JP2963879B2 - 橋 桁 - Google Patents

橋 桁

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JP2963879B2
JP2963879B2 JP8311495A JP31149596A JP2963879B2 JP 2963879 B2 JP2963879 B2 JP 2963879B2 JP 8311495 A JP8311495 A JP 8311495A JP 31149596 A JP31149596 A JP 31149596A JP 2963879 B2 JP2963879 B2 JP 2963879B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路・鉄道等の橋
梁における橋桁に係り、特に鋼部材とコンクリート部材
との複合構造とした橋桁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】主要な道路や鉄道における橋梁の桁は、
ほとんどの場合、コンクリート部材または鋼部材によっ
て構築される。コンクリートで構築される橋桁は、コン
クリート内に埋め込んだPC鋼材であらかじめ応力を付
与しておく、いわゆるプレストレストコンクリート桁が
主流となっており、支間長が数十mから300m程度の
橋梁にも広く用いられている。このような支間長が大き
いコンクリートの橋桁は、図8(a)に示すように上床
版101と複数のウエブ102と下床版103とで閉じ
た矩形の断面とする、いわゆる箱桁が一般的となってお
り、図8(b)に示すような連続桁またはラーメン構造
とし、支間内で桁高Hを変化させて部材各部に過大な応
力が生じないようにしている。
【0003】このようなコンクリートの橋桁は、 現場でコンクリートを打設して構築することができ
るので、架設地の状況に影響されることなく支間の大き
い橋桁も容易に構築することができる点、 維持・補修がほとんど不要である点、 等の長所を有しているが、重量が大きくなり、これにと
もなって基礎も大きくなるという短所を有している。一
方、鋼桁は重量が小さく、トラス構造等を採用すること
により長い支間長を架け渡すこともできる点で優れてい
るが、 防錆のために、定期的に塗装工事を行う必要がある
点、 桁を工場で製作し、これを架設現場まで輸送する必
要がある点、 等が短所として挙げられる。
【0004】このようにコンクリート桁と鋼桁とは、そ
れぞれ長所と短所とを有しているが、それぞれの短所を
補う手段としてコンクリート部材と鋼部材とを併用す
る、いわゆる複合桁が提案されており、例えば図9に示
すものがある。この桁は、図9(a)に示すようにコン
クリートからなる上床版111及び下床版113と、こ
れらを連結する鋼斜材112とで主要部が構成され、図
9(b)に示すように上床版111および下床版113
をそれぞれ上弦材、下弦材としたトラス構造となってい
る。このような複合桁では、大きな圧縮応力が生じる上
縁部および下縁部はコンクリート部材とするとともに、
これらの間の部分は鋼斜材で連結してトラス構造とし、
重量を軽減するとともに、桁の製作費用を低減しようと
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような複合桁には次のような問題点がある。橋の支間長
が増大するのにともなって桁高(図9中に符号Hで示
す)も大きくなり、鋼斜材112の長さが大きくなる。
この鋼斜材112は工場で製作して架設位置に搬入され
るが、一つの部材長が長くなると架設位置までの輸送が
困難になる。また、これらの鋼斜材を複数のブロックに
分割して輸送することも考えられるが、接合部を設ける
ことによって部材の製作費用は著しく高騰する。また、
桁高が大きくなると一つの鋼斜材に作用する断面力が大
きくなり、コンクリートからなる上床版または下床版と
の接合部に大きな極部的な力が作用することになる。こ
のため、上床版111または下床版113と鋼斜材11
2との接合部が構造的な弱点となりやすい。
【0006】さらに、自動車や鉄道車両等による輪荷動
が部分的に載荷された場合や、活荷重が幅員方向で偏載
荷がされ、桁にねじりによる変形が生じたときには、上
床版自体の剛性が小さいために上床版に複雑な応力が発
生する。また、上記鋼斜材から伝達される力も作用し、
コンクリートの上床版には微少なひび割れが発生し易く
なり、繰り返し輪荷重等が作用する上床版の耐久性が低
下するという問題がある。
【0007】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、軽量で構造的な弱点の少ない構造で
あって、施工性の良好な橋桁を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 橋面を形成するコン
