JPH11147819A - 安定化された医薬製剤 - Google Patents

安定化された医薬製剤

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JPH11147819A
JPH11147819A JP25616498A JP25616498A JPH11147819A JP H11147819 A JPH11147819 A JP H11147819A JP 25616498 A JP25616498 A JP 25616498A JP 25616498 A JP25616498 A JP 25616498A JP H11147819 A JPH11147819 A JP H11147819A
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Masato Fukuda
誠人 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光、とりわけ紫外線や熱に対して安定であり、
保存安定性に優れた医薬製剤を提供する。 【解決手段】紫外線によりフリーラジカルを発生しうる
遮光剤、およびフリーラジカル消去剤を含有する被覆剤
で被覆してなる安定化された医薬製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光(とりわけ紫外
線)や熱に対して安定であり、保存安定性に優れた医薬
製剤、およびこのような医薬製剤の原料である被覆剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ホルムアルデヒド(ポリエチレングリコ
ール400の不純物として含まれるもの、およびポリエチ
レングリコール400の空気酸化により生じるものを含
む)とO−ベンジルグアニンとが反応することによ
り、O−ベンジルグアニンがポリエチレングリコール
400水溶液中、室温下で分解することが知られている
〔ファーマシューチカル・リサーチ(Pharmaceutical R
esearch)、11巻、7号、1060−1064頁、1994年〕。酸
化チタンおよびポリエチレングリコール6000を含有する
腸溶性フィルム液を用いて腸溶性コーティングを行うこ
とが特開昭63−301816(EP公開第02777
41号)に記載されている。ビタミンC、インキョー
(Yinqiao)抽出物、アセトアミノフェン、クロ
ルフェニラミン、炭酸カルシウム、デンプン、デキスト
ラン、ペパーミント油、インキョー(Yinqiao)
およびジンファン(jingfang)の揮発性油を有
する錠剤をヒドロキシプロピルメチルセルロース、No
2 腸溶性ビニル樹脂、PEG6000、ごま油、ツイ
ーン80、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシ
ウム、フードカラー、95%エタノール、蒸留水を含む
成分で被覆された錠剤がケミカル アブストラクツ 12
2:238853に記載されている。特開昭63−16
6824は、光不安定な薬物含有油性溶液を、少なくと
も85%が粒子径0.1μm以下の微粒子酸化チタンを
含有する剤皮で被覆された軟カプセル剤を開示してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光に対して不安定な医
薬製剤を消費者に提供する場合、医薬製剤の遮光包装ま
たは遮光被覆を行う必要がある。しかしながら、病院内
の薬局あるいは患者側での医薬製剤の保存状態を考慮す
れば、遮光包装で医薬製剤の品質を十分保証できるとは
言い難い。したがって、光に対して不安定な医薬製剤を
製造する場合には、遮光被覆を行うことが望まれる。と
ころが、光に対して不安定な薬物の製剤化に際し、酸化
チタンなどの遮光剤とポリエチレングリコールなどの可
塑剤とを含む被覆剤を、薬物含有錠剤に被覆したとこ
ろ、得られるフィルムコーティング錠が、被覆処理を行
う前の錠剤よりも、光に対する安定性において劣るとい
う問題点が判明した。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題点に鑑
み、フィルムコーティング錠中での薬物の安定化につい
て検討したところ、1)紫外線により被覆剤中の酸化チ
タンがフリーラジカルを発生すること、2)フリーラジ
カルによって薬物や被覆剤中のポリエチレングリコール
等のアルコール類が分解すること、3)被覆剤中でポリ
エチレングリコール等のアルコール類の分解物、例えば
ホルムアルデヒド,アセトアルデヒドなどのアルデヒド
類、ギ酸などの酸や、過酸化物がさらに薬物の分解を引
き起こすことを見いだした。このような知見に基づい
て、さらに薬物不安定化要因を解消し、種々の安定化さ
れた医薬製剤を得るべく検討した結果、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、 (1)(i)紫外線によりフリーラジカルを発生しうる
遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有する被
覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤; (2)被覆剤が、さらにエステル類およびアルコール類
から選ばれる油状物質を含有してなる上記(1)記載の
医薬製剤; (3)紫外線によりフリーラジカルを発生しうる遮光剤
が金属酸化物である上記(1)記載の医薬製剤; (4)金属酸化物が酸化チタン,三二酸化鉄または酸化
亜鉛である上記(3)記載の医薬製剤; (5)フリーラジカル消去剤が亜硫酸塩またはビタミン
類である上記(1)記載の医薬製剤; (6)ビタミン類がビタミンC類またはビタミンE類あ
る上記(5)記載の医薬製剤; (7)油状物質がポリエチレングリコールである上記
(2)記載の医薬製剤; (8)(i)酸化チタンおよび(ii)亜硫酸水素ナトリ
ウム,アスコルビン酸,アスコルビン酸ナトリウム,ア
スコルビン酸カルシウム,dl−α−トコフェロールま
たは酢酸dl-α−トコフェロールを含有する被覆剤で
被覆してなる安定化された医薬製剤; (9)被覆剤が、さらに塩基性物質を含有する上記
(2)記載の医薬製剤; (10)塩基性物質が金属の炭酸塩または金属水酸化物
である上記(9)記載の医薬製剤。 (11)(i)エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および(ii)フリーラジカル消去剤を含
有する被覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤; (12)(i)エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および(ii)塩基性物質を含有する被覆
剤で被覆してなる安定化された医薬製剤; (13)被覆剤が、さらに紫外線によりフリーラジカル
を発生しうる遮光剤を含有してなる上記(12)の医薬
製剤; (14)(i)紫外線によりフリーラジカルを発生しう
る遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有す
ることを特徴とする被覆剤; (15)(i)紫外線によりフリーラジカルを発生しう
る遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有す
る被覆剤で、薬物含有組成物を被覆することを特徴とす
る医薬製剤の安定化方法; (16)(i)エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および(ii)フリーラジカル消去剤を含
有する被覆剤で、薬物含有組成物を被覆することを特徴
とする医薬製剤の安定化方法; (17)(i)エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および(ii)塩基性物質を含有する被覆
剤で、薬物含有組成物を被覆することを特徴とする医薬
製剤の安定化方法; (18)(i)紫外線によりフリーラジカルを発生しう
る遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有す
る被覆剤の医薬製剤安定化のための使用; (19)(i)エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および(ii)フリーラジカル消去剤を含
有する被覆剤の医薬製剤安定化のための使用;および、 (20)(i)エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および(ii)塩基性物質を含有する被覆
剤の医薬製剤安定化のための使用に関する。
【0005】以下に、本発明において用いられる「紫外
線によりフリーラジカルを発生しうる遮光剤」、「フリ
ーラジカル消去剤」、「エステル類およびアルコール類
から選ばれる油状物質」、「塩基性物質」、「被覆剤」
および「医薬製剤」について詳述する。
【0006】「紫外線によりフリーラジカルを発生しう
る遮光剤」は、遮光を目的として医薬製剤中に添加さ
れ、かつ紫外線によりフリーラジカルを発生しうるもの
を意味する。一般にこれら遮光剤は、常温で、室内の蛍
光灯下あるいは屋外の日光下にさらすことによりフリー
ラジカルを発生するものを意味する。フリーラジカルと
しては、例えばHO・、HO2・、O2-などが挙げら
れる。このような遮光剤としては、例えば酸化チタン、
三二酸化鉄、酸化亜鉛等の無機物の酸化物が挙げられ
る。遮光剤は、好ましくは金属酸化物であり、さらに好
ましくは酸化チタンである。また、酸化チタンを用いる
場合、その粒子径は、通常、約0.01〜約1.5μ
m、好ましくは約0.1〜約0.7μmである。「紫外
線によりフリーラジカルを発生しうる遮光剤」の被覆剤
中の含量は、医薬製剤の遮光という目的を達成し得る量
であればよく、例えば約5〜約30重量%、好ましくは
