JP5604304B2 - 口腔内崩壊性固形製剤 - Google Patents
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Description
人口の高齢化・生活環境の変化に伴い、錠剤の特徴である取り扱いの便利さを保ちつつも、水なしで容易に何時、何処でも随時服用することのできる、水なしで服用可能な口腔内崩壊性固形製剤の開発が要望されている。
医薬活性成分が苦味を呈する物質である場合は、服薬遵守性の観点から、これを被覆して苦味をマスキングすることが好ましい。医薬活性成分が酸によって分解されやすい物質である場合は、これを被覆して、胃酸による分解を防止し、十分に腸に到達させる必要がある。このような課題に対しては通常コーティング錠剤やカプセル剤等が用いられている。
これらの要求を満たすものとして、従来から、被覆された細粒を含有する錠剤が開発されてきている。例えば、特表平6−502194号公報(USP5,464,632)には医薬活性成分が被覆された微粒子等の形状で存在することを特徴とする急速崩壊性多粒子状錠剤が開示されている。また、特開2000−281564号公報や特開2000−103731号公報には被覆された細粒を含有する口腔内崩壊錠が開示されている。
しかし、被覆された細粒を含有する錠剤などの固形製剤の製造においては、打錠時に細粒の被覆層の一部が破壊されるなど、細粒が破損することがあり、これにより前記の苦味のマスキングの効果が低減したり、耐酸性が低下するといった問題がある。
[1] キャスティングフィルムの破断点伸度(elongation at break)が約100〜約700%であるポリマーを含有する被覆層を有する、医薬活性成分の放出が制御された細粒を含有する口腔内崩壊性固形製剤。
[2] ポリマーを含有する被覆層が、腸溶性ポリマーおよび可塑剤を含有する[1]記載の製剤。
[3] 細粒が、医薬活性成分を含有する細粒上にキャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーを含有する被覆層で被覆されたものである[1]記載の製剤。
[4] 細粒が腸溶性細粒である[3]記載の製剤。
[5] ポリマーが腸溶性ポリマーである[1]記載の製剤。
[6] 医薬活性成分を含有する細粒に対するポリマーの被覆量が、約5〜約80重量%である[3]〜[5]の何れか1項記載の製剤。
[7] 細粒の平均粒子径が、約500μm以下である[1]記載の製剤。
[8] 細粒の最外層に該被覆層を有する[1]記載の製剤。
[9] 細粒の最外層に、さらに水溶性糖アルコールを含有する被覆層を有する[1]記載の製剤。
[10] 可塑剤の含有量が、ポリマー固形分重量に対し、約1〜約20重量%である[2]記載の製剤。
[11] 可塑剤が、クエン酸トリエチルである[2]記載の製剤。
[12] 医薬活性成分を含有する腸溶性細粒が、pH依存的放出制御細粒である[4]記載の製剤。
[13] pH依存的放出制御細粒が、医薬活性成分を含有する核粒上に放出制御被膜を被覆した細粒である[12]記載の製剤。
[14] 放出制御被膜が、pH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する[13]記載の製剤。
[15] 核粒に、さらに塩基性無機塩を含有する[13]記載の製剤。
[16] 放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されていることを特徴とする[13]または[14]記載の製剤。
[17] 高分子物質が、ヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビニルアセテートフタレートおよびシェラックからなる群から選ばれる1種または2種以上の混合物を含む[14]記載の製剤。
[18] 放出制御被膜における高分子物質の含有量が、細粒に対し、約30〜約100重量%である[16]記載の製剤。
[19] 放出制御被膜における高分子物質の含有量が、細粒に対し、約50〜約100重量%である[16]記載の製剤。
[20] 医薬活性成分が酸に不安定な医薬活性成分である[1]記載の製剤。
[21] 酸に不安定な医薬活性成分がプロトンポンプインヒビター(PPI)である[20]記載の製剤。
[22] PPIが、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩である[21]記載の製剤。
[23] キャスティングフィルムの破断点伸度(elongation at break)が約100〜約700%であるポリマーを含有する被覆層を有する、(1)医薬活性成分の放出が制御された細粒Aおよび(2)医薬活性成分の放出速度が(1)の細粒とは異なる細粒Bを含有する口腔内崩壊性固形製剤。
[24] 細粒Aの医薬活性成分と細粒Bの医薬活性成分が同一である[23]記載の製剤。
[25] 細粒Bの平均粒子径が、約500μm以下である[23]記載の製剤。
[26] 細粒Bが、pH5.0以上pH6.0以下の範囲で溶解する腸溶性細粒である[23]記載の製剤。
[27] 細粒Bが、pH5.0以上pH6.0以下の範囲で溶解する腸溶性ポリマーを含有する被覆層で被覆されたものである[23]記載の製剤。
[28] 腸溶性細粒が、ヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、カルボキシメチルエチルセルロースおよびシェラックから選ばれる1種または2種以上の水系腸溶性高分子基剤を含有する[26]記載の製剤。
[29] 細粒Bが、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を被覆したpH依存的放出制御細粒であり、該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、該放出制御被膜における高分子物質の含有量が、中間被覆層を被覆した細粒に対し、約10〜約70重量%である[24]記載の製剤。
[30] 細粒Aと細粒Bにおける医薬活性成分の重量比が1:10〜10:1である[24]記載の製剤。
[31] さらに添加剤を含有する[23]記載の製剤。
[32] 添加剤が水溶性糖アルコールを含有する[31]記載の製剤。
[33] 添加剤が崩壊剤を含有する[31]記載の製剤。
[34] 製剤全体に対し、細粒Aを10〜50重量%、細粒Bを10〜30重量%および添加剤を20〜80重量%含有する[31]記載の製剤。
[35] 製剤の全重量が約1000mg以下である[1]または[23]記載の製剤。
[36] 口腔内崩壊時間が約90秒以内である[1]または[23]記載の製剤。
[37] 経口投薬0.5時間後の胃内平均pHが4以上であり、該pH以上に14時間以上保持し得る[23]記載の製剤。
[38] 医薬活性成分として R−ランソプラゾールまたはその塩を含有し、医薬活性成分30mg相当を経口投与した時、最高血中薬物濃度到達時間が約5時間以内であり、100ng/mL以上の血中薬物濃度が約4時間以上持続する[23]記載の製剤。
[39] 医薬活性成分の放出が制御された細粒および添加剤を打錠して製造される口腔内崩壊錠の、打錠時における細粒の破損を抑制する方法であって、キャスティングフィルムの破断点伸度(elongation at break)が約100〜約700%であるポリマーを含有する被覆層で細粒を被覆することを特徴とする方法。
本発明は、キャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーを含有する被膜層を有する、医薬活性成分の放出が制御された細粒を含有する口腔内崩壊性固形製剤(以下、本発明の製剤とも称する)に関する。
破断点伸度が約100%未満では打錠時における細粒の破損を抑制する効果が不十分であり、約700%を超えるとポリマーを含有する被覆層をコーティングする工程で、スプレーノズルの目詰まりや細粒同士の凝集が生じやすくなる等の問題がある。
破断点伸度の測定は、JIS−K7127に準拠して行われる。すなわち、試験片(幅10mm、長さ150mm、厚さ1mm)を、引張り試験機で引張り(速度200mm/min)、試験片が破断したときの長さを求め、次の式によって破断点伸度を算出する。
破断点伸度(%)=(L−L0)/L0×100
L0:試験前の試験片長さ、L:破断時の試験片長さ。
ポリマーの引張試験において、キャスティングフィルムの伸びは破断後には一部は弾性ひずみとして回復するが、その後は永久ひずみあるいは残留ひずみとして材料内に残存する。該破断点伸度は、ポリマーのフィルムに荷重をかけてフィルムを伸ばしていき、最終的に荷重に負けてフィルムが切れ、残留ひずみとして伸びた長さを数値として表したものである。単位は%である。例えば、100cmのフィルムに荷重をかけていき、130cmで切れたとすると、そのフィルムの破断点伸度は、30%である。
本発明のキャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%のポリマーは、例えばヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸ブチル・メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビニルアセテートフタレートおよびシェラック等が挙げられる。より具体的には市販品Eudragit FS30D(メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体:破断点伸度:300%(10重量%クエン酸トリエチル含有時))、Eudragit RS100(アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS:破断点伸度:250%(20重量%クエン酸トリエチル含有時))、Eudragit E100(メタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE:破断点伸度:200%)、Eudragit NE30D(メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体:破断点伸度:600%)等が挙げられる。
前記した中でも、腸溶性ポリマーが好ましく、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体が特に好ましい。
前記ポリマーは2種以上(好ましくは2〜3種)組み合わせて用いてもよい。
本発明において、ポリマーを複数種混合して用いるときは、混合ポリマーとしての破断点伸度を意味するものとする。
ポリマーを含有する層には、可塑剤を配合してもよい。可塑剤としては、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、フタル酸ジエチル、トリアセチン、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ゴマ油、ヒマシ油等が挙げられる。
ポリマーを含有する前記被膜層における可塑剤の含有量は、ポリマー固形分重量に対し、約1〜約20重量%、好ましくは約3〜約15重量%、より好ましくは約5〜約12重量%である。
本発明において、ポリマーに可塑剤を配合するときは、可塑剤が配合されたポリマーの破断点伸度を意味するものとする。
滋養強壮保健薬としては、例えばビタミンA、ビタミンD、ビタミンE(酢酸d−α−トコフェロールなど)、ビタミンB1(ジベンゾイルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩など)、ビタミンB2(酪酸リボフラビンなど)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシンなど)、ビタミンC(アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウムなど)、ビタミンB12(酢酸ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミンなど)のビタミン、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラル、タンパク、アミノ酸、オリゴ糖、生薬などが挙げられる。
解熱鎮痛消炎薬としては、例えばアスピリン、アセトアミノフェン、エテンザミド、イブプロフェン、塩酸ジフェンヒドラミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、ノスカピン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸フェニルプロパノールアミン、カフェイン、無水カフェイン、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、トルフェナム酸、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、サリチルアミド、アミノピリン、ケトプロフェン、インドメタシン、ブコローム、ペンタゾシンなどが挙げられる。
向精神薬としては、例えばクロルプロマジン、レセルピンなどが挙げられる。
抗不安薬としては、例えばアルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムなどが挙げられる。
抗うつ薬としては、例えばイミプラミン、塩酸マプロチリン、アンフェタミンなどが挙げられる。
催眠鎮静薬としては、例えばエスタゾラム、ニトラゼパム、ジアゼパム、ペルラピン、フェノバルビタールナトリウムなどが挙げられる。
鎮痙薬には、例えば臭化水素酸スコポラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸パパベリン、塩酸メクリジン、ジメントヒドリナートなどが挙げられる。
中枢神経作用薬としては、例えばシチコリンなどが挙げられる。
脳代謝改善剤としては、例えば塩酸メクロフェニキセートなどが挙げられる。
脳循環改善剤としては、例えばビンポセチンなどが挙げられる。
抗てんかん剤としては、例えばフェニトイン、カルバマゼピンなどが挙げられる。
交感神経興奮剤としては、例えば塩酸イソプロテレノールなどが挙げられる。
胃腸薬には、例えばジアスターゼ、含糖ペプシン、ロートエキス、セルラーゼAP3、リパーゼAP、ケイヒ油などの健胃消化剤、塩化ベルベリン、耐性乳酸菌、ビフィズス菌などの整腸剤などが挙げられる。
制酸剤としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、沈降炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
抗潰瘍剤としては、例えばランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール、イラプラゾール、テナトプラゾール、ファモチジン、シメチジン、塩酸ラニチジンなどが挙げられる。
鎮咳去痰剤としては、例えば塩酸クロペラスチン、臭化水素酸デキストロメトルファン、テオフィリン、グァヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、リン酸コデインなどが挙げられる。
鎮吐剤としては、例えば塩酸ジフェニドール、メトクロプラミドなどが挙げられる。
呼吸促進剤としては、例えば酒石酸レバロルファンなどが挙げられる。
気管支拡張剤としては、例えばテオフィリン、硫酸サルブタモールなどが挙げられる。
抗アレルギー薬としては、例えばアンレキサノクス、セラトロダストなどが挙げられる。
歯科口腔用薬としては、例えばオキシテトラサイクリン、トリアムシノロンアセトニド、塩酸クロルヘキシジン、リドカインなどが挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば塩酸ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸イソチペンジル、dl−マレイン酸クロルフェニラミンなどが挙げられる。
強心剤としては、例えばカフェイン、ジゴキシンなどが挙げられる。
不整脈用剤としては、例えば塩酸プロカインアミド、塩酸プロプラノロール、ピンドロールなどが挙げられる。
利尿薬としては、例えばイソソルビド、フロセミド、HCTZなどのチアシド剤などが挙げられる。
血圧降下剤としては、例えば塩酸デラプリル、カプトプリル、臭化ヘキサメトニウム、塩酸ヒドララジン、塩酸ラベタロール、塩酸マニジピン、カンデサルタンシレキセチル、メチルドパ、ロサルタン、バルサルタン、エポサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、テルミサルタンなどが挙げられる。
血管収縮剤としては、例えば塩酸フェニレフリンなどが挙げられる。
冠血管拡張剤としては、例えば塩酸カルボクロメン、モルシドミン、塩酸べラパミルなどが挙げられる。
末梢血管拡張薬としては、例えばシンナリジンなどが挙げられる。
高脂血症用剤としては、例えばセリバスタチンナトリウム、シンバスタチン、プラバスタチンナトリウムなどが挙げられる。
利胆剤としては、例えばデヒドロコール酸、トレピプトンなどが挙げられる。
抗生物質には、例えばセファレキシン、セファクロル、アモキシシリン、塩酸ピブメシリナム、塩酸セフォチアムヘキセチル、セファドロキシル、セフィキシム、セフジトレンピボキシル、セフテラムピボキシル、セフポドキシミプロキセチル、塩酸セフォチアム、塩酸セファゾプラン、塩酸セフメノキシム、セフスロジンナトリウムなどのセフェム系、アンピシリン、シクラシリン、スルベニシリンナトリウム、ナリジクス酸、エノキサシンなどの合成抗菌剤、カルモナムナトリウムなどのモノバクタム系、ペネム系及びカルバペネム系抗生物質などが挙げられる。
化学療法剤としては、例えばスルファメチゾール、塩酸スルファメチゾール、チアゾスルホンなどが挙げられる。
糖尿病用剤としては、例えばトルブタミド、塩酸ピオグリタゾン、ボグリボース、グリベンクラミド、トログリダゾン、マレイン酸ロジグリタゾン、アカルボース、ミグリトール、エミグリテートなどが挙げられる。
骨粗しょう症用剤としては、例えばイプリフラボンなどが挙げられる。
骨格筋弛緩薬としては、例えばメトカルバモールなどが挙げられる。
抗リウマチ薬としては、例えばメソトレキセート、ブシラミンなどが挙げられる。
ホルモン剤としては、例えばリオチロニンナトリウム、リン酸デキサメタゾンナトリウム、プレドニゾロン、オキセンドロン、酢酸リュープロレリンなどが挙げられる。
アルカロイド系麻薬として、例えばアヘン、塩酸モルヒネ、トコン、塩酸オキシコドン、塩酸アヘンアルカロイド、塩酸コカインなどが挙げられる。
サルファ剤としては、例えばスルファミン、スルフィソミジン、スルファメチゾールなどが挙げられる。
痛風治療薬としては、例えばアロプリノール、コルヒチンなどが挙げられる。
血液凝固阻止剤としては、例えばジクマロールなどが挙げられる。
抗悪性腫瘍剤としては、例えば5−フルオロウラシル、ウラシル、マイトマイシンなどが挙げられる。
アルツハイマー病治療薬としては、例えばイデベノン、ビンポセチンなどが挙げられる。
本発明の効果を特に享受できる医薬活性成分は、酸に不安定な医薬活性成分である。
「酸に不安定な医薬活性成分」としては、酸性領域で不安定および/または酸により不活性となる化合物が挙げられ、具体的には例えば、ビタミン系化合物(ビタミンB12、フルスルチアミン、葉酸、ビタミンA、ビタミンDなど)、プロトンポンプインヒビター(PPI)等が挙げられる。特に好ましくはPPIであり、式(I)で示される公知の抗潰瘍作用を有するベンズイミダゾール系化合物、その光学活性体またはその塩などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素原子などが挙げられる。なかでもフッ素が好ましい。
「アリール基」としては、例えば、C6−14アリール基(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2−アンスリル基等)などが挙げられる。
「アリールオキシ基」としては、例えば、C6−14アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ基等)などが挙げられる。
「アシル基」としては、例えば、ホルミル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル基などが挙げられる。
「アルキルカルボニル基」としては、C1−6アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル基等)などが挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」としては、例えば、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル基等)などが挙げられる。
「アルキルカルバモイル基」としては、N−C1−6アルキル−カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル基等)、N,N−ジC1−6アルキル−カルバモイル基(例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル基等)などが挙げられる。
「アルキルスルフィニル基」としては、例えば、C1−7アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル基等)などが挙げられる。
「アルキルスルホニル基」としては、例えば、C1−7アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル基等)などが挙げられる。
「アシルオキシ基」としては、例えば、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルキルカルバモイルオキシ基、アルキルスルフィニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基などが挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ基」としては、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルコキシカルボニルオキシ基」としては、例えばC1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルカルバモイルオキシ基」としては、C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルスルフィニルオキシ基」としては、例えばC1−7アルキルスルフィニルオキシ基(例えば、メチルスルフィニルオキシ、エチルスルフィニルオキシ、プロピルスルフィニルオキシ、イソプロピルスルフィニルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルスルホニルオキシ基」としては、例えばC1−7アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、プロピルスルホニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシ基等)などが挙げられる。
好ましくは環Aは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基および5または6員複素環基から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環またはピリジン環である。
R1で示される「アシル基」としては、例えば、前記環Aの置換基として記載した「アシル基」が挙げられる。
R1で示される「アシルオキシ基」としては、例えば、前記環Aの置換基として記載した「アシルオキシ基」が挙げられる。
好ましいR1は水素原子である。
R2、R3またはR4で示される「置換基を有していてもよいアルコキシ基」としては、前記環Aの置換基として記載した「置換基を有していてもよいアルコキシ基」が挙げられる。
R2、R3またはR4で示される「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ等)、モノ−C6−14アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ、1−ナフチルアミノ、2−ナフチルアミノ等)、ジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、ジ−C6−14アリールアミノ基(例えば、ジフェニルアミノ等)などが挙げられる。
好ましいR3は、水素原子、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基またはハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基である。さらに好ましいR3はハロゲン化されているかまたはC1−3アルコキシ基で置換されていてもよいC1−3アルコキシ基である。
好ましいR4は、水素原子またはC1−6アルキル基である。さらに好ましいR4は水素原子またはC1−3アルキル基(特に水素原子)である。
2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2−[[(3,5−ジメチルー4−メトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール、2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩、5−ジフルオロメトキシ−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2−[(RS)−[(4−メトキシ−3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スルフィニル]−5−(1H−ピロール−1−イル)−1H−ベンズイミダゾールなどが挙げられる。