クリート床版と、 該コンクリート床版の下面から下方
に、橋の軸線方向に連続して突き出した複数のコンクリ
ートのウエブと、 前記ウエブの下縁より下方に支持さ
れ、橋の軸線方向に連続する下弦材と、 前記ウエブの
下縁付近と前記下弦材とを連結する複数の斜材とを有
し、 前記ウエブと前記下弦材と前記斜材とが、橋の軸
線方向のトラスを構成する橋桁を提供する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の橋桁において、 前記複数のウエブの下縁付近をほぼ
水平に連結するコンクリート下床版を有し、 該コンク
リート下床版と前記コンクリート床版と前記複数のウエ
ブとが箱桁を構成するものとする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の橋桁において、 前記コンクリート床版
は、前記ウエブと結合される部分から側方に突き出した
片持部を有し、 この片持部の下面と前記ウエブの下縁
付近との間に複数の斜支持部材が配設され、 前記コン
クリート床版と前記ウエブと前記斜支持部材とが、橋の
軸線方向のトラスを構成するものとする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1、請求
項2又は請求項3に記載の橋桁において、 前記下弦材
を、鋼管の内部にコンクリート充填したものとする。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1、請求
項2、請求項3又は請求項4に記載の橋桁において、
前記コンクリート床版、前記ウエブ又はこれらと一体と
なるコンクリート部材に端部が定着されて引張力が導入
されるケーブルであって、前記下弦材に支持されるガイ
ド部材によって方向が変えられて、前記コンクリート床
版より下方で前記下弦材より上方の空間に配置されるケ
ーブルを有するものとする。
【0013】請求項1に記載の橋桁において、コンクリ
ート床版及びコンクリートのウエブは、鉄筋コンクリー
トとすることも考えられるがPC鋼材を埋め込み、プレ
ストレストコンクリートとするのが望ましい。また、上
記下弦材は鋼部材、または請求項4に記載のように、鋼
管内にコンクリートを充填した部材とするのが望ましい
が、工場もしくは製作ヤードで製作されたプレストレス
トコンクリート部材とすることもできる。上記斜材は橋
梁の軸線方向に斜めに配置される部材であり、上記ウエ
ブと下弦材との間には、上記斜材の他に、軸線方向と直
角方向に配置される鉛直部材が設けられていてもよい。
この斜材及び鉛直部材として、鋼部材・プレストレスト
コンクリート部材を用いることができる。
【0014】請求項3に記載の橋桁に用いられる斜支持
部材は、上記ウエブと下弦材とを連結する斜材と同様
に、鋼部材の他、プレストレストコンクリート部材を用
いることができる。請求項5に記載の橋桁における、コ
ンクリート床版またはウエブと一体となるコンクリート
部材は、例えばコンクリート床版等から張り出すように
設けられたケーブル定着用のブロックや、コンクリート
床版またはウエブと一体となったコンクリートの横桁等
である。また、ガイド部材は、ケーブルをこの部材に沿
わせてなだらかに湾曲させ、方向を変える部材であり、
引張力が導入されたケーブルから作用する反力を下弦材
に伝達するように強固に支持されるものである。
【0015】(作用)本願に係る発明の橋桁は、上記の
ような構成を有しているので次のように作用する。請求
項1に記載の橋桁では、コンクリート床版とウエブとが
一体となって大きな曲げ剛性を有する部材となる。した
がって輪荷重等の活荷重が作用したときにコンクリート
床版に大きな極部的応力が生じることが少なく、微少ひ
び割れの発生等が防止される。そして、このコンクリー
ト部分の下方に支持された下弦材が斜材によって連結さ
れてトラス構造となり、上記コンクリート部分と一体と
なって曲げモーメントおよびせん断力に抵抗する。つま
り、コンクリート床版とウエブとを有するコンクリート
部分の下側にトラス構造を付加することによって、重量
の増加は小さく抑えられるが曲げ剛性が大きく増大す
る。したがって軽量で剛性の大きな橋桁となる。
【0016】また、コンクリート床版とウエブとを含む
コンクリート部分の下側に付加されるトラス部分の高さ
はさほど大きくはならず、斜材が小さな間隔で配置され
るので、各斜材に作用する断面力が小さく抑えられ、こ
の斜材と上記コンクリート部分との接合部が構造上の弱
点となることもなく、簡単な構造とすることができる。
さらに、下弦材および斜材は工場等で製作して架設現場
へ搬入する場合にも、部材寸法を小さくすることがで
き、輸送が容易となる。また、コンクリート部分のみで
大きな曲げ剛性を有しているので、このコンクリート部
