JPH11158596A - 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 - Google Patents

亜鉛系メッキ鋼板の製造方法

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JPH11158596A
JPH11158596A JP4363798A JP4363798A JPH11158596A JP H11158596 A JPH11158596 A JP H11158596A JP 4363798 A JP4363798 A JP 4363798A JP 4363798 A JP4363798 A JP 4363798A JP H11158596 A JPH11158596 A JP H11158596A
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隆之 浦川
Satoru Hashimoto
哲 橋本
Shuji Nomura
修二 野村
Michitaka Sakurai
理孝 櫻井
Junichi Inagaki
淳一 稲垣
Masaru Sagiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜鉛系メッキ鋼板の表面に、亜鉛系メッキ層
に比べて硬質で、高融点で、且つ電気伝導度の高い皮膜
を形成させる。 【解決手段】 Fe2++Ni2+で0.3〜2.0mol
/l、Fe2+を0.02〜1.0mol/l、Zn2+
0超〜0.5mol/l含有し、pHが1〜3、温度が
30〜70℃の酸性硫酸塩水溶液からなる電解液中で、
予め亜鉛系メッキが施された鋼板を陰極にし、電流密度
が10〜150A/dm2 で電解処理を行ない、次の工
程でpHが3〜5.5の範囲内にある後処理液で、処理
時間t(sec)が、式:50/T≦t≦10、但し、
T:後処理液の温度(℃)、を満たす、後処理を行な
う。 【効果】 特にプレス成形性に優れ、また、スポット溶
接性及び接着性にも優れた亜鉛系メッキ鋼板が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プレス成形性、
スポット溶接性及び接着性に優れた亜鉛系メッキ鋼板の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛系メッキ鋼板は種々の優れた特徴を
有するために、各種の防錆鋼板として広く使用されてい
る。この亜鉛系メッキ鋼板を自動車用防錆鋼板として使
用するためには、耐食性、塗装適合性等のほかに、車体
製造工程において要求される性能として、プレス成形
性、スポット溶接性および接着性に優れていることが重
要である。
【0003】しかし、亜鉛系メッキ鋼板は、一般に冷延
鋼板に比べてプレス成形性が劣るという欠点を有する。
これは亜鉛系メッキ鋼板とプレス金型との摺動抵抗が、
冷延鋼板の場合に比較して大きいことが原因である。即
ち、この摺動抵抗が大きいので、ビードと亜鉛系メッキ
鋼板との摺動抵抗が著しく大きい部分で、亜鉛系メッキ
鋼板がプレス金型に流入しにくくなり、鋼板の破断が起
こりやすくなる。
【0004】亜鉛系メッキ鋼板のプレス成形性を向上さ
せる方法としては、一般に高粘度の潤滑油を塗布する方
法が広く用いられている。しかしこの方法では、潤滑油
の高粘性のために、塗装工程で脱脂不良による塗装欠陥
が発生したり、またプレス時の油切れにより、プレス性
能が不安定になる等の問題がある。従って、亜鉛系メッ
キ鋼板のプレス成形性が改善されることが強く要請され
ている。
【0005】亜鉛系メッキ鋼板は、スポット溶接時に電
極である銅が溶融した亜鉛と反応して脆い合金層を形成
しやすいために、銅電極の損耗が激しく、その寿命が短
く、冷延鋼板に比べて連続打点性が劣るという問題があ
る。
【0006】更に、自動車車体の製造工程においては、
車体の防錆及び制振等の目的で各種の接着剤が使用され
るが、近年になって亜鉛系メッキ鋼板の接着性は、冷延
鋼板の接着性に比較して劣ることが明らかになってき
た。
【0007】上述した問題を解決する方法として、特開
昭53-60332号公報および特開平2-190483号公報は、亜鉛
系メッキ鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布酸化処
