JPH11153603A - 生化学自動分析装置 - Google Patents

生化学自動分析装置

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JPH11153603A
JPH11153603A JP9317972A JP31797297A JPH11153603A JP H11153603 A JPH11153603 A JP H11153603A JP 9317972 A JP9317972 A JP 9317972A JP 31797297 A JP31797297 A JP 31797297A JP H11153603 A JPH11153603 A JP H11153603A
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JP
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reagent
constant temperature
reaction
reaction vessel
sample
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Application number
JP9317972A
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English (en)
Inventor
Yasuo Abe
康夫 阿部
Isato Shimizu
勇人 清水
Naoya Sasaki
直哉 佐々木
Akira Miyake
亮 三宅
Takao Terayama
孝男 寺山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反応容器内に試薬投入により温度低下が発生
し、サンプル計測時間が長くなる原因となっている。 【解決手段】上記課題は、複数の反応容器と、反応容器
の上部開口部からサンプルを供給するサンプル供給手段
と、複数種類の試薬をそれぞれ専用に蓄積する複数の試
薬容器と、試薬容器から所定量の試薬を吸引して前記反
応容器の上部開口部から試薬を供給する試薬供給手段
と、前記反応容器内のサンプルと試薬を混合させる攪拌
手段と、前記反応容器を恒温に保つ恒温槽と、反応中あ
るいは反応を終了した前記サンプルの物性を計測する計
測手段とを備えた化学分析装置において、前記恒温槽の
両側側壁にそれぞれ噴出孔と吸込孔を設け、前記反応容
器間の隙間方向に流れを誘起することで達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体中に溶存する物
質の濃度を定量する化学分析装置に係り、特に生体液や
水などの成分分析を行う化学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の反応容器内を恒温にする技術と
し、特開平5−119041号公報には、試薬を反応容
器内に分注する分注プローブを直接加熱する技術が開示
されている。すなわち、先ず試薬容器から試薬を1測定
分分注プローブに吸引する。その後、分注プローブは吸
引した試薬を保持したまま二つのヒートブロックが設置
されている場所に移動し、ヒートブロック間に静止す
る。次に二つのヒートブロックが分注プローブを挟み所
定の温度になるまで直接加熱する。これにより、測定速
度を向上させることができる。
【0003】また、特開平5−281237号公報に
は、試薬を反応容器内に分注する前にヒーティングブロ
ックまたは、恒温槽に一時的に待避しておく技術が開示
されている。反応容器が配置された反応部が回転し、サ
ンプラーに配列された血液検体がピペッターによって検
体注入位置の反応容器に注入される。試薬分注機構は、
複数の試薬を保持し選択された試薬を試薬採取位置へ位
置決めする回転機構を有する試薬トレイと、一定温度に
保たれたプローブを保持する凹凸を有するヒーティング
ブロックと、アームの先端にプローブを着脱可能にしプ
ローブへの試薬の吸引と吐出を行なうとともに、プロー
ブを試薬採取位置、ヒーティングブロックの位置及び試
薬分注位置の反応容器の位置へ移送するアーム機構を有
するディスペンサーを備えている。このディスペンサー
により、試薬を吸引したプローブを一時的にヒーティン
グブロックに待避させ、試薬を恒温にすることができ検
体の温度低下を防止することができる。