約10〜約30重量%である。
【0007】「フリーラジカル消去剤」は、前記したフ
リーラジカルを消去しうる物質、および酸化反応による
被覆剤成分あるいは医薬製剤成分の分解を抑制する物質
であればよい。フリーラジカル消去剤としては、例えば
マンニトール等の糖アルコール類;安息香酸等の有機
酸;トリプトファン、システイン等のアミノ酸;炭酸イ
オン;銅錯体、マンガン錯体等の金属錯体;亜硫酸水素
ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウ
ム等の亜硫酸塩;ナトリウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート(ロンガリット)、チオグリセロール等のチオ
ール誘導体;グアヤク脂等の天然樹脂;ノルジヒドログ
アヤレチック酸、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシ
アニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等のフェノー
ル誘導体;エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウ
ム、ビタミンC類(例、アスコルビン酸パルミテート,
アスコルビン酸ジパルミテート,アスコルビン酸ステア
レート等のアスコルビン酸エステル、アスコルビン酸ナ
トリウム,アスコルビン酸カルシウム等のアスコルビン
酸塩)、ビタミンE類(例、コハク酸dl−α−トコフ
ェロール,コハク酸d−α−トコフェロール,コハク酸
dl−α−トコフェロールカルシウム,酢酸dl−α−
トコフェロール,酢酸d−α−トコフェロール、ニコチ
ン酸dl−α−トコフェロール等のトコフェロールのエ
ステル類、dl−α−トコフェロール、d−α−トコフ
ェロール、dl−δ−トコフェロール、d−δ−トコフ
ェロール、天然ビタミンE)、β−カロチン等のビタミ
ン類;グルタチオン等のペプチド;尿酸等のプリン誘導
体などが挙げられる。これらのフリーラジカル消去剤
は、1種または2種以上を適宜の割合で混合して用いて
もよい。「フリーラジカル消去剤」は、好ましくは亜硫
酸塩またはビタミン類(とりわけビタミンC類、ビタミ
ンE類)であり、さらに好ましくは亜硫酸水素ナトリウ
ム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アス
コルビン酸カルシウム、dl−α−トコフェロールまた
は酢酸dl−α−トコフェロールである。また、「フリ
ーラジカル消去剤」の作用を増強するために、エチレン
ジアミン四酢酸またはその塩等を併用してもよい。「フ
リーラジカル消去剤」の被覆剤中の含量は、被覆剤に含
まれる「紫外線によりフリーラジカルを発生しうる遮光
剤」から発生したフリーラジカルを消去できる量であれ
ばよい。「フリーラジカル消去剤」の被覆剤中の含量
は、例えば約0.1〜約50重量%、好ましくは約1〜
約20重量%である。
【0008】「エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質」としては、例えば約20〜約65℃で油
状のエステル類およびアルコール類、好ましくは多価ア
ルコール等が挙げられる。該油状物質としては、通常医
薬製剤中に用いられる可塑剤が挙げられ、具体的には、
例えばクエン酸トリエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、トリアセチ
ン(トリアセチルグリセリン)、ブチルフタリルブチル
グリコレート、グリセリルカプリル酸エステル等のエス
テル類;グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール等のアルコール類等が挙げられる。その
他、ゴマ油、ヒマシ油等も油状物質として用いることが
できる。これらの油状物質は、1種または2種以上を適
宜の割合で混合して用いてもよい。油状物質は、好まし
くはアルコール類、より好ましくは多価アルコール、特
に好ましくはポリエチレングリコールである。また、ポ
リエチレングリコールとしては、例えばポリエチレング
リコール400,ポリエチレングリコール600,ポリ
エチレングリコール1500,ポリエチレングリコール
4000,ポリエチレングリコール6000などが挙げ
られる。油状物質の被覆剤中の含量は、例えば約0.1
〜約30重量%、好ましくは約10〜約20重量%であ
る。上記油状物質を被覆剤に添加することにより、強度
および展延性に優れ、操作性に優れた被覆剤を得ること
ができる。また、このような被覆剤を使用することによ
り、均一な被覆が可能となる。
【0009】「塩基性物質」は、ギ酸などの酸を中和す
る塩基性を示す物質であればよく、具体的には、例えば
アルカリ金属の炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム
等)、アルカリ金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウム,炭
酸カリウム等)、アルカリ土類金属の炭酸塩(例、炭酸
カルシウム,炭酸マグネシウム等)などの金属の炭酸
塩;アルカリ金属のリン酸水素二塩(例、リン酸水素二
ナトリウム、リン酸水素二カリウム等)などのリン酸水
素二塩;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどの
ケイ酸塩;酸化マグネシウムなどの金属酸化物;水酸化
ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、
水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物;クエン酸ナト
リウムなどのクエン酸塩;dl−およびl−酒石酸ナト
リウムなどの酒石酸塩;パントテン酸カルシウムなどの
パントテン酸塩などの塩基性を示す塩、酸化物または水
酸化物が挙げられる。これらの塩基性物質は、1種また
は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。塩基
性物質は、好ましくは金属の炭酸塩または金属水酸化物
であり、さらに好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、水酸化マグネシウムである。また、塩基性物質
の被覆剤中の含量は、医薬製剤中で生ずるギ酸などの酸
を中和するのに十分な量であればよく、例えば約0.1
〜約50重量%、好ましくは約1〜約20重量%であ
る。
【0010】「被覆剤」は、上記した「紫外線によりフ
リーラジカルを発生しうる遮光剤」、「フリーラジカル
消去剤」、「エステル類およびアルコール類から選ばれ
る油状物質」または「塩基性物質」の他に、コーティン
グ基剤を含む。該コーティング基剤の被覆剤中の含量
は、一般製剤の製造に用いられる量である。また、「被
覆剤」は、所望により、被覆剤および医薬製剤に悪影響
を及ぼさない添加物をさらに含んでいてもよい。さら
に、「被覆剤」は、上記各成分を水または有機溶媒に溶
解または分散した液であってもよい。該有機溶媒の種類
は、特に限定されず、例えばメタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン等
のケトン類が使用できる。また、水と有機溶媒との混合
液も使用することができる。
【0011】上記コーティング基剤としては、例えば糖
衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィ
ルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基
剤などが挙げられる。糖衣基剤としては、白糖が用いら
れ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、
アラビアゴム、プルラン、カルナバロウなどから選ばれ
る1種または2種以上を併用してもよい。水溶性フィル
ムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチル
セルロースなどのセルロース系高分子;ポリビニルアセ
タールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタ
アクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品
名)、ロームファルマ社〕、ポリビニルピロリドンなど
の合成高分子;プルランなどの多糖類などが挙げられ
る。腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば
ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシ
ネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタ
ル酸セルロースなどのセルロース系高分子;メタアクリ
ル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)、ロー
ムファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイ
ドラギットL−30D55(商品名)、ロームファルマ
社〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS
(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高
分子;セラックなどの天然物などが挙げられる。徐放性
フィルムコーティング基剤としては、例えばエチルセル
ロースなどのセルロース系高分子;アミノアルキルメタ
アクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商