理、または加熱処理を施すことにより、ZnO を主体とす
る酸化膜を形成させて溶接性、または加工性を向上させ
る技術(以下、「先行技術1」という)を開示してい
る。
【0008】特開平4-88196 号公報は、亜鉛系メッキ鋼
板の表面に、リン酸ナトリウム5 〜60g/l を含みpH2
〜6 の水溶液中にメッキ鋼板を浸漬するか、電解処理、
また、上記水溶液を散布することによりP酸化物を主体
とした酸化膜を形成して、プレス成形性および化成処理
性を向上させる技術(以下、「先行技術2」という)を
開示している。
【0009】特開平3-191093号公報は、亜鉛系メッキ鋼
板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布処理、塗布酸化処
理または加熱処理により、Ni酸化物を生成させること
によりプレス成形性および化成処理性を向上させる技術
(以下、「先行技術3」という)を開示している。
【0010】特開昭58-67885号公報は、亜鉛系メッキ鋼
板の表面にNi及びFe等の金属を生成させることによ
り耐食性を向上させる技術(以下、「先行技術4」とい
う)を開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術には下記の問題がある。先行技術1は、上述
した各種処理により、メッキ層表面にZnO を主体とする
酸化物を生成させる方法であるため、プレス金型とメッ
キ鋼板との摺動抵抗の低減効果は少なく、プレス成形性
の改善効果は少なく、また、接着性の改善効果を持たな
い。
【0012】先行技術2は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に
P酸化物を主体とした酸化膜を形成する方法であるた
め、スポット溶接性及び接着性が劣化するという問題を
有する。
【0013】先行技術3は、亜鉛系メッキ鋼板の表面に
Ni酸化物単相の皮膜を形成させる方法であるため、接
着性及びスポット溶接性の改善効果を持たない。先行技
術4は、亜鉛系メッキ鋼板の表面にNi及びFe等の金
属皮膜を形成させる方法であるため、プレス成形性の改
善効果が十分でない。
【0014】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決して、プレス成形性、スポット溶接性及び接着性
に優れた亜鉛系メッキ鋼板の製造方法を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、亜鉛系メッ
キ鋼板のメッキ層の表面に、適正なFe−Ni−Zn系
皮膜を形成することにより、プレス成形性、スポット溶
接性及び接着性を大幅に改善することができることを見
出した。
【0016】ここで、適正なFe−Ni−Zn系皮膜と
は、下記(1)〜(5): (1)皮膜の下層部はFe、Ni及びZnからなる金属
層であり、皮膜表層部はFe、Ni及びZnの酸化物と
水酸化物とからなる層(以下、「酸化物系層」という)
であり、(2)皮膜中のFe含有量とNi含有量との合
計が、10〜1500mg/m2 の範囲内にあり、
(3)皮膜中のFe含有量とNi含有量との和(mg/
2 )に対するFe含有量(mg/m2 )の比率:Fe
/(Fe+Ni)が、0.1〜0.8の範囲内にあり、
(4)皮膜中のFe含有量とNi含有量との和(mg/
2 )に対するZn含有量(mg/m2 )の比率:Zn
/(Fe+Ni)が、1.6以下(但し、皮膜中にはZ
nを含むのでZn/(Fe+Ni)=0は含まない)で
あり、そして、(5)皮膜表層部の酸化物系層の厚さ
が、4〜50nmの範囲内にあること、を満たすもので
あるとの知見を得た。
【0017】亜鉛系メッキ鋼板のプレス成形性が冷延鋼
板に比較して劣るのは、高面圧下において融点の低い亜
鉛と金型が凝着現象を起こすために、摺動抵抗が増大す
るのが原因である。本発明者等は、亜鉛と金型との凝着
を防ぐためには、亜鉛系メッキ鋼板の表面のメッキ層の
表面に、亜鉛または亜鉛合金メッキ層より硬質で、また
高融点の皮膜を形成することが有効と考察した。この考
察に基づき、検討を進めた結果、亜鉛系メッキ鋼板の表
面に適正なFe−Ni−Zn系皮膜を形成させることに
より、プレス成形時におけるメッキ層表面とプレス金型
との摺動抵抗が低下し、プレス成形性が向上することを
知見した。この理由は、Fe−Ni−Zn系皮膜が硬質
