JPH11156683A - 心無研削盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏平な円板を多数重ねて支持し各加工物の面
夫々、加工物着脱装置の面と加工物の面を密接させるこ
とにより加工物の密着面と研削面との直角度を精度よく
加工できる心無研削盤。 【解決手段】 加工物Ｗを支持ブロック４と浮動自在の
基準ストッパ５で挟持する。研削時支持ブロック４をゆ
るめ砥石１と調整車で心無研削する。研削中に加工物を
保持するワークレスト３の受面３ａは、高精度に加工さ
れたＶ形とする。基準ストッパ５は本体５ａを先端の丸
いピン部材６を穴５ａ３に挿入して浮動支持する。本体
５ａをワークレスト３の受面３ａに当接してその基準面
を正しい角度に位置決めした状態で凹部５ａ４に保持部
材１４ｂを嵌合して押し付け本体５ａを固定する。複数
の加工物Ｗは研削推力により基準ストッパ５を基準に互
いに密着され、ワークレスト３により心出し調整された
状態で、その密着面と研削面との直角度を精度よく加工
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は円板等の偏平加工物
を多数重ねてインフィード加工を行なうインフィード式
の心無研削盤に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】後述の従来の技術は扁
平なリングを多数重ねてインフィード加工を行なう方法
としては非常に有効なものである。

【０００３】本発明は後述の従来の技術を更に発展させ
たものであり、円板等の偏平加工物を多数重ねてインフ
ィード加工を行なうインフィード式の心無研削盤におい
て、加工物の研削精度を向上することのできる加工物の
保持手段を有する心無研削盤を提供することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本出願に係る第１の発明
は複数の偏平な加工物を重ねた状態でその両端面を搬送
手段により把持して加工位置のワークレスト上に搬送
し、砥石と調整車とで挟んで加工物外周面をインフィー
ド加工する心無研削盤において、前記搬送手段は、複数
の重ねられた加工物を把持する一対のアームを有し、一
方のアームには前記加工物の一端面側を支える基準スト
ッパが浮動自在に設けられ、他方のアームは前記一方の
アームに向って進退移動自在で、この他方のアームには
前記加工物の他端面側を支える支持ブロックが設けら
れ、加工位置において前記基準ストッパを所定の姿勢に
規制する規則手段が設けられていることを特徴とする心
無研削盤である。

【０００５】本出願に係る第２の発明は前記規制手段は
基準ストッパの外周面を支持するＶ字状の受面であるこ
とを特徴とする第１の発明に記載の心無研削盤である。

【０００６】本出願に係る第３の発明はワークレスト
に、前記複数重ねられた加工物の外周面を支持するとと
もに前記規制手段となるＶ字状の受面が形成されている
ことを特徴とする第２の発明に記載の心無研削盤であ
る。

【０００７】本出願に係る第４の発明は基準ストッパ
は、加工物に接する側とは反対側の面に加工物の軸線方
向に沿う有底の穴を有する円筒状のストッパ本体と、該
穴の底の中心部に先端が接し該穴にすきまをおいて嵌合
し前記一方のアームに固定されたピン部材を有すること
を特徴とする第１〜第３の発明のいずれか１つに記載の
心無研削盤である。

【０００８】本出願に係る第５の発明はストッパ本体の
外周には凹部を有し、この凹部に係合可能に前記一方の
アームに設けられ、前記凹部に係合することでストッパ
本体を所定の状態に保持する保持部材を有することを特
徴とする第４の発明に記載の心無研削盤である。

【０００９】本出願に係る第６の発明は基準ストッパの
加工物に接する側の面には加工物端面に接する複数の突
部が設けられこの複数の突部でなる加工物との接触平面
がストッパ本体の外周に対し直角であることを特徴とす
る第４または第５の発明に記載の心無研削盤である。