分を従来から大規模コンクリート橋の施工に広く用いら
れている片持施工方法によって構築し、斜材および下弦
材は片持施工方法におけるコンクリート打設時またはコ
ンクリート打設後に付加して容易に一体化することがで
きる。
【0017】請求項2に記載の橋桁では、複数のウエブ
の下縁付近がコンクリートの下床版で連結され、箱桁と
なっているので、曲げ剛性が大きくなるとともに、ねじ
り剛性が著しく増大する。これによってコンクリートの
各部に生じる応力度が低減され、変形も小さくなる。
【0018】請求項3に記載の橋桁では、コンクリート
床版のウエブとの結合部から側方に張り出した片持部が
斜支持部材によってウエブの下縁付近から支持されるの
で、片持部の張り出し長を長くするとともにコンクリー
ト床版の厚さを小さくすることができ、重量が軽減され
る。また、片持部の張り出し長を長くすることができる
ことによってウエブの数が減少し、施工性が良好とな
る。さらに斜支持部材がトラスを構成することによって
桁に作用するせん断力がこの斜支持部材によって負担さ
れ、ウエブが負担するせん断力が軽減される。
【0019】請求項4に記載の端桁では、下弦材が鋼管
にコンクリートを充填した部材となっているので付加す
る部材の断面寸法が小さくても桁全体の剛性を大きく増
加させることができる。
【0020】請求項5に記載の橋桁では、コンクリート
部分に定着されたケーブルによって有効にプレストレス
トコンクリートを導入することができるとともに、ガイ
ド部材によってケーブルをコンクリート部分よりさらに
下方に配置することができ、ケーブルを桁全体の図心よ
り大きく偏心させて、荷重によるモーメントと逆方向の
大きなモーメントを桁に付与することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本願に係る発明の実施の形態
を図に基づいて説明する。図1は、請求項1から請求項
4に記載の発明の一実施形態である橋桁を示す概略側面
図および断面図である。また、図2はこの橋桁を下方か
ら見上げたときの概略斜視図である。この橋桁1は、複
数の鉄筋コンクリート橋脚2と一体となって支持される
連続ラーメン橋を構成するものであり、橋面を形成する
コンクリート床版11と、この下面から下方に突き出し
た二つのウエブ12,12と、二つのウエブ12,12
の下縁を連結するコンクリート下床版13とで形成され
たコンクリートの箱桁を有している。そして、上記コン
クリート下床版13の下方には橋の中心線に沿って、コ
ンクリートを充填した鋼管からなる下弦材14が連続し
て配置され、この下弦材14は、鋼型材からなる斜材1
5,15によって二つのウエブ12,12の下縁付近と
それぞれ連結して支持されている。また、ウエブ12の
下縁付近とコンクリート床版11の両側縁付近とが鋼型
材からなる斜支持部材16,16によって連結され、コ
ンクリート床版11の片持部11aを斜め下方から支持
するようになっている。
【0022】上記コンクリートからなる箱桁部分は、橋
脚間(支間)の全域にわたり、等しい桁高となってお
り、ウエブ12および下床版13の厚さは橋脚2上で厚
く、支間中央部で薄くなるように変化している。このコ
ンクリート箱桁部分には、橋の軸線方向に複数のPC鋼
材が配置され、プレストレストが導入される。上記下弦
材14は、端部が橋脚の側面に突き当てるか、もしくは
橋脚コンクリート内に埋め込んで固定支持されるととも
に、支間全域にわたって連続し、コンクリートの箱桁部
分と等しい間隔を維持するように支持されている。
【0023】上記斜材15は、一端が下弦材14に溶接
で接合されるとともに他端はコンクリート部分に埋め込
んで固定されている。この斜材15は橋の軸線方向に複
数の部材が傾斜して配置されたものであり、この傾斜の
方向が交互に異なり、コンクリート部分と下弦材14と
斜材15とでワレントラスが形成されている。また、斜
支持部材16も両端をコンクリート部分に埋め込んで固
定され、コンクリート床版11の側端部とウエブ12の
下縁部とこの斜支持部材16とでワレントラスが形成さ
れる。
【0024】上記のような橋桁では、橋面を形成するコ
ンクリート床版11がウエブ12、12およびコンクリ
ート下床版13と一体となっており、これらが全体とし
て大きな剛性を有するので、コンクリート床版11に極
部的に過大な応力が作用したり、複雑な応力状態が生じ
ることが少なく、耐久性が向上する。また、下弦材14
が上記コンクリート部分の下方に設けられ、一体となっ
ているので、軽量で剛性の大きい桁となる。
【0025】次に、上記のような橋桁の施工方法の一例
について説明する。一般に支間長が大きいコンクリート
橋梁の施工には、いわゆる片持施工方法が広く採用され
ている。これは立ち上げられた橋脚の頭部から両側にコ