であり、且つ皮膜表層部に存在する酸化物系層の融点が
高いため、プレス成形時に金型との凝着が起こりにくい
ためと考えられる。
【0018】亜鉛系メッキ鋼板のスポット溶接における
連続打点性が冷延鋼板に比較して劣るのは、溶接時に溶
融した亜鉛と電極の銅とが接触し脆弱な合金層を生成す
るために、電極の劣化が激しくなるためである。本発明
者等はスポット溶接性を改善するために、各種の皮膜に
ついて検討した結果、Fe、Ni及びZnからなる金属
皮膜が特に有効であることを見出した。この理由は明ら
かでないが、Fe、Ni及びZnからなる金属皮膜が高
融点であり、電気伝導度が高いことが理由として考えら
れる。本発明におけるFe−Ni−Zn系皮膜は、皮膜
の下層部がFe、Ni及びZnからなる金属層であるた
め、優れた連続打点性が得られる。本発明におけるFe
−Ni−Zn系皮膜は、表層に電気伝導度の低い酸化物
系層を有するが、この厚さを制御することにより、連続
打点性への悪影響は回避される。
【0019】亜鉛系メッキ鋼板の接着性が、冷延鋼板の
それに比較して劣ることは知られていたが、この原因は
明らかになっていなかった。ところが、亜鉛系メッキ鋼
板の表面にFe含有量を適正に制御したFe−Ni−Z
n系皮膜を形成させることにより、優れた接着性が得ら
れることを知見した。
【0020】この発明は以上の知見に基づきなされたも
のであって、亜鉛系メッキ鋼板のメッキの表面に、Fe
−Ni−Zn系皮膜を形成させることにより、プレス成
形性、スポット溶接性及び接着性に優れた亜鉛系メッキ
鋼板を製造する方法であり、その要旨は下記の通りであ
る。
【0021】Fe2+イオン、Ni2+イオン及びZn2+
オンを含有し、Fe2+イオンとNi 2+イオンとの合計濃
度が0.3〜2.0mol/l、Fe2+イオン濃度が
0.02〜1.0mol/l、Zn2+イオン濃度が0超
〜0.5mol/lであり、pHが1〜3の範囲内にあ
り、温度が30〜70℃の範囲内にある酸性硫酸塩水溶
液からなる電解液中で、予め亜鉛系メッキを施された鋼
板を陰極とし、電流密度が10〜150A/dm2 の範
囲内で電解処理を行ない、次いで、上記電解処理を施さ
れた上記亜鉛系メッキ鋼板に、更に、pHが3〜5.5
の範囲内にある後処理液で、処理時間t(sec)が、
式:50/T≦t≦10、但し、T:後処理液の温度
(℃)を満たす、後処理を行なうことに特徴を有するも
のである。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、この発明の製造条件の数値
限定理由を説明する。電解液中のFe2+イオンとNi2+
イオンとの合計濃度が、0.3mol/l未満では、メ
ッキ焼けが起こってFe−Ni−Zn系皮膜の密着性が
低下し、プレス成形性、スポット溶接性及び接着性の向
上効果が得られない。一方、上記合計濃度が2.0mo
l/lを超えると溶解度の限界に達して温度が低い場合
には硫酸ニッケル及び硫酸第一鉄の沈殿を生じる。従っ
て、電解液中のFe2+イオンとNi2+イオンとの合計濃
度は、0.3〜2.0mol/lの範囲内にすべきであ
る。
【0023】亜鉛系メッキ鋼板の表面にFe含有量を適
正に制御したFe−Ni−Zn系皮膜を形成させること
により、優れた接着性が得られる。電解液中のFe2+
オンの濃度が0.02mol/l以下では、Fe−Ni
−Zn系皮膜中のFe含有量とNi含有量との和(mg
/m2 )に対するFe含有量(mg/m2 )の比率Fe
/(Fe+Ni)を0.1以上とすることはできず、接
着性の向上効果が不十分となる。また、電解液中のFe
2+イオンの濃度が1.0mol/lを超えると、Fe−
Ni−Zn系皮膜中のFe含有量とNi含有量との和
(mg/m2 )に対するFe含有量(mg/m2 )の比
率Fe/(Fe+Ni)を0.8以下とすることができ
ず、スポット溶接性の向上効果が不十分となる。従っ
て、電解液中のFe2+イオン濃度は、0.02〜1.0
mol/lの範囲内にすべきである。
【0024】なお、電解液中のFe2+イオン濃度が高く
なると、空気酸化あるいは陽極酸化によるFe+3イオン
の生成速度が大きくなる。このFe+3イオンは、容易に
水酸化鉄のスラッジに変化するため、Fe2+イオン濃度
の高い浴では、スラッジが大量に発生し、これが亜鉛系
メッキ鋼板表面に付着し、押し疵等の表面欠陥が生じ易
