JPH11151534A - フレアー工具 - Google Patents

フレアー工具

Info

Publication number
JPH11151534A
JPH11151534A JP33502997A JP33502997A JPH11151534A JP H11151534 A JPH11151534 A JP H11151534A JP 33502997 A JP33502997 A JP 33502997A JP 33502997 A JP33502997 A JP 33502997A JP H11151534 A JPH11151534 A JP H11151534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal tube
driving force
slide shaft
main body
rotary slide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33502997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Higashiya
博之 東谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoac Corp filed Critical Inoac Corp
Priority to JP33502997A priority Critical patent/JPH11151534A/ja
Publication of JPH11151534A publication Critical patent/JPH11151534A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者の労力を低減し、かつ作業効率よくフ
レアー加工できるとともに、持ち運びに便利で、しかも
低コストで製造することができ、さらには故障した場合
でも安価に修理することができるフレアー工具を提供す
る。 【解決手段】 本体ケース10と駆動力伝達部50と回
転スライド軸部70とヘッド部80と金属管保持部90
とを備え、前記本体ケース10内に前記回転スライド軸
部70が前記駆動力伝達部50の回転により回転可能、
かつ駆動力伝達部50に対して前後スライド可能として
収容され、前記スライド軸部80の先端にヘッド部80
がスライド軸部70の中心軸線に対して偏心及び傾斜
し、かつ回転可能に軸着され、前記金属管保持部90が
金属管端部の外周面を把持して該金属管端部を前記ヘッ
ド部80に向けて保持するものからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属管のフレア
ー加工に用いるフレアー工具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、エアコンの配管等に用いられる
金属管は、図12に示すように、金属管Pの端部Paを
所要分広げてフレアー部Pbを形成する、いわゆるフレ
アー加工が行われる。
【0003】ところで、従来における前記フレアー加工
においては、図13に示すような、手動式のフレアー工
具110がある。この工具は、偏心および傾斜して回転
可能なヘッド部112が先端に取り付けられた軸部材1
11と、該軸部材111を前進後退自在に保持して先端
に二股の挟持部115の形成された本体部材114と、
金属管挟持穴117が分割面に形成されたクランプ部材
116とよりなり、前記本体部材114の挟持部115
にクランプ部材116を挟み、前記軸部材111のヘッ
ド部112とは反対側端部に設けられた回転ノブ113
を回すことにより軸部材111のヘッド部112を前記
クランプ部材116の金属管挟持穴117に対して前進
後退させる構造からなる。なお、図示の符号118はク
ランプ部材116を本体部材114で挟持固定するため
の締めつけネジである。
【0004】前記手動式フレアー工具110を用いるフ
レアー加工においては、まず、図14のように、金属管
Pをその口径に対応する前記クランプ部材116の金属
管挟持穴117に配置し、該クランプ部材116を閉じ
て金属管P端部Paの外周面を挟持する。次いで、図1
5およびその要部断面を示す図16のように、前記クラ
ンプ部材116を本体部材114の挟持部115に挿入
し、前記金属管P端部Paがヘッド部112へ向くよう
にした後、前記締め付けネジ118を回してクランプ部
材116を本体部材114に固定する。続いて、前記軸
部材111の回転ノブ113を回転させることにより、
前記ヘッド部112を金属管Pの端部Pa内面に押し当
ながら回転させるとともに金属管P内に進入させ、金属
管Pの端部Paを広げる。
【0005】しかしながら、上記の手動式フレアー工具
110は、手動のために、手間がかかり作業効率が悪い
