JPH11158615A - スパッタリング装置及びそれを使用した半導体装置の製造方法 - Google Patents

スパッタリング装置及びそれを使用した半導体装置の製造方法

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JPH11158615A
JPH11158615A JP9326817A JP32681797A JPH11158615A JP H11158615 A JPH11158615 A JP H11158615A JP 9326817 A JP9326817 A JP 9326817A JP 32681797 A JP32681797 A JP 32681797A JP H11158615 A JPH11158615 A JP H11158615A
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wafer holder
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forming
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JP9326817A
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Kazuo Aizawa
一雄 相澤
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NEC Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/34Gas-filled discharge tubes operating with cathodic sputtering
    • H01J37/3411Constructional aspects of the reactor
    • H01J37/3447Collimators, shutters, apertures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/34Sputtering
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート酸化膜の初期耐圧の劣化を防止するこ
とができるスパッタリング装置及びそれを使用した半導
体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 チャンバ11内にウェハを載置するウェ
ハホルダ7が配置されており、ウェハホルダ7に載置さ
れたウェハ6上方には、ウェハ6と対向してTiターゲ
ット3が配置されている。更に、Tiターゲット3上に
は、カソードマグネット2が配置されている。また、T
iターゲット3には、DC電源4が接続されている。そ
して、スパッタリングされた粒子がチャンバ11の内壁
に付着することを防止するために、シールド5がTiタ
ーゲット3からウェハホルダ7まで覆うように設けられ
ている。このシールド5は接地されている。そして、シ
ールド5に接続され接地されたステンレス等の導電性材
料からなるチャージトラップ部材1がTiターゲット3
とウェハホルダ7との間に設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲート酸化膜を有
する半導体装置の製造に好適なスパッタリング装置及び
そのスパッタリング装置を使用した半導体装置の製造方
法に関し、特に、酸化膜の初期耐圧の劣化を防止するス
パッタリング装置及びそれを使用した半導体装置の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、素子の動作速度を向上させるた
め、トランジスタのゲート電極又は/及び拡散層領域の
表面に高融点金属のシリサイド層を形成する方法が行わ
れている。特に、このシリサイド層を自己整合的に形成
する方法がUSP−4855798に開示されている。
シリサイド層としてチタンシリサイド層を自己整合的に
形成する従来の方法について説明する。図8(a)乃至
(c)及び9(a)乃至(d)は従来のシリサイド層の
形成方法を工程順に示す断面図である。従来の方法にお
いては、先ず、図8(a)に示すように、半導体基板6
1の表面にフィールド酸化膜62、ゲート酸化膜63、
ノンドープの多結晶シリコン層64、不純物拡散層66
及びサイドウォール65を順次形成する。
【0003】次に、図8(b)に示すように、イオン注
入のための保護の酸化膜67を全面に、例えばCVD法