い。この意味で、Fe2+イオン濃度は、0.6mol/
l以下とするのが望ましい。
【0025】電解液中のZn2+イオン濃度については、
Fe−Ni−Zn系皮膜を形成するためには、少なくと
もZn2+イオン濃度が存在することが必要である。一
方、Zn2+イオン濃度が0.5mol/lを超えると、
プレス成形性及びスポット溶接性の改善効果が不十分で
ある。従って、電解液中のZn2+イオン濃度は、0超〜
0.5mol/lの範囲内にすべきである。
【0026】電解液中には、Fe−Ni−Zn系皮膜の
密着性を向上させる等の目的で、ホウ酸、クエン酸、酢
酸、シュウ酸、マロン酸及び酒石酸、並びにこれらの塩
類、又は硫酸アンモニウム等のpH緩衝剤を添加しても
よい。
【0027】また、電解液には、この発明において用い
られる亜鉛系メッキ鋼板のメッキ層等に含まれるCo、
Mn、Mo、Al、Ti、Sn、W、Si、Pb、Nb
およびTa等の陽イオン、水酸化物及び酸化物、更に、
硫酸イオン以外の陰イオンを不可避的に含有していても
よい。
【0028】電解液のpHが1未満では、水素発生が陰
極反応の主体となって電流効率が大きく低下する。一
方、pHが3を超えると、第二鉄の水酸化物が沈殿析出
する。従って、電解液のpHは1〜3の範囲内に制御す
べきである。
【0029】電解液の温度が30℃未満では、メッキ焼
けが起こってFe−Ni−Zn系皮膜の密着性が低下
し、プレス成形性、スポット溶接性及び接着性の向上効
果が得られない。一方、その温度が70℃を超えると、
電解液の蒸発量が多くなって、Fe2+イオン、Ni2+
オン及びZn2+イオン濃度の制御が困難になる。従っ
て、電解液の温度は、30〜70℃の範囲内にすべきで
ある。
【0030】電解の電流密度は、10A/dm2 未満で
は水素発生が陰極反応の主体となって電流効率が大きく
低下する。一方、電流密度が150A/dm2 を超える
と、メッキ焼けが起こってFe−Ni−Zn系皮膜の密
着性が低下し、プレス成形性、スポット溶接性及び接着
性の向上効果が得られない。従って、電解の電流密度
は、10〜150A/dm2 の範囲内にすべきである。
【0031】次に、後処理における数値の限定理由を説
明する。Fe−Ni−Zn系皮膜表層部の酸化物系層の
厚さは、4nm以上とすることにより成形性の改善効果
が飛躍的に大きくなる。一方、その酸化物系層は電気抵
抗が大きいため、その厚さが50nmを超えると、スポ
ット溶接性が低下する。従って、Fe−Ni−Zn系皮
膜表層部の酸化物系層の厚さは、4〜50nmの範囲内
にすべきであるが、上述した電解処理によって得られる
Fe−Ni−Zn系皮膜表層部の酸化物系層の厚さは、
4nm未満である。
【0032】本発明者等は、Fe−Ni−Zn系皮膜表
層部の酸化物系層の厚さを、4nm以上にする後処理技
術を開発するための検討を重ねた結果、電解処理後に、
pHが3〜5.5の範囲内の後処理液で浸漬処理又はス
プレー処理等を行なうことにより、Fe−Ni−Zn系
皮膜表層部の酸化物系層の厚さを、4nm以上にするこ
とができることを知見した。
【0033】この後処理により、Fe−Ni−Zn系皮
膜表層部の酸化物系層の厚さが厚くなる機構は、以下の
ように考えられる。pHが3〜5.5の後処理液によっ
て浸漬処理又はスプレー処理等を行なうと、Fe−Ni
−Zn系皮膜中及びメッキ層のZn及びFeの溶解反応
(2)及び(3)、並びに水素発生反応(4)が起こ
る。
【0034】 Zn→Zn2++2e- ----------------(2) Fe→Fe2++2e- ----------------(3) H+ +e- →(1/2)H2 ------------(4) (4)式の反応により、H+ イオンが消費されるため、
Fe−Ni−Zn系皮膜の表面近傍で、後処理液のpH
が上昇する。このため、一旦溶解したZn2+及びFe2+
が、Fe−Ni−Zn系皮膜に水酸化物として取り込ま
れ、結果として酸化物系層の厚さが増加する。
【0035】後処理液のpHが3未満では、後処理によ
って酸化物系層の厚さは増加しない。これは(2)及び
(3)式の反応は起こるが、Fe−Ni−Zn系皮膜表
面近傍で後処理液のpHが、Zn及びFeの水酸化物が
生成するpHまで上昇しないためと考えられる。一方、
後処理液のpHが5.5を超えると、酸化物系層の厚さ
の増加効果は小さい。これは、(2)及び(3)式の反