【００１０】本出願に係る第７の発明は突部はストッパ
本体に超硬合金製部材を固定したことを特徴とする第６
の発明に記載の心無研削盤である。

【００１１】

【従来の技術】特開昭６３−１０９９６５号公報には複
数の偏平リング状ワークを一対の把持部材で挟着して、
インフィードタイプの心無し研削盤に搬送し、次いで前
記把持部材の一方と前記ワークとの間に微小ギャップを
形成してから前記ワークの外周研削を行なうことが示さ
れている。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様を図面
に従って説明する。図１は心無研削盤の調整車を外して
見る正面図、図２は図１の側面図である。加工物Ｗは偏
平で外周が円筒形の円板リング等であり、軸方向に互い
に接して重ね得るものであって、搬送時及び研削時は重
ねられた状態で搬送手段（以下ローダという）８によっ
て取り扱われる。

【００１３】この複数重ねられた状態の加工物Ｗは、加
工位置Ａにおいてワークレスト３上に支持され、心無研
削盤の砥石１と調整車２とに挟まれてその外周面がイン
フィード式に研削加工される。

【００１４】また、加工物Ｗはワークレスト３上に搬入
される際、その両端面側をローダ８に設けた一対のアー
ム８ａ，８ｂの間で支えられている。一方のアーム８ａ
には基準ストッパ５が浮動自在に設けられ、他方のアー
ム８ｂには支持ブロック４が固定されている。そして、
一方のアーム８ａに向って他方のアーム８ｂが進退移動
自在に設けられ、加工物Ｗの着脱動作と加工物Ｗの積み
重ねた全長に対応できるようになっている。

【００１５】図１に示すように心無研削盤のワークレス
ト３上において加工物Ｗの一端側の端面が基準ストッパ
５と接し、加工物Ｗの他端側の端面が支持ブロック４に
接して、支持ブロック４が基準ストッパ５へ向って押圧
する圧力によって加工物Ｗは扁平な面が互いに圧接した
状態で把持されている。

【００１６】基準ストッパ５は図３に示すように円筒状
のストッパ本体５ａを有し、このストッパ本体５ａの加
工物Ｗの一端面に接する側の端面５ａ１とは反対側の端
面５ａ２には軸線Ｃ方向に向う円筒形の有底の穴５ａ３
を有する。また、ストッパ本体５ａの外周上部には凹部
５ａ４を有する。凹部５ａ４は軸直角断面において底が
弧方向に直線の溝である。この凹部５ａ４は後述の保持
部材が嵌合すればよくストッパ本体５ａに対して半径方
向の穴を設けてもよい。図３、図４に示すように、スト
ッパ本体５ａの加工物Ｗに接する側の端面は軸線Ｃに対
し直角な面に形成され、この端面に設けた複数の小穴５
ａ５に截球形の当金５ｂが嵌合し、ローヅケ等により溶
接されている。当金５ｂの加工物Ｗに当接する側は平面
であって、端面５ａ１を周方向で６等配して配設した当
金５ｂの平面はストッパ本体５ａの軸線Ｃに対して直角
な平面上にある。上記において当金５ｂは超硬合金材料
で作られている。

【００１７】ストッパ本体５ａの穴５ａ３にはピン６が
嵌合している。ピン６の円筒形の嵌合軸部６ａはストッ
パ本体５ａの穴５ａ３内に浮動自在にすきまをおいて嵌
合されている。ピン６の先端は穴５ａ３の平面である底
の中心と接触可能な半球形をしている。

【００１８】ストッパ本体５ａの端面５ａ２には蓋体７
が固定され、ピン６の嵌合軸部６ａの外径よりも小さい
穴７ａが形成されている。ピン６の嵌合軸部６ａの半球
形の先端から後端に続く縮径軸部６ｂは前記蓋体７の穴
７ａに遊嵌挿通され、ストッパ本体５ａから外へ出た縮
径軸部６ｂから更に縮径した縮径軸部６ｃは図１に示す
ローダ８の一方のアーム８ａに固定したブラケット８ｃ
の穴を貫通しており端部に設けたおねじ６ｃ１にナット
９がねじ込まれていてピン６はアーム８ａの先端にその
軸方向を直角に固定されている。

