JPH11158638A - 炭素薄膜の製造方法 - Google Patents

炭素薄膜の製造方法

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JPH11158638A
JPH11158638A JP32254297A JP32254297A JPH11158638A JP H11158638 A JPH11158638 A JP H11158638A JP 32254297 A JP32254297 A JP 32254297A JP 32254297 A JP32254297 A JP 32254297A JP H11158638 A JPH11158638 A JP H11158638A
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thin film
carbon thin
plasma
gaseous hydrocarbon
vacuum
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JP32254297A
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Takeshi Miyamura
猛史 宮村
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Satoshi Nagai
智 永井
Osamu Yoshida
修 吉田
Toshio Yamazaki
登志夫 山崎
Katsumi Endo
克巳 遠藤
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ECRプラズマCVD法により基材上に炭素
薄膜を形成するにあたり、より基材との結着性に優れた
炭素薄膜が得られる方法を提供する。 【解決手段】 炭化水素系ガスを炭素源とするECRプ
ラズマCVD法おいて、プラズマと炭化水素ガスとを、
真空度が10-1Torrよりも低く、炭化水素系ガスの
分圧が99%以上となる条件下で反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ECRプラズマC
VD法により、炭素薄膜を形成する方法に関する。本発
明は、例えば磁気記録媒体の保護層の形成方法として有
用である。
【0002】
【従来の技術】Si等の金属薄膜やダイヤモンドライク
カーボン等の炭素薄膜を基材上に形成する手法として、
ECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロ
トロン共鳴)プラズマCVDによる方法が知られてい
る。このECRプラズマCVD法は、高真空中で原料ガ
スにマイクロ波を印加してガスをプラズマ化し、目的物
(基材上)に薄膜を形成する方法である。
【0003】ECRプラズマCVD法は放電エネルギー
により反応が促進されるため、熱CVD法(常圧CVD
法、減圧CVD法)に比べ比較的低温で各種薄膜の生成
が可能であり、例えば、半導体素子分野におけるSi含
有薄膜の形成、蒸着型磁気記録媒体の保護層としての炭
素薄膜の形成等において、より有利な方法として注目さ
れている。従来のECRプラズマCVD法は、例えば図
1に示すような装置により行われる。図1中、1は真空
容器、2は冷却キャン、3はフィルム、4はECR用電
磁石、5はプラズマ励起室、6は矩形導波管、7はマイ
クロ波電源、8は石英製窓、9はパワーモニター、10
はアイソレーター、11はスリースタブチューナー、1
2はガス流量コントローラー、13はターボ分子ポン
プ、14はメカニカルブースターポンプ、15はロータ
リーポンプであり、Aはマイクロ波、Bは原料ガスであ
る。
【0004】図1の装置は、蒸着型磁気記録媒体の保護
層としての炭素薄膜を形成する装置の一例であり、真空
容器1内で冷却キャン上2を走行する磁性層が形成され
たフィルム3の磁性層上に炭素薄膜が形成される。図1
においては、ECR用電磁石(コイル)4によりプラズ
マ励起室5から真空容器1の方向に発散磁界が形成され
る。プラズマ励起室5に接続された矩形導波管6によっ
て導かれた2.45GHzのマイクロ波(図中A)は、
石英製窓8を通してプラズマ励起室5に導入される。プ
ラズマ励起室5に導入された反応ガス(図中B)はマイ
クロ波のエネルギーを吸収して、高密度、高活性なプラ
ズマが発生する。コイル4により生じた発散磁界によ
り、プラズマ中のイオンは真空容器1方向へと引き出さ
れ、真空容器1内のフィルム3に向けて照射され、フィ
ルム3の磁性層表面に付着して薄膜が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のECRプラズマ
CVD法では、発生したプラズマと原料ガスは、10-2
〜10-5Torrの範囲の真空度で反応され、特に10
-3Torr程度の真空度とされるのが一般的である。こ
のような高真空の条件を選定するのは、原料ガス以外の
物質の影響を極力少なくして、結晶性の良い炭素薄膜を
得て耐久性に優れた磁気記録媒体を得るためである。し
かし、炭素薄膜の結晶性の向上のみでは磁気記録媒体の
耐久性が十分に向上できるとは言い難い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ECRプ
ラズマCVD法により磁性層上に炭素薄膜などの保護層