応速度が極端に遅くなるためであると考えられる。従っ
て、後処理液のpHは、3〜5.5の範囲内に調節すべ
きである。
【0036】更に、Fe−Ni−Zn系皮膜表層部の酸
化物系層の厚さを、4nm以上に形成させるための後処
理所要時間t(sec)について検討した。その結果、
その所要時間tは、後処理液の温度T(℃)に強く依存
し、温度Tが上昇すると所要時間tは大幅に短縮される
ことを見出した。Fe−Ni−Zn系皮膜表層部の酸化
物系層の厚さを、4nm以上にするための後処理所要時
間t(sec)は、 t≧50/T で表わすことができる。tが50/T未満では、酸化物
系層の厚さは4nm未満となり、プレス成形性の改善効
果が不十分となる。但し、後処理時間の上限は、生産性
の観点から10sec以下にすべきである。従って、後
処理所要時間t(sec)は、50/T〜10secの
範囲内にすべきである。
【0037】後処理液の温度は、特に限定しないが、処
理時間が短くて済むという点では、その温度は高い方が
有利である。後処理の方法としては、スプレー処理及び
浸漬処理等を採用することができる。浸漬処理において
は後処理液に流動を与えてもよい。
【0038】後処理液の成分組成は、特に限定する必要
はなく、各種の酸の水溶液、電解液を水で希釈した水溶
液等を採用することができる。この発明において、表面
にFe−Ni−Zn系皮膜を形成させるのに使用する亜
鉛系メッキ鋼板としては、鋼板の表面に、溶融メッキ
法、電気メッキ法又は気相メッキ法等により亜鉛系メッ
キ層を形成させた鋼板であればよい。この亜鉛系メッキ
層の成分は、純Znの他、Fe、Ni、Co、Mn、C
r、Al、Mo、Ti、Si、W、Sn、Pb、Nb及
びTa等の金属(但し、Siも金属として扱う)もしく
は酸化物、又は、有機物の1種又は2種以上を含有する
単相又は複層のメッキ層からなる。また、上記メッキ層
にSiO2 及びAl2 3 等の微粒子を含んでいてもよ
い。また、亜鉛系メッキ鋼板として、メッキ層の組成を
変化させた複層メッキ鋼板及び機能傾斜メッキ鋼板を使
用することもできる。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。本発明法及び比較法により電解処理により皮膜を
形成させる前の亜鉛系メッキ鋼板としては、下記GA、
GI及びEGの内、いずれかのメッキ種が形成さたもの
を使用した。
【0040】GA:合金化溶融亜鉛メッキ鋼板(10wt.%
Fe、残部Zn)であり付着量は両面共に60g/m2である。 GI:溶融亜鉛メッキ鋼板であり、付着量は両面共に90
g/m2である。
【0041】EG:電気亜鉛メッキ鋼板であり付着量は
両面共に40g/m2である。 上記3種の亜鉛系メッキ鋼板に対して、Fe2+イオン、
Ni2+イオン及びZn2+イオンを含む酸性硫酸塩水溶液
からなる電解液中で陰極電解処理を施した。なお、電解
液にはpH緩衝剤としてホウ酸を添加した。電解処理条
件として、電解液中の(Fe2++Ni2+)濃度、Fe2+
濃度、Zn2+濃度、pH及び温度、並びに電流密度その
他条件を適宜変化させた。次いで、後処理を行なった。
後処理条件として、後処理液は上記電解液を水で適宜希
釈したもの、硫酸水溶液又は塩酸水溶液を使用し、その
pHその他を適宜変化させ、また後処理時間その他条件
を適宜変化させた。こうして、亜鉛系メッキ鋼板の表面
にFe−Ni−Zn系皮膜を形成させた。
【0042】表1〜5に、本発明の範囲内の方法である
実施例1〜25、及び本発明の範囲内の条件を一つでも
外れる方法である比較例1〜28について、Fe−Ni
−Zn系皮膜の形成条件の詳細を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】上記各種製造条件により表面にFe−Ni
−Zn系皮膜を形成されたそれぞれの亜鉛系メッキ鋼板
から供試体を採取した。なお、電解処理及び後処理をし
なかったもの、又は後処理のみをしなかったものからも
供試体を採取した。次いで、採取された供試体につい
て、Fe−Ni−Zn系皮膜についての分析試験、並び
に、Fe−Ni−Zn系皮膜を形成された亜鉛系メッキ
鋼板のプレス成形性、スポット溶接性及び接着性の特性
評価試験を行なった。分析試験方法及び特性評価試験方
法は次の通りである。
【0049】(1)分析試験 「皮膜中のFe含有量とNi含有量との合計値(mg/
