JPH11158818A - 橋梁における単純桁の連結工法およびその連結工法に用いる撓み力付与装置 - Google Patents

橋梁における単純桁の連結工法およびその連結工法に用いる撓み力付与装置

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JPH11158818A
JPH11158818A JP9322995A JP32299597A JPH11158818A JP H11158818 A JPH11158818 A JP H11158818A JP 9322995 A JP9322995 A JP 9322995A JP 32299597 A JP32299597 A JP 32299597A JP H11158818 A JPH11158818 A JP H11158818A
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reinforced concrete
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concrete
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Etsuko Fujii
悦子 藤井
Fumio Miyamoto
文穂 宮本
Toshiichi Suruga
敏一 駿河
Minoru Motoshita
稔 本下
Toshiharu Kato
俊晴 加藤
Takashi Kodama
孝 児玉
Shunzo Okabe
俊三 岡部
Seiji Yoshino
精二 吉野
Shuji Nabeshima
修二 鍋島
Takeshi Kobayashi
剛 小林
Toshikazu Mukai
利和 向井
Yasuhiro Ishihara
靖弘 石原
Katsunori Yasuda
克典 安田
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HANSHIN CONSULTANTS KK
KYOWA SEKKEI KK
MATSUO KYORYO KK
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JFE Steel Corp
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Kobe Steel Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Kobelco Wire Co Ltd
Katayama Stratech Corp
Original Assignee
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MATSUO KYORYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋梁の連続桁の鉄筋コンクリート床版のひび
割れを防止する。 【解決手段】 橋脚1,1′の上部に鋼主桁3を架設
し、この鋼主桁3の上面、かつ桁端部上面3′を除く中
間上面に鉄筋コンクリート床版4を形成し、鋼主桁3と
鉄筋コンクリート床版4とからなる単純桁2の下側に設
けられる上部シーブ11と、橋脚1,1′の下部に設け
られる下部シーブ12、12と、これらに掛けられるワ
イヤロープ13と、このワイヤロープ13を引き込むロ
ープ引き込み手段14とからなる撓み力付与装置10の
下向き力で単純桁2,2を撓ませて相隣り合う単純桁
2,2の桁端面3c,3c間の上側を広げ、ここに鉄筋
コンクリート横桁を形成し、この鉄筋コンクリート横桁
と桁端部上面3′とに連結部鉄筋コンクリート床版を形
成させて下向き力を解除すれば、鉄筋コンクリート床版
にプレストレス力が導入されるのでひび割れが発生する
ようなことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
床版にプレストレス力を付与する単純桁の連結工法およ
びその連結工法に用いる撓み力付与装置の技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】河川に架設する橋や高速道路等の橋梁を
建設する場合には、以前から、橋脚の間隔が20m〜3
