JPH11152256A - 新規なジカルボン酸化合物 - Google Patents
新規なジカルボン酸化合物Info
- Publication number
- JPH11152256A JPH11152256A JP10259182A JP25918298A JPH11152256A JP H11152256 A JPH11152256 A JP H11152256A JP 10259182 A JP10259182 A JP 10259182A JP 25918298 A JP25918298 A JP 25918298A JP H11152256 A JPH11152256 A JP H11152256A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- stretching vibration
- shows
- hours
- absorption spectrum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
熱可逆記録媒体に用いられる有機低分子物質として有用
なジカルボン酸化合物を提供すること。 【解決手段】 一般式(1)、一般式(2)で示される
ジカルボン酸化合物。 【化1】 HOOC−(CH2)n−NHCO−(CH2)m−CONH−(CH2)n−COOH ・・・一般式(1) (ただし、11≧n≧1、18≧m≧4) 【化2】 HOOC−(CH2)n'−CONH−(CH2)m'−NHCO−(CH2)n'−COOH ・・・一般式(2) (ただし、10≧n'≧2、12≧m'≧4)
Description
酸化合物に関し、更に詳しくは樹脂母材及び樹脂母材中
に分散された有機低分子物質を主成分とし、温度による
可逆的な透明度変化を利用して画像の形成及び消去を繰
り返して行なうことのできる熱可逆記録材料に用いられ
る有機低分子物質として有用なジカルボン酸化合物に関
する。
物質が高分子/長鎖低分子分散型熱可逆記録媒体に用い
られる材料として有用であることが知られている。近
年、一時的な画像表示が行なえ、不要となったときには
その画像の消去ができ、温度に依存して透明度が可逆的
に変化する感熱層を有する熱可逆記録媒体が注目されて
いる。その代表的なものとしては、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体等の樹脂母材中に高級脂肪酸等の有機低分
子物質を分散した熱可逆記録媒体が知られている(特開
昭55−154198号)。しかし、従来の熱可逆記録
媒体は、透光、透明性を示す温度範囲の幅が2〜4℃と
狭い欠点があり、透光・透明性や遮光・白濁性を利用し
て画像を形成する際の温度制御に難があった。
2−1363号公報、特開平3−2089号公報におい
て、高級脂肪酸と脂肪族ジカルボン酸を混合して用いる
ことにより、透明になる温度範囲を20℃前後まで広
げ、画像を消去(透明化)することを容易にできること
を明らかにした。また、消去性をさらに向上させるため
に高級脂肪酸より融点の低い高級ケトンや脂肪酸エステ
ルと脂肪族ジカルボン酸や飽和脂肪族ビスアミドを混合
して用い、透明化温度幅を広げることが提案されている
(特開平4−366682号公報、特開平5−2940
62号公報、特開平6−255247号公報)。これら
は、透明化温度の幅は広がり消去性は向上するものの、
融点の低い材料を使用しているため透明化温度が低温に
なっており、真夏に車のダッシュボードの上に置いた場
合等の高温環境下では形成された白濁画像が消えてしま
うという欠点があった。
融点200℃程度の脂環式ジカルボン酸(特開平5−1
39053号公報、特開平6−48024号公報、特開
平6−48025号公報)や、200℃近い融点を有す
るステロイド骨格を有する低分子物質(特開平8−20
167号公報、特開平8−282131号公報)を、低
融点の低分子物質と混合して用い、透明化温度を高温に
シフトすることが提案されている。しかし、これらは、
極端に高融点の有機低分子化合物を使ったにも拘らず、
実質的には透明化温度の上限はあまり上がらなかった。
そのため消去性を向上させるためには低融点の低分子物
質を使わざるを得ず、前記の例と同様に画像の耐熱性は
低いものであった。透明化の上限温度から白濁化の開始
温度までの温度差が大きく、白濁画像を形成する際に、
非常に大きなエネルギーを必要とするため、媒体の表面
が傷ついたり、印字消去の繰り返しにより白濁度が低下
しやすくなる等の、繰り返し耐久性に問題が生じるとい
う欠点を有していた。さらに、白濁画像を形成するため
のエネルギーが高くなると、電源電圧の制約からサーマ
ルヘッドのパルス印加時間を長くする必要が生じ、記録
速度が遅くなったり、エネルギーが高くなるとサーマル
ヘッドの寿命が短くなるなど、この媒体を使い記録消去
する装置にも悪影響を及ぼす欠点があった。この場合
に、白濁化の開始温度が非常に高い温度となるのは、必
要以上に高い融点を持つ低分子物質を使っているためで
あると考えられる。
温度幅が広く且つ高耐熱性且つ高感度の熱可逆記録媒体
に用いられる有機低分子物質として有用なジカルボン酸
化合物を提供することにある。
(1)「一般式(1)で示されるジカルボン酸化合物、
「一般式(2)で示されるジカルボン酸化合物、
達成される。
されるジカルボン酸化合物は次のようにして製造され
る。一般式(1)の化合物の製造方法
るカルボン酸系化合物は、二塩基酸(又はその誘導体)
とアミノ酸(又はその誘導体)との縮合反応により合成
される。縮合反応の方法としては、二塩基酸のハロゲン
化物をアルカリ性下、含水有機溶媒中でアミノ酸に作用
させる、または、二塩基酸のハロゲン化物とアミノ酸エ
ステル誘導体をアミン成分共存下、有機溶媒中で作用さ
せる、更には二塩基酸とアミノ酸エステル誘導体に縮合
剤を作用させる、等がある。
性下、含水有機溶媒中でアミノ酸に作用させることによ
る本発明のカルボン酸系化合物の合成方法について説明
する。アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフ
ラン等の有機溶媒と水の混合物にアミノ酸を溶解又は分
散し、これに水酸化ナトリウム(又は水酸化カリウム)
等を添加し、アルカリ性を保持しながら二塩基酸のハロ
ゲン化物を滴下し、縮合反応を行なう。次いで、鉱酸水
溶液で酸性とし、カルボン酸塩を酸型とし、濾過、水
洗、乾燥後得られた粗結晶を有機溶媒による洗浄、再結
晶等で精製することにより目的とする分子内に2個のア
ミド基を有するカルボン酸系化合物(一般式(1))が
