JP3140272B2 - オーディオ信号再生装置 - Google Patents

オーディオ信号再生装置

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JP3140272B2 JP05233527A JP23352793A JP3140272B2 JP 3140272 B2 JP3140272 B2 JP 3140272B2 JP 05233527 A JP05233527 A JP 05233527A JP 23352793 A JP23352793 A JP 23352793A JP 3140272 B2 JP3140272 B2 JP 3140272B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンパクトディスク等の
記録媒体から読み出して得られたPCM(Pulse Code M
odulation)ディジタルオーディオ信号から原オーディオ
信号を再生するオーディオ信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルオーディオ信号を記録するコ
ンパクトディスク(CD)、ディジタルオーディオテー
プ(DAT)等の記録媒体において、そのディジタルオ
ーディオ信号の記録周波数は、サンプリング定理により
折り返し歪みを生じないようにサンプリング周波数の半
分以下の帯域の周波数になっている。
【0003】通常、人間が聴取することができる単一信
号音(純音)の周波数は20KHzと言われており、こ
れに従って、サンプリング周波数はコンパクトディスク
の場合、44.1KHz、ディジタルオーディオテープ
の場合、48KHzとなっている。一方、近年の研究に
より、今までのように20KHzで急峻に立ち下がる周
波数特性を有するフィルタを用いてオーディオ信号の高
域成分をカットすると不自然な再生音となることが論じ
られている。
【0004】そこで、サンプリング周波数の半分以上の
信号成分を再生することが可能となるCDプレーヤ等の
再生装置が知られている。例えば、記録媒体から読み出
されて得られたディジタルオーディオ信号のサンプリン
グ周波数の半分の周波数以下の読出原信号成分のみを抽
出し、その原信号成分を乗算器により2乗又は3乗して
高調波成分を生成して読出原信号成分に重畳する装置が
特開平4−245062号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の装置によれば、2次高調波、3次高調波等の低次
の高調波成分を生成するためには少数の乗算器だけで可
能であるが、高次の高調波成分を生成するためには乗算
器を多段接続する必要があり、構成の複雑化を招来する
という問題があった。
【0006】よって、本発明の目的は、原信号の低次高
調波成分だけでなく高次高調波成分を簡単な構成で生成
して原信号に加えることにより、自然な再生音を得るこ
とが可能なオーディオ信号再生装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願明による1のオーデ
ィオ信号再生装置は、記録媒体から読み出して得られた
PCMディジタルオーディオ信号から原オーディオ信号
を再生するオーディオ信号再生装置であって、PCMデ
ィジタルオーディオ信号を受けそのサンプリング周波数
のほぼ1/2の周波数以上の成分を減衰させかつサンプ
リング周波数をn(nは2以上の整数)倍にして新たな
サンプリング点を補間するオーバサンプリングディジタ
ルローパスフィルタと、ローパスフィルタの出力信号の
所定値を閾値として正及び負の区間毎のピーク値を検出
してその区間だけ出力するピーク検出手段と、ピーク検
出手段の出力信号中のサンプリング周波数のほぼ1/2
の周波数以下の成分を減衰させるディジタルハイパスフ
ィルタと、ローパスフィルタの出力信号とハイパスフィ
ルタの出力信号とを加算して得られる加算信号を前記原
オーディオ信号とする加算手段とを有することを特徴と
している。
【0008】本発明による別のオーディオ信号再生装置
は、記録媒体から読み出して得られたPCMディジタル
オーディオ信号から原オーディオ信号を再生するオーデ
ィオ信号再生装置であって、PCMディジタルオーディ
オ信号を受けそのサンプリング周波数のほぼ1/2の周
波数以上の成分を減衰させかつサンプリング周波数をn
(nは2以上の整数)倍にして新たなサンプリング点を
