JPH11144382A - 符号情報処理方法及び装置、符号情報の記録媒体への記録方法 - Google Patents

符号情報処理方法及び装置、符号情報の記録媒体への記録方法

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JPH11144382A
JPH11144382A JP9310838A JP31083897A JPH11144382A JP H11144382 A JPH11144382 A JP H11144382A JP 9310838 A JP9310838 A JP 9310838A JP 31083897 A JP31083897 A JP 31083897A JP H11144382 A JPH11144382 A JP H11144382A
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俊治 桑岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、簡単かつ安価な回路構成で、狭周波数
帯域の音声情報を広周波数帯域の音声情報に変換する。 【解決手段】 台形波形生成回路41にて、音声データ
を1サンプル毎に比較し、その比較出力に基づいてトッ
プピーク及びアンダーピークを検出し、これら各ピーク
の前後1サンプル周期のサンプル点を検出し、それらサ
ンプル点のレベルを設定する。また、隣り合うピークの
うち、時間的に前のピークにおける後1サンプル点と時
間的に後のピークにおける前1サンプル点とを線分で結
び、その線分から略台形状の波形データを生成する。次
に、ハイパスフィルタ42にて、この台形波形データか
ら高調波成分を抽出し、その高調波成分を加算器13に
て元の音声データに加算する。これにより、小型、簡単
かつ安価な回路構成で、元の音声データに高調波成分を
付加した、広周波数帯域の音声データを形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばいわゆるコ
ンパクトディスク(CD)に記録された音声データを、
さらに高音質が要求される映像用ディスク(デジタルビ
デオディスク又はデジタルバーサタイルディスク:DV
D)用の音声データに変換して再記録(リマスタ)する
リマスタ装置等に設けて好適な符号情報処理装置、符号
情報処理方法及び符号情報の記録媒体への記録方法に関
し、詳しくは、例えば符号化された音声情報に基づいて
倍音を生成し、これを所定帯域成分として元の音声情報
に付加することで元の音声情報の帯域の拡張等を図るも
のである。
【0002】
【従来の技術】今日において、アナログ入力された音声
信号を、所定のサンプリング周波数でサンプリング処理
し量子化処理することにより、いわば帯域を制限して符
号化した音声データを形成し、これを光ディスク等の記
録媒体に記録することが一般的に行われている。この音
声データが記録された記録媒体の代表的なものとして、
いわゆるコンパクトディスク(CD)が知られている。
このコンパクトディスクには、44.1kHzのサンプ
リング周波数でサンプリング処理され形成された16ビ
ットの音声データが記録されるようになっている。
【0003】また、今日においては、いわゆるMPEG
装置(MPEG:Moving Picture imagecoding Experts Grou
p)等の動画像圧縮処理装置により、音声情報及び情報
量の多い動画像情報を高能率圧縮符号化し、これをコン
パクトディスクと同じサイズ(12cm径)の光ディス
クに記録した、いわゆるデジタルビデオディスク(DV
D)が知られており、これが普及しつつある。このデジ
タルビデオディスクの場合は、アナログの音声信号を9
6kHz(又は新たに規格として追加される見込みの8
8.2kHz)のサンプリング周波数でサンプリング処
理することで形成された24ビット(又は20ビット)
の音声データが記録されるようになっている。
【0004】例えば、アナログの音声信号が、図15中
の点線で示すように48kHzまでの周波数帯域を有し
ているものとした場合、このアナログの音声信号を、コ
ンパクトディスク用として44.1kHzのサンプリン
グ周波数でサンプリング処理し16ビットの音声データ
に変換すると、この音声データは、図15中一点鎖線で
示すように22.05kHz以上の周波数帯域が除去さ
れたかたちの周波数特性を有するようになる。これに対
して、アナログの音声信号を、デジタルビデオディスク
用として96kHzのサンプリング周波数でサンプリン
グ処理し24ビットの音声データに変換すると、図15
中実線で示すようにアナログの音声信号と同様に48k
Hzまでの周波数帯域を有する音声データを形成するこ
とができる。
【0005】ここで、アナログの音声信号をデジタルの
音声データに変換する場合、その分解能は量子化ビット
数で決まり、周波数帯域はサンプリング周波数で決ま
る。このため、コンパクトディスク用として44.1k
Hzのサンプリング周波数でサンプリング処理され形成
された16ビットの音声データを、例えば88.2kH
zのサンプリング周波数でオーバーサンプリング処理し
たとしても、16ビットの元の音声データ中には、前記
22.05kHz以上の周波数帯域の音声が含まれてい
ないため、このオーバーサンプリング後の音声データそ
のものの周波数帯域は変わることはない。
【0006】理論上、人間の聴覚の限界は約20kHz
程度なのであるが、聞き取り不可能であっても、コンパ
クトディスクの周波数帯域とデジタルビデオディスクの
周波数帯域との差として図15中斜線で示すように、2
0kHz以上の周波数帯域の音声の存在は、聴感上、よ
り豊かな感覚をもたらすことが知られている。
【0007】このようなことから、元の音声情報の波形
を整形して高調波を強調或いは付加し、より豊かな音声
の記録再生を図る技術の研究が盛んに行われており、特
開平5−127672号の特許公開公報には、変換テー
ブルを用いて非線形な波形を得る技術が、特開平7−1
75478号の特許公開公報には、さらに微分演算を加
えて複雑な非線形波形を形成する技術が、特開平7−6
6687号の特許公開公報には、オーバーサンプリング
後に非線形処理を施して高調波形成する技術が、また、
特開平7−236193号の特許公開公報には、オーバ
ーサンプリング後に非線形処理を施して広帯域成分を抽
出し、これを元の音声情報に加算処理して広帯域の音声
情報を形成する技術が、それぞれ開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、高調波を強調
或いは付加する従来の技術は、非線形処理用の変換テー
ブル、微分回路、或いは3乗回路を用いるようになって
いるため、コスト高となるうえ、回路規模及びチップサ
イズが大きくなり生産性が乏しくなる問題があった。価
格破壊及びダウンサイジングが求められる今日において
は、小型かつ高性能のものをいかに安価に提供できるか
が重要な課題となっている。
【0009】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、非線型処理用の格別な変換テーブルを用いる
ことなく、また、3乗回路等の構成も不要で、小型、簡
単かつ安価な回路構成にて、狭周波数帯域の符号情報を
広周波数帯域の符号情報に変換することを可能とする符
号情報処理方法、符号情報処理装置及び符号情報の記録
媒体への記録方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る符号情報処
理方法は、上述の課題を解決するために、波形信号をサ
ンプリングして生成された符号情報を所定サンプル毎に
比較するステップと、前記符号情報の極大サンプル点及
び極小サンプル点を検出するステップと、前記ステップ
で検出された極大サンプル点及び極小サンプル点からそ
れぞれ所定時間離れた前サンプル点及び後サンプル点を
検出するステップと、前記前サンプル点及び後サンプル
点のレベルを設定するステップと、それぞれ時間軸上で
隣り合う極大サンプル点と極小サンプル点のうち、時間
的に前の極大サンプル点又は極小サンプル点における前
記後サンプル点と時間的に後の極小サンプル点又は極大
サンプル点における前記前サンプル点とを線分で結ぶス
テップと、前記ステップにより得られた線分から所定形
状の波形情報を生成するステップと、前記所定形状の波
形情報の所定周波数帯域成分を抽出するステップと、前
記ステップにより抽出された所定周波数帯域成分を前記
符号情報に付加するステップとを有する。
【0011】また、本発明に係る符号情報処理装置は、
上述の課題を解決するために、波形信号をサンプリング
して生成された符号情報を所定サンプル毎に比較する比
較手段と、前記符号情報の極大サンプル点及び極小サン
プル点を検出する極大極小サンプル点検出手段と、前記
検出された極大サンプル点及び極小サンプル点からそれ
ぞれ所定時間離れた前サンプル点及び後サンプル点を検
出する前後サンプル点検出手段と、前記前サンプル点及
び後サンプル点のレベルを設定するレベル設定手段と、
それぞれ時間軸上で隣り合う極大サンプル点と極小サン
プル点のうち、時間的に前の極大サンプル点又は極小サ
ンプル点における前記後サンプル点と時間的に後の極小
サンプル点又は極大サンプル点における前記前サンプル
点とを、線分で結ぶ線分演算手段と、前記線分から所定
形状の波形情報を生成する台形波形情報生成手段と、前
記所定形状の波形情報の所定周波数帯域成分を抽出する
周波数成分抽出手段と、前記抽出された所定周波数帯域
成分を前記符号情報に付加する付加手段とを有する。
【0012】このような、本発明の符号情報処理方法及
び符号情報処理装置においては、符号情報から所定形状
の波形情報を生成し、この所定形状の波形情報から所定
周波数帯域成分を生成する。そして、この所定周波数帯
域成分を符号情報に付加することで、符号情報の周波数
帯域の拡張化を図る。これにより、加減算のみの簡単な
処理で周波数帯域の拡張化を図ることができ、小型、簡
単かつ安価な回路構成で実現可能とすることができる。
【0013】次に、本発明に係る符号情報の記録媒体へ
の記録方法は、上述の課題を解決するために、本発明に
係る符号情報処理方法で生成された符号情報を所定の記
録媒体に記録する。
【0014】このような本発明の符号情報の記録媒体へ
の記録方法は、符号情報から所定形状の波形情報を生成
し、この所定形状の波形情報から所定周波数帯域成分を
生成する。そして、この所定周波数帯域成分を符号情報
に付加することで、符号情報の周波数帯域の拡張化を図
ると共に、この周波数帯域が拡張化された符号情報を所
定の記録媒体に記録する。これにより、加減算のみの簡
単な処理で周波数帯域の拡張化を図ることができると共
に、その周波数帯域が拡張化された符号情報の記録され
た所定の記録媒体を生成することができ、小型、簡単か