0mの中小支間の鋼上部工として単純桁を架設する施工
方法が多かった。ところが、近年では、一本物の単純桁
を架設する単純桁工法に比較して高コストになるが、橋
面の伸縮継手を省くジョイントレス化や耐震面等の観点
から、単純桁を一体的に連結する連続桁が多用されるよ
うになってきている。しかしながら、橋脚の上で単純桁
を連結して鉄筋コンクリート床版の連続桁とするような
連続桁の場合には鉄筋コンクリート床版にひび割れが発
生するという問題があった。
【0003】つまり、単純桁を連続化した橋梁では、死
荷重や活荷重により橋脚上で負の曲げモーメントが発生
するため、車両走行支持部材となる鉄筋コンクリート床
版にも、この鉄筋コンクリート床版を支持する鋼主桁と
同様に負の曲げモーメントが発生する。このような鉄筋
コンクリート床版は引張力に対する抵抗力が小さいとい
う性質を有しているため、その構造体に容易にひび割れ
が生じてしまうものである。鉄筋コンクリート床版にひ
び割れが生じると、路面水の漏水による桁本体の塗装の
損傷や鉄筋コンクリート床版自体の疲労強度の低下を来
してしまうので好ましくない。そこで、鉄筋コンクリー
ト床版への橋軸方向プレストレス力導入やプレキャスト
床版の採用等が行われるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】橋梁における連続桁の
鉄筋コンクリート床版へのプレストレス力導入方法とし
ては、単純桁のジャッキアップ・ダウンによるプレスト
レス力導入方法、水袋載荷によるプレストレス力導入方
法があるが、これらのプレストレス力導入方法では施工
が煩雑である。例えば、ジャッキアップ・ダウンによる
プレストレス力導入方法ではRC床版打設後の大荷重の
単純桁をジャッキダウンしなければならないので、特に
橋脚間距離が大きい場合には調整量が大きく作業が大変
であり、また水袋載荷によるプレストレス力導入方法で
は水袋の取扱いや載荷用水の確保面で施工場所に制約を
受けるので、近年では殆ど採用されなくなってきてい
る。また、ひび割れを防止する方法としては、上記以外
にPC鋼材を配するプレキャスト床版の採用がある。こ
のようなプレキャスト床版は我が国においても採用され
ているが、この分野における先進国である西欧では、継
ぎ目に欠陥が生じ易いという難点があるので採用されな
くなってきているといわれている。
【0005】何れにしても、普通のコンクリートは収縮
するため、鉄筋コンクリート床版を有する単純桁の連続
化には何らかの鉄筋コンクリート床版のひび割れ防止対
策を講じる必要がある。勿論、鉄筋コンクリート床版の
ひび割れ防止対策としては、拘束力を小さくする、目地
を設ける等もあるが、単純桁への負荷の作用によるプレ
ストレス力の導入は再考に値すると考えられている。
【0006】従って、本発明の目的とするところは、鉄
筋コンクリート床版に簡単にプレストレス力を導入し得
る橋梁における単純桁の連結工法およびその連結工法に
用いる撓み力付与装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記実情に鑑み
てなされたものであって、従って上記課題を解決するた
めに、本発明の請求項1に係る橋梁における単純桁の連
結工法が採用した手段の特徴とするところは、複数の橋
脚の相隣り合う橋脚同志の上部に架設されてなる相隣り
合う単純桁の相対する桁端面の上側が下側よりも広くな
るように、各単純桁に下向き力を作用させて撓ませ、各
単純桁の相対する桁端面の間に横桁コンクリートを打設
して鉄筋コンクリート横桁を形成させると共に、単純桁
の桁端部上面の床版コンクリート打設残部と鉄筋コンク
リート横桁との上面に床版コンクリートを打設して各単
純桁を連結すると共に、前記床版コンクリートの硬化後
に前記下向き力を除去するところにある。
【0008】また、本発明の請求項2に係る橋梁におけ
る単純桁の連結工法が採用した手段の特徴とするところ
は、複数の橋脚の相隣り合う橋脚同志の上部に鋼主桁を
架設し、架設された鋼主桁の上面であって、かつ桁端部
上面を除く中間部分に床版コンクリートを打設して鉄筋
コンクリート床版を形成させ、床版コンクリート硬化後
の鋼主桁と鉄筋コンクリート床版とからなる各単純桁の
長手方向の中心部に撓み力付与装置により下向き力を付
与して撓ませながら、各単純桁の相対する桁端面の間に
横桁コンクリートを打設して鉄筋コンクリート横桁を形