補間するオーバサンプリングディジタルローパスフィル
タと、PCMディジタルオーディオ信号を受けそのオー
ディオ信号の所定値を閾値として正及び負の区間毎のピ
ーク値を検出してその区間だけ出力するピーク検出手段
と、ピーク検出手段の出力信号のサンプリング周波数を
n倍にして新たなサンプリング点を補間しかつサンプリ
ング周波数のほぼ1/2の周波数以下の成分を減衰させ
るサンプリングレート変換機能を有するハイパスフィル
タ手段と、ローパスフィルタの出力信号とハイパスフィ
ルタ手段の出力信号とを加算して得られる加算信号を原
オーディオ信号とする加算手段とを有することを特徴と
している。
【0009】
【作用】本発明による1つのオーディオ信号再生装置に
おいては、記録媒体から読み出されて得られたディジタ
ルオーディオ信号のサンプリング周波数fs /2以下の
読出原信号成分のみをオーバサンプリングディジタルロ
ーパスフィルタによって抽出し、ディジタルローパスフ
ィルタの出力オーディオ信号の所定値を閾値として正及
び負の区間毎のピーク値を得ることにより高調波成分を
生成してその高調波成分のうちのfs /2以上の高調波
成分を抽出して読出原信号成分に重畳することが行なわ
れる。
【0010】本発明による別のオーディオ信号再生装置
においては、記録媒体から読み出されて得られたディジ
タルオーディオ信号のサンプリング周波数fs /2以下
の読出原信号成分のみをオーバサンプリングディジタル
ローパスフィルタによって抽出し、読み出されたディジ
タルオーディオ信号の所定値を閾値として正及び負の区
間毎のピーク値を得ることにより高調波成分を生成し、
その高調波成分のサンプリングレートを変換しかつサン
プリング周波数のほぼ1/2の周波数以上の高調波成分
を抽出してローパスフィルタの出力信号に重畳すること
が行なわれる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1に示した本発明によるオーディオ信
号再生装置においては、コンパクトディスク等の記録媒
体から読み出されたPCMディジタルオーディオ信号が
入力端子INに供給される。コンパクトディスクの場合
にはコンパクトディスクからピックアップ(図示せず)
により読み出された後、EFM(Eight to Fourteen Mod
ulation)復調されかつ誤り訂正されたディジタルオーデ
ィオ信号が供給される。入力端子INにはLPF1が接
続されている。LPF1は通常のCDプレーヤに用いら
れている8倍のオーバサンプリングディジタルLPFで
あり、入力信号のサンプリング周波数fs の1/2倍の
周波数以上で急峻に減衰する特性を有する。
【0012】LPF1の出力にはラッチ回路2、絶対値
回路3、正負検出回路4及びデータシフトレジスタ5が
接続されている。ラッチ回路2はLPF1の出力データ
をラッチパルスに応じて保持する。絶対値回路3は、L
PF1の出力データの絶対値データを出力する。データ
は2の補数表示しており、データのMSBが正負符号を
示しているので、LPF1の出力データのMSB(最上
位ビット)が正を示す0ならばデータをそのまま出力
し、負を示す1ならばそのデータの1の補数をとるため
に各ビットの01を反転し、更に1を加算してから出力
することを行なう。
【0013】ラッチ回路2の出力にはFIFO(ファー
ストインファーストアウト)6が接続されている。FI
FO6は少なくとも10のデータを記憶する領域を有
し、その記憶領域がデータの書込時及び読出時に初期位
置から順次指定されるようになっている。ラッチ回路2
の出力には絶対値回路17を介してコンパレータ7が接
続されている。絶対値回路17は上記の絶対値回路3と
同様の構成である。コンパレータ7はラッチ回路2の出
力値の絶対値と絶対値回路3の出力値とを比較し、その
比較結果をラッチパルス発生回路8に供給する。ラッチ
パルス発生回路8は上記のラッチパルスを発生する。
【0014】正負検出回路4はLPF1の出力データの
正負を判別する回路であり、上記のように出力データの
MSBが正負符号を示すので、その出力データが正の値
の場合には1を示す高レベル信号を出力し、出力データ
が負の値の場合には0を示す低レベル信号を出力する。
正負検出回路4の出力にはラッチリセットパルス発生回
路9、書込パルス発生回路10及び読出パルス発生回路
11が接続されている。ラッチリセットパルス発生回路
9は正負検出回路4の出力信号の立ち上がり及び立ち下
がりエッジに応じてラッチリセットパルスを発生する。