得られる。上記反応で用いる二塩基酸のハロゲン化物は
カルボン酸の活性化誘導体の一つで、その合成には多く
の方法が知られている。一般的には二塩基酸又はその塩
やエステル、酸無水物にハロゲン化剤を作用させること
により得られる。
エステル誘導体をアミン成分共存下、有機溶媒中で作用
させることによる合成方法について説明する。アミノ酸
エステル塩をアセトン、テトラヒドロフラン、ジクロロ
メタン、ベンゼン等の有機溶媒に溶解または分散し、こ
こに冷却しながら二塩基酸のハロゲン化物を滴下し、縮
合反応を行なう。この際、反応の結果生ずるハロゲン化
水素を捕捉するためにアミン成分を添加する。次いで、
有機溶媒を除去し、水洗後、エステル部分をけん化分解
する。更に、鉱酸水溶液で酸性とし、カルボン酸塩を酸
型とし、濾過、水洗、乾燥後得られた粗結晶を有機溶媒
による洗浄、再結晶等で精製することにより目的とする
分子内に2個のアミド基を有するカルボン酸系化合物
(一般式(1))が得られる。上記反応で用いるアミン
成分としては第三級アミンが好ましい。
体に縮合剤を作用させることによる合成方法について説
明する。テトラヒドロフラン、ジクロロメタン等の有機
溶媒に二塩基酸とアミノ酸エステル塩を溶解し、縮合剤
を作用させる。次いで、反応物から有機溶媒を除去し、
水洗後、エステル部分をけん化分解する。更に鉱酸水溶
液で酸性とし、カルボン酸塩を酸型とし、濾過、水洗、
乾燥後得られた粗結晶を有機溶媒による洗浄、再結晶等
で精製することにより目的とする分子内に2個のアミド
基を有するカルボン酸系化合物(一般式(1))が得ら
れる。
ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカル
ボジイミド等のカルボジイミド系や、トリフェニルホス
フィン等のリン酸系のもの等の一般的に知られているア
ミド結合や、ペプチド結合生成に用いられるものが使用
できる。また、カルボジイミド系の縮合剤を用いるとき
の縮合助剤として、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N
−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシベンゾト
リアゾール等を用いることもできる。なお、本発明の分
子内に2個のアミド基を有するカルボン酸系化合物(一
般式(1))は、上記の合成方法に何ら限られるもので
はない。
るカルボン酸系化合物は、α,ω−アルキルジアミンと
二塩基酸モノエステル(又は二塩基酸モノエステルのハ
ロゲン化物)との縮合反応により合成される。縮合反応
の方法としては、α,ω−アルキルジアミンと二塩基酸
モノエステルに縮合剤を作用させる、または、α,ω−
アルキルジアミンと二塩基酸モノエステルのハロゲン化
物をアミン成分共存下、有機溶媒中で作用させる、等が
ある。
酸モノエステルに縮合剤を作用させることによる合成方
法を説明する。テトラヒドロフラン、ジクロロメタン等
の有機溶媒にα,ω−アルキルジアミンと二塩基酸モノ
エステルアミノ酸エステル塩を溶解し、縮合剤を作用さ
せる。次いで、反応物から有機溶媒を除去し、水洗後、
エステル部分をけん化分解する。更に鉱酸水溶液で酸性
とし、カルボン酸塩を酸型とし、濾過、水洗、乾燥後得
られた粗結晶を有機溶媒による洗浄、再結晶等で精製す
ることにより目的とする分子内に2個のアミド基を有す
るカルボン酸系化合物(一般式(2))が得られる。な
お、上記反応で使用できる縮合剤や縮合助剤は、前記の
場合と同様である。
酸モノエステルのハロゲン化物をアミン成分共存下、有
機溶媒中で作用させることによる合成方法について説明
する。α,ω−アルキルジアミンをアセトン、テトラヒ
ドロフラン、ジクロロメタンベンゼン等の有機溶媒に溶
解又は分散し、ここに冷却しながら二塩基酸モノエステ
ルのハロゲン化物を滴下し、縮合反応を行なう。この
際、反応の結果生ずるハロゲン化水素を捕捉するために
アミン成分を添加する。次いで、有機溶媒を除去し、水
洗後、エステル部分をけん化分解する。更に鉱酸水溶液
で酸性とし、カルボン酸塩を酸型とし、濾過、水洗、乾
燥後得られた粗結晶を有機溶媒による洗浄、再結晶等で
精製することにより目的とする分子内に2個のアミド基
を有するカルボン酸系化合物(一般式(2))が得られ
る。上記反応で用いるアミン成分としては第三級アミン
が好ましい。同じく、上記反応で用いる二塩基酸モノエ
ステルのハロゲン化物は、二塩基酸モノエステルハロゲ
ン化剤を作用させることにより得られる。なお、本発明
の分子内に2個のアミド基を有するカルボン酸系化合物
(一般式(2))についても、上記の合成方法に何ら限
られるものではない。
的に説明する。 実施例1 HOOC−CH2−NHCO−(CH2)10−CONH−C
H2−COOH 2−(11−(N−(3−カルボキシメチル)カルバモ
イル)ウンデカノイルアミノ)酢酸の合成 アセトン水溶液0.6リットルに、グリシン25.2
g、水酸化ナトリウム13.6gを加え、アルカリ性
下、室温でドデカン二酸ジクロリド30.0gを滴下し
た。滴下後室温で3時間撹拌し、次いで、硫酸水溶液で
酸性とし、60℃で1時間撹拌した。析出した結晶を瀘
別、水洗、乾燥後、エタノールから再結晶し、目的の化
合物13.6gを得た。融点は198℃である。 元素分析(C16H28N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、164
7cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
(CH2)3−COOH 4−(9−(N−(3−カルボキシプロピル)カルバモ
イル)ノナロイルアミノ)ブタン酸の合成 アセトン水溶液1.8リットルに、3−アミノブタン酸
77.6g、水酸化ナトリウム30.6gを加え、アル
カリ性下、室温でセバシン酸ジクロリド75.0gを滴
下した。滴下後室温で2時間撹拌し、次いで、硫酸水溶
液で酸性とし、60℃で1時間撹拌した。析出した結晶
を瀘別、水洗、乾燥後、エタノールから再結晶し、目的
の化合物52.8gを得た。融点は148℃である。 元素分析(C18H32N2O6として)
1694cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
4cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)3−COOH 4−(11−(N−(3−カルボキシプロピル)カルバ
