JPH11161845A - 自動販売機等の商品ストック装置 - Google Patents

自動販売機等の商品ストック装置

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Publication number
JPH11161845A
JPH11161845A JP32822297A JP32822297A JPH11161845A JP H11161845 A JPH11161845 A JP H11161845A JP 32822297 A JP32822297 A JP 32822297A JP 32822297 A JP32822297 A JP 32822297A JP H11161845 A JPH11161845 A JP H11161845A
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JP
Japan
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stocker
product
container
vending machine
holding
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP32822297A
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English (en)
Inventor
Makoto Ota
眞 大田
Yasuo Yamazaki
靖夫 山崎
Takeshi Kira
健 吉良
Etsuji Imaizumi
悦二 今泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIYOKUNI PARTS KK
KOKORO KK
Kokoro Co Ltd
Original Assignee
KIYOKUNI PARTS KK
KOKORO KK
Kokoro Co Ltd
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Publication date
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  • Beverage Vending Machines With Cups, And Gas Or Electricity Vending Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型化を抑えて商品のストック量を増やし、
各ストッカーに対するストック商品の変更が簡単に行わ
れ、商品を確実に保持して1個ずつ提供する。 【解決手段】 多数個の商品1を順次重ね合わせた状態
でそれぞれストックする多数個の筒状ストッカー18
と、各ストッカー18を互いに独立して移動自在に支持
するストッカー支持機構20と、ストッカー18を順次
押し出して無端走行路上を走行させるストッカー駆動機
構21と、商品供給位置P1に走行されたストッカーが
所定の商品1をストックしたストッカー18Aであるこ
とを検出してストッカー駆動機構21を停止させる識別
片23及びセンサ24からなる検出手段と、ストッカー
18Aから商品を取り出すハンドリング部材69,70
を有する商品取出機構22と、ハンドリング部材69,
70を昇降及び開閉動作させる駆動機構71,72とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機やサー
ビス機等に備えられ、提供する商品等を多数個ストック
する商品ストック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の自動販売機やお茶等を供給するサ
ービス機には、多数個の商品や容器等をストックする商
品ストック装置が備えられている。商品ストック装置
は、多数個の商品をそれぞれ収納される多数個のストッ
カーを備えており、顧客の選択に基づいて所定のストッ
カーから商品が取り出される。ストッカーは、一般に高
さ方向に設置された筒状体によって構成され、その商品
収納空間部内に多数個の商品が順次積み重ねられた状態
でストックされる。
【0003】ところで、加熱調理型自動販売機は、顧客
にとっては作りたての温かい商品を手軽に購入すること
ができる、管理者側にとっては販売員を不要とするとと
もに売れ残りの歩留りも低減されて利益率の向上が図ら
れるといった利点がある。加熱調理型自動販売機には、
代表例として例えばドリップ方式のコーヒ自動販売機が
挙げられるが、最近では冷凍、冷蔵技術の進展と相俟っ
て、電子レンジ装置を内蔵して加熱調理を行うことによ
って様々な食料品が販売対象となっている。加熱調理型
自動販売機としては、例えばハンバーガーやホットドッ
ク或いはスパゲッティ等のいわゆる「生もの」を対象と
した自動販売機等も提供されている。また、加熱調理型
自動販売機としては、カップ状の容器の内部に、あらか
じめ未加熱状態のコーンと、味付けパウダー及び調理油
とからなる素材が収納されており、この容器を顧客の購
入操作に基づいてストック部から取り出して電子レンジ
で加熱してコーンをホップさせて販売するように構成し
た加熱調理型ポップコーン自動販売機も提供されてい
る。
【0004】かかる加熱調理型自動販売機においては、
一般にあらかじめ素材を収納したカップ状容器によって
商品が構成される。加熱調理型自動販売機には、上側の
容器の一部が下側の容器内に収納されるようにして高さ
方向に順次重ね合わせた状態で収納する筒状のストッカ
ーと、このストッカー内から最下部の容器から順次取り
出して供給する容器取出機構とが備えられる。また、加
熱調理型自動販売機には、各ストッカーにストックされ
た容器を保持する容器保持機構が付設されている。ま
た、加熱調理型自動販売機においても、一般の自動販売
機と同様に商品選択ボタンに対応した数のストッカーに
よってストック部が構成されるとともに扱い商品の見本
の表示も行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように加熱調
理型自動販売機においては、あらかじめ素材を収納した
カップ状容器を各ストッカー内にストックすることから
商品が嵩張り、その収納効率が比較的悪いといった問題
があった。また、加熱調理型自動販売機においては、扱
い商品の特徴から、設置場所や時間帯、季節等によって
顧客の嗜好が変わって商品毎の売上げ変動が大きく、特
定の商品の売り切れがしばしば発生するために商品補充
を頻繁に行わなければならないといった問題があった。
【0006】従来の自動販売機においては、商品選択ボ
タンにそれぞれ対応して装置内に固定された多数個のス
トッカーによってストック部が構成されていた。自動販
売機は、このようにストッカーの数に限度があるため
に、売れ筋商品のストッカーを増やすことが制限され、
売れ筋商品だけのストック量を増やす対応を図ることが
困難であった。自動販売機においては、小型化を保持し
ながら商品の全体のストック量を増やすとともに各スト
ッカーについて収納する商品の交換が容易に行い得るも
のが望まれている。
【0007】一方、自動販売機の商品保持機構として
は、例えばストッカーの底板部材を構成してストックさ
れた商品を保持するシャッタ部材と、このシャッタ部材
が動作中に上部の商品を挟持するして保持する保持部材
とを備えて構成されている。商品保持機構は、ストッカ
ー内にストックされた商品を確実に保持することによっ
て、商品の誤販売を防止するとともに供給路内における
商品の引掛かりによる故障発生を防止する等の理由から
極めて重要な機構である。商品保持機構は、商品を確実
に保持することは勿論のこと理想的には低電力の観点か
ら独立の駆動源を必要とせずかつ簡易な構造であること
が望ましく、例えばスプリング等の弾性力が付与される
ことによって比較的軽微な駆動力で動作させることがで
きる保持部材のみによって構成したものも提供されてい
る。
【0008】加熱調理型自動販売機は、上述したように
カップ状容器を用いるとともに下方の容器に対して上方
の容器がその一部を収納されるようにして重ね合わされ
てストッカー内に収納されている。このため、加熱調理
型自動販売機においては、容器の側面を挟持する保持部
材によって商品保持機構を構成することは、十分な挟持
力を得ることが困難となるために振動等が加えられた場
合に、ストッカーから容器が落下してしまうといった問
題が生じる。また、加熱調理型自動販売機においては、
容器が重ね合わされた状態でストックされることから、
商品保持機構が複数個の容器を同時に開放してしまうこ
とがあった。従来の加熱調理型自動販売機においては、
上述した問題点を解決するためにストッカーに極めて複
雑でかつ大型の商品保持機構が備えられていた。
【0009】したがって、本発明は、装置の大型化を抑
えて商品のストック量を大幅に増加し、各ストッカーに
ストックする商品の変更が簡単に行われるとともに商品
を確実に保持しかつ1個ずつ確実に供給するようにした
自動販売機等の商品ストック装置を提供することを目的
に提案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明にかかる自動販売機等の商品ストック装置は、上
側の商品の一部が下側の商品内に収納されるようにして
多数個の商品が順次重ね合わせた状態でそれぞれストッ
クされる多数個の筒状のストッカーと、これらストッカ
ー群を無端走行路に沿ってそれぞれ独立して移動自在に
支持するストッカー支持機構と、ストッカー群を順次押
し出して無端走行路に沿って移動させるストッカー駆動
機構と、無端走行路に沿って配設されて商品供給位置に
達したストッカーが顧客が選択した商品をストックした
