盤に支持さ
れて一つの真空チャンバ2内に装着された状態における
従来技術のスパッター装置の一部断面図である。
【図9】 ウエハを支持するためのウエハ支持回転円盤
の正面図である。
【図10】 図9に示したウエハ支持回転円盤にウエハ
保持リングを用いてウエハを取り付けた状態を示した正
面図である。
【図11】 ウエハ保持リングに支持されたウエハとバ
ックプレーンとの関係を説明するためのそれらの要部を
誇張して示した断面図である。
【図12】 図10に示したウエハホルダのA−A線上
における断面図である。
【図13】 図10に示した位置決めピンのB−B線上
における断面図である。
【図14】 図10に示したウエハ抑えタブのC−C線
上における断面図である。
【図15】 図14にけるD−D線上における断面図で
ある。
【符号の説明】
1…スパッター装置、2…真空チャンバ、3…バックプ
レーン、4…ヒータブロック、41…ヒータ、5…ウエ
ハ支持回転円盤、51…円盤、52…ウエハ取付け孔、
53…位置決め孔、9…位置決めピン、10…本発明の
実施形態のウエハの保持装置、11…ウエハ保持リン
グ、111…リング本体、112…凹部、113…バカ
孔、12…ウエハの抑え板、121…タブ部、122…
リング本体、123,124…雌ねじ、13…コイルバ
ネ部材、131…コイルバネ、14…板バネ部材、14
1…板バネ、142,144…雄ねじ、143…カラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/203 H01L 21/203 Z 21/3065 21/302 B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状基板の表面にエッチングを施し、
    或いは薄膜を成膜することができる薄板状基板の表面処
    理装置において、 前記表面処理装置の表面処理部に表面処理を施そうとす
    る薄板状基板を保持するための環状の保持枠と、 前記薄板状基板の周辺部を複数カ所で抑えることができ
    る突出量のタブ部が所定の間隔で内周端面の複数カ所に
    一体的に形成されている環状の抑え板と、 前記保持枠の内周端面から内方に前記抑え板の全ての前
    記タブが突出するように、前記保持枠の上に前記抑え板
    を重ねて取り付ける複数個のバネ装置と、から構成さ
    れ、前記保持枠の上に前記抑え板を弾性的に固定したこ
    とを特徴とする薄板状基板の表面処理装置における薄板
    状基板の保持装置。
  2. 【請求項2】 前記バネ装置は複数個のコイルバネ部材
    と複数個の板バネ部材とから構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の薄板状基板の表面処理装置にお
    ける薄板状基板の保持装置。
JP32567597A 1997-11-27 1997-11-27 薄板状基板の表面処理装置における薄板状基板の保持装置 Pending JPH11163104A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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