JPH11161937A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JPH11161937A
JPH11161937A JP32863497A JP32863497A JPH11161937A JP H11161937 A JPH11161937 A JP H11161937A JP 32863497 A JP32863497 A JP 32863497A JP 32863497 A JP32863497 A JP 32863497A JP H11161937 A JPH11161937 A JP H11161937A
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JP
Japan
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magnetic recording
magnetic
fine particles
coating
titanium oxide
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JP32863497A
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English (en)
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Makoto Inoue
誠 井上
Kazuhiro Okamoto
和広 岡本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録層表面の平滑性に優れ、また電気抵
抗の低い塗布型の磁気記録媒体およびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 非磁性支持体1と磁気記録層3との間
に、針状ヘマタイト微粒子と導電性酸化チタン微粒子お
よび結合剤を含む非磁性下層2を設ける。非磁性下層2
と磁気記録層3は、同時重層塗布により形成する。 【効果】 磁気記録層用塗料と非磁性下層用塗料の塗料
特性が近似し、良好な表面性が得られる。したがって、
高密度記録特性と、ドロップアウト特性を共に満たす磁
気記録媒体の提供が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体および
その製造方法に関し、さらに詳しくは、電気抵抗が低
く、磁気記録層の表面平滑性に優れた塗布形の磁気記録
媒体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ装置、ビデオ装置あるいはコ
ンピュータ等の周辺機器としての磁気記録装置で用いら
れる、磁気記録テープや磁気ディスク等の磁気記録媒体
として、塗布型と薄膜型のものが主として用いられてい
る。塗布型は、Fe金属等の磁性粉末、結合剤および各
種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整される磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥、硬化することに
より形成される磁気記録層を用いたものである。また薄
膜型のものは、非磁性支持体上にCo等の強磁性金属薄
膜をスパッタリング、蒸着あるいはめっき等の薄膜形成
技術により被着したものである。
【0003】これらの各種磁気記録装置においては、近
年ますます小型軽量化、高画質化、長時間化あるいはデ
ィジタル記録化等が進展し、磁気記録媒体に対しても高
密度記録化が強く要望されるようになっている。この要
望に応えるため、近年の磁気記録媒体は、磁気記録層の
厚さを低減することにより、短波長領域における記録減
磁による出力ロスを防止している。また、その磁気記録
層表面を鏡面に近い状態にまで平滑化し、磁気ヘッド/
磁気記録層間の間隙を狭め、スペーシングロスを可及的
に低減する方向にもある。
【0004】磁気記録層の表面性向上のための手段とし
て、非磁性支持体上に非磁性下層と磁気記録層とを同時
に塗布形成する、同時重層塗布方式の塗布型磁気記録媒
体が知られている。この同時重層塗布方式によれば、逐
次塗布方式や、磁気記録層を単層で塗布する方法と比較
して、表面性に優れた磁気記録層を薄膜で形成できる利
点がある。しかしながら、実際には磁気記録層の表面性
は、非磁性下層の表面性と、上下各層の塗料特性に依存
する点が大きい。
【0005】同時重層塗布方式において、非磁性下層と
磁気記録層の両者の塗料物性が大きく異なる場合には、
塗布長手方向への塗り疵や、塗布厚の不均一等の塗布欠
陥が発生し易い。このため、例えば特開平8−2030
60号公報には、非磁性下層と磁気記録層の塗料に用い
る結合剤を同一とする方法が開示されている。
【0006】この他にも塗料物性の最適化については、
磁気記録層の塗料溶媒として、非磁性下層の結合剤に対
しては貧溶媒となるものを選ぶ方法(特開昭63−31
028号公報)、非磁性下層と磁気記録層の塗料の溶解
度パラメータを一致させる方法(特開平3−11951
8号公報)、非磁性下層と磁気記録層の塗料のレイノル
ズ数を一致させる方法(特開平4−271016号公
報)、非磁性下層と磁気記録層の塗料のチキソトロピー
性を一致または近似させる方法(特開平4−32591
7号公報)、塗料の流動曲線を特定式にフィッティング
させる方法(特開平5−128496号公報)、引き延
ばし流動指数を規定する方法(特開平5−208165
号公報)、塗料のクリープ変形量を規定する方法(特開
平6−195690号公報)、塗料の損失弾性項の極大
値と極小値の比を一定量とする方法(特開平5−266
463号公報)等が知られている。
【0007】また非磁性下層に含有させる非磁性粉末の
選択により塗料物性を最適化する方法として、粒径の異
なる2種類の非磁性粉末を用いる方法(特開平5−27
4651号公報)や、非磁性酸化物の表面をさらに無機
材料で被覆する方法(特開平5−182177号公報)
等、各種の方法が提案されている。
【0008】一方、塗布後の後処理工程、すなわちカレ
ンダ工程、バックコート工程、あるいはスリット工程に
おいては、塗膜の電気抵抗が高いと、帯電によるガイド
部材への貼り付きや走行不良がしばしば発生し、磁気記
録媒体の切断や形状劣化が発生する場合がある。この帯
電はまた、磁気記録媒体表面に環境中のパーティクル等
を吸着させ、ドロップアウト等の電磁変換特性や耐久性
を劣化させる原因ともなる。
【0009】また実際の使用状態においても、フロッピ
ディスク等のカートリッジメディアにおいては、カート
リッジシェルやライナ等の機構部品との摺動による帯電
が、ノイズやオフトラック等の原因となる。磁気記録テ
ープにおいては、各種ガイドピン等の摺動部材と摺動し
つつ走行する。一例として8ミリビデオテープレコーダ
の場合、磁気記録テープは10個以上のステンレス等か
らなる固定ガイドピンを通過して磁気ドラムに巻き付け
られ、ピンチローラ、キャプスタンおよびリールモータ
により、テープテンションは約20g、走行速度は0.