これらの化合物のうち、ランソプラゾールすなわち2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールが特に好ましい。
なお、前記化合物(I)は、ラセミ体であってもよく、R−体、S−体などの光学活性体であってもよい。例えば、ランソプラゾールの光学活性体、すなわちランソプラゾールのR−体、S−体などであってもよい。特に(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールなどの光学活性体が好ましい。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピコリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
これらの塩のうち好ましくは、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。
医薬活性成分は、一般に医療、食品分野などで用いられる希釈剤などによって希釈されたものであってもよい。また医薬活性成分の苦味のマスキングを目的として処理したものを用いてもよい。
前記した医薬活性成分は、その総量として、本発明の製剤100重量部に対して、例えば約0.01〜約50重量部、好ましくは約0.05〜約30重量部用いられる。
「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、体積基準メジアン径(メジアン径:累積分布50%相当粒子径)を示す。その測定方法としては、例えばレーザー回折式粒度分布測定法が挙げられ、具体例として、レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS RODOS(Sympatec社(ドイツ)製)を用いる方法が挙げられる。
本発明において、「医薬活性成分の放出が制御された」とは、日本薬局方溶出試験法第2法に準拠して界面活性剤を含まないpH7.0の50mMリン酸緩衝液を試験液として溶出試験を実施する場合において、1時間以内に製剤中に含まれる医薬活性成分の放出される量は80%以下であり、2時間から6時間以内に製剤中に含まれる医薬活性成分の80%以上が放出されるように医薬活性成分の放出速度が制御されることを意味する。
「細粒」が、医薬活性成分を含有する腸溶性細粒を前記ポリマーで被覆した細粒である場合、好ましくは、キャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーの被覆層が細粒の最外層である。医薬活性成分を含有する腸溶性細粒に対する前記ポリマーの被覆量は、約5〜約30重量%、好ましくは約5〜約25重量%、より好ましくは約5〜約20重量%である。
医薬活性成分を含有する腸溶性細粒の一態様は、「核」上に「医薬活性成分層」、その上に「中間層」、さらに「腸溶性被膜層」を有するものである。「核」および「中間層」については後述する。
本発明において、「核粒」とは、例えば「核」と「医薬活性成分層」および「中間層」等の層で被覆したものであって、放出制御被膜を被覆する前のものを意味する。
放出制御被膜における被膜は、フィルム状の被覆層のみならず、より大きな厚みを持つ被覆層も含み、さらに、完全に内部の核粒もしくは層を被覆する被覆層のみならず、部分的には被覆しない部分はあるが、内部の核粒もしくは層の大部分を被覆する被覆層をも含む。内部の核粒もしくは層の大部分を被覆する被覆層とは、内部の核粒もしくは層の表面の少なくとも80%以上、好ましくは全体を被覆する被膜である。
本発明において、腸溶性被膜に含有されるポリマーとしては、放出制御性を有するものが好ましく、例えばヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビニルアセテートフタレートおよびシェラック等が挙げられ、具体的な市販品としてはヒプロメロースフタル酸エステル(HP−55、HP−50、信越化学(株)製)、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC、フロイント産業(株)製)、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体(Eudragit L100(メタクリル酸コポリマーL)もしくはEudragit S100(メタクリル酸コポリマーS)、Evonik Roehm社製)、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(Eudragit L100−55(乾燥メタクリル酸コポリマーLD)もしくはEudragitL30D−55(メタクリル酸コポリマーLD)、Evonik Roehm社製)、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体(Eudragit FS30D、Evonik Roehm社製)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS 信越化学(株)製)、ポリビニルアセテートフタレート、シェラックなどのポリマーが挙げられる。好ましくはメタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体などである。これらの高分子物質は、2種以上(好ましくは2〜3種)混合して用いてもよい。
混合して用いる場合の好ましい態様としては、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体の混合ポリマーが挙げられる。
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体の好ましい混合比は重量比で50〜100:50〜0、好ましくは85〜100:15〜0である。
このような核粒は、不活性担体を核として、その上に医薬活性成分をコーティングすることにより、または医薬活性成分と通常製剤化に用いられる賦形剤を用いて造粒することにより得られる。例えば特開昭63−301816号公報に記載の方法によって製造することができる。
該「核」の平均粒子径は、約40〜約350μm、好ましくは約50〜約250μm、より好ましくは約100〜約250μm、特に好ましくは約100〜約200μmである。前記の平均粒子径を有する核としては、48号(300μm)の篩を全通し、60号(250μm)の篩に残留する粒子が全体の約5w/w%以下であり、かつ270号(53μm)の篩を通過する粒子が全体の約10w/w%以下であるような粒子が含まれる。「核」の比容は5ml/g以下、好ましくは4ml/g、より好ましくは3ml/g以下である。
該「核」として使用される不活性担体としては、例えば、(1)結晶セルロースおよび乳糖の球形造粒品、(2)75〜300μmの球形結晶セルロース(旭化成(株)製、セルフィア)、(3)乳糖(9部)とαデンプン(1部)による50〜250μmの撹拌造粒品、(4)特開昭61−213201号公報に記載の微結晶セルロース球形顆粒を分級した250μm以下の微粒、(5)スプレーチリングや溶融造粒により球状に形成されたワックス類などの加工品、(6)オイル成分のゼラチンビーズ品などの加工品、(7)ケイ酸カルシウム、(8)デンプン、(9)キチン、セルロースおよびキトサンなどの多孔性粒子、(10)グラニュー糖、結晶乳糖、結晶セルロースまたは塩化ナトリウムなどのバルク品およびそれらの製剤加工品などが挙げられる。さらに、これらの核を、自体公知の粉砕方法あるいは造粒方法により製造し、篩過して所望の粒子径の粒子を調製してもよい。
該「結晶セルロースおよび乳糖の球形造粒品」としては、例えば、(i)結晶セルロース(3部)と乳糖(7部)とによる100〜200μmの球形造粒品(例、ノンパレル105(70−140)(粒子径100〜200μm)、フロイント社製)、(ii)結晶セルロース(3部)と乳糖(7部)とによる150〜250μmの球形造粒品(例、ノンパレルNP−7:3、フロイント社製)、(iii)結晶セルロース(4.5部)と乳糖(5.5部)とによる100〜200μmの球形造粒品(例、ノンパレル105T(70−140)(粒子径100〜200μm)、フロイント社製)など、(iv)結晶セルロース(5部)と乳糖(5部)とによる150〜250μmの球形造粒品〔例、ノンパレルNP−5:5、フロイント社製〕などが挙げられる。
適度の強度を保ちつつ溶解性にも優れた製剤を製造するためには、該「核」として、好ましくは結晶セルロースと乳糖による球形造粒品、より好ましくは結晶セルロースと乳糖による球形造粒品で乳糖を約50重量%以上含有するものが挙げられる。結晶セルロースを好ましくは約20〜約50重量%、より好ましくは約40〜約50重量%および乳糖を好ましくは約50〜約80重量%、より好ましくは約50〜約60重量%含有する。
該「球形結晶セルロース」としては、例えば、セルフィアCP−203(粒子径150〜300μm)、CP−102(粒子径106〜212μm)、SCP−100(粒子径75〜212μm)(各々、旭化成(株)製)などが挙げられる。
本発明に用いられる核としては、球形結晶セルロースもしくは結晶セルロースおよび乳糖の球形造粒品が好ましく、さらに好ましくは、100〜250μmの球形結晶セルロースもしくは結晶セルロース(4.5部)と乳糖(5.5部)とによる100〜200μmの球形造粒品である。
後述の(1)核粒上に、腸溶性被覆層を有する細粒や、(2)核粒上に、拡散制御被覆層を有する細粒、あるいは核粒上に、腸溶性被覆層と拡散制御被覆層とを組み合わせた被膜を有する細粒などのように、不活性担体の核上に医薬活性成分をコーティングすることにより核粒を得る場合には、例えば転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW(フロイント社製)、MP−10特2型(パウレック(株)製))、遠心転動造粒装置(CF−mini、CF−360、フロイント社製)あるいは転動流動造粒装置(MP−10、パウレック製)などを用い、湿式造粒により核粒を調製することができる。また結合剤等を含有する溶液を不活性担体の核上に噴霧等にて添加しながら医薬活性成分を散布してコーティングしてもよい。製造装置は限定されないが、例えば、後者のコーティングにおいては遠心転動造粒装置等を用いて製造するのが好ましい。前記の2種の装置によるコーティングを組み合わせて実施して医薬活性成分を2段階でコーティングしてもよい。不活性担体核を用いない場合には、乳糖、白糖、マンニトール、コーンスターチ、結晶セルロースなどの賦形剤と医薬活性成分をヒプロメロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、マクロゴール、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉などの結合剤を用い、必要ならばカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac−Di−Sol、FMC International社製)、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)などの崩壊剤を加えて撹拌造粒機、湿式押し出し造粒機、流動層造粒機などで製造することにより得られる。なお、前記コーティング方法は、核粒以外の粒子へのコーティングにも利用できる。
該「塩基性無機塩」としては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび/またはカルシウムの塩基性無機塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、重質炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなど)が挙げられる。
塩基性無機塩の使用量は、塩基性無機塩の種類により適宜選択すればよく、医薬活性成分に対して、例えば約0.3〜約200重量%、好ましくは約1〜約100重量%、さらに好ましくは約10〜約50重量%、最も好ましくは約20〜約40重量%である。
中間被覆層用のコーティング物質としては、例えば、L−HPC、ヒドロキシプロピルセルロース、HPMC(例えば、TC-5等)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなどの高分子物質に、ショ糖〔精製白糖(粉砕したもの(粉糖)や粉砕しないもの)等〕、コーンスターチなどの澱粉糖、乳糖、蜂蜜および糖アルコール(D−マンニトール、エリスリトールなど)等の糖類を適宜配合したものなどが挙げられる。好ましくは、L−HPC、HPMC、D−マンニトール、またはこれらの混合物である。中間被覆層には、この他にも下記する製剤化を行うため必要により添加される賦形剤(例、隠蔽剤(酸化チタン等)、静電気防止剤(酸化チタン、タルク等))を適宜加えてもよい。
中間被覆層の量は、「医薬活性成分を含有する粒」1重量部に対して、通常、約0.02重量部〜約1.5重量部、好ましくは約0.05〜約1重量部である。
被覆は常法によって行える。例えば、好ましい方法としては、前記の中間被覆層成分を精製水などで希釈し、液状として散布して被覆することが挙げられる。その際、ヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤を噴霧しながら行うのが好ましい。
本発明における放出制御被膜は、腸溶性被覆層または拡散制御被覆層を被覆した形態が挙げられる。また、本発明における放出制御被膜は、腸溶性被覆層および拡散制御被覆層を組み合わせてなる被膜の形態も挙げられる。
(1)核粒上に、腸溶性被覆層を有する細粒
このような細粒の態様としては、前記核粒上に放出制御皮膜で被覆した細粒であって、該被膜には腸溶性被覆層を有する細粒が好ましい。本発明における腸溶性被覆層は、pH依存的に溶解/溶出し、医薬活性成分の放出を制御するコーティング物質(高分子物質)を含有する層であり、該物質が腸溶性被覆層を形成する。「pH依存的」とは、前述の通り、一定のpH以上の環境で溶解/溶出し、医薬活性成分を放出することをいう。
腸溶性被覆層は、キャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%のポリマーを使用できる。
さらに前記した腸溶性被覆層のコーティング物質としてのポリマーを2種以上(好ましくは2〜3種)組み合わせて、順次コーティングして多層にしてもよい。異なるpH範囲で溶解する2種類以上の被膜を有するように、例えばpH6.0以上で溶解するポリマーとpH7.0以上で溶解するポリマーを組み合わせて用いてもよい。例えば、pH6.0以上で溶解するポリマーとpH7.0以上で溶解するポリマーを1:0.5〜1:5の割合で組み合わせて用いられる。
さらに本発明における腸溶性被覆層には必要に応じてポリエチレングリコール、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、トリアセチン、クエン酸トリエチルなどの可塑剤、安定化剤などを用いてもよい。例えば、可塑剤がクエン酸トリエチルの場合には、クエン酸トリエチルの量を増やすことにより腸溶性被覆層の量が減少し、それによって細粒の小型化が図れ、製剤全体の小型化を実現できる。放出制御のために用いられるコーティング物質の量は放出制御被膜層を被覆した細粒に対して約20〜約100重量%、好ましくは約30〜約90重量%、より好ましくは約40〜約80重量%である。このようにして得られた医薬活性成分の放出が制御された細粒からの医薬活性成分の溶出はpH1.2液中での溶出率が2時間で10%以下、pH6.8液中での溶出率が1時間で5%以下でかつ8時間で60%以上であることが望ましい。
このようにして得られた放出制御被膜を有する細粒上に、ポリエチレンオキサイド(PEO、例えばPolyox WSR303(分子量7000000)、Polyox WSR Coagulant(分子量5000000)、Polyox WSR 301(分子量4000000)、Polyox WSR N−60K(分子量2000000)、Polyox WSR 205(分子量600000);Dow Chemical社製)、ヒプロメロース(HPMC、Metlose 90SH10000、Metlose 90SH50000、Metlose 90SH30000、信越化学(株)製)、カルボキシメチルセルロース(CMC−Na、Sanlose F−1000MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、例えばHPC−H、日本曹達(株)製)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー(R)103、104、105、和光純薬(株)製;カーボポール943、Goodrich社製)、キトサン、アルギン酸ナトリウム、ペクチンなど水と接触することにより粘性を生じる物質を被覆してもよい。
医薬活性成分の放出が制御された細粒としては、医薬活性成分を含有する核粒上に、放出制御被膜を被覆した細粒であって、該被膜には拡散制御被覆層を有する細粒が挙げられる。本発明における拡散制御被覆層とは、拡散により医薬活性成分の放出を制御する作用を奏する層である。このような拡散制御被覆層は拡散制御被膜形成ポリマーを含む。拡散制御被膜形成ポリマーとしてはアクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(Eudragit RS(アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS)もしくはEudragit RL(アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRL)、Evonik Roehm社製)、メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体(Eudragit NE30D、Evonik Roehm社製)、エチルセルロースなどが挙げられる。好ましくは、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリエチルアンモニウムエチル共重合体、メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体である。これらの拡散制御膜形成ポリマーは1種または2種以上混合して使用することもできる。
これらの拡散制御被覆層における拡散制御被膜形成ポリマーは2種以上を適当な比率で混合してもよく、HPMC、HPC、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール6000、乳糖、マンニトール、有機酸などの親水性ポア形成物質と一定の比率で混合して用いることもできる。
また本発明における放出制御被膜は、腸溶性被覆層および拡散制御被覆層を組み合わせてなる被膜の形態も挙げられる。医薬活性成分の放出が制御された細粒としては、前記拡散制御被覆層と前記(1)の腸溶性被覆層とを組み合わせた放出制御被膜を被覆した形態にしてもよい。このような形態としては、例えば(i)医薬活性成分を含有する核粒上に、腸溶性被覆層を被覆した上に、さらに拡散制御被覆層を被覆した形態、(ii)医薬活性成分を含有する核粒上に、拡散制御被覆層を被覆した上に、さらに腸溶性被覆層を被覆した形態、および(iii)医薬活性成分を含有する核粒上に、前記の腸溶性被覆層を形成させるための医薬活性成分の放出をpH依存的に制御するためのコーティング物質と拡散制御被覆層を形成させるための前記拡散制御被膜形成ポリマーとの混合物を被覆した形態などが挙げられる。
前記(i)および(ii)の被覆層は必要に応じ多層にすることもできる。前記(iii)の医薬活性成分の放出をpH依存的に制御するためのコーティング物質と拡散制御被膜形成ポリマーは全体に均一に混合されていても良いし、一部不均一であっても良い。医薬活性成分の放出をpH依存的に制御するためのコーティング物質と拡散制御被膜形成ポリマーの混合比率は1:10〜10:1、より好ましくは1:5〜10:1、さらに好ましくは1:1〜9:1である。
このような2次コーティング物質としては、ヒプロメロースフタル酸エステル(HP−55、HP−50、信越化学(株)製)、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC、フロイント産業(株)製)、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体(Eudragit L100(メタクリル酸コポリマーL)もしくはEudragit S100(メタクリル酸コポリマーS)、Evonik Roehm社製)、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(Eudragit L100−55(乾燥メタクリル酸コポリマーLD)もしくはEudragit L30D−55(メタクリル酸コポリマーLD)、Evonik Roehm社製)、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体(Eudragit FS30D、Evonik Roehm社製)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS 信越化学(株)製)、ポリビニルアセテートフタレート、シェラックなどのpH依存的に医薬活性成分を放出する腸溶性ポリマーでもよい。
拡散制御による放出制御のために用いられるコーティング物質の量は核粒に対し約1〜約200%、好ましくは約2〜約100%、より好ましくは約5〜約60%が望ましい。
医薬活性成分の放出が制御された細粒のもう1つの形態としては、医薬活性成分が放出制御性マトリックス中に分散した細粒であってもよい。このような放出制御細粒は、硬化ヒマシ油、硬化ナタネ油、ステアリン酸、ステアリルアルコールなどのワックス類やポリグリセリン脂肪酸エステルなどの疎水性担体中に医薬活性成分を均一に分散させることによって製造することができる。放出制御性マトリックスとは担体中に医薬活性成分が均一に分散している組成物のことであり、必要ならば、製剤調製に一般的に用いられる乳糖、マンニトール、コーンスターチ、結晶セルロースなどの賦形剤を医薬活性成分とともに分散させてもよい。さらにこの放出制御性マトリックス中に医薬活性成分、賦形剤とともに水と接触することにより粘性のゲルを生じるポリオキシエチレンオキサイド、架橋型アクリル酸ポリマー(ハイビスワコー(R)103、104、105、カーボポール)、HPMC、HPC、キトサンなどの粉末を分散させてもよい。
調製方法としては、自体公知のスプレードライ、スプレーチリング、熔融造粒などの方法により調製することができる。
このようにして得られた医薬活性成分の放出が制御された細粒上に、ポリエチレンオキサイド(PEO、例えばPolyox WSR303 (分子量7000000)、Polyox WSR Coagulant(分子量5000000)、Polyox WSR 301(分子量4000000)、Polyox WSR N−60K(分子量2000000)、Polyox WSR 205(分子量600000);Dow Chemical社製)、ヒプロメロース(HPMC、Metlose 90SH10000、Metlose 90SH50000、Metlose 90SH30000、信越化学(株)製)、カルボキシメチルセルロース(CMC−Na、Sanlose F−1000MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、例えばHPC−H、日本曹達(株)製)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー(R)103、104、105、和光純薬(株)製;カーボポール943、Goodrich社製)、キトサン、アルギン酸ナトリウム、ペクチンなど水と接触することにより粘性を生じる物質を被覆した細粒を放出制御細粒としてもよい。
放出制御細粒は前記したような各種の放出制御性被膜や放出制御性マトリックスなどを組み合わせて有する形態にしてもよい。
好ましくは、ポリマーを含有する被覆層は最外層である。
例えば、前述のキャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーを単独で使用する場合、あるいは、該ポリマーと他の腸溶性ポリマーとを混合して使用してもよい。
他の腸溶性ポリマーとしては、例えばヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギット(Eudragit)L30D−55(商品名;Evonik Roehm社製)、コリコートMAE30DP(商品名;BASF社製)、ポリキッドPA30(商品名;三洋化成社製)など〕、カルボキシメチルエチルセルロース、シェラックなどの水系腸溶性高分子基剤などが挙げられる。特に、メタクリル酸共重合体が好ましい。
腸溶性細粒に該ポリマーをオーバーコートせずに、本発明の効果を発揮させるための好ましい態様としては、腸溶性被覆層にキャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーを医薬活性成分を含む核粒に対し、1〜100重量%、好ましくは5〜80重量%用いるのが好ましい。
他の腸溶性ポリマーと混合して用いる場合の好ましい態様としては、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体の混合ポリマーが挙げられる。
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体の好ましい混合比は重量比で50〜100:50〜0、好ましくは85〜100:15〜0である。
当該腸溶性被覆層には、可塑剤を配合してもよい。可塑剤としては、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、フタル酸ジエチル、トリアセチン、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ゴマ油、ヒマシ油等が挙げられ、クエン酸トリエチルが好ましい。