品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタ
アクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE
(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高
分子などが挙げられる。上記したコーティング基剤は、
その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0012】上記した添加物としては、例えば着色剤、
香料等が挙げられ、その添加量は、一般製剤の製造に用
いられる量である。着色剤としては、例えば水溶性食用
タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4
号および5号、食用青色1号および2号等)、水不溶性
レーキ色素(前記水溶性食用タール色素のアルミニウム
塩等)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル
等)などが挙げられる。香料としては、例えばレモン
油、オレンジ、dl−またはl−メントールなどが挙げ
られる。
【0013】本発明の「被覆剤」は、例えば上記した
「紫外線によりフリーラジカルを発生しうる遮光剤」、
「フリーラジカル消去剤」、「エステル類およびアルコ
ール類から選ばれる油状物質」または「塩基性物質」な
どの各成分と、コーティング基剤とを、所望により上記
添加物を添加した後、混合することにより製造される。
また、「被覆剤」は、上記各成分を水または上記有機溶
媒に溶解または分散することによっても製造され、この
ような製造方法により、均一な被覆を得ることができ
る。
【0014】本発明の「医薬製剤」は、「薬物含有組成
物」を上記被覆剤で被覆することにより得られる。該
「薬物含有組成物」は、「薬物」単独であっても、「薬
物」と医薬製剤の製造に用いられる慣用の「製剤成分」
との混合物であってもよい。薬物含有組成物の剤形とし
ては、例えば錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤および丸剤な
どが挙げられる。
【0015】「薬物」としては、光、とりわけ紫外線に
より分解する薬物、フリーラジカルにより分解する薬
物、フリーラジカルが製剤成分を分解して生じるアルデ
ヒド類(例、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド),
酸類(例、ギ酸)または過酸化物により分解する薬物な
どが挙げられる。このような薬物としては、例えば滋養
強壮保健薬、解熱鎮痛消炎薬、向精神病薬、抗不安薬、
抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代
謝改善剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、胃腸薬、制
酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気
管支拡張剤、抗アレルギー薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタ
ミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿薬、血圧降下剤、血
管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、高脂血症治
療剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病治療剤、
骨粗しょう症治療剤、骨格筋弛緩薬、鎮うん剤、ホルモ
ン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、
血液凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤、アルツハイマー治療薬
などから選ばれた1種または2種以上の成分が挙げられ
る。これら「薬物」の「医薬製剤」中の含量は、「薬
物」の有効量であればよい。
【0016】以下、上記した薬物の具体例を述べる。滋
養強壮保健薬としては、例えばビタミンA、ビタミン
D、ビタミンE(酢酸d−α−トコフェロールなど)、
ビタミンB1(ジベンゾイルチアミン、フルスルチアミ
ン塩酸塩など)、ビタミンB2(酪酸リボフラビンな
ど)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシンなど)、ビタミ
ンC(アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム
など)、ビタミンB12(酢酸ヒドロキソコバラミンな
ど)のビタミン;カルシウム、マグネシウム、鉄などの
ミネラル;タンパク、アミノ酸、オリゴ糖、生薬などが
挙げられる。解熱鎮痛消炎薬としては、例えばアスピリ
ン、アセトアミノフェン、エテンザミド、イブプロフェ
ン、塩酸ジフェンヒドラミン、dl-マレイン酸クロル
フェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、ノスカビン、
塩酸メチルエフェドリン、塩酸フェニルプロパノールア
ミン、カフェイン、無水カフェイン、セラペプターゼ、
塩化リゾチーム、トルフェナム酸、メフェナム酸、ジク
ロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、サリチルアミ
ド、アミノピリン、ケトプロフェン、インドメタシン、
ブコロール、ペンタゾシンなどが挙げられる。向精神病
薬としては、例えばクロルプロマジン、レセルピンなど
が挙げられる。抗不安薬としては、例えばアルプラゾラ
ム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムなどが挙げられ
る。抗うつ薬としては、例えばイミプラミン、マプロチ
リン、アンフェタミンなどが挙げられる。
【0017】催眠鎮静薬としては、例えばエスタゾラ
ム、ニトラゼパム、ジアゼパム、ペルラピン、フェノバ
ルビタールナトリウムなどが挙げられる。鎮痙薬として
は、例えば臭化水素酸スコポラミン、塩酸ジフェンヒド
ラミン、塩酸パパベリンなどが挙げられる。中枢神経作
用薬としては、例えばシチコリン、ロチレニンなどが挙
げられる。脳代謝改善剤としては、例えばイデベノン、
ビンポセチン、塩酸メクロフェニキセート、8−〔1−
オキソ−3−〔1−(フェニルメチル)ピペリジン−4
−イル〕プロピル〕−2,3,4,5−テトラヒドロ−
1H−1−ベンズアゼピンまたはその塩などが挙げられ
る。抗てんかん剤としては、例えばフェニトイン、カル
バマゼピンなどが挙げられる。交感神経興奮剤として
は、例えば塩酸イソプロテレノールなどが挙げられる。
胃腸薬としては、例えばジアスターゼ、含糖ペプシン、
ロートエキス、セルラーゼAP3、リパーゼAP、ケイ
ヒ油などの健胃消化剤;塩酸ペルペリン、耐性乳酸菌、
ビフィズス菌などの整腸剤などが挙げられる。制酸剤と
しては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタ
ルサイト、沈降炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなど
が挙げられる。抗潰瘍剤としては、例えばベンツイミダ
ゾール系化合物(例、ランソプラゾール、オメプラゾー
ル、ラベプラゾール、パントプラゾール)、ファモチジ
ン、シメチジン、塩酸ラニチジンなどが挙げられる。
【0018】鎮咳去痰剤としては、例えば塩酸クロペラ
スチン、臭化水素酸デキストロメルトファン、テオフィ
リン、グァヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネ
シン、リン酸コデインなどが挙げられる。鎮吐剤として
は、例えば塩酸ジフェニドール、メトクロプラミドなど
が挙げられる。呼吸促進剤としては、例えば酒石酸レバ
ロルファンなどが挙げられる。気管支拡張剤としては、
例えばテオフィリン、硫酸サルブタノールなどが挙げら
れる。抗アレルギー薬としては、例えばアンレキサノク
ス、セラトロダストなどが挙げられる。歯科口腔用薬と
しては、例えばオキシテトラサイクリン、トリアムシノ
ロンアセトニド、塩酸クロルヘキシジン、リドカインな
どが挙げられる。抗ヒスタミン剤としては、例えば塩酸
ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸イソチペンジ
ル、dl-マレイン酸クロルフェニラミンなどが挙げら
れる。強心剤としては、例えばカフェイン、ジゴキシン
などが挙げられる。不整脈用剤としては、例えば塩酸プ
ロカインアミド、塩酸プロプラノロール、ピンドロール
などが挙げられる。利尿薬としては、例えばイソソルピ
ド、フロセミドなどが挙げられる。血圧降下剤として
は、例えば塩酸デラプリル、カプトプリル、臭化ヘキサ
メトニウム、塩酸ヒドララジン、塩酸ラペタロール、塩
酸マニジピン、カンデサルタン シレキセチル、メチル
ドーパ、ロサルタン、バルサルタン、エプロサルタン、
イルベサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、ポミ
サルタン、リピサルタン、フォラサルタンなどが挙げら
れる。
【0019】血管収縮剤としては、例えば塩酸フェニレ
フリンなどが挙げられる。冠血管拡張剤としては、例え
ば塩酸カルボクロメン、モルシドミン、塩酸ペラパミル
などが挙げられる。末梢血管拡張薬としては、例えばシ
ンナリジンなどが挙げられる。高脂血症治療剤として
は、例えばセリバスタンチンナトリウム、シンバスタチ
ン、プラバススタチンなどが挙げられる。利胆剤として
は、例えばデヒドロコール酸、トレピプトンなどが挙げ
られる。抗生物質としては、例えばセファレキシン、ア
モキシシリン、塩酸ピプメシリナム、塩酸セフォチア