つ安価な回路構成で実現可能とすることができる。
【0015】すなわち、本発明の符号情報処理方法、符
号情報処理装置及び符号情報の記録媒体への記録方法に
おいては、符号上述の波形の変化に着目して、極大サン
プル点と極小サンプル点とから台形処理を行うことによ
り、非線型な信号を生成すること、言い換えれば本発明
は、符号情報から生成した台形波形から、所定周波数帯
域として例えば高調波成分を取り出し、この高調波成分
を元の符号情報に加算することによって、高調波成分を
元の符号情報の周波数帯域外として帯域を拡張するよう
にしている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る符号情報処理
方法、符号情報処理装置及び符号情報の記録媒体への記
録方法の好ましい実施の形態について、図面を参照しな
がら詳細に説明する。
【0017】本発明に係る符号情報処理方法、符号情報
処理装置及び符号情報の記録媒体への記録方法は、例え
ばコンパクトディスクから再生された音声データの周波
数帯域を拡張してデジタルビデオディスクに再記録する
リマスタ装置に適用することができる。
【0018】この本発明の第1の実施の形態となるリマ
スタ装置は、図1に示すように44.1kHzのサンプ
リング周波数でサンプリング処理され形成された16ビ
ットの音声データが供給される入力端子1と、この16
ビットの音声データを24ビットの音声データにビット
変換するビット変換回路2と、この24ビットの音声デ
ータに基づいて、96kHzにサンプリング周波数を変
換するサンプリングレート変換回路40と、このサンプ
リングレート変換された音声データに基づいて高調波デ
ータを形成し、これを元の24ビットの音声データに加
算処理することで周波数帯域の拡張を図る波形整形部3
と、この周波数帯域が拡張された24ビットの音声デー
タをデジタルビデオディスク等の記録媒体6に記録する
記録系5とを有している。
【0019】なお、サンプリングレート変換回路40と
しては、44.1kHzのサンプリング周波数以上のサ
ンプリング周波数であれば、例えば88.2kHzのサ
ンプリング周波数等のようにどのようなサンプリング周
波数に変換するものでもよいのであるが、一例としてこ
のサンプリングレート変換回路40は、オーバーサンプ
リングを含む96kHzへのサンプリング周波数変換を
行うようになっている。また、入力端子1に例えば48
kHzのサンプリング周波数でサンプリング処理され形
成された20ビットの音声データが供給されるような場
合には、ビット変換回路2にてこの20ビットの音声デ
ータを24ビットの音声データにビット変換し、サンプ
リングレート変換回路40ではこの20ビットの音声デ
ータに基づいて、96kHzにサンプリング周波数を変
換する。
【0020】波形整形部3は、サンプリングレート変換
回路40からの24ビットの音声データの取り込みを行
うI/Oポート10と、この24ビットの波形データで
ある音声データから後述するようにして略台形状の波形
データ(以下、台形波形データと呼ぶ)を生成する台形
波形生成回路41と、この台形波形データから高調波成
分を抽出するためのハイパスフィルタ(HPF)42
と、上記台形波形生成回路41での台形波形データ生成
処理及びハイパスフィルタ42での高調波成分抽出処理
に要する時間分の遅延をI/Oポート10を介して供給
される音声データに施す遅延回路12と、遅延回路12
からの音声データに上記ハイパスフィルタ42からの高
調波成分データを加算処理して周波数帯域を拡張した音
声データを形成する加算器13と、この加算器13から
の音声データを出力するI/Oポート14とを有してい
る。
【0021】上記台形波形生成回路41は、図2に示す
構成を有しており、それぞれの詳細は後述するが、前記
I/Oポート10を介して取り込まれた24ビットの音
声データが供給される入力端子21と、この音声データ
に対して1サンプル分の遅延を施す遅延回路22と、当
該遅延回路22により1サンプル分の遅延が施された音
声データのレベルと入力端子21を介して供給される現
在の音声データのレベルとを比較する比較回路23と、
比較回路23からの比較出力に基づいて、音声データの
波形の各トップピークからアンダーピークまでの間の1
サンプル周期毎の比較出力及びアンダーピークからトッ
プピークまでの間の1サンプル周期毎の比較出力を出力
するピーク間比較出力形成回路24とを有している。
【0022】上記台形波形生成回路41はまた、上記比
較回路23からの比較出力に基づいて、後段の台形演算
回路27での後述する台形演算時の切換選択制御を行う
ためのタイミングコントローラ30と、上記ピーク間比
較出力形成回路24からのピーク間比較出力が、予め記
憶された後述する「1fsパターン」か又はそれ以外の
パターンであるかを検出するパターン検出回路25と、
当該パターン検出回路25からの検出出力に基づいて、
後段の台形演算回路27での台形演算を行うか否か(或
いは台形演算により生成されたデータを使用するか否
か)を制御する演算実行制御回路26と、上記ピーク間
比較出力形成回路24からのピーク間比較出力に基づい
て、アンダーピーク及びトップピークを検出すると共に
音声データからそれらのピーク値(レベル)を検出する
ピーク値検出回路28と、同じくピーク間比較出力形成
回路24からのピーク間比較出力に基づいて、波形間隔
すなわちピーク間の間隔を計測するための波形間隔カウ
ン29とを有し、さらに、上記演算実行制御回路26、
ピーク値検出回路28、波形間隔カウンタ29、タイミ
ングコントローラ30からの各信号に基づいて、上記入
力端子21から供給された音声データに対して後述する
台形波形データを生成するための演算を行う台形演算回
路27を有する。なお、上記fsはサンプル周期を表
す。
【0023】以下に詳しく説明するが、当該リマスタ装
置は、この図2に示す台形波形生成回路41にて生成し
た台形波形データを、図1に示すハイパスフィルタ42
に供給して高調波成分を抽出し、その高調波成分データ
を図1の加算器13に供給して遅延回路12からの24
ビットの音声データに加減算処理することにより、当該
24ビットの音声データに高調波成分を付加(周波数帯
域を拡張)して記録するようになっている。
【0024】このような構成を有する第1の実施の形態
のリマスタ装置における、高調波成分を付加した音声デ
ータの形成から記録媒体に記録するまでの一連の動作を
説明する。
【0025】当該リマスタ装置においては、先ず、入力
端子1に供給された上記44.1kHzのサンプリング
周波数でサンプリングされた16ビットの音声データ
を、ビット変換回路2により24ビットのビットレート
に変換し、次にサンプリングレート変換回路40により
96kHzのサンプリング周波数に変換して波形整形部
3に供給する。なお、上記音声データは、実際には波形
信号をサンプリングして形成されたサンプルデータから
なるものであるが、以下の説明では、概念としてわかり
やすくするため、上記音声データを例えば図3に示すよ
うな波形に対応するデータとして表すこととする。
【0026】波形整形部3に供給された音声データは、
前記I/Oポート10を介して、図2に示す台形波形生
成回路の端子21に供給される。当該図2の入力端子2
1を介した音声データは、後述する台形演算回路27に
供給されると共に、比較回路23及び遅延回路22に供
給される。
【0027】遅延回路22に供給された音声データは1
サンプル分遅延されて比較回路23に供給される。比較
回路23では、端子21から直接供給された現在の音声
データと、上記遅延回路22にて1サンプル分遅延され
た音声データとを比較し、その比較結果を出力する。
【0028】すなわち、この比較回路23では、供給さ
れる音声データを1サンプル毎に、前サンプルの音声デ
ータと比較し、現在の音声データが前サンプルの音声デ
ータよりもサンプル値が大きい場合は「0」を、小さい
場合は「1」を比較結果として出力する。具体的にいう
と、当該比較回路23における比較により、図3に示し
た波形に対応する音声データからは、例えば図4(b)
に示すように1サンプル周期に相当する間隔で並んだ
「0」或いは「1」の比較出力が得られることとなる。
図4(a)の波形は図3の波形と同じものである。
【0029】なお、この比較において、現在の音声デー
タと前サンプルの音声データとが同じサンプル値となる
場合がある。この場合、比較回路23は、現在の音声デ
ータと前々サンプルの音声データとを比較し、さらに同
じサンプル値である場合は、さらに前々々サンプルの音
声データと比較する等のように過去のサンプル値を順に
遡って比較を行う。ただし、同一のサンプル値の音声デ
ータが9サンプル以上続く場合は、これはブランクであ
ることを示す。このときの比較回路23は、この比較を
継続して行い、変化があった時点で、現在の音声データ
よりもその変化時点のサンプルの音声データが大きい場
合は「0」を、小さい場合は「1」を前記比較出力とし
て出力するようになっている。
【0030】上記比較回路23からの比較出力は、ピー
ク間比較出力形成回路24とタイミングコントローラ3
0に送られる。
【0031】上記ピーク間比較出力形成回路24では、
上記比較回路23からの比較出力に基づいて、音声デー
タのトップピークからアンダーピークまでの間、及び、
アンダーピークからトップピークまでの間の比較出力を
検出し、それらピーク間の比較出力をピーク間比較出力
として後段の構成に供給する。
【0032】ここで、前記図4(a)及び(b)からわ
かるように、上記比較回路23からの比較出力が「0」
から「1」に変化した時点における、その「1」の比較
出力の1つ前の「0」の比較出力に対応する音声データ
は「トップピーク」を示す。同様に、上記比較回路23
からの比較出力が「1」から「0」に変化した時点にお
ける、その「0」の比較出力の1つ前の「1」の比較出
力に対応する音声データは「アンダーピーク」を示す。
図4の例では、図4(a)中のA,C,E,Gがアンダ
ーピークを示し、図中B,D,F,Hがトップピークを
示す。
【0033】このようなことから、ピーク間比較出力形
成回路24は、この比較回路23からの比較出力の変わ
り目から次の変わり目(「0」から「1」に変化する
点、或いは「1」から「0」に変化する点)までの比較
出力を、隣接するトップピークとアンダーピークとの間
のピーク間比較出力とする。図4を用いて具体的に説明
すると、当該ピーク間比較出力形成回路24では、例え
ばアンダーピークAと隣接するトップピークBとの間の
上記比較出力である「0、0、0、0」を、当該アンダ
ーピークAとトップピークBとの間のピーク間比較出力
とし、また、トップピークBと隣接するアンダーピーク
Cとの間の比較出力である「1、1、1」を当該トップ
ピークBとアンダーピークCとの間のピーク間比較出力