当該腸溶性被膜層における可塑剤の含有量は、ポリマー固形分重量に対し、約1〜約20重量%、好ましくは約3〜約15重量%、より好ましくは約5〜約12重量%である。
細粒Aは、前述の、キャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーを含有する被覆層を有する、医薬活性成分の放出が制御された細粒である。好ましくは、前記被覆層は細粒Aの最外層であるが、所望により、さらに水溶性糖アルコール(マンニトールなど)を含有する被覆層を設けることもできる。
本発明における細粒Bの平均粒子径は、本発明の口腔内崩壊性固形製剤を服用時にザラツキ感や粉っぽさを感じないようにするため、約500μm以下、好ましくは約400μm以下(例えば、約100μm〜約500μm、好ましくは約100μm〜約400μm)である。
本発明の製剤における細粒Aと細粒Bの医薬活性成分は同一であってもよく、その場合、医薬活性成分の重量比は1:10〜10:1である。
塩基性無機塩の使用量は、塩基性無機塩の種類により適宜選択すればよく、医薬活性成分に対して、例えば0.3〜200重量%、好ましくは1〜100重量%、さらに好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは20〜40重量%である。
核は、医薬活性成分などでコーティングされた後、さらに味・臭気のマスキング、腸溶化あるいは徐放化を目的として、自体公知の方法によってコーティングされていてもよい。この場合のコーティング剤としては、腸溶性被覆層を形成する目的で用いられるヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸共重合体〔例えば、オイドラギット(Eudragit)L30D−55(商品名;Evonik Roehm社製)、コリコートMAE30DP(商品名;BASF社製)、ポリキッドPA30(商品名;三洋化成社製)など〕、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体(例えば、オイドラギット(Eudragit)FS30Dなど)、カルボキシメチルエチルセルロース、シェラックなどの水系腸溶性高分子基剤;メタクリレート共重合体〔例えば、オイドラギットNE30D(商品名)、オイドラギットRL30D(商品名)、オイドラギットRS30D(商品名)など〕などの徐放性基剤;水溶性高分子;クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、アセチル化モノグリセリド、トリアセチン、ヒマシ油などの可塑剤等が挙げられる。
これらは1種または2種以上混合して使用してもよい。
具体例として、本発明における細粒Bは、医薬活性成分を含有する核粒上に腸溶性被覆層を有する形態が挙げられる。本発明における細粒Bの腸溶性被覆層には、ヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、カルボキシメチルエチルセルロースおよびシェラックから選ばれる1種または2種以上の水系腸溶性高分子基剤を含有する。
細粒Bにおける腸溶性被覆層としては、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(例、オイドラギットL30D−55)とメタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体(例、オイドラギット FS30D)の混合ポリマーが好ましい。メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体の好ましい混合比は重量比で0〜85:100〜15、好ましくは70〜85:30〜15である。
細粒Bは、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を被覆したpH依存的放出制御細粒であることが好ましい。該放出制御被膜は、通常核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、該放出制御被膜における高分子物質の含有量が、中間被覆層を被覆した細粒に対し、約10〜約70重量%、好ましくは約15〜約65重量%、より好ましくは約20〜約60重量%である。かかる細粒は高分子物質含有量を調整することによって、医薬活性成分の放出性を調整することができ、細粒Aより速放出性とすることができる。
また、細粒Bの腸溶性被覆層は、通常pH5.0以上pH6.0以下の範囲で溶解する高分子物質を含有させることもできる。かくすることによって、細粒Aより速放出性とすることができる。
また腸溶性被覆層は、水系腸溶性高分子基剤および徐放性基剤、必要により可塑剤などを組み合わせて形成するのが好ましい。
水系腸溶性高分子基剤として好ましくは、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロースである。
また本発明における細粒Bの腸溶性被覆層には、徐放性基剤が含まれていても良い。徐放性基剤として好ましくは、メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体、エチルセルロースである。
前記徐放性基剤の使用量は、水系腸溶性高分子基剤100重量部に対して約5〜約30重量部、好ましくは約5〜約15重量部である。
「造粒法」としては、転動造粒法(例、遠心転動造粒法)、流動造粒法(例、転動流動層造粒、流動造粒等)、撹拌造粒法などが挙げられる。このうち、流動造粒法が好ましい。特に好ましくは転動流動層造粒法である。
該転動造粒法の具体例としては、例えばフロイント社製の「CF装置」などを用いる方法が挙げられる。該転動流動層造粒法の具体例としては、例えば「スパイラフロー」、パウレック社製の「マルチプレックス」、不二パウダル社製の「ニューマルメ」などを用いる方法が挙げられる。混合液の噴霧方法は造粒装置の種類に応じて適当に選択でき、例えば、トップスプレー方式、ボトムスプレー方式、タンジェンシャルスプレー方式などの何れであってもよい。このうち、タンジェンシャルスプレー方式が好ましい。
塩基性無機塩、結合剤、滑沢剤、賦形剤は前記したものなどが用いられる。
核は、被覆量のバラツキを小さくするためには、できる限り均一な球状であることが好ましい。
核に対する被覆層の割合は、医薬活性成分の溶出性および組成物の粒度を制御できる範囲で選択でき、例えば、核100重量部に対して、通常、約50〜約400重量部である。
被覆層は複数の被覆層で形成されていてもよい。複数の被覆層を構成する、医薬活性成分を有しない被覆層や下掛け用の被覆層、腸溶性被覆層など種々の被覆層の組み合わせは適宜選択されうる。
核を被覆する場合、例えば、前述の医薬活性成分および水溶性高分子を混合液として使用する。該混合液は、溶液でも分散液であってもよく、水またはエタノールなどの有機溶媒、またはこれらの混合液を用いて調製できる。
混合液中の水溶性高分子の濃度は、核に対する医薬活性成分の結合力を保持させるとともに、作業性を低下させない程度に混合液の粘度を維持させるため、医薬活性成分および添加剤の割合により異なるが、通常、約0.1〜約50重量%、好ましくは約0.5〜約10重量%である。
また、2種以上の配合性の悪い医薬活性成分を配合する場合、それぞれの混合液を同時にまたは別々に使用して、核を被覆してもよい。
乾燥した後、篩を用いることにより粒度の揃った核粒が得られる。核粒の形状は、通常、核に対応しているので、略球形の組成物を得ることもできる。篩としては、例えば50号(300μm)の丸篩が使用でき、この50号の丸篩を通過するものを選別することにより、核粒が得られる。
腸溶性被覆層としては、例えば前記したような水系腸溶性高分子基剤、徐放性基剤、可塑剤などを組み合わせて、該医薬活性成分を含む組成物の表面全体を、約20〜約70μm、好ましくは約30〜約50μmの厚みで覆う層であることが好ましい。従って、該組成物の粒径が小さければ小さいほど、腸溶性被覆層が細粒全体に占める重量%が大きくなる。本発明における細粒Bにおいては、腸溶性被覆層は細粒全体の約30〜約70重量%、好ましくは約50〜約70重量%である。
腸溶性被覆層は、複数の層(例、2〜3層)で形成されていてもよい。例えば、組成物に、ポリエチレングリコールを含有する腸溶性被覆層を被覆し、クエン酸トリエチルを含有する腸溶性被覆層を被覆し、さらに、ポリエチレングリコールを含有する腸溶性被覆層を被覆する方法等が挙げられる。
例えば、前記細粒(単一の細粒、あるいは前記細粒Aおよび細粒Bなどの2〜3種の細粒)および添加剤を混合し、成形し、さらに所望により乾燥する方法が挙げられる。具体的には、例えば細粒および添加剤、所望により水と混合し、成形し、さらに所望により乾燥する方法が挙げられる。
「混合」は、一般に用いられる混合方法、例えば混合、練合、造粒などにより行われる。該「混合」は、例えばバーチカルグラニュレーターVG10(パウレック社製)、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機LAB−1、FD−3S(パウレック社製)、V型混合機、タンブラー混合機などの装置を用いて行われる。
湿式打錠により製造する方法としては、特開平5−271054号公報などに記載の方法を用いることが好ましい。加湿させた後、乾燥させて製造することもできる。その方法としては、特開平9−48726号公報や特開平8−291051号公報などに記載の方法を用いることが好ましい。即ち、打錠前あるいは打錠後に加湿し、その後乾燥させることにより硬度を増強させることが有効である。
「成形」は、例えば固形製剤が錠剤である場合、単発錠剤機(菊水製作所製)、ロータリー式打錠機(菊水製作所製)などを用い、約0.5〜約3ton/cm2、好ましくは約1〜約2ton/cm2の圧力で打錠することにより行われる。
「乾燥」は、例えば真空乾燥、流動層乾燥など製剤一般の乾燥に用いられる何れの方法によってもよい。
細粒以外に配合させる添加剤としては、例えば水溶性糖アルコール、結晶セルロース、L−HPCなどが用いられ、さらに結合剤、酸味剤、発泡剤、人口甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、賦形剤、崩壊剤などを添加、混合して圧縮成形することにより経口投与用の口腔内崩壊性固形製剤とすることができる。また、医薬活性成分の水分散液を鋳型(例えば、PTP成型ポケット)に分注し、凍結乾燥機や通風乾燥機などにより乾燥後、ヒートシールすることによって鋳型錠とすることもできる。
該「水溶性糖アルコール」は、糖アルコール1gを水に加え、20℃において5分ごとに強く30秒間振り混ぜて約30分以内に溶かす際に、必要な水の量が30ml未満である糖アルコールを意味する。
該「水溶性糖アルコール」としては、例えばマンニトール、ソルビトール、マルチトール、還元澱粉糖化物、キシリトール、還元パラチノース、エリスリトールなどが挙げられ、好ましくはマンニトール、キシリトール、エリスリトールが挙げられる。これらは、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。エリスリトールとしては、通常ブドウ糖を原料として酵母等による発酵により生産され、粒度が50メッシュ以下のものが用いられる。該エリスリトールは、市販品〔日研化学(株)等〕として入手することができる。
水溶性糖アルコールは、全体の製剤100重量部に対して通常、約3〜約50重量部、好ましくは約5〜約30重量部用いられる。
該「結晶セルロース」としては、α−セルロースを部分的に解重合して精製したものであればよい。また、微結晶セルロースと呼ばれるセルロースも含まれる。該結晶セルロースとして具体的には例えば、セオラスKG 801、セオラスKG 802、アビセルPH 101、アビセルPH 102、アビセルPH 301、アビセルPH 302、アビセルRC−591(結晶セルロース・カルメロースナトリウム)等が挙げられる。好ましくは高成形アビセルと呼ばれているセオラスKG 801またはセオラスKG 802が挙げられる。これら結晶セルロースは単独に使用してもよいが、2種以上併用することもできる。これら結晶セルロースは市販品〔旭化成(株)製〕として入手することができる。
該結晶セルロースは、全体の製剤100重量部に対して約3〜約50重量部、好ましくは約5〜約40重量部、最も好ましくは、約5〜約20重量部程度配合すればよい。
該「低置換度ヒドロキシプロピルセルロース」としては、LH−11、LH−21、LH−22、LH−B1、LH−31、LH−32、LH−33等が挙げられる。これら低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは市販品〔信越化学(株)製〕として入手することができる。
該低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、全体の製剤100重量部に対して約1〜約50重量部、好ましくは約3〜約40重量部、最も好ましくは、約3〜約20重量部程度配合すればよい。
細粒以外の添加剤として使用される、HPC基含量が5.0〜7.0重量%あるいは7.0〜9.9%の該L−HPCは、十分な口腔内崩壊性および十分な製剤強度を得るために、全体の製剤100重量部に対して通常、約1〜約50重量部、好ましくは約1〜約40重量部、さらに好ましくは約1〜約20重量部用いられる。
結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、HPMC、結晶セルロース、α化デンプン、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。これらの結合剤は2種類以上、適宜の割合で混合して用いられてもよい。該結合剤として結晶セルロースを用いる場合、優れた口腔内速崩壊性を保持したままで、製剤強度のさらに大きい固形製剤を得ることができる。ここで、結晶セルロースとしては、α−セルロースを部分的に解重合して精製したものであればよい。また、微結晶セルロースと呼ばれているものも含まれる。結晶セルロースの具体例としては、例えばセオラスKG 801、セオラスKG 802、アビセルPH 101、アビセルPH 102、アビセルPH 301、アビセルPH 302、アビセルRC−A591NF(結晶セルロース・カルメロースナトリウム)、アビセルRC−591(結晶セルロース・カルメロースナトリウム)等が挙げられる。なかでも、高成形性結晶セルロースと呼ばれているセオラスKG 801またはセオラスKG 802が好適に用いられる。これら結晶セルロースは、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、これら結晶セルロースは、市販品〔旭化成(株)製〕として入手することができる。該結晶セルロースは、細粒を含まない固形製剤の場合は、全体の製剤100重量部に対して、例えば約1〜約50重量部、好ましくは約2〜約40重量部、さらに好ましくは約2〜約20重量部用いられる。
酸味剤としては、例えばクエン酸(無水クエン酸)、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。
発泡剤としては、例えば重曹などが挙げられる。本発明の製剤は好ましくは発泡剤を含まない。
人口甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。
香料としては、合成物および天然物の何れでもよく、例えばレモン、レモンライム、オレンジ、メントール、ストロベリーなどが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる。該滑沢剤としてポリエチレングリコールを用いる場合、医薬活性成分の経日的分解が抑制された安定な固形製剤を得ることができる。この際、ポリエチレングリコールは、全体の製剤100重量部に対して、例えば約0.01〜約10重量部、好ましくは約0.1〜約5重量部用いられる。
着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素;食用レーキ色素、ベンガラなどが挙げられる。
安定化剤としては、塩基性医薬活性成分の場合には塩基性物質が、酸性医薬活性成分の場合には酸性物質が挙げられる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール(β−D−マンニトールなど)、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、酸化チタンなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えばクロスポビドン[ISP Inc.(米国)、BASF(ドイツ)製]、クロスカルメロースナトリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)などスーパー崩壊剤と称される崩壊剤;ヒドロキシプロピルセルロース、L−HPC;カルボキシメチルスターチナトリウム(松谷化学(株));コーンスターチ等が挙げられ、中でも、クロスポビドンが好適に用いられる。これら崩壊剤は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
該クロスポビドンは、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)、1−ビニル−2−ピロリジノンホモポリマーと称されているものも含め、1−エテニル−2−ピロリジノンホモポリマーと称される架橋された重合物であれば何れでもよく、通常分子量1,000,000以上のクロスポビドンが用いられる。市販品として入手可能なクロスポビドンの具体例としては、例えばクロス−リンクト(架橋)ポビドン、コリドンCL[BASF(ドイツ)製]、ポリプラスドンXL、ポリプラスドンXL−10、INF−10[ISP Inc.(米国)製]、ポリビニルポリピロリドン、PVPP、1−ビニル−2−ピロリジノンホモポリマーなどが挙げられる。
これら崩壊剤は、単独使用の他に、2種以上併用することもできる。例えばクロスポビドン単独、あるいはクロスポビドンと他の崩壊剤との併用が挙げられる。
このような崩壊剤は、全体の製剤100重量部に対して、例えば約0.1〜約20重量部、好ましくは約1〜約10重量部、さらに好ましくは約3〜約7重量部用いられる。
本発明の製剤は、好ましくは、酸中和剤を含まない。
本発明の固形製剤は、好ましくは平均粒子径が約500μm以下の細粒を含有し、かかる固形製剤は平均粒子径が約500μm以下の細粒を打錠することによって製造することができる。
口腔内崩壊錠などの錠剤は、その直径を約6.5〜約20mm、好ましくは約8〜約14mmにすると、服用の取り扱いが有利である。
医薬活性成分の放出速度が異なる2種以上(好ましくは2〜3種)の細粒を含有する製剤の場合、服用しやすい大きさである限り、それぞれの細粒およびその他の添加剤の含有量は特に限定されない。
本発明の(1)キャスティングフィルムの破断点伸度が約100〜約700%であるポリマーを含有してなる被覆層で被覆され、医薬活性成分の放出が制御された細粒Aおよび(2)医薬活性成分の放出速度が(1)の細粒とは異なる細粒Bを含有する固形製剤の場合、さらに添加剤を含有しても良い。その場合は、製剤全体に対し、細粒Aを約10〜約50重量%、細粒Bを約10〜約30重量%および添加剤を約20〜約80重量%含有する製剤が望ましい。
また、前記細粒Aおよび細粒Bを含有する固形製剤に使用する添加剤としては、前述したものが挙げられるが、なかでも水溶性糖アルコール、崩壊剤等が好ましく使用される。水溶性糖アルコールおよび崩壊剤の定義、具体例、含有量等は前述した通りである。
本発明の固形製剤の全重量は、医薬活性成分30mgを含有する時、約1000mg以下、好ましくは約300〜約900mgである。
本発明の製剤の水中崩壊時間は、通常90秒以内、好ましくは約1分以内、より好ましくは約5〜約40秒、さらに好ましくは約5〜約30秒、特に好ましくは約5〜約25秒である。
また、本発明の製剤の強度(錠剤硬度計による測定値)は、通常約10〜約150N(約1〜約15kg)である。
本発明の固形製剤は、水なしで、または水とともに服用される。服用方法としては、(1)口に含みそのまま飲み込まず少量の水、または水なしで口腔内の唾液で溶解または崩壊させて服用する方法、または(2)水とともにそのまま飲み込んで服用する方法が挙げられる。また、錠剤を水で溶解または崩壊させた後、服用してもよい。
例えば医薬活性成分がランソプラゾールまたはその光学活性体である場合、本発明の製剤は、消化性潰瘍(例、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、ゾリンジャー・エリソン(Zollinger-Ellison)症候群等)、胃炎、逆流性食道炎、食道炎を伴わない胃食道逆流症(symptomatic Gastroesophageal Reflux Disease (symptomatic GERD))等の治療および予防;H.ピロリ除菌または除菌の補助;消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍および出血性胃炎による上部消化管出血の抑制;侵襲ストレス(手術後に集中管理を必要とする大手術や集中治療を必要とする脳血管障害、頭部外傷、多臓器不全、広範囲熱傷から起こるストレス)による上部消化管出血の抑制;非ステロイド系抗炎症剤に起因する潰瘍の治療および予防;手術後ストレスによる胃酸過多および潰瘍の治療および予防;麻酔前投与等に有用であり、その投与量は、成人1人(60kg体重)あたり、ランソプラゾールまたはその光学活性体として約0.5〜約1500mg/日、好ましくは約5〜約500mg/日、より好ましくは約5〜約150mg/日である。ランソプラゾールまたはその光学活性体は他の薬剤(抗腫瘍剤、抗菌剤等)と併用してもよい。とりわけ、エリスロマイシン系抗生物質(例、クラリスロマイシン等)、ペニシリン系抗生物質(例、アモキシシリン等)、イミダゾール系化合物(例、メトロニダゾール等)から選ばれる抗菌剤と併用することによりH.ピロリ除菌に優れた効果が達成できる。
また、本発明の製剤は、例えば、医薬活性成分としてR−ランソプラゾールまたはその塩を含有し、医薬活性成分30mg相当を経口投与した時、最高血中薬物濃度到達時間が約5時間以内であり、100ng/mL以上の血中薬物濃度が約4時間以上持続する製剤である。
以下の製剤の実施例および比較例で用いられる成分としては、第十五改正日本薬局方適合品を用いた。なお、特記しない限り、以下の%は重量%を示す。また、以下の実施例および比較例において化合物Xは(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールである。実施例で得られた錠剤の物性は、下記試験法によって測定した。
(1)硬度試験
錠剤硬度計(富山産業(株)製)を用いて測定した。試験は10回行い、その平均値を示す。
(2)口腔内崩壊試験
錠剤が口腔内の唾液のみで完全に崩壊するまでの時間を測定した。試験は被験者4名で行い、その平均値を示す。
医薬活性成分被覆細粒の製造
放出制御細粒Aの核となる核粒の製造を以下のように行った。精製水(780g)にヒプロメロース(TC−5EW、60g)を添加して溶解し、この溶液に低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、30g)および炭酸マグネシウム(60g)を添加して分散した。得られた分散液に化合物X(180g)を均一に分散させコーティング液を得た。この化合物X含有コーティング液(1110g)のうち規定量(971g)を、乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T、150g)に、転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約37℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約3g/分、スプレー位置を下部側方とした。コーティング操作終了後、得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、粒径150μm〜500μmの核粒を得た。
[医薬活性成分被覆細粒85mg中の組成]
乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T) 30mg
化合物X 30mg
炭酸マグネシウム 10mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
ヒプロメロース 10mg
計 85mg
中間層被覆細粒の製造
製造例1で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング液は、精製水(620.4g)にヒプロメロース(TC−5EW、39.5g)およびマンニトール(39.5g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(11.3g)、タルク(16.9g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、28.2g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(755.8g)のうち規定量(661g)を、製造例1で得られた医薬活性成分被覆細粒(400g)に、転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約60℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約2.5g/分、スプレー位置を下部側方とした。コーティング操作終了後、得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、粒径150μm〜500μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒110mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例1) 85mg
