JPH11155783A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 集塵袋の素材特性などに最も適した吸引力で
運転する電気掃除機を提供する。 【解決手段】 電動送風機６を内蔵し集塵室３が形成さ
れた掃除機本体１と、集塵室３に装着され袋部１９と取
付台部１７を有する集塵袋２とを備えた電気掃除機にお
いて、取付台部１７に設けられ、袋部１９に関するデー
タが記録されている記録部２７と、集塵室３に設けら
れ、記録部２７のデータを読み取る読取りセンサ２８
と、集塵袋２を集塵室３に装着した時、読取りセンサ２
８により記録部２７のデータを読み取り、その結果に基
づいて集塵袋２に適した吸引力で電動送風機６を制御す
る制御回路２２を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機のフィル
ターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６は従来の電気掃除機を示す一部断面
図、図７は従来の集塵袋を示す斜視図、図８は従来の集
塵袋の構成を示す一部断面図、図９は従来の他の集塵袋
を示す斜視図である。図において、１は掃除機本体、２
は掃除機本体１前方の集塵室３内に設けられた塵埃を捕
集する集塵袋、４は集塵室３の後方に設けられた隔壁で
あり、吸引口５が形成されている。６は隔壁４の後方に
配置された電動送風機、７は電動送風機６の吸気口であ
り、吸引口５は吸気口７と連通している。８は隔壁４と
電動送風機６の吸気口７外周部分をシールする防振体で
ある。９は床ブラシ、１０は床ブラシ９に接続されるパ
イプ、１１はパイプ１０に接続されるホース手元部、１
２は一端が掃除機本体１に他端がホース手元部１１に接
続される蛇腹状のホースである。電動送風機６で吸引さ
れた塵埃を含んだ空気は床ブラシ９より流入し、パイプ
１０、ホース手元部１１及びホース１２を経由して掃除
機本体１の集塵袋２に吸塵される。１３は掃除機本体１
の後方に形成された排気口であり、電動送風機６を通過
した空気は排気口１３より外部へ排出される。１４は掃
除機本体１の後方に設けられた後車輪、１５は掃除機本
体１の下面前方に設けられた前車輪であり、掃除機本体
１が走行し得るように設けられている。１６は掃除機本
体１の上面でかつ集塵室３の上部に開閉可能に設けられ
た上フタであり、上フタ１６を開いて集塵室３内の集塵
袋２の着脱を行う。１７は流入穴１８が形成された取付
台部、１９は袋部であり、集塵袋２は図７に示すよう
に、取付台部１７と袋部１９から構成され、集塵室３の
前側に取付台紙部１７を装着してフック２０により固定
されている。また、流入穴１８はホース１２の一端が嵌
合するように構成されている。集塵袋２は図８または図
９に示すように例えば紙などを袋状に接着して袋部１９
を形成し、袋部１９を取付台紙１７に接着して一体的に
構成されている。２１はホース手元部１１に設けた運転
モード切替用の手元スイッチ、２２はスイッチ２１のポ
ジションによって電動送風機６の回転数を変える制御回
路である。２３は上フタ１６に取付られ集塵室３内の真
空度が所定値以上になった場合に外気を集塵室３に導入
する安全弁である。

【０００３】次に上記のように構成された従来技術の動
作を説明する。電源投入すると、ホース手元部１１に設
けた運転モード切替用の手元スイッチ２１のポジション
により制御回路２２によって電動送風機６に印加される
電圧が決定されて所定の入力で運転が開始する。電動送
風機６が回転すると、塵埃を含んだ空気が床ブラシ９、
パイプ１０、ホース手元部１１、ホース１２を介して集
塵袋２に入る。塵埃類はこの集塵袋２内に捕獲され、空
気のみが隔壁４の吸引口５を通過し、電動送風機６自体
を冷却した後、本体１後側の排気口１３より排出され
る。また、集塵袋２に塵埃が集積され目づまり現象が発
生して集塵室３内の真空度が所定の値以上になった場合
には、掃除機本体１の上フタ１６に設けられた安全弁２
３が作動し、集塵袋２に必要以上の荷重（引張力）が加
わらないようにすると共に電動送風機６の冷却を行うよ
うになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
気掃除機では、集塵袋の袋部の貼り合わせた部分の接着
強度にバラツキがあるため塵埃の種類や流入時の衝突に
より、袋部が破れたり、接着部分が剥がれ、塵埃が洩れ
てしまう場合があった。また、掃除機本体の吸引力には
大小様々なものがあること、または集塵室内の突起等の
形状によっては袋部が破れてしまう場合があった。ま
た、集塵袋の捕集特性は図１０に示すように初期では袋
部のメッシュから微細塵が通過し易い特性を持っている
ので、初期の段階では必要以上に強い吸引力で使用した
場合は効率よく捕集できない場合があった。さらに、袋
部に使用される紙は一般的に経時的に強度が低下するた
め、長期間放置後に使用すると破れて易くなってしまう
場合があった。