を形成する際に、より耐久性に優れた磁気記録媒体が得
られる方法を提供すべく種々検討したところ、炭素薄膜
の結晶性の向上に加えて、炭素薄膜と磁性層の結着性の
向上も必要であることを見出し、これに合致するECR
プラズマCVD法として、プラズマと炭化水素ガスの反
応時の真空度と炭化水素ガスの分圧を特定範囲とする本
発明の方法を見出した。
【0007】すなわち本発明は、炭化水素系ガスを炭素
源とするECRプラズマCVD法により基材上に炭素薄
膜を形成するに際し、プラズマと炭化水素ガスとを、真
空度が10-1Torrよりも低く、炭化水素系ガスの分
圧が99%以上となる条件下で反応させることを特徴と
する炭素薄膜の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のECRプラズマCVD法
について、磁気記録媒体の磁性層上に保護層としての炭
素薄膜を形成する場合を例に説明する。
【0009】本発明のECRプラズマCVD法は、公知
のECRプラズマCVD装置を用いて行うことができ、
具体的には先に例示した図1の装置を用いることができ
る。その際、本発明では、プラズマと炭化水素ガスと
を、10-1Torrよりも低い真空度で反応させる。好
ましくは0.3〜3Torrである。これにより、結着
性が向上し、炭素薄膜のスクラッチ強度が向上する。こ
の真空度は炭化水素ガスの供給量により調節できる。な
お、この真空度は真空容器1内の排気真空度とは相違す
る。
【0010】また、本発明では、上記真空度を満たし、
且つプラズマと炭化水素ガスとを、炭化水素ガスの分圧
が99%以上となる条件下で反応させる。これにより、
結着性やスクラッチ強度が向上し、また成膜速度も格段
に向上する。この分圧は、炭化水素ガスの流量の調整及
び真空度の調整により調節できる。
【0011】なお、上記の真空度と炭化水素の分圧は、
成膜中は直接の測定が困難であるため、通常は、成膜を
開始する前(すなわちプラズマ発生前)に測定し、本発
明の範囲となるように制御する。プラズマ発生前に設定
した条件は、成膜中も維持される。
【0012】本発明において、炭素源となる炭化水素ガ
スとしては、メタン、エタンなどの飽和炭化水素、エチ
レン、アセチレンなどの不飽和炭化水素、ベンゼン、ト
ルエンなどの芳香族炭化水素を用いることができ、反応
を損なわない限りベンズアルデヒドのような官能基を有
する芳香族炭化水素を用いることもできる。膜質の面か
ら特に不飽和炭化水素又は芳香族炭化水素の1種以上を
用いるのが好ましい。これらは不飽和結合を有するため
に原料ガスが効率よく分解され、硬質の炭素保護膜を得
やすいためである。また、ナフタレンやアントラセンの
ような常温固体の炭化水素をベンゼン、トルエンなどの
適当な溶剤に溶解させたものをガス化して用いても良
い。
【0013】なお、磁性層上に形成する炭素薄膜の厚さ
は、5〜20nm程度であり、これに合わせてその他の
ECRプラズマCVD法の条件、原料化合物、走行速度
などを選定することが望ましい。通常の条件としては、
キャンロール2の温度は−20〜40℃、マイクロ波振
動周波数は2.45GHz、マイクロ波出力は50〜1
000Wであり、共鳴点の磁場は875Gauss、真
空排気度(到達真空度)は1.0×10-6〜1.0×1
-4Torrである。
【0014】本発明により得られた炭素薄膜は、スクラ
ッチ強度が20mN以上、特に23mN以上であること
が好ましい。このスクラッチ強度は、スクラッチテスタ
ー(島津製作所社製、型番:SST−101)により下
記の条件で測定したものである。 ・針先端径:10μm ・フルスケール荷重:196mN ・負荷速度:1μm/s ・振幅:50μm ・送り速度:20μm/s。
【0015】スクラッチ強度は炭素薄膜と被着面との結
着性を示す指標であり、このスクラッチ強度が20mN
以上であることにより良好な結着性が得られ、磁気記録
媒体の保護層としたときに耐久性の向上効果が高くな
る。
【0016】支持体上に形成されている磁性層は、金属
薄膜型の磁性層が好ましい。金属薄膜型の磁性層を形成
する磁性材料としては、通常の金属薄膜型の磁気記録媒
体の製造に用いられる強磁性金属材料が挙げられ、例え
ばCo、Ni、Fe等の強磁性金属、また、Fe−C
o、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co−Ni、Fe
−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Y、Co−L
a、Co−Pr、Co−Gd、Co−Sm、Co−P
t、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−Sb、Mn−A
l、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co
−Cr、Ni−Co−Cr等の強磁性合金が挙げられ
る。また、これら金属もしくは金属合金の窒化物、炭化
物、酸化物も好ましい。
【0017】高密度記録のためには磁気記録媒体の磁性
層は、斜め蒸着により支持体上に形成することが好まし
い。斜め蒸着の方法は特に限定されず、従来公知の方法
に準ずる。蒸着の際の真空度は10-4〜10-7Torr
程度である。蒸着による磁性層は単層構造でも多層構造
の何れでも良く、特に、酸化性ガスを導入して磁性層表
面に酸化物を形成することにより、耐久性の向上を図る