ム、塩酸セフォゾプラン、塩酸セフメノキシム、セフス
ロジンナトリウムなどのセフェム系抗生物質;アンピシ
リン、シクラシン、スルベニシリンナトリウム、ナリジ
クス酸、エノキサシンなどの合成抗菌剤;カルモナムナ
トリウムなどのモノバクタム系抗生物質;ペネム系抗生
物質及びカルパペネム系抗生物質などが挙げられる。化
学療法剤としては、例えば塩酸スルファメチゾール、チ
アゾスルホンなどが挙げられる。糖尿病治療剤として
は、例えばトルブタミド、ボグリボース、チアゾリジン
ジオン誘導体(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾ
ン、5−〔〔4−〔2−(メチル−2−ピリジニルアミ
ノ)エトキシ〕フェニル〕メチル〕−2,4−チアゾリ
ンジオン)、アカルボース、ミグリトール、エミグリテ
ートなどが挙げられる。骨粗しょう症治療剤としては、
例えばイプリフラボンなどが挙げられる。骨格筋弛緩薬
としては、例えばメトカルパモールなどが挙げられる。
鎮うん剤としては、例えば塩酸メクリジン、シメンヒド
リナートなどが挙げられる。
【0020】ホルモン剤としては、例えばリオチニンナ
トリウム、リン酸デキメタゾンナトリウム、プレドニゾ
ロン、オキセンドロン、酢酸リュープロレリンなどが挙
げられる。アルカロイド系麻薬としては、例えばアヘ
ン、塩酸モルヒネ、トコン、塩酸オキシコドン、塩酸ア
ヘンアルカロイド、塩酸コカインなどが挙げられる。サ
ルファ剤としては、例えばスルファミン、スルファメチ
ゾールなどが挙げられる。痛風治療薬としては、例えば
アロプリノール、コルヒチンなどが挙げられる。血液凝
固阻止剤としては、例えばジクマロールが挙げられる。
抗悪性腫瘍剤としては、例えば5−フルオロウラシル、
ウラシル、マイトマイシンなどが挙げられる。アルツハ
イマー病治療薬としては、例えばイデベノン、ビンポセ
チン、8−〔1−オキソ−3−〔1−(フェニルメチ
ル)ピペリジン−4−イル〕プロピル〕−2,3,4,
5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピンまたはそ
の塩などが挙げられる。
【0021】また、アミノ基またはイミノ基を有する
「薬物」は、紫外線、フリーラジカル、またはフリーラ
ジカルが製剤成分を分解して生じるアルデヒド類(例、
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド),酸類(例、ギ
酸)または過酸化物により分解しやすいので、「薬物」
として、アミノ基またはイミノ基を有する「薬物」を用
いることが好ましい。
【0022】「薬物」は、さらに好ましくは式
【化1】 〔式中、XはR1-N<(R1は水素原子、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよ
いアシル基を示す)、酸素原子または硫黄原子を示し、
は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水
素基を示し、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン
環を、kは0〜3の整数を、mは1〜8の整数を、nは
1〜6の整数を示す。〕で表わされる化合物およびその
塩である。前記式(I)において、R1およびR2で示さ
れる「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化
水素基」としては、例えば、鎖状、環状、飽和、不飽
和、さらにはこれらの種々の組み合わせからなる炭化水
素基が挙げられる。鎖状飽和炭化水素基としては、例え
ば、直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜11(C1-11
のアルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イ
ソプロピル,ブチル,イソブチル,tert−ブチル,ペン
チル,ヘキシル)が挙げられる。鎖状不飽和炭化水素基
としては、直鎖状もしくは分枝状のC2-4のアルケニル
基(例えば、ビニル,アリル,2−ブテニル,イソプロ
ペニル)およびC2-4のアルキニル基(例、エチニル,
2−プロピニル,2−ブチニル,3−ブチニル)が挙げ
られる。環状飽和炭化水素基としては、C3-7の単環シ
クロアルキル基(例えば、シクロプロピル,シクロブチ
ル,シクロペンチル,シクロヘキシル)およびC8-14
架橋環式飽和炭化水素基(例えば、ビシクロ[3.2.
1]オクト−2−イル,ビシクロ[3.3.1]ノン−2
−イル,アダマンタン−1−イル)が挙げられる。環状
不飽和炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基な
どが用いられる。
【0023】また、前記の「炭化水素基」としては、先
に例示した鎖状、環状、飽和、不飽和の炭化水素基の種
々の組み合わせからなる炭化水素基でもよく、例えば、
7-18アラルキル(例えば、トリル,キシリル;ベンジ
ル,フェネチル,フェニルプロピル,フェニルブチル,
フェニルペンチル,フェニルヘキシルなどのフェニル−
1-12アルキル;α−ナフチルメチルなどのα−ナフチ
ル−C1-8アルキル)、C8-18アリールアルケニル(例え
ば、スチリル,シンナミル,4−フェニル−2−ブテニ
ル,4−フェニル−3−ブテニルなどのフェニル−C
2-12アルケニル)、C8-18アリールアルキニル(例え
ば、フェネチル,3−フェニル−2−プロピニル,3−
フェニル−1−プロピニルなどのフェニル−C2-12アル
キニル)、C3 -7シクロアルキル−C1-6アルキル(例え
ば、シクロプロピルメチル,シクロブチルメチル,シク
ロペンチルメチル,シクロヘキシルメチル,シクロヘプ
チルメチル,シクロプロピルエチル,シクロブチルエチ
ル,シクロペンチルエチル,シクロヘキシルエチル,シ
クロヘプチルエチル,シクロプロピルブチル,シクロブ
チルブチル,シクロペンチルブチル,シクロヘキシルブ
チル,シクロヘプチルブチル,シクロプロピルペンチ
ル,シクロブチルペンチル,シクロペンチルペンチル,
シクロヘキシルペンチル,シクロヘプチルペンチル,シ
クロプロピルヘキシル,シクロブチルヘキシル,シクロ
ペンチルヘキシル,シクロヘキシルヘキシル,シクロヘ
プチルヘキシル)等が挙げられる。
【0024】R1で表わされる「置換基を有していても
よい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、上記の中
でも直鎖状もしくは分枝状C1-7アルキル基(例えば、
メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イ
ソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,イ
ソペンチル,ヘキシル,ヘプチル)またはC7-10アラル
キル基(例えば、ベンジル,フェネチル,フェニルプロ
ピル)などが好ましい。R2で表わされる「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」として
は、上記の中でもC7-10アラルキル(例えば、ベンジ
ル,フェネチル,フェニルプロピル)などが好ましい。
1,R2で表わされる上記の炭化水素は置換可能な位置
に置換基を有していてもよい。R1,R2で表わされる上
記したような鎖状飽和、鎖状不飽和および環状飽和炭化
水素基が有していてもよい置換基としては、例えばハロ
ゲン原子(例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)、ニ
トロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基
(例えば、メトキシ,エトキシ,プロピルオキシ,ブチ
ルオキシ,イソプロピルオキシ)、C1-4アルキルチオ基
(例えば、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イ
ソプロピルチオ,ブチルチオ)、アミノ基、モノまたは
ジC1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ,エ
チルアミノ,プロピルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチ
ルアミノ)、環状アミノ基(例えば、ピロリジノ,ピペ
リジノ)、モルホリノ、C1-4アルキルカルボニルアミノ基(例え
ば、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ,ブチリルア
ミノ等のアルキル部分がC1-4であるアルキルカルボニ
ルアミノ)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例え
ば、メチルスルホニルアミノ,エチルスルホニルアミ
ノ)、C1-4アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシ
カルボニル,エトキシカルボニル,プロポキシカルボニ
ル)、ヒドロキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニ
ル基(例えば、アセチル,プロピオニル,ブチリル,バ
レリル,ヘプタノイル)、カルバモイル基、モノまたは
ジC1-4アルキルカルバモイル基(例えば、N−メチル
カルバモイル,N−エチルカルバモイル,N−プロピル
カルバモイル,N−ブチルカルバモイル)、C1-6アルキ
ルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル,エチルス
ルホニル,プロピルスルホニル)等が挙げられ、これら
から選ばれた1ないし5個を有していてもよい。
【0025】式(I)において環Aで表わされる「置換
基を有していてもよいベンゼン環」の置換基、R1,R2