所定のストッカーである場合にこれを検出してストッカ
ー駆動機構を停止させるストッカー検出手段と、商品供
給位置にある所定のストッカー内にストックされた多数
個の商品からその最下部にストックされた商品を把持し
て取り出すハンドリング部材を有する商品取出機構と、
ハンドリング部材を昇降動作及び開閉動作させる駆動機
構とを備えて構成される。
【0011】各ストッカーには、弾性手段を介してその
収納空間部内への突出習性を付与されて係止部により最
下部の商品を保持する揺動自在な保持部材と、この保持
部材をロック状態に保持するロック部材とを有する商品
保持機構がそれぞれ付設される。ストッカー検出手段
は、ストックされた商品に対応する仕様識別部が設けら
れてストッカーに装着される仕様識別片と、商品供給位
置に配設されて仕様識別片を検出する検出センサとから
構成される。
【0012】以上のように構成された本発明にかかる自
動販売機等の商品ストック装置によれば、各ストッカー
が無端走行路に沿って移動される移動型ストッカーによ
って構成され、ストッカー駆動機構によって所定のスト
ッカーを容器供給位置に対応位置させて商品取出機構に
よって商品を取り出すことから、限られたスペース内で
より多くの商品ストック量が確保される。また、自動販
売機等の商品ストック装置は、各ストッカーに対して任
意の商品をストックすることが可能であることから、例
えば売れ筋商品のストック量を増やすといった操作が簡
単に行われて商品補充の手間を省いて売り上げを向上さ
せる。さらに、自動販売機等の商品ストック装置は、商
品保持機構によって商品がストッカー内に確実に保持さ
れるとともに商品取出機構によって1個ずつ供給される
ことから、振動等が加えられた場合においても商品が落
下することは無く商品の引掛かりによる故障発生が抑制
されるとともに複数供給による不都合の発生が防止され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態
として図面に示したポップコーン自動販売機10は、顧
客が所定の金額を投入して商品1の選択操作を行うと、
あらかじめ未調理状態のコーン3、味付けパウダー或い
は調理油とからなる素材(以下、単にコーン3と略称す
る。)が収納されたカップ状の容器2を取り出してコー
ン3にマイクロ波を照射して加熱し、ポップコーン4と
して調理して容器入りポップコーンとして顧客に提供す
る加熱調理型ポップコーン自動販売機である。ポップコ
ーン自動販売機10は、図1に示すように、筐体本体1
1に対してヒンジ機構12を介して扉13が開閉自在に
組み合わされてなり、筐体本体11の底部に設けた設置
脚部14に付設した図示しないアジャスト機構によって
室内や屋外の適宜の場所に安定した状態で設置される。
【0014】ポップコーン自動販売機10は、図2及び
図3に示すように、多数個のコーン3入り容器2をスト
ックするストック部15と、このストック部15から取
り出した容器2に対してマイクロ波を照射してコーン3
を加熱調理する加熱調理部16と、顧客の商品選択操作
に基づいてストック部15や加熱調理部16の各機構を
制御する商品選択制御部17等の各部が筐体本体11内
に配設されて構成されている。ポップコーン自動販売機
10は、概略の配置として、図3に示すように、ストッ
ク部15が背面側のやや上方位置に配置され、加熱調理
部16が手前側のやや下方位置に配置されてなる。ポッ
プコーン自動販売機10は、商品1を、ストック部15
から容器2が取り出される容器供給位置P1と、容器2
にマイクロ波を照射して加熱調理する加熱調理位置P2
と、加熱調理された商品1を顧客に提供する商品取出位
置P3とに亘って搬送する。
【0015】ストック部15は、詳細を後述するが、そ
れぞれ収納した容器2を保持する容器保持機構19が付
設された多数個のストッカー18と、これらストッカー
18を支持するストッカー支持機構20と、このストッ
カー支持機構20を駆動するストッカー駆動機構21
と、所定のストッカー18Aから容器2を取り出す容器
取出機構22とを備える。容器取出機構22には、この
ストッカー18A内に商品1がストックされているか否
かを検出する容器検出センサ22aが付設されている。
【0016】ストック部15には、容器供給位置P1の
やや前方に位置して、各ストッカー18に設けられた仕
様識別片23を識別する発光素子24aと受光素子24
bとからなる商品識別センサ24が付設されている。仕
様識別片23には、詳細を後述するが商品1の種類を識
別するためにコード化された切欠部23cからなる商品
識別部23aとストッカー18の存在を検出するための
位置検出部23bとが設けられてなる。商品識別センサ
24は、仕様識別片23の商品識別部23aを光学的に
検出して容器供給位置P1に位置するストッカー18A
に収納された商品1の仕様(ポップコーン4の味付けの
種類)を識別する。
【0017】加熱調理部16には、容器2を搬送する容
器搬送機構25と、加熱炉26とマイクロ波発振器(マ
グネトロン)27とからなりコーン3を加熱する電子レ
ンジ28と、加熱調理が行われた容器2を商品取出部3
0へと押し上げるエレベータ機構29と、電子レンジ2
8によって容器2を加熱している際に異常状態が発生し
た場合にこれを検出する異常検出センサ31とが備えら
れる。また、加熱調理部16には、電子レンジ28に対
応して排気機構32が配設されている。電子レンジ28
は、詳細を後述するが加熱炉26とマグネトロン27と
が独立に構成されており、加熱炉26が容器2を内部に
装填したままの状態で容器搬送機構25に支持されて加
熱調理部16内を移動動作される。
【0018】ポップコーン自動販売機10は、容器2
を、図2において矢印で示すように、容器供給位置P1
に位置するストック部15の所定のストッカー18Aか
ら取り出すとともに加熱調理部16内においてコーン3
の加熱調理を行った後、商品取出部30へと搬送する。
ポップコーン自動販売機10には、商品取出部30に、
顧客が商品1を取り出した状態を検出する商品取出確認
センサ30aが付設されている。ポップコーン自動販売
機10は、容器2を、容器搬送機構25によって上述し
たように容器供給位置P1と、異常検出センサ31が配
設された加熱調理位置P2と、商品取出位置P3とに亘
って搬送されるが、加熱中の異常状態の発生時に、加熱
調理位置P2と商品取出位置P3との間に構成された退
避位置P4に強制的に退避移動する。
【0019】ポップコーン自動販売機10には、扉13
側にキャラクタ人形34等を有する動作表示部33と、
多数個の商品選択ボタン35を有する商品選択部36
と、硬貨選別装置37等が配設されている。また、扉1
3には、図1に示すように、商品取出部30に対応して
商品1を取り出すための商品取出窓38と、加熱調理部
16での加熱調理している状態を外方から視認可能とす
る表示窓39とが設けられている。勿論、商品取出窓3
8は、扉13に回動自在に設けられた透明な扉体38a
によって通常閉塞されている。また、表示窓39には、
透明なパネルがはめ込まれている。
【0020】さらに、扉13には、硬貨選別装置37を
構成する硬貨投入口37aと、硬貨返却レバー37b
と、硬貨返却口37c及び投入金額を表示する表示器3
7dとが設けられている。また、扉13には、操作方法
や調理の進行状況或いは売切等を表示する表示器40が
設けられるとともに、排気機構32に接続された排気口
41等が設けられている。排気口41には、図示しない
がファンが配設されている。さらに、扉13には、操作
方法や呼び込みガイド或いは調理の進行状況等の音声ガ
イドが行われるスピーカ42や図示しないが筐体本体1
1とのロック機構等が付設されている。
【0021】ポップコーン自動販売機10は、例えば扉
13に図示しない顧客センサが設けられており、この顧
客センサが顧客を検出すると動作表示部33のキャラク
タ人形34が適宜の動作を行うとともに表示器40によ
る表示やスピーカ42からの音声ガイドが行われる。ポ
ップコーン自動販売機10は、後述するように加熱調理
位置P2に対応して照明源43が配設されるとともに商
品取出部30にも照明源44が配設されている。ポップ
コーン自動販売機10は、加熱調理位置P2において商
品1の加熱調理の状態を照明源43によって照明する。
ポップコーン自動販売機10は、商品1が商品取出部3
0に搬送されると照明源44が点灯してこの商品取出部
30の照明を行う。
【0022】ポップコーン自動販売機10は、概略、図
4に示したフローチャートにしたがって容器2に入った
ポップコーン4の販売動作が行われる。すなわち、ポッ
プコーン自動販売機10は、顧客によって所定の金額の
硬貨が投入されるとスタンバイ状態となる(ステップ
1)。ポップコーン自動販売機10は、硬貨選別装置3
7の表示器37dによって投入金額の表示を行うととも
にスピーカ42から操作方法等の音声案内を行い、かつ
表示器40に操作方法等の表示を行う。また、ポップコ
ーン自動販売機10は、動作表示部33のキャラクタ人
形34がおじぎ等の適宜の動作形態を以って駆動され
る。なお、ポップコーン自動販売機10は、硬貨選別装
置37の硬貨返却レバー37bが操作されると投入され
た金額を返却する。
【0023】ポップコーン自動販売機10は、顧客によ
って好みの味のポップコーンに対応した所定の商品選択
ボタン35が押されて商品の選択が行われることにより
(ステップ2)、ストッカー駆動機構21が駆動されて
ストッカー18が無端走行を開始する(ステップ3)。
ポップコーン自動販売機10は、商品識別センサ24に
よって仕様識別片23の位置検出部23bが検出される
ことにより、容器供給位置P1にストッカー18Aが存
在するか否かが検出される(ステップ4)。ポップコー
ン自動販売機10は、さらに当該ストッカー18Aにつ
いて商品識別センサ24によって仕様識別片23の商品
