JPH11147707A - 活性炭ハニカム構造体及びその製造方法 - Google Patents
活性炭ハニカム構造体及びその製造方法Info
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Abstract
れた活性炭ハニカム構造体を得る。 【解決手段】100重量部の活性炭粉末と、5〜25重
量部の多糖類を主体とする有機バインダーを混合し、ハ
ニカム形状に成形した後、170〜300℃の範囲で熱
処理を行って、上記有機バインダーの一部を炭化する工
程から活性炭ハニカム構造体を製造する。
Description
用担体として用いられる活性炭ハニカム構造体に関する
ものである。
表面積が極めて大きいため、有害ガスや臭気ガスの吸着
剤、触媒の担持体或いはオゾン分解剤等として広く使用
されている。また、この活性炭をハニカム構造体とする
ことによって、通気抵抗を低減し、表面積を拡大して形
状を小型化し、ハンドリング性を向上したものが用いら
れている。
ハニカム構造体とするためには、木節粘土、アルミナ、
カオリン等の無機材質からなる骨材と混合されて使用さ
れることが多かった。具体的には、活性炭粉末40〜8
0重量%と、木節粘土、アルミナ、カオリン粉粒等の無
機材質粉末からなる骨材60〜20%との割合いで混合
し、プレス、押出成形法等を用いてハニカム構造体に成
形した後、骨材成分が焼結して保型効果が生じる100
0〜1300℃の高温下において、活性炭が酸化分解し
ないように、還元雰囲気に制御し焼成することによって
活性炭ハニカム構造体を得ている。
性炭と骨材の複合体である活性炭ハニカム構造体では、
活性炭の占める割合が低いために、脱臭やオゾン分解特
性等の本来の活性炭特性を得ることができなかった。
どに示すように、活性炭と有機バインダーを混合し、ハ
ニカム形状に成形した後、乾燥してハニカム構造体とす
ることも提案されている。しかし、この場合は、有機バ
インダーが活性炭の表面を覆うため、充分な吸着やオゾ
ン分解特性が得られなかった。
鑑みてなされたもので、主成分である活性炭を100重
量部と、多糖類を主体とする有機バインダー及びこの有
機バインダーの炭化物を合計5〜25重量部とからなる
活性炭ハニカム構造体を特徴とする。
使用せず、有機バインダーを用いることによって活性炭
の比率を高めたものである。そして、上記有機バインダ
ーの一部を炭化し、残部を有機バインダーのまま残存さ
せたことを特徴とする。
ることによって、有機バインダーが活性炭の表面を覆っ
て吸着等の特性を低下することを防止し、かつ、残存し
た有機バインダーによって、活性炭ハニカム構造体の強
度を高く維持することができるのである。
対し、有機バインダーの比率を5〜25重量部としたの
は、5重量部未満ではハニカム構造体の強度が低くな
り、一方25重量部を超えると吸着などの特性が低くな
ってしまうためである。
類を主体としたものを用いる。ここで多糖類系の有機バ
インダーは、網目状構造を有することから、ハニカム構
造体の強度を向上させるとともに、活性炭粒子を完全に
覆うことなく、一部を露出させることができ、吸着特性
の低下を防止できるのである。このような多糖類系バイ
ンダーとしては、例えば、リグニン、アルギン酸、アラ
ビアゴム、デキストリン、カードラン、パラミロン等を
用いるが、特にカードラン、アルギン酸、デキストリン
の一種以上を用いることが好ましい。
多糖類系バインダーに、メチルセルロース、CMC、P
VA、グリセリン等を加えることもできる。そして、好
ましくは、多糖類系バインダーを5〜15重量部、メチ
ルセルロース、CMC、PVA、グリセリン等を10重
量部以下の範囲で含有する。
〜20μmのコロイダルシリカを1〜5重量部の範囲で
含有させれば、熱処理の過程で焼結助剤としての作用を
成し、吸着特性を良好に維持したままで強度を向上させ
ることができる。
体は、強度を高くすることができ、ハニカムの貫通孔と
垂直な方向の圧縮強度が40kg/cm2 以上であるこ
とを特徴とする。
と、5〜25重量部の多糖類を主体とする有機バインダ
ーを混合し、ハニカム形状に成形した後、170〜30
0℃の範囲で熱処理を行って、上記有機バインダーの一
部を炭化する工程からなる活性炭ハニカム構造体の製造
方法を特徴とする。
度域にて熱処理を行うことにより、有機バインダーの一
部を炭化することができ、ハニカム構造体の強度を高く
