JP2719822B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電気掃除機の塵埃検出に関するものであ
る。

［従来の技術］ 第２図は従来からある一般の電気掃除機の全体構成を
示す側面図で、一部を断面で示す。

図において、（１）はブラシ、（２）は延長管、
（３）はホース、（3a）はリモコンスイッチ、（４）は
本体、（５）は吸込口、（６）は吸込口（５）から本体
（４）内へ空気と共に吸引されてきた塵埃を集める紙袋
状の粗塵捕獲用の集塵フィルタ、（７）は細塵埃捕獲用
の前フィルタ、（８）は電動送風機、（９）は電動モー
タ、（10）は微細塵埃捕獲用の後フィルタ、（11）は排
気口である。

次にこの作用を説明する。リモコンスイッチ（3a）を
操作し、電動モータ（９）を駆動させて電動送風機
（８）を回転させると、矢印Ａ方向の空気の流れが生
じ、ブラシ（１）より吸引された塵埃及び空気は延長管
（２）、ホース（３）を通って吸込口（５）より集塵フ
ィルタ（６）に入る。ここで大部分の粗大ゴミは捕獲さ
れて集塵フィルタ（６）内に溜り、後で集塵フィルタ
（６）と共に取り出される。更にこの集塵フィルタ
（６）を通り抜けた塵埃は、前フィルタ（７）を通り抜
ける際に、この前フィルタ（７）に回収され、吸引空気
は電気送風機（８）に巻き込まれて電動モータ（９）の
周囲を通り、後フィルタ（10）によって更に細い塵埃も
回収され、殆んど塵埃のない空気のみとなって排気口
（11）より外へ放出される。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のような従来の電気掃除機においては、電動送風
機（８）の上流側にある前フィルタ（７）は紙袋状の集
塵フィルタ（６）のように時々交換する必要はないが、
徐々に塵埃が集積し、これに伴って前フィルタ（７）を
抜けて電動送風機（８）に流れ込む塵埃が多くなる。こ
のため電動送風機（８）や電動モータ（９）の周囲に塵
埃が付着し、送風性能が低下するばかりでなく故障を生
ずる原因となるという問題点がある。

本発明はかかる課題を解決するためになされたもの
で、電気掃除機本体内の前フィルタの汚れが一定限度を
超えたときは早期にこれを検知できるようにするととも
に、電動送風機を制御するようにした電気掃除機を得る
ことを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る電気掃除機は、吸込口と電動送風機と排
気口とを備え、吸込口と電動送風機との間に吸込口側か
ら順に粗塵捕獲用の使い捨て紙パックフィルタと細塵埃
捕獲用の前フィルタとを設けた電気掃除機において、前
フィルタを電動送風機に近接して配設し、前フィルタと
電動送風機との間の空気流路に、空気流路内に光を通過
させてこの空気流路内の塵埃量を検出する光学式ゴミ検
知器を設け、光学式ゴミ検知器で電動送風機を制御する
ものである。

［作用］ 電気掃除機が稼働している間に、前フィルタを抜け
て、電動送風機の方へ吸引される空気中に混じる塵埃の
量を光学式ゴミ検知器で検知することにより前フィルタ
を通過後のフィルタで補集されなかった塵埃の量が判定
される。これによって、フィルタが清掃すべき程度まで
汚れているかどうかを知ることができる。

［実施例］ 第１図は本発明の一実施例の電気掃除機本体の内部平
面図である。

図において（１）〜（11）は前記従来例の第２図と同
一であるので説明は省略する。ただし集塵フィルタ６）
は第２図で示した紙袋製であっても、布袋製であって
も、プラスチック製であっても良い。

（12）は前フィルタ（７）と電動送風機（８）との間
に設けられた光学式ゴミ検知器で、一方の側壁に設けら
れた発光器（12a）とこれに対向して他方の側壁に設け
られた受光器（12b）とからなり、前フィルタ（７）と
電動送風機（８）との間を通る空気に含まれた塵埃が少
ないときは受光器（12b）の受光量が多く、塵埃が多い
ときは受光量が少なくなるように構成されている。そし
て塵埃の量が一定量を超えたときは、例えば掃除機本体
（４）の目につき易い位置、あるいはリモコンスイッチ
（3a）付近等に設けた警報器（図示せず）に受光器（12
b）から警報信号を出力するようになっている。また、
警報信号の出力によって電動モータ（９）を自動的に停
止させる。