【０００５】本発明はかかる問題を解決するためになさ
れたもので、集塵袋の袋部の材質、サイズ、機械的強度
や捕集特性、集塵袋の形名、あるいは製造時期などのデ
ータを記録し、掃除機本体に集塵袋を装着するときにそ
のデータを読み取り、集塵袋に最も適した吸引力で清掃
することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明にかかる電気掃
除機は、電動送風機を内蔵し集塵室が形成された掃除機
本体と、前記集塵室に装着され袋部と取付台部を有する
集塵袋とを備えた電気掃除機において、前記取付台部に
設けられ前記袋部に関するデータが記録されている記録
部と、前記集塵室に設けられ前記記録部のデータを読み
取る読取り手段と、前記集塵袋を前記集塵室に装着した
時、前記読取り手段により前記記録部のデータを読み取
り、その値に基づいて前記集塵袋に適した吸引力となる
ように前記電動送風機を制御する制御回路とを備えたも
のである。

【０００７】また、電動送風機を内蔵し集塵室が形成さ
れた掃除機本体と、前記集塵室に装着され袋部と取付台
部を有する集塵袋と、前記掃除機本体に接続され前記掃
除機本体と吸込具本体とを連通する接続パイプとを備え
た電気掃除機において、前記取付台部に設けられ前記袋
部に関するデータが記録されている記録部と、前記集塵
室に設けられ前記記録部のデータを読み取る読取り手段
と、前記読取り手段からの検出値と予め設定された所定
値とを比較する集塵袋判定手段と、前記接続パイプに設
けられ通過した塵埃の量を検出するゴミセンサと、前記
ゴミセンサからの検出値と予め設定された所定値とを比
較するゴミ量判定手段と、前記集塵室に前記集塵袋を装
着した時、前記読取り手段により前記記録部のデータを
読み取り、前記集塵袋判定手段により判定し、その結果
に基づいて前記ゴミ量判定手段の所定値を設定するとと
もに、前記集塵袋に適した吸引力となるように前記電動
送風機を制御する制御回路とを備えたものである。

【０００８】また、記録部に記録されるデータは、少な
くとも袋部の材質、サイズ、形名、製造年月日のいずれ
か１つが記録されているものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１は本発明の実
施の形態１を示す電気掃除機の要部断面図、図２は実施
の形態１を示す集塵袋の斜視図、図３は電気掃除機のブ
ロック図である。図において、従来の技術と同一または
相当する部分には同じ符号を付し説明は省略する。２４
はホース１２の先端に設けられた差込みパイプ、２５は
差込みパイプ２４に設けられホース１２内を通過する塵
埃を検知する一対のゴミセンサ、２６は集塵室３の前方
に形成された立壁部である。集塵袋２は取付台部１７の
下側を立壁部２６下部に挿着し、上方からフック２０で
押さえられ固定されている。２７は取付台部１７に設け
られた記録部であり、集塵袋２の袋部１９に関する材
質、サイズ、形名、機械的強度や捕集特性、製造時期、
製造ロットなどのデータが記録されている。記録部２７
は磁気記録または光学的記録などで記録されている。２
８は記録部２７に記録されているデータを磁気的または
光学的に読み取る読取りセンサであり、集塵室３の立壁
部２６に集塵袋２の取付台紙部１７を取る付けた場合に
記録部２７と対向する位置に設けられている。

【００１０】２９は制御回路２２に設けた集塵袋判定手
段であり、袋部の材質やサイズ、形名、製造年月日、製
造ロットなどを判定する。３０は制御回路２２に設けた
ゴミ量判定手段であり、差込みパイプ２４に設けた一対
のゴミセンサ２５により、吸引された塵埃の大きさや量
を判定する。３１は制御回路２２に設けた動作モード判
定手段であり、運転モード切替用の手元スイッチ２１に
より選択された運転モード（強運転、弱運転など）を判
定する。３２は電動送風機６の制御パターン設定手段で
あり、集塵袋判定手段２９、ゴミ量判定手段３０、運転
モード判定手段３１に基づいて袋部１９の特性に最も適
した吸引力を設定し、位相制御手段３３により電動送風
機６を制御する。