により形成する。次いで、不純物イオン68をイオン注
入することにより、半導体基板61表面に拡散層69を
形成する。このとき、多結晶シリコン層64の表面にも
不純物イオン68がイオン注入される。そして、900
℃以上で熱処理を行うことにより、注入された不純物イ
オンを活性化させる。
【0004】その後、図8(c)に示すように、酸化膜
67を除去し、拡散層69上の自然酸化膜を除去する。
【0005】次に、図9(a)に示すように、全面にT
i膜70を、例えばスパッタリング法により成膜する。
【0006】次いで、図9(b)に示すように、700
℃以下の不活性ガス雰囲気、例えば窒素雰囲気中で熱処
理することにより、高抵抗のC49相のTiSi2から
なる第1のTiシリサイド層71を多結晶シリコン層6
4及び拡散層69の露出した表面に自己整合的に形成す
る。
【0007】次に、図9(c)に示すように、未反応の
Ti膜70を除去する。
【0008】その後、図9(d)に示すように、800
℃以上の熱処理を行うことにより、第1のTiシリサイ
ド層71の領域に低抵抗のC54相のTiSi2からな
る第2のTiシリサイド層72を形成している。多結晶
シリコン層64及び第2のTiシリサイド層72からゲ
ート電極が構成される。
【0009】上述のTiシリサイド層の形成方法におい
て、Ti膜70を形成する際には、DCマグネトロンス
パッタリング装置が一般的に使用される。このDCマグ
ネトロンスパッタリング装置について説明する。図10
は従来のDCマグネトロンスパッタリング装置を示す模
式図である。従来のDCマグネトロンスパッタリング装
置においては、チャンバ91内にウェハが載置されるウ
ェハホルダ87が配置されている。ウェハホルダ87は
電気的にフローティングの状態にある。ウェハホルダ8
7に載置されたウェハ86上方には、ウェハ86と対向
してTiターゲット83が配置されている。ウェハ86
とTiターゲット83との間隔は約50乃至120mm
である。更に、Tiターゲット83上には、カソードマ
グネット82が配置されている。カソードマグネット8
2により、水平磁場及び垂直磁場がTiターゲット83
近傍に形成される。また、Tiターゲット83には、D
C電源84が接続されており、DC電源84によりプラ
ズマ放電のために負の高電圧がTiターゲット83に印
加される。そして、スパッタリングされた粒子がチャン
バ91の内壁に付着することを防止するために、シール
ド85がTiターゲット83からウェハホルダ87まで
覆うように設けられている。このシールド85は接地さ
れている。また、シールド85のTiターゲット83近
傍の側壁には、プロセスガスであるArガス89の導入
口92が設けられている。更に、ウェハホルダ87に
は、Arガス89の導入口90及びArガス89を加熱
する加熱ヒータ88が設けられている。ウェハ86は加
熱ヒータ88で加熱されたArガス89により全面を均
一に加熱される。
【0010】次に、このように構成された従来のDCマ
グネトロンスパッタリング装置の動作について説明す
る。図11は作動時の従来のDCマグネトロンスパッタ
リング装置を示す模式図である。先ず、従来のDCマグ
ネトロンスパッタリング装置の作動前には、チャンバ9
1内の真空度は約2×10-8Torr以下とされる。次
に、プロセスガスであるArガス89が導入口90及び
92からシールド85内に、チャンバ91内の真空度が
1乃至3mTorr程度となるまで導入される。そし
て、Tiターゲット83に高電圧が印加されてプラズマ
放電が起こる。これにより、プラズマ中のAr+イオン
97が陰極であるTiターゲット83に衝突し、Ti粒
子98が叩き出される。そして、叩き出されたTi粒子
98がTiターゲット83に対向するウェハ86に堆積
されてTi膜がウェハ86の表面に成膜される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
DCマグネトロンスパッタリング装置を使用し前述のよ
うにして半導体装置を製造すると、ゲート電極及び基板
間で短絡が生じ所望のトランジスタ特性を得ることがで
きないという問題点がある。
【0012】ゲート電極及び基板間の短絡の原因はゲー
ト酸化膜の初期耐圧の劣化であり、ゲート酸化膜に電界
を印加したときに絶縁破壊を起こす電圧が真性の絶縁破
壊電界よりも著しく小さくなっている。通常真性の絶縁
破壊電界は、酸化膜厚にも依存するが、ゲート酸化膜の
厚さが10nmで約8乃至10(MV/cm)である。
これに対し、前述の方法により製造された半導体装置で
の初期耐圧は約1乃至3(MV/cm)であった。この