【００１９】図１に示すように、支持ブロック４の加工
物Ｗと接する端部は平面である。支持ブロック４はアー
ム８ａと同平面上をアーム８ａに向って進退移動可能な
他方のアーム８ｂに設けられている。このため水平方向
のビーム１１が設けられ、ビーム１１に沿ってアーム８
ａは位置を調節可能に固定されるベース１２に固定又は
一体に設けられている。アーム８ｂはビーム１１に沿っ
て設けられたリニアガイド１１ａに移動自在に嵌合して
いるスライド１１ｂに固定されている。

【００２０】アーム８ａ及びベース１２に上下方向のエ
アシリンダ１３が固定されている。エアシリンダ１３の
ピストンロッドに固定されたガイドロッド１４はアーム
８ａに固定されたブラケット８ａ１に嵌入固定されたブ
ッシュ１５に移動自在に嵌合している。ガイドロッド１
４に固定されたガイドフレーム１４ａの一端はアーム８
ａに沿って設けた上下方向のガイド８ａ２に移動自在に
嵌合し、他端には下向きに保持部材１４ｂが固定されて
いる。保持部材１４ｂはエアシリンダ１３が下方へ付勢
されるとガイドロッド１４、ガイドフレーム１４ａと共
に降下して下端がストッパ本体５ａの凹部５ａ４に嵌入
するようになっている。

【００２１】図１のビーム１１の左端部に固定されて垂
下するブラケット１１ｃとアーム８ｂ間において、横方
向のエアシリンダ１６の本体１６ａはブラケット１１ｃ
に固定され、エアシリンダ１６のピストンロッド１６ｂ
はアーム８ｂに固定されている。そしてエアシリンダ１
６を右方へ付勢するとアーム８ｂは右行して支持ブロッ
ク４は基準ストッパ５の方向へ進み基準ストッパ５と支
持ブロック４とで加工物Ｗを挟持できる。

【００２２】このビーム１１は、図６に示すように、心
無研削盤の調整車２を支持するベース４０上に支柱４０
ａ，４０ｂを介して固設された軽量溝型鋼の水平ビーム
１７に、サドル２１を介して平行に支持されている。水
平ビーム１７には溝内で上下に水平ビーム１７に沿って
ガイドレール１８が固定してある。ガイドレール１８に
移動自在に係合するスライドガイド１９はサドル２１に
固定されている。サドル２１に固定された上下方向のボ
ールブッシュ２２には垂直方向に移動自在にロッド２３
が嵌合している。ロッド２３の下端はビーム１１にねじ
込み固定されている。

【００２３】サドル２１に固定されたボールナット２４
には水平方向のボールねじ２５がねじ込まれている。ボ
ールねじ２５は水平ビーム１７に回転自在に支持され、
水平ビーム１７の端部に固定したサーボモータ２６に連
結されている。

【００２４】サドル２１に固定された上下方向のエアシ
リンダ２７のピストンロッド２７ａはビーム１１に固定
されている。

【００２５】図６に示すように加工機ＧＭの左右には図
において紙面に直交する方向に加工物Ｗを搬送する搬入
コンベア３１、搬出コンベア３２が設けられている。搬
入コンベア３１および搬出コンベア３２には所定間隔毎
に断面Ｖ溝状の受面を形成したワーク受け３１ａ，３２
ａが止着され、このワーク受け３１ａ，３２の上に複数
の加工物Ｗが軸線を水平にして重ねられた状態に載置さ
れて搬送されるようになっている。搬入コンベア３１と
加工機ＧＭの間には加工物搬入ガイド３３が設けられて
いる。また、加工機ＧＭと搬出コンベア３２との間には
加工物搬出ガイド３４および図６に加工物Ｗと接触して
従動されるベルト式の補助搬送装置３５が設けられてい
る。