成させ、横桁コンクリート硬化後の鉄筋コンクリート横
桁の上面と各単純桁の桁端部上面の床版コンクリート打
設残部とに床版コンクリートを打設して各単純桁を連結
すると共に、横桁コンクリート硬化後に前記撓み力付与
装置による下向き力を除去することにより、鉄筋コンク
リート床版にプレストレス力を付与するところにある。
【0009】また、本発明の請求項3に係る橋梁におけ
る単純桁の連結工法に用いる撓み力付与装置の特徴とす
るところは、請求項2に記載の橋梁における単純桁の連
結工法に用いる撓み力付与装置において、前記撓み力付
与装置が、前記単純桁の長手方向の中心部に付設される
上部シーブと、この上部シーブに掛装されるワイヤロー
プと、このワイヤロープの少なくとも一方のロープ端を
引き込むロープ引き込み手段とからなるところにある。
【0010】また、本発明の請求項4に係る橋梁におけ
る単純桁の連結工法に用いる撓み力付与装置の特徴とす
るところは、請求項2に記載の橋梁における単純桁の連
結工法に用いる撓み力付与装置において、前記撓み力付
与装置が、複数の前記単純桁それぞれの長手方向の中心
部に付設される上部シーブと、相隣り合う橋脚の相対す
る側の下部工側に設けられる下部シーブと、これら複数
の上部シーブと下部シーブとに順次掛装されるワイヤロ
ープと、下部シーブに掛けられた少なくとも一方のワイ
ヤロープのロープ端を引き込むロープ引き込み手段とか
らなるところにある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1に係
る橋梁における単純桁の連結工法およびその連結工法に
用いる撓み力付与装置を、単純桁に個別に撓み力付与装
置を設けた橋梁の模式的側面図の図1と、図1のA部拡
大図の図2(a)と、単純桁の桁端部の変形状態説明図
の図2(b)と、単純桁の連結部構成説明図の図3と、
撓み力付与装置の上部シーブのシーブ取付具の構成説明
図の図4(a)と、図4(a)のB矢視図の図4(b)
と、撓み力付与装置の他の上部シーブのシーブ取付具の
構成説明図の図5(a)と、図5(a)のC矢視図の図
5(b)とを参照しながら説明する。
【0012】先ず、図1を参照しながら、河川に架設す
る橋や高速道路等の橋梁の概要構成を説明すると、同図
に示す符号1は、20m〜30m間隔で路盤に突設され
てなる橋脚であって、この橋脚1の上部に配設された支
承部材1aと、対岸に沿って設けられた橋脚1′の上部
に配設された支承部材1aとによって単純桁2,2が支
えられている。
【0013】これら単純桁2,2は、端部側のそれぞれ
が橋脚1,1′の上部に配設された支承部材1a,1a
で支えられ、複数の長尺の主桁3aと、これら主桁3a
とクロスする複数の横桁3bとから構成されてなる鋼主
桁3〔鋼主桁3の構成については、図4,5を併せて参
照。〕と、この鋼主桁3の上面であって、かつこの鋼主
桁3の両端の桁端部上面3′を除く中間上面部にコンク
リートが打設されることにより形成される鉄筋コンクリ
ート床版4(以下、RC床版という。)とから構成され
ている。そして、橋脚1と単純桁2とには、単純桁2,
2を個別に下向きに撓ませるための後述する構成になる
撓み力付与装置10が設けられている。
【0014】上記撓み力付与装置10は、前記単純桁2
の長手方向の中心部に設けられた後述する構成になるシ
ーブ取付具15に付設される上部シーブ11と、相隣り
合う橋脚1,1′の相対する側の下部に予め設けられた
アンカーに取付けられる下部シーブ12,12と、これ
ら上部シーブ11と下部シーブ12,12とに掛装され
るワイヤロープ13と、下部シーブ12,12に掛けら
れたワイヤロープ13のロープ端を引き込むロープ引き
込み手段14,14とから構成されている。
【0015】なお、この撓み力付与装置10は、図1中
の右側において示すように、前記単純桁2の長手方向の
中心部に設けられる上部シーブ11と、相隣り合う橋脚
1,1′の相対する側の下部に予め設けたアンカーに取
付けられてなるワイヤ連結環12,12と、上部シーブ
11に掛けられると共に、これらワイヤ連結環12,1
2に先端部が連結されるワイヤロープ13と、このワイ
ヤロープ13の上部シーブ11とワイヤ連結環12との
間に介装されるロープ引き込み手段14,14とからな
る構成であっても良い。
【0016】ところで、この実施の形態1に係る撓み力
付与装置10では、それぞれの単純桁2,2を個別に撓