とともに、加工を連続して数多く行わなければならない
場合には、フレアー回数(回転ノブ113を回転させる
回数)が増え作業者の疲労が増大するといった問題があ
った。
【0006】そこで、近年、フレアー工具として、図1
7および図18に示すような、本体部材121に内蔵さ
れた電動モータ等の電動駆動装置(図示せず)によりヘ
ッド部122を回転および前後スライドさせる電動式フ
レアー工具120が提案されるようになった。なお、図
示の符号123は前記本体部材121に内蔵された電動
駆動装置と連動する切り替えスイッチ、124はクラン
プ部材取付部、125はクランプ部材、126はクラン
プ部材125に取り付けられた金属管保持部、127は
金属管保持部を固定するビス、128はクランプノブで
ある。なお、図示のクランプ部材125には加工後の金
属管フレアー径のバラツキ発生を抑えるために、金属管
位置決めストッパー129が設けられている。この電動
式フレアー工具120は、前記本体部材121内の電動
駆動装置によりヘッド部122を回転および前後スライ
ドさせるので、手動式のフレアー工具に比べて作業効率
を改善できるとともに、作業者の労力を低減できる利点
がある。
【0007】しかし、前記電動式フレアー工具120の
本体部材121には、前記したように電動駆動装置(モ
ーターおよび電池等)が内蔵されているので、製造コス
トが高くなるとともに、重量が重くなって持ち運びが不
便である。また、前記駆動装置が故障した場合には、フ
レアー工具120の本体部材121全体を分解して修理
しなければならないため、当該修理に要する費用が高く
なってしまう。さらに、この電動式フレアー工具120
では、口径が異なる複数の金属管をフレアー加工する場
合、前記クランプ部材125の金属管保持部126をそ
の都度交換しなければならず、面倒な作業が必要にな
る。
【0008】なお、上述した2つのフレアー工具11
0,120は、いずれも、本体部材とクランプ部材が別
れているため、別々に持ち運ばなければならない問題も
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の問
題点に鑑みなされたもので、作業者の労力を低減し、か
つ作業効率よくフレアー加工できるとともに、持ち運び
に便利で、しかも低コストで製造することができ、さら
には故障した場合でも安価に修理することができるフレ
アー工具を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、筒状の本体
ケースと、該本体ケースの後部に設けられた駆動力伝達
部と、前記本体ケース内の駆動力伝達部の前方に収容さ
れた回転スライド軸部と、前記回転スライド軸部の先端
に取り付けられたヘッド部と、該ヘッド部前方の本体ケ
ース前部に設けられた金属管保持部とを備え、前記本体
ケースは、後部内周面に前記駆動力伝達部と噛み合うラ
ックギアが設けられ、ほぼ中央部内周面に前記回転スラ
イド軸部と噛み合って該回転スライド軸部を前後スライ
ドさせる螺旋状のネジが形成されてなり、前記駆動力伝
達部は、後部に前記本体ケースのラックギアと公転歯車
で噛み合う減速装置が設けられるとともに該減速装置の
中心歯車には電動回転装置に対する脱着可能な接続部が
形成され、前部には前記減速装置の公転歯車と連結され
た従動部に、前記回転スライド軸部との係合部が該駆動
力伝達部の回転によるスライド軸部の回転を可能とし、
かつ該駆動力伝達部に対して前後スライド可能として形
成されてなり、前記回転スライド軸部は、後部に前記駆
動力伝達部との係合部が設けられ、外周面に前記本体ケ
ースの螺旋状のネジと噛み合うネジが形成され、前部に
ヘッド部取付部が形成されてなり、前記ヘッド部は、軸
部先端に円錐形状部が設けられ、前記軸部が前記スライ
ド軸部の先端に該スライド軸部の中心軸線に対して偏心
及び傾斜し、かつ回転可能に軸着されてなり、前記金属
管保持部は、金属管端部の外周面を把持して該金属管端
部を前記ヘッド部に向けて保持するものからなることを
特徴とするフレアー工具に係る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従ってこの発明を
説明する。図1はこの発明の一実施例に係るフレアー工
具全体を示す斜視図、図2はその断面図、図3は同フレ
アー工具の駆動力伝達部の減速装置を分解して示す概略
斜視図、図4は同フレアー工具の駆動力伝達部のクラッ
チ機構を分解して示す概略斜視図、図5は同クラッチ機
構の噛み合い時および空回り時を示す部分断面図、図6
は同フレアー工具の回転スライド軸部およびヘッド部を
分解して示す斜視図、図7は同フレアー工具の金属管保
持部を示す斜視図、図8は同金属管保持部の保持部材を
示す斜視図、図9は同フレアー工具内に金属管を挿入す
る際を示す部分断面図、図10は同フレアー工具の金属
保持部により金属管を保持する際の平面図で図7のY方