識別部23aが検出され、選択された商品1に対応する
容器2が収納されたストッカーであるか否かが判断され
る(ステップ5)。
【0024】ポップコーン自動販売機10は、容器取出
機構22に付設された容器検出センサ22aによって容
器供給位置P1に位置するストッカー18A内に容器2
が存在するか否かを検出する(ステップ6)。ポップコ
ーン自動販売機10は、当該ストッカー18A内に容器
2が存在しないことを検出した場合にはストッカー駆動
機構21によってストッカー18群をさらに1回転駆動
して上述したステップ4乃至ステップ6の再動作を行う
(ステップ7)。ポップコーン自動販売機10は、この
再動作によって顧客によって選択された商品1が全ての
ストッカー18内に存在しないことを確認した場合に、
表示器40によって売切表示を行うとともにスピーカ4
2から売切れとお詫びのアナウンス等を行い、さらに投
入された硬貨の返却を行う(ステップ8)。
【0025】ポップコーン自動販売機10は、ステップ
6において所定のストッカー18A内に容器2が存在す
ることが検出されると、ストッカー駆動機構21の動作
を停止させて当該ストッカー18Aを容器供給位置P1
に対応位置させる(ステップ9)。容器供給位置P1に
は、電子レンジ28を構成する加熱炉26が待機位置さ
れている。ポップコーン自動販売機10は、容器取出機
構22がストッカー18Aまで上昇動作され(ステップ
10)、このストッカー18A内に収納された最下部の
容器2をチャッキングする(ステップ11)。ポップコ
ーン自動販売機10は、容器取出機構22が下降動作し
て、チャッキングした容器2を待機位置された加熱炉2
6内に装填する(ステップ12)。
【0026】ポップコーン自動販売機10は、容器搬送
機構25が駆動されて内部に容器2を装填した状態のま
ま加熱炉26を容器供給位置P1から加熱調理位置P2
へと搬送する(ステップ13)。ポップコーン自動販売
機10は、加熱炉26が加熱調理位置P2に達すると電
子レンジ28を構成するマグネトロン27からマイクロ
波が発振されて、容器2内のコーン3を加熱調理する
(ステップ14)。ポップコーン自動販売機10は、こ
の加熱調理の状態を異常検出センサ31によって監視す
る。ポップコーン自動販売機10は、万一容器2内に金
属粉等が混入している場合においてマイクロ波が照射さ
れるとスパークが発生するが、この異常状態を異常検出
センサ31によって検出する(ステップ15)。ポップ
コーン自動販売機10は、異常検出センサ31により容
器2の異常状態が検出されると、マグネトロン27を停
止させるとともに、容器搬送機構25が駆動されて加熱
炉26を退避位置P4へと移動させる(ステップ1
6)。ポップコーン自動販売機10は、例えば表示器4
0による故障の表示、スピーカ42からその旨の音声ガ
イド、硬貨の返却等の所定の異常終了の動作を行う(ス
テップ17)。
【0027】ポップコーン自動販売機10は、コーン3
の加熱調理の進行状況を表示器40やスピーカ42によ
って顧客に対して適宜報知し、また動作表示部33のキ
ャラクタ人形34も適宜の動作形態で駆動される。ポッ
プコーン自動販売機10は、コーン3にマイクロ波を所
定時間(約20秒)照射してこれを加熱しポップコーン
4に調理すると、マグネトロン27を停止させるととも
に、内部に容器2を装填した状態のまま加熱炉26を加
熱調理位置P2から商品取出位置P3へと搬送する(ス
テップ18)。ポップコーン自動販売機10は、加熱炉
26が商品取出位置P3に達すると、第2のエレベータ
機構29が駆動されて容器2のみを加熱炉26内から商
品取出部30へと押し上げる(ステップ19)。
【0028】ポップコーン自動販売機10は、商品取出
確認センサ30aによって商品取出部30から商品1が
取り出されたことを確認すると(ステップ20)、第2
のエレベータ機構29が初期位置へと復帰動作する(ス
テップ21)。ポップコーン自動販売機10は、第2の
エレベータ機構29の初期位置への復帰動作に続いて、
容器搬送機構25が容器取出位置P3から初期位置であ
る容器供給位置P1へと復帰動作する(ステップ2
2)。ポップコーン自動販売機10は、表示器40によ
る表示やスピーカ42からの音声ガイド等によって顧客
に対して商品購入のお礼を行って正常終了する(ステッ
プ23)。
【0029】上述したポップコーン自動販売機10に
は、図5(A)に示したコーン3が充填された容器2が
各ストッカー18内に収納され、コーン3が電子レンジ
28によって加熱ポップされてポップコーン4として調
理されて図5(B)に示した状態で商品1として顧客に
提供される。ポップコーン自動販売機10は、例えばバ
ター風味、チーズ風味、塩味風味、蜂蜜味風味及びカレ
ー風味の5種類の異なる味付けのポップコーン4を販売
する。
【0030】容器2は、例えば耐熱紙を素材として開口
縁に全周に亘って外方に突出するフランジ部5が一体に
形成された逆円錐台形のカップ状を呈している。容器2
は、後述するようにストッカー18内に、上側の容器2
Bがそのフランジ部5Bをフランジ部5Aで係止された
状態で下側の容器2A内に収納されるようにして重ね合
わされて多数個収納される。なお、容器2は、実際には
図5(A)において鎖線で示すように、上側の容器2B
の底面が下側の容器2A内に充填したコーン3上に位置
する。容器2には、予め所定量のコーン3が充填される
とともに、コーン3を覆うようにして円盤状の仕切板6
が落とし込まれている。仕切板6は、容器2が重ね合わ
された状態で、上側の容器2の底部にコーン3が直接接
触しないように作用する。容器2については、逆円錐台
形のカップ状に限定されるものではなく、多角形やお椀
形等の適宜の形状であってもよいことは勿論であるが、
少なくとも開口縁に外方に突出するフランジ部5が形成
されたものが用いられる。
【0031】上述したポップコーン自動販売機10は、
図6に示した搬送系によって、商品1(容器2)がスト
ック部15から商品取出部30へと搬送される。すなわ
ち、ポップコーン自動販売機10には、ストッカー支持
機構20に支持されるとともにストッカー駆動機構21
によって略楕円形の無端走行路に沿って無端走行される
14個のストッカー18を備え、これら各ストッカー1
8内にそれぞれ多数個の容器2が高さ方向に重ね合わさ
れた状態で収納されている。ポップコーン自動販売機1
0は、上述したように容器供給位置P1に対応位置され
たストッカー18Aから取り出された1個の容器2A
が、この容器供給位置P1に待機位置された加熱炉26
の加熱空間部26a内に装填されることによって加熱調
理部16内に供給される。
【0032】加熱炉26は、シールド材によって全体段
付きの筒状に形成されて上下を開放した加熱空間部26
aを構成してなる。加熱炉26は、その下端部が詳細を
後述する容器搬送機構25を構成する搬送レバー部材4
5の自由端部45a側に設けた開口部45bに嵌合され
ることによって一体的に組み合わされている。搬送レバ
ー部材45は、基端部45cを支軸46に片持ち状態で
支持されている。したがって、搬送レバー部材45は、
加熱炉26を介してその加熱空間部26a内に装填され
た容器2を搬送する。搬送レバー部材45には、基端部
45c側に位置して駆動機構を構成するリンク機構47
の第1リンクレバー47aの一端部が連結されている。
リンク機構47は、第1リンクレバー47aと第2リン
クレバー47bとから構成され、第2リンクレバー47
bの一端部が駆動モータ48の出力軸48aに接続され
ている。
【0033】搬送レバー部材45は、駆動モータ48に
電源が投入されて出力軸48aが回転すると、リンク機
構47を介して支軸46を支点として回動動作する。搬
送レバー部材45は、自由端部45aの底面がスライド
支持基板49の主面49a上を摺擦しながら、上述した
容器供給位置P1から商品取出位置P3に亘って回動す
る。スライド支持基板49には、機械的特性と耐熱特性
及び防錆特性を有する例えばステンレス板によって形成
され、加熱調理位置P2と商品取出位置P3とに対応位
置して第1の開口部49bと第2の開口部49cとが設
けられている。第1の開口部49bには、主面49aと
同一面を構成するようにしてプラスチック基板49dが
はめ込まれるとともに、詳細を後述するようにその下方
部にマグネトロン27が配設されている。加熱炉26
は、この加熱調理位置P2に停止された状態において、
マグネトロン27から出射されたマイクロ波がプラスチ
ック基板49dを透過して加熱空間部26a内へと導か
れることにより、この位置でマグネトロン27とによっ
て電子レンジ28を構成する。第2の開口部49cに
は、詳細を後述するようにその下方部に第2のエレベー
タ機構29が配設されるとともに、上方部に商品取出部
30が配置されてなる。
【0034】スライド支持基板49には、第2の開口部
49cの後方側に位置して立設した支軸50に回動自在
に支持されたシャッタ部材51が組み合わされている。
シャッタ部材51は、支軸50に装着した図示しないス
プリングによって図6において反時計方向に付勢され、
そのシャッタ部51aによって商品取出部30の底面部
を閉塞している。シャッタ部材51は、搬送レバー部材
45が商品取出位置P3まで回動動作されると、この搬
送レバー部材45によって同図鎖線で示すように側方へ
と押しのけられて商品取出部30の底面部を開放する。
【0035】ストッカー18は、図7及び図8に示すよ
うに、ステンレス薄板によって内径が容器2の外径より
もわずかに大とされて高さ方向の容器収納空間部18a
を構成した全体筒状を呈して形成されている。ストッカ
ー18には、図7に示すように、容器収納空間部18a
の上方開口部を閉塞する蓋体18bが組み付けられると
ともに、側面に容器2を容器収納空間部18aに装填す
るために高さ方向の装填開口部18cが設けられてい