2 )、皮膜中のFe/(Fe+Ni)比率(含有量
(mg/m2 )比率)、及び、皮膜中のZn/(Fe+
Ni)比率(含有量(mg/m2 )比率)」 下層のメッキ層中にはFe−Ni−Zn系皮膜の成分元
素の内のFe、Znを含むので、ICP法では、上層の
Fe−Ni−Zn系皮膜中成分元素と下層のメッキ層中
成分元素とを完全に分離することは困難である。そこ
で、ICP法により、下層のメッキ層中に含まれていな
い元素Niのみを定量分析した。更に、Arイオンスパ
ッタした後、XPS法によりFe−Ni−Zn系皮膜中
各成分元素の測定を表面から繰り返すことによって、F
e−Ni−Zn系皮膜の表面に垂直に、深さ方向に対す
る各成分元素の組成分布を測定した。この測定方法にお
いては、下層のメッキ層中に含まれていないFe−Ni
−Zn系皮膜の元素Niが最大濃度である深さと、その
元素が検出されなくなった深さとの平均深さを、Fe−
Ni−Zn系皮膜の厚さとした。そして、ICP法の結
果とXPS法の結果とから、Fe−Ni−Zn系皮膜の
付着量及び組成を算定した。次いで、皮膜中のFe含有
量(mg/m2 )とNi含有量(mg/m2 )との合計
値、皮膜中のFe/(Fe+Ni)の含有量(mg/m
2 )比率、及び、皮膜中のZn/(Fe+Ni)の含有
量(mg/m2 )比率を算定した。
【0050】「皮膜表層部の酸化物系層の厚さ」Arイ
オンスパタリングと、X線光電子分光法(XPS)又は
オージェ電子分光法(AES)との組合せにより、Fe
−Ni−Zn系皮膜表層部の酸化物系層の厚さを測定し
た。供試体の表面所定の深さまで、Arイオンスパタリ
ングした後、XPS又はAESによる皮膜中各元素の測
定を行ない、これを繰り返した。この測定法において、
ある深さで、酸化物又は水酸化物に起因する酸素の量は
最大濃度となった後、減少し一定となる。この酸素濃度
が、最大濃度より深い位置で、最大濃度と一定濃度との
和の1/2となる深さを、酸化物系層の厚さとした。な
お、スパッタ速度の標準試料として、SiO2 を用い
た。そのスパッタ速度は4.5nm/minであった。
【0051】(2)特性評価試験 「摩擦係数測定試験」プレス成形性を評価するために、
各供試体の摩擦係数を、下記装置により次の通り測定し
た。
【0052】図1は、摩擦係数測定装置を示す概略正面
図である。同図に示すように、供試体から採取した摩擦
係数測定用試料1が試料台2に固定され、試料台2は、
水平移動可能なスライドテーブル3の上面に固定されて
いる。スライドテーブル3の下面には、これに接したロ
ーラ4を有する上下動可能なスライドテーブル支持台5
が設けられ、これを押上げることにより、ビード6によ
る摩擦係数測定用試料1への押付荷重Nを測定するため
の第1ロードセル7が、スライドテーブル支持台5に取
付けられている。上記押付力を作用させた状態で、スラ
イドテーブル3の水平移動方向の一方の端部には、スラ
イドテーブル3を水平方向へ移動させるための摺動抵抗
力Fを測定するための第2ロードセル8が、スライドテ
ーブル3の一方の端部に取付けられている。なお、潤滑
油として、日本パーカライジング社製ノックスラスト5
50HNを試料1の表面に塗布して試験を行った。
【0053】供試体とビードとの間の摩擦係数μは、
式:μ=F/Nで算出した。但し、押付荷重N:400
kgf、試料の引き抜き速度(スライドテーブル3の水
平移動速度):100cm/minとした。
【0054】図2は、使用したビードの形状・寸法を示
す概略斜視図である。ビード6の下面が試料1の表面に
押しつけられた状態で摺動する。その下面形状は、幅1
0mm、摺動方向長さ3mmの平面を有し、その前後面
の幅10mmの各々の線には4.5mmRを持つ筒面の
1/4筒面が同図のように接している。
【0055】〔連続打点性試験〕スポット溶接性を評価
するために、各供試体について連続打点性試験を行っ
た。同じ供試体を2枚重ね、それを両面から1対の電極
チップで挟み、加圧通電して電流を集中させた抵抗溶接
(スポット溶接)を、下記条件で連続的に行なった。
【0056】・電極チップ:先端径6mmのドーム型 ・加圧力:250kgf ・溶接時間:0.2秒 ・溶接電流:11.0kA ・溶接速度:1点/sec 連続打点性の評価としては、スポット溶接時に、2枚重
ねた溶接母材(供試体)の接合部に生じた溶融凝固した