向から見た図、図11は同フレアー工具によるフレアー
加工時を示す部分断面図である。
【0012】図1および図2に示すように、この発明の
一実施例に係るフレアー工具Fは本体ケース10と駆動
力伝達部50と回転スライド軸部70とヘッド部80と
金属管保持部90を備える。このフレアー工具Fは、一
般の組立作業や加工作業等において作業者に頻繁に用い
られている電動ドライバーや電動ドリル等の電動回転装
置Edと組み合わされるもので、フレアー工具F専用の
駆動源を有しないものである。
【0013】本体ケース10は、フレアー工具Fの把持
部となるとともに、内部に種々の部材を保持する本体部
分で、形状は筒状とされている。この実施例では、当該
本体ケース10は、工具Fの前側から順に第1ケース1
1、第2ケース21、第3ケース35、第4ケース4
1、第5ケース45に分かれる分割式となっている。
【0014】第1ケース11は、金属管保持部90の収
容部となる部分で、蓋形状とされ、その先端部12の略
中央に少なくとも金属管の外径よりも大なる開口13が
形成されているとともに、前記先端部12内面には適宜
数(この実施例では3個)の金属管保持部取付部14が
所定間隔で形成されている。また、該第1ケース11の
先端部12近傍の側部内面15には、金属管保持部の保
持部材を締めつけたり緩めたりするための突部16が所
定間隔で複数(この実施例では3個)設けられている。
そして、この第1ケース11は、第2ケース21の前端
側に回転自在に嵌着されている。なお、図示の符号17
は第1ケース11が第2ケース21から脱落しないよう
にするためのストッパーである。
【0015】第2ケース21は、主に回転スライド軸部
70を収容する部分で、前部22が前記第1ケース11
内に嵌まる形状とされ、中央部23内周面24には回転
スライド軸部70と噛み合って該回転スライド軸部70
を前後スライドさせる螺旋状のネジ25が形成されてい
る。この実施例では、前記第2ケース21の前部22の
所定位置(金属管保持部の内端付近)に後述する金属管
の先端位置決め手段100を取り付けるための取付部2
6が形成されている。そして。この第2ケース21は、
後部27でビス28等によって第3ケース35および第
4ケース41と固定されている。図示の符号29はビス
用座ぐりである。
【0016】第3ケース35と第4ケース41と第5ケ
ース45は、駆動力伝達部50が収容される部分で、前
記第4ケース41の後部42内周面43には駆動力伝達
部50の公転歯車54と噛み合うラックギア44が形成
されている。なお、第5ケース45はビス等(図示せ
ず)によって第4ケース41と固定されている。
【0017】なお、上記した本体ケース10の構成は一
例であって、駆動力伝達部50,回転スライド軸部7
0,ヘッド部80の形状若しくは構成、または組み付け
の利便性等を考慮して、前記各ケース11,21,3
5,41,45をさらに分割したり、あるいは、統合し
たりすることが可能である。
【0018】駆動力伝達部50は、このフレアー工具F
と連結される電動ドライバー等からなる電動回転装置E
dの駆動力(トルク)を回転スライド軸部70に伝達す
るためのもので、本体ケース10の後部側、この実施例
では、第2ケース21の後部27,第3ケース35,第
4ケース41,第5ケース45内に収容されている。該
駆動力伝達部50の後部には前記本体ケース10(前記
第4ケース41)のラックギア44と公転歯車54で噛
み合う減速装置51が設けられ、前部には回転スライド
軸部70との係合部61が設けられている。
【0019】前記減速装置51は、図2および図3より
理解されるように、中心歯車52と、その外周に配設さ
れた複数(この実施例では3個)の公転歯車54と、前
記回転スライド軸部70との係合部61へ駆動力を伝達
する従動部55を備えている。前記中心歯車52の後部
には電動回転装置Edに対する脱着可能な接続部53が
形成され、該接続部53と電動回転装置Edの接続によ
り中心歯車52が回転するようになっている。そして、
この減速装置51では、前記公転歯車54は中心歯車5
2の外周歯部と前記本体ケース10のラックギア44と
噛み合うように配置されるとともに、前記従動部55の
軸部56に軸着されており、前記中心歯車52の回転に
より、前記公転歯車54が自転するとともに中心歯車5
2の外周を公転し、その公転歯車54の公転によって前
記従動部55が回転する一種の遊星歯車装置の構成とな
っている。なお、前記中心歯車52の歯数と公転歯車5
4の歯数を調整することによって、電動回転装置Edか
ら伝達される回転数を所望の回転数にして回転スライド
軸部70に伝達することができる。また、この実施例で
は、前記従動部55前面には、後述するクラッチ機構6
5のクラッチ盤66を取り付けるための係止凹部57と
中心凹部58が形成されている。図示の符号54aは公
転歯車54の軸孔で前記従動部55の軸部56が挿入さ