モイル)ウンデカノイルアミノ)ブタン酸の合成 アセトン水溶液0.6リットルに、3−アミノブタン酸
27.0g、水酸化ナトリウム10.6gを加え、アル
カリ性下、室温でドデカン二酸ジクロリド25.0gを
滴下した。滴下後室温で2時間撹拌し、次いで、硫酸水
溶液で酸性とし、60℃で2時間撹拌した。析出した結
晶を瀘別、水洗、乾燥後、イソプロピルアルコールから
再結晶し、目的の化合物18.1gを得た。融点は15
0℃である。 元素分析(C20H36N2O6として)
1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
4cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3312-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)3−COOH 4−(13−(N−(3−カルボキシプロピル)カルバ
モイル)トリデカノイルアミノ)ブタン酸の合成 3−アミノブタン酸エチル・塩酸塩75.0g、ピリジ
ン35.4g、テトラデカン二酸38.5g、1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール68.5gをテトラヒドロフ
ラン0.5リットルに溶解し、次いで、室温下でジイソ
プロピルカルボジイミド56.5gを滴下した。滴下後
還流下で3時間撹拌した後、この反応液に水酸化ナトリ
ウム181.7gを溶解させた90%エタノール水溶液
0.8リットルに加え、還流下4時間撹拌した。反応液
を4N−塩酸で酸性とし、析出した結晶を瀘別、水洗、
乾燥後、ジメチルホルムアミドから再結晶し、目的の化
合物31.3gを得た。融点は156℃である。 元素分析(C22H40N2O6として)
1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
4cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3312-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
(CH2)5−COOH 6−(9−(N−(5−カルボキシペンチル)カルバモ
イル)ノナノイルアミノ)ヘキサン酸の合成 メチルエチルケトン水溶液1.8リットルに、5−アミ
ノカプロン酸82.8g、水酸化ナトリウム25.6g
を加え、アルカリ性下、室温でセバシン酸ジクロリド5
4.0gを滴下した。滴下後室温で2時間撹拌し、次い
で、硫酸水溶液で酸性とし、60℃で3時間撹拌した。
析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、イソプロピルアル
コールから再結晶し、目的の化合物33.0gを得た。
融点は145℃である。 元素分析(C22H40N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
8cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3308-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)5−COOH 6−(11−(N−(5−カルボキシペンチル)カルバ
モイル)ウンデカノイルアミノ)ヘキサン酸の合成 5−アミノカプロン酸エチル・塩酸塩81.6g、ピリ
ジン33.0g、ドデカン二酸32.0g、1−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール63.9gをテトラヒドロフラ
ン0.5リットルに溶解し、次いで、室温下でジイソプ
ロピルカルボジイミド52.5gを滴下した。滴下後還
流下で3時間撹拌した後、この反応液に水酸化ナトリウ
ム169.3gを溶解させた90%エタノール水溶液
0.8リットルに加え、還流下4時間撹拌した。反応液
を4N−塩酸で酸性とし、析出した結晶を瀘別、水洗、
乾燥後、ジメチルホルムアミドから再結晶し、目的の化
合物29.7gを得た。融点は144℃である。 元素分析(C24H44N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
8cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3308-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)5−COOH 6−(13−(N−(5−カルボキシペンチル)カルバ
モイル)トリデカノイルアミノ)ヘキサン酸の合成 テトラヒドロフラン水溶液1.8リットルに、5−アミ
ノカプロン酸33.3g、水酸化ナトリウム10.3g
を加え、アルカリ性下、室温でテトラデカン二酸ジクロ
リド26.7gを滴下した。滴下後室温で2時間撹拌
し、次いで、硫酸水溶液で酸性とし、60℃で4時間撹
拌した。析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、1−ブタ
ノールから再結晶し、目的の化合物14.4gを得た。
融点は145℃である。 元素分析(C26H48N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
8cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)11−COOH 12−(5−(N−(11−カルボキシウンデシル)カ
ルバモイル)ペンタノイルアミノ)ドデカン酸の合成 アセトン水溶液0.8リットルに、12−アミノラウリ
ン酸141.1g、水酸化ナトリウム25.0gを加
え、アルカリ性下、室温でアジピン酸ジクロリド40.
0gを滴下した。滴下後室温で4時間撹拌し、次いで、
硫酸水溶液で酸性とし、60℃で4時間撹拌した。析出
した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ブタノールから再結晶
し、目的の化合物48.1gを得た。融点は149℃で
ある。 元素分析(C30H56N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
6cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3304-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)11−COOH 12−(9−(N−(11−カルボキシウンデシル)カ