ラッチリセットパルスはラッチ回路2に供給される。ま
た、正負検出回路4の出力信号の立ち上がり及び立ち下
がりエッジに応じて書込パルス発生回路10は書込パル
スを発生し、読出パルス発生回路11も読出パルスを発
生する。書込パルスはラッチリセットパルスより若干早
く発生する。読出パルスはラッチリセットパルスの発生
からほぼ10クロックパルス分(10/8fs)遅れて
発生する。正確にはラッチリセットパルスが書込パルス
より若干遅れて発生する分だけ10クロックパルス分の
時間より短い。書込パルス及び読出パルスはFIFO6
に供給され、FIFO6は書込パルスに応じてラッチ回
路2の保持データを指定の書込記憶領域に書き込み、読
出パルスに応じて指定の読出記憶領域から読み出す。こ
の読み出された信号が高調波成分である。
【0015】FIFO6の出力にはfs/2以下の周波
数成分をカットするためのディジタルHPF12が接続
されている。HPF12の演算には50クロックパルス
分の時間を要するようになっている。このHPF12の
出力と共にデータシフトレジスタ5の出力には加算器1
3が接続されている。データシフトレジスタ5はLPF
1の出力データをほぼ60クロックパルス分遅延させる
ために設けられている。データシフトレジスタ5及びH
PF12の出力値が加算される。加算器13の出力には
D/A変換器14が接続されている。D/A変換器14
は加算器13からのディジタルオーディオ信号をアナロ
グ信号に変換し、入力信号のサンプリング周波数fs の
8倍の周波数8fs で動作する。D/A変換器14の出
力信号が出力端子OUTに供給される。なお、符号2〜
4及び6〜11で示す部分が高調波発生回路15を構成
する。
【0016】次に、かかる構成の装置の動作について図
2ないし図4を参照しつつ説明する。なお、図1に記載
したアルファベットの符号は図3の動作波形又は状態に
対応している。記録媒体から読み出されたサンプリング
周波数fs のPCMディジタルオーディオ信号は先ず、
LPF1によって8倍のサンプリング周波数にされて8
fs となり、ディジタルオーディオ信号の周波数fs /
2以上成分がカットされる。このようにサンプリング周
波数を8fs に上げた場合にはfs /2から4fs の周
波数範囲の高調波成分を生成させることが可能となる。
LPF1から出力されるサンプリング周波数8fs のデ
ィジタルオーディオ信号が高調波発生回路15に供給さ
れることにより高調波成分が生成される。このディジタ
ルオーディオ信号は20ビットのデータが1/8fsの
間隔で連続する。図2(a)及び図3(a)に示したt
-4,t-3……は1/8fsの間隔の時点である。このタイ
ミングは図3(B)に示したクロックパルスCLKによ
って定まる。ここで、高調波発生回路15に入力するデ
ータをX(n)とすると、データX(n)は例えば、図
2(a)及び図3(C)に示すように変化し、ラッチ回
路2、絶対値回路3及び正負検出回路4に供給される。
nは1/8fsの間隔の時点に対応する整数である。
【0017】正負検出回路4においてはLPF1からの
データX(n)の値の正負を示すレベル信号を図3
(D)に示すように発生するので、その正負が反転した
ときにラッチリセットパルスが図3(E)に示すように
ラッチリセットパルス発生回路9から発生される。ラッ
チリセットパルスはラッチ回路2をリセットするので、
その保持出力データ値は0となる。
【0018】絶対値回路3はデータX(n)の絶対値|
X(n)|をデータとしてコンパレータ7に出力する。
コンパレータ7はラッチ回路2の保持出力データと絶対
値|X(n)|とを比較し、図3(F)に示すように絶
対値|X(n)|がラッチ回路2の保持出力データ値よ
り大であるとき高レベル信号を発生し、それ以外である
ときには低レベル信号を出力する。ラッチ回路2がリセ
ットされた状態ではラッチ回路2の出力データ値は0で
あるので、0以外の絶対値|X(n)|がコンパレータ
7に供給されると、コンパレータ7の出力は高レベルと
なる。コンパレータ7が高レベル出力にあるときにはク
ロックパルスCLKの立ち下がりに応じてラッチパルス
発生回路8は図3(G)に示すようにラッチパルスを発
生する。ラッチパルスに応じてラッチ回路2は図3
(H)に示すようにLPF1からのデータX(n)を保
持出力する。
【0019】例えば、図2(a)に示したように時点t
-4のデータX(−4)は負であり、その次の時点t-3