れる孔、59a,59bは前記本体ケース10の第5ケ
ース45内周面と前記中心歯車52後部外周面間に配置
された軸受、59cは前記本体ケース10の第4ケース
41内周面と前記従動部55の外周面間に配置された軸
受である。
【0020】前記係合部61は、駆動力伝達部50の回
転による回転スライド軸部70の回転を可能とし、かつ
該駆動力伝達部50に対して前後スライド可能となるよ
うに形成されている。この実施例では、前記係合部61
は前記減速装置51とは別部材からなり、図6より容易
に理解されるように、該係合部61の略中心には回転ス
ライド軸部70の係合部71が挿入される断面多角形形
状(図では四角形状)の開口62が形成されている。図
2における符号63は前記本体ケース10の第2ケース
21と前記駆動力伝達部50の係合部61間に配置され
る軸受である。なお、当該駆動力伝達部50に後述する
クラッチ機構65を設けない場合には、この係合部61
は前記減速装置51の従動部55と一体的に形成され
る。
【0021】また、この実施例においては、請求項2の
発明のように、前記駆動力伝達部50の減速装置51と
係合部61間にクラッチ機構65(図では噛み合いクラ
ッチ機構)が設けられている。すなわち、前記減速装置
51の従動部55に係止爪67を有するクラッチ盤66
が取り付けられているとともに、前記係合部61後面に
は前記クラッチ盤66の係止爪67と噛み合う係止爪6
4が形成されており、該係止爪64と前記クラッチ盤6
6の係止爪67との噛み合いにより、減速装置51の駆
動力を係合部61に伝達する構成となっている。なお、
前記クラッチ盤66の減速装置51の従動部55への取
り付けは、該クラッチ盤66の後面に立設された係止凸
部68を前記減速装置51の従動部55の係止凹部57
に挿入するとともに、クラッチ盤66の後面中心に立設
された軸部69を前記従動部55の中心凹部58内にス
プリングS1を介して挿入することにより行われ、それ
によって、クラッチ盤66が減速装置51の回転ととも
に回転し、かつ該減速装置51に対して前後動できるよ
うになっている。なお、前記減速装置51の従動部55
の係止凹部57および中心凹部58の深さは前記クラッ
チ盤66の係止凸部68および軸部69の長さよりもそ
れぞれ深く設定されている。また、図4および図5に示
すように、前記係合部61の係止爪64の両側面64
a,64bおよびクラッチ盤66の係止爪67の両側面
67a,67bは、回転方向に沿ったテーパ面とされて
いる。
【0022】このようなクラッチ機構を設けることによ
って、フレアー加工中(平常時)には、図5の(A)に
示されるように、クラッチ盤66の係止爪67は、前記
スプリングS1の弾性力により押されて前記係合部61
の係止爪64と噛み合い、前記減速装置51の従動部5
5からの駆動力を伝達する。また、フレアー加工完了時
等においてヘッド部80および回転スライド軸部70に
過大な負荷がかかった場合には、図5の(B)に示され
るように、クラッチ盤66の係止爪67は、係合部61
の係止爪64上を滑って空回り、回転スライド軸部70
側への駆動力の伝達が中止される。したがって、フレア
ー工具Fおよび電動回転装置Edに負荷を与えないの
で、その負荷に起因するフレアー工具Fおよび電動回転
装置Edの故障を防止することができる。
【0023】なお、この例では、クラッチ機構として、
爪の噛み合いに依る噛み合いクラッチ機構が採用されて
いるが、勿論、これに限定されることはなく、円錐摩擦
クラッチ機構や摩擦板クラッチ等の摩擦係合による他の
摩擦クラッチ機構を採用してもよい。
【0024】回転スライド軸部70は、本体ケース10
の第2ケース21内の前記駆動力伝達部50の前方に収
容されている。なお、この実施例における回転スライド
軸部70(係合部71を除く。)は小径部70aと大径
部70bからなる段差形状となっている。
【0025】前記回転スライド軸部70の後部には、前
記駆動力伝達部50との係合部71が設けられている。
なお、この実施例では、図6に示すように、前記回転ス
ライド軸部70の係合部71は前記駆動力伝達部50の
係合部61の開口62に嵌まるような断面多角形状(図
では四角形状)とされている。この回転スライド軸部7
0はその係合部71と駆動力伝達部50の係合部61と
の係合によって、前記駆動力伝達部50の回転とともに
回転し、該駆動力伝達部50に対して前後スライド可能
となる。勿論、回転スライド軸部70の係合部71と駆
動力伝達部50の係合部61の係合手段は、上記のもの
に限らず、例えば、回転スライド軸部の後部(円柱状)
外面にキーを設けるとともに、該キーに対応して駆動力
伝達部の係合部の開口内面にキー溝を設けて、該キーと
キー溝の係合により行ってもよい。一方、回転スライド
軸部70の前部には、ヘッド部80を取り付けるための
ヘッド部取付部72が形成されている。該ヘッド部取付