金属部(ナゲット)の径が、4×t1/2 (t:1枚の板
厚、mm)未満になるまでに連続打点した打点数を用い
た。なお、上記打点数を以下、電極寿命という。
【0057】〔接着性試験〕各供試体から次の接着性試
験用試験体を調製した。図3は、その組み立て過程を説
明する概略斜視図である。同図に示すように、幅25m
m、長さ200mmの2枚の供試体10を、その間に
0.15mmのスペーサー11を介して、接着剤12の
厚さが0.15mmとなるように重ね合わせて接着し、
接着性試験体13を作製し、150℃×10min.の
焼き付けを行う。このようにして調製された前記試験体
を図4に示すようにT型に折り曲げ、引張試験機を用い
て200mm/min.の速度で引張試験をし、試験体
が剥離したときの平均剥離強度(n=3回)を測定し
た。剥離強度は、剥離時の引張荷重曲線の荷重チャート
から、平均荷重を求め、単位:kgf/25mmで表し
た。図4中、Pは引張荷重を示す。なお、接着剤は塩ビ
系のヘミング用アドヒシブを用いた。
【0058】上記分析試験及び特性評価試験の結果を、
表6〜10に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】表1〜5のFe−Ni−Zn系皮膜の形成
条件、及び表6〜10の試験結果から、下記事項が明ら
かである。 (1)Fe−Ni−Zn系皮膜を形成させなかった場合
(比較例1、25および27)は、亜鉛系メッキ鋼板の
メッキ種、GA、GI及びEGの如何を問わず、本発明
の範囲内のFe−Ni−Zn系皮膜を形成させた場合と
比較して、プレス成形性、スポット溶接性及び接着性の
いずれにおいても劣っている。
【0065】(2)電解液中のFe2+イオン濃度が、本
発明の範囲内より低い場合(比較例2、3)は、Fe−
Ni−Zn系皮膜中のFe/(Fe+Ni)の含有量比
率が少なく、上記イオン濃度が本発明の範囲の場合と比
較して、接着性に劣っている。
【0066】(3)電解液中のFe2+イオン濃度が、本
発明の範囲内よりも高い場合(比較例11)は、Fe−
Ni−Zn系皮膜中のFe/(Fe+Ni)の含有量比
率が大きくなり過ぎ、スポット溶接性の向上効果が不十
分である。
【0067】(4)電解液中のZn2+イオン濃度が、本
発明の範囲内よりも高い場合(比較例12)は、Fe−
Ni−Zn系皮膜中のZn/(Fe+Ni)の含有量比
率が大きくなり過ぎ、プレス成形性及びスポット溶接性
の向上効果が不十分である。
【0068】(5)電解処理をしてFe−Ni−Zn系
皮膜を形成させたが、後処理をしなかった場合(比較例
4〜8、26及び28)は、Fe−Ni−Zn系皮膜表
層部の酸化物系層の厚さが1.0nm以下と薄く、本発
明の範囲内の電解処理及び後処理共にした場合と比較し
て、プレス成形性においてやや劣っている。
【0069】(6)電解の電流密度が本発明の範囲内よ
りも小さい場合(比較例9)は、Fe−Ni−Zn系皮
膜中のFe+Ni含有量が少なく、上記電流密度が本発
明の範囲内の場合と比較して、プレス成形性、スポット
溶接性及び接着性共に劣っている。一方、電解の電流密
度が本発明の範囲内よりも大きい場合(比較例10)
は、メッキ焼けが起こり、Fe−Ni−Zn系皮膜の密
着性が低下し、上記電流密度が本発明の範囲内の場合と
比較して、プレス成形性、スポット溶接性及び接着性に
おいて劣っている。
【0070】(7)電解液中のFe2+イオン+Ni2+
オンの濃度が、本発明の範囲内より低い場合(比較例1
3)は、メッキ焼けが起こり、Fe−Ni−Zn系皮膜
の密着性が低下し、上記イオン濃度が本発明の範囲内の
場合と比較してプレス成形性、スポット溶接性及び接着
性において劣っている。
【0071】(8)電解液のpHが、本発明の範囲内よ
り低い場合(比較例15)は、Fe−Ni−Zn系皮膜
中のFe+Ni含有量が少なく、上記pHが本発明の範
囲内の場合と比較してプレス成形性、スポット溶接性及
び接着性共に劣っている。
【0072】(9)電解液の温度が、本発明の範囲内よ
り低い場合(比較例15)は、メッキ焼けが起こり、F
e−Ni−Zn系皮膜の密着性が低下し、上記温度が本
発明の範囲内の場合と比較して、プレス成形性、スポッ
ト溶接性及び接着性において劣っている。
【0073】(10)後処理液のpHが、本発明の範囲
内よりも小さい場合(比較例16及び17)は、Fe−
Ni−Zn系皮膜表層部の酸化物系層の厚さが薄く、上