とし、以下同様にして、アンダーピークCとトップピー
クDとの間では比較出力の「0、0、0、0、0」をピ
ーク間比較出力とし、トップピークDとアンダーピーク
Eとの間では比較出力の「1、1、1、1、1、1」を
ピーク間比較出力とし、アンダーピークEとトップピー
クFとの間では比較出力の「0、0、0、0」をピーク
間比較出力とし、トップピークFとアンダーピークGと
の間では比較出力の「1、1、1」をピーク間比較出力
とし、アンダーピークGとトップピークHとの間では比
較出力の「0」をピーク間比較出力とする。
【0034】上記ピーク間比較出力形成回路24からの
ピーク間比較出力は、パターン検出回路25とピーク値
検出回路28と波形間隔カウンタ29に供給される。
【0035】上記パターン検出回路25では、予め記憶
しているデータパターンと上記供給されたピーク間比較
出力との比較を行い、このピーク間比較出力が予め記憶
されているデータパターンに相当するかを判別する。
【0036】具体的に説明すると、パターン検出回路2
5は、トップピーク及びアンダーピークの間におけるピ
ーク間比較出力が「1」或いは「0」の1サンプル分の
みであることを示す「1fsパターン」のデータを少な
くとも記憶しており、上記ピーク間比較出力形成回路2
4からのピーク間比較出力が当該「1fsパターン」に
対応するか或いはそれ以外であるかを検出する。図4の
例では、アンダーピークGとトップピークHとの間が上
記「1fsパターン」に相当する。このように、パター
ン検出回路25において上記ピーク間比較出力が「1f
sパターン」かそれ以外のデータパターンかを弁別する
のは、詳細は後述するが上記「1fsパターン」以外の
データパターンのときのみ後段での台形波形データ演算
を行い、上記「1fsパターン」のときには台形波形デ
ータ演算を行わない(或いは台形波形データを使用しな
い)ようにするためである。
【0037】上記パターン検出回路25にて上記「1f
sパターン」を検出した時、或いは「1fsパターン」
以外のパターンであることを検出した時、当該パターン
検出回路25からはその検出結果を演算実行制御回路2
6に供給する。
【0038】当該演算実行制御回路26は、上記パター
ン検出回路25からの検出結果に基づいて、後段の台形
演算回路27における後述する台形波形データ演算を実
行するか否か(或いは台形波形データを使用するか否
か)を指示する為の演算実行制御信号(ON/OFF信
号)を生成する。すなわち、演算実行制御回路26で
は、上記パターン検出回路25にて上記「1fsパター
ン」が検出されたときには上記台形演算回路27におけ
る後述する台形波形データ演算を実行しない(或いは台
形波形データを使用しない)旨を指示し、逆に、上記
「1fsパターン」以外であることが検出されたときに
は上記台形演算回路27における後述する台形波形デー
タ演算を実行する(或いは台形波形データを使用する)
旨を指示するための演算実行制御信号(ON/OFF信
号)を生成する。
【0039】一方、ピーク値検出回路28では、上記ピ
ーク間比較出力形成回路24からのピーク間比較出力に
基づいて、アンダーピーク及びトップピークを検出する
と共に、その検出したピークに対応するピーク値(レベ
ル)を例えば音声データから求める。すなわち、当該ピ
ーク値検出回路28では、前記ピーク間比較出力の値が
「0」から「1」に変化する変化点の直前の「0」の比
較出力、又は、「1」から「0」に変化する変化点の直
前の「1」の比較出力から、トップピーク及びアンダー
ピークを検出し、そのトップピーク及びアンダーピーク
に対応する音声データのレベル(ピーク値)を、上記端
子21からの音声データより求めて出力する。なお、図
2の例のピーク値検出回路28では、上記ピーク間比較
出力を用いてアンダーピーク及びトップピークを検出す
る例を挙げているが、他の例として前記比較回路23の
比較出力の変わり目に基づいて、前述の図4に示したア
ンダーピークA,C,E,G,・・・を検出すると共
に、トップピークB,D,F,H,・・・を検出するこ
とも可能である。当該ピーク値検出回路28にて求めた
アンダーピーク及びトップピークのピーク値(レベル)
は、台形演算回路27に供給される。
【0040】また、波形間隔カウンタ29では、上記ピ
ーク間比較出力形成回路24からのピーク間比較出力に
基づいて波形間隔を計測する。すなわち、当該波形間隔
カウンタ29では、前記ピーク間比較出力形成回路24
のピーク間比較出力の値が、「0」から「1」に変化す
る変化点までの比較出力の数、又は、「1」から「0」
に変化する変化点までの比較出力の数、言い換えれば、
トップピークから次のアンダーピークまでの間隔と、ア
ンダーピークから次のトップピークまでの間隔を計測す
る。前記図4の例では、図中(c)に示すように、アン
ダーピークAからトップピークBまでの間隔が4サンプ
ル周期(4fs)に相当し、トップピークBからアンダ
ーピークCまでの間隔が3サンプル周期(3fs)に、
アンダーピークCからトップピークDまでの間隔が5サ
ンプル周期(5fs)に、トップピークDからアンダー
ピークEまでの間隔が6サンプル周期(6fs)に、ア
ンダーピークEからトップピークFまでの間隔が4サン
プル周期(4fs)に、トップピークFからアンダーピ
ークGまでの間隔が3サンプル周期(3fs)に、アン
ダーピークGからトップピークHまでの間隔が1サンプ
ル周期(1fs)に相当する。なお、図2の例の波形間
隔カウンタ29では、上記ピーク間比較出力形成回路2
4のピーク間比較出力からアンダーピークとトップピー
ク間の波形間隔を計測する例を挙げているが、他の例と
して、比較回路23の比較出力の変わり目に基づいてア
ンダーピークとトップピーク間の間隔を計測することも
可能である。この波形間隔カウンタ29からの波形間隔
信号は、台形演算回路27に供給される。
【0041】次に、タイミングコントローラ30は、上
記比較回路23からの比較出力に基づいて、後述する台
形演算回路27での台形波形データ演算の際に使用する
切換選択制御用のタイミングコントロール信号を生成す
る。すなわち、このタイミングコントローラ30では、
後段の台形演算回路27における台形演算データ演算の
為に、図4(c)に示すように、比較回路23の比較出
力の変わり目に基づくアンダーピークとトップピークの
タイミングTa、Tb、Tc、Td、Te、・・・に対
応するタイミングコントロール信号を生成して台形演算
回路27に供給する。
【0042】上記台形演算回路27では、上記演算実行
制御回路26からの演算実行制御信号(ON/OFF信
号)及びピーク値検出回路28からのトップピーク又は
アンダーピークのピーク値、波形間隔カウンタ29から
の波形間隔信号、タイミングコントローラ30からのタ
イミングコントロール信号に基づいて、後述する台形波
形データを生成する演算を行う。なお詳細は後述する
が、上記入力端子21から当該台形演算回路27に供給
される音声データは、前記パターン検出回路25にて
「1fsパターン」が検出されたときに使用される。
【0043】以下、この台形演算回路27の詳細な構成
及び動作を説明する。
【0044】上記台形演算回路27は、図5に示す構成
を有しており、それぞれの詳細は後述するが、上記波形
間隔カウンタ28からの波形間隔信号が供給される端子
100と、上記ピーク値検出回路28からのトップピー
クとアンダーピークのピーク値が供給される端子101
と、同じく上記ピーク値検出回路28からのアンダーピ
ークのピーク値が供給される端子105とトップピーク
のピーク値が供給される端子107と、図2の入力端子
21からの音声データが供給される端子109と、上記
演算実行制御回路26からの演算実行制御信号(ON/
OFF信号)が供給される端子104と、前記タイミン
グコントローラ20からのタイミングコントロール信号
が供給される端子114とを有する。
【0045】また、この台形演算回路27は、トップピ
ーク又はアンダーピークのピーク値に対して加減算を行
うことによって後述する台形波形データを生成するため
の加減算値を、上記端子101からのトップピーク又は
アンダーピークのピーク値と端子100からの波形間隔
信号とを用いて演算する加減算値演算回路102と、上
記端子104からの演算実行制御信号によりON/OF
F制御される切換スイッチ103と、上記加減算値演算
回路102が生成した加減算値(アンダーピークに対し
ては加算値)を上記端子105からのアンダーピークの
ピーク値に加算する加算器106と、上記加減算値演算
回路102が生成した加減算値を上記端子107からの
トップピークのピーク値に加算する(トップピークに対
しては減算値を加算、すなわち減算を行う)加算器10
8とを有する。
【0046】さらに、当該台形演算回路27は、切換ス
イッチ103を介した上記端子101からのトップピー
ク又はアンダーピークのピーク値、或いは上記端子10
9からの音声データと、上記加算器106の加算出力
と、上記加算器107の加算出力とを、端子114より
供給されるタイミングコントロール信号に基づいて選択
的に切り換える切換選択スイッチ110も備えている。
【0047】これらの構成を有する台形演算回路27に
おいて、上記加減算値演算回路102では、先ず、図6
に示すように、上記波形間隔信号とトップピーク又はア
ンダーピークのピーク値とに基づいて、トップピーク又
はアンダーピークのサンプル点の前後1サンプル周期
(±1fs)に相当する点を求め、次いで、それら±1
fs点のレベルをトップピーク又はアンダーピークのピ
ーク値(レベル)に設定し、さらにそれぞれ時間軸上で
前後に隣り合うピークのうち前のピークにおける後1サ
ンプル周期(+1fs)の点と、後のピークにおける前
1サンプル周期(−1fs)の点との間を直線で結び、
その直線の傾きに対応する加減算値を演算により求め
る。
【0048】この加減算値演算回路102の動作を図6
を用いてより具体的に説明すると、アンダーピークAに
対しては、当該アンダーピークAの前1サンプル周期
(−1fs)に相当する点をA−、後1サンプル周期
(+1fs)に相当する点をA+とし、上記点A−のレ
ベルをa−、点A+のレベルをa+とする。上記レベル
a−及びa+は、アンダーピークAのピーク値レベルと
同じとする。また、トップピークBに対しては、当該ト
ップピークBの前後1サンプル周期(±1fs)に相当
する点をB−、B+とし、それら点B−、B+のレベル
をb−、b+(レベルb−及びb+はトップピークBの
ピーク値レベルと同じ)とする。アンダーピークCに対
しては、当該アンダーピークCの前後1サンプル周期
(±1fs)に相当する点をC−、C+とし、それら点
C−、C+のレベルをc−、c+(レベルc−及びc+
はアンダーピークCのピーク値レベルと同じ)とする。
トップピークDに対しては、当該トップピークDの前後