部72は、図示されるように、当該回転スライド軸部7
0の中心軸線より所定距離だけ偏心し、かつ所定角度だ
け傾斜して形成されている。なお、図示の符号73は第
2ケース21の前部22と回転スライド軸部70の小径
部70a間に配置された軸受である。
【0026】また、前記回転スライド軸部70の大径部
70bの外周面には前記本体ケース10(第2ケース2
1)の螺旋状のネジ25と噛み合うネジ75が形成され
ている。これによって当該回転スライド軸部70は、そ
の回転に伴い本体ケース10に対して前後スライド可能
となっている。なお、この実施例では、前記第2ケース
21の中央部23内周面24の前部22側に、回転スラ
イド軸部70の最前進時に大径部70bの前端と当接す
る段部24aを設けて、回転スライド軸部70の最大前
進距離を規定するとともに、前記駆動力伝達部50から
外れるのを防止している。
【0027】ヘッド部80は、金属管の端部内面に挿入
されてフレアー加工を行う部分で、軸部81先端に円錐
形状部82が設けられ、前記軸部81が前記回転スライ
ド軸部70の前部先端のヘッド部取付部72に軸着さ
れ、該回転スライド軸部70の中心軸線に対して偏心及
び傾斜し、かつ回転可能とされている。なお、図示の符
号83はヘッド部80の軸部81と回転スライド軸部7
0のヘッド部取付部72間に配置される軸受、84はヘ
ッド部80の円錐形状部82と回転スライド軸部70の
ヘッド部取付部72間に配置される軸受である。
【0028】金属管保持部90は、フレアー加工時に金
属管を保持するためのもので、金属管端部の外周面を把
持して該金属管端部を前記ヘッド部80に向けて保持す
るものからなる。この実施例では、図2および図7より
理解されるように、金属管保持部90は、3つの保持部
材91,91,91が前記第1ケース11の金属保持部
取付部14に立設されたピン95等により揺動可能に取
り付けられて前記凸部16に当接している。そして、前
記第1ケース11の回動、正確に言えば前記凸部16,
16,16の回動により前記3つの保持部材91,9
1,91を揺動させ、該3つの保持部材91,91,9
1の内側空間(金属管が配置される空間)を大小させる
構成となっている。前記各保持部材91は、図8に示す
ように、支持部分92と金属管外形状に対応する金属管
保持面94が形成された本体部分93を有する。ここ
で、前記支持部分92と本体部分93間には段差96が
設けられ、保持部材91が揺動して前記内側空間を小さ
くする際(金属管端部の外周面を把持する際)に、各保
持部材91が互いにぶつからないようになっている(図
7の矢印Y方向から見た図10参照)。図示の符号92
aは、保持部材91の軸孔を表し、前記ピン95が挿入
される。なお、前記本体部分93の金属管保持面94に
溝を設けて、フレアー加工時に金属管が滑らないように
するのが好ましい。
【0029】また、この実施例では、請求項3の発明の
ように、前記本体ケース10の第2ケース21内の金属
管保持部90の内端90a付近に、金属管の先端位置決
め手段100が設けられている。この例では、先端が前
記ヘッド部80の円錐形状部83に対応したテーパ形状
とされた適宜数の位置決め板101が、前記第2ケース
21前部22の取付部26内に、スプリング102を介
して本体ケース10の中心へ向けて前進後退可能に配置
されている。図示の符号103は前記取付部26の外端
を覆ってスプリング102の外れを防止する固定板、1
04は前記固定板103を第2ケース21に固定するた
めのビスである。前記位置決め板101は、金属管P挿
入時のヘッド部80が後退状態にあるときには前記スプ
リング103に押されて中心方向に最大限突出し(図9
参照)、それによって金属管P端面と衝突して金属管P
のそれ以上の挿入を阻止し、一方、フレアー加工時のヘ
ッド部80が前進状態にあるときには(図11参照)、
該ヘッド部80の円錐形状部82と当接して外方へ押さ
れて移動し、フレアー加工の妨げ、すなわちヘッド部8
0の前進及び回転の妨げにならないようになっている。
【0030】上記構造のフレアー工具Fは、通常の組立
作業や加工作業等において、作業者に頻繁に用いられて
いる電動ドライバーや電動ドリル等のような電動回転装
置Ed(電動ドライバーのネジ回し部やドリルの刃部を
外した本体部分に相当)の駆動力を利用するもので、従
来技術の項で説明した電動式フレアー工具120とは異
なり電動駆動装置が内蔵されていないものである。した
がって、フレアー工具F自体は軽量となり持ち運びに便
利であるとともに、従来の電動式フレアー工具に比し製
造コストを大幅に低減することができる。さらに、該工
具Fが故障した場合でも電動駆動部は別のため、安価に
修理することができる。
【0031】以下、上記した構造のフレアー工具Fを用
いてフレアー加工する例を図9ないし図11を用いて簡
単に説明する。まず、図9に示すように、金属管P端部