る。ストッカー18には、装填開口部18cから高さ方
向に重ね合わせた多数個の容器2が一括して容器収納空
間部18aに装填される。
【0036】ストッカー18には、下方部に詳細を後述
するが、容器収納空間部18aにストックされた容器2
を保持するとともに、この容器収納空間部18aから容
器2を1個ずつ取り出すようにした容器保持機構19が
付設されている。ストッカー18には、通常装填開口部
18cを閉塞するカバー部材53が着脱自在に組み付け
られている。ストッカー18には、容器収納空間部18
aに収納された商品1の仕様を識別するための仕様識別
片23を装着するための識別片取付ブラケット部材18
dが取り付けられている。
【0037】ストッカー18には、ストッカー支持機構
20に懸架されて無端走行されるために、図7に示すよ
うに、第1のガイドローラ54乃至第3のガイドローラ
56が取り付けられている。第1のガイドローラ54
は、蓋体18bにブラケット部材54aを介して上下方
向に取り付けられている。第2のガイドローラ55は、
ストッカー18の側面にブラケット部材55aを介して
上下方向に取り付けられている。第3のガイドローラ5
6は、ストッカー18の側面にブラケット部材56aを
介して、第2のガイドローラ54と直交するように水平
方向に取り付けられている。なお、ストッカー18に
は、図8に示すようにその上下外周部に補強用のリング
部材67(67a,67b)がはめ込まれている。ま
た、ストッカー18には、詳細を後述するが、その下部
の外周部にレバーロック用リング部材57が高さ方向に
スライド自在に組み付けられている。
【0038】ストッカー支持機構20は、図8に概略の
構成を示すように、フレーム58に支持された楕円軌道
を構成する上部レール部材59と下部レール部材60と
によって構成される。上部レール部材59は、図7に示
すように断面略コ字状を呈しており、第1のガイドロー
ラ54がそのレール面59aに乗せられて回転する。下
部レール部材60は、断面が下向きコ字状を呈してお
り、第2のガイドローラ54がそのレール上面60aに
乗せられて回転するとともに、このレール上面60aを
第2のガイドローラ54とで挟み込むようにして第3の
ガイドローラ56がレール内側面60bを回転する。
【0039】ストッカー支持機構20は、上部レール部
材59及び下部レール部材60に対して、各ストッカー
18を相互の連結機構を設けること無く1個ずつそれぞ
れ独立に支持している。したがって、ストッカー支持機
構20は、全体の構造が簡易化されるとともに各ストッ
カー18の組立性の向上が図られている。ポップコーン
自動販売機10は、上述したように無端走行される多数
個のストッカー18を備えることによって、限られたス
ペースでより多くの商品1をストックすることが可能と
されている。
【0040】ストッカー駆動機構21は、ストッカー1
8の楕円走行路の一方焦点に対応位置してフレーム58
に支持されるとともに図示しない駆動モータによって回
転駆動される回転軸61と、この回転軸61に軸装され
た上下一対のストッカー駆動部材62,63とを備えて
なる。これらストッカー駆動部材62,63は、詳細を
省略するが、図6及び図7に示すようにそれぞれストッ
カー18の走行路に外周部が臨む外径を有する全体円盤
状を呈しており、この外周部の全周に亘ってストッカー
18の外径とほぼ等しい外径を有する多数個の円弧状の
係合切欠部62a,63aが形成されている。ストッカ
ー駆動部材62,63は、回転駆動されることによっ
て、図6及び図7に示すようにこれら係合切欠部62
a,63aに相対係合されたストッカー18を順次送り
出すことによってストッカー支持機構20に支持された
各ストッカー18を無端走行させる。
【0041】以上のように構成されたストッカー駆動機
構21は、回転軸61が回転駆動されることによりスト
ッカー駆動部材62,63が図6において時計方向へと
一体的に回転駆動される。各ストッカー18は、上述し
たようにストッカー支持機構20に連結機構を介するこ
と無くそれぞれ独立に支持されているが、ストッカー駆
動部材62,63の回転によって切欠部62a,63a
に相対係合されたストッカー18が順次押出されること
により無端走行路に沿って走行する。ストック部15
は、ストッカー駆動機構21及びストッカー支持機構2
0が上述したように構成されることにより、走行路中に
障害が無い範囲で、例えば外径仕様を異にする複数種の
ストッカー18を用いることも可能となる。
【0042】各ストッカー18には、上述したように上
側の容器2Bがフランジ部5で係止された状態で下側の
容器2A内に収納されるようにして重ね合わされて多数
個装填される。ポップコーン自動販売機10は、5種類
の異なる味付けのポップコーン4を販売することから各
ストッカー18毎にそれぞれの味付けをあらかじめ施し
たコーン3を収納した容器2が装填される。ポップコー
ン自動販売機10は、各ストッカー18に対して任意の
味付けの商品1を装填してストックすることができ、売
れ筋商品1のストック量を増やすことが可能に構成され
ている。
【0043】ポップコーン自動販売機10は、各ストッ
カー18に収納した商品1の味付け仕様を識別するため
に、各ストッカー18に対して仕様識別片23がそれぞ
れ装着されることによってその識別が行われるように構
成されている。ストッカー18には、図9に示すように
外周部の装填開口部18cの下方部に位置して識別片取
付ブラケット部材18dが設けられている。識別片取付
ブラケット部材18dは、断面が略L字状を呈してお
り、その水平部18eに係合孔18fが設けられてい
る。識別片取付ブラケット部材18dには、係合ピン2
3dを係合孔18fに相対係合させることによって、仕
様識別片23が取り付けられる。
【0044】仕様識別片23は、図10に示すように、
長手方向の一方側縁がストッカー18の外周部の曲率と
ほぼ等しい曲率の円弧状に形成された矩形片からなり、
その主面が仕様識別部23aと位置検出部23bとの2
つの領域に区分けされるとともに、底面に一対の係合ピ
ン23dが一体に突設されてなる。仕様識別片23に
は、仕様識別部23aに商品1の味付け仕様に応じてコ
ード化された切欠き23cが形成されてなり、この切欠
き23cの有無が商品識別センサ24によって検出され
る。また、仕様識別片23は、位置検出部23bが容器
供給位置P1に配設された図示しない位置センサの発光
素子と受光素子との間を遮ることにより、ストッカー1
8が容器供給位置P1に存在することを検出するストッ
カー検出片としても作用する。
【0045】なお、仕様識別片23は、ストッカー18
の装填空間部18c内に商品1を装填してカバー部材5
3を被せると、図9に示すようにこのカバー部材53の
下端部によって係止され識別片取付ブラケット部材18
dからの脱落が阻止される。また、仕様識別片23は、
位置センサが他の部位、例えば蓋体18bに対応して配
設される場合には、この蓋体18bに位置検出部が設け
られることから、図11に示すように位置検出部23b
を有しない構成とされる。
【0046】仕様識別片23は、5種類の商品1に対応
して例えば図11に示した5種類が用いられる。第1の
仕様識別片23Aは、同図(A)に示すように仕様識別
部23aに切欠き23cが設けられておらず、例えばバ
ター風味の味付けパウダーを混合したコーン3を収納し
た商品1が装填されたストッカー18に装着される。第
2の仕様識別片23Bは、同図(B)に示すように仕様
識別部23aの左側領域23a1に切欠き23cを設け
てなり、例えばチーズ風味の味付けパウダーを混合した
コーン3を収納した商品1が装填されたストッカー18
に装着される。第3の仕様識別片23Cは、同図(C)
に示すように仕様識別部20aの中央領域23a2に切
欠き23cを設けてなり、例えば塩味風味の味付けパウ
ダーを混合したコーン3を収納した容器2が装填された
ストッカー18に装着される。第4の仕様識別片23D
は、同図(D)に示すように仕様識別部23aの左端か
ら中央領域23a2に亘って大きな切欠き23cを設け
てなり、例えば蜂蜜味風味の味付けパウダーを混合した
コーン3を収納した商品1が装填されたストッカー18
に装着される。第5の仕様識別片23Eは、同図(E)
に示すように仕様識別部23aの右側領域23a3に切
欠き23cを設けてなり、例えばカレー風味の味付けパ
ウダーを混合したコーン3を収納した商品1が装填され
たストッカー18に装着される。
【0047】商品識別センサ24は、詳細を省略するが
仕様識別片23の左側領域23a1、中央領域23a2
及び右側領域23a3を挟んでそれぞれ配設された3組
の発光素子24aと受光素子24bとによって構成され
てなる。商品識別センサ24は、例えば第1の仕様識別
片23Aが装着されたストッカー18Aが容器供給位置
P1に達すると、この第1の仕様識別片23Aによって
全ての発光素子24aと受光素子24bとの間が遮蔽さ
れ、当該ストッカー18Aがチーズ風味の商品1をスト
ックすることを識別する。同様に、商品識別センサ24
は、例えば第2の仕様識別片23Bが装着されたストッ
カー18Aが容器供給位置P1に達すると、この第1の
仕様識別片23Aによって中央領域23a2及び右側領
域23a3に対応して配設された発光素子24aと受光
素子24bとの間が遮蔽され、当該ストッカー18Aが
塩味風味の商品1をストックすることを識別する。商品
識別センサ24は、以下同様の動作によってストッカー
18に装着された各仕様の仕様識別片23を検出する。
【0048】なお、仕様識別片23及び商品識別センサ
24は、上述した構成に限定されるものでは無いことは
勿論であり、さらに多数種の商品1が販売される場合に
は、切欠き23cがその数や位置を異にして適宜形成さ
れる。また、仕様の識別については、仕様識別片23に