ルバモイル)ノナノイルアミノ)ドデカン酸の合成 テトラヒドロフラン0.5リットルに、12−アミノラ
ウリン酸エチル・塩酸塩152.6g、セバシン酸ジク
ロリド15g、ピリジン31.9gを加え、還流下5時
間撹拌した。次いで、溶媒を除去し得られた結晶を水
洗、乾燥後、水酸化ナトリウム98.5gを溶解させた
90%エタノール水溶液0.91リットルに加え、還流
下5時間撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性とし、析
出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホルムアミ
ドから再結晶し、目的の化合物14.4gを得た。融点
は144℃である。 元素分析(C34H54N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
6cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3312-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)11−COOH 12−(11−(N−(11−カルボキシウンデシル)
カルバモイル)ウンデカノイルアミノ)ドデカン酸の合
成 テトラヒドロフラン0.6リットルに、12−アミノラ
ウリン酸エチル・塩酸塩60.0g、ドデカン二酸ジク
ロリド21.6g、ピリジン26.1gを加え、還流下
5時間撹拌した。次いで、溶媒を除去し得られた結晶を
水洗、乾燥後、水酸化ナトリウム36.6gを溶解させ
た90%エタノール水溶液0.9リットルに加え、還流
下5時間撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性とし、析
出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホルムアミ
ドから再結晶し、目的の化合物22.5gを得た。融点
は148℃である。 元素分析(C36H68N2O6として)
す。1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
636cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3312
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)11−COOH 12−(13−(N−(11−カルボキシウンデシル)
カルバモイル)トリデカノイルアミノ)ドデカン酸の合
成 テトラヒドロフラン1.0リットルに、12−アミノラ
ウリン酸エチル・塩酸塩45.0g、テトラデカン二酸
ジクロリド19.5g、ピリジン19.8gを加え、還
流下8時間撹拌した。次いで、溶媒を除去し得られた結
晶を水洗、乾燥後、水酸化ナトリウム75.2gを溶解
させた90%エタノール水溶液1.2リットルに加え、
還流下5時間撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性と
し、析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホル
ムアミドから再結晶し、目的の化合物17.2gを得
た。融点は145℃である。 元素分析(C38H72N2O6として)
す。1699cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
636cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3312
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)5−COOH 6−(5−(N−(5−カルボキシペンチル)カルバモ
イル)ペンタノイルアミノ)ヘキサン酸の合成 アセトン水溶液0.5リットルに、6−アミノカプロン
酸35.2g、水酸化ナトリウム8.8gを加え、アル
カリ性下、室温でアジピン酸ジクロリド18.3gを滴
下した。滴下後室温で3時間撹拌し、次いで、硫酸水溶
液で酸性とし、60℃で3時間撹拌した。析出した結晶
を瀘別、水洗、乾燥後、ブタノールから再結晶し、目的
の化合物8.9gを得た。融点は146℃である。 元素分析(C18H32N2O6として)
す。1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3304
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)5−COOH 6−(7−(N−(5−カルボキシペンチル)カルバモ
イル)ペンタノイルアミノ)ヘキサン酸の合成 アセトン水溶液0.7リットルに、6−アミノカプロン
酸33.6g、水酸化ナトリウム8.4gを加え、アル
カリ性下、室温でスベリン酸ジクロリド21.1gを滴
下した。滴下後室温で4時間撹拌し、次いで、硫酸水溶
液で酸性とし、60℃で3時間撹拌した。析出した結晶
を瀘別、水洗、乾燥後、イソプロピルアルコールから再
結晶し、目的の化合物7.6gを得た。融点は138℃
である。 元素分析(C30H56N2O6として)
す。1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3306
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)3−COOH 4−(19−(N−(3−カルボキシプロピル)カルバ
モイル)ノナデカノイルアミノ)ブタン酸の合成 テトラヒドロフラン1.0リットルに、4−アミノブタ
ン酸エチル塩酸塩36.9g、エイコサン二酸ジクロリ
ド37.9g、ピリジン33.2gを加え、還流下7時
間撹拌した。次いで、溶媒を除去し得られた結晶を水
洗、乾燥後、水酸化ナトリウム132.2gを溶解させ
た95%エタノール水溶液1.4リットルに加え、還流
下6時間撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性とし、析
出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホルムアミ
ドから再結晶し、目的の化合物11.3gを得た。融点
は151℃である。 元素分析(C38H72N2O6として)
す。1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
636cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3318