【0004】また、特開平6−308132号公報に
は、先の従来例と同様に、試薬を反応容器内に分注する
前にヒーティングブロックまたは、恒温槽に一時的に待
避しておく技術が開示されている。
【0005】すなわち、試薬容器を保持した試薬テーブ
ルと恒温化された検体に測定項目に応じた試薬を所定の
反応容器内に分注する試薬分注装置とを備えた自動分析
装置において、試薬容器から試薬を試薬待避容器に待避
させる試薬待避装置と、試薬待避容器を恒温する恒温槽
を設け、試薬分注装置が試薬を試薬待避容器から反応容
器に分注する。これにより、検体の温度低下を防止する
ことができ測定速度を向上させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の試薬の恒温
化技術は、何れもプレヒート技術であり以下に示す問題
点がある。
【0007】まず第1は、分析装置内に試薬をプレヒー
トするための場所が必要であるという点である。試薬を
プレヒートさせる分析装置では、装置内に専用のヒーテ
ィングブロック又は槽、機構、制御が必要となり分析装
置全体を大きくせざるを得ない。
【0008】第2は、所定の温度に達するまでの時間、
装置が止まり結果的に測定時間がかかる点である。プレ
ヒートされた試薬を反応容器に分注すれば検体の温度低
下がなく、分注後はすぐに測定処理に移れるので測定時
間の短縮には効果があるが、実際には試薬のプレヒート
のために余計な時間を費やしている。又、試薬をプレヒ
ートする位置への移送時間、加熱時間、加熱後の試薬を
反応容器に移送する時間がかかる。
【0009】第3は、試薬を長時間恒温状態にすること
による試薬の劣化が生ずる点である。試薬は、試薬容器
に入っている時は、約5℃以下に保たれている。これ
は、恒温状態になると試薬自体の反応が進み、そのまま
測定に用いると誤測定を招く恐れがある。よって、ヒー
ティングブロックや恒温槽で試薬を待避させる方法は、
測定時間を要し、さらに試薬の劣化を生じさせる可能性
があり、測定結果の信頼性に悪影響を及ぼす。
【0010】本発明の目的は、試薬のプレヒート部分を
なくして分析装置の小型化を実現し、検体の温度低下時
間を短縮して測定時間を速くし、試薬の劣化をなくすこ
とを実現するために新しい温水噴出・吸込み機構を有す
る恒温槽を備えた化学分析装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の反応
容器と、反応容器の上部開口部からサンプルを供給する
サンプル供給手段と、複数種類の試薬をそれぞれ専用に
蓄積する複数の試薬容器と、試薬容器から所定量の試薬
を吸引して前記反応容器の上部開口部から試薬を供給す
る試薬供給手段と、前記反応容器内のサンプルと試薬を
混合させる攪拌手段と、前記反応容器を恒温に保つ恒温
槽と、反応中あるいは反応を終了した前記サンプルの物
性を計測する計測手段とを備えた化学分析装置におい
て、前記恒温槽の両側側壁にそれぞれ噴出孔と吸込孔を
設け、前記反応容器間の隙間方向に流れを誘起すること
で熱の伝達を促進することにより、反応容器内の温度を
すばやく所定の温度にし、さらに反応容器同志の温度差
の影響を小さくすることで解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図3
を用いて説明する。図1は本発明の反応容器間の隙間方
向に流れを誘起する恒温水噴出吸込機構の詳細説明図で
ある。図2は本発明の恒温水噴出吸込機構を取り付けた
化学分析装置の全体の上面図である。図3は本発明の恒
温水回りの配管系の一実施形態を示す図である。
【0013】まず図1、図2を用いて本発明の化学分析
装置の構成について説明する。図1(1)は恒温槽22
を上面から見た図であり、(2)は斜め上面から見た図
である。図1は、図2の反応ディスク204と恒温槽2
2の一部分を切り出して示したものである。
【0014】恒温槽22には所定の温度の温水が入って
おり、その中に反応ディスクに取り付けられている反応
容器11が多数浸されている。恒温槽22内の温水(恒
温水)は常時所定の一定温度になるように管理されてお
り、循環している。反応ディスクは各反応容器11内の
サンプルの特性計測を行なうために回転する。恒温槽2
2は断面がU字型になっており、各反応容器11を両側
から囲むように二つの壁(12、15)が円周状にできて
いる。一方の壁12には、温水を噴出する噴出孔13と