例えばバーコード等を設けてこれを検出する等の適宜の
方法が採用されるが、いずれにしろストッカー18に対
して仕様識別片23を着脱自在とすることが好ましい。
【0049】容器保持機構19は、図8に示すように、
各ストッカー18の下端部に位置して円周方向に120
°位置を異にしてそれぞれ3組が備えられてなる。容器
保持機構19は、図12乃至図14に示すように、ブラ
ケット部材64と、容器保持レバー65と、一対のコイ
ルスプリング66(66a,66b)と、ストッカー1
8の下端部に装着された上述したレバーロック用リング
部材57等の各部材によって構成される。ブラケット部
材64は、基部64aをストッカー18の外周面に取り
付けられ、基部64aから一体に形成された立上り部6
4bに支軸64cが支架されてなる。
【0050】レバーロック用リング部材57は、その下
端部がストッカー18の下端部よりやや下方に突出する
ようにしてストッカー18にスライド自在に組み付けら
れている。レバーロック用リング部材57は、その内径
がストッカー18の外径よりもやや大径とされ、上端部
と下端部とにそれぞれ外方に折曲された上端フランジ部
57aと下端フランジ部57bとが一体に形成されてい
る。レバーロック用リング部材57には、後述する各容
器保持レバー65に対応して下端部から高さ方向のガイ
ドスリット57cが設けられている。
【0051】容器保持レバー65は、上端部をブラケッ
ト部材64の支軸64cに回動自在に支持されるととも
に、下端部に保持溝65bを設けることによって鈎状を
呈する容器保持部65aが一体に形成されてなる。容器
保持レバー65は、容器保持部65aの下端部65cが
円弧状を呈して形成されている。容器保持レバー65に
は、容器保持部65aを貫通してコイルスプリング66
の一端部をそれぞれ掛け止めする掛止ピン68が組み付
けられている。コイルスプリング66は、図13に示す
ように他端部がレバーロック用リング部材57の上端フ
ランジ部57aに掛け止めされることによって、容器保
持レバー65を図12において反時計方向に付勢してい
る。
【0052】容器保持レバー65は、図12に示すよう
に、通常容器保持部65aの先端部がリング部材57に
設けたガイドスリット57cを介してストッカー18の
下端から容器収納空間部18a内に突出するようにして
ブラケット部材64に支持される。容器保持レバー65
は、この状態において図12に示すように保持溝65b
がレバーロック用リング部材57りガイドスリット57
cに相対係合することによってロック状態に保持され
る。容器保持レバー65は、この構成によって、容器保
持部65aによりストッカー18に収納された最下部の
容器2Aのフランジ部5Aを支えてこれを確実に保持す
る。したがって、容器保持機構19は、ストッカー18
内にストックされた容器2が容器保持レバー65により
確実に保持され、振動等が加えられた場合においても容
器2の落下を確実に防止する。
【0053】なお、容器保持機構19は、上述したよう
に各ストッカー18の下端部に円周方向に離間して3組
付設されたが、かかる構成に限定されるものでは無い。
容器保持機構19は、例えば商品1が比較的軽量で外径
も小さな容器2である場合には、1組或いは2組によっ
て構成される。また、容器保持機構19は、例えば商品
1が比較的大型で重量も重い場合にはさらに多数組によ
って構成される。容器保持機構19は、容器保持レバー
65に対してストッカー18の容器収納空間部18a内
に突出習性を付与するコイルスプリング66を例えば支
軸64cに組み付けたトーションスプリングによって構
成してもよく、細部の構造についても適宜変更されるこ
とは勿論である。
【0054】容器保持機構19は、後述するように容器
取出機構22が駆動されると、この容器取出機構22を
構成する容器ハンドリング部材69,70が図14の矢
印で示すように上昇動作してレバーロック用リング部材
57の下端フランジ部57bに当接してこのレバーロッ
ク用リング部材57を押し上げる。容器保持機構19
は、これによってレバーロック用リング部材57による
容器保持レバー65のロック状態が解除される。容器保
持機構19は、容器ハンドリング部材69,70がさら
に上昇動作することにより、容器保持レバー65がその
容器保持部65aの下端部65cを押し上げられる。容
器保持機構19は、これによって容器保持レバー65が
コイルスプリング66の弾性力に抗して支軸64cを支
点として同図矢印で示すように時計方向へと回動動作
し、容器保持部65aがストッカー18内から後退す
る。容器2は、容器保持レバー65による保持状態が解
除されるが、容器ハンドリング部材69によって保持さ
れていることからストッカー18内から落下することは
無い。
【0055】容器保持機構19は、容器ハンドリング部
材69,70が最下部の容器2Aを把持して下降動作す
ると、容器保持レバー65がコイルスプリング66の弾
性力によって図14に示した状態から反時計方向へと回
動動作する。容器保持機構19は、容器保持レバー65
の容器保持部65aが再びストッカー18内へと進出し
て2番目の容器2Bのフランジ部5Bを支えてこれを保
持する。したがって、容器保持機構19は、ストッカー
18から最下部の容器2Aのみが取り出されるように動
作する。
【0056】容器取出機構22は、図15乃至図17に
示すように、一対の容器ハンドリング部材69,70
と、これら容器ハンドリング部材69,70をストッカ
ー18まで昇降動作させる第1のエレベータ機構71及
び容器ハンドリング部材69,70を開放動作させる開
閉機構72(72a,72b)等によって構成される。
容器ハンドリング部材69,70は、図16に示すよう
にアーム状の基部69a,70aと、その先端部にそれ
ぞれ一体に形成された半円弧状の容器把持部69b,7
0bとからなる。容器ハンドリング部材69,70は、
基部69a,70aの基端部にそれぞれ軸受部69c,
70cが一体に形成され、これら軸受部69c,70c
を介して支持ブラケット部材73に設けた支軸73a,
73bにそれぞれ回動自在に支持されている。容器ハン
ドリング部材69,70には、その上死点と下死点とに
対応位置して配設された図示しないリミットスイッチを
開閉する図示しないスイッチ作動部が一体に形成されて
いる。
【0057】容器ハンドリング部材69,70は、支持
ブラケット部材73に支持した支軸73a,73bに装
着したトーションスプリング74(74a,74b)の
弾性力によって容器把持部69b,70bが互いに突き
合わされる方向、すなわち閉じる方向に付勢されてい
る。容器ハンドリング部材69,70は、基部69a,
70aに互いに軸線を一致させて設けた調整ねじ75
(75a,75b)のねじ込量を調整することにより、
容器把持部69b,70bの突合せ状態が調整される。
容器把持部69b,70bは、詳細を省略するが内周面
が下側に向かって次第に内径を小径とするようにやや傾
斜する円錐面として構成され、突合せ状態において、図
16において実線で示すように容器2の外周部を把持す
る全体リング状を呈する。
【0058】開閉機構72は、容器ハンドリング部材6
9,70の基部69a,70aの相対する内面にそれぞ
れ設けられたカム部材69d,70dと、ベース76に
立設したガイドカム部材77,78とによって構成され
る。ガイドカム部材77,78は、ストッカー18に収
納された最下部の容器2Aに対応して位置する高さを有
している。ガイドカム部材77,78には、相対する側
面にカム部材69d,70dがそれぞれ係合する高さ方
向のカム溝77a,78aが形成されている。これらカ
ム溝77a,78aは、ガイドカム部材77,78の上
面に開口されるとともにカム部材69d,70dの先端
部が突き当てられる底面が、その対向間隔を上方に向か
って次第に狭められる逆テーパ溝として構成されてい
る。
【0059】容器ハンドリング部材69,70は、後述
するように第1のエレベータ機構71によってストッカ
ー18に対応する位置まで上昇動作されると、カム部材
69d,70dがカム溝77a,78aの底面との突当
状態を開放される。容器ハンドリング部材69,70
は、これによってトーションスプリング74の弾性力に
より容器把持部69b,70bが図16に実線で示すよ
うに互いに突き合うように閉じられて容器2Aの外周部
を把持する。また、容器ハンドリング部材69,70
は、後述するように第1のエレベータ機構71によって
下降動作されるにしたがって、ガイドカム部材77,7
8のカム溝77a,78aの底面に突き当てられたカム
部材69d,70dがトーションスプリング74の弾性
力に抗して次第に外方へ押圧される。容器ハンドリング
部材69,70は、これによって容器把持部69b,7
0bが図16に鎖線で示すように容器2Aの外径よりも
押し拡げられる。したがって、容器ハンドリング部材6
9,70は、容器把持部69b,70bによって把持し
ていた容器2Aを、容器供給位置P1に待機する加熱炉
26の加熱空間部26a内へと落下させて装填する。
【0060】なお、開閉機構72は、上述したようにト
ーションスプリング74によって容器ハンドリング部材
69,70を閉じる方向に付勢するとともにカム部材6
9d,70dとガイドカム部材77,78のカム溝77
a,78aとによって容器ハンドリング部材69,70
が開閉動作されるように構成したが、かかる構成に限定
されるものではない。開閉機構72としては、例えばト
ーションスプリング74が容器ハンドリング部材69,
70を開放する方向に付勢するとともに、上昇動作され
た状態においてガイドカム部材77,78によって閉じ
る方向に動作させるようにしてもよい。
【0061】第1のエレベータ機構71は、図8に示す
ように容器供給位置P1に配設されて上述したように容