5cm/secと、共に一定に保持されつつ走行する。
このため、磁気記録テープが帯電して摺動部材/磁気記
録テープ間の摩擦力が大きくなると、磁気テープがステ
ィックスリップと呼ばれる自励振動によるテープ鳴きを
起こし、再生画面の歪みを発生する。また摺動部材への
磁気記録媒体の凝着現象、いわゆる張り付き等が起き易
く、走行性やその耐久性に解決すべき問題点を発生す
る。したがって、いずれの場合においても磁気記録媒体
の電気抵抗の低減は重要な課題である。
【0010】このため、非磁性下層中に導電性の非磁性
粉末を含有させる方法が注目され、一例として特開平4
−238111号公報にはカーボンブラックを含有させ
る方法が提案されている。しかしながら、吸油量が大き
く分散の困難なカーボンブラックは、表面性の観点から
は好ましいものではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、導電性非磁性
粉末として、SnO2 が被着されたTiO2 粒子が特開
平8−7255号公報に開示されている。しかしなが
ら、SnO2 表面は親水性が非常に強く、有機溶媒中で
は導電性非磁性粉末間の凝集力を高める方向に働く。こ
のため、SnO2 が被着されたTiO2 粒子を用いた非
磁性下層用の塗料は、高剪断力を付与した際の粘度が比
較的高く、同時重層塗布における塗布適性は必ずしも充
分ではない。また粘度を下げるために塗料の固形分濃度
を下げると、分散特性が更に低下する等の不具合があっ
た。
【0012】このTiO2 粒子の表面物性を改善するた
め、アルミニウム化合物を被着したり、多価アルコール
を吸着させる方法を本願出願人は特願平9−21957
7号明細書として提案した。しかしながら、磁気記録媒
体に対する更なる高密度記録化、走行性の高信頼性化、
低ドロップアウト化等の要望が高まりつつある。
【0013】本発明はかかる現状に鑑み提案するもので
あり、非磁性下層上に磁気記録層を有する塗布型の磁気
記録媒体において、磁気記録層表面の平滑性に優れ、か
つ電気抵抗が低く、したがって電磁変換特性とドロップ
アウト特性に優れた磁気記録媒体を提供することをその
課題とする。また本発明の別の課題は、非磁性下層と磁
気記録層とを同時重層塗布するに際し、塗布特性を向上
することにより磁気記録層の表面が平滑で、かつ電気抵
抗が低い磁気記録媒体の安定な製造方法を提供すること
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、上述した課題を解決するために提案するものであ
り、非磁性支持体上に、非磁性粉末と結合剤とを主体と
する非磁性下層と、磁性粉末と結合剤とを主体とする磁
気記録層とを、この順に有する磁気記録媒体であって、
この非磁性粉末は、針状ヘマタイト微粒子と、導電性酸
化チタン微粒子とを含むことを特徴とする。
【0015】また本発明の磁気記録媒体の製造方法は、
非磁性支持体上に、非磁性粉末と結合剤とを主体とする
非磁性下層と、磁性粉末と結合剤とを主体とする磁気記
録層とを、同時に塗布形成する工程を有する磁気記録媒
体の製造方法であって、この非磁性粉末は、針状ヘマタ
イト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子とを含むことを
特徴とする。
【0016】いずれの発明においても、導電性酸化チタ
ン微粒子としては、一酸化チタン(TiO)が例示され
る。しかしながら、その表面にスズを主体とし、アンチ
モンおよびインジウムの少なくともいずれか一方を含む
複合酸化物層を有する二酸化チタン(TiO2 )を用い
ることが、より望ましい。
【0017】本発明に用いる導電性酸化チタン微粒子
は、そのアスペクト比が3以上30以下であることが望
ましい。導電性酸化チタン微粒子のアスペクト比がこの
範囲外になると、非磁性下層用の塗料特性が磁気記録層
用の塗料特性から乖離し、良好な表面性を与える非磁性
下層を得ることができない。
【0018】また本発明における針状ヘマタイト微粒子
と、導電性酸化チタン微粒子との混合比は、重量比で7
0/30〜30/70であることが望ましい(両末端を
含む)。この混合比の範囲を外れると、塗料特性の適性
化による表面性の向上と、電気抵抗の低減とを両立する
ことができない。
【0019】次に作用の説明に移る。本発明は非磁性下
層用の非磁性粉末として、針状のヘマタイト微粒子と、
導電性酸化チタンを併せ用いることに特徴を有する。す
なわち、針状のヘマタイト微粒子の採用により、非磁性
下層用塗料中の分散が比較的容易で、高固形分でも粘度
を低く保つことができる。したがって、非磁性下層用塗
料の塗料特性が磁気記録層用の塗料特性に近くなり、良
好な表面性を与える非磁性下層が得られる。また導電性
酸化チタンの採用により、電気抵抗が低い非磁性下層が
得られる。これにより、良好な表面性と低電気抵抗とを
併せ持つ非磁性下層を得ることが可能となる。
【0020】さらに、導電性酸化チタンとしてアスペク
ト比が3以上30以下の針状粒子を用いることにより、
非磁性下層用塗料の塗料特性が磁気記録層用の塗料特性
に極く近いものとなり、塗布特性が向上し極めて良好な
表面性を与える非磁性下層を得ることができる。したが
って、良好な表面平滑性と形状を有し、帯電性が小さい
磁気記録媒体を得ることが可能となり、スペーシングロ
スの低減による高密度記録化と、ドロップアウトの低減
との両立を図ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体を図
面を参照しつつ詳しく説明する。まず、本発明の磁気記
録媒体を、3.5インチのフロッピディスクに適用した
場合の一構成例を示す概略断面図を図1に示す。非磁性
支持体1の両主面に、非磁性下層2、磁気記録層3およ
びトップコート層4が順次形成されている。
【0022】また本発明の磁気記録媒体を、磁気記録テ
ープに適用した場合の一構成例を示す概略断面図を図2
に示す。非磁性支持体1の一主面側には、非磁性下層
2、磁気記録層3およびトップコート層4が順次形成さ
れている。また非磁性支持体1の他の主面側には、バッ
クコート層5が形成されている。
【0023】これらのうち、非磁性支持体1としては通
常の磁気記録媒体で用いられるものはいずれも使用可能
であり、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート等のポリエステル類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロース
トリアセテート、セルロースダイセテート等のセルロー
ス誘導体、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリ塩化
ビニリデン等のビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポ
リアミドイミド、ポリイミド等の有機高分子が例示され
る。非磁性支持体1の厚さは1〜数百μm、好ましくは
数〜数十μmが選ばれる。さらにハードディスク等の磁
気記録媒体に本発明を適用する場合には、非磁性支持体
としてAl系金属、セラミクス、プラスチクスやガラス
等の剛体基板を用いることができる。これら剛体基板の
表面にアルマイト処理等による酸化被膜や、Ni−P被
膜等を形成して、その表面硬度をさらに高めてもよい。
【0024】非磁性下層2は本発明の特徴部分であり、
この構造については後に詳述する。
【0025】磁気記録層3は、磁性粉末を有機バインダ
中に分散させた磁性塗料を非磁性下層2上に塗布して、