データX(−3)は正であるので、時点t-3となった直
後にラッチ回路2はリセットされ、正のデータの区間と
なる。よって、コンパレータ7はデータX(−3)と0
とを比較する。X(−3)>0であるので、コンパレー
タ7の出力レベルは高レベルとなる。この高レベルのと
きクロックパルスCLKの立ち下がりに応じてラッチパ
ルス発生回路8はラッチパルスを発生する。この時、デ
ータX(−3)がラッチ回路2には供給されているの
で、ラッチパルスに応じてラッチ回路2はデータX(−
3)を保持出力する。
【0020】時点t-2のデータX(−2)がLPF1か
ら出力されると、コンパレータ7はデータX(−2)と
X(−3)とを比較する。X(−2)>X(−3)であ
るので、コンパレータ7の出力レベルは高レベルを維持
することとなる。この高レベルのときクロックパルスC
LKの立ち下がりに応じてラッチパルス発生回路8はラ
ッチパルスを発生する。ラッチパルスに応じてラッチ回
路2はデータX(−2)を保持出力する。更に、時点t
-1のデータX(−1)がLPF1から出力されると、コ
ンパレータ7はデータX(−1)とX(−2)とを比較
する。X(−1)<X(−2)であるので、コンパレー
タ7の出力レベルは高レベルから低レベルに反転する。
この低レベルのときにはクロックパルスCLKの立ち下
がりに拘らずラッチパルス発生回路8はラッチパルスの
発生を停止するので、ラッチ回路2はデータX(−2)
の保持出力状態を維持する。時点t0のデータX(0)
はX(0)>X(−2)であるので、コンパレータ7の
出力レベルは高レベルに反転し、ラッチパルス発生回路
8からのラッチパルスに応じてラッチ回路2はデータX
(0)を保持出力する。
【0021】時点t1のデータX(1)はX(1)<X
(0)であるので、ラッチ回路2ではデータX(0)が
保持出力されるが、次の時点t2のデータX(2)は負
であるので、時点t-3〜t1の正のデータ区間ではラッ
チ回路2の最終的な保持データはデータX(0)とな
り、これが時点t-3〜t1の正のデータ区間のピーク値
となる。
【0022】ラッチ回路2は時点t2となった直後にリ
セットされ、新たな負のデータ区間が始まる。負のデー
タ区間でも正のデータ区間の場合と同様に絶対値|X
(n)|が大なる負のデータX(n)がラッチ回路2に
保持される。この結果、図2(a)に示したLPF1か
らのデータX(n)に対して図2(b)に示すようにラ
ッチ回路2の保持出力値はデータX(n)の正負の各区
間毎にその区間におけるそれまでのピーク値を検出しな
がら変化し、各区間毎に正負の反転する直前の保持値が
その区間のピーク値となる。
【0023】ラッチ回路2に保持されたデータであるピ
ーク値は書込パルスに応じてFIFO6に順次書き込ま
れる。すなわち、書込パルスは図3(I)に示すように
ラッチ回路2がラッチリセットパルスに応じてリセット
される直前に発生するので、リセットされる直前の保持
データが図3(J)に示すようにFIFO6に書き込ま
れる。FIFO6には予め定められた記憶領域順にデー
タが記憶される。
【0024】読出パルスは図3(K)に示すように、最
初のラッチリセットパルスの発生からほぼ10クロック
パルス分遅れて発生し、その読出パルスに応じてFIF
O6からピーク値が図3(L)に示すように読み出され
る。例えば、図2(a)に示した時点t-3から時点t1
までの正の区間に対して、図2(b)に示したように時
点t-3直後から時点t2直後までにおいて順に得られた
最大値X(−3)=1,X(−2)=3,X(0)=4
が更新保持され、そのうちの最後に保持された値である
ピーク値X(0)=4が図2(c)に示したように時点
7において読み出される。
【0025】FIFO6からピーク値が読み出される
と、その読み出されたピーク値はそのピーク値が検出さ
れた正又は負の区間に相当時間だけ出力し続けられる。
よって、FIFO6からのピーク値出力が矩形波とな
り、これが高調波成分として出力される。なお、読み出
しの遅延時間を10クロックパルス分としているが、こ
れは説明を容易にするためであり、実際にはピーク値の
検出周波数を10Hz以上とすると、区間当たり441
00/(10×2)=2205サンプル分/区間である
ので、2205クロックパルス分の遅延がされている。
【0026】FIFO6から出力される高調波成分を含
むディジタルオーディオ信号はfs/2以下の周波数成
分が含まれており、加算器13においてそれら成分と加