ヒプロメロース 7mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
タルク 3mg
酸化チタン 3mg
マンニトール 7mg
計 110mg
腸溶性細粒の製造
精製水(283.2g)と無水エタノール(2545g)との混液にメタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体(オイドラギットS100、Evonik Roehm社製)(184.8g)およびクエン酸トリエチル(37.2g)を溶解し、得られる溶液にタルク(92.4g)を分散させコーティング溶液を製造した。製造例2で得られた中間層被覆細粒(220g)に、前記コーティング溶液(3142.6g)のうち規定量(2749g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約35℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約2.0g/分、スプレー位置を下部側方とし、pH依存的(一定のpH以上の環境で医薬活性成分を放出する)に溶解する放出制御膜をコーティングした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、150μm〜500μmの腸溶性細粒を得た。
[腸溶性細粒240.9mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例2) 110mg
メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体 77mg
タルク 38.5mg
クエン酸トリエチル 15.4mg
計 240.9mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(190g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(1.84g)、モノステアリン酸グリセリン(4.6g)およびクエン酸トリエチル(4.6g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(307g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例3で得られた腸溶性細粒(200g)に、前記コーティング溶液(508.04g)のうち規定量(116g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約32℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約2.0g/分、スプレー位置を下部側方とした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、150μm〜500μmのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒267.87mg中の組成]
腸溶性細粒(製造例3) 240.9mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 24.09mg
ポリソルベート80 0.48mg
モノステアリン酸グリセリン 1.2mg
クエン酸トリエチル 1.2mg
計 267.87mg
外層成分造粒末の製造
マンニトール(414g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−33、60g)、結晶セルロース(60g)およびクロスポビドン(30g)を流動層造粒機(LAB−1、パウレック社製)に仕込み、マンニトール(24g)を精製水(136g)に溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して外層成分造粒末(573g)を得た。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例4で得たポリマー被覆細粒(54.0g)、製造例5で得た外層成分造粒末(58.8g)およびステアリン酸マグネシウム(1.2g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(114g)をAutograph(商品名、島津製作所(株)社製)を用いて、1錠565.5mg、13mmφ隅角平面の杵で、打錠圧20kN/cm2で打錠し化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(565.5mg)を製造した。
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(190g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(1.68g)、モノステアリン酸グリセリン(4.2g)およびクエン酸トリエチル(8.4g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(280g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例3で得られた腸溶性細粒(200g)に、前記コーティング溶液(484.28g)のうち規定量(121g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約32℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約2.0g/分、スプレー位置を下部側方とした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、150μm〜500μmのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒269.08mg中の組成]
腸溶性細粒(製造例3) 240.9mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 24.09mg
ポリソルベート80 0.48mg
モノステアリン酸グリセリン 1.2mg
クエン酸トリエチル 2.41mg
計 269.08mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例6で得たポリマー被覆細粒(54.0g)、製造例5で得た外層成分造粒末(58.8g)およびステアリン酸マグネシウム(1.2g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(568.0mg)をAutograph(商品名、島津製作所(株)社製)を用いて、1錠568.0mg、13mmφ隅角平面の杵で、打錠圧20kN/cm2で打錠し化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(568.0mg)を製造した。
医薬活性成分被覆細粒の製造
放出制御細粒Bの核となる核粒の製造を以下のように行った。精製水(640g)にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L、50g)およびマンニトール(37.5g)を添加して溶解し、この溶液にタルク(37.5g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32W、25g)および炭酸マグネシウム(50g)を添加して分散した。得られた分散液に化合物X(75g)を均一に分散させコーティング液を得た。この化合物X含有コーティング液(915g)のうち規定量(793g)を、乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T、130g)に、転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約40℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約6g/分、スプレー位置を下部側方とした。コーティング操作終了後、得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、粒径125μm〜500μmの核粒を得た。
[医薬活性成分被覆細粒85mg中の組成]
乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T) 30mg
化合物X 15mg
マンニトール 7.5mg
タルク 7.5mg
炭酸マグネシウム 10mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 10mg
計 85mg
中間層被覆細粒の製造
製造例7で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(540g)にヒプロメロース(置換度タイプ2910、16.8g)およびマンニトール(16.8g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(7.2g)、タルク(7.2g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32W、12g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(600g)のうち規定量(500g)を、製造例7で得られた医薬活性成分被覆細粒(170g)に、転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約60℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約300rpm、スプレー注入速度を約2.5g/分、スプレー位置を下部側方とした。コーティング操作終了後、得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、粒径125μm〜500μmの中間層コーティング細粒を得た。
[中間層被覆細粒110mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例7) 85mg
ヒプロメロース 7mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
タルク 3mg
酸化チタン 3mg
マンニトール 7mg
計 110mg
腸溶性細粒の製造
精製水(73.7g)にモノステアリン酸グリセリン(2.4g)、ポリソルベート80(0.72g)、ベンガラ(0.05g)を添加し、ホモミキサー(T.K.AUTOHOMOMIXER、特殊機化工業製)を用いて70℃に加温後、室温まで冷却しモノステアリン酸グリセリンエマルションを得た。精製水(50g)にマクロゴール6000(4.08g)、クエン酸(0.05g)を溶解後、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(122.08g)およびメタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットNE30D、Evonik Roehm社製)(13.6g)を添加した。得られる溶液にモノステアリン酸グリセリンエマルションを添加しコーティング溶液を製造した。製造例8で得た中間層被覆細粒(110g)に、前記コーティング溶液(266.68g)のうち規定量(111.1g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約35℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約150rpm、スプレー注入速度を約2.0g/分、スプレー位置を下部側方とし、放出制御膜をコーティングした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、125μm〜500μmの腸溶性細粒を得た。
[腸溶性細粒130mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例8) 110mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 15.26mg
メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体 1.7mg
マクロゴール6000 1.7mg
モノステアリン酸グリセリン 1.0mg
ポリソルベート80 0.3mg
クエン酸 0.02mg
ベンガラ 0.02mg
計 130mg
腸溶性細粒の製造
精製水(470g)にモノステアリン酸グリセリン(14.4g)、ポリソルベート80(4.32g)、ベンガラ(0.29g)を添加し、ホモミキサー(T.K.AUTOHOMOMIXER、特殊機化工業製)を用いて70℃に加温後、室温まで冷却しモノステアリン酸グリセリンエマルションを得た。精製水(319.4g)にクエン酸トリエチル(44.88g)、クエン酸(0.12g)を溶解後、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(672g)およびメタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットNE30D、Evonik Roehm社製)(74.64g)を添加した。得られる
溶液にモノステアリン酸グリセリンエマルションを添加しコーティング溶液を製造した。製造例9で得た腸溶性細粒(130g)に、前記コーティング溶液(1600.05g)のうち規定量(666.7g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約35℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約150rpm、スプレー注入速度を約2.0g/分、スプレー位置を下部側方とし、放出制御膜をコーティングした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、125μm〜500μmの腸溶性細粒を得た。
[腸溶性細粒250mg中の組成]
腸溶性細粒(製造例9) 130mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 84mg
メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体 9.33mg
クエン酸トリエチル 18.7mg
モノステアリン酸グリセリン 6.0mg
ポリソルベート80 1.8mg
クエン酸 0.05mg
ベンガラ 0.12mg
計 250mg
腸溶性細粒の製造
精製水(36.8g)にモノステアリン酸グリセリン(1.2g)、ポリソルベート80(0.36g)、ベンガラ(0.02g)を添加し、ホモミキサー(T.K.AUTOHOMOMIXER、特殊機化工業製)を用いて70℃に加温後、室温まで冷却しモノステアリン酸グリセリンエマルションを得た。精製水(25g)にマクロゴール6000(2.04g)、クエン酸(0.02g)を溶解後、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(61.04g)およびメタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体分散液(6.8g)を添加した。得られる溶液にモノステアリン酸グリセリンエマルションを添加しコーティング溶液を製造した。製造例10で得た腸溶性細粒(250g)に、前記コーティング溶液(133.28g)のうち規定量(55.53g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約35℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約150rpm、スプレー注入速度を約2.0g/分、スプレー位置を下部側方とし、放出制御膜をコーティングした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、125μm〜500μmの腸溶性細粒を得た。
[腸溶性細粒260mg中の組成]
腸溶性細粒(製造例10) 250mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 7.63mg
メタクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体 0.85mg
マクロゴール6000 0.85mg
モノステアリン酸グリセリン 0.5mg
ポリソルベート80 0.15mg
クエン酸 0.01mg
ベンガラ 0.01mg
計 260mg
マンニトールオーバーコート腸溶性細粒の製造
精製水(216g)にマンニトール(24g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例11で得た腸溶性細粒(260g)に、前記コーティング溶液(240g)のうち規定量(100g)を転動流動層コーティング装置(SPIR−A−FLOW、フロイント産業株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、inlet温度を約40℃、スプレー圧を約1kgf/cm2、exhaust air目盛100、BED圧を約250mmHg、ローター回転数を約150rpm、スプレー注入速度を約3.0g/分、スプレー位置を下部側方とし、マンニトールをオーバーコーティングした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、125μm〜500μmの最外層被覆細粒を得た。
[マンニトールオーバーコート腸溶性細粒270mg中の組成]
腸溶性細粒(製造例11) 260mg
マンニトール 10mg
計 270mg
外層成分造粒末の製造
マンニトール(401g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−33、60g)、結晶セルロース(60g)、クロスポビドン(30g)、無水クエン酸(6g)、アスパルテーム(6g)およびフレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(0.9g)を流動層造粒機(LAB−1、パウレック社製)に仕込み、マンニトール(24g)を精製水(136g)に溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して造粒末(588g)を得た。さらにステアリン酸マグネシウム(12g)を加え、袋混合し、外層成分造粒末(600g)を得た。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例4で得たポリマー被覆細粒(200.9g)、製造例12で得た腸溶性細粒(135g)および製造例13で得た外層成分造粒末(373.2g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(709.1g)のうち規定量(350g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠709.1mg、13mmφ隅角平面の杵で打錠圧20kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(709.1mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例6で得たポリマー被覆細粒(201.8g)、製造例12で得た腸溶性細粒(135g)および製造例13で得た外層成分造粒末(374.3g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(711.1g)のうち規定量(350g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠711.1mg、13mmφ隅角平面の杵で打錠圧20kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(711.1mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例3で得た腸溶性細粒(54.0g)、製造例5で得た外層成分造粒末(58.8g)およびステアリン酸マグネシウム(1.2g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(114g)をAutograph(商品名、島津製作所(株)社製)を用いて、1錠508.7mg、13mmφ隅角平面の杵で、打錠圧20kN/cm2で打錠し化合物X(30mg)を含有する口腔内崩壊性固形製剤(508.7mg)を製造した。
腸溶性細粒カプセル剤の製造
製造例3で得た腸溶性細粒240.9mgをHPMCカプセルに充填し、1カプセル当たり化合物Xを30mg含有するカプセル剤を得た。
比較例1、実施例1および実施例2で得られた錠剤について、硬度を錠剤硬度計(富山産業(株)製)を用いて測定した。また、日本薬局方溶出試験法第2法により0.1N HCl 500mL(100rpm)で2時間溶出試験を行い、溶出液を採取し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過した後、吸光度を測定し、0.1N HClへの薬物の溶出率を算出した。結果を以下に示す。硬度試験は6回、溶出試験は2回行い、その平均値を示す。
比較例2で得られたカプセル剤、実施例1及び実施例2で得られた錠剤を、絶食したビーグル犬に、投与量30mg(化合物X相当量)で経口投与した。投与後、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間及び12時間後の血漿中化合物Xの濃度を測定し、台形公式により血漿中濃度−時間曲線下面積[AUC(μg・h/mL)]を算出した。さらに、最大血中濃度[Cmax(μg/mL)]及び最大血中濃度到達時間[Tmax(h)]の測定も行った。結果を以下に示す。表中の値は平均値±SDを示す。
試験例1および試験例2の結果より、腸溶性細粒を、ポリマーを含有する被覆層で被覆することにより、経口投与後の吸収性が著しく低下することなく、打錠後の錠剤硬度ならびに耐酸性が改善されることが確認できた。
医薬活性成分被覆細粒の製造
放出制御細粒Aの核となる核粒の製造を以下のように行った。精製水(4680g)にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL−T、360g)を添加して溶解し、この溶液に低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)および炭酸マグネシウム(360g)を添加して分散した。得られた分散液に化合物X(1080g)を均一に分散させコーティング液を得た。この化合物X含有コーティング液(6660g)のうち規定量(5550g)を、乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T、945g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約31℃、スプレーエアー量を約80NL/min、ローター回転数を約500rpm、スプレー注入速度を約17g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約50分間行った後、2550gの核粒を得た。
[医薬活性成分被覆細粒85mg中の組成]
乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T) 30mg
化合物X 30mg
炭酸マグネシウム 10mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 10mg
計 85mg
中間層被覆細粒の製造
製造例14で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(3960g)にヒプロメロース(TC−5EW、252g)およびマンニトール(252g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(108g)、タルク(108g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(4860g)のうち規定量(4050g)を、製造例14で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約30分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒110mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例14) 85mg
ヒプロメロース 7mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
タルク 3mg
酸化チタン 3mg
マンニトール 7mg
計 110mg
腸溶性細粒の製造
精製水(1272g)と無水エタノール(11451g)との混液にメタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体(オイドラギットS100、Evonik Roehm社製)(832g)およびクエン酸トリエチル(166g)を溶解し、得られる溶液にタルク(416g)を分散させコーティング溶液を製造した。製造例15で得られた中間層被覆細粒(990g)に、前記コーティング溶液(14137g)のうち規定量(12370g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約55℃、製品温度を約30℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約600rpm、スプレー注入速度を約18g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とし、pH依存的(一定のpH以上の環境で医薬活性成分を放出する)に溶解する放出制御膜をコーティングした。得られた細粒を40℃で16時間真空乾燥し、丸篩で篩過して、250μm〜425μmの腸溶性細粒を得た。