ことができる。
【0018】なお、本発明においては、磁性層は一層或
いは多層とすることができる。磁性層が一層の場合、そ
の厚さは10〜300nmが好ましい。また、多層の磁
性層を形成する場合、二層では、下層の磁性層の厚さが
10〜200nm、上層の磁性層の厚さが5〜100n
mが好ましく、三層では、下層の磁性層の厚さが10〜
200nm、中間の磁性層の厚さが10〜100nm、
上層の磁性層の厚さが5〜100nmが好ましい。ま
た、磁性層の数は多くても良いが、実用的な範囲として
は二〜五層が適当と考えられる。
【0019】また、支持体としては、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(P
EN)のようなポリエステル;ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン; セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート等のセルロース誘導体;ポ
リカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;芳香族
ポリアミド等のプラスチック等が使用される。これらの
支持体の厚さは3〜50μm程度である。
【0020】更に、支持体の磁性層形成面とは反対の面
にバックコート層が形成されていてもよい。バックコー
ト層は、カーボンブラックやバインダーを主成分とする
厚さ0.2〜1.0μm程度の塗布型のバックコート層
でもよいし、蒸着法、直流スパッタリング法、交流スパ
ッタリング法、高周波スパッタリング法、直流マグネト
ロンスパッタリング法、高周波マグネトロンスパッタリ
ング法、イオンビームスパッタリング法などのメッキ手
段により、真空中で金属又は半金属を支持体に付着させ
て形成された金属薄膜型のバックコート層でもよい。後
者の場合、バックコート層として付着する金属として
は、いろいろ考えられるが、Al、Cu、Zn、Sn、
Ni、Ag、Coなど及びこれらの合金が用いられ、A
l、CoやCu−Al合金が好適である。更に蒸着時に
酸化反応、炭化反応等をさせた酸化膜、炭化膜などのよ
うにセラミックス化したものも好適である。また、バッ
クコート層を形成する半金属としては、Si、Ge、A
s、Sc、Sbなどが用いられ、Siが好適である。ま
た、更に添加物をドープし、導電率を向上させることは
好ましい。金属薄膜型のバックコート層の厚さは、0.
05〜1.0μm程度である。
【0021】また、本発明においては、本発明の方法に
よりECRプラズマCVD法で磁性層上に炭素薄膜を形
成した後に、当該薄膜上に適当な潤滑剤からなる潤滑剤
層を形成することが好ましい。潤滑剤としては、特にパ
ーフルオロポリエーテル等のフッ素系の潤滑剤の塗料が
好ましく、潤滑剤層の厚さは5〜100nm程度であ
る。フッ素系潤滑剤としては、フッ素系潤滑剤として
は、例えばHOOC-CF2(OC2F4)p(OCF2)q-OCF2COOH、F-(CF2
CF2CF2O)n-CF2CF2COOHといったカルボキシル変性パーフ
ルオロポリエーテル、HOCH2-CF2(O-C2F4)p(OCF2)q-OCF2
-CH2OHといったアルコール変性パーフルオロポリエーテ
ル、又、分子の一方に、又は、一部にアルキル基などの
飽和炭化水素基、あるいは不飽和炭化水素基、若しくは
芳香族炭化水素基、その他の官能基が付いたもの等が挙
げられる。分子量は500〜50000、特に500〜
4000のものが好ましい。具体的には、モンテカチー
ニ社の商品名「FOMBLIN Z DIAC」や「F
OMBLIN Z DOL」、ダイキン工業社の商品名
「デムナムSA」等がある。なお、本発明においては、
バックコート層上にも上記のような潤滑剤層を形成して
もよい。
【0022】本発明の方法は、ECRプラズマCVD法
において、プラズマと炭化水素ガスの反応時の真空度と
炭化水素ガスの分圧を特定範囲とする以外は、通常の磁
気記録媒体の製造方法に準ずることができる。
【0023】また、本発明の方法は、磁気記録媒体の保
護層以外の炭素薄膜の製造方法としても適応できる。そ
の例としては、工具のコーティング、半導体、絶縁体、
耐食性を必要とされる部品、金具等が挙げられる。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。しかしな
がら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 厚さ6.3μmのPETフィルム上に、連続真空斜方蒸
着法により、Coからなる磁性層を形成した(膜厚:1
20nm)。次いでこの磁性層上に、図1の装置を用い
たECRプラズマCVD法により、厚さ15nmのDL
C(ダイヤモンドライクカーボン)薄膜からなる保護層
を形成した。このときのECRプラズマCVD法では、
プラズマ発生前にプラズマ励起室5の真空度とベンゼン
分圧を測定し、成膜時にプラズマとベンゼンが、真空度
(以下成膜真空度という)0.5Torr、ベンゼンの
分圧99.8%の条件下で反応するよう調整した。その
他の条件は下記の通りである。 ・到達真空度:1.0×10-6Torr ・キャンロール温度:10℃ ・ライン速度:40m/分 ・プラズマ出力:500W ・真空ポンプの排気量30m3/分。
【0026】その後、PETフィルムの磁性層形成面と