あるいは非磁性下層2および磁気記録層3を同時に重層
塗布して形成する。磁気記録層3に用いる磁性粉末の材
料は特に限定はなく、金属磁性粉末、酸化物磁性粉末あ
るいはその他の化合物磁性粉末がいずれも採用される。
金属磁性粉末系としてはFe、Co、Ni等の金属やこ
れらの合金、あるいはこれら金属や合金にAl、Si、
Ti、Cr、V、Mn、Cu、Zn、Mg、Bi、希土
類、P、B、N、C等の元素が一種あるいは複数種添加
されたものがいずれも用いられる。これらのうち、Fe
あるいはFe−Co合金が飽和磁化の点から好ましく用
いられる。またこれら金属磁性粉末の表層に、Al、S
i、PあるいはB等の焼結防止元素あるいは形状保持元
素を含有していてもよい。酸化鉄系磁性粉末としてはγ
−Fe2 3 、Fe3 4 、γ−Fe2 3 とFe3
4 との中間体であるベルトライド化合物、Co含有γ−
Fe2 3 、Co含有Fe3 4 、Co含有γ−Fe2
3 とCo含有Fe3 4 との中間体であるベルトライ
ド化合物等の各種スピネル型酸化鉄、M型、W型、Y
型、Z型等の各種バリウムフェライト、カルシウムフェ
ライト、鉛フェライト、これら各種マグネトプランバイ
ト型酸化鉄に保磁力を向上する目的で、Co、Ti、Z
n、Nb、CuあるいはNi等を添加したマグネトプラ
ンバイト型酸化鉄が例示される。鉄の化合物としては酸
化鉄系の他に窒化鉄、炭化鉄、硼化鉄が挙げられる。酸
化物系としては他にCrO2 あるいはこれにTe、S
b、Fe、B等を微量添加したものでもよい。これら各
種磁性粉末は単独あるいは複数種を混合して使用するこ
とも可能である。
【0026】磁性粉末の形状としては、長軸長が例えば
0.05μm〜2.0μm程度、好ましくは0.1〜
0.5μm程度であり、軸比(アスペクト比)が3〜3
0程度、好ましくは5〜15程度であって、針状、柱
状、紡錘状あるいは棒状の外形を呈するものが好まし
い。長軸長が0.05μm未満であると、磁性塗料の分
散が困難であり、長軸長が2.0μmを超えるとノイズ
特性が劣化する虞れがあり好ましくない。軸比が3未満
では個々の磁性粒子の磁場配向性が劣化して角型比と残
留磁束が低下する結果、出力が低下する。また軸比が3
0を超えると、分散性が低下する虞れがあり好ましくな
い。マグネトプランバイト型酸化鉄の場合には微細な六
角板状のものが採用される。これは板径が0.01〜
0.5μm、板厚が0.001〜0.2μm程度のもの
が好ましい。長軸長、軸比、板径、板厚等は、透過型電
子顕微鏡写真から無作為に抽出した100サンプル以上
の粒子の平均値から求めることができる。これら磁性粉
末の比表面積は30m2 /gから80m2 /g、特に4
0m2 /gから70m2 /gの範囲のものが好ましい。
比表面積をこの範囲に選ぶことにより、磁性粉末の微粒
子化に伴う高密度記録化と、ノイズ特性に優れた磁気記
録媒体を得ることができる。
【0027】磁気記録層に用いる結合剤としては特に制
限はなく、従来より公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
あるいは紫外線や電子線等の放射線架橋反応型の硬化性
樹脂やこれらの混合物が用いられる。熱可塑性樹脂とし
ては、例えば軟化点温度約150℃以下、平均分子量約
10,000〜200,000、重合度約150〜2,
000程度のもので、具体的には塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フッ化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−ア
クリルニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビ
ニル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル
−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビ
ニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−エチレン共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ステルポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネートポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース
誘導体(セルロースアセテートブチレート、セルロース
ダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロー
スプロピオネート、ニトロセルロース等)、スチレンブ
タジエン共重合体、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、各
種合成ゴム系等があげられる。また熱硬化性樹脂および
反応型樹脂の例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、
ポリアミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシア
ネートプレポリマの混合物、ポリエステルポリオールと
ポリイソシアネートの混合物、低分子量グリコールと高
分子量ジオールとイソシアネートの混合物等、およびこ
れら樹脂の混合物が例示される。これらの樹脂のうち、
柔軟性を付与するとされるポリウレタン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体等の使用が好ましい。これらの樹脂
は、針状含水酸化鉄微粒子の分散性を向上するために−
SO3 M、−OSO3 M、−COOM、あるいは −P
O(OM’)2 等の極性官能基を含有していてもよい
(但し、MはHまたはLi、Ka、Na等のアルカリ金
属、M’はHまたはLi、Ka、Na等のアルカリ金属
またはアルキル基をあらわす)。極性官能基としてはこ
の他に−NR1 2 、−NR1 2 3 + - の末端基
を有する側鎖型のもの、>NR1 2 + - の主鎖型の
もの等がある(ここでR1 、R2 、R3 は水素原子また
は炭化水素基であり、X- はフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素等のハロゲンイオンあるいは無機、有機イオンをあら
わす)。この他に−OH、−SH、−CN、エポキシ基
等の極性官能基であってもよい。これら極性官能基の含
有量は10-1〜10-8mol/gであり、好ましくは1
-2〜10-6mol/gである。これら有機バインダは
単独で用いることも可能であるが、2種類以上を併用す
ることも可能である。磁気記録層中におけるこれら結合
剤の量は、磁性粉末100重量部に対して1〜200重
量部、好ましくは10〜50重量部である。
【0028】上述した結合剤のうち、硬化型樹脂を架橋
硬化する硬化剤として、例えばポリイソシアネート等を
添加することが可能である。ポリイソシアネートとして
は、トリメチロールプロパンと2,4−トリレンジイソ
シアネート(TDI)の付加体(例えば商品名コロネー
トL−50)が一般的であるが、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)やヘキサンジイソシア
ネート(HDI)等のアルキレンジイソシアネートの付
加体を使用してもよい。この他、テトラグリシジルメタ
キシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスア
ミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジルアミノジ
フェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノー
ル等のポリグリシジルアミン化合物、2−ジブチルアミ
ノ−4,6−ジメルカプト置換トリアジン等のポリチオ
ール化合物、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポ
キシ化合物、エポキシ化合物とイソシアネート化合物の
混合物、エポキシ化合物とオキサゾリン化合物との混合
物、イミダゾール化合物とイソシアネート化合物の混合
物、無水メチルナジン酸等、従来より公知のものはいず
れも使用可能である。これら硬化剤の硬化型樹脂への配
合割合は、硬化型樹脂100重量部に対し5〜80重量
部、好ましくは10〜50重量部である。
【0029】磁気記録層に用いる分散剤、研磨剤、マッ
ト剤、潤滑剤およびこれらを磁性塗料化する際の溶剤等
は特に限定はなく、いずれも従来の塗布形磁気記録テー
プに採用されるものでよい。
【0030】磁気記録層3の厚さは、使用目的による
が、通常1〜数μm程度が採用される。この磁気記録層
3は単層あるいは積層で用いられる。積層の場合には、
非磁性の中間層を介在させてもよい。
【0031】また図示はしないが磁気記録層3の表面に
保護層を設けてもよい。保護層の材料としては、カーボ
ン、ダイアモンドライクカーボン、SiO2 、Si3
4 、SiON、SiC、Al2 3 、AlN、Ti
2 、Cr2 3 、TiN、TiC、ZrO2 、Mg
O、BN、CoOあるいは非磁性金属等を単独あるいは
複合膜として使用される。これら材料を単層あるいは積
層で用いてもよい。これら保護層の形成方法は特に限定
されないが、スパッタリング、真空蒸着あるいはCVD
(Chemical Vapor Deposition)等の気相からの薄膜形成
技術が均一性や膜質の点で好ましい。
【0032】磁気記録層3表面あるいは保護層表面に潤
滑性を高めるトップコート層4を形成してもよい。この
トップコート層は、一般に潤滑剤等の溶質を主成分と
し、アルコールやトルエン等の溶剤に溶解したトップコ
ート溶液を塗布乾燥して形成する。潤滑剤としてはフル
オロカーボン系、アルキルアミン系、アルキルエステル
系、シリコーン系等、従来より用いられている潤滑剤は
いずれも使用することができる。
【0033】図2に示す磁気記録テープの場合には、非
磁性支持体1の他方の面に、塗布型あるいは薄膜型のバ
ックコート層5を設けてもよい。バックコート層5の構
成は特に限定されない。塗布バックコート層は非磁性粒
子を有機バインダ中に分散させて形成し、表面粗度や導
電性を制御するものであり、非磁性粒子の材料としては
例えばヘマタイト、ベーマイト、溶融アルミナ、α,
β,γ−アルミナ等の各種アルミナ、雲母、カオリン、
タルク、粘土、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン
(ルチルおよびアナターゼ)、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸
バリウム、硫酸鉛、硫化タングステン等の無機化合物、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリテト
ラフルオロエチレン等の高分子樹脂、デンプン、あるい
は非磁性金属やカーボン等が例示される。非磁性粒子
は、平均粒子径0.05〜1μm、好ましくは0.1〜
0.7μmの大きさのものが使用され、有機バインダ1
00重量部に対して通常1〜20重量部の範囲で添加さ
れる。また粒子形状は塗料適性や耐久性等の観点から、
略球形、略正多面体等の等方的な形状を有するものが好
ましい。
【0034】また塗布バックコート層に用いる有機バイ
ンダ材料としては、これも特に限定されないが、従来よ
り使用されている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型
樹脂等のすべてが使用可能である。熱可塑性樹脂は、熱
硬化性樹脂や反応型樹脂等と混合して用いることが望ま
しい。
【0035】薄膜バックコート層に採用される材料とし
ては、例えばカーボン、グラファイト、ダイアモンド状
カーボン、SiO2 、Si3 4 、SiON、SiC、
Al2 3 、AlN、TiO2 、Cr2 3 、TiN、
TiC、ZrO2 、MgO、BN、CoOあるいは非磁
性金属等を単独あるいは複合膜として使用される。さら
にはポリパラキシリレン(商品名パリレン)やフッ素樹
脂等、真空薄膜形成技術を適用可能な有機高分子を用い
ることもできる。これら材料を単層あるいは積層で用い
てもよい。
【0036】薄膜バックコート層の形成方法は、真空薄
膜形成法すなわちDCスパッタリング法、RFスパッタ
リング法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロ
ンスパッタリング法、反応性スパッタリング法等の各種
スパッタリング法や、蒸着法、反応性蒸着法、イオンプ
レーティング法等が採用される。プラズマCVD法やE
CRプラズマCVD法、減圧CVD法等を採用してもよ
い。有機高分子薄膜の場合には、蒸着法や原料モノマガ
スのプラズマ重合により形成することができる。いずれ
の方法においても、非磁性支持体やこの上に設けられた
塗布バックコート層が熱変形しないように非磁性支持体
等を冷却しながら形成することが望ましい。このように
形成したバックコート層にも、トップコート層を形成し
てもよい。この場合のトップコート層の材料や形成方法
は、先のトップコート層4に準じてよい。塗布型のバッ
クコート層の場合には、通常用いられる潤滑剤あるいは
防錆剤をバックコート塗料中に内添してもよい。
【0037】非磁性下層2の構成は本発明の特徴部分で
あり、非磁性粉末として、結合剤中に分散された針状ヘ
マタイト(α−Fe2 3 )微粒子と導電性酸化チタン
微粒子を含む。この導電性酸化チタン微粒子も針状であ
ることが望ましい。いずれの非磁性粉末も表面平滑性を
得るために微粒子であることが望ましく、BET比表面
積が例えば10〜100m2 /g程度、長軸長が例えば
0.05μm〜2.0μm程度、好ましくは0.1〜
0.5μm程度であり、軸比(アスペクト比)が3〜3
0程度、好ましくは5〜15程度であって、針状、柱
状、紡錘状あるいは棒状の外形を呈するものが好まし
い。比表面積、長軸長およびアスペクト比がこれらの範
囲内にあるときは、非磁性粉末が良好に分散されること
により非磁性下層表面が平滑化され、結果として磁気記
録層表面の平滑化が可能となるため、スペーシングロス
のない、高密度記録に適した磁気記録媒体を得ることが
できる。また比表面積、長軸長およびアスペクト比がこ
れらの範囲外の場合には、良好な分散が困難となり、高
密度記録に耐える表面平滑性を確保することができな
い。
【0038】針状ヘマタイト微粒子としては、針状マグ
ヘマイト(γ−Fe2 3 )や針状マグネタイト(Fe
3 4 )の原料である針状含水酸化鉄(α,β,γある
いはδ−FeOOH)を脱水焼成する等の方法により得
られる。これら針状含水酸化鉄は、第1鉄塩水溶液をア
ルカリ性あるいは弱酸性条件下で空気酸化したり、第2
鉄塩水溶液を強アルカリ性条件下で水熱処理する等、公
知の方法により合成される。非磁性下層用の非磁性粉末
の用途のためには、分散性の観点から粒子内に空孔の少