[腸溶性細粒240.9mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例15) 110mg
メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合 77mg
タルク 38.5mg
クエン酸トリエチル 15.4mg
計 240.9mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(587.5g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(5.18g)、モノステアリン酸グリセリン(12.96g)およびクエン酸トリエチル(12.96g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(867.2g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例16で得られた腸溶性細粒(1040g)に、前記コーティング溶液(1485.8g)のうち規定量(624g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約9g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1156gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒267.87mg中の組成]
腸溶性細粒(製造例16) 240.9mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 24.09mg
ポリソルベート80 0.48mg
モノステアリン酸グリセリン 1.2mg
クエン酸トリエチル 1.2mg
計 267.87mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(648g)にマンニトール(108g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例17で得られたポリマー被覆細粒(1156g)に、前記コーティング溶液(756g)のうち規定量(302g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約12g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約2分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒277.9mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例17) 267.9mg
マンニトール 10.0mg
計 277.9mg
中間層被覆細粒の製造
製造例14で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(5400g)にヒプロメロース(TC−5EW、504g)およびマンニトール(504g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(216g)、タルク(216g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、360g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(7200g)のうち規定量(6000g)を、製造例14で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約17g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約30分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒135mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例14) 85mg
ヒプロメロース 14mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 10mg
タルク 6mg
酸化チタン 6mg
マンニトール 14mg
計 135mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1881.8g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(17.5g)、モノステアリン酸グリセリン(43.74g)、クエン酸トリエチル(43.74g)、黄色三二酸化鉄(0.49g)およびベンガラ(0.49g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2857.68g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(58.32g)との混合分散液(2916g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例19で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4903.76g)のうち規定量(4291g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、2032gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒225.81mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例19) 135mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 79.38mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 1.62mg
ポリソルベート80 1.62mg
モノステアリン酸グリセリン 4.05mg
クエン酸トリエチル 4.05mg
黄色三二酸化鉄 0.045mg
ベンガラ 0.045mg
計 225.81mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(810g)にマンニトール(135g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例20で得られたポリマー被覆細粒(2032g)に、前記コーティング溶液(945g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約3分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒235.8mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例20) 225.8mg
マンニトール 10.0mg
計 235.8mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1881.8g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(17.5g)、モノステアリン酸グリセリン(43.74g)、クエン酸トリエチル(43.74g)、黄色三二酸化鉄(0.49g)およびベンガラ(0.49g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2916g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例19で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4903.76g)のうち規定量(4291g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、2032gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒225.81mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例19) 135mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 81mg
ポリソルベート80 1.62mg
モノステアリン酸グリセリン 4.05mg
クエン酸トリエチル 4.05mg
黄色三二酸化鉄 0.045mg
ベンガラ 0.045mg
計 225.81mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(810g)にマンニトール(135g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例22で得られたポリマー被覆細粒(2032g)に、前記コーティング溶液(945g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約3分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒235.8mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例22) 225.8mg
マンニトール 10.0mg
計 235.8mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1028.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(8.75g)、モノステアリン酸グリセリン(21.87g)、クエン酸トリエチル(43.74g)、黄色三二酸化鉄(0.256g)およびベンガラ(0.256g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(1458g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例19で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(2561.272g)のうち規定量(2241g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1642gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒182.4324mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例19) 135mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 40.5mg
ポリソルベート80 0.81mg
モノステアリン酸グリセリン 2.025mg
クエン酸トリエチル 4.05mg
黄色三二酸化鉄 0.0237mg
ベンガラ 0.0237mg
計 182.4324mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(810g)にマンニトール(135g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例24で得られたポリマー被覆細粒(1642g)に、前記コーティング溶液(945g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約3分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒192.4mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例24) 182.4mg
マンニトール 10.0mg
計 192.4mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.1g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.427g)およびベンガラ(0.427g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2430g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例19で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4268.884g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1926gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒214.054mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例19) 135mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 67.5mg
ポリソルベート80 1.35mg
モノステアリン酸グリセリン 3.375mg
クエン酸トリエチル 6.75mg
黄色三二酸化鉄 0.0395mg
ベンガラ 0.0395mg
計 214.054mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(810g)にマンニトール(135g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例26で得られたポリマー被覆細粒(1926g)に、前記コーティング溶液(945g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約3分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒224.1mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例26) 214.1mg
マンニトール 10.0mg
計 224.1mg
医薬活性成分被覆細粒の製造
放出制御細粒Bの核となる核粒の製造を以下のように行った。精製水(4680g)にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL−T、360g)およびマンニトール(270g)を添加して溶解し、この溶液にタルク(270g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)および炭酸マグネシウム(360g)を添加して分散した。得られた分散液に化合物X(540g)を均一に分散させコーティング液を得た。この化合物X含有コーティング液(6660g)のうち規定量(5550g)を、乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T、945g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約31℃、スプレーエアー量を約80NL/min、ローター回転数を約500rpm、スプレー注入速度を約14g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、2550gの核粒を得た。
[医薬活性成分被覆細粒85mg中の組成]
乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T) 30mg
化合物X 15mg
マンニトール 7.5mg
タルク 7.5mg
炭酸マグネシウム 10mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 10mg
計 85mg
中間層被覆細粒の製造
製造例28で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(5400g)にヒプロメロース(TC−5EW、504g)およびマンニトール(504g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(216g)、タルク(216g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、360g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(7200g)のうち規定量(6000g)を、製造例28で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約17g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約30分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒135mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例28) 85mg
ヒプロメロース 14mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 10mg
タルク 6mg
酸化チタン 6mg
マンニトール 14mg
計 135mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1568.2g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(36.45g)、黄色三二酸化鉄(0.409g)およびベンガラ(0.409g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2187g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(243g)との混合分散液(2430g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例29で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4086.498g)のうち規定量(3576g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1896gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒210.676mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例29) 135mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 60.75mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 6.75mg
ポリソルベート80 1.35mg
モノステアリン酸グリセリン 3.375mg
クエン酸トリエチル 3.375mg
黄色三二酸化鉄 0.038mg
ベンガラ 0.038mg
計 210.676mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(810g)にマンニトール(135g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例30で得られたポリマー被覆細粒(1896g)に、前記コーティング溶液(945g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約3分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒220.7mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例30) 210.7mg
マンニトール 10.0mg
計 220.7mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1028.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(8.75g)、モノステアリン酸グリセリン(21.87g)、クエン酸トリエチル(43.74g)、黄色三二酸化鉄(0.256g)およびベンガラ(0.256g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(1312g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(146g)との混合分散液(1458g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例29で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(2561.272g)のうち規定量(2241g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1642gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒182.4324mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例29) 135mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 36.45mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 4.05mg
ポリソルベート80 0.81mg
モノステアリン酸グリセリン 2.025mg
クエン酸トリエチル 4.05mg
黄色三二酸化鉄 0.0237mg
ベンガラ 0.0237mg
計 182.4324mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(810g)にマンニトール(135g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例32で得られたポリマー被覆細粒(1642g)に、前記コーティング溶液(945g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約3分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒192.4mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例32) 182.4mg
マンニトール 10.0mg
計 192.4mg
外層成分造粒末の製造