初期耐圧の劣化はボロン等の不純物がドープされたP型
の多結晶シリコン層上にTiシリサイド層が形成された
ゲート電極下のゲート酸化膜において顕著に発生する。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ゲート酸化膜の初期耐圧の劣化を防止する
ことができるスパッタリング装置及びそれを使用した半
導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスパッタリ
ング装置は、ウェハが載置されるウェハホルダと、この
ウェハホルダと対向して設置されたスパッタリング用タ
ーゲットとを有し、ゲート電極の形成予定領域及びソー
ス・ドレイン電極の形成予定領域からなる群から選択さ
れた少なくとも1種の領域に金属膜を形成するために使
用されるスパッタリング装置において、前記ウェハホル
ダと前記ターゲットとの間に設けられ接地されたチャー
ジトラップ部材を有することを特徴とする。
【0015】本発明においては、ウェハが載置されるウ
ェハホルダとターゲットとの間に設置されたチャージト
ラップ部材が設けられているので、プラズマ中の電子が
ウェハに到達することが抑制され、これにより、ウェハ
に形成されたゲート酸化膜の初期耐圧の劣化が抑制され
る。
【0016】前記チャージトラップ部材は、前記ターゲ
ット側から前記ウェハホルダ側に貫通する穴を有するこ
とが望ましい。チャージトラップ部材に穴を設けること
により、ターゲットから叩き出された粒子が容易にウェ
ハに到達することができる。
【0017】前記チャージトラップ部材は、ステンレス
により製造されていてもよい。
【0018】本発明に係る半導体装置の製造方法は、半
導体基板上のゲート電極の形成予定領域及びソース・ド
レイン拡散層の形成予定領域からなる群から選択された
少なくとも1種の領域に導電層を形成する工程と、スパ
ッタリング法により前記導電層上に金属膜を形成する工
程とを有する半導体装置の製造方法において、前記金属
膜を形成する工程は、スパッタリング用ターゲットと前
記半導体基板上の導電層との間に接地されたチャージト
ラップ部材を設け、前記ターゲットのスパッタリングに
より前記金属膜を形成する工程を有することを特徴とす
る。
【0019】前記導電層は、シリコンを含有していても
よい。
【0020】また、前記金属膜は、Ti、W、Co及び
Niからなる群から選択された1種の金属からなる金属
膜であり、前記導電層と前記金属膜とを反応させてシリ
サイド層を形成する工程を有することができる。
【0021】更に、前記チャージトラップ部材は、ステ
ンレスにより製造されていてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】本願発明者等が前記課題を解決す
るために鋭意実験研究を重ねた結果、DCスパッタリン
グ装置において、Tiターゲットとウェハとの間にステ
ンレス等の導電性材料からなる網形状等のチャージトラ
ップ部材を配置することにより、ゲート酸化膜の初期耐
圧の劣化を防止することができることを見い出した。
【0023】従来のDCマグネトロンスパッタリング装
置において、プラズマ放電を起こさせると、図11に示
すように、プラズマ中にAr+イオン97の他に電子9
9も存在する。また、Ar+イオン97がTiターゲッ
ト83に衝突してTi粒子98を叩き出したときにも、
プラズマ中に極めて僅かではあるが電子99が生成され
る。これらの電子99はカソードマグネット82により
形成された垂直磁場の影響で電気的にフローティングの
状態にあるウェハホルダ77上に載置されているウェハ
86に到達する。そして、この電子99によりゲート酸
化膜にダメージが与えられ、これにより、初期耐圧が劣
化していることが判明した。
【0024】この電子99によるゲート酸化膜へのダメ
ージは、Ti膜がウェハ86上に形成される前の僅かな
時間に起こっている。電子99をウェハ86に到達させ
ている垂直磁場を低減すればダメージを抑制することは
できるが、垂直磁場はマグネトロンスパッタリング法の
根幹であるため、垂直磁場のみを低減することは極めて
困難であるとともに、磁場を低減するとプラズマ放電を
生じさせることができなくなるという問題が生じる。
【0025】以下、本発明の実施例に係るスパッタリン
グ装置について、添付の図面を参照して具体的に説明す
る。図1は本発明の実施例に係るスパッタリング装置を
示す模式図である。本実施例においては、チャンバ11
内にウェハが載置されるウェハホルダ7が配置されてい
る。ウェハホルダ7は電気的にフローティングの状態に