温水を噴出するための噴出ノズル14が取り付けてあ
る。またもう一方の壁15には、温水を吸込む吸込孔1
6と吸込ノズル17が取り付けてある。
【0015】図1の反応容器列の中央の反応容器11a
は、試薬が投入される位置にある反応容器である。恒温
水を噴出及び吸込む噴出孔13と吸込孔16は、それぞ
れその孔の中心位置がこの試薬投入反応容器11aとそ
れに隣合う反応容器11b、11cの中間にほぼなるよ
うに設けられている。また、試薬投入後にサンプルと試
薬を混合するための攪拌棒18が別に設けられている。
【0016】図2に示す化学分析装置200の上面に
は、試料が入った試験管202と、それを円周上に保持
するようになっているサンプルホルダー201が設けら
れている。また、サンプルホルダー201の脇には試験
管202内の試料を吸引するためのサンプルピペッタ2
03が設けられている。サンプルピペッタ203は、図
に示していないが吸引して試料を内部に保持するための
ノズルとそのノズルに上昇・回転の動作を与えるための
3次元駆動機構及びノズル内に試料を吸引したり、ノズ
ル内の試料を吐出したりするためのポンプが設けられて
いる。
【0017】サンプルホルダー中の試験管202を丁度
サンプルピペッタのノズルの直下に位置せしめるために
サンプルホルダー201は回転駆動するようになってい
る。サンプルピペッター203のノズルのもう一方の降
下位置には、反応容器11が順次回転しながら移動して
くるようになっている。これら複数の反応容器11は、
反応ディスク204の円周上に保持されている。また、
反応容器11の下半分は恒温水が流れる恒温槽22に浸
っている。サンプルピペッター203のノズル降下位置
に順次反応容器11を移動させるために反応ディスク2
04は回転駆動するようになっている。
【0018】反応ディスク204の円周上には上記で説
明したサンプルピペッターの他、第1試薬容器207を
保持し回転する第1試薬ホルダー205、第2試薬容器
210を保持し回転する第2試薬ホルダー208、第1
試薬を吸引保持し回転して反応容器11aに試薬を吐出
する第1試薬ピペッター206、第2試薬を吸引保持し
回転して反応容器11dに試薬を吐出する第2試薬ピペ
ッター209、分光計測装置211、反応容器洗浄機構
212が設けられている。また、恒温槽22には、図1
で説明した恒温水の噴出・吸込ノズルが第1試薬投入反
応容器11a用に噴出ノズル14と吸込ノズル17を、
第2試薬投入反応容器11d用に噴出ノズル14aと吸
込ノズル17aを設けている。
【0019】このように、試薬を投入された反応容器内
の温度を所定の温度に維持すために、恒温槽22の試薬
投入部の反応容器11a及び11dの両側の反応容器と
の間に所定温度の流路を形成することにより、試薬投入
による反応容器11a、11dの低下した温度を急速に
回復させ、反応を促進して高速で高精度の分析を行える
ようにしたものである。
【0020】次に図3を用いて本発明の恒温水回りの配
管系を説明する。なお、図3では第1試薬ピペッターや
第1試薬ホルダーを例示してあるが第2試薬ピペッター
や第2試薬ホルダーにも同様に給水できるようになって
いる。 反応ディスク204には、恒温槽22が取り付けられて
いる。恒温槽22には、常時恒温水が流れており、その
ために恒温水送入口302と恒温水排水口303があ
る。また、恒温槽22には、図1で説明した恒温水噴出
ノズル14と恒温水吸込ノズル17が恒温槽22の壁1
2、15に取り付けられている。切換バルブ304、3
05は、それぞれ一時的にバルブを切り換えて恒温水を
恒温水噴出ノズル14から噴出させ及び恒温水吸込ノズ
ル17からの吸込みができるようにする。
【0021】循環ポンプ306は、恒温水を循環させる
ために水を電熱器307を通して恒温水にし、切換バル
ブ304を通して恒温水送出口または、恒温水噴出ノズ
ルに恒温水を送り込む。保冷庫308は、恒温水排水口
より排水された温水を循環ポンプに送る前に一時的に温
度を下げること及び、第1試薬ホルダー205及び第2
試薬ホルダー208を低温に保つために用いられる。給
水ユニット310は、最初に恒温槽に温水を満たす時
や、恒温槽の温水が足りなくなった時に水を供給する。
また、反応容器11や試薬供給装置の第1試薬ピペッタ
ー206や第2試薬ピペッター209を洗浄する時に水
を供給する。洗浄ノズル312は、給水ユニットより供
給された水が給水管313を通って供給された水により