マンニトール(1890g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−33、300g)、結晶セルロース(300g)、クロスポビドン(150g)およびアスパルテーム(90g)を流動層造粒機(FD−3S、パウレック社製)に仕込み、マンニトール(150g)および無水クエン酸(30g)を精製水(820g)に溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して外層成分造粒末(2910g)を得た。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例25で得たポリマー被覆細粒(346.3g)、製造例33で得たポリマー被覆細粒(230.9g)、製造例34で得た外層成分造粒末(607.6g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(6.1g)およびステアリン酸マグネシウム(9.1g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1200g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠500mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧13kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(500mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例25で得たポリマー被覆細粒(346.3g)、製造例33で得たポリマー被覆細粒(230.9g)、製造例34で得た外層成分造粒末(841.8g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(8.4g)およびステアリン酸マグネシウム(12.6g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1440g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠600mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧11kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(600mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例25で得たポリマー被覆細粒(346.3g)、製造例33で得たポリマー被覆細粒(230.9g)、製造例34で得た外層成分造粒末(1075.9g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(10.8g)およびステアリン酸マグネシウム(16.1g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1680g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠700mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧9kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(700mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例27で得たポリマー被覆細粒(403.4g)、製造例33で得たポリマー被覆細粒(230.9g)、製造例34で得た外層成分造粒末(669.0g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(6.7g)およびステアリン酸マグネシウム(10.0g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1320g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠550mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧12kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(550mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例27で得たポリマー被覆細粒(403.4g)、製造例33で得たポリマー被覆細粒(230.9g)、製造例34で得た外層成分造粒末(903.2g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(9.0g)およびステアリン酸マグネシウム(13.5g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1560g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠650mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧10kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(650mg)を製造した。
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例27で得たポリマー被覆細粒(403.4g)、製造例33で得たポリマー被覆細粒(230.9g)、製造例34で得た外層成分造粒末(1137.3g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(11.4g)およびステアリン酸マグネシウム(17.1g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1800.1g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠750mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧9kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(750mg)を製造した。
医薬活性成分被覆細粒の製造
放出制御細粒Aの核となる核粒の製造を以下のように行った。精製水(4680g)にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL−T、360g)を添加して溶解し、この溶液に低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)および炭酸マグネシウム(360g)を添加して分散した。得られた分散液に化合物X(1080g)を均一に分散させコーティング液を得た。この化合物X含有コーティング液(6660g)のうち規定量(5550g)を、乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T、900g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約31℃、スプレーエアー量を約80NL/min、ローター回転数を約500rpm、スプレー注入速度を約17g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、2550gの核粒を得た。
[医薬活性成分被覆細粒63.75mg中の組成]
乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T) 22.5mg
化合物X 22.5mg
炭酸マグネシウム 7.5mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 3.75mg
ヒドロキシプロピルセルロース 7.5mg
計 63.75mg
中間層被覆細粒の製造
製造例35で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(2700g)にヒプロメロース(TC−5E、252g)およびマンニトール(252g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(108g)、タルク(108g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(3600g)のうち規定量(3000g)を、製造例35で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒82.5mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例35) 63.75mg
ヒプロメロース 5.25mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 3.75mg
タルク 2.25mg
酸化チタン 2.25mg
マンニトール 5.25mg
計 82.5mg
中間層被覆細粒の製造
製造例36で得られた中間層被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(2700g)にヒプロメロース(TC−5E、252g)およびマンニトール(252g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(108g)、タルク(108g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(3600g)のうち規定量(900g)を、製造例36で得られた中間層被覆細粒(990g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1215gの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒101.25mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例36) 82.5mg
ヒプロメロース 5.25mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 3.75mg
タルク 2.25mg
酸化チタン 2.25mg
マンニトール 5.25mg
計 101.25mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.675g)およびベンガラ(0.675g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2309g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(121.5g)との混合分散液(2430.5g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例37で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4270g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約40℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1927gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒160.575mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例37) 101.25mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 48.09375mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 2.53125mg
ポリソルベート80 1.0125mg
モノステアリン酸グリセリン 2.53125mg
クエン酸トリエチル 5.0625mg
黄色三二酸化鉄 0.046875mg
ベンガラ 0.046875mg
計 160.575mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例38で得られたポリマー被覆細粒(1927g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒168.075mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例38) 160.575mg
マンニトール 7.5mg
計 168.075mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.675g)およびベンガラ(0.675g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2430g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例37で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4270g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約40℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1927gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒160.575mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例37) 101.25mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 50.625mg
ポリソルベート80 1.0125mg
モノステアリン酸グリセリン 2.53125mg
クエン酸トリエチル 5.0625mg
黄色三二酸化鉄 0.046875mg
ベンガラ 0.046875mg
計 160.575mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例40で得られたポリマー被覆細粒(1927g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒168.075mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例40) 160.575mg
マンニトール 7.5mg
計 168.075mg
医薬活性成分被覆細粒の製造
放出制御細粒Bの核となる核粒の製造を以下のように行った。精製水(4680g)にヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SL−T、360g)およびマンニトール(270g)を添加して溶解し、この溶液にタルク(270g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)および炭酸マグネシウム(360g)を添加して分散した。得られた分散液に化合物X(540g)を均一に分散させコーティング液を得た。この化合物X含有コーティング液(6660g)のうち規定量(5550g)を、乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T、900g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約31℃、スプレーエアー量を約80NL/min、ローター回転数を約500rpm、スプレー注入速度を約14g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、2550gの核粒を得た。
[医薬活性成分被覆細粒42.5mg中の組成]
乳糖・結晶セルロース粒(ノンパレル105T) 15mg
化合物X 7.5mg
マンニトール 3.75mg
タルク 3.75mg
炭酸マグネシウム 5mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 2.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
計 42.5mg
中間層被覆細粒の製造
製造例42で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(2700g)にヒプロメロース(TC−5E、252g)およびマンニトール(252g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(108g)、タルク(108g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(3600g)のうち規定量(3000g)を、製造例42で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒55mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例42) 42.5mg
ヒプロメロース 3.5mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 2.5mg
タルク 1.5mg
酸化チタン 1.5mg
マンニトール 3.5mg
計 55mg
中間層被覆細粒の製造
製造例43で得られた中間層被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(2700g)にヒプロメロース(TC−5E、252g)およびマンニトール(252g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(108g)、タルク(108g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、180g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(3600g)のうち規定量(900g)を、製造例43で得られた中間層被覆細粒(990g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1215gの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒67.5mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例43) 55mg
ヒプロメロース 3.5mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 2.5mg
タルク 1.5mg
酸化チタン 1.5mg
マンニトール 3.5mg
計 67.5mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.675g)およびベンガラ(0.675g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2309g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(121.5g)との混合分散液(2430.5g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例44で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4270g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約40℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1927gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒107.05mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例44) 67.5mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 28.6875mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 5.0625mg
ポリソルベート80 0.675mg
モノステアリン酸グリセリン 1.6875mg
クエン酸トリエチル 3.375mg
黄色三二酸化鉄 0.03125mg
ベンガラ 0.03125mg
計 107.05mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例45で得られたポリマー被覆細粒(1927g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒112.05mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例45) 107.05mg
マンニトール 5mg
計 112.05mg
外層成分造粒末の製造
マンニトール(3452g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−33、544g)、結晶セルロース(544g)およびクロスポビドン(272g)を流動層造粒機(FD−5S、パウレック社製)に仕込み、マンニトール(272g)および無水クエン酸(54.4g)を精製水(1488g)に溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して外層成分造粒末(5138g)を得た。
[外層成分造粒末302.275mg中の組成]
マンニトール 219.075mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 32mg
結晶セルロース 32mg
クロスポビドン 16mg
無水クエン酸 3.2mg
計 302.275mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例39で得たマンニトール被覆細粒(1345g)、製造例46で得たマンニトール被覆細粒(896.4g)、製造例47で得た外層成分造粒末(2418g)、スクラロース(76.8g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(25.6g)およびステアリン酸マグネシウム(38.4g)をタンブラー混合機を用いて混合し、混合末を得た。得られた混合末(4800g)を、ロータリー式打錠機(アクエリアス、(株)菊水製作所製)を用いて、1錠600mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧12.5kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(600mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ36N、37秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において1.3%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤600mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例39) 168.075mg
マンニトール被覆細粒(製造例46) 112.05mg
外層成分造粒末(製造例47) 302.275mg
スクラロース 9.6mg
フレーバー 3.2mg
ステアリン酸マグネシウム 4.8mg
計 600mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例41で得たマンニトール被覆細粒(1345g)、製造例46で得たマンニトール被覆細粒(896.4g)、製造例47で得た外層成分造粒末(2418g)、スクラロース(76.8g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(25.6g)およびステアリン酸マグネシウム(38.4g)をタンブラー混合機を用いて混合し、混合末を得た。得られた混合末(4800g)を、ロータリー式打錠機(アクエリアス、(株)菊水製作所製)を用いて、1錠600mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧12.5kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(600mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ37N、38秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において0.7%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤600mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例41) 168.075mg
マンニトール被覆細粒(製造例46) 112.05mg
外層成分造粒末(製造例47) 302.275mg
スクラロース 9.6mg
フレーバー 3.2mg
ステアリン酸マグネシウム 4.8mg
計 600mg
中間層被覆細粒の製造
製造例35で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(1350g)にヒプロメロース(TC−5E、126g)およびマンニトール(126g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(54g)、タルク(54g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、90g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(1800g)のうち規定量(1500g)を、製造例35で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒73.125mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例35) 63.75mg
ヒプロメロース 2.625mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 1.875mg
タルク 1.125mg
酸化チタン 1.125mg
マンニトール 2.625mg
計 73.125mg
中間層被覆細粒の製造
製造例48で得られた中間層被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(1125g)にヒプロメロース(TC−5E、105g)およびマンニトール(105g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(45g)、タルク(45g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、75g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(1500g)のうち規定量(500g)を、製造例48で得られた中間層被覆細粒(975g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1100gの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒82.5mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例48) 73.125mg
ヒプロメロース 2.625mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 1.875mg
タルク 1.125mg
酸化チタン 1.125mg
マンニトール 2.625mg