で表わされる環状不飽和炭化水素基の置換基としては、
例えば、C1-4アルキル基(例えば、メチル,エチル,
プロピル,ブチル)、ハロゲン原子(例えば、フッ素,
塩素,臭素,ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキ
シ基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ,エトキ
シ,プロピルオキシ,ブチルオキシ,イソプロピルオキ
シ)、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ,エチ
ルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,ブチルチ
オ)、アミノ基、モノまたはジC1-4アルキルアミノ基
(例えば、N−メチルアミノ,N−エチルアミノ,N−
プロピルアミノ,N,N−ジメチルアミノ,N,N−ジエ
チルアミノ)、環状アミノ基(例えば、ピロリジノ,ピ
ペリジノ)、モルホリノ、C1-4アルキルカルボニルアミ
ノ基(例えば、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ,
ブチリルアミノ)、アミノカルボニルオキシ基、モノま
たはジC1-4アルキルカルバモイルオキシ基(例えば、
N−メチルカルバモイルオキシ,N−エチルカルバモイ
ルオキシ,N,N−ジメチルカルバモイルオキシ,N,N
−ジエチルカルバモイルオキシ)、C1-4アルキルスルホ
ニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチ
ルスルホニルアミノ,プロピルスルホニルアミノ)、C
1-4アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル,プロポキシカルボニル,イソ
ブトキシカルボニル)、カルボキシ基、C1-6アルキルカ
ルボニル基(例えば、アセチル,プロピオニル,ブチリ
ル,シクロヘキシルカルボニル)、カルバモイル基,モ
ノまたはジC1-4アルキルカルバモイル基(例えば、N
−メチルカルバモイル,N−エチルカルバモイル,N−
プロピルカルバモイル,N−ブチルカルバモイル,N,
N−ジエチルカルバモイル,N,N−ジブチルカルバモ
イル)、C1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルス
ルホニル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,シ
クロペンチルスルホニル,シクロヘキシルスルホニ
ル)、1〜4個の置換基を有していてもよいフェニル、
ナフチル、フェノキシ、ベンゾイル、フェノキシカルボ
ニル、フェニルC1-4アルキルカルバモイル、フェニル
カルバモイル、フェニルC1-4アルキルカルボニルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ、フェニルC1-4アルキルスルホ
ニル、フェニルスルホニル、フェニルC1-4アルキルス
ルフィニル、フェニルC1-4アルキルスルホニルアミノ
またはフェニルスルホニルアミノ基(それぞれのフェニ
ル基またはナフチル基における置換基としては、例えば
上記に例示したようなC1-4アルキル基、C1-4アルコキ
シ基、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素などのハロゲン原
子、水酸基、ベンジルオキシ基、アミノ基、モノまたは
ジC1-4アルキルアミノ基、ニトロ基、C1-4アルキルカ
ルボニル基などが用いられる。)などが挙げられる。こ
れら環Aで表わされる「置換基を有していてもよいベン
ゼン環」または、R1,R2で表わされる環状不飽和炭化
水素基の置換基の数は1〜3個程度が適当である。
【0026】R1,R2で表わされる「鎖状、環状、飽
和、不飽和炭化水素基の種々の組み合わせからなる炭化
水素基」の置換基としては、例えば、C1-4アルキル基
(例えば、メチル,エチル,プロピル,ブチル)、ハロ
ゲン原子(例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)、ニ
トロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基
(例えば、メトキシ,エトキシ,プロピルオキシ,ブチ
ルオキシ,イソプロピルオキシ)、C1-4アルキルチオ基
(例えば、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イ
ソプロピルチオ,ブチルチオ)、アミノ基、モノまたは
ジC1-4アルキルアミノ基(例えば、N−メチルアミ
ノ,N−エチルアミノ,N−プロピルアミノ,N,N−
ジメチルアミノ,N,N−ジエチルアミノ)、環状アミノ
基(例えば、ピロリジノ,ピペリジノ)、モルホリノ、
1-4アルキルカルボニルアミノ基(例えば、アセチル
アミノ,プロピオニルアミノ,ブチリルアミノ)、カル
バモイルオキシ基、モノまたはジC1-4アルキルカルバ
モイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキ
シ,N−エチルカルバモイルオキシ,N,N−ジメチル
カルバモイルオキシ,N,N−ジエチルカルバモイルオ
キシ)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メ
チルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ,プロ
ピルスルホニルアミノ)、C1-4アルコキシカルボニル基
(例えばメトキシカルボニル,エトキシカルボニル,プ
ロポキシカルボニル,イソブトキシカルボニル)、ヒド
ロキシカルボニル基、C1-6アルキルカルボニル基(例
えば、アセチル,プロピオニル,ブチリル,シクロヘキ
シルカルボニル)、カルバモイル基、モノまたはジC1-4
アルキルカルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモ
イル,N−エチルカルバモイル,N−プロピルカルバモ
イル,N−ブチルカルバモイル,N,N−ジエチルカル
バモイル,N,N−ジブチルカルバモイル)、C1-6アル
キルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル,エチル
スルホニル,プロピルスルホニル,シクロペンチルスル
ホニル,シクロヘキシルスルホニル)、1〜4個の置換
基を有していてもよいフェニル、ナフチル、フェノキ
シ、ベンゾイル、フェノキシカルボニル、フェニルC
1-4アルキルカルバモイル、フェニルカルバモイル、フ
ェニルC1-4アルキルカルボニルアミノ、ベンゾイルア
ミノ、フェニルC1-4アルキルスルホニル、フェニルス
ルホニル、フェニルC1-4アルキルスルフィニル、フェ
ニルC1-4アルキルスルホニルアミノまたはフェニルス
ルホニルアミノ基(それぞれの環状基上の置換基として
は、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,イソプ
ロピルなどのC1-4アルキル基、メトキシ,エトキシ,
プロピルオキシ,イソプロピルオキシ,ブチルオキシな
どのC1-4アルコキシ基、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素
などのハロゲン原子、水酸基、ベンジルオキシ基、アミ
ノ基、上記のごときモノまたはジC1-4アルキル置換ア
ミノ基、ニトロ基、上記のごときC1-4アルキルカルボ
ニル基などが挙げられる。)などが挙げられる。これら
の炭化水素基の置換の数は1〜5個程度が適当である。
【0027】R1で示される「置換基を有していてもよ
いアシル基」の「アシル基」としては、カルボン酸アシ
ル基(例えばホルミルや、アセチル,プロピオニル,ブ
チリル,ベンゾイルなどのC2-8アルキルカルボニルま
たはフェニルカルボニル)、スルホン酸アシル基(例え
ばメタンスルホニル,エタンスルホニル,プロパンスル
ホニル、ベンゼンスルホニル,p−トルエンスルホニル
などのC1-7アルキルスルホニルまたはフェニルスルホ
ニル)、ホスホン酸アシル基(例えばメタンホスホニ
ル,エタンホスホニル,プロパンホスホニル,ベンゼン
ホスホニルなどのC1-7アルキルホスホニルまたはフェ
ニルホスホニル)、置換オキシカルボニル基(例えば、
エトキシカルボニル,tert−ブトキシカルボニル,ベン
ジルオキシカルボニルなどのC1-8アルキルオキシカル
ボニル又はC7-8アラルキルオキシカルボニル)が挙げ
られる。なかでも、C2-8アルキルカルボニル基が好ま
しい。これらアシル基が有していてもよい置換基として
は、ハロゲン原子(例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ
素)、アミノ基、C1-6アルキル基(例えば、メチル,エ
チル,プロピル,ヘキシル)を有するモノ−またはジ−
アルキルアミノ基、C1-4アルコキシ基(例えば、メト
キシ,エトキシ,プロポキシ)などが挙げられ、これら
の基を置換可能な位置に1〜3個好ましくは1〜2個有
していてもよい。
【0028】式(I)で表される化合物(本明細書中、
単に化合物(I)と略記することもある)の好ましい実
施態様を以下に述べる。Xとしては、R1−N<が好ま
しく、なかでもR1が水素原子、直鎖状もしくは分枝状
1-3アルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル)、ベンジル、フェニル、C1-4アルキ
ルカルボニル(例えば、アセチル,プロピオニル,ブチ
リル)、ベンゾイル、C1-4アルコキシカルボニル(例え
ば、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル)などの
場合がより好ましい。Xは、特に好ましくはHN<であ