ない、したがって比表面積の小さい微粒子とすることが
望ましい。このためには、脱水焼成温度を比較的高温、
例えば数100℃〜900℃程度に選ぶことが好まし
い。
【0039】一方の導電性酸化チタン微粒子は、四塩化
チタンの中和加水分解、チタン酸ナトリウムの中和、チ
タンアルコキシドの加水分解等により生成した含水酸化
チタンを焼成する方法、あるいは四塩化チタンを気相酸
化する方法等により得られる。これらの方法のうち、針
状の酸化チタン微粒子を得るには、四塩化チタンの中和
加水分解により得られる含水酸化チタンを焼成する方法
が好ましい。
【0040】酸化チタンとして、TiOの構造をとる場
合には導電性を有するが、TiO2の場合は導電性を有
しない。この場合にはその表面にスズ(Sn)を主体と
し、アンチモン(Sb)およびインジウム(In)の少
なくともいずれか一方を含む複合酸化物層を被着する工
程が必要となる。
【0041】この被着工程は、酸化チタン微粒子の懸濁
液にスズ化合物の水溶液を添加して均一に溶解し、pH
を調製することによりスズ化合物を不溶性として酸化チ
タン微粒子表面に沈澱、付着させる。同様にして不溶性
のアンチモン化合物あるいはインジウム化合物を酸化チ
タン微粒子表面に沈澱、付着させる。スズ化合物および
アンチモン化合物あるいはインジウム化合物の沈澱、付
着は、共沈法により同時におこなってもよい。この後焼
成して、酸化チタン微粒子表面にスズを主体としアンチ
モンあるいはインジウムを含む複合酸化物を被着する。
スズを主体とする複合酸化物の被着量は、Sn/Tiの
原子比で15〜45atm%程度、好ましくは25〜3
5atm%程度が選ばれる。またアンチモンの量として
は、Sb/Sn比で15〜25%程度、好ましくは19
%前後が選ばれる。インジウムについても同様である。
このように、4価のSn化合物であるSnO2 中に、5
価のSb、あるいは3価のInをドープすることによ
り、良好な導電性を得ることができる。
【0042】本発明においては、非磁性下層用の非磁性
粉末として、針状ヘマタイト微粒子と導電性酸化チタン
微粒子とを混合して使用する。混合の方法としては、粉
体同士で混ぜ合わせた後、結合剤および溶剤を加えて混
練し、同時に分散して塗料化する。あるいはそれぞれ別
個に結合剤および溶剤を加えて混練し、分散して塗料化
した後、両塗料を混ぜ合わせてもよい。個々の非磁性粉
末を最適分散する観点からは、後者の方法が好ましい。
【0043】針状ヘマタイト微粒子と導電性酸化チタン
微粒子との混合比は、重量比で70/30〜30/70
が望ましい(両末端を含む)。導電性酸化チタン微粒子
の混合比が70/30に満たないと、磁気記録媒体への
導電性の付与効果が充分得られない。また導電性酸化チ
タン微粒子の混合比が30/70を超えると、非磁性支
持体用塗料の粘度特性が悪化し、結果的に磁気記録層表
面に良好な平滑性を与えることが困難となる。
【0044】非磁性下層中の非磁性粉末として、針状ヘ
マタイト微粒子と導電性酸化チタン微粒子以外に他の非
磁性材料による微粒子を含んでもよい。かかる非磁性材
料としては特に限定されないが、含水酸化鉄、ベーマイ
ト、溶融アルミナ、α,β,γ−アルミナ等の各種アル
ミナ、雲母、カオリン、タルク、粘土、シリカ、酸化マ
グネシウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、酸
化クロム、酸化セリウム、硫化亜鉛、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウ
ム、硫酸バリウム、硫酸鉛、硫酸カルシウム、硫化タン
グステン、チタン酸バリウム、カーボンブラック、非磁
性金属等の無機材料、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン等の高分子樹
脂等が例示される。これら非磁性顔料はその表面を他の
非磁性材料で被覆したり、不純物をドープして用いても
よい。これら非磁性材料による微粒子の比表面積や形状
については、特に限定されないが、先述した針状ヘマタ
イト微粒子と導電性酸化チタン微粒子と同様の比表面積
や形状に準じるものであることが望ましい。
【0045】非磁性下層中には、必要に応じて分散剤、
潤滑剤等を含有させてもよい。分散剤としては従来公知
のノニオン系、カチオン系あるいはアニオン系いずれの
ものを用いてもよい。潤滑剤としてはグラファイト、2
硫化モリブデン、2硫化タングステン、フッ素系樹脂等
の粉末状の固形潤滑剤の他に、炭素数2から26程度ま
での脂肪酸、ならびにこれら脂肪酸と炭素数2から26
程度までのアルコールからなる脂肪酸エステル、テルペ
ン系化合物類、ならびにこれらのオリゴマ、シリコーン
オイル、パーフルオロポリエーテル化合物等、従来公知
のものはいずれも使用可能である。潤滑剤を磁気記録層
および非磁性下層の両方に含有させることにより、磁気
記録媒体中の潤滑剤の絶対量を確保し、走行性や走行耐
久性を向上することができる。
【0046】また非磁性下層に用いる結合剤材料として
は特に限定されず、磁気記録媒体の結合剤として従来よ
り採用されているものはいずれも使用可能である。しか
しながら、本発明においては特に導電性酸化チタン微粒
子表面に吸着して分散安定性を向上させるために、親水
性極性基を分子鎖中に有する結合剤の使用が望ましい。
親水性極性基としては、スルホン酸基、カルボン酸基お
よびその塩、硫酸エステル基、3級アミン基、4級アン
モニウム塩基、燐酸基、燐酸エステル基等が例示される
が、特にスルホン酸基、硫酸エステル基のアルカリ金属
塩が好ましい。
【0047】樹脂骨格としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、反応型樹脂等のいずれも使用可能である。熱可
塑性樹脂は、熱硬化性樹脂や反応型樹脂等と混合して用
いることが望ましい。樹脂の分子量としては、数平均分
子量5,000ないし200,000のものが好適であ
り、10,000ないし100,000のものがさらに
好適である。熱可塑性樹脂としては、例えば塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、フッ化ビニル樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化
ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エ
ステル−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸エステ
ル−塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル
酸エステル−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸エステ
ル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−
エチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹
脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチレー
ト、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテ
ート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロース
等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、アミノ樹脂、各種合成ゴム系等があげられる。また
熱硬化性樹脂および反応型樹脂の例としては、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素
ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、シリコーン樹脂、ポリアミン樹脂、高分子量ポリエ
ステル樹脂とイソシアネートプレポリマの混合物、ポリ
エステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、低
分子量グリコールと高分子量ジオールとイソシアネート
の混合物等、およびこれら樹脂の混合物が例示される。
これら結合剤は単独で用いることも可能であるが、2種
類以上を併用することも可能である。非磁性下層中にお
けるこれら結合剤の量は、針状含水酸化鉄微粒子および
必要に応じて混合した非磁性顔料の合計量100重量部
に対して1〜200重量部、好ましくは10〜50重量
部である。
【0048】上述した結合剤のうち、硬化型樹脂を架橋
硬化する硬化剤として、例えばポリイソシアネート等を
添加することが可能である。ポリイソシアネートとして
は、トリメチロールプロパン1モルと2,4−トリレン
ジイソシアネート(TDI)3モルとの反応生成物(例
えば商品名コロネートL−50)が一般的であるが、
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)
やヘキサンジイソシアネート(HDI)等のアルキレン
ジイソシアネートの付加体を使用してもよい。またジイ
ソシアネート3モルの環状付加重合物であるイソシアヌ
レートを併用すれば耐久性の向上が得られる。この他、
テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシ
ジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テト
ラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジル
−p−アミノフェノール等のポリグリシジルアミン化合
物、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト置換ト
リアジン等のポリチオール化合物、トリグリシジルイソ
シアヌレート等のエポキシ化合物、エポキシ化合物とイ
ソシアネート化合物の混合物、エポキシ化合物とオキサ
ゾリン化合物との混合物、イミダゾール化合物とイソシ
アネート化合物の混合物、無水メチルナジン酸等、従来
より公知のものはいずれも使用可能である。これら硬化
剤の硬化型樹脂への配合割合は、硬化型樹脂100重量
部に対し5〜80重量部、好ましくは10〜50重量部
である。
【0049】非磁性下層形成用の塗料に用いられる溶剤
としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノアセテ
ート等のエステル類、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が使用され
る。
【0050】非磁性下層用塗料の調製は、針状ヘマタイ
ト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子および必要に応じ
て他の添加剤、結合剤および有機溶剤等を混合、分散お
よび混練の各工程を経ることによりおこなわれる。分散
および混練には、ニーダ、アジタ、ボールミル、サンド
ミル、ロールミル、エクストルーダ、ホモジナイザ、超
音波分散機等が用いられる。非磁性支持体上に非磁性下
層を形成するための塗布方法は特に限定されず、エアド
クタコート、ブレードコート、エアナイフコート、スク
ィズコート、含浸コート、リバースロールコート、トラ
ンスファロールコート、グラビアコート、キスコート、
キャストコート、エクストルージョンコート、ダイコー
ト、スピンコート等従来の方法はいずれも採用可能であ
る。同時重層塗布の場合には、2リップ、3リップある
いは4リップ方式等のダイコータ等の使用が望ましい。
また非磁性支持体上に非磁性下層を塗布後、加熱空気等
により乾燥して有機溶剤を除去し、必要に応じて硬化処
理を施し、この磁気記録層を塗布形成してもよい。
【0051】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を適宜比較例を
交えながらさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実
施例に何ら限定されるものではない。以下の実施例およ
び比較例では、磁気記録媒体の一例として塗布形の8m
mビデオテープを採りあげて説明する。
【0052】実施例1 非磁性下層用塗料の調製 非磁性下層に含有させる針状ヘマタイト微粒子として、
平均長軸長0.15μm、アスペクト比約8.0、比表
面積55m2 /gのものを用いた。また導電性酸化チタ
ン微粒子として、平均長軸長0.10μm、アスペクト
比約5.0、比表面積50m2 /gのものを用いた。こ
の導電性酸化チタン微粒子は、その表面にSbをSb/
Sn原子比で19%含むSb−Sn複合酸化物を、Sn
/Tiの原子比で30%被着したTiO2 を用いた。な
お比表面積は、Rapid Surface Area Analyzer (マイク
ロメトリクス社製)を用い、BET法により求めた。針
状ヘマタイト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子をそれ
ぞれ別途に結合剤としてのポリ塩化ビニル樹脂等や添加
物とともにニーダにより混練した後、サンドミルにより
3時間分散して塗料化した。この後、針状ヘマタイト微
粒子と導電性酸化チタン微粒子その混合比が、重量%で
70/30となるように混合して非磁性下層用塗料を調
製した。混合された非磁性下層用塗料の組成を以下に示
す。 非磁性粉末 100 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 14 重量部(日
本ゼオン社製MR−110 ; 重合度150、極性官
能基としてスルホン酸ナトリウム塩を5×10-4mol
/gの割合で含む) ポリエステルポリウレタン樹脂 6 重量部(東
洋紡社製UR−8200 ; 極性官能基としてスルホ
ン酸ナトリウム塩を1×10-4mol/gの割合で含
む) ステアリン酸 1 重量部 ヘプチルステアレート 1 重量部 メチルエチルケトン 90 重量部 シクロヘキサノン 90 重量部 塗料化した組成物は、塗布直前にポリイソシアネートを
2重量部加えてさらに混合した。
【0053】磁気記録層用塗料の調製 磁性粉末として鉄系メタル強磁性粉末を採用した。この
鉄系メタル強磁性粉末を結合剤としてのポリ塩化ビニル
樹脂等や添加物とともにニーダにより混練した後、サン
ドミルにより5時間分散して塗料化した。磁気記録層用
塗料の組成を以下に示す。 鉄系メタル強磁性粉末 100 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂 14 重量部(日
本ゼオン社製MR−110) ポリエステルポリウレタン樹脂 6 重量部(東
洋紡社製UR−8200) カーボン粉末 2 重量部(コ
ロンビアンカーボン社製Conductex−SC) アルミナ粉末 5 重量部(平