特性計測済みの反応容器を洗浄する。また、循環ポンプ
306からの冷水は給水管314から第1試薬ホルダ2
05に送られ試薬を低温に保つ構成となっている。
【0022】上記恒温槽の給水系の構成は、次のように
動作する。まず試料の入った試験管202から所定量の
試料をサンプルピペッター203のノズル内に吸引し、
反応容器11aの底部まで移動した後吐出する。反応容
器11aは、反応ディスク204の回転駆動により第1
試薬ピペッター206の吐出位置に移動される。第1試
薬ホルダー205は、所望の検査項目に対応した試薬容
器207が第1試薬ピペッター206の吸引位置直下に
来るように回転駆動により移動する。第1試薬ピペッタ
ー206は、所望の試薬容器207が吸引位置にくると
所定量の試薬を吸引保持し、反応容器11aの直上まで
移動し試薬を吐出する。
【0023】第2試薬を追加する必要がある場合は、反
応容器11aは第2試薬ピペッター209の試薬吐出位
置まで回転移動し第1試薬の供給の場合と同様の動作を
行なう。さらに、第3、第4の試薬を追加する場合に
は、反応ディスク204をもう一回転した後、再び第1
試薬ピペッター、第2試薬ピペッターによってそれぞれ
の位置で供給される。これらの試薬供給が終了した後、
試薬と試料は徐々に反応を開始し、その結果検査項目の
成分濃度に対応した発色を行なう。この発色の程度は成
分濃度に対応する。分光計測部211にて反応容器中の
試料の吸光スペクトルを計測し、濃度の定量を行なう。
計測が終了した反応容器11a内の試料は、反応容器洗
浄機構212で吸引され、同時に反応容器壁も洗浄され
る。
【0024】上記で説明した第1試薬又は第2、第3、
第4試薬を反応容器11aに吐出する時に以下の動作を
行なう。反応容器11aに試薬を供給する直前までは、
恒温槽22内を恒温水が循環している。恒温水の循環
は、次のように行なう。恒温水排水口303から排水さ
れた恒温水を切換バルブ305を通って、保冷庫308
で一時的に温度を下げた後循環ポンプ306に吸入され
る。その後循環ポンプ306から恒温水が吐出され電熱
器307を通されて所定の温度になり切換バルブ304
を通って、恒温水送入口302に送られ、恒温槽22内
に入り循環する。このような循環は、次に説明する他の
ノズルから恒温水の噴出・吸込動作を行なわない間常に
行われ、恒温槽22内が恒温に保てれている。
【0025】各試薬吐出位置で試薬を吐出する直前、一
定時間切替バルブ304、305が切り換わり、これま
で送入口302から恒温槽22内に流れ込んでいた恒温
水が噴出ノズル14より所定の速度で噴出し、また排水
口303より流れ出ていた恒温水が吸込ノズル17から
所定の速度で吸込むことになり、試薬投入反応容器11
aの回りに恒温水の流れが生じ、かつ反応容器11a、
11b、11c間の隙間に流れが生ずる。吸込ノズル1
7から吸込まれた恒温水は、切換バルブ305から切換
バルブ304まで上記で説明した恒温水の循環動作の時
と同様の配管系を通り所定の温度に保たれた恒温水が噴
出ノズル14から噴出する。また、反応容器11aに試
薬が吐出された後、攪拌棒18が駆動し試薬投入反応容
器11a内の試料と試薬を攪拌し混合する。
【0026】すなわち、反応容器11aの外側と内側に
流れを作ることによって、反応容器11a回りの熱の伝
達を良くすることで試薬投入によるサンプルの温度低下
を急速に恒温状態に戻すことが可能になる。また、外側
の流れによって反応容器11a内の温度低下が、それと
隣合う反応容器11b、11cへ影響し温度低下してし
まうことを阻止することができる。これにより、後の試
料特性計測までの時間を短縮し試料の高速な分析が可能
となる。尚、噴出ノズル14と吸込ノズル17の稼動
は、持続的に一定時間稼動する。その後は、恒温槽22内
を恒温水が循環するように恒温水送入口302に恒温水
を送り、恒温水排水口303から恒温水を排出するよう
に切換バルブ304、305を切り換える。
【0027】図1に示すように本実施例では噴出ノズル
14と吸込ノズル17を二つずつ取り付けているが、試
薬投入反応容器11aの回りに流れを誘起できれば噴出
ノズル14及び吸込ノズル17の数はいくつでも良い
し、噴出ノズル14と吸込ノズル17の数も一致してい
る必要はない。噴出ノズル14及び吸込ノズル17の取
り付け位置についても、本実施例では二ヶ所の試薬投入
位置でのみ説明したが、試薬投入箇所が一つまたは3つ
以上ある場合はそれぞれの位置で同様の噴出ノズル14