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)10−COOH 11−(N−(4−(11−カルボキシウンデカノイル
アミノ)ブチル)カルバモイル)ウンデカン酸の合成 テトラヒドロフラン0.3リットルに、1,4−ジアミ
ノブタン6.0g、ドデカン二酸モノエチルクロリド4
5.1g、ピリジン12.9gを加え、還流下8時間撹
拌した。次いで、溶媒を除去し得られた結晶を水洗、乾
燥後、水酸化ナトリウム32.6gを溶解させた95%
エタノール水溶液0.6リットルに加え、還流下4時間
撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性とし、析出した結
晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホルムアミドから再
結晶し、目的の化合物13.6gを得た。融点は168
℃である。 元素分析(C28H52N2O6として)
す。1699cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3304
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)7−COOH 8−(N−(6−(8−カルボキシオクタノイルアミ
ノ)ヘキシル)カルバモイル)オクタン酸の合成 1,6−ジアミノヘキサン9.0g、アゼライン酸モノ
メチル42.5g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
5.2gをテトラヒドロフラン0.45リットルに溶解
し、次いで、室温下でジイソプロピルカルボジイミド2
1.5gを滴下した。滴下後還流下で6時間撹拌した
後、この反応液に水酸化ナトリウム49.7gを溶解さ
せた90%エタノール水溶液0.7リットルに加え、還
流下3時間撹拌した。反応液を4N−塩酸で酸性とし、
析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホルムア
ミドから再結晶し、目的の化合物9.6gを得た。融点
は164℃である。 元素分析(C24H44N2O6として)
す。1699cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3308
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)5−COOH 6−(N−(8−(6−カルボキシヘキサノイルアミ
ノ)オクチル)カルバモイル)ヘキサン酸の合成 1,8−ジアミノオクタン15.0g、ピメリン酸モノ
エチル43.2g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
9.9gをテトラヒドロフラン0.6リットルに溶解
し、次いで、室温下でジイソプロピルカルボジイミド3
1.5gを滴下した。滴下後還流下で6時間撹拌した
後、この反応液に水酸化ナトリウム83.4gを溶解さ
せた95%エタノール水溶液0.7リットルに加え、還
流下4時間撹拌した。反応液を4N−塩酸で酸性とし、
析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、イソプロピルアル
コールから再結晶し、目的の化合物13.5gを得た。
融点は143℃である。 元素分析(C22H40N2O6として)
す。1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)4−COOH 5−(N−(10−(5−カルボキシペンタノイルアミ
ノ)デシル)カルバモイル)ペンタン酸の合成 アジピン酸モノエチルエステル10.0g、1,10−
ジアミノデカン48.8g、1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール35.8gをテトラヒドロフラン1.2リット
ルに溶解し、次いで室温下でジイソプロピルカルボジイ
ミド29.4gを滴下した。滴下後還流下で5時間撹拌
した後、この反応液に水酸化ナトリウム113.7gを
溶解させた90%エタノール水溶液1.5リットルを加
え、還流下4時間撹拌した。反応液を4N−塩酸で酸性
とし、析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホ
ルムアミドから再結晶し、目的の化合物16.4gを得
た。融点は159℃である。 元素分析(C22H40N2O6として)
す。1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
636cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3308
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)2−COOH 3−(N−(12−(3−カルボキシプロパノイルアミ
ノ)ドデシル)カルバモイル)プロパン酸の合成 1,12−ジアミノドデカン12.0g、コハク酸モノ
エチル17.5g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
16.2gをメチルエチルケトン0.3リットルに溶解
し、次いで室温下でジイソプロピルカルボジイミド1
6.6gを滴下した。滴下後還流下で6時間撹拌した
後、この反応液に水酸化ナトリウム48.0gを溶解さ
せた95%エタノール水溶液0.8リットルに加え、還
流下3時間撹拌した。反応液を4N−塩酸で酸性とし、
析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、エタノールから再
結晶し、目的の化合物7.0gを得た。融点は181℃
である。 元素分析(C20H36N2O6として)
す。1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
642cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3318
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)4−COOH 5−(N−(12−(5−カルボキシペンタノイルアミ
ノ)ドデシル)カルバモイル)ペンタン酸の合成 テトラヒドロフラン0.5リットルに、1,12−ジア
ミノドデカン15.0g、アジピン酸モノエチルクロリ