均粒径0.3μm) ステアリン酸 1 重量部 ヘプチルテアレート 1 重量部 メチルエチルケトン 150 重量部 シクロヘキサノン 150 重量部 塗料化した組成物は、塗布直前にポリイソシアネートを
4重量部加えてさらに混合し、磁気記録層用塗料とし
た。なお、使用した鉄系メタル強磁性粉末の磁気特性お
よび形状は、次に示すとおりである。 飽和磁化量 140 Am2 /kg 抗磁力 180 kA/m 比表面積 58 m2 /g 平均長軸長 0,25 μm アスペクト比 6
【0054】トップコート層用塗料の調製 パーフルオロポリエーテル系化合物を、フッ化炭素系溶
剤に2重量%の濃度で溶解して調製した。
【0055】バックコート層用塗料の調製 以下の組成物をサンドミルで3時間分散してバックコー
ト層用塗料を調製した。 カーボンブラック 100重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂 100重量部 メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部
【0056】磁気記録テープの製造 一例として、厚さ4.5μmのPETフィルムからなる
非磁性支持体の表面に、4リップ方式ダイコータを用い
て、非磁性下層用塗料および磁気記録層用塗料を同時重
層塗布し、磁気配向および乾燥処理後、カレンダ処理お
よび硬化熱処理を施した。この後、磁気記録層表面にト
ップコート層を塗布形成し、またPETフィルムからな
る非磁性支持体の裏面側に、バックコート層を塗布して
乾燥後、8mmにスリットして実施例1のサンプルテー
プを製造した。なお各層の膜厚は、非磁性下層が2.0
μm、磁気記録層が0.2μm、そしてバックコート層
を0.5μmとした。
【0057】実施例2〜実施例5 実施例1で用いた針状ヘマタイト微粒子と導電性酸化チ
タン微粒子を用い、その混合比を60/40、50/5
0、40/60、および30/70(重量%)に替えた
非磁性粉末を用いた他は、実施例1に準じて実施例2〜
実施例5の非磁性下層用塗料を調製した。これらは、い
ずれも好ましい混合比の範囲内にあるものである。磁気
記録層用塗料、トップコート層用塗料、バックコート層
用塗料および塗布法等は実施例1と同様にして、実施例
2〜実施例5のサンプルテープを製造した。
【0058】実施例6および実施例7(参考例) 実施例1で用いた針状ヘマタイト微粒子と導電性酸化チ
タン微粒子を用い、その混合比を80/20および20
/80に替えた非磁性粉末を用いた他は、実施例1に準
じて実施例6および実施例7の非磁性下層用塗料を調製
した。これらの混合比は、好ましい混合比範囲70/3
0〜30/70(重量%)を外れたものである。磁気記
録層用塗料、トップコート層用塗料、バックコート層用
塗料および塗布法等は実施例1と同様にして、実施例6
および実施例7(いずれも参考例)のサンプルテープを
製造した。
【0059】実施例8(参考例) 非磁性粉末としての導電性酸化チタン微粒子として、比
表面積30m2 /g、粒径0.03μmの球形の微粒子
を用いた。この導電性酸化チタン微粒子の形状は、好ま
しいアスペクト比3以上30以下から外れたものであ
る。この球状の導電性酸化チタン微粒子は、その表面に
SbをSb/Sn原子比で19%含むSb−Sn複合酸
化物を、Sn/Tiの原子比で30%被着したTiO2
を用いた。一方の針状ヘマタイト微粒子としては、実施
例1で用いたものを採用し、混合比を50/50として
非磁性下層用塗料を調製した。塗料の調製方法は実施例
1に準じた。磁気記録層用塗料、トップコート層用塗
料、バックコート層用塗料および塗布法等は実施例1と
同様にして、実施例8(参考例)のサンプルテープを製
造した。
【0060】比較例1 非磁性粉末として、導電性酸化チタン微粒子を混合せず
針状ヘマタイト微粒子のみを用い、実施例1に準拠して
非磁性下層用塗料を調製した。その他、磁気記録層用塗
料、トップコート層用塗料、バックコート層用塗料およ
び塗布法等は実施例1と同様にして、比較例1のサンプ
ルテープを製造した。
【0061】比較例2 非磁性粉末として、針状ヘマタイト微粒子を混合せず導
電性酸化チタン微粒子のみを用い、実施例1に準拠して
非磁性下層用塗料を調製した。その他、磁気記録層用塗
料、トップコート層用塗料、バックコート層用塗料およ
び塗布法等は実施例1と同様にして、比較例2のサンプ
ルテープを製造した。
【0062】比較例3 非磁性粉末として、導電性酸化チタン微粒子を用いず、
カーボンブラック(ケッチェン−EC)を採用した。こ
のカーボンブラックの比表面積は950m2 /g、DB
P吸油量は約3.5ml/gであった。針状ヘマタイト
微粒子とカーボンブラックの混合比を80/20に設定
して、その他は実施例1に準じて非磁性下層用塗料を調
製した。その他、磁気記録層用塗料、トップコート層用
塗料、バックコート層用塗料および塗布法等は実施例1
と同様にして、比較例3のサンプルテープを製造した。
【0063】以上得られた8種類の実施例および3種類
の比較例の非磁性下層用塗料およびサンプルテープにつ
き、以下の評価をおこなった。すなわち、非磁性下層用
塗料については、低剪断域および高剪断域での粘度を、
サンプルテープについては、非磁性支持体上に非磁性下
層および磁気記録層を形成し、バックコート層を塗布す
る前の磁気記録層表面の電気抵抗、磁気記録層の表面粗
度、電磁変換特性およびドロップアウト特性が評価項目
である。以下、評価法の詳細を示す。
【0064】低剪断域塗料粘度 E型粘度計(東栄精機社製)により、剪断速度1.0s
-1で測定した。
【0065】高剪断域塗料粘度 同じくE型粘度計(東栄精機社製)により、剪断速度1
00s-1で測定した。
【0066】電気抵抗 2極型表面電気抵抗測定機(YHP社製 HIGH RESISTA
NCE METER )により測定した。
【0067】表面粗度 光干渉型粗度計(HP社製 ZYGO)により測定し、
中心面平均粗度SRaで評価した。
【0068】電磁変換特性 サンプルテープをHi−8(商標名)VTR用カセット
に組み込み、市販のHi−8VTRデッキを改造した測
定機で、7MHzの試験信号を記録し、その再生出力を
測定した。再生出力は、実施例2のサンプルテープの出
力を0dBに規格化したときの相対値で評価した。
【0069】ドロップアウト特性 同じくサンプルテープをHi−8VTR用カセットに組
み込み、市販のHi−8VTRデッキを改造した測定機
で、7MHzの試験信号を記録し、その再生出力が−1
0dB、3μsec以上信号抜けする回数をドロップア
ウトカウンタで計数し、1分間の平均値を求めた。
【0070】以上の各測定方法により、実施例1〜8お
よび比較例1〜3の11種類のサンプルテープを測定
し、その結果を〔表1〕(実施例)および〔表2〕(比
較例)にまとめて示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】テープ特性の測定値の判定は、実用上充分
に満足できる数値範囲のものを○、実用に差し支えない
数値範囲のものを△、実用上、問題を起こす虞れのある
ものを×とし、3段階で判定した。またテープ特性の総
合評価は、各測定項目のうちの、最も劣位の評価項目に
合わせた。各サンプルテープのテープ特性の測定値の判
定を、〔表3〕にまとめて示す。
【0074】
【表3】
【0075】〔表1〕、〔表2〕および〔表3〕の評価
および判定結果から、実施例1〜実施例5の非磁性下層
用塗料およびサンプルテープは、塗料の粘度が適度な剪
断速度依存性を持ち、塗布適性に優れる。このため、サ
ンプルテープの表面粗度が良く、電磁変換特性が良好
で、なおかつ非磁性下層の電気抵抗が低いためにドロッ