算されると、重複加算となってしまう。従って、FIF
O6から出力される信号はHPF12に供給され、fs
/2以下の周波数成分がカットされる。HPF12から
出力される信号は加算器13においてシフトレジスタ5
から出力される信号と加算される。シフトレジスタ5は
LPF1の出力データX(n)を高調波発生回路15及
びHPF12で要した時間に相当するほぼ60クロック
パルス分遅延させて出力するので、すなわち、図4
(C)に示したシフトレジスタ5からの読出原信号成分
X(n)と、読出原信号成分X(n)に基づいて生成さ
れた図4(D)に示したHPF12からの高調波成分Y
(n)とが時間的に一致して加算され、その加算出力が
原オーディオ信号として出力される。なお、図4(A)
は1/8fsの間隔の時点、図4(B)はクロックパル
スCLKである。
【0027】加算器13から出力される信号はD/A変
換器14に供給されてアナログオーディオ信号に変換さ
れる。よって、このアナログオーディオ信号には記録媒
体から読み出された原信号に含まれていなかったfs /
2以上の高調波成分が含まれるのである。なお、上記し
た実施例においては、加算等の演算の途中でオーバフロ
ーやアンダーフローが生じないようにする必要がある。
【0028】更に、上記した実施例においては、高調波
発生回路15から発生された高調波成分中のサンプリン
グ周波数fs の1/2以下の成分を除去するためにHP
Fを用いたが、実施例のように入力PCMディジタルオ
ーディオ信号がLPFによって8倍のサンプリング周波
数にされて8fs とされた場合には通過帯域がほぼサン
プリング周波数fsの1/2以上でかつ4fs以下のBP
F(バンドパスフィルタ)を用いても良い。
【0029】図5は本発明による別の実施例を示してい
る。この実施例においては、図1に示した装置のLPF
1、シフトレジスタ5、HPF12、加算器13、D/
A変換器14及び高調波発生回路15の他にサンプリン
グレート変換回路16が設けられている。記録媒体から
読み出されたPCMディジタルオーディオ信号はLPF
1だけでなく高調波発生回路15にも直接供給される。
高調波発生回路15はサンプリング周波数fsのオーデ
ィオ信号データから正負の各区間毎のピーク値を得て、
サンプリングレート変換回路16は高調波発生回路15
から出力されたピーク値データのサンプリング周波数f
sを8倍にして新たなサンプリング点を補間する。サン
プリングレート変換回路16の出力信号がHPF12に
よってfs /2以下の周波数成分を除去された後、加算
器13の一方の入力に供給され、LPF1の出力信号で
あるサンプリング周波数8fsのディジタルオーディオ
信号がシフトレジスタ5によって遅延された後、加算器
13の他方の入力に供給される。すなわち、サンプリン
グ周波数fsのデータからピーク値を求めた後、サンプ
リング周波数fsを8倍にして補間する点が図1の装置
とは異なり、それ以外の構成は図1の装置と同様であ
る。
【0030】なお、上記した各実施例においては、ピー
ク値を正及び負の区間毎にサンプリング値の今回値と前
回値との比較から得ているが、LPF1の出力オーディ
オ信号又は記録媒体から読み出されたオーディオ信号を
f(x)としてそれを微分して求めても良い。また、ロ
ーパスフィルタの出力信号に対し0を閾値として正及び
負の区間を得ているが、閾値は0以外の値であっても良
い。
【0031】更に、上記した実施例においては、ピーク
値による矩形波を生成することにより高調波を得ている
が、ピーク値がその区間の中央に位置するような三角波
を生成しても良い。
【0032】
【発明の効果】以上の如く、本発明のオーディオ信号再
生装置においては、記録媒体から読み出されて得られた
ディジタルオーディオ信号のサンプリング周波数fs /
2以下の読出原信号成分のみをオーバサンプリングディ
ジタルローパスフィルタによって抽出し、ディジタルロ
ーパスフィルタの出力オーディオ信号の所定値を閾値と
して正及び負の区間毎のピーク値を得ることにより高調
波成分を生成してその高調波成分のうちのfs /2以上
の高調波成分を抽出して読出原信号成分に重畳すること
が行なわれる。また、本発明のオーディオ信号再生装置
においては、記録媒体から読み出されて得られたディジ
タルオーディオ信号のサンプリング周波数fs /2以下
の読出原信号成分のみをオーバサンプリングディジタル
ローパスフィルタによって抽出し、読み出されたディジ
タルオーディオ信号の所定値を閾値として正及び負の区
間毎のピーク値を得ることにより高調波成分を生成し、
その高調波成分のサンプリングレートを変換しかつサン
プリング周波数のほぼ1/2の周波数以上の高調波成分
を抽出してローパスフィルタの出力信号に重畳すること
が行なわれる。よって、本発明によれば、記録媒体から
読み出されたディジタルオーディオ信号のサンプリング
周波数fs /2以下の読出原信号成分には影響を与える
ことなく、しかも簡単な構成でかつ低コストで読出原信
号の低次高調波成分から高次高周波成分まで生成するこ
とできる。これにより、記録媒体への録音時に急峻な特
性のフィルタでカットされた信号成分を再現することが
できるので、より自然な再生音を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の装置の各部の動作波形及び状態を示す図
である。
【図3】図1の装置の各部の動作波形及び状態を示す図
である。
【図4】図1の装置の各部の動作波形及び状態を示す図
である。
【図5】本発明の別の実施例を示すブロック図である。
【主要部分の符号の説明】
1 LPF 2 ラッチ回路 3,17 絶対値回路 4 正負検出回路 5 シフトレジスタ 6 FIFO 7 コンパレータ 13 加算器 14 D/A変換器 15 高調波発生回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体から読み出して得られたPCM
    ディジタルオーディオ信号から原オーディオ信号を再生
    するオーディオ信号再生装置であって、前記PCMディ
    ジタルオーディオ信号を受けそのサンプリング周波数の
    ほぼ1/2の周波数以上の成分を減衰させかつサンプリ
    ング周波数をn(nは2以上の整数)倍にして新たなサ
    ンプリング点を補間するオーバサンプリングディジタル
    ローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力信号
    の所定値を閾値として正及び負の区間毎のピーク値を検
    出してその区間だけ出力するピーク検出手段と、前記ピ
    ーク検出手段の出力信号中の前記サンプリング周波数の
    ほぼ1/2の周波数以下の成分を減衰させるディジタル
    ハイパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力信号
    と前記ハイパスフィルタの出力信号とを加算して得られ
    る加算信号を前記原オーディオ信号とする加算手段と、
    を有することを特徴とするオーディオ信号再生装置。
  2. 【請求項2】 前記ローパスフィルタの出力信号が前記
    ピーク検出手段及び前記ハイパスフィルタを介した信号
    と時間的に一致して前記加算手段に供給されるように前
    記ローパスフィルタの出力信号を遅延させる遅延手段を
    有することを特徴とする請求項1記載のオーディオ信号
    再生装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体から読み出して得られたPCM
    ディジタルオーディオ信号から原オーディオ信号を再生
    するオーディオ信号再生装置であって、前記PCMディ
    ジタルオーディオ信号を受けそのサンプリング周波数の
    ほぼ1/2の周波数以上の成分を減衰させかつサンプリ
    ング周波数をn(nは2以上の整数)倍にして新たなサ
    ンプリング点を補間するオーバサンプリングディジタル
    ローパスフィルタと、前記PCMディジタルオーディオ
    信号を受けそのオーディオ信号の所定値を閾値として正
    及び負の区間毎のピーク値を検出してその区間だけ出力
    するピーク検出手段と、前記ピーク検出手段の出力信号
    のサンプリング周波数をn倍にして新たなサンプリング
    点を補間しかつ前記サンプリング周波数のほぼ1/2の
    周波数以下の成分を減衰させるサンプリングレート変換
    機能を有するハイパスフィルタ手段と、前記ローパスフ
    ィルタの出力信号と前記ハイパスフィルタ手段の出力信
    号とを加算して得られる加算信号を前記原オーディオ信
    号とする加算手段と、を有することを特徴とするオーデ
    ィオ信号再生装置。
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