【００２６】また、加工機ＧＭに対応する加工位置Ａに
おいて、前記加工物搬入ガイド３３と加工物搬出ガイド
３４との間にワークレスト３が設けられ、前記搬入ガイ
ド３３、ワークレスト３、搬出ガイド３４および補助搬
送装置３５は一直線に連続する位置にベース４０上に固
定されている。そして、前記搬入ガイド３３、ワークレ
スト３、搬出ガイド３４および補助搬送装置３５のベル
ト３６の各上面には図１に示すようにそれぞれ略１２０
°開角のＶ溝状の受面３３ａ，３ａ，３４ａ，３６ａが
形成されている。この受面３３ａ，３ａ，３４ａ，３６
ａ（図６参照）により、前記ローダ８に把持された複数
の重ねられた加工物Ｗの外周面を受けて加工物Ｗを積み
重ねた方向および径方向に整列保持して加工物Ｗの軸線
の心出し作用を行うようになっている。同時に前記基準
ストッパ５のストッパ本体５ａの外周面も受けストッパ
本体５ａの規制手段を兼用している。特にワークレスト
３上の受面３ａは例えば焼付けや超硬合金を貼り付ける
などして耐摩耗及び高精度な面に加工されている。

【００２７】さらに、ローダ８のビーム１１にはブラケ
ット２８を介して上面ストッパ２９が取り付けられ、複
数の重ねられた加工物Ｗの上面に対向して加工物Ｗの飛
び出しや浮き上がりを防止する作用をしている。

【００２８】次に上記構成の作用を述べる。加工物Ｗが
搬出コンベア３２へ渡された状態では加工機ＧＭの上に
は加工物Ｗはなく、調整車２はベース４０の移動によっ
て砥石１から遠のいた状態である。

【００２９】搬入コンベア３１で搬送されてきた加工物
Ｗは搬入コンベア３１上でそのワーク受け３１ａが搬入
ガイド３３と一致した位置に停止されて待機している。
搬出コンベア３２へ加工済の加工物Ｗを渡したローダ８
の左右動エアシリンダ１６は左方へ付勢され支持ブロッ
ク４は加工物Ｗ端部から遠のいて停止し、サドル２１に
固定した上下動エアシリンダ２７はピストンロッド２７
ａを引き込んでビーム１１を上昇させ、アーム８ａ，８
ｂを上昇させると同時にサーボモータ２６が回転してボ
ールねじ２５を回転してサドル２１を図６において左行
させ図６の左行端に近づくとサドル２１に固定してある
上下動エアシリンダ２７はピストンロッド２７ａを伸張
してビーム１１を下降させ、この途中サドル２１は図６
において左行端に達して停止し、ビーム１１は更に垂直
方向へ下降し、支持ブロック４と基準ストッパ５はコン
ベア３１上で待機している加工物Ｗ群の軸方向両端面側
に位置する。ここで、基準ストッパ５のストッパ本体５
ａをワーク受け３１ａまたは搬入ガイド３３の受面３３
ａに当接し姿勢を固定して加工物Ｗに対峙する。この状
態で左右動エアシリンダ１６が作動してアーム８ｂを右
行して支持ブロック４でもって加工物Ｗを右方へ向って
押し基準ストッパ５との間で挟持する。