ある。ウェハホルダ7に載置されたウェハ6上方には、
ウェハ6と対向してTiターゲット3が配置されてい
る。ウェハ6とTiターゲット3との間隔は約50乃至
120mmである。更に、Tiターゲット3上には、カ
ソードマグネット2が配置されている。カソードマグネ
ット2により、水平磁場及び垂直磁場がTiターゲット
3近傍に形成される。また、Tiターゲット3には、D
C電源4が接続されており、DC電源4によりプラズマ
放電のために負の高電圧がTiターゲット3に印加され
る。そして、スパッタリングされた粒子がチャンバ11
の内壁に付着することを防止するために、シールド5が
Tiターゲット3からウェハホルダ7まで覆うように設
けられている。このシールド5は接地されている。ま
た、ウェハホルダ7には、Arガス9の導入口10及び
Arガス9を加熱する加熱ヒータ8が設けられている。
ウェハ6は加熱ヒータ8で加熱されたArガス9により
全面を均一性良く加熱される。
【0026】また、本実施例においては、シールド5に
接続され接地されたチャージトラップ部材1がTiター
ゲット3とウェハホルダ7との間に設置されている。チ
ャージトラップ部材1はステンレス等の導電性材料から
なり、Tiターゲットから叩き出されたTi粒子を通過
させること及びウェハ6上に形成されるTi膜の均一性
を悪化させないことができれば、その形状は特に限定さ
れるものではない。また、その設置される高さも、Ti
ターゲット3とウェハホルダ7との間であれば、特に限
定されるものではない。図3(a)はチャージトラップ
部材の第1の例を示す平面図、(b)は同じく正面図で
あり、(c)はチャージトラップ部材の第2の例を示す
平面図、(d)は同じく正面図であり、(e)はチャー
ジトラップ部材の第3の例を示す平面図、(f)は同じ
く正面図である。図3(a)及び(b)に示すように、
チャージトラップ部材の第1の例は複数個の六角形の穴
16aが均一に形成された平板からなるコリメート形状
板13である。また、第2の例は、図3(c)及び
(d)に示すように、導電性材料からなる線材が格子状
に張り巡らされた網14である。第2の例においても、
穴16bが線材間に形成されている。更に、第3の例
は、図3(e)及び(f)に示すように、中央部に穴1
6cを有するリング板15である。これらの穴16a、
16b及び16cの形状及び深さは特に限定されるもの
ではない。
【0027】更に、本実施例においては、シールド5の
Tiターゲット3近傍の側壁にプロセスガスであるAr
ガス9の導入口12が設けられている。導入口12はチ
ャージトラップ部材1よりも上方にあること、つまり、
Tiターゲット3とチャージトラップ部材1との間にあ
ることが望ましい。
【0028】次に、前述ように構成された本実施例の作
用について説明する。図2は作動時の本発明の実施例に
係るスパッタリング装置を示す模式図である。先ず、本
実施例に係るスパッタリング装置の作動前には、チャン
バ1内の真空度は約2×10-8Torr以下とされる。
次に、プロセスガスであるArガス9が導入口10及び
12からシールド5内に、チャンバ1内の真空度が1乃
至3mTorr程度となるまで導入される。このとき、
導入口10から導入されたArガス9は加熱ヒータ8に
より加熱された後、ウェハ6に接してウェハ6を均一に
加熱する。そして、DC電源4によりTiターゲット3
に負の高電圧が印加されてプラズマ放電が起こる。これ
により、プラズマ中のAr+イオン17が陰極であるT
iターゲット3に衝突し、Ti粒子18が叩き出され
る。そして、叩き出されたTi粒子18がTiターゲッ
ト3に対向するウェハ6に堆積されてTi膜がウェハ6
表面に成膜される。本実施例においては、プラズマ中に
存在する電子19及びTi粒子18と同時に生成された
電子19は、ウェハ6に到達する前に、接地されたチャ
ージトラップ部材1に到達する。このため、ウェハ6に
形成されたゲート酸化膜の初期耐圧の劣化が抑制され
る。
【0029】次に、本発明の第1の実施例方法に係る半
導体装置の製造方法について説明する。図4(a)乃至
(d)及び図5(a)乃至(c)は本発明の第1の実施
例方法に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面
図である。本実施例方法においては、先ず、図4(a)
に示すように、半導体基板31の表面にフィールド酸化
膜32、ゲート酸化膜33、ノンドープの多結晶シリコ
ン層34、不純物拡散層36及びサイドウォール35を
順次形成する。
【0030】次に、図4(b)に示すように、イオン注