維持したまま、吸着特性を向上させることができるので
ある。
有害ガスや臭気ガスの吸着剤、触媒の担持体、オゾン分
解剤等として用いることができ、通気抵抗の低減、表面
積の拡大による小型化、ハンドリング性の向上等を図る
ことができる。
〜15重量部、メチルセルロース(MC)、CMC、P
VA、グリセリンを各々あるいは併用して最大10重量
部、さらに必要に応じてコロイダルシリカ1〜5重量部
になるよう秤量し、水分を加えながら、ニーダーによる
湿式混練を1時間行った。
囲より少ないとバインダーの役目を十分に果たさず、多
すぎても逆に吸着特性等の効果を減退させるなどの副作
用を生ずる。
て、50mm角、厚み100mm、500セル(1平方
インチ内のセル数)のハニカム形状に成形し、温風乾燥
機にて120℃、3時間、残水がなくなるまで十分に乾
燥させた。得られた乾燥体を厚み15mmに切断し試験
様試料とした。また、試料の一部は、熱処理による特性
の向上を測定する為、200〜400℃で1時間保持す
る条件で、高温乾燥機にて加熱処理した。
量を測定することにより、添加した有機バインダーの炭
化率を測定した。また、各試験片に対し、オートグラフ
を用いて圧縮強度を測定し、合わせてオゾン分解性能及
びアセトン吸着性能を測定し性能評価した。
mの試料を切り出し、図1に示すように、この試料1に
対し、ハニカムの貫通孔と垂直方向にオートグラフ2で
荷重を加えて測定した。
に、試料1にオゾンガスを通過させてオゾン除去した時
の、初期濃度と除去後濃度から、 オゾン除去率(%)=((初期濃度−除去後濃度)/初
期濃度)×100 により求めた。また、アセトン吸着性能については、同
様の装置を用いて、アセトンガスを通過させた時の試料
の増加重量を測定し、 アセトン吸着量(%)=((増加重量−初期重量)/初
期重量)×100 により求めた。
量%と木節粘土、アルミナ、カオリン等の骨材60〜2
0重量%の複合材からなる活性炭ハニカム構造体も用意
し、同様の評価を行った。
結果より、比較例であるNo.1の活性炭と骨材の複合
材からなるハニカム構造体は強度、吸着特性ともに低い
ことがわかる。また、有機バインダーを添加しても、熱
処理を施さず、一部を炭化しないもの(No.2〜5)
では、有機バインダーが活性炭粒子の表面を覆うことに
より吸着特性が低下している。一方、熱処理温度が高
く、全ての有機バインダーが炭化したもの(No.18
〜21)では、強度が極端に低下していた。
に、170〜300℃で熱処理し、有機バインダーの約
50%一部を炭化させた本発明実施例では、40kg/
cm2 以上の圧縮強度を維持したまま、吸着特性を向上
することができ、強度や吸着特性等が高くできることが
わかる。これは、多糖類系バインダーの網目状構造と一
部の炭化によるものであり、炭素と多糖類バインダーと
の特性が融合、調和した結果である。
カを含有したもの(No.14〜17)は、圧縮強度を
70kg/cm2 以上と高くすることができた。
量部の活性炭粉末と、5〜25重量部の多糖類を主体と
する有機バインダーを混合し、ハニカム形状に成形した
後、170〜300℃の範囲で熱処理を行って、上記有
機バインダーの一部を炭化する工程から活性炭ハニカム
構造体を製造することによって、高い強度を維持したま
ま、吸着特性等の優れた活性炭ハニカム構造体を得るこ
とができる。
示す図である。
方法を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】主成分である活性炭を100重量部と、多
糖類を主体とする有機バインダー及びこの有機バインダ
ーの炭化物を合計5〜25重量部含有することを特徴と
する活性炭ハニカム構造体。 - 【請求項2】ハニカムの貫通孔と垂直な方向の圧縮強度
が40kg/cm2以上であることを特徴とする請求項
1記載の活性炭ハニカム構造体。 - 【請求項3】上記有機バインダーに1〜5重量部のコロ
イダルシリカを含有せしめてあることを特徴とする請求
項1記載の活性炭ハニカム構造体。 - 【請求項4】100重量部の活性炭粉末と、5〜25重
量部の多糖類を主体とする有機バインダーを混合し、ハ
ニカム形状に成形した後、170〜300℃の範囲で熱
処理を行って、上記有機バインダーの一部を炭化する工
程からなる活性炭ハニカム構造体の製造方法。
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