【００１１】また、集塵袋判定手段２９は、万が一装着
された集塵袋２が掃除機本体１の性能とマッチングしな
い場合には運転を停止し、ランプ３４又はブザー３５に
よって使用者に報知する。例えば、記録部２７に記録さ
れている袋部１９の素材（紙、紙の種類または布な
ど）、サイズ、形名、または製造年月日に基づく引張強
度、破裂強度などの数値と掃除機本体１の吸引力の吸込
み仕事率とを集塵袋判定手段２９により比較することで
袋部１９が掃除機本体１の吸引能力に適合していない場
合、例えば袋部１９の機械的強度が掃除機本体１の吸引
力から規定されている強度よりも小さい場合には制御パ
ターン設定手段３２から位相制御手段３３に出力してい
るトリガ信号を停止させて電動送風機６の運転を停止さ
せる。そして、ランプ３４又はブザー３５によって使用
者に報知する。袋部１９の機械的強度が掃除機本体１の
吸引力から規定されている強度以上の場合には制御パタ
ーン設定手段３２、位相制御手段３３により電動送風機
６を運転させる。

【００１２】また、例えば記録部２７にデータとして形
名が記録されてる場合は、予め集塵袋判定手段２９内に
所定の形名を登録しておき、読みとられた形名と照合
し、登録外のもの、又は読み取れない場合は、掃除機本
体１の吸引能力と不適合の判定を行う。そして、電動送
風機６を運転させることなく、ランプ３４などで使用者
に知らせ、適正な集塵袋２をセットするように喚起す
る。

【００１３】また、ゴミ量判定手段３０は、吸引された
塵埃の大きさ、量を算出し、累積数値が所定値に達した
ときにランプ３４を点灯させたり、ブザー３５を鳴らし
て集塵袋２の交換を報知するとともに、制御パターン設
定手段３２から位相制御手段３３に出力しているトリガ
信号を停止させて電動送風機６の運転を停止させる。ゴ
ミ量判定手段３０に設定される所定値は、制御パターン
設定手段３２が集塵袋判定手段２９の判定した結果（サ
イズなど）に基づいて装着した集塵袋２の集塵可能な塵
埃の量を算出し、ゴミ量判定手段３０に所定値を設定す
る。

【００１４】実施の形態１によれば、集塵袋２の主要部
を構成する袋部１９の材質に関する諸データと形名、製
造時期、製造ロットなどに関するデータを取付台紙１７
の記録部２７に記録し、これらのデータを集塵袋２を掃
除機本体１に装着する時に読取りセンサ２８により自動
的に読み取り、集塵袋２に最も適した吸引力で電動送風
機６を運転することができる。したがって、電動送風機
６の過重な吸引力により袋部１９が破れたり、初期の段
階での捕集効果をダウンさせることなく集塵袋２を使用
できる。特に、袋部１９に紙を使用する場合、紙は経時
的に劣化するため、比較的古い集塵袋２を使用した場合
には簡単に破れてしまうが、データとして製造年月日を
記録しているので、集塵袋２を破いてしまうことを防止
することができる。

【００１５】また、万が一装着された集塵袋２が掃除機
本体１の吸引能力とマッチングしない場合には運転を停
止して使用者に注意を喚起できる。さらに、吸引される
塵埃の種類や大きさを検知し、この検知されたデータと
袋部の特性データ（サイズなど）とを照合させることに
より、集塵袋の交換時期を的確に使用者に知らせること
が可能である。

【００１６】なお、実施の形態１では記録部２７を１箇
所に設けたが、図４に示すように、流入穴１８を介して
両側に２箇所に設けてもよい。これにより、集塵袋２の
装着方向性も間違うことなく行えると共に、データ読み
取りも複数箇所にすることによりエラー発生の頻度も押
さえることが可能となり、信頼性の高いものである。

【００１７】また、図５は記録部２７の一例である光学
的な記録部２７ａを示している。

【００１８】

【発明の効果】この発明は、袋部に関するデータが記録
されている記録部と、記録部のデータを読み取る読取り
手段と、集塵袋を集塵室に装着した時、読取り手段によ
り記録部のデータを読み取り、その値に基づいて集塵袋
に適した吸引力で電動送風機を制御する制御回路とを備
えているので、電動送風機の過重な吸引力により集塵袋
の袋部が破れたりすることを防止できる。

【００１９】また、袋部に関するデータが記録されてい
る記録部と、記録部のデータを読み取る読取り手段と、
読取り手段からの検出値と予め設定された所定値とを比
較する集塵袋判定手段と、通過した塵埃の量を検出する
ゴミセンサと、ゴミセンサからの検出値と予め設定され
た所定値とを比較するゴミ量判定手段と、集塵室に集塵
袋を装着した時、読取り手段により記録部のデータを読
み取り、集塵袋判定手段により判定し、その結果に基づ
いてゴミ量判定手段の所定値を設定するとともに、集塵
袋に適した吸引力で電動送風機を制御する制御回路とを
備えているので、電動送風機の過重な吸引力により集塵
袋の袋部が破れたりすることを防止できるとともに、吸
引される塵埃の種類や大きさを検知し、この検知された
データと袋部の特性データ（サイズなど）とを比較する
ことにより、集塵袋の交換時期を的確に使用者に知らせ
ることが可能である。