入のための保護の酸化膜37を全面に、例えばCVD法
により形成する。次いで、P型不純物として、浅い結合
を形成することが可能なBF2 +イオン38を加速電圧を
30(keV)、ドーズ量を3×1015(cm-2)とし
て、全面にイオン注入することにより、半導体基板31
表面に拡散層39を形成する。なお、BF2 +イオン1m
olあたりの質量は49gである。このとき、多結晶シ
リコン層34の表面にもBF2 +イオン38がイオン注入
される。そして、ランプアニール装置を使用して100
0℃で10秒間の熱処理を行うことにより、注入された
BF2 +イオン38を活性化させる。拡散層39はソース
・ドレイン拡散層となる。
【0031】その後、図4(c)に示すように、酸化膜
37をRIE法により除去し、多結晶シリコン層34及
び拡散層39上の自然酸化膜を純水により1:100の
比で希釈された希フッ酸を使用して除去する。
【0032】次に、図4(d)に示すように、全面に膜
厚が30nmのTi膜40を、図1に示す本発明の実施
例に係るスパッタリング装置を使用して前述の方法によ
り成膜する。このため、Ti膜40の成膜中にゲート酸
化膜33にダメージが与えられることはない。
【0033】次いで、図5(a)に示すように、ランプ
アニール装置を使用して700℃の窒素雰囲気中で30
秒間熱処理することにより、高抵抗のC49相のTiS
2からなる第1のTiシリサイド層41を多結晶シリ
コン層34及び拡散層39の露出した表面に自己整合的
に形成する。
【0034】次に、図5(b)に示すように、未反応の
Ti膜40を除去する。
【0035】その後、図5(c)に示すように、ランプ
アニール装置を使用して850℃で10秒間、不活性ガ
ス雰囲気、例えば窒素雰囲気中で熱処理を行うことによ
り、第1のTiシリサイド層41の領域に低抵抗のC5
4相のTiSi2からなる第2のTiシリサイド層42
を形成する。多結晶シリコン層34及び第2のTiシリ
サイド層42からゲート電極が構成される。
【0036】このようにして製造された半導体装置にお
いては、スパッタリング法によるTi膜40の成膜中
に、プラズマ中の電子及びTiターゲットからの2次電
子がTiターゲットとウェハとの間に設置されたチャー
ジトラップ部材に到達し、ウェハには到達しないので、
ゲート酸化膜33へのダメージが防止される。これによ
り、ゲート酸化膜33の初期耐圧の劣化が防止され、良
好なトランジスタ特性が得られる。
【0037】次に、本発明の第2の実施例方法に係る半
導体装置の製造方法について説明する。図6(a)乃至
(c)並びに図7(a)及び(b)は本発明の第2の実
施例方法に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断
面図である。本実施例方法においては、先ず、第1の実
施例方法と同様の工程により、図4(c)に示す工程ま
でを行う。なお、図6(a)乃至(c)並びに図7
(a)及び(b)に示す第2の実施例方法において、図
4(a)乃至(d)及び図5(a)乃至(c)に示す第
1の実施例方法と同一物には同一符号を付して、その詳
細な説明は省略する。図4(c)に示す工程の後、図6
(a)に示すように、全面に層間絶縁膜51をCVD法
により形成する。層間絶縁膜51は、例えばボロン若し
くはリンを含有するシリコン酸化膜又はこれらの不純物
を含有しないシリコン酸化膜である。
【0038】次に、図6(b)に示すように、通常のリ
ソグラフィ工程及びエッチング工程を行うことにより、
多結晶シリコン層34及び拡散層39上に選択的にコン
タクトホール52を形成する。
【0039】次いで、図6(c)に示すように、全面に
膜厚が60nmのTi膜53aを図1に示す本発明の実
施例に係るスパッタリング装置を使用して前述の方法に
より成膜する。その後、同一真空中でスパッタリング装
置内にArガス及び窒素ガスを導入して反応性スパッタ
リング法により、膜厚が100nmのTiN膜53bを
Ti膜53a上に成膜する。これにより、Ti膜53a
及びTiN膜53bからなり多結晶シリコン層34及び
拡散層39に接続された金属配線53が形成される。な
お、TiN膜53bは、図1に示す本発明の実施例に係
るスパッタリング装置以外のスパッタリング装置、例え
ば図10に示すスパッタリング装置を使用して成膜され
てもよい。
【0040】次に、図7(a)に示すように、全面にC
VD法によりタングステン層54をコンタクトホール5
2内に埋設すると共に、全面に形成する。
【0041】そして、図7(b)に示すように、通常の
パターニング工程を行うことにより、上層配線55を形