ド34.7g、ピリジン14.2gを加え、還流下6時
間撹拌した。次いで、溶媒を除去し得られた結晶を水
洗、乾燥後、水酸化ナトリウム50.0gを溶解させた
95%エタノール水溶液0.7リットルに加え、還流下
4時間撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性とし、析出
した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホルムアミド
から再結晶し、目的の化合物11.3gを得た。融点は
158℃である。 元素分析(C24H44N2O6として)
す。1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
634cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)2−COOH 3−(5−(N−(2−カルボキシエチル)カルバモイ
ル)ペンタノイルアミノ)プロパン酸の合成 アセトン水溶液0.6リットルに、β−アラニン25.
0g、水酸化ナトリウム11.4gを加え、アルカリ性
下、室温でアジピン酸ジクロリド22.1gを滴下し
た。滴下後室温で3時間撹拌し、次いで硫酸水溶液で酸
性とし、60℃で1時間撹拌した。析出した結晶を瀘
別、水洗、乾燥後、イソプロピルアルコールから再結晶
し、目的の化合物14.2gを得た。融点は197℃で
ある。 元素分析(C12H20N2O6として)
す。1698cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
640cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3303
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)2−COOH 3−(9−(N−(2−カルボキシエチル)カルバモイ
ル)ノナロイルアミノ)プロパン酸の合成 アセトン水溶液0.8リットルに、β−アラニン24.
5g、水酸化ナトリウム11.2gを加え、アルカリ性
下、室温でセバシン酸ジクロリド27.4gを滴下し
た。滴下後室温で4時間撹拌し、次いで硫酸水溶液で酸
性とし、60℃で1時間撹拌した。析出した結晶を瀘
別、水洗、乾燥後、イソプロピルアルコールから再結晶
し、目的の化合物17.2gを得た。融点は189℃で
ある。 元素分析(C16H28N2O6として)
す。1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3303
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
−(CH2)2−COOH 3−(11−(N−(2−カルボキシエチル)カルバモ
イル)ウンデカノイルアミノ)プロパン酸の合成 β−アラニンエチルエステル・塩酸塩50.0g、ピリ
ジン25.7g、ドデカン二酸26.8g、1−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール44.0gをテトラヒドロフラ
ン0.5リットルに溶解し、次いで室温下でジイソプロ
ピルカルボジイミド41.1gを滴下した。滴下後還流
下で3時間撹拌した後、この反応液に水酸化ナトリウム
132.2gを溶解させた90%エタノール水溶液2.
8リットルを加え、還流下4時間撹拌した。反応液を4
N−塩酸で酸性とし、析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥
後、ジメチルホルムアミドから再結晶し、目的の化合物
16.9gを得た。融点は187℃である。 元素分析(C18H32N2O6として)
す。1696cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
638cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3303
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)3−COOH 4−(5−(N−(3−カルボキシプロピル)カルバモ
イル)ペンタノイルアミノ)ブタン酸の合成 アセトン水溶液0.5リットルに、4−アミノブタン酸
25.0g、水酸化ナトリウム9.0gを加え、アルカ
リ性下、室温でアジピン酸ジクロリド24.2gを滴下
した。滴下後室温で2時間撹拌し、次いで硫酸水溶液で
酸性とし、60℃で1時間撹拌した。析出した結晶を瀘
別、水洗、乾燥後、イソプロピルアルコールから再結晶
し、目的の化合物13.1gを得た。融点は139℃で
ある。 元素分析(C14H24N2O6として)
す。1694cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
634cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3308
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)3−COOH 4−(7−(N−(3−カルボキシプロピル)カルバモ
イル)ヘプタノイルアミノ)ブタン酸の合成 メチルエチルケトン水溶液0.6リットルに、4−アミ
ノブタン酸27.0g、水酸化ナトリウム10.6gを
加え、アルカリ性下、室温でスベリン酸ジクロリド2
3.0gを滴下した。滴下後室温で2時間撹拌し、次い
で硫酸水溶液で酸性とし、60℃で3時間撹拌した。析
出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、1−ブタノールから
再結晶し、目的の化合物16.6gを得た。融点は14
4℃である。 元素分析(C16H28N2O6として)
す。1694cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、1
634cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310
-1に第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認めら
れた。
(CH2)5−COOH 6−(3−(N−(5−カルボキシペンチル)カルバモ
イル)プロパノイルアミノ)ヘキサン酸の合成 メチルエチルケトン水溶液0.7リットルに、5−アミ
ノカプロン酸26.0g、水酸化ナトリウム8.0gを
加え、アルカリ性下、室温でコハク酸ジクロリド12.