計 82.5mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1551.9g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(13.2g)、モノステアリン酸グリセリン(33g)、クエン酸トリエチル(66g)、黄色三二酸化鉄(0.386g)およびベンガラ(0.386g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2200g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例49で得られた中間層被覆細粒(1100g)に、前記コーティング溶液(3865g)のうち規定量(3382g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1744gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒130.811mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例49) 82.5mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 41.25mg
ポリソルベート80 0.825mg
モノステアリン酸グリセリン 2.0625mg
クエン酸トリエチル 4.125mg
黄色三二酸化鉄 0.02415mg
ベンガラ 0.02415mg
計 130.811mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例50で得られたポリマー被覆細粒(1744g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(700g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒138.311mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例50) 130.811mg
マンニトール 7.5mg
計 138.311mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1551.9g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(13.2g)、モノステアリン酸グリセリン(33g)、クエン酸トリエチル(66g)、黄色三二酸化鉄(0.386g)およびベンガラ(0.386g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2090g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(110g)との混合分散液(2200g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例49で得られた中間層被覆細粒(1100g)に、前記コーティング溶液(3865g)のうち規定量(3382g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1744gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒130.811mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例49) 82.5mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 39.1875mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 2.0625mg
ポリソルベート80 0.825mg
モノステアリン酸グリセリン 2.0625mg
クエン酸トリエチル 4.125mg
黄色三二酸化鉄 0.02415mg
ベンガラ 0.02415mg
計 130.811mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例52で得られたポリマー被覆細粒(1744g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(700g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒138.311mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例52) 130.811mg
マンニトール 7.5mg
計 138.311mg
中間層被覆細粒の製造
製造例42で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(1350g)にヒプロメロース(TC−5E、126g)およびマンニトール(126g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(54g)、タルク(54g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、90g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(1800g)のうち規定量(1500g)を、製造例42で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒48.75mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例42) 42.5mg
ヒプロメロース 1.75mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 1.25mg
タルク 0.75mg
酸化チタン 0.75mg
マンニトール 1.75mg
計 48.75mg
中間層被覆細粒の製造
製造例54で得られた中間層被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(1125g)にヒプロメロース(TC−5E、105g)およびマンニトール(105g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(45g)、タルク(45g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、75g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(1500g)のうち規定量(500g)を、製造例54で得られた中間層被覆細粒(975g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約85℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1100gの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒55mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例54) 48.75mg
ヒプロメロース 1.75mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 1.25mg
タルク 0.75mg
酸化チタン 0.75mg
マンニトール 1.75mg
計 55mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1551.9g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(13.2g)、モノステアリン酸グリセリン(33g)、クエン酸トリエチル(66g)、黄色三二酸化鉄(0.386g)およびベンガラ(0.386g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(1870g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(330g)との混合分散液(2200g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例55で得られた中間層被覆細粒(1100g)に、前記コーティング溶液(3865g)のうち規定量(3382g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約45℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1744gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒87.21mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例55) 55mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 23.375mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 4.125mg
ポリソルベート80 0.55mg
モノステアリン酸グリセリン 1.375mg
クエン酸トリエチル 2.75mg
黄色三二酸化鉄 0.0161mg
ベンガラ 0.0161mg
計 87.21mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例56で得られたポリマー被覆細粒(1744g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(700g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒92.21mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例56) 87.21mg
マンニトール 5mg
計 92.21mg
外層成分造粒末の製造
マンニトール(1890g)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−33、300g)、結晶セルロース(300g)、クロスポビドン(150g)およびアスパルテーム(90g)を流動層造粒機(FD−3S、パウレック社製)に仕込み、マンニトール(150g)および無水クエン酸(30g)を精製水(820g)に溶解した水溶液を噴霧して造粒し、乾燥して外層成分造粒末(2910g)を得た。
[外層成分造粒末165.2mg中の組成]
マンニトール 115.9mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 17mg
結晶セルロース 17mg
クロスポビドン 8.5mg
無水クエン酸 1.7mg
アスパルテーム 5.1mg
計 165.2mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例51で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(330.7g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(3.3g)およびステアリン酸マグネシウム(5g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(800g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠400mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧15kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(400mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ32N、40秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において2.5%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤400mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例51) 138.311mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 92.21mg
外層成分造粒末(製造例58) 165.2mg
フレーバー 1.7mg
ステアリン酸マグネシウム 2.5mg
計 400mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例51で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(428.2g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(4.3g)およびステアリン酸マグネシウム(6.4g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(900g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠450mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧14kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(450mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ33N、38秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において1.9%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤450mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例51) 138.311mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 92.21mg
外層成分造粒末(製造例58) 214.1mg
フレーバー 2.1mg
ステアリン酸マグネシウム 3.2mg
計 450mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例51で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(525.9g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(5.3g)およびステアリン酸マグネシウム(7.9g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1000g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠500mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧13kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(500mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ34N、39秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において1.6%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤500mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例51) 138.311mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 92.21mg
外層成分造粒末(製造例58) 262.9mg
フレーバー 2.6mg
ステアリン酸マグネシウム 3.9mg
計 500mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例53で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(330.7g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(3.3g)およびステアリン酸マグネシウム(5g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(800g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠400mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧14kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(400mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ37N、43秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において2.2%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤400mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例53) 138.311mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 92.21mg
外層成分造粒末(製造例58) 165.2mg
フレーバー 1.7mg
ステアリン酸マグネシウム 2.5mg
計 400mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例53で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(428.2g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(4.3g)およびステアリン酸マグネシウム(6.4g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(900g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠450mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧13kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(450mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ38N、35秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において1.6%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤450mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例53) 138.311mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 92.21mg
外層成分造粒末(製造例58) 214.1mg
フレーバー 2.1mg
ステアリン酸マグネシウム 3.2mg
計 450mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例53で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(525.9g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(5.3g)およびステアリン酸マグネシウム(7.9g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1000g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠500mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧11kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(500mg)を製造した。得られた錠剤の硬度と口腔内崩壊時間は、それぞれ36N、31秒であった。得られた錠剤の0.1N HClへの薬物の溶出率は2時間後において1.6%であり、良好な耐酸性を示した。
[口腔内崩壊性固形製剤500mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例53) 138.311mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 92.21mg
外層成分造粒末(製造例58) 262.9mg
フレーバー 2.6mg
ステアリン酸マグネシウム 3.9mg
計 500mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例51で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(428.2g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(4.3g)およびステアリン酸マグネシウム(6.4g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(900g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠900mg、13mmφ隅角平面の杵で打錠圧14kNで打錠し、化合物X(60mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(900mg)を製造した。
[口腔内崩壊性固形製剤900mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例51) 276.622mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 184.42mg
外層成分造粒末(製造例58) 428.2mg
フレーバー 4.2mg
ステアリン酸マグネシウム 6.4mg
計 900mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例51で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(525.9g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(5.3g)およびステアリン酸マグネシウム(7.9g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1000g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠1000mg、13mmφ隅角平面の杵で打錠圧13kNで打錠し、化合物X(60mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(1000mg)を製造した。
[口腔内崩壊性固形製剤1000mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例51) 276.622mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 184.42mg
外層成分造粒末(製造例58) 525.8mg
フレーバー 5.2mg
ステアリン酸マグネシウム 7.8mg
計 1000mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例53で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(428.2g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(4.3g)およびステアリン酸マグネシウム(6.4g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(900g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠900mg、13mmφ隅角平面の杵で打錠圧13kNで打錠し、化合物X(60mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(900mg)を製造した。
[口腔内崩壊性固形製剤900mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例53) 276.622mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 184.42mg
外層成分造粒末(製造例58) 428.2mg
フレーバー 4.2mg
ステアリン酸マグネシウム 6.4mg