成する。なお、上層配線は、層間絶縁膜51の上面より
上方に位置するタングステン層54をエッチング法又は
CMP法により除去した後に、アルミニウム合金膜をス
パッタリング法により成膜してパターニングすることに
より形成されてもよい。
【0042】このようにして製造された半導体装置にお
いても、スパッタリング法によるTi膜53aの成膜中
に、プラズマ中の電子及びTiターゲットからの2次電
子がTiターゲットとウェハとの間に設置されたチャー
ジトラップ部材に到達し、ウェハには到達しないので、
ゲート酸化膜33へのダメージが防止される。これによ
り、ゲート酸化膜33の初期耐圧の劣化が防止され、良
好なトランジスタ特性が得られる。
【0043】なお、本発明はTi膜をスパッタリング法
により成膜する場合に限定されるものではなく、W、C
o又はNi等の高融点金属からなる膜、TiSi、WS
i若しくはCoSi等の高融点金属シリサイドからなる
膜、TiN及びTi若しくはTiSi及びTiN等から
なるTiN膜を有する積層膜又はAl若しくはAl合金
からなる膜等をスパッタリング法により成膜する場合に
も有効である。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例についてその比較例と
比較して具体的に説明する。
【0045】先ず、実施例1として、第1の実施例方法
と同様の工程により、図1に示すスパッタリング装置を
使用して、図4(d)に示す工程までを行った。また、
比較例2として、従来の工程により、図10に示す従来
のスパッタリング装置を使用して、図9(a)に示す工
程までを行った。次に、実施例1及び比較例2につい
て、全面のTi膜を純水により1:100の比で希釈さ
れた希フッ酸を使用して除去した後、ゲート酸化膜の初
期耐圧を測定した。この結果を図12(a)及び(b)
並びに13(a)及び(b)に示す。図12(a)は実
施例1における初期耐圧の値を示す模式図であり、
(b)は横軸に初期耐圧をとり、縦軸に占有率をとって
実施例1における初期耐圧の分布を示すグラフ図であ
り、図13(a)は比較例2における初期耐圧の値を示
す模式図であり、(b)は横軸に初期耐圧をとり、縦軸
に占有率をとって比較例2における初期耐圧の分布を示
すグラフ図である。なお、図12(a)及び13(a)
中の数値は各位置における初期耐圧の測定結果を、単位
を(MV/cm)として、示している。
【0046】図12(a)及び(b)に示すように、実
施例1においては、ほとんどの位置で初期耐圧は酸化膜
の真性絶縁破壊電界である8乃至10(MV/cm)と
なっている。つまり、電子による酸化膜のダメージが抑
制されている。
【0047】一方、比較例2においては、図13(a)
及び(b)に示すように、初期耐圧が劣化して1乃至3
(MV/cm)となっている位置がドーナツ状に形成さ
れている。つまり、電子による酸化膜のダメージが大き
い。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スパッタリング装置中のプラズマ中に生成された電子が
電気的に接地されたチャージトラップ部材に到達するの
で、ウェハに形成された酸化膜には到達しない。このた
め、酸化膜の初期耐圧の劣化を防止して良好なトランジ
スタ特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るスパッタリング装置を示
す模式図である。
【図2】作動時の本発明の実施例に係るスパッタリング
装置を示す模式図である。
【図3】(a)はチャージトラップ部材の第1の例を示
す平面図、(b)は同じく正面図であり、(c)はチャ
ージトラップ部材の第2の例を示す平面図、(d)は同
じく正面図であり、(e)はチャージトラップ部材の第
3の例を示す平面図、(f)は同じく正面図である。
【図4】本発明の第1の実施例方法に係る半導体装置の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図5】同じく、本発明の第1の実施例方法を示す図で
あって、図4(a)乃至(d)に示す工程の次工程を工
程順に示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例方法に係る半導体装置の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図7】同じく、本発明の第2の実施例方法を示す図で
あって、図6(a)乃至(c)に示す工程の次工程を工
程順に示す断面図である。
【図8】従来のシリサイド層の形成方法を工程順に示す
断面図である。