1サンプル周期(±1fs)に相当する点をD−、D+
とし、それら点D−、D+のレベルをd−、d+(レベ
ルd−及びd+はトップピークDのピーク値レベルと同
じ)とする。以下、アンダーピークE、トップピークF
以降の各ピークについても同様の処理を行う。
【0049】次いで、加減算値演算回路102では、上
述のようにして求めた各点A−(レベルa−)、点A+
(レベルa+)、点B−(レベルb−)、点B+(レベ
ルb+)、点C−(レベルc−)、点C+(レベルc
+)・・・・を用い、上述のようにそれぞれ時間軸上で
隣り合うピークのうち、前のピークにおける後1サンプ
ル周期(+1fs)の点と後のピークにおける前1サン
プル周期(−1fs)の点との間を結んだ直線の傾きに
対応する加減算値を、演算により求める。
【0050】このときの加減算値演算回路102の動作
を図6を用いてより具体的に説明すると、アンダーピー
クAとそれに隣接するトップピークBとの間では、上記
アンダーピークAの点A+(レベルa+)とトップピー
クBの点B−(レベルb−)との間を図中点線で示すよ
うに結んだときの直線の傾きに対応する加減算値を求め
る。このアンダーピークAとトップピークBとの間で求
めた加減算値は、アンダーピークAに対する加算値とし
て当該加減算値演算回路102から前記加算器106へ
出力される。また、トップピークBとそれに隣接するア
ンダーピークCとの間では、上記トップピークの点B+
(レベルb+)とアンダーピークCの点C−(レベルc
−)との間を図中点線で示すように結んだ直線の傾きに
対応する加減算値を求める。このトップピークBとアン
ダーピークCとの間で求めた加減算値は、トップピーク
Bに対する減算値として当該加減算値演算回路102か
ら前記加算器108へ出力される。さらに、アンダーピ
ークCとそれに隣接するトップピークDとの間では、上
記アンダーピークの点C+(レベルc+)とトップピー
クDの点D−(レベルd−)との間を図中点線で示すよ
うに結んだ直線の傾きに対応する加減算値を求める。こ
のアンダーピークCとトップピークDとの間で求めた加
減算値は、アンダーピークCに対する加算値として当該
加減算値演算回路102から前記加算器106へ出力さ
れる。以下、アンダーピークE、トップピークF以降の
各ピークについても同様の処理を行う。
【0051】上述した処理により得られた加減算値は、
当該加減算値演算回路102から出力され、前記加算器
106及び107に送られる。この時の加算器106に
は、前記端子105を介してアンダーピークのピーク値
が供給され、一方で加算器107には、前記端子107
を介してトップピークのピーク値が供給されるようにな
っている。したがって、上記加算器106では、上記端
子105から供給されたアンダーピークのピーク値に対
して、上記加減算値演算回路102からの上記アンダー
ピークに対する加算値が1サンプル周期毎に加算され、
一方で、上記加算値108では、上記端子107から供
給されたトップピークのピーク値に対して、上記加減算
値演算回路102からの上記トップピークに対する減算
値が1サンプル周期毎に加算(すなわち減算)される。
これら加算器106、107の加算出力は、それぞれ切
換選択スイッチ110に送られる。
【0052】また、上記端子101を介して供給された
トップピーク又はアンダーピークのピーク値は、切換ス
イッチ103にも送られる。この切換スイッチ103
は、端子109から供給される音声データと、上記トッ
プピーク又はアンダーピークのピーク値とを、前記演算
実行制御信号(ON/OFF信号)により切り換え出力
するものである。すなわち、当該切換スイッチ103
は、上記演算実行制御信号が前記「1fsパターン」の
検出に対応するOFF信号であるときに、当該「1fs
パターン」検出時点のピークの例えば前後1サンプル周
期分だけ上記端子109からの音声データ側に切り換え
られ、「1fsパターン」以外の検出に対応するON信
号であるときに、上記端子101からのトップピーク又
はアンダーピーク側に切り換えられるものである。この
切換スイッチ103の出力は、上記切換選択スイッチ1
10に送られる。
【0053】上記切換選択スイッチ110は、切換スイ
ッチ103の出力と、上記加算器106の加算出力と、
上記加算器107の加算出力とを、前記端子114より
供給される前記タイミングコントロール信号に基づいて
選択的に切り換えるものである。
【0054】以下に、前記演算実行制御信号がON信号
であるとき、すなわち切換スイッチ103が上記端子1
01のトップピーク又はアンダーピークのピーク値側に
切り換えられているときの、上記タイミングコントロー
ル信号に基づく切換選択スイッチ110の切換選択動作
を、前記図4及び図6を用いて具体的に説明する。上記
タイミングコントロール信号がアンダーピークAのタイ
ミングTaを示すとき、切換選択スイッチ110は、当
該アンダーピークAに対応する1サンプル周期分の間だ
け、上記切換スイッチ103の出力を選択し、その後、
当該アンダーピークAの後1サンプル周期(−1fs)
の点−Aから次のトップピークBの前1サンプル周期
(−1fs)の点+Bまでの間は上記加算器106の加
算出力を選択する。次いで、上記タイミングコントロー
ル信号がトップピークBのタイミングTbを示すとき、
切換選択スイッチ110は、当該トップピークBに対応
する1サンプル周期分の間だけ、上記切換スイッチ10
3の出力を選択し、その後、当該トップピークBの後1
サンプル周期(−1fs)の点−Bから次のアンダーピ
ークCの前1サンプル周期(−1fs)の点+Cまでの
間は上記加算器108の加算出力を選択する。以下同様
であり、タイミングコントロール信号がアンダーピーク
のタイミングに対応するときには、当該アンダーピーク
に対応する1サンプル周期分の間だけ、上記切換スイッ
チ103の出力を選択し、その後、当該アンダーピーク
の後1サンプル周期(−1fs)の点から次のトップピ
ークの前1サンプル周期(−1fs)の点までの間は上
記加算器106の加算出力を選択するようにし、一方
で、タイミングコントロール信号がトップピークのタイ
ミングに対応するときには、当該トップピークに対応す
る1サンプル周期分の間だけ、上記切換スイッチ103
の出力を選択し、その後、当該トップピークの後1サン
プル周期(−1fs)の点から次のアンダーピークの前
1サンプル周期(−1fs)の点までの間は上記加算器
108の加算出力を選択する。
【0055】なお、前記演算実行制御信号がOFF信号
であるとき、すなわち切換スイッチ103が上記端子1
09の音声データ側に切り換えられているときの、上記
タイミングコントロール信号に基づく切換選択スイッチ
110の切換選択動作は、上記タイミングコントロール
信号によるアンダーピーク又はトップピークのタイミン
グの前後1サンプル周期分の間だけ、上記切換スイッチ
103を介して供給された音声データを選択するものと
なる。すなわち、前記パターン検出回路25にて「1f
sパターン」が検出されたとき、この切換選択スイッチ
110からは、当該「1fsパターン」検出時点におけ
るピーク値とその前後1サンプル周期分の音声データが
そのまま出力されることになる。図6の例では、アンダ
ーピークGとトップピークHとの間が「1fsパター
ン」に相当し、この場合の切換選択スイッチ110から
は、「1fsパターン」検出時点のピーク値であるトッ
プピークHとその前後1サンプル周期分の音声データが
そのまま出力される。このように、「1fsパターン」
検出時点のピーク値とその前後1サンプル周期分の音声
データをそのまま用いるのは、前記ピーク間比較出力の
パターンが「1fsパターン」である場合の当該ピーク
値とその前後1サンプル周期分の音声データが十分に高
い高調波成分を含んでいるためである。
【0056】上述したような構成及び動作により、当該
台形演算回路27では、前記図3に示した音声データか
ら、図7に示すように、トップピーク及びアンダーピー
クとそれらの前後1サンプル周期の点のレベルが一定と
なる略台形状の波形データが生成されることになる。こ
の台形波形データは、図5の出力端子115から出力さ
れ、さらに図2の出力端子31を介して、図1のハイパ
スフィルタ42に送られる。
【0057】上記ハイパスフィルタ42は、上記台形波
形データから高調波成分を抽出するものである。本実施
の形態のように、サンプリングレート変換回路40にて
96kHzのサンプリング周波数に変換した場合には、
当該ハイパスフィルタ42によって、上記台形波形デー
タから48kHz以上の高調波成分を抽出する。また、
サンプリングレート変換回路40にて例えば88.2k
Hzのサンプリング周波数に変換するようにした場合に
は、当該ハイパスフィルタ42によって、上記台形波形
データから44.1kHz以上の高調波成分を抽出す
る。なお、当該ハイパスフィルタ42を例えばFIR
(Finite Impulse Response:非巡回型)フィルタとし
た場合には、そのフィルタのタップ数を30タップ以上
にすることが望ましく、IIR(Infinite Impulse Res
ponse:巡回型)フィルタとした場合は、そのフィルタ
のタップ数を8タップ以上で構成することが望ましい。
これにより、良好なフィルタ特性を得ることができる。
なお、ハイパスフィルタの代わりに、上記同様の高調波
成分を抽出(或いは高調波成分以外を除去)できるバン
ドパスフィルタを用いてもよい。
【0058】上記ハイパスフィルタ42にて上記台形波
形データから抽出された高調波成分は、24ビットの高
調波データとして図1の加算器13に供給される。
【0059】この加算器13には、前記遅延回路12か
ら供給された元の24ビットの音声データが供給されて
おり、したがって当該加算器13では、上記ハイパスフ
ィルタ42から供給された24ビットの高調波データと
上記元の24ビットの音声データとの加算がサンプル毎
に行われる。これにより、元の24ビットの音声データ
には高調波が付加されたことになる。すなわち、元の2
4ビットの音声データの周波数帯域が拡張されたことに
なる。
【0060】上述のようにして周波数帯域の拡張(高調
波付加)の波形整形処理が施された24ビットの音声デ
ータは、I/Oポート14を介して記録系5に供給され
る。なお、この出力する音声データに対して、丸め込み
処理を施し、例えば20ビットの音声データとして出力
するようにしてもよい。
【0061】上記波形整形処理が施された24ビットの
音声データが供給された記録系5では、当該波形整形処
理が施された24ビットの音声データを、例えばデジタ
ルビデオディスク等の記録媒体6に記録する。
【0062】これにより、本実施の形態のリマスタ装置
では、コンパクトディスクから再生された16ビットの
音声データに不足している図15中斜線で示した高調波
成分を付加したうえでデジタルビデオディスクに再記録
(リマスタ)することができる。
【0063】以上の説明から明らかなように、本発明の
第1の実施の形態のリマスタ装置は、コンパクトディス
ク用の音声データを、デジタルビデオディスク用の音声
データに変換して該デジタルビデオディスクに記録し直
すことができる。このため、新たにアナログの音声信号
からデジタルビデオディスク用の音声データを形成する
手間を省略することができ、既存のコンパクトディスク
用の音声データを再利用することを可能とすることがで
きる。
【0064】また、波形整形部3においては、元の音声
データの波形整形(高調波成分の形成及びこの高調波成
分と元の音声データとの合成)を、加減算処理による台
形波形データの生成とハイパスフィルタによるフィルタ
リングのみを用いて行うことができる。このため、従
来、このような波形整形に必要としていた非線形処理用
の変換テーブル、微分回路、或いは3乗回路等を用いる
ことなく該波形整形を行うことができる。したがって、
波形整形部3の回路規模を縮小化してチップサイズの小
型化を図ることができ、ローコスト化及び生産性の向上
及び高性能化を図ることができる。そして、小型かつ高
性能のものを安価に提供できることから、今日における
価格破壊及びダウンサイジングに十分対応可能とするこ
とができる。
【0065】次に、本発明の第2の実施の形態のリマス
タ装置の説明をする。この第2の実施の形態では、前記
第1の実施の形態と基本的に同じように動作するもので
あり、台形波形生成回路41内の図5に示した加減算値
演算回路102での演算が異なる程度であるため、当該
第2の実施の形態のリマスタ装置の構成の図示は省略す
る。上述の第1の実施の形態のリマスタ装置の図2及び
図5の台形演算回路27においては、前記図6及び図7
のように、トップピーク及びアンダーピークとそれらの
前後1サンプル周期が一定レベル(ピークレベルと同じ
レベル)となる台形波形データを生成したが、この第2
の実施の形態では、例えば図8のように、トップピーク
及びアンダーピークとそれらの前後1サンプル周期分を
結ぶ直線が斜めになるような略台形状の波形データを生
成する。なお、この第2の実施の形態における略台形状
の波形データも、簡略化して前記第1の実施の形態同様
に台形波形データと呼ぶことにする。
【0066】この図8のような略台形状の波形データを
生成する台形演算回路27は、以下のように動作する。
すなわち、台形演算回路27の加減算値演算回路102
では、前記波形間隔信号とトップピーク又はアンダーピ
ークのピーク値に基づいて、先ず、前記図6に示したよ
うに、トップピーク又はアンダーピークの各ピークの前
後1サンプル周期(±1fs)に相当する各点を求め、
次いで、それら±1fs点の各レベルをそれぞれ対応す
るトップピーク又はアンダーピークのピーク値と同じに
する。ここまでは、前記第1の実施の形態の場合と同じ
であり、したがって、アンダーピークAについては、当
該アンダーピークAの前1サンプル周期(−1fs)に
相当する点A−と、後1サンプル周期(+1fs)に相
当する点A2+と、上記点A−のレベルa−と、点A+
のレベルa+とが求められる。また、トップピークBに
ついては、当該トップピークBの前後1サンプル周期
(±1fs)に相当する点B−、B+と、それら点B
−、B+のレベルb−、b+とが求められ、アンダーピ
ークCについては、当該アンダーピークCの前後1サン
プル周期(±1fs)に相当する点C−、C+と、それ
ら点C−、C+のレベルc−、c+とが求められる。以
下、トップピークD、アンダーピークE、トップピーク
F以降の各ピークについても同様である。
【0067】ここで、当該第2の実施の形態の加減算値
演算回路102では、上記求めたアンダーピークAの前
後1サンプル周期(±1fs)の点A−のレベルa−か
ら所定のレベルを減算し、点A+のレベルa+に所定の
レベルを加算することにより、図9に示すように、レベ
ルa2−及びレベルa2+を求める。上記点A+のレベ
ルa−から所定レベルを減算することによってレベルa
2−を求める処理の具体例としては、例えばレベルa−
を表すサンプルデータのLSB(最下位ビット)から1
を減算してレベルa2−とするような処理を、また上記
レベルa+に所定レベルを加算することによってレベル
a2+を求める処理の具体例としては、例えばレベルa
+を表すサンプルデータのLSBに1を加算してレベル
a2+とするような処理を挙げることができる。もちろ
ん、レベルa−やレベルa+を表すサンプルデータへの
加減算値は1に限らず、それ以上の値であってもよい。
同様に、トップピークBの前後1サンプル周期(±1f
s)の点B−のレベルb−から所定レベルを減算(例え
ばサンプルデータのLSBから1を減算)してレベルb
2−を求め、点B+のレベルb+に所定レベルを加算
(例えばサンプルデータのLSBに1を加算)してレベ
ルb2+を求める。以下、アンダーピークC、トップピ
ークD、アンダーピークE、トップピークF以降の各ピ
ークについても同様に、各ピークの前1サンプル周期
(−1fs)の点のレベルについては所定レベルを減算
(サンプルデータのLSBから1を減算)し、各ピーク
の後1サンプル周期(+1fs)の点のレベルについて
は所定レベルを加算(サンプルデータのLSBに1を加
算)して、新たなレベルを求める。
【0068】上述のように各ピークの前後1サンプル周
期(±1fs)の点及びそのレベルを求め、さらに各±
1fs点のレベルに所定レベルを加算又は減算して新た
なレベルを求めた後は、前述した第1の実施の形態と同
様に、それぞれ隣り合うピークの後1サンプル周期(+
1fs)の点と前1サンプル周期(−1fs)の点との
間を結んだ直線の傾きに対応する加減算値を求め、これ
ら加減算値を前記加算器106又は108にてアンダー
ピーク又はトップピークのピーク値に1サンプル周期毎
に加減算することで、前記図8のような略台形波形デー
タを生成することができる。なお、前記演算実行制御信
号による切換スイッチ103の動作と、タイミングコン
トロール信号による切換選択スイッチ110の動作は、
前記第1の実施の形態と同様であり、その説明は省略す
る。
【0069】この第2の実施の形態のように、図8のよ
うな台形波形データを用いることで、クリップ処理に相
当する前記台形波形生成処理においてオーバーシュート
の発生等の問題を抑えることができ、不必要な高調波が
生成される不都合を防止することができる。このため、
例えば台形波形生成回路41の後段のハイパスフィルタ
42のフィルタ特性の一部の高調波カット特性を落とし
たとしても、良好な高調波成分を抽出することができ
る。
【0070】以上の説明から明らかなように、本発明の
第2の実施の形態のリマスタ装置においても、第1の実
施の形態と同様に出力或いは記録する音声データの周波
数帯域内の高音部の高調波を強調することができると共
に、上述の第1の実施の形態のリマスタ装置と同じ効果
を得ることができる。
【0071】また、第2の実施の形態のリマスタ装置の
波形整形部3によれば、不必要な高調波の発生を防止で
き、ハイパスフィルタ42をフィルタ特性が高くない安
価なものにできるため、装置全体のコスト削減が可能と
なる。
【0072】次に、本発明の第3の実施の形態のリマス
タ装置の説明をする。上述した第1及び第2の実施の形
態では、前記加減算値演算回路102において、トップ
ピーク又はアンダーピークの前後1サンプル周期(±1
fs)に相当する点と、それら±1fs点のレベルとを
求め、それぞれ時間軸で隣り合うピークのうちの前ピー
クの後1サンプル周期(+1fs)の点と後ピークの前
1サンプル周期(−1fs)の点との間を結んだ直線の
傾きに対応する加減算値を求めるようにしたが、この第
3の実施の形態では、加減算値演算回路102におい
て、トップピーク又はアンダーピークの前後nサンプル
周期(±nfs、nは2以上)に相当する点を求め、さ
らにそれら±nfs点のレベルを前記第1又は第2の実
施の形態のように求め、それぞれ時間軸で隣り合うピー
クのうちの前ピークの後nサンプル周期(+nfs)の
点と後ピークの前nサンプル周期(−nfs)の点との
間を結んだ直線の傾きに対応する加減算値と共に、各々
のピークに対応する前後nサンプル周期(±nfs)に
相当する点の間を結んだ直線の傾きに対応する加減算値
とを求めるようにする。なお、この第3の実施の形態
は、前記第1の実施の形態と基本的に同じように動作す
るものであり、台形波形生成回路41内の動作が異なる
程度であるため、当該第3の実施の形態のリマスタ装置
の構成の図示は省略する。
【0073】この第3の実施の形態の場合、前記パター
ン検出回路25は、トップピーク及びアンダーピークの
間におけるピーク間比較出力の連続する「1」或いは
「0」がnサンプル分以内であることを検出するための
複数のパターンデータを少なくとも記憶しており、上記
ピーク間比較出力形成回路24からのピーク間比較出力
がこれら予め記憶しているパターンデータの何れかに対
応するか、或いはそれ以外であるかを検出することにな
る。すなわち、上記nが例えば2である場合には、上記
パターン検出回路25は、トップピーク及びアンダーピ
ークの間におけるピーク間比較出力が「1」或いは
「0」の1サンプル分であることを示す「1fsパター
ン」と、「1、1」或いは「0、0」の2サンプル分で
あることを示す「2fsパターン」とを予め記憶してお
り、上記ピーク間比較出力形成回路24からのピーク間
比較出力がこれら記憶しているパターンの何れかに対応
するか否かを検出することになる。また、上記nが例え
ば3である場合には、上記パターン検出回路25は、ト
ップピーク及びアンダーピークの間におけるピーク間比
較出力が「1」或いは「0」の1サンプル分であること
を示す「1fsパターン」と、「1、1」或いは「0、
0」の2サンプル分であることを示す「2fsパター
ン」と、「1、1、1」或いは「0、0、0」の3サン
プル分であることを示す「3fsパターン」とを予め記
憶しており、上記ピーク間比較出力形成回路24からの
ピーク間比較出力がこれら記憶しているパターンの何れ
かに対応するか否かを検出することになる。上記nが4
以上である場合も上述同様にパターン検出を行う。
【0074】また、この第3の実施の形態の場合、演算
実行制御回路26は、上記パターン検出回路28にてピ
ーク間比較出力の連続する「1」或いは「0」がnサン
プル分以内であることを検出したときにはOFF信号と
なり、それ以外のときにはON信号となる演算実行制御
信号を生成する。
【0075】したがって、当該演算実行制御信号が供給
される第3の実施の形態での台形演算回路27では、上
記パターン検出回路25においてピーク間比較出力の連
続する「1」或いは「0」がnサンプル分以内であるこ
とを検出したとき、台形波形データ演算は行われない
(或いは台形波形データを使用しない)ことになる。
【0076】次に、本発明の第4の実施の形態のリマス
タ装置の説明をする。上述した第1乃至第3に実施の形
態では、前記パターン検出回路28にてピーク間比較出
力が「1」或いは「0」の1サンプル分であることを示
す「1fsパターン」であることを検出した場合や、ピ
ーク間比較出力の連続する「1」或いは「0」がnサン
プル分以内であることを検出したときに、前記台形波形
データの演算を行わないようにしたが、この第4の実施
の形態のように、ピーク間比較出力の連続する「1」或
いは「0」が所定サンプル数分以上であるときにも、前
記台形波形データの演算を行わないようにすることもで
きる。すなわち例えば、前記図2の入力端子21に供給
された音声データにブランクが存在するような場合に、
このブランクデータに対して台形波形データの演算を行
うことは好ましくないためである。なお、この第4の実
施の形態は、前記第1の実施の形態と基本的に同じよう
に動作するものであり、台形波形生成回路41内の動作
が異なる程度であるため、当該第4の実施の形態のリマ
スタ装置の構成の図示は省略する。
【0077】この第4の実施の形態では、例えばピーク
間比較出力の連続する「1」或いは「0」が9サンプル
分以上であるときに、上記ブランクデータとして検出
し、このブランクデータを検出したときには台形波形デ
ータの演算を行わないようにする。すなわち、この第4
の実施の形態の場合、前記パターン検出回路25では、
前記第1乃至第3の実施の形態同様に「1fsパター
ン」を検出したとき、或いは、ピーク間比較出力の連続
する「1」或いは「0」がnサンプル分以内であること
を検出したときと共に、ピーク間比較出力の連続する
「1」或いは「0」が9サンプル分以上であることをも
検出する。
【0078】具体的にいうと、前記パターン検出回路2
5では、前記第1乃至第3の実施の形態同様に、「1f
sパターン」、或いはピーク間比較出力の連続する
「1」或いは「0」がnサンプル分以内であることを検
出するためのパターンと共に、トップピーク及びアンダ
ーピークの間におけるピーク間比較出力の連続する
「1」或いは「0」が9サンプル分以上であることを検
出するためのパターンとして、トップピーク及びアンダ
ーピークの間における同じピーク間比較出力の連続が
「1、1、1、1、1、1、1、1、1」或いは「0、
0、0、0、0、0、0、0、0」の9サンプル分であ
ることを示す「9fsパターン」、該連続が「1、1、
1、1、1、1、1、1、1、1」或いは「0、0、
0、0、0、0、0、0、0、0」の10サンプル分で
あることを示す「10fsパターン」、及び11サンプ
ル分以上の「0」或いは「1」の連続を示す「特殊パタ
ーン」等をそれぞれ記憶しており、上記ピーク間比較出
力がこれらのパターンの何れかに該当するときには、そ
の検出信号を演算実行制御回路26に供給する。
【0079】このときの演算実行制御回路26は、上記
パターン検出回路28にて上記ピーク間比較出力が前記
予め記憶しているパターンの何れかに該当することを検
出したときにはOFF信号となり、それ以外のときには
ON信号となる演算実行制御信号を生成する。
【0080】したがって、当該演算実行制御信号が供給
される第4の実施の形態での台形演算回路27では、上
記パターン検出回路25において前記予め記憶している
パターンの何れかを検出したとき、台形波形データ演算
は行われない(或いは台形波形データを使用しない)こ
とになる。
【0081】次に、本発明の第5の実施の形態のリマス
タ装置の説明をする。上述の第1乃至第4の実施の形態
のリマスタ装置は、44.1kHzのサンプリング周波
数で16ビットの音声データを、例えば96kHzのサ
ンプリング周波数で24ビットの音声データにサンプリ
ングレート及びビットレートを変換してデータ処理を行
うものであったが、この第5の実施の形態のリマスタ装
置は、最初から例えば96kHzのサンプリング周波数
の16ビットの音声データが供給され、サンプリング周
波数はそのままでビットレートのみ16ビットから24
ビットに変換してデータ処理を行うようにしたものであ
る。
【0082】なお、この第5の実施の形態のリマスタ装
置は、この点のみが上述の第1乃至第4の実施の形態の
リマスタ装置と異なる。このため、以下の説明では、こ
の差異の説明のみ行うこととし、第1乃至第4の実施の
形態のリマスタ装置と同じ動作を示す箇所には、図10
中同じ符号を付して説明を省略し、重複説明を避けるこ
ととする。
【0083】すなわち、この第5の実施の形態のリマス
タ装置は、図10に示すように前記ビット変換回路2と
波形整形部3との間に接続されていたサンプリングレー
ト変換回路40が省略されたかたちの構成となってい
る。
【0084】このようなリマスタ装置は、入力端子1を
介して供給されるサンプリング周波数が96kHzでビ
ットレートが16ビットの音声データを、ビット変換回
路2により24ビットの音声データとし、これを波形整
形部3に供給する。
【0085】これにより、出力或いは記録する音声デー
タの周波数帯域内の高音部の高調波を強調することがで
きる他、上述の第1乃至第4の実施の形態のリマスタ装
置と同じ効果を得ることができる。
【0086】次に、本発明の第6の実施の形態のリマス
タ装置の説明をする。この第6の実施の形態のリマスタ
装置は、図11に示すように上述の第5の実施の形態の
リマスタ装置の波形整形部3と記録系5との間にローパ
スフィルタ44を設けたものである。なお、この第6の
実施の形態のリマスタ装置は、この点のみが上述の第1
乃至第4の実施の形態のリマスタ装置と異なるため、以
下の説明では、この差異の説明のみ行うこととする。
【0087】上述の第1乃至第4の実施の形態のリマス
タ装置は、ローパスフィルタを省略可能なことをその効
果の一つとするものであったが、万が一、エリアシング
ノイズ等が発生した場合には、前記ローパスフィルタ4
4によりエリアシングノイズ等を除去することができ、
形成する音声データの高音質性を確保することができ
る。
【0088】なお、当該リマスタ装置は、ローパスフィ
ルタを必ず必要とするものではなく、これを設けること
で万が一のエリアシングノイズ等にも対応可能とするこ
とができる程度に理解されたい。
【0089】次に、本発明の第7の実施の形態の説明を
する。この第7の実施の形態は、本発明に係る符号情報
処理方法及び符号情報処理装置を、CDプレーヤ用の音
声処理装置に適用したものである。なお、この第7の実
施の形態のCDプレーヤ用の音声処理装置の説明におい
て、上述の第1乃至第4の実施の形態と同じ動作を示す
箇所には、図12中同じ符号を付し、その詳細な説明を
省略することとする。
【0090】すなわち、この第7実施の形態のCDプレ
ーヤ用の音声処理装置は、図12に示すように波形整形
部3の後段にデジタルデータとして出力される音声デー
タをアナログの音声信号とするD/A変換器50を有す
る構成となっており、このD/A変換器50により、高
調波の付加された24ビットの音声データをアナログ化
し、これを出力端子60を介して例えばスピーカ装置や
光ディスク記録装置等に記録装置に供給する。上述のよ
うに、波形整形部3で形成される音声データは、周波数
帯域が拡張されたものであるため、この音声データをア
ナログ化して前記スピーカ装置に供給した場合には、豊
かな音響効果を得ることができる他、上述の各実施の形
態と同じ効果を得ることができる。
【0091】次に、本発明の第8の実施の形態の説明を
する。この第8の実施の形態は、本発明に係る符号情報
処理方法及び符号情報処理装置を、DVDプレーヤ用の
音声処理装置に適用したものである。なお、この第8の
実施の形態のCDプレーヤ用の音声処理装置の説明にお
いて、上述の第1乃至第4の実施の形態と同じ動作を示
す箇所には、図13中同じ符号を付し、その詳細な説明
を省略することとする。
【0092】すなわち、この第8の実施の形態のDVD
プレーヤ用の音声処理装置は、図13に示すようにサン
プリング周波数が96kHzでビットレートが24ビッ
トの音声データを、ビットレートはそのままでサンプリ
ング周波数を192kHzとするオーバーサンプリング
回路40と、このオーバーサンプリング回路40からの
サンプリング周波数が192kHzの音声データ及び入
力端子1を介して供給されるサンプリング周波数が96
kHzの音声データを切り換えて出力する切換スイッチ
65と、波形整形部3から出力されるサンプリング周波
数が96kHzの音声データ及びサンプリング周波数が
192kHzの音声データをアナログ化するD/A変換
回路50とを有している。
【0093】コントローラ70は、当該音声処理装置で
データ処理する音声データのサンプリング周波数に応じ
て前記切換スイッチ65を切り換え制御すると共に、D
/A変換回路50の駆動周波数を切り換え制御するよう
になっている。
【0094】次に、このような構成を有する当該第8の
実施の形態のDVDプレーヤ用の音声処理装置の動作説
明をする。
【0095】まず、サンプリング周波数が96kHzの
音声データのデータ処理を行う場合、コントローラ70
は、選択端子65cにより被選択端子65aを選択する
ように切換スイッチ65を切り換え制御すると共に、9
6kHzのサンプリング周波数に対応するD/A変換処
理を行うようにD/A変換回路50を制御する。
【0096】これにより、入力端子1からの96kHz
の音声データが切換スイッチ65を介して波形整形部3
に供給され、96kHzのサンプリング周波数に応じた
高調波成分が付加されD/A変換回路50によりアナロ
グ化されて、例えばスピーカ装置や光ディスク記録装置
等に出力されることとなる。
【0097】また、サンプリング周波数が192kHz
の音声データのデータ処理を行う場合、コントローラ7
0は、選択端子65cにより被選択端子65bを選択す
るように切換スイッチ65を切り換え制御すると共に、
192kHzのサンプリング周波数に対応するD/A変
換処理を行うようにD/A変換回路50を制御する。
【0098】これにより、入力端子1からの96kHz
の音声データがオーバーサンプリング回路40により1
92kHzのサンプリング周波数に変換され、切換スイ
ッチ65を介して波形整形部3に供給される。そして、
192kHzのサンプリング周波数に応じた高調波成分
が付加されD/A変換回路50によりアナログ化され
て、例えばスピーカ装置や光ディスク記録装置等に出力
されることとなる。
【0099】このように、当該第8の実施の形態のDV
Dプレーヤ用の音声処理装置は、96kHzの音声デー
タに高調波成分を付加して出力し、或いは96kHzの
音声データを192kHzのサンプリング周波数に変換
したうえで高調波成分を付加して出力することができ
る。このため、図14に示すように同図中一点鎖線で示
すDVDの音声データに対して、96kHzの音声デー
タに高調波成分を付加するデータ処理を行った場合に
は、同図中例えば24kHz〜48kHzまでの高帯域
の強調を図ることができ、また、96kHzの音声デー
タを192kHzのサンプリング周波数に変換したうえ
で高調波成分を付加するデータ処理を行った場合には、
同図中点線で示すように192kHzまでのさらなる高
帯域の強調を図ることができる。従って、このデータ処
理を行った音声信号をスピーカ装置に供給した場合に
は、より豊かな感覚で音楽等を楽しむことができる他、
上述の各実施の形態と同じ効果を得ることができる。
【0100】ここで、図14中実線で示す広帯域DVD
の音声信号のデータ処理を行う場合、コントローラ70
は、選択端子65cにより被選択端子65aを選択する
ように切換スイッチ65を切り換え制御すると共に、1
92kHzのサンプリング周波数に対応するD/A変換
処理を行うようにD/A変換回路50を制御する。
【0101】これにより、入力端子1からの192kH
zの音声信号が切換スイッチ65を介して波形整形部3
に供給され、192kHzのサンプリング周波数に応じ
た高調波成分が付加され、D/A変換回路50によりア
ナログ化されて、例えばスピーカ装置や光ディスク記録
装置等に供給されることとなる。
【0102】なお、この第8の実施の形態の説明では、
オーバーサンプリング回路40及び切換スイッチ65を
設け、96kHzのサンプリング周波数の音声データの
データ処理と、192kHzのサンプリング周波数の音
声データのデータ処理とを選択可能としたが、上記オー
バーサンプリング回路40及び切換スイッチ65を省略
した構成としてもよい。これにより、D/A変換回路5
0における駆動周波数を96kHzに対応する駆動周波
数のみとすることができ、構成の簡略化を図ったうえで
前述の高帯域の強調を図ることができる。
【0103】最後に、上述の各実施の形態の説明では、
本発明に係る符号情報処理装置、符号情報処理方法、符
号情報の記録媒体への記録方法を、コンパクトディスク
用の音声データをデジタルビデオディスク用の音声デー
タに変換して記録し直すリマスタ装置やCDプレーヤ用
の音声処理装置或いはDVDプレーヤ用の音声処理装置
に適用することとしたが、本発明は、これ以外に、コン
パクトディスク用の音声データをサンプリング周波数が
48kHzのデジタルオーディオテープ(DAT)用の
音声データに変換して記録し直すリマスタ装置に適用す
る等、狭周波数帯域の音声データを広周波数帯域の音声
データに変換する装置であれば何にでも適用可能であ
る。
【0104】また、上述の第1乃至第4及び第7の各実
施の形態のサンプリングレート変換回路40や第8の実
施の形態のオーバーサンプリング回路40は、波形整形
部3の前段に設けられているが、これら各実施の形態に
おいて例えばI/Oポート10の次段に設けるように
し、このI/Oポート10の次段に設けたサンプリング
レート変換回路40やオーバーサンプリング回路40か
らの出力を、前記遅延回路12と台形波形生成回路41
に供給する構成とすることも可能である。
【0105】さらに、上述の各実施の形態の説明では、
サンプリング周波数が44.1kHz、48kHz、9
6kHz、192kHzであり、音声データのビットレ
ートが16ビット、24ビット等のように具体的数値を
掲げて説明したが、これは、本発明の実施の形態をより
解り易く説明するためのほんの一例である。このため、
本発明はこのような具体的数値或いは一例としての実施
の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思
想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変
更が可能であることは勿論である。
【0106】
【発明の効果】請求項1乃至請求項14記載の本発明に
係る符号情報処理方法、及び請求項15乃至請求項28
記載の本発明に係る符号情報処理装置は、符号情報から
所定形状の波形情報を生成し、この所定形状の波形情報
から所定周波数帯域成分を生成し、この所定周波数帯域
成分を符号情報に付加することで、小型、簡単かつ安価
な回路構成で符号情報の周波数帯域の拡張化が実現可能
である。特に、符号情報として狭周波数帯域の音声情報
を使用し、この狭帯域の音声情報を小型、簡単かつ安価
な回路構成で、広周波数帯域の音声情報に変換すること
が可能となっている。
【0107】また、請求項29記載の本発明に係る符号
情報の記録媒体への記録方法は、符号情報から所定形状
の波形情報を生成し、この所定形状の波形情報から所定
周波数帯域成分を生成し、この所定周波数帯域成分を符
号情報に付加して、所定の記録媒体に記録することで、
小型、簡単かつ安価な回路構成で符号情報の周波数帯域
の拡張化し、その符号情報を所定の記録媒体に記録する
ことを可能とすることができる。特に、符号情報として
狭周波数帯域の音声情報を使用し、この狭帯域の音声情
報を小型、簡単かつ安価な回路構成で、広周波数帯域の
音声情報に変換して記録媒体に記録することを可能とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る符号情報処理方法、符号情報処理
装置、符号情報の記録媒体への記録方法を適用した第1
乃至第4の実施の形態のリマスタ装置のブロック図であ
る。
【図2】前記第1乃至第4の実施の形態のリマスタ装置
に設けられている台形波形生成回路のブロック図であ
る。
【図3】リマスタ装置に入力される一例の音声データを
波形信号として表した波形図である。
【図4】音声データから生成される比較出力の説明に用
いる図である。
【図5】台形波形生成回路の具体的構成を示すブロック
図である。
【図6】音声データから台形波形データを生成する動作
説明に用いる図である。
【図7】音声データから生成された台形波形データの一
例を示す図である。
【図8】トップピーク及びアンダーピークとそれらの前
後1サンプル周期分を結ぶ直線が斜めになるような略台
形状の波形データの一例を示す図である。
【図9】前記台形波形データを生成する動作を説明する
ための図である。
【図10】本発明に係る符号情報処理方法、符号情報処
理装置、符号情報の記録媒体への記録方法を適用した第
5の実施の形態のリマスタ装置のブロック図である。
【図11】本発明に係る符号情報処理方法、符号情報処
理装置、符号情報の記録媒体への記録方法を適用した第
6の実施の形態のリマスタ装置のブロック図である。
【図12】本発明に係る符号情報処理方法、符号情報処
理装置を適用した第7の実施の形態のCDプレーヤ用の
音声処理装置のブロック図である。
【図13】本発明に係る符号情報処理方法、符号情報処
理装置を適用した第8の実施の形態のDVDプレーヤ用
の音声処理装置のブロック図である。
【図14】前記第8の実施の形態のDVDプレーヤ用の
音声処理装置により高調波が付加された音声データの周
波数帯域を示す図である。
【図15】アナログの音声信号、コンパクトディスクの
音声データ及びデジタルビデオディスクの音声データの
各周波数帯域を説明するための図である。
【符号の説明】
2…ビット変換回路、3…波形整形部、5…記録系、6
…記録媒体 10、14…I/Oポート、12…遅延回路、13…加
算器、22…遅延回路 23…比較回路、26…セレクタ、24…ピーク間比較
出力形成回路 25…パターン検出回路、27…シフト量制御テーブ
ル、28…差分検出回路 29…ビットシフタ、30…加減算タイミング制御回路 40…サンプリングレート変換回路、41…台形波形生
成回路 42…ハイパスフィルタ、44…ローパスフィルタ、5
0…D/A変換回路 65…切換スイッチ、70…コントローラ

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形信号をサンプリングして生成された
    符号情報を所定サンプル毎に比較するステップと、 前記符号情報の極大サンプル点及び極小サンプル点を検
    出するステップと、 前記ステップで検出された極大サンプル点及び極小サン
    プル点からそれぞれ所定時間離れた前サンプル点及び後
    サンプル点を検出するステップと、 前記前サンプル点及び後サンプル点のレベルを設定する
    ステップと、 それぞれ時間軸上で隣り合う極大サンプル点と極小サン
    プル点のうち、時間的に前の極大サンプル点又は極小サ
    ンプル点における前記後サンプル点と、時間的に後の極
    小サンプル点又は極大サンプル点における前記前サンプ
    ル点とを、線分で結ぶステップと、 前記ステップにより得られた線分から所定形状の波形情
    報を生成するステップと、 前記所定形状の波形情報から所定周波数帯域成分を抽出
    するステップと、 前記ステップにより抽出された所定周波数帯域成分を前
    記符号情報に付加するステップとを有する符号情報処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記前サンプル点及び後サンプル点を検
    出するステップでは、前記極大サンプル点及び極小サン
    プル点からそれぞれ1サンプル間隔離れた前サンプル点
    及び後サンプル点を検出することを特徴とする請求項1
    記載の符号情報処理方法。
  3. 【請求項3】 前記前サンプル点及び後サンプル点のレ
    ベルを設定するステップでは、前記前サンプル点及び後
    サンプル点のレベルを、極大サンプル点又は極小サンプ
    ル点のレベルに設定するか、若しくは極大サンプル点又
    は極小サンプル点のレベルに設定した後、所定レベル分
    だけ加減算したレベルに設定することを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の符号情報処理方法。
  4. 【請求項4】 前記線分から所定形状の波形情報を生成
    するステップでは、前記極大サンプル点のサンプル値又
    は極小サンプル点のサンプル値に、前記線分の傾きに対
    応する加減算値を加減算することで、前記所定形状の波
    形情報を生成することを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のうち、いずれか1項記載の符号情報処理方法。
  5. 【請求項5】 前記所定形状の波形情報を生成するステ
    ップでは、少なくとも前記極大サンプル点のタイミング
    と前記極小サンプル点のタイミングに基づいて、前記時
    間的に前の極大サンプル点における後サンプル点と時間
    的に後の極小サンプル点における前サンプル点とを結ん
    だ線分と、前記時間的に前の極小サンプル点における後
    サンプル点と時間的に後の極大サンプル点における前サ
    ンプル点とを結んだ線分とを、切り換えて前記所定形状
    の波形情報を生成することを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のうち、いずれか1項記載の符号情報処理方法。
  6. 【請求項6】 前記符号情報を所定サンプル毎に比較す
    るステップにおいては、前記符号情報を、その符号情報
    のサンプリング周波数で1サンプル毎に比較することを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のうち、いずれか1項
    記載の記載の符号情報処理方法。
  7. 【請求項7】 前記符号情報の極大サンプル点及び極小
    サンプル点を検出するステップは、前記符号情報を所定
    サンプル毎に比較するステップにより得られた各比較出
    力に基づいて、該極大サンプル点及び極小サンプル点の
    検出を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6のう
    ち、いずれか1項記載の符号情報処理方法。
  8. 【請求項8】 前記符号情報の極大サンプル点及び極小
    サンプル点を検出するステップは、前記符号情報を所定
    サンプル毎に比較するステップにより得られた各比較出
    力のうち、同じ比較出力の連続を検出し、該連続する同
    じ比較出力の変わり目の一つ前の比較出力に対応するサ
    ンプル点を極大サンプル点或いは極小サンプル点として
    検出することを特徴とする請求項1乃至請求項7のう
    ち、いずれか1項記載の符号情報処理方法。
  9. 【請求項9】 前記極大サンプル点と極小サンプル点と
    の間の間隔を検出するステップを備えることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項8のうち、いずれか1項記載の符
    号情報処理方法。
  10. 【請求項10】 前記極大サンプル点と極小サンプル点
    との間の間隔を検出するステップでは、前記極大サンプ
    ル点と極小サンプル点との間における、前記符号情報を
    所定サンプル毎に比較するステップにより得られた同じ
    比較出力が連続する間隔を検出することにより、該極大
    サンプル点と極小サンプル点との間の間隔の検出を行う
    ことを特徴とする請求項9記載の符号情報処理方法。
  11. 【請求項11】 前記所定形状の波形情報を生成するス
    テップでは、前記極大サンプル点と極小サンプル点との
    間隔が、所定間隔以下、或いは所定間隔以上であると
    き、前記所定形状の波形情報の生成を行わず、前記符号
    情報をそのまま出力することを特徴とする請求項9又は
    請求項10記載の符号情報処理方法。
  12. 【請求項12】 前記符号情報を所定サンプル毎に比較
    するステップの前段のステップとして、前記符号情報の
    サンプル数の増加を図るためのサンプリング周波数上昇
    を行うステップ、若しくは前記符号情報を所定サンプル
    毎に比較するステップの前段のステップとして、前記符
    号情報を2倍のサンプル数とするオーバーサンプリング
    を行うステップを設けることを特徴とする請求項1乃至
    請求項11のうち、いずれか1項記載の符号情報処理方
    法。
  13. 【請求項13】 前記抽出された所定周波数帯域成分を
    前記符号情報に付加するステップの後段のステップとし
    て、所定の不要帯域成分を除去するステップを設けるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項12のうち、いずれ
    か1項記載の符号情報処理方法。
  14. 【請求項14】 前記符号情報は外部から供給される音
    声情報であり、前記所定形状の波形情報は略台形状の波
    形情報であり、前記所定周波数帯域成分は高調波成分で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項13のうち、
    いずれか1項記載の符号情報処理方法。
  15. 【請求項15】 波形信号をサンプリングして生成され
    た符号情報を所定サンプル毎に比較する比較手段と、 前記符号情報の極大サンプル点及び極小サンプル点を検
    出する極大極小サンプル点検出手段と、 前記検出された極大サンプル点及び極小サンプル点から
    それぞれ所定時間離れた前サンプル点及び後サンプル点
    を検出する前後サンプル点検出手段と、 前記前サンプル点及び後サンプル点のレベルを設定する
    レベル設定手段と、 それぞれ時間軸上で隣り合う極大サンプル点と極小サン
    プル点のうち、時間的に前の極大サンプル点又は極小サ
    ンプル点における前記後サンプル点と、時間的に後の極
    小サンプル点又は極大サンプル点における前記前サンプ
    ル点とを、線分で結ぶ線分演算手段と、 前記線分から所定形状の波形情報を生成する台形波形情
    報生成手段と、 前記所定形状の波形情報の所定周波数帯域成分を抽出す
    る周波数成分抽出手段と、 前記抽出された所定周波数帯域成分を前記符号情報に付
    加する付加手段とを有する符号情報処理装置。
  16. 【請求項16】 前記前後サンプル点検出手段では、前
    記極大サンプル点及び極小サンプル点からそれぞれ1サ
    ンプル間隔離れた前サンプル点及び後サンプル点を検出
    することを特徴とする請求項15記載の符号情報処理装
    置。
  17. 【請求項17】 前記レベル設定手段では、前記前サン
    プル点及び後サンプル点のレベルを、極大サンプル点又
    は極小サンプル点のレベルに設定するか、若しくは極大
    サンプル点又は極小サンプル点のレベルに設定した後、
    所定レベル分だけ加減算したレベルに設定することを特
    徴とする請求項15又は請求項16記載の符号情報処理
    装置。
  18. 【請求項18】 前記台形波形情報生成手段では、前記
    極大サンプル点のサンプル値又は極小サンプル点のサン
    プル値に、前記線分の傾きに対応する加減算値を加減算
    することで、前記所定形状の波形情報を生成することを
    特徴とする請求項15乃至請求項17のうち、いずれか
    1項記載の符号情報処理装置。
  19. 【請求項19】 前記台形波形情報生成手段では、少な
    くとも前記極大サンプル点のタイミングと前記極小サン
    プル点のタイミングに基づいて、前記時間的に前の極大
    サンプル点における後サンプル点と時間的に後の極小サ
    ンプル点における前サンプル点とを結んだ線分と、前記
    時間的に前の極小サンプル点における後サンプル点と時
    間的に後の極大サンプル点における前サンプル点とを結
    んだ線分とを、切り換えて前記所定形状の波形情報を生
    成することを特徴とする請求項15乃至請求項18のう
    ち、いずれか1項記載の符号情報処理装置。
  20. 【請求項20】 前記比較手段では、前記符号情報を、
    その符号情報のサンプリング周波数で1サンプル毎に比
    較することを特徴とする請求項15乃至請求項19のう
    ち、いずれか1項記載の記載の符号情報処理装置。
  21. 【請求項21】 前記極大極小サンプル点検出手段で
    は、前記比較手段により得られた各比較出力に基づい
    て、該極大サンプル点及び極小サンプル点の検出を行う
    ことを特徴とする請求項15乃至請求項20のうち、い
    ずれか1項記載の符号情報処理装置。
  22. 【請求項22】 前記極大極小サンプル点検出手段で
    は、前記比較手段により得られた各比較出力のうち、同
    じ比較出力の連続を検出し、該連続する同じ比較出力の
    変わり目の一つ前の比較出力に対応するサンプル点を極
    大サンプル点或いは極小サンプル点として検出すること
    を特徴とする請求項15乃至請求項21のうち、いずれ
    か1項記載の符号情報処理装置。
  23. 【請求項23】 前記極大サンプル点と極小サンプル点
    との間の間隔を検出する極大極小サンプル点間隔検出手
    段を設けることを特徴とする請求項15乃至請求項22
    のうち、いずれか1項記載の符号情報処理装置。
  24. 【請求項24】 前記極大極小サンプル点間隔検出手段
    では、前記極大サンプル点と極小サンプル点との間にお
    ける、前記符号情報を所定サンプル毎に比較するステッ
    プにより得られた同じ比較出力が連続する間隔を検出す
    ることにより、該極大サンプル点と極小サンプル点との
    間の間隔の検出を行うことを特徴とする請求項23記載
    の符号情報処理装置。
  25. 【請求項25】 前記台形波形情報生成手段では、前極
    大サンプル点と極小サンプル点との間隔が、所定間隔以
    下、或いは所定間隔以上であるとき、前記所定形状の波
    形情報の生成を行わず、前記符号情報をそのまま出力す
    ることを特徴とする請求項23又は請求項24記載の符
    号情報処理装置。
  26. 【請求項26】 前記比較手段の前段に、前記符号情報
    のサンプル数の増加を図るためのサンプリング周波数上
    昇を行うサンプリング周波数変換手段、若しくは前記符
    号情報を2倍のサンプル数とするオーバーサンプリング
    を行うオーバーサンプリング手段を設けることを特徴と
    する請求項15乃至請求項25のうち、いずれか1項記
    載の符号情報処理装置。
  27. 【請求項27】 前記付加手段の後段に、所定の不要帯
    域成分を除去する帯域除去手段を設けることを特徴とす
    る請求項15乃至請求項26のうち、いずれか1項記載
    の符号情報処理装置。
  28. 【請求項28】 前記符号情報は外部から供給される音
    声情報であり、前記所定形状の波形情報は略台形状の波
    形情報であり、前記所定周波数帯域成分は高調波成分で
    あることを特徴とする請求項15乃至請求項27のう
    ち、いずれか1項記載の符号情報処理装置。
  29. 【請求項29】 請求項1乃至請求項14のうち、いず
    れか1項記載の符号情報処理方法で生成された符号情報
    を所定の記録媒体に記録することを特徴とする符号情報
    の記録媒体への記録方法。
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KR100707186B1 (ko) 2005-03-24 2007-04-13 삼성전자주식회사 오디오 부호화 및 복호화 장치와 그 방법 및 기록 매체
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