ンクリートの橋桁を区分されたブロック毎に打ちたし、
両側への転倒モーメントのバランスを維持しながら橋桁
を徐々に張り出して施工するものである。上記実施形態
の橋桁のコンクリート部分20は、この方法によって施
工することができ、図3(a)に示すように、ワーゲン
と称される移動可能な吊支保工17によって型枠18を
支持してコンクリートの打設、プレストレスの導入をく
り返しながら両側へ橋桁を伸長させる。このコンクリー
ト打設時に型枠18とともに下弦材14およびこれに接
合された斜材15を支持しておき、斜材15の一方の端
部をコンクリート部分20に埋め込んで一体化する。こ
のような方法によって各橋脚から両側に橋桁を施工し、
支間の中央部分で両側から伸長してきた橋桁を連結して
橋桁を完成させる。
【0026】また、上記橋桁の施工方法の他の例とし
て、図3(b)に示すようにコンクリート部分20を片
持施工方法で先行して構築し、その後方において吊支保
工19で下弦材14および斜材15を支持しておいて斜
材15との接合部のコンクリート21を打設し、コンク
リート部分20と下弦材14とを一体化する方法を採用
することもできる。
【0027】次に、本願に係る橋桁の他の実施形態につ
いて説明する。図4に示す橋桁は、下弦材として2本の
鋼管を用いたものである。上記において説明した橋桁
は、コンクリートの箱桁の下方に1本の下弦材14を配
設したものであるが、この下弦材は1本に限定されるも
のではなく、図4に示すように、必要に応じて2本以上
の下弦材34,34を並列して配設することもできる。
これによって下弦材34の断面積を大きくすることがで
き、橋桁の剛性を大きくすることが可能となる。
【0028】図5に示す橋桁は、コンクリートからなる
箱桁部分の桁高を小さくし、下弦材44をこの箱桁の下
縁より大きな間隔をおいて配置したものである。このよ
うにコンクリート部分の断面寸法や下弦材44の位置等
を適宜に変更し、支間長や荷重等の条件に応じてコンク
リート部分の剛性および下弦材44・斜材45等と合成
されたときの剛性を調整することができる。また、上記
において説明した実施の形態では、コンクリートの箱桁
部分の桁高は支間の全域にわたって同じであったが、桁
高が変化するものであってもよい。
【0029】図6に示す橋桁は、コンクリート床版51
と二つのウエブ52,52とでコンクリート部分が構成
され、箱桁とはなっていない構造である。請求項1に記
載の発明はこのような構造をも含むものである。このよ
うな橋桁において、下弦材54は上記コンクリート部分
の下方に配設され、ウエブ52,52の下縁と斜材5
5,55で連結することによって支持されている。ま
た、斜材55は橋桁の軸線方向に対して斜めに配置され
下弦材54およびコンクリート部分とともにトラスを構
成する点は、図1に示す橋桁と同じである。なお、この
橋桁ではコンクリート床版の片持部51aを支持する斜
支持部材は用いられておらず、これに代えて、コンクリ
ート床版の下面から鉛直下方に張り出した板上のリブ5
6によってコンクリート床版の片持部51aを支持する
ようになっている。この橋桁では、コンクリート部分の
剛性は、箱桁となっているものに比べると低下するが、
重量を軽減することができる。また、コンクリート床版
51はウエブ52,52と一体となっているので床版に
大きな極部的応力の発生を回避することができる。した
がって、橋桁の幅員が狭い場合、または支間長の比較的
に短い場合に適している。
【0030】図7は、請求項5に記載の発明の一実施形
態である橋桁の縦断面図である。この橋桁は、図1また
は図2に示す橋桁と同じコンクリートの箱桁部分70
と、下弦材64と、斜材65と、斜支持部材66とを備
えているが、これらに加えて箱桁内および箱桁と下弦材
64との間の空間に配置され、引張力が導入されるケー
ブル67を有している。このケーブル67は横桁68a
に連続したコンクリートブロック69に定着され、箱桁
内の上部に配置されて他の横桁68bが設けられた部分
で斜め下方に方向が変えられる。そしてコンクリート下
床版63を貫通して箱桁外に引き出され、下弦材64の
上側に固定されたガイド部材71によって水平に方向が
変えられる。ケーブル67はこのように方向が変えられ
ることによって、橋脚部では箱桁部分70の上部に配置
され、支間の中央部では下弦材64に沿って配置され
る。このため、橋脚72上では大きな負の曲げモーメン
トに抵抗するプレストレストコンクリートを導入し、支
間の中央部では正の曲げモーメントに抵抗するプレスト
レスを橋桁に付与することができる。
【0031】一般にプレストレストコンクリートを導入
するためのPC鋼材はコンクリート部材内に配置される
が、この橋桁ではコンクリートの箱桁部分70とその下
方に下弦材64を有しているので、ケーブル67を下弦