ませる方式であって、ワイヤロープ13の引き込み長が
それほど長くないので、ロープ引き込み手段14として
は、例えばセンターホールジャッキ等を用いれば十分で
ある。なお、この実施の形態1では、上記のとおり、下
部シーブ12,12に掛けられたワイヤロープ13のロ
ープ端の両方を共に引き込む構成であるが、一方のロー
プ端をアンカーに連結し、他方のロープ端だけを引き込
む構成にしても良い。
【0017】上記シーブ取付具15は、図4(a),
(b)に示すように構成されている。即ち、単純桁2の
RC床版4の幅方向の向きになるように、このRC床版
4の許容面圧を考慮して受圧面積が設定されてなる負荷
荷重分配部材15aが載置されている。そして、この負
荷荷重分配部材15aの端部側の上面のそれぞれには、
この負荷荷重分配部材15aと直交する向きに、上下方
向の貫通穴を有する一対のロッド支持部材15b,15
bが配設されている。これら一対のロッド支持部材15
b,15bの貫通穴、および上記RC床版4の上記鋼主
桁3の断面Iの字状の主桁3aを挟み得る箇所に設けら
れてなる4つの貫通穴とに、上端に螺刻された雄ねじに
ナットが螺着されてなるねじロッド(この実施の形態で
は4本である。)15cが挿通されている。
【0018】そして、これらねじロッド15cの下端に
螺刻された雄ねじに螺着されてなるナットにより、主桁
3aのフランジ側面にその板厚差を埋めるスペーサ15
e,15eを介してボルト締めすることによりフランジ
を挟んで、下面の中央位置に上記上部シーブ11を回転
自在に支持する二股状のシーブブラケット15gが取付
けられてなるシーブ取付部材15fが押付けられるよう
に構成されている。なお、主桁3aの腹板部材の両側で
あって、かつ上下のフランジ部材の間に取付けられてな
るものは、下向き力の作用によるこの主桁3aの座屈を
防止するための座屈防止部材15d,15dであって、
施工時の荷重集中点の補剛のため仮設材として取付けら
れるものである。
【0019】ところで、シーブ取付具15を配設する部
位が高剛度の横桁3bである場合には、このシーブ取付
具15の構成を、図5(a),(b)に示すように、若
干簡略化することができる。即ち、このシーブ取付具1
5は、鋼主桁の横桁3bの上面にこの横桁3bと直交す
る向きに載置され、横桁3bの幅よりも広い間隔を持つ
上下方向の貫通穴を有する2本のロッド支持部材15
b,15bと、これら2本のロッド支持部材15b,1
5bの貫通穴のそれぞれに挿通され、上端に螺刻された
雄ねじにナットが螺着されてなる4本のねじロッド15
cと、横桁3bに設けられてその座屈を防止する2つの
座屈防止部材15d,15dと、上記4本のねじロッド
15cの下端に螺刻された雄ねじ側が貫通穴に挿通さ
れ、ねじロッド15cの下端に螺刻された雄ねじに螺着
されてなるナットにより横桁3bとの下面に押圧される
シーブ取付部材15fと、このシーブ取付部材15fの
下面の中央に取付けられ、上記上部シーブ11を回転自
在に支持する二股状のシーブブラケット15gとから構
成される。
【0020】上記構成になる撓み力付与装置10のロー
ブ引き込み手段14によりワイヤロープ13のロープ端
部を引き込むと、単純桁2の中央部に下向き力が発生し
て単純桁2が下側に撓み、図2(a)に示すように、平
行な相隣り合う単純桁2,2の相対する桁端面3cの間
が、図2(b)中において破線で示すように、下側より
も上側が広くなる。このような状態を保持しながら相隣
り合う単純桁2の桁端面3cの間にコンクリートを打設
して、図3に示すような鉄筋コンクリート横桁5(以
下、RC横桁という。)を形成させる。
【0021】次いで、RC横桁5のコンクリート硬化後
に、このRC横桁5の上面と鋼主桁3の両端の桁端部上
面3′とに床版コンクリートを打設して連結部RC床版
4′を形成させることにより複数の単純桁2を連結して
連続桁化すると共に、連結部RC床版4′の打設コンク
リート硬化後に、撓み力付与装置10のローブ引き込み
手段14によるワイヤロープ13の引き込み力を解除す
る。
【0022】このようにして、ワイヤロープ13の引き
込み力が解除されると、連続桁を構成する各単純桁2が
真直状に復元してRC床版4と連結部RC床版4′とに
プレストレス力が導入される。従って、プレストレス力
と、死荷重や通行車両等による活荷重により連続桁に発