は反対の面に、カーボンブラックとバインダーからなる
バックコート層を0.5μmの厚さで塗布により形成
し、更に前記の保護層上にフッ素系潤滑剤(モンテカチ
ーニ社製、商品名「FOMBLIN Z DOL」)か
らなる厚さ2nmの潤滑層を形成した。
【0027】得られたフィルムを8mm巾に裁断し、カ
セットケースにローディングし8mmカセットテープを
得た。この8mmカセットテープについて、スクラッチ
強度を下記の方法で評価した。その結果を表1に示す。 <スクラッチ強度>スクラッチ強度は、スクラッチテス
ター(島津製作所社製、型番:SST−101)により
下記の条件で測定した。 ・針先端径:10μm ・フルスケール荷重:196mN ・負荷速度:1μm/s ・振幅:50μm ・送り速度:20μm/s。
【0028】実施例2 実施例1において、成膜真空度を1Torr、ベンゼン
の分圧を99.5%(共にプラズマ発生前)、ライン速
度を50m/分とした以外は実施例1と同様にしてEC
RプラズマCVD法を行い、その他は実施例1と同様に
して8mmカセットテープを製造し、実施例1と同様に
スクラッチ強度を評価した。その結果を表1に示す。
【0029】実施例3 実施例1において、成膜真空度を2Torr、ベンゼン
の分圧を99.7%(共にプラズマ発生前)、ライン速
度を58m/分とした以外は実施例1と同様にしてEC
RプラズマCVD法を行い、その他は実施例1と同様に
して8mmカセットテープを製造し、実施例1と同様に
スクラッチ強度を評価した。その結果を表1に示す。
【0030】比較例1 実施例1において、成膜真空度を5×10-3Torr、
ベンゼンの分圧を99.2%(共にプラズマ発生前)、
ライン速度を4m/分とした以外は実施例1と同様にし
てECRプラズマCVD法を行い、その他は実施例1と
同様にして8mmカセットテープを製造し、実施例1と
同様にスクラッチ強度を評価した。その結果を表1に示
す。
【0031】比較例2 実施例1において、成膜真空度を2×10-2Torr、
ベンゼンの分圧を99.3%(共にプラズマ発生前)、
ライン速度を7m/分とした以外は実施例1と同様にし
てECRプラズマCVD法を行い、その他は実施例1と
同様にして8mmカセットテープを製造し、実施例1と
同様にスクラッチ強度を評価した。その結果を表1に示
す。
【0032】比較例3 実施例1において、成膜真空度を3×10-2Torr
(プラズマ発生前)、原料ガスをベンゼンとアルゴンと
し、ベンゼンの分圧を73.2%(プラズマ発生前)、
ライン速度を3m/分とした以外は実施例1と同様にし
てECRプラズマCVD法を行い、その他は実施例1と
同様にして8mmカセットテープを製造し、実施例1と
同様にスクラッチ強度を評価した。その結果を表1に示
す。
【0033】比較例4 実施例1において、成膜真空度を1.3Torr(プラ
ズマ発生前)、原料ガスをベンゼンとアルゴンとし、ベ
ンゼンの分圧を75.5%(プラズマ発生前)、ライン
速度を16m/分とした以外は実施例1と同様にしてE
CRプラズマCVD法を行い、その他は実施例1と同様
にして8mmカセットテープを製造し、実施例1と同様
にスクラッチ強度を評価した。その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、基材との結着性が良好
でスクラッチ強度に優れた炭素薄膜を成膜できるので、
より耐久性に優れた磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用されるECRプラズマCVD装置
の一例を示す略図
【符号の説明】
1:真空容器 2:キャンロール 3:フィルム 4:ECR用電磁石 5:プラズマ励起室 6:矩形導波管 7:マイクロ波電源 11:整合器(スリースタブチューナー) A:マイクロ波 B:原料ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 修 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 山崎 登志夫 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系ガスを炭素源とするECRプ
    ラズマCVD法により基材上に炭素薄膜を形成するに際
    し、プラズマと炭化水素ガスとを、真空度が10-1To
    rrよりも低く、炭化水素系ガスの分圧が99%以上と
    なる条件下で反応させることを特徴とする炭素薄膜の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 炭素薄膜がダイヤモンドライクカーボン
    薄膜である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭素薄膜のスクラッチ強度が20mN以
    上である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載の方法に
    より、支持体上に形成された磁性層上に炭素薄膜からな
    る保護層を形成する磁気記録媒体の製造方法。
JP32254297A 1997-11-25 1997-11-25 炭素薄膜の製造方法 Pending JPH11158638A (ja)

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