る。R2としては、無置換あるいは1ないし2個のハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素)、メチル、ニトロお
よび/またはメトキシで置換されたベンジルまたはα−
ナフチルメチル基が好ましく、特に無置換ベンジル基が
好ましい。環A上の置換基としては、フッ素、塩素、ト
リフルオロメチル、メチル、メトキシなどが好ましく、
特にフッ素が好ましい。また、kとmの和(k+m)が
2〜6の整数のとき、すなわち
【化2】 が5〜9員環を形成する場合が好ましく、なかでもk+
mが4の場合が好ましい。さらにk,mの組み合わせと
しては、kが0のときmとしては2,3,4または5
が、kが1のときmとしては1,2または3が、またk
が2のときはmは2が好ましい。すなわち、
【化3】 で表される含窒素縮合複素環としては、2,3−ジヒド
ロ−1H−インドール、1,2,3,4−テトラヒドロキ
ノリン、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベン
ズアゼピン、2,3−ジヒドロ−1H−イソインドー
ル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、2,3,
4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン、2,
3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン、
1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−1−ベンズアゾシ
ン、1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2−ベンズア
ゾシン、1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−3−ベン
ズアゾシン、2,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1H
−1−ベンズアゾニン、2,3,4,5,6,7−ヘキサヒ
ドロ−1H−2−ベンズアゾニン、2,3,4,5,6,7
−ヘキサヒドロ−1H−3−ベンズアゾニン、2,3,
4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1H−4−ベンズアゾニ
ンが好ましい。
【0029】
【化4】 で表される含酸素縮合複素環としては、2,3−ジヒド
ロベンゾフラン、1,3−ジヒドロイソベンゾフラン、
3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン、3,4−ジ
ヒドロ−1H−2−ベンゾピラン、2,3,4,5−テト
ラヒドロ−1−ベンゾオキセピン、1,3,4,5−テト
ラヒドロ−2−ベンゾオキセピン、1,2,4,5−テト
ラヒドロ−3−ベンゾオキセピン、3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2H−1−ベンゾオキソシン、3,4,5,6
−テトラヒドロ−1H−2−ベンゾオキソシン、1,4,
5,6−テトラヒドロ−2H−3−ベンゾオキソシン、
2,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1−ベンゾオキソ
ニン、1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2−ベンゾ
オキソニン、1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3−
ベンゾオキソニン、1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ
−4−ベンゾオキソニンなどが好ましい。
【0030】
【化5】 で表される含硫黄縮合複素環としては、2,3−ジヒド
ロ[b]チオフェン、1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオ
フェン、3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾチオピラ
ン、3,4−ジヒドロ−1H−2−ベンゾチオピラン、
2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾチエピン、1,
3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾチエピン、1,2,
4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾチエピン、3,4,5,
6−テトラヒドロ−2H−1−ベンゾチオシン、3,4,
5,6−テトラヒドロ−1H−2−ベンゾチオシン、1,
4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ベンゾチオシン、
2,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1−ベンゾチオニ
ン、1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2−ベンゾチ
オニン、1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−3−ベン
ゾチオニン、1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−4−
ベンゾチオニンなどが好ましい。
【0031】
【化6】 [式中、R3は水素原子またはC1-3アルキル基を示
す。]で表わされる含窒素縮合複素環などであり、とり
わけベンズアゼピン環が好ましい。上記式中、R3で示
されるC1-3アルキル基はメチル,エチル,プロピル,
イソプロピルである。nは、1、2または3、特に2が
好ましい。化合物(I)は、特に好ましくは8−〔1−
オキソ−3−〔1−(フェニルメチル)ピペリジン−4
−イル〕プロピル〕−2,3,4,5−テトラヒドロ−
1H−1−ベンズアゼピンである。
【0032】化合物(I)の塩としては、とりわけ生理
学的に許容される酸付加塩が好ましい。それらの塩とし
ては、例えば無機酸(例、塩酸、リン酸、臭化水素酸、
硫酸)との塩、あるいは有機酸(例、酢酸、ギ酸、プロ
ピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、
クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸)との塩等が挙げられる。さら
に化合物(I)が、−COOHなどの酸性基を有してい
る場合、化合物(I)は、無機塩基(例、ナトリウム、
カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニア)ま
たは有機塩基(例、トリエチルアミン)と塩を形成して
もよい。化合物(I)の塩は、特に好ましくは有機酸塩
である。化合物(I)またはその塩は、特に好ましくは
8−〔1−オキソ−3−〔1−(フェニルメチル)ピペ
リジン−4−イル〕プロピル〕−2,3,4,5−テト
ラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン フマレートであ
る。化合物(I)またはその塩は、特開平5−1401
49号公報に記載の公知方法またはこれに準じる方法に
より製造されうる。
【0033】上記した「製剤成分」としては、例えば賦
形剤〔例、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビ
トール、デンプン(トウモロコシデンプン、バレイショ
デンプンなど)、α化デンプン、デキストリン、結晶セ
ルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、
デキストラン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸
アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムな
ど〕、結合剤(例、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、
アラビアゴム粉末、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、結晶セル
ロース、デキストリン、プルランなど)、滑沢剤(例、
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
タルク、コロイドシリカなど)、崩壊剤〔例、乳糖、白
糖、カルボキシメチルセルロース、低置換度ヒドロキシ
プロピルセルロース、デンプン(トウモロコシデンプ
ン、バレイショデンプンなど)、軽質無水ケイ酸、クロ
スカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチ
ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムな
ど〕、着色剤、香料、矯味剤、吸着剤、防腐剤、湿潤
剤、帯電防止剤、崩壊延長剤等が挙げられる。上記した
製剤成分の添加量は、一般製剤の製造に用いられる量を
用いてもよい。
【0034】本発明の「医薬製剤」の剤形としては、例
えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤な
どが挙げられる。顆粒剤は、例えば粒径約500〜約1
410μmの粒子を約90重量%以上、粒径約177μ
m以下の粒子を約5重量%以下含有する。また、細粒剤
は、例えば粒径約10〜約500μmの粒子を約75重
量%以上、粒径約500μm以上の粒子を約5重量%以
下、粒径約10μm以下の粒子を約10重量%以下含有