記pHが本発明の範囲内の場合と比較して、プレス成形
性においてやや劣っている。一方、後処理液のpHが、
本発明の範囲内よりも大きい場合(比較例21及び2
2)もFe−Ni−Zn系皮膜表層部の酸化物系層の厚
さが薄く、上記pHが本発明の範囲内の場合(実施例1
5及び16)と比較して、プレス成形性においてやや劣
っている。
【0074】(11)後処理時間が、本発明の範囲内よ
りも短い場合(比較例18、19、20、22、23)
は、Fe−Ni−Zn系皮膜表層部の酸化物系層の厚さ
が薄く、上記時間が本発明の範囲内の場合と比較して、
プレス成形性においてやや劣っている。
【0075】(12)本発明の範囲内の電解処理条件及
び後処理条件で処理された実施例1〜25はすべて、形
成されたFe−Ni−Zn系皮膜中のFe+Ni含有
量、Fe/(Fe+Ni)の含有量比率、Zn/(Fe
+Ni)の含有量比率、及び表層部の酸化物系層の厚さ
が、プレス成形性、スポット溶接性及び接着性の向上に
対して適切な範囲内にあり、メッキ焼けがなく、また、
効率的な製造が可能であった。そして、上記Fe−Ni
−Zn系皮膜が表面に形成された亜鉛系メッキ鋼板はい
ずれも、プレス成形性が著しく向上し、スポット溶接性
及び接着性にも優れている。
【0076】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、亜
鉛系メッキ鋼板の表面に形成されたFe−Ni−Zn系
皮膜は、亜鉛系メッキ層に比べて硬質であり、且つ皮膜
表層部に存在する酸化物系層が高融点であるために、プ
レス成形時におけるメッキ層表面とプレス金型との摺動
抵抗を低下させる。また、Fe−Ni−Zn系皮膜は高
融点で且つ電気伝導度が高いため、スポット溶接性にお
ける連続打点性を向上させる効果をもつ。更に、Fe−
Ni−Zn系皮膜中のFeの存在により、接着性を向上
させる効果を持つ。このように、本発明によれば、プレ
ス成形性、スポット溶接性及び接着性に優れた亜鉛系メ
ッキ鋼板の製造方法を提供することができ、工業上有用
な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。
【図2】図1中のビードの形状・寸法を示す概略斜視図
である。
【図3】接着性試験体の組立過程を説明する概略斜視図
である。
【図4】接着性試験における剥離強度測定時の引張荷重
の負荷を説明する概略斜視図である。
【符号の説明】
1 摩擦係数測定用試料 2 試料台 3 スライドテーブル 4 ローラ 5 スライドテーブル支持台 6 ビード 7 第1ロードセル 8 第2ロードセル 9 レール 10 供試体 11 スペーサー 12 接着剤 13 接着試験用試験体 N 押付荷重 F 摺動抵抗力 P 引張荷重
フロントページの続き (72)発明者 野村 修二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 櫻井 理孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 稲垣 淳一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 鷺山 勝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe2+イオン、Ni2+イオン及びZn2+
    イオンを含有し、Fe2+イオンとNi2+イオンとの合計
    濃度が0.3〜2.0mol/l、Fe2+イオン濃度が
    0.02〜1.0mol/l、Zn2+イオン濃度が0超
    〜0.5mol/lであり、pHが1〜3の範囲内にあ
    り、温度が30〜70℃の範囲内にある酸性硫酸塩水溶
    液からなる電解液中で、予め亜鉛系メッキを施された鋼
    板を陰極とし、電流密度が10〜150A/dm2 の範
    囲内で電解処理を行ない、次の工程でpHが3〜5.5
    の範囲内にある後処理液で、処理時間t(sec)が、
    下記(1)式: 50/T≦t≦10 --------------------(1) 但し、T:後処理液の温度(℃)を満たす、後処理を行
    なうことを特徴とする亜鉛系メッキ鋼板の製造方法。
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