【００２０】また、記録部に記録されるデータは、少な
くとも袋部の材質、サイズ、形名、製造年月日のいずれ
か１つが記録されて、それぞれの値に基づいて応じて集
塵袋に適した吸引力で電動送風機を制御しているので、
電動送風機の過重な吸引力により集塵袋の袋部が破れた
りすることを確実に防止できる。

【００２１】また、記録部に記録されるデータとして製
造年月日を記録している場合は、例えば袋部に紙を使用
した場合は、紙は経時的に劣化するため、比較的古い集
塵袋を使用した場合には特に簡単に破れてしまうが、記
録データに基づいて集塵袋に最適な吸引力で電動送風機
を制御できるので、集塵袋を破いてしまうことを防止で
きる。

【００２２】

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態１を示す電気掃除機の要
部断面図である。

【図２】 本発明の実施の形態１を示す集塵袋の斜視図
である。

【図３】 本発明の実施の形態１を示す電気掃除機のブ
ロック図である。

【図４】 他の集塵袋を示す斜視図である。

【図５】 他の集塵袋を示す斜視図である。

【図６】 従来の電気掃除機を示す一部断面図である。

【図７】 従来の集塵袋を示す斜視図である。

【図８】 従来の集塵袋の構成を示す一部断面図であ
る。

【図９】 従来の他の集塵袋を示す斜視図である。

【図１０】 捕効率とろ過風量の関係を示す図である。

【符号の説明】

１ 掃除機本体、２ 集塵袋、３ 集塵室、４ 隔壁、
５ 吸引口、６ 電動送風機、７ 吸気口、８ 防振
体、９ 床ブラシ、１０ パイプ、１１ ホース手元
部、１２ ホース、１３ 排気口、１４ 後車輪、１５
前車輪、１６ 上フタ、１７ 取付台部、１８ 流入
穴、１９ 袋部、２０ フック、２１ 手元スイッチ、
２２ 制御回路、２３ 安全弁、２４ 差込みパイプ、
２５ ゴミセンサ、２６ 立壁部、２７ 記録部、２８
読取りセンサ、２９ 集塵袋判定手段、３０ ゴミ量
判定手段、３１ 動作モード判定手段、３２ 制御パタ
ーン設定手段、３３ 位相制御手段、３４ ランプ、３
５ ブザー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩原 明弘 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地１ 三菱電機ホーム機器株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動送風機を内蔵し集塵室が形成された
   掃除機本体と、前記集塵室に装着され袋部と取付台部を
   有する集塵袋とを備えた電気掃除機において、前記取付
   台部に設けられ前記袋部に関するデータが記録されてい
   る記録部と、前記集塵室に設けられ前記記録部のデータ
   を読み取る読取り手段と、前記集塵袋を前記集塵室に装
   着した時、前記読取り手段により前記記録部のデータを
   読み取り、その値に基づいて前記集塵袋に適した吸引力
   となるように前記電動送風機を制御する制御回路とを備
   えたことを特徴とする電気掃除機。
2. 【請求項２】 電動送風機を内蔵し集塵室が形成された
   掃除機本体と、前記集塵室に装着され袋部と取付台部を
   有する集塵袋と、前記掃除機本体に接続され前記掃除機
   本体と吸込具本体とを連通する接続パイプとを備えた電
   気掃除機において、前記取付台部に設けられ前記袋部に
   関するデータが記録されている記録部と、前記集塵室に
   設けられ前記記録部のデータを読み取る読取り手段と、
   前記読取り手段からの検出値と予め設定された所定値と
   を比較する集塵袋判定手段と、前記接続パイプに設けら
   れ通過した塵埃の量を検出するゴミセンサと、前記ゴミ
   センサからの検出値と予め設定された所定値とを比較す
   るゴミ量判定手段と、前記集塵室に前記集塵袋を装着し
   た時、前記読取り手段により前記記録部のデータを読み
   取り、前記集塵袋判定手段により判定し、その結果に基
   づいて前記ゴミ量判定手段の所定値を設定するととも
   に、前記集塵袋に適した吸引力となるように前記電動送
   風機を制御する制御回路とを備えたことを特徴とする電
   気掃除機。
3. 【請求項３】 記録部に記録されるデータは、少なくと
   も袋部の材質、サイズ、形名、製造年月日のいずれか１
   つが記録されていることを特徴とする請求項１または２
   記載の電気掃除機。