8gを滴下した。滴下後室温で2時間撹拌し、次いで硫
酸水溶液で酸性とし、60℃で3時間撹拌した。析出し
た結晶を瀘別、水洗、乾燥後、イソプロピルアルコール
から再結晶し、目的の化合物9.5gを得た。融点は1
68℃である。 元素分析(C16H28N2O6として)
1703cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、162
8cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3357-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)11−COOH 12−(3−(N−(11−カルボキシウンデシル)カ
ルバモイル)プロパノイルアミノ)ドデカン酸の合成 テトラヒドロフラン水溶液1.0リットルに、12−ア
ミノラウリン酸29.0g、水酸化ナトリウム5.4g
を加え、アルカリ性下、室温でコハク酸ジクロリド7.
4gを滴下した。滴下後室温で2時間撹拌し、次いで硫
酸水溶液で酸性とし、60℃で4時間撹拌した。析出し
た結晶を瀘別、水洗、乾燥後、1−ブタノールから再結
晶し、目的の化合物8.9gを得た。融点は144℃で
ある。 元素分析(C28H52N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
2cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3310-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
−(CH2)11−COOH 12−(7−(N−(11−カルボキシウンデシル)カ
ルバモイル)ヘプタノイルアミノ)ドデカン酸の合成 テトラヒドロフラン水溶液0.8リットルに、12−ア
ミノラウリン酸エチル・塩酸塩99.4g、セスベリン
酸ジクロリド25.0g、ピリジン46.8gを加え、
還流下5時間撹拌した。次いで、溶媒を除去し得られた
結晶を水洗、乾燥後、水酸化ナトリウム120.2gを
溶解させ、90%エタノール水溶液2.4リットルに加
え、還流下5時間撹拌した。反応液を硫酸水溶液で酸性
とし、析出した結晶を瀘別、水洗、乾燥後、ジメチルホ
ルムアミドから再結晶し、目的の化合物14.4gを得
た。融点は135℃である。 元素分析(C32H60N2O6として)
1701cm-1にカルボン酸のC=O伸縮振動、163
4cm-1に第二アミドのC=O伸縮振動、3312-1に
第二アミドのN−H伸縮振動に基づく吸収が認められ
た。
(5−カルボキシペンチル)カルバモイル)ウンデカノ
イルアミノ)ヘキサン酸1.2部とベヘン酸(SIGM
A社製、純度99%)7部とエイコサン二酸(岡村製油
社製、SL−20−90)1.8部と塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体(ユニオンカーバイト社製、VYHH)
38部をジメチルホルムアミド230部中に均一に溶解
し、得られた溶液を約50μm厚の透明なポリエステル
フィルム(東レ、ルミラーT−60)上にワイヤーバー
で塗布し、加熱乾燥して約12μm厚の感熱層を設け
た。その上に、 ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢ブチル溶液 (大日本インキ化学工業社製、ユニディック C7−157) 10部 イソプロピルアルコール 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、8
0w/cmの高圧水銀灯で紫外線を照射し、硬化させ、
約3μm厚のオーバーコート層を設け、熱可逆記録媒体
を作成した。
熱傾斜試験器(東洋精機社製、HG−100)を用い、
加熱時間1秒、圧力約2.5kg/cm2とし、5秒間
隔で温度を変え加熱した。その結果、透明化温度は84
℃〜141℃となり透明化温度幅は57℃であった。ま
た、白濁画像を形成した媒体を70℃に設定した高温槽
中に24時間放置したが、画像にはほとんど影響がなか
った。さらに、沖電気製リーダライタRC−30/M2
0を用い、白濁化する印字エネルギーを調べたところ、
最適印字エネルギーは0.30mj/dotであった。
このように本発明のジカルボン酸化合物を用いた熱可逆
記録媒体は消去(透明化)温度幅が広く、高耐熱性かつ
高感度であることがわかる。
なように、本発明のジカルボン酸化合物は、高消去性、
高耐熱性且つ高感度の熱可逆記録媒体に用いられる有機
低分子物質として極めて有用である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
0)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
1)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
2)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
3)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
4)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
5)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
6)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
7)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
8)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
9)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
0)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
1)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
2)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
3)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
4)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
5)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
6)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
7)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
8)の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1)で示されるジカルボン酸化
合物。 【化1】 HOOC−(CH2)n−NHCO−(CH2)m−CONH−(CH2)n−COOH ・・・一般式(1) (ただし、11≧n≧1、18≧m≧4) - 【請求項2】 一般式(2)で示されるジカルボン酸化
合物。 【化2】 HOOC−(CH2)n'−CONH−(CH2)m'−NHCO−(CH2)n'−COOH ・・・一般式(2) (ただし、10≧n'≧2、12≧m'≧4)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25918298A JP3874324B2 (ja) | 1997-09-04 | 1998-08-31 | 新規なジカルボン酸化合物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-254056 | 1997-09-04 | ||