及び吸込ノズル17を取り付け流れを誘起しても良い。
また、噴出ノズル14と吸込ノズル17の稼動は、間欠
的に行なっても良いし、常時行なっても良い。
【0028】配管系は、切換バルブを用いるのではなく
噴出・吸込み専用の小型ポンプを用いた系でも良いし、
切換バルブの替わりに流量を調節可能な絞りバルブを用
いた系にしても良い。試薬の供給方式は、ピペッター方
式ではなく試薬容器とマイクロポンプが一体となった方
式でも良い。反応容器11内の攪拌についても攪拌棒1
8でなくても、例えば超音波を用いた攪拌部を設けても
良い。
【0029】以上のような実施例によれば、試薬投入に
よって低下した試料の温度を急速に恒温状態に戻すこと
ができる。また、試薬を直接加熱しないことと供給直前
まで低温に保つことができるので試薬の劣化を防止でき
る。従来の配管系に切換バルブと噴出・吸込孔を追加す
るだけなので化学分析装置の小型化が図れる。
【0030】図4に、他の実施例を示す。図4は、本発
明の噴出・吸込孔の取付け方の別の実施例に関する説明
図である。
【0031】図4(1)の構成は、恒温槽22に噴出ノ
ズル14が試薬投入反応容器11aとその両隣の反応容
器11b、11cのほぼ中間に位置するように二つ取り
付けられている。また、吸込ノズル17が反応容器11
aと11cのほぼ中間に位置するように一つ取り付けら
れている。噴出ノズル14から恒温水が噴出されると一
方は反応容器11aと11bの間を流れ、反応容器11
aと吸込ノズル17が付いている恒温槽22の壁の間を
流れて吸込ノズル17に吸込まれる。もう一方の流れ
は、反応容器11aと11cの間を流れ、吸込ノズル1
7に吸込まれる。このように図4(1)の実施例によっ
ても反応容器間の隙間に流れを誘起でき第1の実施例と
同様の効果が得られる。また、本実施例の場合、吸込ノ
ズル17が一つで済み部品点数減り、第1の実施例より
も原価低減が図れる。
【0032】図4(2)では、噴出ノズル14と吸込ノ
ズル17を斜めに一つずつ取付けた実施例である。これ
は、噴出ノズル14から恒温水を試薬投入反応容器11
aの角に向けて噴出し、反応容器11aと11bの間と
反応容器の並び方向に流れを誘起するようにする。吸込
ノズル17は、試薬投入反応容器11aと反応容器11
cの間に付近に取り付ける吸込むことにより、噴出時に
2方に別れた流れを一方は、試薬投入反応容器11aと
恒温槽22の壁間に、もう一方は試薬投入反応容器11
aと反応容器11c間に流れを誘起することができる。
(2)の実施例によっても反応容器間の隙間に流れを誘
起でき第1の実施例と同様の効果が得られる。また、
(1)の実施例と同様噴出ノズル14が一つと吸込ノズ
ル17が一つで済み第1の実施例よりもさらに原価低減
が図れる。
【0033】図5は、本発明の反応容器間の隙間に流れ
を誘起し易くした反応容器の形状の別の実施例に関する
説明図である。噴出ノズル14と吸込ノズル17は、図
4(2)の実施例と同様に取り付けられている。
【0034】試薬投入反応容器11aには、噴出ノズル
14の噴出孔13に近い角に噴出孔13と同じ角度で板
503aが取り付けられ、吸引ノズル17の吸込孔16
に近い角に吸込孔16と同じ角度で板503bか取り付
けられている。その他の反応容器も全て同様の形状にな
って並べられている。噴出孔13から恒温水が噴出され
ると試薬投入容器11aの板503aにより流れが二つ
に分離され、吸込孔16で吸込むことにより、試薬投入
反応容器11aの外側に沿った流れを誘起することがで
きる。反応容器の形状以外は図4(2)と同じである
が、反応容器の形状を本実施例のようにすることにより
さらに速く試薬投入反応容器11a内の温度を恒温に戻
すことができる。
【0035】図6は本発明の噴出・吸込ノズルの形状の
別の実施例に関する説明図である。(1)の左図は、恒
温槽22に取り付けられている噴出・吸込ノズル14、
17の位置で恒温槽22の周方向に垂直に切った時の断
面図を示す。また、右図は恒温槽22を周方向に切った
時の吸込ノズル17付近の断面図を示す。
【0036】(1)の実施例の特徴は、噴出・吸込ノズ
ル14、17を縦に三つずつ並べて恒温水の噴出・吸込
みを行うことである。本実施例では、三つの孔により噴
出するので勢い良く噴出できる。これにより、熱伝達が
促進され試薬投入反応容器11a内の温度を効率良く恒
温に戻すことができる。(2)には、別の実施例として