Paをフレアー工具Fの前記本体ケース10の第1ケー
ス11の開口13内に挿入する。この際、金属管P先端
が前記位置決め手段100の位置決め板101に当接す
るまで挿入する。その後、前記第1ケース11を前記第
2ケース21に対し図10の(A)の矢印Z方向に回動
させて前記第1ケース11の突部16,16,16で前
記金属保持部90の保持部材91,91,91を揺動さ
せて、図10の(B)のように、前記保持部材91,9
1,91により金属管P端部Paの外周面を把持して、
金属管P端部Paを前記ヘッド部80に向けて保持す
る。
【0032】次いで、図11に示すように、前記駆動力
伝達部50の接続部53に挿入接続された電動回転装置
Edを作動させ、駆動力伝達部50を介して回転スライ
ド軸部70を回転およびスライド前進させて、該回転ス
ライド軸部70先端に取り付けられたヘッド部80の円
錐形状部82外面を金属管P端部Pa内に前進させ、か
つ回転させることによりフレアー加工を行う。
【0033】なお、前記フレアー加工終了後における製
品の取り出しは、電動回転装置Edを逆回転させて回転
スライド軸部70を後退させ、続いて、前記第1ケース
11を前記第2ケース21に対し前記矢印Zの反対方向
に回動させて金属保持部90を解放して行えばよい。
【0034】このように、このフレアー工具Fを用いる
フレアー加工では、電動によりヘッド部80を回転させ
るので作業者の労力を低減できるとともに、作業効率が
向上する。また、金属管Pをフレアー工具F内の金属管
保持部90により保持するので、従来のようにクランプ
部材を別に持ち運ぶ必要はなくなる。さらに、口径の異
なる複数の金属管のフレアー加工を行う場合でも、ある
程度は金属管保持部90で対応でき、対応できない場合
でも、予め金属管の各口径ごとに対応したフレアー工具
Fだけを用意すれば、簡単に対応することができる。そ
のように複数保持する場合でも、電動回転装置部分は電
動ドライバー等のものを利用でき、わざわざ専用のもの
をフレアー工具Fの数に対応して所持する必要がないた
め嵩張らず、重量も大したことがない。さらに、前記位
置決め手段100によって金属管Pの先端が位置決めさ
れるので、加工される金属管のフレアー径のバラツキ発
生を抑え、良好な製品が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
フレアー工具によれば、電動によりヘッド部を回転させ
るので作業者の労力を低減でき、作業効率は向上する。
また、一般の組立作業や加工作業において作業者に頻繁
に用いられている電動ドライバーや電動ドリル等の電動
回転装置と接続して用いるため、駆動装置が内蔵されて
なく、軽量化することができるので、持ち運びに便利で
あるとともに、低コストで製造することができる。しか
も、この工具内には金属管保持部が設けられているの
で、従来のようにクランプを別に持ち運ぶ必要はなくな
るとともに、複数の異なる口径を有する金属管をフレア
ー加工する場合でも、予め金属管の各口径ごとに対応し
た工具を用意すれば、簡単に対応することができる。
【0036】また、請求項2の発明のように、クラッチ
機構を設ければ、フレアー加工終了時等にフレアー工具
および電動回転装置に過大な負荷を与えないので、該負
荷に起因するフレアー工具および電動回転装置の故障を
防止することができる。
【0037】さらに、請求項3の発明のように、先端位
置決め手段を本体ケース内に設ければ、挿入する金属管
の先端を位置決めできるので、加工される金属管のフレ
アー径のバラツキ発生を抑え、良好な製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るフレアー工具全体を
示す斜視図である。
【図2】その断面図である。
【図3】同フレアー工具の駆動力伝達部の減速装置を分
解して示す概略斜視図である。
【図4】同フレアー工具の駆動力伝達部のクラッチ機構
を分解して示す概略斜視図である。
【図5】同クラッチ機構の噛み合い時および空回り時を
示す部分断面図である。
【図6】同フレアー工具の回転スライド軸部およびヘッ
ド部を分解して示す斜視図である。
【図7】同フレアー工具の金属管保持部を示す斜視図で
ある。
【図8】同金属管保持部の保持部材を示す斜視図であ
る。
【図9】同フレアー工具内に金属管を挿入する際を示す
部分断面図である。
【図10】同フレアー工具の金属保持部により金属管を
保持する際の平面図で、図7のY方向から見た図であ
る。
【図11】同フレアー工具によるフレアー加工時を示す
部分断面図である。
【図12】フレアー加工前後の金属管端部を示す斜視図
である。
【図13】従来の一般的な手動式フレアー工具を示す斜
視図である。
【図14】同手動式フレアー工具のクランプにより金属
管を保持する際を示す斜視図である。
【図15】同手動式フレアー工具を用いたフレアー加工