計 900mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例53で得たポリマー被覆細粒(276.6g)、製造例57で得たポリマー被覆細粒(184.4g)、製造例58で得た外層成分造粒末(525.9g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(5.3g)およびステアリン酸マグネシウム(7.9g)を袋混合し、混合末を得た。得られた混合末(1000g)を、ロータリー式打錠機(コレクト19K AWC)を用いて、1錠1000mg、13mmφ隅角平面の杵で打錠圧11kNで打錠し、化合物X(60mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(1000mg)を製造した。
[口腔内崩壊性固形製剤1000mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例53) 276.622mg
マンニトール被覆細粒(製造例57) 184.42mg
外層成分造粒末(製造例58) 525.8mg
フレーバー 5.2mg
ステアリン酸マグネシウム 7.8mg
計 1000mg
中間層被覆細粒の製造
製造例35で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(5400g)にヒプロメロース(TC−5E、504g)およびマンニトール(504g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(216g)、タルク(216g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、360g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(7200g)のうち規定量(6000g)を、製造例35で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒101.25mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例35) 63.75mg
ヒプロメロース 10.5mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 7.5mg
タルク 4.5mg
酸化チタン 4.5mg
マンニトール 10.5mg
計 101.25mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.675g)およびベンガラ(0.675g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2309g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(121.5g)との混合分散液(2430.5g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例59で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4270g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約40℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1927gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒160.575mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例59) 101.25mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合 48.09375mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 2.53125mg
ポリソルベート80 1.0125mg
モノステアリン酸グリセリン 2.53125mg
クエン酸トリエチル 5.0625mg
黄色三二酸化鉄 0.046875mg
ベンガラ 0.046875mg
計 160.575mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例60で得られたポリマー被覆細粒(1927g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒168.075mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例60) 160.575mg
マンニトール 7.5mg
計 168.075mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.675g)およびベンガラ(0.675g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2430g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例59で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4270g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約40℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1927gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒160.575mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例59) 101.25mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 50.625mg
ポリソルベート80 1.0125mg
モノステアリン酸グリセリン 2.53125mg
クエン酸トリエチル 5.0625mg
黄色三二酸化鉄 0.046875mg
ベンガラ 0.046875mg
計 160.575mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例62で得られたポリマー被覆細粒(1927g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒168.075mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例62) 160.575mg
マンニトール 7.5mg
計 168.075mg
中間層被覆細粒の製造
製造例42で得られた医薬活性成分被覆細粒に中間層コーティング液を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングし、そのまま乾燥し下記組成の細粒を得た。中間層コーティング溶液は、精製水(5400g)にヒプロメロース(TC−5E、504g)およびマンニトール(504g)を溶解し、得られる溶液に酸化チタン(216g)、タルク(216g)および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC−32、360g)を分散させ製造した。この中間層コーティング液(7200g)のうち規定量(6000g)を、製造例42で得られた医薬活性成分被覆細粒(2550g)に、転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約70℃、製品温度を約41℃、スプレーエアー量を約100NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約16g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径150μm〜355μmの中間層被覆細粒を得た。
[中間層被覆細粒67.5mg中の組成]
医薬活性成分被覆細粒(製造例42) 42.5mg
ヒプロメロース 7mg
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg
タルク 3mg
酸化チタン 3mg
マンニトール 7mg
計 67.5mg
ポリマー被覆細粒の製造
精製水(1714.4g)を80℃に加温した後、ポリソルベート80(14.58g)、モノステアリン酸グリセリン(36.45g)、クエン酸トリエチル(72.9g)、黄色三二酸化鉄(0.675g)およびベンガラ(0.675g)を分散させた。この懸濁液を室温になるまで冷却後、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(オイドラギットFS30D、Evonik Roehm社製)(2309g)とメタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体分散液(オイドラギットL30D−55、Evonik Roehm社製)(121.5g)との混合分散液(2430.5g)に添加して均一に混合しコーティング溶液を製造した。製造例64で得られた中間層被覆細粒(1215g)に、前記コーティング溶液(4270g)のうち規定量(3735g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約40℃、製品温度を約26℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約7g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、1927gのポリマー被覆細粒を得た。
[ポリマー被覆細粒107.05mg中の組成]
中間層被覆細粒(製造例64) 67.5mg
メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体 28.6875mg
メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体 5.0625mg
ポリソルベート80 0.675mg
モノステアリン酸グリセリン 1.6875mg
クエン酸トリエチル 3.375mg
黄色三二酸化鉄 0.03125mg
ベンガラ 0.03125mg
計 107.05mg
マンニトール被覆細粒の製造
精製水(900g)にマンニトール(150g)を溶解し、コーティング溶液を製造した。製造例65で得られたポリマー被覆細粒(1927g)に、前記コーティング溶液(1050g)のうち規定量(630g)を転動流動層コーティング装置(MP−10特2型、パウレック株式会社製)を用いてコーティングした。コーティング条件は、給気温度を約60℃、製品温度を約34℃、スプレーエアー量を約120NL/min、ローター回転数を約550rpm、スプレー注入速度を約10g/分、ガン位置をタンジェンシャルスプレー方式とした。コーティング操作終了後、乾燥を約40分間行った後、丸篩で篩過して、粒径250μm〜425μmのマンニトール被覆細粒を得た。
[マンニトール被覆細粒112.05mg中の組成]
ポリマー被覆細粒(製造例65) 107.05mg
マンニトール 5mg
計 112.05mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例61で得たマンニトール被覆細粒(1345g)、製造例66で得たマンニトール被覆細粒(896.4g)、製造例47で得た外層成分造粒末(2418g)、スクラロース(76.8g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(25.6g)およびステアリン酸マグネシウム(38.4g)をタンブラー混合機を用いて混合し、混合末を得た。得られた混合末(4800g)を、ロータリー式打錠機(アクエリアス、(株)菊水製作所製)を用いて、1錠600mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧12.5kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(600mg)を製造した。
[口腔内崩壊性固形製剤600mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例61) 168.075mg
マンニトール被覆細粒(製造例66) 112.05mg
外層成分造粒末(製造例47) 302.275mg
スクラロース 9.6mg
フレーバー 3.2mg
ステアリン酸マグネシウム 4.8mg
計 600mg
口腔内崩壊性固形製剤の製造
製造例63で得たマンニトール被覆細粒(1345g)、製造例66で得たマンニトール被覆細粒(896.4g)、製造例47で得た外層成分造粒末(2418g)、スクラロース(76.8g)、フレーバー(STRAWBERRY DURAROME、日本フィルメニッヒ(株))(25.6g)およびステアリン酸マグネシウム(38.4g)をタンブラー混合機を用いて混合し、混合末を得た。得られた混合末(4800g)を、ロータリー式打錠機(アクエリアス、(株)菊水製作所製)を用いて、1錠600mg、12mmφ隅角平面の杵で打錠圧12.5kNで打錠し、化合物X(30mg)を含有する本発明の口腔内崩壊性固形製剤(600mg)を製造した。
[口腔内崩壊性固形製剤600mg中の組成]
マンニトール被覆細粒(製造例63) 168.075mg
マンニトール被覆細粒(製造例66) 112.05mg
外層成分造粒末(製造例47) 302.275mg
スクラロース 9.6mg
フレーバー 3.2mg
ステアリン酸マグネシウム 4.8mg
計 600mg
本出願は、日本で出願された特願2008−061673(出願日:2008年3月11日)および特願2008−334920(出願日:2008年12月26日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。
Claims (46)
- キャスティングフィルムの破断点伸度(elongation at break)が100〜700%であるポリマーを含有する被覆層を有する、医薬活性成分の放出が制御された細粒を含有する口腔内崩壊性固形製剤であって、
該ポリマーが、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体を含み、
該医薬活性成分の放出が制御された細粒からの該医薬活性成分の溶出はpH1.2液中での溶出率が2時間で10%以下であり、pH6.8液中での溶出率が1時間で5%以下であり、
該細粒の平均粒子径が、500μm以下である、
該口腔内崩壊性固形製剤。 - ポリマーを含有する被覆層が、腸溶性ポリマーおよび可塑剤を含有する請求項1記載の製剤。
- 細粒が、医薬活性成分を含有する細粒上にキャスティングフィルムの破断点伸度が100〜700%であるポリマーを含有する被覆層で被覆されたものである請求項1記載の製剤。
- 細粒が腸溶性細粒である請求項3記載の製剤。
- ポリマーが腸溶性ポリマーである請求項1記載の製剤。
- 医薬活性成分を含有する細粒に対するポリマーの被覆量が、5〜80重量%である請求項3〜5のいずれか1項記載の製剤。
- 細粒の最外層に該被覆層を有する請求項1記載の製剤。
- 細粒の最外層に、さらに水溶性糖アルコールを含有する被覆層を有する請求項1記載の製剤。
- 可塑剤の含有量が、ポリマー固形分重量に対し、1〜20重量%である請求項2記載の製剤。
- 可塑剤が、クエン酸トリエチルである請求項2記載の製剤。
- 医薬活性成分を含有する腸溶性細粒が、pH依存的放出制御細粒である請求項4記載の製剤。
- pH依存的放出制御細粒が、医薬活性成分を含有する核粒上に放出制御被膜を被覆した細粒である請求項11記載の製剤。
- 放出制御被膜が、pH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する請求項12記載の製剤。
- 核粒に、さらに塩基性無機塩を含有する請求項12記載の製剤。
- 放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されていることを特徴とする請求項12または13記載の製剤。
- 中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースから選ばれる1種以上を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.02重量部〜1.5重量部である、請求項15記載の製剤。
- 中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、及びD−マンニトールの混合物を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.05重量部〜1重量部である、請求項15記載の製剤。
- 高分子物質が、ヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビニルアセテートフタレートおよびシェラックからなる群から選ばれる1種または2種以上の混合物を含む請求項13記載の製剤。
- 放出制御被膜における高分子物質の含有量が、細粒に対し、30〜100重量%である請求項15〜17のいずれか一項に記載の製剤。
- 放出制御被膜における高分子物質の含有量が、中間被覆層を被覆した細粒に対し、50〜100重量%である請求項15〜17のいずれか一項に記載の製剤。
- 医薬活性成分が酸に不安定な医薬活性成分である請求項1記載の製剤。
- 酸に不安定な医薬活性成分がプロトンポンプインヒビターである請求項21記載の製剤。
- プロトンポンプインヒビターが、ランソプラゾールまたはその光学活性体あるいはそれらの塩である請求項22記載の製剤。
- (1)キャスティングフィルムの破断点伸度(elongation at break)が100〜700%であるポリマーを含有する被覆層を有する、医薬活性成分の放出が制御された細粒Aであって、
該ポリマーが、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体を含み、
該医薬活性成分の放出が制御された細粒Aからの該医薬活性成分の溶出はpH1.2液中での溶出率が2時間で10%以下であり、pH6.8液中での溶出率が1時間で5%以下であり、
該細粒Aの平均粒子径が、500μm以下である、該細粒A、および
(2)医薬活性成分の放出速度が(1)の細粒とは異なる細粒B
を含有する口腔内崩壊性固形製剤。 - 医薬活性成分の放出が制御された細粒Aが、医薬活性成分を含有する核粒上に放出制御被膜を有するpH依存的放出制御細粒であり、
該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、
該中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースから選ばれる1種以上を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.02重量部〜1.5重量部である、請求項24記載の製剤。 - 医薬活性成分の放出が制御された細粒Aが、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を有するpH依存的放出制御細粒であり、
該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、
該中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースから選ばれる1種以上を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.02重量部〜1.5重量部である、請求項24記載の製剤。 - 医薬活性成分の放出が制御された細粒Aが、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を有するpH依存的放出制御細粒であり、
該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、
該中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、及びD−マンニトールの混合物を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.05重量部〜1重量部である、請求項24記載の製剤。 - 細粒Aの医薬活性成分と細粒Bの医薬活性成分が同一である請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 細粒Bの平均粒子径が、500μm以下である請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 細粒Bが、pH5.0以上pH6.0以下の範囲で溶解する腸溶性細粒である請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 細粒Bが、pH5.0以上pH6.0以下の範囲で溶解する腸溶性ポリマーを含有する被覆層で被覆されたものである請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 腸溶性細粒が、ヒプロメロースフタル酸エステル、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体、カルボキシメチルエチルセルロースおよびシェラックから選ばれる1種または2種以上の水系腸溶性高分子基剤を含有する請求項30記載の製剤。
- 細粒Bが、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を被覆したpH依存的放出制御細粒であり、該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、該放出制御被膜における高分子物質の含有量が、中間被覆層を被覆した細粒に対し、10〜70重量%である請求項28記載の製剤。
- 細粒Aと細粒Bにおける医薬活性成分の重量比が1:10〜10:1である請求項28記載の製剤。
- さらに添加剤を含有する請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 添加剤が水溶性糖アルコールを含有する請求項35記載の製剤。
- 添加剤が崩壊剤を含有する請求項35記載の製剤。
- 製剤全体に対し、細粒Aを10〜50重量%、細粒Bを10〜30重量%および添加剤を20〜80重量%含有する請求項35記載の製剤。
- 製剤の全重量が1000mg以下である請求項1および24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 口腔内崩壊時間が90秒以内である請求項1および24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 経口投薬0.5時間後の胃内平均pHが4以上であり、該pH以上に14時間以上保持し得る請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 医薬活性成分としてR−ランソプラゾールまたはその塩を含有し、医薬活性成分30mg相当を経口投与した時、最高血中薬物濃度到達時間が5時間以内であり、100ng/mL以上の血中薬物濃度が4時間以上持続する請求項24〜27のいずれか一項に記載の製剤。
- 医薬活性成分の放出が制御された細粒および添加剤を打錠して製造される口腔内崩壊錠の、打錠時における細粒の破損を抑制する方法であって、キャスティングフィルムの破断点伸度(elongation at break)が100〜700%であるポリマーを含有する被覆層で細粒を被覆することを特徴とする方法であって、
該ポリマーが、メタクリル酸・アクリル酸メチル・メタクリル酸メチル共重合体を含み、
該医薬活性成分の放出が制御された細粒からの該医薬活性成分の溶出はpH1.2液中での溶出率が2時間で10%以下であり、pH6.8液中での溶出率が1時間で5%以下であり、
該細粒の平均粒子径が、500μm以下である、該方法。 - 医薬活性成分の放出が制御された細粒が、医薬活性成分を含有する核粒上に放出制御被膜を有するpH依存的放出制御細粒であり、
該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、
該中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースから選ばれる1種以上を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.02重量部〜1.5重量部である、請求項43記載の方法。 - 医薬活性成分の放出が制御された細粒が、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を有するpH依存的放出制御細粒であり、
該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、
該中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びヒドロキシエチルメチルセルロースから選ばれる1種以上を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.02重量部〜1.5重量部である、請求項43記載の方法。 - 医薬活性成分の放出が制御された細粒が、医薬活性成分を含有する核粒上にpH6.0以上pH7.5以下の範囲で溶解する高分子物質を含有する放出制御被膜を有するpH依存的放出制御細粒であり、
該放出制御被膜が、核粒上に形成された中間被覆層を介して形成されており、
該中間被覆層が、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、及びD−マンニトールの混合物を含み、中間被覆層の量が、医薬活性成分を含有する核粒1重量部に対して、0.05重量部〜1重量部である、請求項43記載の方法。
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