次にこの作用を説明する。電動モータ（９）の駆動に
よって電動送風機（８）が回転すると、矢印Ａに示され
る空気流が生じ、塵埃を混えた空気は吸込口（５）より
吸引され、集塵フィルタ（６）内に入る。更に集塵フィ
ルタ（６）を抜けた細かい粉塵は、前フィルタ（７）に
よって粉塵の中で比較的大きい粗塵が捕獲されるが、細
かい粉塵は空気と共に前フィルタ（７）を抜けてさらに
下流へ送り出される。この粉塵が空気内に混在する量の
多少は、この位置に設けられた光学式ゴミ検知器（12）
の発光器（12a）から発せられた光の受光器（12b）に感
知される量によって直ちに検知される。このあと、粉塵
を含んだ空気は、電動送風機（８）及び電動モータ
（９）の周囲を通り、後フィルタ（10）によってさらに
細塵を捕獲されたのち排気口（11）より放出される。こ
のようにして、粉塵を検知した時点で前フィルタ（７）
と電動送風機（８）との間を流れる空気内に混じる塵埃
の量が一定限界を超えたときは、掃除機の運転を中止
し、前フィルタ（７）を外して清掃し、又は交換する。
このようにして常に前フィルタ（７）を一定の汚れ以上
にならないように保持すれば、電動送風機（８）や電動
モータ（９）に付着する粉塵が少くなる。

なお、本発明においては、光学式ゴミ検知器を更に後
フィルタの下流側に増設して排風に混在する粉塵を検出
するようにすれば、電気掃除機本体から放散される粉塵
の量を知ることができると共に、後フィルタの汚れの程
度を判定し、適切な時期に清掃又は交換することができ
るようになり、衛生上好ましい。

又、上記実施例では発光器及び受光器から成る光学式
ゴミ検知器を例示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、発光と共にその反射光によってゴミの量を
検知する反射形ゴミ検知器を用いてもよい。また、ゴミ
検知器が動作するに伴い、本体外表面にランプやブザー
等で表示したり、電動モータを停止させても良い。

［発明の効果］ 以上のように、本発明に係る電気掃除機は、吸込口と
電動送風機と排気口とを備え、吸込口と電動送風機との
間に吸込口側から順に粗塵捕獲用の使い捨て紙パックフ
ィルタ府へと細塵埃捕獲用の前フィルタとを設けた電気
掃除機において、前フィルタ電動送風機に近接して配設
し、前フィルタと電動送風機との間の空気流路に、空気
流路内に光を通過させてこの空気流路内の塵埃量を検出
する光学式ゴミ検知器を設け、光学式ゴミ検知器で電動
送風機を制御するので、前フィルタの汚れ程度を早期に
検知して前フィルタの清掃又は交換を行うことができ、
前フィルタの汚れが一定限界を超えることを防ぐことが
できる。また、粉塵を規制して電動送風機や電動モータ
等に粉塵が付着することを防止し、送風機能の低下や故
障の発生などを未然に防ぐことができるとともに、光学
式コミ検知器で電動送風機を制御するので、粉塵が混ざ
った空気を室内に排気するおそれがなく、クリーン排気
性の高い電気掃除機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す要部の平面図、第２図
は従来例の全体構成を示す一部断面の側面図である。 図において、（１）はブラシ、（２）は延長管、（３）
はホース、（４）は本体、（５）は吸込口、（６）は集
塵フィルタ、（７）は前フィルタ、（８）は電動送風
機、（９）は電動モータ、（10）は後フィルタ、（11）
は排気口、（12）は光学式ゴミ検知器、（12a）は発光
器、（12b）は受光器である。 なお各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−126172（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−213030（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−174632（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−284223（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−280829（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吸込口と電動送風機と排気口とを備え、前
   記吸込口と電動送風機との間に吸込口側から順に粗塵捕
   獲用の使い捨て紙パックフィルタと細塵埃捕獲用の前フ
   ィルタとを設けた電気掃除機において、 前記前フィルタを前記電動送風機に近接して配設し、該
   前フィルタと電動送風機との間の空気流路に、空気流路
   内に光を通過させて該空気流路内の塵埃量を検出する光
   学式ゴミ検知器を設け、該光学式ゴミ検知器で前記電動
   送風機を制御することを特徴とする電気掃除機。