時を示す斜視図である。
【図16】その要部断面図である。
【図17】他の電動式フレアー工具を示す斜視図であ
る。
【図18】同電動式フレアー工具を用いたフレアー加工
時の側面図である。
【符号の説明】
10 本体ケース 25 本体ケースに形成されたネジ 44 本体ケースに設けられたラックギア 50 駆動力伝達部 51 駆動力伝達部の減速装置 52 減速装置の中心歯車 53 電動回転装置との接続部 54 減速装置の公転歯車 55 減速装置の従動部 61 駆動力伝達部の係合部 65 クラッチ機構 70 回転スライド軸部 71 回転スライド軸部の係合部 72 回転スライド軸部のヘッド部取付部 75 回転スライド軸部に形成されたネジ 80 ヘッド部 81 ヘッド部の軸部 83 ヘッド部の円錐形状部 90 金属管保持部 100 位置決め手段 F フレアー工具 Ed 電動回転装置 P 金属管 Pa 金属管の端部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の本体ケースと、該本体ケースの後
    部に設けられた駆動力伝達部と、前記本体ケース内の駆
    動力伝達部の前方に収容された回転スライド軸部と、前
    記回転スライド軸部の先端に取り付けられたヘッド部
    と、該ヘッド部前方の本体ケース前部に設けられた金属
    管保持部とを備え、 前記本体ケースは、後部内周面に前記駆動力伝達部と噛
    み合うラックギアが設けられ、ほぼ中央部内周面に前記
    回転スライド軸部と噛み合って該回転スライド軸部を前
    後スライドさせる螺旋状のネジが形成されてなり、 前記駆動力伝達部は、後部に前記本体ケースのラックギ
    アと公転歯車で噛み合う減速装置が設けられるとともに
    該減速装置の中心歯車には電動回転装置に対する脱着可
    能な接続部が形成され、前部には前記減速装置の公転歯
    車と連結された従動部に、前記回転スライド軸部との係
    合部が該駆動力伝達部の回転によるスライド軸部の回転
    を可能とし、かつ該駆動力伝達部に対して前後スライド
    可能として形成されてなり、 前記回転スライド軸部は、後部に前記駆動力伝達部との
    係合部が設けられ、外周面に前記本体ケースの螺旋状の
    ネジと噛み合うネジが形成され、前部にヘッド部取付部
    が形成されてなり、 前記ヘッド部は、軸部先端に円錐形状部が設けられ、前
    記軸部が前記スライド軸部の先端に該スライド軸部の中
    心軸線に対して偏心及び傾斜し、かつ回転可能に軸着さ
    れてなり、 前記金属管保持部は、金属管端部の外周面を把持して該
    金属管端部を前記ヘッド部に向けて保持するものからな
    る、 ことを特徴とするフレアー工具。
  2. 【請求項2】 請求項1において、駆動力伝達部の減速
    装置の従動部にクラッチ機構を介して回転スライド軸部
    との係合部が形成されていることを特徴とするフレアー
    工具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、本体ケース
    内の金属管保持部の内端付近に、金属管の先端位置決め
    手段を有することを特徴とするフレアー工具。
JP33502997A 1997-11-18 1997-11-18 フレアー工具 Pending JPH11151534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33502997A JPH11151534A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 フレアー工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33502997A JPH11151534A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 フレアー工具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11151534A true JPH11151534A (ja) 1999-06-08

Family

ID=18283950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33502997A Pending JPH11151534A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 フレアー工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11151534A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324208A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Matsushita Electric Works Ltd 電動フレア工具