器ハンドリング部材69,70を上下方向に駆動する。
第1のエレベータ機構71は、ベース76に取り付けた
カバー部材79内に上下端部を支持された高さ方向のガ
イド支軸80と、駆動モータ81と、駆動チェーン車8
2と、従動チェーン車83と、チェーン84等の部材に
よって構成される。ガイド支軸80には、容器ハンドリ
ング部材69,70を支持した支持ブラケット部材73
が上下方向にスライド自在に組み合わされて支持されて
いる。駆動モータ81は、図15に示すようにカバー部
材79の側面にその上方に位置して配設されており、そ
の出力軸81aに駆動チェーン車82が取り付けられて
いる。従動チェーン車83は、カバー部材79の下方部
に支架した支軸83aに回転自在に軸装されている。チ
ェーン84は、駆動チェーン車82と従動チェーン車8
3との間に周回して掛け合わされ、駆動チェーン車82
が回転駆動することによって無端走行する。
【0062】チェーン84には、図17に示すように、
連結片84aを介して支持ブラケット部材73が固定さ
れている。したがって、第1のエレベータ機構71は、
顧客の商品選択操作に基づいて所定のストッカー18A
が容器供給位置P1まで搬送されると、駆動モータ81
に電源が投入されて駆動チェーン車82が回転駆動され
る。第1のエレベータ機構71は、この駆動チェーン車
82の回転がチェーン84を介して従動チェーン車83
へと伝達され、チェーン84が図17において反時計方
向へと無端走行する。第1のエレベータ機構71は、チ
ェーン84の走行に伴って連結片84aを介して支持ブ
ラケット部材73、換言すれば容器ハンドリング部材6
9,70を待機位置からストッカー18Aに対応する位
置まで上昇動作させる。第1のエレベータ機構71は、
容器ハンドリング部材69,70が所定の上死点まで達
すると図示しないリミットスイッチが閉成されることに
よって、駆動モータ81が反転駆動される。
【0063】容器ハンドリング部材69,70は、上述
した動作によりストッカー18Aから容器2Aを取り出
す。第1のエレベータ機構71は、容器ハンドリング部
材69,70によって容器2Aの取出動作が行われる
と、駆動モータ81が反対方向に回転駆動されてチェー
ン84を時計方向へと無端走行させて容器2Aを把持し
た容器ハンドリング部材69,70を下降動作させる。
容器ハンドリング部材69,70は、初期位置まで下降
されると、開閉機構72により開放動作して把持した容
器2Aを加熱炉26の加熱空間部26a内に落下させて
装填する。第1のエレベータ機構71は、容器ハンドリ
ング部材69,70が下死点まで下降動作すると、図示
しないリミットスイッチが閉成されることによって、駆
動モータ81が停止される。
【0064】なお、第1のエレベータ機構71は、上述
したように容器ハンドリング部材69,70に形成した
スイッチ作動部によって上死点と下死点とに対応位置し
て配設したリミットスイッチを開閉するようにしたが、
かかる構成に限定されるものではない。第1のエレベー
タ機構71は、例えば上死点と下死点とを位置センサに
よって検出することにより駆動モータ81を制御するよ
うにしてもよい。また、第1のエレベータ機構71は、
例えば駆動モータ81としてタイミングモータを用いる
とともにチェーン84に替えてタイミングベルトを用
い、あらかじめ設定した動作のタイミングによって容器
ハンドリング部材69,70の位置制御を行うように構
成してもよい。
【0065】加熱空間部26a内に容器2Aが装填され
た加熱炉26は、上述したように容器搬送機構25によ
って加熱調理部16内を容器供給位置P1から加熱調理
位置P2及び退避位置P4とを経由して商品取出位置P
3へと搬送される。容器搬送機構25は、上述したよう
に搬送レバー部材45と、この搬送レバー部材45を駆
動するリンク機構47及び駆動モータ48等の部材によ
って構成されている。加熱調理部16は、図18に示す
ように、加熱搬送レバー部材45が摺擦回動するスライ
ド支持基板49と、このスライド支持基板49に対して
複数個のディスタンスロッド85によって対向間隔を保
持された天井基板86との間に構成される。なお、天井
基板86は、詳細を省略するが容器供給位置P1、加熱
調理位置P2及び商品取出位置P3に対応する部位が切
り欠かれているが、その他の部位では図18に示すよう
に加熱炉26の天井部位を構成している。
【0066】搬送レバー部材45は、図18に示すよう
に基端部45cがスライド支持基板49に立設した支軸
46に支持され、この支軸46を回動支点としてスライ
ド支持基板49の主面49a上を摺擦回動する。搬送レ
バー部材45は、自由端部45a側に形成した開口部4
5bの開口周縁に、下端部に形成したフランジ部26b
を固定することによって加熱炉26を一体に組み付けて
なる。搬送レバー部材45には、リンク軸47cを介し
て第1のリンクレバー47aの一端部が接続されてい
る。第1のリンクレバー47aは、その他端部をリンク
軸47dを介して第2のリンクレバー47bの一端部と
接続されている。第2のリンクレバー47bは、他端部
を駆動モータ48の出力軸48aと接続されている。
【0067】駆動モータ48は、上述した第1のエレベ
ータ機構71を介して容器ハンドリング部材69,70
が初期の待機位置へと復帰すると、電源が投入されて出
力軸48aを図6において時計方向へと回転駆動する。
出力軸48aの回転は、リンク機構47を介して搬送レ
バー部材45へと伝達されて、この搬送レバー部材45
を同図時計方向へと回動動作させる。加熱炉26は、搬
送レバー部材45と一体となって回動動作するが、その
際に加熱空間部26a内に装填された容器2Aをその内
周面で押圧してスライド支持基板49の主面49a上を
摺擦させた状態で移動させる。
【0068】ポップコーン自動販売機10は、容器搬送
機構25によって加熱炉26が加熱調理位置P2まで移
動動作されると、この加熱調理位置P2に対応して設け
た検出センサ87によって加熱炉26の検出を行う。容
器搬送機構25は、検出センサ87の検出出力により駆
動モータ48が停止されることによって加熱炉26を上
述したようにマグネトロン27に対向させて位置させ
る。スライド支持基板49は、図19に示すように加熱
調理位置P2に対応する部位が、マグネトロン27から
出射されるマイクロ波を透過させるために、第1の開口
部49bを設けるとともにプラスチック基板49dがは
め込まれて構成されている。
【0069】なお、加熱炉26の検出センサ87は、加
熱炉26の走行に支障の無い加熱調理位置P2を挟んで
配置された、例えば発光素子と受光素子とによって構成
される。この検出センサ87については、搬送レバー部
材45の位置を検出するセンサであってもよく、また反
射型センサによって構成してもよい。また、加熱炉26
の加熱調理位置P2への移動検出は、例えば駆動モータ
48をステッピングによって構成し、入力パルス数をカ
ウントして検出するように構成してもよい。勿論、検出
センサ87は、加熱炉26或いは搬送レバー部材45に
よって開閉される機械スイッチによって構成してもよ
い。
【0070】ポップコーン自動販売機10には、図19
に示すように、加熱調理位置P2に対応して、スライド
支持基板49の下方部位にブラケット部材88が配設さ
れ、このブラケット部材88にマグネトロン27や導波
管27a等が組み付けられている。加熱調理位置P2に
は、天井基板86に図示しない開口部が設けられるとと
もに、排気機構32が付設されている。排気機構32
は、マイクロ波の照射によって加熱されたコーン3から
生じる熱や臭い或いは蒸気等を開口部を介して容器2A
から吸い出して装置内から外部へと排気する。排気機構
32は、詳細を省略するが扉13に設けた排気口41と
接続されたダクト32c等によって構成されている。な
お、排気機構32には、商品1の加熱調理の状態を顧客
等が表示窓39を通して外部から視認できる表示効果の
向上を図るために、上述したように加熱調理位置P2を
照明する照明源43が付設されている。
【0071】ポップコーン自動販売機10は、容器2A
が容器搬送機構25によって加熱調理位置P2まで搬送
されると、この加熱調理位置P2に設けた検出センサ8
7による検出出力によってマグネトロン27が起動され
てマイクロ波を出射する。マイクロ波は、導波管27a
内に設けた制御部27bに制御されてプラスチック基板
49dを透過して加熱炉26内へと導かれる。マイクロ
波は、容器2Aに対してプラスチック基板49dを介し
て底面から照射されることから装填されたコーン3を効
率的に加熱し、ポップコーン4にポップする。この加熱
調理の状態は、上述したように扉13に設けた表示窓3
9を通して外部から視認される。
【0072】ポップコーン自動販売機10は、あらかじ
め所定の味付けを施したコーン3を耐熱紙によって形成
された容器2内に収納した商品1を電子レンジ28によ
って加熱調理する。商品1は、充分な品質管理に基づい
て製造されるが、例えば原料のコーン3の製造工程中、
このコーン3を梱包から取り出して容器2内に装填する
作業中、ストック中、或いは容器2をストッカー18か
ら取り出して加熱調理位置P2まで搬送する途中等にお
いて、微細な金属粉等が容器2内に混入する虞がある。
商品1は、加熱調理位置P2で容器2にマイクロ波が照
射されると混入した金属粉等によりスパークが発生する
ことがある。ポップコーン自動販売機10は、無人販売
用に供されるとともにポップされたポップコーン4が比
較的燃えやすいとともに容器2も紙製である商品1を取
り扱っており、スパークによる火災事故に対して万全の
対策が要求される。
【0073】ポップコーン自動販売機10は、このため
に図19に示すように上述したように容器2を加熱中に
スパークの発生等の異常事態を検出する異常検出センサ
31が加熱調理位置P2に配設されている。異常検出セ