生する負の曲げモーメントに起因してRC床版4と連結
部RC床版4′とに生じる引張力とが相殺されるので、
引張力に対する抵抗力が小さいにもかかわらず、これら
RC床版4と連結部RC床版4′とにひび割れが発生す
るようなことがない。また、乾燥の進行によりこれらR
C床版4と連結部RC床版4′とを形成するコンクリー
トが収縮するが、収縮によるひび割れ発生も防止される
こととなる。
【0023】勿論、ワイヤロープ13の引き込み力解除
後には、撓み力付与装置10が取外される。また、RC
床版4にシーブ取付具15のねじロッド15cが挿通さ
れる貫通穴が設けられている場合には、貫通穴はコンク
リートにより埋め戻される。ところで、座屈防止部材1
5d,15dは簡単に取外すことができるように構成さ
れている。従って、施工後にこれら座屈防止部材15
d,15dが取外されるので、桁の外観が何ら損なわれ
るようことはない。
【0024】以上述べたように、本実施の形態1によれ
ば、橋脚1,1′に架設した単純桁2を撓み力付与装置
10によって下向きに撓ませ、撓ませた状態でRC横桁
5とRC床版4′を形成するためのコンクリートを打設
して連続桁化し、コンクリート硬化後に撓み力付与装置
10によるワイヤロープ13の引き込み力を解除して単
純桁2の下向きの撓みをなくするだけで、RC床版4と
連続部RC床版4′とにプレストレス力が導入され、こ
れらRC床版4と連続部RC床版4′のひび割れの発生
が防止される。従って、施工が煩雑な従来例に係る単純
桁のジャッキアップ・ダウンによるプレストレス力導入
方法、水袋載荷によるプレストレス力導入方法に比較し
て施工が簡単であり、また従来例に係るプレキャスト床
版のように継ぎ目に欠陥が生じるようなこともない。
【0025】次に、本発明の実施の形態2に係る橋梁に
おける単純桁の連結工法および単純桁の連結工法に用い
る撓み力付与装置を、撓み力付与装置を設けた橋梁の模
式的側面図の図6を参照しながら説明する。但し、本実
施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、橋
梁が大規模であって橋脚が複数であることと、撓み力付
与装置の構成が相違することとであるから、上記実施の
形態1と同一のものならびに同一機能を有するものに同
一符号を付して、撓み力付与装置についての構成を説明
する。
【0026】この実施の形態2に係る撓み力付与装置1
0は下記のように構成されている。即ち、複数の相隣り
合う橋脚1同志の上に支承部材1aを介して架設された
複数の単純桁2それぞれの長手方向の中心部に上部シー
ブ11が設けられ、相隣り合う橋脚1,1の相対する側
それぞれの下部工側に下部シーブ12設けられると共
に、これら各シーブに長尺のワイヤロープ13が三角波
状になるように掛けられている。そして、ワイヤロープ
13の一端側が図示しないロープ引き込み手段によって
引き込まれるようになっている。
【0027】ところで、この実施の形態2では、上記実
施の形態1の場合とは異なり、ワイヤロープ13の引き
込み長が長くなるので、ロープ引き込み手段としては、
例えばウインチが用いられる。勿論、このワイヤロープ
13の両端側を共にウインチで引き込む構成にしても良
い。なお、この実施の形態2における撓み力付与装置1
0の上部シーブ11を支持するシーブ取付具としては、
段落番号〔0017〕、〔0018〕において図4
(a),(b)に基づいて説明したもの、あるいは段落
番号〔0019〕において図5(a),(b)に基づい
て説明したものと同構成になるものを採用すれば十分で
ある。
【0028】従って、撓み力付与装置10のロープ引き
込み手段によりワイヤロープ13を引き込むと、各単純
桁2のそれぞれが共に下向きに撓み、複数の相隣り合う
単純桁2の相対する桁端面が、図2(b)に示すよう
に、下側よりも上側が広くなり、この部位にRC横桁を
形成すると共に、RC横桁のコンクリート硬化後に、R
C横桁の上面と、鋼主桁3の両端の桁端部上面3′とに
コンクリートを打設して連結部RC床版4′を形成させ
て単純桁2を連結して連続桁化することができ、そして
連結部RC床版4′の打設コンクリート硬化後に、撓み
力付与装置10のロープ引き込み手段によるワイヤロー
プ13の引き込み力解除により、各単純桁2が真直状に
復元するので、本実施の形態2は上記実施の形態1と同
効である。但し、この実施の形態2に係る撓み力付与装