【００３０】続いてサーボモータ２６は付勢されてボー
ルねじ２５を回転してボールナット２４を右行させ、サ
ドル２１を右行して支持ブロック４、基準ストッパ５及
びこれらで支持している加工物Ｗを右行して、搬入コン
ベア３１から搬入ガイド３３を介して加工位置Ａのワー
クレスト３上へ滑らすように搬送する。加工物Ｗが加工
位置Ａのワークレスト３上にくるとサーボモータ２６を
消勢して加工物Ｗを停止する。ここで、左右動エアシリ
ンダ１６がアーム８ｂをわずかに左行して支持ブロック
４と基準ストッパ５とによる加工物Ｗの挟持力をゆるめ
る。これにより、基準ストッパ５は浮動自由になり、図
５に示すようにストッパ本体５ａがワークレスト３上の
受面３ａに対し、その外周面がきっちりと嵌まり込み、
その軸方向Ｃを水平に位置保持される。そして、既にス
トッパ本体５ａの凹部５ａ４に浅く嵌入されている保持
部材１４ｂは、シリンダ１３の作用により、さらに下降
され、ストッパ本体５ａの凹部５ａ４の底面を押圧して
ストッパ本体５ａを固定する。すなわち、図５に示すよ
うにストッパ本体５ａはアーム８ａのピン６中心が正確
に水平及び加工物Ｗの中心線Ｗｃに平行になくてもワー
クレスト３上の受面３ａに規制されて正確な姿勢に矯正
され、加工物Ｗに対向する端面５ａ１は垂直かつ加工物
Ｗの中心線Ｗｃと直角になる向きに確実に保持される。

【００３１】そして、ベース４０の移動により調整車
２、ワークレスト３、ローダ８等が共に砥石１に向って
前進して加工物Ｗを砥石１に押し付け心無研削が行なわ
れる。この際、調整車２の軸はこの軸を含む垂直面内に
おいて微少量傾けてあり、砥石軸とは水平方向より見る
と交叉する方向となっている。従って加工物Ｗは基準ス
トッパ５に向って研削力に基づく推力を受ける。このた
め、加工物Ｗは基準ストッパ５の端面５ａ１に推しつけ
られ、端面５ａ１の当金５ｂの前面に確実に当接し起立
した状態で、当金５ｂに摺擦しながら回転される。すな
わち、加工物Ｗはその端面を基準ストッパ５で姿勢を保
持され、全加工物Ｗが互いに密着して重なり合い、軸方
向はワークレスト３の受け面３ａに沿って整列され心出
しされるため、複数の加工物Ｗはその外周面を揃えた状
態で砥石１に平行に当接する。

【００３２】よって、加工物Ｗの端面と外周面すなわち
研削面との直角度が高精度に維持されて研削加工が行わ
れる。基準ストッパ５は非回転であるので加工物Ｗと接
する当金５ｂは加工物Ｗと摺擦する。しかし前述したよ
うに当金５ｂは超硬合金製であり、且つ浮動支持後に方
位が固定されている基準ストッパ５により加工物Ｗの端
に複数の当金５ｂが等しい圧力の強さで接せられるの
で、摩耗し難く、微小な摩耗があっても、均等に摩耗す
るものである。しかも加工物Ｗ端面がストッパ本体５ａ
の端面５ａ１全面と摺擦するよりも当金５ｂによる接触
面積が極めて小さいため、摩擦抵抗が小さく、最端部の
加工物Ｗの研削のための回転を妨げない。これにより、
積み重ねられた加工物Ｗ全体にわたり、均一な研削加工
を行うことができる。