ンサ31は、例えばマイクロ波が照射される容器2の状
態を検出する赤外線センサによって構成されている。異
常検出センサ31は、マイクロ波を照射して容器2を加
熱中に万一スパークが発生した場合、これを検出して異
常発生の検出出力を送出する。ポップコーン自動販売機
10は、異常検出センサ31からの検出出力に基づい
て、マグネトロン27の動作を直ちに停止させるととも
に容器搬送機構25を起動して加熱炉26を退避位置P
4へと移動させる。
【0074】退避位置P4は、上述したように加熱調理
位置P2と商品取出位置P3との間の位置で、正常動作
の場合には加熱炉26が通過する部位であり、スライド
支持基板49と天井基板86及び図示しない隔離板等に
よって内部機構から隔離された領域である。ポップコー
ン自動販売機10は、このように容器2内でスパークが
発生すると直ちにマグネトロン27の動作を停止させる
ばかりでなく、電子レンジ28を加熱炉26と発振部2
7とを独立に構成するとともに加熱炉26を移動自在に
構成したことにより容器2の取出、移送の工程を経るこ
となくより安全な位置へと素早く移動させることが可能
とされ、安全性の向上が図られる。なお、ポップコーン
自動販売機10は、異常検出センサ31の出力によって
所定の異常終了動作が行われる。
【0075】ポップコーン自動販売機10は、コーン3
が加熱されてポップコーン4に調理されると、容器搬送
機構25が駆動されて商品1を加熱炉26内に装填した
状態のままスライド支持基板49の主面49a上を摺動
させて商品取出位置P3へと搬送する。ポップコーン自
動販売機10には、商品取出位置P3に対応して、上述
したようにスライド支持基板49に第2の開口部49c
が設けられるとともにこの開口部49cの下方部に位置
して第2のエレベータ機構29が配設されている。ポッ
プコーン自動販売機10は、商品取出位置P3に配設し
た位置検出センサ89によって商品1の搬送を検出する
と、第2のエレベータ機構29を駆動してこの商品1を
商品取出部30へと押し上げる。
【0076】第2のエレベータ機構29は、図20及び
図21に示すように、昇降ガイドフレーム90と、駆動
モータ91と、駆動ねじ部材92と、昇降ねじ軸93
と、容器載置プレート94等の各部材によって構成され
ている。昇降ガイド部材90は、詳細を省略するがスラ
イド支持基板49に設けた第2の開口部49cに対応し
て配設されており、複数個の軸受部材によって昇降ねじ
軸93を昇降自在に支持している。駆動モータ91は、
その出力軸に出力歯車91aが固定され、この出力歯車
91aによって駆動ねじ部材92を回転駆動する。駆動
ねじ部材92は、詳細を省略するが全体筒状を呈してお
り、外周部に出力歯車91aと噛み合う外周歯車が形成
されるとともに内周部に昇降ねじ軸93の外周に形成し
た外周歯と噛み合う内周ねじが形成されている。
【0077】昇降ねじ軸93は、駆動モータ91が駆動
されて出力歯車91aを介して駆動ねじ部材92が回転
駆動されると、その内周ねじと外周ねじとの噛み合いに
よって駆動ねじ部材92の内部を上下方向にスライド動
作する。昇降ねじ軸93には、その上端部に円盤状の容
器載置プレート94が取り付けられている。容器載置プ
レート94は、図22に示すようにスライド支持基板4
9に第2の開口部49cよりもやや小径とされている。
容器載置プレート94は、スライド支持基板49の第2
の開口部49cに対応位置されるが、図22に示すよう
にやや下方に位置して待機された状態にある。
【0078】ポップコーン自動販売機10においては、
ポップされたポップコーン4が容器2内で盛り上がった
状態で商品取出位置P3へと搬送されることから、搬送
途中でこのポップコーン4が容器2からこぼれ落ちるこ
とがある。ポップコーン自動販売機10は、上述したよ
うに容器2を加熱炉26内に装填したままスライド支持
基板49の主面49a上を摺動させて搬送する。したが
って、容器2からこぼれ落ちたポップコーン4は、装置
内に拡がること無く加熱炉26内に溜まってスライド支
持基板49の主面49a上を移動する。容器2からこぼ
れ落ちたポップコーン4は、加熱炉26内に溜まったま
まだと、容器供給位置P1において容器2が装填される
際にこの容器2を転倒させてしまうことがある。ポップ
コーン自動販売機10は、容器2からこぼれ落ちたポッ
プコーン4を第2の開口部49cから排除してかかる不
都合が生じないように構成されている。
【0079】すなわち、ポップコーン自動販売機10
は、上述したように第2のエレベータ機構29の容器載
置プレート94がスライド支持基板49の第2の開口部
49cよりも小径でありかつその下方に待機位置させて
いる。ポップコーン自動販売機10は、かかる構成によ
って、図22に示すようにスライド支持基板49の第2
の開口部49cと容器載置プレート94との間に環状の
間隙95が構成される。したがって、容器2からこぼれ
落ちたポップコーン4は、加熱炉26が商品取出位置P
3へと搬送されると、間隙95を介してこの加熱炉26
内から落下排出される。ポップコーン自動販売機10
は、これによっていわゆるセルフクリーニング作用が奏
せられ、清潔な状態が保持されるとともに保守作業の効
率化が図られる。
【0080】ポップコーン自動販売機10は、上述した
第2のエレベータ機構29によって、図20に示した状
態から図21に示すように商品1を加熱炉26内から商
品取出部30へと押し上げる。商品取出部30は、扉1
3の商品取出窓38に対応して天井基板86の上方に構
成されている。商品取出部30は、図21及び図23に
示すように、上述した商品取出窓38を開閉する扉体3
8aと、天井基板86に取り付けられたボックス体96
と、このボックス体96内に配設された商品取出確認セ
ンサ30aと、シャッタ部材51と、照明源44等の部
材によって構成されている。
【0081】ボックス体96は、扉体38aに対向する
前面部が開放されてなり、内部に商品提供空間部96a
が構成されている。ボックス体96には、底面に天井基
板86の開口部86aに対応してガイド開口部96bが
形成されている。勿論、これら開口部86a及びガイド
開口部96bは、スライド支持基板49の第2の開口部
49cに対応して設けられており、図22に示すように
通常シャッタ部材51のシャッタ部51aによって閉塞
されている。シャッタ部材51は、不心得者等が扉体3
8aを開けて異物等を商品提供空間部96aに投入した
場合に、これが内部に侵入して故障の原因となることを
防止する。
【0082】シャッタ部材51は、図示しないが支軸5
0に装着したトーションスプリングによって開口部86
a及びガイド開口部96bの閉塞習性が付与されてい
る。シャッタ部材51は、上述したように商品1が商品
取出位置P3まで搬送されると、搬送レバー部材45に
設けた図示しない駆動部によってトーションスプリング
の弾性力に抗して回動されてこれら開口部86a及びガ
イド開口部96bを開放する。
【0083】なお、ポップコーン自動販売機10におい
ては、商品取出部30におけるいたずら防止のために上
述したシャッタ部材51を付設したがかかる構成に限定
されるものでは無い。シャッタ部材51については、例
えば商品取出窓38を直接閉塞する部材であってもよ
く、また扉体38aをロック状態に保持するロック部材
に代えて構成してもよい。さらに、ポップコーン自動販
売機10は、扉体38aに例えば電磁ロック機構を付設
し、商品1が商品取出位置P3に搬送された状態を検出
してこのロック機構を解除するように構成してもよい。
【0084】ポップコーン自動販売機10は、第2のエ
レベータ機構29が動作することによって容器載置プレ
ート94上に載置された商品1が加熱炉26の加熱空間
部26a内から開口部86a及びガイド開口部96bを
介して商品取出部30を構成するボックス体96の商品
提供空間部96a内へと押し上げられる。ポップコーン
自動販売機10は、商品1が商品取出部30まで搬送さ
れると、顧客に対して出来上がりの案内を行う。
【0085】ポップコーン自動販売機10は、容器2の
底面からマイクロ波を照射してポップコーン4の調理を
行って商品1として顧客に提供することから、商品取出
部30に搬送された容器2がその底面側が熱い状態とな
っている。このため、顧客は、扉体38aを開けて商品
取出部30に搬送された容器2の底部側を把持したとき
に思わぬ熱さによって容器2をとり落としてしまうこと
がある。ポップコーン自動販売機10は、図23に示す
ようにボックス体96の商品提供空間部96aの底面が
商品取出窓38の下端縁38bに対してΔx下側に位置
するように構成されている。ポップコーン自動販売機1
0は、これによって顧客が商品提供空間部96a内に搬
送された容器2を把持する際に、容器2の上側を把持さ
せるようにしている。
【0086】商品取出確認センサ30aは、ボックス体
96の商品提供空間部96a内に商品1が存在するか否
かを検出するセンサであり、例えば反射型センサによっ
て構成される。商品取出確認センサ30aは、商品1に
よって発光部と受光部との間が遮断されることにより、
商品提供空間部96a内の商品1を検出する。ポップコ
ーン自動販売機10は、顧客により商品取出部30から
商品1が取り出されると商品取出確認センサ30aの検
出動作が行われる。ポップコーン自動販売機10は、こ
の商品取出確認センサ30aの出力に基づいて上述した
ように各部、各機構の初期状態への復帰動作が行われ、
次の販売に備える。なお、ポップコーン自動販売機10
は、所定時間を経過しても商品取出確認センサ30aか
ら商品1の取出確認の出力が送出されない場合には、音
声等によって警告を行うようにしてもよい。
【0087】本発明は、実施の形態として示した上述し
たポップコーン自動販売機10に限定されるものではな
く、各種自動販売機や特定の人々を対象として無料或い