置10を、特に橋脚数の多い大規模な橋梁工事に適用す
ると工事作業能率の向上効果が大となるので、上記実施
の形態1よりも工事作業能率の点で優れている。
【0029】なお、以上に説明した実施の形態1,2で
は、新規にRC床版を有する橋梁を建設する場合を例と
して説明したが、既設の橋梁に対しても本発明の技術的
思想を適用することができる。また、上記実施の形態1
または2に係る橋梁における単純桁の連結工法およびそ
の連結工法に用いる撓み力付与装置は、本発明の具体例
に過ぎず、従って上記実施の形態によって本発明の技術
的思想の範囲が限定されるものではなく、さらに本発明
の技術的思想を逸脱しない範囲内における設計変更等は
自由自在である。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る橋梁における単純桁の連結
工法および単純桁の連結工法に用いる撓み力付与装置に
よれば、複数の橋脚に架設した単純桁を撓み力付与装置
により下向きに撓ませ、撓ませた状態でRC横桁とRC
床版′を形成するためのコンクリートを打設して連続桁
化し、コンクリート硬化後に撓み力付与装置によるワイ
ヤロープの引き込み力を解除して単純桁の下向きの撓み
をなくするだけで、RC床版にプレストレス力が導入さ
れ、このRC床版のひび割れの発生が防止されるので、
施工が煩雑な従来例に係る単純桁のジャッキアップ・ダ
ウンによるプレストレス力導入方法、水袋載荷によるプ
レストレス力導入方法に比較して施工が簡単であり、ま
た従来例に係るプレキャスト床版のように継ぎ目に欠陥
が生じるようなこともないという極めて優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、単純桁に個別に
撓み力付与装置を設けた橋梁の模式的側面図である。
【図2】図2(a)は図1のA部拡大図で、図2(b)
は単純桁の桁端部の変形状態説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係り、単純桁の連結部
構成説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係り、図4(a)は撓
み力付与装置の上部シーブのシーブ取付具の構成説明図
で、図4(b)は図4(a)のB矢視図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係り、図5(a)は撓
み力付与装置の他の上部シーブのシーブ取付具の構成説
明図で、図5(b)は図5(a)のC矢視図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係り、撓み力付与装置
を設けた橋梁の模式的側面図である。
【符号の説明】
1…橋脚,1a…支承部材 2…単純桁 3…鋼主桁,3′…桁端部上面,3a…主桁,3b…横
桁,3c…桁端面 4…RC床版,4′…連結部RC床版 5…RC横桁 10…撓み力付与装置 11…上部シーブ 12…下部シーブまたはロープ連結環 13…ワイヤロープ 14…ロープ引き込み手段 15…シーブ取付具,15a…負荷荷重分配部材,15
b…ロッド取付部材,15c…ねじロッド,15d…座
屈防止部材,15e…フィラー,15f…シーブ取付部
材,15g…シーブブラケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597164943 協和設計株式会社 大阪府茨木市丑寅2−1−34 (71)出願人 000001199 株式会社神戸製鋼所 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 (71)出願人 594113713 株式会社修成建設コンサルタント 大阪市福島区鷺洲2丁目5番15号 (71)出願人 000192626 神鋼鋼線工業株式会社 兵庫県尼崎市中浜町10番地1 (71)出願人 597164954 株式会社阪神コンサルタンツ 大阪府大阪市西区西本町2丁目5−24 (71)出願人 390007788 松尾橋梁株式会社 大阪府大阪市大正区鶴町3丁目4番18号 (71)出願人 000006208 三菱重工業株式会社 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 (72)発明者 藤井 悦子 京都府京都市山科区安朱東海道母65−15 (72)発明者 宮本 文穂 山口県宇部市大字沖宇部166−18 (72)発明者 駿河 敏一 兵庫県神戸市西区学園東3−13−4 (72)発明者 本下 稔 兵庫県神戸市中央区波止場町3−4 協和 設計株式会社神戸支店内 (72)発明者 加藤 俊晴 兵庫県神戸市灘区友田町3−6−10 株式 会社阪神コンサルタンツ神戸支店内 (72)発明者 児玉 孝 大阪府大阪市福島区鷺洲2−5−15 株式 会社修成建設コンサルタント内 (72)発明者 岡部 俊三 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1−1−1 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 吉野 精二 兵庫県加古郡播磨町新島8 川崎重工業株 式会社播磨工場内 (72)発明者 鍋島 修二 兵庫県加古郡播磨町新島1 川崎製鉄株式 会社播磨工場内 (72)発明者 小林 剛 兵庫県尼崎市中浜町10−1 神鋼鋼線工業 株式会社内 (72)発明者 向井 利和 大阪府大阪市大正区鶴町3−4−18 松尾 橋梁株式会社内 (72)発明者 石原 靖弘 大阪府大阪市大正区南恩加島6−2−21 片山ストラテック株式会社内 (72)発明者 安田 克典 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の橋脚の相隣り合う橋脚同志の上部
    に架設されてなる相隣り合う単純桁の相対する桁端面の
    上側が下側よりも広くなるように、各単純桁に下向き力
    を作用させて撓ませ、各単純桁の相対する桁端面の間に
    横桁コンクリートを打設して鉄筋コンクリート横桁を形
    成させると共に、単純桁の桁端部上面の床版コンクリー
    ト打設残部と鉄筋コンクリート横桁との上面に床版コン
    クリートを打設して各単純桁を連結すると共に、前記床
    版コンクリートの硬化後に前記下向き力を除去すること
    を特徴とする橋梁における単純桁の連結工法。
  2. 【請求項2】 複数の橋脚の相隣り合う橋脚同志の上部
    に鋼主桁を架設し、架設された鋼主桁の上面であって、
    かつ桁端部上面を除く中間部分に床版コンクリートを打
    設して鉄筋コンクリート床版を形成させ、床版コンクリ
    ート硬化後の鋼主桁と鉄筋コンクリート床版とからなる
    各単純桁の長手方向の中心部に撓み力付与装置により下
    向き力を付与して撓ませながら、各単純桁の相対する桁
    端面の間に横桁コンクリートを打設して鉄筋コンクリー
    ト横桁を形成させ、横桁コンクリート硬化後の鉄筋コン
    クリート横桁の上面と各単純桁の桁端部上面の床版コン
    クリート打設残部とに床版コンクリートを打設して各単
    純桁を連結すると共に、横桁コンクリート硬化後に前記
    撓み力付与装置による下向き力を除去することにより、
    鉄筋コンクリート床版にプレストレス力を付与すること
    を特徴とする橋梁における橋桁の連結工法。
  3. 【請求項3】 前記撓み力付与装置が、前記単純桁の長
    手方向の中心部に付設される上部シーブと、この上部シ
    ーブに掛装されるワイヤロープと、このワイヤロープの
    少なくとも一方のロープ端を引き込むロープ引き込み手
    段とからなることを特徴とする請求項2に記載の橋梁に
    おける単純桁の連結工法に用いる撓み力付与装置。
  4. 【請求項4】 前記撓み力付与装置が、複数の前記単純
    桁それぞれの長手方向の中心部に付設される上部シーブ
    と、相隣り合う橋脚の相対する側の下部工側に設けられ
    る下部シーブと、これら複数の上部シーブと下部シーブ
    とに順次掛装されるワイヤロープと、下部シーブに掛け
    られた少なくとも一方のワイヤロープのロープ端を引き
    込むロープ引き込み手段とからなることを特徴とする請
    求項2に記載の橋梁における単純桁の連結工法に用いる
    撓み力付与装置。
JP9322995A 1997-11-25 1997-11-25 橋梁における単純桁の連結工法およびその連結工法に用いる撓み力付与装置 Withdrawn JPH11158818A (ja)

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