【００３３】加工物Ｗの研削が終わると、ベース４０の
移動によって調整車２、ワークレスト３、ローダ８等が
共に砥石１から後退する。同時に、シリンダ１３の作用
により、保持部材１４ｂは所定量上昇して、ストッパ本
体５ａの凹部５ａ４の底の押圧を開放し、浅い位置で凹
部５ａ４に嵌合した状態に戻される。これにより、スト
ッパ本体５ａは回転しない程度に浮動自在に保持され
る。左右動エアシリンダ１６は前進方向へ付勢され、ア
ーム８ｂが前進して支持ブロック４は加工物Ｗを基準ス
トッパ５とともに挟持する。そして、サーボモータ２６
が付勢され、ボールねじ２５は回転し、ボールナット２
４、サドル２１は右行し、ビーム１１、加工物Ｗ等のサ
ドル２１が担持する各部材は右行し、加工物Ｗがワーク
レスト３上から搬出ガイド３４、補助搬送コンベア３５
を通過して搬出コンベア３２上のワーク受け３２ａの上
へ滑らすように搬送する。このとき、補助搬送コンベア
３５はそのベルト３６が加工物Ｗ外周面との摩擦力にて
加工物Ｗの移動と共に追従移動するため、研削加工後の
加工物Ｗの外周面に摺擦による損傷を生じさせないよう
にしている。搬出コンベア３２へ加工物Ｗが搬送される
と、サーボモータ２６が停止することにより加工物Ｗは
停止する。そして、左右動エアシリンダ１６はピストン
ロッド１６ｂを引き込む方向へ付勢され、アーム８ｂ
は、支持ブロック４が加工物Ｗから離れる左方向へ移動
して停止し、続いて上下動シリンダ２７はピストンロッ
ド２７ａを引き込める方向へ付勢され、ビーム１１、ア
ーム８ａ，８ｂ、支持ブロック４、基準ストッパ５等が
上昇する。この後、搬出コンベア３２により加工後の加
工物Ｗは所定の方向へ搬出される。以下前述と同様にし
てローダー８は搬入コンベア３１上の加工物Ｗを取りに
向う。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したとおり、本出願に係る第１
の発明は加工物搬送手段は加工物の一端面側を支える浮
動の基準ストッパと、加工物の他端面側を支える支持ブ
ロックと、を有することとしたことにより研削時、基準
ストッパは加工位置に正確に位置決めされ、加工物端面
を正確に支持する。これにより加工物間及び加工物と基
準ストッパ間の密着面が研削面と直角に保たれて加工物
の外周面を高精度に研削加工することができる。

【００３５】本出願に係る第２の発明は第１の発明にお
いて、前記規制手段は基準ストッパの外周面を支持する
Ｖ字状の受面であることを特徴とする。また、本出願に
係る第３の発明は第２の発明において、ワークレスト
に、前記複数の重ねられた加工物の外周面を支持すると
ともに前記規制手段となるＶ字状の受け面が形成されて
いることを特徴とする。これによって本出願に係る第
２、第３の発明は基準ストッパのストッパ本体を軸方向
に心出し保持でき、基準端面を正確な位置と方向とする
ことができる。

【００３６】本出願に係る第４の発明は第１〜３の発明
において、ストッパ本体に加工物の軸線方向に向う有底
の穴に、ピン部材を嵌入し、ピン部材と穴とに隙間をお
き、穴の底の中心にピン部材の先端を接し、ピン部材を
一方のアームに固定したため、ストッパ本体を微小な範
囲で浮動支持できるため、アームの変形や組付けによる
基準方向のずれが生じても、ストッパ本体は正確に位置
保持され、基準面の精度を高められる。

【００３７】本出願に係る第５の発明は第４の発明にお
いて、ストッパ本体外周に凹部を設けて凹部に保持部材
を嵌合するようにしたので、ストッパ本体を回転抑制で
きるとともに、所定姿勢に不動とできる。

【００３８】本出願に係る第６の発明は第４または第５
の何れか１つの発明において、基準ストッパの加工物に
接する側の端面に複数の突部を設けてあるので、基準ス
トッパと加工物との間に研削屑、異物が入り難く、加工
物の研削時の保持を良好とし、しかも接触面積が小さい
ために最端部の加工物の回転を妨げない。これにより、
加工物は中央部、端部に拘らず均一に研削加工される。

【００３９】本出願に係る第７の発明は突部を超硬合金
としたことにより耐久性がある。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも実施の形態を示し