JP25405697 | 1997-09-04 | ||
JP25918298A JP3874324B2 (ja) | 1997-09-04 | 1998-08-31 | 新規なジカルボン酸化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11152256A true JPH11152256A (ja) | 1999-06-08 |
JP3874324B2 JP3874324B2 (ja) | 2007-01-31 |
Family
ID=26541516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25918298A Expired - Fee Related JP3874324B2 (ja) | 1997-09-04 | 1998-08-31 | 新規なジカルボン酸化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3874324B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508215A (ja) * | 2004-07-30 | 2008-03-21 | マイコス イタリアーナ ディ コミーニ ミロ アンド チ. エッセ.ア.エッセ | アミノ酸及び植物タンパク加水分解物でのジカルボン酸のn−アシル化誘導体ならびに化粧品及び医薬におけるそれらの使用 |
CN102633670A (zh) * | 2012-04-14 | 2012-08-15 | 修建东 | 一种正长链碳烷二酰胺二己酸的制备方法 |
WO2014084743A1 (en) * | 2012-11-28 | 2014-06-05 | Callaghan Innovation Research Limited | Dendritic core compounds |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP25918298A patent/JP3874324B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008508215A (ja) * | 2004-07-30 | 2008-03-21 | マイコス イタリアーナ ディ コミーニ ミロ アンド チ. エッセ.ア.エッセ | アミノ酸及び植物タンパク加水分解物でのジカルボン酸のn−アシル化誘導体ならびに化粧品及び医薬におけるそれらの使用 |
CN102633670A (zh) * | 2012-04-14 | 2012-08-15 | 修建东 | 一种正长链碳烷二酰胺二己酸的制备方法 |
CN102633670B (zh) * | 2012-04-14 | 2016-03-16 | 烟台恒迪克能源科技有限公司 | 一种正长链碳烷二酰胺二己酸的制备方法 |
WO2014084743A1 (en) * | 2012-11-28 | 2014-06-05 | Callaghan Innovation Research Limited | Dendritic core compounds |
JP2016506382A (ja) * | 2012-11-28 | 2016-03-03 | ビクトリア リンク リミテッド | 樹状コア化合物 |
US9828341B2 (en) | 2012-11-28 | 2017-11-28 | Victoria Link Limited | Dendritic core compounds |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3874324B2 (ja) | 2007-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
FR2498182A1 (fr) | Procede de production d'amides n-substitues | |
DE1117124B (de) | Verfahren zur Herstellung von 1-substituierten 3-(ª-Amino-ª-oxyaethyl)-indolen, deren Salzen und quaternaeren Ammoniumverbindungen | |
JPH11152256A (ja) | 新規なジカルボン酸化合物 | |
JPH0450921B2 (ja) | ||
WO2000053576A1 (fr) | Agents de gelification ou de coagulation pour supports organiques liquides | |
Haitjema et al. | New photoresponsive (meth) acrylate (co) polymers containing azobenzene pendant sidegroups with carboxylic and dimethylamino substituents—I. Synthesis and characterization of the monomers | |
CA1105481A (en) | X-ray contrast media | |
Iida et al. | Synthesis of 2, 5-Dimethylpyrazine-3, 6-Dicarboxylic Acid Derivatives | |
JPH08169870A (ja) | ビスグアニジン塩 | |
JPH0978277A (ja) | 3−アミノ−2−ヒドロキシ−1,1,1−トリフルオロメチル化合物の製造法 | |
JP2656417B2 (ja) | 重合性フェノ−ル誘導体 | |
US2496064A (en) | Certain iodinated hydroxyphenyl cycloalkyl carboxylic acids | |
JP3807731B2 (ja) | 向上した画像トーンを有するサーモグラフィ記録材料 | |
US2773091A (en) | Fluorantheneoxocarboxylic acids and the production thereof | |
JPH08225753A (ja) | カルボン酸塩、その製造方法および該塩化合物を用いる感熱記録材料 | |
JPS608303A (ja) | 光重合性組成物 | |
SU481151A3 (ru) | Способ получени амида 4-(4-бифенилил)-4-оксимасл ной кислоты или его соли | |
JPH10168050A (ja) | アジド−アミド | |
JPH0471401B2 (ja) | ||
DE1908346A1 (de) | Substituierte Triarylamine | |
CN1029922C (zh) | 一种能释放显影增强剂的无色化合物的合成方法 | |
JPH09241227A (ja) | 新規光学分割剤 | |
JP3171483B2 (ja) | 含フッ素アミノ安息香酸誘導体 | |
US4997972A (en) | 2-acylamino-5-halogenated-cinnamic acid derivative and method for its production | |
JPH059423A (ja) | 染料溶解油剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050324 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061019 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061020 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |