JPH11147467A - 鉄道車両用懸架装置 - Google Patents

鉄道車両用懸架装置

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Publication number
JPH11147467A
JPH11147467A JP33117497A JP33117497A JPH11147467A JP H11147467 A JPH11147467 A JP H11147467A JP 33117497 A JP33117497 A JP 33117497A JP 33117497 A JP33117497 A JP 33117497A JP H11147467 A JPH11147467 A JP H11147467A
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JP
Japan
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vehicle body
damper
damping force
valve
bogie
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JP33117497A
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English (en)
Inventor
Akira Kashiwagi
明 柏木
Masaaki Uchiyama
正明 内山
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線軌道が水平横方向に歪んでいた場合であ
っても、車体側、台車側規制部材の衝突を未然に防止
し、乗り心地の向上を図ることができる鉄道車両用懸架
装置を提供する。 【解決手段】 車体1の車軸5の長手方向への相対変位
量を検出する変位センサ18と、減衰力を調整可能なダ
ンパ8と、変位センサ18の検出信号が伸び側、縮み側
基準値以上であったときダンパ8の減衰力をハード側に
調整するコントローラとを備えた。直線軌道であっても
レールが水平横方向に歪んでいる場合に、台車2が車体
1に対して水平横方向に変位し、変位センサ18の検出
信号が基準値以上になると、ダンパ8の減衰力が大きく
される。このため、支持ピン4が右側、左側ストッパ7
b,7aに衝突することが未然に回避され、支持ピン4
が右側、左側ストッパ7b,7aに衝突した場合に惹起
される車体1への衝撃を招くことがなく、乗り心地の向
上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両用懸架装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道車両用懸架装置の一例として
特開平9−193794号公報に示す装置がある。この
装置は、鉄道車両の車体と台車との間にダンパを介装
し、車体に水平横方向の加速度を検出する横加速度セン
サを設け、ダンパの減衰力を、横加速度センサの検出信
号、すなわち、車体の横揺れに応じて調整し、車体の水
平横方向の制振を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、図
11に示すように、鉄道車両の車体1は台車2に空気バ
ネ3を介して支持され、かつ支持ピン4を介して回動可
能に支持されている。さらに、車体1は、台車2に対し
て水平横方向(車軸5の長手方向)に変位可能になって
いる。また、車体1及び台車2には、車体側、台車側規
制部材6,7が設けられ、車体1が台車2に対して水平
横方向に所定以上の変位をしたときに車体側、台車側規
制部材6,7が当接して車体1がそれ以上に変位するこ
とを規制するようにしている。図11の装置の場合、支
持ピン4が車体側規制部材6を兼ねている。この装置で
は、通常時、ダンパ8の減衰力は、ソフト側に調整して
おき、良好な乗り心地を得られるようにしている。そし
て、鉄道車両が直線軌道を走行している場合には、車体
1には水平横方向の加速度が発生せず、横加速度センサ
(図示省略)の検出信号は「0」を示すことになる。
【0004】しかしながら、直線軌道であってもポイン
ト等のようにレールが水平横方向に歪んでいる場合に
は、台車2が車体1に対して水平横方向に変位すること
がある。このとき、上述した従来技術では、車体1に横
方向加速度が発生しないため、ダンパ8の減衰力はソフ
ト側に維持されており、車体1は台車2に対して水平横
方向に変位しやすい状態になっている。このため、台車
2が車体1に対して大きく変位した場合等には、車体
側、台車側規制部材6,7が衝突してこの衝撃が車体1
に伝播し乗客に不快感を与える虞がある。また、このよ
うに乗客に不快感を与えないようにするためには走行速
度を低い値に抑えなければならず、不便であった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、直線軌道が水平横方向に歪んでいた場合であって
も、車体側、台車側規制部材の衝突を未然に防止し、乗
り心地の向上を図ることができる鉄道車両用懸架装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄道車両の車
体と、該車体に回動可能にかつ該車体と相対的に水平方
向に変位可能に支持された台車と、該台車の前記車体の
水平方向への所定以上の変位を規制する台車側、車体側
規制部材と、を備え、前記台車が前記車体に対し相対的
に前記車体の水平方向へ所定以上変位したときに台車
側、車体側規制部材が当接して、前記台車及び前記車体
の前記水平方向への変位を規制する鉄道車両用懸架装置
であって、前記台車の前記水平方向への相対変位量を検
出する変位検出手段と、前記台車が前記車体に対し相対
的に前記水平方向へ変位したときに伸縮する減衰力を調
整可能なダンパと、前記変位検出手段の検出信号があら
かじめ設定した基準値以上であったとき、前記ダンパの
減衰力をハード側に調整する調整手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態の鉄
道車両用懸架装置を図1ないし図7に基づいて説明す
る。なお、図11に示す部材、部分と同等の部材、部分
についての説明は、適宜省略する。図1、図2及び図5
において、2台の台車2には鉄道車両の車体1が空気バ
ネ3を介して載置されている。台車2は、平面視矩形を
なす略平板状の基台9及び該基台9の下面側に突出形成
された車軸支持部10からなる台車本体11と、車軸支
持部10に回動支持された車軸5と、車軸5に取り付け
られた車輪12と、から大略構成されている。
【0008】台車2の基台9の中央部には、車体1に設
けられた支持ピン4を挿入する支持ピン案内孔13が形
成されている。支持ピン案内孔13は、車軸5の長手方
向に延びる長孔形状となっており、この支持ピン案内孔
13に挿入される支持ピン4ひいては車体1が車軸5の
長手方向に変位し得るようになっている。車体1は台車
2に対して相対的に支持ピン4を介して回動可能となっ
ている。
【0009】基台9の支持ピン案内孔13の左端、右端
側には、ストッパ(以下、適宜、左側、右側ストッパと
いう。台車側規制部材)7a,7bが設けられており、
支持ピン4が当接することにより、車体1の車軸5の長
手方向への変位を規制するようにしている。なお、本実
施の形態では、支持ピン4が車体側規制部材を構成して
いる。
【0010】基台9における車両の前進方向(矢印A方
向)側でかつ右側部分に、台車側ダンパ支持ブラケット
14が設けられている。台車2への車体1の初期載置状
態(図2に示す状態)で、車体1における台車側ダンパ
支持ブラケット14の車軸5の長手方向の部分には、車
体側ダンパ支持ブラケット15が設けられている。台車
側ダンパ支持ブラケット14及び車体側ダンパ支持ブラ
ケット15間(支持ピン案内孔13即ち支持ピン4の回
動中心から離間した部分)には、図3及び図4に示すセ
ミアクティブタイプ(いわゆる反転タイプ)のダンパ
(減衰力調整式油圧緩衝器)8が、シリンダ16を台車
側ダンパ支持ブラケット14に、ピストンロッド17を
車体側ダンパ支持ブラケット15に取り付けて介装され
ている。この場合、ダンパ8を支持ピン4の回動中心か
ら離間した部分(偏心した部分)に設けた例を示した
が、ダンパ8を支持ピン4の回動中心に設けるように構
成してもよい。
【0011】この装置には、車体1の前記車軸5の長手
方向への相対変位量を検出する変位センサ(変位検出手
段)18が設けられている。変位センサ18は、左側ス
トッパ7aに保持された変位センサ本体18aと、変位
センサ本体18aに対して変位自在の略L字形の可動体
18bと、可動体18bの変位量を示す検出信号を発生
する信号発生部18cとからなっている。可動体18b
の一端側が変位センサ本体18aに変位自在に収納さ
れ、他端側が支持ピン4に保持されている。そして、支
持ピン4は初期状態で支持ピン案内孔13の中心部に配
置されており、支持ピン4が右側に変位したり(縮み
側、図7参照)、左側に変位したり(伸び側、図8参
照)することにより、支持ピン4ひいては車体1の変位
量を示す検出信号を発生する。
【0012】変位センサ18及びダンパ8の減衰力調整
弁19の減衰力調整用のソレノイド20には、コントロ
ーラ21(調整手段)が接続されている。コントローラ
21は、変位センサ18の検出信号があらかじめ設定し
た基準値(伸び側基準値、縮み側基準値)以上であった
とき、前記ダンパ8の減衰力をハード側に調整するよう
にしている。縮み側基準値は、支持ピン案内孔13の中
心から右側ストッパ7bまでの距離より小さい値に設定
されており、支持ピン4が右側ストッパ7bに当接する
前にダンパ8の減衰力を大きな値に調整できるようにし
ている。また、伸び側基準値は、支持ピン案内孔13の
中心から左側ストッパ7aまでの距離より小さい値に設
定されており、支持ピン4が左側ストッパ7aに当接す
る前にダンパ8の減衰力を大きな値に調整できるように
している。
【0013】ここで、図3及び図4を参照してダンパ8
の構成を説明する。ダンパ8は、油液が封入された前記
シリンダ16内にピストン22が摺動可能に嵌装されて
おり、このピストン22によってシリンダ16内がシリ
ンダ上室16aとシリンダ下室16bの2室に画成され
ている。ピストン22には、前記ピストンロッド17の
一端が連結されており、ピストンロッド17は、シリン
ダ上室16aを通ってその他端側がシリンダ16の外部
へ延出されている。シリンダ下室16bには、シリンダ
16の底部に設けられたベースバルブ23を介して油液
およびガスが封入されたリザーバ24が接続されてい
る。
【0014】ピストン22には、シリンダ上下室16
a,16b間を連通させる油路25およびこの油路25
のシリンダ下室16b側からシリンダ上室16a側への
油液の流通のみを許容する逆止弁26が設けられてい
る。また、ベースバルブ23には、シリンダ下室16b
とリザーバ24とを連通させる油路27およびこの油路
27のリザーバ24側からシリンダ下室16b側への油
液の流通のみを許容する逆止弁28が設けられている。
【0015】シリンダ上室16aは、シリンダ16の外
部に設けられた伸び側主通路29および縮み側主通路3
0によってリザーバ24に連通されている。伸び側主通
路29と縮み側主通路30との接続部31は、伸縮側通
路32によってシリンダ下室16bに連通されている。
そして、伸び側主通路29には、伸び側主減衰弁33が
設けられ、その上流側に伸び側副減衰弁34が設けられ
ている。また、縮み側主通路30には、縮み側主減衰弁
35が設けられ、その上流側に縮み側副減衰弁36が設
けられている。
【0016】伸び側主通路29には、伸び側主減衰弁3
3をバイパスしてその上流側(シリンダ上室16a側)
と下流側の接続部31とを連通させる伸び側副通路37
が接続されている。また、縮み側主通路30には、縮み
側主減衰弁35をバイパスしてその上流側と下流側(リ
ザーバ24側)とを連通させる縮み側副通路38が接続
されている。伸び側副通路37および縮み側副通路38
には、それぞれ固定オリフィス39,40が設けられて
おり、固定オリフィス39,40の下流側に減衰力調整
弁19が設けられている。
【0017】伸び側主減衰弁33および縮み側主減衰弁
35は、パイロット形圧力制御弁であり、パイロット管
路41,42がそれぞれ伸び側副通路37および縮み側
副通路38の固定オリフィス39,40と減衰力調整弁
19との間に接続されている。そして、伸び側主減衰弁
33および縮み側主減衰弁35は、それらの上流側の油
液の圧力を受けて開弁してその開度に応じて減衰力を発
生させ、また、パイロット管路41,42から導入した
パイロット圧の上昇にともなって開弁圧力が高くなるよ
うになっている。
【0018】減衰力調整弁19は、電磁式比例流量制御
弁であり、ソレノイド20への通電電流に応じてスプー
ル等の弁体を移動させることによって伸び側副通路37
および縮み側副通路38の流路面積を調整できるように
なっている。このとき、伸び側副通路37および縮み側
副通路38の一方の流通抵抗(流路面積)を小とすると
他方が大となり、また、一方の流路面積を大とすると他
方が小となるようになっている。
【0019】伸び側副減衰弁34および縮み側副減衰弁
36は、それぞれディスクバルブ等の圧力制御弁34
a,36aおよびオリフィス34b,36bからなり、
圧力制御弁34a,36aの開弁圧力は伸び側主減衰弁
33および縮み側主減衰弁35よりも低く設定されてお
り、ピストン速度の低速域において、減衰力の過度の低
下および上昇を抑制して適度な減衰力が得られるように
なっている。
【0020】減衰力調整弁19のソレノイド20は、上
述したようにコントローラ21に接続されており、変位
センサ18の検出信号に基づいてコントローラ21によ
り制御されて減衰力調整弁19を切換えダンパ8の減衰
力を調整するようになっている。
【0021】ピストンロッド17の伸び行程時(車体側
ダンパ支持ブラケット15ひいては車体1が台車2の車
軸5の長手方向の左側に変位する際、図8参照)には、
ピストン22の移動に伴いピストン22の逆止弁26が
閉じてシリンダ上室16a側の油液が加圧され、伸び側
主通路29、伸び側副通路37および伸縮側通路32を
通ってシリンダ下室16bへ流れる。このとき、シリン
ダ上室16a側の圧力が伸び側主減衰弁33の開弁圧力
に達すると、伸び側主減衰弁33が開いて油液が伸び側
副減衰弁34からシリンダ下室16bへ直接流れる。ま
た、ピストンロッド17がシリンダ16内から退出した
分の油液がリザーバ24からベースバルブ23の逆止弁
28を開いてシリンダ下室16bへ流れる。
【0022】ピストン速度が小さく伸び側主減衰弁33
の開弁前では、減衰力調整弁19による伸び側副通路37
の流通抵抗(流路面積)に応じてオリフィス特性(減衰
力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発
生する。このとき、伸び側副減衰弁34によって、オリ
フィス34bのオリフィス特性に加えて圧力制御弁34
aのバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例す
る)の減衰力を発生させることにより、ピストン速度の
低速域において適度な減衰力を得ることができる。ピス
トン速度が大きくなり、シリンダ上室16a側の圧力が
上昇して伸び側主減衰弁33が開くと、その開度に応じ
てバルブ特性の減衰力が発生する。
【0023】そして、コントローラ21によってソレノ
イド20への通電電流を調整して減衰力調整弁19によ
る伸び側副通路37の流通抵抗(流路面積)を変化させ
ることにより、オリフィス特性を直接調整するととも
に、パイロット管路41から導入されるパイロット圧力
を変化させて伸び側主減衰弁33の開弁圧力を調整する
ことができる。
【0024】一方、ピストンロッドの縮み行程時(車体
側ダンパ支持ブラケット15ひいては車体1が台車2の
車軸5の長手方向の右側に変位する際、図7参照)に
は、ピストン22の移動に伴い、ピストン22の逆止弁
26が開いてシリンダ上下室16a,16bがほぼ同圧
力となり、ベースバルブ23の逆止弁28が閉じてピス
トンロッド17がシリンダ16内に侵入した分の油液が
加圧されて、シリンダ下室16bから伸縮側通路32、
縮み側主通路30および縮み側副通路38を通ってリザ
ーバ24へ流れる。このとき、シリンダ16内の圧力が
縮み側主減衰弁35の開弁圧力に達すると、縮み側主減
衰弁35が開いて油液が縮み側副減衰弁36からリザー
バ24へ直接流れる。なお、シリンダ上下室16a,1
6bがほぼ同圧力となるため、伸び側主通路29および
伸び側副通路37には油液の流れが生じない。
【0025】ピストン速度が小さく縮み側主減衰弁35
の開弁前では、減衰力調整弁19による縮み側副通路3
8の流通抵抗(流路面積)に応じてオリフィス特性の減
衰力が発生する。このとき、縮み側副減衰弁36によっ
て、オリフィス36bのオリフィス特性に加えて圧力制
御弁36aのバルブ特性の減衰力を発生させることによ
り、ピストン速度の低速域において適度な減衰力を得る
ことができる。ピストン速度が大きくなり、シリンダ1
6内の圧力が上昇して縮み側主減衰弁35が開くと、そ
の開度に応じてバルブ特性の減衰力が発生する。
【0026】そして、コントローラ21によってソレノ
イド20への通電電流を調整して減衰力調整弁19によ
る縮み側副通路38の流通抵抗(流路面積)を変化させ
ることにより、オリフィス特性を直接調整するととも
に、パイロット管路42から導入されるパイロット圧力
を変化させて縮み側主減衰弁35の開弁圧力を調整する
ことができる。このとき、減衰力調整弁19は、伸び側
副通路37および縮み側副通路38の一方の流通抵抗
(流路面積)を小とすると他方が大となり、また、一方
の流通抵抗(流路面積)を大とすると他方が小となるよ
うになっているので、伸び側と縮み側とで大小異なる種
類の減衰力特性の組合せを設定することができる。図4
中に、伸び側をハード特性、縮み側をソフト特性とした
場合(参照)および伸び側をソフト特性、縮み側をハ
ード特性とした場合(参照)の減衰力特性を示す。
【0027】上述したように構成した鉄道車両用懸架装
置では、直進時(または停止時)には、通常、図5に示
すように、車体1は台車2に対して回動せず、かつ水平
横方向に変位しない(変位センサ18の検出信号=
0)。ダンパ8のピストンロッド17は変位しない。
【0028】また、図6に示すように低速走行時に左に
旋回する(横加速度αは極めて小さい〔αは略0〕)
と、台車2は車体1に対して相対的に左方向に回動する
一方、水平横方向には変位しない(変位センサ18の検
出信号=0)。この場合、ダンパ8は縮み変位するもの
の、ダンパ8の減衰力はソフトに維持される。なお、低
速走行時に右に旋回する(横加速度αは極めて小さい
〔αは略0〕)と、台車2は車体1に対して相対的に右
方向に回動する一方、水平横方向には変位しない(変位
センサ18の検出信号=0)。この場合、ダンパ8は伸
び変位するものの、ダンパ8の減衰力はソフトに維持さ
れる。
【0029】また、図7に示すように高速走行時に左に
旋回する(横加速度αは図6に示す場合に比して大きく
なる)と、台車2は車体1に対して相対的に左方向に回
動する一方、車体1が水平方向右側(縮み変位)に変位
する(変位センサ18の検出信号≠0)。この場合、変
位センサ18の検出信号が縮み側基準値以上になると、
コントローラ21はダンパ8の減衰力を大きく(ハード
に)する。このため、支持ピン4が右側ストッパ7bに
衝突することが未然に回避されることになるので、支持
ピン4が右側ストッパ7bに衝突した場合に惹起される
車体1への衝撃を招くことがなく、その分、乗り心地の
向上を図ることができる。
【0030】また、図8に示すように高速走行時に右に
旋回する(横加速度αは図6に示す場合に比して大きく
なる)と、台車2は車体1に対して相対的に右方向に回
動する一方、車体1が水平方向左側(伸び変位)に変位
する(変位センサ18の検出信号≠0)。この場合、変
位センサ18の検出信号が伸び側基準値以上になると、
コントローラ21はダンパ8の減衰力を大きく(ハード
に)する。このため、支持ピン4が左側ストッパ7aに
衝突することが未然に回避されることになるので、支持
ピン4が左側ストッパ7aに衝突した場合に惹起される
車体1への衝撃を招くことがなく、その分、乗り心地の
向上を図ることができる。
【0031】また、直線軌道であってもポイント等のよ
うにレールが水平横方向に歪んでいる場合に、台車2が
車体1に対して水平横方向に変位し、変位センサ18の
検出信号が縮み側、伸び側基準値以上になると、コント
ローラ21はダンパ8の減衰力を大きく(ハードに)す
る。このため、支持ピン4が右側、左側ストッパ7b,
7aに衝突することが未然に回避されることになるの
で、支持ピン4が右側、左側ストッパ7b,7aに衝突
した場合に惹起される車体1への衝撃を招くことがな
く、その分、乗り心地の向上を図ることができる。
【0032】上記実施の形態では、ダンパ8を支持ピン
4から離間した部分(偏心した部分)に設けているの
で、台車2が車体1に対して相対的に回動した時に、水
平横方向に変位しない場合にも、ダンパ8の伸縮動を得
ることができるこのため、低速走行で曲線軌道に進入し
たときに、台車2の車体1に対する回動運動をダンパ8
の減衰力により緩和することができる。また、上記実施
の形態では、支持ピン4が車体側規制部材を構成した場
合を例にしたが、これに限らず、他の部材により位置規
制するようにしてもよい。
【0033】上述したダンパ8に代えて、図9及び図1
0に示すダンパ8Aを用いてもよい。ダンパ8Aは、図
9に示すように、前記シリンダ16のシリンダ上室16
aとベースバルブ23の逆止弁28を連通する通路50
に、減衰力調整弁19に代わる減衰力調整弁19Aを介
装してる。減衰力調整弁19Aと逆止弁28との間の通
路50にはオリフィス51及び逆止弁52からなる並列
回路53が介装されている。並列回路53の逆止弁52
はシリンダ上室16aからベースバルブ23側への流れ
を許容する。通路50における並列回路53と逆止弁2
8との間の部分にはリザーバ24が分岐して接続されて
いる。
【0034】減衰力調整弁19Aは、オリフィス54及
び逆止弁55からなる並列通路56とシリンダ上室16
aからベースバルブ23側への流れを許容する連通路5
7とを、コントローラ21に接続したソレノイド20の
駆動制御により切換えられるようになっている。通常
時、減衰力調整弁19Aは連通路57が設定されてい
る。変位センサ18の変位とピストンロッド17の変位
とはほぼ対応する関係になっており、図10に示すよう
に変位センサ18の検出信号、即ちピストンロッド17
の変位が小さいとき、ダンパ8Aの伸び側減衰力、縮み
側減衰力は小さく(ソフトで)、変位センサ18の検出
信号が伸び側、縮み側基準値より大きくなると、減衰力
調整弁19Aを並列通路56に設定して流路切替してダ
ンパ8Aの伸び側減衰力、縮み側減衰力を大きい値に切
換える。これにより、上述した図1ないし図4に示すダ
ンパ8と同様にして、支持ピン4の右側ストッパ7bま
たは左側ストッパ7aへの衝突を未然に回避して乗り心
地の向上を図るようにすることができる。
【0035】なお、変位検出手段としては、上述の可動
体18bを有する接触タイプのものに限らず、超音波等
により距離を計測する非接触タイプのものを用いてもよ
い。さらに、シリンダ16を車体側ダンパ支持ブラケッ
ト15に取り付け、ピストンロッド17を台車側ダンパ
支持ブラケット14に取り付けるようにしてもよく、ま
た、支持ピン4を台車側に、左側、右側ストッパ7a,
7bを車体側に設けてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
た鉄道車両用懸架装置であるから、変位検出手段の検出
信号があらかじめ設定した基準値以上であったとき、調
整手段がダンパの減衰力をハード側に調整し、台車側、
車体側規制部材が衝突することが未然に回避されるの
で、台車側、車体側規制部材が衝突した場合に惹起され
る車体への衝撃を招くことがなく、その分、乗り心地の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の鉄道車両用懸架装置を
模式的に示す背面図である。
【図2】同鉄道車両用懸架装置を模式的に示す平面図で
ある。
【図3】図2のダンパを示す回路図である。
【図4】図3のダンパの減衰力特性を示す図である。
【図5】一実施の形態の直線停止時における作用を示す
図である。
【図6】一実施の形態の低速左カーブ時における作用を
示す図である。
【図7】一実施の形態の高速左カーブ時における作用を
示す図である。
【図8】一実施の形態の高速右カーブ時における作用を
示す図である。
【図9】他のタイプのダンパを示す回路図である。
【図10】図9のダンパの減衰力特性を示す図である。
【図11】従来の鉄道車両用懸架装置の一例を示す背面
図である。
【符号の説明】
1 車体 2 台車 4 支持ピン(車体側規制部材) 7a,7b 左側、右側ストッパ(台車側規制部材) 8 ダンパ 18 変位センサ(変位検出手段) 21 コントローラ(調整手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両の車体と、 該車体に回動可能にかつ該車体と相対的に水平方向に変
    位可能に支持された台車と、 該台車の前記車体の水平方向への所定以上の変位を規制
    する台車側、車体側規制部材と、 を備え、前記台車が前記車体に対し相対的に前記車体の
    水平方向へ所定以上変位したときに台車側、車体側規制
    部材が当接して、前記台車及び前記車体の前記水平方向
    への変位を規制する鉄道車両用懸架装置であって、 前記台車の前記水平方向への相対変位量を検出する変位
    検出手段と、 前記台車が前記車体に対し相対的に前記水平方向へ変位
    したときに伸縮する減衰力を調整可能なダンパと、 前記変位検出手段の検出信号があらかじめ設定した基準
    値以上であったとき、前記ダンパの減衰力をハード側に
    調整する調整手段と、 を備えたことを特徴とする鉄道車両用懸架装置。
JP33117497A 1997-11-14 1997-11-14 鉄道車両用懸架装置 Pending JPH11147467A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245745A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Railway Technical Res Inst 連節式鉄道車両および連節式鉄道車両における横圧低減方法
JP2012192820A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Kawasaki Heavy Ind Ltd 鉄道車両制御システム
CN108569619A (zh) * 2017-10-23 2018-09-25 江苏农牧科技职业学院 一种具有自动停转的扶梯

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