はトークンの投入に基づいて商品を提供するサービス機
等を対象として広く採用されるものであり、特にカップ
状容器からなる商品を取り扱う場合に用いて極めて好適
である。
【0088】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる自動販売機等の商品ストック装置によれば、多数個
の商品を商品保持機構によって保持した状態でストック
する各ストッカーが無端走行路に沿って移動される移動
型ストッカーによって構成されるとともに、ストッカー
駆動機構によって容器供給位置に対応位置された所定の
ストッカーから商品取出機構によって商品を取り出して
供給するように構成したことから、限られたスペース内
でより多くの商品ストック量を確保することが可能とさ
れるとともに各ストッカーに対して任意の商品をストッ
クすることが可能であることから、例えば売れ筋商品の
ストック量を増やす対応が簡単に行われて商品補充の手
間が軽減されるとともに大幅な売上げ達成が図られる。
さらに、自動販売機等の商品ストック装置は、容器保持
機構によって容器がストッカー内に確実に保持されると
ともに容器取出機構によって1個ずつ供給されることか
ら、振動等が加えられた場合においても容器が落下する
ことは無く容器の引掛かりによる故障発生が抑制される
とともに複数供給による不都合の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる加熱調理型自動販売機の実施の
形態として示すポップコーン自動販売機の正面図であ
る。
【図2】同全体構成を説明するブロック図である。
【図3】同扉を外して内部機構を示した正面図である。
【図4】同基本動作を説明するフローチャートである。
【図5】同ストック部にストックされる容器の構成を説
明する図であり、同図(A)は未加熱調理状態の縦断面
図、同図(B)は加熱調理後の状態の斜視図である。
【図6】同容器の搬送系を説明する構成図である。
【図7】同ストック部の構成を説明する一部切欠き要部
側面図である。
【図8】同ストック部の要部斜視図である。
【図9】同各ストッカーに収納された商品の仕様を識別
する機構を説明する要部縦断面図である。
【図10】各ストッカーに装着される商品識別片の斜視
図である。
【図11】同商品識別片に構成される商品識別部の説明
図である。
【図12】各ストッカーに付設された容器保持機構を説
明する要部側面図である。
【図13】同容器保持機構の要部正面図である。
【図14】同容器取出機構によってストッカーから容器
を取り出す状態を説明する要部側面図である。
【図15】同容器取出機構を構成する容器ハンドリング
部材を容器供給位置において昇降動作させるエレベータ
機構を示す要部縦断面図である。
【図16】同容器取出機構を構成する容器ハンドリング
部材及びその開閉機構を説明する要部平面図である。
【図17】同容器取出機構の要部縦断面図であり、エレ
ベータ機構によって容器ハンドリング部材が下降動作し
た状態を示す。
【図18】同容器搬送機構の構成を説明する要部縦断面
図である。
【図19】同加熱調理部に構成される加熱調理位置に容
器が搬送された状態を示す要部縦断面図である。
【図20】同加熱調理部に構成される商品取出位置まで
容器が搬送された状態を示す要部縦断面図である。
【図21】同商品取出位置においてエレベータ機構によ
って商品が商品取出部まで押し上げられた状態を示す要
部縦断面図である。
【図22】同商品取出位置の構成を説明する要部縦断面
図である。
【図23】同商品取出部の構成を説明する要部縦断面図
である。
【符号の説明】
1 商品、2 容器、3 コーン、4 ポップコーン、
10 ポップコーン自動販売機、13 扉、15 スト
ック部、16 加熱調理部、18 ストッカー、18a
容器収納空間部、18c 装填開口部、19 容器保
持機構、20ストッカー支持機構、21 ストッカー駆
動機構、22 容器取出機構、22a容器検出センサ、
23 仕様識別片、23a 商品識別部、23b 位置
検出部、24 仕様識別センサ、25容器搬送機構、2
6 加熱炉、27 マグネトロン、28 電子レンジ、
29 第2のエレベータ機構、30 商品取出部、30
a 商品取出確認センサ、31 異常検出センサ、32
排気機構、35 商品選択ボタン、37 硬貨選別装
置、38 商品取出窓、38a 蓋体、45搬送レバー
部材、47 リンク機構、48 駆動モータ、49 ス
ライド支持基板、51 シャッタ部材、53 カバー部
材、54,55,56 ローラガイド部材、57 レバ
ーロック用リング部材、58 フレーム、59,60
レール部材、62,63 ストッカー駆動部材、65
容器保持レバー、69,70容器ハンドリング部材、6
9a,70a 容器把持部、71 第1のエレベータ機
構、72 開閉機構、76 ベース、77,78 ガイ
ドカム部材、81 駆動モータ、82,83 チェーン
車、84 チェーン、86 天井基板、87,89 検
出センサ、91 駆動モータ、92 駆動ねじ部材、9
3 昇降ねじ軸、94 容器載置プレート、95 間
隙、96 ボックス体、P1 容器供給位置、P2 加
熱調理位置、P3 商品取出位置、P4 退避位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉良 健 東京都あきる野市二宮東1丁目1番地26 株式会社ココロ内 (72)発明者 今泉 悦二 栃木県足利市小俣町2803の1 株式会社清 国パーツ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動販売機等に備えられて多数個の商品
    をストックする商品ストック装置において、 上記商品を、上側の商品の一部が下側の商品内に収納さ
    れるようにして順次重ね合わせた状態でそれぞれ収納し
    た多数個の筒状のストッカーと、 これらストッカー群を無端走行路に沿ってそれぞれ独立
    して移動自在に支持するストッカー支持機構と、 上記ストッカー群を順次押し出して上記無端走行路に沿
    って移動させるストッカー駆動機構と、 上記無端走行路に沿って配設され、商品供給位置に達し
    たストッカーが顧客が選択した商品をストックした所定
    のストッカーである場合にこれを検出して上記ストッカ
    ー駆動機構を停止させるストッカー検出手段と、 上記商品供給位置にある上記所定のストッカー内にスト
    ックされた多数個の商品からその最下部にストックされ
    た商品を把持して取り出すハンドリング部材を有する商
    品取出機構と、 上記ハンドリング部材を昇降動作及び開閉動作させる駆
    動機構とを備えて構成されたことを特徴とした自動販売
    機等の商品ストック装置。
  2. 【請求項2】 上記ストッカーには、弾性手段を介して
    その収納空間部内への突出習性を付与されて係止部によ
    り最下部の商品を保持する揺動自在な保持部材と、この
    保持部材をロック状態に保持するロック部材とを有する
    商品保持機構がそれぞれ付設され、 上記商品保持機構は、上記駆動機構により上記商品取出
    機構の上記ハンドリング部材が上昇動作されて最下部の
    商品を把持した状態で、上記ハンドリング部材によって
    ロック部材が動作されて上記保持部材のロック状態を解
    除するとともに上記ハンドリング部材によって上記保持
    部材が回動動作されてその係止部による上記商品の保持
    状態を解除し、 上記ハンドリング部材が下降動作すると上記保持部材が
    復帰回動してその係止部によって2番目の商品を保持す
    るとともに上記ロック部材によってロック状態に保持さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機等の
    商品ストック装置。
  3. 【請求項3】 上記ストッカー検出手段は、ストックさ
    れた商品に対応する仕様識別部が設けられて上記ストッ
    カーに装着される仕様識別片と、上記商品供給位置に配
    設されて上記仕様識別片を検出する検出センサとから構
    成され、 上記仕様識別片は、上記ストッカーに設けた装着部に対
    して着脱自在とされることを特徴とした請求項1又は請
    求項2に記載の自動販売機等の商品ストック装置。
  4. 【請求項4】 上記仕様識別片には、位置検出手段によ
    って上記ストッカーが上記商品供給位置に対応位置する
    ことを検出される位置検出部が一体に形成されたことを
    特徴とした請求項3に記載の自動販売機等の商品ストッ
    ク装置。
JP32822297A 1997-11-28 1997-11-28 自動販売機等の商品ストック装置 Withdrawn JPH11161845A (ja)

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Cited By (1)

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JP2010205249A (ja) * 2009-02-06 2010-09-16 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd カップ把持装置

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JP2010205249A (ja) * 2009-02-06 2010-09-16 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd カップ把持装置

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