【図9】同じく、従来のシリサイド層の形成方法を示す
図であって、図8(a)乃至(c)に示す工程の次工程
を工程順に示す断面図である。
【図10】従来のDCマグネトロンスパッタリング装置
を示す模式図である。
【図11】作動時の従来のDCマグネトロンスパッタリ
ング装置を示す模式図である。
【図12】(a)は実施例1における初期耐圧の値を示
す模式図であり、(b)は実施例1における初期耐圧の
分布を示すグラフ図である。
【図13】(a)は比較例2における初期耐圧の値を示
す模式図であり、(b)は比較例2における初期耐圧の
分布を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1;チャージトラップ部材 2、82;カソードマグネット 3、83;Tiターゲット 4、84;DC電源 5、85;シールド 6、86;ウェハ 7、87;ウェハホルダ 8、88;加熱ヒータ 9、89;Arガス 10、12、90、92;導入口 11、91;チャンバ 13;コリメート形状板 14;網 15;リング板 16a、16b、16c;穴 17、97;Ar+イオン 18、98;Ti粒子 19、99;電子 31、61;半導体基板 32、62;フィールド酸化膜 33、63;ゲート酸化膜 34、64;多結晶シリコン層 35、65;サイドウォール 36、66;不純物拡散層 37、67;酸化膜 38;BF2 +イオン 39、69;拡散層 40、53a、70;Ti膜 41、42、71、72;Tiシリサイド層 51;層間絶縁膜 52;コンタクトホール 53b;TiN膜 53;金属配線 54;タングステン層 55;上層配線 68;不純物イオン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハが載置されるウェハホルダと、こ
    のウェハホルダと対向して設置されたスパッタリング用
    ターゲットとを有し、ゲート電極の形成予定領域及びソ
    ース・ドレイン電極の形成予定領域からなる群から選択
    された少なくとも1種の領域に金属膜を形成するために
    使用されるスパッタリング装置において、前記ウェハホ
    ルダと前記ターゲットとの間に設けられ接地されたチャ
    ージトラップ部材を有することを特徴とするスパッタリ
    ング装置。
  2. 【請求項2】 前記チャージトラップ部材は、前記ター
    ゲット側から前記ウェハホルダ側に貫通する穴を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング装
    置。
  3. 【請求項3】 前記チャージトラップ部材は、ステンレ
    スにより製造されていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載のスパッタリング装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板上のゲート電極の形成予定領
    域及びソース・ドレイン拡散層の形成予定領域からなる
    群から選択された少なくとも1種の領域に導電層を形成
    する工程と、スパッタリング法により前記導電層上に金
    属膜を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法に
    おいて、前記金属膜を形成する工程は、スパッタリング
    用ターゲットと前記半導体基板上の導電層との間に接地
    されたチャージトラップ部材を設け、前記ターゲットの
    スパッタリングにより前記金属膜を形成する工程を有す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記導電層は、シリコンを含有すること
    を特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属膜は、Ti、W、Co及びNi
    からなる群から選択された1種の金属からなる金属膜で
    あり、前記導電層と前記金属膜とを反応させてシリサイ
    ド層を形成する工程を有することを特徴とする請求項5
    に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記チャージトラップ部材は、前記ター
    ゲット側から前記半導体基板上の導電層側に貫通する穴
    を有することを特徴とする請求項4乃至6に記載の半導
    体装置の製造方法。
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