【図１】心無研削盤の要部の正面図である。

【図２】図１の左側面図である。

【図３】基準ストッパの縦断面図である。

【図４】ワークレスト３上に固定した状態の基準ストッ
パの左側面図である。

【図５】図４のＥ−Ｅ断面図である。

【図６】本発明の全体を示す正面図である。

【符号の説明】

Ｃ…ストッパ本体の中心線 ＧＭ…加工機 Ｗ…加工物 Ｗｃ…加工物の中心線 １…砥石 ２…調節車 ３…ワークレスト ３ａ…受け面 ４…支持ブロック ５…基準ストッパ ５ａ…ストッパ本体 ５ａ１，５ａ
２…端面 ５ａ３…穴 ５ａ４…凹部 ５ａ５…小穴 ５ｂ…当金 ６…ピン ６ａ…嵌合軸部 ６ｂ…縮径ねじ部 ６ｃ…
縮径軸部 ６ｃ１…おねじ ７…蓋 ８…ローダー ８ａ，８ｂ…アーム ８ａ１…ブラケッ
ト ８ａ２…ガイド ８ｃ…ブロック ９…ナット １１…ビーム １１ａ…リニアガイド １１ｂ…スライ
ド １１ｃ…ブラケット １２…ベース １３…エアシリンダ １４…ガイドロッド １４ａ…ガイドフレーム １４ｂ
…保持部材 １５…ブッシュ １６…エアシリンダ １６ａ…本体 １６ｂ…ピストン
ロッド １７…水平ビーム １８…ガイドレール １９…スライドガイド ２１…サドル ２２…ボールブッシュ ２３…ロッド ２４…ボールナット ２５…ボールねじ ２６…サーボモータ ２７…上下動エアシリンダ ２７ａ…ピストンロッド ２８…ブラケット ２９…上面ストッパ ３１…搬入コンベア ３１ａ…ワーク受け ３２…搬出コンベア ３２ａ…ワーク受け ３３…加工物搬入ガイド ３３ａ…受面 ３４…加工物搬出ガイド ３４ａ…受面 ３５…ベルト補助装置 ３６…ベルト ３６ａ…受面 ４０…ベース ４０ａ，４０ｂ…支柱

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の偏平な加工物を重ねた状態でその
   両端面を搬送手段により把持して加工位置のワークレス
   ト上に搬送し、砥石と調整車とで挟んで加工物外周面を
   インフィード加工する心無研削盤において、 前記搬送手段は、複数の重ねられた加工物を把持する一
   対のアームを有し、一方のアームには前記加工物の一端
   面側を支える基準ストッパが浮動自在に設けられ、他方
   のアームは前記一方のアームに向って進退移動自在で、
   この他方のアームには前記加工物の他端面側を支える支
   持ブロックが設けられ、加工位置において前記基準スト
   ッパを所定の姿勢に規制する規則手段が設けられている
   ことを特徴とする心無研削盤。
2. 【請求項２】 前記規制手段は基準ストッパの外周面を
   支持するＶ字状の受面であることを特徴とする請求項１
   に記載の心無研削盤。
3. 【請求項３】 ワークレストに、前記複数重ねられた加
   工物の外周面を支持するとともに前記規制手段となるＶ
   字状の受面が形成されていることを特徴とする請求項２
   に記載の心無研削盤。
4. 【請求項４】 基準ストッパは、加工物に接する側とは
   反対側の面に加工物の軸線方向に沿う有底の穴を有する
   円筒状のストッパ本体と、該穴の底の中心部に先端が接
   し該穴にすきまをおいて嵌合し前記一方のアームに固定
   されたピン部材を有することを特徴とする請求項１〜３
   のいずれか１つに記載の心無研削盤。
5. 【請求項５】 ストッパ本体の外周には凹部を有し、こ
   の凹部に係合可能に前記一方のアームに設けられ、前記
   凹部に係合することでストッパ本体を所定の状態に保持
   する保持部材を有することを特徴とする請求項４に記載
   の心無研削盤。
6. 【請求項６】 基準ストッパの加工物に接する側の面に
   は加工物端面に接する複数の突部が設けられこの複数の
   突部でなる加工物との接触平面がストッパ本体の外周に
   対し直角であることを特徴とする請求項４または５に記
   載の心無研削盤。
7. 【請求項７】 突部はストッパ本体に超硬合金製部材を
   固定したことを特徴とする請求項６に記載の心無研削
   盤。