CN102009095A (zh) * 2010-10-14 2011-04-13 沈阳飞机工业(集团)有限公司 多耳片窄间距衬套翻边装置
GB2496819B (en) * 2010-08-06 2017-04-05 American Grease Stick Co Hand held flaring tool
JP2018527191A (ja) * 2015-09-02 2018-09-20 ジョン、グ ワンJUNG, Gu Wang パイプ拡管パンチ
KR102064084B1 (ko) * 2018-08-03 2020-01-08 김재호 사라 터짐방지용 전동식 파이프 사라기
US11072018B2 (en) 2013-10-30 2021-07-27 Ags Company Automotive Solutions Llc Hand held flaring tool

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324208A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Matsushita Electric Works Ltd 電動フレア工具
GB2496819B (en) * 2010-08-06 2017-04-05 American Grease Stick Co Hand held flaring tool
US10850319B2 (en) 2010-08-06 2020-12-01 Ags Company Automotive Solutions, Llc Hand held flaring tool
CN102009095A (zh) * 2010-10-14 2011-04-13 沈阳飞机工业(集团)有限公司 多耳片窄间距衬套翻边装置
US11072018B2 (en) 2013-10-30 2021-07-27 Ags Company Automotive Solutions Llc Hand held flaring tool
JP2018527191A (ja) * 2015-09-02 2018-09-20 ジョン、グ ワンJUNG, Gu Wang パイプ拡管パンチ
KR102064084B1 (ko) * 2018-08-03 2020-01-08 김재호 사라 터짐방지용 전동식 파이프 사라기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20130161041A1 (en) Apparatus for tightening threaded fasteners
JP2834264B2 (ja) 電動フレア工具
US7832319B2 (en) Blade clamp assembly
US6089331A (en) Apparatus and method for converting the drive direction axis of a rotational driving source
US6035947A (en) Primary shaft locking device of an electromotive tool
JP2006088323A (ja) インパクトドライバおよび減速機構を有するハンドツール
JPH11151534A (ja) フレアー工具
US4785649A (en) Tapered thread roll-forming machine
WO2004014609A2 (en) Fastener with gear assembly and method of fastening
JPH11226675A (ja) フレアー工具
JP4213087B2 (ja) 自動式フレア工具
JP3129070U (ja) ボルト・ナット締付装置
JPS6113261Y2 (ja)
WO2020162268A1 (ja) ネジ締め工具
JP2009142942A (ja) 回転打撃工具
JP3059415B2 (ja) チャック
JPH0246354B2 (ja)
CN220994311U (zh) 电动工具
EP4212281A1 (en) Nut runner accessory for power tool
US20230128823A1 (en) Nut runner accessory for power tool
JP2001287176A (ja) 電動回転工具
JP2002263956A (ja) 配管ネジ加工機及び配管ネジ加工方法
JP2005324208A (ja) 電動フレア工具
JPS6221378Y2 (ja)
JP2003287167A (ja) 管継手用圧縮工具