材64に沿った位置まで下方に導いて配置することがで
き、有効なプレストレストを導入することができる。
【0032】なお、上記で説明した実施の形態の橋桁
は、いずれも下弦材として鋼管にコンクリートを充填し
た部材を用い、斜材及び斜支持部材として鋼材を用いて
いるが、プレストレストコンクリート部材とすることも
できる。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように本願発明に係る橋
桁では、橋面を形成するコンクリート床版とコンクリー
トのウエブとが一体となって大きな剛性を有するので、
輸荷重等がくり返し作用してもコンクリート床版は充分
な耐久性を有し、構造的な弱点が生じない。また、コン
クリート部材の下方に下弦材が設けられ、コンクリート
部分と斜材で連結してトラス構造とするので軽量で剛性
の高い桁とすることができる。さらに、ウエブを有する
コンクリート部材と下弦材とを連結してトラスとするの
で斜材の長さは大きくならず、各斜材に作用する断面力
も大きくならないので、コンクリート部材との接合部は
簡単な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項2、請求項3または請求項4
に記載の発明の一実施形態である橋桁の概略側面図およ
び断面図である。
【図2】図1に示す橋桁を下方から見上げたときの斜視
図である。
【図3】図1に示す橋桁の施工方法を示す概略図であ
る。
【図4】請求項1、請求項2、請求項3または請求項4
に記載の発明の他の実施形態である橋桁を示す概略断面
図である。
【図5】請求項1、請求項2、請求項3または請求項4
に記載の発明の他の実施形態である橋桁を示す概略断面
図である。
【図6】請求項1に記載の発明の一実施形態である橋桁
の概略断面図である。
【図7】請求項5に記載の発明の一実施形態である橋桁
の部分縦断面図である。
【図8】従来から広く用いられているコンクリート桁の
断面図および側面図である。
【図9】従来から知られているコンクリートと鋼との複
合桁を示す概略断面図および側面図である。
【符号の説明】
1 橋桁 2 コンクリート橋脚 11,51 コンクリート床版 12,52 ウエブ 13,63 コンクリート下床版 14,34,44,54,64 下弦材 15,35,45,55,65 斜材 16,66 斜支持部材 17 吊支保工(ワーゲン) 18 型枠 19 吊支保工 20,70 コンクリートの箱桁部分 21 斜材との接合部のコンクリート 56 リブ 67 ケーブル 68 横桁 69 ケーブル定着用のコンクリートブロック 71 ガイド部材 72 橋脚

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋面を形成するコンクリート床版と、 該コンクリート床版の下面から下方に、橋の軸線方向に
    連続して突き出した複数のコンクリートのウエブと、 前記ウエブの下縁より下方に支持され、橋の軸線方向に
    連続する下弦材と、 前記ウエブの下縁付近と前記下弦材とを連結する複数の
    斜材とを有し、 前記ウエブと前記下弦材と前記斜材とが、橋の軸線方向
    のトラスを構成することを特徴とする橋桁。
  2. 【請求項2】 前記複数のウエブの下縁付近をほぼ水
    平に連結するコンクリート下床版を有し、 該コンクリート下床版と前記コンクリート床版と前記複
    数のウエブとが箱桁を構成することを特徴とする請求項
    1に記載の橋桁。
  3. 【請求項3】 前記コンクリート床版は、前記ウエブ
    と結合される部分から側方に突き出した片持部を有し、 この片持部の下面と前記ウエブの下縁付近との間に複数
    の斜支持部材が配設され、 前記コンクリート床版と前記ウエブと前記斜支持部材と
    が、橋の軸線方向のトラスを構成することを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の橋桁。
  4. 【請求項4】 前記下弦材は、鋼管の内部にコンクリ
    ート充填したものであることを特徴とする請求項1、請
    求項2又は請求項3に記載の橋桁。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3又は請
    求項4に記載の橋桁において、 前記コンクリート床版、前記ウエブ又はこれらと一体と
    なるコンクリート部材に端部が定着されて引張力が導入
    されるケーブルであって、 前記下弦材に支持されるガイド部材によって方向が変え
    られて、前記コンクリート床版より下方で前記下弦材よ
    り上方の空間に配置されるケーブルを有することを特徴
    とする橋桁。
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