する。好ましい細粒剤は、粒径約105〜約500μm
の粒子を約75重量%以上、粒径約500μm以上の粒
子を約5重量%以下、粒径約74μm以下の粒子を約1
0重量%以下含有する。
【0035】本発明の「医薬製剤」は、上記した「薬
物」および「製剤成分」を常法により混合して得られる
「薬物含有組成物」を「被覆剤」で被覆することにより
製造される。被覆剤の使用量は、医薬製剤の剤形に応じ
て選択すればよい。医薬製剤に対する被覆剤(乾燥重
量)の使用量は、例えば錠剤では約0.1〜約30重量
%、好ましくは約0.5〜約10重量%程度であり;顆
粒剤および丸剤では約0.1〜約50重量%、好ましく
は約1〜約20重量%程度であり;細粒剤では約0.1
〜約100重量%、好ましくは約1〜約50重量%程度
である。
【0036】被覆方法としては、自体公知の方法、例え
ばパンコーティング法、流動コーティング法、転動コー
ティング法さらにはそれらを組み合わせた方法などが採
用できる。また、被覆剤が、水または有機溶媒を含む溶
液または分散液である場合、被覆方法としてスプレーコ
ーティング法も採用できる。被覆の際の温度は、通常約
25〜約60℃、好ましくは約25〜約40℃である。
また、被覆に要する時間は、被覆方法、被覆剤の特性や
使用量、医薬製剤の特性などを考慮して適宜選択でき
る。
【0037】本発明の「医薬製剤」は、例えば薬物とし
て化合物(I)またはその塩を用いる場合、老年性痴
呆、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、運動過多
病、躁病などの疾病の予防または治療に用いることがで
きる。本発明の「医薬製剤」の投与量は、薬物の種類、
対象疾患の種類、症状、剤形などを考慮して、薬物とし
ての投与量が該薬物の有効量となるように選択すればよ
い。例えば薬物として化合物(I)またはその塩を用い
る場合、「医薬製剤」は、化合物(I)またはその塩の
投与量が、成人(体重60kg)において一日あたり約
0.01mg〜約100mg、好ましくは約0.1〜約30m
g、より好ましくは約0.3〜約10mgとなる範囲で、1
回または2〜3回に分けて投与される。
【0038】以下、本発明の各種「医薬製剤」について
具体的に述べる。「紫外線によりフリーラジカルを発生
しうる遮光剤、およびフリーラジカル消去剤を含有する
被覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤」は、前述
の「薬物含有組成物」を、「紫外線によりフリーラジカ
ルを発生しうる遮光剤」および「フリーラジカル消去
剤」を含有する被覆剤で被覆することにより製造され
る。該被覆剤は、さらにエステル類およびアルコール類
から選ばれる油状物質を含有することが好ましい。この
場合、被覆剤は、さらに塩基性物質を含有することが好
ましい。また、該油状物質としては、ポリエチレングリ
コールが好ましい。該「医薬製剤」の好適な態様として
は、「(i)酸化チタンおよび(ii)亜硫酸水素ナトリ
ウム,アスコルビン酸,アスコルビン酸ナトリウム,ア
スコルビン酸カルシウム,dl−α−トコフェロールま
たは酢酸dl-α−トコフェロールを含有する被覆剤で
被覆してなる安定化された医薬製剤」が挙げられる。ま
た、「紫外線によりフリーラジカルを発生しうる遮光
剤」および「フリーラジカル消去剤」を含有する被覆剤
は、例えばこれらの成分をコーティング基剤とともに精
製水に溶解または分散することにより製造される。
【0039】「エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、およびフリーラジカル消去剤を含有する
被覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤」は、前述
の「薬物含有組成物」を、「エステル類およびアルコー
ル類から選ばれる油状物質」および「フリーラジカル消
去剤」を含有する被覆剤で被覆することにより製造され
る。また、「エステル類およびアルコール類から選ばれ
る油状物質」および「フリーラジカル消去剤」を含有す
る被覆剤は、例えばこれらの成分をコーティング基剤と
ともに精製水に溶解または分散することにより製造され
る。
【0040】「エステル類およびアルコール類から選ば
れる油状物質、および塩基性物質を含有する被覆剤で被
覆してなる安定化された医薬製剤」は、前述の「薬物含
有組成物」を、「エステル類およびアルコール類から選
ばれる油状物質」および「塩基性物質」を含有する被覆
剤で被覆することにより製造される。該被覆剤は、さら
に紫外線によりフリーラジカルを発生しうる遮光剤を含
有することが好ましい。また、「エステル類およびアル
コール類から選ばれる油状物質」および「塩基性物質」
を含有する被覆剤は、例えばこれらの成分をコーティン
グ基剤とともに精製水に溶解または分散することにより
製造される。
【0041】
【発明の実施の形態】以下において、実施例および試験
例により、本発明をより具体的に説明する。
【0042】
【実施例】実施例1 精製水2300gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース2910(TC−5)129.6gおよびポリエチレン
グリコール6000 30.0gを溶解し、酸化チタン20.
0g、黄色三二酸化鉄0.4gおよび〔表1〕に示すフ
リーラジカル消去剤または塩基性物質(以下、これらを
安定化剤と略記する)のそれぞれ1種20.0gを分散
させ、それぞれ被覆剤を製造した。
【表1】
【0043】実施例2 精製水2300gに、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース2910(TC−5)121.6gおよびポリエチレン
グリコール6000 30.0gを溶解し、酸化チタン20.
0g、黄色三二酸化鉄0.4g、亜硫酸水素ナトリウム
14.0gおよび炭酸水素ナトリウム14.0gを分散さ
せ、被覆剤を製造する。
【0044】実施例3 流動層造粒乾燥機(FD−3S、パウレック社)中で、
8−〔1−オキソ−3−〔1−(フェニルメチル)ピペリ
ジン−4−イル〕プロピル〕−2,3,4,5−テトラヒ
ドロ−1H−1−ベンズアゼピン フマレート(以下、
化合物Aと略記する)40.0g、マンニトール160
0gおよびコーンスターチ220.0gを均一に混合
後、機内で、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−
L)60.0gを溶解した水溶液を噴霧して造粒し、つ
いで流動層造粒乾燥機中で乾燥した。得られる造粒物
を、パワーミル粉砕機(P−3、昭和化学機械工作所)
を用い、1.5mmφパンチングスクリーンで解砕して整
粒末とした。さらに、上記と同様の操作を繰り返して整
粒末を得た。この整粒末を3456.0gとり、これに
コーンスターチ126.0gとステアリン酸マグネシウ
ム18.0gを加え、タンブラー混合機(TM−15、
昭和化学機械工作所)で混合して打錠用顆粒とした。こ
の顆粒をロータリー打錠機(コレクト19K、菊水製作
所)で6.5mmφの杵を用いて重量100.0mgで打錠
(打錠圧0.8トン/杵)し、裸錠とした。
【0045】得られる裸錠に、フィルムコーティング機
(HCT−20、フロイント産業)中で、実施例1で得
られた各種被覆剤を噴霧し、1錠当たり化合物Aを2.
0mg含有する、〔表2〕に示す処方のフィルムコーティ
ング錠各2800錠を得た。
【表2】 錠剤処方(1錠当たりの組成): 組 成 配合量(mg) 化合物A 2.0 D−マンニトール 80.0 コーンスターチ 14.5 ヒドロキシプロピルセルロース 3.0 ステアリン酸マグネシウム 0.5 計(裸錠) 100.0 裸錠 100.0 (フィルム成分) ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.592 ポリエチレングリコール6000 0.6 酸化チタン 0.4 黄色三二酸化鉄 0.008 安定化剤 0.4 合 計 104.0
【0046】実施例4 被覆剤として実施例2で製造した被覆剤を用いる以外は
実施例3と同様にして、フィルムコーティング錠を製造
する。
【0047】比較例1 安定化剤を用いず、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス2910(TC−5)の量を1錠当たり2.992mgとす
る以外は実施例3と同様にして、フィルムコーティング
錠を製造した。
【0048】試験例1 フィルムコーティング錠の安定性評価試験 実施例3および比較例1で得られたフィルムコーティン
グ錠をプラスチックシャーレに入れ、シャーレの上面を
ポリ塩化ビニリデンフィルム(サランラップ、旭化成工
業)で覆い、完全に密閉するためにシャーレの円周をセ
ロハンテープで固定した。このシャーレに光照射〔光
源:白色蛍光灯、照射量:120万ルクス・時間(10
00ルクス×50日)〕した後、以下のような方法で、
化合物Aの分解生成物である1−メチル−8−〔1−オ
キソ−3−〔1−(フェニルメチル)ピペリジン−4−イ
ル〕プロピル〕−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−
1−ベンズアゼピン フマレート(以下、分解物Iと略
記する)およびポリエチレングリコールの分解生成物で
あるホルムアルデヒドの生成量を測定した。 〔分解物Iの定量方法〕化合物Aが約200μg/mlと
なるように移動相で溶解し、非水系フィルター(0.4
5μm)でろ過した後、次の条件で高速液体カラムクロ
マトグラフィー(HPLC)法により定量した。その生
成量は、化合物Aのイニシャル含量との比率で表した。 HPLC条件 検出器:紫外線吸光光度計、測定波長:245nm カラム:TSKゲル−80Ts、内径:4.6mm,長
さ:150mm カラム温度:40℃ 移動相:0.05Mリン酸二水素カリウム溶液(pH3.