噴出・吸込孔の形状が違う例を示した。断面は、(1)
と同じである。
【0037】尚、噴出ノズルの数は0個でなければ3個
以下でも以上でもよいし、孔の形状も真円でなくても良
い。
【0038】(2)の特徴は、噴出・吸込ノズルに設け
た噴出・吸込孔13、16が縦に細長くなっていること
である。これにより、試薬投入反応容器11aとその両
隣りの反応容器11b、11cの間の隙間全体に恒温水
を流すことができる。
【0039】図7は本発明の恒温水回りの配管系の別の
実施例に関する説明図である。図の断面は、恒温槽22
の周方向に垂直に切ったものである。断面の位置は、試
薬投入反応容器11a付近の噴出・吸込ノズル14、1
7が取り付けられているところである。本実施例では、
噴出ノズル14用の小型ポンプ705と吸込ノズル17
用の小型ポンプ706をそれぞれ設けたことが特徴であ
る。恒温槽22内の恒温水は、吸込ノズル17から吸込
まれ配管707を通って小型ポンプ706に吸入され
る。次に小型ポンプ706から吐出され配管708を通
って電熱器307に入る。恒温水は、所定の温度にされ
配管710を通って小型ポンプ705に吸入され噴出ノ
ズル14に噴出される。
【0040】このように、噴出・吸込ノズル14、17
専用に独立の配管系を設けた。また、小型ポンプ70
5、706の駆動制御は、温度センサー711の検出値
に基づいて行なわれる。試薬投入反応容器11a付近の
恒温水の温度が所定の温度よりも下がったら、スイッチ
712、713をONにして小型ポンプ705、706
を駆動し恒温水の循環を行う。恒温水の温度が所定の温
度よりも等しいか高い時は、スイッチ712、713を
OFFにし小型ポンプ705、706を駆動しない。こ
れにより従来の配管系をそのままにして、恒温槽22内
に恒温水の循環を起こしつつ噴出・吸込みを行うことが
できる。
【0041】ここで、この配管系を用いて第1の実施例
のように所定の時間だけ噴出・吸込みを行うことにすれ
ば温度センサー711及びスイッチ712、713を用
いなくても良い。また、小型ポンプ705、706も二
つ用いなくても1つだけでも良い。このように、第1の
実施例ではポンプは1つであったものを、噴出・吸入用
にそれぞれ独立させることにより、実施例1に比べより
精度の良い温度制御が可能になる。
【0042】図8は、本発明の噴出温水の温度制御の実
施例に関する説明図である。図7で説明した実施例に試
薬ピペッター206の試薬供給ノズル部に温度センサー
803を取付け、電熱器307の温度制御を行うように
したものである。断面図は、図7で説明したものと同じ
である。温度センサー803は、試薬供給ノズル内の試
薬の温度を検知し、その結果を電熱器307の温度制御
部に送る。温度制御部は、試薬が所定の温度よりも低け
れば噴出ノズル14から噴出する温水を恒温槽22内の
恒温水の温度より高くし、試薬が所定の温度よりも高け
れば噴出する温水を恒温水の温度より低くするような制
御を行う。これにより、試薬投入反応容器内11aをよ
り高速に恒温状態に戻すことができる。
【0043】
【発明の効果】本発明により、反応容器内の試薬投入後
の温度を短時間に恒温状態にできるのでサンプル特性計
測時間を短くすることができるとともに試薬を直接加熱
しないので試薬の劣化防止になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の恒温水噴出吸込機構の詳細説明図であ
る。
【図2】本発明の恒温水噴出吸込機構を取り付ける化学
分析装置の全体図である。
【図3】本発明の恒温水回りの配管系の一実施形態を示
す図である。
【図4】本発明の噴出・吸込孔の取付け方の他の実施例
に関する説明図である。
【図5】本発明の反応容器の形状の他の実施例に関する
説明図である。
【図6】本発明の噴出・吸込孔の形状の他の実施例に関
する説明図である。
【図7】本発明の恒温水回りの配管系の他の実施例に関
する説明図である。
【図8】本発明の噴出温水の温度制御の実施例に関する
説明図である。
【符号の説明】
11…反応容器、12…恒温水噴出側恒温槽壁、13…
噴出孔、14…噴出ノズル、15…恒温槽壁、16…吸
込孔、17…吸込ノズル、18…攪拌棒、22…恒温
槽、200…化学分析装置、201…サンプルホルダ
ー、202…試験管、203…サンプルピペッター、2
04…反応ディスク、205…第1試薬ホルダー、20
6…第1試薬ピペッター、207…第1試薬容器、20