プアウトが少ないことが明らかである。
【0076】一方、実施例6(参考例)は、針状ヘマタ
イト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子との混合比が、
好ましい範囲から外れ針状ヘマタイト微粒子が過剰の混
合比となっている。このため、サンプルテープの電気抵
抗がやや高く、ドロップアウトも若干多いが、実用には
差し支えない特性を有することが判る。
【0077】また実施例7(参考例)も、針状ヘマタイ
ト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子との混合比が、好
ましい範囲から外れ、導電性酸化チタン微粒子が過剰の
混合比となっている。このため、電気抵抗が低くドロッ
プアウト特性に優れるものの、高剪断時の粘度が若干高
く、これが塗布特性に影響を与え、表面粗度および電磁
変換特性にやや問題を残すが、実用には差し支えない特
性を有することが判る。
【0078】さらに実施例8(参考例)は、導電性酸化
チタン微粒子のアスペクト比が好ましい範囲外、すなわ
ち球状である。このため、非磁性下層用塗料の剪断速度
依存性が小さく、上層の磁気記録層用塗料の塗料特性と
大きく異なるため、やはり表面粗度および電磁変換特性
にやや問題を残すが、実用には差し支えない特性を有す
ることが判る。
【0079】一方、比較例1は導電性酸化チタン微粒子
を含まず、針状ヘマタイト微粒子のみを用いた例であ
り、電気抵抗が極めて高く、このためドロップアウト特
性に問題がある。
【0080】比較例2は逆に針状ヘマタイト微粒子を含
まず、導電性酸化チタン微粒子のみを用いた例である。
したがって、電気抵抗は極めて低くドロップアウト特性
が優秀であるものの、高剪断時の粘度が高く、塗布特性
に問題があるため、表面粗度および電磁変換特性共に満
足できるレベルにない。
【0081】最後の比較例3は、非磁性粉末として針状
ヘマタイト微粒子80重量%と、カーボンブラック20
重量%とを混合して用いた例である。このカーボンブラ
ックは比表面積が大きく分散性が悪いため、非磁性下層
用塗料の粘度が極めて高い。したがって、塗布特性に大
きな問題があり、表面粗度および電磁変換特性共に満足
できるレベルにはない。
【0082】以上、本発明の磁気記録媒体およびその製
造方法を8mmビデオテープを例にとって説明したが、
磁気記録テープ以外にもハードディスクやフロッピディ
スク等の磁気記録媒体にも本発明を適用することができ
る。
【0083】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の磁気記録媒体によれば、非磁性下層用の非磁性粉末と
して、針状ヘマタイト微粒子と導電性酸化チタン微粒子
とを混合して用いることにより、電気抵抗が低くドロッ
プアウト特性に優れるとともに、表面粗度が小さく電磁
変換特性にも優れた磁気記録媒体を得ることができる。
【0084】また、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
よれば、非磁性下層用塗料の非磁性粉末として、針状ヘ
マタイト微粒子と導電性酸化チタン微粒子とを混合した
塗料を用い、磁気記録層と同時重層塗布することによ
り、塗料特性が良好となり、表面粗度および電気抵抗の
小さな磁気記録媒体の製造方法を提供することができ
る。
【0085】これらの効果は、導電性酸化チタン微粒子
のアスペクト比や、針状ヘマタイト微粒子との混合比を
特定範囲内に収めることにより、さらに顕著なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体をフロッピディスクに適
用した場合の一構成例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体を磁気記録テープに適用
した場合の一構成例を示す概略断面図である。
【符号の説明】 1…非磁性支持体、2…非磁性下層、3…磁気記録層、
4…トップコート層、5…バックコート層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、非磁性粉末と結合剤
    とを主体とする非磁性下層と、磁性粉末と結合剤とを主
    体とする磁気記録層とを、この順に有する磁気記録媒体
    であって、 前記非磁性粉末は、 針状ヘマタイト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子とを
    含むことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記導電性酸化チタン微粒子は、 その表面にスズを主体とし、アンチモンおよびインジウ
    ムの少なくともいずれか一方を含む複合酸化物層を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記導電性酸化チタン微粒子は、 アスペクト比が3以上30以下であることを特徴とする
    請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記針状ヘマタイト微粒子と、導電性酸
    化チタン微粒子との混合比は、 重量比で70/30〜30/70であることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 非磁性支持体上に、非磁性粉末と結合剤
    とを主体とする非磁性下層と、磁性粉末と結合剤とを主
    体とする磁気記録層とを、同時に塗布形成する工程を有
    する磁気記録媒体の製造方法であって、 前記非磁性粉末は、 針状ヘマタイト微粒子と、導電性酸化チタン微粒子とを
    含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記導電性酸化チタン微粒子は、 その表面にスズを主体とし、アンチモンおよびインジウ
    ムの少なくともいずれか一方を含む複合酸化物層を有す
    ることを特徴とする請求項5記載の磁気記録媒体の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記導電性酸化チタン微粒子は、 アスペクト比が3以上30以下であることを特徴とする
    請求項5記載の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記針状ヘマタイト微粒子と、導電性酸
    化チタン微粒子との混合比は、 重量比で70/30〜30/70であることを特徴とす
    る請求項5記載の磁気記録媒体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005306727A (ja) * 2004-03-23 2005-11-04 Kanazawa R & D:Kk 高アスペクト比酸化鉄ウィスカー、高アスペクト比酸化チタンウィスカー及びこれらを含む構造並びにその製造方法
EP1742204A1 (en) * 2005-07-04 2007-01-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium
JP2015160759A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 チタン工業株式会社 透明導電性複合酸化物微粉末及びその製造方法並びに透明導電性膜

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