0)−アセトニトリル混液(容積比=2:1) 流量:1ml/分 保持時間:約20分 〔ホルムアルデヒドの定量方法〕錠剤5錠を50ml蒸留
水に加え、30分振盪して溶解し、4000rpmで10
分間遠心分離する。上澄み液を水系フィルター(0.4
5μm)でろ過して得られるろ液をホルムアルデヒド定
量キット(ホルムアルデヒド−テストワコー、和光純薬
工業)を用いて、比色定量(測定波長550nm)した。
なお、分解物Iは、次のような物性を有している。 化学式:C26342O 分子量:390.267
【0049】結果を〔表3〕に示す。表中、NDは検出
されなかったことを示す。化合物Aの分解生成物である
分解物Iの検出限界は0.05%、ホルムアルデヒドの
検出限界は4μg/錠である。
【表3】 〔表3〕に示されるように、安定化剤を用いることによ
り、分解物Iおよびホルムアルデヒドの生成が抑制され
た。すなわち、酸化チタン、ポリエチレングリコール60
00および安定化剤を含有する被覆剤を用いることによ
り、該被覆剤で被覆された素錠中の化合物Aの分解が抑
制され、化合物Aに悪影響を及ぼすホルムアルデヒドの
生成量も抑制された。
【0050】試験例2 塩基性物質またはフリーラジカル消去剤の化合物Aに及
ぼす影響の評価試験化合物A、酸化チタン、ポリエチレ
ングリコール6000、コーンスターチおよび安定化剤を、
重量比が0.3:5:5:2.5:2.5となるように混
合して粉末を得た。安定化剤としては、塩基性物質:炭
酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムまたはフリーラ
ジカル消去剤:d-α-トコフェロールを用いた。対照と
して、安定化剤をコーンスターチとする以外は上記と同
様にして粉末を得た。得られる粉末をガラスシャーレに
入れ、シャーレの上面をポリ塩化ビニリデンフィルム
(サランラップ、旭化成工業)で覆い、完全に密閉する
ためにシャーレの円周をセロハンテープで固定した。こ
のシャーレに光照射〔光源:ケミカルランプ、照射量:
350μW/cm2×5日〕した後、試験例1と同様にし
て、分解物Iの生成量を測定した。
【0051】結果を〔表4〕に示す。
【表4】 〔表4〕に示されるように、化合物A、酸化チタンおよ
びポリエチレングリコール6000を含有する粉末に、塩基
性物質またはフリーラジカル消去剤を添加することによ
り、化合物Aの分解が抑制された。
【0052】
【発明の効果】本発明の医薬製剤は、光、とりわけ紫外
線や熱に対して安定であり、保存安定性に優れる。ま
た、該医薬製剤の表面が均一であるため、例えば刻印等
の処理も容易であり、その仕上がりも美しい。さらに、
該医薬製剤は、投与時に食道粘膜への癒着が見られな
い。本発明の被覆剤は、上記のように保存安定性に優れ
た医薬製剤を製造するための原料として有用である。ま
た、該被覆剤は、強度および展延性に優れるため、操作
性に優れ、均一な被覆が可能である。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)紫外線によりフリーラジカルを発生し
    うる遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有す
    る被覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤。
  2. 【請求項2】被覆剤が、さらにエステル類およびアルコ
    ール類から選ばれる油状物質を含有してなる請求項1記
    載の医薬製剤。
  3. 【請求項3】紫外線によりフリーラジカルを発生しうる
    遮光剤が金属酸化物である請求項1記載の医薬製剤。
  4. 【請求項4】金属酸化物が酸化チタン,三二酸化鉄また
    は酸化亜鉛である請求項3記載の医薬製剤。
  5. 【請求項5】フリーラジカル消去剤が亜硫酸塩またはビ
    タミン類である請求項1記載の医薬製剤。
  6. 【請求項6】ビタミン類がビタミンC類またはビタミン
    E類である請求項5記載の医薬製剤。
  7. 【請求項7】油状物質がポリエチレングリコールである
    請求項2記載の医薬製剤。
  8. 【請求項8】(i)酸化チタンおよび(ii)亜硫酸水素
    ナトリウム,アスコルビン酸,アスコルビン酸ナトリウ
    ム,アスコルビン酸カルシウム,dl−α−トコフェロ
    ールまたは酢酸dl-α−トコフェロールを含有する被
    覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤。
  9. 【請求項9】被覆剤が、さらに塩基性物質を含有する請
    求項2記載の医薬製剤。
  10. 【請求項10】塩基性物質が金属の炭酸塩または金属水
    酸化物である請求項9記載の医薬製剤。
  11. 【請求項11】(i)エステル類およびアルコール類か
    ら選ばれる油状物質、および(ii)フリーラジカル消去
    剤を含有する被覆剤で被覆してなる安定化された医薬製
    剤。
  12. 【請求項12】(i)エステル類およびアルコール類か
    ら選ばれる油状物質、および(ii)塩基性物質を含有す
    る被覆剤で被覆してなる安定化された医薬製剤。
  13. 【請求項13】被覆剤が、さらに紫外線によりフリーラ
    ジカルを発生しうる遮光剤を含有してなる請求項12の
    医薬製剤。
  14. 【請求項14】(i)紫外線によりフリーラジカルを発生
    しうる遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有
    することを特徴とする被覆剤。
  15. 【請求項15】(i)紫外線によりフリーラジカルを発生
    しうる遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有
    する被覆剤で、薬物含有組成物を被覆することを特徴と
    する医薬製剤の安定化方法。
  16. 【請求項16】(i)エステル類およびアルコール類か
    ら選ばれる油状物質、および(ii)フリーラジカル消去
    剤を含有する被覆剤で、薬物含有組成物を被覆すること
    を特徴とする医薬製剤の安定化方法。
  17. 【請求項17】(i)エステル類およびアルコール類か
    ら選ばれる油状物質、および(ii)塩基性物質を含有す
    る被覆剤で、薬物含有組成物を被覆することを特徴とす
    る医薬製剤の安定化方法。
  18. 【請求項18】(i)紫外線によりフリーラジカルを発生
    しうる遮光剤、および(ii)フリーラジカル消去剤を含有
    する被覆剤の医薬製剤安定化のための使用。
  19. 【請求項19】(i)エステル類およびアルコール類か
    ら選ばれる油状物質、および(ii)フリーラジカル消去
    剤を含有する被覆剤の医薬製剤安定化のための使用。
  20. 【請求項20】(i)エステル類およびアルコール類か
    ら選ばれる油状物質、および(ii)塩基性物質を含有す
    る被覆剤の医薬製剤安定化のための使用。
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