8…第2試薬ホルダー、209…第2試薬ピペッター、
210…第2試薬容器、211…分光計測装置、212
…反応容器洗浄機構、302…恒温水送入口、303…
恒温水排水口、304…切換バルブ、305…切換バル
ブ、306…循環ポンプ、307…電熱器、308…保
冷庫、313…給水管、314…給水管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 亮 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 寺山 孝男 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の反応容器と、反応容器の上部開口部
    からサンプルを供給するサンプル供給手段と、複数種類
    の試薬をそれぞれ専用に蓄積する複数の試薬容器と、試
    薬容器から所定量の試薬を吸引して前記反応容器の上部
    開口部から試薬を供給する試薬供給手段と、前記反応容
    器内のサンプルと試薬を混合させる攪拌手段と、前記反
    応容器を恒温に保つ恒温水に浸した恒温槽と、反応中あ
    るいは反応を終了した前記サンプルの物性を計測する計
    測手段とを備えた化学分析装置において、 前記恒温槽内の両側側壁にそれぞれ噴出孔と吸込孔を設
    け、前記反応容器間の隙間方向に流れを誘起することを
    特徴とする化学分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の化学分析装置において前記
    試薬供給手段が前記反応容器の上部開口部から試薬を供
    給する直前に、前記恒温槽の噴出孔から恒温槽内の温水
    を前記反応容器間の隙間及び前記反応容器に一定時間継
    続的に吹付けると同時に、恒温槽の吸込孔から恒温槽内
    の温水を吸い込むことを特徴とする化学分析装置。
  3. 【請求項3】複数の反応容器と、反応容器の上部開口部
    からサンプルを供給するサンプル供給手段と、複数種類
    の試薬をそれぞれ専用に蓄積する複数の試薬容器と、試
    薬容器から所定量の試薬を吸引して前記反応容器の上部
    開口部から試薬を供給する試薬供給手段と、前記反応容
    器内のサンプルと試薬を混合させる攪拌手段と、前記反
    応容器を恒温に保つ恒温水を循環させる送入口と排出口
    備えた恒温槽と、反応中あるいは反応を終了した前記サ
    ンプルの物性を計測する計測手段とを備えた化学分析装
    置において、 前記反応容器間の隙間方向に流れを誘起するために、前
    記恒温槽内の両側側壁にそれぞれ噴出孔と吸込孔を設
    け、 前記恒温槽内に恒温水を循環させる配管系に、前記送入
    口と排出口にそれぞれ切換バルブを設け、前記噴出孔と
    吸込孔とを前記切換バルブに配管し、前記噴出孔と吸込
    孔専用にそれぞれ小型ポンプと恒温槽内の温度を検知す
    る温度センサーと前記温度センサーの検知結果により小
    型ポンプの駆動を制御する制御装置を設け、自動的に温
    水を噴出・吸込みする化学分析装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の化学分析装置において前記
    噴出孔から噴出された温水を前記反応容器間の隙間方向
    に流れ込み易いように前記反応容器に、前記噴出孔の噴
    出角度の傾きに沿った案内面を持った案内板を反応容器
    の噴出孔側の壁又は角に設けると共に、同様の案内板を
    前記吸込孔がわにも設け、温水を噴出・吸込む時にそれ
    らが一直線上に並ぶように位置決めすることを特徴とす
    る化学分析装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の化学分析装置において試薬
    ピペッターに温度を検知する温度センサーと前記温度セ
    ンサーの検知結果により前記噴出孔から噴出させる温水
    の温度を制御する制御装置を設け、試薬の温度に応じた
    温水を噴出することを特徴とする化学分析装置。
JP9317972A 1997-11-19 1997-11-19 生化学自動分析装置 Pending JPH11153603A (ja)

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